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2016年5月18日 中央社会保険医療協議会 総会 第332回議事録

○日時

平成28年5月18日(水)10:19〜12:21


○場所

TKPガーデンシティ永田町(ホール2A)


○出席者

田辺国昭会長 野口晴子委員 印南一路委員 松原由美委員 荒井耕委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 花井十伍委員 宮近清文委員 松浦満晴委員
松本純一委員 中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
丹沢秀樹専門委員 菊池令子専門委員
<参考人>
保険医療材料等専門組織 渡辺委員長  薬価算定組織 清野委員長
薬価専門部会 加茂谷専門委員      薬価専門部会 吉村専門委員
保険医療材料専門部会 田村専門委員  保険医療材料専門部会 十河専門委員
<事務局>
唐澤保険局長 谷内審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 眞鍋医療課企画官
三浦保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○薬価調査・材料調査に係る関係業界からの意見聴取について
○診療報酬改定結果検証部会からの報告について
○医療機器の保険適用について
○臨床検査の保険適用について
○医薬品の薬価収載について
○DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について

○議事

田辺会長

 それでは、おそろいのようでございますので、ただいまより第332回「中央社会保険医療協議会総会」を開催いたします。

 まず委員の出席状況について御報告いたします。本日は、西村委員、榊原委員、岩田専門委員、横地専門委員が御欠席でございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 初めに「○薬価調査・材料調査に係る関係業界からの意見聴取について」を議題といたします。

 4月13日の中医協総会におきまして、平成29年4月の消費税率引き上げに伴う薬価調査・材料価格調査の実施については、中医協において意見聴取を行った上で、御議論いただき、決定することとなりました。本日は、関係業界からの意見聴取を行いたいと思います。

 なお、薬価調査・材料調査に関する議題であることから、本議題につきましては、薬価専門部会の加茂谷専門委員、吉村専門委員、保険医療材料専門部会の田村専門委員・十河専門委員に御出席いただこうと思いますけれども、この点、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

田辺会長

 それでは、各専門委員の方々は、御着席をお願いいたします。

(各専門委員着席)

○田辺会長

 それでは、意見聴取に移りたいと思います。

 まず関係業界の皆様よりプレゼンテーションをしていただき、その後に、質疑とフリーディスカッションを行いたいと思います。

 それでは、自己紹介を行った上で、プレゼンテーションをお願いいたします。よろしくお願いいたします。

日本製薬団体連合会(野木森)

 私から始めさせていただきますが、私は、日薬連、日本製薬団体連合会会長の野木森でございます。

 非常に時間が限られておりますので、早速、議題に入らせていただきます。

 本日は、来年4月に予定されております、消費税引き上げ時の薬価基準上の対応について、今回は、PhRMAEFPIAを含めた、製薬産業全体の意見として、私から陳述させていただきます。

 今日、資料は2枚もので、表裏4ページにわたっておりますけれども、2ページをごらんいただきたいと思います。

 ここには、現状のレビューという形でまとめさせていただいております。我が国の国民皆保険制度は、薬価と診療報酬それぞれに関連しておりまして、それぞれの改定に際し、薬価については薬価本調査、診療報酬については医療経済実態調査が実施されております。このような中で、薬価のみを改定するということは、診療報酬体系とのバランスが損なわれる怖れがあると考えております。

 毎年改定のような頻回な薬価改定は、製薬産業のイノベーション創出に向けた体力をそぐ、そして、創薬イノベーションのモチベーションを下げるということで、様々な問題点が出てまいります。

 また、昭和62年の中医協建議、すなわち2年に1回程度の改定を実施するとした建議の経緯を踏まえますと、毎年改定するということは、著しく妥当性を欠くと考えております。

 3ページに移ります。ここに私どもの消費税引き上げに伴う価格調査についての考え方を披瀝しております。

 消費税の引き上げに際しましては、薬価調査を実施し、その結果に基づいて薬価を改定することになりますと、3年連続の市場実勢価格に基づく改定になります。前述しております、昭和62年の中医協建議記載の趣旨にも明らかに反しますし、それと同時に、産業としての体力をそぐことから、私どもとしては、断固反対ということでございます。

 しかし、仮に何らかの価格調査が実施される場合、その調査は消費増税分を適切に転嫁するために行うということで、しかも、購入価水準の動向を確認する特例的なものと位置づけるのが妥当と考えております。

 また、同時に、実施する関係の人たちの負担も考慮した、必要最小限の規模の調査とすべきと考えております。

 なお、消費税引き上げが見送られた場合、見送りの決定がなされた時には、価格調査をする理由が全くなくなると認識しております。

 最後のページは、改めて記載させていただいておりますが、平成29年4月の消費税引き上げが行われる場合、それに伴う薬価改定は、消費税引き上げ分の薬価への適切な転嫁を目的とする、臨時異例の改定であるという捉えであります。しかも、2年に1回の改定実施を定めた、昭和62年中医協建議の趣旨を変更するものではないと認識しております。

 しかし、仮に、前にも申し上げました、購入価水準の動向を確認するための特例的な価格調査が行われ、それに基づいて薬価改定が実施されるとした場合、私どもとしては、イノベーション評価及び安定供給確保のための措置を行う以外は、通常の薬価改定で行われるようなことはなされるべきではないと考えております。

 以上でございます。御清聴ありがとうございました。

田辺会長

 ありがとうございました。

 それでは、次、お願いいたします。

日本医療機器産業連合会/日本医療機器販売業協会(森)

 医機連の副会長の森でございます。

 本日は、業界意見陳述の機会を承り、まことにありがとうございます。

 会長の中尾が不在ですので、私が御挨拶させていただきたいと思います。

 なお、本日は、医機連の森、水谷、AMDDの林、EBCの杉山の4名で参加しております。

 平成29年4月に予定されております、消費増税時の特定保険医療材料に関する償還価格改定の取り扱いにつきまして、業界から意見を述べさせていただきたいと思います。

 以前から、消費税増税時には、負担の大きな材料価格調査を実施せずに、平成元年の消費税導入と同様に、償還価格に一定の割合を乗じるなどの軽減策をお願いしておりました。仮に価格調査が避けられない場合は、現場における負荷軽減を最大限に考慮していただきたく、お願い申し上げます。

 今回は、特例的な処置であり、頻回改定の理論とは関係がないこと、機能区分の見直しや通常改定としてカウントしないことなどを明確にしていただきたいと、御要望いたします。

 それでは、それぞれの詳細については、林より意見陳述をさせていただきたいと思います。お願いします。

米国医療機器・IVD工業会(林)

AMDD保険委員長の林でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、私から中医協総−1−2の資料に沿って、御説明をさせていただきます。

 私ども医療機器業界は、昨年来、消費税増税時には、価格調査を行わない方法による対応、また、調査の簡略化など、負担の軽減のお願いをしてまいりました。

 1ページ目をごらんください。消費税増税を行うとなった場合の取り扱いについて、業界としては、材料価格調査を行わずに改定を行うことを要望いたします。

 価格調査を行う場合ですが、もし仮に行うとなった場合、現在、市場で流通している調査対象の製品リストというものをメーカーが作成する必要がございます。調査の基礎となる製品コード、JANコードと呼ばれておりますが、このコードのリストには、製品ごとに異なる内容がわかる、詳細な情報が必要となります。

 4ページの参考資料に、具体例については書いておりますので、後ほど参考にしていただければと思います。

 御承知のとおり、特定保険医療材料の保険償還は、機能区分別です。医療材料が個別に償還される区分Bの申請数というのは、毎月多数ございまして、さらにそれぞれの申請に対して、サイズのバリエーション等、通常10以上の製品コードがあるために、製品の総数というのは、膨大な数となります。

 今、私の手元にありますのが、実際、昨年、価格調査の際に作成をされました、製品リストです。上下巻と2冊に分かれておりまして、これが上巻で、下にありますのが下巻になりますが、合わせますと、2,300ページを超えるという、壮大な量のリストの作成をする必要がございます。

 製品リストができ上がりますと、これに基づきまして、今度、販売業者さんのほうで、医療機関に対する実勢価格調査が行われますが、医療機器にはさまざまな組み合わせがあり、調査した価格がそのまま特定の機能区分に該当するという場合だけではなく、さまざまな調整をしながら、価格調査に記載をしていく必要がございます。

 このように、材料価格調査には、販売業者とメーカーの双方に膨大な負荷がかかり、価格調査は避けていただきたいということでございます。

 また、医療機器は、多品種、少量販売のため、実勢価格調査は、単月ではなく、5カ月間のデータを収集しております。現在、4月の償還価格改定直後で、販売業者は医療機関と価格交渉中でございます。交渉の進捗状況にもよりますけれども、改定月直後からの調査となった場合には、市場における価格形成が十分になされていない可能性が高いと、懸念されます。

 さらに医療機器並びに材料は、技術料に包括されているものも多くございまして、特定保険医療材料のみの価格調査を行い、価格改定を行うというのは、制度としてのバランスを欠くなどの理由により、材料価格調査を行わない形での消費税対応をお願いしたいと考えております。

 2ページ目になりますけれども、一方、消費税増税への対応といたしまして、実勢価格調査がどうしても避けられない場合には、販売業者及びメーカーへの負担軽減の配慮をお願いしたいと思います。

 例えば調査客体を絞り込むなど、価格調査自体の簡略化や外国価格調査の不実施等、販売業者、メーカー、それぞれの負担軽減について、御検討いただければと思っております。

 また、実勢価格調査が実施される場合でも、今回の調査はあくまでも特例的なものであることを確認願います。

 3ページに記載させていただきましたが、今回の対応は、あくまでも消費税増税に対応するための、いわば償還価格調整といいましょうか、通常の改定とは異なり、機能区分の見直し、再算定などは行わないこと。

 また、現行制度のルールにおいて、イノベーションの評価の条件でございますが、「2回の改定を経るまで」、また、再算定におけるルールの中で「直近2回の材料価格改定を通じ」、などの文言がございますが、これらの改定のカウントには含まれないということも、あわせて確認願いたいと思います。

 以上、簡単ではありますけれども、消費税増税が行われた場合の対応につきまして、業界からの要望について、まとめさせていただきました。

 もしも本年度、価格調査を行うとした場合には、消費税増税に対応するための特例的な調査とし、業界への負荷が過度にならぬよう、御配慮いただけますよう、お願いいたします。

 説明は以上になります。ありがとうございました。

田辺会長

 ありがとうございました。

 それでは、次、お願いいたします。

日本医薬品卸売業連合会(鈴木)

日本医薬品卸売業連合会会長の鈴木でございます。

 本日、当連合会を代表いたしまして、消費税引き上げに伴う薬価調査についての意見を述べる機会を賜りまして、中医協及び厚労省の皆様に感謝申し上げます。

 1ページでございますけれども、初めに先月発生いたしました、熊本県を震源とする地震への対応につきまして、少々御説明したいと思います。

 今回の地震におきましては、地域住民を初め、多くの病院、診療所、保険薬局で被害に見舞われましたが、同時に、医薬品卸においても被害を受けました。被災した医薬品卸におきましては、自社の被害の復旧を急ぐ一方で、地震発生直後に、九州の他地区から、人的・物的な応援を受けながら、物流センター等のネットワークや、また、情報通信システムを活用することによりまして、医薬品の緊急的な配送に対応しております。

 医薬品卸の使命を果たすべく、全力を尽くしているところであり、災害発生時におきましても、医療用医薬品の適切な供給に支障を来しておりません。引き続き、医療用医薬品の供給に支障が生じないように、努めてまいりたいと思っております。

 2ページでございますけれども、医療保険制度のもとにおきまして、診療報酬と薬価の改定は、2年に1回の頻度と同時に改定されております。平成29年度は、薬価改定を行わない年に当たります。このため、今年度は、薬価調査を実施すべきではないと考えております。

 やむを得ず調査を行う場合におきましては、消費税増税分を適切に転嫁するために、臨時・特例的な調査と位置づけるべきであると考えております。

 その際には、消費税増税分を適切に転嫁するという調査目的に沿った、できる限り簡易な調査としていただきたいと思います。

 また、先月の熊本地震により、医薬品卸も被災しておりますので、調査対象につきましては、熊本等の地区におきまして、御配慮をお願いしたいと考えております。

 3ページをご覧ください。薬価の毎年改定につきましては、医療、医薬品流通に重大な悪影響を及ぼしかねないことから、断固反対したいと思っております。

 4ページでございますけれども、新聞等によれば、平成29年4月から予定されている消費税の引き上げについては、行なわない可能性があると報道されております。消費税の引き上げを行われないことが決定された場合には、今回の調査の目的である、消費税増税分を転嫁する必要がなくなることになりますので、薬価調査を実施すべきではないと考えております。

 また、同様の考え方から、薬価調査を実施した後において、消費税を引き上げないことが決定した場合につきましても、その調査結果を活用すべきではないと考えております。

 卸連からの消費税引き上げに伴う薬価調査についての説明は、以上でございます。よろしくお願いいたします。

田辺会長

 ありがとうございました。

 一通りの御説明をいただきましたので、これより質疑及びフリーディスカッションに移りたいと思います。

 それでは、どなたからでも結構でございます。御意見、御質問等、よろしゅうございますか。

 幸野委員、お願いいたします。

幸野委員

 御説明ありがとうございました。

 これに対して意見がございます。これまで述べてきたとおり、支払側としては、消費税増税時には薬価調査は必要という考え方に変わりはございません。消費税は実勢価格に対して上乗せするべきであり、それについては国民も非常にシビアに考えておりますので、確実に実勢価格を把握できない限り、薬価調査は実施すべきだと思います。

 また、薬価の毎年改定につながると懸念されている発言がございましたが、薬価の毎年改定と薬価調査の実施の是非は別問題であると考えております。今回の薬価調査は、あくまで消費税増税への対応として実施すべきであると申し上げておりますが、それが自動的に薬価の毎年改定を実施することにつながるとは考えておりません。薬価改定につきましては、別途、毎年実施する必要性等についてしっかりと議論していくべきであると思います。 もう一点、製薬業界の方々がお集まりですので、これを機会に、現在、医薬品の保険収載に関して懸念されている事項を御説明して、御意見をお伺いしたいと思います。先般、厚労省から発表されたMEDIASで国民の医療費を見ると、平成27年9月以降の薬価、調剤費の伸びが、異例な伸びを示している傾向が見られます。

 具体的にデータを申し上げますと、9月が12.9%、10月が10.9%、11月が10.9%で、2桁の伸び率をあらわしており、通常であれば、医科や歯科は3%から4%の伸びになりますが、調剤につきましては平成27年度後半に限って2桁の伸びを続けているという、異例な状態が続いております。

 また、これを反映するように、新聞報道で発表されている各製薬会社の決算を見ますと、軒並み増収、増益、あるいは史上最高の黒字ということが、新聞紙上等で報道されております。先ほど薬価改定は体力をそぐという発言がございましたが、この決算状況を見ますと、十分な体力を有されているのではないかと思います。

 こういった中で、製薬会社が利益を上げられることは喜ばしいことではありますが、我々国民からしてみれば、この財源は税金や保険料によって賄われており、国は社会保障費を税金で賄うことができずに、国債を発行して借金を次世代に先送りしているのが現状です。保険料につきましても健保組合はほとんどが赤字となっており、一人当たりの保険料はここ10年間で10万円ほど上がっているという現状がございます。製薬業界が黒字となることは、喜ばしいことではありますが、国民皆保険制度の堅持という意味では、これが本当にいいのかという議論もしていかなければならないのではないかと思います。

 昨今、特に高額な医薬品が保険収載されています。今後もこれが続いていくと、国民医療費の20%を占める薬剤費が、国民皆保険制度存続の潜在的な危機要素になっていくことが現実味を帯びてしまいます。したがって何らかの形で、薬価を総額で統制する仕組みを設けるなど、今まで以上のことをやらなければならないのではないかと考えます。

 本日お集まりの製薬業界の方に考えをお伺いしたいのですが、例えば高額医薬品について、効果が大きければ高く値付けされるべきという理屈ではもう限界が来ているのではないでしょうか。薬価収載された高額医薬品が、借金の上で成り立っている国民皆保険制度を揺るがす要因の一つとなっていることを考えると、薬価を統制する仕組みを考えていく必要があるのではないかと思うのですが、もしこれに関してご意見があれば、お伺いしたいと思います。

田辺会長

 御回答等はございますでしょうか。よろしくお願いいたします。

日本製薬団体連合会(野木森)

 今の幸野委員からのコメントでございますが、今回の陳述と少し方向が外れてしまうのですが、そういうところに、私が深入りしてよろしいものなのでしょうか。

田辺会長

 医療課長、お願いします。

宮嵜医療課長

 医療課長でございます。

 今回のヒアリングの趣旨、内容とは、ちょっとずれるところでございますので、幸野委員の御発言も、もし御意見がこの場であればということで聞かれていると思いますので、あえてコメントがあればということで、御感想も含めてあればという位置づけで、対応いただければいいのではないかと思います。

日本製薬団体連合会(野木森)

 意見陳述をさせていただいた側から見ますと、今回のテーマをまず主眼に捉えていただいて、議論していただき、そして、方向性を見つけていただいた上で、その次の議論として、これを取り扱っていただきたいと思っております。

田辺会長

 ありがとうございました。

 松原謙二委員、お願いいたします。

松原謙二委員

 先ほどおっしゃられたことは、ごもっともだと思います。消費税の対応については、御主張のような形が適切だと思っております。

 ただ、消費税がもし上がらないということになれば、当然この話は流れてしまい、もう一度、その中で調査をする必要は、私もないと思っています。

 今、幸野委員は、製薬会社だけがもうかっていると言われましたけれども、企業の中で、例えば鉄鋼とか、機械などは、当然景気のいいときも、悪いときもあるわけです。波がある分野と、ある一定のところの利益率を保ちながら、新薬、つまり国民にとって必要な薬を供給している製薬業界は、違うと思います。体力を保ちながら、国民の皆さんが必要な薬を創薬していただきたいと思います。

 その点においても、再算定のところは、十分に利益が上がっているところにおいて、少しお返しいただくということでございます。前回の改定でも、十分な御理解を賜ったことは、国民の皆様にとって、非常によいことであります。国民皆保険を守る上で大事なことでありますので、その点において、まず感謝を申し上げて、そして、今回の対応につきましては、御主張どおりではないかと思っております。

田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

中川委員

 今、松原委員も一部言いましたけれども、薬価の毎年改定に関しては、たまたま今回は毎年になるという理解でいいのかどうかということが、まず1点です。3年連続になってしまうから、できるのではないかと思われないかという危惧があります。

 それと、幸野委員は実勢価格の把握が大事だと言いますが、1年しかたっていないのに、実勢価格の把握というのは、本当に正確にできるのかという技術的な問題は、明確にあると思うのです。その辺は、我々も冷静に判断しなければいけないと思います。

 我々の調剤医療費の異常な伸びは、今回の改定の議論の中で、たびたび明確に主張してきましたが、製薬メーカーの業績と調剤医療費の伸びを混同してはいけないと思います。

 もう一つ、いちいち指摘して恐縮ですが、借金の上で成り立っている国民皆保険というのは、余りにも大ざっぱ過ぎる言い方だと思います。日本の借金がGDP240%になった原因は、社会保障だけではないです。1,161兆円の借金が社会保障、国民が国民皆保険をむさぼったためではないのです。過去の1,000兆円に上る大型の公共事業とか、260兆円以上の建設国債の残債が今もずっと横たわっているとか、ほかのいろんな借金があるわけですから、それが積み上がって、こういうふうになったわけなので、借金で成り立っている国民皆保険だからという御主張は違うと思います。

 後の議題のところで申し上げようと思っていたのですが、高額薬剤がこれだけ出てきて、例えばソバルディ、ハーボニーといった、IMSヘルスのデータで見ると、去年の1月から12月までの売り上げで、ソバルディも、ハーボニーも、5カ月から7カ月しか販売期間がないのに、1,000億円をはるかに超えています。まずこれが1つです。

 それから、分子標的薬、特に抗体医薬品が出てきて、小野薬品工業の3月期の四半期の報告でも、臨床試験でフェーズ3までいっているのが、さらにオプジーボに関しては、6効能もあります。そういう状況を考えてみると、今の薬価算定の仕組みのままでいくと、公的医療保険に重大な支障を来すのは間違いないと、製薬メーカーの皆さんも思いますね。製薬協も、日薬連も、PhRMAも、EFPIAの皆様も、みんなそう考えると思います。

 それでは、公的医療保険下で、国民皆保険を維持するという日本の医療の中で、そのプレイヤーとして、内資も外資も、超高額医薬品に対して、どのようなスタンスでこれからいくのかということは、製薬メーカーの皆さんに自主的にお考えいただきたいと思うのです。皆さんの中で議論は余りしていないと思いますが、ぜひいい機会ですので、メーカーの方、PhRMAEFPIAの方、一言ずつ、方向性だけでもお話いただければと思います。

田辺会長

 消費税引き上げに伴うというところから外れていることではありますけれども、何かレスポンスがあれば、お願いしたいということでございます。

 お願いいたします。

日本製薬団体連合会(野木森)

 日薬連会長の野木森でございます。

 コメントさせていただきます。

 その前に1つ、幸野委員から出た話の中で、製薬企業が増収・増益だとおっしゃっていますが、必ずしもそうではないということをお話したいと思います。特に増収・増益の背景は、前年に比べて増収・増益ですので、通常、薬価は2年に1回改定になり、薬価改定のない年に、前年を上回るということは、企業経営者の努力として、当たり前のことだろうと思っております。それがむしろ難しくなっているというのが、現状でございます。

 それから、今の中川先生からのお話で、高額医薬品をどう扱うかについては、私どもも大きな課題と捉えております。これからますます希少疾患の薬が出てくる。それがターゲットというのか、標的医薬品になる。より狭い患者層の中で、しかも、長いというのか、高いというのか、高額な開発費を使ってつくられた薬になり、そこでこのメカニズムを維持しようとすると、いずれにしても、高額な医薬品になる。

 私どもとしては、とにかくイノベーションをきっちり評価していただきたい。これがないと、新しい薬を続けてつくっていこうという循環がつくれない状況になります。私どもの業界の中だけで、薬の価格を低くして供給し続ければいいのではないかという論理にはならないだろうと思っています。いろんなステークホルダーが、それぞれの立場で、最大限の努力をして、医薬品を患者さんのために使えるような状態をつくり上げていく、それを議論しなければいけないだろうと思います。

 既に高い価格の医薬品が出ておりますけれども、これらは適切な使用方法により、使っていい患者さんにきちっと使うということが必要だろうと思います。それは診療側もそうでしょうし、私どもからすると、情報提供をいかにしていくかであり、使うべき患者さんをどのように選んだらいいのかという、そういう方策がとれるのであれば、それをつくり上げるという努力をしていくことが必要だと思います。

 前も申し上げましたけれども、人類から見たら、医薬品は宝物なのです。せっかくできたものを有効に使って、人類の健康をもっと上げていくということを、ぜひ私どもはやっていきたいと思いますので、全体で考えていただきたいと思います。

田辺会長

 ほかに御意見はありますか。よろしくお願いいたします。

米国研究製薬工業協会(パトリック・ジョンソン)

 機会をいただきまして、ありがとうございます。

 米国研究製薬工業協会、パトリック・ジョンソンと申します。

 まず冒頭に申し上げたいのは、日本におきまして、6〜8年前までは、日本はその他先進国、もしくは世界に承認が与えられた薬に対して、4年待たないと、日本の患者さんはアクセスがないような状況でした。すなわちドラッグ・ラグが非常に大きかったわけです。ですが、今では、ドラッグ・ラグは、約4カ月から6カ月までと、非常に短縮がなされてまいりました。

 これはなぜかといいますと、大きな要因としまして、医薬品医療機器総合機構の改革が大きくあったと思いますし、また、日本の医薬品市場において、予見性、安定性がきちんと確保できるような状況が整ったことが、大きく挙げられるかと思います。

 そして、今日の日本の医薬品市場ですけれども、2年ごとの薬価改定に加え、後発医薬品の使用増大による算出削減によって、2025年までほぼ横ばいと、今のところ見られております。そんな中、日本政府におかれましては、昨年、特例拡大再算定など、イノベーションに対して、体力をそぐような導入がなされてきてしまったことを残念に思っております。

 このため、2017年の消費税増税時に、特許期間の切れていない医薬品を見直すということに対しましては、我々は非常に深く憂慮しておりますし、今の状況を続けたままでも、2025年まで、日本の医薬品市場は横ばいと見込まれておりますので、我々は反対をしております。

 他国を見ますと、米国やヨーロッパにつきましては、医薬品市場は成長を見せているのに対して、日本市場が横ばいという状況が保たれてしまうわけです。そうなりますと、競争優位性をきちんと担保し、維持すること、また、今まで短縮してきたドラッグ・ラグがさらに伸びないように、きちんと管理をし、見ていくという意味におきましても、我々は引き続きイノベーションに対して、促進を促すような政策を期待し、また、お願いをしたいと強く感じております。

田辺会長

 ありがとうございます。

 安部委員、お願いします。

安部委員

 きょうの本題の消費税関連につきましては、御意見を3団体からいただきましたけれども、消費税分を適切に転嫁することが主題であって、消費税が仮に10%になると決定した場合に、その方法をいかに効率的かつ妥当にやっていくかという議論を含めればいいのではないかと思っております。いただいた御意見については、一定の理解ができるものだと思っております。

 本題ではありませんが、高額の医薬品でございますけれども、先ほど幸野委員から、調剤の伸びが2桁になっているということがありました。それは事実でございますが、その要因としましては、調剤の1日当たりの1医薬品の平均薬価というのは、後発医薬品の使用促進もあり、95円、100円を切っている状況でございます。その中に、1日薬価数万円の薬剤がどんと出てきておりますので、そういった影響で、9、1011月が、大きく伸びてしまっているということが、実態としてあろうかと思います。

 きょうの総会で、さまざまな新薬について議論するわけでありますけれども、個別の医薬品について、高いか、安いかというのは、中医協の場でさまざまな議論を経た価格について、議論するというのは、限界があろうかと思っております。そういった意味では、新薬という、国民に対する大切な財産を開発していただく、そのイノベーションのインセンティブをそがないということも、一方で重要でございますし、逆に社会保障制度の中で、日本の場合には、国民皆保険制度、そして、高額療養費という制度により、仮に高額な薬剤であっても、多くの国民、患者さんが必要に応じて幅広くアクセスできるということは、諸外国とは違った状況にある。高額な薬剤をたくさんの人が使える状況にあるということも踏まえて、バランスのよい薬価の議論が必要なのではないかと考えております。

 以上です。

田辺会長

 中川委員、お願いいたします。

中川委員

 先ほどのことについて、EFPIAの方の御意見をいたただいていないと思います。

田辺会長

 フォシェさん、よろしくお願いいたします。

欧州製薬団体連合会(フィリップ・フォシェ)

EFPIAのフォシェでございます。

 この議論につきましては、議論自体を医療費全体のコストといったところに上げていかなければならないのではないかと思います。ただ単に薬価算定といった話にとどまるのではなくて、財源に話を移していかなければならないと考えております。

 また、中川先生が先ほどおっしゃった言葉も歓迎いたしたいと思っておりますけれども、代替的なモデルについて、話し合っていくことが必要なのではないかと考えております。欧州諸国におきましても、さまざまなオプション、さまざまな選択肢が模索されてきて、医療費のコントロールということが、試みられてきているわけでありますから、そうした幾つかの事例、日本に合ったものについて、また、導入の可能性ということについて、議論していく必要があるのではないかと考えております。これは一方におきまして、イノベーションというものを評価して、その一方で、財源というもの、赤字にいかに対処するのかということについて、適切なプラットフォームで、適切な場において、話し合いをしていきたいと考えております。

 また、一言、高額医薬品につきまして、申し上げていきますと、これは品目別に話をしていかなければならない。それぞれの項目ごとに、どれだけのベネフィットをもたらしたのかという議論が必要になってくるのではないかと思います。

 例えばソバルディの例が出ておりますけれども、既にソバルディの承認時におきましても東大の先生から費用対効果にかかわるデータが提出されているわけであります。

HTAの調査もさらに追加で行われているということでありますので、そうしたデータがそろうことによりまして、さらによりよい判断ができるようになってくるのではないかと考えておりますので、短絡的に価格が高いということだけで、議論すべきではないと思います。どれだけ患者さんに対して貢献がなされたのかという、個別の品目ごとの議論が必要になってくると考えております。

田辺会長

 中川委員、お願いします。

中川委員

 ありがとうございます。急に御質問して、無礼だったと思いますけれども、真摯にお答えいただいたと思います。

 安部委員が先ほど言いましたけれども、高額医薬品に対して、個別の品目に対して、薬価が高いとか、安いという議論は、限界があると言ったのは、私は逆だと思います。一つ一つの品目について、その薬効、効能・効果、それから、国民にどういう影響を与えるのかは、一つ一つ丁寧に薬価を決めていくという作業がより重要だと、逆に思います。

 それから、パトリックが先ほどおっしゃいましたが、ドラッグ・ラグがせっかく解消したのに、また日本国民にドラッグ・ラグが生じてしまう心配があると言われたのには、異論があります。ドラッグ・ラグが解消したのは、御指摘にあったように、PMDAを充実させて、審査ラグを大幅に改善したのが、大きな要因だと思います。

 あと、今後、ドラッグ・ラグが発生するとすれば、メーカーの申請ラグ、メーカーの姿勢だと思うのです。日本の医薬品市場の中で、PhRMAEFPIAもどういうふうに評価するのかということに尽きると思うので、そこはどうかと思いました。

 それから、後発品をこれだけ使用促進策によって使っているのに、薬剤費が横ばいだから、イノベーション体力がそがれるという御指摘もいただきましたが、後発医薬品を使うことで、どのぐらい薬剤費が削減されているのか。その分が、先発品の伸びになっているのではないでしょうか。結果として、横ばいです。結果として横ばいだから、イノベーション体力が明確にそがれるというのは、短絡的な御主張と思いました。

田辺会長

 お願いいたします。

日本製薬団体連合会(野木森)

 今の中川委員の御意見ですけれども、私はそんなことを言ったつもりはないのです。

中川委員

PhRMAの御意見に対して申し上げたのです。

日本製薬団体連合会(野木森)

 そうですか。済みません。

田辺会長

 レスポンスはございますか。

米国研究製薬工業協会(パトリック・ジョンソン)

 コメントさせていただきます。

 先ほど後発医薬品の普及に対して、コメントをさせていただきましたけれども、これは全くもって、我々から不平不満として申し上げているわけではなく、事実として、後発品が促進されることによって、逆にイノベーションを発揮できる余白、もしくは伸びしろができたということで、我々も歓迎しておりますので、その点は御理解いただきたいと思います。

 もう一点、2025年まで、日本の医薬品市場が横ばいと申し上げましたが、これに関しましても、他国の市場が成長している中、日本市場におきましては、きちんとコントロールがされている、きちんと管理されているという意味でございましたので、改めてお伝えさせていただきます。

田辺会長

 松本委員、お願いいたします。

松本委員

 いろんな意見をいただいて、今後の議論の参考にさせていただきたいと思いますが、本題に戻りまして、今回の薬価調査をどうするかということでありますけれども、来年4月に予定されている消費税の増税に関して、ある程度実勢価も含めて、薬価調査はさせていただいたほうがいいのではないかと思いますが、昨年やっておりますし、それによって薬価も変更になっております。幸野委員も言われたように、これが毎年改定にはつながりませんということは、はっきりおっしゃいましたので、安心して、今回は必要最小限でやっていただければ、いいのではないかと思います。

田辺会長

 幸野委員、何かレスポンスはございますか。

幸野委員

 私の先ほどの発言は、今回薬価等の調査を実施することが薬価の毎年改定につながらないということを断言したわけではなく、それについては、今後しっかりと議論していくべきだという意味で申し上げましたので、そこは誤解されないようにお願いしたいと思います。

 また、先ほど私が申し上げました、借金の上に成り立っている国民皆保険制度という発言につきまして中川委員に否定されてしまいましたが、それは認識が違うのではないかと思い、反論させていただきます。今回、消費税が増税された場合、増税分は社会保障に特化して充当されます。つまり社会保障というのは、年金、医療、介護とございますが、これらが借金の上に成り立っているのではないという認識を日本医師会のトップの方がお持ちでいるのは、違うのではないかと思います。

中川委員

 違う議論になりそうなので、恐縮ですが、先生、私は日本医師会のトップではありません。それは、今、いいのですけれどもね。

 それと、消費税を上げるのは、御指摘のように、社会保障給付費の国庫負担、公費負担財源が全く足りないから上げるというのは、そのとおりです。しかし、結果として積み上がった借金が、社会保障が原因であるということではないという意味で、申し上げているのです。借金の上に成り立った国民皆保険というのは、国民に対して、甚だ説明不足だと思う、そういうことを申し上げたのです。これは、幸野委員、場外でゆっくりやりましょう。

田辺会長

 ほかに御意見等はございますでしょうか。万代委員、お願いします。

万代委員

 最初の議論に戻りまして、製薬の団体の方、医療機器の方、御説明ありがとうございました。

 御主張につきましては、十分理解いたしました。今回、意見聴取をさせていただいて、その上で、年央までに、消費税が上がる場合には対応する、議論をするということでございますので、その際の参考に大いにさせていただきたいと思っております。

 特に先ほどの医療材料のほうで、製品リストは、膨大なものをつくっている。それだけの御負担をおかけして調査をするということが、正確なものが出るという保障があれば、それはしてもいいと思いますけれども、本当に正確なものが出ないということであれば、2号側の先生方の意見、あるいは立場と同じでございますが、あえて消費税増税に関連して、薬価なり、医療材料の調査をするという意義が、どこまであるかと思ってございます。

 その次に少し議論になりましたことですが、まずイノベーションについては、最優先というところまではいかないかもしれませんが、かなり優先すべきだと思っております。これがないと、医療の進歩も何もないと思いますし、薬のおかげで、日本国民のみならず、人類が助かってきたということは、実績として証明されているわけでございますので、イノベーションは、かなり優先すべきだと思っております。

 ただ、イノベーションの優先とそれに基づくコストについては、皆様もおっしゃったように、今後、広い立場で議論していくことが必要だと思いますし、あえて申し上げれば、日本人の総論賛成、各論反対の中で、どちらかというと、各論反対の意見が強く通ってしまうということも、少し考えながら、議論していくべきだと思っております。

 以上でございます。

田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 それでは、関係業界からの意見聴取については、ここまでとさせていただきたいと思います。意見を賜って、関係業界の方々、どうもありがとうございました。

(関係業界関係者退室)

(清野委員長、渡辺委員長入室)

田辺会長

 それでは、次に「○診療報酬改定結果検証部会からの報告について」を議題といたします。

 まず診療報酬改定結果検証部会の松原由美部会長より御報告いただきまして、引き続き、事務局より補足をお願いいたします。

 部会長、お願いいたします。

松原由美委員

 検証部会長の松原です。

 本日、検証部会において「平成28年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の実施について」を検討いたしました。

 これは前回の総会において、当意見に対する事項等の検討の進め方についてで、検証部会で調査、検討することとされた項目について、具体的な調査項目、調査の枠組み及び調査の実施年度等を決めたものになります。

 本日この案で承認をいただきましたら、この内容に基づき、調査を進めていくことになります。

 それでは、資料の詳細につきましては、事務局より説明をお願いいたします。

田辺会長

 保険医療企画調査室長、よろしくお願いいたします。

三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 お手元に、中医協検−1という資料を御用意いただければと思います。先ほど開催されました、結果検証部会の資料となっております。

 この資料に基づきまして、部会において、御承認いただいた内容でございますけれども、28年診療報酬改定の結果を踏まえまして、答申の際にいただきました、附帯意見の中で、検証部会で処理をする、もしくは対応すると振り分けられましたものについて、具体的に調査の項目ですとか、調査の年度について、御議論いただきました。

 調査の実施方法に関しましては、1ページ目の2.に書いてありますとおり、検証部会の委員の先生、あるいは関係学会の方に御参集をいただきまして、調査検討委員会を設置するという方向で行うということでございます。

 また、調査項目は3.に書いております、9項目ほどございまして、そのうちのアンダーラインを引いております5項目を今年度に行う。

 また、最後に書いてあります、後発医薬品の使用促進策につきましては、毎年度調査をしておりますので、特別調査は今年度と来年度の2回行うということで、結論をいただいております。

 1ページおめくりいただいたものが、今年度のスケジュールでございまして、夏ごろまでにある程度体制と申しましょうか、調査検討委員会をつくりまして、実際に調査を行う調査票ですとか、そういったものを御議論いただき、検証部会あるいは総会の場で決定を行っていただいて、10月から12月の間に実際の調査を行い、その結果をさらに調査検討委員会で評価をしていくという手順を考えております。

 2ページ目、5.でありますけれども、調査の分析手法について、あわせて答申で附帯意見を頂戴しております。

 主には調査の簡素化、あるいは有効回答率の向上、調査の分析手法に関する事項でございますけれども、それぞれこちらに書いてあるような対応の形で、議論を進めていきたいと考えておるということで、御説明を申し上げ、御承認をいただいたものでございます。

 3ページ以降についておりますのは、先ほど申し上げました9項目について、それぞれの調査の目的ですとか、ポイントあるいは調査の客体、主な調査事項でございます。

 それぞれこれを案といたしまして、今後の調査委員会において議論を深めて、改めてこちらで御議論いただくといった流れで考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 以上です。

田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いします。

 中川委員、お願いいたします。

中川委員

 毎回、改定の後に検証調査をやっていますが、質問項目が網羅的で膨大になります。次の改定に間に合うのは速報で、本報告は改定が終わった後という、間の抜けた話になっています。ですから、次の調査から、各項目で一定の仮説を立てて、例えば長期処方、長期投薬、患者さんの病状の発見がおくれたとか、いろんな問題があるのではないかといった仮説を立てて、項目を絞って調査する。仮説に関しては、中医協総会で議論するというワンクッション入れてやったらどうでしょうか。膨大なデータをわざわざつくって、改定に間に合うのは速報だけということでは、非常に非効率だと思うので、いかがでしょうか。

田辺会長

 事務局、お願いいたします。

三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 どうもありがとうございます。

 少し説明を省かせていただきましたけれども、調査の項目が膨大だということにつきましては、従前より御指摘いただいておるところでございまして、既存の公的データであります、NDBなども活用するということは、今回もう少し拡大をした形でできないかということは、考えております。

 また、実際の調査の進め方でありますけれども、仮説を立てるようなやり方がよいのかどうか、また、検証部会の先生方とも御相談をして、御報告できればと思います。

田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますか。万代委員、お願いいたします。

万代委員

 今の中川委員の御意見につきましては、私もそのように申し上げようかと思っていたところでございます

 中医協検−1の1ページの2.調査の実施方法の中に、検証部会の委員の先生のお名前は十分認識しておりますが、関係学会等により構成された調査検討委員会を設置しということでございます。委員になられた方について、とやかく言うつもりはございませんけれども、質問でございますが、これまで調査検討委員会に委員の方のお名前が、中医協の場に出ていたかにつきましては、寡聞にして存じ上げないのですが、今回につきましては、例えば5項目の調査に関しまして、調査検討委員会はこんな方にするという委員の名簿というのは、7月から9月ぐらいの比較的早い段階で、お示しいただくということになるのでしょうか。

田辺会長

 事務局、お願いいたします。

三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 お尋ねのありました、どの方に入っていただいているかという点に関して、これまでは表にはしていなかったと聞いております。取り扱いについては、経緯も含めて、少し調べて、御対応したいと思います。

 検証につきましては、御案内のとおり、平成17年でしたか、18年に行われました中医協改革を受けて、公益委員の方を中心に検証作業を行うということで決まって、今、なっておると記憶しておりますので、恐らくたてつけ自体を動かすことは難しいと思いますけれども、また、中医協の検証部会、あるいは総会の議論も十分に踏まえながら、やっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

万代委員

 前半と後半は少し内容が異なったように思うのですけれども、立て付けについては、これまでの経緯を御報告いただくということですね。

三浦保険医療企画調査室長

 はい。

○万代委員

 わかりました。ありがとうございます。

田辺会長

 ほかにいかがでございましょうか。平川委員、お願いします。

平川委員

 特別調査の実施についての別紙のところを見ていただくと、1つは、7ページの別紙の部分ですけれども、精神病棟の患者の状態や退院支援の実施状況が検証のポイントと記載をされておりますが、具体的な内容はこれからだと思いますけれども、例えば精神病棟に入院している患者さんの地域移行の促進が、思ったほど進まないという状況の中で、なぜ地域移行がうまくいかないのかという状況が、少しでもわかるようなものにしていくことが重要だと思います。案では実施状況にとどまっておりますので、少なくとも阻害要因となるものがわかるもの、診療報酬上どういう対応が必要なのかということがわかるような調査が必要ではないかと思います。

 4ページのかかりつけ歯科医機能のところでありますけれども、これもかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の届け出医療機関の状況と書いてありますが、これはNDB等でわかるものもありますし、それについては、それに任せるとしても、8ページでは、かかりつけ薬剤師指導料等々を含めて、現状と効果と書いておりますので、これにならって、かかりつけ歯科医の新たな評価というものがありますので、かかりつけ歯科医の効果ということも、しっかりと検証をしていくことが重要ではないかと思っております。

 質問ですけれども、検証を行うことにとどまっているものと、効果についても検証を行うというのは、表現が微妙に違うのですが、この表現の違いについて、後で教えていただければと思います。

 それから、3ページの夜間の看護要員の配置における要件の見直しの影響等々のところでありますけれども、看護職員の夜勤に対して、負担を悪化させないということで、考え方をいただいておりますので、そうなっていないかということがしっかり把握できるような調査をお願いをしたいということと、夜勤の時間は、平均がどうなったのかという傾向がありますけれども、個々の看護職員の夜勤時間の分布がどうなったのか、個々の負担感がどうなったのか、ということについても、着目していく必要があるのではないかと思っておりますので、ここについては、意見として、述べさせていただきたいと思います。

 以上です。

田辺会長

 ありがとうございました。

 1点、御質問がございましたけれども、お願いいたします。

三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 頂戴いたしました御意見は、今後の議論に向かって、活用させていただければと思います。

 夜勤時間の分布は、御参考までに、前回の調査のときにも、ばらつき具合なども棒グラフで示しておったかと思います。また、どんな形が可能か、工夫をしながら進めていきたいと思います。

 お尋ねが1点ございました。効果という単語がついておるところと、ついていないところがあることについての使い分けについてでございますが、特にかかりつけ歯科医についての部分でございましたけれども、特に比較というわけではないのですが、例えば3ページ目のチーム医療の実施状況と効果と、効果が入っているものと、かかりつけ歯科医については、連携状況、取り組み状況という形でとまっておるということでのお尋ねではないかと、理解をいたしました。

 チーム医療に関しまして、恐らく平成20年改定ぐらいからでしょうか、さまざまな形で取り組んできておって、その実施についての効果測定も含めて、議論ができるような素地が一定あるということに対しまして、歯科のかかりつけについて、まず効果という形で、前面に出した議論がどれほどできるかという部分が、私自身、まだ確たる自信がなかったものですから、こういう表現になっているということであります。もちろん効果測定の仕方自体、あるいは効果的であったかどうか、検証という意味合いでいけば、診療報酬改定にどのような影響を及ぼして、それを今後の改定にどのようにつなげるべきかということを検証していくのが作業でありますので、どのような影響があり、その影響がどのようなものであったかということは、見ていくということになろうかと思います。

 言葉遣いとしては、そういう趣旨で、少し弱目に見えているかもしれませんけれども、しっかりと検証作業をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

田辺会長

 ほかにいかがでございましょうか。遠藤委員、どうぞ。

遠藤委員

 かかりつけ歯科医機能強化型ということで、御意見をいただいております。前回の総会においても、調査時期等について、御意見を申し上げたところですけれども、新しくできた施設基準であり、施設基準獲得のための活動というか、周知期間等がこれからでございますので、これから新たに設定されていく項目になろうかと思いますので、調査の時期を含めて、どういった形で活動が実際に出てくるかというのは、時間がかかると思っております。

田辺会長

 ありがとうございます。

 平川委員、お願いします。

平川委員

 新しい評価だということで、今、御意見がありましたけれども、かかりつけ薬局も新しい考え方でございますので、そちらだけ効果を検証して、かかりつけ歯科医の効果はちょっと難しいということでは、理解されることが厳しいのではないかと思いますので、口腔ケアを含めて、極めて重要な課題だと思っていますので、しっかりと効果を検証して、次にどのような診療報酬改定の方向に向かっていくのかということが、わかるようなものにしていただきたいと思います。

 以上です。

田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。幸野委員、お願いします。

幸野委員

 スケジュールについて、これで本当にいいのか疑問に思うところがございますので、意見を述べさせていただきます。

 中医協検−1の1ページ目の一番下にある、後発医薬品の使用促進策の影響及び実施状況調査については、28年度及び29年度の2カ年実施とするということですが、2ページ目のスケジュールを見てみますと、28年度に調査を実施した結果が29年1月以降に報告されることとなっております。後発医薬品については骨太の方針において、平成29年度央に数量シェア70%以上、翌年の30年度から32年度末までの間のなるべく早い時期に80%以上という目標が掲げられています。そのような中で、前回も問題視したのですが、例えば後発医薬品の使用に対する意識について、前回示されたように医師の50%近くが後発医薬品の使用に対してまだ不安に感じているということが、29年の1月以降に明らかになったとしても、それでは時遅しではないでしょうか。この意識の変化については、もっと速い段階で結果を出して、前回から変わっていないのであれば、変わるような体制を構築し、29年度には不安に感じる医師の割合が減少しているという結果が出ていないと、骨太の方針の目標は達成できないのではないかと思います。よって、(9)の後発医薬品の調査については、このスケジュールでは好ましくないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

田辺会長

 お願いします。

三浦保険医療企画調査室長

 どうもありがとうございます。

 保険医療企画調査室長でございます。

 後発医薬品につきましては、目標の年次が近づいてきているということは、御指摘のとおりでありまして、昨年度もそうですけれども、毎年実施をしてきていて、一定の傾向を踏まえながら、我が省の中で対策を打ってきているところではございます。

 お尋ねの1つの項目だけ早くすることができるかどうかという点でありますけれども、非常に事務的なことになって恐縮なのですが、入札等の手続がどうしても必要になってくる部分がございますので、事務的にそういうことが可能かどうか、確認をした上で、またお答えをしたいと思います。

田辺会長

 中川委員、お願いします。

中川委員

 幸野さん、改定のときにさんざん議論したことです。そこだけを前倒しとか、意識が変わってなければ対策をというのは、絞り込み、仮説が違うと思います。流通の問題とか、品質とか、いろんな問題を議論し尽くしたわけですから、その上で、目標に対してどうかというのは、拙速に前倒しでということではないと思います。

 そうはいっても、ある意味、仮説を立てて、絞り込んだ調査をということでは、我々と一致すると思いますので、その辺の議論は総会でやるべきだと思いました。

田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 それでは、本件につきましては、中医協として、承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

田辺会長

 それでは、説明のあった件に関しましては、中医協として、承認したいと存じます。

 次に「○医療機器の保険適用について」を議題といたします。

 本日は、保険医療材料専門組織の渡辺委員長にお越しいただいております。渡辺委員長より御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

渡辺委員長

 それでは、説明いたします。

 中医協総−3の資料をごらんください。

 今回の医療機器の保険適用は、C1の1区分、1製品です。

 1ページ目をごらんください。製品名はクラニオフィットです。

 3ページ目の製品概要をごらんください。本品は、外傷、腫瘍の骨浸潤、術後の骨変形、感染などにより、自家頭蓋骨が再使用できなくなった際、当該骨欠損部の形状をCTデータから再構築し、電子ビーム積層造形法、いわゆる3Dプリンターにより製造されるチタン合金製のカスタムマイズ人工頭蓋骨であり、チタン合金製であるため、強度が高く、既存品に比して、薄いプレートの造形を実現し、3Dプリンターで製造するため、医師が曲げる必要がなく、孔の数は必要最小限、また、複雑な形状にも対応可能というものであります。

 1ページ目にお戻りください。価格につきましては、本品の臨床上の有用性に資する特徴が形状であり、その造形に用いられる技術が既存製品と大きく異なることから、類似機能区分なしとして、原価計算方式で算定し、813,000円といたしました。

 外国での販売実績はないことから、外国平均価格との比はありません。

 今回、御説明いたします内容は以上です。よろしくお願いいたします。

田辺会長

 ありがとうございました。

 事務局から補足があれば、よろしくお願いいたします。企画官、よろしくお願いします。

眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 本品に関するコメントはございませんけれども、本品が原価計算方式でお示しします、本年度最初のものということでございまして、別途参考資料といたしまして、本年度からですが、特定保険医療材料の基準材料価格の算定における原価計算方式の係数の更新につきまして、この表のようになっておりますことを、中医協総−3(参考)として、お示ししております。

 以上でございます。

田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。よろしゅうございますでしょうか。

 それでは、御質問等もないようでございますので、本件につきましては、中医協として承認するということで、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

田辺会長

 それでは、説明のあった件に関しましては、中医協として承認したいと存じます。

 渡辺委員長、どうもありがとうございました。

 次に「○臨床検査の保険適用について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明をよろしくお願いいたします。企画官、お願いいたします。

眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 それでは、中医協総−4を用いまして、臨床検査の保険適用につきまして、御説明させていただきたいと思います。

 1ページにございますように、測定項目、デングウイルス抗原及び抗体同時測定定性法でございますけれども、こちらの資料でございます。

 1ページおめくりいただきまして、臨床検査の保険適用について、そこにございますが、測定方法はイムノクロマト法でございます。

 主な測定項目は、全血または血清中のデングウイルスNS1抗原、抗デングウイルスIgG抗体及びIgM抗体の検出でございます。

 留意事項に書かせていただいておりますけれども、これらの抗原、抗体にイムノクロマト法を用いて同時に測定した場合に算定できるものでございます。

 (2)にございますように、国立感染症研究所が策定いたしました、蚊媒介感染症の診療ガイドラインに基づきまして、デング熱を疑う患者さんが、当該患者の集中治療に対応できる、下記のいずれかに係る届け出を行っている保険医療機関に入院を要する場合に限り、算定できるということでございます。

 ここで若干コメントでございますが、昨年、ELISA法という方法で、同様のデングウイルスを被験する検査を御承認いただいておりますけれども、そちらと同じ類型の施設でございます。

 3ページをごらんください。3ページが検査項目の概要でございまして、上から区分と並んでございますけれども、有用性のところにつきまして、コメントさせていただきます。感染初期及び2回目感染のデング熱を診断することができるということで、入院を要するような感染者におきまして、速やかに重点的な治療を開始できる、こういう有用性があるところでございます。

 また、従来、ELISA法という方法で、デングウイルス抗原を測定する方法が保険適用されておりましたけれども、今回はイムノクロマト法ということでございまして、より簡便かつ迅速に判定が可能となるものでございます。

 御説明は以上でございます。

田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。よろしゅうございますでしょうか。

 それでは、質問等もないようでございますので、本件につきましては、中医協として承認するということで、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

田辺会長

 それでは、説明のあった件に関しましては、中医協として承認したいと存じます。

 次に「○医薬品の薬価収載について」「○DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」を一括して議題といたします。

 「○医薬品の薬価収載について」ですけれども、本日は、薬価算定組織の清野委員長にお越しいただいております。清野委員長より御説明をよろしくお願いいたします。

清野委員長

 薬価算定組織委員長の清野です。

 今回、検討いたしました、新医薬品の算定結果について、報告いたします。

 中医協総−5−1をごらんください。

 今回の報告品目は、1ページの一覧表にありますとおり、16成分、27品目であります。

 それでは、算定内容について。御説明いたします。

 1、サブリル。2ページから3ページをごらんください。サブリル散分包であります。本剤は、点頭てんかんを効能・効果とする内用薬であり、本剤と効能・効果や作用機序が類似する、ディアコミットドライシロップ分包を最類似薬とした、類似薬効比較方式(I)により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、1包1,487.00円となりました。

 2、フィコンパであります。4ページから5ページをごらんください。フィコンパ錠であります。本剤は、他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない、てんかん患者に対する抗てんかん薬との併用療法を効能・効果とする内用薬であり、効能・効果が類似するラミクタール錠を最類似薬とした、類似薬効比較方式(I)により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、2ミリグラム1錠189.70円、4ミリグラム1錠310.20円となりました。

 3、シクレストであります。6ページから7ページをごらんください。シクレスト舌下錠であります。本剤は、統合失調症を効能・効果とする内用薬であり、薬理作用、類似薬が既に3以上あること等から、類似薬効比較方式(II)により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、5ミリグラム1錠274.00円、10ミリグラム1錠411.00円となりました。

 4、イムブルビカであります。8ページから9ページをごらんください。イムブルビカカプセルであります。本剤は、再発または難治性の慢性リンパ性白血病を効能・効果とする内用薬であり、効能・効果が類似するマブキャンパス点滴静注を最類似薬とした、類似薬効比較方式(I)により算定いたしました。本剤は、新規の臨床上、有用な作用機序を有しており、1レジメン以上の前治療歴がある患者において、有効性が認められていること等を踏まえ、有用性加算(I)の35%加算の評価が適当と判断いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、1カプセル9,367.00円となりました。

 5、ジカディアであります。10ページから11ページをごらんください。ジカディアカプセルであります。本剤は、クリゾチニブに抵抗性、または不耐容のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんを効能・効果とする内用薬であり、効能・効果及び薬理作用が類似するアレセンサカプセルを最類似薬とした、類似薬効比較方式(I)により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、1カプセル6,297.00円となりました。

 6、タグリッソであります。12ページから13ページをごらんください。タグリッソ錠であります。本剤は、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に、抵抗性のEGFR T790M変異陽性の手術不能、または再発非小細胞肺がんを効能・効果とする内用薬であり、効能・効果及び薬理作用が類似するジオトリフ錠を最類似薬とした、類似薬効比較方式(I)により算定しました。本剤は、既存のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性の患者に対して、一定の有効性が確認されていること等を踏まえ、有用性加算(II)の5%加算の評価が適当と判断いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、40ミリグラム1万2,482.50円、80ミリグラム2万3,932.60円となりました。

 7、タフィンラー及び8、メキニスであります。14ページから15ページ、引き続いて、16ページから17ページをごらんください。タフィンラーカプセルとメキニスト錠であります。これらの薬剤は、BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫を効能・効果とする内用薬であり、効能・効果及び薬理作用が類似するゼルボラフ錠を最類似薬とした、類似薬効比較方式(I)により算定しました。

 なお、タフィンラーカプセルとメキニスト錠は、両剤の併用療法を前提とするため、比較薬の1日薬価に対して、これらの2剤の1日薬価を合わせる形で、それぞれの薬価を算出しております。これら2剤の併用療法は、ゼルボラフとの直接比較において、統計学的に優位な全生存期間の延長が示されていること、また、欧米の標準とされている診療ガイドラインにおいて、これらの併用療法が高いエビデンスレベルで、第一選択として推奨されていること等を踏まえて、有用性加算(I)の45%加算の評価が適当と判断しました。その結果、タフィンラーの算定薬価は、50ミリグラム1カプセル4,860.60円、75ミリグラム1カプセル7,156.50円、そして、メキニストの算定薬価は、0.5ミリグラム1錠7,731.70円、2ミリグラム1錠2万9,021.00円となりました。

 9、プリマキンであります。18ページから19ページをごらんください。プリマキン錠であります。本剤は、三日熱マラリア及び卵形マラリアを効能・効果とする内用薬であり、適切な類似薬がないため、原価計算方式により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、1錠2,211.80円となりました。

10、マラロン小児用であります。20ページから21ページをごらんください。マラロン小児用配合錠であります。本剤は、マラリアを効能・効果とする内用薬であり、同一成分のマラロン配合錠を最類似薬とした、規格間調整により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、1錠161.50円となりました。

11、ヌーカラでございます。22ページから23ページをごらんください。ヌーカラ皮下注用であります。本剤は、既存治療によっても、ぜんそく症状をコントロールできない難治の気管支ぜんそくを効能・効果とする注射薬であり、効能・効果が同一のゾレア皮下注を最類似薬とした、類似薬効比較方式(I)により算定しました。その結果、1瓶175,684円となりました。

12、カヌマです。24ページから25ページをごらんください。カヌマ点滴静注液であります。本剤は、ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(コレステロールエステル蓄積症、ウォルマン病)を効能・効果とする注射薬であり、適切な類似薬がないため、原価計算方式により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、1瓶1277,853円となりました。

13、ゾーフィゴであります。28ページから29ページをごらんください。ゾーフィゴ静注であります。本剤は、骨転移のある去勢抵抗性前立腺がんを効能・効果とする注射薬であり、適切な類似薬がないため、原価計算方式により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、1回分684,930円となりました。

14、アディノベイトです。30ページから31ページをごらんください。アディノベイト静注用であります。本剤は、血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制を効能・効果とする注射薬であり、薬理作用類似薬が既に3以上あること等から、類似薬効比較方式(II)により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、500国際単位1瓶5万9,372円、1,000国際単位1瓶11104円、2,000国際単位1瓶204,184円となりました。

15、コバールトリイです。32ページから33ページをごらんください。コバールトリイ静注用であります。本剤は、血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制を効能・効果とする注射薬であり、薬理作用類似薬が既に3以上あること等から、類似薬効比較方式(II)により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、250国際単位1瓶2万6,680円、500国際単位1瓶4万9,477円、1,000国際単位1瓶9万1,753円、2,000国際単位1瓶17154円、3,000国際単位1瓶244,197円となりました。

16、マーデュオックスです。34ページから35ページをごらんください。マーデュオックス軟膏であります。本剤は、尋常性乾癬を効能・効果とする外用配合薬であり、単剤のオキサロール軟膏及びアンフラベート軟膏を比較薬とした、新医療用配合剤の特例により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は、1グラム231.00円となりました。

 以上でございます。

田辺会長

 ありがとうございました。

 引き続き、事務局から補足と「○DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」の説明をお願いいたします。薬剤管理官、お願いいたします。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 中医協総−5−1(参考1)として、類似薬効に関してのポイントについて、つけてございます。

 中医協総−5−1(参考2)として、新薬算定における原価計算方式の係数の更新ということで、28年度の係数について、つけてございます。

 中医協総−5−2で、類似薬選定のための薬剤分類についてということであります。これについては、薬価算定における薬理作用類似薬を判断する上で使います基礎資料として、現在、使ってございますけれども、平成27年5月から平成28年4月まで、昨年度の分について、新薬51成分について、新たにそれらを入れ込みまして、取りまとめましたので、あわせて御提出申し上げてございます。

 以上でございます。

田辺会長

 引き続きまして、企画官、よろしくお願いします。

眞鍋医療課企画官

 それでは、中医協総−6を用いまして「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」御説明をさせていただきたいと思います。

 こちらは、2月29日、3月18日、3月28日に、新たに効能が追加された医薬品、また、2月29日に公知申請が受理された医薬品並びに、今回、御審議いただいております、5月25日に薬価収載を予定している医薬品のうち、こちらの1ページから5ページに掲げるものは、DPCの高額判定を行いましたところ、出来高にすることが相当であると判定いたしましたので、その扱いとしてよろしいかということをお諮りするものでございます。

 また、中医協総−6の最後のページ、6ページ目でございます。これも、本日、御審議いただいておりますけれども、薬価収載を予定している薬品のうち、類似薬効比較方式により薬価が設定され、かつ当該類似薬に特化したDPC診断群分類が既に設定されておりますので、これは包括の中で算定することにしてはどうかということで、お諮りするものでございます。

 御説明は以上でございます。

田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 中川委員、お願いいたします。

中川委員

 中医協総−5−1について、質問させていただきます。

 まず薬価を算定する上で、製造コストといいますか、それは非常に重要な要素になるというのは、間違いないと思いますが、薬剤管理官、生物由来製品は非常にコストがかかるのですね。

中井薬剤管理官

 お答え申し上げます。

 生物由来製品にもいろいろあるかと思いますけれども、生物由来製品というのは、一般的に、例えば生薬なども、ある意味生物由来製品になるかと思います。それ以外にも、動物由来のもの、血液製剤、培養するもの、培養の中にも、微生物、細胞生物、それぞれあります。それぞれによって、コストは変わってくると思います。

中川委員

 抗体医薬の中でも、最もコストがかかるという認識でいいですか。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 一義的にそれを全部言い切るかというと、なかなか難しいものではあります。特に生物由来薬品の中でも、希少性のあるような生薬なり、動物由来のものは、もちろん値段が高くなりますでしょうし、一般論としては、抗体の製剤については、値段は高いというか、安くはない、そういったことになると思っております。

中川委員

 そこでお聞きしますが、8ページから9ページをごらんください。ピーク時、4年度、470人の投与患者数の予想で、予想販売金額44億円とあります。ここで、9ページの最類似薬選定の妥当性というところで、イブルチニブが化学合成品であります。化学合成品を最類似薬のアリムツズマブ、これは最もコストが高いという分類にある、抗体医薬です。これを類似薬として比較して、薬価を算定するというのは、余りにも不自然過ぎませんか。今までの論理からいったら、極めておかしくありませんか。

田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 これにつきましては、今回のイムブルビカカプセルでありますけれども、もともとの臨床試験においても、アレムツズマブではございませんが、類似の抗体薬に対し、比較臨床試験も行ってございますし、また、こういった効能・効果、薬理作用を含めて、総合的に判断をした上で、アレムツズマブについて、類似薬にしたという経緯でございます。

田辺会長

 中川委員、どうぞ。

中川委員

 恐縮ですが、お答えになっていません。薬効だけで比較するのですか。製造工程でコストがかからなくてできたものと、培養等をして、物すごくコストがかかってできたものが、薬効が同じだった場合には、高いほうに合わせるのですか。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 それにつきましては、効能・効果、薬理作用、組成及び化学構造、投与形態、それらを含めまして、最類似薬を検討することになってございます。そうでない場合については、原価計算というのが、現行のルールであります。

中川委員

 そうなると、現行のルールを見直さなければなりません。お答えは結構です。

 8ページの右下、4年度は470人で44億円とありますが、これだけどんどん高額な薬剤費がかかってきたら、わかりやすく、標準的な使い方をしたときの患者さん1人は、年間幾らぐらいになるのか、あわせて書くような欄をつくりましょう。それがぜひ必要だと思います。

田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

中井薬剤管理官

 年間1人当たり幾らかということにつきましては、この場合は、抗がん剤ですので、平均で1カ月幾らということは可能かもしれませんが、1年間といってしまうと、1年間投与するものしないものなど、いろんなものがございますので、一律にできるものではないということは、申し添えたいと思います。

中川委員

 1年間が難しいのであれば、1クールだとか、一定期間でもいいです。

中井薬剤管理官

 それにつきましては、算定薬価の欄に1日薬価を書いてございますので、1日薬価については、1日当たりの薬価ということでございますので、これについては、それを何倍かすれば、ご要望に添えられるものと思います。

中川委員

 ですから、欄をつくって書きましょう。

中井薬剤管理官

 それにつきましては、どういったふうにやるのかについては、少し検討させていただきたいと思います。

中川委員

 次の質問です。

田辺会長

 どうぞ。

中川委員

 中医協総−3(参考)というところに、特定保険医療材料の基準材料価格の算定における原価計算方式の係数の更新という表があります。

 ここで(注)を見ていただきたいのですが、営業利益率、流通経費率、一般管理販売費率も含めて、もとになっているのが医療機器産業実態調査報告書なのです。

 それに対して、中医協総−5−1(参考2)の表を見ると、営業利益率が材料に比べて非常に高く出ているのです。この(注)を見ると、流通経費率は、医薬品産業実態調査報告書になっていますが、一般管理販売費率と営業利益率は、わざわざ日本政策投資銀行の産業別財務データハンドブックを使っているのです。どうして医薬品産業実態調査報告書を使わないのか。いつからこうなっているのか。このデータハンドブックは、製薬産業で言えば、上場している35社程度にしか入っていないのです。これは不自然だと思いますが、この辺のことを説明いただきたいと思います。

田辺会長

 よろしくお願いいたします。

大西医政局経済課長

 経済課長でございます。

 この営業利益率等につきましては、原価計算方式で用いるということから、新薬を開発する企業における営業利益率や、一般管理費等の実態を適切に反映した、指標を使うことが望ましいと考えています。

 医薬品産業実態調査は、日薬連加盟企業全体を対象としておりまして、この場合、新薬メーカーだけではなくて、一般用医薬品メーカーがかなり入っており。新薬メーカーは3割程度となっています。

 一方、政策投資銀行が作成する産業別財務データハンドブックにつきましては、たしかにサンプル数は少ないのですけれども、データといたしましては、新薬メーカーが8割を占めるという形で、新薬メーカーの実態により近いのではないかということで、こちらを使用しているということでございます。私ども、過去にさかのぼって確認しました限りでは、ずっとこちらを使っていると認識をしております。

田辺会長

 中川委員、どうぞ。

中川委員

 ずっとというのは、いつからですか。そんなにあやふやなことは言わないでください。

大西医政局経済課長

 平成10年までは確認をしております。それより前はわかりません。

中川委員

 わからないとはどういうことですか。

大西医政局経済課長

 どのデータを使ったのかが把握できなかったということでございます。

中川委員

 それは困りました。調べてください。

 イノベーションの評価、イノベーションの体力を評価する上で、材料のところと差をつけているという意味ですか。新薬メーカーを優遇しているという意味ですか。

大西医政局経済課長

 材料についてですか。

中川委員

 材料を言いかえます。新薬を開発するメーカーと、それ以外の医薬品メーカーと差をつけているわけですか。そういう意味ですか。

大西医政局経済課長

 経済課長でございます。

 そういう趣旨ではないと考えております。この新薬算定を受ける原価計算方式を用いるということは、新薬メーカーの薬を算定するというときに用いる指標でございますので、一般用医薬品メーカーに対して、何か差別的な取り扱いをしているという趣旨ではございません。

 ちなみに材料は、産業別財務データハンドブックにデータがございませんので、こちらは産業別実態調査を使わざるを得ないということでございます。

田辺会長

 中川委員、どうぞ。

中川委員

 長くなって恐縮です。3つ目の質問をします。

 前回、4月13日の中医協で、今までの薬価算定の仕組みが薬事承認から少なくとも90日以内に実務的に薬価が決められてしまうと、薬価基準収載になってしまう。これは根本的な見直しを医薬局と保険局と連携して、早急に見直すべきだと申し上げました。それがどうなっているのか全くわかりません。

 その上で、何が言いたいかというと、オプジーボです。相変わらず医療下の中で、この話題が席巻しています。それで、小野薬品工業の平成28年3月期の第3四半期決算短信というものを見ますと、オプジーボは、腎細胞がんの新しい効能・効果は申請中なのです。臨床試験中開発品というのが、6効能あります。尿経路がん、胃がん、食道がん、小細胞肺がん、肝細胞がん、膠芽腫というものがあります。これはフェーズ3までいっています。フェーズ2が、卵巣がん、ホジキンリンパ腫、尿路上皮がん、フェーズ2は、3つあります。

 これの臨床試験が終わって、薬事申請されて、承認されるという流れになると、大変な医薬品の医療費が増大すると思います。今までの仕組みでやると、薬自体がよければ、オーケーという仕組みだと、到底もたないと思っているのです。新たな仕組み、例えば市場規模だとか、患者数など、そういうことも含めて、抜本的に薬価算定の仕組みを早急に見直すということが必要だと思いのです。

 ぜひこれについて、どういうふうに認識されているのかということを、お答えいただきたいと思います。

田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 私自身は、厚生労働省を代表して発言できるかは心許ないのですけれども、この問題に関しては、切迫に、切実に感じてございまして、いろんな問題があるかと思っておりますけれども、ただし一方で、必要な方が確実にいらっしゃるということも事実でありまして、そういう方に、確実に提供しつつ、今のような問題をどうクリアしていくかについて、何らかの対応をする必要はあるとつくづく感じてございます。

 ただ、具体的にどうこうしたいということについては、現時点で私自身が申し上げるということには、控えさせていただきたいと思っております。

田辺会長

 清野委員長、お願いします。

清野委員長

 前回も私の立場でコメントを申し上げたのですが、改めて同じことを申し上げますけれども、中川委員の御指摘のように、今までは薬に対する効果、コストに対するエフェクティブネス、これをまず重要視して評価されていたと思うのですが、我が国のみならず、世界的にコストに対するベネフィット、中長期にわたるベネフィットがどうなのか、こういったことが非常に重要になってきているということは、薬価算定組織の中でも、企業から申請が出たときに、そういうデータはないでしょうか。そういったことをたびたび質問させていただいています。

 第2点目が、前回も申し上げましたが、治癒する病気と治癒するのではなく、永続的に治療を続けなくてはいけない疾病、この場合の薬価の考え方、これも大事だと考えています。

 第3の問題点は、特に分子標的薬が開発されて、適用が拡大されていくことが予想されている薬剤は、多々あるかと思います。薬価算定組織の中で、知り得る限りで、どういうふうに適用拡大していくのか、そういうことは意識するのですけれども、各企業は、チャレンジしているところだと思いますので、そういったことも含めて、薬価について、考える。それは大事であると、前回、申し上げましたけれども、今回も同じことを申し上げたいと思います。

田辺会長

 松原謙二委員、お願いします。

松原謙二委員

 この問題、大変重要な問題だと思っております。中医協において、適用拡大されたときには、薬価の再算定を一定の金額以上のものについては、すべきだと思いますし、制度を速やかにつくらないと、適用拡大がされたときの国家財政に対する負担が大きくなりすぎますので、その仕組みをつくるべき中医協は、義務を果たすべきと思います。

 また、オプジーボにつきまして、1つ質問なのですけれども、これは何でこんなに高くなったのですか。つまり、聞くところによると、製造するときにある一定の技術が要る。そういった技術がある会社を、買いとった費用まで全部見ているから、このように高いといううわさを聞いたことがございますが、それは事実でしょうか。

田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 松原先生の最後の具体例の御質問について、私は存じ上げておりませんけれども、オプジーボの件に関しましていいますと、一昨年において、メラノーマを適用として、原価計算方式をして、かつ非常にいい臨床データだったということを踏まえまして、加算も一定程度つけさせていただいた上で、評価をした結果、今の値段になったということが経緯でございます。

田辺会長

 松原謙二委員、どうぞ。

松原謙二委員

 加算だけでこんな金額にはならないでしょう。恐らく何か大きな要素があるから、この薬だけ高いのだと思いますので、速やかに御検討いただくべきと考えます。それと同時に、メラノーマについての認可と、これが肺がんに広がったときの認可というのは、考え方を変えるべきだと思います。ある一定の利潤が出て、それが十分である以上は、効能・効果を増やすときには、それに対して、金額のところも検討すべきだったと私は思いますが、いかがでしょうか。

田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 今回、先ほど来、御指摘いただいてございますけれども、現行のルールにおきましては、当初、途中で効能追加されたということでございまして、それについては、改定時においては、現行のルールを申し上げれば、効能変化再算定、用法用量変化再算定、市場拡大再算定、その他ございます。それらについては、該当すれば、それについて、適用した対応をするということでございますが、期中についての議論については、先ほど来、中川先生含めて、御指摘、御提案をいただいてございますけれども、それについては、それとは別に検討は必要かと思ってございます。

田辺会長

 松本委員、お願いします。

松本委員

 ずっと今まで議論をされてきて、具体的に現行のルールでは限界があるというのは、皆さんの共通認識ではないかと考えます。これには1号側、2号側、公益側はないと思います。ですので、今後、具体的な方策に入るには、どのような手順といいますか、段階を踏んでいくのか、それを教えていただければ、きょうは課長もおられますし、審議官もおられますので、その辺の具体的な話はできませんか。

田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 この問題につきましては、少し議論を整理しまして、具体的な議論ができるように、私どもとしては、できる限り早くさせていただきたいと考えております。

田辺会長

 花井委員、お願いします。

花井委員

 1つは、前回、ハーボニーのときも、私の理解が悪いのだと思うのですけれども、中川委員が指摘したイブルチニブについて、類似薬を選択して、全く新しい機序の薬だという理解なのですけれども、新しい機序なものにチロシンキナーゼ阻害等が抗体製剤を比較しているのですけれども、機序は別に関係ないのですか。全く新機序であれば、同じ治療法として、入れかえるものであっても、それを類似薬効と比較せずに、新規で原価計算方式にするというのも、過去にもあったような気がしていて、類似薬の選択と原価にするのか、類似薬効にするのかというところは、ある程度幅のある判断がされているのかということがまず質問です。前も確認してそうだということ答えだったと思うのですけれども、確認です。

 つまり現行ルールをかっちりやると、どうも実態に合わなくなっているということの1つの調査なので、その幅が今は抗体製剤でどうなのかという議論がありましたけれども、機序が全く違うとどうなのかとか、いろいろそういう議論の中で、幅が簡単にそうですと受けとめ難い場合が出てきているので、そこを確認したい。

 値段の話なのですが、全く新しい制度という部分も必要になってくるというのは、私もそのとおりで、その前に1つは、適正使用というか、つまりこういう分子標的薬とか、レジメンが複雑な場合は、例えば今回、割とセットで、2剤分のものを1剤でとか、類似に合ったというのは、うまくいった例とも言えるのですけれども、逆に言えば、新たな別の薬との併用とか、どこかで新しいレジメンの論文が出れば、またそれを割って、新しいレジメンが使われるということも出てくるでしょうし、専門医療の領域において、現場においては、恐らく市場にあるものがあって、いろんな研究によって、新しい組み合わせというのは、医療のある種の進歩の中身だと思うのですけれども、逆に言えば、そういったことに、対応しにくくなるとも言えるわけです。この薬はこのセットでしか使えませんということは、対応しにくくなるわけです。

 薬価上は、仕方がない、エビデンスに基づくということなのですけれども、そういった点からも、例えばPLを1週間分もらったのに、3日で治りました。4日分残薬になりました。残薬は問題ですが、こういう高価な薬は、適正に使ってほしいということからすると、いわゆるちゃんと理解した先生が使うことに対して、ある程度必要性があるし、制度的なたてつけというのは、いろいろ議論があるのは知っていますけれども、そこを考えていただきたい。

 具体的には、きょう、凝固因子製剤が2つ出てきているのですけれども、これで1日薬価はそろっているのですが、いろいろ突っ込めば、いろいろあって、つまりちゃんと使うというのは、それほど簡単ではない。ちゃんと使うか、使わないかで、1本7万円とか、10万円など、そういうことになってきますので、大事ではない。

 新しい制度は、例えばファーストラインが明らかに同等のものが競合していれば、入札制というのもあり得るわけです。つまりそれしか使えないようになると、今までの制度が根本的に変わりますけれども、ほとんど同じように使われているものだったら、入札制にして、ファーストラインはこちらです。ただし、どうしても患者さんの中で、これしか合わないという場合は、それは認めるという緩さをつくれば、そういうこともあり得るし、いろんなアイデアを出していくときが来ているかと思いました。

 最初の質問だけ教えてもらえますでしょうか。

田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 新薬の薬価収載につきましては、原価計算か類似薬効かということについては、先ほども申し上げたとおりでありますけれども、まずは企業からの薬価収載の希望がございまして、それらを踏まえまして、類似薬の有無、効能・効果、薬理作用、組成及び化学構造、投与形態を踏まえまして、総合的に判断をして、類似薬があるものは類似薬、なければ原価計算というルールになっておりまして、それらについて検討をした上で、現行のこういった提案になっているということであります。

 2つ目の花井委員の御指摘についてでありますけれども、高額薬剤の問題を絡めての御質問だと思ってございますが、高額薬剤については、前回も申し上げましたけれども、薬価についての問題も1つあるかと思っています。ただ、その一方で、どうしても極めて効果の高い薬であることも事実だと思いますので、それらについて、本当に必要な方に確実に提供するということが必要だと思います。その一方で、効果が余りないとはいいませんけれども、本当に必要なところには確実に提供できるということと、無駄にとはいいませんが、最適に本当に必要なところだけ、確実に提供されるといったようなことを、これからは検討していく時期であると、私どもとしては理解してございます。

田辺会長

 ほかにいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 それでは、ほかに御質問等もないようでございますので、本件としては、中医協として承認するということで、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

田辺会長

 それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと存じます。

 清野委員長におかれましては、御説明どうもありがとうございました。

 本日の議題は、以上でございます。

 なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)

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