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2016年3月1日 薬事・食品衛生審議会 毒物劇物部会 議事録

○日時

平成28年3月1日(火)16:00〜


○場所

厚生労働省専用第23会議室


○出席者

出席委員(6名)五十音順

◎大 野 泰 雄、 石 塚 真由美、○栗 原 正 明、 黒 木 由美子
 城 内 博、 宮 川 宗 之
 (注) ◎部会長 ○部会長代理

欠席委員(2名)五十音順

藤 澤 英 司、 山 口 芳 裕

行政機関出席者

森  和 彦 (大臣官房審議官)
美 上 憲 一( (化学物質安全対策室長)

○議事

○化学物質安全対策室長 部会長の大野先生ですが、別の会合が遅れているようですので、まだ、こちらの方へ来られておりません。部会長代理の栗原先生に暫定的にお願いして、開会させていただこうと思います。

○事務局 それでは、ただいまより「薬事・食品衛生審議会平成27年度第1回毒物劇物部会」を開催いたします。最初に、先月の22日に当部会の委員である九州大学大学院薬学研究員教授の山田英之先生がお亡くなりになられました。この場をお借りして御報告し、御冥福をお祈りいたします。

 次に、毒物劇物部会の総員数は8名であり、定足数が過半数の5名となっております。本日は藤澤委員、山口委員から御欠席の連絡を頂いており、現在6名の委員の方々に御出席いただいておりますので、この会議は定足数に達していることを御報告申し上げます。なお、本会議は公開で行われ、資料及び議事録も公開となりますので、御承知おきいただければと思います。それでは開催に当たり、医薬担当大臣官房審議官より御挨拶申し上げます。

○審議官 医薬担当審議官の森でございます。少々変則のスタートになりましたが、一言だけ御挨拶を申し上げたいと思います。本日は、この毒物劇物部会の委員の先生方におかれましては、大変お忙しいところをお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。この部会は、毒物劇物の危害の防止に関して御審議を頂くことで行われているわけですが、単に規制をすればいいということだけでもなく、一方では有用な化学物質としての、いろいろな用途での使用というものがございます。そうしたものとのバランスの取れた規制というものを先生方の御意見を頂戴しながら取り行っていくということでございますので、この場におかれましても、化学的観点を踏まえて闊達な御議論をいただければと、このように考えております。今日は非常にたくさんの議題がございまして、大変だと思いますが、どうかよろしく御議論いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○事務局 部会長に到着いただきましたので、それでは大野部会長、以降の議事進行をお願いいたします。

○大野部会長 どうも遅くなりまして、失礼いたしました。前の会議を、ちょっと抜けるに抜けられない状況でした。すみませんでした。

 それでは、審議に入る前に事務局から資料の確認をしてくださるよう、お願いいたします。

○事務局 今回の議事次第1枚、座席表、委員名簿、次に、今回、御審議いただく11物質について資料1〜11まであります。当日配布資料として、平成28年度以降の毒物及び劇物指定のための物質、参考として毒物劇物の判定基準の以上になります。お手持ちの資料に不備などありましたら申し付けいただければと思います。

○大野部会長 よろしいでしょうか。少しこれとは別のことで、予定にも入っていなかったのですが、この部会の委員でありました山田先生が最近亡くなられたことと伺いました。できれば少しの間でも御冥福を祈りたいと思います。よろしくお願いいたします。

                                    (黙祷)

○大野部会長 どうもありがとうございました。それでは、最初の議題ですが、資料1の(クロロメチル)ベンゼン及びこれを含有する製剤の毒物及び劇物取締法に基づく指定について御検討いただきたいと思います。それでは、それについて事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 資料1を御覧ください。名称は、(クロロメチル)ベンゼン及びこれを含有する製剤です。この物質は、染料・合成樹脂・香料の合成原料、医薬品及び農薬の中間体、紙力増強剤、ガソリン重合物生成防止剤等として使用されています。また、GHSで急性毒性(吸入:蒸気)、皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され、危険物輸送に関する国連勧告で毒物及び腐食性物質に分類されており、急性毒性及び刺激性に関する有害性情報収集を実施したところ、別添の結果が得られました。

 次のページの別添1を御覧ください。物理化学的性状として、外観は、刺激臭のある無色の液体、沸点179℃、融点-43℃、密度1.10/cm3(20℃)、蒸気圧120Pa(20℃)、溶解性は、水:約1.2/L、エタノール、エーテル、クロロホルムに混和、引火点67℃、安定性・反応性は、金属の存在下で重合する。水の存在下で金属を腐食します。

 続いて、別添2を御覧ください。原体における急性毒性試験等のデータです。最初に、急性経口毒性試験結果は、ラットでLD501,231mg/kg、急性経皮毒性試験結果は、知見がありませんでした。急性吸入毒性試験結果は、蒸気で、ラットでLC50106ppm/hr、マウスでLC5057ppm/hrでした。これらは4時間換算をしている数値です。この急性吸入毒性試験結果から、毒物劇物の判定基準と照らし合わせて、毒物担当と判断いたしました。それから、皮膚腐食性については、ウサギの0.5mLの4時間適用により中等度の紅斑及び浮腫を認め、24時間適用では強い発赤が認められ、これらの知見では強い刺激性を示唆するものの劇物相当の腐食性を有するとは考えられませんでした。また、眼刺激性では、ウサギへの0.1mL適用により一つの試験では僅かな角膜混濁、強い紅斑、軽微から中等度の浮腫を認め、もう一方の試験では、中等度の発赤、軽微な腫脹を認めましたが、7〜10日後には完全に回復しました。

 一方、当該物質は、ヒト角膜に損傷を生じさせる可能性があるとしており、動物での知見は強い刺激性を示唆するものの、劇物相当となる重篤な損傷を示すものではない一方、ヒトでの知見は眼への重篤な損傷性を示唆していることから、劇物相当と判断いたしました。以上、これらを総合して、調査会においては、急性吸入毒性試験結果のLC5057ppm/hrより、(クロロメチル)ベンゼン及びこれを含有する製剤については、毒物に指定することが適当であると判断いたしました。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○大野部会長 ありがとうございました。いかがでしょうか。吸入毒性試験の結果から毒物に相当するという事務局の判断ですが、そういうことでよろしいでしょうか。

○宮川委員 細かいことで申し訳ありません。判定の結果はこれでよろしいかと思うのですが、書類の書きぶりで、今、事務局からの説明ではちゃんと、急性毒性吸入が区分3というように読み上げがあったのですが、これは1ページの文章だけを見ると、GHSで急性毒性、点でずっと区切ってあって、最後は区分1に分類されると書いてありますので、誤解しやすい書きぶりなので、急性の所も急性毒性は区分3とやっていただいたとおりに書いていただいた方がよろしいかと。細かいことで申し訳ありません。

○大野部会長 ありがとうございました。では、そのように、資料を、今回から修正ということですかね。それとも次回から修正することでよろしいですか。

○宮川委員 ええ、次回から気を付けていただければ。

○大野部会長 よろしいですか。ありがとうございます。ちょっと私からお願いなのですが、GHSの区分1に分類されるということが、ほかのものにもそういう表現があるのですが、添付書類でGHSの分類の基準みたいなものがあると思うので、それを添付していただけると有り難いのですが。毒劇物の判定基準は頂いているのですけれども。

○事務局 そうさせていただきます。

○大野部会長 よろしくお願いいたします。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。では、どうもありがとうございました。

 それでは、次の品目ですが、メタンスルホニル=クロリド及びこれを含有する製剤の毒物劇物取締法に基づく指定についてということで、これについての審議をお願いいたします。では事務局から、説明をお願いいたします。

○事務局 資料2を御覧ください。名称は、メタンスルホニル=クロリド及びこれを含有する製剤です。この物質は、難燃化剤、写真関連、繊維染料、農業用化学製品、製薬における合成中間体、安定化剤、触媒、硬化剤、塩素化剤として使用されています。また、GHSで急性毒性(経口)、急性毒性(経皮)が区分3、急性毒性(吸入:蒸気)、皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され、危険物輸送に関する国連勧告で毒物及び腐食性物質に分類されており、急性毒性及び刺激性に関する有害性情報収集を実施したところ、別添の結果が得られました。

 次の2ページの別添1を御覧ください。物理化学的性状として、外観は、無色〜淡黄色の発煙性液体、沸点は162℃、融点は-32℃、密度は1.4805/cm3(18℃)、蒸気圧は270Pa(20)、水と反応し、エタノール、エーテルに可溶、引火点は110℃、反応性は、塩基と激しく反応し、火災及び爆発の危険性をもたらし、水、水蒸気と反応し、有毒で腐食性のフューム(塩化水素等)を生成します。

 続いて、3ページの別添2を御覧ください。原体における急性毒性試験等のデータです。急性経口毒性試験結果は、ラットでLD50255mg/kg、急性経皮毒性試験結果は、ウサギでLD50200mg/kgを超え、2,000mg/kgより小さい。これらの数値からは、いずれも毒物劇物の判定基準に照らし合わせて、劇物相当と判断いたしました。また、急性吸入毒性試験結果については、蒸気で、ラットでLC500.117mg//hrppmに換算すると25ppm/hr、これにより毒物相当と判断いたしました。また、皮膚腐食性については、ラットで皮膚腐食性があり、具体的には、ラットで尻尾を1時間浸潤させたところ、尻尾の色は白くなり、浸潤部分の尻尾が1日か2日で脱落したことにより、腐食性が認められました。これにより劇物相当と判断いたしました。

 さらに、眼刺激性では、ウサギで重篤な損傷が認められております。具体的には、ウサギで眼への適用後、直ちに角膜混濁が生じ、結膜は白色に壊死し、影響が持続した。また、別の試験では、ウサギの眼の結膜嚢に適用したところ、48時間は眼球の観察ができないほど結膜が重度の炎症になり、3日から7日の平均虹彩スコアは2であったことから、劇物相当と判断いたしました。これらを総合して、調査会においては、急性吸入毒性試験結果のLC500.117mg//hrppm換算で25ppm/hr、これにより、メタンスルホニル=クロリド及びこれを含有する製剤については、毒物に指定することが適当であると判断いたしました。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○大野部会長 ありがとうございました。これについて御意見ありますでしょうか。それではこれについて毒物に指定するという事務局案ですが、それでよろしいでしょうか。それではそのような結論にいたします。

○宮川委員 一つ前の方でよろしいですか。一つ前について、先ほど私、発言をしてしまいましたが、一つ前の物質ですが、これは先ほど読み上げられたときに区分3と言われたような気がして、この2ページを見ると下の方に、acute tox inhalationが区分は3とEUの分類が書いてあるので、3かという頭があったのですが、これは数値を見ると区分3ではなくて、1か2ということだと思いますので、先ほどの発言はなかったことにしていただければと思います。

○大野部会長 分かりました。ありがとうございます。資料2の品目についてはいかがでしょうか。よろしいですか。それでは、そういうことで、これは毒物に指定とさせていただきます。

 では、資料3を御覧ください。これはグリコール酸及びこれを含有する製剤の毒物及び劇物取締法に基づく劇物の指定についての御審議です。では事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 資料3を御覧ください。名称は、グリコール酸及びこれを含有する製剤(ただし、グリコール酸3.6%以下を含有するものを除く。)です。この物質は、化粧品産業で多く使用され、また、洗浄剤等にも使用されています。他にはpH調整剤、有機化学合成の出発原料としても使用されています。また、GHSで皮膚腐食性/刺激性が区分1B、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され、危険物輸送に関する国連勧告で腐食性物質に分類されており、急性毒性及び刺激性に関する有害性情報収集を実施したところ、別添の結果が得られました。

 別添1を御覧ください。物理化学的性状として、外観は、無色の吸湿性結晶、沸点100℃で分解、融点80℃、密度1.49/cm3(25)、蒸気圧2.67Pa(25)、溶解性は、水に非常によく溶ける。メタノール、エタノール、アセトン、酢酸、エーテルに可溶、安定性・反応性は、強酸化剤、シアン化物、硫化物と反応、アルミニウム、亜鉛、スズと激しく反応します。

 続いて、別添2を御覧ください。原体における急性毒性試験等のデータです。最初に、急性経口毒性試験結果は、ラットでLD501,938mg/kg、急性経皮毒性試験結果は、知見がありませんでした。それから、急性吸入毒性試験結果は、ミストで、ラットでLC503.6mg//hrでした。刺激性は、ウサギで皮膚腐食性があり、眼刺激性は、重篤な損傷となっています。この原体でのデータを基に事業者より、3.6%製剤の毒性データが提出され、当該製剤が劇性を持たないものであることが判明したことを受けて、製剤除外も併せて指定するというものですが、それについては、次の4ページを御覧ください。

 ここに先ほどの除外に当たっては、指定される根拠となる項目について試験を実施して、その項目が劇物相当ではないということを提示していただくということなのですが、ここでは前の3ページを見ていただくと、原体において、刺激性のウサギの皮膚腐食性及び眼刺激性については、劇物相当という毒性評価です。

 一方、急性経皮毒性試験結果は、知見がないということなので、事実上はこの3項目について試験を実施して、除外が可能かどうかを審議するというものです。原体で実際に試験をされた事業者については、急性経皮毒性試験結果が、ラットでLD501,000mg/kg、また、今回の除外の濃度を検討する3.6%製剤の場合は、毒物劇物の判定基準に従い、劇物の最大の急性毒性値のLD501,000/mg10倍の10,000mg/kgよりもLD50が大きかったという数値が挙がっています。

 刺激性については、ウサギで皮膚腐食性、眼刺激性については、腐食性なし、また、眼刺激性も軽度であったという結果が出ており、3.6%製剤については除外が可能かと考えております。

 もう一方の、更に高い濃度での除外を検討された事業者もおり、10%製剤については、急性経皮毒性試験結果に関しては、原体でLD501,000mg/kgよりも大きいということなので、問題ないと思います。

 問題は刺激性の皮膚腐食性、眼刺激性がどうかという観点から見ると、10%製剤の試験結果が提示されており、3.6%製剤は、原体をただ単に水で希釈して、試験をしているのに対して、10%製剤に関しては、最大に溶解できる限り溶かして、その後、3.5にpH調整するために、溶剤の中に水酸化ナトリウムを添加している試験結果です。

 これについては調査会でも議論をしており、pHを調整していない溶液と比較すると、pH調整しているものの方が、非乖離状態のグリコール酸自身の濃度が低くなるということで、濃度が低くなれば経皮吸収は低下してしまうので、毒性発現は、減弱する結果になってしまうということです。基本的には水酸化ナトリウムですから、ナトリウム塩を生成しており、純然たるグリコール酸の評価ができていないということですから、pHは濃度依存的に低下します。最大溶解濃度が70%で、pHが0.5、緩衝剤等でpHを上げると、非乖離状態の酸の濃度は低下するので、pH3.5で非乖離状態のグリコール酸は、大体70%となり、pH3.5で調整した水溶液の実際のグリコール酸は10%製剤と書いてあるものでは、7.4%、それから30%では、21.9%、40%では、28.9%という調査結果でした。これらの数値は、事業者から御提示していただいた濃度と大体合っています。

 以上を考慮しながら、基本的にはpH3.5に調整したものにおいてしか、10%製剤の除外が難しいということであれば、溶剤で使うものを特段、毒劇法の中では規定しておりませんので、その辺も加味したpHとの兼ね合いをもっての除外ということになってしまいます。余り適切ではないという判断をさせていただき、基本的には3.6%製剤の除外と結論させていただきました。

 これらを総合して、調査会においては、皮膚腐食性及び眼刺激性により、グリコール酸及びこれを含有する製剤(ただし、グリコール酸3.6%以下を含有するものを除く。)については、劇物に指定することが適当であると判断いたしましたしました。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○大野部会長 ありがとうございました。若干、複雑な所がありましたが、原体について劇物ということと、3.6%製剤についてどうするかということで御議論いただければよろしいかと思います。10%製剤については、今御説明がありましたように、調整しているということで、原体そのものではないということだと思います。いかがでしょうか。

 ただ、自分で言っておきながら変ですが、10%製剤の毒性で、ウサギで眼刺激性試験では「なし」というのは、これはpH調整していないのですね。これで「なし」というのも何か変だなと思うのですが。3.6%だと軽度の刺激性があるのに、なぜこのようになったのかと。これについては特に、報告には何か組成が違うとかそういうことはあるのですか。

○事務局 今のお話は3.6%製剤のことですか。

○大野部会長 3.6%では、軽度の眼刺激性があるのに、それより濃度の高い10%製剤では、眼刺激性がないというのが変だなというところですね。これは水酸化ナトリウムを入れて、pHを調整したものですか。

○事務局 全部pHを調整しているものです。

○大野部会長 こっちもそうですか。

○事務局 はい。10%製剤と書かれているほかにもいろいろな濃度があるのですが、水酸化ナトリウムであるとか何らかの、pH調整剤が入っていると思っていただければと思います。

○大野部会長 分かりました。上の方がpHが書いてあるので、こちらは調整していないのかと思ったのですが、してあるということですね。先生方、いかがでしょうか。それでは事務局案では、原体については劇物と。3.6%以下のものについては、そういう指定はしないという事務局案ですが、そういう結論でよろしいでしょうか。ありがとうございました。では、そのようにいたします。

○城内委員 中身ではないのですが、この文章はこのままどこかに出るものなのでしょうか。この文章はここだけの文章なのでしょうか。

○大野部会長 資料ですから、公開対象です。

○事務局 公開になります。

○城内委員 このままですか。まだ直せるのですか。と言うのは1ページの事務局案という所で、括弧書きの、「ただし、グリコール酸酸」とか、そういうのがあるので、ちょっと気になっただけです。中身の問題ではないのですが、よろしくお願いします。

○大野部会長 ありがとうございます。公開したときに恥をかくことになりますので、修正をお願いいたします。それでよろしいでしょうか。

 それでは、次の2−セカンダリ−ブチルフェノール及びこれを含有する製剤の指定について、説明をお願いいたします。

○事務局 資料4を御覧ください。名称は、2−セカンダリ−ブチルフェノール及びこれを含有する製剤です。この物質は、樹脂、可塑剤、界面活性剤及び他の製品の製造における化学中間体です。

 また、GHSで皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され、危険物輸送に関する国連勧告で腐食性物質に分類されており、急性毒性及び刺激性に関する有害性情報収集を実施したところ、別添の結果が得られました。

 2ページの別添1を御覧ください。物理的化学的性状として、外観は、淡黄色の透明な液体、沸点16℃、融点228℃、密度0.9804g/cm325℃)、蒸気圧109Pa25℃)、溶解性は、水:1.520mg/L、アルコール、エーテル、アルカリに僅かに溶ける。引火点107℃、安定性・反応性は、酸化剤と反応する。塩基、酸無水物、酸塩化物と激しく反応します。

 続いて、別添2を御覧ください。原体における急性毒性試験等のデータです。最初に、急性経口毒性試験結果は、ラットでLD50:>500mg/kg〜<1,000mg/kg。急性経皮毒性試験結果は、ウサギでLD505,560mg/kg、急性吸入毒性試験結果は、蒸気で、ラットでLC50:>1.78mg//hrでした。

 刺激性は、皮膚腐食性については、ウサギで4時間又は3分間の適用で、毛細血管の出血及び痂皮形成などの反応が見られ、7日間回復せず、腐食性を示し、また、ウサギへの4時間刺激性試験で平均刺激スコアは5〜6であることから、劇物相当と判断しました。

 さらに、眼刺激性では、ウサギの眼に重度の刺激を引き起こし、適用後24時間の眼刺激性の平均スコアが78.2であり、7日間での回復は見られなかったことから、劇物相当と判断しました。

 調査会においては、皮膚腐食性及び眼刺激性により、2−セカンダリ−ブチルフェノール及びこれを含有する製剤については、劇物に指定することが適当であると判断しました。御審議のほどよろしくお願いします。

○大野部会長 いかがですか。コメントはありますか。

○城内委員 間違い探しみたいなことかもしれませんが、融点が228℃でいいのですかね。

○化学物質安全対策室長 沸点と融点が逆になっていると思います。

○城内委員 逆でいいですか。

○化学物質安全対策室長 そうです。沸点が228℃で融点が16℃だと思います。

○大野部会長 いいですね、はい。

○城内委員 はい、安心しました。ありがとうございます。

○大野部会長 一応、修正するということで、確認しておいていただけますか。字がずれていると、値そのものも違う可能性もありますので。

○事務局 確認します。

○大野部会長 お願いします。

○黒木委員 急性毒性ですが、蒸気でLC50:>1.78mg//hrということですが、毒物は2.0mg//hr以下のものということになっているので、1.78以上ですが、2.0mg以下であるという事実はないわけですね。ここら辺は、何か調査会で審議とか、事務局の考え方としてはどういった感じなのでしょうか。

○事務局 調査会ではこの議論はありませんでした。別の物質で以上という言い方は変なのですが、より大きいということを、その判定の判断基準にするのはいかがなものかというお話が出ました。今回、このものについてはそれより大きいということでしたので、この数値をもっての判断は差し控えたということです。

○大野部会長 これは1.78mg//hr以上というからには、それより大きいということは、そのときに何か毒性データがあったのではないかと思うのですが、これは特に死に近付くような毒性が出ていないとか、そういうことがあればいいのではないかと思うのですが、そういうことはあったのでしょうか。

○事務局 この数値を出させていただいたのですが、飽和蒸気6.6mg//hrでばく露しても、死亡がないという事実もあったということで、この数値をもってはなかなか判断できかねるということです。

○大野部会長 飽和状態でやっても、死ななかったという結果があるわけですか。

○事務局 そのようなデータがあるので。

○大野部会長 では、それ以上は上げられないということですか。

○事務局 そのとおりです。

○大野部会長 ありがとうございます。ほかにありますか。先ほど城内先生から御指摘いただきましたが、外に公開するものだと、文章をもう少し慎重に見なくてはいけないと受け取ったのですが、そういう意味では、私も気になっていたところです。ほかのところもみんなそうなのですが、「GHSで皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類されて」、そうなっているのですが、ほとんどみんなこういう表現を使っているのですが、「眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され」というのは、何か変ですね。何か、「眼に対する損傷性、眼刺激性が区分1に分類され」だったらいいのですが、それ以上何かあるのかと。

○宮川委員 GHSの分類のクラスの名前自体が、重篤な損傷性/刺激性という名前になっていたと思いますので、それをそのままお使いになったのかと思いますから、クラスの日本語にしたもの、そのままに書いておいた方がいいような気はします。GHS分類についてこう述べている部分ですので。

○大野部会長 最初の翻訳の所が少しおかしかったのかと思ったのですが、それは先ほどそういう意味合いもあって、分類の表みたいものを出してほしいと申し上げたのですが、最初のGHSの書類を翻訳するときのタームが、日本語になっていなかったのかと思いますが、そういうことはしょうがないのですかね。重篤な損傷性というと、それがあるかないかということになるかと思うのですが。

○事務局 そうですね、この書き方はGHS分類の、その文言をそのまま使っているということです。我々の毒物劇物の判定基準からすると、皮膚腐食性とかに対して同じことを言っているとは思うのですが。

○城内委員 もともとは眼に対する腐食性と言っていたのですが、それは眼に対しては腐食性ではなくて、確か重篤な損傷性だねという経緯があって、シリアスダメージを訳してこうなったということなのですが。

○大野部会長 では、そういうことで分類上、今のところ公的な文書では「重篤な損傷性」という表現になっていることのようですので、それは納得しました。ほかにありますか。それでは、結論は劇物に指定するということでよろしいですね。ありがとうございます。あと、沸点と融点については確認していただいて、必要に応じて修正していただくことにします。

 資料5ですが、ビス(-エチルヘキシル)=水素=ホスフアート及びこれを含有する製剤についての御審議をお願いします。事務局から、説明をお願いします。

○事務局 資料5を御覧ください。名称は、ビス(-エチルヘキシル)=水素=ホスフアート及びこれを含有する製剤(ただし、ビス(-エチルヘキシル)=水素=ホスフアート2%以下を含有するものを除く。)です。この物質は、希土類の選択抽出剤、ウラン化合物等金属塩の抽出剤等、いろいろな用途に使用されています。潤滑油、防蝕剤、抗酸化剤としても使用されています。

 これについては、今も御議論いただいていますが、GHSで皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され、危険物輸送に関する国連勧告で腐食性物質に分類されており、急性毒性及び刺激性に関する有害性情報収集を実施したところ、別添の結果が得られました。

 3ページの別紙1を御覧ください。物理化学的性状として、外観は、無色又は琥珀色/淡黄色の液体、沸点240℃で分解、融点-50℃、密度0.97/cm3、蒸気圧10Pa(20)、溶解性は、水:0.21/100mL、ベンゼン、ヘキサンに可溶、引火点198℃、安定性・反応性は、多くの金属と反応し水素を発生します。

 続いて、別紙2を御覧ください。原体における急性毒性試験のデータです。最初に、急性経口毒性試験結果は、ラットでLD501,400mg/kg、急性経皮毒性試験結果は、ウサギでLD501,200mg/kg、急性吸入毒性試験結果は、ミストで、ラットで飽和蒸気によるLC0(死亡率0%)として>1.3mg//hr(1.8mg//hr)から、ミストLC50値として1.05.0mg/Lと推察しました。

 皮膚腐食性については、ウサギで0.01mLの無希釈液を24時間非閉鎖適用したところ、グレード6の壊死が認められ(最大値のグレード100.01%溶液による壊死)、劇物相当と判断しました。

 さらに、眼刺激性では、ウサギ角膜にグレード9の壊死が認められ(グレード5は0.005mLによる強い熱傷、グレード10は1%溶液0.5mLによる強い熱傷)、劇物相当と判断しました。

 これらの結果を踏まえて、原体で皮膚腐食性、眼刺激性から劇物相当と判断いたしました。5ページに2%及び0.2%製剤と二つの数値が書いてありますが、これらについては、事業者から2%及び0.2%製剤の毒性データが提出され、当該製剤が劇性を持たないものであることが判明したことにより、製剤除外も併せて指定をするというもので、2%製剤に関しては、皮膚腐食性については、2%の被験物質0.5mLを3匹のウサギに塗布し、5時間、24時間、48時間、72時間後に塗布部位の皮膚反応指数を採点し、全ての試験対象に軽度の皮膚刺激性が認められましたが、最高皮膚刺激指数が5時間後の観察時の3.33であり、一次皮膚刺激指数は1.17と算出され、皮膚腐食性は見当たらない。

 同様に、眼刺激性についても、3匹のウサギに対し点眼を行い観察し、1時間、24時間、48時間、72時間後に採点し、全ての試験対象に軽度の眼刺激性反応がありますが、48時間後の観察時までには回復しているということで、劇物相当ではないということで、2%以下を含有するものを除いたビス(-エチルヘキシル)=水素=ホスフアート及びこれを含有する製剤について、劇物に指定することが適当であるというのが、調査会の審議結果です。御審議のほどよろしくお願いします。

○大野部会長 ありがとうございます。2%では皮膚腐食性、眼刺激性はなしということで、劇物相当から外すということです。先生方から御意見を伺いたいのですが、いかがですか。

○宮川委員 判定には、これは皮膚と眼なので関わらないと思いますが、「急性吸入毒性(ミスト)」と書いてあり、1.3mg//hrを4時間換算で1.8mg//hrとなっていて、これは平方根換算していると思うのですが、確かGHSの基準だと、ダスト、ヴェイパーの場合には平方根換算ですが、ミスト、ダストの場合には時間で直接比例換算だったと思うので、これは1.3mg//hrだと2.6mg//hrになるのではないかと思うのですが、いかがですか。

 別の物質ですが、資料8の3ページを見ると、同じくミストの*2で、4.4mg//hrが4分の1の1.1mg//hrになっていて、こちらの方は、正しくミストの場合で計算されていると。

○事務局 再度確認します。

○宮川委員 2.6mg//hrだとしても、区分は変わらないと思いますので、こちらに影響はないと思います。ちなみに、毒劇の判断で、別途時間換算のルールがあるということであれば、それは別ですが、少なくともGHSではそういうルールです。

○大野部会長 ありがとうございます。

○黒木委員 こちらに飽和蒸気によるLC50、死亡率0という付記がありますので、先ほどの資料4にもそのようなことであれば、記載していただければと思います。

○大野部会長 ありがとうございます。もし、そういうことでしたら、記載してくださるようにお願いします。

○栗原部会長代理 本当にささいなことですが、1ページの名称、英語名の所の一番目の名前ですが、これは「hydrogen」の前にスペースが必要です。2番目を見ると、水素の両脇にスペースのマークがありますが、このスペースが必要です。それに伴って3ページの一番上の英語名、ここも「hydrogen」の前にスペースが必要です。

○大野部会長 ありがとうございます。これは今回直せるのですか。既に原体の劇物として公示されてしまっていると、まずいかと思ったのですが。

○事務局 はい。まだ修正できます。

○大野部会長 それでは修正してください。お願いします。

○宮川委員 先ほどの死亡率0%の所の記述ですが、これは飽和蒸気圧によるLC0値が書いてあって、しかも飽和蒸気圧の場合には、これはミストではなくてヴェイパーと考えた方がよろしいですかね。

○事務局 そうですね。

○宮川委員 そうすると、ヴェイパーのデータを基にしているけれども、でもミストの方を推定してこうしたという考え方になるかと思います。

○事務局 そうです。

○宮川委員 最後の所が、ミストで判断したかヴェイパーで判断したかだと、大分基準が違いますので、よろしくお願いします。

○事務局 分かりました。

○大野部会長 ありがとうございます。ほかにありますか。それでは、今、御指摘のあった所を修正していただくということで、指定に関しては、このものについて、原体は劇物、2%以下のものについてはそこから除くという結論で、この部会の結論でよろしいですか。ありがとうございます。では、そのようにします。

 資料6ですが、ブチル(トリクロロ)スタンナン及びこれを含有する製剤の指定についてということで、御議論をお願いします。まず、事務局から説明をお願いします。

○事務局 資料6を御覧ください。名称は、ブチル(トリクロロ)スタンナン及びこれを含有する製剤です。この物質は、プラスチックに添加する安定化剤の中間体、他の有機スズ化合物の中間体、高純度のものはガラス表面処理剤として使用されています。

 また、GHSで皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され、危険物輸送に関する国連勧告で毒物に分類されており、急性毒性及び刺激性に関する有害性情報収集を実施したところ、別添の結果が得られました。

 2ページの別添1を御覧ください。物理化学的性状として、外観は、無色〜琥珀色の液体、沸点98℃、融点-63℃、密度1.71g/cm3(25)、蒸気圧0.06hPa(25)、溶解性は、水、ベンゼンに可溶、引火点81℃、安定性・反応性は、水と反応し、当該物質は、水酸化モノブチルスズに加水分解されます。

 続いて、別添2を御覧ください。原体における急性毒性試験等のデータです。急性経口毒性試験結果は、ラットでLD502,200mg/kg、マウスでLD501,400mg/kg、急性経皮毒性試験結果は、知見がありませんでした。急性吸入毒性試験結果も、知見がありませんでした。

 皮膚腐食性については、ウサギで4時間の半閉鎖適用で、強い紅斑、軽微な浮腫あるいは重度の組織破壊が見られ、眼刺激性においても、不可逆的な腐食性を示すというデータがあり、いずれの刺激性においても、劇物相当と判断しました。

 調査会においては、皮膚腐食性及び眼刺激性により、ブチル(トリクロロ)スタンナン及びこれを含有する製剤については、劇物に指定することが適当であると判断しました。御審議のほどよろしくお願いします。

○大野部会長 ありがとうございます。いかがですか。これについて、御意見、御質問はありますか。

○石塚委員 私の勘違いかもしれないのですが、トリクロロのつづりは、トリクロロのrはこれでよろしいのですか。

○大野部会長 栗原先生、いかがですか。

○栗原部会長代理 1個目が違います。一つ目の「chrolo」が。「loro」です。

○大野部会長 「loro」、はい。

○栗原部会長代理 二つ目以降は大丈夫です。

○石塚委員 そうなると、多分2ページの別添1も、つづりを確認いただいた方がいいかと思いました。

○大野部会長 はい、これは栗原先生が専門ですので、それで修正していただければ、よろしいのではないかと思います。

○栗原部会長代理 そうです、それで大丈夫です。

○大野部会長 この名称の所のトリクロロの所が「rolo」ではなくて「loro」です。

○栗原部会長代理 あと、ついでですので、そこの部分で英語名の2行目の最初に「Momo」と書いてある。これは「Mono」です。

○大野部会長 ありがとうございます。ほかにありますか。よろしいですか。それでは、これについては、ウサギの皮膚腐食性と眼刺激性、両方から劇物に指定するという案ですが、それをこの部会の結論にしてよろしいですか。ありがとうございます。それでは、御指摘のあった所の修正をお願いします。

 資料7ですが、無水酢酸及びこれを含有する製剤、それについての御審議をお願いします。これについて、事務局から説明をお願いします。

○事務局 資料7を御覧ください。名称は、無水酢酸及びこれを含有する製剤です。この物質は、アセチルセルロース繊維、プラスチック及び酢酸ビニルの製造に使用され、医薬品染料及び香料の製造において、アセチル化剤及び縮合剤として使用されています。また、GHSで急性毒性(吸入:蒸気)が区分3、皮膚腐食性/刺激性が区分1A-1C、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され、危険物輸送に関する国連勧告で腐食性物質に分類されており、急性毒性及び刺激性に関する有害性情報収集を実施したところ、別添の結果が得られました。

 2ページ、別添1を御覧ください。物理化学的性状としては、外観は、刺激臭のある無色の液体、沸点は139℃、融点は-73℃、密度は1.08/cm3(20)、蒸気圧は0.5kPa(20)、水とは分解し、アルコール、エーテル、クロロホルムに可溶、引火点は49℃、反応性については、水と激しく反応し、酢酸と熱を生成します。

 3ページ、別添2を御覧ください。原体における急性毒性試験等のデータです。最初に、急性経口毒性試験結果は、ラットでLD50630mg/kg、急性経皮毒性試験結果は、ウサギでLD504,000mg/kgであり、これらの数値からは、いずれも毒物劇物の判定基準に照らし合わせて、毒物又は劇物相当ではないと判断いたしました。

 急性吸入毒性試験結果については、1群雌雄各5匹を用いて、無希釈の無水酢酸蒸気を、1日6時間、週5日間で2週間全身ばく露した結果、雄の方の1,670mg/3では、5匹中2匹の死亡が認められたことから、LC50を4時間ばく露換算した2.1mg//hrにより、劇物相当と判断いたしました。また、皮膚腐食性については、皮膚腐食性あり、眼刺激性には、重篤な損傷という判断をしています。

 具体的には、皮膚腐食性については、ウサギで24時間貼付した試験では、軽微な刺激性を示したと報告がある一方で、熱傷及び水疱が認められたという報告もあります。ヒトでは、皮膚に強い損傷(熱傷、水疱及び壊死)を来したことが報告されており、強度の刺激性ないしは腐食性を示す可能性があるものの、腐食性について、不可逆的影響を真皮に至る壊死を明確に示す知見は認められていませんが、恐らく接触部位の水分含有量により、腐食性を示すものと推察されることから劇物相当と判断いたしました。

 眼刺激性では、ウサギで最大スコア10のうちのスコア9の刺激性を示し、また、ヒトでは、角膜熱傷が報告され、角膜混濁及び失明も認められていることから、重篤な損傷(不可逆的な損傷)を示すものであり、劇物相当と判断いたしました。

 調査会においては、急性吸入毒性試験結果のLC502.1mg/L/hr、皮膚腐食性及び眼刺激性により、無水酢酸及びこれを含有する製剤については、劇物に指定することが適当であると判断いたしました。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○大野部会長 いかがでしょうか。御質問、御意見はありますか。

 私から確認ですが、急性吸入毒性の所で、1日4時間で1週間ばく露したと聞き取ったのですが、間違ないでしょうか。

○事務局 無希釈の無水酢酸蒸気を1日6時間、週5日間で、合計2週間全身ばく露したということです。

○大野部会長 試験結果の所に、2.1mg//hrと書いてありますが、これはどういうことなのでしょうか。

○事務局 その試験結果の所で、1群雌雄各5匹を用いて、雄の結果で1,670mg/3で、5匹中2匹の死亡が認められたことから、これをLC50の4時間ばく露に換算した結果、2.1mg//hrという計算をしたということです。

○大野部会長 そうですか。今までこの試験については、1回きりの試験での結果に基づいて指定されているのかと思ったのですが、1週間ということでの安全性サイドに寄った指定になるのでよかったのかと思ったのですけれども。これについては、1週間ということを考慮しないで、指定するということで、今までもやってきたのでしょうか。

○事務局 今、お話させていただいたのは、確かに1日6時間、週5日の2週間ばく露の知見によるということですが、実際、これは別のデータですが、1.68mg//hrで、5匹中2匹の死亡が認められたことで、4時間換算ばく露として、2.1mg//hrと推定したというのが実際のデータかとは思いますが、実際の吸入毒性試験の蒸気ばく露と有害性情報調査が3件ありました。いずれも、非常に毒性が高かったということです。その1件について今、お話させていただいたものですが。

2週間試験を行ったというところですが、GLPの基準によると、2週間最長で試験をするというそのプロトコールに従って行ったことではありますが、最後までマウスがもったということではないようです。一般状態悪化のため、初回ばく露後に、切迫殺しているのが知見として得られています。誤解を招く言い方になってしまって、申し訳ありません。1週間をフルでマウスが生きていたというわけではなくて、初回投与後に死亡している。

○大野部会長 1週間の観察とかそういう意味では。

○事務局 そういう意味ではありません。すみません。

○大野部会長 分かりました。失礼しました。先生方、よろしいでしょうか。

○宮川委員 今のところで、一応、そういう複数のデータがあったときに、換算のもとがどういう条件だったか書いておいていただくと、はっきりするのかということが1点と。

 もう一つは、GHSの基準に合わせて毒劇の判定の急性毒性を作ってあると思いますが、一番困るのは、蒸気でmg/Lの場合とppmの場合です。そこは実は、基準が違うのです。どちらの方を使うかということで、違う型になるので、できれば蒸気と書いてあるときは、ppmでどうなるかという確認をしたところを見せていただけると有り難いです。

 この物質の場合には、たまたま分子量が100に近いので、100よりも少し小さいぐらいのところの分子量の物質だと、「mg/L」と「ppm」のGHSの判断基準が同じになるのですね。そこから、ずれればずれるほど、重量でやった場合と、体積でやった場合とが異なって、基準がずれてきますので、この物質の場合には、非常に近いところになると思いますので、2.1℃とすると、ppm換算しても多分、同じになると思います。その辺りがありますので、できれば蒸気の場合には、ppmで示していただくのが基本なのかと思っていたのですが、GHSの場合はそうなのですが、毒劇の場合には、mg/Lを基本でやるのであれば、そこもどこかで分かるように書いていただくと、よろしいかと思います。

○大野部会長 ありがとうございます。両方書いていただいて、GHS試験はppmでやったならば、ppmの方で、mgでやったらmgという感じで。

○宮川委員 あくまでも毒劇の判断基準というのが書いてあるとおりだとすると、蒸気の場合にはmg/Lと書いてあるので、そういうわけなのですね。

○事務局 はい。

○大野部会長 ありがとうございます。

○黒木委員 単位に関して、一つお願いです。戻って申し訳ありませんが、資料1の吸入毒性の蒸気で、最終がppmで書いてありますので、これもmg//hrですね。蒸気の判定基準、毒劇の判定基準と分かるように、それも併記していただければと思います。

○大野部会長 資料1の。

○黒木委員 資料1の吸入毒性の所の蒸気ですが、最終的にppmの4時間換算だけが資料にありまして、mg//hrの換算も併記されていてほしいというところです。

○大野部会長 はい、分かりました。

○黒木委員 細かいところですが、資料7の急性経皮毒性のLD50値、4000mg/kgですが、そこの4の後ろの「,」が、ここだけ抜けていましたので、申し添えておきます。

○事務局 ありがとうございます。

○大野部会長 それでは、今、宮川先生、黒木先生から御指摘があったことについて、対応をしていただけますようお願いします。ほかにありますでしょうか。

○城内委員 また、小さいところで申し訳ありませんが、1ページの名称の英語名の所で、「Acetic acid」の後ろの「、」は要らないのではないですか。

○栗原部会長代理 どちらですか。

○大野部会長 2番目の所ですね。

○栗原部会長代理 私も今、言おうと思っていたのですが、これは「、」ではなくて「,」です。「Acetic acidAnhydride」が多分、正しいと思います。ですから、化合物を区切るのに普通の点を使っていますね。これは化合物を区切る点で、Acetic acidの後の点は、これは多分、「,」が正しい。「, Anhydride」が正しいです。

○大野部会長 「,とAnhydride」の間のAとの間のスペースは置くのですか。それとも無しですか。

○栗原部会長代理 スペースはあります。「,スペース」です。

○大野部会長 「,スペース」、そうですね。変ですね。「Acetic oxide」というのはいいのですか、この名前は私は分かりませんが。

○栗原部会長代理 余り使わない名前ですが、いわゆる流通している名前としては使われている。

○大野部会長 はい。ありがとうございます。ほかにありますでしょうか。

 それでは、無水酢酸及びこれを含有する製剤について、劇物に指定するという結論でよろしいでしょうか。ありがとうございます。あとは、御指摘があった所の修正をお願いします。

 それでは、資料8、無水マレイン酸及びこれを含有する製剤についての審議です。では、事務局から説明をお願いします。

○事務局 資料8を御覧ください。名称は、無水マレイン酸及びこれを含有する製剤です。この物質は、主に合成樹脂及びフマル酸合成の原料、塩化ビニル安定剤、塗料・インキ用樹脂、農薬の原料として使用されています。また、GHSで皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性が区分1に分類され、危険物輸送に関する国連勧告で腐食性物質に分類されており、急性毒性及び刺激性に関する有害性情報収集を実施したところ、別添の結果が得られました。

 別添1を御覧ください。物理化学的性状として、外観は、刺激臭のある無色から白色の結晶、沸点は202℃、融点は52.8℃、密度は1.48/cm3(25)、蒸気圧は25Pa(25)、溶解性は、水と反応、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼンに可溶、引火点は102℃、安定性・反応性は、水酸化アルカリ、アルカリ金属、アミン、酸化剤と激しく反応します。

 別添2を御覧ください。原体における急性毒性試験等のデータです。最初に、急性経口毒性試験結果は、ラットでLD504001,100mg/kg、急性経皮毒性試験結果は、ウサギでLD502,620mg/kg、急性吸入毒性試験結果は、ラットでLC50:>1.1mg//hrでした。これは1時間を4時間に換算した数値です。

 刺激性は、皮膚腐食性については、ウサギで500mgを4時間貼付した試験で強い刺激性を示し、紅斑と浮腫が見られ、一方、他の試験では、4時間ばく露で壊死が認められていることから、劇物相当と判断いたしました。

 眼刺激性試験では、ウサギで多くの情報源がまとめられており、角膜混濁、あるいは虹彩損傷を来し、角膜における不可逆的な損傷を示したということから、劇物相当と判断いたしました。

 調査会においては、皮膚腐食性及び眼刺激性により、無水マレイン酸及びこれを含有する製剤については、劇物に指定することが適当であると判断いたしました。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

○大野部会長 それでは、御審議をお願いいたします。いかがでしょうか。

○宮川委員 細かいことで申し訳ありませんが、3ページの別添2の真ん中のミストと書いてありますが、これはもとが白色結晶だとすると、固体のダストでやったのか、あるいは溶液にしてミストにして実験をしたのかが気になったところです。粉末でやったのであればダストでもミストでも基準値は同じだと思いますけれども。

○大野部会長 そうですね。確認して、ダストの場合には修正するということでよろしいでしょうか。それでは、確認をお願いします。ほかにありますでしょうか。

○栗原部会長代理 細かいところで恐縮ですが、英語名の所で、先ほどと同じで、「Maleic acid anhydride」の「Maleic acid」の後に「,」で、先ほどは、anhydrideの「a」が一つ前のものは大文字で書いてあって、無水酢酸の場合は、これはどちらでもいいのですが、統一した方がいいので、前のを小文字にした方がいいと思います。前の「a」と一つ前の無水酢酸の「Acetic acid Anhydride」のAnの「A」が前は大文字だったのです。これを小文字にした方が統一されると思います。

○大野部会長 では、統一をお願いします。

 この数値の所に1,000以上の1,000の位と100の位の間に「,」を入れるというのは、これもそうですね。ほかのところも付いたり付かなかったりするのがあるので、見直しして付いていない所があったら付けるようにお願いします。ほかにありますでしょうか。

 それでは、これについては、皮膚腐食性と眼刺激性が、両点から見て劇物に相当するということですが、その結論でよろしいでしょうか。それでは、そのようにさせていただきます。また、必要があった御指摘の修正をお願いします。

 次は、2-メルカプトエタノール及びそれを含有する製剤のうち、10%以下を含有する製剤の毒物及び劇物取締法に基づく指定に関する御審議です。では、事務局から説明をお願いします。

○事務局 資料9を御覧ください。2-メルカプトエタノール及びそれを含有する製剤のうち、10%以下を含有する製剤の毒物劇物取締法に基づく毒物から劇物への指定。2-メルカプトエタノール及びこれを含有する製剤のうち、0.1%以下を含有する製剤、これについては、「1容器中の2-メルカプトエタノールの量は、20グラム以下のものに限る。」の毒物及び劇物取締法に基づく劇物からの除外についてです。

 既に2-メルカプトエタノール及びそれを含有する製剤は、毒物及び劇物指定令の第1条第1項第26号の11に、毒物として規定されています。今般、事業者より10%製剤及び0.1%製剤の毒性データが提出され、10%以下を含有するものを毒物から劇物に、0.1%以下を含有するものを、1容器中の2-メルカプトエタノールの量は20グラム以下のものに限るという量的規制の部分が加わっておりますが、それを含めて劇物から除外するというものです。

 既に指定されているものですので、別添1は省略いたします。

 別添2の原体については、以前、指定された経緯から申し上げると、急性経皮毒性試験結果、それから急性吸入毒性試験結果において、毒物に指定されています。

 今回、提出された10%製剤、それから0.1%製剤の毒性データですが、10%製剤の場合には、急性経皮毒性試験及び急性吸入毒性試験が毒物相当ですので、その2項目についての試験を実施したところ、10%製剤では、やはり急性経皮毒性試験では劇物相当という結果が出ました。劇物相当だという項目について、10%から更に0.1%製剤について試験を行い、毒物劇物の判定基準に従い、急性経皮毒性試験であれば、劇物の最大の急性毒性値のLD501,000mg/kg10倍の10,000mg/kgで試験を実施したところ、劇性が確認されなかったというものです。

 他方、急性経口毒性試験です。原体の急性経口毒性試験結果では、劇物相当だということになりますので、劇物から除外するに当たっては、劇物の最大の急性毒性値LD50300mg/kg10倍ということで、今回、2,000mg/kgでの試験を実施して、急性経口毒性試験についても、毒性が劇物相当ではないという結果が得られたというものです。

 5ページの別添3を御覧ください。ここからが私どもの見解と、調査会の意見も踏まえた対応案になります。毒物からの製剤除外の現状については、除外に係る基本的な考え方として、毒物劇物の判定基準によれば、「毒物に判定された物の製剤は、原則として、除外は行わない。」とされています。

 ただし、以下の3物質の製剤については、物質濃度及び製品形態から、保健衛生上の危害発生の恐れがあるとは考えられず、例外的に毒物及び劇物から除外されているということで、実際に毒物から製剤が除外されている3物質を挙げました。

 三つの例がありますが、一番最初の別名で申し上げると、エトプロホスというものです。毒物に関して申し上げると、5%以下を含有するものを除くということですから、5%よりも高い濃度のものは毒物で、劇物は、5%以下のものになりますが、更に、3%以下を含有する徐放性製剤は除く、となっており、これは毒物ではないということで、更に、3%以下を含有するものが劇物相当ではないということを条件付きで書かせていただいていますが、3%以下を含有するものは基本的には劇物相当ではないのですが、製品形態をもって、徐放性製剤として除外しているものが1物質。それから、同様に二番目の物質を見ると、下線を引いてある部分で、同様に何パーセント以下を除くとなっているのですが、その中でも、飛散を防止をするための加工したものとか、三番目の物質も、徐放性製剤というように何らかの条件付きで、ただ単に濃度を段階的に下げることによって、当然、毒性も減弱するのですが、基本的に、毒物がそのまま除外されているものは、今まで毒物及び劇物の指定の法令の中で、存在していないということです。

 6ページを御覧ください、今回の2-メルカプトエタノールの原体については、急性経皮毒性が毒物に相当するということが一番大きな毒物相当という判断かと思います。これにより、毒物に指定されているわけですが、一般に急性経皮毒性は、物質の量ではなく、濃度に依存するため、仮に低濃度製剤を多量に皮膚に適用したとしても、濃度自身は低いままであり、急性経皮毒性を発現するには至らない。したがって、前述した3物質と同様、本物質はその濃度からして、多量に使用しても毒性の発揮が緩除となることから、保健衛生上の危害発生の恐れがあるとは考えられず、2-メルカプトエタノール及びそれを含有する製剤のうち、10%以下を含有する製剤については、毒物から劇物に指定し、0.1%以下を含有する製剤を劇物から除外することが適当であるということです。今回の除外申請に当たっては、2-メルカプトエタノールが、例えば、iPS細胞等の培地に還元剤として使われるという非常に汎用されるものであって、研究室のような所でも、毒物及び劇物取締法に基づく表示、それから、保管・管理を実施するに当たり、非常に煩雑になるという御意向もあって、実際に、研究室等でどの程度使用されているのかという話が出ました。それは調査会の議論の中でも出まして、私どもとしては、実験室で使用する培地等もそうですが、実際に当該物質の最大の容量の製品形態がどれくらいのものなのかということを調査し、最大容量のもので100Lで、その濃度が0.02%という結果でした。これをグラムに換算すると、2-メルカプトエタノールの量として、20gとなり、最大に使用しても、1容器中にこの量以下であれば使用しても構わないのではないか。このような量的な規制をかけて、0.1%以下を含有する製剤を劇物から除外してもいいのではないかということになりました。先ほどの3物質と同様に、何らかの製品形態での縛りを入れた形での除外について、御審議をお願いしたいと思います。以上でございます。

○大野部会長 原則として毒物は普通物への除外は行えないというのがあるわけです。しかし、こういう条件を付けた所では、今までは普通物にしてきた経緯があるということです。それに準じて、今回も附帯条件を付けたということだと思いますが、先生方から御意見はございますか。

○石塚委員 確認なのですが、除外するときの4ページに書かれているような説明は、この場合は1容器中の2-メルカプトエタノールの量が20g以下のものに限るということが記載されるということですか。

○事務局 そうです。ここで書かれている既に指定されている物質が、徐放製剤という縛りを掲げているように、今回の2-メルカプトエタノールについても0.1%以下を含有する製剤については、1容器中の2-メルカプトエタノールの量が20g以下のものに限るということを追加といいますか、付記して除外しています。

○石塚委員 付記してですか。

○事務局 はい。

○大野部会長 この辺は、今では、結構細胞培養が、いろいろ工業化されて、再生医療などに使われるかと思うのです。そのときにかなり使うもので、こういう形で普通物にしないと、現実の問題上いろいろ支障を来してしまうということで、20g以下のものに限るという制限を付けて、若干無理なところもありますけれども、普通物にしようということです。現実問題としてはやむを得ないかと思います。

○宮川委員 結論に反対するわけではありませんが、一応念のためです。これは経皮なので製剤で試験をやっていただいて判断をしたということです。例えば、これがガスなどだったら、わざわざ試験をやらなくても濃度で計算をしてもいいような気がします。ここから外れる所を言って申し訳ないのですけれども、試験をやっていただいているということで、このデータでよろしいのかというのが1点です。

 もう一つ気になったのは、真ん中の10%製剤の下側で、「ミスト+一部蒸気」という書き方をされています。こういう書き方をされると、一体どの基準が適用されたのかと。これをもし蒸気の基準を適用すると、劇物相当で引っかかってきてしまうと思います。2.1mgですか、蒸気だと2mgから10mgが劇物相当で引っかかってきてしまいます。たまたまこの場合は経皮でも劇物相当ということなので結論には影響しないのですけれども、ミストなのか一部蒸気という書き方が特殊な例なのかもしれませんけれども、実際これはミストとして判断して下線が付いていないのは該当しないということと理解してよろしいのでしょうか。これは確認です。

○大野部会長 いかがでしょうか。

○事務局 ミストとして判断したということです。

○大野部会長 蒸気として判断しても10.3mgですから、この0.1%製剤については引っかかってこないです。その辺を「ミスト+一部蒸気」という場合ではどの程度のものかと書いていただかないと、判断できない場合があるということです。そういうことで、次から記載してくださるようお願いいたします。

 ここの所で、毒物を普通物にしないという原則があって、その場合でもこういう条件のときにはいいのではないかというようなことが、今までやってきた実績があるのですけれども、基本的な考え方について先生方の御意見を聞きたいと思います。今までは徐放性製剤だと、特に大量に飲んでも致死量には達しないだろうとか、一部重篤な障害が起きる前に処置できるとか、そういうことがあるかと思います。蒸散を防止するための加工をしたものということになると、これはそういう加工をしていればそれが残っていって、だんだん濃くなってしまうというようなことはないかと思います。

 私が思ったのは、毒物を簡単に蒸留したりすると、元の濃い濃度になってしまい、それで危ないものになってしまうという状況のものは駄目だというような感覚なのです。また、簡単に分離できるものとか、抽出して元に戻せると。簡単にというのは、科学者ではなくて、一般の素人ができるようなものは駄目とか、できないような状態のものについては外してもいいとか、そういう感覚があるのですけれども、その辺はいかがですか。

○黒木委員 私も、一応基準については毒物に判定したものは、原則として除外しないということで、今までも徐放性製剤とか、飛散防止ということで同意してきた経緯があります。これが前例となって、20g以下のものに限るといったような判断をするとなると、そのグラム数とか、現実的に考えていく。この後次から次へと、こういう申請が出てくる可能性もあると思います。もしこれを今回認めるのであれば、この20gに限定した理由というのも、この中にきちんと残していってほしいと思います。

○大野部会長 そうですね。20g全部取っても大丈夫だというような状況ですね。そういうものが保証されていないと、これを普通物にするのは問題が出てくる可能性があると。これについては20gにしても大丈夫だというのはどういうことでしたか、もう一度おさらいしたいです。

○事務局 毒劇法の場合は当然ものの流通が関わってくるという部分と、実際に今回の使用する場所が研究所であるとか研究室であるとか非常に限られた範囲というのもありました。このような場所で実際に取り扱う市場に流通している最大の容量の製品形態がどれぐらいのものかというものを調査したところ、最大容量のもので100Lで、その濃度は0.02%という結果でした。これを比重1としてグラムに換算すると20gになったことから、この数値を挙げさせていただきました。

 これは製品形態の話なのですが、一方、研究室で実際に使用する量も踏まえた上で、最大に使用しても20gを超えないというこの数値が妥当ではないかということで提出させていただきました。ですから、これ以上超えて使用することはないかと思います。

○大野部会長 それでも、その0.1%のものを人が大量に飲んだりしたら命に関わるような、そういう状況になったら、もしそういうものだったらこれは許可できないのではないかと思うのです。この場合で私が思ったのは、急性経口毒性で190mg/kg、原体でです。50kgで換算すると9.5gとなります。そうすると、この製品だと0.1%ですから100L飲むと大体それに該当します。それはあり得ないということで、安全衛生上もこの濃度だったら問題ないと思いました。そういうあり得るような状況を想定しても安全だというのが確保された上で、それ以上の安全が確保されるようなものだったらいいのかと思いました。

○石塚委員 一番最初に質問させていただいた理由がそこです。この剤は私も全然反対ではなくて、研究室で実際に使っているものなので、この規制が変わるのは賛成なのですけれども、黒木先生も今後のことを心配されているのではないかと思います。「20g以下のものに限る」というこの一言で、今の議論は多分反映されないと思います。基本的には毒物に指定されたものは薄ければいいというものではないということが前提の上なのですけれども、この「20g以下のものに限る」という文言だけで、このメルカプトエタノールものは大丈夫だと思うのですけれども、他のものが同じような申請が上がってきたときに大丈夫かどうかということがちょっと心配でした。

 そこが大丈夫であってこの後の製品についても、その都度ケース・バイ・ケースで検討はすることになると思うのです。申請者側の方が、そこを誤解せずに申請できるような文章が必要なのかと思いました。

○大野部会長 御意見をありがとうございました。この中に今までも入れていないですね。徐放性製剤だったら何でもいいというわけでもないですね。それは何かのときにケース・バイ・ケースで判断するのだと。十分に安全性が確保されていると、確保できるようなものだと。そういう状況の下でケース・バイ・ケースで判断するのだと。あとは現実の使用方法です。そのような考え方でこれからもやるのだということで、事務局が頭に入れておいてくれて、企業から相談を受けたときにそのように回答するようにすればよろしいのかと思います。通知か何かで出すとなると、文面もかなり細かくチェックしなければいけないですし、そうすると抜け道みたいなものができてしまうかもしれないので、ケース・バイ・ケースということでいかがでしょうか。

○宮川委員 質問なのですけれども、別添3の上の所の書きぶりだと、毒物劇物の判定基準によれば、「毒物に判定されたものの製剤は原則として除外は行わない」とあります。一番最後に添付してある参考資料の「毒物劇物の判定基準」のどこかに、まず毒物については原則として除外は行わないということが、この中に入っているかどうかというのが一つです。

 それから、参考資料の2.の考え方は、製剤に関する考え方でもって、希釈の場合に毒性が低くなるのだったら除外できるのだというような考え方が中の方には書いてあるのではないかと思うのです。その辺の整合性がちょっとよく分からないのです。

○大野部会長 失礼いたしました。普通物へ除外を考慮する場合には、そこは書いてあるのですね。事務局でこの部分を読んでいただけますか。

○事務局 まず最初に、先ほどお話のありました毒物劇物の判定基準の2枚目の中ほどの2.のところです。毒物劇物の製剤の除外に関する考え方で、「毒物又は劇物に判定された物の製剤について、普通物への除外を考慮する場合には、その判断は、概ね次に定めるところによるものとする。なお、製剤について何らかの知見がある場合には()を優先すること。ただし、毒物に判定されたものの製剤は、原則として、除外は行わない。」というのが除外の考え方で述べているところです。

○宮川委員 そうすると、劇物については基本的には濃度でもって、この10倍というようなところを使って考えるということですね。

○事務局 はい、そうです。

○大野部会長 これは、そういうことですね。頭が混乱してしまって申し訳ありません。いろいろ御検討いただきましたけれども、毒物を普通物に変える場合には、ケース・バイ・ケースでやると。安全サイドに立ってですが、そういうことでよろしいのではないかと思いますけれども、よろしいですか。それでは、このものについては、0.1%以下を含有する製剤については劇物から除外するというような事務局案ですけれども、そういう結論でよろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきます。

 次に、資料10でメタバナジン酸アンモニウム0.01%以下を含有する製剤についての御審議をお願いいたします。事務局から説明をお願いします。

○事務局 資料10を御覧ください。「メタバナジン酸アンモニウム0.01%以下を含有する製剤の毒物劇物取締法に基づく劇物からの除外について」です。既にメタバナジン酸アンモニウム及びこれを含有する製剤は、毒物及び劇物指定令第2条第1項第98号の3に、劇物として規定しております。今般、事業者より0.01%製剤の毒性データが提出され、劇性を持たないものであることが判明したことにより、劇物から除外するものです。

 既に指定されているものですので、別添1は省略いたします。

 別添2を御覧ください。当該物質が劇物に指定された根拠は、原体で急性経口毒性試験結果において、LD50141mg/kgにより、劇物に指定されています。今回、0.01%製剤について試験を実施したところ、ラットでLD502,000mg/kgより大きかったということと、原体で皮膚腐食性と眼刺激性の知見がないということから、皮膚腐食性と眼刺激性試験についても試験を実施したところ、皮膚腐食性については、3匹のウサギで3分及び60分後の半閉鎖貼付部位では、観察期間を通して皮膚腐食反応は見られなかった。4時間貼付部分では、除去後1時間に紅斑が全例で認められたのですが、除去後24時間後には全て消去していました。

 眼刺激性では、3匹のウサギに点眼して、投与後1時間、24時間、48時間、72時間のいずれも、全例の角膜、虹彩及び結膜に変化は見られませんでした。調査会においては、メタバナジン酸アンモニウム0.01%以下を含有する製剤については、劇物から除外することが適当であると判断いたしました。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○大野部会長 いかがでしょうか。

○石塚委員 細かい所で、栗原先生の方がよろしいのではないかと思います。1ページの英語名の所が「,」と「、」が逆。英語名の3行目の所は「,」と「、」が逆ですね。

○栗原座長代理 「Vanadic acid」の後は「,」です。

○宮川委員 念のため先ほどの議論を蒸し返すようで申し訳ないのですけれども、そういたしますと、これは0.01%製剤で非常に濃度が低いものです。元は劇物相当ですね。そうすると先ほどの除外の、こちらの別添資料の最後の方に書いてある、「判定基準2.()丸1に相当する含有率=」と書いてあるような所のこの式を適用しても、除外判断ができるようなものだったということですか。

○事務局 それは3ページということでしょうか。

○宮川委員 はい。

○事務局 基本的に今回ここに示されている場合の()の「製剤についての知見がない場合」というのは、実際に試験を実施しようとしても、データが取れないような場合を指しているケースであって、皮膚刺激性でどのような例があるのかは何とも言えないのですが、例えば、急性経口毒性試験で、動物に口から投与させるに当たって、製剤設計上かなり粒径が大きすぎてどうしても口に入らなくて、粉砕すると毒性が減弱するようなものは、基本的に試験を実施することが困難なため、このような場合には試験ではなくて、この計算式を用いて毒性評価をしたという例があります。

○大野部会長 他に御意見はありませんか。よろしいようでしたら、これについては0.01%以下を含有する製剤については劇物から除外する、という部会の結論でよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。

 最後の品目の2,2,2-トリフルオロエチル=[(1S)--シアノ--メチルプロピル]カルバマート及びこれを含有する製剤についての御審議をお願いいたします。事務局から説明をお願いします。

○事務局 資料11を御覧ください。名称は、2,2,2-トリフルオロエチル=[(1S)--シアノ--メチルプロピル]カルバマート及びこれを含有する製剤です。この物質は、農薬の中間体として使用されています。現在、毒物及び劇物指定令第2条第1項第32号の有機シアン化合物に該当し、劇物となるものですが、今般、事業者より、原体の毒性データが提出され、劇性を持たないものであることが判明したことにより、劇物から除外を検討するものです。

 次のページの別添1を御覧ください。物理化学的性状として、外観は、透明水飴状、沸点120℃、凝固点25.5℃、蒸気圧20℃で、3.2×10-3hPa、水との溶解性は200mg/L未満、引火点156℃、安定性は、酸性化で安定、アルカリ性で不安定、反応性は、185℃でやや不安定です。

 続いて、別添2を御覧ください。原体における急性毒性試験等のデータです。最初に、急性経口毒性試験結果は、ラットでLD50300mg/kgを超え2,000mg/kg以下、急性経皮毒性試験結果は、ラットでLD502,000mg/kgより大きく、急性吸入毒性試験(ミスト)結果では、ラットでLD504.62//hrより大きく、皮膚腐食性及び眼刺激性については、ウサギでいずれも刺激性なしとなっています。調査会としては、2,2,2-トリフルオロエチル=[(1S)--シアノ--メチルプロピル]カルバマート及びこれを含有する製剤について、劇物から除外することが適当であると判断いたしました。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○大野部会長 いかがでしょうか、御質問、御意見はありますか。

○宮川委員 別添2の急性吸入毒性試験の方で、「ミスト」と書いてあるのですけれども、これは元の物質が「透明水飴状」のものなので、そのままでは簡単にはミストにならないのかという気がいたします。これは溶液に、何かに溶解し薄めた上でもって噴霧したということなのですかね。そういうことで試験をしているのだとすると、結局先ほどの濃度が低い場合の除外という、粉体そのまま試験しているのではなくて、溶かして10倍希釈して試験をしているのだとすると、そこから計算値でもってやっているのと同じことになって、除外のときに現実のデータがなくても、ものによってはいいのではないのという議論につながってきてしまう可能性もあると思うのです。これについては、とにかく水飴状のものをそのままできないので、溶解して軟らかくしてミストにしたという理解でよろしいのでしょうか。

○事務局 はい。

○宮川委員 そういう場合があるのだとすると、どういう状況で試験をしたかがなるべく分かるようなデータを少し示していただけると有り難いという気がいたします。

○大野部会長 よろしくお願いいたします。

○宮川委員 別添2の一番上ですが、「>300mg/kg≧2,000」と書いてありますけれども、これは「2,000以下」ではないですか。「不等号」の次の不等号の向きが逆だということです。

○大野部会長 これは、2,000以下ということですよ。失礼しました。他にありますか。特段ないようでしたら、これについては劇物から除外するという事務局案ですけれども、この部会としてもそういう結論でよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。本日の審議品目は終了いたしました。事務局から「その他」ということで何かありますか。

○事務局 当日配布資料1の平成28年度以降の毒物及び劇物指定のためのGHS分類で、健康に対する有害性が区分1〜3及び危険物輸送に関する国連勧告で、毒物又は腐食性物質である物質について御説明いたします。ここに掲げておりますリストは、タイトルに記載させていただいていますように、GHS分類で区分1〜3の毒物劇物相当、そして危険物輸送に関する国連勧告で毒物又は腐食性物資であり、毒物及び劇物取締法において、毒物又は劇物相当というように見なせる物質をリスト化しています。それに加えて流通量の多いものから順にという形にさせていただいています。

 今後、これらの物質は、これから有害性情報調査に入るもの、既に有害性情報調査を実施しているもの、それから現在、調査会等の審議会にかけて、継続審議となっているものとあります。これらの物質が今後、本日のような部会の場で議論されて指定になっていく方向に向かっているということです。これらについては、これらの物質の製剤を使用したり、お作りになって製造販売されているメーカーの皆様方に、今後の予定ということでその物質名を出させていただきました。これらの物質が、この審議会に挙がってくると御承知おきいただければと思います。

 また、前回の部会で御提示させていただきました平成27年度以降の毒物及び劇物指定等候補物質についてというのがありましたが、毒物劇物調査会で審議したもののうち、(1H-インドール--イル)(ナフタレン--イル)メタノン、O-ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、2-ブトキシエタノールについては、毒物又は劇物に指定しないということになりましたので御報告いたします。以上です。

○大野部会長 御質問、御意見はありますか。

○城内委員 今の件ではないのですが、毒物とか劇物からあるカットオフ値で実験をして、外れたという実験のデータが出てきたわけです。私が気になっているのは表示の方で、例えばここに出てくるデータというのは、毒物、劇物、つまり急性毒性だけの試験をやって出てくる物質が多いのか、そうではない他のデータも取って、ここは毒物劇物部会なので、そのデータだけがここに載ってくるのかがちょっと気になっているのです。というのは、例えば毒物、劇物だけのデータを取って表示をすると、GHSの表示の中で、いろいろな有害性クラスとか、区分が混じり合うことになってしまうのです。それはそれでいいのですけれども、それについて行政の方で、例えば毒物、劇物から外れるということは、GHSの区分も、急性毒性区分がもともとの原体というか、それからずれてくるわけですね。

 それは行政として、このデータで例えばGHSに従って表示してくださいと言うのか、それは全く関係ないことでいいのか。他の有害性クラスとの齟齬というか。データなので、別から取ってきたのと合わせて表示するとかということになり得ると思いますので、その辺はどのように考えているのかだけコメントを頂ければと思います。

○大野部会長 事務局からお答えをお願いいたします。

○化学物質安全対策室長 どうも御指摘をありがとうございます。毒劇の表示の部分とGHSの表示の部分は、あとで整合を取るようにということでやってきておりますけれども、やはり細かい部分でずれがあります。ですから、その辺りはどのようにして整合を取っていくかというのも、また検討を続けてまいりたいと思います。

○城内委員 ありがとうございます。

○大野部会長 GHSの分類というのは、基本的には移動のときの規制ですね。国と国との間の移動の問題かと理解していたのですけれども、国内での移動の部分にも関係しているのですか。

○化学物質安全対策室長 基本的には使うときも含めた表示の部分ですので、そういう意味で日本では毒劇法に基づく表示をやっていれば、GHSの表示ともある程度整合は取れているというように考えております。ただ、厳密に言うと、先生御指摘のとおり、違う部分があるということです。

○大野部会長 国内でもGHS分類に基づいてラベリングをしなければいけないとか、そういうことだとちょっと食い違いがあるとまずいわけです。

○城内委員 それは、そうなっていると思います。労働安全衛生法の中で、GHSの表示をしてくださいというのがあって、それは流通もそうなのですけれども、少なくとも作業場内ではそれに基づいて、GHSに基づいて表示をすることになっています。そうすると、毒物劇物法もその中に取り込んでちゃんと表示してくださいというのか、それはどうでもいいですよというのでは、事業場内では大分違うと思います。

○大野部会長 そうですね。国内法で両方に規制がかかっているのだと、両方ラベリングしなくてはいけないと、本来的にはそういうことになりますね。

○城内委員 そうです。

○大野部会長 場合によっては混乱することがあるかもしれないということで、検討してくださるようにお願いいたします。どうもありがとうございました。他にはよろしいでしょうか。本日の議題はこれでよろしいのでしょうか。

○事務局 今後の予定についてですが、本日御審議、御決議いただきました物質については、次回の薬事・食品衛生審議会薬事分科会に御報告させていただきます。また、本日の議事録については事務局において取りまとめをした後、先生方に御確認いただき、公開の手続を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。以上です。

○大野部会長 それでは、これで本日の部会を終了させていただきます。議事が混乱したり、また私が遅れたりして申し訳ございませんでした。


(了)

備  考
本部会は、公開で開催された。

連絡先:医薬・生活衛生局 審査管理課 科学物質安全対策室 室長補佐 日田(内線2910)

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