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2015年11月25日 歯科医師の資質向上等に関する検討会女性歯科医師の活躍に関するワーキンググループ(第3回)

医政局歯科保健課

○日時

平成27年11月25日(木)
10:00〜12:00


○場所

厚生労働省専用第21会議室(17階)


○議題

○ 女性の活躍のための取組について
○ 論点整理について
○ その他

○議事

○和田歯科保健課長補佐 定刻より少し早いですが、「歯科医師の資質向上等に関する検討会」女性歯科医師の活躍に関するワーキンググループ(第3回)を開催いたします。構成員の皆様におかれましてはお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。
 構成員の出欠状況ですが、本日は林構成員から欠席の連絡を頂いております。
 今回のワーキンググループにつきましては公開となっておりますが、カメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきます。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。お手元に議事次第、座席表、構成員名簿。ほか、資料1〜資料4まで、また、参考資料1〜参考資料5までをお配りしております。また当日の配布資料として、水田構成員より右上に「参考資料」と書かれている資料と、あとは「きらめきプロジェクト」の報告書、冊子のものを配布しております。またこれまでの検討会資料につきまして、別冊としてブルーのファイルにつづってありますので御参照いただければと思います。以降の議事運営につきましては三浦座長、よろしくお願いいたします。
○三浦座長 おはようございます。このワーキンググループも3回目を迎えるということで、そろそろ具体的な改善の方向性の提言をまとめる作業に入り始めるかなというところです。お陰様でこれまでの1、2回目の議論で課題となっているところはほぼ集約できたかなというような印象をもっています。したがいまして、本日はまた後ほど様々な先駆的な取組をされている事例を御紹介していただき、かつ、これまでの議論を元に、更に内容を深めていけたらと思っていますので御協力のほどよろしくお願いをいたします。
 それでは、議事に移らせていただきます。本日は資料1として、女性歯科医師として活躍されている先生方との意見交換会の報告について、資料2として前回の検討会でも先駆的な取組として話題が出ました九州大学における「きらめきプロジェクト」について御説明をいただき、その後、資料3、資料4を元に意見交換を進め、更に内容を深めていくという流れで行いたいと考えております。まず、事務局から資料1の背景等を簡単に御説明ください。
○高田歯科口腔保健専門官 資料1、参考資料1を御覧ください。参考資料1を中心に説明させていただきます。東京都女性歯科医師の会との意見交換会ですが、10月9日(金)、厚生労働省内の会議室で開催いたしました。1枚めくっていただきまして、意見交換会に参加いただいた先生方の名簿となっています。御出席の先生方の背景は、歯科診療所を管理・開設されている方、また歯科診療所に勤務されている方、大学病院に勤務されている方など様々でした。また今回の東京都女性歯科医師の会との意見交換会につきましては、当該団体の広報担当理事である桐原仁子先生の御尽力によって開催に至ったものでありますこと、申し添えます。
 参考資料の3ページ目に示していますのは、参考資料の6枚目以降に付けさせていただいている事前アンケートを元に出席者から寄せられた意見を元に作成したもので、意見交換会では、当該資料を用い、意見交換を行いました。当日、新たに出た意見を併せまして、本日の資料1を作成したものです。本日の資料1は、そういった経緯がありまして、右肩上に「女性歯科医師の活躍に係る意見交換会資料1改変」と記載をしています。私からは以上です。
○三浦座長 御説明がありましたとおり、資料1の所にいく前の御説明である参考資料1をベースとして集約したものが資料1という流れになります。
 本日はこの意見聴取に多大なる御協力をいただきました、東京都女性歯科医師の会の副会長で、日本歯科医師会の理事でもいらっしゃる竹内先生に参考人として御出席をしていただいておりますので、資料1について具体的な議論の内容等について御説明していただけますか。
○竹内参考人 竹内でございます、どうぞよろしくお願いいたします。この間の意見交換会で出ましたところで、ちょっと掻い摘んで御説明したいと思います。1から「従事者が継続して勤務するために工夫について」という所です。一番上の○で、自分の年齢やライフイベント等の変化に合わせて働き方等を柔軟に変化させるためには、多様な選択肢が用意されていることが望ましいということで、上のほうから、育児期間中の勤務時間の変更などとありますが、新たに、○の一番下の所ですが、複数の歯科診療所をグループ化し、代診としての歯科医師を雇用することによって、人材がシェアできる体制があればよいのではないかという意見が出ました。これは私も以前勤めていた所には、複数の歯科医師がおりまして、また、別の女医さんの所もそうでした。2人から3人、パートタイマーの歯科医師がいると、自分が病欠とか子供が病気で休まなければならないときに、何人かの歯科医師に連絡をして、「あなた来れる」という形で代替えをそこで用意するということが可能です。パートで働いていることで、お互いに診療所の状況や診療形態も分かっており、診療をシェアすることができるため、スムーズに代行ができるというシステムです。
 続いて継続勤務のための支援制度の導入が重要であるという所です。まず雇用保険を含めた育休、産休の整備が示されています。次に、歯科医師は専門性を習得し、医療機関が当該専門性を評価することも重要ということで、やはり卒業してから6年間ぐらい、できれば大学病院等々に残って、矯正や、小児歯科とかそういう専門性を付けるとブランクがあっても仕事への移行が楽になり、ある程度仕事の専門性をいかした仕事に就けるという意見が出ました。あと、技術が習得しやすい卒後数年の期間はスキルアップラボなどを活用できるとよいという意見も出ました。ただこの間、妊娠とか結婚があると途絶えてしまうかなと危惧しています。
 それから世代間でセクシャルハラスメント、パワーハラスメント等に対する意識の違いが大きいとの意見もあるということで、私たちのときには、これはこんなもんだよという事で通ったものが、今はそういうことは通用しないので、開設・管理者向けの研修などを実施してはどうかということ。あと、開設・管理者は、これはもう今、当たり前になっていますが、医療安全、最近の歯科医学技術等に関して、定期的に学術的な研修を受講することも重要ではないかという意見が出ました。一応、「従事者が継続して」、というところはこのくらいの新しい意見が出ました。
 続きまして、2として、歯科医師として勤務する中で女性ならではの困難な経験とその解決方法についてです。社会全体的な課題ですが、皆さんベビーシッター、保育園はもちろんですけれど、保育園に入れない。例えば時間外の場合、親族やベビーシッターで対応するということ。あと病児保育、あるいは病後保育、ここでは全く預かってもらえない状況が出てくるので、それを充実してもらいたいということです。
 次に、歯科における課題として、予約診療であることから、育児、介護、自身の病気、怪我などの際、代診が必要となる場合があるということです。管理者なので、とにかく自らが働きやすい勤務時間で診療時間を設定した、という方もいらっしゃいました。結局、歯科というのは卒業してから働く場が大学病院もしくは病院勤務の場合でも、そんなに長い期間働けないということがあり、開業医に勤める勤務医も終身雇用はほとんどないので、結局開業というような、個から個に移行してしまうような就業形態が多い。10年以上の大学勤務が長い先生でも育児が始まった時点で開業を選択し、その選択した中でも開業時間をかなり集約して、保育園の迎えに行ける時間に集約したというような意見が出ました。
 あと小規模事業所が多いことから、職員の退職、休暇などの影響が多いというところです。歯科医療機関の継承、代替わりについて親子間で継承できる方ばかりではないので、マッチングシステムのようなものがあれば有効に活用されるのではないかということ。また、経済的側面からも資金の獲得などが少なくて済むのではないかという御意見でした。
 続いて3番、非常勤歯科医師の雇用拡大のために必要な体制などの整備です。歯科医療機関は小規模事業所が多いのでいろいろな非常勤の雇用機会を増やすことが非常に難しく、複数の歯科診療所で協力して歯科専門職を雇用してはどうかといった意見が示されています。また、下から2番目の○になりますが、開設・管理者の更なる配慮などが必要なのではないかという御意見です。これは、管理・開設者が訪問診療や歯科健診をしている際に、外来診療が、普通の一般診療ができる歯科医師がいれば良いのではないかということです。例えば訪問診療に行く際に、一人体制の医院ではどうしても閉めて行かなければならない。そうすると閉めてしまっている間の経営の問題が出てきますので、そこで訪問診療にその先生が行っている時間を埋める、そういう歯科医師が必要だし、そういうところにパートタイマーの先生が必要ではないか、という御意見がありました。
 それからまた先ほどありました、グループ開業で、何人かの先生が集まって、1つの診療形態になりますけれど、受付が1人、それでいろいろなお部屋に分かれて、それぞれの先生がやるような形が取れれば、レントゲンのシステムとかも無駄にならずに人件費もかなりの節約になるのではないかということです。下の○になりますが、専門性を評価され、給与体系などにも反映されるような環境づくりが必要ではないかということにつきましては、先ほども言いましたように、歯科医師は専門性を習得し、医療機関が当該専門性を評価することも重要ということで、これから訪問診療等に関してのそういう新たな知識、技術を持った者であれば登用される機会が多いのではないかという御意見でした。
 続いて4、自分の将来像、キャリアパスなどが描けるよう、大学教育や臨床研修などでどのような指導などが必要かということで、ここに書いてあるように、早くからのキャリアデザインの教育とか、学部教育において同窓会と連携した講義等を実施してはどうかという従来のものから、臨床研修の際にキャリアパスについて考える機会がやはりあったほうがいいという御意見です。これは現実としてもう翌年には一般の歯科医師の中に入っていかなければいけないので、学生のときに聞くよりも、臨床研修のときに聞いたキャリアパスは、かなり具体性を持つことができるので、そこで1コマ考える機会を与えてはどうかということです。やはり同年齢がいない職場というのは、先ほども申しましたように、個の状況で入りますのでなかなかロールモデルがいないということで、卒業生によるロールモデルの研修会などを実施してはいかがかなと。これは同窓会などでやっていかれたらどうか。それからあと、歯科医師会などでもこういうロールモデルの研修会を行ってはどうか、それに参画できるような研修の制度はいかがでしょうかということです。
 続いて5、今後女性歯科医師にはどのような活躍の場が想定されるか。またそのためにはどのような研修などが必要かということです。やはり一定の臨床経験を有する歯科医師には、訪問診療、麻酔、矯正などは非常勤でのニーズも高いため、キャリアプランを考える上で有効ではないか。特に訪問診療を提供するためには、基本的な歯科医療の技術に加えて、求められる知識や技術を習得する研修の場が必要であろうということが強く言われておりました。それから新たな知識とか技術を習得できる研修などの取組が不足しているのではないかというところで、復職時の研修とか復職支援に向けた研修プログラムが今のところ見当たらない。いろいろな同窓会で復職に向けた研修会とかそういうのをやっていらっしゃるところもあるし、そうではないところもあるということで、非常にこの辺のバラつきが多いのと、いろいろな学校でeラーニングや何かのシステムがあるのですが、ある程度こういうものを、既存のものを含めて1つに集約されれば随分無駄が省けて、復職支援に向けたカリキュラムを新たに作らなくてもできるのではないかという御意見もありました。そして、行政、学校などの健診、健康教育などを請け負う歯科医師等の登録システムの整備をしてはどうかということ。地域によっては1歳半児健診とか3歳児健診をやりたくないという先生方とか、休日を受けたくないという先生方がいらっしゃるということで、こういう助成の場があればいいのかなということです。また、歯科医師会との整合性を取らなければいけませんけれども、行政とかにそういう仕事の場といったものが拡大されればよいのではないか、そういった御意見もありました。
 次に6、その他女性歯科医師の活躍を推進するために、更にどのような議論が考えられるかということに対して、女性歯科医師が活躍しやすい環境は、男性歯科医師が活躍しやすい環境と同義であることの認識を高める努力が必要ということや、リーダーシップ向上研修や管理職研修などの実施。実は私は鶴見大学の3回生で、鶴見大学は1、2、3回生までは女子大だったのです。153人の中、3分の2ぐらい働いているのかなと思いましたら、何と153人中仕事をしていないのが18人しかいなかったそうです。ですから大学において、働くのだということを意識させるような教育することが、やはりずっと仕事を続けていきたい、私たちはやっていくのだという意識づけにも大きな動機になるのではないかという意見がありました。
 それから、仕事に関する相談窓口人材バンク等に対する支援。たとえ結婚していろいろな地方に行ったとしても、まず私たちはハローワークで、他の仕事を探すことは有り得ないだろうと。やはり歯科医師として仕事を探したいという御意見でした。
 そこでまとめとしては、今回のアンケートに答えてくださった年代で一番若い方は40代です。もう子育てとかそういう大変な思いのところはある程度落ち着いている年代です。今は介護をやっていらっしゃる方も結構多いのですが、そういう意味ではサバイブしてちゃんと生き残って来た歯科医師の意見が多いかと思います。日本歯科医師会では今回、経験のないこれからの人たちの心配ごと等を把握するために、20、30代に同じようなアンケートを実施しているところです。某大学の先生によりますと、若い医局員の先生方には、産休は当たり前ですけれども、育休を取ることに対しても当たり前だというところで、若い先生が多い医局はそういう先生がたくさん出てきてしまうと。私たちの年代は「申し訳ない、先生たちに御迷惑かけて」という姿勢があったのですが、それがなく、当たり前のように捉えられることによって、ちょっと医局内でいろいろとぎくしゃくした人間関係が出てきているようなこともあるようなので、今後はその20、30代の人たちの意見も含めて、どういったことが本当に求められているのかを、次回のワーキングの場でも発表させていただきたいと思います。以上になります。
○三浦座長 非常に詳細に御報告を頂きました。竹内参考人、心より感謝申し上げます。今回、提示されたものをこうやって拝見させていただきますと、これまで1回目、2回目のこのワーキンググループで指摘が出ていた所と、大変オーバーラップするというところで、検討してきた内容が、現場の皆様方の問題意識と非常に整合性が取れていることを改めて確認でき、非常に心強く思っております。また、若い年代に対しても調査をされるということで、その情報も後ほど、この機会でシェアしていただけると聞いて大変嬉しく思っています。非常に興味深い調査内容でしたけれども、本件につきまして、他の構成員の先生方から御意見、御質問等がありましたら、お受けしたいと思います。いかがでしょうか。
○柴田構成員 竹内参考人のお話は非常に参考になりました。私の診療所は、現在、私が日本歯科医師会副会長や栃木県歯科医師会会長等に就いているという状況ですので、大体、週に1回か2回しか診療所で仕事ができませんが、診療所の現状をお話すると、小学校の高学年になって子育てが落ち着いてきたので、月・火・水・金の4日間、午前中のみ来ている女性歯科医師がいます。あと、1週間連続で仕事するのはきついということで、火曜日と金曜日に女性歯科医師が入っています。非常に患者さんの評判もいいですし、パートタイムで、今、竹内先生がおっしゃったように毎日やるのはきついけれども、1週間に1回とか2回であればいいという方が結構いらっしゃるような気がします。
 それから、息子が大学で非常勤講師をしていまして、その抜けたところを留守番というか、来ていただくシステムがあると有り難いという話をしていましたので、そういうことを考えると、矯正とか訪問診療というところで先ほど言った健診など、そういう抜けたところを補うために、パートタイムで働く女性はいいのかなと考えます。そういった点で人材バンクみたいなものを作ることによって、女性歯科医師が働く場が拡がるのかなという感じがしました。以上です。
○三浦座長 ありがとうございます。御指摘のあったところは非常に重要なところかなと思います。竹内参考人の御報告の中で、行政、学校等の検診、健康教育等を行う歯科医師のところの登録システムとか、あと人材バンクにつながるような枠組みを作ることによって、多様な働き方を支援するという取組を、もうちょっと強化していってもいいのかなという感想を持ちました。
○水田構成員 保健所に少し歯科医師がいてくれたら地域連携などもよくなると思います。医師は絶対いなければいけないと言うけど、歯科医師に関してはそういう決まりがないから、それを増やしてもらったらいいのではないかと思います。
○三浦座長 ありがとうございます。
○羽村構成員 ありがとうございます。今回のアンケートは、この20人の方々へのアンケートだったのですかね。何人の調査だったのですか。基本的なことですが母数等を教えていただければと思います。
○高田歯科口腔保健専門官 基本的には、東京都女性歯科医師の会の理事の方にアンケートをお願いしていますので、出席者よりも若干多いですけれども、約20名かと思います。
○羽村構成員 今回、ある意味で成功されている方々のアンケートの結果で、そういう意味ではサクセスモデルとして、こういうところが問題だった、若しくは、今、問題があるということで非常に説得力のあるデータが出てきたと思いました。
 話がいろいろ行ってしまって申し訳ないですが、その中でも大学が歯科医師の養成機関として、しっかりやっていかなければいけない所がたくさん出てきていますから、改めて私どもとしても特に同窓会ということが出てきましたし、同窓会以外で私どもは東京にありますけれども、地域の養成機関として、きちんと対応できる所があるのかというのが1つです。
 もう1つは、今、学生たちに対してどのようなことができるかというのが非常に参考になりました。特に最後のリーダーシップ向上等々というのは学生時代からできることなので、男子、女子にかかわらず、しっかり教育できる場を作っていきたいと思いました。お叱りを受けている感じで、しっかりやっていきたいと思いました。ありがとうございます。
○三浦座長 ありがとうございます。
○森尾構成員 竹内先生、ありがとうございました。非常に豊富な情報で参考になりました。ここにも出ているように、例えば産休・育休とか病児対策ということでワークシェアの可能性がとてもあるということ。それからグループ開業といったこともありますが、現状、あまり進んでいない状況があるのか。もし、そういう状況があるとすれば進まない原因があるのか。その辺に対しては何かございますか。
○竹内参考人 何人かのパートタイマーの先生を雇える所は、ある程度の規模でユニットも10台以上というような環境の先生が多いと思います。それと、私、アメリカで見てきたのは、1つの受付で4か国語ぐらい喋ることができる受付がいて、歯科医師はそれぞれのお部屋で、こっちは矯正をやり、こっちは小児をやり、こっちは補綴をやり、エンドをやる。歯科衛生士のお部屋も全く別です。若い先生たちの中には、今、保険診療全般というのではなく、各々が専門性をもってグループ化することに取り組んでいる先生方もいらっしゃるので、これから、その成功例とか問題例が出てくるのかなという感じがいたします。実際、私たちもそういうふうにやりたいねという意見はあって、時間的な問題とか人件費が一番高いので、その辺のところで無駄がないということであれば、やっていきたいところではあると思います。お答えになっているか分かりませんけれども。
○三浦座長 ありがとうございました。ほかに何か御意見、コメント等はございますか。大丈夫でしょうか。復職支援の教育研修のところの重要性というのは、これまでも様々な先生方から御意見を頂いたところで、その枠組みの中で本当に大学が果たす位置は大きいかなと改めて確認したところです。そうしましたら時間の関係もございますので、続きまして、資料2のきらめきプロジェクトについて、水田委員より御説明をお願いいたします。
○水田構成員 九州大学病院のきらめきプロジェクト、この立ち上がりは、平成19年度に「地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム」が、文科省のプログラムでできました。ちょうど私が九州大学病院の病院長でしたので、テーマとして「女性医療人きらめきプロジェクト〜魅力ある職場での生涯現役をめざして〜」ということでアプライし、3年間、年間2,500万円ぐらいのお金を頂いて行わせていただきました。
 資料のスライド3は、現状、九州大学病院の医科の医師数です。いかに女子学生が増えたといえ、そして研修医などでは女性と男性はあまり差がないのですが、常勤の助教以上になると女性はたったの19人(6.6%)、男性は267人という現状があります。なぜ女性が残れないかというのは、要するに能力の問題ではなく、結婚などでなかなか昇進できないというのが現状です。
 きらめきプロジェクトという取組は、平成19年から21年まで文科省の外部資金で行ったものですけれども、この中でフルタイム職への復帰などが少しずつ認められ、補助事業を終えるときも、このままやめたのではもったいないと、病院の自己資金でやろうということで、名前も「九州大学病院きらめきプロジェクト」に変えて、平成22年度から行っています。現在、病院のほうも2,500万円ぐらい予算化してくれているということです。
 目的はスライド5に書いてありますが、要するに女性医師だけでなく、男性医師もそういうキャリアの継続が行えるように、休職後の復帰支援などもやろうということです。一番の問題は、スライド6に書いていますようにトップの意識改革が必要だということと、女性医師に関しては就業継続支援、復職支援、育児支援、ネットワークの構築などもやっていますし、全医療人に対しても一種の働き方に対する意識改革をして、女性医師を支援してほしいと全医療人にアピールする。医師になって結婚した人に、突然、お家のことを手伝いなさいと言うより、学生のときからきちんと、こういうものが大事なので、ジェンダー学、性差医学の講義なども取り組んでいます。
 参考資料のほうを見ていただくと、「ごあいさつ」の所に今の病院長がいろいろ書いていますけれども、要するにこういう人たちの勤務、それから講演会、学生交流会などもしていく。その中でどういう選び方をするかと言いますと、冊子の70ページを見ていただくと採用募集要綱が載っています。年に1回、4月からの人たちを募集するのですが、これは医師、歯科医師を男女にかかわらず募集します。内容としては自分の専門とする診療科の教授と相談して、外来だけをするとか、研究をしたいなど自分で選んでいいわけです。募集人員としては若干名と書いていますが、医師、歯科医師のどちらも大体10名以内です。処遇は非常勤の学術研究員となっていますから保険はありません。勤務日数、勤務時間はそれぞれの科と相談です。だから外来だけしてもらうのだったら外来の月・水・金に来るとか、そんなことをやっています。
 雇用期限は年度末ごとの更新で1年です。ただし、3年までとしています。そうしないと、例えば、きらめきでパートみたいにしてずっといたいという人が出てきてしまいます。私たちの目的は要するに常勤に戻すことですから、そこを3年以内としています。給与は大学の規定によるとしていますが、ちょっと言いますと時給なのです。キャリアによっていろいろ違いますが、1,600円から6,900円の間で時間給です。そこをどういうふうに決めるかは大学のほうで決めていくということです。
 実際にどういう働き方をしているかは、冊子の4ページを御覧ください。平成27年3月現在のやり方で見ますと、こういうふうにいろいろな科から女性の医師、歯科医師が入っています。例えば月・火・水・金に働く人もいれば週1回の人もいて、9時から14時までとか9時から15時までとか、これはそこの教授と話し合って決めることになっています。歯科のほうも口腔外科は水・金とか、みんなそういうふうなやり方でしています。
 次の6ページを見ていただくと、プライマリケア入門・性差医学入門講義とありますが、これは学生用です。それから毎年1回、必ず講演会を行っています。どんな講演会かと言いますと、資料2の2にありますように、一番最初は古川貞二郎さんに来ていただいて、お話いただきました。その後、毎年1回、きらめきプロジェクト講演会というのをしています。これは参考資料のこちら側にいろいろ書いていますけれども、女性の頑張っていらっしゃる方を全国的にピックアップして来ていただき、お話をいただいています。それと同時に、学生交流会も年に1回から2回やっています。そこで学生がどういう人のお話を聞きたいか。例えば九大の先生のお話とか、どこかよその先生のお話とか、そういう希望があればそこにお願いして、お話を聞くようにしています。22年度は男性のお話でイクメン参上とか、妻も医師という方もいらっしゃるし、奥さんは香港で大学教授とか、子育てを1人でやっている人とか、そういう人もいるんだなと私たちもびっくりしたわけですが、毎年、そういうことが続いています。22年度からですから現実には第7回ぐらいになるのですが、第4回のきらめきではこういうこともありましたね。アメリカの領事の方が来て、「女性は家で家事をやるのだ」といった言い方をして、みんなびっくりして抗議したことがあるのです。アメリカは全然違うと思っていたと言って大変でしたけど、そういうことをやっています。
 現実に平成19年に始まり、今、9年目ということです。これは多分、ずっと続けていけると思っています。スタッフになる方もいろいろ探していますし、毎月のスタッフミーティングもやっています。学生交流会には結構、よその大学からも来られます。スタッフ自身も医師や歯科医師たちが1年に1回、発表会を行います。これはその人の研究がどうこうと言うよりも、どういうふうにして子育てをしたとか、こういう面がよかったとか、そういうことも全部言ってくれるので非常に参考になる取組です。
 これはどういう効果があったか。効果というのは、結局、常勤に戻ってほしいのと医師を辞めないでほしいということで、これをやったのですが、就業継続支援がどれくらいできたかというデータが資料2のスライド12に出ています。出産育児・介護・自身の病気により離職を余儀なくされる男性医療人も含めた医師や歯科医師のキャリアの継続、休職後の復帰支援ということで、やめない支援・働ける支援・戻れる支援を目標にやっています。こういうポジションですと、医局の予算ではないので医局人事と外枠になってしまうのです。だから人事とあまり関係なくても、教授との話合いで例えば外来だけとか、途中で研究をやめた人が研究を続けて学位を取りたいとか、専門医になりたいといった希望を言って、病院予算による雇用ができますから、本人もあまり後ろめたくないというか、遠慮しなくてもいいということで、これをステッアップ外来医師と呼んでいます。この短時間勤務が19年度から27年度で延べ人数が、医科は92人、歯科は51人です。最初は、お給料も安いし身分的にもはっきりしなかったので希望者は少なかったのです。何でだろうと思ったら、はっきり言った人もいるのです。時給がたった1,600円とか2,000円だったら、その時間は他の開業医さんの所に行ったほうが、よほどましだと言った人がいて、このプログラムの意味が分かっていないと思いました。大学の教室と連絡を取っているといろいろな関係が出てきて、勉強もできるし、カンファレンスにも堂々と出られるから遠慮することは何もない。外来もちゃんとやるから医局の助けにもなるので、だんだん認められてきて今はものすごい人気になって、結構、志望者が多くて良くなっています。
 医科の所属としては皮膚科が結構多いです。それから眼科、内科などいろいろな科があります。きらめきOG 35人の現在を調べたのですが、フルタイム職への復帰が19人、九大病院や他の公立病院もいますし、非常勤勤務をしていらっしゃる方もいる、海外に行っている方もいる。専門医などの取得が9名というのは私たちは非常に喜んでいます。歯科のほうでは矯正歯科、全身管理など歯科全般にわたっているのですが、その中で、きらめきOG 19人の現在としては、フルタイムへの復帰が7人いて、いろいろな病院に行っていらっしゃる。海外にも行っていらっしゃる。今、産休・育休中の方もいらっしゃるし、専門医などの取得も4人いるということで、少しずつですが成果が出ていると思って喜んでいます。
 あとは、九州大学病院が赤字にならないで、この支援をずっとしていただけたら非常にいいのではないかと思っています。これが現状です。今、9年目で来年は10年目になりますから、いろいろな意味で変えながらやっていったらいいかなと思います。この報告書は、毎年、ちゃんと出していますけれども、この中で1つだけ私が不満なのは、このプロジェクトにかかった費用が全然書いていないのです。人件費が幾らで、どういうときに、どうやったというのは書くべきではないかと思いますし、大学が書かせないのかどうか分かりませんけれども、あまり言いたくないみたいです。
 それから、福岡市の医師会とか県の医師会、歯科医師会も全部バックアップしてくれていますし、人材バンク、女性医師バンクも医師会にありますので、それとの関連もあります。もう1つ、ある会社がNPO法人でバックアップしてくれて、これは講演会や学生との交流会の後にお茶とかするのですが、それの費用をカバーしてくれているのが現状です。以上です。
○三浦座長 水田委員、ありがとうございました。今までも話題によく出てきた九州大学のきらめきプロジェクトについて、詳細な御説明をいただきました。大抵、この手のものは助成金が切れてしまうと立ち消えになってしまうことも多いのですが、継続して自主財源でここまで続けられたから、今のような状況にあるのかなと思って改めて深く感銘を受けたところです。今の水田構成員の御説明につきまして、何か御質問、コメント、御意見等がございましたら受けたいと思います。いかがでしょうか。
○笠井構成員 とても素晴らしい取組、ありがとうございました。是非、真似させていただきたいと思いました。1つだけお伺いしたいのですが、こういう生涯教育とかキャリア支援をずっとやって、この所属するのは自分の出身大学の卒業生だけなのでしょうか。それともずっと広く、よそから来た連中にも門戸を開けてくださっているのでしょうか。
○水田構成員 出身大学ではなくて教室です。だから、よその大学を出て九大の教室に入っていれば、それはできます。例えば私の所に福岡歯科大学附属病院があるのですが、そこに九大の小児科の人が来るときに、きらめきのお金で来ることもできるのです。
○笠井構成員 入局した人には門戸を開けようということ。
○水田構成員 そうです。大学は問題でなくて、入局して、そこで仕事をしている人という感じです。そこのつながりです。
○笠井構成員 大学が生涯教育をする、キャリアアップをしようというスタンスが、この会でずっと話が出ていますけれども、予算の問題や人材の問題もあって、その辺りがどうなるかなと思って伺いました。ありがとうございました。
○三浦座長 そのほか、何か御意見、御質問等ございませんか。
○羽村構成員 確認ですが、このきらめきプロジェクトは決して女性だけでなく、男性の子育て等の支援もしているということになるのですね。
○水田構成員 はい。
○羽村構成員 すごく面白いですね。
○水田構成員 女性がよくなるためには、医者全体のそういうことをちゃんとしなければいけないということで、男性も応募してくださいということは言っています。
○羽村構成員 私自身も子育てした自信があるものですから、そういう点では、そういう支援があるというのはすごくいいだろうなと思いました。また、大学単位でもこういうことができるんだなというのは非常に勇気づけられます。ありがとうございます。
○三浦座長 ほかに御意見、御追加等、ございますか。正しく水田委員が御説明になったトップの意識改革が非常に大きいと強調されていたのが、この後の議論にも示唆を与えるものと思って伺っていました。ありがとうございます。そうしましたら時間の関係もございますので、次に移りたいと思います。今、御紹介がありました取組等を踏まえまして、資料3の論点に対する各構成員の主な御意見、そして資料4の女性歯科医師に関する論点について、事務局から御説明をお願いいたします。
○高田歯科口腔保健専門官 ありがとうございます。資料3、資料4、関連して参考資料2、参考資料3を使って説明をさせていただきます。まずは資料3を御覧ください。資料3は、これまでに本検討会及びワーキンググループにおいて、構成員の先生方から頂いた意見を取りまとめたものです。新卒に占める女性歯科医師の割合が4割を超えまして、歯科大学、歯学部を卒業し、歯科診療所の管理・開設者になるという従来からの働き方に加え、一生開業をせず、雇用されて働くことを希望する歯科医師の増加をはじめとして、新たなキャリアパス、働き方を目指す歯科医師も増えてきていることが想定されます。
 これを踏まえて、論点(1)の女性歯科医師の増加に伴う歯科医師の働き方やキャリアパスについて、1)は働き方及び継続して就労するために必要な体制整備について整理しています。1つ目ですが、小規模事業所である歯科診療所で女性が働きやすい環境・仕組みを作るのは大変であること。2つ目として、結婚・出産、介護などのライフイベントに合わせたフレキシブルな勤務形態を考慮することが重要であること。3つ目として、複数の歯科診療所で人材又は機材などを共有するなど、地域医療連携推進法人制度を活用してはどうかという意見が出されています。2)はキャリアパスを描けるような教育等について整理しています。2つ目のチェックですが、学会での専門医の更新、歯科大学や大学附属病院等での育休取得、これらについても医師等に比べて遅れているという指摘を頂いています。
 論点(2)の結婚・出産等に伴う離職や復職を想定した支援の在り方についてです。1つ目のチェックとして、妊娠・出産等の時期と、キャリアを伸ばしていく時期が重なるものですから、歯科医師としてとても大切な時期に離職を余儀なくされる例もある。また、同様に介護の負担によって離職をするケースも報告されており、業務量を減らしてでも働き続けられる環境整備が必要であるという意見を頂いています。4つ目のチェックですが、大学内にあるスキルアップラボ等の歯科用シミュレーターを備えた施設を、育休などから職場復帰を目指す方にも活用してはどうかという提案もなされたところです。
 続いて、資料4を御覧ください。資料4は、資料3で構成員の先生方から頂いた意見と、先ほど竹内参考人から御紹介いただいた東京都女性歯科医師の会から頂いた意見、これらを合わせて整理し直したものです。資料4では、女性歯科医師を取り巻く主な課題、その課題に対する対応策、今後の方向性ということで分けて整理しています。
 1つ目の論点は、女性歯科医師が育児や介護等のライフイベントに合わせて働き方を柔軟に変化させ、継続して就労するために必要な体制整備についてです。主な課題の1つ目の○は、ライフイベント等の変化に合わせて、働き方等を柔軟に変化させるためには、そもそも多様な選択肢を用意する必要があること。○の2つ目、3つ目、4つ目として、歯科診療所は規模が小さく、職員の退職等の影響が大きいだけでなく、各診療所単位で雇用の機会を用意したりすることが大変難しいということ。そのような中で、ほかの事業所の取組を共有する機会も少ないといった意見も挙げられました。また、この論点での今後の方向性については、1つ目の○として、フレキシブルな勤務形態を用意する必要性、2つ目の○として、地域医療連携推進法人の活用の提案がなされました。
 参考資料2として、地域医療連携推進法人について掲載しています。地域医療連携推進法人というのは、医療機関間相互での機能の分担、業務の連携を推進するために創設された制度です。この法人につきましては都道府県知事の認定を受ける必要があります。具体的な業務としては、参考資料2の1ページ、(2)に記載している実施する業務にありますけれども、1つ目に病院や診療所同士の機能分担、業務連携を推進すること。2つ目に、1つの診療所では実施困難なスタッフの研修を行ったり、1つの診療所では購入困難な医療機器、医薬品等の共同購入を行ったりすることによって、効率的に地域医療を提供することを目的としたものです。
 資料4に戻っていただき、今後の方向性の3つ目、4つ目、5つ目の○です。就労支援のモデル事例等を共有、出産・育児等の時期のキャリアサポートの仕組みの導入、育児休業制度、両立支援女性制度等の活用促進の意見が挙げられたところです。
 ここで参考資料3を御覧ください。カラーになっている両面横1枚のものです。第1回のこのワーキンググループにおいて、雇用均等・児童家庭局からお示しさせていただいた資料です。表の左側ですが、法律に基づく両立支援制度の整備について示しています。妊娠中・出産後の母性保護、母性健康管理の3つ目のポツにもありますように、例えば男女雇用機会均等法第9条ですけれども、妊娠・出産等を理由とする解雇その他の不利益取扱いの禁止等を記しています。例えば不利益取扱いというのは具体的に申しますと、妊娠中又は産後1年以内の解雇を行う場合には、妊娠・出産、産前産後休業取得による解雇でないことを事業主が証明しない限り無効になったりするものです。また、中央ですが、両立支援を促す環境づくりと書いています。この2つ目の四角に助成金等を通じた事業主への支援を示しています。
 この助成金の具体的な内容については、裏面に両立支援等助成金について記しています。左側には、事業所内に保育所を設置する事業主に対して助成を行う、事業所内保育施設設置・運営等支援助成金について記しています。また、資料中央ですが、中小企業両立支援助成金について示しています。当該助成金には3つのコースを設定していて、1つ目の代替要員確保コースは、育児休業取得者の仕事を代替する職員を確保し、休業取得者を元の仕事に復帰させた中小事業主に支給するものです。2つ目のコースですが、育休復帰支援プランコースです。育休取得に関する業務の引継ぎ分担が円滑に行われるように、「育休復帰支援プラン」を策定及び導入し、対象となった労働者が育休を取得して、その後、復帰した場合に支給されるものです。3つ目に期間雇用者継続就業支援コースです。期間雇用者、期間を限って雇われている方が育児休業を取得した後、復職した場合に支給するものです。各々の助成金には支給の要件がありますので申し添えさせていただきます。
 資料4に戻っていただき、今後の方向性の6つ目の○です。活用可能な制度について、何よりも雇用主である管理・開設者に知っていただき、御理解を頂くことが重要であるという意見が出されています。7つ目、8つ目の○です。医療機関において歯科医師の専門性を評価することの重要性、訪問歯科診療、麻酔、矯正等の専門性を有していることが復職に有効ではないか。その専門性を伸ばすための知識・技術を支援することが必要であるといったことが指摘されています。
 論点の2つ目は、出産等に伴い比較的早期にキャリアを中断した歯科医師等の復職にかかる支援制度についてです。主な課題として、1つ目の○は、就職活動が知人の紹介、大学の同窓会に依存することが大きく、体系的な就職・復職支援が不十分である。2つ目として、歯学部卒業後に知識・技術等を習得できる研修等の取組が不足していることが指摘されています。今後の方向性として、2つ目の○です。登録を行うならば勤務日、勤務時間が明確な行政職等のパートタイムを望む声も多く、歯科保健事業等における歯科健診や保健指導、健康教育、訪問歯科健診等を担う歯科医師の登録を行ってはどうかという意見も挙げられているところです。3つ目の○として、スキルアップラボ等の大学の研修施設の活用を促進してはどうかという意見も挙げられました。
 論点の3つ目ですが、女性歯科医師がキャリアパスを描けるような卒前教育や臨床研修についてです。主な課題として、近年、大学院、大学病院、一般病院の口腔外科においては、若い歯科医師の有給常勤のポストが非常に少なく、卒後の自分の働き方について多様なキャリアパスを描きにくいという問題点、また、2つ目の○として、診療所に就職した場合には同じ職場の身近な環境に年齢の近い先輩歯科医師がおらず、多様なキャリアパス、数年後の自分の在り方についてのイメージが湧きにくいという課題が挙げられています。この対応策、方向性として、1つ目の○ですが、大学教育において、キャリアデザインに関する教育の導入を推奨するなど、早期からキャリアパスをイメージするきっかけ作りをしてはどうかという指摘、2つ目の○として、関連企業、研究機関等への見学研修を推奨することによって、歯科大学、歯学部、診療所以外の働き方を目指すきっかけ作り、キャリアに関する視野を広げるきっかけ作り、これを行ってはどうかという意見が出されました。
 論点の4つ目ですが、その他、女性歯科医師の活躍を推進するために、更にどのような論点が考えられるかです。先ほど竹内参考人からもありましたが、女性歯科医師が活躍しやすい環境とは、男性歯科医師が働きやすい環境と同じ意味であるという認識を業界全体で高める努力が必要であって、リーダーシップの研修、または管理職の研修等を実施してはどうかという指摘も頂いているところです。
 最後に、論点の5として、これまでの論点1から4の議論を踏まえて、行政、関係団体、医育機関、学会等にどのような取組が期待されるかという新たな論点を設定しています。以上でございます。
○三浦座長 御説明、ありがとうございました。これまで皆様方に御議論してきていただいた内容に本日、御説明がありました竹内参考人からのヒアリングの結果の内容をバインドして課題を整理し、今後の方向性をまとめたものです。基本的には資料4を見ていただいて追加の御質問等をここで受けたいと思います。いかがでしょうか。特にここで確認しておくようなことはないでしょうか。
○羽村構成員 1つだけなのですが、論点の3番目に女性歯科医師がキャリアパスを描けるような卒前教育や臨床研修についての課題等に、「若手歯科医師の有給常勤ポストが少なく」と書いてあるのですが、常勤であれば当然有給であるわけで、そのほかの勤務形態は有給の非常勤等ということなのでしょうか。
○高田歯科口腔保健専門官 イメージとしては免許取得後、臨床研修を開始するわけですが、臨床研修が終わった後、例えば大学で働くとすれば給与をもらわずに残らざるを得なかったり、又は研修生や専攻生という名前で呼ばれる働き方が多く、そもそも給与をもらえるポストが組織内に限られていると言っています。
○羽村構成員 私の認識が不足していたら申し訳ないのですが、病院で診療行為をするということは労働行為ですから、当然対価が生じると思います。それが生じない所もあるということですか。
○高田歯科口腔保健専門官 見掛け上は、もちろん対価を払っていらっしゃいますが、逆に研修費も併せて払っていることからプラマイ、生活ができるような給与はなかなかもらえないということ。
○鳥山歯科保健課長 補足いたします。この辺りの処遇については、各大学病院によって、例えば国公私立によっても異なっていますし、様々な形態があるかと思います。ただ、ここで有給常勤ポストと書いておりますが、これは常勤にかかわらず有給の非常勤ポストそのものも、それを望む方と実際の求人、求職との関係で果たしてバランスが取れているのかどうかという問題意識で、この一文を入れております。
○羽村構成員 望むポストと理解してよろしいわけですね。ありがとうございます。
○三浦座長 そのほかに何かありますか。
○笠井構成員 一言、言わせていただきます。いろいろといいことを言っていただき、本当にそうだと私も思っております。我々の取り組んできたことを全部網羅していただいて、ありがとうございました。私が申し上げたいことは、いろいろな問題が皆さんで共有できる場という構成が必要だと思います。問題はどのように解決するのかというプランはできますが、それを実行に移すときに、それを国がするのか組織がするのか私もよく分かりませんが、共有して情報してそれをより良くする方向に向かう最終的な場の設定が、この中で結論としてできていない気がするので一言、言わせていただきました。
○鳥山歯科保健課長 笠井先生から御指摘の点は、資料に追記をいたします。
○笠井構成員 よろしくお願いします。
○水田構成員 例えば、これは大学がする、国がする、医師会にお願いするということを決めるわけですか。私は、それを決めたら、だいたいできるのではないかと思います。有給ポストや大学の場合は、歯科大学のことを言うと確かに、なかなか大学院に入らない人とかに、その理由を聞くと「生活できない」と言うのです。ですから、結構な額の奨学金を渡しているのです。それでも残らない人がいるから困っています。
 それから、大学院生には奨学金を20人ぐらいやっているし、そのほかにティーチングアシスタントやリサーチアシスタントを置くことによって、かなりのお金をもらえるということでやっております。ただ、大学だけではなくて本当に普通の病院のポジションが歯科の場合は少ないのです。だから、やはりこれから病院歯科の役割を、もう少し今全体的に医科との関連などで、手術の術前のいろいろなこともあるし周術期の口腔の関係もありますので、病院の歯科の重要性を皆さんが理解したら、そこで歯科医師の重要性も認識するし、数も増えると思います。そうすると、また研修になるので、そこのところの働き方を少し変えていくということも大事ではないかと思います。
○三浦座長 ありがとうございます。重要な御指摘かと思います。実は病院歯科の役割については、ほかのワーキンググループでも今討議しているところです。ここに掲げられている論点、そして向かうべき方向性は大きく分けると2つのタイプに分かれて、歯科業界に限らず小規模な事業所に共通している事柄。そして今、御指摘があった歯科に特化したもの等があると考えています。歯科医師に特有な課題については、ほかのワーキンググループとも連携して親の委員会に戻して、また討議を進めていく必要があると考えております。どうもありがとうございました。
 笠井構成員からの御指摘は正しくそのとおりで、プランがあって実行にいかないと何のためのプランだということになるので、この実行できる場を、いろいろなステークホルダーが絡んできますので、そういう場をどのようにうまく設定できるのかということが、今後具体性をもったアプローチができるかどうかに直結すると思っております。
 そのほかに何か御意見はございますか。
○羽村構成員 女性歯科医師の今後のキャリアとして、すごく専門性が出てきているのですが、妊娠、出産を経て子育てをして地域で貢献しようとしたときに、GPであっても一般歯科医や総合歯科医であっても、非常に地域の貢献は大きいと思います。私自身も地域でいろいろな活動をしていて、それを感じるところは本当に大きいので、必ずしも専門性だけを追求するのではなくて、歯科医師としても、重要な時期に出産、子育てをするということをマイナスのイメージに捉えていることが、私自身は地域で貢献というところに関しては非常にプラスになるのではないかと思います。ですから、そこら辺もしっかりアピールしなくてはいけないことかと思います。
○三浦座長 ありがとうございます。これも非常に重要な御指摘です。地域に貢献する医療人の育成は、今後の日本にとっては非常に重要なところです。先ほど行政が行っている健診や健康教育等への支援に女性歯科医師の力を活用するのもいいアイディアではないかという御指摘がありましたが、そことも直結する内容かと思いました。
○羽村構成員 特に歯科医業をするということは、かなりの人たちの就業場所にもなりますので、今、少人数の歯科医師しかいない事業所ということで考えていますが、それでもどれだけ多くの人たちがそこで働いていることを考えれば、決して1人の診療室をネガティブに考えることはなくて、地域の人たちに支えられて、また支えて支えられて診療をしている、地域の人たちの健康に関わっているということは、とても大事なことだということを今一度この会でも確認してアピールすべきかと思いました。
○三浦座長 ありがとうございました。
○竹内参考人 私も先生と同じ考えで、大学に残ってずっと研究をなさってきた方が、子育てでキャリアを中断したけれども、また時期がきて歯科医業に従事する。子育ての時期もその人にとってのスキルアップで、子育てを経験していない人にはない。介護もそうですよね。そういう形で仕事をしているという共通の認識をこれから持っていただきたいと思います。そして私たちは個々のスキルアップの場とともに、介護や出産、育児等を終えた先生たちの仕事の窓口をしっかり作ってあげるということが非常に重要なのかと考えております。
○羽村構成員 どうしても私は一次医療のことを考えてしまうのですが、一次医療の場で歯科医師以外の働いている方々というと、やはり女性の職場で、女性がとても多いと思います。その方々も今回、女性の歯科医師が悩んでいることと同じことを考えていると思います。就業時間がしっかりしている、パートで働きたい、この時間だけ働きたい、それからしっかり福祉等の体制が整っている所で働きたいということは、どなたも思っていることなので決してこれは女性の歯科医師だから特有な問題ではなくて、どの職場でもあることとオーバーラップしているのだということも強く意識すべきだと思いました。
○水田構成員 全く賛成です。例えば医師も歯科医師もスキルアップをしなくてはいけない大事な時期に結婚、妊娠、育児で時間を取られてしまうという考え方ではなくて、私はそれで休んで何が悪いのかと思います。医師免許、歯科医師免許を持っていれば一生勉強できるのですよ。
 だから、私は同僚から遅れても何も悪くないと思います。また行けるのです。そこを若い方はなかなか理解しないです。同級生より遅れた、資格を取れない、内視鏡のあれができなかった、どんどん遅れると言います。またすればいいと言うのですが、そこを若い人は悩むのだなと思いますから、そういうことを全然悩まずに、もし自分が遅れたと思って教育を受けたいと思えば、それを受けられるシステムを作ってやればいいと思います。
○羽村構成員 意思も大切だと思います。マインドも精神もですね。自分のことで申し訳ないのですが、私は、ある程度年がいって地位があるときに子供ができたのでできたことかもしれないのですが、子育て最中には土、日の学会には一切出ませんでした。一切オミットして自分のメインの学会だけは、どうしても出なければいけなかったのですが、あとは一切出ないようにした時期がありました。
 それは、一緒に子育てしたいということがありましたし、今度は妻も歯科医師ですから妻のキャリアアップもしなければいけないということもありました。やはり男も女も自分でどうするかという、どれだけ強い意思を持っているかということが大切かと思います。
○三浦座長 ありがとうございました。
○森尾構成員 2番の復職のことで、今の御議論を聞いていて今後の方向性について思い付きました。3番目の所のスキルアップラボ等の研修施設の活用も是非進めたほうがいいと思うのですが、知識という点では、歯学教育では反転授業が1つのキーワードになっています。これまでは実習というとまずデモ室に集まってインストラクターがいろいろやるのを、みんなよく見えないのに周りに集まって見たりしておりました。今はそういうことを全部ビデオに撮って、最初にビデオを見てから授業や実習に来なさいという形でやっています。
 ですから、テクノロジー的には実習や講義にしても、あらかじめ録画しておけばいつでもどこでもインターネットで見られるという状況になっているので、新たな知識という点では、講義であればいつでも見られるようなシステムは大学などの医育機関で提供できるようなシステムを構築する技術はあると思います。実際の運営面は、例えばどういう人がIDやパスワードを持ってそこにアクセスできるか、お金が掛かるのかということは決めなければいけないと思います。テクノロジーを使って、新しい知識を求職中も吸収できるし、大学とつながっているという意識の点でも大事ではないかと思いました。
○三浦座長 ありがとうございます。今論点2に進んでいただいての御発言がありました。論点1に戻り、今歯科特有の課題と、それ以外の働く女性に共通した課題が両方あるということで、羽村構成員からも御指摘がありました。
 まず、共通している課題に関しては事務局から説明があったとおり、様々な制度を国が用意しております。論点1の女性歯科医師が育児や介護等のライフイベントに合わせて働き方を柔軟に変化させ継続して就業するために必要な体制整備について、既に日本医師会で活動されている所がありますので、ここについて御説明していただけますと次の論点に進みやすくなりますので、笠井構成員、よろしくお願いいたします。
○笠井構成員 参考資料4です。男女共同参画委員会という日本医師会の中の組織に作っていただいた資料です。もう1つ実務団体として日本医師会女性医師支援委員会が両輪の輪としていっているということです。これはロジックのほうをやりますので、こういうことをタイトルで作ってもらって。前半の所は今の実況を説明してありますから割愛いたします。18ページぐらいから入らせていただきたいと思います。
 これは、まず現状の把握をやっております。現実にどのようになっているか、給与はどのようになっているか、育児休暇は取れているかどうか、休み中の給与はどうか、あるいは育児休暇の取得率を書いております。特徴的なものとして23ページがあります。今我々はここに注目して、これを何とかしたいということで少しだけ横道に逸れますが、いかに女性が働きやすくするかというのは、育児休暇率、休業の取得率が1つのバロメーターであると書いてあります。
 上のピンクが女性です。だんだん取得率が1年とか1年半とかになってきて、女性の場合は90%、でも10%取られない方がいらっしゃいます。下のブルーは男性です。男性医師、これは日本の全体ですから我々の医師もそうだったのですが、実は男性は2.6%しか取っていない、この辺りが少し改善して、私がいつも申し上げていますように男性と女性の差をこの辺りで、もう少し合うようにしていかないとうまくいかないということがあります。
 それは別にしていろいろな法律がありますので、それなどを説明しております。これを説明する場を私どもは設けており、私は全国にこのデータを持ってずっと都道府県医師会などを回っておりますし、自立的にできるようにホームページでどこでも御利用くださいということで提供している内容です。そういうものを持って日本全国を講演して回って説明会を開催しております。今年も20数回全国を回っています。そういうところで、こういう法律がある、制度があるということを病院の管理者、理事長、事務担当の方、職員を含めて案内して来ていただいています。夕方、仕事が終わった頃にそこに出掛けて説明しています。
 なかなかこれを分かっていただくのも大変ですし、病院の事務長はよく分かっていらっしゃいますので問題は簡単なのですが、やはり管理者によく知っていただかないと、こういうことは御理解いただいて事が進まないということで、先ほどお話がありましたように条件を1枚1枚示しながら説明しております。産前、産後の休暇を含めて国のルールはどのようになっているか、27、28ページぐらいですが、そういうことを徹底していただいて法の説明をしております。
 特に労働基準局の方にも御説明をいただくこともありますし、厚生労働省の方に御説明いただくことも援助としていただいております。なかなか、現実はまだ取れないので、これで出てきた問題を今度はPlanからDoの状態になっているということを御理解いただきたいと思います。29ページは、労務管理の問題です。先生方が働きやすいのにはどのようにしたらいいのかという労務管理の支援ツールを作っており、これを全会員に配布して、ルールに従っていくことができれば勤務環境も改善するということをやっております。
 現状の把握について、先ほども出ておりましたが、病児保育とか育児の問題が出ておりましたから、その辺りのサービスをどのようにしたら提供しやすくなるかということをここでお示ししております。現実に院内にある所、近所に預ける所等、いろいろな方法があると思います。そういう方法についても説明を申し上げますし、これに対する補助金のルールについても説明しております。
 病児保育が大きな課題であり、それは身近に一番やらなければならないことですから、今これについてはかなり力を入れてやっております。院内でも病児保育をやってもらえるように管理者にお願いしているということもあります。ただ、残念ながら33ページの表に書いておりますが、大きな組織の病院、国公立の病院ではとてもうまくいくのですが、民間となるとなかなか普及が難しい、ということは規模が小さいということですから、今後は地域の保育所との契約に今進んでいるわけです。
 その辺りが保育状況をずっと調べております。病児のときの対応も書いております。続いて、40ページ以降です。今ここに縷々お話が出ました問題点が42ページの表に出ております。この辺りの問題をどのように整序してどのように対応していくかということを今やっております。その中で、どういう支援があればいいのかということを43ページに書いております。ワークアンドライフバランスについては、いろいろお伺いして、40ページの現状調査から分かったことをここに羅列いたしました。
 これからが委員長のお話の答えですが、47ページ以降に書いております。こういう法的なルールを現場の先生方に御理解いただく、現場のリーダーや組織の管理者に御理解いただくことを説明しております。
 前段として状況を申し上げましたので、どのように対応すればいいのか、こういう制度を是非、御活用くださいということで、医療に関係することは皆様方よく分かっていらっしゃるのですが、国全体の制度となると大変難しく分かりにくいです。御承知のように男女共同参画に国は約8兆円の予算を付けて今実施しておりますから、それだけの中で考えればこれは僅かな額ですが、きちんとこういうものを整備しております。
 今度、安倍首相が三本の矢に入れましたから、この辺りが手厚くなってくるだろうと私たちは考えております。つきまして、今でもこういうものがありますので、是非利用していただければな、と思っています。また、イニシアルアクセスがいろいろ分からないことを私どもは説明しているつもりです。この辺を地域の医師会の現場の窓口に分かっていただくように説明しております。そういうことをするのが支援センターの仕事としております。
 最後は若手の先生方に対してのフォローはどのようにしたらいいかという問題点のために、実はまだ医者になる前でお子さんは関係ない世代の方々に少し聞いたものが最後に付けたアンケートです。こういう希望を持って皆さん方が資格を取得して来るわけですから、なるべく私ども先人としては、この方々が満足できる環境を作っていきたいと思っております。
 最後に1つだけ申し上げますが、実はこういう問題を皆さん持ってきていただいてPlanをするわけですが、もうDoの時期になっています、そろそろ私どもはCheckの状態へ持っていかなくてはいけないと思っているわけです。来月には多分、九大の先生方もいらしていただけると思いますが、全国の大学、全国の学会の女性医師を担当している皆様方、約300、400人に日本医師会に集まっていただいて、お互いに問題をどのように解決すればいいかシェアするという会を来月、毎年1回ですが全国的に開いております。
 私どもの事業は国の委託事業ですから、会員であることや会員ではないということは全く関係なしにオープンにするようにいたしておりますので、そういう場を御活用いただければと最後にPRさせていただきました。ありがとうございました。
○三浦座長 これまでも、日本医師会の取組を御紹介していただき、私どもは非常に参考になっているところです。正しく、PDCAサイクルで言うとDoの場面をしっかりやられており、Checkに移ろうかなという取組の御紹介でした。こういった取組は、多分、歯科でも有効ではないかなと。私どもは、医療に関する法律は科目の中でも習うところなのですが、こういった女性参画に関わるところは習っておりませんので、管理者・開設者の先生方におかれましても、なかなか細かいところに関してはよく御存じなく、活用できる制度を見逃してしまっている可能性があるので、この辺りをシステムとしてバックアップして、例えば日本歯科医師会がイニシアチブを取っていただいてやっていただくというのは、1つの有効なところかと思いますが、柴田委員、その辺りはいかがでしょうか。
○柴田構成員 医師会の取組には感心しております。歯科医師会も、こういう取組ができればいいかなと思っております。ただまず、一番は、スキルアップをどのようにするかだと思うのですね。場所が大学などであるといいのですが、なかなか地方だと難しいかなと思います。その点は医師会はどのようにお考えでしょうか。
○笠井構成員 スキルアップは、私もとても大事だと思っており、スキルアップ研修には、かなり力を入れております。我々は全国に及びますので、いろいろな所でやります。医師会の場合は、大学ばかりではありません。例えば、内視鏡をやりたいとなると、地域で内視鏡がどこが多いかは我々はよく知っておりますから、そういう相談があればあの病院のあの先生にお願いできますか、というプライベートなお願いもいたします。それが、女性支援センターのバンク事業の1つです。バンク事業は2つあって、1つは細かい配慮の対応をする相談窓口がバンク事業です。職務安定性です。もう1つは、今申し上げた環境整備という全体の国の事業がレベルアップをし、その2つをやっておりますので、その辺りのスキルアップをやっております。それから、もちろん大学でそういうものがあったらお互いにシェアするようにしておりますし、本当のスキルアップになりますから、我々は職人ですから、それは大学でしたり、地域の病院に管理者に来ていただいて理解いただいてという仲人をしております。
○柴田構成員 歯科の場合ですと、なかなか病院が少ない、全く歯科がある病院もないという地域がありますから、その辺りが非常に難しいところかなと。大学がある地域では可能かと思うのですが、できるだけ歯科医師会としてそういったことも考えていきたいと考えております。
○三浦座長 ほかに確認したいことはありますか。
○羽村構成員 笠井先生にお聞きしたいことがあるのですが、女性医師の支援というのは、医師会に入っていようが入っていまいが、女性であれば支援を受けられると考えてよろしいですか。
○笠井構成員 女性支援センターは国の事業ですから、サービスはそうではありません。全体に平等にどなたでも。若い人たちは、医師会に入っていない方も多いものですから、現実はそういう方からの相談が多いですね。ですから、きちんとやっております。
○羽村構成員 すばらしいなと思ったのが、事業の2番目に医学生、研修医等をサポートするというのが入っていて、誠に申し訳ないのですが、苦言を呈するようですが、今の歯科医師会に歯科医学生をサポートするという視点は全く欠けているかなとは思います。
○三浦座長 よろしいでしょうか。そうしましたら、時間の関係もありますので、論点2に移ります。また、あとで時間を見て、全体を通したディスカッションをできる時間がありましたら、遡って質疑を受けたいと思います。
 続いて、裏面の論点2ですが、先ほど森尾構成員から教育システムについて、大学でICT等も活用したものが十分更に活用できるのではないかというような御指摘があったところです。ここについて、追加の御意見等がありましたらお受けしたいと思います。いかがでしょうか。特に、内容的には研修等いろいろありますので、先生方既にやられている事例や、このようにしていったらいいのではないかというようなお考えがありましたらお知らせしていただければ幸いです。
○羽村構成員 笠井先生にお聞きしたいのですが、女性歯科医師の職場環境で、仕事を続ける上で必要な制度、支援、在宅研修制度が意外と医師では少ないですね。
○笠井構成員 eラーニングとかそういう意味ですね。
○羽村構成員 ただ、ここに出てきた2番目は、歯科では非常に多いような形ですが、柴田先生、医師と歯科医師では何が違うのですか。何かお聞かせいただければすごく助かります。
○笠井構成員 インドアとアウトドア研修のことになってくると思うのですが、座学のような医師会には生涯教育制度がありますから、それが年に1万回ぐらい各医師会や各組織などで開いております。それに、大抵の先生は参加しないといけないということで、またそのような資格制度をだんだんとかかりつけ医研修にしていこうとかいろいろな思いを持っており、広く国民に資するためのレベルアップをやっております。ですから、それが座学ですね。それで知り合ったところから、今度は我々は、歯科の先生のようなスキル、テクニカルなものは、実は余り現実的にはないのです。そういう所で勉強するのが主体になります。あとは、医局の仲間や地域連携ができておりますから、機能分担というところで済ませています。全部を全部1人の医者がするわけではありませんから、かかりつけ医的な医師と専門性を持った医師、専門性のスキルばかりでなく、知識を持った医師という振分け機能も含めて研修しております。ですから、かなり生涯教育でカバーしていることが多く、その中のどこかで出ていただいているという研修をやっております。
○羽村構成員 どうもありがとうございます。
○柴田構成員 歯科医師会ですと、6種会員という制度があり、臨床研修歯科医はそこに入っていただいて、歯科医師会が主催する研修会には出席できるというシステムはありますが、入会している方はまだ少ないです。その辺りのところも、今後力を入れて、6種会員を増やしていきたいとは考えております。
○三浦座長 歯科医療と一般の医療の違いというものが、多分研修会等の提供体制の違いに表れているのかなと理解をしているところです。それから、先ほど柴田構成員から御指摘があった、医科大学は各都道府県に1校は必ずあるという体制の違いも非常に大きいのかなと思うところです。ただ、いずれにせよ、学びたい、復帰するために学ばなければいけないという明確な意思を持っている方に対しては、何らかの形でサポートをしなくてはいけないということは、これは当然のことで、そのやり方が直接的な講義のやり方か、eラーニング等を使ったやり方か、歯科の特殊性も鑑みて、最適な方法を選んでいく必要性があろうかなと考えているところです。
 それから、この2番目の論点について、何か御質問や追加発言等ありますか。特に大丈夫でしょうか。そうしましたら、引き続き論点3も教育や研修に関わる事柄です。女性歯科医師がキャリアパスを描けるような卒前教育や臨床研修についてということで、これまでの議論を踏まえますと、女性歯科医師だけではなく、若手の男性歯科医師も含めて考えていく必要がある内容かと思います。ここについて、何か御意見や、自分の所はこういった取組をしているといった情報提供でも構いません。内容的には、大学が絡まる所が多くなるのかなというところですので、森尾構成員、羽村構成員に是非御意見を頂けたら幸いかなと思っております。
○森尾構成員 私が勤務しております東京医科歯科大学では、学生支援・保健管理機構の中に、学生・女性支援センター、またその中に男女共働・キャリア支援部があり、女性研究者も含めて男女問わずですが、支援をしております。そこの先生が、キャリアに関するレクチャーを行ったり、イベントを行っております。歯科のほうでも、選択授業ではあるのですが、先輩歯科医師からの話を聞くといった授業も入れてはおります。ただ、もう少し入れたほうがいいのかなとか、それは選択講義なもので、必修という形でもう少し増やすこともあるかなとは思っております。
○笠井構成員 参考になるかはあれですが、私どもは2つの方法があります。1つは、全国で医学部学生と研修医が自立的な取組をやっていて、我々は補助金をお茶代として出すだけなのですが、約80回ぐらい年間地域の支援センターのような所に主催をお願いするのですが、20人ぐらいの会を開催しています。、そうやっていろいろな問題を出していただいて、我々に伝えていただき、また返すという、若い人の地域からの声の取組を持ち上げております。それから、今度はロールモデルのことですが、全国の医学部向けに雑誌を年間4回季刊号で、「DOCTOR-ASE」という名前で、その本を全部の学生に配布しております。その中に、キャリアパスを含めて先人の夫婦でドクターの場合、あるいはどこかに留学する場合など、いろいろなキャリアの問題を対談あるいはデータとして配布する取組をしております。これは、日本医師会の予算の中でやっております。かなりの出費になりますが、役に立ってくれているのかなとは思うのですが、そういう取組を直接的に学生に届くようにやっております。
○水田構成員 私どもの大学では、男性も女性も関係なく、開業していらっしゃる先輩が定期的に来られてお話を聞きます。キャリアパスかどうかは分からないのですが、若くて開業した方もいらっしゃいますし、よそで仕事をなさっている方もいらっしゃるので、そういうお話を聞いて、参考にして、それをきちんと授業の中でやっております。
○羽村構成員 まず女性に特化したところでは、女性の卒業生の集まりがあるのですね。それが、年に1回学生も含めて集めての行事が現在行われております。これは、作るときに大分大変だったようで、私どもは同窓会があるのですが、同窓会としては同窓会員だけを集めようとしていたらしいのですが、そうではなくて女性の卒業生に関しては同窓会に入っていようが入っていまいが関係なく集めるというところで、御苦労されているようです。
 それから、男女に限らず、一応1・3・5の奇数年には将来どのようになりたいかというワークショップを必ず1日やり、1年生のときに卒業してからどうしたいか、3年生のときには20年後、5年生になるともっと近く10年後はどうしているかというワークショップをやっておりましたが、今年から5年生はなくなって、1年生と3年生だけでやろうと。5年生になると、そのワークショップをすると、出席者がどうも少なくなってきて、近い将来を見据えた国家試験や卒業試験などに頭が行きがちで、余りに欠席が多いというので、今年からそれは控えましたが、一応奇数年ではやっております。それから、同窓会にお願いして、年に1回OBの講演会、学生に対する講演会を必ずやることと、同窓会から学生向けの新聞を出してもらい、季刊で年4回なのですが、それを学生たちに配ることをしております。また、大学としては、どうしても私どもは大学の卒業生で身近なところにいるといいますか、卒業生でなかなか他大学に行く人が少ない大学ではあるのですが、それでも他大学で活躍している先生方を年に何回かお呼びして、教育講演会を不定期に行っております。ただ、それがどのような効果を得ているかどうかは分かりませんが、一応、人と人とのつながりでは一定の効果はあるかなとは思っております。
○三浦座長 各大学で本当に工夫をされた取組をされているということで、いろいろな取組の中でやはり視点が学生に直接アウトリーチをどのようにしていくのかというところに広がってきているのかなというような印象を持ったところです。5年生の出席率が余りよくないので見合わせたというところですが、臨床研修のどこかに本当は入れたいところではありますね。学部を卒業して、国家試験を通って、羽ばたく前の臨床研修を終えて、今一度自分のキャリアパスを見つめ直す機会や何かそういったようなものが今後入れられていくといいのかなと思うところです。この辺りは、また各大学でかなり講義の中でキャリアパスに関してのレクチャー等を入れていらっしゃるという事例も、先生方からの情報提供で分かったところでした。ありがとうございました。そうしましたら、論点3について、ほかに何か追加の御発言などはありますか。
○竹内参考人 歯科医師会でも「Together」という冊子を発行しており、会員、非会員問わず、年1回全歯科医師に送付しております。ただ、コマーシャルが余りうまくないのかもしれないのです。医師会さんは年4回発行しているとのことで、予算のこともあると思いますが、もう少しアプローチを上手にしていきたいと思います。私は今日、東京都女性歯科医師会の副会長としての意見としては、最初に言いましたように、歯科医師の場合個で働いているので、同窓会でも把握し切れない方がすごく多いのですね。ただ、やはりどこか地方に行かれても、必ずそこの県には歯科医師会がある。この間、日本歯科医師会で各県の女性歯科医師の会を一応調べましたら、今39あるのですね。それ以外にも同窓会内に組織されているものもあります。ですから必ず学生のときから「地元に女性歯科医師の会があるから、悩んだり困ったなと思ったらそこに相談してみたら」とか、それからまた「地元に必ず歯科医師会があるからそういう所にも仕事のことやスキルアップに関して情報がありませんか」というようなことが相談できる窓口が全国の歯科医師会に構築できればいいなとは感じております。なかなか働いていなかったりすると、歯科医師会の門をたたくのは非常に難しいです。関東は1都7県で女性歯科医師の会を組織しているのですが、毎年1回集まりがあり、この間も女性歯科医師の会の役割としてスキルアップを図れる講演会の開催や、情報交換の場、身近で悩みを相談しアドバイスをもらえる仲間の存在、それからストレスを解消できて気楽に参加できる場などが挙げられ、女性ならではの交流会として楽しく貴重な機会となるメリットはあるだろうという結論に達しましたので、一応御報告させていただきます。
○三浦座長 貴重な情報提供ありがとうございます。やはり、場の設定として、歯科医師会は全国の都道府県に設置されているといった良い点がありますので、是非更に推進をしていっていただければ大変有り難いかなと思います。
 そうしましたら、論点4と5について、意見をお伺いしたいと思います。4番目については、その他女性歯科医師の活躍を推進するために更にどのような論点が考えられるかということで、これまでも先生方から御発言を頂きましたリーダーシップ研修や管理職研修の必要性等が今後の課題として掲げられております。これ以外に、新たな視点や論点がありましたら、この機会にお知らせをしていただければ大変助かるところですが、いかがでしょうか。これまで出てきた意見では、リーダーシップ研修等はむしろ学部教育からやってもいいのではないかというような御指摘があったところなのですが、もうライセンスを取った歯科医師に限らず、幅広に対応していく方向性を強調するというところでよろしいでしょうか。
○柴田構成員 歯科の場合には、やはり手技が伴うのは難しいですよね。同じスキルアップでも、ほとんど歯科の場合は見学して覚えるものではなく、実際問題として手技で覚えていくものがほとんどなので、そこをどのようにしていくか。
○三浦座長 そこの特殊性を考えて、スキルアップ研修等でどのように生かすかというところですね。それは、御指摘のとおりですね。この辺りは、やはり工夫をする必要があろうかと思います。その点も強調して書いておきたいと思います。そのほかに、何かありますか。よろしいでしょうか。そうしましたら、5番目の上記を踏まえという所で、非常に丸めた形の論点なのですが、行政、関係団体、医育機関、学会等にどのような取組が期待されるかです。これまでも、論点1から4までの議論について、取組の実施主体や内容についても触れていただいたところでした。その他、先ほど水田構成員からも御発言があったところですが、誰がどのように何を展開するのかを明確にしたほうが、効果的な展開が可能であるかと思うところなのですが、その点について何か追加で御発言がありましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○水田構成員 やはり見ていると、私どもの卒業生もそうですが、歯科医師会に入っていない人がいるのですね。なぜ入らないのだろうと。柴田先生が先ほどおっしゃったように、入っていると情報がものすごく来るわけですね。それが大事で、その中から自分が選択して講習会に行ったりできるから、そういうことをしたほうが私もいいと思います。それから、この頃は同窓会にも入らない人が出てきているのですよね。何を考えているのだろうと思うのですが、同窓会費はそんなに高いわけではないですし、卒業の前に私は何回も「励ます会」のときには、同窓会はこれだけしてくれるのだよと。君たちが受けたものを、一人前になったら自分たちができるようにして戻すことも大事なのですよと、下の若い人にしてあげなさいというのだけれども、やはり入らないですね。何でだろうと思うのですが、何か魅力がないのだろうと。ですから、是非歯科医師会に入れることと、同窓会に入れることに、今私たちはものすごく力を注いております。
○柴田構成員 羽村先生、今、日本歯科大学で例えば卒業して同窓会に入らない人は、何パーセントぐらいいるのですか。
○羽村構成員 卒業時に同窓会費を集めるのですが、これが国家試験の発表の前に集めるものですから、大体8割ぐらいが納めますが、2割ぐらいは納めなくて、その2割の子たちの集めろというプレッシャーが結構強くて、大学からも入ってくれというお願いをしておりますが、それぞれ研修が終わっていろいろな場所で一次医療の場に入っていくと、またそこで入るというケースが多いようですね。ですから、最終的にはかなりの確率だとは思いますが、卒業時には大体7〜8割ぐらいで、以前は強制的に徴収していたのですが、なかなかそのようにもいかなくなったのと、一時個人情報保護の関係で、個人情報の取扱いでどこに住んでいるかとか連絡方法を同窓会に知らせることができない状況もありましたので、それで少し厳しい時期はありましたが、今は先ほど水田先生もおっしゃったように、同窓会が卒業後の謝恩会の費用をかなり持つのですね。それにより、それだけやってくれているのだから入れということで、かなり入る人は多くなったかとは思います。
○柴田構成員 入会するのは開業時や開業前後が多いと思われます。その後から入会してくるパーセンテージはすごく低いですね。
○笠井構成員 組織の加入率は、どこの組織も同じ問題を持っていらっしゃいますね。私どもも、情報を使える手段がないのですね。プライバシーで出ませんから、こういう大事な、例えば薬の副作用が出たとか、どういう感染症が出たなどというときに、使いたいときに会員にはすぐにいろいろな方法でできますが、そういうことがあるので是非と思っており、どうすればいいかと。まず、今年度始めたことは、研修医は2年間ありますので、その会員は日本医師会の会費は無料といたしました。それをやりますと、我々も三層構造で地域の医師会と県の医師会と日本医師会の三層構造になっておりますので、だんだん県や地域の先生方にも無料ということが広がりましたので、取りあえず情報の伝達、あるいはその間にアクティビティーを理解していただくという方向をやりました。ちなみに研修医の会費は年間6,000円なのですが、それは今のeラーニングのようなメディアを使う方法、それから日本医師会の雑誌はタブレットで読めるようにいたしました。タブレットで読んでいただければ送らなくて済みます。いろいろな方法で、そういう情報はそこを使って伝えるというような方向にいたしました。始めたばかりですから、加入は皆様方御自由ですから、8,000人生まれて半分でもやれれば、たまりたまれば伝達のツールができると。そこで、eラーニングで勉強していくという方法を考えております。
○三浦委員 医療というのは、絶えず学ばなければいけないところなので、どうやって情報を伝えていくのか、その場の設定が非常に重要だなという認識を改めて持ったところです。先生方におかれましては、まだまだ御議論があろうかとは思いますが、そろそろ終わりの時間に近づいてまいりました。この辺りで、今日の議論を終了いたします。そのほか、何か次回以降資料提出等を予定されている先生がいらっしゃいましたら、この場でお知らせいただけると助かりますが、特にないでしょうか。
○和田歯科保健課長補佐 本日は、御審議を頂きありがとうございました。次回の日程については、決まり次第御連絡をいたします。
○三浦座長 それでは、本日のワーキンググループはこれにて閉会といたします。いつも、本当に活発な御議論をしていただき、座長として有り難い限りです。心より御礼申し上げます。先生方、貴重な御意見をありがとうございました。


(了)

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