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2015年12月25日 中央社会保険医療協議会 総会 第321回議事録

○日時

平成27年12月25日(金)10:10〜10:58


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

田辺国昭会長 松原由美委員 野口晴子委員 印南一路委員 西村万里子委員 荒井耕委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 花井十伍委員 石山惠司委員 松浦満晴委員
榊原純夫委員
松本純一委員 中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
丹沢秀樹専門委員 横地常広専門委員 菊池令子専門委員
<参考人>
保険医療材料専門組織 渡辺委員長
<事務局>
唐澤保険局長 谷内審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 眞鍋医療課企画官
三浦保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○医療機器の保険適用について
○平成28年度薬価制度改革の骨子(案)について
○平成28年度保険医療材料制度改革の骨子(案)について
○平成28年度診療報酬改定への意見について(各号意見)
○平成28年度診療報酬改定の改定率等について
○その他

○議事

○田辺会長

 それでは、おそろいのようでございますので、ただいまより第321回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず、委員の出席状況について御報告申し上げます。本日は、岩田専門委員が御欠席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 初めに「医療機器の保険適用について」を議題といたします。本日は、保険医療材料専門組織の渡辺委員長にお越しいただいております。

 渡辺委員長より御説明をお願いいたします。

 では、よろしくお願いいたします。

○渡辺委員長

 それでは、説明いたします。

 中医協総−1の資料1ページ目と2ページ目にありますのが製品の一覧表です。今回、医療機器の保険適用はC1が4区分5製品、C2が2区分4製品です。

 3ページ目、C1の1品目目はラミフィックスです。5ページ目の製品概要で、本品は圧迫性頸髄症や、後縦靱帯骨化症等において、神経の圧迫を取り除くことを目的とし、椎弓を外科的に開いた後、拡大位で椎弓を固定するために使用するものです。

 本品は縫合糸を用いて椎弓固定を行いますが、頸椎の固定に関しましては、このような固定法を実施するためのスクリューとしては初の製品となります。

 3ページにお戻りください。価格につきましては、類似機能区分比較方式の場合、他部位に使用する類似のスクリューとは本質的に違いがないことから、補正加算の要件には該当せず、補正加算なしといたしました。この結果、最終的な価格を3万4,000円といたしました。

 外国での販売実績がないことから、外国平均価格との比はありません。

 続いて2品目は、7ページ目のNavvusカテーテルです。9ページ目の製品概要をごらんください。本品は、脳血管、頸動脈を除く中心循環系及び/または非中心循環系血管の対象部位に挿入し、血管内圧の測定により血行動態の評価を行うことを目的に使用される圧トランスデューサーつきカテーテルです。冠血流予備能を測定可能なガイドワイヤは存在いたしましたが、カテーテルとしては初の製品となります。

 7ページにお戻りください。価格につきましては、本品と同様の機能を持つ製品がなかったことから原価計算方式とし、価格を算定いたしました。この結果、154,000円といたしました。

 外国平均価格との比は0.75です。

 続きまして3品目めは、11ページのAG-PROTEX HIPシステムです。14ページ目の製品概要をごらんください。本品は、全人工股関節の臼蓋形成用カップと大腿骨ステムであり、骨と接する表面に感染症の低減を期待し、銀含有ハイドロキシアパタイト被膜を付与しています。

11ページにお戻りください。価格につきましては、類似機能区分比較方式の場合、銀を含有することによる本品の感染症低減効果については、臨床的エビデンスは示されていないものの、非臨床試験の結果により、本品の抗菌効果が示されたことから、保材専として高い蓋然性をもって臨床上の有用性が期待できると判断して、改良加算(ハ)3%との評価をいたしました。

 なお、本製品は米国で未承認であり、日本における薬事承認期間も基準内であることから、迅速な保険導入による加算の対象となり、その分も合わせまして、最終的な価格を臼蓋形成用カップは141,000円、大腿骨ステムは435,000円といたしました。

 外国での販売実績がないことから、外国平均価格との比はありません。

 なお、13ページに記載してありますが、加算の定量化に関する研究班報告に基づいたポイントでは、改良加算(ハ)の項目のうち「c.その他の工夫により、患者にとって低侵襲な治療や合併症の発生が減少するなど、より安全かつ有効な治療をできると保険医療材料専門組織が認める」の1ポイントに該当し、保険医療材料専門組織の意見により、3%の加算といたしました。

 続きまして4品目めは、15ページ目のステアリングマイクロカテーテルです。17ページ目の製品概要では、本品は脳及び心臓を除く末梢血管に挿入し、塞栓物質、薬剤、造影剤を投与するまたは挿入するためのカテーテルであります。

 手元の操作部に設けられたダイヤルの回転操作によってカテーテルの先端の方向を操作できる点に新規性があり、通常のカテーテルでは挿入困難な屈曲等に対して、柔軟な追従性が発揮でき、これまで治療が困難であった病変に対して選択的にアプローチが可能です。

15ページにお戻りください。価格につきましては、ガイドワイヤを使用せず、選択的アプローチが可能という点において、類似する機能区分により、類似機能区分比較方式とした場合に、本品の構造上の特徴によって、これまで治療が困難であった病変に対して、より選択的にアプローチが可能となる点を評価し、改良加算(ハ)及び(ホ)10%と評価をいたしました。

 なお、本製品は米国で未承認であり、日本における薬事承認期間も基準内であることから、迅速な保険導入による加算の対象となり、その分も合わせまして最終的な価格を7万5,900円といたしました。

 外国での販売実績がないことから、外国平均価格との比はありません。

 なお、16ページに記載してありますが、加算の定量化に関する研究班の報告に基づいたポイントでは、改良加算(ハ)の項目のうち「a.主に機能自体で直接的な工夫がなされている」及び改良加算(ホ)の項目のうち「a.手術時間の短縮などによる従来の関係者に対する貢献(例えば専門医に対して)」の2項目に各1ポイント該当し、計2ポイントで1ポイント当たり5%の加算で合計10%の加算となるものであります。

 続きまして、C2の1品目めは19ページ目のクーデックアイクールです。21ページ目の製品概要をごらんください。本品は、心停止後に低体温療法が必要な患者に対し、冷却された生理食塩水等が循環するカフを咽頭及び食道部に接触させることにより、脳温を低下させることを目的として使用する製品で、自己心拍再開前より低体温の導入を図ることが可能です。

19ページにお戻りください。本品につきましては、特定保険医療材料としては算定せず、新規技術料にて評価することが適当と判断いたしました。このため、外国平均価格との比はありません。

 2品目めは、23ページのJMS舌圧測定器及びその構成パーツであるJMS舌圧測定器舌圧プローブ、JMS舌圧測定器連結チューブです。

25ページの製品概要をごらんください。本品は、専用のバルーン状舌圧プローブを口腔内で舌の上に挿入し、前歯部でバルーンを把持した状態で口蓋を押し上げる際の圧力を測定することで、患者の舌の運動機能を最大舌圧として測定する装置です。

 本品を用いることにより、舌の運動神経の客観的評価に基づいて舌接触補助床の製作及び調整を行うことが可能となります。

23ページにお戻りいただいて、本品につきましては、特定保険医療材料としては算定せず、新規技術料として評価することが適当と判断いたしました。このため、外国平均価格との比はありません。

 今回、御説明いたす内容は以上です。

 御審議をよろしくお願いいたします。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 事務局から補足があればお願いいたします。

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 事務局からは特にございません。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 花井委員、お願いします。

○花井委員

AG-PROTEX HIPシステムなのですけれども、薬事承認上の効能効果としては認められていないということで、その部分を評価しているという形になっているのですが、薬事承認上とは違う形で評価しているので、これが薬事上の確認、市販後確認はないとすると、最終的に患者に利益があった、つまり高度の蓋然性がそうだったというのは最終的にどのように確認されるのでしょうか。

 今、これがだめという意味ではなくて、これでよろしいとするのですけれども、いつかの時点でやはりそうだったということはどのように確認されるのでしょうか。

○田辺会長

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 薬事承認上の効能効果としては認められてございませんけれども、保険医療材料専門組織で非臨床の結果から高度の蓋然性があると承認されたものでございまして、今後、これを用いた臨床の結果に関しましては、企業のほうでしっかりフォローアップをしていただくべきと考えております。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

○花井委員

 了解しました。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょうか。

 では、ほかに御質問もないようでございますので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 では、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。

 渡辺委員長におかれましては、御説明どうもありがとうございました。

 次に「平成28年度薬価制度改革の骨子(案)について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。

 薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 資料につきましては、総−2でございますけれども、実際の資料としては先ほどの薬価専門部会の資料の薬−1をごらんいただければと思います。

 薬−1でございますが、薬価専門部会において御承認されたということで、平成28年度薬価制度改革の骨子(案)を説明させていただきます。

 説明については簡単に要点だけ申し上げたいと思います。

 「第1 基本的考え方」といたしまして、革新的新薬の評価に重点を置き、特許の切れた新薬については後発医薬品への置きかえが進むような薬価制度ということで考えてございます。

 「第2 具体的内容」でありますけれども、新規収載医薬品の薬価算定ということで「1.先駆け審査指定制度加算」を先駆導入加算につきまして「先駆け審査指定制度加算」として、評価をするということでございます。

 「2.外国平均価格調整」でありますけれども、開発要請・公募された品目のうち、この○2つの、外国での承認が日本での承認から10年より前、外国平均価格が算定薬価の3分の1未満については、外国平均価格調整の対象外とするということでございます。

 「3.新規性の乏しい医薬品」は2つございまして、1つ目は類似薬効比較方式(II)の除外規定の承認後3年未満という規定については撤廃するということでございます。

 2つ目は、後発医薬品対策とも考えられ得るものとして、○が3つございますけれども、補正加算に該当しない、製造販売業者、主たる効能効果、薬理作用、投与形態及び臨床上の位置づけが同一とみなされる既収載品がある、収載後5年以降に薬価収載されるものについては、既収載品より低い評価。具体的には100分の8を乗じた額にするということでございます。

 「4.新医療用配合剤」は、臨床上併用されない単剤を組み合わせて比較薬とする場合については、単剤の1日薬価を足し合わせた額を上限とするということであります。

 「5.新規後発医薬品」については、先発品の100分の50、内用薬については、10を超える場合は100分の40にするということでございます。

 3ページ目の既収載医薬品の薬価改定でありますけれども「1.後発医薬品」につきましては、現行の3つの価格帯について維持をするということであります。

 「2.長期収載品」について、いわゆるZ2でございますが、置きかえ率を30%未満、30%〜50%、50%〜70%未満と引き上げるということであります。

 「3.基礎的医薬品」について、平成28年度につきましては、試行的な取り組みとして収載から25年以上を経過し、乖離率が平均以下、ガイドラインに記載されているもので、不採算品算定品目、病原生物に対する医薬品及び医療用麻薬について、基礎的医薬品として薬価を維持するということでございます。

 めくっていただきまして4ページ目の「4.新薬創出・適応外薬解消等促進加算」につきましては、その試行を継続するということでございます。

 「5.市場拡大再算定」でありますけれども、イノベーションの評価と国民皆保険の維持を両立する観点から、市場拡大再算定に特例再算定を新たに設けまして、1、2と書いてございますが、1,000億〜1,500億円以下かつ予想販売額の1.5倍以上の場合、年間販売額1,500億円を超え予想販売額の1.3倍以上の場合について、特例再算定を行うということでございます。

 なお、特例再算定の類似品については、特例対象を根拠に算定された品目に限るということにしますけれども、このあり方については、上記のイノベーションの評価と国民皆保険の維持を両立する観点から、引き続き検討するということでございます。

 また「第3 その他」としては、記載の簡素化を図るということでございます。

 説明は以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明につきまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。よろしゅうございますでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 それでは、説明のあった件に関しましては、中医協として承認したいと思います。

 次に「平成28年度保険医療材料制度改革の骨子(案)について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 企画官、お願いします。

○眞鍋医療課企画官

 企画官でございます。

 総−3を用いまして、平成28年度保険医療材料制度改革の骨子について御説明をさせていただきます。これも先週の材料部会におきまして、おおむねそのまま認められたものでございますので、ポイントと議論のみ御紹介申し上げたいと思っております。

 1ページの真ん中「第2 具体的内容」の「1 新規の機能区分に係る事項」の「(1)価格調整について」の「ア 外国価格参照制度の比較水準について」の1行目でございます。新規収載品に係る外国価格調整の比較水準は「外国価格の相加平均の1.3倍を上回る場合に1.3倍の価格」とする。これまで1.5でありましたところ、1.3にするということでございます。

 ただし、真に有用でイノベーションに富む医療材料が、外国価格が極めて安価で、外国価格調整の対象になるといった理由で本邦に導入されないことがないよう、以下のものについては「外国価格の相加平均の1.5倍を上回る場合に1.5倍の価格」とすると、いわゆる例外規定を設けておりまして、1〜3を規定させていただいてございます。

 1がニーズ検討会のもの。2がオーファンデバイスであります。3が画期性加算や有用性加算の高い加算を受けたものでございます。

 2ページの真ん中「(2)イノベーションの評価について」は議論があったことを御紹介申し上げようと思いますが「ア」の下に行っていただきまして、下から8行目でございます。小さいローマ数字の1でございますが、医療ニーズの高い医療機器として選定されてから3年以内に薬事承認申請がなされたものと記載があるところに関しまして、材料部会におきましては専門委員から、ここは薬事承認ではなく治験開始としてほしいということがございましたが、そこは要望として承るということで、ここでは原案どおりとしているところでございます。

 次に5ページまで飛んでいただいて「2 既存の機能区分に係る事項」を御説明申し上げたいと思います。真ん中より少し上でございますけれども「既存の区分の対応については、以下のとおりとする」と書かせていただいておりまして「(1)再算定について」の「ア 再算定における外国平均価格の算出方法について」の1段落目でございます。3行目あたりから、直近2回の材料価格改定を通じて保険償還価格の下落率が15%以内である場合に限り、新規収載品に係る価格調整と同様の外国平均価格の算出方法に変更するというものでございます。

 その具体的内容は下に書いてございますけれども、非常に高いものがあればそれは除く。また、最高の価格がそれ以外の価格を相加平均した場合の2倍を上回る場合は2倍を相当する額とみなすということで、こういった取り扱いにしてはどうかということでございます。

 こういうことをした上で「イ 再算定の比較水準について」ということで、2行目からですが、外国平均価格の1.3倍以上である場合に再算定を行い、前回改定と同様、再算定後の額は価格改定前の材料価格の100分の75を下限とするとしているところでございます。

 6ページ目の「3 その他」でございますけれども、「(1)保険収載の迅速化について」という記載がございます。

 決定区分C1またはC2と決定された新規保険医療材料につきましては、従来保険適用月の2カ月前の末日までに中医協で了承されたものを保険適用するとされていたところでありますけれども、保険適用の迅速化を図るため、保険医療材料専門組織の開催時期などを工夫いたしまして事務処理を効率化することにより、保険適用月の1カ月前の末日までに中医協で了承されたものを保険適用することとするという事務上の運営の効率化を行いたいと思っているところでございます。

 その他運用の工夫に関しましても、それ以降(2)から次のページの(5)まで記載させていただいているところでございます。

 以上、簡単ではございますが、保険医療材料制度改革の骨子について御説明を申し上げました。

 御説明は以上であります。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたらよろしくお願いいたします。よろしゅうございますでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件につきましては中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 では、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。

 次に「平成28年度診療報酬改定への意見について(各号意見)」を議題といたします。

 本日は一号側委員、二号側委員それぞれから、平成28年度診療報酬改定に関する意見が提出されております。これは中医協として一つの意見にまとめるものではなく、今後、診療報酬改定の個別項目の議論を行っていくに当たり、改めて各号から意見を整理して提出いただいたものであります。今回、これらの意見を踏まえながら議論を深めてまいりたいと思います。

 まず、一号側委員から、この提案の御説明をお願いいたします。

 幸野委員、よろしくお願いします。

○幸野委員

 それでは、一号側の意見を申し上げます。中医協資料総−4−1を御参照下さい。13ページと多岐にわたる要望ですので、ポイントのみを御説明致します。

 1ページ目ですが、この前文につきましては、既に122日に申し述べました意見書と同様の内容ですので割愛させていただきます。

 2ページからが個別の要望になります。まず、1番目は、今回改定の基本方針の重点課題でもあります医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進等についてです。

 「(1)入院医療における機能分化・強化、連携」ですが、その中でも今回の改定の焦点となる事項について御説明します。○2の7対1入院基本料につきましては、重症度、医療・看護必要度の評価項目を見直すべきと考えます。1番目のポツは、その上で基準該当患者の水準は病床の機能分化が確実に進むところまで引き上げるべきと考えます。さらに2番目のポツは、平均在院日数の要件についても、一定程度の見直しが必要であると考えております。3番目のポツの在宅復帰率要件につきましても、直接在宅復帰した患者を最も高く評価できる計算式に見直すとともに、基準を引き上げるべきであり、これらの3つの要件全てを見直すべきと考えます。

 ○3の入院基本料の病棟群単位の届け出については、期限を区切った激変緩和の例外的な措置と位置づけるべきであると考えます。

 3ページに移ります。

 「(2)入院医療における包括化の推進」についてです。○1の1番目のポツで、短期滞在手術等基本料3については、その拡大と評価の精緻化・適正化を推進すべきと考えます。

 ○2のDPC制度については、データの蓄積の拡充をすべきと考えます。

 4ページでは、特に「(4)外来医療の機能分化」につきましては、主治医機能の強化や病・診連携を推進していくべきだと考えます。

 5ページの「(5)在宅医療の推進」では、必要な患者に対して質の確保が担保された在宅医療が提供されるよう、○1にあります在宅医療における評価を患者の状態像に応じた体系へ転換することを求めたいと思います。

 次は6ページの「2.個別課題について」です。

 「(1)薬剤使用の適正化について」は、残薬、多剤重複投与の是正のため、○4にあります分割調剤の拡大と見直しが必要であると考えます。

 「(2)調剤報酬について」は、○1にあるかかりつけ薬剤師・薬局に求める機能・要件等を今回の診療報酬改定上で明確にし、かかりつけ薬剤師が医師と連携して患者の服薬状況を一元的・継続的に把握する業務を評価する報酬体系にすべきと考えます。

 7ページの○2薬剤服用歴管理指導料は、かかりつけ薬剤師の本来業務として包括化するべきと考えます。

 ○2の1番目のポツの基準調剤加算は、かかりつけ薬局機能としての要件としては不十分であり、抜本的な見直しが必要であると考えます。

3番目のポツは前回の議論でもございましたが、10年間見直しが行われていない調剤料、及びその加算(一包化加算等)については、適正化すべきと考えます。

 ○4のいわゆる門前薬局の評価の適正化に向けて、処方箋受付回数と集中率による特例対象の要件は、次期改定以降、段階的に拡大していくとともに、これ以外に医療機関と特定の関係を有する薬局等についても減算の対象にすべきと考えます。

 次に「(3)後発医薬品のより一層の使用促進について」です。○2の薬局における後発医薬品調剤体制加算につきましては、骨太の方針を見据えた基準に見直すとともに、後発品の調剤割合の低い薬局についても、減算措置を設定すべきと考えております。

 8ページの「(4)リハビリテーションについて」です。○1の回復期リハビリテーション病棟のリハビリについては、患者のADLの向上度合いといった医療機関ごとの実績に着目した評価に転換すべきと考えます。

 ○3の維持期のリハビリテーションについては、これまで3回の経過措置の延長が行われてきましたが、今回改定では、医療と介護の役割分担の明確化の観点から、経過措置の延長は行わないことを切に要望いたします。

 8ページ、9ページは個別の事項についての要望ですが、説明を省略させていただきます。

10ページの一番下の「(15)医薬品の適正給付等について」ですが、○1の湿布薬、ビタミン剤、うがい薬などの市販品類似薬は負担の公平性の観点から、保険給付から除外すべきという考えですが、これが今回改定では難しいのであれば、最低限今回改定では以下の措置を講じるべきと考えます。

 それが1番目のポツですが、湿布薬につきましては、適正な給付を促す観点から1回当たり70枚の処方を上限とすべきであり、やむを得ず70枚を超える処方が必要な場合は、その理由をレセプトに記載することを義務化すべきと考えます。

2番目のポツの合成ビタミンD製剤以外のビタミン製剤の投与については、必要な場合に限定すべきであり、こうした観点から当該ビタミン製剤が処方できる疾患名を限定すべきと考えます。

 「(16)医療技術における費用対効果評価の試行導入について」は、今後、検証を重ねて早期に本格導入するべきだと考えます。

12ページの「(17)薬価・保険医療材料価格の見直しについて」は、総会でも御説明がありましたが、現行の見直し案が着実に実行されることを求めていきたいと思います。

 以上ですが、先般、改定率も決定し、年明け以降に今までの議論の整理をしていくことになりますが、国民皆保険の堅持、質の高い医療を求めていくという共通認識のもと、真摯な議論を尽くしていきたいと思います。

 一号側は以上です。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 続きまして、二号側委員から御説明をお願いいたします。

 松本委員、よろしくお願いいたします。

○松本委員

 「国民が望み納得できる、安心・安全で良質な医療を安定的に提供するための平成28年度診療報酬改定に対する二号(診療側)委員の意見」を、詳細はお読みいただくといたしまして、簡単に述べさせていただきます。

 社会保障審議会で「地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携に関する視点」が重点課題と位置づけられました。国民が住みなれた地域で質の高い医療を受けるため、かかりつけ医を中心とした切れ目のない医療・介護を提供できるよう、介護・福祉サービスなどとともに医療の充実は欠かすことができないというところから、平成28年度診療報酬改定では引き続き地域における医療資源を有効活用しながら、継続して改革を進めるために必要な税源配分をすべきであると主張させていただきます。

 特にこのページの下の3でございますが、大病院、中小病院、診療所がおのおのに果たすべき機能に対する適切な評価と、地域の医療提供システムの運営の円滑化。めくっていただきまして、急性期医療から回復期・慢性期に至るまで良好に運営できる診療報酬体系の整備と十分な評価、救急医療、二次救急医療等の不採算医療を引き受けてきた医療機関が健全に運営できる診療報酬の設定、地域の診療所や中小病院のかかりつけ医が地域包括ケアシステムにおいて担う中核的機能を踏まえた手厚い評価を挙げさせていただきます。

 また、具体的検討事項としましては「1.初・再診料」でございますが、特に(1)にございます初・再診料は医師の技術料の最も基本部分であるとともに、経営原資となるものであり、医療機関の健全な経営のために医師の技術を適正に評価し、職員などの人件費や施設費等のコストに見合った点数に引き上げることとさせていただきます。

 5ページの上の「6.在宅医療」をお願いいたします。在宅医療における「1患者1医療機関」の見直しをお願いします。多様で複雑な疾患を持つ患者が増加しておりまして、在宅医療の充実のためには、主治医の専門以外の診療科の協力によるチーム医療が必須であります。

 また、在宅医療における同一建物居住者同一日診療の減算の緩和でございますが、同一の特定施設内入居者でありましても、在宅医療に費やされる手間や労力は一般居宅と何ら変わらず、時にはより大きな負担を求められます。入居する場所のみをもって点数設定するのではなく、個々の患者に対する医療の質・手間・技術を正当に評価すべきであると思います。

 また、在宅自己注射指導管理料の要件等の見直しを要求させていただきます。

 8ページは〔歯科〕でございます。基本的考え方のもと、歯科医療は口腔機能の維持向上により、国民のQOLの改善と健康寿命の延伸を目指しているという観点から、地域連携の推進と「かかりつけ歯科医機能」の評価、健康寿命の延伸のための口腔機能管理の充実、在宅歯科医療の推進などに関して、設定を求めるものでございます。

 続いて11ページの〔調剤〕でございます。保険薬局における調剤報酬関係では、基本的考えといたしまして「1.かかりつけ薬剤師・薬局の推進」「2.対人業務の評価の充実」「3.在宅薬剤管理指導業務の推進」「4.医薬品の適正使用の推進」「5.後発薬品の使用促進」を。

 また、次のページ、病院・診療所における薬剤師業務関係では、基本的考え方といたしまして「1.薬剤師の病棟・外来業務の充実」「2.チーム医療・医療連携における薬剤師の貢献」「3.医療安全の向上及び薬物療法の適正化に向けた取り組みの推進」を挙げさせていただきました。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 この件に関しまして、今回、議論はいたしませんけれども、次回以降、これらの意見を踏まえながら、診療報酬改定の個別項目の議論を行っていきたいと思います。

 以下、報告事項に入りたいと思います。

 まず「平成28年度診療報酬改定の改定率等について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 医療課長、お願いいたします。

○宮嵜医療課長

 医療課長でございます。

 昨日、平成28年度予算案が閣議決定されましたが、これを踏まえた診療報酬改定率等につきまして、御報告させていただきます。お手元の資料総−5をごらんいただければと思います。

 まず、平成28年度診療報酬改定は以下のとおりとするということで「1.診療報酬本体」につきましてはプラス0.49%で、各科改定率はお手元の資料のとおりでございます。

 「2.薬価等」につきまして、まず、1の薬価につきましては、市場拡大再算定を除きますと▲1.22%でございます。その下に「上記のほか」ということで、市場拡大再算定による薬価の見直し分が▲0.19%。今般、制度改革で御議論いただいております市場拡大再算定の特例の実施につきまして、▲0.28%になってございます。

 2の材料価格でございますが、▲0.11%でございます。

 その下に「なお、上記のほか」ということで、これまで中医協で御議論いただいてきておりまして、今後、議論を深めていただく必要がある事項かと思いますけれども、新規収載された後発医薬品の価格の引き下げ等々につきまして、ここに記載のある事項につきましての措置を講ずるという形となってございます。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたらよろしくお願いいたします。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 診療報酬の改定率が決まって、その上で改めて2点を申し上げたいと思います。

 1点目は、健康保険法上で薬剤と診察とは不可分一体と明確にされているわけです。したがって、薬価改定財源を本体改定財源に充てるということは、自然の流れだと考えなくてはいけないところ、2回連続で十分に薬価改定財源が本体改定財源に充当されなかったということは極めて遺憾です。厚生労働省には、こういうことが既成事実化しないように、ぜひ頑張ってもらいたいと思います。

 2点目は、社会保障関係費の伸びが直近3年間でいろいろなマイナス改定や制度改正によってですが、1.5兆円にとどまったということを受けて、骨太の方針2015で今後3年間も同様にとなっていましたが、そこにはあえて機械的に削減するということを書いてはいないわけです。各年度の歳出においては、柔軟に対応すること。さらに目安であるとも書いてあったのにもかかわらず、今後、1.5兆円を機械的に3分の1にして5,000億でとどめるとしたのは非常に残念です。

 これは骨太の方針2006が出て、そのときに機械的に今後5年間均等に削減を行うことを想定したものではないとしたのにもかかわらず、2007年度予算で1.1兆円の過去の削減を5年間で割って2,200億円ずつ今後削減するのだとしたことを想起いたします。

 社会保障関係費の機械的な削減がどんな事態をもたらしたか。地域医療の崩壊をもたらしたのは、皆様の共通認識だと思います。

 ぜひ機械的削減が既成事実化することのないように、以後、厚生労働省には頑張っていただきたいと強く要望します。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと思います。

 次回以降、この改定率を前提といたしまして、診療報酬改定の個別項目の議論を行ってまいりたいと思います。

 本日の議題は以上でございますけれども、事務局から「その他」として資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 まず、公聴会の開催についてをお願いいたします。

 医療課長、お願いします。

○宮嵜医療課長

 お手元の資料総−6をごらんいただければと思います。

 これからの中医協の審議の状況にもよりますが、例年でございますと改定を行っていく過程で公聴会を開催するという取り扱いとなっておりまして、その予定について御説明させていただきます。

 「3 開催日時」は、平成28年1月22日金曜日ということで、13時から15時を予定させていただいております。

 「4 開催場所」は、浦和のロイヤルパインズホテルを予定しているところでございます。

 出席者、議事等は例年のとおりという形で考えてございますが、意見をおっしゃっていただく方を公募により募りたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等がございましたらよろしくお願いいたします。

 花井委員、どうぞ。

○花井委員

 毎回恒例で言っているのですけれども、この時期に議論が煮詰まったところでやる。公聴会に何度か出席すると、意見を言われる方も中医協での議論を非常に理解しておられ、かなり煮詰まった形で意見を言っていただいているのです。繰り返しになりますが、診療報酬改定の谷間でやるとか、もうちょっと早い時期にやるというのを引き続き御検討いただいたほうが 事実この時期の1日というのは議論の日を一定使うことのある種デメリットもありますし、広く国民の中医協全体に対する意見は言いにくい時期になっているので、公聴会の位置づけの問題なのかもしれませんが、もうちょっとゆったりした日程でできるように改善、また検討を。前回検討しますとなってことしになっているのですけれども、今後、検討いただけたらと思います。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょうか。よろしゅうございますでしょうか。

 では、ほかに質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 次に、保険医療機関等の指導・監査等の実施状況について、事務局より御説明をお願いいたします。

 医療指導監査室長、よろしくお願いいたします。

○鈴木医療指導監査室長

 医療指導監査室長でございます。

 総−7に基づきまして、これにつきましては、平成27年度1222日に既にプレスリリースさせていただいておりますが、平成26年度における保険医療機関等の指導・監査等の実施状況について御説明させていただきます。

 指導・監査の実施状況でございますが「1 指導・監査等の実施件数」につきましては、個別指導、新規個別指導につきましてはそれぞれ増となっておりますが、適時調査、監査につきましては減となっておりまして、適時が2,347件、監査が87件となっております。

 監査の結果取り消しになっているものにつきまして、保険医療機関等につきましては41件の取り消し、前年比18件の減でございます。

 保険医等につきましては、30人で前年比4人増となっております。

 特徴でございますが、取り消し処分の原因につきましては、これも例年どおりで変わりませんが、いわゆる架空、付増、振りかえ、二重請求などの不正請求がほとんどを占めておるということ。取り消し処分にかかる発端でございますが、これにつきましては保険者、医療機関従事者等からの通報が全部で25件となっておりまして、過半数を占めている状況でございます。

 「3 返還金額」につきましては、それぞれ指導による返還が約41億円。前年比が7億円の増。適時調査による返還分が約65億円。前年比3億増。監査による返還分は約26億7千万で、前年比234,000万減となっております。

 次の1ページから3ページ目までが、指導、適時調査、監査につきまして、医科、歯科、薬科別、年度別、都道府県別のデータを載せさせていただいております。

 4ページ以降は監査の結果、取り消し状況につきまして、4ページ、5ページが今回の取り消しの全容でございまして、6ページ、7ページがその中でも主な事例として医科2件、歯科1件、薬科1件を挙げさせていただいているところでございます。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しましては、報告事項でございますので、特段の御質問等がなければ以上としたいと思いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。

 では、本日の議題は以上でございます。

 なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡しますのでよろしくお願いいたします。

 それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。

 どうもありがとうございました。

 皆様、よいお年をお迎えくださいませ。


(了)
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代表: 03−5253−1111(内線)3288

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