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2015年12月21日 第167回労働政策審議会雇用均等分科会

雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課

○日時

平成27年12月21日(月)13:00〜15:00


○場所

厚生労働省共用第8会議室


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、奥宮委員、権丈委員、中窪委員、山川委員

労働者代表委員

井上委員、半沢委員、松岡委員

使用者代表委員

中西委員、布山委員、川崎委員、加藤委員、渡辺委員

厚生労働省

香取雇用均等・児童家庭局長、小林雇用均等政策課長、蒔苗職業家庭両立課長、高橋均等業務指導室長

○議題

1 育児・介護休業制度の見直しについて

○配布資料

資料1 仕事と家庭の両立支援対策の充実について(案)
資料2 妊娠等を理由とする不利益取扱いに関する調査の概要

○議事

○田島分科会長 定刻になりましたので、ただいまから第167回「労働政策審議会雇用均等分科会」を開催します。本日は、武石委員、斗内委員、山中委員から欠席の御連絡を頂いております。頭撮りはここまでとさせていただきますので、カメラをお持ちの方は撮影を終了してください。

 議事に入ります。本日の議題は「育児・介護休業制度の見直し」についてです。本日は、取りまとめに向けて議論したいと考えておりますので、皆様の御協力をお願いいたします。資料1及び資料2の説明を事務局からお願いします。

○蒔苗職業家庭両立課長 職業家庭両立課長の蒔苗です。私からは資料1に基づいて御説明いたします。前回からの主な変更点について御説明いたします。資料11ページの「はじめに」の部分です。前回の御指摘を受け、書き出しの「一人ひとりが望む生活を送るためには」という所と、つながりが悪かった部分等を修正しております。2つ目の○の5行目ですけれども、介護の部分で「高齢化の進行を踏まえれば」の後に、「今後介護が必要な家族を抱える労働者の数が増大することが見込まれることから」を加筆し、今後の介護ニーズの増大について記載しております。

3ページの2つ目の○の「なお」の部分ですが、これまで審議会での労使の方の御意見を踏まえ、法律では最低基準を定め、法を上回る部分については、各企業が柔軟に対応することで、今後の育児・介護ニーズに対応することが望ましいという趣旨の記載を追加しています。本文では、「なお、労働者の仕事と家庭の両立をさらに促進する観点から、各企業において、育児や家族の介護を行う労働者の状況等を踏まえた柔軟な配慮を行うことが望まれる」としてあります。

 それに続く「また」の部分ですが、前回の介護休業期間の延長について、今回は期間の延長は難しいとしても、今後の介護サービスや離職の状況の変化があった場合には引き続き議論すべきではないかとの御意見を踏まえ、「また、介護を行う労働者の離職等、介護をめぐる状況や、介護サービスに関する制度の動向も踏まえ、介護休業制度の期間設定等について、必要に応じ見直すことを検討すべきである」と書いてあります。

3つ目の○の「さらに」の部分ですが、育児のための所定労働時間の短縮措置等の対象となる子の年齢の引上げの議論です。前回の御意見等を踏まえ、制度利用に男女間の偏りがある現状に対し、まずは長時間労働の是正とか、あるいは延長保育等の保育サービスの充実を図っていくことにより、こうした男女間の状況の改善をまず図った上で、対象となる子の年齢の引上げについて引き続き検討という趣旨を明確にするために、前回まで入っていた、「引き続きその利用が女性に偏り、結果的に女性のキャリア形成にとって好ましくない結果となりかねないことから」という記述を削除しています。

7ページの(6)仕事と介護の両立に向けた情報提供についてです。前回の企業の情報提供だけではなくて、行政側の労働者に対する取組も明記すべきという御意見を踏まえ、4行目に「行政による相談、支援」の記述を追加するとともに、企業の取組の部分に「周知」を加筆しています。

 最後に、7ページの一番下の2(2)のタイトルです。「育児休業」の次に「等」を追加し、有期契約労働者の介護休業の取得要件も読めるようにしてあります。私からは以上です。

○小林雇用均等政策課長 雇用均等政策課長の小林です。資料2を御覧ください。前回の審議会で、妊娠等を理由とする不利益取扱いの経験率について、解雇と雇止めについてお出しさせていただきました。それ以外の不利益取扱いの類型についても経験率についてお出ししたものです。これまでお出ししたものは、全て速報値ですけれども、この数字についても分母は職場で妊娠・出産・育児のいずれかを経験した人です。その中で解雇を受けた人がどれぐらいかとか、雇止めを受けた人がどれぐらいか、降格を受けた人がどれぐらいかという数字です。

 経験率が一番高いのは、2段目の右端の「迷惑」「辞めたら?」等、権利を主張しづらくする発言です。5%を超えているものとしては解雇、雇止め、それから前述のいずれかの行為を示唆するような言動です。

 なお、企業規模間で右側に出しておりますけれども、特に企業規模間で大きな差は見られません。私からは以上です。

○田島分科会長 ただいまの事務局の御説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。

○松岡委員 分科会長から、取りまとめに向けてということでお話がありました。私からは介護に関する制度について、総括的に発言させていただきます。介護に関する制度の議論については、ここで中心的に扱われている両立支援制度と、介護保険制度は車の両輪として、それぞれしっかりと議論していかなければいけないところです。介護保険サービスの現状については必ずしもデータが十分に示されない中で議論されてきたことについては、不足も残したのではないかと感じています。

 一方で、介護休業制度の分割取得とか、選択的措置義務の期間を休業日数から切り離して、大幅に期間が延長されたこともありますし、所定外労働免除の制度についても創設されたことなど、制度の充実を図る方向で取りまとめが進められていることについては一定の評価ができるのではないかと考えています。

 今回の取りまとめに基づいた法律の見直しが今後進められれば、働きながら介護を行っている多くの労働者が結果的に救われることになるのではないかとも考えています。そうは言っても、やはり介護サービスの充実というのが、現場で働くニーズに追い着いていない中で、両立支援と介護保険サービスの両方から漏れてしまう人、対応できない、結果的にそうなっている方々の、就業継続が立ち行かなくなってしまうことに対しては懸念を持っているところでもあります。

 「はじめに」の所にも記述がされていますけれども、今後、介護離職者数の動向とか、介護保険サービスの整備状況なども見ながら、迅速な対応が今後も継続的に求められることを申し上げておきます。

○田島分科会長 ありがとうございます。半沢委員どうぞ。

○半沢委員 私からは、育児に関する制度について意見を申し上げます。まず、短時間勤務制度に関して、前回までの案には「前書き」に「制度のキャリアへの影響」というのが記載されていましたけれども、労働側からの指摘を受け止め、記載を削除していただいたことについて評価いたします。今回、育児に関する制度については、短時間勤務制度の見直しが見送られるなど、議論として十分だったのかというところはあります。ただ、有期契約労働者の課題など、重要な論点について議論をし、一定の合意がなされつつあるということについては前進だと捉えています。

 ただ、この有期契約労働者の育児休業、介護休業の取得要件の見直しに関しては一定の評価ができるとはいえ、依然制度には正社員との間に格差があると思います。正社員と有期契約労働者の育児休業取得に関する格差があるということは、労働契約法第20条に照らしても、やはり、なお違和感が残っていて課題だと思います。いずれにしても、有期契約労働者の就業継続を促進するということは、喫緊の課題であるという認識を改めて共有していきたいと思います。

 今後、法律が成立すれば、省令・指針の議論になってまいりますけれども、その際にも性別に関わりなく利用しやすい制度への見直しに向けて、更なる議論をしたいと思っております。

○田島分科会長 ありがとうございます。井上委員どうぞ。

○井上委員 私からは、全体を通して発言させていただきます。今回の育児・介護休業法の議論の進め方について、労側としては課題があったかと思っています。介護の制度を中心に拡充を見ることができました。そういう意味では一定の評価できる内容だと考えています。育児に関する制度については、最大の懸案であった有期契約労働者の休業取得の要件について、労使のトラブルを回避する方向への制度の見直しとなりましたこと、これに合意が取れたことについては前進だと受け止めております。

 ただ、先ほど松岡委員からも発言させていただきましたけれども、介護サービスの充実が現場のニーズに追い着かない中で、制度ができたと言っても、そこから漏れてしまう労働者に対して、これについてはできるだけ労使が柔軟な話合いを行い、そして柔軟な配慮を行うことが求められてくると考えております。

 その意味では、基本的に労働者が継続就業することについては、労働者にとっても、また使用者にとっても望ましいことであります。そして、この法律の趣旨でもあると思っています。このことを十分に念頭に置きながら、現場の対応がなされるよう、行政また労使でしっかり取り組んでいくことが必要であると考えております。取り分け、労働組合としてもしっかり現場に落とし込んで、良い制度になるように取り組んでいきたいと思っております。

○田島分科会長 ありがとうございます。奥宮委員どうぞ。

○奥宮委員 私は2回欠席しましたので、その間に非常にバランスよく報告書をまとめていただいたと思います。特に私が一番気になっていたのは、3ページの3段落目の「育児のための所定労働時間の短縮措置」の部分です。労側の御意見もよく分かりますので、文言を修正されたのは、それでいいと思います。やはり、「延長保育等の保育サービスの充実」という、ここの部分がこれからは重要であると思います。それには、今は企業内保育園についての補助制度とか、そういうこともできておりますが、ただ保育園をつくればいいわけではなく、フレックスタイムとか、そういう柔軟な働き方が車の両輪になると思うので、そこを労使で十分検討して、良い制度を作っていただきたいと思います。

 さらに言えば、この延長保育等の中に入っていると思いますが、学童保育についても課題であると思います。23日前に厚労省の調査結果によると、学童保育の待機児童が増えていると。それは小学校高学年にもそれを適用するようになったから、そういう状況だということです。女性が働くことになれば、当然そうなると思います。学童保育の充実も、これは審議会の所管部署と異なると思いますが、やはりこれは国の問題として考えていただきたい。

 それだけではなく、労使でもう少し考えられることがあるのではないかと思います。例えば、65歳以上か、70歳台か、定年退職者の活用ということもあるかと思います。自治体では、定年退職者の技術者を、子供の理科離れを防ぐために、教育現場で協力していただいている等の取組みを始めている所もあります。

 しばらく前に、三菱総研の小宮山理事長、元東大総長とお話する機会がありました。そういう定年退職者たちに、子供の教育についての認定制度を作ろうかと思うとおっしゃっていました。私は、それを学童保育で利用できないものですかというお話をいたしました。そのような工夫がいろいろあり得ると思いますので、この先はそういう充実を皆様方で考えていただきたいと存じます。

○田島分科会長 貴重な御意見をありがとうございます。中窪委員どうぞ。

○中窪委員 最初の出だしの文章を整理したのはいいのですけれども、若干そっけない感じがします。前回は「一人ひとりの家庭や職場で充実した生活を送りたい」うんぬんとなっており、私は「充実した」というのが好きだったものですから。ここの「一人ひとりが望む生活」というのは、一人ひとりが能力を発揮して充実した生活を送るという趣旨であると理解していいかを確認しておきたいと思います。

○田島分科会長 事務局どうぞ。

○蒔苗職業家庭両立課長 一人ひとりが望む生活が送れれば、生活が充実するという意味で、先生がおっしゃったとおりの意味で書いてあります。

○田島分科会長 他に御発言はありませんか。ほぼ御意見も出尽くしたようですので、他の御発言がなければ、「仕事と家庭の両立支援対策の充実について」は、本日、事務局より提出された案のとおり、雇用均等分科会報告を取りまとめたいと思います。また、労働政策審議会令第6条第9項に基づき、本分科会の議決をもって審議会の議決とすることができるとされています。この報告により、労働政策審議会から、厚生労働大臣に建議することとしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

                                   (異議なし)

○田島分科会長 ありがとうございます。それでは、皆様御異議がないようですので、案文の配布をお願いいたします。

                         (報告文()、建議文()配布)

○田島分科会長 報告文、建議文の文書につきましては、ただいまお手元に配布された案のとおりとしたいと考えますがよろしいでしょうか。

                                   (異議なし)

○田島分科会長 ありがとうございます。案のとおりとさせていただきます。仕事と家庭の両立支援対策の充実について精力的に御議論を頂いた労使各側及び公益委員の皆様の御協力に感謝いたします。ありがとうございました。それでは、審議会長に代わり、建議を提出いたします。厚生労働大臣の代理として香取雇用均等児童家庭局長にお渡しいたします。

                             (報告文、建議文手交)

○田島分科会長 雇用均等児童家庭局長より御挨拶がございます。

○香取雇用均等児童家庭局長 当雇用均等分科会におきまして、仕事と家庭の両立支援対策の充実については、本年9月から本日まで9回にわたって大変精力的な御審議を頂きました。本日、報告を取りまとめていただきましたことに心より感謝申し上げます。今後は、この建議を基にして、育児・介護休業法等の改正法案作成の作業に入ります。本法案要項については年明けに改めて本分科会にお諮りした上で、次期通常国会に法案の提出をいたしたいと考えております。

 また、本分科会の議論の過程で、委員の皆様方から様々頂戴いたしました御意見については、今後十分踏まえまして、仕事と家庭の両立支援対策の充実をはじめといたします雇用均等行政の運営に精力的に努めてまいりたいと考えております。委員の皆様方には、これまでの御協力、御指導に改めて御礼申し上げますとともに、今後とも雇用均等行政をはじめといたします厚生労働行政に対する一層の御理解、御支援を賜りますよう、この場をお借りいたしまして改めてよろしくお願い申し上げます。どうも、長い間ありがとうございました。

○田島分科会長 その他特に御発言がないようでしたら、本日の審議会はこれまでといたします。なお、この建議に基づき、事務局において法案作成作業を速やかに進めていただき、次回以降の分科会において、法案要項を諮問していただくよう、よろしくお願いいたします。

 最後に、本日の議事録署名委員は、労働者代表は松岡委員、使用者代表は加藤委員にお願いいたします。皆様、本日は年末のお忙しい中をお集まりいただきましてどうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課
〒100−8916 東京都千代田区霞が関1−2−2

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