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2016年4月27日 第9回厚生科学審議会 再生医療等評価部会 議事録

医政局 研究開発振興課

○日時

平成28年4月27日(水)15:00~17:00


○場所

中央合同庁舎5号館厚生労働省共用第8会議室(19階)
東京都千代田区霞が関1-2-2


○出席者

【委員】

福井部会長 荒戸委員 梅澤委員 大澤委員 岡野委員
掛江委員 高橋委員 田島委員 中村委員 花井委員
松山委員 南 委員 山口委員 山中委員

【事務局】

虎島再生医療等研究推進室長補佐 (研究開発振興課長 代理) 吉田研究企画官     

○議事

○虎島室長補佐 

定刻になりましたので、ただいまから、第9回厚生科学審議会再生医療等評価部会を開催いたします。本日は、部会の定数24名に対し、現時点で12名の委員の方に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条に定められております定足数に達していることを御報告申し上げます。

 続きまして、本日の会議資料の確認をお願いいたします。表紙から議事次第、資料、参考資料、座席表、委員名簿と続きます。資料1として、遺伝子治療等臨床研究に関する実施施設からの報告について、資料2-1から資料2-3は、信州大学から提出された提供計画です。資料3-1から3-3が、東海大学からの提供計画です。資料4-14-2が、広島大学から届きました計画変更届、資料5-15-2が、福島県立医科大学からの変更届、資料6-16-2が、国立国際医療研究センターからの変更届です。資料7-17-2が、名古屋大学(医学部附属病院)からの変更届となります。資料8としてサンフィールドクリニックの審議経緯についての一枚紙、資料9-19-4及び、資料10-110-4が、サンフィールドクリニックから提出がありました提供計画です。資料11が、サンフィールドクリニックから改めての追加資料です。資料の不足等ありましたらお知らせください。よろしいでしょうか。

 円滑な議事進行のため、撮影はここまでとさせていただきます。御協力をお願いいたします。

 以後の進行につきましては、福井部会長にお願いいたします。

○福井部会長 

本日の議事に入らせていただきます。議事1の遺伝子治療等臨床研究に関する実施施設からの報告について、まず事務局より説明をお願いします。

○吉田研究企画官 

資料1を御覧ください。遺伝子治療等臨床研究に関する実施施設からの重大事態等報告2件を御説明させていただきます。

 まず1つ目は、岡山大学で実施されております「悪性胸膜中皮腫に対するReduced Expression in Inmortalized Cells/Dickkopf-3遺伝子発現アデノウイルスベクターを用いた遺伝子治療臨床研究」における重大事態等報告書です。

 本遺伝子治療は、アポトーシスを司どると考えられるREIC/Dkk-3遺伝子をアデノウイルスベクターによって導入し、悪性胸膜中皮腫の治療を目指すというものです。

 今回の重大事態等報告の内容は、資料の6ページから8ページにかけて詳細が記載されています。まとめますと、ベクターの投与を受けた70歳女性の患者が、投与後、貧血の進行、炎症反応の蔓延、アルブミン低値が起こり、最終的に死亡したというものです。アデノウイルスベクター投与後も画像所見及び身体所見において原疾患が進行していることが明らかになったことに加え、投与前から貧血が認められていたこと、また投与直前のCTで腫瘍の増大や胸水が認められていたこと、血中・尿水中のアデノウイルスDNAは検出されていないということなどを踏まえ、原疾患である悪性胸膜中皮腫による入院及び原病死であると倫理審査委員会において判断されております。

2つ目は、三重大学で実施されております「MAGE-A4抗原特異的TCR遺伝子導入リンパ球輸注による治療抵抗性食道癌に対する遺伝子治療臨床研究」における重大事態等報告です。本遺伝子治療は、一部の食道癌に発現しているMAGE-A4を特異的に認識するT細胞受容体をコードする遺伝子をレトロウイルスベクターによって患者から採取したリンパ球へ導入し、遺伝子導入リンパ球を患者の体内へ戻して食道癌の治療を目指すというものです。

 今回の重大事態等報告の内容は12ページから13ページにかけて詳細が記載してあります。まとめますと、遺伝子導入リンパ球の投与を受けた71歳男性の患者が、その投与後に、気管内出血による窒息によって死亡したというものです。増殖性レトロウイルスと細胞異常増殖は検出されなかったことから、食道癌の増悪による死亡であると倫理審査委員会において判断されております。

 今回、御報告させていただきました2つの遺伝子治療ですが、いずれも本部会へ報告する前に遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会で御確認いただいております。一方、2つ目の三重大学の遺伝子治療につきましては、委員の先生方のお一人から、出血箇所への遺伝子導入リンパ球の浸潤が認められたのかどうか、念のために確認をするようにという御指摘がありました。これについては、今日はひとまず重大事態等報告として、この部会のほうに報告させていただき、また次回以降、確認の結果を御報告させていただきたいと思っています。事務局からは以上です。

○福井部会長 

ありがとうございます。ただ今の御説明について御意見、御質問等ありますでしょうか。

 もし、ないようでしたら、ただ今の報告については本部会として了承するということで進めさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

 

 

(非公開部分の議事概要については以下のとおり)

議事:第一種再生医療等提供計画の再生医療等提供基準への適合性確認

議事概要:

1 以下の第一種再生医療等提供計画について、再生医療等提供基準に適合していることを確認した。

 

【再生医療等提供機関】

信州大学医学部附属病院

【提供しようとする再生医療等の名称】

  インスリン依存状態糖尿病に対する膵島移植

 

 【再生医療等提供機関】

  東海大学医学部付属病院

 【提供しようとする再生医療等の名称】

  同種細胞シートによる関節治療を目指した臨床研究

 

2 以下の第一種再生医療等提供計画の変更について、再生医療等提供基準に適合していることを確認した。

 

 【再生医療等提供機関】

  広島大学病院

 【提供しようとする再生医療等の名称】

  感染症予防を目的とした肝臓移植におけるドナー肝臓由来活性化ナチュラルキラー(NK)細胞を用いた術後免疫賦活療法の臨床応用

 

 【再生医療等提供機関】

  福島県立医科大学附属病院

 【提供しようとする再生医療等の名称】

  重症低血糖発作を伴うインスリン依存性糖尿病に対する脳死ドナー又は心停止ドナーからの膵島移植

 

 【再生医療等提供機関】

  国立国際医療研究センター

 【提供しようとする再生医療等の名称】

  重症低血糖発作を合併するインスリン依存性糖尿病に対する脳死および心停止ドナーからのシングルドナー膵島移植の有効性と安全性に関する臨床試験

 

 【再生医療等提供機関】

  名古屋大学医学部附属病院

 【提供しようとする再生医療等の名称】

  同種造血幹細胞移植後のエプスタインバーウイルス(EBV)関連リンパ球増殖症に対する第三者由来抗原特異的細胞傷害性T細胞療法

 

3 以下の第一種再生医療等提供計画について、再生医療等提供基準への適合性を次回の再生医療等評価部会において再確認することとした。

 

【再生医療等提供計画】

 医療法人社団みき会サンフィールドクリニック

【提供しようとする再生医療等の名称】

 動脈硬化症の進展予防を目的とした同種脂肪由来間葉系幹細胞治療

 

 【再生医療等提供機関】

  医療法人社団みき会サンフィールドクリニック

 【提供しようとする再生医療等の名称】

  同種脂肪由来間葉系幹細胞を用いた2型糖尿病の改善を目的とした治療


(了)

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