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2015年12月7日 第166回労働政策審議会雇用均等分科会

雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課

○日時

平成27年12月7日(月)13:00〜16:00


○場所

厚生労働省共用第8会議室


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、武石委員、権丈委員、中窪委員、山川委員

労働者代表委員

井上委員、半沢委員、斗内委員、松岡委員

使用者代表委員

中西委員、布山委員、川崎委員

厚生労働省

香取雇用均等・児童家庭局長、吉本大臣官房審議官、小林雇用均等政策課長、蒔苗職業家庭両立課長、宿里短時間・在宅労働課長、高橋均等業務指導室長、中條育児・介護休業推進室長

○議題

1 育児・介護休業制度の見直しについて

○配布資料

資料1 仕事と家庭の両立支援対策の充実について(案)
資料2 仕事と介護の両立支援制度(見直し案イメージ)
資料3 妊娠等を理由とする不利益取扱いに関する調査の概要

○議事

○田島分科会長 ただいまから「第166回労働政策審議会雇用均等分科会」を開催いたします。本日は奥宮委員、山中委員、加藤委員、渡辺委員から御欠席の御連絡を頂いております。山川委員は少し遅れて御出席される予定です。それでは、議事に入ります。

 本日の議題は「育児・介護休業制度の見直し」についてです。資料1から資料3までについて、事務局から説明をお願いします。

○蒔苗職業家庭両立課長 職業家庭両立課の蒔苗でございます。よろしくお願いいたします。私から資料1、資料2に基づき、御説明を申し上げます。

 まず、資料1です。前回、報告書の「たたき台」について、御議論を踏まえて、本日は報告書の()として、資料1を提出させていただいております。前回からの変更部分のみを御説明いたします。

 資料11ページの「はじめに」の部分です。こちらについては、中窪委員、武石委員から御指摘いただきまして、変更しております。1つ目の○ですが、書き出しの所で前回は人口減少化という、場面が限定されるような記述がありましたので、そこを取った表現にしています。あと、「労働力の確保によって」の所を「確保・定着によって」と変更しています。

2段落目、2つ目の○、3つ目の○は、介護に関する部分の記述です。冒頭の書き出し、「介護をめぐる状況に関しては」と書いたことのほか、3つ目の○ですが、育児に比べて介護のほうの記述が若干少ないという御指摘もありましたので、介護に関する記述を、3つ目の○の「また」から追加しました。そこにあるように、平成7年に制度が創設されて以降、原因疾患について、認知症の割合が増加するなど、必要とされる介護の在り方も変化し、さらに、それに対応する家族の在り方自体も、三世代世帯の減少など、変化してきているということを足しております。

 一番下の○が、育児に関する部分です。書き出しで、「仕事と育児の両立に関しては」と足しております。

2ページ、こちらは育児に関する記述です。前回の「たたき台」では、最初の所に少子化対策として、喫緊の課題というのが入っていましたが、御指摘を受けまして、ここの育児の部分に移しております。女性の活躍促進及び少子化にとって喫緊の課題である、というようにしております。

2ページの一番上の○は、いわゆる非正規労働者の方と男性の育休を、それぞれ別立てで前回記述しておりましたが、ここを1つの段落にしております。2つ目の○は、いわゆるマタニティハラスメント・パタニティハラスメントの部分です。こちらも前回、両者の関係を少し整理してほしいというように中窪委員から御指摘がありました。本日お出ししたのは、いわゆるマタニティハラスメント・パタニティハラスメントなど、妊娠・出産、育児休業・介護休業等を理由とする不利益取扱い等について、という形にしています。

3ページ、均等分科会の検討状況です。3行目の後半から、必要な措置の具体的内容は、2の事項とすることが適当である旨取りまとめを行ったので、報告する。この報告を受けて、厚生労働省において、法的整備も含め所要の措置を講ずることが適当であると考えるとしております。

 次の○です。前回、育児短時間勤務制度を御議論いただきましたが、前回までの御議論を踏まえて、この部分に書いてあります。なお、育児のための所定労働時間の短縮措置等の対象となる子の年齢の引上げについては、男女の育児への関わり具合に差があり、短時間勤務制度を利用している労働者の多くが女性となっている現状を踏まえると、引き続き、その利用が女性に偏り、結果的に女性のキャリア形成にとって好ましくない結果となりかねないことから、まずは長時間労働の是正や、柔軟な働き方の促進により、男性の育児への関わりを促進していくとともに、延長保育等の保育サービスの充実を図っていくことが重要であると。その状況も踏まえ、対象となる子の年齢の引上げについて、引き続き検討していくべきとしております。

3ページ、一番下の介護保険サービスに関する部分です。前回の指摘を踏まえて、加筆しています。1行目の後ろからですが、地域包括ケアシステムの構築に向けて、在宅・施設を含めた介護サービスの充実を図るとともに、労働者や事業主に対し、介護サービスに係る情報提供など周知の強化を図ることや、ケアマネジャーに対し、介護休業制度や働く家族の支援のために必要な配慮等、仕事と家庭の両立支援に関する基礎的な知識の取得促進も行うべきである、としております。

4ページから、今回、必要な措置の具体的な内容として書いている部分です。最初、4ページの1の所の2つ目の段落です。「この際」の段落の3行目です。前回まではここがサービスの切れ目等、家族が緊急に介護しなければならない場合という記述でしたが、担当部局と調整をして、現在、ケアマネジャーがケアプランを作成して、ある程度計画があらかじめ決まっているということで、緊急に家族が対応という場面は、それほどないのではないかという御指摘がありましたので、今回は3行目の介護サービスを円滑に利用するため、又は要介護者の状態が大きく変化した場合のサービス切り替え時など、家族が介護に対応しなければならない場合等に利用するべきもの、というように書いてあります。

(1)以降が、具体的な対応の方向性です。こちらについての変更点は、前回までは論点の一番最後で、何々すべきではないかとしていたものを語尾を「適当である」と変えています。

5ページ、その「適当である」の言葉以外の変更は特にありません。6ページもそのままです。

7ページ、仕事と介護の両立に向けた情報提供についてです。こちらは御意見を頂きましたので、少し加筆して修正しています。4行目の真ん中辺りから、企業においても、行政から提供された介護サービスや両立支援制度に係る情報も活用しつつ、自社の両立支援制度の利用等に関する相談窓口、というように書いています。

 次は、2です。多様な家族形態・雇用形態に対応した育児期の両立支援制度等の整備についてです。前回、この「等」は入っていませんでしたが、この2の中に、いわゆるマタハラ対策等を入れていますので、「等」を入れて読み込んでおります。

7ページ、有期契約労働者の育児休業の取得要件です。ここについては、最初のポツで、現行制度の3つの要件について加筆しています。8ページの上まで(1)(2)(3)3つあります。あとは、上から9行目の辺りですが、以下のとおり、分かりやすくするために現行の(2)の要件を削除し、(3)の要件をローマ数字(2)のように見直すことが適当であるとして、(1)(2)として、今回の見直し内容を書いています。

 介護休業の取得要件についても同様でして、現行の要件を(1)(3)で書いた上で、見直す内容について(1)(2)と書いています。

 一番下のポツは、前回、武石委員から育児休業期間中だけではなくて、ちょうど育児休業とぴったり同じ長さで契約を結ぶ場合もあるという御指摘がありましたので、育児休業期間中や育児休業終了時に更新時期が到来し、ということを加筆しています。

9ページ、中窪委員から御指摘がありまして、有期の方について、産前産後休業・育児休業自体も知られてはいないのだけれども、問合せ先が均等室ということを周知が足りていないという御指摘がありました。最後の所に合わせて、相談先である均等室を周知することが適当である、と加筆しています。

 最後、9ページの男性の育児休業の取得促進です。前回の御指摘を踏まえて、前回改正で、男性の育休に関してはかなり制度改正は図られたわけですが、その周知が足りていないという御指摘もありました。9ページの一番下のポツですが、「前回の育児・介護休業法の改正で設けられた男性の育児休業取得促進のための制度(パパ・ママ育休プラス等)の周知などにより」という部分を付け加えております。資料1の変更部分は以上です。あとは、資料2を御覧いただくと、本日お配りしました報告書()に盛り込まれた内容について、介護の部分についての制度の見直し案のイメージとして、報告書に書いてある内容を絵に落としたものです。

 こちらを御覧いただくと、介護休業について、今回、分割を3回する話と、選択的措置義務について、従来の93日とは切り離した形で事業主の方がいずれか1つを選択し、(1)(4)の措置をとるということです。これらについて3年間の間で少なくとも2回以上利用が可能ということ。所定外労働の免除については、現在は措置されていませんが、これを対象家族の回復若しくは死亡となる介護終了のときまで利用可能というものです。あと、介護休暇については、半日単位の取得を可能とするというものです。私からは以上でございます。

○小林雇用均等政策課長 続いて、資料3を御覧ください。前回、前々回の均等分科会で妊娠等を理由とする不利益取扱いに関する調査の概要をお出しさせていただきました。それの更に追加資料です。

1ページ、これは雇用形態ごとの妊娠等を理由とする不利益取扱い経験率です。「派遣労働者」の部分で、派遣労働者の方が経験率48.7%です。これはどこから不利益取扱いを受けたかを見たものが右の円グラフです。

 まず、この調査ですが、妊娠・出産・育児いずれかを経験した方が分母になります。派遣労働者の場合であれば、妊娠・出産・育児いずれかを経験した派遣労働者の方、これが分子の母集団の数です。このnと書いてあるn345、これが345人の方です。それの48.7%の方が経験を受けているということです、経験者の数が右側の円グラフのnの所の168です。この168人の内訳は、派遣元のみから不利益取扱いを受けた方が51.8%、派遣元、派遣先の両方から不利益取扱いを受けた方が38.7%、派遣先のみから不利益取扱いを受けた方が9.5%という状況です。

2ページ、妊娠等を理由とする解雇・雇い止めの経験率を企業規模ごとに見たものです。前回の分科会の中で中西委員から前回お出しした実態調査の数字について、小さい企業にマタニティハラスメントが起こりがちだという印象が定着してしまうことを懸念する、というような御意見がありました。それに対応しまして、今回提示をさせていただいております。前回、均等分科会でお示しした数字については、分母が妊娠・出産等の不利益取扱いを受けた女性労働者の方が、どういう不利益取扱いを受けたかという「行為類型」ごとに規模別に見たものです。今回のお出しした資料については、分母は妊娠・出産・育児を経験した中で解雇を受けた方、それから、妊娠・出産・育児いずれかを経験した人の中で、雇い止めを受けた方ということで、前回の数字とは分母が異なるものです。前回の数字は既に不利益取扱いを受けた人の中で、どういう不利益取扱いの行為類型を受けた人かということで見たものです。今回は妊娠・出産者の中の解雇を受けた方とか、雇い止めを受けた方です。この経験率については、解雇、雇い止め、いずれも企業規模間で大きな差は見られないという状況となっています。私からは以上です。

○田島分科会長 ただいま御説明いただいた資料1について、御意見を伺いたいと思います。全体を2つに分けまして、まず、1ページの「1 はじめに」から4ページの「2 仕事と家庭の両立支援対策の方向性」の「1 介護離職を防止し、仕事と介護の両立を可能とするための制度の整備」のところと、7ページの2の前のところまで、介護に関わる部分です。この部分について、御意見を頂き、その後、「2 多様な家族形態・雇用形態に対応した育児期の両立支援制度等の整備について」と、最後の10ページ、「3 その他」の部分について御意見を伺いたいと思います。まず、前半の「はじめに」と介護に関わる部分について御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。

○半沢委員 「はじめに」の3ページ目に、育児のための所定労働時間の短縮措置等についての記載が上から2つ目の○の所に書いてあります。この記載について気になるので、御意見を申し上げたいと思います。この○の中の4行目です。「引き続きその利用が女性に偏り、結果的に女性のキャリア形成にとって好ましくない結果となりかねない」という極めて悲観的な文章、文言になっていると感じております。

 この均等分科会、短時間勤務制度などを前向きに捉え、それによって就業継続ということも考えてきたわけでありまして、そういったこの審議会において、このようなまとめをするのには違和感を感じます。正に、これから女性活躍推進法において、女性に制度利用が偏ることのないように、そういう環境、職場づくりをしていくための議論をしてきたはずでして、これから女性活躍推進法についても本格的に施行される今において、このような消極的な文言を均等分科会の報告書に載せるというのは、少し違和感がありますし、矛盾も感じるところです。

 他方、厚生労働省の保育士確保対策検討会では、例えば保育士確保の困難な問題になっていると。この中で、朝夕の保育需要の緩和には、保育サービスを利用する労働者の短時間勤務というのもまた、有効であるという議論もあったと聞いています。少なくともこの保育サービスとの兼ね合いを考慮すべき小学校就学前までは、のこういった短時間勤務の措置はやはり有用ですし、こういった措置を考えるべきではないかと思っております。利用が女性に偏るという指摘があるのであれば、育休のパパ・ママ育休プラスのように、男性の取得促進策を前向きに考えていくというような視点もあります。

 まとめますと、今まで申し上げたような保育サービスとの兼ね合いも含めて、報告書に記載すべきですし、キャリア形成の問題として、そればかりを強調するようなこの書きぶりについては、私たちとしては反対していきたいと思っております。以上です。

○田島分科会長 ありがとうございます。

○松岡委員 資料16ページから一部7ページにかかりますが、(4)選択的措置義務と(5)所定外労働免除に関わる所で発言させていただきます。

 このパートに関しては、短時間勤務制度について、選択的措置義務の一部にとどまっていることや、申出の回数に制限2回以上という形になっており、そういったところには、一部課題が残るというように認識していますが、この辺りのパートについてはおおむね妥当ではないかと感じています。

 また、所定外労働の免除については、事由の解消までということですし、選択的措置義務については、3年以上としていることは評価できると考えております。今回の見直しについては、「はじめに」とか、「位置づけ」の所にも記載されていますが、介護期の日常的な働き方の見直し、働くことのできる環境の見直しというのが大きな課題だったと思いますが、今回の()で法改正が進めば、ある程度、介護の働き方も変化していくような期待もできるのではと考えております。以上です。

○田島分科会長 ありがとうございます。

○井上委員 5ページの(2)介護休業制度について、最初のポツの所です。最後の所の文章表現ですが、介護休業の期間について、93日のままとすることが適当と記載されています。労働側としては、この「適当である」という文言については、大変違和感が残ると考えております。

 これまで再三この審議会で労働側が指摘してきたとおり、「自分で介護を行うと離職につながりかねず」という文言についても、労働側は、好んで自分で介護を行いたい労働者を想定して発言していたわけではなく、施設に入れない、若しくは両立支援制度からも、また、介護保険サービスからも漏れてしまうといった場合などが多いために、休業期間を延長すべきであるということで発言をしてまいりました。

 そのため、今回、分割可能となり、ほかの制度が柔軟に利用可能となったとしても、解決しない課題が現状では残るのではないかと考えております。今回、この延長が、仮に厳しいとしても、今後、新たな両立制度と、また今後、改善が期待される介護保険制度の下で、どのように状況が変化するのかを踏まえながら、引き続き議論していくべきではないか、という意見を申し述べておきたいと思います。

○田島分科会長 ありがとうございます。

○川崎委員 7ページの(6)仕事と介護の両立に向けた情報提供の所で意見を1点述べたいと思います。労働者が介護をしながら就業継続していくことに関しては、自社の両立支援制度についても十分知っておくことが必要ということにとどまらず、今回検討している育児・介護休業法についても、どのようなものになっているかという情報は、十分知っておく必要があると思います。

 このパラグラフでは、企業においてもということで、企業が情報提供を充実させていかなければならないことは明示的に書かれていますが、是非、この所では、行政側でも、法律を労働者に周知するような活動をしていかなければならないという書きぶりの追加をお願いしたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○田島分科会長 ありがとうございます。

○中西委員 質問をさせていただきます。今回の大幅な要件緩和によるところの中小企業の労務管理はかなり負担が大きいと考えております。社内の体制整備など、新しい法律への対応に苦慮する中小企業が多くなることが懸念されております。この点に対して事務局は、どのような対策を考えておられますか。お聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○田島分科会長 事務局、お願いします。

○蒔苗職業家庭両立課長 今は詳しくはお話できませんけれども、現在、来年度の予算に向けた検討を行っておりますが、今回、介護の関係の改正、施行は再来年からですが、我々が持っている助成金で中小企業向けのもの、大企業向けのものがあります。そうしたものについて、介護に関する取組を何らか助成をする助成金ということも現在検討しています。それをうまく活用いただきながら、中小企業の施行に関してうまく進むようなやり方を検討していきたいと思います。

○中西委員 中小企業の実態を十分に把握していただき、十分な対応と御配慮を今後とも、よろしくお願いしたいと思います。以上でございます。

○田島分科会長 ありがとうございます。

○布山委員 内容の意見ではありませんが、修文のお願いです。今、御説明を伺っていて、特に「はじめに」という所です。これまでの意見を踏まえて前回のたたき台からカットした所があり、よくよく読むと、カットしたばかりに意味が分からなくなっている所があるのではないかと思います。ここで11つ申し上げることもないと思いますが、例えば、1ページの一番上のパラグラフで、「一人一人の」の後には「希望」がつながるのだと思います。一人一人の希望というように文章を直したほうが、より分かりやすいと思います。そのような箇所が他にも散見されるので、今回意見を踏まえて直した部分について、もう少し修文をしていただければと思います。てにをはの件なので、ここだけ端的に言いましたが、よろしくお願いいたします。

○田島分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見等はありませんでしょうか。御発言がないようでしたら、後半の部分、7ページの2以降、10ページの3までのところで、御意見等がありましたら、お願いいたします。

○斗内委員 私からは7ページ2(2)有期契約労働者の育児休業取得要件について発言させていただきます。まず、1点目は、タイトルの所です。有期契約労働者、育児休業だけでなく、介護休業のほうも取得するということで、その要件については、8ページの所に書かれています。育児だけではないということで御指摘させていただきます。その御指摘させていただいた上で、この所の取得要件については、前回までの報告書から余り変化がないというように受け止めております。

 労働側としては、これまでも発言をさせていただきましたが、やはり正社員と有期契約労働者の休業の取得における差があることは、労働契約法第20条などの考え方からも、余り妥当ではないのではないかということです。ここで言う、育児休業取得の要件を設けるとしても、子が1歳に達するまでに契約の更新がないことが明らかである者を除く、とすべきではないでしょうか。ただし、現行制度よりは、今回一定の前進があることは1つ前向きに受け止めています。

 他方で、今回の有期契約労働者の育児休業の取得の要件について、整理されている文章の中で、8ページの下から2行目です。育児休業の取得等を理由とせず、経営上の理由等から契約を更新しないこと。これは不利益扱いには該当しない、と書かれている所ですが、いわゆる経営上の理由というものがどのようなものを想定されているのか、御質問させていただければと思います。

○田島分科会長 では、事務局、お願いします。

○蒔苗職業家庭両立課長 今、御質問の8ページの経営上の理由ですが、育児休業を取得された後の状況の変化で一番大きく考えられるのは、経営状況の悪化です。分かりやすく言うとリーマン・ショックとか、そういった経営上の変化があった場合に、現状もそうですが、不利益取扱いには該当しないという扱いです。今後、指針を議論する際にもう少し詳しく議論をお願いしていきたいと思っております。

○斗内委員 今後、正に指針の中で、具体的にという御発言を頂きまして、ありがとうございます。やはり今までの3つの要件についても、最後に復帰するときの着地点が曖昧であると、紛争の大本にもなります。そういう意味では、できるだけ分かりやすい指針の内容となりますよう、その基準が労働者側から見ても納得できるそういった仕組みになるよう、今後、是非議論していただければと思います。よろしくお願いいたします。

○田島分科会長 ありがとうございます。

○松岡委員 9ページの最後の・の所で事務局から補足説明をいただいた、男性の育児休業の取得促進についての所で発言いたします。ここに補足された男性の育児休業の取得促進について好事例、方策の周知等々がされることについては、そのとおりだろうと思います。実際、この周知がされるときに、具体的に運用する側としてよく分かるようにと、この議論を最初に始めた頃、冒頭でもコメントさせていただきました。制度の解釈とか、運用方法とか、そういうことが併せてよく分かるように、理解が進むように指針などにしっかりと記載することなどが望ましいと考えています。繰り返しになりますが、そこは併せて意見として申し上げたいと思います。以上です。

○田島分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見はありませんでしょうか。全体で。

○井上委員 今回の取りまとめの所には文章が入っていないのですが、育児・介護等の配慮義務について、少し労働側の考え方を述べさせていただきます。これまでの審議会の議論の中で、労働側としては、様々なデータを示しながら仕事と育児・介護の両立に関する意見を申し上げてまいりました。本日の報告書案は、今、申し上げましたが、育児・介護の双方において、決して十分とは言えないものの、一定の前進であるとの印象を受けております。

 ただ、冒頭、私も発言させていただきましたし、本日他の委員からも発言させていただきましたが、いまだ懸念される点については、幾つかまだこの文章の中に入っていると思います。本日も意見を申し上げました。

 これまでの議論、あるいは本日のこの報告書案を踏まえて、労働側としては、仕事と育児・介護を両立する労働者への配慮義務規定、こちらを設けるべきだと考えております。

 今回の法改正で、一定程度の制度が改善されるとしても、この制度から漏れてしまう労働者が出てくることも予見されるのではないかと思います。例えば、これまで労働側も発言してまいりましたが、施設入所ができないまま、休業期間を満了してしまう場合とか、あるいは認知症については、専門技術が必要な施設に入れない、そういう想定しえないケースもこれから起こるのではないかと考えております。ですから、いろいろな介護サービスがこれから充実されるとは思いますが、やはりその間、制度から漏れてしまう労働者を救うためには、仕事と育児・介護の両立に配慮すべきという、配慮義務規定が、柔軟な現場、労使の話し合いや対応に資する規定になると考えております。是非、前向きな御検討をお願いいたします。以上です。

○田島分科会長 ありがとうございます。ほかに御発言はありませんか。ないようでしたら、これで終了になります。よろしいでしょうか。

 それでは、御発言がないようですので、本日の分科会は、これで終了させていただきます。本日の議事録の署名委員は、労働者代表は半沢委員、使用者代表は川崎委員にお願いいたします。皆様、御多忙の中、お集まりいただきまして、ありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課
〒100−8916 東京都千代田区霞が関1−2−2

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