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2015年10月20日 歯科医師国家試験制度改善検討部会

○日時

平成27年10月20日(火)15:00~


○場所

専用第12会議室(12階)


○出席者

委員

石川委員・伊東委員・植田委員・宇佐美委員
岸本委員・嶋田委員・角委員・田上委員(部会長)
西原委員・橋本委員・三浦委員・宮崎委員
矢谷委員・山口委員・山科委員

オブザーバー

文部科学省高等教育局医学教育課

事務局

鳥山歯科保健課長・和田歯科保健課長補佐・古川試験免許室長
原試験免許室長補佐・青木試験免許室試験専門官 他

○議題

歯科医師国家試験制度改善について

○議事

○原試験免許室長補佐 ただいまより、歯科医師国家試験制度改善検討部会を開会させていただきます。委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。部会長が決まるまでの間、事務局のほうで進行させていただきます。

 本日は第 1 回目ですので、初めに部会の委員を名簿順に御紹介いたします。福岡歯科大学長の石川委員です。伊東歯科口腔病院病院長の伊東委員です。日本大学歯学部教授の植田委員です。筑波大学大学院人間総合科学研究科准教授の宇佐美委員です。兵庫医科大学主任教授の岸本委員です。医療系大学間共用試験実施評価機構歯学系 CBT 問題評価・プール化小委員会委員長の嶋田委員です。国立長寿医療研究センター歯科口腔先進医療開発センター長の角委員です。東京医科歯科大学副学長の田上委員です。九州歯科大学長の西原委員です。藤田保健衛生大学医学部教授の橋本委員です。国立保健医療科学院国際協力研究部長の三浦委員です。昭和大学歯学部長の宮崎委員です。大阪大学大学院歯学研究科教授の矢谷委員です。ささえあい医療人権センター COML 理事長の山口委員ですが、遅れて到着する予定です。日本歯科医師会副会長の山科委員です。

 なお、本検討会ではオブザーバーとして文部科学省高等教育局医学教育課の寺門課長に御参加していただいておりますが、本日は代理としまして、医学教育課の島居課長補佐に御出席いただいております。

 続いて事務局を紹介いたします。歯科保健課長の鳥山です。試験免許室長の古川です。歯科保健課長補佐の和田です。試験専門官の青木です。最後になりましたが、私は試験免許室長補佐の原と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、歯科保健課長より挨拶を申し上げます。

 

○鳥山歯科保健課長 改めまして、歯科保健課長の鳥山でございます。委員の先生方には、お忙しい中、歯科医師国家試験制度改善検討部会に御出席いただきまして誠にありがとうございます。また、平素より厚生労働行政全般にわたり、御協力、御支援を頂きまして厚く御礼申し上げます。

 さて、現在、我が国は多様化するライフスタイル、急速な少子高齢化、医療技術の進展により、国民の求める歯科医療も高度・多様化してきております。今後、高齢化が一層進展する中で、いわゆる医科歯科連携や、地域包括ケアに対応した歯科医療の提供体制を構築することが求められております。

 一方で、歯科医療を取り巻く状況は、う蝕の減少や 8020 達成者の増加に伴い、治療内容が変化しつつあります。今回、先生方に御議論いただく歯科医師国家試験の在り方につきましては、おおむね 4 年ごとに本部会において御議論いただいており、歯科医学・医療の進歩を踏まえた見直しに取り組んでおります。

 改めて申し上げるまでもありませんが、歯科医師国家試験は歯科医師としての第一歩を踏み出す上で必要な知識及び技能を問うものであり、国民の方々に安全・安心な医療を提供していくために果たす役割は大きいものです。先生方におかれましては、卒前教育・卒後臨床研修も含めた一連の歯科医師養成過程における歯科医師国家試験の在り方について、幅広い見地から忌憚のない御意見、御提言を頂戴できればと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

○原試験免許室長補佐 今回の検討は公開となっておりますが、カメラ撮りについてはここまでとさせていただきます。

 それでは、資料の確認をさせていただきます。お手元に、議事次第、座席表、委員名簿、資料 1 3 、参考資料 1 7 をお配りしております。また、机上配布資料として 1 つのファイルでとじていますが、第 108 回歯科医師国家試験問題、平成 26 年度版歯科医師国家試験出題基準、歯科医師臨床研修の到達目標、医学教育モデル・コア・カリキュラム教育内容ガイドライン、共用試験 CBT 公開問題集を配布しております。乱丁、落丁などありましたら事務局までお申しつけください。

 それでは、本部会の部会長についてお諮りしたいと思います。資料 1 2 ページ以降に医道審議会令を入れておりますが、部会長は委員の互選により選出されることとなっております。どなたか御推薦をいただけますでしょうか。

 

○西原委員 医道審議会の歯科医師分科会の分科会長でまとめていらっしゃる田上委員を推薦させていただきたいと思います。

 

○原試験免許室長補佐 今、西原委員より田上委員の推薦がありましたが、いかがでしょうか。

 

                                   ( 異議なし )

 

○原試験免許室長補佐 ありがとうございます。御異議がないようですので、田上委員に本部会長をお願いしたいと思います。田上委員には部会長席にお移りいただき、以降の進行をお願いしたいと思います。

 なお、医道審議会令により、あらかじめ部会長がその職務を代理する者を指名することとなっておりますので、田上部会長より、部会長代理の御指名をお願いいたします。

 

○田上部会長 ただいま御指名いただきました東京医科歯科大学の田上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、本部会長の代理につきまして矢谷委員にお願いしたいと思います。矢谷委員、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、まずはじめに事務局のほうから、本部会の開催方法について説明をお願いします。どうぞよろしくお願いします。

 

○原試験免許室長補佐 審議会等につきましては、平成 11 4 月に閣議決定された「審議会等の整理合理化に関する基本計画」において、会議及び議事録を原則公開することとされております。しかしながら、本部会において、歯科医師国家試験に関する検討を行っていく中で、非公開としている歯科医師国家試験の詳細に触れる場合もあろうかと思います。本部会の下にワーキンググループを設置して、非公開としている資料等についてはそちらで取り扱うということにしたいと思います。また、会議、会議資料及び議事録の公開・非公開の取扱いについては、原則、本部会は公開とし、ワーキンググループは非公開とするのがよろしいかと思います。このような取扱いをすることで、委員の皆様の御了承を頂ければと考えております。

 

○田上部会長 ただいまの御説明について何か御質問はありますか。よろしいでしょうか。ないようですので、事務局のただいまの説明のとおりに行うことといたします。

 議事に入ります。事務局からの説明を先にお願いいたします。

 

○青木試験専門官 資料 2 を御用意ください。パワーポイントの資料で、 1 ページに上下 2 枚の資料が入っている、「歯科医師国家試験について」というタイトルの資料です。はじめに、歯科医師国家試験の概略について御説明いたします。

1 ページです。こちらでは歯科医師国家試験に関連する歯科医師法の条文を抜粋しております。簡単に幾つか御紹介させていただきます。まず第 2 条に、歯科医師になろうとする者は、歯科医師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。第 9 条に、歯科医師国家試験は、臨床上必要な歯科医学及び口腔衛生に関して、歯科医師として具有すべき知識及び技能について、これを行う、という規定があります。第 10 条に、歯科医師国家試験及び歯科医師国家試験予備試験は、毎年少なくとも一回、厚生労働大臣が行う。また、厚生労働大臣は、歯科医師国家試験又は歯科医師国家試験予備試験の科目又は実施若しくは合格者の決定の方法を定めようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならないという規定があります。予備試験についてはまた後ほど御説明させていただきます。

 第 11 条が歯科医師国家試験の受験資格に関するものです。まず 1 つ目が、学校教育法に基づく大学において、歯学の正規の課程を修めて卒業した者ということで、大半の歯科医師国家試験の受験者はこちらの 1 つ目の受験資格に該当します。 2 つ目と 3 つ目が、本日後ほど説明させていただく、外国で歯科医師免許を取得されたであるとか、外国の歯学部を出た方が日本の国家試験を受けようとする場合の規定です。まず 2 つ目が、歯科医師国家試験予備試験に合格した者で、合格した後一年以上の診療及び口腔衛生に関する実地修練を経たもの。また、 3 つ目にありますように、外国の歯科医学校を卒業し、又は外国で歯科医師免許を得た者で、厚生労働大臣が前二号に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有し、かつ、適当と認定したものとなっており、以上のような項目が歯科医師国家試験の受験資格です。

2 ページです。こちらが歯科医師国家試験の大まかな 1 年の流れです。まず 4 月頃ですが、医道審議会歯科医師分科会で、その翌年に実施する歯科医師国家試験の方針を決定いただきます。 7 月頃に試験日、試験地、試験委員などを公表しております。翌年の 2 月上旬頃に歯科医師国家試験を実施し、 3 月頃の医道審議会歯科医師分科会での合格者の決定を踏まえ、 3 月の下旬頃に合格発表を行っております。右側に参考として、 109 回、次回の歯科医師国家試験の予定をお示しさせていただきました。平成 27 7 1 日に、官報で試験日等を公表しております。また、暦の関係で、来年においては平成 28 1 30 日、 31 日に国家試験を実施いたします。合格発表はその後、平成 28 3 18 日となっています。

3 ページです。歯科医師国家試験の実施や見直しに関係する会議等についてお示ししております。まず左下に、おおむね 4 年に 1 度国家試験の実施方法を改善するという赤字のものがありますが、こちらが、今回、先生方に御参加いただいております歯科医師国家試験制度改善検討部会です。その後おおむね 4 年に 1 度、通常ですと翌年度になりますが、出題範囲の改善をするということで、出題基準について御検討いただきます。これら 4 年に 1 度の試験の実施方法、出題範囲の検討を踏まえまして、年度当初の 4 月に医道審議会で実施方法を決定し、別の委員の先生方で構成される歯科医師試験委員会で問題を作成いただきます。 2 月上旬頃、歯科医師国家試験を実施しまして、その結果を踏まえて歯科医師国家試験 K V 部会 Key Validation の略です、において各問題の妥当性について改めて確認をしています。その結果を踏まえて、 3 月上旬の歯科医師分科会で合格者を決定し、 3 月下旬に合格発表を行っております。おおまかな流れは以上です。

4 ページ以降で、歯科医師国家試験の出題内容や出題形式について少し御説明いたします。 4 ページは出題内容です。アにありますように、試験問題は、臨床上必要な歯科医学又は口腔衛生に関し、歯科医師として具有すべき知識及び技能について広く一般的実力を試し得るものとすると。ここで言います「知識及び技能」というのは、臨床研修歯科医師として歯科医療に第一歩を踏み出し、指導医の下でその任務を果たすのに必要な基本的知識及び技能とされています。また、具体的な出題範囲については、歯科医師国家試験出題基準というものがあり、平成 26 年の実施分からは、平成 26 年版歯科医師国家試験出題基準に準拠して国家試験が作成されております。また、患者に対して全身的あるいは局所的に重大な障害を与える危険性がある誤った治療や診断、法律に抵触する行為など、誤った知識を持った受験者を識別することを目的として、禁忌肢というものが設定されております。禁忌肢に関する合格基準についてはまた後ほど御説明させていただきます。

5 ページが出題形式等です。まず、歯科医師国家試験については、多肢選択式・マークシート方式で実施しており、出題総数は 365 題となっています。 365 題の内訳としては、下の表にお示ししましたように、必修問題と呼ばれる基本的な歯科医師として必ず知っておかなければいけない知識を問う問題の 70 題、一般問題ということで、歯科医学総論と各論からそれぞれ 110 題、 80 題の合計 190 題、臨床実地問題ということで 105 題、、合計 365 問で構成されています。また、ブループリントと呼ばれる歯科医師国家試験設計表において各項目、評価領域ごとの出題割合が示されています。

6 ページです。「合否判定・結果の通知等」という項目です。合否の判定方法について、まず基本的な考え方ですが、必修問題、一般問題及び臨床実地問題の出題区分に応じた得点、禁忌肢選択数、領域別基準点及び必要最低点という複数の基準から構成されています。必修問題については絶対基準で、一般問題と臨床実地問題については各々の平均点と標準偏差を用いた相対基準で合格基準を定めています。また、合否判定の方法ですが、先ほども御説明を一部させていただきましたが、試験の実施結果を踏まえて、歯科医師国家試験 K V 部会において、問題の妥当性を検討しております。この部会での検討結果を踏まえて、医道審議会歯科医師分科会の意見を聴き、厚生労働大臣が合格者を決定しております。その下が試験結果等の通知・公表に関するものです。まず、試験結果等の通知・公表ですが、個人の試験結果については、受験者に郵送で通知を行っています。

7 ページが、受験者に通知される成績等通知書の中身です。歯科医師国家試験には、現在、全部で 1 6 6 項目の合格基準があります。それぞれについて合格基準、そして、それぞれの受験者の得点をお示しし、最終的に全てを満たした方が合格になりますが、合否について、はがきの中でお示ししております。

6 ページに戻ります。試験結果の通知・公表の 1 のイですが、合格発表と同時に、受験者数、合格者数及び合格基準を公表しており、厚生労働省のホームページにも掲載を行っております。また、問題及び正答の公表に関するものですが、受験者による試験問題については持ち帰りを認めています。厚生労働省のホームページにも、試験を実施してから少し時間は開きますが、試験問題と正答を公表しております。

8 ページです。昭和 61 年以降の歯科医師国家試験の変遷です。現在は一番右の列ですが、 107 回からということで、平成 26 年から現在の歯科医師国家試験が運用されています。年間の実施回数としては年 1 回、実施の日数としては 2 日間で実施しております。出題は、歯科医学総論と呼ばれるカテゴリー、そして、歯科医学各論というようなカテゴリーで実施しています。また、臨床に関する実技試験に関しては、昭和 57 年に廃止し、昭和 58 年以降は臨床実地の問題ということで実施しております。その下の出題数等については先ほどの説明と重複しますので省略させていただきます。

9 ページです。こちらが平成 26 年版歯科医師国家試験出題基準の概要です。下の枠囲みが 3 つありますが、ブループリント ( 歯科医師国家試験設計表 ) ということで、大きく分けて、「必修の基本的事項」「歯科医学総論」「歯科医学各論」という 3 つのカテゴリーに分かれています。また、それぞれ「必修の基本的事項」については 1 17 の項目、「歯科医学総論」については 1 11 、「歯科医学各論」については 1 6 の項目に分かれており、それぞれの出題割合が出題基準の中で示されています。試験問題を作成する歯科医師試験委員の先生方は、こちらのブループリント ( 歯科医師国家試験設計表 ) に基づき、国家試験の問題を作成いただいております。

10 ページです。こちらが直近、今年の 1 月、 2 月に実施されました歯科医師国家試験の合格基準です。こちらについては、先ほど受験者への成績通知書に関するものと基本的には同じですので省略させていただきます。

11 ページです。こちらが歯科医師国家試験、最近 10 回分の合格者数等の推移です。受験者数、合格者数、合格率という数字をお示ししております。括弧内については新卒の受験者をお示ししています。

12 ページについては、その 10 回分の数字をグラフにしたもので、青い棒グラフと赤い棒グラフが左軸になりますが、こちらが受験者数と合格者数、そして合格率が右軸になりますが、緑の折れ線グラフです。

13 ページです。歯科医師国家試験の受験状況ということで、平成 27 年試験の新卒者の状況について示しております。青い棒グラフが受験者数、ピンクの棒グラフが出願のみということで、出願はしたけれども歯科医師国家試験を受験していない方の人数です。この 2 つについては左側の軸です。また、受験者率というのは、受験者数を受験者数と出願のみで受験していない方の合計人数で割ることによって算出した割合で、こちらについては右軸でお示ししています。実際に願書を出す時期が、大体 11 月頃になります。その 11 月と、各大学の卒業試験の時期はもちろん違うということは承知していますが、大学間でかなり大きな差があるというような状況ですので、資料としてお示しさせていただきました。

14 ページです。こちらは過去 5 回分の歯科医師国家試験の男女別の合格者等の推移です。直近 108 回で見てみますと、大体、男性の受験者数が 2,000 名弱、女性が 1,200 名程度となっています。合格率で見てみますと、男性のほうが 60 %弱、女性が 70 %ちょっとということで、毎回大体、女性のほうが合格率は高いという状況です。

15 ページです。こちらが歯科医師国家試験第 108 回の卒業年次別の受験者数・合格者数・合格率です。一番上が新卒で、第 1 回目ということになります。こちらの受験可能回数というのは、ある年度に卒業した受験者が、最大でこれまで何回の受験をしたかという回数であり、厳密な受験をした回数ではありませんが、目安で、その年度に卒業した方が、これまでの受験可能回数が最大で何回かというものを示しております。 108 回に限らず、回数を経るごとに合格率は低下してくるという傾向にあります。

16 ページです。こちらは、卒前・卒後の歯科医学教育を巡る近年の動きということで、簡単に歯学部の教育、歯科医師国家試験、卒後臨床研修に関するものをまとめております。ここ数年の動きということで御説明させていただこうと思います。まず、歯学部の教育については、平成 20 7 月から歯学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議というものが設置されています。また、平成 23 3 月に歯学教育モデル・コア・カリキュラムが改訂されています。歯科医師国家試験については、前回の制度改善検討部会の報告書が平成 24 4 月に出されており、その報告書を基に、平成 26 年版出題基準が改定され、第 107 回の試験から実施されています。今回、先生方に御検討いただくのが、平成 27 年の歯科医師国家試験制度改善検討部会です。また、卒後臨床研修については、歯科医師の場合は 1 年以上実施することになっておりますが、平成 23 4 月に見直しを行い、次の見直しは平成 28 4 月の予定です。

 最後に 17 ページです。これまでの歯科医師国家試験制度改善検討部会の概要を、出題数・出題内容・合格基準についてまとめてお示ししております。出題数については、これまで平成 16 年の際、 330 題を 365 題に増やすという御提言を頂いてからは 365 題で継続しております。必修問題については、 30 題だったものを 50 題、そして 70 題に増やしております。その他の項目については、直近の報告書を御紹介させていただきたいと思います。出題内容については、お示ししているような項目について充実を図っております。合格基準については、必修問題での絶対基準、また、一般問題・臨床実地問題での相対基準、加え、禁忌肢問題と必要最低点で評価を行うというような内容です。資料2につきましては、以上です。

 続いて、最近の歯科医師を巡る動きということで御説明させていただきます。

 

○和田歯科保健課長補佐 私のほうからは、参考資料 1 に沿って御説明いたします。参考資料 1 の右下のスライド番号 1 については、今、当課で実施しています歯科医師の資質向上等に関する検討会の概要をまとめたものです。スライドの 2 枚目以降については、当検討会で配布させていただいた資料をそのまま掲載しております。

 スライド 1 です。資料の上段から中段の囲みに示している図にも記載されていますが、近年、歯科医師あるいは歯科医療を取り巻く状況は目まぐるしく変化しております。こうした変化に対応するため、具体的にそれぞれ歯科医師の需給に関するワーキンググループ、女性の歯科医師に関するワーキンググループ、歯科医療の専門性に関するワーキンググループの 3 つのワーキンググループを立ち上げて、各々深掘りをして議論を行っております。

 スライド 4 です。ここからは少しポイントを絞って、特に前半の部分を中心に御説明いたします。スライド 4 は、日本の人口の推移を示しているグラフです。 2 つポイントがあろうかと思います。お示ししているように、少子高齢化の進展に伴って高齢者の割合が増加しているという点、また、今後、人口減少社会に突入していくということが、このグラフでお分かりいただけるかと思います。

 スライド 5 6 です。この資料は、東京都の地域医療構想策定部会において、高橋先生から配布されました資料をそのまま引用しております。スライド 5 の下のグラフですが、 2 つ線があり、赤の所は介護の需要予測、下が医療の需要予測ということです。ここにも示しておりますが、介護の需要は 2030 年、医療の需要は 2025 年をピークに、以降、介護あるいは医療の需要は減少していくということがお分りいただけるかと思います。

 スライド 6 は、医療の需要を 75 歳以上と 74 歳以下で分けたものを示しております。 75 歳以上については 2030 年をピークに、 74 歳以下については 2020 年頃から急激に減少するということが書かれています。スライド 5 6 に示されていますように、今後の歯科医療を含めた医療需要については、人口動態に大きく影響を受けることが御理解いただけたかと思います。

 スライド 7 です。この資料は、約 10 年前に、当時の厚生労働科学研究において、今後、需要の増加・減少が予想される歯科医療の分野を聞いております。上の青の棒グラフが増加が予想される分野で、下のピンクのグラフが減少が予想される分野です。以降、スライド 8 10 は、今後の歯科医療の需要が増加する分野の内容を中心にまとめております。

 スライド 8 は、 3 年に 1 回実施している患者調査のデータです。特に最近の傾向として見られるのは、歯科診療所の受診患者に占める高齢者の割合が増加しているという点です。スライド 9 は、 20 歯以上の歯を有する者の割合の推移を示しております。特に年齢が高い右側の所なのですが、高齢者の年齢階級では、 20 歯以上の歯を有する者の割合の増加が顕著であることを示しております。スライド 10 は、今後、高齢者の増加に伴い、寝たきりの方に対する訪問診療の需要が増加してくることが予想されます。ただ一方で、実際にこのグラフでも示していますように、居宅あるいは介護保健施設で歯科訪問診療を実施している歯科診療所の割合は、約 13 14 %と非常に低いデータになっております。

 スライド 11 12 です。今後、歯科医療の需要が減少する分野の内容を中心にまとめております。スライド 11 は、子供のむし歯の罹患状況が著しく改善しているというデータです。その下のスライド 12 は、保険診療に特化しまして、かぶせ物や入れ歯などの歯科補綴物の算定の回数が平成 10 年を 100 としたときに、現在まで減少してきていることを示したものです。

 スライド 13 です。人口動態、あるいは先ほどお示ししたような歯科疾患の罹患状況などのデータを踏まえて、歯科治療の需要の将来予想を示したものです。右下の赤の線で囲まれた部分が、治療の難度あるいはリスクの増加が予想される、いわゆる高齢者型の需要が相対的に増加するということをイメージとしてお示ししています。こうした歯科治療の需要の変化に合わせて、歯科医療をどのように提供していくのかということが今後の課題として求められているというところかと思います。

 スライド 25 です。歯科医療の提供体制に関する資料を幾つか御説明いたします。高齢者の増加に伴い、近年、医科と歯科の連携の取組などが報告されてきております。こうした、今日行われている取組などをお示ししている 1 例ですが、医学部・医科大学附属病院における医科歯科連携の取組です。左下の円グラフですが、全国 80 の病院に調査をさせていただき、その中で、医科と歯科、特に標榜の有無は関係なく、独立した連携部門を設置している所が 16 病院。これは医科と歯科の連携部門ですので、例えば周術期の口腔機能管理センターといったようなものです。また、独立した連携部門ではないけれども、連携チーム、周術期口腔機能管理チームというようなものを編成している所が 9 病院、計 25 病院に関しては、医科と歯科の連携部門を設置している。こういった取組なども徐々に報告されてきております。

 スライド 26 です。これまでは、この図に示している一番左側のように、歯科診療はどちらかというと外来診療を中心として、歯科診療所で完結するような医療提供体制が中心であったと考えております。ただ、我が国を取り巻く状況、高齢者の方が増えてきたということなど諸々ありまして、基礎疾患を有する患者さんなども増えてきております。そうすると、単純に歯科医療機関だけで完結する医療ではなくて、医科の医療機関や介護保健施設との連携が必ず必要とされてくるということではないかと思います。こうしたことをイメージとしてお示ししたものがスライド 26 です。

 スライド 40 です。本検討会においては、 1 月に設置しまして、各ワーキンググループを計 2 回ずつ行いました。このワーキンググループの議論を踏まえた検討の方向性のイメージとしてお示ししたものがスライド 40 です。超高齢社会に対応する、質の高い歯科医師を輩出するために、今回御議論いただく歯科医師国家試験制度をはじめ、各制度でどういった対応が必要とされているのかというところを、この検討会において更に議論を深めていくという予定になっております。私のほうからは以上です。

 

○青木試験専門官 事務局の説明が長くなって恐縮ですが、続きまして資料 3 と参考資料 2 です。資料 3 が歯科医師国家試験のこれまでの対応状況と今回の論点 ( ) です。それに関しまして、参考資料 2 も用いながら概要について御説明いたします。まず、資料 3 の構成ですが、それぞれの項目について前回の歯科医師国家試験制度改善検討部会での報告書の概要、そして前回の報告書を踏まえた対応状況、今回の論点 ( ) 。そして昨年度、医師国家試験につきまして、医師国家試験改善検討部会があり、その報告書が取りまとめられておりますので、その概要についてかいつまんで御説明させていただきます。

 資料 3 1 ページ目、歯科医師国家試験の (1) 出題方法等です。参考のスライドについても後ほど御説明いたします。前回の報告書の概要ですが、出題数については現行 (365 ) を維持し、必修問題についても現行 (70 ) どおりとする。また、出題形式については、 A タイプ、 X2 タイプ、 XX タイプ、 LA タイプ、計算問題を使用する。 XX タイプについては、試験委員会で問題の質や出題数等について十分検討をする。 LA タイプと計算問題についても問題の質を考慮した出題となるよう留意すべきという御提言がありました。また、臨床実地問題については、参加型の臨床実習で得た能力をより適切に評価できる出題を推進し、タクソノミー 3 型からの出題を増加すべき。基礎領域の出題については、臨床と関連を持った出題がされるように工夫すべき、という御提言がありました。

 対応状況としては、これらの御提言を踏まえ、歯科医師試験委員会において、問題の作成を行っているところです。

 問題のタイプ等について、参考資料を用いて説明させていただきます。参考資料 2 の、「歯科医師国家試験のこれまでの対応状況及び論点 ( ) 参考資料」というタイトルの資料です。スライド番号 1 番目、歯科医師国家試験における問題の形式です。先ほど御説明しましたとおり A タイプ、 X2 タイプ、 XX タイプ、 LA タイプ、計算問題と 5 つのパターンがありまして、多くは A タイプとか X2 タイプの 5 つの選択肢の中から 1 つの正解、又は 2 つの正解を選ぶ形式です。また歯科医師国家試験の中では XX タイプと呼ばれる 5 つの選択肢の中から複数の正解を選ぶ問題形式を使用しています。これは正しいものを全て選ぶというような形で正解の数を問題の中に定めず、全ての正解を選ばせるタイプの問題です。 LA タイプの問題については選択肢の数を 5 つに限定せず、 6 10 までの選択肢の中から 1 つの正解肢を選ぶ形式の問題です。計算問題については医薬品の処方とか検査値等、数値を計算させることにより回答させる形式の問題です。

2 ページが直近の 2 回分、 107 回と 108 回の歯科医師国家試験のそれぞれの問題タイプ別の出題数です。 108 回を例に少しご紹介いたします。全体としては A タイプが 200 題ちょっと、 X2 タイプが 130 題程度、 XX タイプが 8 題、 LA タイプ 12 題、計算問題 1 題の合計 365 題です。

3 ページが、 A タイプの問題例です。 4 ページが X2 タイプの正解を 2 つ選ばせる問題の例です。 5 ページが、 XX タイプの問題例で、問題文にありますように、全て選べということで、正解数を示さず、正しいものを全て選ばせる形式の問題タイプです。

6 ページが、 LA タイプの問題の例です。こちらは写真をお示していますけれども、 B の写真、ア、イ、ウという形で、 3 つの診療の手順があります。それぞれを組合せると、 3 つですので 6 パターンあります。その全てを選択肢として用意をし、一番適切な内容について受験者に問う問題です。

7 ページが計算問題の例で、フッ化物洗口法によるう蝕抑制率を求めさせるような問題です。また、問題の形式とは別に、選択肢の「正しさ」に段階のある設問について、簡単に触れさせていただきます。 8 ページの資料の、例えば問題文の条件下で選択肢の「正しさ」に段階的な違いがあって、その中で最も「正しい度合い」が高い選択肢を選ばせるような問題が、先ほどの A タイプや X タイプといった問題タイプとは別にあります。こちらにつきましては、例えば、臨床の現場においては、複数の治療方法の中から最も適した治療方法を選ぶことがあると思いますけれども、試験問題でも問題文の条件下で最も適切な判断などを問うことによって、より臨床に即した判断を問うこと等を目的に使用されています。

 これだけではちょっと分かりにくいですので、例を挙げさせていただきます。臨床上、 A B C の治療の選択肢があるとして、問題文で幾つか条件が与えられており、その中で、場合によっては B C も臨床上実施をしないわけではないけれども、 A と比べると実施をする頻度が低いとか正しさが低いという状況があるかと思います。このように実施をする正しさが一番高いのが A だとなると、 A が正解になるというものです。このような選択肢の正しさに段階がある設問を用いることによってより臨床に近い形の問題を問うことができるということです。

9 ページからがタクソノミーと呼ばれるものについてです。タクソノミーについては、分類すると 3 つの、 1 2 3 型があります。 1 型と呼ばれるのは想起型と呼んでいますけれども、問題を読んでそこから想起をし、解答に至るという問題です。知識として知っていれば解答に至るような問題です。 2 型や 3 型がその下に解釈型とか、問題解決型と呼んでいますけれども、設問のデータが提示され、それを理解し、解釈をし、疾患名や病態像を思い浮かべながら、最終的に解答に至る。又は選択肢の中から治療方針等の解釈をし、最終的に問題を解決し解答に至るようなタイプの問題です。こちらのタクソノミー 2 型とか 3 型については、単に知っているだけではなくて、与えられた条件を考えて、知識と組み合わせなければ解答にたどり着けないような問題です。

 最近、歯科医師国家試験については難しくなっているのではないかというような御指摘もありますが、難しいという内容にも大きく分けると 2 つあるかと思います。例えば、いわゆる重箱の隅をつつくような問題を指す場合もありますし、テーマ自体が難しくなくても、よく考えなければ解答にたどり着けないような問題、タクソノミーの高い問題を指すようなこともあろうかと思います。今の国家試験では、重箱の隅をつつくような問題は出さないようにしようということで、試験委員会の中でも先生方に御検討いただいています。ただ、より臨床に即した問題の出題をしようということで、タクソノミーの高い問題を出題していこうということで、タクソノミー 2 型や 3 型をできるだけ多くしています。試験問題としては、より臨床に近い出題がされてきております。つまり、考えなければ解答にたどり着けないような問題が多く出題されている状況です。

10 ページはタクソノミー別の出題数です。それぞれ 1 2 3 型の 107 回と 108 回の数を示しています。歯科医師国家試験ですので、もちろん知識そのものを問うことも必要ですので、現在は 1 型が 160 題程度、 2 130 題、 3 70 題弱という数字になっています。

11 ページはタクソノミー 1 型の問題の例。 12 13 ページがタクソノミー 2 3 型の問題の例です。タクソノミー 2 3 型については、例えば問題文の中に検査結果や視覚素材と呼ばれるエックス線の写真、口腔内の写真等をお示しをし、それらを解釈して、最終的に解答にたどり着くような問題です。

 資料があっちこっちといきまして恐縮ですが、再度資料 3 に戻ります。こうした出題方法について、論点 ( ) としてお示しています。 1 つ目に、より適切に歯科医師国家試験の受験者の知識及び技能の評価を行うため、出題数、出題形式等について検討してはどうか。臨床実地問題について、受験者の能力を適切に判定し、歯科医師免許取得後の歯科医師臨床研修における研修を適切に実施するため、どのような対応が考えられるか。複数分野の分野横断的な出題の工夫等として、様々な出題の方式、そして試験委員の先生方のご負担の軽減も含めて、いろいろな論点について御検討いただければと考えています。また基礎領域の出題について、共用試験 CBT との連携を含め、どのような対応が考えられるか、というような論点をお示ししています。

 また御参考に、医師国家試験の状況について概要を示していますので、触れさせていただきます。 1 つ目の○、医師のほうについては、共用試験 CBT のデータを基に算出した IRT 標準スコアを活用した共用試験 CBT の合格基準の統一化、少し内容が分かりにくいと思いますけれども、 CBT の統一基準が全医学部で定められています。こうした状況を踏まえ、 2 行目のように、 100 題程度、医師国家試験の信頼性を損なうことなく、減らすことが可能ではないかという御提言がありました。また 2 つ目の○、出題内容は、高度な専門的事項を問う内容ではなく、臨床研修において、指導員の下で診療に従事するのに必要な知識及び技能を問う水準とするとともに、診療科を問わず、総合的な鑑別診断や治療方針の選択に関する能力を問う内容とする必要がある、という御提言がありました。

2 ページです。「臨床実地問題」については、医学生が特に臨床実習に主体的に取り組んだ結果を評価できるよう、「列挙された特徴的なキーワードから疾患名を想起させるのではなく、症候から優先順位を考慮しつつ鑑別診断を進めていくという臨床医としての思考過程に沿った問題」を重視して出題すべき、という御提言がありました。 2 つ下の○、出題に当たっては、引き続き応用力を問うタクスノミー 2 型・ 3 型の出題を中心とするという御提言もありました。

 続いて、 (2) 出題基準に関するものです。前回の報告書としては、 1 つ目の○、時代の要請に応え得る歯科医師を確保できるよう、下記の出題について更なる充実を図り、資質向上を促進していく必要があるということで、例えば歯科医師として必要な、高齢者や全身疾患を持つ者への対応に関する出題などがあります。また、 2 つ目の○、社会問題化している「小児虐待」「医療安全・感染対策・薬害等」及び「放射線の人体に対する影響等」については継続して出題をする。また、平成 22 年版出題基準に新規導入された「診療に必要な医学英語」についても、医療のグローバル化の進展状況を踏まえ、引き続き出題をする、という御提案がありました。最後に、出題基準の改定に当たっては、歯学教育モデル・コア・カリキュラム、共用試験及び卒後臨床研修の一連の整合性を考慮した総合的な検討が必要である、という御提言もありました。

 対応状況としまして、平成 25 年度に設置しました歯科医師国家試験出題基準改定部会において、この御提言を踏まえ、平成 26 年版歯科医師国家試験出題基準がまとめられ、第 107 回、平成 26 2 月の試験から適用されています。また、平成 26 年度から実施しています厚生労働科学研究において、「歯科専門職の資質向上を実現するために具有すべき条件に関する研究」というものを実施し、歯学教育モデル・コア・カリキュラムと歯科医師国家試験出題基準の整合性等について分析を行っていただいています。

 論点として 3 ページの上にありますように、人口動態やそれに伴う歯科保健医療に求められる需要等の社会状況の変化等を踏まえ、国民のニーズに応え得る歯科医師を確保するため、どのような方針で歯科医師国家試験の出題基準を見直すべきかということです。医師国家試験については後ほど触れさせていただきますが、出題基準の構成そのものをどうするかということ、各項目の出題割合等についてどのようにするか、そういったものが考えられるかと思います。また、歯学教育モデル・コア・カリキュラムと歯科医師国家試験出題基準の整合性をどのように考えるか。

 ここで参考資料 2 に移りまして、 14 15 ページを御覧いただければと思います。 14 ページは先ほど紹介しましたが、平成 26 年度版の歯科医師国家試験出題基準の概要です。今回の論点としては、現在大きく分けて 3 つの区分、「必修の基本的事項」「歯科医学総論」「歯科医学各論」という構成がありますけれども、こうした構成がいいのか、又は変えたほうがいいのか。またそれぞれの項目として、出題割合が示されていますけれども、全体的な比率としてどのような見直しをすべきか。またほかの項目として、追加や見直しの項目があるのかないのか。そうした出題基準について、大枠について本部会で御検討いただければと思います。その御提言を踏まえ、来年度、また別の会議ですが、出題基準改定部会で個別の項目について御議論いただくことを予定しています。

 また御参考として、 15 ページの歯科診療の実施状況として、平成 26 年社会医療診療行為別調査の歯科診療の算定回数を基に作成をしたグラフをお付けしています。社会医療診療行為別調査というものは、抽出をしたレセプトのデータを基に、診療報酬上のものをまとめた統計ですが、このグラフについてはあくまで診療報酬上の大きなカテゴリーごとに実施状況をまとめたものです。歯科診療でどういったものが大きく実証されているのかということの参考資料としてお付けしています。あくまで診療報酬上の項目ですので、例えばインプラントや歯科の矯正とか、そうしたものはこの円グラフの中には含まれていませんので、もしこのグラフを基に御検討いただく際はその点も御留意いただければと思います。

 続いて、再度資料 3 3 ページ目に戻りまして、中ほどの医師国家試験の提言概要です。 1 つ目に、「臨床実地問題」の出題数については比率を高めるとともに、各領域における基本的な問題や保健医療論、公衆衛生等の「一般問題」での出題数は担保すべきとの点を考慮した上で、ブループリント ( 医師国家試験設計表 ) については、分野ごとに必要な出題数が確保されるように見直しを行うという御提言がありました。また 3 つ目の○の後半ですが、臨床実習開始前に問うべき内容は共用試験 CBT で出題をされていることを前提とし、医師国家試験出題基準を、臨床研修において指導員の下で診療に従事する際に必要な知識及び技能を問う水準とし、医学教育モデル・コア・カリキュラムや卒後臨床研修到達目標と整合性を取る必要がある、という御提言がありました。

 続いて 3 ページ目の後半ですが、 (3) 合格基準に関するものです。前回の報告書の中身がありますが、合格基準については、必修問題、一般問題及び臨床実地問題の区分に応じた得点、そして禁忌肢の選択数及び領域別基準点という複数の基準から構成をされており、必修問題は絶対基準で、一般問題と臨床実地問題については各々の平均点と標準偏差を用いた相対基準を用いて評価を行っている。相対基準で評価を採用するに当たっては、近年の歯科大学・歯学部の入学状況の変化等を踏まえ、受験者の質の変動に左右されず、歯科医師として具有すべき知識・技能を有している者をより適切に評価できるよう改善すべきである。

 また 2 つ目の○の、一般問題と臨床実地問題の評価方法については、臨床実地問題は、一般問題に比べ臨床における問題解決能力をより必要とすることから、引き続き配点に重みを置くということで、一般問題は 1 1 点、臨床実地問題については 1 3 点で配点をしています。また、合格率の乱高下を防ぐ観点から、従来どおり相対基準による評価を行い、その基準を、歯科医師として必ず具有すべき知識・技能を有することを重視したものにする、という御提言がありました。 3 つ目の○は、合格者の中でも学力格差が広がりつつあるというような指摘や、バランスの取れた知識・技能を持った歯科医師が求められているといったことなどから、歯科医師国家試験の領域を構成するグループ別に必ず得点をしなければいけない最低点を設定すべきであるということで、必要最低点が設けられています。

3 ページ目の最後の必修問題については、歯科医師として必ず具有すべき基本的な最低限度の知識・臨床能力を有する者を識別することを目的で出題されており、絶対基準で評価を継続する。また「必修の基本的事項」については、出題基準で小項目まで設定していますけれども、この項目に沿った内容が出題されるよう試験委員会で十分精査をする、という御提言がありました。

 最後に禁忌肢に関するものです。禁忌肢を含む問題を出題することについては、患者に対して重大な障害を与える危険性のある誤った治療であるとか、法律に抵触する可能性、抵触する行為など、誤った知識を持った受験者を識別するということで一定の役割を果たしている、ということで従来どおり運用されています。なお、今後も、偶発的な要素で不合格とならないよう、出題数や問題の質に配慮するとともに、妥当性を試験ごとに検証するということになっています。

 対応状況としては、平成 26 年の第 107 回歯科医師国家試験から、新しい合格基準が適用されています。

 論点としては、より適切に歯科医師国家試験の受験者の評価を行うための合格基準についてどのように考えるかということで、再度、参考資料 2 16 ページですが、ここで絶対基準と相対基準の考え方について触れさせていただきます。まず、受験者の得点分布とか合格率といったものの大きな変動要因としては、受験者の集団としての質と、あとは問題の難易度というものが大きくあります。基本的には受験者の質が均一であるとした場合について説明します。左側の赤い線が絶対基準で合格基準を設定した場合になります。左上の試験を基準として、下が仮に同じ集団が受験をした場合、問題の難易度が高い場合を示しています。問題の難易度が高い場合については、受験生の得点分布が左側にずれますので、その場合、合格基準は絶対基準でそのままですので、合格者数は大きく減少することがあります。また、問題の難易度が簡単な場合は逆の現象が起きることになります。

 相対基準の場合が右側で、青い線で合格基準を示していますが、仮に問題の難易度が高くなったとしても、合格基準自体も変化をして一定の質の受験者が合格できるような基準が自動的に設定されるというものです。いずれにしても問題の難易度や受験者の質が大きく変動しますので、必ず、絶対基準がいい、相対基準がいいというものではありませんので、それぞれ絶対基準も相対基準も一長一短あるとは思いますけれども、それぞれを現在の歯科医師国家試験合格基準では組み合わせることによって、合格基準の構成を行っています。

 その下の 17 ページのスライドですが、合格基準の禁忌肢の選択数及び必要最低点の状況について、左側は禁忌肢の選択数が合格基準を満たさなかった受験者の数です。 107 回、 108 回についてお示しをしていますけれども、それぞれ両方とも 3 つ以上禁忌肢を選択しますと合格基準を満たさないという基準でしたが、そうした方については、 107 回、 108 回とも 1 名ずつおりました。ただ、その受験者について、それぞれ詳しく見ると、禁忌肢選択数以外の合格基準を満たしていないということで、禁忌肢のみで不合格になった方はいらっしゃらなかったという状況です。今回の資料では、 107 回、 108 回を示していますけれども、禁忌肢の選択数で合格になった方はここ数回分を見ても同じような傾向で、仮に禁忌肢の選択数が合格基準を満たさない方というのは、ほかの基準も満たしていないということで、禁忌肢の選択数のみで不合格になる方はほとんどいらっしゃらない状況です。

 また、右側が必要最低点と呼ばれる足切りの合格基準で、 107 回から導入されていますが、 107 回は 143 名が合格基準を満たしていませんでした。 108 回については 111 名の方が合格基準に達していなかったという状況です。そのうち、 107 回については 122 名、 108 回については 110 名の方がほかの合格基準も満たしていなかったということで、必要最低点についても大半の方が、この必要最低点のみで不合格になったというわけではないという結果でした。禁忌肢の選択数や必要最低点、いわゆる足切りの点数については、受験者の中で話題に上ると聞いていますけれども、これらの基準のみで不合格になる方は、最近の歯科医師国家試験の状況を踏まえると、ほとんどいらっしゃらないような状況です。

 再度、資料 3 をご覧ください。 4 ページの (4) 公募問題とプール制です。まず、前回の報告書の内容です。試験問題と正解肢の開示請求に係る情報公開・個人情報審査会の答申を受けて、問題冊子の持ち帰りを認めております。そのため、事実上、プール制を推進することが困難になっています。また、良質の問題を収集することを目的として、問題の公募を開始していますけれども、実際には出題に適するものが限られているとか、試験委員会での推敲に要する負担が大きいこともあり、見直してはどうかという御提言がありました。対応状況としては、こちらについても試験委員会の問題作成過程の中で対応を行っています。

 論点の案としては、歯科医師国家試験に良質な問題を出題するために、公募する内容、現在は試験問題と視覚素材と呼ばれる写真等を公募いただいていますけれども、そもそも例えば公募する問題ではなくて、ほかの項目について、出題の形式等も含めて公募をしてはどうかと考えています。医師国家試験の提言については、コンピュータ制とかプール問題について関連のものを抜粋していますが、ここでのご説明は省略させていただきます。

6 ページ目の「歯科医師国家試験受験資格認定について」は、外国の歯学部を出て日本の歯科医師免許を取得したいという方向けの制度です。前回の報告書としては、この外国の歯学部を出て、日本の免許を取得したい方はほとんどいらっしゃらないという現状ではありますが、患者に対して安心・安全な歯科医療が提供できる体制を確保するために、医師と同様の基準を設けるようなことを御提言いただき、その提言を踏まえ、医政局長の通知を見直しています。論点としては、歯科医師国家試験受験資格認定の基準についてどのように考えるか。また、歯科医師国家試験予備試験というのがありまして、筆記試験 12 科目、実地試験 4 科目を実施していますけれども、こうした構成についてどのように考えるかというようなものがあります。医師国家試験の医師につきましては下にお示しをしていますので、御参考に御確認いただければと思います。

 受験資格認定について関連の資料、参考資料 2 18 ページ以降で説明いたします。 18 ページ目が外国歯科医師による日本の歯科医師免許取得の流れとなっていますが、あくまで外国の歯科医師学校を出た方が対象ということで、中には日本の方もこの中に含まれています。逆に、日本で日本の歯科大学に留学をしている方はこちらの枠組の対象とはならず、通常の歯科大学を卒業した方となります。その基準について 19 ページにお示ししました。外国の歯科医学校の修業年数とか、専門科目の成績、教育状況等を踏まえ、その基準が設けられています。

20 ページ目が日本語診療能力調査と呼ばれるものがありまして、こちらについて一定の基準を満たした外国の歯科医学校を卒業した方を対象に実施をしているものですが、簡単に言いますと、日本語で実施する、 OSCE のようなものです。

21 ページ目がこれまでの本試験認定、外国の歯学部を出て日本の国家試験を受けることができると認定された人数です。ここ 10 年を見ても余り人数はいらっしゃらないような状況です。

22 ページ目が歯科医師国家試験予備試験に関するもので、予備試験についての試験科目、その内容についてです。その実施状況は 23 ページの、予備試験についてもここ 10 年はそれほど歯科医師の場合は、多くはいらっしゃらないという状況です。

 また資料 3 に戻りますが、 7 ページの「その他の課題」として、試験問題の評価をどうするか。前回の御提言では、正解率であるとか識別指数を用いて問題の評価を行っているけれども、更に詳細なデータを分析して、より精密な問題の評価を行っていく、という御提言がありました。こちらについては、歯科医師国家試験実施後に開かれます歯科医師国家試験 K V 部会において、その評価方法の見直しを対応を行っています。論点として、歯科医師国家試験の問題の評価方法についてどのように考えるかというものがあります。

 次の論点として、多数回受験者への対応というものです。前回の報告書としては、前回から年月が経過するほど合格率が低下する傾向が見られ、歯科医師としての資質が欠落しているということが憂慮されるという御指摘がありました。受験回数制限の必要性について議論されていましたけれども、多数回受験者において、歯科医師としての資質が欠落しているという明確な根拠がないということで、現状においては、受験回数制限は導入しないとの御提言がありました。対応状況の所に記載していますけれども、別に開催しています「歯科医師の資質向上等に関する検討会」においてもこうした点について議論がなされ、「累積合格率等から一定の合理性があれば、質の供給を保つために回数制限を行うことに合理性が出てくる」といったような御意見も出されています。

 論点の案としては、歯科医師国家試験多数回受験者への対応についてどのように考えるか。例えば、国家試験合格後の臨床研修をスムーズに実施するためにも、卒後の年数を経過していない受験者と、卒後年数が経過をしていても臨床に関する試験に合格をした受験者には国家試験の合否判定の際、一定の加点をすることによって、卒後年数が経過している受験者に一定の差を設け、臨床技能を確保するための手法の研究をしてはどうかというものです。

 参考資料 2 24 ページ目が、先ほど説明いたしました 108 回歯科医師国家試験の回数別の受験者数・合格状況です。 25 ページ目が累積の合格率について粗い推計をしたものです。一番下にありますように、 106 回試験を新卒で受験された方が、以降 3 回の試験で何%の方が累積で合格をしているかについて推計を行ったところ、大雑把に計算すると大体 3 回で 95 %ほどの学生さんが合格できているという状況です。

 また先ほど説明いたしました多数回受験者の臨床技能の確保の案についてのイメージ図が 26 ページ目です。受験可能回数が n 回未満の受験者、これは新卒の方とか 1 回目、 2 回目とか、 n 回未満の受験者については、歯科医師国家試験の点数と+αの点数の合計点で合否の判定をする。また、受験可能回数が n 回以上の受験者については、何らか臨床に関する試験を実施し、その合格者については n 回未満の受験者と同じように国家試験の点数と+αの点数の合計点で合否を判定する。受験可能回数が n 回以上の受験者で、臨床に関する試験に合格をしていない方については、国家試験の点数のみで合否の判定をするというものです。合格基準もこの場合、+αをすることになり、切りあがりますので、受験可能回数がn回未満の受験者と受験可能回数がn回以上で臨床に関する試験に合格した者については、いわゆる国家試験の合格のしやすさはこれまで通りになりますが、受験可能回数がn回以上で臨床に関する試験に合格していない者は受かりにくくなるということになります。この目的としては、仮に多数回受験者、受験可能回数が n 回以上の受験者でも、一定の技能を確保し、国家試験合格後の臨床研修をスムーズに実施をするというもので、今回その案をを示ししています。ただ、この案の場合も n 回の基準を何年にするのか、+αの点数をどうするのか、臨床に関する試験をどのようにするか、まだ検討を行わなければいけないものはありますけれども、こうしたものを含めて御検討をいただければと思います。

 資料 3 7 ページ、共用試験 CBT OSCE 、歯科医師国家試験の連携についてです。論点として、共用試験 CBT OSCE 、歯科医師国家試験の連携について、どのように考えるか。共用試験 CBT と歯科医師国家試験出題内容、出題水準等の連携についてどのように考えるか、というものです。こちらについては、医師の国家試験でかなり御検討を頂いていますので、簡単に紹介させていただきます。 1 つ目の○、共用試験 CBT と医師国家試験の卒前教育・卒後臨床研修・新しい専門医の仕組みを含めた一連の医師養成過程として位置付けるに当たり、共用試験 CBT は医師国家試験と密接に連携することから、共用試験 CBT の運用状況や検証結果などの試験の改善・評価に必要な情報を国と共有する必要がある、という御提案がありました。

 また 3 つ目の○の、臨床実習開始前の OSCE の実施について 10 年以上の実績がある医療系大学間共用試験実施評価機構において、現在、全ての医学部における統一的な臨床実習終了時の OSCE を導入する準備が進められており、平成 32 年をめどに全国的に正式に実施をされる見込みです。こうした状況を踏まえ、現時点では、全国医学部長病院長会議及び医療系大学間共用試験実施評価機構による全ての医学部での臨床実習終了時の OSCE の導入を進めていくことが重要であると考えられ、医師国家試験への OSCE の導入の是非については、その達成状況を確認してから、改めて議論をしていくという御意見がありました。

 次に、各医学部で実習をされている OSCE については、今後の医師国家試験の在り方に関する議論と密接に関わるものであり、各医学部において、共用試験 OSCE 、臨床実習終了時の OSCE とともに、 OSCE の試験としての重要性を改めて認識をし、厳正な実施に努め、医学生の質の向上のため、 OSCE の更なる充実に向けた取組が必要である、という御提言がありました。

 最後に 9 ページ目、今後のスケジュールです。第 1 回、今回の会議がありまして、検討の方向性 ( 論点の ( )) について御検討いただき、次回以降、ワーキンググループにおいて、個別の論点について具体的に御検討いただければと思っております。第 2 回は、平成 28 年春頃をめどに実施をしまして、ワーキンググループでの検討結果を踏まえて、見直し方針に関する報告書を取りまとめさせていただきたいと考えております。事務局からの説明は長くなってしまいましたが、以上です。

 

○田上部会長 これまでの対応状況ということで、最近の歯科保健医療を取り巻く状況、あるいは歯科医師国家試験の実施状況、対応状況、論点の説明を頂きました。

 個別の項目については非公開のデータ等も用いながら、次回以降のワーキンググループで御議論いただきたいと思います。それは、最後に示していただいた「今後のスケジュール」の流れで進めることとしております。その際、「歯科医師国家試験のこれまでの対応状況及び論点 ( ) 」を中心に検討を進めていきたいと思っております。この論点については、現時点の案ですので、ここに示されている論点以外でも必要なことがあれば、追加等を行っていきたいと思っております。これが本日のここでの協議事項になります。委員の皆様方から、自由に御意見を頂ければと思います。よろしいでしょうか。

 まず、資料 3 にまとめている、「これまでの対応状況及び論点 ( ) 」ということで、「歯科医師国家試験について出題方法等」ということで、 1 ページの中程に論点の案が○で 3 つ示されております。より適切に歯科医師国家試験の受験者の知識及び技能の評価を行うため、出題数、出題形式等について検討してはどうか。臨床実地問題について、受験者の能力をより適切に判定し、免許取得後の臨床研修における研修を適切に実施するため、どのような対応が考えられるか ( 複数の分野横断的な出題の工夫等 ) 。基礎領域の出題については、共用試験 CBT との連携も含め、どのような対応が考えられるか。これら以外に、あるいはこれらについて、何か御意見がありましたら頂きたいと思います。

 

○山口委員 遅れて参りまして申し訳ありません。今回、患者の立場で関わらせていただいております山口でございます。

 私は医師国家試験の改善検討会にも入らせていただいており、歯科に関しては幾つか検討会や共用試験実施評価機構にも理事として参加している中で感じていることで、出題方法の論点として 1 つ加えていただけるとしたら、例えば出題数もさることながら、 CBT の合格基準を、医科の場合は 1 つ合格基準を設けたことにより、そういう人たちが Student Doctor という称号をもらい、臨床実習に出てくるのだということが、患者から見ると 1 つの安心の納得基準になったのではないかと思っています。

 ですので、今回、歯科でも数を減らす必要があるのかどうか私はそこは分かりませんが、是非この中に、試験の問題に加えて、 CBT の一定の基準も考えてはどうかということを、 1 つ論点に加えていただいたらどうかということを意見として述べさせていただきたいと思います。

 

○田上部会長 この 1 ページの下の参考として括弧書きですが、「医師国家試験改善検討部会の提言概要」の 1 つ目の○の所に、共用試験 CBT の合格基準の統一化により、「医学総論」及び「医学各論」云々となっておりますが、歯科についての CBT の合格基準については、まだ統一化されていないという現状もあります。その辺りについても論点としてワーキングで検討いただきたいという提案です。提案自体を含めて、ワーキングで検討いただくということで進めていただければと思います。ほかにいかがでしょうか。

 

○宮崎委員 必修問題、禁忌問題の重要性というのは先ほどの説明でよく分かったのですが、現状でどの問題が必修問題かというのは受験生に公表していないと思うのです。正答率のデータを見ますと、必修問題と一般問題の違いが余り受験生に伝わっていないような感じがしますので、もう少し趣旨に沿った内容の出題ができることも検討していただければと思います。

 

○田上部会長 ただいまは必修問題、一般問題の区分を受験生に分かるようにというような御意見でした。この辺りについても、以前からいろいろ意見の出ているところかと思います。これの是非についても、検討していただくということで進めていただくことでよろしいでしょうか。ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

 

○伊東委員 臨床実地問題で考えさせる問題というのは非常にいいと思います。ただ、それが増えるのはいいのですが、 8 時間 50 分の中で考えさせられる問題が多くなると、時間が不足するのではないか、うちの臨床研修医の先生に聞いてみると、考える問題が増えてきて、それに戸惑っているとなかなか行き着かないことも出てくるのだという意見もありましたので、出題数と時間の配分についても考えていただいたらと思います。

 

○田上部会長 今の御指摘は、 1 番目の○、 2 番目の○に関連してくる内容かと思います。御発言いただいたような視点についても加えながら、○の 1 番目、 2 番目の中で検討を進めていただければと思います。

 

○宮崎委員 学長・学部長会議で、受験生と各大学に国家試験のアンケートをずっとやっております。その結果が、今の伊東先生のお話のように、試験時間が妥当であったとか、いろいろなアンケートがありますので、是非この委員会の参考資料として、委員の方々に見ていただいたらいいのではないでしょうか。

 

○田上部会長 そうした資料もあるということで情報を頂いておりますが、ワーキングのほうでそうした資料も参考にしながら進めていただけると思いますので、またこうしたことも情報提供していただければと思います。いかがでしょうか。

 

○山科委員 基本的には山口先生がお話になられたように、国家試験の問題は基本的には大学教育と非常に密接しています。 6 年間教育を受けた後、最後のところでいかに判定するかということに今回も論点が集中しているのですが、国家試験改善ということを考えていけば、今の 6 年間における教育をもう少し考えていかなければならない。

 先ほど CBT の話が出ましたが、 CBT というのは臨床に入るまでの試験なので、 CBT と大学のコア・カリキュラムとうまく整合した教育を行って CBT をやる。それから臨床に入るときには OSCE というのがあるから、その辺をクリアしていった人が国家試験に当然合格するし、国民から見ても安心して医療を受けられる。

 さらに、コア・カリキュラムも CBT OSCE もそうなのですが、これから高齢社会に向かって、どのような歯科医が求められているのかということを考えた場合に、試験だけの論点でいくと、合格点が何点であればいいか、では合格率はこれぐらいに抑えればいいかという論点だけで、資質的には改善が全くない。今回の資料 3 の「対応の状況」の論点は非常に分かりやすく、うまく整理はしているので、総合的に大学教育の中でコア・カリキュラムをどうするか、あるいは CBT をどうするかというところにリンクしていくと考えます。

CBT は統一化できておらず、ましてや OSCE ですら統一化ができていないというのは、山口先生がおっしゃられたように、大学の先生もおられるわけですから、このことを真剣に考えて、国家試験に臨める環境作りをしていただきたいというのが、これからの歯科医療というものが伸びていく上で、非常に重要なことではないかと思っています。ここはワーキンググループではありませんので非常に総論的な話をするのですが、その辺りはワーキンググループで何年後ぐらいにはというロードマップの検討も必要であると思います。平成 30 年には医科は統一化した OSCE を入れるわけですから、そういう辺りもしっかりと考えていただきたいというのが私の考えです。

 

○田上部会長 歯科医師の国家試験制度改善の検討部会ということで本日はお集まりいただいておりますので、国家試験に関しての少し具体的な中身に入った協議が中心になってきますが、そうした大きな試験それぞれについての役割、それがどうあるべきかというところについては、医道審議会の歯科医師分科会、あるいは歯科医師の資質向上等に関する検討会での検討状況を見ながら、こちらも進めていくということになろうかと思います。御指摘いただきましたように、 CBT OSCE と国家試験との関連ということも、分科会の中でしっかりと協議していただき、答申していただけると考えております。どうもありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

 

○矢谷委員 少し各論的な話になるかもしれません。論点の所に、出題数、出題形式、○の 3 つ目の辺りについて、発言させていただきます。

 出題数については、医科は 100 問程度を削減する方向で検討されているようです。歯科については 365 問というのを考えてみますと、いま伊東先生がおっしゃったようなことも考慮しなければいけない。それを考慮するとなると、歯科も出題数は減らす方向で検討してもいいのではないかと思います。解答する側だけではなくて、 108 回の国家試験委員長をさせていただいた経験からも、作問するほうもかなり大変だと思います。良問をそろえるためには、少し出題数を絞ってもいいのかなと思います。

 その具体的な方策として、論点の 3 つ目にありますように、例えば基礎領域の出題は軸足を CBT に移して、国家試験は臨床重視を目指していけば、少し出題数の削減も図れるのではないかと感じます。

 それから出題形式ですが、 1 つ考えていかないといけないのは、 XX の問題です。これは作問するほうからいくと、各選択肢が本当に正答か、本当に誤答かということを真剣に考えていかないと出題できないということがあり、国家試験の委員会でも非常に時間が取られるところです。医科にはこの形式はありません。 X3 という出題になっていると思うので、この XX に関しては、その形式が適切かどうか、是非御議論いただければと思います。

 

○田上部会長 少し具体的な内容に踏み込んだ御意見を頂いたところですが、その辺りを含めてワーキングで検討を進めていただけると思います。ワーキングでも国家試験の問題作成に関わった委員の方も含まれてくるかと思います。今、頂きました御意見については、次の出題基準の論点の案の中にも関連してくるところですので、次の (2) の「出題基準」の論点案に移ります。

 今、 2 つの論点の案が示してございます。人口動態やそれに伴う歯科保健医療に求められる需要等の社会状況の変化等を踏まえ、国民のニーズに応え得る歯科医師を確保するため、どのような方針で歯科医師国家試験の出題基準を見直すべきか ( 出題基準の構成、各項目の出題割合等 ) 。これらを少し見直していただきたいと。それから、コア・カリキュラムと歯科医師国家試験出題基準の整合性をどのように考えるか。先ほども指摘いただいたような内容に非常に関連したところで、ここもワーキングで検討していただくこととしております。出題基準について、ほかに追加すべきようなことがございましたら、御意見を頂ければと思います。どうでしょうか。

 

○鳥山歯科保健課長 御議論いただく際に、お手元にお配りしております資料 2 の「現在の歯科医師国家試験の出題基準」が 9 番のパワーポイントです。一方、医師のほうの出題基準が、参考資料 6 の後ろのほうのパワーポイントの 3 番です。

 歯科医師国家試験の出題基準を策定する際には、毎回基本的な骨格部分は医師国家試験の出題基準を参考にしているのですが、医科と歯科の治療体系などを考えた際に、本当に医師の国家試験の出題基準の体系をベースにするのがいいかどうかといったことも、今後のワーキンググループなどで御議論を深めていただければと考えております。

 

○田上部会長 現在、考えておられるような内容ということで、医師国家試験の出題基準、ブループリントもどう取り扱っていくかというところかと思います。歯科の中だけの問題ではなく、医科の状況も見ながらということであります。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、また後で何かありましたら、追加を頂ければと思います。次の (3) の「合格基準」です。資料の 4 ページの中程に「論点案」として○が 1 つ付いております。合格基準 ( 必修問題、一般問題及び臨床実地問題の出題区分に応じた領域別基準点、禁忌肢選択数及び必要最低点 ) について、どのように考えるか。現状について、また現状の中での状況についても、先ほど資料とともに説明いただいたところです。これについて、更に追加すべき論点等はありますでしょうか。現状の分析と問題点の抽出、そしてそれにどう対応するかという手順で考えていただくとなると、こういうことかとは思います。いかがでしょうか。

 

○山口委員 論点の中に含まれているのかもしれませんが、医科で専門医制度というのが始まりますが、歯科の場合にも専門に特化した専門職の方もいらっしゃるとは思いますが、大半の方が総合的に患者を診るということからしますと、いろいろな試験で見る領域において、全体的に一定レベルというのは保っていただくということが、医療を受ける側から見ますと非常に大事なことだと思います。例えば必修問題、禁忌肢というところで、それが担保されているのかもしれませんが、全般的に一定のレベルを見るという視点を、是非その視点で議論を進めていただきたいと思います。

 

○田上部会長 歯科医の臨床を行うに当たっての特殊性ということを考えますと、正に御指摘いただいたとおりかと思います。こういうことについては、ここの文書に加えておいたほうがよろしいでしょうか。

 

○鳥山歯科保健課長 修正、追記をいたします。

 

○田上部会長 是非そのようにお願いいたします。参考として、医師国家試験改善検討部会の提言概要等もございますが、ほかによろしいでしょうか。

 

○宮崎委員 今のことに追加で感じているのですが、歯科のほうは研修が 1 年ですので、そういう意味では、研修で十分にトレーニングできるレベルを国家試験で担保すればいいのであって、問題の難易度ももう少し見直しをして、十分に臨床研修をできるというところを考慮していただければと思います。その観点も必要ではないかと思います。

 

○田上部会長 臨床研修を受けるのに適切な能力を見るということですね。それも記載してありましたので、それを含めて難易度についても検討いただきたいということです。ほかにいかがでしょうか。

 それでは、次の (4) の「公募問題とプール制」です。現在、公募問題、プール問題についても使われている状況ですが、ワーキングで協議していただく論点としては、歯科医師国家試験に良質な問題を出題するため、公募する内容・公募問題の活用方法についてどう考えるか、というところです。これはいかがでしょうか。そのままでは使いにくいような問題もたくさん含まれており、試験問題作成委員会ではかなり苦労されているところで、そこをどう考えるか。ここは各論を協議する場所ではありませんが、極端な話としては、なくしていくことも含めて協議するということでよろしいのでしょうか。

 

○矢谷委員 ここ 2 3 回の実情だけをお話させていただきますと、プール問題から作問しようということで行ってまいりましたが、実情はそのまま採用できるような問題というのはほとんどなくて、視覚素材は使わせていただきますが、問題としては原型をとどめないほどに修正をしているところです。

 

○田上部会長 参考として出ています医師国家試験改善検討部会の所では、「コンピュータ制の導入」という言葉も出てきますが、歯科に関してのコンピュータ制についての今後の見通しはどうなのでしょうか。

 

○青木試験専門官 現状は歯科については紙ベースの試験ということで、医師と同じように今後の課題かと思っておりますが、コンピュータ制に関しても御意見等がございましたら、別の論点として設定することは可能かと思います。

 ただ、現状としてどこまで推し進めていくことができるかというのは、様々な状況を踏まえて、より詳細に検討しなければいけない課題かなと考えております。

 

○田上部会長 まずは、現在挙げられている論点案のところで協議を進めていくということになろうかと思います。よろしいでしょうか。

 

○宮崎委員 先ほどありました御発言の内容にも関わってきますが、作問するときにいい視覚教材を求めるというのは大変重要で、公募するところでは、作問に耐え得る良質な視覚教材の素材を集めるところに、かなりのウエイトを置いてしまったほうがいいと割り切って考えることもできるのではないかと思いますので、ここをうまく強調すると、今の公募制度も生きてくるかなと思います。

 

○田上部会長 確かに、視覚教材だけを利用して、全く別の問題を作るということも作業の中でよく行われているようです。ありがとうございました。これについてはよろしいでしょうか。

 次の 6 ページ、「歯科医師国家試験受験資格認定」です。これは少し違った内容の中身になってきます。外国の歯科大学あるいは歯科医師免許を取得している人、こうした方に対して受験機会を付与する必要があるということで、基準を設けることが適切だということで、現在、医師国家試験等の受験資格認定の取扱い等についての見直しが行われているところです。

 論点 ( ) として 2 つ挙げています。現在の資格認定の基準について、もう一度しっかりと見直し、確認を行う。筆記試験及び実地試験で構成される歯科医師国家試験予備試験について、どう考えるか、といった視点で協議をしていただきたいと提案してございますが、いかがでしょうか。国家資格の相互認証ということは、かなり外国でも協議されるようになってきておりますが、日本も含めて実際にそれが運用されるにはまだ至っていないという中での、この受験資格認定、現状をどう考えるかということですが、よろしいでしょうか。また状況が変われば、かなり違った対策も必要になろうかと思いますが、よろしいでしょうか。

 次に 7 ページの「その他の課題」です。 (1) 「試験問題の評価」です。現在、正解率あるいは識別指数等を用い、問題の評価を行っております。更に詳細なデータ ( 例えば大学別・問題別正解率等 ) を分析することにより、全国の歯科大学・歯学部における出題内容の教授の程度を把握する等、より精密な問題の評価を行っていく必要があるというのが、前回の報告書の概要です。

 それを受けて、試験後の K V 部会において問題の再評価を行っているところです。そして、試験制度改善検討部会の提言を踏まえて、評価内容についても見直しているというところで、これについて引き続き国家試験の問題の評価方法についてどう考えるかをワーキングで検討していただくこととなっております。具体的な内容に踏み込みますと、いろいろな意見もあるかと思いますが、評価法について再評価するということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。

 続いて、 2 番です。かなり歯科医師国家試験については大きな問題になってきておりますが、「多数回受験者への対応」です。かなり多くの多数回受験者が存在するというのが、この歯科医師国家試験の特徴的な問題かもしれません。この論点 ( ) として、例えば、国家試験合格後の臨床研修をスムーズに実施するために、卒後年数の経過していない受験者と卒後年数が経過していても臨床に関する試験に合格した受験者には、国家試験の合否判定の際、一定の点数を加点し、臨床技能の確保をするための手法等を研究してはどうかと。少し具体的な提案まで、括弧書きで含まれております。多数回受験者となりますと、国家試験の勉強をしていて、臨床の研修からかなり離れてしまっていて、そういう人は一緒に研修を始めるに当たっては、研修施設でも非常に問題も多いところから、こうした案が出されているところかと思います。

 これについて、実際に具体的な対応策をしっかりと考えていただくことは必要なことですので、これでよろしいかと思いますが、論点としていかがでしょうか。ほかにございましたら、御意見を頂ければと思います。

 ここの検討会とは違うかもしれませんが、こうした人たちがずっとたまってしまったのを、社会資本としてどうしていくのかということは、非常に大きな問題かとは思いますが、まずはここは国家試験の制度改善検討部会ということで、そこまでは難しい話かと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございました。

 それから、先ほどございましたが、何度もいろいろなところで御意見を上げていただいています (3) の「共用試験 CBT OSCE 、歯科医師国家試験の連携」です。これは近年非常に重要になってきている内容かと思います。論点の案として、「共用試験 CBT OSCE 、歯科医師国家試験の連携についてどう考えるか。共用試験 CBT と歯科医師国家試験の出題内容や出題の水準等の連携についてどのように考えるか、ということが提案されております。歯科医師の CBT OSCE については、機構からの代表ということで、嶋田委員にも参加いただいているところですが、更に追加すべきような論点等についていかがですか。

 

○嶋田委員 このとおりで結構だと思いますが、実際にはワーキングで連携をどのように考えているかを具体的に示していただければと思います。このような提案で構わないと思います。

 

○西原委員 出題数等を考えるときに、共用試験 CBT 、そして IRT の標準スコアという話が山口委員からも出ていました。私自身も共用試験の理事を務めていて、もしこのワーキンググループの中で、 IRT のことを議論に載せる場合、ワーキンググループの委員はしっかりとこれを踏まえた上で、 IRT 標準スコアを活用することにより共用試験がどのように統一化されているのかということを知った上で、国家試験の数の議論であったり、いろいろなことを検討しなければ、医師国家試験と同様に信頼性の担保ということにはならないと思います。どこかの機会でこれができたら、ワーキンググループが有効になるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

○田上部会長 この辺りの検討を進めるに当たり、より信頼性の高い方策を示していただきたいという御意見かと思います。ほかにいかがでしょうか。

 

○山口委員  CBT もさることながら、技能、態度ということにおいては OSCE でしか測れない、試験では測れないということからしますと、大学のときにどのような OSCE をするかということが非常に大事になってくると思います。

 そこに加えて、医科でも歯科でも、相次いで OSCE の試験問題漏えい事件が起こっています。私は、それの調査委員もさせていただいているので、現場などを拝見して、 OSCE に対する学生、教員の方の位置付けというものが必ずしも厳格になっていないことに危惧を覚えております。

 そういうことからしますと、医科で臨床実習後の PCC OSCE 5 年後に向けて始まるということなのですが、是非、現状をどういう試験問題、漏えい事件もそうですが、学生たちの OSCE の位置付けがどうなのかという現状と課題を踏まえた上で、どのような OSCE の在り方が必要なのかを考えていただきたい。できれば私は医科で行われていることと足並をそろえてくださってもいいのではないか。 OSCE 自体が始まったのが、医科と歯科では同じスタートで始まっているので、厳格な OSCE をするという点においても、連携ということを考える上では、そこも議論の中に入れていく必要があるのかなと思います。

 

○田上部会長 そうしたことは社会的なニュースとなってきているところですが、 OSCE の実施の在り方についても、現在のところはそれぞれの大学で運営の仕方等も統一はされてきていますが、実際に対応する人たちのトレーニングも整備されつつある状況かなと理解しておりますので、そこも踏まえた上で、よりよい制度として考えていただきたいというところかと思います。ほかにいかがでしょうか。

 

○宮崎委員 国家試験のほうで共用試験などとの連携を議論するのは大変重要なことで、それは大学教育にも関係していますので、私どもも是非連携を含めて議論してほしいと思うのですが、この委員会の位置付けは、どこまでそういうものが提言できる委員会なのですか。今日は文科省の方もオブザーバーでは来ていますが、医科を見ていますと、ほかの病院長会議ですとか、ほかのところでもいろいろな議論をして、結構煮詰まったところで最後の国家試験に出てきているような感じがします。

 ただ、残念ながら嶋田先生の共用試験のほうでも、まだ歯科のほうは中途半端な議論ですし、学長・学部長会議でも、いつも「連携しましょう」という掛け声を掛けるけれども、具体的には進んでいないのです。ですから、この国家試験の委員会が、今のこのテーマについてワーキングで議論したとしても、これがどこまで本当に生かせるのか、その辺のことがある程度分かっていれば、ワーキングのやりようもあるのではないかなと感じています。

 

○田上部会長 それについては、資料 2 3 ページの図で示してあります。この委員会がどこにどう上がっていくかですが、「医道審議会歯科医師分科会」という所に入ってきますので、これは「試験の実施・見直しに関する大まかな流れ」ということで、これが厚生労働大臣に上がっていくということになります。 CBT とか OSCE ということになると、文部科学省との連携ということもありますので、その辺りは 2 つの省庁を通しての共同の流れかと思いますが。

 

○鳥山歯科保健課長 今回御審議いただく一番の中心になりますのは、国家試験に関することです。ただ、複数の委員から御発言がありましたように、国家試験というのは教育と不可分の関係にありますから、山口委員の御提案のことについても御審議いただくことは、私どもとしても是非お願いしたいと考えております。結果がどう運用されるかということは、また別問題だと考えています。

 

○田上部会長 今のことについては、島居さんにも参加いただいておりますが、特に御発言はよろしいでしょうか。

 

○文部科学省島居医学教育課長補佐 医科では、教育の状況を把握しながら、 国試にどのように反映していくのか、その必要性が議論されていると思います。 歯学教育については我々のほうでも検討させていただいており、そういう観点 から説明できることがあれば説明していきたいと思っておりますので、議論を 進めていただいて問題ないかと思っております。

 

○田上部会長 ほかによろしいでしょうか。そうしますと、この資料の最後のページの「今後のスケジュール」ということで示しておりますように、今、追加等御意見を頂きました内容も含めて、論点として、このワーキンググループで具体的に検討を進めていただきます。第 2 回のこの会議は公開ということで、平成 28 年の春を目途に開催していくこととなります。

 一通り皆様の御意見を頂くことができたと思いますので、今日の審議事項についての議論を終了させていただきます。最後に、事務局から連絡事項等がありましたらお願いいたします。

 

○原試験免許室長補佐 お疲れ様でした。第 1 回のワーキンググループの開催につきましては、 11 月の開催予定となっております。具体的な日時、場所等につきましては改めて御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 

○田上部会長 本日の検討部会は閉会といたします。皆様、お忙しいところを御出席いただき、ありがとうございました。


(了)

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