ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 健康局が実施する検討会等 > がん検診のあり方に関する検討会 > 第16回がん検診のあり方に関する検討会(議事録)(2016年2月18日)




2016年2月18日 第16回がん検診のあり方に関する検討会(議事録)

健康局がん・疾病対策課

○日時

平成28年2月18日(木)16:00〜18:00


○場所

厚生労働省 専用第14会議室(12階)


○議題

(1)がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針の改正について
(2)チェックリストの改定について
(3)がん対策加速化プランについて
(4)今後のがん検診のあり方検討会の進め方について
(5)その他

○議事

○事務局 では、定刻になりましたので、ただいまより第16回「がん検診のあり方に関する検討会」を開催させていただきます。

 なお、本日、冒頭に当たりまして、健康局長並びにがん・疾病対策課長は、公務によりおくれて参加させていただきたいということをあらかじめお伝え申し上げます。

 また、構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は、祖父江構成員及び福田構成員より欠席との連絡を受けております。また、菅野構成員よりおくれるとの連絡を受けております。

 続きまして、資料の御確認をお願いいたします。

 机上に配付しております資料でございますが、一番上が座席表となっております。

 続きまして、議事次第でございます。それに続きまして資料が5つございまして、1つ目が「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」、

 2つ目が「チェックリストの改定案」、

 3つ目でございますが「がん対策加速化プラン(概要)」、

 4つ目が「平成28年度予算案」、

 5つ目が「今後のがん検診のあり方に関する検討会の進め方とスケジュールについて」となっております。

 続きまして、参考資料1「がん検診のあり方に関する検討会中間報告書」、

 参考資料2「チェックリスト及び仕様書に明記すべき必要最小限の精度管理項目(改定案)」、

 参考資料3「がん対策加速化プラン(本文)」、

 参考資料4「平成27年度市町村におけるがん検診の実施状況等の結果」となっております。

 以上でございます。

 資料に不足、落丁などございましたら、事務局までお申し出ください。

 以上をもちましてカメラをおさめていただけますよう、御協力のほど、よろしくお願いいたします。

 この後の進行は大内座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○大内座長 それでは、第16回「がん検診のあり方に関する検討会」を開催いたします。

 私どもは構成員、本日は2名欠席ですが、満4年目を迎えようとしておりまして、16回ということは年に4回ほど検討会を行っています。

 前回は7月30日、第15回、このときに胃がん検診、乳がん検診の見直しについて、まとめていただきました。その件についての報告もあるかと思います。

 本日の議題にありますように、今後、日本で最も重要と言われているがん対策についての加速化プラン、これも含めて検討に入りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 では、最初の議題1の報告事項であります。「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針の改正について」、

事務局より御説明願います。

○事務局 では、事務局より資料1について御説明を差し上げます。お手元に資料1を御用意いただけますでしょうか。

 資料1は「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」となっております。こちらは前半部分が指針となっておりまして、後半に改正点を抜粋いたしました新旧対照表となっております。本日の説明はこちらの新旧対照表の中の主な変更点について御説明差し上げます。ページは新旧対照表のページを御参照ください。

 では、新旧対照表の1枚目をおめくりいただきまして、2ページ目でございます。

 まずがん検診の総則の中の対象者ですが、こちらは胃がん検診につきましては、当該市町村の区域内に居住地を有する50歳以上の者を対象とする。ただし書きがありまして、胃部エックス線検査については、当分の間、40歳以上の者を対象としても差し支えないとさせていただいております。

 3ページ、実施回数につきまして、こちらは胃がん検診が今まで1年に1回となっていたものが2年に1回の検診として並びをそろえておりまして、胃がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診を2年に1回行うとしております。なお、こちらもただし書きがございまして、胃がん検診については当分の間、胃部エックス線検査を1年に1回実施しても差し支えないとしております。

 4ページでございます。「(5)受診指導」のイですが、こちらに関しては精密検査の把握をしっかりするといった問題点を特に強調しておりまして、特に下線部ですが、検診実施機関等が異なる施設で精密検査を実施する場合、検診実施機関は精密検査実施機関と連絡をとり、精密検査の結果の把握に努めること、また、市町村はこの結果を報告するよう求めること、ということをつけ加えております。

 また「(6)事業評価」でございます。こちらは新規で掲載したものですが、もととなっておりますのは5ページ目上段3行目の平成20年3月に報告した「今後の我が国におけるがん検診事業評価の在り方について」です。こちらを参照することを強調し、下から6行目ですが、がん検診の事業評価を行うに当たっては、事業評価のためのチェックリスト等により実施状況を把握するとともに、がん検診受診率、要精検率、精検受診率等の「プロセス指標」に基づく評価を行うことが不可欠というところを書き加えております。

 なお、こちらは注意ですが、その後にあります、この報告書の「事業評価のためのチェックリスト」については、今後、国立がん研究センターがお示しします「事業評価のためのチェックリスト」に置きかえること、ということを加えさせていただきます。

 6ページ目「2 胃がん検診」でございます。胃がん検診には、項目として、今までは胃部エックス線検査としていたところに胃内視鏡検査を加えまして、注意書きとして、あわせて提供しても差し支えないが、受診者はどちらかいずれかを選択するものとするとしております。

 7ページ目、今回、胃内視鏡検査が加わるに当たりまして、その実施につきましては、日本消化器がん検診学会による「対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル2015年度版」を参考にすることとしております。こちらは同学会より2月15日に公開されております。

 9ページの検診実施機関の画像及び検査結果の保存期間ですが、こちらは胃がん検診だけではなく、5がん全てにおきまして今まで3年と記載されていたものを昨今の医療情報の保護の重要性並びに医師法に基づきます診療情報の保存期間にそろえるべき、という観点から5年間、としております。

 以上、主な変更点をお伝えいたしました。以後も新旧対照表はございますが、今回の新旧対照表は今までの指針の中でそれぞれのがんで順番が逆だったものや体裁を整えたために出てきた新旧対照も多くなっておりまして、主だった変更点は以上でございます。

○大内座長 報告ありがとうございました。

 ただいまがん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針、新旧対照表をもとに説明いただきました。

 冒頭で触れましたように、7月30日の第15回の検討会をもって新たな胃がん、それから乳がん検診についての指針の基本を皆様に出していただきましたので、それに沿っております。

 どうぞ。

○事務局 変更点の補足でございます。乳がん検診におきまして、当検討会で中間報告書に出させていただきました視触診を推奨しないという文言もこちらの新旧対照表に書き込まれていることをつけ加えさせていただきます。17ページにございます。失礼いたしました。

○大内座長 17ページに乳がん検診について視触診単独を推奨しないということが記載されております。

 この中で特に事業評価に関する点が改めて記載されたわけですが、次の報告事項、チェックリストの改定案についてと直結いたしますので、まず、このチェックリストの改定案について斎藤構成員から説明いただいた後に質疑応答に入ります。

○斎藤構成員 それでは、チェックリストの改定について御説明いたします。

 改定の具体的内容とその意義の理解のために、精度管理全般に関する取組の経緯、チェックリストの位置づけといったことにも簡単に言及して御説明したいと思います。

 資料2に基づきまして、細かいことは申し上げられませんが、参考資料2の非常に厚いチェックリストの改定案に主要なポイントについては言及しながらお話ししていきたいと思います。

 2枚目をごらんください。がん検診の精度管理の目的ですが、検診の目的である死亡率減少について、その成否を決定するのが精度管理という仕組み、プロセスであるということが組織型検診と呼ばれるヨーロッパを中心とした検診からわかっております。我が国でそのような実効性のある精度管理についての議論というのは、この表に示すように、比較的新しいことでありまして、平成15年に本検討会の前身と言えるがん検診検討会で議論が始まっております。がん検診チェックリストというのは、そのような組織型検診の手法でありますところの指標を使って、死亡率の減少に正しく向かっているかということを管理しながら見ていくためのものですが、その中の一番基本的な構造指標あるいは技術体制指標と呼ばれるものでありますがそれまで、研究班で作成されていたものがこの検討会で議論され、採用されたという経緯があります。

 この検討会の後にがん対策推進基本計画が策定されて、さらには先ほども事務局のほうから御案内があった平成20年の事業評価委員会の後に出された中間報告書、これが健康局長通達をされて全国の精度管理のツールとして位置づけられるに至りました。この報告書、きょうここに持ってきておりますが、恐縮ですが、先ほど事務局から案内がありましたが、これが今進んでいるがん検診の精度管理のいわばバイブルみたいなもので基本計画に沿っていかにして死亡率減少という成果を得るかという基本計画の概要とそれに対応して行うべく施策の方法、ツール、そういったことが細かく書いてあります。各指標に関する説明や定義、意味づけ、全てこれに書いてありまして、チェックリストのオリジナルもここに掲載されています。

 今回のチェックリストの改定もこの報告書に沿ったもので、この枠組みは一歩も出ないで、個別検診を新たに対象にするという観点だけで改定したという御説明をしておきます。

 さて、2枚目の下の図ですが、このチェックリストは都道府県版、市区町村版、検診機関版と3種類あり、各階層で自己点検をするとともに、県単位で都道府県の協議会が集約し、これを分析して県内の自治体にフィードバックをする。このサイクルを回すことによって県ごとに底上げを図り、ひいては全国のがん検診の質の均てん化につなげるという仕組みになっております。

 なお、きょうは言及しませんが、このチェックリストともう一つの指標として、従来からあるプロセス指標の基準値が示されています。チェックリストで体制を確保して、それで実際のパフォーマンスがどうなっているかというのがプロセス指標で評価されるわけですが、その2つの指標でこの精度管理の取組が始まったというところであります。

 1枚めくっていただいて、このチェックリストは今回改定なのですが、これは当初から想定したものです。といいますのは、このチェックリストを運用するに当たって、その内容に影響する大きな要因としては、先ほど御紹介がありました指針は随時改定、更新されるということがあります。がんの取扱いなどに関する規約が学会レベルなどで、更新されていきます。そういうことを反映した改定が随時必要であるということが最初から想定されておりました。また、このチェックリストは精度管理の第一歩の位置づけであり、ハードルは余り高いところには設定してありません。そこで、期待される改善、質の向上に合わせて、より厳しいハードルを課していくということが最初から想定されております。今回改定に至ったのはそのような背景があります。

 今回の改定は、現在のチェックリストは集団検診用に作成したものでありまして、個別検診は当初想定しておりませんでした。これについては、現在では個別検診が過半数を占めていますが、当時は集団検診が多かったのが、現在、個別検診が過半数を占めるに至り、この個別検診にもチェックリストが必要であるということで、個別検診と集団検診の両方に適用できるような改定を目指したのが今回の内容であります。

 さて、その改定に当たり、改めて背景を説明しますと、対策型検診と言われる、いわゆる健康増進事業に基づくがん検診には、従来からの集団検診と個別検診があります。個別検診というのは、任意型検診のことではありません。これは健康増進事業による対策型検診、施策による検診であります。その割合の分布の推移が下段に示してありますが、胃がん以外は全てのがんについて経時的に個別検診の割合が増加していることがおわかりだと思います。

 1枚めくっていただきます。この個別検診と集団検診を合わせた報告値が健康増進事業報告として厚生労働省に都道府県を通じて集計されるわけですが、健康増進事業報告値は両方の合算になります。しかし、これを集団検診と個別にブレークしてみないと実態がわかりません。5がんについて、要精検率と精検受診率というプロセス指標を例に書いてありますが、合算すると上段の数値になりますが、これを2つの検診に分けて集計しますと、例えば大腸がんの精検受診率というのは、集団検診74%、個別検診56%と約20%の差があるわけです。5がんについて10%弱から20%弱まで差があるということがわかっています。このことからも、個別検診の質を上げる必要が明らかであります。

 その下をごらんいただきますが、集団検診の体制については、これは胃と大腸を示していますが、チェックリストの実施率が当初の60%、平成20年から始まっているわけですが、60%から10ポイント以上ふえて今に至っています。24年でノイズが入っていますが、この要因には途中で回答に関する基準を厳しくしたことやウエブ調査をしたということで、より回答の正確度が上がってきたということがありますが、いずれにしろ改善のトレンドは明らかであります。

 ただ、ここで本来ならば、これは最低条件なので100%になるべく近いところまで早目に改善してほしいわけですが、自治体によってはそのような大幅な向上を見ているところもありますが、全国平均ではそこまで行っていません。もっと早く進めるためには、先ほどの報告書の内容の共有がまず必要です。これが自治体間での共有の度合いが非常に違うことがわかっています。ですから、くどく何回も申し上げて恐縮ですが、この機会を借りて、改めてこの報告書に準拠して精度管理を進めて頂くことをお願い致します。集団検診はこのように改善してきております。

 次の表ですが、それでは、個別検診はどうかというと、この個別検診の実態はまだ指標がないのでわかりません。我々は集団検診の実施体制が良好な120市区町村で調べましたが、こういう優良な自治体では個別検診も精度管理が手厚く行われているはずなのでありますが、例えば精検結果の把握とか、精検の受診勧奨等々、集団が90%あるいは100%近いのに対して、個別は2030%低いということがわかっています。このように、優良な自治体でさえも個別検診には精度管理の仕組みが不備であるということがわかっているわけです。これもチェックリストの必要性を裏づけるものと思います。

 次に、個別検診のチェックリストをつくるに当たり考慮しなければならない当初から想定された最大の要素、その特異性でありますが、集団検診とどこが違うかというのがこの絵に描いてあります。非常に多様性があるので、ここに集約的に示すことはできませんが、ごく一例を示しますと、左に書いてある市区町村検診機関というのは従来の集団検診と同じ仕組みで行われます。たいていは対がん協会、松田構成員も対がん協会系の検診機関に御所属ですが、こういったところは一元管理をしたデータの取扱いがされていますし、データの回収についてもルートが確立していますし、精度管理の枠組みも存在します。

 自治体によってはそれに個別検診が少しまじっている。そういう場合に医療機関が直接市区町村と委託契約を結んでやっている場合がありますが、この間には大手の検診機関に存在するような検診精度管理の仕組みは通常存在しません。さらには、個別検診が主体になるような自治体では、右に示すように、多くの医療機関が市区町村と委託契約を結んでいます。この場合、バリエーションがあり、地域医師会がハブといいますか、核となって集合契約している割合が主要で70%ぐらいなのですが、先ほどの左側の仕組みと混在している部分もありますし、バリエーションは非常に多様であります。このようなことから、地域医師会が新たに検診機関で担っていた精度管理の機能を果たすということがこれから必要になるかと思います。

 次をめくっていただいて、そういった調査結果を踏まえてチェックリストを作成したわけですが、その方法について簡単に紹介します。自治体調査、これは個別検診が優良な自治体です。そこをピックアップして、そこで詳細な調査をいたしました。そこで抽出された項目、精度管理を中心とする項目をリストアップして、要件として整理しました。それとパフォーマンスを示すプロセス指標、特にインパクトに関連するような指標との関連分析を行って有為なものを精度管理要件として同定いたしました。それをもとにしてエキスパートのパネルによって項目案のドラフトを作成し、これは市区町村用50項目、検診機関用40項目ですが、それを5がんについて作成しております。

 これでは一方向ですので、この作成した原案を地域自治体、これは6医師会に御協力いただきましたが、事前に御承諾いただきまして調査いたしました。内容は我々が作成したものが実際に運用可能か、現実の検診の事情とそごがないか、そういった点をチェックしていただき、アドバイスをいただいております。これでマイナー修正を施したものを最終案として決定し、そのリストを研究班のメンバーで最終検討して、きょう、お示ししている原案にたどりついたということになります。

 このチェックリスト改定案の概要ですけれども、幾つかありますが、それを4つの類型でお示ししますが、まず概要1というのは、先ほど御説明しました契約形態別にいろいろなバリエーションがあるわけですが、そこで検診の精度管理マネジメントに全体に関する責任分担が明記されていないのです。それをどこかに書くようなことが必要だったわけです。

 具体的な課題としては、望むらくは医師会が地域の精度管理に関して一元的に管理できるか。これができれば一番いいわけです。実際の調査、指標を調査する上で回答者になれるかどうかです。これについていろいろな議論、調査をしましたが、個別検診では実際にはヘッドクオーターとして医師会が機能している地域は、むしろ例外的で、本当はそのようになっていただきたいのですが、非常に例外的です。寄り道しますと、これは16年か17年あたりの検討会で、あるいは事業評価委員会だったかもしれませんが、医師会の当時は内田先生が委員だと思いますが、これからは個別検診についても医師会を一検診機関とみなして行うような精度管理が必要だということが多分議事録にも残っていると思うのですが、そういう議論がされた経緯もあります。

 チェックリストの対象は、個別検診を受託する個々の医療機関ということを明記するということです。それと実際には医師会がマネジメントを指導しているところもありますので、連携して体制整備を行うということ。医師会が大枠をつくっているときには、それは医療機関に周知して、一部役割を代がわりをするという位置づけになっています。

 具体的には、参考資料は5がんについて胃から順番に市町村版、仕様書、検診機関版というような構成になっていますが、胃のチェックリスト改定案をもとに御説明しますと、胃の1ページ目、一番上にそれが書いてあります。改定案を真ん中に示し、改定理由を右側に示していますが、このチェックリストにおける検診機関は委託形態にかかわらず実際の検診を行う個々の検診機関、医療機関を指すというように定義を改めてしております。ほかの2項目もそのようなことです。こういう仕切りを加えました。

 次の改定の内容ですが、スクリーニングの検査を外注している場合がありますが、この外注に関して質がどうなっていたかというと、これは外注先の質のチェックをする責任の所在が今まで明記されていなかったということで、これを書き込むことになります。

 課題としては、外注先を指定している場合に、その体制を誰がチェックするかということですが、最終的に医療機関が行うべきということで、実際の対応としては、外注先の検診体制を問う項目には医療機関が回答する。または医師会がサポートする場合はそれも書くというような対応をしております。

 具体的には胃で見ると14ページのボトムにあります「3.胃部エックス線読影の精度管理」というところにそういったことが書いてあります。外部に読影を委託している場合は委託先の状況を確認すること云々という記述をしております。

 時間が迫ってきたので次に行きますが、3番目の改定内容は、医療機関自身が行う検査の質の管理についてです。これは課題としては、検査を集約して行う集団検診より質がばらつくので、医療機関の質をより厳しく担保する必要があるということなのですが、具体的には例えば先ほど少し紹介しました健康増進事業報告値、要精検率が7%あったとしても、それは全体の話なのです。そこに属している100医療機関を調べると、個別の医療機関の要精検率は0%から100%近くまで分布していて、それもピークは必ずしも7%前後にはないというようなこともあり、質の改善のためには個別の改善が必要です。実際、この中間報告書の中にも書いてありますが、精度管理というのは簡単な話、まずはばらつきをなくすということなのです。ばらつきがあった場合には、その原因を突きとめて対策を講じろということを書いていますが、それに対応する内容です。

 これは先ほども出てきました個別検診の優良な10地域でヒアリングをして、この要件を抽出してチェックリストに反映しております。これはプロセス指標値と相関のある要件として下に挙げている検診要綱の作成云々、フィードバックというような項目が該当しましたので、胃で見ると5ページ目の9番、検診機関の質の担保というところにこの項目を書き入れております。

 最後に、4番目の項目として、個々の医療機関の精度管理、パフォーマンスについてです。ですから、パフォーマンスですから、プロセス指標をここの医療機関が当事者としてチェックするということになりますが、これも前の項目と多少重複しますが、個別検診ではばらつきがあるので、それぞれがチェックする必要があるという課題です。それに対して、議論としては、プロセス指標値を把握する必要があるということで、具体的な対応としては、自施設でフィードバック等を受けて情報共有するのもいいのですが、自分でチェックするというようなことを書き加えました。

 これは例えば胃でいうと6ページの市町村の(2)の検診機関に精度管理評価を個別にフィードバックしているか。それでチェックさせているかということとか、16ページの上段、「5.システムとしての精度管理」の中にそれが書いてあります。これは医師会がサポートする場合、フィードバックするというようなことが書いています。このような改定を5がんについて加えております。

 今回の改定は、あくまでも20年の報告書のポリシーの枠内で行ったものであることを再度確認しておきたいと思います。

 以上です。

○大内座長 斎藤構成員、説明ありがとうございました。

 ただいまチェックリストの改定案について経緯も含めて説明いただきました。振り返っていただいて平成20年にプロセス指標、アウトカム指標ということで、アウトカムは死亡率減少効果を見るわけですけれども、それに至るまでのプロセス指標として精度管理が極めて重要であるということで、その原本ができ上がっています。その中身を踏襲しながら、今回は集団検診のみではなく個別検診について、より踏み込んだ調査をしたいというのが骨格かと思います。

 では、報告事項の最初の1と今の2のチェックリストの改定も含めて議論いただきたいと思います。どなたか御質問ありますか。

 道永先生、日本医師会としてももう議論はされていますか。

○道永構成員 されていないです。このチェックリストをいただいて斎藤先生から説明いただき、それからになると思います。

○斎藤構成員 これは実はもっと半年弱ぐらい前にできるはずだったのがいろいろな改定、これを取り巻く環境の変化とかいろいろありまして、例えば「癌取扱い規約」もそうですが、それと我々は予想が甘かったのですが、この枠内で突飛に何かを加えるのではなくて自治体との連携で、医師会が中心になってやるというような項目をきちっとそごなく練り込むというのは非常にハードルが高い作業で、思ったより随分時間がかかったということもあります。ドラフト案ができたのが12月だったので十分お見せできなくてこれは大変申しわけないと思っていますが、ただ、この説明の中でもありました適切性、半ば妥当性評価のところで、ここで地域医師会ですが、十分に御説明申し上げて、かなり本格的な関与をしていただきました。ここでいただいた御意見は最大限採用させていただくというポリシーでやっておりましたので、間接的に地域医師会の御意見は十分お聞きしたかなというように考えております。

 なお、このときの反応は意外なものでありまして、このチェックリストは非常に重要であるという反応をいただいたということを申し上げておきたいと思います。やはりこういうものが必要だということを地域の先生からいただいたというのは、予想と違ったのですが、もう少しお叱りいただくかなと思ったのですが、非常に前向きに捉えていただいたということも報告しておきます。

○大内座長 本日の改定案をもって日本医師会さんのほうでも御議論いただくということでよろしいでしょうか。

○道永構成員 斎藤先生がおっしゃったように、地域医師会がどのようにこれを利用するかということなので、日本医師会がどうのこうのではなくて、これを必ず活用してくださいということをこちらとして説明することになると思います。

○大内座長 最初の資料2の下の図にありますように、都道府県が指導監督することになっておりますので、市区町村は検診委託機関として捉えるわけですが、集団検診と個別検診。個別検診の多くが医師会、地域医師会が担っているということになりますから、結論的に言いますと、全国47都道府県に設置されているはずの生活習慣病等管理指導協議会の活動実績の中で、多くはその都道府県の医師会長が協議会の会長を兼ねておられますので、そういったところから地域医師会にしっかりと通知していただくというのが、もちろん市区町村を通してより具体的かと思いますので、引き続き斎藤構成員からそういう情報提供をお願いしたいと思います。

 どうぞ。

○菅野構成員 冒頭、斎藤構成員からの説明で、これまでのチェックリストはハードルがそんなに高くないところでというところからスタートしましたが、現場のマネジメントとしては実際にはかなり高いところがありまして、やっていくと本来よりは低くされているのは分かるのですけれども、最初は実際にマネジメントでやるとかなり高い。だから、このことをチェックリスト、我々、八王子市の場合も個別検診中心なわけなのですけれども、効果のあるがん検診を正しくやるというところです。どうしても地区医師会とは受診率を上げるという方向での話になる中で正しくやるというところの認識を共通に持つためには非常に重要なツールでありましたので、それが今回個別検診で示されるというのは非常に使い手というか、医師会との関係の中でも良好に保てるかなと思うのですが、ただ、自治体とすると、往々に医師会に対して立場が弱いこともあるので、そこはぜひ日医のほうからも言っていただけるとありがたい。

 あと実際、我々、やっている中ではばらつきが多いというのは本当の話でして、個別だとばらつきが多いので、これにどう対応するかというテーマがあるので、このチェックリストをやるためにどういう支援をするかというのは一緒にこの続きで考える必要があるかなと思います。

○大内座長 ほかに御意見ありますか。

○松田構成員 このチェックリストに基づいて個別検診の精度管理をしていかないといけないのだと、全くそのとおりだと思います。幸いなことに福井県は集団検診、個別検診、全く同じ精度管理の体制のもとに行っているので、大腸がん検診では便潜血検査を全て一括して私のところが測定していますし、あと子宮頸がん細胞診も同様です。しかしながら、全国的にはこのようなことは非常にまれで、チェックリスト云々ということがなしに個別検診が始まってしまったところが多々あるかと思っています。そのような地域は郡市医師会の先生方を中心にして、精度管理のもとにある程度収束というか体制を整えていかないといけないのかなということで、必ずしも地域によっては容易ではないとは思いますが、それが本来あるべき姿だと思うので、ぜひ進めて行っていただきたい。行っていただきたいと私が言うのは変ですが、そうしなければならないというように思っています。

○大内座長 今、松田構成員が言われたのが目的ですので、それを今後周知徹底していくということでよろしいかと思います。

 では、次の課題です。報告事項の3ポツ目、がん対策加速化プランにつきまして、それとともに連動します平成28年度予算案についても事務局から御説明願います。

○事務局 では、資料3の御説明を申し上げます。

 資料3はがん対策加速化プランの概要となっておりまして、参考資料3にがん対策加速化プランの本文を入れております。

 資料3ですが、がん対策加速化プランの概要となっておりまして、がん対策は平成24年に閣議決定されました第2期のがん対策推進基本計画に沿って進められておりますが、この中で特におくれているという分野、また加速することによって死亡率の減少につながる分野、また短期集中的に実行するべきという具体策を明示しております。この中の具体策においては、主に3つの柱といたしまして、予防、治療・研究、がんとの共生を掲げております。本検討会におけますがん検診ですが、こちらはその柱の中の予防の重要な1つの施策として考えております。

 1枚おめくりいただけますでしょうか。柱の1つ目のがんの予防があり、この中でがん検診は重要なウエートを占めております。がん検診の中で特に重要視されておりますのが、1つ目として、市町村がん検診へのアプローチがあります。諸外国に比べてがん検診の受診率が低いという問題意識があるということに加えて、市町村間の格差もあるというところが問題となっております。

 これらより具体策が掲げられておりまして、受診率、取組事例等の公表、精検受診率等の目標値を設定すること、並びにかかりつけ医による受診勧奨、市町村による個別受診勧奨の徹底、さらにインセンティブ策やディスインセンティブ策の導入、胃の内視鏡検査の実施の体制整備などが掲げられております。

 また、今までは余り触れられておりませんでした職域におけるがん検診にもアプローチが必要であります。職域でがん検診を受けている人は実際非常に多いというところがわかっており、特に平成25年度に行われました国民生活基礎調査のデータをもとにいたしますと、およそ半数以上の方が職域でがん検診を受けているということが明らかになっております。

 こうしたことから、具体策といたしましては、職域におけるがん検診において、実態把握を行うことによって、その詳細な検討からガイドライン等の策定を目指してはいかがかといった項目も掲げられております。こちらの具体策につきましては、後ほどの具体的な検討のところでまた詳細に述べます。がん対策加速化プランにつきましては、ほか、治療・研究、共生等ございますが、本日は割愛させていただきます。

 では、資料4に移らせていただきます。こちらは平成28年度の予算案となっております。予算につきましては、総合的ながん対策の推進として、本年度、平成27年度の予算額318億円でしたが、来年度、平成28年度の予算案としては356億円を計上しております。こういった予算の中から、がん対策加速化プランに基づく予防、治療・研究、がんとの共生を柱としたがん対策を加速化するというところを目指しております。

 具体的には、下にお移りいただきまして、新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業があります。こちらは子宮頸がん、乳がん検診のクーポン券の配付とともに、個別の受診勧奨、再勧奨を強化する。また精検未受診者に対する受診再勧奨、こういったことも推し進めるというところで28年度の予算を計上しております。

 1枚おめくりいただきまして、上にあります新たなステージに入ったがん検診の総合支援事業の1つとして、受診意向調査を行います。これは検診を受診する方たちの受療行動などを調査することによって、検診によく来られる方、また余り来られない方、その間の方などに対して適切な受診勧奨を行うといったところを目指して調査を行う、としております。

 また下でございますが、かかりつけ医を通じた個別の受診勧奨。この個別の受診勧奨につきましても、自治体間によるばらつきがあり、個別の受診勧奨が行き届いていないために受診率の上昇が余り認められていないといったところもありますので、こういったところにも予算をつけます。

 最後になりますが、来年度、4月から始まる胃の内視鏡検査に従事します医師の従事者研修を事業として盛り込むことを予算としては考えております。

 以上でございます。

○大内座長 ただいまがん対策加速化プランについて、さらには平成28年度の予算案について説明いただきました。御質問等いかがでしょうか。

 がん対策加速化プランの件については、既に政府からの方針で検討に入った中で、このがん検診に関する検討会での所掌となり得る項目について今、説明いただいたところです。がん検診の重要性で、2ページ、1は市町村がん検診へのアプローチ、2に職域におけるがん検診へのアプローチということで、今までと違った形で、職域での検診もかなり多いということの実態もわかっておりますので、ここに踏み込んだ調査が必要であろう、その対策を準備しておられるということです。よろしいでしょうか。

 どうぞ。

○井上構成員 これまでのクーポン券の利用実績については、どのくらい効果があるものなのだということは把握されているのですか。

○事務局 クーポン事業も平成21年度から子宮頸がんと乳がんに対して行っておりましたが、一時的な受診率の上昇は認めるものの、継続した受診率の向上施策としては1つ継続性には欠けるのではないかといった反省もございます。ただ、実際、このクーポン事業をしている自治体からの意見もございますので、来年度は計上させていただくという予定でございますが、再来年度以降はそういった声を踏まえた上での検討が必要になってくるかとは思っております。

○井上構成員 最初、来てもらうにはいいのですけれども、継続性がないということで、何か対策として考えられている案はあるのでしょうか。またクーポン券を配るというわけにはいかないと思うのです。

○がん対策推進官 がん対策加速化プランのほうでは、もちろんクーポン券というのも平成28年度は入れておりますけれども、やはり個別勧奨であるとか、そういったところが重要ではないかということで、個別勧奨に関する予算というものを盛り込んでいるところです。

○大内座長 よろしいですか。

 ほかにどうぞ。

○松田構成員 乳がん、子宮頸がん、大腸がん検診ではクーポン券による受診率向上事業を行ってきたわけですけれども、これまではクーポン券の利用率は公表されていますね。余り数字としては高くないかと思うのですが、今回、職域のがん検診ということが取り上げられたので、どこでがん検診を受けているのかということをしっかり把握しないと受診率が上がっているかどうかわからないと思うのです。

 がん検診の現場では昨年は職域でがん検診を受けた方が、今年はクーポン券が来たので市区町村検診を受けていることが実は少なからず起こっているわけだと思うのです。そのあたりはなかなか実態として浮かび上がってこないのですが、そこをきちっと検証しなければ、本当に受診率が上がっているのかわからない。ですから、クーポン券の効果を検証するためにも職域でのがん検診を明らかにしていく必要があろうと思っております。

 ちなみに福井県は地域、職域のがん検診、全部拾っていますが、無料クーポン券が配付されてからも実は劇的に受診率は伸びていなくて微増です。徐々に増えてはいますが、クーポン券の効果が極めて大きいとは少なくとも福井県では言えないかなと思っています。今後引き続き検証なり、より効果的な方法を考えていくべきだと思います。

○大内座長 どうぞ。

○斎藤構成員 今の松田構成員の御指摘の中の一番の要点は、受診率と言っていますが、一体何を見ているかというところ、つまり分母、分子問題があるのです。恐縮ですけれども、繰り返すと、市町村の比較性を保つために、分母からは就労者は引いていたわけです。ところが、今のお話は職域で受けるべき人がクーポンをもらったものだから地域で受けるということで、分母からは引いて、分子にはカウントするということが起こっているわけです。

 ですから、この受診率の把握をするというのは受診率対策に関しては一丁目一番地だと思いますが、それはまた別途別のところで多分議論するのでしょうからこれ以上突っ込みませんが、そこの問題意識を共有して考えていかなければいけない。これについては、この検討会の昨年の早いころに分母をポピュレーションにすべきで、それで基本計画に沿った検診を分子としてカウントすべしという提案を申し上げましたが、そういう議論をこれからもきちんとしていくべきことだと思います。

○大内座長 今の松田構成員、斎藤構成員の御意見そのものが実は次の議題と直結していまして、今後の本検討会の進め方についての中でさらに踏み込んで議論していただければと思います。よろしいでしょうか。

 では、報告事項の1は終わりまして、(2)の「今後のがん検診のあり方に関する検討会の進め方について」ということで資料5がございます。

 事務局から説明をお願いします。

○事務局 では、資料5を御参照いただけますでしょうか。

 資料5は「今後のがん検診のあり方に関する検討会の進め方とスケジュールについて」としております。

 こちらにお示ししておりますのが、さきに御説明差し上げましたがん対策加速化プランの中に書き込まれております受診率対策において実施すべき具体策で、おめくりいただきました次のページに職域のがん検診において実施すべき具体策を抜粋しております。お戻りいただきまして、1ページから御説明差し上げます。

 1ページ目ですが、加速化プランに掲げられております受診率対策です。その幾つか抜粋した中で、当検討会で議論すべき内容につきましては、太字でアンダーバーとしております。

 2ポツ目にございます検診受診率のみならず、精密検査受診率等についても目標値を設定するということ。

 また、3ポツ目につきまして、各市町村のがん検診受診率、がんの死亡率や受診率向上に向けた取組等を比較可能な形で公表する。こういったことを具体策としてはどうかという提案です。こちらにつきましては、別途ワーキンググループなどで検診の受診率の、先ほど斎藤構成員より問題提起がございました、適切な算定方法や精密検査受診率の目標値などを御議論いただいた上で、その算定式、また算定方法に基づいたデータを今後公表していくということを考えております。

 と申しますのは、問題意識といたしまして、やはり分母、分子の問題は非常に難しいことがあります。例えばある自治体におきましては、日中就労人口が多いために人口が少ない場合、自治体における検診をうける割合は相対的に低くなる傾向があります。そうような職域にいわば流れてしまっているような自治体がある一方、郡部などが想定されますが、自治体が提供する検診の受診率が高いような自治体もございます。したがっていろいろな各自治体の背景などを勘案した公平な立場で比較できるような指標、計算方法などを検討するべきではないか、といった議論をワーキンググループでしたらいかがなものか、というところでございます。

 また、下に太字としました、効果が明らかでない検診項目等も明示したガイドラインを策定し、関係団体と協力して普及啓発を進める、というものがあります。これは本検討会でも今まで何度か御議論いただいております、効果が明らかでない、エビデンスに基づいていないような検診が実際提供されていることがアンケートなどで明らかになっておりますので、この取り扱い方からまた御議論いただければと考えております。

 職域におけます具体策にお移りいただけますでしょうか。職域におきまして2ポツ目、3ポツ目は先ほど同様でございまして、検診の受診率のみならず精密検査受診率等に関する目標値の設定並びにこうした取組を比較可能な形で公表することを、こちらも同様のワーキンググループの中で算定方法などを御議論いただければと考えております。問題点は若干自治体のものとは異なる可能性もございますが、この点も勘案した上で議論を進めていただければと考えております。

 また、下には保険者が提供する職域におけるがん検診に対するガイドラインを早急に策定する、と加速化プランには明記されておりますので、こういった職域におけるがん検診、受診するのは同じ国民のみなさまですので、いずれの場においてもがん検診をどのように行うか、というところのガイドラインを制定する、そのことから御議論いただければと考えております。

 その下に移りまして、そのスケジュールですが、本日、2月18日の第16回がん検診のあり方に関する検討会から続いて、春ごろ、そういった実態調査を踏まえた検診受診率以外の目標値のあり方、こちらは※印がしておりますが、受診率、死亡率の公表の方法について、こちらを5月から7月ぐらいにかけてワーキンググループを設置し検討した上で、夏ごろまでにこの結果を受け、職域におけるがん検診のガイドライン、または指針以外の検診項目等の取扱いなどにつなげていき、夏以降にはさらに29年度に予定されております第3期のがん対策推進基本計画の改定などにつきまして議論すべき課題を抽出していくという予定を想定しております。

 では、さきにお示しさせていただきました具体策の特に太字でお示しした課題などにつきまして御意見をいただきたいと思います。

 以上です。

○大内座長 ありがとうございました。

 ただいまこの検討会の進め方とスケジュールについて提案がございました。このがん対策加速化プランに明記されておりますがん検診、2ページ目の中に具体策というのが書いてありまして、その項目に沿って、これを改めて掲載したものです。

 太字になっている部分については、国の方針に沿って出すべき事項ということで御理解いただけますか。よろしいですか。

 どうぞ。

○斎藤構成員 この精検受診率の目標値というものがありますが、最初はよく理解ができなかったのですが、ここで決めた基準値の中に許容値と目標値がありますね。これと言葉が重なりますが、別物ですね。言ってみれば基本計画の2期計画での、あるいは1期計画での個別目標として、具体的な数字として受診率4050という話と同じような階層というかレベルの別建ての目標値を設定するということですか。

○がん対策推進官 今、御指摘がありましたとおり、現在、がん対策推進基本計画の掲げている目標値というのは受診率のみです。第3期の基本計画にどういった形で盛り込むかというのはがん対策推進協議会のほうでまた議論するのですけれども、この加速化プランではそういった受診率について50%という数字のみならず、精密検査の受診率について、今、確かに目標値だとか許容値とかそういうものはあるのですけれども、もう少し格上げというわけではないのですが、きちんと市町村なり職域、国民皆さんに精密検査受診率というものも目標値として掲げていくべきではないかということです。

○斎藤構成員 それは非常に結構だと思うのですが、そのときにきっちり踏まえておくべき事実があるのは、この精検受診率というものの定義が自治体間に非常に理解にばらつきがあって、その定義をそれもまた20年の報告書の中でしているわけですね。その定義に従っている自治体がどのぐらいあるかというと、最大限見積もっても30%ぐらいなのです。実際には恐らくその何分の1かだと思います。つまり、誤分類で集計しているのです。

 その要因は、1つ目は、要するに精検を受けましたという具体的な客観的な証拠があって精検受診とみなしていればエラーはないのですが、本人申告の場合はほとんど当てにならないのです。ここで定義の根拠というのは、申告の場合に、松田構成員の地域でやったのだと思いますが、全部診療録まで遡及して調べたものがあるのです。つまり、がん疑いになった人が最終的にどうなったかというのをカルテまで遡及して調べた。それと自己申告との結果を対照して、何が指標になるのか調べたのですが、いつどこで何を受けて結果がどうだった。この4つがそろうと確実なのですが、1つ欠けるとほとんどエラーだということがわかっています。そこで、ここにそういう定義をしているわけです。まず、自己申告に基づいた精検受診の過大評価が1つあります。

 もう一つは、今のと関連するのですが、精検を受けたかどうかの情報が客観的でない場合に、どこに分類するかということで、未受診と未把握と2つあるわけです。この2つは非常に重要なのは、それぞれ対応すべき精度管理上の対応が違うのです。未把握は結果を回収するルート、体制を整備するということが対応しますが、未受診に関しては受診勧奨をするということが対応します。ですから、それぞれの指標の精度をきちっと高めなければいけないのですけれども、健康増進事業報告を精査しますと、未把握、未受診がゼロと計上しているところが合わせて過半数なのです。両方ともゼロというところも合わせると、子宮がんについては80%以上、ほかも大体70%以上。では、残りの30%が正確として、そういう自治体で過半数を優位に超える大半の自治体でカウントが間違っているということなのです。

 ですから、何が言いたいかというと、この指標の精度をまず担保した上で、それでこの目標値を設定するという順番にしないと当てにならない指標ということになりはしないかということです。警告といいますか、しておきたいと思います。

○大内座長 精度指標にかかわるものですので言葉の定義もそうなのですが、実際に平成20年度につくったものでも果たして日本全国で正しく使われているかどうかについては不透明な部分もあります。

 今、担当官が言われたように、もう一回この基準を定めた上で目標値も設定できないか。言ってみれば平成20年度版を改定して格上げする。これはがん対策加速化プランの中にも書き込んである項目ですので、この機会に本件についてワーキンググループ等を設置して検討するというのが提案です。

 どうぞ。

○松田構成員 資料5の2番目の裏面についてお聞きしたいのですが、上から2番目、職域においても、検診受診率のみならず、先ほど斎藤構成員から精検受診率の話がありました。その前に検診の受診率を議論する際の職域においてがん検診を提供しないといけないという法的な根拠です。健康増進法では、市区町村はがん検診を提供する義務があると課されているわけですが、労働安全衛生法には、がん検診を提供しないといけないというようには書かれていないかと思います。

 そのため今は福利厚生の一環としてサービスとしてがん検診を行っているということだと思うのですが、がん検診をやっているところは精度管理に努めないといけないけれども、やっていないところは必ずしもそれは検診の提供は求められていないのが現状かと思うのです。ですから、そのあたりの整合性が得られないと職域のがん検診の全貌が見えてこないというか、受けられていない人がそのまま野放しになってしまう。法的に誰が責任を持つのかということがはっきりされるべきなのかなと思います。今すぐではないのかもしれませんが。

○大内座長 どうぞ。

○がん対策推進官 御指摘のとおり、ここで職域においてというのは、多くは事業者というよりも保険者を想定しております。確かに今、保険者において何か法的な根拠があってがん検診を提供しているということではないのですが、そうは言いつつも、そこで受けている方が国民の半数を超えているようだということでやるのであれば、きちんと受診勧奨して精検まできちんと受けていただきたい、精度管理のほうもできる限りやっていただきたいということで、やはり保険者それぞれ財政状況はありますから、それを一律にどうこうというのはなかなか難しいのですけれども、今まで何もアプローチができていなかったというところに一歩踏み込むという意味で、こういった対策を盛り込んでいます。

○大内座長 これはかなり踏み込んだ提案なのです。第1期のがん検診に関する検討会から既に10年を超えましたね。以前から分母は国民全体であるべきだということが指摘されてきましたが、がん検診、我々が議論しているのは市区町村を対象とした、いわゆる対策型検診であって、これは健康増進法という法律なのです。

 一方で、今、松田構成員が指摘されたように、職域においてはそのような法律はない。労働安全衛生法の中にがん検診の遵守項目はない。しかしながら、そこで受けている方がたくさんおられるということは事実なのです。当初から、もう何度もこのことは議論されていて、そこでこの加速化プランの中で書き込まれた具体策を我々は重く受けとめて前に進むべきではないかというのが事務局からの提案だと思っております。

 ですので、種々議論はあると思うのですが、やはりワーキンググループを設置して、こういったことの定義も含めて、全体を比較できるような形、最終目標は国民のがん対策を推進することですので、職域におられる方々に対してもより積極的に働きかけるべきであろうということが本検討会の役割です。この検討会は実は健康局長の諮問委員会ですので、保険局とはまた違うのです。ですので、その点は局を超えた議論になるのです。もっと言うと厚生労働省ですが、旧厚生省と労働省が合体したときにも議論になったのですけれども、一緒になったのだから同じ法律はつくれませんかということを議論しました。なかなか法律はそうはいかない。しかしながら、がん対策の一本化の中で我々の検討会としての議論はある一定を尽くせただろう。ただし、要件はございます。今、事務局のほうから説明があったように、保険者の方にも入っていただくということが前提になろうかと思いますが、いかがですか。

○斎藤構成員 実は今、職域に2年ぐらい前からアプローチしていますが、やはり保険者の事情を踏まえないとリアリティーがないので、べき論は幾らでもできるのですけれども、現状でまず可能な方策というのを議論する。それとあわせて抜本的なこともなるべく論議していただくには、保険者のプレーヤーの中から御参加いただくというのは必須だと思います。

○大内座長 保険者の代表的な方にメンバーとして加わっていただくということで提案したいのですがよろしいですか。

 どうぞ。

○菅野構成員 資料5の表の面でいうワーキンググループと裏の面でいうワーキンググループというのは一緒のもの、別のもの、どちらなのですか。

○がん対策推進官 このワーキンググループは公表に当たっての精密検査受診率の分母の考え方であるとか、先ほど斎藤構成員から指摘のあった精密検査の受診率のそもそもの定義であるとか、そういった少し計算方法とか公表にたえ得る数字とはどういうものかということをやや専門的観点から御議論いただく。

 今、座長のほうから御提案があった保険者の代表の方に次回以降のメンバーとしてはというのは、当然職域のことを議論していきますので、この検討会にメンバーとしてというように理解しておりますけれども、そういったことで別にワーキングを何かそれでもって2つに分けるとかというわけではなく、ワーキングはより少人数で小規模で計算方法など細かいところを議論して、それを受けた形で保険者も入った検討会のほうでそれ以外のことも含めて御議論いただくというようなことを想定しております。よろしいでしょうか。

○菅野構成員 保険者も入った検討会というと、ワーキングではなくてこの検討会に保険者がということですね。

○がん対策推進官 そうです。

○大内座長 本検討会です。第17回以降には保険者の方にも入っていただくということで、より透明化できるだろうと思いますので、皆さんの御了承が得られればそのような形にしたいと思っています。

 ワーキングについては、グループ設置についてお諮りしたいのですけれども、加速化プランの中で文言等にいろいろ精査しなければいけないこともございますが、今、斎藤構成員が言われたように、例えば精検受診率の定義とか、そういったことも含めて再度精査が必要なのですが、この具体策に対応するための事項を検討するためのワーキンググループの設置についてはよろしいでしょうか。では、ワーキンググループの設置についてお認めしたいと思います。

 そのメンバー構成等については、座長である私と事務局等と相談の上で、構成員の方々を中心として数名に入っていただいてまとめていただくということなろうかと思います。よろしいでしょうか。

 先ほど示された資料5の裏の下に「今後の検討スケジュールについて(予定)」とあります。これはまず事務局から説明いただきたいのですが、この中に若干説明がありましたが、4月に職域検診実態調査の結果・分析とあります。実はお手元の参考資料4、これは市区町村におけるがん検診の実施状況調査、ですから職域以外です。これが上がってきていまして最新のデータがここにございますので、後でごらんください。

 この職域に関しても今、調査中でよろしいのですね。そのことも含めて事務局から説明願いますか。

○がん対策推進官 がん対策加速化プランのほうが昨年12月に策定されまして、その中で職域において保険者が提供するがん検診の実態を早急に把握するというような内容になっております。これを踏まえまして、昨年1217日に保険者のほうに実態調査という形で調査票を配付しておりまして、内容といたしましては余り大きくなってしまうとその分回収率が下がってしまうとかそういった問題もございますので、どういった検査項目をやっているとか、どういった方を対象にしてやっているか。またその受診率だとか精検受診者数を把握しているかとか、そういった大ざっぱなところではございますけれども、そういったところを把握しておりまして、その結果をまとめてまた分析して次回の検討会のほうで御報告できればと考えております。

○大内座長 ただいま御説明と今後のスケジュールの中に書き込まれていますように、3点記載されています。そのほかにもございますが、こういったデータも参考にしながらワーキンググループで検討していくということになるかと思います。そのワーキンググループの検討結果を受けた取りまとめ、これを本検討会でまた議論するということになろうと思います。いかがでしょうか。

 皆様にとりましては、今までいわゆる市区町村、対策型検診ということで市区町村のがん検診に絞り込まざるを得なかったところがあるのですが、そうとはいえ、がん検診の指針の改正に当たっては、あるいは検討会の中間報告書の中では、常に職域についても言及はしていたのです。例えば胃がん検診とか乳がん検診のガイドライン改正に当たっても、職域においても同じガイドラインを遵守することということが書いてあるわけです。それをより具体化しましょうということで大きな変化になるかと思いますので、作業的にも大変なことになるかもしれませんが、ここはがん死亡率を減少させるという国が定めた計画どおりに至っていないということで、今回の加速化プランが出ているわけですので、それに応えられるような作業に入りたいと思っております。

 では、全体を通じまして御意見等ございましたらどうぞ。

○がん対策推進官 1点補足ですけれども、今後、この検討会を進めていく上でがん対策加速化プランに書いてある太字のところを中心に御議論いただいて成果物を出していくということになるかと思うのですが、当然議論の中で具体策以外の、先ほど斎藤構成員からもありましたけれども、より根本的な話、あるいはさらにやっていくべき検討していくべきことがございましたら、それは事務局で取りまとめて、第3期のがん対策推進基本計画のほうもまたがん対策推進協議会で議論することになっておりますので、そちらのほうに意見を提出して御議論いただくというような流れを考えております。

○大内座長 その追加の要望あるいは意見等については、いつをデッドライン、締め切りにしますか。

○がん対策推進官 恐らくことしの夏ぐらいからは第3期の基本計画の議論も本格化してくるかとは思いますので、そのあたりで一度、検討会としての御意見は取りまとめていただいたほうがよいかとは思っております。

○大内座長 事務局のほうに再度確認なのですが、がん対策基本法が2007年に施行されて、基本計画が5年ごとに改定されています。現在、第2期ですね。第3期が29年6月ですので、来年の6月前にはできていないといけないということで、本検討会においては素案の作成、このスケジュールにありますように、夏以降の作業がかなり多くなってきます。必要な施策について平成29年の概算要求に反映とありますように、この時点でほぼ決める必要があろうかと思いますので、余り時間がないのです。1年ちょっとしかございませんので、よろしくお願いします。

○がん対策推進官 正確には基本法では基本計画は少なくとも5年以内に見直しとなっておりますけれども、第2期について言いますと、6月というところですので、遅くとも6月までにはということになります。

○大内座長 その他の事項が残っていますが、議題の2まで来ました。

 ここで、昨年101日付で福島健康局長が就任されておりますので、御挨拶を戴きます。最初の議事で御挨拶をいただくことになっていたのですが所用がございまして今到着されました。その前にこのがん検診のあり方に関する検討会は健康局長の諮問委員会でございます。では、御挨拶をよろしくお願いします。

○健康局長 昨年10月1日付で健康局長を拝命いたしました福島でございます。

 きょうはおくれて参りまして大変恐縮でございます。

 この会につきましては、9月は中間取りまとめで、本日前半の部分で御説明をさせていただきました指針の見直しということにつなげさせていただいたわけでございますけれども、今後については、加速化プランあるいは第3期の基本計画というものを踏まえた方向性について御議論いただきたいということで本日からスタートということでお願いしたわけでございます。

 そういう面で、特にがん検診については、今50%という目標を立てているわけでございますけれども、もっと高くするべきではないか。あるいは今までは市町村を中心に議論しておったわけですけれども、職域というものもかなり我々は視野に入れながら議論する必要があるのではないか。ということで、いろいろな加速化プランの中で提示されたものについても、あわせてここで御議論いただきたいということでお願いしているわけでございます。

 やはり第2期の目標を達成するだけではなくて、第3期に向けてより一層進めていきたいと考えておりますので、先生方にはきょうも活発にいろいろと御意見いただいたと思いますけれども、ぜひ今後とも御指導いただくようにお願い申し上げまして、簡単ではございますけれども、御挨拶にさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○大内座長 では、局長の御挨拶が終わりましたので、議題としましては、その他のみが残っておりますが、皆様から何か御提案等ありますか。

 どうぞ。

○事務局 1点、資料の補足がございます。

 参考資料4に平成27年度市区町村におけるがん検診の実施状況調査並びに市区町村におけますがん検診の事業費に関する調査をつけ加えさせていただいておりますので、御参照ください。

 以上です。

○大内座長 参考資料4について、市区町村におけるがん検診の最新の集計結果がありますので、ごらんください。

 では、本日の議論はこれまでとなりますので、事務局のほうから連絡事項をお願いします。

○がん対策推進官 次回の検討会の詳細につきましては、また調整の上、御連絡をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○大内座長 それでは、本日、第16回「がん検診のあり方に関する検討会」をこれで終了したいと思います。

 皆様におかれましては、御協力、まことにありがとうございました。


(了)

健康局がん・疾病対策課

代表 03−5253−1111(内線3826)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 健康局が実施する検討会等 > がん検診のあり方に関する検討会 > 第16回がん検診のあり方に関する検討会(議事録)(2016年2月18日)

ページの先頭へ戻る