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2015年12月17日 第5回治療と職業生活の両立支援に関するガイドライン作成委員会 議事要旨

労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室

○日時

12月17日(木) 10:00~12:00


○場所

厚生労働省会議室


○出席者

委員会参集者(50音順、敬称略)

大神 あゆみ 柿沼 歩 木谷 宏
城戸 尚治 佐藤 千秋 須田 美貴
砂原 和仁 高橋 都 高松 和夫
豊田 章宏 中板 育美 西津 康久

厚生労働省

塚本 勝利 (産業保健支援室長) 中村 宇一 (産業保健支援室長補佐)
川中 淑恵 (産業保健支援室主査)

○議題

(1)検討スケジュールと検討について
(2)ガイドライン案について
(3)がんに関する留意事項の検討状況について(報告)
(4)その他

○議事

 

 

○ガイドライン案について、厚生労働省から説明がなされた。

○がんに関する留意事項の検討状況について、高橋委員より報告がなされた。

○ガイドライン案について、以下のような意見があった。

   【ガイドライン全体について】

     ·  労働者本人の意向を良く聞く必要がある、というニュアンスを随所に入れていただきたい。

     ·  復帰後に体調が悪化し、再度休職してしまった場合の心理的負担に対するフォローについても言及していただきたい。

     ·  労働者の申出から支援までの一連の流れを示すポンチ絵があると、分かりやすいのではないか。

     ·  行政用語が多く、一般の人にはわかりづらいのではないか。

     ·   一文が長く、読みづらかったり主語が曖昧になっている箇所があるので、工夫が必要ではないか。

     ·  「産業医やその他の産業保健スタッフ」といった表現が見られるが、「その他」として区別する必要はないのではないか。

     ·  事業者、企業、上司、管理監督者などと用語が混在しているので整理していただきたい。

     ·  多様な規模の企業をカバーするのは困難ではないか。今後、規模や業種別など、それぞれの立場に合わせた版を作製するのであれば、今回のガイドラインは簡潔な記載に留めてよいのではないか。

     ·   関係者についての記載で、「等」に含まれる範囲を示すと、現場の混乱を防ぐことが出来るのではないか。逐一記載すると煩雑になるため、別添で、各用語に誰が含まれるかを解説してはどうか。

     ·  看護師、保健師等の役割を別添で解説すると、現場で各役職への理解が進んで良いのではないか。

     ·  治療に必要な期間は、各企業の休業規則との兼ね合いもあり、企業担当者にとって非常に重要な情報である。入院期間の平均日数を、個別性がある旨注釈した上で記載すると良いのではないか。

     ·  ガイドラインの記載内容に反した場合にどうなるのか、という点は管理者の関心が強い。脚注に、法的な位置づけを記載する、あるいは「努力義務」「望ましい」といった言葉を活用して、求められる事項とその重みづけを分かりやすく示してはどうか。

     ·  ストレスチェックのように、人事に情報提供する前提で面談を行うといった記載にすると良いのではないか。

     ·  ガイドラインを用いたケースミーティング等、自分が病気になった時に気兼ねなく申出られる職場風土の醸成につながる取組みを奨励してはどうか。

     ·  企業担当者が労働者と面談する際に必要な事項を、チェックリストにまとめるとよいのではないか。

   【趣旨について】

     ·  「自分自身の不十分な理解」により離職に至ってしまう場合がある、とすると、労働者を責めるような印象を与える可能性があるのではないか。

     ·  「企業による両立支援の意義」はしっかり強調していただきたい。

     ·  新規採用について言及されているが、他では全く記載がないので、他項目でも言及してはどうか。

     ·  安全に通勤できることへの支援に関して言及していただきたい。

     ·  非正規労働者についての言及が必要ではないか。

   【治療と職業生活の両立支援を行うに当たっての留意事項について】

     ·  企業としては労働者を大切に思う一方、私傷病についての両立支援には戸惑う労働者本人の申出を支援の起点にすることは重要

     ·  労働者からの申出が無くても、企業側が労働者の勤務状況から異変を感じ、情報収集する場合がある。個人情報の取り扱いへの注意についてのみ強調すると、企業が必要な情報収集を躊躇してしまうのではないか。支援に際しては十分な情報が必要である事にまず言及してから、情報の取り扱いへの配慮について記載してはどうか。

   【両立支援を行うための環境整備について】

     ·  就業規則の作成や周知徹底、相談窓口の設置、労働者が利用できる制度の周知等、企業が実施すべき事項のチェックリストがあるとよいのではないか。

   【両立支援の進め方について】

     ·   私傷病とはいえ、懸命に職務に当たるうちに病気になってしまった労働者に関する表現には配慮すべきではないか。

     ·  労働者本人を中心とした関係者の連携について記載があるが、労働者が単なる情報の橋渡し役であるかのような印象を受ける。あくまで労働者が主役であることが理解できるよう表現に工夫が必要ではないか。

     ·  両立支援プランに盛り込むことが望ましい事項に、「本人の意向」を加えてはどうか

     ·  両立支援プランの適切な見直しにおいても、産業保健スタッフの役割は大きいと考えられるため、記載していただきたい。

     ·  両立支援プラン作成の際、措置を行う適切な時期は労働者の症状によって頻繁に変わるため、見積もることは困難ではないか。

   【情報共有の様式について】

     ·  労働者の職種を記入する欄があると主治医のイメージがつきやすいのではないか。

     ·  望ましい職務内容を尋ねているが、避けるべき仕事内容の方が書きやすいのではないか。

→企業から直近の数か月間に就く業務を具体的に示し、大丈夫かどうかの判断をもらうという方法はどうか。

     ·  職務内容が過剰に制限されないように、将来的に可能になる職務内容を選択する欄があると良いのではないか。

     ·  職場の実情に合った提案が主治医からなされるように工夫が必要ではないか。

     ·  現場の混乱を防ぐため、記入者を明確にする工夫が必要ではないか。

     ·  職務内容については、本人名義よりも人事担当名義の方が適切ではないか。

     ·  情報提供についての本人の同意を示す欄が必要ではないか。

     ·  主治医が記入するチェックリストに、産業医との連携を望むか、という項を入れてはどうか。労働者の中には産業医=企業と捉え、病気について知られたくないという人もいるため、主治医が連携を躊躇する場合もある。チェック項目があることで連携しやすくなるのではないか。

→連携が不可とされた場合、対応が難しくなるのではないか。前向きな形で、連携を依頼する一文を入れてはどうか。

     ·  様々な会社が使用している既存の様式を集めて、参考にしてはどうか。

     ·  母性健康管理指導事項連絡カードや 、メンタルヘルスでの情報共有文書との整合性に配慮する必要があるのではないか。

     ·  治療内容についての情報が更に盛り込まれていると、産業医は助かるのではないか。

     ·  診断書・情報提供依頼書の作成にかかる費用を患者の個人負担とすると経済的な負担が大きい。企業が何等かの支援をすべきといった提言はできないか。

   【利用できる支援制度・機関について】

     ·  労働者向けの支援機関としては適切でないものが含まれている。例えば脳卒中の場合、ハローワークより、地域障害者支援センターの方が望ましい。労災病院の両立支援センターもまだ十分な体制が整っていない。

 

○報告書に掲載する提言の案として、以下の様な意見があった。

     ·  持病や妊娠中等の特別な状態にある人への安全配慮義務について、義務化すると良いのではないか。

 

 

 


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