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2015年11月27日 第17回「技能検定職種の統廃合に関する検討会」議事録

職業能力開発局能力評価課

○日時

平成27年11月27日(金)
10時00分から12時00分


○場所

厚生労働省共用第8会議室


○議題

(1)平成27年度の技能検定職種の統廃合等に関する検討会の報告書について
(2)その他

○議事

○大内職業能力検定官 それでは、時間が少し早いですが、皆様お揃いですので、第17回「技能検定職種の統廃合等に関する検討会」を開始させていただきます。

 本日は、お忙しい中、御出席いただき、ありがとうございます。

 まず、本日の出席状況ですが、事前に大野先生から御欠席との御連絡をいただいております。

 続きまして、お手元の資料の確認をお願いいたします。クリップ留めをしてございます議事次第に従って資料を確認いたします。

 まず、1枚目が議事次第となっておりまして、次が資料1「平成27年度技能検定職種の統廃合等に関する検討会報告書(案)」となっております。

 次に、参考資料1といたしまして「過去の技能検定職種の統廃合等に関する検討会報告書における職種ごとの結論」という資料になっております。

 本日の資料は以上になっております。

 資料について不足等はございませんでしょうか。

 それでは、これからの進行につきましては、北浦座長にお願いしたいと思います。

 北浦座長、よろしくお願いいたします。

○北浦座長 皆さん、おはようございます。

 それでは、今日の議題でございますが、「平成27年度技能検定職種の統廃合等に関する検討会の報告書」ということで、今日は報告書について御議論いただくことになっております。

 本日、この取りまとめまで行きたいというふうに予定しておりますが、まず資料1、報告書(案)につきまして、事務局の方から御説明をお願いいたします。

○宇野上席職業能力検定官 それでは、資料1に基づきまして御説明させていただきます。

 最初に、委員名簿と目次がございまして、さらにおめくりいただきますと、本文が「1 はじめに」から始まってございます。

 1の「はじめに」につきましては、例年の報告書の記載ぶりと同じでございまして、平成27年度においては、平成21年度から平成26年度の平均受検申請者数が100人以下の職種について検討を行ったというところが、昨年と変えたところでございます。

 2の「技能検定職種統廃合等に際しての第1次判断」でございますけれども、まず、6年平均で100人以下となった職種に関しましては、表1の酒造から機械木工までの職種となってございます。

 このうち、本検討会において既に統廃合等の検討を行っている3職種、製版職種、複写機組立て職種及び木型製作職種を除く9職種が今回の検討対象の候補となります。

 次の2ページでございますけれども、平成20年度報告書において、「2年又は3年に1回の技能検定を実施するものについては、それぞれ50人以上又は30人以上の場合は、検討対象から外すことが適当であるとされていることから、縫製機械整備、金属溶解、エーエルシーパネル施工、ウェルポイント施工、陶磁器製造の5職種が検討対象から外れまして、この結果、平成27年度の検討対象は、酒造、枠組壁建築、印章彫刻、機械木工の4職種となります。

 しかしながら、このうち印章彫刻と機械木工に関しましては、後ほど出てきますけれども、5ページの4の第2次判断から外すということを後で記載してございます。

 2ページの下からそれぞれの4職種の概要について記載したものでございます。

 5ページまでお進みいただきまして、先ほど言った第2次判断から外す理由というのが4番のところに書いてございます。機械木工につきましては、職種統合後に最初に行われた試験の結果に基づいて、平成26年度検討会において都道府県方式による実施として差し支えないことが確認されたところでございまして、また、印章彫刻につきましては、実施頻度変更後に最初に行われた平成24年度の試験結果に基づいて、平成26年度の検討会におきまして都道府県方式による実施が差し支えないということが確認されたところでございます。

 いずれも、その後、次の試験実施年度に至っていないということから、受検申請者数に基づく新たな評価を行うことができる状況になっておらず、第2次判断の対象としないということとさせていただいてございます。

 このため、今年度におきましては、酒造職種と枠組壁建築職種を評価するということになりました。

 次に、社会的便益に関するアンケート。これは昨年取りまとめた結果をそのまま書いてございますので、昨年度の報告書と同じ内容で書いてございます。

 7ページでございます。技能検定の社会的便益に係る業界団体からのヒアリング。これは前回の検討会の場で実施させていただいたものでございまして、酒造職種に関しましては、清酒の製造・管理には製造そのものの知識だけでなくて、酒税法を遵守した作業が求められ、そのための知識・技能を有する酒造従業員の育成・確保のため、技能検定制度は重要であること。

 今後、日本酒輸出戦略に沿って海外展開を進める上では、技能の裏づけとなる国家資格である「酒造技能士」を有することの重要さが増すと考えられること。

 かつての製造従業員の中心であった季節従業員が減少し、割合が高まっている年間雇用社員は比較的年齢が若く、資格取得に対する意欲が高いため、「酒造技能士」の取得がインセンティブになり、酒造従業員確保に貢献すると考えられることから、今後業界団体が受検者増加を図る啓発活動、それから、これまで試験が行われていなかった酒造従業員が多い都道府県での試験の実施の取り組み等を行うことにより、受検者拡大を図っていくとの意向が示されたところでございます。

 前回のヒアリングの後、業界団体の方に確認したところ、酒造に関しての技術委員会というものをその団体が持っており、その中でさらなる検定実施場所の検討や、時代とともに必要な技能のニーズというものが変わっていくのではないかということで、試験実施後にそれぞれ問題点の洗い出しを行って、見直しが必要な場合には厚生労働省に働きかけるといったような取り組みを行っていくことが表明されたところでございます。

 枠組壁建築に関しましては、技能士が増えることによりツーバイフォー住宅の施工精度向上が図られ、高品質が確保できることになり、また技能者のキャリア形成上の目標としてモラールアップに役立つことから、重要で不可欠な資格であること。

 一般にフレーマーは一人親方であり、ハウスメーカーやビルダーからの安定的に受注できる環境をつくり出す技能検定合格は重要であることから、業界団体が技能検定合格者を関係業界団体の表彰や国土交通省大臣表彰に推薦。合格祝い金支給、会報誌やウェブサイトでの合格者発表などを行うことによりまして、受検者拡大を図っていくとの意向が示されたところでございます。

 8ページでございます。技能検定の社会的便益に係る一般国民からの意見募集を平成271029日から1111日まで行いました。その結果、22件の御意見をいただきました。

 代表的な御意見といたしましては、酒造業界で唯一の公的資格である技能検定は、酒造製造の基礎を国が示す役割を果たしており、なくなった場合、製造技術の継承と後進の育成への影響が必至である。

 従前は杜氏集団の中で経験を積むことによって技術・技能の研さんや伝承が行われてきたが、今後は雇用主が主体となって従業者教育を行う必要があり、酒造技能士はその技術・技能を担保する上で重要である。

 「國酒」として清酒を世界へ発信していくに当たり、技能レベルを評価する国家資格は中小企業の多い清酒業界になくてはならない。

 組合加入の際の判断材料として酒造技能士を活用している。

 今後、各杜氏組合が各県の酒造組合と一体となって技能検定受検の取り組みを進めていくことが重要。

 実技試験実施時期を酒造繁忙期以外にすれば、受検者増加が期待できる。

 というような御意見を酒造に関しましていただいています。

 このうち「実技試験実施時期を酒造繁忙期以外にすれば受検者増加が期待できる」という御意見に関しまして、その後、業界団体の方にも確認したところ、正社員のみを見た場合には確かにそうなのだけれども、現在、季節従業員である杜氏と正社員両方が受けている状況で、時期をずらした場合に必ず増えるとも言いがたいという話がありました。また、実際に技能検定を一番多く実施している新潟県の酒造組合にお話をお伺いしたところ、現在試験の実施というのは12月の上旬に行ってございまして、その時期が試験会場を借りる上でも、仕込みの繁忙期に入る前ということで、最も都合がいいという御意見をいただきました。したがって、実技試験実施時期に関しましては、今後各都道府県の組合の御意見も踏まえつつ、業界団体の中で検討いただいた上で、引き続き検討していくということを考えているところでございます。

 枠組壁建築の御意見といたしまして、最後の11ページのところに意見をいただいてございます。

 枠組壁建築職種に関しましては、その他建築技術の発展による必要性の減少や、建築基準等の資格以外の形で施工品質を確保することが可能であることから、統廃合はあまり問題ないということで、容認という御意見、1件だけいただいてございます。

 これに関しまして、業界団体の方に意見を聞いてみたところ、公共建築物等木材利用促進法の施行により、現在住宅以外の高齢者向け社会福祉施設など大規模建築物の木造化が進んできている。2015年6月より建築基準法改正により、木造3階建ての学校建築物が建てやすくなり、今後木造の公共建築物等大型建築物が増えることにより、ツーバイフォー工法による建築物の増加が見込まれるので、技能士の必要性はますます高まるものと思われるとのことでした。

 資格以外の施工品質を確保することは可能という御意見に関しましては、建物の施工品質は一概には言えないが、材料の精度・品質、加工機械の発展等により、ある程度品質の確保はできるものの、最終的には建物を建てる大工技能士の技量で左右される。技量が劣ればそれなりの建物ができてしまうので、技量向上を担う検定試験というものは今後とも必要であるということでした。

 1から4までの御説明としましては以上でございます。

○北浦座長 ありがとうございました。

 では、ただいまの御説明につきまして御意見あるいは御質問がありましたら、自由にお願いいたします。どうぞ。

○柴田委員 2つ、お酒の方とツーバイフォーの方、1つずつあるのですけれども、ツーバイフォーの方は、最後の、幾ら技術、技能、製品が効率化してだか、良くなっても大工の技能が必要だという答えでしたね。

○宇野上席職業能力検定官 はい。

○柴田委員 私は、ツーバイフォーの人の検定と大工の検定を一緒にしてはどうだろうという話をしたと思います。大工の上位概念としてツーバイフォーのこともできる。もともと初級の大工よりもツーバイフォーの人の方がレベルが高いとおっしゃっていたではないですか。この前御説明をしてくださった方がそうおっしゃっていたと記憶しているのですが。

○宇野上席職業能力検定官 実はそのところのコメントもいただいております。建築大工職種との統廃合に関しては、工法が異なることから、技能試験の統一というのはちょっと難しいのではないかというコメントをいただいています。

○柴田委員 無理と書いてあるのですか。やはり大工ではないかと今、思ったものですから。違うのですね。

○宇野上席職業能力検定官 はい。

○柴田委員 行く行くはちょっと御検討いただくのと、あと、8ページのパブリックコメントの表の上、下から2つ目のポツ、「今後は各杜氏組合と各県の酒造組合と一体となって」と書いてあります。私が気になっているのは、技術委員会が検討するということにして、それがうまく機能すればいいなと思っているのですけれども、そのときに杜氏組合はどういうかかわりをその人たちと持っているのかなと。初めて「杜氏組合」というのが出てきたような気がしたので、いわゆる酒造組合と杜氏組合の関係と、今まであった技術委員会が機能するために、杜氏組合というのが、技術的なものも含めて、かなり力を持っているとしたら。技術委員会にこの人たちがかんでいないと、内容がちょっと違ってくるのかなという気がしたので。

 こちらは労働者側ということなのかな。

○宇野上席職業能力検定官 杜氏組合というのは、主に労働者側で、酒造組合とは別の組合として組織されております。

○柴田委員 杜氏と酒造組合とは力関係がどうなのかなという感じはしたのですけれども、どうですか。

○宇野上席職業能力検定官 いただいた意見ということではあるのですけれども、実際にその業界団体に聞いてみたところ、杜氏の方は労働者側ということなので、技術委員会の場で一緒になって検討というのはちょっと難しいかなというような御意見です。

○柴田委員 でも、杜氏こそ実はノウハウを持っている人たちだったりしないのですか。要するに、ノウハウを持っている人が試験問題をやらなければいけないのではないのかなと私は思ったので。そうですよね。

○北浦座長 杜氏さんの中でも検定合格者はいるのでしょうか。

○宇野上席職業能力検定官 はい。

○北浦座長 指導レベルに達している方がいらっしゃれば、そういうところに参画することもできなくはないような気がしますけどね。

○宇野上席職業能力検定官 そうですね。

○柴田委員 むしろ現場がわかっているから、そんなことを言ったって、現場ではこういうことだから、これをやった方がいいとか、こうやっているとか、そういう技術に対する習熟度は、杜氏の方がひょっとしたら高いのかなとちょっと思ったのですけれども、そういう組合ではないのですか。

○宇野上席職業能力検定官 組合によっては、自ら資格試験みたいなのをやっていて、その組合に加入した場合に、その地域の杜氏として認められるというような制度をやっているところもあると聞いています。

○柴田委員 でしたら、なおさら一本化できたらいいですね。小さい上に、また小さい組合をつくっていたりするわけですね。業種が中小企業なのに、さらにそこの地域としての渡り職人だかどうかわからないけれども、そういった資格を持って、むしろ技能検定以前に自分たちの資格をオーソライズして、いろんなところに入れるような検定をしているのだったら、杜氏組合の方が杜氏としての技能を持っているとしたら、そこを巻き込まないといけないのかなと。初めて「杜氏組合」という言葉を今回見てしまったので。

○佐々木主任職業能力検定官 おっしゃっていることはそのとおりだろうなと思います。ただ、酒造組合は経営者の団体で、杜氏組合は杜氏の集まりということなので、全く一緒にということにはできないと思うのですが、杜氏組合からの意見が酒造組合に上がってきて、酒造組合の理事会で取り上げて検討したというようなこともあるという話も伺ったことがあります。そこの連携はされているのだろうと思います。

○柴田委員 その連携こそが今後のためには大切ではないですか。技術委員会のありようが今後を左右するという意味で、本来の技能・技術をどこで酌み取っていくかというところが重要なのかなと。

 あともう一つは、質問でなくて、かねがね思っているのですけれども、大切さとかなんとかもわかる。あとは検定の受検者数だけでやっていますが、受検者比率というか、もともとの潜在受検者数というのが。というのは、大工などはどんどん目減りしていきます、ツーバイフォーも人数が減っていますとかと言って、この前、大工さんの方は、大工職人の人数の推移があったのかな。そんな記憶がおぼろげにあったのですけれども、前回、杜氏の全体の人数もありましたか。あったのですね。

○宇野上席職業能力検定官 はい。

○柴田委員 そうなってくると、何%の受検率なのかなというのが見られると、まだまだ余地があるのか、正社員のうちの何%、渡り職人のうちの何%というのがあったのでしたか。

○宇野上席職業能力検定官 平成25年においては、大体6,000人の方が清酒製造従業員となっていて、そのうちの3,0004,000ぐらいの方が年間雇用になっている。残りの2,000強が季節労働者です。

○柴田委員 そのうち技能士比率とかというのはないのでしたか。

○宇野上席職業能力検定官 毎年受けている方の人数というのはわかるのですけれども。

○柴田委員 蓄積はわからないのですね。

○宇野上席職業能力検定官 はい。

○柴田委員 わかると、どれだけ潜在需要があるかとか。

○宇野上席職業能力検定官 延べ合格者はわかるのですが、現在それを引退された方かどうかが判断できないので、そういう意味でちょっとわからないです。

○柴田委員 そういうのがもうちょっと。これに限らないのですよ。これはこれでそういう形でやっていなかったからいいのですけれども、今後受検者数の伸び代の可能性が何人ぐらいあるのかというのがわかるといいなと。

○北浦座長 そういう意味で、この職種に限らず、技能検定職種の母集団の把握というのが、データ的に余りはっきりしない場合もありますから、そういった点で、なるべく。酒造は逆につかみやすいところなのでしょうから。

○柴田委員 逆にね。普通の統計では把握できないけれども。

○北浦座長 では、そういう分析も加えていただいてという御意見ですね。

○梅津委員 今の母集団のことと裏腹のことがあるのです。今、員数が減っているということをおっしゃったのですが、お酒の生産量、消費量と関連しているのではないですか。建築も不用意に大工の数が減ったとか、云々かんぬんと言う人がいますけれども、あれは大工を要さなくなったという部分があるわけで、実態は困っているわけではないのです。だから、絶対数、マスが減ったということと、消費量が減ってそうであれば問題ないのですね。余計なことを言いましたが。

○柴田委員 そうなってくると、だんだん芸術の域に入っていってしまうから。

 でも、大工は急に減って、それで効率も悪いから。一時は確かに多過ぎたのですね。

○梅津委員 ですから、プレカットになって機械化するようになってから人数が少なくなっていますから。

○柴田委員 でも、また大問題なのですよ。

○梅津委員 何が。

○柴田委員 だから、オリンピックとかリフォームとかの景気の中で大工がちょっと足りない、技能者が足りない状態。

○梅津委員 余計なことを言いますけれども、いいですか。

○北浦座長 どうぞ、どうぞ。

○梅津委員 言ったら長くなるからあれですが、ツーバイフォーは全然伸びていないのですよ。鳴り物入りで、かれこれ40年前に日本に来て、日本の木造建築はツーバイフォーになると言ったのですけれども、15%を超えたことがないのですよ。

○柴田委員 でも、この前増えていましたよ。30%ぐらいになっていましたね。

○梅津委員 いや、瞬間値。建築は、やはり大工、員数ということと生産量というのは関連があるのですね。

○北浦座長 そうですね。そこは大変密接な関連があると思いますが、一応、技能検定職種としては従業員数というか、その枠組みがベースになっていますので、それを何とか増やせるのかどうか、今後の見通し、展望があるかどうかというところで御議論いただいているのだと思いますが。

 ほかに御意見がありましたら、どうぞ。よろしいですか。松本委員。

○松本委員 先ほどの柴田委員の意見とちょっと似ているのですけれども、今後は雇用者が主体となって教育を行っていくと書いてありますね。実際にはもともと杜氏の方々のノウハウがありますから、お互いの連携というところがないと、逆に言うと、もっと尻つぼみになってしまうおそれがあるのかなと。指導権というか、どう協調してやっていくかというところはコメントとして思ったところです。

○北浦座長 そこは御意見ということでよろしいですか。

○松本委員 はい。団体の方にちょっと伝えて。やり方というか。

○北浦座長 ありがとうございます。

 八木澤委員は前回御欠席でしたね。

○八木澤委員 ちょっと杜氏の方で気になっていたのですけれども、杜氏というのは、越後杜氏や南部杜氏やら、地域によって流派みたいなのがあると思うのですが、試験の場合は、共通項目というのはどういうポイントがあるのかということ。

 あと、事前にレクチャーのときに質問させてもらったのですが、ある銘柄の日本酒は全部社員がつくっているという話で、でも、その会社は、聞くところによると試験を受けていないという話なので、本当のところ本当に役立っているのかというのが疑問に思っていて、資格を持っていないでつくっているのだったら、要らないのではないかなと思ったりしたのです。それが私の意見です。だから、試験そのものがどういう内容なのかというのがいま一つわかっていない。

○北浦座長 前者の流派の問題とかというのは、ある程度のみ込んだ上で。

○宇野上席職業能力検定官 ええ。共通的にできるように試験細目を定め、その細目に沿って試験をさせていただいているので、どの流派でも一応受検可能な問題にはなっていると思います。

○北浦座長 その辺に偏りがないということですね。

○宇野上席職業能力検定官 はい。

○八木澤委員 別に偏りはないのですか。

○柴田委員 流派以前みたいですよ。ここで塩一つまみとかというのはないわけで、ここまでは煮て、こうしてあくを取るぐらいまでやるとか、お料理だったらそんな感じらしくて。

○八木澤委員 大学のセンター試験みたいなものですか。

○柴田委員 そんな感じ。共通一次ですね。

○梅津委員 この種の問題は、基本的にそれぞれの流派から最大公約数を取り出す試験しかできないのですね。もともと趣味嗜好ですから。おっしゃったように、要らないよと言って豪語してはばからない人がいるのですよ。現に聞けば、なるほど、そのとおりだと思う。

○柴田委員 でも、もろ刃の剣ですね。

○梅津委員 そうですよ。全くそのとおり。

○柴田委員 というのは、今まで杜氏だったからオーソライズして、A社からB社に行きますとかと言ってぐるぐる回るのはいいけれども、今度自分のところの秘密のレシピがあると、外に出さないから、別に社内で育成すればいいので、大きなところは囲い込んでしまうから、これはそもそも正社員化するということが理由の一つになっていましたが、正社員化は、行く行くは技能検定の不要論につながる可能性があるということですね。

○八木澤委員 そうですね。ワインだったら何とかシャトーで、職人は異動しないではないですか。でも、日本酒の場合は渡り杜氏がいるから、技術、技能を守ってこられたようなものがあるでしょう。それが正社員だと地域限定で、異動もしないから、その辺の技能伝承という意味ではいかがなものかなと思ったりして。

○柴田委員 でも、そういうことを言っていると国際化についていけないから、とりあえず日本酒をやる人は最低限持っていますよということで国際化に対応しようと。一応、こういう理由になっているみたいなのですね。

○八木澤委員 みたいですね。

○柴田委員 そこが難しいところですね。

○梅津委員 個人も会社もあるレベルを突き抜けたら要らないのですよ。突き抜ける手前はあった方がいいのですよ。

○柴田委員 なるほど。

○梅津委員 先ほど先生もおっしゃったのですけれども、渡り職人と。私、杜氏の方に怒られたのですよ。渡り職人なんて、そんな見下げた言い方をするなと。自分たちはある仕込みをする。この方法を会社でどんどんやるけれども、こちらは違う。それを身につけんがためにわざわざ行くのであって、俺は単なる尻軽ではないのだと怒られたのです。

○柴田委員 修行の旅なのですね。

○梅津委員 そうです。

 料理屋は、渡り職人と言うと、ちょっと悪い意味に使われることがあるのですね。

○柴田委員 いや、いい意味で使っていました。

○梅津委員 いい意味で使うならいいのです。修行の旅なのですよ。

○北浦座長 逆に言うと、渡れるということは、それだけ業界に共通性があるということですからね。

○柴田委員 計画的OJTですね。

○北浦座長 そこの議論はいろいろあると思いますけれども、先ほどありました流派の問題は、少なくとも共通の部分でやっているということでよろしいでしょうか。

○八木澤委員 はい。

○北浦座長 個別には、それぞれの酒造会社さんのお考えもあるでしょうが、大筋全体的に参加されているということですね。

○佐々木主任職業能力検定官 その点ですけれども、この間のヒアリングの時におっしゃっていましたが、これまでは杜氏が酒造の中心だったということなのですが、技能検定の受検者も杜氏の方が中心だったということなのですけれども、今、そういった方が減って、正社員による酒造がだんだん増えてきているということで、これからは正社員の方にも技能検定を受けていただかなければいけないだろうと。ただ、今の段階だと、各社の経営者の認識はそこまで行っていないので、これからの問題ですということを業界団体の方はおっしゃっていましたので、これからそういうところを増やしていかなければいけないという状況なのだろうと思います。

○北浦座長 和田委員、よろしいですか。

○和田委員 技能検定は、基本的なことをマスターしているかどうかということだろうと思うのですけれども、酒造の技能検定にも等級制度があるのですか。ほかの職種みたいに。

○佐々木主任職業能力検定官 1級、2級があります。

○和田委員 技能検定委員というのはどちらから出されているのでしょうか。杜氏組合の方なのか、それとも酒造組合の方なのか。両方なのか。

○宇野上席職業能力検定官 両方あると思うのですけれども、今、確認ができないのですが、少なくとも酒造組合から委員が出ているのは確認していますが、杜氏組合から出ているかどうかまでははっきり確証は持てないのですが、多分出ていると思います。

○和田委員 先ほど柴田委員がおっしゃったようなことも含めて、どちらが主体になっているのかということもちょっと気になるところだろうと思うのですけれども。わかりました。

 先ほどの枠組みの方なのですけれども、パブリックコメントの方はかなりうがった言い方を書かれているのですが、基本的には一人親方というところがあったので、協力意識的なところは全体的に薄いのかなというような気がいたしました。

 前回のヒアリングの時にもありましたけれども、一般の建築の技能士の場合は認定することができるけれども、枠組みの方はできないという話がありましたね。何でしたか。

○宇野上席職業能力検定官 住宅瑕疵担保責任保険の検査員資格です。

○和田委員 ああ、そうですね。あれもそれで諦めたような言い方だったのですけれども、できればそういうことも積極的にもう少し取り組んでいくといいますか、もし必要だったら、今後そちらも入っていけるような体制をとっていただきたいなと。諦めるのでなくて、そういうことも少し積極的に進めていってほしいなという気がいたしました。

○北浦座長 ありがとうございました。

 それでは、それは御意見ということで。

 松井委員、いかがでしょうか。

○松井委員 もう大体されたと思いますけれども、一番大事なのは、関連団体とか組織がもともと閉鎖的な世界の話ですから、先ほどの例を言われたように、自分たちがよければ、あるいは世界にいいものを出しているのだから、それでいいでしょうということをやったら、別に要らないわけで、一方で、日本の酒ということでこれから本当に将来のビジョン、大きなビジョンの中で売っていくのだという中枢となる機関が各組織と風通しをよくして、本当に閉鎖的なところを、少なくともそういうビジョンを通して方向を示さない限り、大事だ、では、どうする。

 一番いい例が、10ページの19の人の意見、「今後は技術者のみならず、営業・企画など酒販売に携わる社員についても技能検定を活用していきたい」ということを見ると、いわゆる技能検定の目的とか試験内容とか、実際のあれがどこまでみんなわかっているのかということを疑いたくなる。

 だから、もしこういう方向であれば、またそういう試験内容であればいいわけだし、前回ソムリエの話もしたけれども、共有財産レベルでなっているここまでのものを、あ、それはもう受けていなければ話にならないよというようなレベルもあるし、その辺をもうちょっと見える化する。

 繰り返すけれども、関わる団体がもっと閉鎖性を破ってやってくれないと、小手先のことに終わってしまうのはまずいなというのは、皆さん。ちょっとまとめ的な話ですけどね。

○北浦座長 ありがとうございました。

 今日はこの議題しかありませんので、もし何か追加して御意見がありましたら、どうぞ。よろしいですか。

 

○和田委員 先ほどの酒造の方は、26年度に検定問題、細目を再構築されたという話がありましたね。かなり大幅に変わっているのですか。

○宇野上席職業能力検定官 マイナーチェンジというような感じだと思います。

○和田委員 例えば俎上に上がったものですから、検討されたという話でしたね。そのときの。

○宇野上席職業能力検定官 引き続き存続された場合には、それぞれの実施された県単位で問題点を洗い出していただいて、それを業界団体、中央に寄せて、厚生労働省に働きかけるような内容があるかどうかという検討を技術委員会の中でやっていただくという意向が示されております。

○北浦座長 よろしいでしょうか。

○和田委員 はい。

○北浦座長 引き続きそこは検討されていくということでよろしいでしょうか。

 大体皆さん方の御意見をいただいたと思いますが、一つは、酒造に関しましては、技術委員会での検討というのがかなり重要なウエイトを持っているということで、それに対して幅広く、先ほどの杜氏さんのもありますし、いろんな方の意見を取り入れながらやっていくという御要望が強かったと思いますので、今後技術委員会の検討についても、いろいろウォッチしながら進めていただくということではないかなと思います。この点は皆さんの御意見でもあるし、私の意見としても言わせていただきたいと思います。

 あと、一番大きいのは、これは感想めいた話になりますが、都道府県方式でやっているわけですね。都道府県方式でやっている職種というのは、ほかもそうですが、だんだん業界としての主導性というか、意識というのが、下手をすると薄らいでしまうところもある。特にたくさん業界団体があるところはまとめるのが大変というのは、これまでもありましたが、支えるのが業界団体としての自主努力というのがあって都道府県方式も生きてくる。そういうこともあろうと思いますので、今回いろいろ御指摘があったのは、まさに業界団体の努力をもう少し促していっていただいたらという御意見だったと思いますので、この機会にそういった御意見が多かったということで、ぜひ期待に応えるような形でやっていく必要があるのではないかということは言っていただければありがたいなと思います。

 ただ、存続の議論はこれからでありますので、それを踏まえた上でということにしたいと思います。

 それでは、とりあえず報告書についての御質問なり意見はいただいたということでありますが、もし何か追加するようなことがありましたら、後ほどでも結構ですので御指摘いただければと思います。

 それでは、同じ議題といいますか、この報告書の最後に書くべきことということになりますが、11ページの5番の「存続の可否について」の議論に移りたいと思います。技能検定の受検状況、社会的便益に係る調査といったもの、それから前回のヒアリングの内容、これをもろもろ踏まえて御検討いただきたいと思います。

 まず、事務局の方から何か説明いただくことがあれば、お願いしたいと思います。

○宇野上席職業能力検定官 技能検定職種の統廃合等に関する検討会は、平成21年度から何回か報告書をまとめておりますけれども、それの職種ごとの結論を参考資料1としてまとめたものがございます。平成23年度におきましては、枠組壁建築から機械木工までの4職種。平成24年度は、報告書は作成されておりませんけれども、平成25年度が木型製作、機械木工、平成26年度は製版、複写機組立てで、それぞれ職種ごとに取りまとめ方が変わっておりますが、こういったまとめ方を御参考に今回の酒造と枠組壁建築の結論部分について御審議をいただければと思いまして、資料として用意させていただきました。

○北浦座長 それでは、今、御説明いただいた参考資料などを含めまして、皆さん方から御意見を頂戴したいと思います。これにつきまして、どなたからでも結構でございますので、御意見を頂戴したいと思います。2職種につきまして存続を認めるかどうかということが今日の結論ということになりますので、端的にこの点を。どなたでも結構でございますが。では、また柴田さん。

○柴田委員 では、皆さんが熟慮なさっている間に。

 私は、7ページの職種についての回答のところを若干サマライズする形で存続の理由にしていけばいいかなと思っていて、基本は存続で、一応、国際化の中でお酒の品質確保とかそういうことがとても大切だということと、正社員化に伴って内容も変更するし、人数も高まっているとか、そんなことをちゃんと書いておけばいいのかなと思っているのですが、ただし、いわゆる構造が変わってきているわけで、きちんとした体制をとっていく必要があるので、先ほど言った技術委員会というところで受検者数の拡大と検定試験の内容の吟味、精査ということをきちんと、PDCAのような形でまわす。一過性に終わるのでなくて、継続的に見直しや拡大のための施策をやっていくということをするということが大前提ですみたいな形にしたいと思うのですが。ちょっと脱線するのですが、先ほどおっしゃった都道府県方式だと、誰が作るのかなと。問題作成委員会みたいなのが確かあったと思うのですが、そこに酒造組合がどれだけ力を持って意見を言っているのかというのが質問なのですけれども。都道府県方式における試験作成体制みたいな。試験を作るときは、今、JAVADAさんが作っておられるのですね。

○佐々木主任職業能力検定官 そうですね。中央職業能力開発協会の方で試験問題の委員会をつくって検討していただいておりまして、そこの委員には酒造組合の方からも出ていただいている。

○柴田委員 そこの委員にはワン・オブ・ゼムとして出ているので、主導権はJAVADAさんにあるのですね。

○佐々木主任職業能力検定官 主導権といいますか、事務方としてはJAVADAの方でやってもらっていますけれども、中身の問題は、詳しい方にいろいろ御意見をいただいているということでやってもらっています。

○柴田委員 そこに誰を送り込んで、かつそこの試験を受けた人たちがそれをどう評価しているかというのは、酒造組合の方で絶えずやっていかなければいけないということですか。

○佐々木主任職業能力検定官 そうですね。そこはおっしゃるとおり、そちらの現場の方に詳しい方から御意見をいただいて議論していかなければいけないと思います。

○柴田委員 私がこの前質問しましたら、技術委員会は、理事会みたいなところで定期的に御報告をされると言っていたのですけれども、形骸化しないために技術委員会では時々は受検者に対するアンケートとか、むしろ使用者側の人たちが、受けた人がどういうふうに変わったかというのは、組合としてフォローしていくみたいな体制を持っていかないと、過渡期にあるので、変化をより早くキャッチするということが重要で、そういう体制を組むということが大前提ですねということは思っていました。

 以上です。

○北浦座長 枠組壁建築の方についても同じですか。

○柴田委員 枠組みはどうなのだろうなと実は思っていて、将来的には大工と一緒にした方がいいなと個人的には思っているのですが、今回、喫緊の課題で大工が結構不足していますね。枠組大工も多分オリンピックとかいろんなことでちょっと。それで正社員化しているとこの前おっしゃったではないですか。こちらは正社員化しているから、逆にそれを利用して正社員がきちんとした大工として育っていくということが前提なので、様子を見てもいいかなと個人的に思っています。

○北浦座長 様子を見てというのは、一応存続して。

○柴田委員 存続して、一旦経過を見たい。

○北浦座長 わかりました。

○柴田委員 こちらも同じなのですね。だから、正社員化という意味では同じ流れの中にあって、先ほど八木澤さんがおっしゃったように、正社員化すると、実は要らなくなるかもしれないけれども、でも、正社員化の中で見ていくという形で、過渡期の中では必要な検定なのかなと思いました。

○北浦座長 ありがとうございました。

 どうぞ。ほかの方からも一応、御意見をいただきたい。では、梅津委員。

○梅津委員 残す方でやっていただければと思います。

 ただ、ツーバイフォーに関していえば、柴田先生がおっしゃることはそういうことかなと思いながら、心臓外科と整形外科、外科医だろうと言われても困るなあというのが一つある。そして、共通項というのは本当にこれらしかないですから。あと全然違う。

 では、大工さんと称する人がいて、工具があって、材料があって、釘でも打てばという点では、在来の住宅の大工さんとツーバイフォーの大工さんはあたかも同じように見えるのですが、占めている割合が、片や木造の8割を大工さんがやっている。一方は、瞬間値が30であっても、定常的に15を超えるものはない。これをイーブンでどうだと言ったら、どやされるのではないか。現状ではね。

○柴田委員 失礼しました。

○梅津委員 という気がいたします。ツーバイフォーの大工はもともと体力がありますから、ぐっと言えば人はすぐ集まるのですよ。

○柴田委員 そうなのですね。

○梅津委員 ただ、そんなのはなくたって仕事ができるではないかと彼らは言うだけのことなのですよ。人がいなくて困っているわけではないのです。

○柴田委員 組合の人がちょっと本気でしたからね。

○梅津委員 ああ、そうですか。それはよかったですね。

○北浦座長 では、梅津委員につきましても、一応存続。

○梅津委員 残しておいて。

○北浦座長 酒造も含めですね。

○梅津委員 はい。

○北浦座長 松井委員。

○松井委員 様子を見るという意味で、私も結論的にはもうちょっと残して。

 1つだけ余計なことですけれども、JAVADAさんにも言いたいことなのですが、受けた方に試験場でアンケートをとるではないですか。それは全く意味がなくて、受けた方は意味があるから来ているので、受けるはずの人、受けなかった人にどうして受けないのですかというアンケートをもっとやってほしい。これはここの話ではないのですけれども、それで役に立たないと言ったら、どうして役に立たないと思いますかと。そちらのデータが大事なので、ぜひツーバイフォーも含めてやってもらいたいなと思いますね。

○柴田委員 今はその場でアンケートしているのですか。

○松井委員 それが一番やりやすいではないですか。ちょっと想像すると。

○柴田委員 変なことを書いたら落とされてしまうのではないかと思って。

○松井委員 それは無記名でやるのでしょうけれども、本来の必要な情報というのがそういう。

○北浦座長 では、様子を見ながら存続というようなこと。

○松井委員 はい。様子を見ながら。

○北浦座長 松本委員、いかがでしょう。

○松本委員 両方とも存続という意見で、あと、先ほどの繰り返しになりますが、例えばどちらも現況に合わせた問題の見直しといったらいいのですか、清酒についてもそうですし、先ほど木造にも3階建てという話がありましたね。ですので、それぞれについて。

 先ほどの話と同じになりますけれども、雇用者が主体となってというより、現況の杜氏集団との協調の仕方というところで今後また変動があると思いますので、そこを特に要求したいと思います。全般的には存続ということで。

○北浦座長 わかりました。

 では、八木澤委員、お願いいたします。

○八木澤委員 私は基本的に何でも存続した方がいいと思っているので、存続でいいのですけれども、また蒸し返すようなのですが、自民党の方で新たなマイスター制度をつくれという声も上がって、そしたら、技能士というのは何なのだということが問われているような気がしていて、これに限らず、技能士を一般の人というかな、日本酒の方が典型だけど、これをてこにして世界に売っていこうというのでしょう。だから、技能士とマイスターではマイスターの方が世界的に有名なのだけれども、技能検定というものの意義をもうちょっとPRしてもらいたい。これは要望なのだけれども、そう思っています。

○北浦座長 ありがとうございました。

 では、和田先生。

○和田委員 基本的には私も存続に賛成です。ただ、諦めるのでなくて、プラスアルファのことを持っていけるように努力をしてほしいなというのがちょっと気になったところだと思います。基本的にはこういうところを残していっていただきたいというのがありますし、ただ、俎上にのってくる際に、いわゆる受検者の数とかそういうので評価されているのですけれども、母体自体が大きいか、小さいかによっても受検者の数というのは違ってくるだろうと思うのです。ですから、そこら辺の評価の仕方というのもちょっと検討。これとあれとは違うのかもしれませんが、そういうところを考えてほしい。

 それから、都道府県方式でやる場合に、そういう業種がたくさん集まっているところと集まっていないところがあって、対象者が少ないところは、そういう都道府県方式でも試験を実施するというのがほとんど不可能に近いのかなと思います。そういうことをするためには、もう少し仕組みを変えていかないといけないのかなということを感じております。

 以上です。

○北浦座長 ありがとうございました。

 ほかに追加的に御意見ある方、よろしいでしょうか。

 もしよろしければ、ただいま一応、皆さん方の御意見をいただきましたが、私の意見も含めまして、酒造、枠組壁建築、この2職種の取扱いということにつきましては、方向性として一応存続ということで取り扱わせていただきたいと思います。それでよろしいでしょうか。

(了承)

○北浦座長 ただし、御意見がいろいろありました。経過を見ていく必要があるとか、あるいはもっと改善の必要があるとか、いろいろな御指摘がありますので、そういったことは一つ念頭に置いた上で、今後様子を見ながら存続ということにした方がよろしいというような御意見であったというふうに整理をしたいと思います。

 あと、報告書の方にこれを記載しないといけないのですが、この文言につきましては、今、申し上げたようなことを前提として、細かいところにつきましては、私と事務局との間で一回詰めさせていただきまして、皆様方に持ち回りということですね。

○宇野上席職業能力検定官 はい。

○北浦座長 ということで、最終的に御了承を得たいと思っておりますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

(了承)

○北浦座長 それでは、文言の方は事務局と詰めさせていただきたいと思いますが、方向性としては一応存続ということに結論を得たいと思います。ありがとうございました。

 それでは、一応議事の方はこれで終わってはいるのですが、この際、何か御発言がありましたら。技能検定に対します熱い思いの方がいっぱいいらっしゃいますので、もし何かありましたらと思いますが。

○松本委員 これだけ酒造の方でパブリックコメントがたくさん出てきたというところ、ちょっと差がありますね。そこの業界団体のそういう感触とか裏話というか、お聞きしたい。

○宇野上席職業能力検定官 酒造の方は、本当に危機感を持って理事会を通じて各組合で検討してくれということを促した結果だと思われます。

 一方で、枠組壁建築の方は1年お休みをしていて、その休み以外は100人を超えているので、基本的には存続を認めてもらえるのではないかということを思っているのではないかと思いました。

○松本委員 危機意識の違いみたいな感じですか。

○宇野上席職業能力検定官 はい。

○柴田委員 でも、酒造の方は、この前御説明いただいたよりもパブリックコメントの方がずっと内容がわかりやすいというか、実態が。逆に言うと、業界団体にきちんとした聴取能力がないというか、あるいは意見が行かない仕組みになっているというか、そこら辺も心配だったのですけれども、そんなことはないのですか。風通しが悪いわけではないのですか。

○宇野上席職業能力検定官 そのあたりまで団体にヒアリングをしていないので、今後聞いてみたいと思います。

○柴田委員 私、この前の話を聞いたときは、もうだめだなと思ったのです。存続をやめたらいいのではないかと思ったのですけれども、実はこれを見て、存続で意見を書いておられる方たちはものすごく必要性を強調。とはいったって全者ではないわけですが、きちんと考えておられるし、利用したいと思っておられるから、ああ、必要なのだなとちょっと思いましたから、業界団体のありようというのはすごく難しいなというのはありますね。そこを少しつついてあげないと、せっかくここに熱い思いがあって、組合があって、JAVADAさんがあって、ここのところで冷え切ってしまうというのがあると思うのですね。だから、つついてあげる。それも百何社やるのは大変だから、どうなのと思いますけれども。

○北浦座長 パブリックコメントでこれだけ出たというのは今までなかったのですか。

○宇野上席職業能力検定官 初めてだと思います。

○北浦座長 これをきっかけに問題意識を喚起したということかもしれません。

○佐々木主任職業能力検定官 また報告書をまとめていただいた暁には、団体の方に報告書を持っていきまして、これだけ意見が出てきているということを伝えたいと思います。連携してやっていただくようにお願いしていきたいと思います。

○梅津委員 私は前回休んだのですけれども、業界団体の本部というのは東京にあるのですが、東京の方がおいでになったのですか。説明はどうでしたか。

○北浦座長 一応、丁寧に御説明はいただいたと思います。パブリックコメントで確かに補完されているというところがあるので、もしこういう同じようなことがあったら、熱心に傘下の団体の。説明される団体だけでなくて、支部だとかいろんなところに問題意識をもっと植えつけていただくということは大事かもしれません。

○柴田委員 ですから、問題についても、現場ではこんなに言っていたのにというのがあると嫌だなと思いますね。

○北浦座長 どちらかというと、こんなふうに出る前に、まず集約して持ってきてほしかったという御意見ですね。それは御意見として承りたいと思います。

 ほかはよろしいでしょうか。

 それでは、今日の議題はこれだけということになっておりますが、「その他」とありますが、事務局の方から何かございますか。

○宇野上席職業能力検定官 議題としてはないです。以上です。

○北浦座長 では、議事は全部これで終了いたしましたので、あとは事務局の方でよろしくお願いしたいと思います。

 御協力どうもありがとうございました。

○宇野上席職業能力検定官 北浦座長、進行、ありがとうございました。

 最後に、当課課長の宮本からお礼の御挨拶を申し上げたいと思います。

○宮本能力評価課長 先生方におかれましては、お忙しい中2回にわたりお運びいただきまして、熱心に御議論いただき大変ありがとうございました。2職種につきまして結論をいただきましたので、今後作業を進めていただきたいと思っております。

 議論の中でさまざまな御意見を頂戴いたしました。具体的には、技術委員会の今後の検討についてもウォッチするとか、業界団体にさまざまな要望を伝えていく。こちらにつきましては、私どもの方で責任を持って進めていきたいと思っております。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

 大変ありがとうございました。

○北浦座長 どうもありがとうございました。

○宇野上席職業能力検定官 それでは、本日の検討会はこれで終了とさせていただきます。本日はありがとうございました。

○北浦座長 次回をなしにして、持ち回りということですね。

○宇野上席職業能力検定官 そうですね。

○北浦座長 その確認は言わないといけないのではないですか。

○宇野上席職業能力検定官 申しわけございません。予定していた12月の回はキャンセルということで、委員に御説明に上がらせていただきたいと思っています。

○北浦座長 一応、予備日として用意していたのですが、今日御結論いただいたので、文言のところは持ち回りということで、次回の会合はということですね。

○宇野上席職業能力検定官 次回はございません。

○北浦座長 では、どうもありがとうございました。

○宇野上席職業能力検定官 ありがとうございました。


(了)

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