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2016年5月12日 第17回がん検診のあり方に関する検討会(議事録)

健康局がん・疾病対策課

○日時

平成28年5月12日(木)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省 専用第14会議室(12階)


○議題

(1)報告事項
   ・がん対策推進協議会における今後の議論の進め方について
   ・がん対策加速化プランへの対応状況について
   ・がん対策推進協議会委員より提出された意見について
(2)がん検診に関する実施状況等調査結果について
(3)今後のがん検診に関する論点について
(4)がん検診受診率等に関するワーキンググループでの論点について
(5)その他

○議事

 

○事務局 定刻となりましたので、ただいまより第17回「がん検診のあり方に関する検討会」を開催いたします。

 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 本日は祖父江構成員及び福田構成員より欠席との連絡を受けております。また、福島健康局長は公務のため途中より出席すること、また、途中一時退座すること。佐々木がん・疾病対策課長は公務のため途中より出席することをお伝えいたします。

 では、初めに資料の御確認をお願いいたします。

 お手元の資料を御確認いただけますでしょうか。

 初めに座席表となります。続いて議事次第。

 資料1 がん検診のあり方に関する検討会構成員名簿

 資料2 がん対策推進協議会における今後の議論の進め方

 資料3 がん対策加速化プランへの対応状況(がん検診部分抜粋)

 資料4 がん対策推進協議会委員より提出された意見(がん検診部分抜粋)

 資料5 がん検診に関する実施状況等調査結果概要

 資料6 今後のがん検診に関する論点案及びスケジュールについて

 資料7 がん検診受診率等に関するワーキンググループ開催要綱案

 参考資料1 がん検診に関する実施状況等調査

 参考資料2 がん検診に関する実施状況等調査集計結果

 参考資料3 平成27年度市町村におけるがん検診の実施状況調査集計結果

 参考資料4 がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(平成28年2月)

 以上でございます。

 資料に不足、落丁等がございましたら、事務局までお申し出ください。

(健康局長入室)

○事務局 ただいま、健康局長がいらっしゃいました。

 以上をもちまして、カメラをおさめいただきますよう、御協力のほど、よろしくお願いいたします。

 この後の進行は大内座長にお願いいたします。

○大内座長 では、本日の議題に入りたいと思います。

 初めに、当検討会において、職域のがん検診に関する検討を行います。それに当たりまして、健康保険組合連合会より白川構成員に御参加いただくこととなりました。

 白川構成員からの御挨拶をいただけますでしょうか。

○白川構成員 本日から参加させていただくことになりました、健保連の白川でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 主として被用者保険の立場から、お役に立つようなことがあればということで参加をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○事務局 事務局からよろしいでしょうか。

 がん対策推進官が交代となりましたため、丹藤推進官より一言御挨拶申し上げます。

○がん対策推進官 この4月よりがん対策推進官として着任いたしました、丹藤と申します。よろしくお願い申し上げます。

○大内座長 推進官も替わりましたので、よろしくお願いいたします。

 それでは、議事を進めてまいります。議題(1)の報告事項でございます。がん対策推進協議会における今後の議論の進め方について、また、がん対策加速化プランへの対応状況について、事務局より御説明願います。

○事務局 それでは、お手元の資料2をごらんいただけますでしょうか。

 こちらは本年3月10日に行われました第56回がん対策推進協議会の資料を改変しております。がん対策推進協議会におきましては、がん対策推進基本計画を今後改正するにあたりまして、各検討会で意見を取りまとめた後、骨子を提示することを予定しております。下のスケジュール案をごらんになっていただきまして、さらに左下に3つ枠がございます検診、医療提供体制、緩和ケアの中の検診というのが当検討会です。協議会より意見をいただきました上でこの検討会で議論し、提言を取りまとめて協議会に伝える。必要に応じて協議会と意見を交換した上で基本計画の策定に向けた議論を続けることを考えております。

 続きまして資料3をごらんいただけますでしょうか。

 資料3は、がん対策推進協議会の資料の抜粋になます。がん対策推進協議会におきましては、がん対策加速化プランの対応状況を評価しております。がん検診の分野では受診率対策と職域のがん検診対策を行います。

 資料3の1ページですが、対応状況について協議会で評価した上で、当検討会にて今後対応ということで、いわば宿題事項をいただいております。

 1ページの中ほどの点線の枠の中ですが上から御説明いたします。

 検診受診率のみならず、精密検査受診率等についても目標値を設定するということが1つ目です。

 2つ目は、目標値を達成するには、モニタリングが重要であることから、各市町村が全国での位置づけを確認し施策に役立てるため、各市町村のがん検診受診率、がんの死亡率や受診率向上に向けた取組等を比較可能な形で公表するということです。

 3つ目は、検診対象者、市町村それぞれの特性に応じて、行動変容を起こすためのインセンティブ策及びディスインセンティブ策を導入するとなります。

 これらを、協議会より本検討会において順次検討を進める今後対応事項としていただいております。

 続きまして、2ページ目です。「一部自治体において、厚生労働省のがん検診に関する指針(ガイドライン)に基づかないがん検診が行われていることを踏まえ、推奨する検査項目のみならず、効果が明らかでない検査項目等も明示したガイドラインを策定し、関係団体と協力して普及啓発を進める」ということも協議会より意見いただいております。こちらは加速化プランに書かれた事項です。

 こちらのページの一番下にあります、「上記の受診率向上のための施策については、実施されているかどうかを把握し、より実効性のある仕組みを講じる」といったことで、このような施策を引き続き行っていくという記載をしております。

 3ページに移りまして、こちらが2つ目の柱である職域のがん検診です。職域のがん検診は、中ほどの点線に囲まれた事項として6つあります。

 1つ目が、職域においても、検診受診率のみならず、精密検査受診率等に関する目標値を設定する。

 2つ目、目標値を達成するには、モニタリングが重要であることから、各保険者が全国での位置づけを確認し施策に役立てるため、各保険者のがん検診受診率や受診率向上に向けた取組等を比較可能な形で公表する。

 3つ目、検診対象者、保険者それぞれの特性に応じて、行動変容を起こすためのインセンティブ策及びディスインセンティブ策を導入する。

 4つ目、上記の実態調査結果を踏まえて、保険者が提供する職域におけるがん検診に対するガイドラインを早急に策定する。

 5つ目、時間のない人でも簡便にがん検診を受けられるよう、特定健診とがん検診を同時に実施するため、都道府県、市町村及び保険者の協力を得て、同時実施体制がとられている取組事例を収集し、広く普及することにより、さらに同時実施を推進する。

 最後の6つ目は先ほどと同じです。上記の受診率向上のための施策については、実施されているかどうかを把握し、より実効性のある仕組みを講じるということです。

 以上ががん対策推進協議会からいただきました本検討会への今後対応事項です。以上です。

○大内座長 ただいま事務局から、がん対策推進協議会からの意見、それからがん対策加速化プランへの対応状況について説明がございました。

 特に後半のがん対策加速化プランへの対応状況につきまして、大きく2点。第1点は受診率対策について具体的な対応が求められております。2点目は職域のがん検診について踏み込んだ議論をすることになろうかと思っておりますが、構成員の皆様におかれまして、御意見がございましたらお願いいたします。

○斎藤構成員 この2点、2つのテーマとして受診率関連と職域というくくり方ですけれども、この受診率関連を見ますと、「検診受診率のみならず、精密検査受診率」となっています。受診率という字は一緒ですが、精密検査受診率というのは受診率とは別のカテゴリーに属するものです。精度管理に属するものという捉え方をしないと、ここはちょっとわかりにくい、あるいは見誤るのではないかという気がします。

 思い返すと、このがん対策推進基本計画も当初は個別目標として受診率が単独で挙げられていたわけですが、5年後から科学的根拠に基づく検診と、それから精度管理ということも新たに受診率と同列の個別目標に据えられたわけです。その経緯というのは精度管理が重要だという議論、それは最初からあったわけですが、改めてこの会でも確認されたわけです。そういうことを踏まえてこの加速化プランの中でも、受診率だけではまた同じ轍を踏むことにもなりかねませんので、やはりここで精密検査受診率にあらわれているような精度管理というテーマも明確に据えていったほうがいいのではないかと思います。

○大内座長 貴重な御意見をありがとうございます。

 ただいまの斎藤構成員の御指摘は「精密検査受診率等」という言葉、これは具体的には検診の貴重なプロセス指標である精度管理そのものですので、文言としては、これは私の考えですが、「目標値」の前に「精密検査受診率等精度管理に関する」という言葉が入ってもよろしいかと思いました。

 いかがですか。この中に精度管理という言葉を具体的に入れる。これは3ページの職域についても同じ文言が出てきますので、括弧書きなどで精度管理ということを明記されたほうがよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。

○斎藤構成員 そもそも検診受診率も、国際標準のカテゴリーとしては精度管理の指標なのです。しかし検診受診率と精度管理は、従来、この検討会を含め、我が国では別に扱われてきた経緯がありますので、ここでも座長の御指摘どおり精度管理という名前を付して別立てに明記したほうがよろしいかと思います。

○大内座長 資料3にありますように、がん対策加速化プランへの対応状況の中で、太字でアンダーラインを引かれた部分が検討項目ということになります。対応中のものもございますし、これから対応していくものもほとんどでございますが、本検討会での重要な論点になりますので、これでよろしいでしょうか。

○事務局 一つよろしいでしょうか。精度管理につきまして、重要であるという御意見をいただき、ありがとうございます。

 精度管理につきましては、前回、本検討会で提示されました受診率等に関するワーキンググループにおきまして、その精度管理なども話し合っていきます。ですから議論としては引き続き当検討会の今まで行ってきたことを踏まえた上での議論もしていきます。また一方、次期がん対策推進基本計画にも、重要であるといったニュアンスも意見としてあったということを協議会のほうにお伝えします。貴重な御意見をありがとうございます。

○大内座長 2点目の、職域のがん検診につきましては、具体的に今回の検討会において後ほど事務局から御説明いただきますが、参考資料が付されています。初めて我が国における、職域のがん検診の状況が示されることになりますので、この点も踏まえて検討をさせていただきたいと思っております。

 では、続きまして、がん対策協議会委員より提出された意見について、事務局から御説明願います。

○事務局 お手元の資料4をごらんください。

 こちらの資料4は先ほどのがん対策推進協議会の委員より出された意見でございます。推進協議会からの意見といたしまして、加速化プランに集約された意見は加速化プランに記載してありますが、こちらは加速化プランには入らなかった協議会の委員からの意見です。

 こちらのがん対策推進協議会は計20名の委員より構成されておりまして、うち5名は患者団体の代表の方もいらっしゃるため、そういった意見もこの中に入っています。

 がん対策加速化プランへの提言についてがん検診部分のところを抜き出し各テーマごとに列記しております。大きく5つに分かれまして、初めが受診率向上及び受診勧奨などについてです。

 1つ目が、親子・会社等を通じた社会全体からの新たな受診勧奨。

 2つ目が、市町村のがん検診と職域(協会けんぽ)がん検診の連結管理。

 3つ目が、検診クーポンや受診勧奨・再勧奨等の施策の検証と改善。

 4つ目が、胃がん検診見直しに伴う検診受診率低下の防止。

 5つ目が、検診受診率向上及び社会への啓発のための国民キャンペーンの実施。

 6つ目が、検診機関によるがん検診の普及啓発。

 以上の6つとなっております。

 また、今御議論いただきました精度管理につきましては4つ項目がございます。

 1つ目が、正確な受診率測定のための、対面調査を含めた測定方法の検証。

 2つ目が、マイナンバーとの連動等検診情報の一元管理。

 3つ目が、検診機関における精度管理の徹底。

 4つ目が、画像診断の精度や診断技術の向上、学会による指導強化。

 以上です。

 また、本検討会の大きなテーマの1つでございます職域におけるがん検診について。

 1つ目が、企業、団体における健康づくり推進員の養成と受診人数の報告義務化。

 2つ目が、職域でのがん検診受診率向上のための産業医の関与の促進。

 3つ目が、有給休暇を使わず、がん検診や精密検査を受けられる仕組みの構築。

 以上でございます。

 また、がん検診の対象について。

 1つ目が、検診の効率を考慮に入れた対象年齢の設定(上限を含む)。

 2つ目が、小児・AYA世代のがん、希少がんの早期発見。

 以上です。

 2ページ目の情報提供について。

 1つ目が、検診の不利益(過剰診断、過剰検査、被ばく等)についても、国民に伝える。

 2つ目が、科学的根拠に基づかない検診については、学会などが声明を発表するほか、「がん情報サービス」のトップページにもアラート情報を掲載する。

 以上です。

 また、その他として、女性が多く働いている企業等への受診推進のための働きかけを行うよう各都道府県に予算措置となっております。

 以上が意見です。

○大内座長 ただいま資料4をもとに、がん対策推進協議会委員より提出された意見について説明がございました。

 受診率あるいは精度管理、職域、対象等について幾つか意見がございますが、これはこの検討会においても今後1年かけて議論された上で、次のがん対策推進基本計画に反映すべく議論を整理していくことになろうかと思いますが、協議会に対しまして、構成員の皆様からこのような意見をもとに何か特別に御意見がございましたらお願いいたします。

○井上構成員 今の資料4の中で、最初のブロックの2番目の、市町村のがん検診と職域のがん検診の連結管理というところと、精度管理のところの2番目の、マイナンバーの連動等検診情報の一元管理というところが、確かに非常に重要で、これはごもっともな話ですけれども、いつも、検診に限らず、結局、連結するところで、法的な障害がいろいろあって、なかなか双方の意見が食い違って結果的には連結できないという状況が起こる可能性が非常に高いと思うので、ここか、あるいはがん対策推進協議会のほうで議論していく中で、ぜひ、情報の連結ができるようにするための法的根拠を確認し、連結という行為が正当化されるようなきちんとした意見集約を関係各方面で図っておかないと、結局できなくなり、日本全体としての検診受診率すら出ないというような話になってしまう。せっかく自己申告ではない受診率が、こういう方法で報告可能になるのであれば、ぜひ、本当に可能になるように、いろいろとまわりの環境をしっかり埋めていく作業も同時に進めていっていただきたいと考えます。

○大内座長 井上構成員から大変貴重な御意見をいただきました。実はこの検討会は健康局長の主管でございますけれども、保険局からも保険課長に同席していただいておりますし、本日からは職域のがん検診についての議論を深めるべく白川構成員にも入っていただいていますので、この検討会としても体制を整備しつつあるところです。

 したがいまして、この協議会から出た意見を踏まえた上で、議論する点はより重要であると思います。市町村のがん検診と職域検診との連結管理や、マイナンバー制度も含めて、これは全体のがん登録とも連結すると思うのですが、国としてのがんの全体像が見えるような、例えば米国であればSEERのデータでわかるわけですけれども、日本の場合はなかなか把握できていません。そういったことを前向きに行うべきであろうということかと思いますが、それでよろしいでしょうか。

○井上構成員 いろいろな次元での利用が考えられると思うのですけれども、統計情報に関しては、ある程度、出していただくための根拠というか、つなげるためのいろいろな条件が最近、明確になってきているのですけれども、例えば職域の情報であったりがん検診の情報であったり、もっと言うと医療情報などいろいろなものを実際に連結しようとすると、データが外に出ることになり、会社の許可を得なければいけない、さらには誰のものかという議論に発展して、結局連結できなくなるというか時間がかかることが非常にふえているので、決めていく中でその辺を同時に整理整頓していったほうがいいのではないかと考えました。

○大内座長 この点に関しまして、ほかに御意見はありますか。

 よろしいですか。協議会の意見も踏まえて本検討会でもこの精度管理についてさらに深めていくということで意見は一致していると思います。

 それでは、議題(1)の報告事項については以上でよろしいでしょうか。

 では、議題(2)の、がん検診に関する実施状況等調査結果について、まず、資料をもとに事務局から説明をお願いします。

○事務局 お手元の資料5、並びに参考資料1、参考資料2を御用意願います。

 こちらは健康局がん・疾病対策課及び保険局保険課が行った調査です。この調査の調査票が参考資料1です。調査票をもとに出てきた集計結果が数字で出ておりますのが参考資料2です。参考資料2の数字の中で特に重要なデータ、もしくは御議論いただくべきものを資料5のグラフにまとめています。そのため、資料5のグラフや表を御説明しながら、必要に応じて参考資料1や参考資料2を御参照ください。

 それでは、資料5に戻りまして、がん検診に関する実施状況等調査結果概要です。調査方法といたしましては、昨年12月から本年1月にかけて健康保険組合に調査票の記載を依頼して行いました。対象とする平成26年度の実態を書いていただくようお願いしております。

 調査の内容は、健康保険組合におけるがん検診の実施状況でございます。対象とした組合数は1,406で、回答をいただきましたのが1,238組合、割合にしますと88.1%の回答率です。

 次に「2.各がん種の検診実施状況について(被保険者)」です。以降は被保険者と被扶養者に分けてデータが出ている表、また、それらが一緒になっている表があります。2ページの2ですが、こちらは被保険者のデータとなります。胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん、前立腺がん、肝がん、甲状腺がんの8つのがんについて、行っているか行っていないかという質問に対して、1,238組合の回答をいただいた中での数になっております。ごらんのように、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん、前立腺がん、肝がん、甲状腺がんの被保険者の検診を行っている組合、行っていない組合を明示しております。

 下に移りまして3は被扶養者となります。被扶養者における回答組合数、こちらも1,238で同数でございますが、その中で先ほどお示しいたしました8つのがんについてがん検診を行っている、行っていない、というところを回答いただいております。

 次に移りまして「4.検診受診率について」です。こちらの受診率につきましては、回答のあった各組合の対象者合計人数に対する受診者合計人数の割合です。組合数を対象としているのではなくて、その組合の中の人数における割合です。こちらは参考資料2にあるデータの中で、7ページにあります。ここでは被保険者(従業員)の検診受診率が記載されております。8つのがんについて受診率が一番右側の欄に記載されております。5の検診受診率の欄でございます。

 受診率については人数で出しておりまして、それぞれ対象となる人数は100万〜500万人でした。左側に組合数とその割合を出しております。この右側の、対象とした合計人数で受診率を計算したものをグラフにしております。

 資料5の4ページ目に検診受診率を、その下の5ページに精密検査受診率を並べております。検診受診率はグラフの濃い色が被保険者、薄い色が被扶養者でございます。対象とした8つのがんにつきまして、全てのがんにおいて被保険者のほうが被扶養者よりも検診の受診率が高いという結果でした。また、胃がんでは被保険者が56.6%、肺がんが71.9%、大腸がんが60.8%であり、国が目標としております50%を超えている項目も幾つかありました。

 また、下に移りまして5の精検受診率ですが、こちらにつきましては先ほどの被保険者と被扶養者の傾向が異なっておりまして、胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がん、甲状腺がんにおいては被保険者よりも被扶養者においてその精検の受診率が高いという結果でした。

 次のページに移りまして、6番は検診項目でございます。こちらは各がんにおける個別の検診項目についての記載です。こちらの項目につきまして、まず胃がんですが、胃部エックス線検査(バリウム検査)、胃内視鏡検査(胃カメラ)、ヘリコバクターピロリ抗体検査、ペプシノゲン検査等を列記しております。これらを被保険者、被扶養者で列記しておりまして、今般、国の対策型検診で推奨しました胃内視鏡検査につきましては既に5060%台の組合が実施しているという結果でした。また、肺がんにおいては、喀痰細胞診は市区町村のデータに比べると低い傾向にありました。

 また参考として、これの対照とする市町村のデータが、お手元の参考資料3です。こちらは前回の検討会にも資料としたものですが、こちらの中に市区町村におけるがん検診の実施状況調査の集計結果がありまして、比較をする際の参考にしていただければと思います。胃がん、肺がん、大腸がんなどにつきましては6ページに、乳がん、子宮頸がんについては7ページにその項目や割合などが記載されております。

 続きまして8ページの3、大腸がんですが、便潜血検査が8割台です。それに加えまして内視鏡の検査を1割前後の組合が実施しているという結果でした。

 子宮頸がんにつきましては、子宮頸部の細胞診の、特に自己採取が4割程度の組合で行われているという結果でした。

 続きまして10ページ、乳がんです。乳がんでは超音波検査が6〜7割の組合が実施されているという結果でした。また、対策型検診では推奨しておりませんが、前立腺がんや肝がん、甲状腺がんなどの画像検査、CTMRIPETなどがこのような割合となっております。また、10番の腫瘍マーカーなどにつきましても実施している組合があることがこの調査で明らかになりました。

 こちらの資料5につきましては、参考資料2の中で特に重要だと思われるところの抜粋ですが、参照としていただくデータは参考資料2にあります。以上です。

○大内座長 ただいま、がん検診の実施状況として、健保組合における状況について説明がございました。

 このもととなったデータは、参考資料2がこの質問状況ですが、これをまとめたのが資料5ということになります。今回、日本で初めてこのようなデータを見ることになるわけですけれども、前回まで、市区町村におけるがん検診の実施状況については、きょうの参考資料3で示されているとおりでして、それと比較してかなり違うなという印象を持たれたかと思います。この点、今回が初めてですので、皆様に目を通していただいて、御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。

○白川構成員 初めてのケースですので、若干補足をさせていただければと思います。

 まず、資料の4枚目と5枚目ですが、検診受診率が被扶養者のほうがかなり低い状況になっております。これはがん検診に限らず、それ以外の検診も被扶養者のほうが低い状況でございます。がん検診につきましては、職域でどのようなことをやっているかといいますと3つの方法がございまして、1つは定期健康診断の中で事業主が、例えば胃がんの検診を40歳以上の社員に対して行う。これは事業主の費用負担でおこなうケース。それから健保組合が、定期健康診断のときに事業主がおこなうがん検診にお金を出すケース。あるいは、人間ドックのような検診機関の受診に補助金を出して受けていただくというケース。これが2つ目です。

 そして3つ目に、住民検診を受けるというケースがございます。これは被保険者のほうは余りございません。むしろ被扶養者のほうが市町村のがん検診を受けるということで、実はそのデータは健保組合のほうでは把握できません。ですから、それがどの程度あるかというのは調べようがないのですが、実際よりも見た目のほうが、被扶養者が低く見えている一つの要因かなと考えております。それ以外に、もともと低いという問題があることも確かでございます。

 それから、精検の受診率は、今度は被保険者のほうが低いということになっております。これはがんの精密検査だけではなくて、それ以外の疾病の疑いの精密検査も実は相当低いのです。これは健保組合も相当問題意識を持っておりまして、昨年からデータヘルス計画というものを3カ年計画で健保組合は始めております。その事業項目の中でも精検受診率を高めるための施策を目標項目に挙げているところがたくさんございます。そういうこともあって、これは特にがんの精検が低いというだけではないというのが2点目でございます。

 それから3点目は、1ページ目に168組合が回答なしと書いていますけれども、なぜこういうことになっているのか。実はこの調査を実施する上で、健保組合にいろいろ御苦労をお聞きしたのですけれども、最大の問題は、人間ドックに対して補助を出すという健保組合が非常に多いのですけれども、検診機関側のデータのフォーマットがばらばらで、場合によっては紙で来る。したがって、それを手で1件1件チェックしないと、この回答ができないという状況にございます。

 多分、ワーキングのほうで、がん検診の実態をいかに正確に把握するかという議論が進められると思いますけれども、検診機関側のデータの精度管理というお話が先ほどありました。それとあわせてフォーマットの統一とか電子化とかを進めないと、なかなか精緻な数字はつかめないのかなという感じがしております。

 補足は以上でございます。

○大内座長 貴重な御意見をありがとうございました。

 ただいまの白川構成員からの追加の御意見で大体理解できたと思います。

 では松田構成員、お願いします。

○松田構成員 貴重な御報告をありがとうございました。

 また、白川構成員の追加の説明もいただいて、健保組合のがん検診の状況が非常によく見えてきたと思います。

 座長もお話しになりましたように、市区町村が行っている検診とは相当様相が異なっている。胃がん、大腸がん、肺がんについては被保険者の受診率は相当高いということが言えると思いますが、一方で女性のがん、乳がん、子宮頸がんは、男女共通のがんと比べるとかなり低いということが明らかになってきたということ。

 それからもう一つは精検の受診率がやはり低い。これは白川構成員も十分問題意識として持っていらっしゃるということがわかりました。その一方で、被扶養者の精検受診率が高いというのも、これは市区町村の検診と同じような状況なのかなと思いました。非常に興味深いところでした。

 一つお伺いしたいのは、きょうのこの資料5の報告は、健康保険組合となっていますけれども、これには協会けんぽは含まれていないということでよろしいでしょうか。

○事務局 はい。本調査において対象とさせていただいたのは健保組合のほうでございまして、協会けんぽは含まれておりません。

○松田構成員 わかりました。

 それでは白川構成員にお聞きしたいと思います。健康保険組合の従業員の規模というのは相当異なるかとは思うのですが、おおむねどの程度なのでしょうか。というのは、協会けんぽですと相当小規模な事業所が含まれてくるかと思うのですが、健保組合はそうではなくてかなり規模が大きい企業かなというように理解しているのですが、いかがでしょうか。

○白川構成員 簡単に申し上げますと、健保組合は1,400組合あり、加入者数は3,000万人でございます。加入者数の約半分である約1,500万人が被保険者、いわゆる社員、従業員でございます。単純に計算をしますと、被保険者規模で、平均すると約1万人になるかと思います。

○松田構成員 最も小さい規模というと、どの程度からあるのでしょうか。

○白川構成員 小規模では数十人、大規模では被保険者数30万人というのもございます。

○松田構成員 そうすると数十人から30万人で、平均1万人ぐらいという理解でよろしいでしょうか。

○白川構成員 そうです。

○松田構成員 ありがとうございます。

○菅野構成員 今回の職域の調査、初めてのものを見まして、正直なことを言うと市町村の立場からすると、割と勘は合っていたなという結果だったように思います。というのは、結構、先ほど出ました、例えば被保険者の受診率が高い一方で精検受診率は逆に被扶養者のほうが高いとか、これはそもそも受ける段階での動機づけと結構関連していることが多くて、やはり職域はある程度強制的に受けるところがありますし、一方で被扶養者はわざわざ受けるということで結構モチベーションがあって受けますので、精密検査の受診率が高い。

 これは市町村の事業と比較したときにもおもしろくて、例えば八王子市で職域の検診を若干まねをして、大腸がん検診をほぼ強制的に受けてもらうために便をとるキットをお送りしたら、とても受診率が上がった。前の年に3万人だったものが5万人に上がるなど、著しい効果を見せたわけです。それから、やはりクーポンで受けた方は、医療機関からは精密検査の受診率が低いと。そもそも受ける動機が低いからということで、この辺は結構密接に絡んでいるところなので、あわせて分析すると、実際にどういう手だてを、お互いの強みを生かして手だてを打てるものがあれば打つというのは、結構、結果につながるのかなと思います。

○大内座長 ほかに御意見はございますか。

○事務局 一点、事務局から

資料の訂正がございます。先ほど参考資料2のデータをもとに資料5を起こしたと御説明しましたが、その資料5の検診受診率及び精検受診率の乳がんと子宮頸がんが逆でした。申しわけございません。

 正しくは胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がんの順です。大変失礼いたしました。この点を訂正いたします。

 精検受診率と検診受診率、両方、左から順に胃がん、肺がん、大腸がん。そしてその次が子宮頸がん、乳がんとなりまして、子宮頸がんと乳がんが逆の数字となっております。申しわけございません。

○大内座長 このページ、2と3が上下逆ということですね。

○事務局 資料5の4の検診受診率のところのグラフの乳がんと子宮頸がん、その2つが逆でございます。子宮頸がん、乳がんの順番でございます。申しわけございません。

○大内座長 このページの4と5ですね。

○事務局 4ページと5ページでございます。

○大内座長 乳がんと子宮頸がんが逆ということですね。

○事務局 申しわけございません。

 数字は合っておりますが、下の子宮頸がんと乳がんの記載のところが逆転しております。失礼いたしました。

○大内座長 では、道永構成員。

○道永構成員 先ほど白川構成員からお話があり、検診会社によってデータが全部うまく突合できないというお話ですけれども、日本医師会には日医総研というものがありまして、そこで健康診断の標準フォーマットをつくりました。それで今、検診会社と全部、いろいろと突き合わせをしているので、今後はデータがきちんと、いろいろなところで合わせられることになると思っています。

○大内座長 そういうデータの標準化、電子化も含めた標準フォーマットについて、現在、日医のほうでは日医総研として検診についてもつくっているところですが、斎藤構成員、いかがですか。そういうところとも今後、これはワーキンググループのマターになろうかと思いますけれども、何らかのビジョンみたいなものがございましたら。

○斎藤構成員 これは順番が難しいと思うのです。考え方として、最終的にがん対策の対象人口のデータを全部カバーできるような仕組みが求められるのだろうと思いますが、現在、制度基盤上、それは職域がかなわないなど、いろいろあります。それを先ほどの井上構成員の指摘のように、つなげて、連結をして把握できるということはもちろん重要ですが、実はそれ以前に、今、データがない。あるいは検診がオファーされていないというセグメントもあるわけです。ですから、先ほどのゴールを考える場合にどこから取りかかればいいのかという問題は一つ考えないといけないと思います。

 その中で、現状やっているところ、それから何とかすればデータが手に入るところをまとめようという試みが一番現実的ではありますが、同時にゴールを考えながらいかなくてはいけない。ですから、これはなかなか、ここで軽々には申し上げられないかなと考えております。

○大内座長 はい、検討が必要ですね。

 この資料5の、健保組合におけるがん検診の実施状況の中で、特筆すべきはやはり、検診の内容ですね。例えば胃がん検診については6ページ、P.6と付されていますけれども、この検討会で昨年、胃がん検診についての改定を行い、そのときに胃内視鏡検査を併記したわけですけれども、これが市町村による検診ではまだかなり低いのですけれども、この職域においてはかなり高くなっているという実態があります。あるいは肺がんにおいては胸部CT検査もかなりされている。あるいは乳がんにおいてはエコー検査もかなり、7割ほどされているということですから、様相がかなり違うということが見えてきました。

 この点について何か御意見があれば伺いたいと思います。

○菅野構成員 先ほどデータの標準化もあるということなので、やるならぜひ検証をしていただきたいというのは前から思っているところです。やはり最先端というか、違うけれどもそのほうが見つかるからいいというのがずっとありますので、そこをちゃんと統計的にやらなければいけないと思います。

 また、そもそもこの比較が、年1回やっているとか、受診率の分母のとり方が違うので、一概には比較できないところもあるということは加味しなければいけないのかなと思います。

○大内座長 受診率については、先ほどの新たな検診手法の導入が通常の市町村に比べれば高いということがわかりましたが、中身はどうかとか、また、精度管理の観点からしてふさわしいかどうかについてのチェックはまだされていませんので、こうしたことも今後の検討課題だろうと思います。これはがん対策協議会のほうからも意見として出されていまして、市町村のがん検診のみならず職域についてもその精度管理等について確認すべきだということもありますので、その点もある程度統一できるようなものにしたい。比較も可能であって、しかも死亡率減少に結びつくような精度管理がされるかということも含めて検討を願えればと思うのですが、斎藤構成員、どうですか。

○斎藤構成員 この御提示いただいたデータは確かに初めてのもので非常に貴重ではあるのですが、一つ注意しなければいけないのは、その1,400健保組合からのデータですが、回収の、つまりこのそれぞれの率を計算している分母に当たる数が相当まちまちなのです。50%のところから15%ぐらいしかないところまであります。実はこの1,400健保組合の中でも検診のオファーやマネジメントの状況にかなりむらがあって、非常にヘテロである。しかも、やっているところが多く答えるという偏りの影響がありそうである。ですから、回答したところの実態が、この1,400を代表しない可能性も低くはないと思うのです。ですから、これを使って一般化するというのはちょっと危険でありまして、端緒としての意味づけにとどめて、留保をつけながら必要に応じて、今回のデータで何が必要かということがさらにわかると思いますから、そういった位置づけで捉えたほうがいいのではないかと思います。

 それからもう一点、先ほどの座長からの御質問ですけれども、菅野構成員の御指摘に関連づけて言うと、そういう意味では現在、健康増進事業報告で集計している、指針に基づく検診、これががん対策推進基本計画にもうたわれているわけですから、このがん対策の一環としてやっていく以上、そういうものをカウントしていくというポリシーが基本かなと考えます。

○白川構成員 今の斎藤構成員の御発言はそのとおりだと思います。我々が今困っておりますのは、どのがんでどの検査手法がいいのかというガイドラインがないので、従来からのものを踏襲しているケースが非常に多いことが悩みでございます。この検討会でガイドラインの議論をすると記載されていましたので、大いに期待をしております。

 健保組合で回答率が1550%以上まで差があるのは、人間ドックを使うケースが多いからです。人間ドックには大体3万5,000円から4万円ぐらいかかると思いますが、その補助を健保組合で支出します。その補助額が5,000円であれば受診するかもしれませんが、2万円が自己負担というと受診率が下がることもあるのです。健保組合で解決しなければいけない問題ではありますが、がん検査やその検査数値についてもガイドラインでまとめていただくのが非常に有用であると感じております。ぜひ、この検討会で御議論いただければと思っております。

○大内座長 ただいま御指摘の意見に関して、資料3に戻っていただきたいのですが、3ページ目に職域のがん検診ということで、この中の4番目の黒丸に、このような調査結果を踏まえて「保険者が提供する職域におけるがん検診に対するガイドラインを早急に策定する」という要望が入っています。ただ、今、白川構成員が言われましたように、財源の問題など、私どもだけでは判断できないところもあります。

 そこで白川構成員からは、最低でもこのような一定のレベルを担保するようなガイドラインの策定をされてはいかがかということですが、いかがでしょうか。

○松田構成員 先ほど4番の検診実施率について、健保組合のほうで女性のがん検診の受診率は低いと、ちょっと短絡的に言い過ぎたかなと思ったのですが、市区町村の乳がん、子宮頸がんの受診率は2年に1回受けている人の割合というように求めているのですけれども、これは単年度の調査ですよね。ですから、この数字だけ見て低いと言ってしまうと、ちょっと言い過ぎかなと思ったのです。そこで白川構成員にお伺いしたいのですが、健保組合の中で女性のがん検診の受診率はやはり低いのか、実施されていないケースが多いという認識でいらっしゃるのか。そこはどうでしょうか。

○白川構成員 被保険者については当然、人間ドックへの補助があり被扶養者についても、低額ですが補助があります。そういうことも当然影響していると思います。

 子宮頸がん検診などは若年層から実施している傾向にあるかと思います。その年齢の切り方が健保組合によって様々であり、ガイドラインがないために判断がつかないという問題もありますが、被保険者の女性の受診率が一般的に低いという認識はございません。

○松田構成員 わかりました。

 そうすると、これもこれまで議論してきた市区町村のがん検診は40歳以上、乳がんですと2年に1回。子宮頸がんですと20歳以上、2年に1回。そのように言ってきたのですが、必ずしもそのまま数字で比較ができるわけではなくて、女性のがん検診の受診率は必ずしも低いとは思っていらっしゃらないということですよね。実際はそれほど低くないということでしょうか。

○白川構成員 私もこれを精緻に分析したわけではないのですが、一般的には、被保険者については女性も男性も受診率の差はないと思っております。

○松田構成員 わかりました。ありがとうございます。

○大内座長 どうぞ。

○菅野構成員 ただいまの件につきまして、クーポン券の利用者は、実際、先ほども市町村で受けている人が多いというお話が白川先生からありましたけれども、やはり職場で受ける機会がなかなか持てないので市町村で受ける。それはなぜかというと、受ける機会がないというのは、受ける制度がないわけではなくて、今回の調査にもありますが、受けられる医療機関が比較的限られているケースが多く、女性のがん検診の場合、胃や肺や大腸がんのように職場に来てやるというのもないですし、それから被扶養者の方は特に自宅にいるわけで、そうすると地元で受けられるというのが割とインセンティブになっているケースが多くてクーポン券が使われていたと思います。その辺を考えると、2年に1回とかという意識自体が、正直、職域の検診では低いとは思いますけれども、受ける機会、医療機関が限られているという面も結構大きいのかなと思います。

○大内座長 多分また精緻な精査が必要だろうと思っております。元データといいますか参考資料2の中で見ていきますと、検診の中身を見ても、例えば8ページをごらんいただくと国の指針に基づくがん検診なのかどうかということの問いがありますが、多くは指針以外という結果になっています。そのような中身について、また、御指摘のような隔年検診、逐年検診の問題もありますので、そういったことももう少し調べさせていただければと思います。

 事務局のほうで何か。

○事務局 今の点につきまして、指針以外の対象年齢につきましては、指針では子宮頸がんが20歳で他がんが40歳、胃がんは50歳ですが、組合で提供されている検診ではこれよりも若い年齢から始められているため「指針以外」に入っているところが多く見られました。この点、補足させていただきます。

○大内座長 よろしいですか。もう少し検討も深めたいと思います。

 では白川構成員。

○白川構成員 この会は検診受診、あるいは精密検査をいかに受けていただくかということを検討する会だと思いますが、被用者保険、職域で言いますと、健康度を維持する問題とあわせて費用対効果をまとめていかないと、なかなか説得力を持った促進剤にはなりません。ぜひ、そういう検討をしていただければと思います。私はある健保組合におりまして、その当時の経験で言いますと、全部で4万人ぐらいの被扶養者の方々に巡回検診を実施していました。がんの検診車を派遣して、1年間で600回全国600カ所で実施しました。受診率が大体50%です。

 その人たちのうち10年間継続して受診した方と、10年間1回も受診していない方との比較で、ある年度の医療費の違いを計算すると、約2万円違いました。巡回検診で約1万円かかりますので、実質で1万円ぐらい医療費が低減できる。その結果を踏まえ、事業主、健保組合ですから理事会や組合会に検診の継続あるいは拡大の提案ができるわけです。そういう観点での費用対効果の分析も、職域ではかなり重要な意味を持つことを、ぜひ意見として残させていただければと思います。よろしくお願いいたします。

○大内座長 大変貴重なコメントだと思います。

 ほかに御意見はございますか。よろしいですか。

 いろいろなことがわかってきたわけですが、この議題を継続して進めるということで、次に今後のがん検診に関する論点について。議題(3)に移りたいと思います。

 資料がございますので、事務局から御説明をお願いいたします。

○事務局 それでは、お手元の資料6を御用意願います。

 今後のがん検診に関する論点(案)及びスケジュールについてでございます。先ほど座長のほうからも御説明をいただきましたように、この検討会では今まで検討会で行っていた議論に加えまして、協議会と議論していく2つの柱で議論を進めます。

 初めにお示ししておりますのが、次期がん対策推進基本計画策定に関する検討項目です。この検討項目は2つに分かれまして、この検討会で検討する項目、及び今後ワーキンググループを立ち上げて、その中で検討する項目に分かれます。

 本検討会で議論していく内容につきましては、既に本日御議論いただいたことも含めて5つあります。

 1つ目が、職域検診実態調査の結果・分析。この実態調査は先ほど御提示いたしました資料、並びに分析は御議論いただいたことをさらに分析します。

 2つ目が、職域におけるガイドラインのあり方。こちらは白川構成員からも御指摘いただきましたように、ガイドラインの策定に向けて。こちらは加速化プランにも記載された事項でもございますので、このあり方についてで、ガイドラインはどうあるべきか、またはどういうガイドラインにすべきかなどについて検討します。

 3つ目が、指針以外の検診項目等の取り扱いについて。これは指針以外の、例えば対象とするがん、または指針以外の年齢まで広げたがん検診などについての御意見、またそういったものに対する取り扱いなどについても検討します。

 4つ目が、受診率向上に向けた取組の公表です。これは今まで好事例などで受診率の向上施策などを把握した上でこういったものを公表した上で全体のボトムアップを図ります。

 最後の5つ目が、ワーキンググループの検討結果を受けた取りまとめについて。これは次回の検討会においてワーキンググループの取りまとめを踏まえた上での議論を進めていただきたいと考えております。

 また、本会から立ち上がりますワーキンググループにつきましては検討項目が主に4点ございます。

 1つ目が、精密検査受診率等の目標値のあり方です。これは精密検査を行う上での目標値、がん対策推進基本計画には受診率は50%を目標とするといった目標がありますが、これに並びまして精検受診率にも目標値を考えるべきか、また考えるのであればどのくらいが妥当であるかといったところを検討します。

 2つ目が、各市町村及び職域におけるがん検診受診率の比較可能な算定方法です。各市町村の受診率は職域で受ける方などを勘案しますと、果たして比較可能なデータなのかというところがやはり問題になってまいります。ですから、こういった横並びに市区町村の受診率を見た場合に比較ができる計算式、また公表の方法などにつきまして御議論いただきたいと考えております。

 3つ目が、がん検診受診率の公表方法及び報告方法でございます。公表の方法につきましては、どういった形で掲示するのがいいのか。ホームページに掲載するのがいいのか、それともほかにどういう方法があるか、またはこの検討会で報告するのがよいのか、などについてもワーキンググループで話し合っていただきたいと思います。また、報告の方法などにつきましては、がん検診の受診率を今後どのように管理していくかということになります。今までさまざまな指標が用いられております。地域保健・健康増進事業報告や国民生活基礎調査などのデータをもとにしてはおりますが、いろいろな問題点などもございまして、これら市区町村間、職域の間での比較などの検討ができるかなども踏まえた報告の方法なども検討していただきます。

 4つ目が、がん検診受診率等の評価指標です。こちらは平成20年の事業評価の在り方について提示しておりますが、平成20年から7〜8年たっている現状を踏まえて、それをアップデートしていただくということで、評価指標の各数字の項目などについても検討していただきます。

 がん検診のあり方そのものに関する検討項目です。これは基本計画の策定というところだけでなく、今までこの検討会で行われた検討を引き続き行う事項と今後行うべき検討の事項、項目を挙げております。

 初めの4つはがん対策加速化プランにも書かれている事項です。

 1つ目が、行動変容を起こすためのインセンティブ策及びディスインセンティブ策。

 2つ目が、効果が明らかでない検査項目等も明示したガイドラインの策定。

 3つ目が、都道府県、市町村及び保険者の協力のもと、特定健診との同時実施体制がとられている取組事例の収集、普及、推進。

 4つ目が、受診率向上施策の把握及び対策。

 この4つは先ほどお伝えした加速化プランに書かれていた事項ですが、それらに加えまして下の4つは今後検討する項目です。

 最初の項目は、がん種別・年代別の推奨グレードです。これは先ほど構成員からも御指摘がありましたように、年代またはがん種別でどのくらい推奨すべきなのかというところを明示したものを作成すべきか、また、そういったものができるかといったことの議論をしていただければというところでございます。

 続きまして、がん検診における国際比較です。国際比較につきましては本検討会の第1回の資料にもあります。ただ、4年ほどたっておりますので、各国の動きを踏まえた上での我が国におけるがん検診の現在の状況を客観的に見る指標として、こうした国際比較も必要ではないかというところを検討項目に挙げております。

 続きまして、がん検診における過剰診断です。過剰診断は、見つける必要がないものを見つける、もしくは見つけることによるデメリット、がん検診によるデメリットなども、今まではメリットが強調されておりましたが、検診をやることのデメリットなども含めた議論を加えた上での検討をしていただきます。

 最後は、先ほど白川構成員から御指摘もありました、がん検診の費用対効果です。これまで余り検討されていなかったことですが、今後検討をすべきか議論します。

 下のスケジュールでございます。これは前回お示ししたスケジュールに若干補足があります。加えた点は、前回に比べて今回の5月12日の第17回の検討会の日時を明示したこと、およそ7月をめどとして行われる次回第18回がん検診のあり方に関する検討会をつけ加えております。また、ワーキンググループの設置については、これは前回の資料と同じような位置づけでして、本検討会で立ち上げを了承していただければワーキンググループで、印の検診受診率以外の目標値のあり方や受診率などについて、検討してます。

 以上です。

○大内座長 今後のがん検診に関する論点とそのスケジュールについて説明がございました。いかがでしょうか。

 先ほど来議論されてきたことも入っておりまして、特に1ページ目上段の部分については、職域についても今、データを見た上で議論を深めているところです。ワーキンググループについては次の議題で議論されますけれども、ワーキンググループにおける検討項目ということで4点ほど案が示されております。

 裏面の、あり方そのものに関する検討項目というところ。最初の4つのポイントについては、これは協議会からの意見等もございますが、恐らく我々、この検討会で特に重要視したいのは後半の4点です。がん種別、年代別の推奨グレード。あるいは国際比較、過剰診断、それから費用対効果等が重要になってくるかと思いますが、いかがでしょうか。

○菅野構成員 がん検診のあり方そのものと言われてしまうと、やはり従来からの、がん検診と特定健診のそもそもの担い手を、例えば健保側に寄せるとか自治体に全部寄せるとか、それからデータの持ち方も先ほどありましたけれども、では、それが無理だったらせめて網羅的に全ての方のデータを集めて見られるようにするとか。

 それから国際比較が出てくるのであれば、そもそも健康保険の負担率が大病院へ行くと高いところは受診率が高いとか、そういう相関もありますので、あり方そのものというと、そういうところまで踏み込んでいいのか、いつもここの検討会で議論になりますが、ありていに言うと厚生労働省の厚生側と労働側というか、やはりどこまで責任を持った踏み込みができるのかということがあると思いますので、その辺は、このあり方そのものの中ではどのように取り扱っていくのでしょうか。

○大内座長 事務局のほうで案はありますか。

○がん対策推進官 そこはもう踏み込んで御議論をいただいて、後はこちらでと、格好いいことを言ってしまいましたがよろしいですか。

(健康局長首肯)

○大内座長 では、あり方そのものに明記されたことについてもということです。ただ、このインセンティブ策、ディスインセンティブ策については、まだ具体的な項目は挙がっていないですよね。

○健康局長 これは保険局で別の検討がありますので、そちらのほうでの議論もあわせてだと思います。ここではそれ以外の、それこそどういう検診を推奨すべきかとか、そのときにどういう目標値にするかとか、どちらかというとそういう側面での御議論を中心に、先にしていただければとは考えております。もちろん連携しながらやる必要があるとは思います。

○大内座長 1番目の、行動変容を起こすためのインセンティブ策及びディスインセンティブ策については保険局の課長もいらっしゃいますけれども、健康局、保険局、あるいは医政局も含めた大きな、厚生労働省としての判断も必要になってくると思います。そのための基本データ、あるいは議論できるような下地をこの検討会でつくっていただければと思います。よろしいでしょうか。

 それでは、何度か挙がってきておりますワーキンググループの設置に関しまして、これが第4番目の議題です。「(4)がん検診受診率等に関するワーキンググループでの論点について」とあります。本件につきまして、事務局より案の説明をお願いいたします。

○事務局 では、お手元の資料7をごらんください。

 先ほどから議題に挙がっておりますワーキンググループですが、開催要綱を示しております。この開催要綱の趣旨は、がん対策推進基本計画に沿って進めております我が国のがん対策においてがん対策加速化プランが昨年12月に策定されましたが、この中でがん検診のあり方に関する検討会においても予防の施策として市町村及び職域におけるがん検診へのアプローチというところを明示しております。

 こうしたことを踏まえまして、2の検討事項です。

 1つ目は、市区町村間で比較可能ながん検診受診率算定法です。詳細は先ほどお伝えしたところですが、比較可能な受診率の算定方法を御議論し、検討会に戻していただきます。

 2つ目は、保険者間で比較可能ながん検診受診率算定法です。これは市区町村間だけでなく保険者間においても保険者で受診率を算定した場合に、それが比較の対象となって、比較するだけでなく低い保険者は平均に向けて、またより高い受診率に向けてどのようなことをしたらいいのかというところまでパッケージにした上で提示するというところまで含めた算定方法の検討をしていただきます。

 3つ目は、がん検診受診率の公表方法及び報告方法でございます。これも先ほど御説明した項目と同じです。

 4つ目は、精密検査受診率等の目標値設定です。こちらは先ほど御説明したことと同じですが、検診受診率については50%目標であり、がん対策推進基本計画に記載された事項でございますが、これに加えて精密検査受診率に目標値を設定するのか。また、設定するならばどのくらいになるのかといったところを検討していただきます。

 5つ目は、がん検診受診率等の評価指標でございます。こちらは現在出されておりますプロセス指標などの改定、もしくはさらに踏み込んだ指標などについて議論いただきます。

 こちらのワーキンググループですが、構成員としましては6名でありまして、健康保険組合連合会。国立がん研究センター、こちらは斎藤先生です。それから杉並区保健所。大阪府立成人病センター。さらに福井県健康管理協会、こちらは当検討会の構成員であります松田先生。そして協会けんぽ。これらの団体・機関からそれぞれ御協力をいただきまして、このような構成員で検討したいと考えております。

 以上です。

○大内座長 ただいま「『がん検診受診率等に関するワーキンググループ』開催要綱」、それから別紙にありますこのグループの構成員名簿の御提示がございました。

 いかがでしょうか。

 検討事項についても5点が明記されております。先ほど来議論になっている項目で、なかなか難しい項目も含まれていますけれども、市区町村間、保険者間で比較可能な受診率算定法など、このあたりは非常に大事ですのでお願いしたいと思います。

 がん検診受診率等の評価指標、プロセス指標が今まで示されておりますが、これは改定も必要ですか。斎藤構成員、いかがですか。

 今運用されているプロセス指標の中で、例えば今回、職域なども入れて、国全体を見直した場合に改定すべき点等がもし浮かんでおられましたら、どうぞ。

○斎藤構成員 確認ですが、今は(4)の精検受診率のところですか。それとも上ですか。

○大内座長 (5)の評価指標も含めてです。いずれでも結構です。

○斎藤構成員 これらはいずれも少し注釈を入れないといけません。字義どおりに解釈すると二元的な意味が発生しがちな項目です。今はその場ではないのかもしれませんので、あえて言及いたしませんが、これは改定できるとかするとかという話ではなくて、スタンダードはもう決まっていますので、それを再検討する、確認するというようなことが対応すべきかと思います。

 ここで2点、確認させていただきます。実はこの市区町村間で比較可能な受診率というのが何かということですが、この対象、分母が何かということです。これは本来の考え方からすると、先ほどのコメントと重複しますが、がん対策の対象者全体になるわけです。現状、かちっとしたデータが利用可能なのは健康増進事業のみであるということは御承知のとおりで、それについてはこの検討会の前身検討会であるところの、がん検診検討会、あるいは事業評価委員会というものが平成19年にありまして、平成20年に局長通達として報告書が配布されていますが、その中で標準化受診率というもので分母、分子の出し方が定義されています。それが今、自治体に普及しているということでありまして、それはまだ生きています。実はこれは国立がん研究センターの我々の部でやるべきこととして、依頼されたわけではないのですが計算をして、がん対策情報センターのホームページ上で公開しているというものであります。これがそのまま生かせるということも含めての検討ということでよろしいですか。つまり今確認しているのは、これは、全対象者に対する職域も含めた分子のカウントによる受診率ということではなくて、ということですね。そういうことでよろしいですか。

○事務局 それも含めてということです。

○斎藤構成員 (1)と(2)と排他的で、それを合体して全対象者に対する全体的な受診率ということでよろしいでしょうか。

○健康局長 受診率を市区町村ごとにというのは、これはもともとの発想がベンチマーキング的に使う、あるいは市町村間でそれぞれ自分たちの位置がどこにあるかということをお考えいただくというために比較可能な形で使えるようにして、全体の数値も提示したいと考えているわけでありますが、一方で、そうすると、まさに受診率の分母と分子をどうするかという問題がすぐに出てくるわけです。

 全住民を分母としたときに、市町村事業として市町村が責任を持ってやれる範囲はどこまでか。受診率を上げようと思っても、健保組合のところが多い自治体においてはどう考えるべきなのか。つまり、そういう施策を展開する上でも、その出し方、どういう指標を使うべきかというのは考え方によって変わってくるので、ある意味では、これは市町村ごとにどういう役割を担っていただくか、どういう検診をやるのかということと率の出し方というのは、多分、裏腹なところがあると思うので、そういうことを含めてどういう出し方をするのが妥当かということも含めて御議論いただければと。

 例えば年齢調整で標準化受診率というものを出すというのも、出し方として、技術論として、その後の話としては正しいのですが、その前の施策としてのあり方の問題も含めて少し議論したほうがいいのではないかと思っていて、そういうことも含めた御議論をしていただく必要があるのではないかと、事務局としては思っているわけです。そういう面で従来のものをそのまま踏襲していっていいのかどうかということも含めて御議論いただければと思うわけです。

○斎藤構成員 大変難しい話だと思います。市町村によって意味づけが違うということは、ひょっとすると定義が違ってくると比較可能な受診率ではなくなるという危険をはらみます。そういうことも含めて可能性を検討するということで受けとめたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(健康局長首肯)

○大内座長 本検討会からは斎藤構成員、松田構成員の2名が参加されますので、ほかに4名、合計6名で標記の事項についての検討をお願いしたい。

 スケジュール、工程表を見ますと2カ月間ほどあるでしょうか。その中で議論を進めていただきたいので、大変ですが頑張っていただけますでしょうか。

 松田構成員から何かコメント、御意見はございますか。

○松田構成員 特にございませんが、福井は2009年から職域の検診を全て拾って、全住民に対する受診率を出しています。ただ市区町村別に比較できるかというと、以前もお話ししたかもしれませんが職域の検診については、健保組合はどうかわかりませんけれども、必ずしも住所で登録されていないので市区町村別の受診率の比較というのはなかなか難しい面があるのかなと思います。ですから国全体、全国の受診率を見るということは非常に重要だと思いますが、それを県別、市区町村別で比較することは現実には難しいのではないかと、福井のデータを見て思っているところです。

○斎藤構成員 私は性格が優しいので今のような厳しい話はしなかったのですけれども、実は本音は同じことでありまして、早い話が率直に言うと、このお題目は特に2カ月というのは、最初からほとんど不可能なわけです。ただ、ここでやはり加速化プランに対して何かきちんとしたものを出すという観点からすると、勢い、今はできないことですけれども、それのソリューションとして何が必要かという、そういう制度基盤的な話も含めて議論していくことにならざるを得ないと思います。

 ですから、どういう形になるかわかりませんが、既に松田先生たちと話していますけれども、そういう議論をかなり含めて、設計のようなことになるのかなという気もしています。最初から言いわけをするようですけれども、そういう背景がありますので、そういうことで進めさせていただければと思います。

○大内座長 開催要綱の「3.その他」のところの第1番目に「(1)本ワーキンググループは健康局長が別紙の構成員の参集を求めて開催する」とあるように、健康局長の御指名によりこの構成員となっております。白川構成員におかれましては、加盟している健康保険組合連合会、それから協会けんぽのほうからも入っておられますし、また、行政のほうからも入っておられます。そういう意味ではバランスがとれているかと思いますが、よろしいでしょうか。

○菅野構成員 1点ちょっと、不安というほどではないかもしれないのですが、協会けんぽさんも入っていらっしゃって、実際、もちろん議論に必要なのですけれども、実は市町村とがん検診の話をすると、健保さんは今回の調査でもかなり積極的にやっていらっしゃる印象がある中で、協会けんぽさんは正直なことを言うと自治体と同様に財政上の問題も抱えていて、割と自治体のほうを受けてくださいという形が多い。そこを仲よくやっている県もあれば、それは本来もうちょっとそちらでやってほしいよとやっているところもあって、いい悪いは別として、もうちょっとそこは実態を調査して今回のほうで補足したものがないと、その議論はちょっと深められないのかなというのが少し不安かなと思っています。

○事務局 1点、補足させていただきます。今の協会けんぽのお話につきまして、本検討会においてはオブザーバーとして協会けんぽにもご協力いただいておりまして、次回検討会で御参画いただく予定です。協会けんぽの実態も提示していただき、そういった実態も反映したいと考えております。

○大内座長 協会けんぽのほうのデータも出せるのですか。

○事務局 そのお願いを今しているところです。出せるかどうかは、今は明示はできないのですが、そのような働きかけはいたします。

○大内座長 ほかに御意見、御要望等がありましたら。

○道永構成員 まず無理だとは思うのですが、受診率の向上というところで市町村のがん検診と職域のがん検診の連結ができれば、非常に受診率は確かになるので、それもあわせて少し議論の材料にしていただければと思います。

 また、厚労省のやっているがん対策推進企業アクションというものがありますよね。あそこに恐らくメンバーとして協会けんぽの方がいるので、受診率は多分お持ちだと思います。ちょっと当たってみてください。

○事務局 はい、ありがとうございます。

○大内座長 局長がおられますけれども、やはりこの(1)と(2)、両方を合わせて、それが国民全体です。13年前にこの会は発足しているのですが、何度も議論になっていてここまで来ましたので、白川構成員にも入っていただきましたから、大きなステップアップですよね。ですから斎藤先生、松田先生には御苦労をかけますけれども、何とか道筋をつけていただければと思います。

 では、このワーキンググループ設置についてお認めいただくということでよろしくお願いいたします。

 以上が本日の議題ですが、よろしいでしょうか。

○斎藤構成員 時間があるようですので、細かいことですけれども重要なことをお話しさせてください。

 先ほど提示された資料の中で、似た資料が2つあって、自治体のほうの実態調査のデータがありました。この調査は通例になっていまして、非常に重要なわけですけれども、この中の最後の13ページを見ますと、PSAの検診を実施している市町村の割合が90%を超えたわけです。これは前回の、直近のものかどうか忘れましたが平成24年か25年のデータがたしか77%なので、さらにふえたということです。これは基本計画の科学的根拠に基づく検診を推進すると。もう少し厳しく言うと、菅野委員が以前の検討会で、自治体の倫理ということで科学的根拠に基づく検証を行うべきだという主張をされましたけれども、そういう観点からすると、また、あるいは個別検診の個別目標の観点からすると、これに逆行していることになるわけです。ですから、対策に沿っていないわけです。

 幸いなことに以前プレゼンテーションしましたもう一つの個別目標の精度管理を実施している自治体のほうは十数ポイント上がっているわけですが、こういうことがあると相殺されてしまうということだと思います。ですから、この議論はまた後で出てくるのでしょうが、せっかくの検討会資料が出てきましたので、ちょっと重要な点なのでコメントしておきたいと思います。やはりこの基本計画、政策に逆行した実態が自治体でまだ進行しているということです。

 さらに言うと、インセンティブ、ディスインセンティブということとこの実態、こういうことも関連づけるべき要因ではないかと考えております。

 以上です。

○大内座長 これは毎回話題になっていますが、いわゆるガイドラインに盛り込まれていない検診が見受けられる。それをどのように整理していくか。

 最初の資料3の、加速化プランの抜粋の中でもそのことは明記されていまして、効果が明らかでない検査項目等も明示したガイドラインの策定が求められています。ですから、今、斎藤構成員が言われたようなことも含めて、実際に、実態を見ながら確認していただければと思います。

○事務局 1点、今の件に補足です。今、斎藤構成員より御指摘いただきました参考資料3、13ページの91.7%という数字ですが、こちらは実施している市区町村の数が1,355でして、分母はその他のがん検診を実施しているという、その上の項目の1,477のうちに占める割合でして、回答のあった全市区町村の1,738ではありません。つまり全市区町村においての91%とはちょっとニュアンスが違うということを補足させていただきます。

○大内座長 ほかに御意見はございますか。

 では、事務局のほうに戻します。

○がん対策推進官 ありがとうございました。

 次回検討会の詳細につきましては、また調整の上、御連絡をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○大内座長 本日、第17回の検討会におきましては、今後のがん検診のあり方に対する提言をまとめるためにワーキンググループが設置されました。2カ月、3カ月かけて開催していただいて、第18回は予定では7月の後半かと思いますが、そのときまでにまとめていただければと思います。

 では、本日の検討会はこれで終了したいと思います。

 構成員の皆様におかれましては、まことにありがとうございました。

 


(了)

健康局がん・疾病対策課

代表 03−5253−1111(内線3826):

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