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2016年4月13日 中央社会保険医療協議会 総会 第330回議事録

○日時

平成28年4月13日(水)9:59〜12:03


○場所

厚生労働省講堂(低層棟 2階)


○出席者

田辺国昭会長 松原由美委員 野口晴子委員 西村万里子委員 荒井耕委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 花井十伍委員 宮近清文委員 松浦満晴委員
榊原純夫委員
松本純一委員 中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
丹沢秀樹専門委員 横地常広専門委員 菊池令子専門委員
<参考人>
薬価算定組織 清野委員長
<事務局>
唐澤保険局長 谷内審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 眞鍋医療課企画官
三浦保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○先進医療会議の検討結果について
○医薬品の薬価収載について
○DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について
○平成28年度診療報酬改定におけるDPC制度(DPC/PDPS)の対応について(概要)
○患者申出療養評価会議の開催について
○診療報酬調査専門組織「医療機関等における消費税負担に関する分科会」からの報告と今後の進め方について
○「選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集」の結果を踏まえた関係告示・通知の改正について
○その他

○議事

○田辺会長

 それでは、時間でございますので、ただいまより第330回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず、委員の出席状況について御報告いたします。本日は、印南委員、岩田専門委員が御欠席です。

 次に、委員の交代について御報告いたします。

 石山惠司委員におかれましては3月31日付で退任され、後任として4月1日付で宮近清文委員が発令されております。なお、宮近委員からは、みずからが公務員であり、高い倫理観を保って行動する旨の宣誓をいただいております。

 それでは、新しく委員となられました宮近委員より、一言御挨拶をお願い申し上げます。

 では、よろしくお願いいたします。

○宮近委員

 経団連の医療・介護改革部会の宮近と申します。

 この協議会は医療に関する専門用語も多く、 ふなれな分野ではございますけれども、本協議会に少しでも貢献できるように努力してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 次に、委員の交代に伴いまして小委員会及び部会に属する委員につきましても異動が生じます。小委員会・部会に属する委員につきましては、社会保険医療協議会令第一条第二項等の規定により、中医協の承認を経て、会長が指名することとされております。委員のお手元に、新しい中医協の委員名簿とともに、異動のある小委員会及び部会の名簿の案をお配りしております。これで御承認いただければ、このとおり指名したいと存じますが、いかがでございましょうか。

 よろしゅうございますか。

 それでは、このようにさせていただきたいと思います。

 引き続き、厚生労働省におきまして異動がございましたので、事務局より御紹介をお願いいたします。

 それでは医療課長、お願いいたします。

○宮嵜医療課長

 4月1日付で保険局医療課歯科医療管理官に小椋が着任しておりますので御紹介申し上げます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入らせていただきます。初めに「先進医療会議の検討結果の報告について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。

 それでは企画官、お願いいたします。

○眞鍋医療課企画官

 おはようございます。企画官でございます。

 それでは、先進医療会議の報告につきまして「中医協 総−1−1」及び「中医協 総−1−2」を用いまして御説明をさせていただきたいと思います。

 お手元に「中医協 総−1−1」を御用意いただきますようお願いいたします。こちらが第39回先進医療会議、3月10日に開かれたものでございますけれども、こちらにおける先進医療Bの科学的評価結果の一覧をまとめているところでございます。

 この結果について御報告を申し上げたいと思いますが、まず、冒頭、この資料の構成でございますが、年度も改まり、これまで先進医療会議の詳細なやりとりもつけていたところでございますけれども、今回から若干簡略化した概要の御説明とさせていただければと思っております。

 それでは、資料の説明に入らせていただきたいと思います。

 1ページをごらんください。3つの技術が「適」と判定されております。

 1つ目の技術が子宮頸がん患者を対象といたしました、いわゆるda Vinciシステム、人工手術ロボットを用いました広汎子宮全摘術でございます。

 次が臨床症状・経過及びMRI検査から初発の神経膠腫を疑われ、生検または摘出手術を要する症例における炭素11でラベリングいたしましたメチオニンPET診断でございます。

 3つ目の技術が自家嗅粘膜移植によります損傷脊髄機能の再生治療というものでございます。

 いずれもこれは先進医療会議のほうで「適」と判定されております。また、それぞれの費用はこの表にあるとおりとなってございます。

 それでは、それぞれについて御説明を申し上げたいと思います。

 1つ目のda Vinciシステムによる子宮広汎全的術でございますが、その概要は2ページからとなってございます。

 6ページに飛んでいただきますと、そちらに写真等が掲載されております。こちらで技術の概要を御説明させていただきたいと思います。真ん中の四角に(概要)とございますけれども、この根治的広汎子宮全摘術は、比較的早期の子宮頸がんに対する最も一般的な治療法ということでございますけれども、いわゆる開腹手術では非常に深い部分での手技操作を余儀なくされるということで難易度が高くなっているところでございます。腹腔鏡も開腹手術に対して出血量は少ないとされておりますが、こちらも難易度の高い術式であるということが書かれております。

 このda Vinciシステムを用いた臨床研究では、出血少量手術成功を主要評価項目とすることで、こちらのロボット支援広汎子宮全摘術のメリットとして期待される低侵襲性を評価するというものでございます。出血量少量ということについて、こちらでは出血量300ml以下となってございまして、かつ切除断端の陰性を達成できた場合の出血少量手術成功につきまして、これと従来の腹式広汎子宮全摘術をヒストリカル・コントロールとして比較検討するというものでございます。

 7ページに保険収載までのロードマップを書いてございます。先行研究といたしましては2010年から2015年2月までに47例、こちらの例があるということでございまして、今後、先進医療として2016年から2022年までに症例数としては100例程度を目標としてやるということでございます。主要評価項目としては出血少量手術成功ということでございます。副次評価項目はここに記載のとおりでございます。

 以上が1つ目の技術でございます。

 2つ目の技術について、8ページからの資料で御説明させていただきます。11ページをお開きいただきますと、こちらは脳腫瘍の一種である神経膠腫を疑われた患者におけるメチオニンPET診断の有用性を検証していこうというものでございます。脳腫瘍から始まりまして神経膠腫を疑った場合に、右側にMRIの図がございますけれども、低悪性度神経膠腫については造影MRIで所見がなく、腫瘍がどこにあるか評価が困難でした。あるいは悪性度の高い神経膠腫の場合、腫瘍が造影MRIを超えてどこまであるかが評価困難であったということでございまして、こういう症例に対しまして炭素11でラベリングしたメチオニンを用いてPET診断を行うということでございまして、この真ん中の絵にあるような効果が得られるということでございます。これを読影し、これによって生検の部位や手術範囲の決定を行うということでございます

13ページに薬事承認申請までのロードマップが書かれております。従来機器による臨床研究ということで、2000年から現在まで約900例、こちらのメチオニンを用いた診断が行われているところでございますが、そのうち脳腫瘍は200例ということでございました。これを先進医療承認後、2016年までの間に46例の症例を積み重ねたいということでございます。

 また、これに関しましてもう一つ追加でコメントするとすれば、13ページの一番下の2行でございますけれども、薬事承認申請に関しまして本先進医療及び先行して実施しております同じ技術を用いた先進医療、炭素11標識メチオニンPET診断による放射線治療後の再発検出の成績をあわせて行うということを予定しているとのことでございました。

 続きまして、3つ目の手術でございます。

14ページ以降に概要を示しておりますけれども、17ページに写真等を用いた概要がございますので、これを用いて御説明をさせていただきます。自家嗅粘膜を移植することによる損傷脊髄機能の再生治療ということでございまして、適応症は両側下肢の完全運動麻痺を呈する慢性の胸髄損傷でございます。左側に嗅粘膜採取技術とございますけれども、内視鏡下にて嗅粘膜を採取してくるというものでございます。それを右側にありますように、損傷高位の脊椎を安全に切削し損傷脊髄を露出しまして、その瘢痕組織を正確に切除します。採取した嗅粘膜をそこに適切に移植するというものでございます。

 効果といたしましては、両下肢運動機能の回復などを見込んでいるということでございます。また、移植後は週35時間程度のリハビリを行うということで、かなりインテンシブなリハビリを行うというものでございます。

 最後のページに保険適用までのロードマップを掲載させていただいております。臨床研究として先行的には2006年から2011年までに被験者4名ということでございます。こちらは暫定先進医療Aとして行われてきたものでございますけれども、今般、先進医療Bとして適応と判定されることによりまして、今後は被験者数10名ということでございますが、この例を用いて最終的には保険収載を目指したいというものでございます。

 先進医療Bとしての科学的評価結果に関しましては以上でございます。

 続きまして、「中医協 総−1−2」を用いまして「国家戦略特区における保険外併用療法の特例」の対象医療機関の選定について御説明をさせていただきたいと思います。これも同日、3月10日に先進医療会議において検討を行ったものでございます。

 2つ目の白丸の下のほうに公立大学法人名古屋市立大学附属病院、評点23.8とございますけれども、名古屋市立大学附属病院について「適」という判定をしたものでございます。

 その上に※印で書いてございますけれども、この判定に当たりましてはこちらの施設が採用予定としております生物統計家につきまして「4月に雇用見込み」とされておりましたため、この確保の確実性、そしてまた医療機関内における連携に対する資料の提出を追加的に求め、会議後に確認を行った上で判定をしていただいたものでございます。結果としては「適」という判定をいただいております。

 3つ目の丸でございますけれども、この審議の際に先進医療会議であったコメントをまとめております。黒丸が4つ並んでございますけれども上3つは主に医療安全に関するコメントでございまして、こちらは既に伝達済みでございます。

 また、こちらの検討に際しましては、意見聴取の際の内容につきまして当該医療機関に伝達し、今後、中長期的な観点からの取り組みの結果も聴取していきたいということでまとめられておりますことを御報告申し上げます。

 次の資料、「中医協 総−1−2参考」とございますが、これは横浜市立大学を「適」と判定したときにおつけした資料をそのまま持ってきたものでございまして、こちらの国家戦略特区における保険外併用療法の特例の対象医療機関につきまして、こういうことで設置をされておりまして、こういうことで選定をしておりますというものをまとめた紙でございます。こちらの説明は割愛させていただきます。

 御説明は以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明につきまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 よろしいでしょうか。それでは、どうもありがとうございました。

 では、ほかに質問等もないようですので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 次に、「医薬品の薬価収載について」「DPCにおける高額な新規の医療品等への対応について」を一括して議題といたします。

 まず、医薬品の薬価収載についてですが、本日は薬価算定組織の清野委員長にお越しいただいております。清野委員長より御説明をお願いいたします。

 では、よろしくお願いいたします。

○清野委員長

 薬価算定組織委員長の清野です。どうぞよろしくお願いいたします。

 私から、今回検討いたしました新医薬品の算定結果について御報告いたします。

 資料「中医協 総−2−1」をごらんください。今回の報告品目は資料の1ページの一覧表にありますとおり7成分12品目であります。それでは、算定内容について御説明いたします。

 1番、ボンビバ錠でございます。資料の2〜3ページをごらんください。本剤は骨粗しょう症を効能・効果とする内用薬であり、薬理作用類似薬が既に3以上あること等から、類似薬効比較方式(2)により算定いたしました。その結果、本剤の算定薬価は1錠2,790.00円となりました。

 2番、タルグレチンカプセルであります。資料の4〜5ページをごらんください。本剤は皮膚T細胞性リンパ腫を効能・効果とする内用薬であり、効能・効果が同一のゾリンザカプセルを最類似薬とした類似薬効比較方式(1)により算定いたしました。その結果、本剤の算定薬価は1カプセル2,797.90円となりました。

 3番、レパーサ皮下注であります。資料の6〜7ページをごらんください。本剤は家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症を効能・効果とする注射薬であり、適切な類似薬がないため、原価計算方式により算定しました。本剤は既収載品とは異なる作用機序を有し、既存治療で効果不十分な患者において有効性が示されていることを踏まえ、営業利益率のプラス10%の評価が適当と判断いたしました。その結果、本剤の算定薬価は1筒22,948円、1キット22,948円となりました。

 次に4番、リクスビス静注用であります。資料の8〜9ページをごらんください。本剤は血液凝固第9因子欠乏患者における出血傾向の抑制を効能・効果とする注射薬であり、薬理作用類似薬が既に3以上あること等から、類似薬効比較方式(2)により算定いたしました。その結果、本剤の算定薬価は500国際単位1瓶57,744円、1,000国際単位1瓶114,279円、2,000国際単位1瓶226,162円、3,000国際単位1瓶337,159円となりました。

 次に5番、ベンテイビス吸入液であります。資料の1011ページをごらんください。本剤は肺動脈性肺高血圧症を効能・効果とする外用薬であり、効能・効果及び薬理作用が同一のトレプロスト注射液を最類似薬とした類似薬効比較方式(1)により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は1管2,386.50円となりました。

 次に6番、ルコナック爪外用液であります。資料の1213ページをごらんください。本剤は爪白癬を効能・効果とする外用薬であり、効能・効果が異なる同一有効成分の既収載品があることから、組成及び投与形態が同一で効能及び効果が異なる既収載品がある新薬の薬価算定の特例により算定しました。なお、原価計算方式と類似薬効比較方式で算定した算定額のうち、いずれか低いほうとされていることから、原価計算方式で算定した額としました。その結果、本剤の算定薬価は1グラム997.80円となりました。

 次に7番、プロボコリン吸入粉末溶解用及びケンブラン吸入粉末溶解用であります。資料の1415ページをごらんください。本剤は気道過敏性検査を効能・効果とする外用薬であり、適切な類似薬がないため原価計算方式により算定しました。その結果、本剤の算定薬価は1瓶7,378.30円となりました。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 引き続き事務局のほうから補足と、あわせましてDPCにおける高額な新規の医薬品等への対応についての説明をお願いいたします。

 では、企画官、お願いいたします。

○眞鍋医療課企画官

 それでは、私のほうから「中医協 総−3」を用いまして、DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について御審議をお願い申し上げるものでございます。

 「中医協 総−3」、横長の1枚物の資料でございます。真ん中の表に薬剤名が4つ並んでいるかと思います。タイケルブ錠、エリキュース錠、レミケード、そしてタルグレチンカプセルということでございます。このうち上3つにつきましては、これまで一部薬効の変更がございまして追加されたものでございます。また、タルグレチンカプセルにつきましては先ほど専門組織の委員長から御説明があったものでございますけれども、こちらにつきまして、DPCの高額薬剤の判定を行いましたところ、これは該当するであろうということで、こちらで判定をお願いするものでございます。

 また、一番下のベンテイビス吸入液は、これも先ほど御説明があったものでございますが、こちらは肺高血圧疾患に対する診断群分類に用いる薬剤として定義をさせていただきたいというものでございます。

 以上、こちらの表にあります高額薬剤等の判定につきまして御審議をお願いするものでございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 松本委員、お願いいたします。

○松本委員

 新医薬品の3番目の薬について少し教えていただきたいと思います。ピーク時の対象患者の数が6.9万人ということですが、これはどのような根拠で出されているのか、教えていただけますか。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いいたします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。この6.9万人という数字につきましては、企業側の予測値ということでございます。企業側では今回の対象とする患者数を想定し、その上で本剤の浸透率といいますか、もちろん今後の製品の競合性ということも加味した上で、自社の予測として6.9万人という数字を掲げたということでございます。

○松本委員

 効能・効果が家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症となっております。ただし書きがございまして、心血管イベントの発現リスクが高く、今までのスタチンの無効例というようなことが書いてございますけれども、これを加味した予測患者数が6.9万人という理解でよろしいのでしょうか。

○中井薬剤管理官

 そのとおりでございます。

○松本委員

 ただ、臨床でこの薬を使ったときに、非常に効果があれば、どうしても患者さんのことを考えれば使ってしまうということになろうかと思うのですけれども、その辺のところ、このただし書きを非常に厳格に守るというようなことをされるのでしょうか。それとも、ある程度緩くその辺を見るのでしょうか。その点について教えていただけますか。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。御指摘のとおり、本剤については添付文書においても安易に使用しないように、心血管イベントの発現リスクが高くて既存治療で効果不十分な患者に対してということで書いてございます。ただ、それだけではどうかという御指摘だと思いますので、我々としても何らかの留意事項通知なりにおいて、より厳格にというか、より徹底するような措置はさせていただきたいと思ってございます。

○松本委員

 添付文書でというようなお話も今出ましたけれども、なかなか添付文書だけでは守られないというようなことも懸念されますので、その辺を厳格によろしくお願いしたいと思います。

 それともう一点、質問がございます。薬事承認をされる際に、この薬は今回承認を求めている7つの中ではやはり1桁違うと思います。高額な薬を承認する際に、いわゆる薬事承認の際に医療費といいますか、そういうことは考慮されないのでしょうか。その辺を教えていただけますか。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。まず、最初に先生の御指摘の点につきましては、留意事項通知で厳格により厳しくというか、効果不十分だということもちゃんと具体的に規定した上で、留意事項通知で厳格にさせていただきたいと思っています。

 それから2つ目、薬事承認についての値段というか市場規模について考慮するのかということでございますが、薬事承認については国際ハーモナイゼーションというか、有効性・安全性のハーモナイゼーション、規制の国際調和ということがございますので、その関係で、一定の基準に基づいて承認の有無を判断するということでございます。したがいまして、特段の医療経済効果については評価の中には入っていないと認識してございます。

○田辺会長

 清野委員長、補足をお願いします。

○清野委員長

 今、説明がありましたが、薬価制定会議の中でもいろいろディスカッションがありました。残念ながらコスト・エフェクティブネスについてはデータがあってもコスト・ベネフィットについてはデータが示されていないという点と、それから、いわゆる急性期疾患、治療すると治る病気と、治療を続けなくてはいけない病気があるということがあります。特にこの高脂血症の場合には後者に該当するということで、特にこうした高薬価の薬剤を導入する場合、先ほど説明があったように、今、最も使われているスタチン、あるいはエゼチミブといったものを標準用量の最大限まで使って、それでも十分な効果が得られない、しかも心血管発症リスクが高い症例に限定して使うという姿勢が大事だと思います。

 高薬価の場合について、昨年のC型肝炎治療薬でもいろいろディスカッションされていて、分子標的薬など新規薬剤については効能も非常に注目されることが多いのですけれども、薬価について、コスト、ベネフィット、そういったことを検討する必要があるというのは薬価制定会議の中でも ディスカッションしたところであります。

○田辺会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 昨年あたりから市場規模として年間売り上げが500億円、1,000億円を超えるような高額医薬品がどんどん出てきています。特に遺伝子組み換え、生物製剤。そろそろ抜本的にこの薬価基準収載までの流れを見直す必要があるのではないかと本当に思っています。

 それで、まず確認をしたいのですが、申請者がPMDAに出してから9カ月ないし12カ月で審査をして、薬食審の医薬品第1・第2部会に出しますよね。そこで審議して承認を答申するということになっていると思いますが、親会議である薬事分科会では報告して終わる。事後報告で運用するということになっているようですが、さらにこれらの審議は非公開である。こういう認識でいるのですが、それで間違いないですか。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。私自身、個人的には詳しいほうだと思ってございますけれども、明確に私自身は担当ではございません。ただ、一般論として中川先生がおっしゃっているとおりかと思ってございます。

○中川委員

 非公開であるということがずっと通例になっていますが、非公開にしている理由は何でしょうか。

○中井薬剤管理官

 これも今、私が規定を把握しているわけではございませんけれども、私の理解では企業秘密の保護といったこと、それから個人情報の保護も含めての対応ということだと考えております。

○中川委員

 その非公開性が非常にわかりにくい。密室で決められたという印象がどうしても 拭えません。かつ、やってみたら1,000億円をはるかに超えていたと。こういうことでは、やはり国民的な理解は到底得られないのではないか。申しわけないけれども、薬価算定組織でいろいろ真摯な議論をしても、それはほとんど理解されないだろうと思うのです。

 承認された医薬品は、原則として60日、遅くとも90日以内に薬価基準収載をされるという通知が出ていると思いますが、それも間違いないですか。

○中井薬剤管理官

 そのとおりかと思います。

○中川委員

 そうであれば、いわゆる薬事承認、イコール薬価基準収載となってしまいますよね。承認の時点で決まっていますよね。そういう流れの中で、承認の審議・審査は、予想される薬価であるとか市場規模を全く度外視して、薬自体の審査を行うということになっているわけです。それは余りにもおかしいのではないか。不十分なデータで承認審査をしていると言わざるを得ないのではないかと思うのです。医療費の状況、医療保険財政も含めて、さらに患者負担も含めて、いわゆる財政状況が残念ながらこういう状態、こういう厳しい状況になってきている今、承認は医薬局で承認、その後、薬価を決めるのは保険局、そういうことで許されるのかというようなことを率直に思いますが、いかがですか。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。今のルールを説明しろと言われれば、残念ながら先生の御指摘のとおりかと思います。ただ、個人的見解とさせていただきました上で、こういう高額な薬剤については先生の御指摘のとおり薬価だけで何とかする問題ではないと思いますし、こういったことはもっと全体的な議論として対応していく必要があるとは思ってございます。

○中川委員

 全体として議論する必要があるのに、今は医薬局と保険局が全く別々に議論している。そういうのはもう時代おくれだと思います。ぜひ早急に直していただきたいというのがまず一つ、最初の私の希望です。

 それから、薬価収載された医薬品の効能・効果が大幅に拡大された場合に、これはオプジーボのことを申し上げているのですが、悪性黒色腫のように非常に少ない対象患者から非小細胞肺がんという数万人単位の対象に拡大されたときに、薬価がそのままというのは誰が考えてもおかしい。こういう仕組みではなく、対象が拡大された時点、効能・効果が拡大された時点で薬価を見直すという仕組みにはできないのでしょうか。いかがですか。

○中井薬剤管理官

 現時点のルールで申し上げますと、効能変化が起きた後、その後、市場が拡大された後には次の薬価改定において薬価を見直すというルールがございます。先生の御指摘の点については、その都度ということでありますと、理論上はあり得るかもしれませんけれども、それについてはやはり今後そういったルールをしっかり議論していく必要がございますし、もちろんそれについては、例えば類似薬効の場合はどうするか、原価計算方式の場合はどうするかなど、いかにしてその市場規模を把握するかということも含めて議論する必要があると考えております。

○中川委員

 早急にルールを変更することを求めます。

 それから、先日、財政制度等審議会で、ある医師がこのオプジーボに関して年間1兆7,500億円の医療費が発生するという報告をしました。それにより、医療界のみならず一般の国民の間に大変センセーショナルな状況を生じています。先週末の小野薬品のプレスリリースでは、年間の予測は1,2001,300億円規模となっています。1桁違うのです。1桁違っても大変な売り上げ予測ですけれども、厚生労働省としてはこういう状況に、早急に対処・対応するべきではないかと思いますが、いかがですか。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。まず、最初の、臨床医の先生がお話しされている予測ということについて、私どもはその詳細を把握していませんので何ともコメントができにくいのですけれども、その後、企業は企業としての予測をしたということでございまして、それはそういう結果が出ているということを私どもとして認識してございます。現時点において、それについてどうこう、いいとか悪いとか、正しいか正しくないかということについては控えさせていただきたいと思っております。

○中川委員

 厚生労働省の審議会ではないから、例えば財務省筋の審議会であるから厚労省としては知りませんというのは通らないと思います。所管ど真ん中の厚生労働省保険局が、厚生労働省の平場でやっているわけではない、違うところで言っているから知りませんよでは通らないと私は思います。ぜひ、この辺のところを、やはり中医協で別途議論していただきたいと思います。

 それから、先ほど申し上げましたが1,000億円以上の売り上げが予測される生物由来製品を含む高額医薬品がこれからどんどん上市されることが予想されます。高額医薬品といってもやはりこれは一括して同じ土俵で議論することはできないと、私は皆さんに提案したいと思います。まず、ソバルディ、ハーボニーといった、重篤な疾患の治癒を目指す薬剤。これは生涯医療費との比較をもって、これもしっかり慎重に議論する。必ずしも医療費が暴騰するわけではないということも含めて議論するべきだというのがまず1点目。

 それから先ほどのレパーサ。生活習慣病の治療薬に関しては、従来薬との比較を慎重にやるべきである。いい薬だ、いい薬だといって、安易に対象を拡大するべきではないというのが2点目。

 それから3点目として、オプジーボのような延命効果を狙う薬。これは国民的な丁寧な議論が必要だと思います。

 このように、やはり薬の種類といいますか、目的を分けて議論していく時代に入ったのではないかと思います。

 その上で2点、強く要望します。

 第1に、薬食審の第1、第2部会、薬事分科会の承認審査の仕組みの抜本的な見直しを要求します。

 第2に、承認された医薬品が原則60日、遅くとも90日以内に自動的に薬価基準収載されるという通知の訂正も求めます。

 さらに、それに関連して、効能・効果が変更された場合、拡大・追加された場合の、期中の薬価の見直しを求めます。

 以上です。よろしくお願いいたします。

○田辺会長

 幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 松本委員、中川委員の意見に私も一部同調します。中川委員がおっしゃるとおり、平成27年度の医療費の動向を見ると、現在は10月までの公表ですが、調剤費が異常に伸びており、平成27年9月及び10月は1012%の伸び率を示しています。これは言うに及ばず、C型肝炎薬であるソバルディとハーボニーが大きく影響していると思われます。一説によればこの調剤費の伸びのうち、約4%はこの2薬が影響しているとも言われており、今後ますますこのような高額医薬品が上市されることが予想される中、現状の枠組みではこれを抑制することは難しいのではないかと思われ、これまでとは異なる議論をしなければいけない時期に来ているのではないかと思います。現在は、薬価の見直しに対する仕組みとして、市場拡大再算定や特例拡大再算定があり、平成28年度からは、費用対効果評価が試行的に導入されます。これらのみならず、これまでとは異なる仕組み、つまり、保険収載時にある程度ルールや条件を設けることができる仕組みについて、議論する必要がある時期に来ているのではないかと思います。

 今回のこのレパーサにつきましては、但し書きで厳格化して運用するということですが、その但し書きを守らなかった場合に、支払基金が査定すると明言すべきと考えますが、心血管イベントの発現リスクが高いかどうかは、医師の判断によるため、支払基金でも査定の際は判断しかねると思われます。

つまり、いかに使用を厳格化しても支払基金では査定が難しいと考えられ、先ほどから意見が出ているように、保険収載時に一定の適用条件を設けること等を検討せざるを得ない時期に来ていると思います。特に高額医薬品についてはそう思います。今回のレパーサにつきましては、この但し書きの厳格化のみならず、保険収載時の条件設定等も含めて対応する必要があるのではないかと思います。

○田辺会長

 清野委員長、お願いします。

○清野委員長

 貴重な御意見、どうもありがとうございます。

 薬価算定組織では現行のルールに従って現状では制定しているわけでありますけれども、そういう中でも今の御指摘にあったような意見はたびたび出ております。特に冒頭で私が申し上げましたように、いわゆる治癒するもの、C型肝炎の治療薬などがそうだと思うのですが、そういった薬剤の場合と、それから今回の御指摘のような生活習慣病、あるいは治療を継続しなくてはいけない薬剤、そういったものでの考え方。それから、中川委員から御指摘があった適用拡大に伴っての考え方。それから、いわゆるコスト・イフェクティブネスについてはデータがあるのですが、コスト・ベネフィット、コストと便益、それも中長期的に見てどうなのか、そういったデータが我が国では残念ながらなかなか出ていない。そういったこともいろいろ審議する必要があるということは、私ども薬価算定組織の中でも指摘しているところであります。いろいろ貴重な御意見をどうもありがとうございました。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。先ほど幸野委員から言われました厳格化については留意事項通知でより厳格な通知も出させていただきたいと思いますし、また、どういったことができるかまた相談させていただきたいと思います。

 それから、14日処方制限についても厳格に対応させていただきたいと思っております。

 それから、中川先生と幸野先生から御提案いただいた点については、今すぐ私自身、答えが出るわけではありませんけれども、高額薬剤で、薬価だけで対応できる問題かどうかというのもありますし、それ以外の対応というのもまた考えなければいけないと思いますので、それについては一旦受けとめさせていただきたいと思っております。

○田辺会長

 平川委員、お願いします。

○平川委員

 幸野委員の発言を補強させていただきますけれども、やはり効能・効果のところで、このただし書きのところが定性的な表現になっていまして、「発現リスクが高く」というところで言うと、ではどのくらい高いのかということ。それから「効果不十分」ということも、これも定性的な表現になっております。可能かどうかは別にしまして、できる限り数値化していくということも御検討いただきたいと考えております。

 逆に言えばこの数値化していない効能・効果のところは抽象的にもかかわらず、予測本剤投与患者数がここに確定的に示されているというところも含めて、なぜこのような数字になったのかということも。今日はわからないと思いますけれども、後ほど出せるような資料がありましたら、お願いをしたいと考えているところであります。

 また、一つ質問があります。この原価計算方式のところの営業利益のところですが、流通経費を除く価格の17.5%という形になっております。ほかの原価計算方式の利益率を見ますと、15.9%になっているところもあります。この17.5%の根拠がわかれば教えていただきたいと思います。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。平川委員から御指摘いただいた点につきましては、まず、最初の前半の部分につきましてですけれども、できる限り具体的なことで通知をさせていただきたいと思います。ただし書きのところについては、できる限り具体的なもので書かせていただきたいと思っております。

 それから営業利益率につきましては、7ページの中ほどにありますように、平均的な営業利益率15.9%に対し今回は10%の加算ということになっております。本剤は既収載品とは異なる作用機序であり、また、効果不十分な患者において有効性が示されているということで、平均的な営業利益の10%を加算適用することにより結果的に17.5%になったということであります。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 花井委員、お願いします。

○花井委員

 いろいろな議論が出ましたけれども、まず、このレパーサについて。今、条件をつけるということで、それがどれだけ厳格化されるかという議論になっていると思うのですけれども、剤型が違うことが気になっています。つまり、飲み薬の場合、アドヒアランスの問題で、患者さんが十分、既存治療を適切にしているかという議論のときに、ありがちなのはちゃんと飲めていますかというと、患者さんはお医者さんにはうそをつくのです。大体「飲んでいます」と言う。そういうところもあるので、やはりちゃんと既存の治療が適切に行われているという意味では、薬剤師さんなどに、いわゆる服薬率というものをちゃんと見てもらって、適切に既存治療をしているのが前提で、そこからいわゆる効果不十分かどうかということになると思います。

 だから、そこはやはり使う側、薬剤師さんにもお願いをしたい。先ほど基金ではじくのかという議論がありましたけれども、やはり欄外に、このように既存の治療が難しいということを書いてもらえれば、審査するほうもそれは通せるということで、やはりそこのところは使うほうにもちょっとお願いをしたい。

 それから例の薬事承認、イコール保険収載の通知の議論ですけれども、以前ここで、中医協の所掌と薬食審の所掌が有用性と有効性で分かれているという議論をしたと思います。結局、中医協が薬価収載はノーと言う権限があるのかという質問に対して、それは言えると。そういう意味ではこの通知は、中医協の本質的権限とは必ずしも整合していないとも言える。今、いろいろな議論が出ている中で、根本的に見直すためには、今の中川先生のような提案もあり得るだろうし、それぞれの所掌権限の中でどういう機能を持つのかというのを整理し直すということは必要かなと思うので、通知についての見直しは私も賛成です。

 それから適用拡大について。これは中川委員の意見に全く賛成です。つまり、特に原価計算方式のときに、中途でいきなり市場が拡大すると、これは薬価のルールにおいてアンフェアなことになってしまうということです。要するに、市場規模が確定しているから薬価は決まっているのであって、それが揺らげばそもそもの薬価の根拠が失われるのだから、これはやはり考えるべきである。適用が大きく拡大したときには、中途見直しというのもあり得るのではないかと、私も同じように思います。

 それから費用対効果の情報がないということについては、恐らく今後、費用対効果で新規医薬品については、いわゆる承認申請の段階からメーカーは費用対効果のある程度のデータの提出を求められる方向だと思うので、そういう方向で行っていただかないと、やはり難しいと思います。ですから、これはメーカーの準備の期間というのもあるかもしれませんが、今後やはり新医薬品を承認申請する段階では、ある程度、コスト・ベネフィットのデータも出していただくようにメーカー側には努力をお願いしたいと思います。

 確認の質問ですけれども、例の通知と、中医協と薬食審の所掌の関係は今言った理解でよろしいのでしょうか。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。御指摘のとおり通常の、標準的な業務処理期間が60日から90日ということでございますので、承認、イコール全て薬価収載ということには現時点でもなっていないということであります。通常、ほとんどの場合はそうなっているということを想定して、中川先生はお話しされたのだろうと思っております。

○田辺会長

 松原謙二委員、お願いします。

○松原謙二委員

 新しい薬をとにかく国民の皆さんに使えるようにしたい、あるいは使える病気の種類がふえるようにしたいというのが、私たち医療者の希望であります。これを保ちながら、やっていかなければいけないのですが、今、中川委員が言われたように、報道で1兆6,000億円とか1兆7,000億円とかと言われますと、40兆円のうちそんなにかかって本当に大丈夫かなと、国民の皆さんも心配になっていると思います。やはり、そこのところは速やかに。金額を決めるのは中医協ですので、十分に検討しなければいけないと思います。

 花井委員がおっしゃったように、最初の金額と拡大したときの金額はやはり違うのではないかと、私も思います。最初に原価で計算したときには、もちろん分子生物薬ですからつくるのに莫大なコストもかかるし大変だとは思います。例えばそれを開発したバイオの会社を買い取ったり、さまざまな費用がかかった上で、最初に薬価を決めているのだと思います。そこから考えれば、それが固定した上で、新たにふえてつくるということでありますので、金額、途中で2年待たずに改定するのは当然だと思います。2年たって、市場の実勢価格といってもライバルの薬がなければほとんど金額は変わりません。やはり、最初の設定に問題がある以上は、適応を拡大した場合には中医協で議論して修正薬価を決めるべきだと私は思います。

○田辺会長

 安部委員、お願いします。

○安部委員

 レパーサについて確認と意見であります。まず確認としては、レパーサについてはスタチンとの併用というのが原則だと思うのですが、それでよろしいのか。そこの確認が一点であります。

 それから、先ほど清野委員長が、このレパーサを適正に使う上で、効果不十分な場合に限るというような限定をつける中で、スタチンを最大量まで使うということも一つの例として挙げられましたけれども、私はスタチンがレスポンスしないような方が対象になるという理解の中で、それを確認するために、レスポンスが鈍いとか、レスポンスしない人に最大量まで使うということを条件にするということは、それが良い方法かどうか疑問が残りますので、それは十分に検討していただきたいと思います。これは要望でございます。

○田辺会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 先ほどの確認事項につきましては、スタチンと併用ということが前提になってございます。

○田辺会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 再度確認しますが、新医薬の効能・効果は薬事承認の時点で決めるのですね。中医協においてそれを修正するということはできないのですね。

○中井薬剤管理官

 そのとおりでございます。

○中川委員

 ということになれば、やはり全く議論が変わってしまうと思います。60日から90日という通知は、改定ごとに改定されて通知が出されていますよね。ことしも2月に出されています。60日から90日以内に薬価基準収載するという。これを早急に見直すことはできるだろうと思いますが、その理解でいいですか。

○中井薬剤管理官

 標準的業務処理期間を6090日と定めているだけでありますので、それについてあえて延ばす必要は特に今のところ考えられないのですけれども、先生のご指摘は、むしろ日にちというよりも、中医協としての権限がどうかという御議論でしょうか。

○中川委員

 私はこのレパーサについては、家族性高コレステロール血症に限定するべきだと思っているのです。ところが今、薬食審で高コレステロール血症も含めるというようなことで中医協に送られてきている、そういうことを言っているのです。

○中井薬剤管理官

 通知について言いますと、幾つかの手続はございますけれども、変更することについては、所定の手続を踏めば可能かと思います。

○中川委員

 本当に可能なのですか。それならしてほしいです。

○田辺会長

 では局長、お願いします。

○唐澤局長

 中川先生は非常に本質的な御提案をされているので、ちょっと、ここで全部はお答えできないと思いますけれども、管理官のほうから申し上げている60日から90日というのは、通常出てきたときの行政手続としての期間を決めているだけですので、例外もございます。

それから先ほどの議論の中では、薬食審で承認されたものを保険収載を中医協としてどう考えるかという議論もまた別途あると思います。したがって、今の効能の問題は恐らく、こちらのほうで受けとめて、保険適用のときにどうするかということをどう整理するかということでございますので、効能・効果のほうは薬食審のほうで、収載するときに十分またこれは別途議論してもらわなければいけないと思いますけれども、むしろこちらの中医協のほうでどうしていくかということを御議論いただくということではないかと考えております。

○中川委員

 よろしくお願いします。

○田辺会長

 花井委員、どうぞ。

○花井委員

 今の中川先生の議論は以前にもあって、要するに中医協としては効能・効果は医薬品のスペックとして承認時に決まっている。これはそうだと思うのですけれども、中医協の権限からすれば、この中で保険がカバーするのは家族性高コレステロール血症だけですよということは今の現行制度で可能だという理解をしているのですが、それはそれでいいのですね。

○中井薬剤管理官

 中医協の権限としては可能になります。

○唐澤局長

 ただ、そういうルールが今あるのかということになりますと、そういうルールはまだここで議論して決まっていないというのが今の実情ではないかと思っています。今までのルールとしては薬食審で承認したものを、基本的にはここで認めるかどうかということを御議論いただいているのですけれども、それを制限するかどうかということについては、これはここで御議論いただかないとだめなのではないかと思っております。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 花井委員がおっしゃったように、中医協の裁量権で、例えば例を挙げるとレパーサの保険適用については、家族性高コレステロール血症に限定すると中医協で修正する、そのようなことができるというルールをつくるべきだと思います。

○田辺会長

 医療課長、お願いします。

○宮嵜医療課長

 中川委員や花井委員から言われているように、仕組みとしては今でも中医協の権限としてあるのですけれども、局長からも申し上げましたように、例えばどういうときにどういう考え方でどういうふうに対応するかというのは、改めてここで、あるいは部会ででもいいのですけれども、議論していただかなければいけません。薬価として、保険収載のときの制限を考えるとか期中にどうするのかとか、適用の拡大があったときにどうするのかということを考えるのは中医協の権限で、ルールで決められるのですけれども、それはしっかり根拠を持ってルールを決めなければいけません。そうしないと逆に新薬を開発するとか適用を拡大するというイノベーションのほうとのバランスもありますし、また、保険財政のほうとのバランスもありますので、合理的なルールをつくっていかなければいけないだろうと考えています。

 その一つの手法が例えば費用対効果評価について試行的に導入するということがありまして、それはちょっと先の長い話ですけれども、そのように何か根拠を持って、こういう理由だから薬事承認はこうだったけれども中医協ではこう判断するというのを、仕組みとして、ルールとして整理していくということは必要だと思いますので、薬剤管理官からも申し上げましたけれども、すぐ、 直ちにどこでどういうふうにというのは、ちょっとお答えできないので、一度、事務局で預からせていただいて、整理させていただければと思います。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 前向きに検討していただけると理解しましたので、余り時間をかけずによろしくお願いします。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。ほかに御質問等はございますか。

 よろしいですね。それでは、ほかに御質問等もないようですので、本件としては、中医協として承認するということでよろしゅうございますか。

 では、説明のあった件に関しましては中医協として承認したいと思います。また、御提案があった点に関しましては事務局のほうで適宜対応していただければと存じます。

 では、次に「平成28年度診療報酬改定におけるDPC制度(DPC/PDPS)の対応について(概要)」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 では企画官、お願いします。

(清野委員長、西村委員退室)

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。それでは、資料「中医協 総−4」及びその参考資料を用いまして御説明をさせていただきたいと思います。

 平成28年度診療報酬改定におけるDPC制度(DPC/PDPS)の対応結果でございます。まず、説明の内容に入ります前に、この資料を用意している趣旨でございますけれども、DPCのこちらの包括点数表でございますが、改定が終わった後の、平成28年度診療報酬改定結果を受けて作業をすることになりますので、例年、毎回の改定のときにも、改定の後にこのように、DPCとしてはこのような結果になりますということを御報告させていただいているものでございます。作業方針自体は御承認いただいているものですけれども、その方針に従いまして作業をして、このようになったということを御報告申し上げるものでございます。

 1ページでございます。診療報酬改定の見直しの反映ということでございまして、包括範囲の報酬水準に関しましては、こちらは改定率に基づきましてそれを反映させていただいております。

 2でございますけれども、診断群分類点数表の改定をしておりまして、こちらは平成28年4月、表の一番下にある診断群分類総数を見ますと4,918となっておりまして、非常にふえているように見えるかと思いますけれども、このふえた主な原因は、脳血管疾患等に対しまして非常に精緻な診断群分類、つまりCCPマトリックスというものを導入したことによるものでございまして、そういう精緻な分類を入れましても、支払い分類といたしましては右下にありますように2,410ということで、前回改定に比べて100程度の増加となっているところでございます。

 1ページおめくりいただきまして、次が点数設定方式Dの適用というものでございます。点数設定方式Dというのは、DPCの点数設定方式にはA、B、C、Dとございまして、そのうちのDでございます。特徴といたしましては入院が非常に短期に終わるものであって、入院の初日に、入院期間で投薬される、あるいは検査で使われる医療資源のほとんどを初日に消費してしまう、そのような診断群分類でございます。

 この点数設定方式Dでございますが、これが39になったということでございます。改定前は33でございましたので、6つふえたというものでございます。その6つでございますが、2ページ、3ページのこの表の中で左側に新規として丸をつけておりますものが今回ふやしたものでございます。それぞれ未破裂脳動脈瘤、脳血管障害などから始まりまして検査と、そしてまた抗がん剤を用いた化学療法といったものが分類としてふえているものでございます。

 続きまして4ページをごらんください。こちらは医療機関別係数の見直しで、(1)が基礎係数の設定でございます。DPC制度は1群から3群まで病院の類型があるわけでございますけれども、1群の病院が81となってございまして、これまでより1ふえております。こちらは東北医科薬科大学の附属病院が追加されたことによるものでございます。DPC2群病院は要件を見直ししております。要件の見直しをした結果は下の表に書いているところでございますけれども、内科系の疾患に関しまして重症度を反映したような、そういう高度な医療技術の実施を入れたところでございますが、その結果、140となってございます。改定前は99でありまして、99から140にふえているということでございます。それ以外が3群病院ということで、それぞれ811401,446の施設がございまして、合計1,667施設ということでございます。

 次に機能評価係数1でございますが、こちらは医科点数表におきまして入院患者さん全体にかかるような点数を係数化するものでございますけれども、こちらは新たに「検体検査判断料(国際標準検査管理加算)」、そして「地域加算」というものが設定されておりますので、それにかかる新たな係数を設定したものでございます。

 (3)の機能評価係数2でございますけれども、今回の改定おける機能評価係数2の概況は次のページのとおりでございます。5ページをごらんいただきますと、今回、機能評価係数2として設定させていただいたものを羅列しておりますけれども、今回は一番下の重症度係数というものが新たに設定された係数となっております。ほかにも分散を標準化するというようなことで、より差がつくような取り扱いをした分類もございます。

 (4)は、5ページの下に激変緩和措置ということで書かせていただいております。こちらはDPC制度全体の移行措置に伴う個別の医療機関別係数の変動について、激変緩和の観点から、診療報酬の変動率が2%を超えて変動しないように暫定調整係数によって調整した結果となっております。

 次のページ、最後のページに今回の調整係数置きかえによる推計変動率の分布のグラフがございます。2%を超えて変動しないようにということでございますので、マイナスの緩和をした病院が53施設、プラスの緩和をした施設が73施設、計126の施設において、この激変緩和を導入したということを御説明させていただきます。

 その下に参考資料としてグラフをつけておりますけれども、緑の山が3群病院でございまして、この山がございます。それから高いところに斜線の小さい山がございますが、これは2群の山でございます。そして一番右にある青いメッシュになっているもの、これが1群病院の山ということで、1群、2群、3群の順に高いということをここから見ていただけるかと思います。

 結果の概要は以上でございます。参考資料1、すなわち「中医協 総−4(参考1)」は各係数がどのような分布になっているかということをお示しするものでございますが、こちらの説明は省略させていただきたいと思います。

 そして資料4の参考2、「中医協 総−4(参考2)」といたしまして、DPC対象病院・準備病院の規模というものをこちらに表として整理させていただいております。

 こちらの1ページでございますけれども、対象病院数の変遷を表としてまとめておりまして、下に網かけをしております。平成28年度対象病院(H28年4月)の欄を右にたどっていただきますと、計1,667病院となっておりまして、先ほど御報告申し上げたものと同じ数でございます。

 1ページの一番下にDPC準備病院数の変遷を書かせていただいております。こちらも平成28年度準備病院、一番下の行を右側にたどっていただきますと、現在の準備病院数としては284の病院が準備病院となっているところでございます。

 裏をごらんください。こちらは施設数ではなくて病床数の変遷でございます。上の表の一番下の行をごらんいただきまして、平成28年度の対象病院の見込みでございますけれども、こちらの合計病床数が495,000床余となってございます。

 以上、DPC制度対応の状況を御説明申し上げました。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関して何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 猪口委員、どうぞ。

○猪口委員

DPCが今回も含めてより精密になるというか、非常に複雑になる方向で、それぞれの医療機関にしますと、それぞれの医療機関の係数が出たときに、どのようにやっていくとこうなるのかというのが、なかなか見えづらい。ブラックボックス化されているようにも思えるわけです。今回、係数が実際に出ると多くの病院で、それぞれの医療機関の係数が下がっているケースが多いということで、いろいろとお話が出ております。

 そこでお願いがあるのですが、今回、このDPCの医療機関の係数における計算の中で、改定率というものがどのようにどこに反映しているのか。それから暫定調整係数がまた4分の1減るわけですが、それが基礎係数や機能評価係数の2にどのような形で反映されるのか、どのように置きかわっていっているのか。

 それから今回入りました重症度係数。結果がこう出ているのはわかるのですが、どのような考え方に基づいてこのような分布になっていて、実際にどういう病院に重きが置かれているのか。

 その辺につきまして、もう一度わかりやすく御説明をいただきたい。もちろんこの場では時間がかかることですので、DPC評価の分科会もありますし、その他の方法を用いてでも結構ですので少しわかりやすく御説明いただきたいと考えております。これはお願いでもあります。

○田辺会長

 では企画官、どうぞ。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。DPC制度に関しまして3つ御要望をいただいているものでございます。簡単に今コメントできることだけ御説明をさせていただきたいと思いますけれども、まず改定率でございます。資料「中医協 総−4」の1ページに書いてございますように、全体の包括範囲に関しまして、包括範囲と申しますとそれぞれDPC点数表の中で例えば基礎的な処置とか検査とかそういうものがございますけれども、それに加えて医薬品で高額なものを除くというものでございますけれども、そこにつきましては今回の改定の影響を反映させたところでございます。

 それから暫定調整係数、そしてまた重症度係数。こちらをまとめてということでございますが、昨年度の診療報酬改定の説明の中で、小山分科会長のほうからもコメントがあったとおりでございますけれども、この暫定調整係数をなくしていく作業というのは非常に困難を感じており、非常に技術的に細かい検討をしているというようなことをおっしゃっていただいたことがあったかと思います。その作業を進めていく中で、今回、暫定調整係数が表現していたものは何であろうかと。それをどういう理屈であれば医療機関にお返しする係数として設定できるのであろうかという検討の中で出てきたものが重症度係数であろうと思っております。こちらは診断群分類点数表のみでは評価し切れない重症な患者さんをたくさん受け入れていらっしゃるような病院に対して一定程度、係数でお返しをすることが必要ではないかというような検討の結果出たものだというように御説明をさせていただいているところでございます。

 細かい設定につきましてはまたDPC評価分科会のほうでも御説明させていただきたいと思いますけれども、簡単に数行で説明すると今のような御説明になるところでございます。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

○猪口委員

 はい。またDPC評価分科会等で詳しく御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○田辺会長

 ほか、いかがでしょうか。

 では万代委員、お願いします。

○万代委員

 一点でございます。4ページの1群、2群、3群で、特に2群の病院が99から140に増加したというように企画官は淡々と説明されましたが、いろいろなデータからは、当然、2群から3群に移行した病院、あるいは逆の病院と、そういう入り繰りで総計が140になったと理解しております。

H28改定のときの議論においても、この2群の要件として、できるだけ絶対的な要件を盛り込むべきだと。そうでないと病院の現場としては、2年ごとに、あなたは高機能な病院です、今度は違いますというように言われかねません。その点は企画官として、そういう2年ごとに高機能な病院と判断されたり判断されなくなったりするということについてどのようにお考えでしょうか。

○田辺会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 まず、2群病院の選定要件の御説明をさせていただきたいと思います。4ページの真ん中の表にありますように、実績要件1〜4とございまして、それがDPC病院の1群、大学病院本院が81病院ございまして、今回は80で計算しましたが、その80番目の、それぞれの実績要件よりも高いということを具備している、そのような医療機関を結果として2群として採用したということでございまして、考え方自体は中医協のほうでも御説明をさせていただいたとおりでございます。

 そしてまた、この絶対的な要件にすべきであるということ、それは医療機関にとって目標がちゃんと定まることが大事で、わかりやすくて、そしてまた改定ごとにゴールが動くということはなかなか説明がつきにくいのではないかという御指摘は以前もいただいておったところでございます。

 私が企画官として、制度を担当している者としてどう思うかということでございますけれども、実際にはこの2群、3群の中で、例えば2群の中でも係数の分布にはばらつきがございます。3群の中でも係数のばらつきはございまして、一部かぶっているところもございます。3群のほうがいろいろな係数が高いというようなところもありますし、そこよりは2群の病院でも低いというところもあります。全体的な分布といたしましては、1群、2群、3群というように診療機能、診療密度が変わっていっているわけでございますが、そういう全体としてまずは捉えるべきなのかと。2群、3群で入り繰りがあって、そこが医療機関にとって受け入れがなかなか困難であるということは私としても理解するところでございますが、そこは私どもとしては丁寧に説明をしていきたいと思いますし、引き続きDPC評価分科会でも議論をしていただこうと思っております。

○万代委員

 これまで私も申し上げているところでございますので、余り長くは申し上げませんが、ぜひ、その辺のところは早急に御検討いただければと思います。また、こちらもこちらで、こんな要件が入るべき、あんな要件が入るべきというようなところがございまして、その結果、こういう入り繰りがあるということについては少し反省しなければならないとも思っておりますが、いずれにしましても、それも含めまして、ぜひ検討していっていただければと思っております。以上です。

○田辺会長

 ほか、いかがでしょうか。

 よろしゅうございますか。

 それでは、ほかに御質問等もないようですので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 次に「患者申出療養評価会議の開催について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明をよろしくお願いいたします。

 では企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 それでは、資料「中医協 総−5」を用いまして御説明をさせていただきたいと思います。こちらは患者申出療養評価会議を開催いたしますという御報告になります。

 1ページの1つ目の丸をごらんください。この制度でございますが、本年4月1日から施行されているところでございます。昨年度末でございますが、3月4日には告示、通知等の発出を行ったところでございます。

 2つ目の丸でございます。この患者申出療養評価会議を本年4月より開催するということを書かせていただいておりまして、3つ目の丸の2で「定期的に開催することとし、必要に応じて分科会における検討を行う」と書かせていただいてございます。

 この患者申出療養につきましては、申請から6週間以内に迅速な審査を行うということが原則とされておりますので、委員の御負担、そしてまた迅速な審査ということを考えまして、このような運営上の工夫もさせていただきたいと思っているところでございます。

 4つ目の丸でございます。(1)では患者申出療養としてそれぞれこのような観点で評価を行う。有効性、安全性等の技術的妥当性などをもとに評価を行うということを書かせていただいております。(2)ではこちらの実績報告をどのようにするか、あるいは保険収載の適否なども判定するということを書かせていただいております。

 この審議内容につきましては、現在あります先進医療会議の内容を参考に、ほぼそれを踏襲するような形で書かせていただいているところでございます。この第1回の評価会議をあす開催することとしております。

 2ページ目に、この患者申出療養評価会議の構成員を掲載させていただいてございまして、3ページ目、4ページ目に、それぞれの専門分野における技術専門員として委嘱する方々を載せさせていただいているところでございます。

 御説明は以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら。

 では中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 患者申出療養は非常にいい仕組みになったと中医協委員として思っているのですが、先ほどのオプジーボ。例えば悪性黒色腫と非小細胞肺がん以外の患者さんが患者申出療養としてオプジーボを使いたいと言った場合にそれは可能ですか。

○田辺会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 政府といたしまして、患者さんが希望するものにつきまして臨床研究中核病院において将来的に保険導入等の可能性があるということで目指していただく上で、臨床研究計画を作成できるということであれば、それは可能ということでございます。

○中川委員

 そう明確に言い切っていいのですか。いや、いいから言っているのでしょうけれどもね。オプジーボに関しては薬剤管理官にお聞きしたいのですが、非小細胞肺がん以外にも今、たくさん申請の準備をしているという情報があるのですけれども、正しいですか。

○田辺会長

 薬剤管理官。

○中井薬剤管理官

 幾つか治験が走っているということまでは公表情報として私も認識してございますけれども、具体的にいつ申請といったことについては、企業秘密もあろうかと思いますし、私は認識してございません。

○中川委員

 幾つか治験が走っているということは公開されていますか。

○中井薬剤管理官

 はい、公開されています。

○中川委員

 患者さんが治験の中で患者申出療養として参加するという形で使えるようになるという意味ですか。

○田辺会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。御質問に答えさせていただきます。

 治験はあくまで将来的な薬事承認を目指して臨床研究を行うものでございまして、この患者申出療養制度とは全く別と承知しております。

○中川委員

 揚げ足をとるわけではありませんが、患者申出療養も最終的には保険適用を目指すのですよ。

○眞鍋医療課企画官

 患者申出療養も将来的な保険収載を目指して臨床研究計画をつくられたものが実施されるということでございますけれども、その前に、企業が企業としてこの薬に関して効能・効果を得たいということで行う臨床試験が治験でございまして、そちらは治験として走るものでございます。そこに参加できる患者さん、できない患者さんがいらっしゃると思いますけれども、例えばそこの治験に参加できないという方が、治験以外でこの患者申出療養制度のほうで当該薬剤を使いたいという御希望を検討する、そういう場にはなるだろうと思っております。

○中川委員

 何をしつこく言っているかというと、適応外使用が患者申出療養という形で申し出れば何でも使えるようになるのかということを聞いているのです。

○田辺会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 受けとめが悪くて大変失礼いたしました。

 医薬品の適応外に関しましては、この患者申出療養の主な対象になり得るものと承知しております。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

○唐澤局長

 有効性と安全性がきちんと確認されなければいけませんので、それが大前提です。したがって、個別のケースに即して御判断をしていただく必要があると思います。

○中川委員

 薬価基準収載された薬で適応外の患者さんが、例えばオプジーボだったらいろいろながんの患者さんが、治験もやっていないがんで患者申出療養として希望されれば皆さん使えるのかという質問です。もしそれが全てオーケーであれば、これは混合診療の単純な拡大になってしまうという危険性があるわけです。ですから、その辺のことはやはり改めて慎重に検討されたほうがいいのではないか。明確に答えていいのかと言ったのは、そのことです。それはぜひ改めて議論しませんか。

○田辺会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 言葉が足りない部分がございまして大変失礼いたしました。

 現在、例えば薬事承認されております抗がん剤に関しまして、その適応外であろうというものに関しまして、私どもはこの患者申出療養制度をスタートするときにも、ほかの病気で闘われている患者さんのためにも、そういうリストがあったほうがよろしかろうということで準備もさせていただいたところでございますが、抗がん剤の適応外のものでも、現在適応となっていない患者さんでも、それを使ったら効くのではないかという望みをお持ちの方がいらっしゃると思いまして、そういう方々が患者申出療養を検討されるということは十分あり得ると思っております。しかし、実際にこちらの患者申出療養という評価療養に結びつくまでには事前の相談と、そしてまた臨床研究中核病院で本当に将来的にこれが保険収載に結びつくかどうかということを検討していただいて、そのための臨床的な臨床研究計画を立てることができるかどうかという、そういう検討が入ることになってございます。それらの検討を経て、そしてまたこの評価会議で6週間以内に検討・評価するということでございますけれども、そのプロセスを経て、そのように適応外のものが使えるということを制度として予定しているところでございます。

○中川委員

 わかりました。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

○中川委員

 はい。

○田辺会長

 ほか、いかがでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと思います。

 次に「診療報酬調査専門組織『医療機関等における消費税負担に関する分科会』からの報告と今後の進め方について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 では保険医療企画調査室長、お願いいたします。

○三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 お手元、右肩に「中医協 総−6−1」「中医協 総−6−2」「中医協 総−6−3」と振られた資料を御用意いただければと思います。「中医協 総−6−1」「中医協 総−6−2」が、先月、平成28年3月30日に行われました消費税の分科会の報告にかかるものであります。「中医協 総−6−3」が今後の進め方についての御相談ということで御理解いただければと思います。

 それでは、「中医協 総−6−1」をごらんください。こちらは3月30日の分科会でお示しした資料でありまして、まず概略を御説明させていただければと思います。分科会におきましては、まず1ページおめくりいただいて4ページをごらんいただきたいのですが、昨年末に決まりました平成28年度の税制改正大綱の内容をまず共有させていただきました。

 ポイントといたしましては、前年の税制改正大綱において見える化の努力をせよという文言が入っていたものがなくなりまして、真ん中あたり、4行目の末尾でありますけれども「実態の正確な把握を行う」という書きぶりになったということ。それから下から3行目のあたりに「特に高額な設備投資にかかる負担が大きいとの指摘等も踏まえ」ということが書かれたこと。それから最後のあたりですけれども「平成29年度税制改正に際し、総合的に検討し、結論を得る」という形でまとめられましたということを御報告申し上げました。

 続きまして、各種準備調査、あるいは平成26年度の消費税率8%引き上げ時の経緯についての共有をさせていただきました。まず、6ページが全体を示しております。6ページをお開きいただければと思いますが、平成26年度の消費税率8%への引き上げ対応時の経緯となっております。丸数字で5とか6とか書いてあります。丸数字の後に年月日が続いているのが消費税の分科会の開催の経緯でありまして、5回目が平成25年3月18日にありましたといったような形です。そして黒丸が総会ということで、分科会と総会でキャッチボールをしながら進めてきたということです。

 また、8%引き上げへの準備作業といたしまして、各種の調査をしておりますということを御報告しております。6ページの右側にバーが3本走っております。医療経済実態調査、投資調査、薬価調査等と書いてございます。医療経済実態調査につきましては平成25年の3月から11月ぐらいまでバーが引いてありますけれども、こちらは平成25年の2月末に総会で内容を確定いただきまして、実施に当たったという経緯がございます。この平成252月にさかのぼること約半年前に、総会でまずキックオフをいたしまして、調査実施小委員会においてその内容を議論いただいた上で、年度末に決めていただいて平成25年度に調査を実施したということでございます。

 真ん中の投資調査というのは、8%への引き上げ時に、特に投資について特別な手当てが必要かどうかということを検討せよということが出ておりましたので、特別に調査をするというデザインをいたしまして、右下に書いてありますように平成241219日に調査の実施の承認をいただいて調査を継続していた。

 右端の薬価調査については平成25年6月の時点で総会にて調査内容を報告し作業を進めた経緯があるという御報告をいたしました。

 続きまして8ページにお進みください。各種調査についての過去の実績と申しましょうか事実関係を整理したものを御説明申し上げました。例えば8ページ左側をごらんいただければと思いますけれども、消費税の導入の時点、あるいは税率引き上げの時点で、それぞれこのような対応をしたということが表にまとまってございます。左下の表で、平成元年のときには薬価調査は実施しないで薬価に0.9を乗じるという形で係数を掛けて対応した。平成9年は薬価調査を実施した上で2%分、消費税率の3%から5%への引き上げ対応分ということで対応した。それから平成26年は、当然ながら通常の改定年度ということで、通常の薬価調査を実施しこれを利用したという経緯がございます。

 1ページ進んでいただきまして、こちらでは骨太の方針や財政制度等審議会での指摘ということを御紹介いたしました。骨太の中では市場実勢価格を踏まえた適正化を行うようにということが指摘されているとともに、末尾でありますけれども、2018年度までの改定実績も踏まえて、その頻度を含めて検討するということが指摘されております。

 下のところ、財政制度等審議会の中では平成28年中に薬価調査を行い、またその決定については平成28年の年央までに決定すべきであるといった指摘を受けているという御報告をいたしました。

10ページは、むしろこちらの中医協の中での議論を分科会で御報告した内容でありまして、平成28年度改定に向けて1号側、あるいはその関係業界からこのような意見を調査に関していただいているという御報告であります。

 上の箱では1号側委員の改定に関する御意見を1225日に頂戴しましたけれども、その中では薬価調査を実施することについて検討する必要があるというコメントが入っておりました。下の箱は卸さん、あるいはメーカーさんの団体から、このような意見をいただいたということが簡単に書いてございます。

 かいつまんで申し上げますと、まず一番上の日本医薬品卸売業連合会さんの御意見といたしましては、9月末時点の未妥結減算への対応と薬価調査が時期的に重なって、事務的に非常に大変な負担になるということ、あるいは薬価の改定から半年後9月の価格調査であることから、実勢価格の把握には限界があるのではないかというようなこと。また、仮に行う場合もできるだけ簡素なものにしてほしいということを御指摘いただいております。

 2つ目の日本製薬団体連合会さんとしては、消費税率の引き上げ対応を行うことと合わせて市場実勢価格に基づく引き下げ改定の実施には重ねて反対をする。

 その下、PhRMA(米国研究製薬工業協会)としましては、薬価調査を実施せずに係数による補正をしてほしい。

 それからEFPIA(欧州製薬団体連合会)からは消費増税分の対応のみによる改定を要望しますと。

 一番下、日本医療機器産業連合会としましては、材料価格調査をせずに消費税対応を行っていただきたい。例えば平成元年のような形。平成元年というのは先ほど申し上げたように0.9を掛けたわけですが、そのような形でお願いしたい。

 以上のようなコメントを頂戴したということを御報告いたしました。

 続きまして12ページまで進んでいただければと思います。医療経済実態調査等についての御報告をしたものがこちらの資料になります。医療経済実態調査等がなぜ関連するかということを書いてありますのが12ページの資料でありまして、平成25年9月に総会で御報告した資料の概要がここに書いてございます。12ページの上の箱で書いてございますことは、消費税率の引き上げに対応するための改定財源の計算の方法、あるいは配分につきましては医療経済実態調査をベースにして計算しているということが書いてございます。

12ページの下のところでは、別立ての高額投資対応というのが平成26年度改定でテーマになっておりまして、これについて診療側からは8%引き上げ時において複雑な対応をすべきではない、あるいは効果がコストに見合わない等々といった意見があり、また、支払い側からも同様の意見があったということを踏まえて、8%引き上げ時には別立ての対応はせずに診療報酬改定・調剤報酬改定により対応することとすると。すなわち10%のことは射程に置かずに8%時点の対応として結論を出していただいたということを御報告いたしました。

13ページ以降が平成26年度改定の事実関係をまた改めて御報告したものであります。13ページでは、平成26年度改定の消費税単体では、全体改定率は1.36%でした。また財源配分額は下のような表になっております。繰り返しになりますが、医療経済実態調査等により把握した費用構造推計結果などを用いて改定率や改定財源配分を決定いたしました。

 また14ページは、実調と消費税との関係を、時間軸をもって整理したものであります。平成元年、9年、26年とありますけれども、平成元年、9年という改定が行われなかった年につきましては特別の医療経済実態調査は行っていない。平成26年は重なっているので直近の医療経済実態調査を利用いたしましたということが書いてございます。

14ページの右側は少し事務的な話でありますけれども、調査を行うに当たりましては政府部内で総務省との調整などが発生するのでリードタイムが少しかかるということを御説明申し上げました。

15ページに進んでいただければと思います。医療経済実態調査で数年間置いた場合に課税経費率等がどのように変化するか。また、それが実際の改定率や財源の配分にどのように影響するかということを機械的に試算し直したものであります。平成24年度と26年度を比べますと、いずれにしても費用構造も大きく変わらず、また財源配分額は下の箱でございますけれども、左右を見比べていただきますと同じ金額が並んでいるということでございました。

 ここまでが医療経済実態調査に関する御報告でございます。

 それから18ページ以降が設備投資に関する調査についての振り返りであります。こちらでは、医療経済実態調査では見切れない固定資産台帳に着目した調査というものを直近5事業年度分とりました。その結果といたしまして、左下にありますように回収率が非常に低かったという問題点の指摘を受けております。右側に調査スケジュールが書いてございますけれども、真ん中のあたり、3月と6月に追加回収の依頼をかけた上でもこの程度の回収率だったということを問題としてご指摘いただきました。

19ページがその調査結果の概要であります。設備投資という観点では年度による変動が非常に大きいということで、必要な財源を見込むことは非常に難しいのではないかと。あるいは設備投資という観点からは、建物や情報システムなどに関する部分が多く、個別の診療行為との対応関係とは明確でないような投資が多いのではないかといったことが調査として明らかになったということでございます。それを踏まえて先ほどのような8%への対応の中では診療報酬のみで対応するということが結論づけられたということでございます。

 以上の事実を踏まえまして、分科会におきましては、最後の22ページのところでございますけれども、今後の進め方を御相談いたしました。3点ございまして、薬価調査及び特定保険医療材料価格調査の実施要否につきましては、分科会での議論を中医協に御報告した上で、中医協にて本年央までに決定することとしてはどうか。薬価改定の方法とあわせて中医協にて年央までに決定することとしてはどうか。

 2つ目の丸でありますけれども、医療経済実態調査についても分科会での議論を中医協に御報告して実施の要否を中医協で決定してはどうか。

 また、医療機関の設備投資に関する調査についてどのように行うかも含めまして、次回以降、分科会で引き続き議論を実施してはどうか。

 このように御提案したというのが事務局からの説明でありました。

 これを踏まえて「中医協 総−6−2」に進んでいただきたいのですが、分科会でこのような意見があったという御紹介がこちらになります。

 主な意見といたしまして、1番の薬価調査あるいは材料の価格調査につきましては、支払い側の委員より、患者・国民に過度な負担をかけないように調査を実施した上で2%分、8から10のギャップを乗せる形にすべきという御意見がありました。ただ診療側の委員からは、調査実施については慎重という立場の表明や、あるいは調査の実施要否を慎重に検討すべきではないかといった御意見がありました。流通関係の委員からは、薬価調査は未妥結減算の対応時期と重なり、行った場合の現場の負担が大きいということ。また正確な価格把握は難しいのではないかという御意見があり、それを受ける形で支払い側委員からも平成9年には前年に調査をしているのだから、正確な対応を行うために実施すべきではないかといったやりとりがございました。

 2点目が医療経済実態調査でありますが、こちらは支払い側委員、あるいは診療側委員、ともに費用の構造は1年では大きな変化がないということ。あるいは調査による現場の負担が大きいということから、改めて調査を行う必要性は低いのではないかという御意見がありました。

 3番目が設備投資に関する調査でありまして、回収率の話もありましたけれども、内容や方法について工夫する必要があるといったような議論を縷々行いまして、次回の分科会で、前回の調査について振り返りを行いながら、今後の進め方を議論してはどうかといったような結論となっております。

 以上が分科会からの報告になりまして、それを受けて本日、御議論をお願いしたいというのが「中医協 総−6−3」になります。今後の消費税率引き上げに向けた進め方ということで案を作らせていただいております。先ほどとほぼ同じような内容が並んでおります。

 「1.薬価調査・特定保険医療材料価格調査」につきましては、今後こちらの中医協の場でヒアリングを行った上で、平成29年4月の消費税率10%への引き上げに伴う薬価改定、特定保険医療材料価格改定の方法が決定していく中で、本年央までに決定してはどうか。

 また、「2.医療経済実態調査」につきましては、平成29年4月の消費税率引き上げに向けた調査は行わないこととしてはどうか。

 それから「3.医療機関等の設備投資に関する調査」は経緯もございますので分科会でまず御議論いただいて、その報告を待つこととしてはどうか。

 こちらについて御議論をお願いできればと思っております。説明は以上になります。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 では幸野委員、お願いいたします。

○幸野委員

 「中医協 総−6−3」の今後の進め方については了承します。ただ一点意見を述べさせていただきますと、医療機関等における消費税負担に関する分科会では、薬価調査・特定保険医療材料価格調査の実施が最も課題となっているかと思います。ここで意見があったことを分科会に伝えていただくか、中医協で検討するか、のいずれかになると思われますが、やはり消費税というのは実勢価格に上乗せするものであると思います。また、今後の薬価調査のあり方については、分科会の構成委員全員が、2年間の実勢価格がどう動くのかといったメカニズムを共有した上で、考えていく必要があるのではないかと思います。難しいかもしれませんが、製薬業界や卸売業界から、2年間にわたる実勢価格の動きについてのメカニズムをお示しいただき、分科会や中医協の構成委員が共有した上で、検討していくべきだと思います。

○田辺会長

 ほか、いかがでしょうか。

 よろしゅうございますか。それでは、ほかに御質問等もないようですので、本件につきましては中医協として承認するということでよろしゅうございますか。

 では、説明のあった件に関しましては中医協として承認したいと思います。

 次に「『選定療養に導入すべき事例等に関する提案・意見募集』の結果を踏まえた関係告示・通知の改正について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より説明をお願いいたします。

 保険医療企画調査室長、よろしくお願いいたします。

○三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。お手元に資料「中医協 総−7」を御用意いただければと思います。こちらにつきましては平成28年度改定に向けた議論の終わりごろ、1月29日の総会にて一旦お示しをして、少し整理が至っていなかったと私どもも反省をしたしまして、改めて今回対応することは何かということを再整理して御提案させていただいているものでございます。こちらの経緯につきましては先日も御報告したとおりでありまして、意見募集を行って、その中で私どもの中で対応すべきことを再整理したというものであります。

 真ん中あたりから続いておりますのは、大きく分けて2つほどございまして、既存の今ある現行の選定療養として設けられておりますクライテリアの中で、少し改善をしていく、あるいは明確化をしていくという対応をするということが必要ではないかと考えているものが1番であります。それから裏に2番とございますけれども、2番は療養の給付とは直接関係がないサービスであることを明確にしてお示しするということの御提案として受けとめていただけたらと思います。

 1番をごらんいただきたいと思います。既存の選定療養の類型の中における範囲の拡大や内容の明確化ということで、3点ほど御提案をさせていただければと思います。1番目の「・」でありますけれども、「特別の療養環境の提供」に係る「差額診察室」と書いてございます。特別の療養環境といたしましては、通常、入院を想定しておりまして、いわゆる特別室のような差額ベッド代を徴収するということをルールとしてこれまでもお認めいただいているところであります。これに関しまして、対応案というところに書いてございますけれども、例えば透析治療など長時間にわたって行われる治療について、個室等の特別の療養環境を提供する場合について、特別の料金を徴収することを認めてはどうかというのが1つ目の御提案になります。

 2つ目は予約診療に関してであります。こちらは現行制度の中でも十分対応可能だとは思いますけれども、土日や夜間等の特別な時間枠での設定ができることを明示するということをさせていただければと思っております。

 3点目が、回数制限を超える医療行為に関する腫瘍マーカー検査の対象範囲の拡大ということで、現在、AFPCEAといった腫瘍マーカーが認められているわけでありますけれども、これについて比較的頻繁に測定されており、また特異度が高いPSACA19-9の2つについて新たに追加することを認めていただけないかということ。

 以上が提案のその1でございます。

 裏をごらんいただければと思います。裏面では、療養の給付とは直接関係がないサービスだということを通知の中で明確化させていただきたいというものであります。6点ほどございます。

 1点目が、タミフル、リレンザ等の予防投与ということで、確定診断を受けていないような局面で予防的にタミフル、リレンザ等を投与するといったケースについては、治療の局面ではありませんので、療養の給付とは直接関係がないということになりますし、そのことを明示してはどうかというのが1点目であります。

 2点目が、検査の当日キャンセル料ということで、高額な薬剤の準備が必要なPET等の検査について、患者の都合で急にキャンセルになったような場合ということを想定しております。

 3点目が、院内託児所の使用料。

 4点目が、がん患者等を対象とした美容・整容等支援ということで、かつらの貸与、あるいは化粧の方法についての講習などを行う場合については療養の給付とは直接関係がないということで明示してはどうかということでございます。

 5点目が、糖尿病患者などを対象としたがん検診などということで、対応案のところに書いてございますけれども、治療中の疾病または負傷に対する医療行為とは別に検診を行うといった場合については療養の給付とは直接関係がないということを明示してはどうかということを書いてございます。

 最後が、義歯に対する名入れ、デンチャーマーキングというものでありますけれども、こちらも療養の給付とは直接関係がないということで、現場の中では例えば義歯床に名前を埋め込むことで、仮に認知症の患者さんが外してどこかに置いてしまったような場合でも容易に識別できるという意味で必要性は高いと伺っておりますので、療養の給付とは直接関係ないサービスとして明示してはどうかという御提案でございます。

 参考1としてつけておりますのが、御提案としていただいたもののリストでございます。参考2及び参考3は、現在のルールの中で保険外併用療養の中で認めているもの、あるいは療養の給付とは直接関係のないサービスの取り扱いを明示している通知でございまして、こちらの関係する告示・通知の改正を具体的に行いたいというのが本日の御提案となります。説明は以上です。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたらよろしくお願いいたします。

 では松原謙二委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 これは10年前に議論をしたことでございます。大体のことは、今までの当てはめで十分にできるということを中医協で確認したものであります。したがいまして、より明確に通知で出していただいて、今までのもので問題ないので、選定療養として行えるということを明確にすることには大変賛成であります。

 ただ、まだ幾つかの問題がございます。まず、「中医協 総−7」の一番下のところでございます。1ページ目の一番下、「回数制限を超える医療行為」に係る腫瘍マーカー検査の範囲拡大であります。基本的には賛成ですが、なぜこのようなものができたかというのを少し説明させていただきます。これは参考資料2の5ページ目を見ていただけますでしょうか。18と書いてあるところの3行目でございます。「本制度は、患者の要望に従い、患者の自己の選択に係るものとして」、これが大事な点でございます。10行目に、「1については、患者の不安を軽減する必要がある場合」とあります。つまり、医学的な問題ではなくて患者さんが心配されているということをいかにして改善するかということでございます。

 また、この組み立ての中で、本日の参考資料3のところであります。これの3ページ、3の「(2)診療報酬の算定上、回数制限のある検査等を規定回数以上に行った場合の費用」。一応、原則としては選定療養の中で、これは禁止されているけれども、括弧つきで(費用を徴収できるものとして)とあります。つまり選定療養としてお金を取れるものとして、今申し上げた参考資料3の3ページ、3の(2)にあったように「厚生労働大臣が定めるものを除く」という形になっています。簡単に申しますと、原則としては腫瘍マーカーは保険適用の中でやるべきだが、しかしこれについて幾つかの条件があって、厚生労働省が定めたものについては徴収してもいいというたてつけになっております。

 このCEAAFPというのは、当初は肝臓がんのときに予定していたものであります。しかしこれをさらに前立腺がんのPSA、また胆嚢がん、膵がんのCA19-9についても追加してはどうかということでございます。原則としてこういった腫瘍マーカーというのは大変強くがんを疑われる場合のみ、他の検査とあわせてするということであって、また1回だけということになっております。しかし、これを厳密に適用しますと、常にMRIをとったりエコーをしたり、そのようなことをしなければならないということであります。そういうことではなくて、やはり患者さんにとって、もし御両親が膵がんであったり、あるいは自分のCA19-9が高値であったら、ずっと経過を見ていきますと、後で癌が出るということがございます。

 そういったことを心配されている方に対して適切にということでございます。本来であれば保険適用にして検査できるように緩めるべきでありますが、しかし、そういうことをして常にMRIをとることも必要はございませんので、医学的に判断して、CA19-9は選定療養としてやっていいということであります。またPSAにつきましては、前立腺がんは非常に難しい問題がございます。早く見つけて早く治療することがいいことなのかどうなのか。手術したほうがいいのかどうか。まだ最終的な結論が明確には出ておりません。しかし、患者さんにとっては自分の前立腺がんのマーカーが高いというのは大変不安なことでありますので、適切に対応するために、今回は、いろいろな条件の中で選定療養として採用するということについては賛成であります。

 2点目は、この「中医協 総−7」の2ページ目であります。この下から2つ目の「・」、糖尿病患者等を対象としたがん検診等とあります。糖尿病の患者さんもそうですが、ほかの疾患をずっと見ていても、がんが出てくることは非常によくあることであります。糖尿病に限らず、ほかの疾患、つまり治療中の疾病または負傷に対する医療行為とは別に行うがん検診、あるいは検診について、10年前の議論で保険給付とは直接関係ないので、選定療養ではなく、もともと療養とは関係ないものとして処理しようとなったところであります。

 ただ、ここで問題となるのは、がん検診については問題がないけれども、10年前には市町村の老健法に基づく健診がございました。その後で特定健診に変わっております。私どもが患者さんを見ていて、ほかの疾患を見ていても、やはり特定健診を同時にやってほしいという方はかなりいらっしゃいます。そういうことから考えますと、文章を糖尿病患者さんに限らず「治療中の疾病または負傷に対する医療行為とは別に実施する検診」とすれば、検診は療養と関係ないという形が医療機関にとって明瞭になります。特定の疾患ではなくて全体において、こういうことはどうぞやってくださいと。特定健診を一旦医療機関の外に出ていただいてまた入ってきてもらう、あるいは別の日に来ていただいて検査するということ自体、患者さんにとって非常に負担でございます。明確化することによってできるようになりますので、こういった変更は賛成でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 では、よろしくお願いします。

○三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。どうもありがとうございました。

 今、松原謙二委員より御指摘がありました後者の話、がん検診等という部分の記述につきましては、御指摘どおり、この対応案のところに書いてありますような表現を使いまして、誤解のないように対応させていただければと思っております。ありがとうございました。

○松原謙二委員

 「がん検診等」には特定健診も入るのですね。

○田辺会長

 室長、よろしくお願いします。

○三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。想定をしておりませんでしたので、今、即答できませんで恐縮であります。追って御報告させていただきたいと思います。

○田辺会長

 では医療課長、お願いします。

○宮嵜医療課長

 医療課長でございます。趣旨は松原謙二委員が言われたとおりでございますので、わかりやすいように整理して出そうと思いますが、例えば糖尿病患者さんにがん検診はもちろん全然関係ないですけれども特定健診は関連することになりますので、本来、保険診療で見ていくところになりますから、その患者さんの病気と検診の組み合わせによって、最初の2行のほうに該当するのか下のほうに該当するのかという話になりますので、そこは通知等で整理するときに、わかりやすくできればと思います。

○松原謙二委員

 患者さんが二度三度来る必要のないように、1回で終わるようにしていただきたいと思います。血糖値だけはかって、ほかを見ないというのもおかしな話ですので、通知でより明確化していただきたいと思います。

○田辺会長

 ほか、いかがでしょうか。

 では幸野委員、お願いします。

○幸野委員

ただ今の松原委員の御意見があまり理解できていないのかもしれないですが、「回数制限を超える医療行為」に係る腫瘍マーカー検査の対象範囲の拡大として、PSACA19-9が追加されるということについて、この検査を自費で実施するということなので、全く問題ないかと思いますが、患者にとって、これを選定療養とするメリットを教えていただけますか。

○田辺会長

 では室長、よろしくお願いします。

○三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。私から答えさせていただければと思います。先ほど松原謙二委員より御指摘をいただきました、参考のほうもごらんいただければと思うのですけれども、右肩に「参考2」と振られました資料の5ページ。先ほどまさに松原謙二委員から御指摘をいただいたページでありますけれども、こちらに制度趣旨が書いてございます。18の(1)のところ、(2)からさかのぼること5行目ぐらいに「ただし」から始まるところがございます。「ただし、1については、患者の不安を軽減する必要がある場合」に行うものですよということが、当時の議論を踏まえまして制度化をされたということを踏まえて申し上げますと、お答えといたしましては患者さんが不安に感じていらっしゃることにお応えするということでございます。先ほど松原謙二委員よりもお話がありましたとおり、医学的な部分としての必要性という部分と患者の不安というものの折り合いをつけるという意味でこういう仕組みを設けているというものであります。

○田辺会長

 松原謙二委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 そのとおりでございます。医学的に保険適用ができないとき、回数制限があったりしてできないときには、これは医師として説明し説得するべきですが、それでも患者さんが大変不安に思っておられる時の方法として、これができたわけでございます。当初はそれも全部保険適用にすべきだという意見もあったわけですが、やはり、どう見ても1カ月ごとに検査するのは医学的に適切ではないのではないかというような意見もございまして、患者さんを中心としてつくった制度であります。ただ、肝臓がんだけではなくて、やはり膵がん、胆嚢がん、それから前立腺がんと、検査である程度特異的にわかる場合もあります。また、はかったはいいけれども、高いだけで不安に思って終わりということもございますので、その不安感をとるための仕組みだということに限定した上で種類を限定して、増やしたいということについては賛成だということであります。

○田辺会長

 幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 一点懸念事項を申し上げますと、我々は、選定療養は保険導入されないものと理解をしておりますが、前回の議論の中で、将来的に環境の変化によっては、選定療養が保険導入される可能性もあるという御説明もありました。将来的に保険導入される可能性があるのであれば、これらの検査を追加するということについて、患者のニーズ等の具体的なデータを示していただいてからでないと、判断しかねると思い、先ほどの質問をさせていただいた次第です。

○松原謙二委員

 先ほど申しましたように、本来は保険適用にしていただいて、特に疑うときや、ほかに検査があるときだけではなくて、回数制限を外していただいて、医師が、この患者さんについては調べたほうがいいなというときには、その患者さんに合わせて行っていただくのが一番いいというのが私どもの一番の希望であります。ただ、この議論をしたときに、やはりそういうことで全てを見るのは難しいだろうから、これは医学的にはほとんど必要ではなく、患者さんがたいへん心配して希望があったときに対応する仕組みとしてつくったものでありますので、そこのところを御理解いただきたいと思います。

○田辺会長

 では、まずは保険医療企画調査室長から。

○三浦保険医療企画調査室長

 1月にお示しした資料、あるいはそのときの議論の中での御懸念ではないかと推察いたします。保険外併用療養の中では、結局、選定療養と評価療養、2種類がございまして、保険導入を目指すということであれば、基本的には評価療養の世界に入っていくことになります。そういう意味では選定療養自体が何らかの方向性を持って、将来に予見を与えるものではないと私は理解をしておりまして、ここで選定療養のクライテリアに入ったからといって保険がどうかというのはまた別途考えることになります。保険は保険の世界で、サイエンスとして一定の効果があるかどうかという目で専門家の方に御議論いただくという場がございますので、そちらでの議論が必要かなと思っております。

○田辺会長

 では中川委員、どうぞ。

○中川委員

 幸野委員、選定療養は今後とも保険適用になる可能性があるものは入らないということを前回、我々はここで確認しています。これはそもそも保険適用になっている検査で、回数ですから。回数制限を超えたという部分ですので、回数制限を超えたものを将来保険適用にするとか何とかということとは関係ないのです。全く根拠のない心配なのに、どうしてもしてほしいというときのものです。本当に心配だからといって、不安軽減のために何でもかんでもやるということでは保険適用になりませんよね。そういう意味も含めてです。よろしいでしょうか。

○幸野委員

 これが保険導入への道筋ではないということでしたので了承いたします。

○田辺会長

 ほか、いかがでしょうか。

 では花井委員、お願いします。

○花井委員

 余り理解していないからだと思うのですが、今の議論で全く医学的には必要ないけれども、患者さんがぜひやってほしいというものは、結構ほかにもありそうな気がしています。基本的には、それはもう必要ないのですと、ちゃんとインフォームド・コンセントをして諦めさせるというのが基本だと思うのですけれども、それでもいろいろ患者さんの中にはぜひ検査をしてください、検査をしてくれるまでここを動きません、というような人もいる。そういう場合にこれで対応されるという部分と、それからやはり症例によっては、ちょっと頻度が高いからやっておいたほうがいいなという部分については、回数制限そのものが不合理だというものもあるわけですよね。そういうことを考えると、どうもこれが選定療養としてぽこっと入っているのは。今の経緯は聞きましたが、やはり何となく据わりが悪い感じは否めない気はします。本当に必要なものであれば、場合によっては回数制限を超えたこういう条件ではというのを欄外に書いて、本来は回数を超えた検査も保険でカバーすべきですよね。さっきおっしゃったように。ちょっとそこが、評価療養とこの選定療養との整理の中で、これがあることで両方の整理がちょっとわかりにくくなっているということはあると思うのです。これは、やめてはまずいのでしょうか。わかりませんけれども、ちょっとそこが気になったので、もう一回、整理について。

○松原謙二委員

 そのときの担当者としてお答えします。そのとおりでございます。これは非常におかしな部分なのですが、しかし患者さんにとってどうしてもこれをつくってほしいという、国民の意向を受けて厚生労働省がこれをおつくりになったところであります。それを広げることについては私たちも大変危惧しているところではありますが、しかし現実問題として、こういった需要があるように思いますので、いかがでしょうかという、厚生労働省の提案なので、それはそうでしょうねということであります。据わりが大変悪い部位です。この点においては、まだあと何カ所かございます。

○田辺会長

 では松本委員、どうぞ。

○松本委員

 これは毎月検査をするという話だけではなくて、例えばPSAの場合は「前立腺がんの疑い」という病名でトータル3回と決められているのです。そうすると非常に不合理なのです。およそ4.0ng/mLが正常範囲の上限ですけれども、それが高値の場合には大体生検をします。生検をして、悪性度マイナス、となった場合でも、やはりフォローはしていかなければいけない。それを、「前立腺がんの疑い」で検査していくことができないということになります。これは、そういう不合理をなくすためのものと私は理解しています。だから、毎月するとかという話とはちょっと違うと思います。

○田辺会長

 ほか、いかがでしょうか。

 よろしゅうございますか。

 ほかに御質問等もないようですので、本件につきましては中医協として承認するということでよろしゅうございますか。

 では、説明のあった件につきましては中医協として承認したいと思います。

 本日の議題は以上でございますけれども、事務局からその他として資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 では医療課長、お願いいたします。

○宮嵜医療課長

 医療課長でございます。お手元に「中医協 総−8」という資料をお配りしております。これは昨年末に取りまとめられた経済・財政再生計画の改革工程表の中から診療報酬関連部分を抜粋したものでございます。それに対して今般の改定でどういうところに対応できたか、されたかということと、次の改定に向けてどういう論点が残っているかというのを簡単に事務局のほうで整理したものでございます。個別の事項につきましては今後その都度御議論していただくことになろうかと思いますので、御参考までに配付させていただいているものでございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 御参考までということでございます。

 本日の議題は以上でございます。なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。

 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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