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2016年3月10日 第56回 がん対策推進協議会(議事録)

健康局がん・疾病対策課

○日時

平成28年3月10日(木)16:00〜18:00


○場所

厚生労働省 専用第14会議室(12階)


○議題

(1)今後の議論の進め方について
(2)その他

○議事

○事務局 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第56回「がん対策推進協議会」を開催いたします。

 委員の皆様方におかれては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 まず、本日の委員の出席状況について御報告いたします。本日は、秋山委員、松村委員、宮園委員、若尾委員より御欠席の連絡をいただいております。

 また、中川委員よりおくれての御出席と伺っております。

 なお、福島健康局長は、公務のためおくれての出席予定です。

 それでは、以後の進行は門田会長にお願いいたします。

○門田会長 皆さん、こんにちは。しばらく間をあけての第56回の「がん対策推進協議会」になりました。年度末のお忙しいときに御参加いただきまして、どうもありがとうございました。

 それでは、最初に事務局より資料の確認をお願いいたします。

○事務局 それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。

 資料1、がん対策推進協議会委員名簿。

 資料2、がん登録等の推進に関する法律について。

 資料3、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針の改正について。

 資料4、がん対策加速化プランの概要。

 資料5、がん対策加速化プランへの対応状況。

 資料6、事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドラインの概要。

 資料7、平成28年度予算案の概要。

 資料8、今後の議論の進め方についてです。

 参考資料は、お手元のファイルの中にございます。

 参考資料1、がん対策基本法。

 参考資料2、がん対策推進基本計画。

 参考資料3、がん対策推進基本計画中間評価報告書。

 参考資料4、今後のがん対策の方向性について。

 参考資料5、がん対策加速化プランへの提言。

 参考資料6、がん対策加速化プラン。

 参考資料7、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針。

 参考資料8、事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン。

 資料に不足、落丁等がございましたら、事務局までお申し出ください。

 以上をもちまして撮影を終了し、カメラをおさめていただきますよう御協力をお願いいたします。

(報道関係者退室)

○事務局 以後、議事の進行は、門田会長にお願いいたします。

○門田会長 それでは、本日の議題に入ります前に、事務局のほうから、先ほども御紹介ございましたけれども、報告のほうをお願いしたいと思います。

 まず、最初に「全国がん登録の開始について」と、2番目、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針の見直しについて」の報告をお願いしたいと思います。

 では、事務局、お願いします。

○事務局 お手元の資料2をごらんください。「がん登録等の推進に関する法律について」でございます。

 本年の1月1日に全国がん登録が開始となりまして、そちらに関する御説明をさせていただきます。

 まず、全国がん登録・院内がん登録の方法によるがん診療情報の収集について説明いたします。「全国がん登録」は、国・都道府県による利用・提供の用に供するため、国が国内におけるがんの罹患、診療、転帰等に関する情報をデータベースに記録し、保存するものとなります。

 また、「院内がん登録」は、病院において、がん医療の状況を的確に把握するため、当該病院において行われたがんの罹患、診療、転帰等に関する詳細な情報を記録し、保存するものとなります。

 これらをもちまして、がん医療の質の向上等、国民に対するがん・がん医療等・がん予防についての情報提供の充実、その他のがん対策を科学的知見に基づき実施することを目的としたものでございます。

 「全国がん登録の仕組み」を下にお示しします。

 全国がん登録においては、全ての病院と手挙げ方式で都道府県知事より指定を受けた診療所より罹患情報を都道府県に届け出いただきまして、都道府県で突合・整理されたものを、国(国立がんセンター)において提出していただきます。

 また、市町村から提出された死亡情報を罹患情報と突合することで、生存確認情報、また、登録漏れの罹患情報を追記するという仕組みになっております。

 利用等の限度につきましては、国・地方公共団体のがん対策に必要な調査研究のための利用・提供、届け出を行った病院等への生存確認情報の提供、がん医療の質の向上等に資する調査研究を行う者への提供、都道府県がんデータベースの整備等につきまして、図に示すように有識者の会議の意見聴取が必要となる場合がございます。

 おめくりいただきまして、3ページ目には「がん登録等の情報の活用」について記載されております。

 国・都道府県等においては、がん対策の充実、医療機関への情報提供、統計等の公表、患者への相談支援へ活用されることが期待されています。

 医療機関においては、患者等に対する適切な情報提供、がん医療の分析・評価、がん医療の質の向上へ活用されることが期待されます。

 がん登録等の情報の提供を受けた研究者においては、がん医療の質の向上等に貢献する研究へ活用されることが期待されております。

 これらの取り組みを通じて国民への情報提供を充実させ、がん医療の質の向上等を図り、がん対策を科学的知見に基づき実施することが期待されています。

 下の資料をごらんください。「がん登録等の推進に関する法律の施行までの概要」をお示ししております。

 平成2512月にがん登録等の推進に関する法律(以下、「法」という。)が成立しました。

 平成26年6月には、厚生科学審議会がん登録部会を設置いたしまして、法施行令及び法施行規則、各種指針、がん登録等の情報の提供の手順等について検討が始められております。

 平成27年9月には、法施行令及び法施行規則の公布、10月には全国がん登録届出マニュアル2016を全国の病院へ送付しております。平成2712月には院内がん登録の実施に係る指針、調査研究を行う者が講ずる同意代替措置に関する指針、法施行令第11条の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準を発出しております。

 本年の1月に法施行となり、国立がん研究センターにがん登録センターが開設されております。

 今後、個人情報保護のための安全管理措置マニュアル、情報利用及び提供のためのマニュアル等を作成する予定となってございます。

 おめくりいただきまして、資料の5枚目になります。

 がん・疾病対策課においては、来年度の予算案におきまして、がん登録オンラインシステムの予算を計上しております。こちらは図にお示ししますように、病院、診療所から都道府県の登録室へのがん罹患情報の届出に係る部分について、オンラインシステムを構築するというものでございます。

 がん登録等の推進に関する法律についての説明は、以上になります。

 続きまして、資料3をごらんください。「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針の改正について」の資料を御説明いたします。

 厚生労働省においては、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」を定め、市町村による科学的根拠に基づくがん検診を推進しているところでございます。

 平成28年2月4日付で、表にお示しします以下の下線部等につきまして通知を改正しまして、平成28年4月1日から適用の予定となっております。

 変更点につきまして簡単に御説明申し上げます。

 胃がん検診につきましては、問診に加え、胃エックス線検査または胃内視鏡検査のいずれかを検査項目としております。対象者は50歳以上、受診間隔は2年に1回に改正しております。ただし、当分の間、胃エックス線検査につきましては40歳以上に対し実施可としており、受診間隔につきましても年1回実施可としております。

 乳がん検診につきましては、問診及び乳房エックス線検査(マンモグラフィ)を推奨いたしまして、視診、触診は推奨しないという改正内容となっております。

 資料3につきましては、以上となります。

○門田会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいま御報告いただきました、がん登録の開始の御報告と今の検診実施のための指針の改正について御質疑をお願いしたいと思いますが、どなたか御質問あるいは御意見ございますか。いかがでしょうか。

 堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 がん検診の改定そのものは特に問題はなく、新しい科学的な根拠を盛り込んだものとなっていると思います。今後の課題として、恐らく次の計画にも関係してくるところでありますけれども、検診対象者の上限が全くないという状況がこれまで続いてまいりました。しかし、今後の高齢者がんのあり方、そういったことも踏まえますと、高齢者におけるがん検診というのはどこまでが適切なのかを検討会で詰めていただきたい。がん対策推進協議会では取り扱わない課題になろうかと思いますので、今のうちから検討会に向けて準備を始めておいていただければと思います。自分も高齢者層に入りましたので、言い易くなりましたが、これから本当に高齢者のがんがふえてくる中で、ただ見つければいいのかどうかという問題に深く切り込んでほしいと思います。

○門田会長 年齢によっては、意見の内容も自分の状態によって違うかもわかりませんが、ありがとうございました。

 馬上委員、どうぞ。

○馬上委員 がん登録の3ページの真ん中辺に「患者等に対する適切な情報提供、がん医療の分析・評価等」というふうに書いてありますけれども、第1期の基本計画では目標を定めたと思うのですけれども、第3期においてもこの分析とか評価が長期的な目標などを定めるための素地になるかどうかということをお伺いしたいです。

○門田会長 事務局、どうぞ。

○がん対策推進官 法律に基づくがん登録というのは、ことしの1月から始まりましたので、その法律に基づいて収集されたデータというのは、実際には28年分は29年に集まるということになりますから、時間差として29年6月までに策定する第3期の基本計画にそのデータを使うというのはやや困難かと思います。ただ、これまでも当然、地域がん登録という形でやっておりますし、また、中間評価でもさまざまな指標のほうを策定しておりますので、それが全部適切なのかどうかというところはまた協議会でもって御議論いただきたいというふうに考えております。

○門田会長 よろしいですか。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員 おくれまして申しわけございませんでした。

 胃がん検診の指針の見直しが行われるわけですが、これまでバリウムの検査というのは集団検診の形でできたわけですが、今後、内視鏡となりますと、恐らく医療機関に依存しなければいけない。また、住民の多くが両方どちらでもいいよと言われたときに内視鏡を選ぶはずであって、そうすると、結果的にさばけない、その結果、胃がんの受診率が下がるということも懸念されると思うのです。ですから、実施体制については事務局を中心によく考えていただく必要があるという気がします。

 それから、がん登録は第1期の基本計画の3つの柱の1つだったわけですが、非常に時間がかかりました。ただ、こういう形で始まったということは大変喜ばしいと思っています。ただし、これは患者さんにしても、一般市民にしても、また、我々医療者にしても、その情報にアクセスして、それを活用できるような透明性というか、一部の方たちだけがいじらないように、それはぜひ担保していただきたいと思っています。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 確かにそうですね、これは第1期のときからがん登録というのは重点事項に挙げていましたが、結局、全国的な登録はできなかった。第2期も同じように重点項目に挙げ、そして、今でも覚えていますけれども、第2期が終わったすぐ後、ここの協議会の委員の皆さんが議連「国会がん患者と家族の会」に出ていって、自分たちのデータを含めて登録して、そして将来同じ病気にかかるような人たちのために自分たちのデータを参考にしてほしいということを訴えていただいて成立したような気がするので、そういった意味で、この協議会の委員の皆さんの働きというのは非常に重要だったのではないかと思って、それが今まさに動き始めたということで、データとして使えるようになるのにどのぐらいかかるかというのでありますけれども、とにかく動き出したというのはすごいことだというふうに喜んでおります。

 そのほかどなたか。堀部委員、どうぞ。

○堀部委員 全国がん登録の仕組みについて教えていただきたいのですが、罹患情報については病院診療所から都道府県、国という流れになっています。追記のところで生存確認情報、死亡に関しては市町村からの死亡情報でわかるのですが、生存確認というのはどのくらいの頻度、例えば年1回、それはどういう形で生存確認をされるかを伺いたいです。その下の「利用の限度」に「届け出を行った病院等への生存確認情報の提供ができる」と書かれており、届け出元以外に情報の提供が可能になるので、生存確認の方法と頻度について教えてください。

○門田会長 事務局、お願いいたします。

○がん対策推進官 生存確認情報についてですが、こちらは人口動態統計に用いる死亡票を、今までは人口動態統計にしか使えなかったものをがん登録法においても収集するということで、1枚2役のような形で集めるということになります。こちらは原則年1回ということになりますので、市町村から上げられた死亡票を国のほう、国立がん研究センターのほうで突合するということになりまして、その結果を都道府県も見られるような形にいたしますし、登録いただいた病院に対しては要望があればその情報を介して生存率のほうも計算できるようにするという形で運用を考えております。

○堀部委員 すなわち死亡確認ということですね。生存を確認するわけではなくて、裏返しで死亡が確認できないものは生存していると。国内外にいるかわからないわけですから、一応そういうことですね。

○がん対策推進官 そういうことになります。

○堀部委員 わかりました。

○門田会長 そのほか何かございますか。

 道永委員、どうぞ。

○道永委員 ちょうど今と同じところなのですが、「情報の収集・記録」というところの○で「国による費用補助等」というのがございます。これを具体的に教えていただけたらと思います。

○門田会長 事務局。

○がん対策推進官 済みません、ちょっと確認させてください。

○門田会長 そのほか先に参りましょう。よろしいですか。

 西山委員、先に。

○西山委員 せっかく始まったがん登録ですので、これをいかに利用していろいろなところに反映していくかというところが一番のポイントだと思います。そこでがん医療の質の向上に資する調査研究を行う者への提供というところですが、ここのところがいかにある程度自由度を持ってできるかどうかということなのですが、インフォームドコンセントをひっくるめ、個人情報の保護等についての具体的な方法論が議論されて、既に決定しているのでしょうか。

○がん対策推進官 資料2の4枚目の一番下になりますけれども、情報利用及び提供のためのマニュアルというものを来年度以降作成することになっておりますので、どういった研究においてその利用を認めていくべきかとか、どういった範囲までオーケーかということは今後の議論になるかと思います。

○西山委員 それに関して、今までに行われてきた各種のがん登録の中には、必ずしもオプトアウト、要するにインフォームドコンセントをとってから全ての情報を集めるということが行われていないものがあります。そうしたものについては、このがん登録基本法に基づいて使用検討が中止されるようになる可能性もあるということもあるのでしょうか。

 患者さんのさまざまな個人情報の中で、非匿名化の情報も使うことができて、そこにはより詳しい情報もあるということなのですけれども、がん登録に合わせた形で、全ての種類のがん登録が、患者さんからあなたの情報はこうした形で利用するということに関するインフォームドコンセントの後に行われるようになるとすると、過去にインフォームドコンセントが行われていなかったものについては、データとしての使用が禁止されることになる可能性があるわけですか。

 平たく申しますと、がん登録の推進が進むことで、従来行われてきたような登録情報の見直しもあって、その利用にも新たな法的規制がかかる可能性があるかという質問です。

○がん対策推進官 ケース・バイ・ケースによると思うのですけれども、今回、12月に同意代替措置ということで、これまで過去に行われていて同意をとっていないものに対してどの程度認めていくかということは定めておりますが、そこは今後決めていく情報利用に関して個人情報保護法も改正されているということもございますので、そこも慎重に考えつつ決めていきたいというふうに思います。

○門田会長 そのほか。

 勢井委員、どうぞ。

○勢井委員 馬上委員の発言と少しかぶるかもしれませんが、先ほどのがん登録の最後の情報の活用というところで、国、都道府県、医療機関、患者等への相談支援、それから患者に対する適切な情報提供ということで書かれているのですけれども、これが、さて本当にどういった形で僕たち患者のほうに提供されるのか、医療者、行政のほうはどういうことを考えられているのかというのがお伺いしたかったことです。

 というのは、3年前、徳島でがん登録のことについて、こちら国のほう、がんセンター、いろいろなところから集まっていただいて議論をしたことがあるのですけれども、がん登録自体がさっぱり活用の仕方がわからないというか、余り意味がないのではないかという話も出たりしたのです。先々週も徳島のがん対策協議会のほうでそういったことをお話ししたのですけれども、明確にがん登録から患者に対してこういったことを提供するのだよという答えはいただけませんでした。そういったことも踏まえて、多分、がん登録の中身だと本当にデータだけで、それが僕らにどういった形で還元されるのかというのをお伺いしたいと思います。

○がん対策推進官 これまでのがん登録というのは、悉皆性という観点におきまして、都道府県の中でやや差があったり、生存確認が十分に調査できなかったり、そういった問題があったのですけれども、今回、このがん登録法の施行に当たりまして、そういった問題というのは解消されるのではないかというふうに考えております。

 そういった悉皆性のあるデータを得て、それをどのように活用して国民の皆様に還元していくかというところが非常に重要でして、これまでもがん登録を用いて研究であるとか政策、特にがん検診とかそういったものに生かしたような事例はあるのですけれども、今後、それをさらに活用して、国民、さらに患者さんにどう還元していくかというところは今後議論していきたいと考えております。

○堀田委員 今の発言につけ加えたいのですけれども、全国がん登録は、行政的に全国の悉皆性のある全ての都道府県の罹患データを集め、それを都道府県なり市町村が主に行政に反映するわけですけれども、個々の患者さんにとってどう役立つかというのは確かに見にくいと思います。それを補うのが院内がん登録であります。その両方が車の両輪になって進めていくということなので、全国がん登録に全てを期待することは難しいというふうに思います。

○門田会長 よろしいですか。

○勢井委員 もう1つだけ。

○門田会長 では、簡潔にお願いします。

○勢井委員 患者としたら、患者の意見が入るような登録というのも考えられないのかということを1つ意見として聞いていただけたらと。

○堀田委員 それは、例えば指標項目に何をとるか、多分部会でもきっちり議論はされていて、そこにも患者さんの代表も出ているのだろうと思います。今後、見直し等の中でそういう意見は入れていかれると思いますけれども、それは私より厚生労働省が対応することですので。

○門田会長 そのほかにもあろうかと思いますけれども、少し時間の関係で前に進みたい。

 事務局、回答できますか。

○がん対策推進官 先ほどいただきましたがん登録に関する補助の話なのですけれども、現時点、都道府県における情報の整理のための人件費については地方交付税措置されているということで、人件費以外の全国がん登録に要する経費については、都道府県に対して2分の1補助という形で計上しております。

 また、医療機関に対してですけれども、こちらは同じ都道府県の事業の中で都道府県を通じて情報提供料というものを補助の対象としているので、こちらもお金自体、国から都道府県に行って、都道府県から医療機関に行くというような補助体制となっております。

 また、その予算案ですけれども、平成28年度の予算案で6億円を計上しております。

○門田会長 ありがとうございました。

 では、先ほど申しましたが、時間の関係で次に進みたいと思います。

 次は、3番の「がん対策加速化プランの策定と取組状況について」ということで御報告をお願いいたします。

○事務局 がん対策加速化プランの策定に当たっては、本協議会で御議論いただき、昨年12月3日に取りまとめられた「がん対策加速化プランへの提言」を踏まえまして、政府としてがん対策加速化プランを策定し、1222日の閣議において厚生労働大臣より報告させていただきました。本日は、その内容と対応状況について御説明いたします。

 資料4をごらんください。

 資料4は、「がん対策加速化プラン」の概要を示しております。がん対策加速化プランは、予防、治療・研究、がんとの共生という3つの柱を軸にしたものでございます。

 下の「がん対策加速化プラン策定の背景」をごらんください。がん対策加速化プランが策定された背景としましては、75歳未満の年齢調整死亡率を20%減少させるというがん対策推進基本計画の全体目標の達成がこのままでは難しいと予測されたということがございました。

 おめくりいただきまして、資料の3ページ目をごらんください。がん対策加速化プランの柱の1つ、がんの予防におきましては、がん検診、たばこ対策、肝炎対策、学校におけるがん教育についての取組を示しています。

 プランの柱2、がんの治療・研究におきましては、がんのゲノム医療、標準的治療の開発・普及、がん医療に関する情報提供、小児・AYA世代(思春期世代と若年成人世代)のがん・希少がん対策、がん研究についての取組を示しています。

 プランの柱3、がんとの共生におきましては、就労支援、支持療法の開発・普及、緩和ケアについての取組を示しております。

 資料5をごらんください。がん対策加速化プランにおいて実施すべき具体策について、それぞれまとめた資料になります。

 プランの柱1の予防におきましては、がん検診の受診率対策としまして、市町村が実施するがん検診について、受診勧奨の方法、制度管理、検査項目等を継続して把握するとしており、平成28年度においても引き続きこれらの項目について状況を把握していくとしております。

 また、精密検査受診率等についての目標値の設定、各市町村のがん検診受診率、がんの死亡率や受診率向上に向けた取り組み等の比較可能な形での公表、検診対象者、市町村それぞれの特性に応じて、行動変容を起こすためのインセンティブ策及びディスインセンティブ策の導入につきましては、「がん検診のあり方に関する検討会」において順次検討を進めることとしております。

 また、子宮頸がん及び乳がん検診については、クーポン券を配布することによる受診率向上に向けた事業を引き続き実施することとしております。

 胃がんの死亡率減少効果が新たに認められた胃内視鏡検査を対策型検診として普及するため、医療関係団体と協力して運用マニュアルの周知や受診者が受け入れやすい環境づくり等、精度や安全管理担保した実施体制の整備を進めるという項目につきましては、平成27年度厚生労働科学研究において、胃内視鏡検診の運用マニュアルを作成し、平成28年2月には日本消化器がん検診学会のホームページに掲載するとともに、市町村に周知したところでございます。

 おめくりいただきまして、2ページ目をごらんください。

 一部自治体において、厚生労働省のがん検診に関する指針に基づかないがん検診が行われていることを踏まえ、推奨する検査項目のみならず、効果が明らかでない検査項目等も明示したガイドラインを策定し、関係団体と協力して普及啓発に努めるという項目につきましては、「がん検診のあり方に関する検討会」において、順次検討を進めることとしております。

 医療関係団体と協力し、かかりつけ医が対象者の受診状況を確認した上で、未受診者にパンフレットを配布する等、かかりつけ医による検診及び精密検査の受診勧奨を進めるという項目につきましては、市町村がかかりつけ医と連携し、積極的に個別の受診勧奨を行う取り組みを開始するとしております。

 健康サポート薬局におけるかかりつけ薬剤師を通じた受診勧奨を進めるという項目につきましては、平成28年4月1日から健康サポート薬局公表制度を開始し、健康サポート薬局の周知や啓発活動を行うことを通じて、順次検討を進めることとしております。

 市町村が継続して効率よく受診勧奨を実施できるよう、受診勧奨の事例集の作成、受診勧奨に関するマニュアルの作成・周知、市町村への研修を通じて受診勧奨の方法を徹底的に普及するという項目につきましては、平成28年2月に受診勧奨の事例集・マニュアルとして、がん検診受診率を向上させるための効果的な方法や好事例等をまとめた「がん検診受診率向上施策ハンドブック」を作成し、市町村を対象としたセミナーを通じて普及したところであります。

 また、上記の受診率向上のための施策については、状況を把握し、実効性のある仕組みを講ずるという項目については、「がん検診のあり方に関する検討会」において順次検討を進めることとしております。

 職域のがん検診については、保険者との協力によって、がん検診の実態の把握が指摘されておりまして、これにつきましては平成2712月に調査を実施したところで、現在集計中でございます。

 また、職域のがん検診におきまして、検診受診率のみならず、精密検査受診率等に対する目標値の設定、また、比較可能な形での公表、検診対象者、保険者のそれぞれの特性に応じたインセンティブ、ディスインセンティブ策の導入

、職域におけるがん検診のガイドラインの策定、特定検診とがん検診の同時実施についての取り組みの推進のそれぞれにつきましては、「がん検診のあり方に関する検討会」において検討を進めることとしており、特定健診とがん検診の同時実施につきましては、平成27年度中に保険者宛てに同時実施を促す事務連絡を発出する予定としております。

 おめくりいただきまして、4ページのたばこ対策をごらんください。

 喫煙率を下げるための施策としまして、海外のたばこ対策の状況等を踏まえつつ、必要な対策を検討するという項目につきましては、平成2527年度の厚生労働科学研究におきまして、より効果的な施策の検討を行い、他省庁への情報提供を進めているところです。また、来年度におきましても同様の取り組みを継続することとしております。

 なお、財務省の財政制度等審議会たばこ事業等分科会において、平成28年2月より、たばこパッケージの注意文書等に関する議論が開始されたところでございます。

 たばこ税の引き上げについては、厚生労働省としては、引き続き税制改正要望において、要望することとしております。

 ニコチン依存症に対する禁煙治療の保険適用の拡大につきましては、平成28年の診療報酬改定におきまして、若年層に対する対応ができるように、対象患者に関する要件の見直しがなされたところでございます。

 未成年者・妊産婦等に対する健康教育につきましては、たばこ対策促進事業において引き続き対応することとしております。

 また、日本人におけるたばこの健康影響を体系的に評価し、たばこの健康影響と対策の重要性についての普及活動を推進するという項目につきましては、引き続き喫煙の健康影響に対する検討会等で、報告書作成に向けて検討することとしております。

 おめくりいただきまして、5ページ、受動喫煙対策につきましては、平成28年1月に立ち上げた受動喫煙防止対策強化検討チームにおいて、引き続き幅広い公共の場における受動喫煙防止対策の強化に向けての検討を行っているところでございます。

 肝炎対策につきましては、抗ウイルス治療に係る患者の自己負担の軽減、医療のアクセス機会の担保などにつきましては、肝炎治療特別促進事業での対応を続けております。

 また、肝炎ウイルスの検査陽性者に対する効果的な受診勧奨・フォローアップの方法の開発とともに、初回精密検査及び定期検査費用の助成の充実を図るという項目につきましては、肝炎患者の重症化予防推進事業及び健康増進事業として対応を行っており、一部拡充の予定です。

 身近な医療機関での検査実施や職場での健診の場の活用を進め、一生に一度は肝炎ウイルスの検査を受けるように促すことにつきましては、同一の事業におきまして対応を行っているところでございます。

 おめくりいただきまして、6ページ、B型肝炎及び肝硬変の創薬研究の推進につきましては、肝炎等克服実用化研究事業における対応を継続しております。

 学校におけるがん教育におきましては、「がんの教育総合支援事業」を拡充しまして、都道府県、指定都市において、国が平成27年度に作成した教材や外部指導者等を活用したパイロット事業を進めることとしております。

 2の「治療・研究」におきまして、がんのゲノム医療につきましては、ゲノム医療等タスクフォースでの検討を進め、本年の夏ごろに報告書を取りまとめる予定でございます。

 ゲノム医療の医療現場におけるより詳細な課題を明らかにするため、ゲノム医療の実態調査を実施するという項目につきましては、日本医療研究開発機構(AMED)が主体となって実態調査を実施しているところでございます。

 おめくりいただきまして、7ページ、家族性腫瘍等の遺伝子変異陽性者に対する検査・治療・支援のあり方を検討するとともに、拠点病院等に遺伝カウンセラー等の配置を促進するという項目につきましては、平成28年度厚生労働科学研究において対応を検証したいと考えております。

 また、平成28年度より、がんのゲノム医療・集学的治療推進事業を新たに立ち上げ、拠点病院への遺伝カウンセラー等の配置を進めていく予定です。

 国立がん研究センターが、国内外の研究機関・医療機関と協働し、我が国のゲノム医療の主要な役割を果たせるように国は必要な支援を行うという項目につきましては、必要な支援について運営費交付金を通じて対応していくこととしております。

 関係府省庁が協力をして、全ゲノム情報等の集積拠点を整備するという項目につきましては、AMEDの下、がんのゲノム医療の実現に向けた取り組みを推進することとしており、その中で「臨床ゲノム情報統合データベース整備事業」を開始する予定としております。

 また、ゲノム医療やその実現のための普及啓発につきましては、平成28年度厚生労働科学研究における対応を検討しております。

 おめくりいただきまして、8ページになります。

 標準的治療の開発・普及におきましては、関係学会との協力により、診療ガイドラインに示されている標準的治療の実態調査や標準的治療に影響を与える因子の分析、高齢者や他疾患を持つ患者に対して、有効かつ安全であるかどうかの検証、地域の医療提供体制を考慮したものであるかどうかの検証等につきまして、平成28年度厚生労働科学研究において検証してまいりたいと考えております。

 特定機能病院に対する集中検査の結果や承認要件の見直し等も参考とした拠点病院の備えるべき医療安全の要件の見直しにつきましては、平成28年度にがん診療提供体制のあり方に関する検討会において検討する予定としております。

 次に、がん医療に関する情報提供につきまして、院内がん登録や現況報告で得られる情報を活用して広報・周知するという項目につきましては、平成28年度厚生労働科学研究において検証したいと考えております。

 おめくりいただいて、9ページとなります。

 小児・AYA世代のがん対策におきましては、小児がん拠点病院連絡協議会等を活用し、小児がん拠点病院のあり方等を検証することとしております。

 また、小児がん拠点病院機能強化事業、小児がん中央機関機能強化事業を通じての対応を継続してまいります。

AYA世代のがん医療等に関する調査等につきましては、平成28年度厚生労働科学研究において引き続き対応してまいります。

 希少がん対策におきましては、昨年9月に取りまとめられた希少がん医療・支援のあり方に関する検討会報告書を踏まえて、国立がんセンターに希少がんワーキンググループの設置、また、希少がんに関する治療法や治療を受けられる医療機関の情報の収集や提供等についての検討、また、病理コンサルテーションの仕組みの構築を目指すとしている点につきましては、平成28年3月に「希少がん対策ワーキンググループ 第1回四肢軟部肉腫分科会」を開催する予定としております。

 また、新たに「希少がん医療提供体制等強化事業」を立ち上げまして、これにより取り組みを推進することとしております。

 希少がんに関する研究につきましては、引き続き適応外や未承認の薬剤及び医療機器の開発ラグの解消を目指した研究開発に取り組むとしており、こちらにつきましては、「ジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクト」において引き続き取り組みを推進することとしております。

 (5)のがん研究におきましては、AMEDの下、「がん研究10か年戦略」を踏まえた「ジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクト」による基礎から実用化までの切れ目ない一体的な研究を推進するとしておりまして、こちらについても引き続き取組を推進してまいります。

 また、平成32年ごろまでの目標達成のため、難治性がん、小児・AYA世代のがん、高齢者のがん、希少がん等の研究開発に対する支援の充実させることにつきましても、「ジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクト」において取り組みを推進することとしております。

 また、患者会等の関係団体と協働しながら、患者を含む一般市民向けシンポジウム「すすむがん研究 変わる未来−がん研究者たちの挑戦」を平成28年3月19日に開催予定であり、がん研究の成果を積極的に発信することでがん研究への理解を得られるように努めてまいります。

 3つ目の「がんとの共生」におきましては、就労支援におきまして、拠点病院のがん相談支援センターを活用した仕事の継続を重視した相談支援の実施等につきましては、引き続き、「がん患者の就労に関する総合支援事業」によって対応してまいります。

 ハローワークが拠点病院等と連携して実施している就職支援モデル事業の全国展開等につきましては、「がん患者等に対する就職支援事業」を拡充いたしまして取組を推進することとしております。

 また、既に仕事を持っている患者が就労の継続が可能であるにもかかわらず、本人の理解不足や企業の支援体制の不足により辞職したり解雇されたりすることがないよう、企業向けのガイドラインを策定し、ガイドラインの普及啓発を推進するという項目につきましては、「治療と職業生活の両立等の支援対策事業」において取組を推進することとしており、また、平成28年2月23日に「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」を公表したところでございます。

 おめくりいただきまして、全国の産業保健総合支援センターによる関係者間の調整や相談対応等への支援につきましては、「産業保健活動総合支援事業」において取り組みを推進することとしております。

 また、がん患者等に対する総合的な支援の提供を図るため、関係機関とのネットワークを強化する事業につきましては、新たに「多機関の協働による包括的支援体制構築事業」を立ち上げ、取組を推進することとしております。

 (2)支持療法の開発・普及につきましては、「ジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクト」において、患者視点の評価を重視しつつ、支持療法に関する研究を推進することとしております。

 おめくりいただきまして、緩和ケアにおきましては、緩和ケアチームの質の向上のための実地研修を提供するという項目につきましては、平成28年度から実施を予定しております。

 苦痛のスクリーニングにつきましては、事例集を作成し、拠点病院等に対して情報提供を行うこととしております。

 また、緩和ケア研修会につきましては、関係学会、都道府県の協力のもと、開催回数の増加等を通じて受講を促進し、また、平成28年の診療報酬改定において、がん性疼痛緩和指導管理料の算定については、緩和ケアに係る研修を受けた医師が実施することを要件としたところでございます。

 また、緩和ケアに関するガイドブックにつきましては、平成28年度厚生労働科学研究において改訂を予定しております。

 また、終末期の療養生活の質の向上のための遺族調査を通じた実態の分析については、関係団体と連携し、調査方法を含めて検討する予定としております。

 おめくりいただきまして、14ページです。

 がん患者が住みなれた家庭や地域での療養を選択できるよう、訪問看護ステーション等の看護師を対象とした研修を実施するという項目につきましては、新たに「地域緩和ケアネットワーク構築事業」、「がん医療に携わる看護師に対する地域緩和ケア等研修事業」を立ち上げることとしております。

 また、外来で治療を受けるがん患者が増加していることを鑑み、病院の外来から在宅医療への移行や、緊急の症状緩和のための入院を引き受ける緩和ケア病棟の評価につきましては、平成28年度の診療報酬改定において、外来患者の紹介に対する評価と緩和ケア病棟における在宅患者の受け入れに関する評価を新設したところでございます。

 なお、平成28年度厚生労働科学研究の内容につきましては、評価委員会の評価を踏まえ採択することとしており、予算成立後に決定することとしております。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 ここで時間の関係で、4番の「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドラインについて」と5番目の「平成28年度予算案について」、あわせて報告していただいて、全体で質疑をいただきたいと思いますので、引き続き、労働基準局の安全衛生部のほうから御報告をお願いいたします。

○安全衛生部労働衛生課産業保健支援室 ただいま御説明がありました、がん加速化プランの就労支援の中でも言及がありましたけれども、企業向けのガイドラインということで2月23日付で公表させていただきましたので、その概要について簡単に御報告させていただきたいと思います。

 資料6をごらんいただけますでしょうか。

 こちらのガイドラインは企業向けということで、企業の方々、企業で働く方々も含めて就労支援の実態を御理解いただいて、かつ、どういう取り組みを進めていけばいいのかということをお示しすることで、企業側の取り組みを前に進めていただこうということでつくり上げたものです。

 初めに背景事情を簡単にまとめてありますけれども、がんの生存率が上昇するなど、病気になっても働き続けられるような状況になってきていますよということ、それから、実際に病気を持たれて働いていらっしゃる方も多いといった基本情報をガイドラインのほうに入れております。

 一方で、働いているけれども仕事を優先せざるを得なくて治療を中断してしまうというような事例もありましたり、病気になったことを理由に退職・離職せざるを得ないというような状況も多い。同時に、企業のほうもこういった方が発生した場合にはどうすればいいのかということで、かなり苦慮されているという実態もありますということをガイドラインの中で参考情報として入れさせていただいております。

 おめくりいただきまして、2ページのほうに今回の企業向けのガイドラインはがんだけということではなくて、がん以外の慢性疾患のようなものも含めて対象にしているわけですけれども、特にがんについての情報をプラスで入れていこうということでがんについて記載しておりまして、がんの治療は、入院ではなくて通院治療がふえていますよとか、がんの治療ごとの特徴、こういったものを企業の方に御理解いただいて、どういう配慮をしていく必要があるかということの情報提供として、こちらもガイドラインの中の特に留意事項ということで盛り込んでおります。

 その下の3と書いてあるスライドをごらんいただきますと、これはガイドラインの中で、では、具体的に企業はどういうことをすればいいのかということをまとめてあります。

 まず、環境整備として、当事者となり得る方、その同僚となり得る方を含めた全ての労働者とか管理者に対してきちんと研修とかを行って、正しい理解を持っておいていただくことが大事です。

 それから、2つ目としまして、実際自分が病気になったときにどこに相談すればいいのかという窓口をはっきり明確にしておいていただくことが大事である。

 3つ目としまして、これは実際にそういった方が出た場合に対応できるように、休暇制度、病気休暇であるとか時間単位の年次有給休暇であるとか、そういった柔軟な休み方ができるような制度、勤務制度として短時間勤務とか、病気の治療と両立できるような勤務体系がとれるような制度の整備というものも進めていっていただく必要があるのではないかということで入れております。

 特にがんについては、留意事項ということで入れておりますけれども、予期せぬ副作用とか治療の長期化とか、こういったものにも留意する必要があること、それから、メンタルヘルス面の配慮ということで、がんの診断がかなりメンタルヘルス面に影響を及ぼす可能性があるので留意が必要ですねというようなことも記載をしております。

 おめくりいただきまして、4と書いてあるスライドのところですけれども、これが、では、具体的にそういった方が発生した場合に企業はどういうふうに対応すればよいのかということを簡単にまとめてあるものでございます。

 右の絵を見ていただいたほうがわかりやすいかと思いますけれども、がんなどの私病の話ですので、まずは労働者御本人の意向が第一にあるということで、御本人の申し出から始まります。特に課題となっているのが主治医の先生が労働者の業務のことについて情報を持っていらっしゃらない、どういう働き方をしているのかわからないというところが一つのネックになっているということですので、まずは労働者(患者さん)のほうから自分の業務内容がどういうものかということを書面で主治医の先生に渡していただく。それを主治医の先生に見ていただいて、その上で意見書ということで、単に診断とか治療の情報だけではなくて、仕事上どういう配慮が必要なのか、例えば長期の海外出張は避けるようにしてほしいとか、非常に体を使うような作業は避けるようにしてほしいとか、そういったことを含めた意見書を患者さんのほうに返していただく。それをもって労働者の方は、会社のほうに主治医からいただいた意見書ですよということで出していただいて、それを踏まえて会社のほうで、具体的にどういう配慮をどういう段取りでしましょうかという両立支援プランというようなものをつくっていただいて取組を進めていただくというのが、このガイドラインの中で示されている流れでございます。

 左の矢印のところで「産業医等の意見を聴取」とありますけれども、必ずしも産業医がいる企業ばかりではないと思いますので、いらっしゃる場合は産業医の意見を聞いていただいて、いらっしゃらない場合は主治医からいただいた意見書というものを参考に会社のほうで検討していただくということになるかと思います。

 最後に5番のほうに書いてありますのは、ガイドラインの公表を受けて今後やっていく支援ということで、これまでもがん拠点病院の相談支援センターでありますとか、ハローワークでの相談セミナーというのはやってきたわけですけれども、28年度から新たに産業保健総合支援センターというところで企業向け、医療機関向けのセミナーとか研修会とかを全国でやっていきたいと思っておりますし、特別な相談員を置いて企業からの相談とか労働者の方からの相談ということを受けて支援できるような体制をつくっていきたいと考えております。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、28年度予算案について事務局のほうからお願いします。

○がん対策推進官 資料7をごらんください。「平成28年度がん対策予算案の概要」をお示ししております。

 平成28年度予算案総額は356億円ということになっております。それぞれ下ですけれども、がん対策加速化プランの3本の柱に基づき分類をしております。

 丸で囲ってある部分が新規事業、もしくは改編のあったものとなっております。

 ここで1点留意点ですけれども、例えばがんの予防といったときに、総額として187億となっておりますけれども、四角を合計すると約20億ということで、その差額がどうなっているのかということなのですが、ここは肝炎対策が約159億円となっておりますので、こういったものを足し上げますと187億円になるということです。がんの治療研究に関しましても、158億の中にはゲノム医療に関する研究のほうもがんに関連するということで含めておりますけれども、この四角の中には入れておりません。

 それから、がんとの共生についても、就労に関するところはがんに限定したものではないということもございます。がんを非常に重視はしているのですけれども、限定はしていないということで、この四角の枠のほうには入れておりません。

 次のページからが幾つかスライドがございまして、こちらは新規事業、改編のあった予算案のほうを入れております。

 スライドの1枚目ですけれども、がん検診の総合支援事業ということで、特に平成27年の補正で5億円を確保いたしましたが、受診の意向などの実態把握について新しく予算のほうを確保したのと、来年度ですけれども、その受診意向調査を踏まえて受診日の日程調整を含めた受診勧奨・再勧奨、3点目にあるかかりつけ医からの個別の受診勧奨、ここが新しくなっております。

 それから、下の2枚目は、胃の内視鏡が今回新しく追加をされておりますので、それに対する研修事業となっております。

 3枚目も新しいものですが、がんのゲノム医療・集学的治療推進事業ということで、拠点病院中心に、一部ではございますけれども、遺伝カウンセラーやCRCのほうを配置したいというふうに考えております。

 小児がん医療・支援の提供体制については、今年度も予算を確保しておりますけれども、小児がん拠点病院分につきましては、特に相談支援事業の強化、小児がん中央機関に関しましては、小児がんの情報収集、登録事業のほうの強化を図ることとしております。

 次のページですが、5枚目は続きでございますので省略いたします。

 6枚目ですけれども、希少がん医療提供体制等強化事業ということで、こちらは希少がんのワーキンググループを開催すること、あるいは、病理医紹介のマッチング体制の整備、レファレンスデータのサービスといったものを整備することを予定しております。

 7枚目は、がん登録オンラインシステムのことです。

 8枚目ががん対策評価検証事業ということで、今後、第3期のがん対策推進基本計画を策定していくということになっておりますので、その際の指標の策定を検討することとしております。

 それから、9枚目のスライドが地域緩和ケアネットワーク構築事業ということで、地域でそういった緩和ケアを必要とする患者さんに、病院のみならず、在宅、診療所、訪問看護ステーションの連携をとれるコーディネーターのような地域緩和ケア連携調整員を育成する事業を予定しております。

 最後が、がん医療に携わる看護師に対する地域緩和ケア等研修事業ということで、特に訪問看護ステーションの方を対象とした研修のほうを予定しております。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 最後のスライドにも関係しますが、川本委員のほうからお願いいたします。

○川本委員 最後にかかわる事業でございますけれども、これの事業の中で、25年度から27年度まで研修事業をさせていただきました。

 本日は皆様のお手元に、この表紙がピンクの冊子でございますが「がん医療に携わる看護研修事業」3カ年報告書を事務局にお配りしていだたくようにお願いいたしましたので、少し簡単に御説明させていただきたいと思います。

 最初の、この事業に関しましては、協議会うで何度も経過を報告させていただいたりしておりましたけれども、5ページにございます。ページ数は右の下にございますのでごらんいただければと思います。がんと診断されたときから緩和ケアを受けていただくようにということで、一番身近にいる看護職が、そのことを何とかできないかということで始まった事業でございます。

 拠点病院にいますがん看護の専門看護師、認定看護師に、研修をして、実際に病院の中でリンクナースをつくっていただいて、緩和ケアを推進していこうという構想でございます。

 実際にどのようなことをしましたかといいますと、6ページに3カ年の計画を入れておりますので、ごらんいただければと思います。テキストを作成しまして、研修を受け、そして自施設でリンクナース育成のための研修事業をしていただきたいということが狙いでございました。

 それ以降に関しましては、実際に、どのようなことをしましたかということとか、評価とか、実際にリンクナースを育成している施設につきましてヒアリング等をさせていただいておりますので、そのことを詳細に報告させていただいております。

80ページを開けていただけますでしょうか。実際の研修修了者数と在籍施設数でございます。

 拠点病院ですけれども、27年度までで385施設の方、約96%の方の修了者が在籍するような状況の実績を上げさせていただきました。

 拠点病院以外においても、349施設から512名の方が受講を修了させていただいております。

96ページ以降に、その方たちの在籍していらっしゃる医療機関を一覧表にしておりますので、今後の研修等のときにお役に立てていただければと思います。修了者がこちらの施設に在籍しております。

80ページの下ですけれども、それぞれの専門看護師、認定看護師がどのような割合で修了していただいたかという実績を、こちらのほうに御報告させていただいております。

 以上でございます。

○門田会長 ありがとうございました。

 それが盛りだくさんになってしまいましたが、ただいま御報告いただきました内容について、御質疑をお願いしたいと思いますが、どなたか御意見はございますか。

 桜井委員、どうぞ。

○桜井委員 ありがとうございます。桜井です。

 がんとの共生の就労支援の部分なのですけれども、このガイドラインができたことは非常に喜ばしいというか、第一歩であるとは思っているのですが、やはりまだ中小企業の視点が抜けていたりですとか、非正規雇用の話が抜けていたりという部分、それから、この計画書等々が本当に主治医が作成できるのか、もしくは、この費用負担を誰がするのかという、このあたりの課題というのが、一昨年開催されていた「がん患者・経験者の就労支援のあり方に関する検討会」のほうでも堀田先生と合わせて、かなり議論というか指摘していた部分ではありますので、継続して、やはりこれがどういうふうに活かされていくのかという部分は、きちんとした議論が必要かと思っています。

○門田会長 お願いいたします。

○安全衛生部労働衛生課産業保健支援室 ありがとうございます。

 実はこのガイドラインをつくるときも、非正規の方々に正規と同じような対応が必要なのではないかとか、あとは中小でできるような仕組みが必要ではないかという御議論はかなりありました。

 ガイドラインの中身もそうなのですけれども、まず中小でできるかという話については、初めは産業医とか産業保険のスタッフの方がいるところをイメージした議論が進んでいたのですけれども、途中からそういう企業のほうが少ないので、いないことを前提に組み立てようということで、そういう方がいないところで回るような仕組みに、一応は配慮させていただいたつもりでおります。足りない部分はまだあると思いますけれども、また、実際にどういうふうに中小で使われていくかということも見ながら、改良はしていきたいと思っております。

 それから、もう一つ、医療機関のほうで実際にはこういった書式を書いてくれるのかということは、まさに御指摘のとおりでして、いかにこれを医療機関のほうに広げていくかということについては、私たちも課題だと思っております。

 また、医療機関の方々、学会なども含めて、どうやってこれを実際に使っていけるようにしていけるかということについては、検討を進めていきたいと考えております。

○門田会長 桜井委員、どうぞ。

○桜井委員 ありがとうございます。

 その際に、ぜひ患者の声、当事者の声というのをぜひ入れていただきたいと思います。やはり私たちもこの事業をやったときに、個人の申し出者のプライバシー保護の話ですとか、不利益をこうむらないようにという、あるいは新規採用の話とか、このあたりもやはり入らないと、活かされたものにはならないと思っておりますので、ぜひ患者の声を取り入れるということ。

 それから、私自身もこの問題にかかわってきて今、思っているのは、やはり法制度のほうを少しいじっていかないと、解けない課題が非常にあります。ですので、このあたりについても継続して検討をお願いしたいと思います。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 何かよろしいですか。そのほか。

 吉田委員、どうぞ。

○吉田委員 今のガイドラインについて、普及啓発に努めると書いてあるのですけれども、具体的に、例えば企業に対してどういった働きかけを検討するのか、ちょっと教えていただきたいです。

○安全衛生部労働衛生課産業保健支援室 まず一つは、よくあるやり方ですけれども、今、県ごとに産業保健総合支援センターというところを置いておりまして、そこは主に企業向けの研修をやっておりますので、そこで今、予定では数百からという数で研修会をやっていきたいと思っておりますし、あと、我々は労働基準局ですので、傘下に労働局とか労働基準監督署を持っております。そこが中心となって、企業に普及を図っていきたいと考えております。

○吉田委員 今、桜井委員がおっしゃられたように、法的な部分まで踏み込むとかという話もありましたけれども、余り普及が進まない場合は、それも一つの大きな選択肢というか視点なのだと思います。

 そうした可能性はどうなのでしょう。

○安全衛生部労働衛生課産業保健支援室 まだ現時点で何とも言いがたいところはあるのですけれども、今後そういう議論はあり得るかと思っております。

○吉田委員 ありがとうございました。

○門田会長 難波委員、どうぞ。

○難波委員 ありがとうございます。難波でございます。

 今の就業にかかわるところで、一つ補足をさせていただきたいのですが、3月4日、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査レポートが発表されておりますので共有します。これはがん治療と仕事の両立に関する調査レポートという題目で、がんを罹患した正社員の就業者978名の声が集められたものです。

 詳しいところは割愛させていただきますが、本調査の見解が、一般的に、企業の中では、がんが致命的な病であるという理解により就業継続を拒む要因になっているというものでした。今後は民間のこういったリサーチ会社や関連する企業と一緒に連携しながら進められたらいいのではないかと思います。

○門田会長 どうぞ。

○安全衛生部労働衛生課産業保健支援室 ありがとうございます。

 今、御紹介いただきましたリサーチは、実は私もきのう見させていただいたのですけれども、当然いろいろな方のお力をいただきながら進めていきたいと考えております。

○門田会長 そのほか、いかがでしょうか。

 馬上委員、どうぞ。

○馬上委員 済みません。4ページのほうで、3番のところに「事業者が」というところがあって、一番下は「両立支援プラン」の作成が望ましいとあるのですけれども、皆さんの御意見とかぶるところがあるかもしれないのですけれども、この望ましいというのは、事業者がやることが望ましいということであって、労働者側のプランではないということですね。

○安全衛生部労働衛生課産業保健支援室 はい。このプランをつくるのは事業者ですので、事業者側がつくるのが望ましいという意味でございます。

○門田会長 どうぞ。

○馬上委員 そのときに、労働者の意見を考慮していただけるということにはなるのでしょうか。

○安全衛生部労働衛生課産業保健支援室 ガイドライン本体にも書いてあるのですけれども、どういう内容にするかはよくよく、労働者の方の要望とか意見も聞いてくださいということにしております。

○門田会長 中川委員、どうぞ。

○中川委員 この治療と仕事の両立支援に関しては、きょう、この両立支援に関するセミナーが午前中ありまして、私も出てきたのですけれども、300人以上の物すごい大盛況でした。やはり非常に関心が高いのです。

 それはやはり女性が働く、そうすると若い会社員にがんがふえますし、また、定年が延長するというのも、決定的な影響ですね。若者が減っているので、高齢者が働かなければいけない国なのですから、その中でこの資料6の4ページ目にあるような、業務内容を知らせる、あるいは主治医が意見書を書かせる。

 これは特に、大病院でがんを担当している臨床医にとっては結構大変なのです。そこで、桜井委員がおっしゃったように、意見書の提出に診療報酬をつけるなど、インセンティブを検討すべきだと思いますし、また、とりわけ大学病院のがんの臨床医は、こういった患者さんを治すことを本務として思っていますし、もっと言うならば5年生存率を上げるということを、やはり第一義に考えてきました。

 そういう意味では、その患者さんの生活や、患者さんの仕事、あるいは家庭ということに臨床医が目を向ける非常に大きな機会になると思っています。ただ、こういったものが、例えばガイドラインの存在等について、臨床医が知る機会が非常に少ない。

 これは午前中のセミナーでも私が質問、提案をしたのですが、これは広い意味では、緩和ケアの一部だと思うのです。例えば緩和ケア検診の中で、こういった取り組みが行われているということを紹介するというのはどうかというふうに思います。若い医師は必ず受けますので、それを提案します。

 もう一つ、川本委員にお示ししていただいた専門認定看護師の育成です。この中で気になるのが、例えば資料の最後のところです。96ページからをお開きいただくと、例えば、がん看護専門看護師、緩和ケア、がん性疼痛看護、この中で一番右側ががんの放射線療法看護なのですが、これは非常に少ないですね。

 これはかなり突出して少なくて、例えば化学療法については約1,300名が資格を取得されている。緩和ケアについては1,800名くらい。しかし、放射線療法については200人しかいないのです。

 これはぜひ、今後この放射線療法看護の認定看護師の数をふやしていただけるような努力をしていただきたいと思います。

○門田会長 そのほか、よろしいでしょうか。

 湯澤委員、どうぞ。

○湯澤委員 先ほどの病気を抱える労働者の治療と仕事の両立支援のための取り組みを、今後、産業保健総合支援センターの研修で推進していくということですが、実際、私はそちらの研修に出させていただいておりまして、

研修に参加していらっしゃるのは、ある程度健康管理を担当している方が決まっているというような比較的大きな企業の方でして、毎回研修で同じ顔ぶれを見るということもあるのです。

 ですから、実際そういう担当者がいなくて、対応に困っているという中小の方にも届くような推進をお願いしたいと思っています。

○門田会長 川本委員、どうぞ。

○川本委員 すみません。先ほどの中川委員のご意見に対してでございますが、がん放射線認定看護師の方の受講生が少なく、認定看護師教育課程が開講できないような状況がございます。

 皆様の御理解をいただいて継続できるように、また、再開できるようにご支援いただきたいということが一つと、それから、専門看護師教育課程に放射線看護が新たに開設されるやに聞いておりますので、またそのようなことでの広がりがあるのではないかと、私たちも期待しているところではございます。

 以上でございます。

○門田会長 ありがとうございました。

 馬上委員、どうぞ。

○馬上委員 川本委員に質問なのです。がん医療にかかわる看護研修なのですけれども、小児がんに関しての看護は専門性が非常に求められると思うのですけれども、小児がん看護の専門看護師というのは今後できる可能性があるのかということと、今、実際小児がんに対して、この専門看護師の方々はどのようにかかわっていらっしゃるのかということをお伺いしたいです。

○川本委員 御質問ありがとうございます。

 小児看護専門看護師ということになっておりますので、がんというのに特化しているわけではございませんが、そういう領域が専門看護師の中にはございます。

 それから、小児がん拠点病院にしても15でございますので、それに特化して専門にしていく、専門看護師・認定看護師の領域を認定する場合において、非常に対象が少ないということで苦慮しているところではございます。看護協会のほうでも小児がん看護の教育が必要だということで、研修は開始させていただいておりますけれども、まだ非常に受講生等が少なく厳しい状況だと聞いております。

 大事な領域でございますので、大切に支援していきたいと考えて、研修は継続しているところでございます。

 以上でございます。

○門田会長 桜井委員、どうぞ。

○桜井委員 ありがとうございます。

 緩和ケアのほうの部分なのですけれども、13ページの一番下に遺族調査のことが書かれているのです。これはぜひ、緩和ケア外来、病棟、あるいはホスピス等々を使った患者さん、御遺族のみに対する調査ではなくて、もっと広げて一般の、がん診療の連携拠点病院のほうからのつながりがどうだったのかとか、在宅のほうとどういうふうにつないだのかという、そのあたりの課題も見えるような調査をぜひしていただきたいと思います。

 内側だけの調査をしても、それはよかったで終わってしまいますので、やはり外の視点を入れていただきたいと思います。

 事務局のほうに1点確認したいのですけれども、7ページのほうで、一番上なのですけれども、家族性腫瘍のことが書いてあります。

 この家族性腫瘍のゲノム医療を考えたときに、いわゆる創薬のほうにつながる部分と、この検診の部分です。要は遺伝子の診断をするところで保険収載をするのかという課題。それから、アメリカのほうで出てきた乳がんのガイドラインのほうは、遺伝子変異のある陽性者に対しては検診のガイドラインに別に定められています。

 そのあたり、これはまたがる部分について、検診の部会のほうで検討するのか、どこで何を検討するのかというのを少し教えていただきたいのです。

○がん対策推進官 今、いただいた御質問ですけれども、来年度はこちらの7ページに書いてあるとおり、遺伝子変異の陽性者に対する検査、治療支援のあり方を検証するということで、さらにそれをどういった形でガイドラインにするか、あるいは、どう普及していくかみたいな話は、検診の部分ということであれば、健康局の検診の検討会というところも活用できると思いますし、また、医療提供体制というところであれば「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」というところがございますので、そういったところを活用できるかと思います。

 ただ、御指摘のとおり、両者にまたがるような話でもあり、個別に議論しているとまたよくないということであれば、それはこの協議会のほうで、まさに第3期の基本計画の策定に向けて、御議論いただければと考えております。

○門田会長 よろしいですか。

 今の件ですね。

○桜井委員 1点だけいいですか。

 多分、ほかの検討会あるいは分科会のほうとまたいでいる、例えば、がん教育などもそうなのですけれども、文科のほうに行っていますね。ただ、これはもともとは命の大切さを考えるというようなところ、この協議会からスタートしたようなものですので、そういうほかの部会に委ねたからいいですではなくて、そことの連携というのをきちんと、これからやっていかないといけないのかと思っています。

 以上です。

○門田会長 おっしゃるとおりと思います。

 山口委員、どうぞ。

○山口委員 小さい問題も含めて2点。

 一つは、この協議会も含めた「高齢者のがん」という言葉の「高齢者」の定義なのですが、この協議会で以前に議論されたあたりでも、一応65歳を考えているのかと思う節があるのですけれども、現実に今、日本のがんが診断される年齢からいうと、65歳以上が7割です。ですから、65歳以上を高齢者としてしまうと、今、実際に医療現場でやっているものが、すなわち高齢者がん医療ということになってしまいます。多分この話が出てきた理由は、例えば75歳以上の標準治療がまだ確立されていない年齢層、そういった高齢者の治療をどうするかという課題が中心ではないかと思います。

 ですので、この協議会として、あるいは厚労省として、高齢者のがんと言ったときの年齢を、単なる行政的な高齢者なのか、あるいは臨床現場で問題になっている高齢者なのかということを区別したほうがいいと思います。

 予算を見ますと、ほかは全部入っているのだけれども、高齢者だけ入っていないのです。ですので、それは当然のことで、今、やっていることが全て高齢者、がん治療なのだという仕分けなのかもしれませんが、やはり世間に誤解を生む可能性があるので、このがん治療における高齢者の定義、これを少し明確にする必要があるのではないかと思います。それが第1点です。

○門田会長 今の件でコメントありますか。

○がん対策推進官 ここで高齢者の定義云々というのは議論できないのですけれども、御参考までということであれば、今、がん対策推進基本計画で立てている全体目標ですと、がんの年齢調整死亡率の20%減少というふうに挙げておりますが、こちらは75歳未満となっております。

 それから、もう一点は、がん検診の受診率の目標も5年以内に50%ということで立てておりますけれども、こちらは海外諸国との比較をするため、4069歳というところで線を引いております。

 以上、御参考までです。

○門田会長 その件はよろしいですね。

○山口委員 この資料集の中に入っている、この協議会の議論の高齢者の定義が、やはり65歳で書かれているような気がしたものですから、今の75歳以上というのは私も妥当だと思います。多分、ほかのがん関連学会の方々もそういうおつもりではないかと思いますので、その定義でよろしいかと思います。

○門田会長 課長、どうぞ。

○がん・疾病対策課長 補足でございますけれども、計画等にどのように記載されているかという点もありますが、資料7の平成28年度予算案の概要では、明示されておりませんけれども、加速化プランの中で、関連の内容がございます。先ほど山口委員から御指摘のあった75歳以上の患者さんに標準治療が確立していないという点については、標準的治療の開発・普及の具体策として高齢者への標準的治療の検証を掲げており、研究費で対応する予定でございます。

 それから、先ほど検診の議論で、堀田委員からも御発言がありましたけれども、高齢者の定義ということについては、今後第3期の計画に向けた議論の中で、治療、検診などおのおのの議題で、丁寧に、議論をしていただく課題と思っております。

○山口委員 よろしくお願いします。

○門田会長 ありがとうございました。

 もう一点どうぞ。

○山口委員 2番目は、この資料5の6ページ、がんのゲノム医療の話なのですが、今回の加速化プランで、がんのゲノム医療というのは真っ先に、2番目の柱で書かれていますし、重要視されているということはよくわかります。

 問題は、個人情報保護法の改定の議論の中で、ゲノム情報が、個人情報特定符号ですか。たしかそちらに置かれて、かなり厳しくなるのではないかという議論が出ているように思います。

 それに対して、研究面からはゲノム情報は区別すべきであるというお願いも、さまざまな形で出ていると思います。それはそれとして、その議論は8月をめどに報告書を取りまとめということになっていますけれども、その後のステップをしっかり考えておかないといけないのではないかと思います。

 私自身、最初の指針、3省合同指針を作成した責任者の役割を務めたものですから、やはりガイドラインに確定するまでに、ミレニアム指針で約半年、3省合同で1年ぐらいかけて、ガイドラインが作成されているのです。

 ですので、この個人情報の取り扱いが定まった時点で、ガイドラインの改定が多分、今、もう俎上に上っているはずなので、その辺のスケジュール管理が必要だと思います。結局研究者のほうは、ガイドライン改定前は現行のガイドラインに基づき研究計画を立てて良いのですが、ことが法律に絡むだけにガイドラインの改定を待たざるを得ない場面が出てくるのではないかと思うのです。

 そうすると、加速化プランで取り上げたのだけれども、結果的に遅速化プランになってしまったということが起きる可能性があります。やはりここは今、非常に加速されなければいけない分野であることは間違いないので、ぜひこの協議会も含めて、個人情報保護法の改定とともに、遺伝子解析研究のガイドライン改定についてできるだけスケジュール管理をしっかりやっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

○門田会長 ありがとうございました。

 事務局、何かコメントありますか。よろしいですか。

 非常に重要なポイントを指摘していただいたと思いますが、よろしいですか。

 そのほか、どなたか。

 吉田委員。これでもう最後にしたいと思います。

○吉田委員 短く質問します。

 先ほど中川委員から、胃がん検診に胃の内視鏡検査が新しく加わるということで、実施体制のあり方をしっかりやってくださいという御意見が出された。その関連で、28年度の予算案を見ると、がん検診従事者研修事業というものに5,700万円を計上されていて、一つ対応をとられていると思っております。こうしたマンパワー的な部分とともに、先ほど現場が混乱するのではないかという御指摘もあったのですが、設備的なものとか、これ以外にしっかりとした体制確立に向けた対応をとる措置ができるのか教えていただけますでしょうか。

○がん対策推進官 胃の内視鏡を今回新しく推奨するという形になりまして、一つは御指摘のとおり、胃の内視鏡の研修という形で、人材育成のほうを進めてまいりたいということと、先日市町村に対してもセミナーのほうを開催いたしまして、胃の内視鏡について御紹介をいたしました。

 また、さらに細かく、どういった体制をとるべきか。特に診断を、ダブルチェックをどのような体制でやったらいいか、市町村においてどういった委員会とかを立ち上げるべきかということについても、マニュアルという形で、市町村それぞれのやり方はあるかもしれませんけれども、参考としてきちんとマニュアルのほうはお示しをしております。

 自治体によってそれぞれマンパワーは異なりますので、やり方はそれぞれの市町村でお考えいただくことにはなるかもしれませんが、その参考となる情報はお示しをしております。

○門田会長 よろしいですか。

 まだこれは報告事項で、ここまで時間を費やしてしまいましたが、本来の議題のほうに入りたいと思うのです。本日の議題は、これが一番大事な第3期の基本計画をどうするかということの、今後の議論の進め方についてということに移りたいと思います。

 それでは、事務局のほうから説明をお願いします。

○がん対策推進官 資料8をごらんください。「今後の議論の進め方について(案)」という資料を提示させていただきました。

 具体的には、第3期の基本計画の策定に向けて、どういったスケジュール感で、どのような進め方をするかという内容です。

 1つ目ですけれども「がん対策推進基本計画」「がん対策推進基本計画中間評価報告書」「今後のがん対策の方向性について」「がん対策加速化プランへの提言」、これらを踏まえて次期基本計画策定に向けた議論を行う。

 次期基本計画策定に向け、議論すべき項目のうち「検診」「医療提供体制」「緩和ケア」以外の領域は、こちらのこの協議会で順次議論をする。「検診」「医療提供体制」「緩和ケア」については、それぞれの検討会を活用し、課題や対応案を議論した上で、平成28年8月目途に提言を協議会に報告し、協議会は提言を踏まえて、次期基本計画に盛り込むべき事項を議論する。こちらは9月以降ということになります。

 なお、協議会委員より出された意見のうち、検討会で議論すべきものは検討会に報告し、検討会で議論を行うと、こういった大きな流れを考えております。

 下に「今後のスケジュール(案)」ということで、本日は第56回協議会ということになりますが、今後も適宜開催するということになります。

 また、下に四角で囲っておりますけれども「検診」「医療提供体制」「緩和ケア」の3つについては、夏に向けて集中的に議論をして、提言を取りまとめて、協議会のほうへ報告し、おおむね年内、12月か1月ごろには骨子案を提示して、3月には諮問・答申、そして6月までに次期基本計画の閣議決定という予定で考えております。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 結構忙しいスケジュールになると思いますが、どなたか御発言はございますか。

 桜井委員、どうぞ。

○桜井委員 第2期のがん対策のときもそうでしたけれども、各回の集中議論のテーマとか、そのあたりは定めていくのでしょうか。

 それから、あと、多分ここにないような新規の課題について扱うようなテーマとか、そのあたりの詳しい話をどうするのか教えてください。

○がん対策推進官 まさにきょう、もしそういった集中的に議論すべきような点がございましたら御意見をいただきたいと考えておりますけれども、これまでも今後のがん対策の方向性についての中で、あるいは、がん対策加速化プランへの提言の中で、具体的に加速化プランにはまだ盛り込んでいない論点というのはございますので、そういったものを参考にしながら、何を集中的に議論すべきかということは会長と相談して決めていきたいと考えております。

○門田会長 そのほか、御意見はございますか。

 馬上委員、どうぞ。それから、堀田委員、どうぞ。

○馬上委員 済みません。小児、親世代のがん、希少がん対策のほうから申し上げたいのですけれども、対応策のほうには小児がん拠点病院の協議会で進捗状況などを検証すると。それから、親世代については実態調査を進める。

 希少がんに至っては「四肢軟部肉腫分科会」を来週ですが、初めてのワーキンググループを行うということで、まだまだこの分野では始まったばかりで、これから課題が出てくるというところもありますので、随時携わっている参考人の方をお呼びして、課題とかこれからの展望とか、そういったものをお聞きしたいと思っております。

○門田会長 よろしいですか。

 それでは、堀田委員、どうぞ。

○堀田委員 話が少し大きくなってしまうかもしれませんが、がん対策推進基本計画が第2期終了時点にさしかかっています。

 今後の10年、15年を見渡したときに、がんを取り巻く状況がどうなっているのか。皆保険制度も含めて、がん医療はどうあるべきかというのが、大きな曲がり角にあると私は考えております。

 したがって、個々のいろいろな細かい問題もありますが、大枠としてこの先10年、申しますと2030年ぐらいには、もう後期高齢者世代に団塊の世代が全部なってしまっている。この時期までにはそういった世代に対するがん検診のあり方を含めて、がん医療の全体の形をどうすべきかということについて、やはりしっかりした議論をしないといけないと考えています。個々の委員はいろいろなバックグラウンドをもっておられるので、個別意見はもちろんあっていいのですが、全体としては大きな枠の中で考えていかないといけないのではないかと思います。

 この協議会は、国の審議会の位置づけになっています。その意味では国のがん医療の形に責任をとる立場という意味合いで言えば、私にも及ばずながらなのでありますけれども、やはり全体的な、俯瞰的な視野を持ちながら、個々の内容、事項について検討をしていただければと思っています。

 その点で言えば、一つは高齢者世代に対して、先ほど山口委員からおっしゃったように、75歳以上を医療的には高齢者とするのが現場的には妥当と思っています。そこで、成人に対する今の医療を高齢者のほうにどんどん広げていくという思考が本当にいいのか、あるいは、75歳未満の20%の死亡率の削減といった目標は、75歳以上は何を目標になるのか、ならないとしたら何がエンドポイントなのかということを考えていかないと、死亡率だけでは語れない問題があると思っています。

 後期高齢者に限らず、今のがん医療にこれだけいろいろな費用がかかり、がん医療だけではありませんが、いろいろな高度な医療機器が無秩序に国内で導入、設置されている状況を、協議会としてはどう考えるのか。そこまでを含めて深めていきたいと思います。

 総論のような話で申しわけないのですが、そういったことを非常に最近は強く感じております。

○門田会長 ありがとうございました。

 勢井委員、どうぞ。

○勢井委員 先ほど、がん登録のことで意見したのですけれども、今後の流れ、議論ということで、例えば「検診」「医療提供体制」「緩和ケア」とあるわけですけれども、患者としての立場から言いますと、患者への情報提供、これが今後どういうふうになっていくのかというのは、やはり大きな関心ごとです。

 今、その患者に役立つ情報提供も必要であれば、もちろん将来にわたって、5年、10年先の情報提供も必要かと思っております。

 先ほど話をしましたように、患者に役立つ情報提供で、それがどういう形になるかはわかりませんけれども、必ず医療提供者側にもプラスになると思っています。

 例えばですけれども、がん診療連携拠点病院には指定案件に関する事項というのが1つ、2つ、大きく分かれてありますね。

 それの中に患者目線での、例えば患者の治療に対する満足度とか、そういったことを入れることは今後可能なのかどうか。昨年、山口先生のほうからもいろいろ私は聞きましたけれども、こういったことがオープンになっていけば、昨年群馬大学病院、東京女子医科大学病院、千葉県がんセンターでしたかね。医療事故がありましたけれども、医療者側にも、何と言ったらいいのか、モチベーションがアップになって、医療事故も減る。そういうことにもならないかと思ったりしています。

 そういうことが今後可能かどうかということも、もし何でしたら議論のほうに入れていただけたらと思っています。

○門田会長 ありがとうございました。

 そのほか、どなたか。

 先ほど堀田委員から御発言がございましたけれども、1番のところに挙がっています「がん対策推進基本計画中間評価報告書」というのを出したときに、前のこの協議会委員のときに、それに合わせて、それを見ながら、今後のがん対策の方向性についてということも一緒にディスカッションしてもらって、多くの人たちは今も委員になっておられますけれども、その中で今まで基本計画の中に書き込まれていない、漏れていることで重要なことを挙げましょうということで、今後のがん対策の方向性ということが挙げられた。

 そのときに挙がったものについては、たしか先ほど堀田委員が言われたとおり、持続可能ながん対策というふうな、持続可能という単語が最初です。

 2つ目は患者さんの尊厳を維持できるというか、ちょっと忘れましたけれども、この尊厳ということです。要するに高齢者の場合、あるいは、どういう場合にどういう医療を受けたいのかということをしっかりディスカッションすることが必要だということが2番目に挙がったのです。

 3番目にライフステージのことがあったというふうに、それは少なくとも前回の協議会委員の皆さんが次期に申し送りたいこととして挙がっているわけですから、あれはやはり重視する必要があるのではないかと思うのです。

 今回の、ここにあるように、検討会として動いているものも今、問題があるものだという意見もあるのですけれども、しかし、あのときに書かれた今後の方向性というのは、少し尊重して扱わなければならないのではないかと思うのです。

 よろしくお願いしたいと思います。

 そのほか、どなたか。

 山口委員、どうぞ。

○山口委員 これは資料8の、今後の議論の進め方についての議論だと思いますので、上の文章と下の図で、少し整合性がないような気がするのです。

 下の絵が私はリーズナブルだと思うのですが、この協議会意見の報告を検討会に出して、それを頭に入れていただきながら、この3つの別途策定される検討会で議論して、それが上がってきたものをもう一度ここで議論をするということになっていますので、この協議会が親委員会の位置づけになりますので、私はこれが適切な方法ではないかと思います。

 しかし、上のほうの文章では、検討部会を先に初めて、後でチェックするという格好になっているので、ここは整合性をとっていただきたいと思うのです。

 そのときに、私も堀田委員、門田委員長の御意見に全く賛成で、こういう項目項目でやっている中で、全体の大きな流れが見えなくなってきてしまうのが一番怖い。したがって、協議会としてはその都度、いろいろなタイミングで、将来の5年後、10年度、20年後を見据えた議論をしっかりやっておく必要があるのではないかと思います。

 前回、そういう議論の上でまとまった文書があると伺っていますので、それをたたき台にして、それから、新しく委員に加わった方々がいらっしゃいますので、その方々の意見も入れながら、再度ここでもう一度、堀田委員がおっしゃったようなことを、絵を描いた上で、その流れの中で検討会に振っていただいたほうがいいのではないかと思います。

 実際に自分で経験したのは、これは医療提供体制、私は拠点病院の指定検討会に参加させていただいているのですが、別途、別の委員会で定めた基準で運用すると、非常に難しい問題が幾つか起きてきて困ったというのがこの1〜2年の状況だったものですから、そういうところにしっかり、協議会からも意見を言わせていただくような形が望ましいと思います。多分検診についても緩和ケアについても同じようなことが言えるのではないかと思いますので、御配慮いただければと思います。

○門田会長 ありがとうございます。

 難波委員、どうぞ。

○難波委員 ありがとうございます。

 山口委員の御意見にもあったとおり、どれもこれも大切な対策だと思う一方、時間軸が見えづらいという印象を見受けます。

 門田会長もおっしゃったように、これまでの10年、これからの10年の課題を、ポイントを絞ってスケジュールを立てていく、明確にしていくことがとても重要なのかとも思います。

 あと、進め方のところでもう一点確認です。細かいところですが、予防で子宮頸がんワクチンなどこれまであったテーマが抜けてしまったり、患者が不利益をこうむるような情報の扱い、あり方に関しての情報ですとか、それぞれ検討会であったり、所管が別のところにある場合があると思うのです。

こういった課題をいつ、どのタイミングで我々が声を上げていったらいいのか、正直迷うところでもあります。今後、事前にこのときにはこういうテーマを協議しますといった、進め方の中でもスケジュールを明確に立てていただきたいです。

 ありがとうございます。

○門田会長 ありがとうございました。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員 基本計画の3本の柱というのが、第1期のときですね。放射線療法、化学療法の推進、早期からの緩和ケア、がん登録だったわけです。

 実は放射線治療を最初に入れていただきました。門田先生から少し怒られましたけれども、ただ、実はここのところにきて、放射線治療の件数が減っています。2014年は2013年に対して9.4%減です。これは診療報酬からの計算なので、正しいかどうかはわかりません。ただ、もう現場の感覚として明らかに減っています。

 これはやはりさまざまな要因があって、我々も分析しきれていないのですけれども、本当に患者さん、例えばセカンドオピニオン等を受けながら、患者さんが主体的に治療法を選んでいっているのかどうか、若干心配なところもあります。

 ぜひ第3期に向けてはこういうことも考えていただいて、本当にその患者さんが主体的にがん医療を選択できているのかどうか、考えていただきたいと思います。

○門田会長 ありがとうございました。

 きょうはいろいろな御意見をいただいて、後からまた検討するということですが、どなたかまだ言い足りないことは、いかがですか。

 桜井委員、どうぞ。

○桜井委員 やはり総括というか、今、本当に医療経済的な部分も含めて、非常に大きな転換期を迎えているとは実感をしております。

 その中で、情報の話もそうですし、緩和ケアもそうです。支持療法もそうですし、就労もそうなのですけれども、やはり患者自身がどういうふうに育っていくのかという、患者力を上げていくという部分ですとか、あるいは消費者としての患者の在り方ですとか、そういう部分も少し考えていかないといけないのかと個人的には思っています。

 情報提供にしても、やはり患者の中でのアクセス性の向上というのはもちろん大切なのですけれども、今、一番多いのは、やはり一般の方がジャンク情報にいってしまうという部分が非常に問題が大きいと思っております。がん情報.jp、あそこは本当に、私が病気をした10年前と比べると本当によくなっていると思うのですけれども、やはりそこにたどり着いている人というのは患者しかいないかもしれないので、もっと学会等とも連携をしながらの、社会発信というものも含めての情報の在り方、あるいは患者の行動力、一般人の健康に対する行動の在り方というのを考えていくべきなのかと思っています。

○門田会長 ありがとうございました。

 そのほか、何かございますか。よろしいですか。

 そうすると今、幾つかの御意見をいただきました。それで毎回、もし今、ここでは発言できなかったけれども、ぜひこれはということがあればメールで受け付けるというやり方をずっとやってきていますので、何かございましたら事務局のほうへ連絡していただきたいと。

 そして、それをもとに、事務局と私のほうで検討させていただいて、また御案内させていただくというやり方でやりたいと思います。

 よろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○門田会長 それでは、そういう形で、この件についてはやらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

 そういうことで、本日議題となったのは1つでしたが、そろそろ時間になりました。最後に何か、今の議題以外のところについても、何かございましたらおっしゃっていただきたいと思いますが、何かございますか。よろしいですか。

 勢井委員、どうぞ。

○勢井委員 済みません。もう一言だけ。

 この推進協議会の委員になったときにもお話をさせていただいたのですけれども、がん教育のことで、実は徳島はこの前、資料を渡しましたけれども、出前講座の中で子供さんから親御さんにはがきを書いてもらっています。それももう数年続いているのですけれども、約2万人ぐらいの方にそういったことができました。今後も続けていきたいと思っております。

 ただ、そういったことをこの前、文科省の方ともお話ししたのですけれども、がん教育ということに関しては、そのときにお伺いしたのが、親子間の関係向上というよりも、例えば道徳で命の大切さを学ぶとか、がんについての科学的な理解を通して、早期発見、検診、予防等の行動につなげていくことなどを考えているということを伺いました。しかし、きょうの資料を見ますとそうではなくて、入ってきているかと実感しております。

 先日、俳優の渡辺謙さんが、お子さんの杏さん、女優で俳優の南果歩さんから検診に行けと言われて、検診に行ってがんを見つけることができたと。これはやはり親子で、しかも子供から言われると非常にぐっと、心に響くのです。本当に人ごとではなくて、自分のことの、やらなければいけないというふうになると思うので、そういったことも今後のがん教育にぜひ入れていただけたらと思っております。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 それでは、よろしいですか。

 堀部委員、どうぞ。

○堀部委員 日本小児血液・がん学会の役員交代のため私は今回で辞任をさせていただきます。次回から、新理事長の檜山先生に交代いたします。

 この時期はちょうど年度の変わり目であり、次の第3期のがん対策の審議を開始の時期でもありますので、よいタイミングではないかと考えております。

 私は、一昨年の夏からこの委員にさせていただいて、中間評価報告書、それから、今後のがん対策の方向性、加速化プランへの提言について、審議に加わらせていただきました。この間、この協議会が患者さんの生の声を聞き、そのニーズを踏まえて、しっかりした協議ができていることを実感してまいりました。しかしながら、先ほどの今後の議論の進め方で皆様の御意見にありましたように、がん医療は激変しつつあります。次期予算案で取り上げられるゲノム医療では、ホストへのゲノム情報に基づいた治療的アプローチがありますし、これまでの主な治療標的はがん細胞そのものでしたが、それを攻撃監視する第四の治療法、免疫療法が急速な進歩をしてきています。しかしながら、これが余りにも高額で、日本の医療体系の中で、全てのがん患者さんに届けられる標準治療に生かすことができないのではという懸念があります。このような変革の時期が、次の第3期がん対策の時期に当たるものと思っております。

 このような中、私の専門分野の小児がんは、第2期に重点項目として取り上げられ、小児がん対策が進められているところですが、先ほど馬上委員からありましたように、一応外形的な体制がつくられて、走り出して3年目になりますが、改めてそこに横たわるさまざまな問題が浮かび上がってきています。とりわけ、人材育成が遅れていると思います。

 川本委員が話されたように、小児がんに習熟した看護師など医師以外のさまざまな人材育成が必要であると思いますので、ぜひ次期がん対策において御検討いただければと思います。

 どうもありがとうございました。

○門田会長 堀部委員は学会の中での役員交代ということで、御挨拶いただきました。本当にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 そのほか、どなたか何かございますか。よろしいですか。

 ないようでしたらこれで終わりたいと思いますが、事務局のほうから何か連絡事項はございますか。

○事務局 本日は長時間の御審議、ありがとうございました。

 次回の協議会の日程につきましては、委員の皆様には改めて御相談をさせていただきたいと存じます。

 なお、参考資料のファイルにつきましては、机上にお残しいただければ、事務局にて回収いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

○門田会長 ありがとうございました。

 それでは、これで本日の会議を終わりたいと思います。ありがとうございました。

 


(了)

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