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2016年7月13日 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第15回) 議事録

○日時

平成28年7月13日(水)16:00〜18:00


○場所

労働委員会会館 講堂(7階)


○議事

○徳本難病対策課長補佐 定刻より少し早いですが、現段階で来られる予定の方は皆さんお集まりですので、ただいまから平成28年度第15回厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会を開会いたします。委員の皆様方には、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。まず、本日の出席状況について御報告いたします。直江委員より欠席の御連絡を頂いております。また、宮坂委員は、遅れて出席との御連絡を頂いております。前回の難病対策委員会以降、事務局の職員に異動がありました。御紹介申し上げます。621日付けで大臣官房審議官健康・生活衛生担当に着任いたしました橋本でございます。同日付で健康局難病対策課長に着任いたしました平岩でございます。なお、本日、総務課長の大西は、公務のため欠席させていただきます。

 また、カメラの頭撮り、撮影はここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。傍聴される皆様方におかれましては、傍聴時の注意事項の遵守をよろしくお願いいたします。

 ここからは、水澤委員長に議事をお願いしたいと思います。

○水澤委員長 それでは、皆様、よろしくお願いいたします。まず最初に、事務局から資料の確認をお願いします。

○徳本難病対策課長補佐 資料の確認をお願いいたします。まず1枚目は議事次第、続いて、名簿、座席表があります。資料は、資料1-1として、第15回指定難病検討委員会において検討する疾病(一覧)です。資料1-2、第15回指定難病検討委員会において検討する疾病(個票)です。続いて、参考資料1、指定難病(平成29年度実施分)として指定難病検討委員会で検討を行う疾病(一覧)です。参考資料2、指定難病の要件についての資料です。資料の欠落等がありましたら、事務局までお申し付けください。

○水澤委員長 よろしいでしょうか。それでは、議事に入ります。前回の委員会で、今回の指定難病の選定に関する検討の進め方というものを検討いただきました。来年度実施分の指定難病としての疾病の一覧を掲示させていただきました。全般的な考え方について、その考え方の共有をさせていただいたというように思います。それに基づきまして、本日から個別の疾患の検討をお願いするということで、委員の皆様、よろしくお願いいたします。

 それでは、最初の疾病の説明をお願いします。

○徳本難病対策課長補佐 個別の疾病に関して議論を始める前に、まず確認事項として、参考資料1、参考資料2について説明させていただくことで、全体の検討の流れを確認させていただきたいと思います。

 まず、参考資料1です。これは前回第14回の指定難病検討委員会で提示させていただいた平成29年度実施分として、今回、議論を行う、検討いただく疾病の一覧です。1222まで、ABC、あいうえお順で並んでいる資料です。それぞれ研究事業から上がってきたもの、小児科学会から要望が上がってきたものです。今回、この222について、3回ほどの検討で議論をいただくことを考えております。

 続いて、参考資料2は、こちらについても、前回御確認いただいた内容ですので、簡単に説明させていただきます。次ページ、難病の定義です。難病に関しては、疾病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾病であって、長期の療養を必要とするものということです。この難病に関して、患者数による限定を行わず、他の施策体系が樹立されていない疾病を広く対象として調査研究・患者支援を推進するということになっています。

 その中で、この指定難病が医療費助成の対象となりますが、それについては、良質かつ適切な医療の確保を図る必要が高いものとして、そこの下にある患者数が本邦において一定の人数に達していないこと。客観的な診断基準、又はそれに準ずるものが確立していること。この要件を満たすものについて指定難病の議論をしていただくという形になっています。以上、参考資料1、参考資料2、非常に簡単ですが御説明させていただきました。

 続いて、資料1-1から、具体的な疾病に関して御説明させていただきます。

○福井難病対策課長補佐 それでは、個別の疾患の個票についての御説明をさせていただきます。まず、先天性GPI欠損症からシトリン欠損症までを御説明申し上げます。

1ページ、先天性GPI欠損症は、GPIの生合成や修飾に関わる遺伝子の部分欠損症です。細胞膜上のGPIアンカー型蛋白質の発現低下や構造異常により多様な症状を示します。主症状は、精神・運動発達の遅れで、多くはてんかんを伴うとされています。また、顔貌や手指・足趾の異常、難聴、その他の奇形等をきたすとされています。けいれんのコントロール等の対症療法を中心とする長期の療養が必要な疾病です。したがって、要件の判定に必要な事項は、全て満たすものと考えています。

 診断基準は3ページです。主症状に加えて、末梢血顆粒球のフローサイトメーター解析にり、CD-16の発現低下を認めたものをProbable、また、主症状に加えて、遺伝子変異を認めた場合にはDefiniteということで、その両者を対象とすることを考えています。重症度分類については、4ページです。Barthel Indexを用いて85点以下を対象としてはどうかと考えています。

6ページ、β-ケトチオラーゼ欠損症です。ミトコンドリア・アセトアセチル-CoAチオラーゼ(T2)の欠損症で、反復性の重篤なケトアシドーシスをきたす常染色体劣性遺伝の疾病です。飢餓、発熱、感染などのストレス時に、ケトアシドーシスで発症することが多く、急性脳症や発達障害をきたすこともあります。蛋白制限食やカルニチン補充療法等の対症療法を長期にわたり行う必要がある疾病で、要件の判定に必要な事項は全て満たすものと考えています。

8ページ、診断基準です。主要症状に加え、特殊検査のうち、尿中有機酸分析、酵素活性測定、遺伝子解析のいずれかを満たす場合、あるいは新生児マススクリーニング症例において、タンデムマス法の血中アシルカルニチン分析に加えて、前述の3つの特殊検査のうち、いずれかを満たす場合にDefiniteということで、その両者を対象としてはどうかと考えています。

9ページ、重症度分類です。先天性代謝異常症の重症度分類という形で示しています。多くの先天代謝異常に関しては同様の重症度分類を使用していますが、薬物などの治療状況、食事栄養治療の状況、酵素欠損などの代謝障害に直接関連した検査所見、精神運動発達遅滞等、臓器障害及び生活の状況を総合的に評価し、点数を付け、中等症以上を対象としてはどうかと考えています。

11ページ、三頭酵素欠損症です。ミトコンドリアのβ-酸化系のうち、ミトコンドリア内膜に結合した長鎖脂肪酸のβ酸化回路を形成する2酵素の1つである三頭酵素の欠損症で、常染色体劣性遺伝の疾病です。新生児期にけいれん、意識障害、呼吸障害、心不全などで急性発症し、致死率が高い新生児期発症型から、幼児期から成人期に間歇的な横紋筋融解症、筋痛、筋力低下で発症する骨骼筋型まで、臨床像が幅広い疾病です。各種対症療法によっても、末梢神経障害や網膜障害が予防できず、食事間隔の指導、中鎖脂肪酸トリグリセリドの使用による発作予防など、長期にわたり療養の必要がある疾病で、要件の判定に必要な事項は、全て満たすものと考えています。

13ページ、診断基準です。新生児マススクリーニング等による発症前型以外では、臨床症状のいずれかを満たし、特殊検査の血中アシルカルニチン分析に加えて、酵素学的診断、β酸化能評価、イムノブロッティング、遺伝子解析の4つの検査のうち、いずれかを満たす場合、あるいは発症前型においては、臨床症状を認めなくても前述の特殊検査の項目を満たす場合にDefiniteということで、その両者を対象としてはどうかと考えています。

15ページ、重症度分類です。先天性代謝異常症の重症度分類を用いて、中等症以上を対象としてはどうかと考えています。

17ページ、シトリン欠損症です。シトリンの機能低下による細胞質内NADHの蓄積による病態と考えられています。年齢依存的に2つの病型が存在することが知られており、新生児から乳児の病型である(NICCD)及び成人期の成人発症II型シトルリン血症(CTLN2)があります。また、この2つの病型の間に、適応・代償期が存在します。低糖質、高蛋白食や各種内服の継続、内科的治療不応例には肝移植が適応となるなど、長期にわたり療養の必要がある疾病で、要件の判定に必要な事項は全て満たすものと考えています。

20ページ、診断基準です。各病型に特徴的な症状、検査所見、遺伝学的検査の組合せに加えて、鑑別診断を除外してDefiniteの要件を満たしたものを対象としてはどうかと考えています。

22ページ、重症度分類です。先天性代謝異常症の重症度分類を用いて、中等症以上を対象としてはどうかと考えています。

 以上、先天性GPI欠損症からシトリン欠損症までを御説明させていただきました。

○水澤委員長 4疾患について、事務局的には要件を満たすのではないかという説明でしたけれども、いかがでしょうか。御議論いただければと思います。最初が、先天性GPI欠損症です。どなたか御意見はありますでしょうか。

 これは非常に遺伝子の種類が多いわけですが、ここに書いてあるようにホールエクソームシーケンシングをしないと分からないという感じですね、遺伝子診断のために。これは、今は成育医療センター辺りに依頼するとできるのでしょうか。大澤先生、何か御存じですか。診断の確定というか。

○大澤委員 大田原症候群とか、ウエスト症候群とか、ヒルシュスプルングとかそういった患者さんの中で、この患者さんたちがどのぐらいいるかということになるかと思います。それぞれの症例について、個別にやはり検討していくしかないかと思います。この診断基準を満たすという観点からいって、チェックをすればできるのではないかと考えます。

○水澤委員長 そうですね、臨床症状も比較的に共有、共通しているとは思います。特徴的な組合せはあろうかと思いますが、対象遺伝子が非常に多いので、これを一気に調べるためには、やはりホールエクソームシーケンシングと書いてあったと思いますけれども。そういう体制を整えつつあるかなと思いますので、大丈夫ではないかという気はいたします。

 ほかに何かありますでしょうか。全体を通じて症状はかなりオーバーラップはありますけれども、その遺伝子とか、酵素異常とかという形で、かなりはっきりと診断できるような形にはなっているかと思います。

 今は最初の先天性GPI欠損症、それから、β-ケトチオラーゼ欠損症のほうはいかがでしょうか。

○錦織委員 1つ質問です。今おっしゃった大田原症候群とかウエスト症候群の患者さんで、既に指定難病を受けておられる方についても、やはりホールエクソームシークエンスで、こういうことも調べてみるということもあり得るわけですかね。それで、もしもその場合に、こちらのほうになったならば、どちらでもそういう場合には指定難病として取れるということになるのかということと。

 重症度分類とかでお互いに整合性が取れるのかというところが、ちょっと実例がないと分かりにくいのですが、その辺をある程度決めておいて、分かっていたほうがいいのかと思ったので質問ということです。オーバーラップする疾患がほかにも幾つか出てくる可能性があります。その辺、いかがでしょうか。

○水澤委員長 余り問題ないと思いますが、お答えがもしあれば。

○徳本難病対策課長補佐 非常に事務局からは、お答えしづらい質問を頂いたと思います。あるべき論としては、オーバーラップしている両方の診断名が付くというのは、いかがなものかというところもあると思いますから、できれば、きちんと診断基準を作って、どちらかにはしっかりとした診断名が付くと。そのどちらに診断をすべきかというのが妥当かどうかというのは、その診断基準をしっかり作ってもらうということで、いろいろな研究班から資料を頂きましたが、他の疾患とかぶりがない、オーバーラップがないということについては、再三、資料を提出いただいた専門家の先生方にお願いをして、確認しているところです。今後その研究が進むことによってオーバーラップ等が分かれば、逆に言うと、それは診断基準の見直しや、若しくはその2つのオーバーラップする疾病を統合とかということもあるかもしれませんが、それは今後の研究の流れということになると思います。ただ、今、大澤先生、錦織先生から頂いた御意見に関しては、今一度、既存の指定難病とオーバーラップがあるのかないのか、そこについては、改めて研究班のほうには確認しておきたいと思います。

○水澤委員長 私も錦織先生のおっしゃるとおりで、それから、お答えも同じと思いますが、将来的に整理するといったことは、段々できるようになると思います。現段階で、例えば何とか症候群というのがあって、それはそれで認められている。しかしながら、原因診断を行ったところ、酵素異常あるいはその遺伝子の異常がはっきりしたという場合に、その遺伝子異常を伴うその症候群ということになりますので、名前としては、より詳しく分かったということであって、何と表現するかは難しいのですが、単純な重複ではないと思います。そういうのはこれからも出てくるのではないかと思われます。

 例えば、今、私が少し担当している脊髄小脳変性症というのがあります。そういう名前でお認めいただいていますが、中には遺伝性のものがかなりありますので、SCA何番という診断名が付く方もたくさんおられます。ただ、付かない方もおられるといった状況で、理解はされています。現状でも既に行われているという理解でいいかと思います。将来的にまた整理されていくとは思います。ほかには何かありますでしょうか。

 今、全般的なことだったと思いますが、β-ケトチオラーゼ欠損症で特に問題がないでしょうか。この例は、新生児マススクリーニングの対象疾患ということになりますね。三頭酵素欠損症のほうはいかがでしょうか。基本的に似たパターンのディスクリプションになっているかと思います。したがって、よく整理されているかと思います。最後の4番目、シトリン欠損症はいかがでしょうか。これは2つの病型がありますが、遺伝子は1つということです。これも新生児適応・代償期、思春期ということで、それぞれ診断カテゴリーが定められており、非常に明確に規定されているかと思います。よろしいでしょうか。では、順調に進んでいるということで、後半をお願いします。

○福井難病対策課長補佐 続いて、24ページのセピアプテリン還元酵素(SR)欠損症から大理石骨病までについて説明いたします。セピアプテリン還元酵素(SR)欠損症は、3種の芳香族アミノ酸水酸化酵素の補酵素テトラヒドロビオプテリン(BH4)の欠乏をきたす疾病です。乳児期からの認知機能発達遅滞を示し、日内変動を伴う運動障害や早期からの眼球回転発作等をきたすとされています。L-ドーパの内服治療等を長期にわたり行う必要がある疾病で、要件の判定に必要な事項は全て満たすものと考えています。

26ページ、診断基準です。特徴的な症状のいずれか及び検査所見のいずれかを認め、鑑別診断を除外したものをProbable、さらに、遺伝学的検査を満たす場合にはDefiniteということで、その両者を対象とすることを考えています。

28ページ、重症度分類です。先天性代謝異常症の重症度分類を用いて、中等症以上を対象としてはどうかと考えています。

 続いて、30ページの非ケトーシス型高グリシン血症です。アミノ酸の一種であるグリシンを分解する酵素であるグリシン開裂酵素系の活性が先天的に欠損しているために、体内にグリシンが蓄積する疾病で、主に中枢神経系の障害による症状を認めるとされております。新生児型と乳児型の2病型があります。けいれんのコントロールなどの対症療法を長期にわたり行う必要がある疾病で、要件の判定に必要な事項は全て満たすものと考えています。

33ページ、診断基準です。2病型とも、特徴的な症状のいずれかに加えて、遺伝子変異検索を含めた検査所見の組合せにより、Definiteの要件を満たしたものを対象としてはどうかと考えています。

35ページ、重症度分類です。先天性代謝異常症の重症度分類を用いて、中等症以上を対象としてはどうかと考えています。

 続いて、37ページの芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症です。神経伝達物質であるドパミン、ノルエピネフリン、セロトニンの合成に必須の酵素であるAADCの欠損症で、常染色体劣性遺伝の疾病です。典型例では、間歇的な眼球回転発作と、四肢のジストニアや、精神運動発達遅滞をきたすとされております。2015年に、我が国でも遺伝子治療が開始されておりますが、現時点ではドパミンアゴニストなどを用いた内服治療等、長期の療養を必要とする疾病で、要件の判定に必要な事項は全て満たすものと考えています。

39ページ、診断基準です。特徴的な症状のいずれかに加えて、検査所見のいずれかを満たし、鑑別診断を除外したものをProbable、さらに、遺伝学的検査も満たす場合にはDefiniteということで、その両者を対象とすることを考えています。

40ページ、重症度分類です。先天性代謝異常症の重症度分類を用いて、中等症以上を対象としてはどうかと考えています。

 続いて、42ページのメチルグルタコン酸尿症です。尿中にメチルグルタコン酸の排泄をきたす疾患群であり、現在はIVの5型に分類されています。ここでは、I型からIII型を対象としています。I型は小児期に非特異的神経症状で発症し、II型は心筋症や骨格筋ミオパチー等をきたすとされており、III型では両側視神経萎縮等をきたすとされております。各症状に対する対症療法を長期にわたり行う必要がある疾病で、要件の判定に必要な事項は全て満たすものと考えています。

45ページ、診断基準です。各病型とも、特徴的な症状や遺伝学的検査を含めた検査所見の組合せに加えて、鑑別診断を除外してDefiniteの要件を満たしたものを対象としてはどうかと考えています。

47ページ、重症度分類です。先天性代謝異常症の重症度分類を用いて、中等症以上を対象としてはどうかと考えています。

 続いて、49ページの大理石骨病です。破骨細胞の機能不全による骨吸収障害により、びまん性の骨硬化を呈する症候群です。症状は、早期に発症する重症の新生児型/乳児型、中等度の中間型、軽症の遅発型まで多様です。未熟骨の成熟骨への置換が障害される結果、骨が硬化しているにもかかわらず脆いため骨折を認め、また骨髄腔の狭小化による骨髄機能不全や、頭蓋底の骨肥厚による脳神経症状をきたすこともあります。骨折や骨髄炎等に対して長期にわたり対症療法を行う必要がある疾病で、要件の判定に必要な事項は全て満たすものと考えています。

51ページ、診断基準です。特徴的な症状や、遺伝学的検査を含めた検査所見の組合せに加えて、鑑別診断を除外してDefiniteの要件を満たしたものを対象としてはどうかと考えています。

52ページ、重症度分類です。modified Rankin Scaleの評価スケールを用いて、3以上を対象とする形にしております。以上、セピアプテリン還元酵素欠損症から大理石骨病までの説明でした。

○水澤委員長 それでは、後半の5疾患について、御議論を頂ければと思います。いかがでしょうか。まずは、セピアプテリン還元酵素ですが、24ページからの記述です。基本的なディスクリプションのパターンは前と同じで、しっかりと記載されて、定義されていると思われます。何か御意見はありますか。よろしいですか。

 次の非ケトーシス型高グリシン血症、NKHについては、いかがでしょうか。グリシン開裂酵素の4つのうちの3つが対象になるかと思います。ほかのものが、ミトコンドリア病のほうに入るということですが、これも酵素異常と遺伝子異常がはっきりとした疾患であり、症状も小児期ということでかなりオーバーラップもありますが、特徴的な症状も記載されているとは思います。よろしいでしょうか。

○飯野委員 ミトコンドリア病に、45型が含まれるようなのですが、これはミトコンドリア病の個票のほうには、きちんとした記載があるのでしょうか。

○徳本難病対策課長補佐 今すぐお答えできるものを持っていませんので、次回、若しくは次々回までの宿題という形で、確認をさせていただきたいと思います。

○水澤委員長 ミトコンドリアのほうで、もしLeigh脳症と診断をされているとすると、この遺伝子がなくてもカバーされてしまっているとは思うのですが。そこで、遺伝子を調べて、こういうものも含まれるという形にすれば、もちろん先ほどのような議論で、よりはっきりすることにはなると思います。ほかにはよろしいでしょうか。

 それでは、次はAADC欠損症です。これも非常に稀な病気です。これについては、いかがでしょうか。

○大澤委員 このAADC欠損症も、非常に稀で重篤な疾患ですが、37ページの3番の症状にあります典型例では、「6か月以内に、間歇的な眼球回転発作と四肢のジストニアで発症し」と書いてあります。これは、鑑別診断において、Glut1欠損症がこの時期に同じような症状を呈することがありますので、Glut1欠損症をしっかり鑑別することは必要かなとは思っております。

○水澤委員長 そうすると、39ページのC.の鑑別診断には、Glut1は入っていませんので、それを入れるということで、よろしいですか。

○大澤委員 入っていませんけれども、この髄液中のデータ、Glut1ではこれは出てこないので、この髄液のデータをしっかり見ていただければ大丈夫です。

○水澤委員長 診断できるということと、症状は似ているわけですから、鑑別診断は大事だということですね。

○大澤委員 はい。

○水澤委員長 研究班にもお伝えいただいて、それを入れていただいたらいいのではないでしょうか。

○徳本難病対策課長補佐 その件に関しては、研究班にお伝えをさせていただき、改めて対応いたしたいと思います。

○水澤委員長 ここに書いてあるように、パーキンソン病で開発された遺伝子治療が、完全ではないかもしれませんがかなり有効で、日本よりも台湾でたくさんやっていると思います。日本でももう少し普及するといい治療だと思います。よろしいでしょうか。

 次は、メチルグルタコン酸尿症は、いかがでしょうか。これも、たくさん病型があり、V型まででしょうか。これも、IV型、V型はミトコンドリア病として扱うということになっており、最初のIII型だけを対象とします。どなたか、御意見はありますか。

○飯野委員 これも、先ほどと同様に調べていただければと思います。

○水澤委員長 ミトコンドリア病のほうに、こういう記載がきちんとあるかどうかですね。是非、お願いします。

 ほかは、いかがでしょうか。非常に細かいことなのですが、42ページのIII型の症状のところで、舞踏病様運動と痙縮の次が失調とだけなっていますが、これは小脳失調か運動失調にしたほうがいいと思います。あとのほうの診断基準等には、きちんと小脳失調と書いてあります。失調というのはたくさんあり、統合失調もありますし、様々な失調がありますので、それを書いていただいておく方がよいと思います。ほかには、内容的なところはよろしいでしょうか。両側神経萎縮という面でも、鑑別診断になってくるような病気だということですね。

 それでは、49ページの大理石骨病については、いかがでしょうか。御意見はないでしょうか。これも、たくさんありますね。11種類の遺伝子が入っていますので、遺伝子診断をするときにはホールエクソームシーケンシングが効率的かもしれませんね。記載等はよろしいでしょうか。これは、51ページの診断のカテゴリーで、Definiteの所に「Bのうち」と書いてあり、B1.2.に分かれているのですね。血液・生化学と画像とに分かれています。これは、両方合わせてという意味だと思うのですね。下のProbableを見ますと、(ただしB2のいずれかを含む)という書き方がされていますので、Bと書いた場合にはBのうちの4項目以上を満たすと。例えばそうすると、血液の1.の➀➁➂➃だけであって、画像所見はないということがあるかどうかは分かりませんが、それでもいいということになりますし、112の中から3つということもあるかと思うのですね。それでいいのだと思うのですが、確認していただきたいと思います。

○福井難病対策課長補佐 研究班にお尋ねしまして、画像検査所見のほうは特異性が高いのですが、血液・生化学的検査所見の特異性は十分ではないので、Probableのほうの修正はしたのですが、恐らくDefiniteのほうもそうだと思いますが、研究班にはもう一度確認しておきます。

○水澤委員長 ちょっと分かりにくいので。

○宮坂委員 画像がないわけにはいかないですよね。

○水澤委員長 ええ。ですから、B1orandか、あるいはどちらかを含んでというProbableの記載か、確認して直していただければいいかなと思います。ほかは、どうでしょうか。特に御意見はないでしょうか。今日は、比較的代謝異常ということできちんと整理されている疾患が並んでいましたので、早く進んでまいりましたが、一応これでよろしいでしょうか。予定としては、今日はこの9疾患でよろしかったですよね。全体を通じて、よろしいでしょうか。

○千葉委員 この疾患は、恐らく全て小児慢性で認定されている疾患としてここに入り込んできているのだろうと思うのですが、違っていたら御指摘いただきたいと思います。多くはそうだと思います。そういう意味で、例えば難病で扱う重症度分類についてここで扱うのは主として成人という認識をしているわけですが、重症度分類という意味では、子供と大人は必ずしも同一でないと思います。診断基準については、基本的には同じはずですよね。ですから、そういう意味での小児慢性の診断基準と、こちらの整合性については、今どうなっているのかということと、今後どうかという辺りについては、1つポイントだと思いますので、教えていただきたいと思います。

 それから、小児慢性からの疾患が今後検討されてくると思いますので、今日の疾患群と併せてのことになると思うのですが、全体を通じてやはり遺伝子異常の病気がどんどん入ってくると。診断基準の中に、遺伝子異常が絶対的な必要条件には必ずしもなっていないけれども、Definiteというところで遺伝子検査は非常に重要だと。以前から問題はあり、指摘されていたと思うのですが、遺伝子検査の保険適用の問題や、どこで検査をするのだといったようなことについて検討が必要だという話があり、恐らく併行して進められておられるのだと思います。その点について、ここも今後検討するに当たって非常に重要なポイントだと思いますので、御説明いただければと思います。

○徳本難病対策課長補佐 まず、遺伝子異常の関係についてお答えいたします。第1次、第2次実施分で306まで疾病が増えて、今、千葉先生からもお話のありましたように、遺伝子の検査が診断にかなり重要な位置を占めてきているというのはあります。これに関しても、Definiteとして遺伝子検査が必要なものに関しては、平成28年の診療報酬改定で手当をさせていただいたと理解をしております。今後追加される疾病に関しても、Definiteとして必ず診断に必要な検査に関しては、そういった手当をするつもりで考えているところです。

 診断基準に関しては、正に小児慢性特定疾病の診断基準と、この指定難病は、小児慢性特定疾病18歳、若しくは20歳を超えてから継続的な治療がどのように必要なのかというところを、しっかりと書いていただくことが必要だと我々は考えているところです。診断基準に関しては、大人であってもその診断基準をしっかりと見れるようにということでそういう視点では見ていますが、ベースとなる部分は小児慢性特定疾病の基準になっているのかと思います。その辺りはまだ全体的に統一したものは出来上がっていないと理解しておりますので、今後の課題かと思います。

○千葉委員 そうですね。結局、ずっと続けられてきた制度ですので、いきなり併せてというのはなかなか難しいことは認識いたします。しかし、筋からいうと一致していないとおかしいはずですので、その点は御認識いただいて、是非改善をお願いしたいと思います。

○宮坂委員 遺伝子の話ですが、コマーシャルラボで測定できるものは、保険診療でやったときに、余り大きな問題はないと思うのですが、この中には多分コマーシャルラボでは分からないものがあって、そうするとそれはどこかに遺伝子の解析を委託しなければいけないです。そうすると、今、水澤先生がやられているアン……ペイシャントでも、まだ半分ぐらいしか検体が処分できないような状況で、昨日福井さんは出ていたから分かると思いますが、AMEDのゲノムデータベースの事業で、できるだけそれをやるようにしようという方向にはなっているけれども、とても今すぐ動いて臨床検査に入れられる状況にはないように思うのですが。ですから、コマーシャルラボでできるものは問題はないですが、それは多分一部だけだと思います。

○平家委員 同じく遺伝子検査に関してなのですが、第1次、第2次で認められたものが保険収載されているという形で、非常に大きな進歩だと思います。一方で、本日の疾患にもありましたように、多くの遺伝子を検査しなければならないというような状況があります。そうすると、保険収載は4万円しか付いていないと。エクソーム解析をするにしても、パネルでするにしても、この金額では赤字になってしまって、どこの検査会社も引き受けてくれないという問題もあります。次の段階として、やはりそういったところに関しても、少し何らかの方策といいますか、そういった御検討を頂ければ有り難いと思っております。

○和田委員 遺伝子検査に関して、お願いします。遺伝子検査の場合は、どうしても標準化、あるいは精度管理が常に問題になると思います。コマーシャル、あるいは研究室レベル、いろいろなレベルにおいても、標準化と精度管理についての一定の基準の整備も、是非よろしくお願いいたします。

○徳本難病対策課長補佐 それでは、最後に頂いた精度管理の話から、状況を説明いたします。先ほど申し上げました平成28年の診療報酬改定において、この遺伝子検査を議論する際においては、正に精度管理の話は重要な要素だと考え上がってまいりました。それに関しては、いわゆる関係団体から精度管理についての指針などが今、整備されているところだと聞いております。それにのっとってしっかりとやっていただくことだと思っております。行政としても、今後そういったものが適切に周知されるよう、情報発信をしていくのだろうと考えているところです。

 ホールゲノムを見なければ診断できないような状況にあるというところで、なかなかコストと実態が見合っていないところに関しては、我々が今そこで責任を持ってお答えできる立場ではないとは思いますが、担当部局として診療報酬担当部局にお伝えして、必要な取組をこれからも続けていきたいと思っているところです。

 宮坂先生から御指摘のありましたコマーシャルベースに乗るか乗らないかは、結構難しいところで、正に難病で患者数が非常に少ないので、コマーシャルベースに乗れるほどの数が出ないところも課題としてあります。それは、このうな難病患者に対する遺伝子検査の提供という大枠の中で、どういったルールで医療機関の現場の皆様に御迷惑がかからないようにやっていくかは、今後またいろいろと御意見を頂きながら進めていくものだと思っています。

○宮坂委員 ですから、多分ここだけで解決できる問題ではないと思うのです。ですから、そのためにAMEDのいろいろな事業も走っていますし、そういったところと連動しながら、少なくとも指定難病が疑われた患者の検体については、例えばAMEDのお金の付いた施設で測定をしてもらうなどを、また厚労省とAMEDで相談していただくことも必要だろうと思います。

○千葉委員 宮坂先生がの言われたことと同じですが、もう既に努力はされておられるということで私も認識しているのですが、やはりメーカーとアカデミアが突き合わせて話をすることは、極めて重要だと思います。ですから、そこの音頭取りは、やはり厚労省やAMEDでされて、こちらはこちらということでなくて、今はメーカーもすごく気合いが入っているように感じていますので、是非よろしくお願いしたいと思います。

○徳本難病対策課長補佐 そういった意味では、厚生労働省の中には、医薬品や医療機器の産業振興をする部局等もありますので、いわゆるアカデミアとメーカーとの連携で、どうやってwin winの関係をつなげていくかも、今後我々として皆さんから御意見を頂きながら進めていこうかと思っております。

○水澤委員長 ほかには、どうでしょうか。

○平家委員 今の点と繰返しになりますが、以前はやはり私たちも、自分たちの研究室でいろいろな遺伝子検査をしていました。ただ、やはり精度管理が非常になってきますと、そういった形のものを患者の診断に本当に使うのであれば、精度管理が必要になってきます。そういった意味で、宮坂先生がおっしゃったように、何らかの公的なAMEDなどと連携することが今まで以上に必要になってくるかと思いますので、是非その点をよろしくお願いいたします。

○飯野委員 追加なのですが、難聴の領域では、先天性難聴の患者が比較的多いことから、現在は保険収載で19遺伝子がスクリーニングできるようになっております。ですから、希少疾患という意味でこれは大変なのかもしれないのですが、このことに関しては厚労省に何度も何度もアピールしなければなかなか通らないので、せっかくの指定難病ですので、この点をうんとアピールして、遺伝子検索を保険収載でお願いできればと思います。

○徳本難病対策課長補佐 先生方に何度も何度もアピールしてもらわなくても、エビデンスに基づいて適用できるように、我々も先生方と情報共有を図っていきたいと思います。

○水澤委員長 今日のいろいろな御意見も、強いバックアップになっているのではないかなと思いますので、そういった力も活用してやっていただきたいと思います。今のことを補足しますと、難聴は先生がおっしゃったように、全国をネットワークで結ぶようなシステムができておりますので、大変進んでいてすばらしいと思います。そういうものをほかの領域でも構築すべく、今はそのような研究が動いていると私も理解しております。したがって、しばらくはまだコマーシャルにすぐ載らないかもしれませんが、難病、あるいはゲノムといったところの研究プロジェクトを活用して、こういった難病の診断にも、遺伝子研究にも役立てていただくということかと思っています。かなり可能ではないかなとは思いますので、その間に企業の参画も求めて増えていくでしょうから、是非千葉先生がおっしゃるように、これからいいシステムができるといいなと思っております。よろしいでしょうか。

 そうしましたら、全体的議論も大体終了でよろしいでしょうか。少し予定より早いかもしれませんが、これで今回の委員会は終了いたします。次回から、また更に少し難しい症例が出てくるかなと思いますが、よろしくお願いいたします。事務局から、何かありますか。

○徳本難病対策課長補佐 皆様方、どうもありがとうございました。次回の第16回指定難病検討委員会の日程に関しては、決定しましたら、また御連絡申し上げたいと思います。

○水澤委員長 以上で、会議を終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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