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2015年12月2日 平成27年度第7回血液事業部会運営委員会議事録

医薬・生活衛生局血液対策課

○日時

平成27年12月2日(水)
18:30〜20:00


○場所

厚生労働省専用第22会議室(18階)
(東京都千代田区霞が関1−2−2 中央合同庁舎5号館)



○出席者

委員:(6名)五十音順、敬称略、◎委員長

大平 勝美 岡田 義昭 ◎田野崎 隆二 花井 十伍
室井 一男 山口 照英

日本血液製剤機構(JB):

秋山 裕治 伊藤 浩和

化学及血清療法研究所:

宮本 誠二 横井 公一 千北 一興 城野 洋一郎

TMI総合法律事務所:

葉玉 匡美 森川 久範

事務局:

武井 貞冶(血液対策課長) 近藤 徹(血液対策課長補佐)
金子 健太郎(血液対策課需給専門官) 山田 雅信(審査管理課長)
須田 俊孝(監視指導・麻薬対策課長)

○議題

・化血研の血液製剤の代替製品を供給する製造販売業者の状況について
(一般社団法人日本血液製剤機構(JB))
・患者へのインフォームド・コンセントについて
・化血研第三者委員会調査結果報告書について

○議事

○近藤血液対策課長補佐 定刻になりましたので、「平成27年度第7回血液事業部会運営委員会」を開催いたします。

 なお、本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。

 本日の出欠状況ですが、運営委員会委員6名全員の御出席をいただいています。

 また、日本血液製剤機構より、秋山裕治代表理事・理事長、伊藤浩和理事・戦略本部長、以上2名に参加いただいています。よろしくお願いいたします。

 また、本日は血液対策課に加えて、後ほど、山田雅信審査管理課長、須田俊孝監視指導・麻薬対策課長が出席する予定です。よろしくお願いいたします。

 以上、委員の出席の報告と参考人及び事務局の紹介とさせていただきます。

 カメラの頭撮りは、ここまででお願いいたします。

 それでは、以降の進行を田野崎委員長にお願いいたします。

○田野崎委員長 事務局から審議参加に関する遵守事項について報告をお願いいたします。

○近藤血液対策課長補佐 本日、出席いただいた委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受け取り状況を報告いたします。

 本日の検討事項に関して、「薬事分科会審議参加規程」に基づいて利益相反の確認を行いましたところ、議題1〜議題3に関して室井委員が、関連企業より一定額の寄附金・契約金等の受け取りの申告がなされたため、議題1〜議題3の検討に当たっては、意見を述べることはできますが、議決には加わらないこととさせていただきます。

○田野崎委員長 ただいまの説明について御意見・御質問はございますか。特になければ、競合品目・競合企業の妥当性を含めて御了解いただいたものとさせていただきます。

 それでは、事務局から資料の確認をお願いします。

○近藤血液対策課長補佐 事務局から資料の確認をさせていただきます。

 表紙が議事次第、2枚目からは座席表が3枚あり、それぞれ議題1、議題2、議題3に対応しています。

 次に、委員名簿、参考人名簿、運営委員会規程があります。

 次の議題1に対応する資料1は、企業の情報が含まれておりますので、委員限りとさせていただいております。

 資料2、患者へのインフォームド・コンセントの案については6ページまであります。

 資料3−1は、第三者委員会の調査結果報告書の要約版が2枚あり、最後が報告書本体で資料3−2となります。

 不足がありましたら、事務局までお知らせください。

 以上となります。

○田野崎委員長 それでは、早速、議題1に入りたいと思います。

1118日の第6回運営委員会で、化血研の製剤の代替品を供給するメーカーの状況はどうなのかという御質問をいただきました。本日は、代替品を供給しています日本血液製剤機構(JB)の方にお越しいただいていますので、JBから資料1の説明をお願いいたします。なお、資料1については企業情報を含むため、委員限りの資料となっています。

 よろしくお願いします。

○日本血液製剤機構秋山理事長 ただいま御紹介いただきました、日本血液製剤機構の理事長をしております秋山でございます。

 今、お話をいただいたことを受けまして、お手元に4枚構成で資料をお届けしていると思います。順次御説明をさせていただきます。

 まず、1ページですが、私どもは御承知のように201210月からJBと呼ばせていただきますが、新しい姿でスタートしました。

 スタート当初から私どもはいろいろなステップを踏んで、1つの統一した事業体にしなければいかんということで、3つの段階に分けて展開してまいりました。

 第一段階としては、いろいろな文化・歴史が違いますので、業務の引継ぎや経営あるいは意識の統合というステップを踏んでまいりましたし、第二段階としては、もう一つ事業運営・経営ということで、新たに今年度の4月から第二段階、第三段階へ踏み出そうということで、お手元の資料の第二段階のところに書いてございますが、いろいろ内部の体制整備を行いまして、1つ大きなポイントとしては供給体制の一元化。自らの手でつくって、それを特約店、卸の皆さん方に物流をお願いし、なおかつ私ども自体でいわゆるMR、営業の人間を抱えまして、医療機関にきちんとした情報と商品をお届けするということを今年4月からやりました。次からは第三段階ということで、内部の足固めをもう一つブラッシュアップしなければいかんということで、お手元の資料の「現段階」というところにございます。

 ただ、ここで申し上げさせていただきますと、今年4月から供給の一元化ということで、私どもが自らの手でつくったものをきちんと特約店さんにお願いして、それを医療機関にお届けするということで、いろいろな情報の提供あるいは実際に医療現場でのニーズ・シーズ、御要望にお応えするという意味では、今回いろいろなことがございましたけれども、ある意味では混乱を避けるということで、いろいろ情報を自ら集められたということは私どものタイミングとしてはよかったかなと。

 御承知のように、私どもJBの基本理念は「善意と医療のかけ橋」ということを標榜しておりまして、そういう意味でものづくりから実際に医療現場で使っていただく商品の評価あるいは貢献ということが、いろいろな物流を含めて情報がアップ・トゥ・デートにいろいろ収集できたかなというのが率直な今の私どもの気持ちでございます。

 そういう段階に来ておりまして、今日は実際に今回の件に対して私どもでできる代替出荷の状況について御報告させていただきます。

 資料1−2に「社内資料」と書いてございますが、昨年のアルブミンの市場、アンチトロンビン、次のページに凝固系の第IX因子ということで典型的な例を3つ出させていただきました。この中で、昨年のアルブミンのマーケットで言えば約260万本というのがトータルのマーケットでございまして、左側が昨年の実績をベースに考えたそれぞれメーカーのシェアの数字でございます。ただ、今回の点を受けまして、JBとしても患者さんのためということで増産を図っておりまして、右側にピンク色で書いておりますけれども、化血さんが出荷しておられた分の50%近いところまでのカバーは何とかできるかなという状況になっております。

 次は、アンチトロンビンIIIのマーケットでございます。これは、全体合計で言えばちょっと小さなマーケットなのですが、年間36万本ぐらいというデータと私どもは認識しております。この中で約半分弱のシェアを私どもが持っておりましたけれども、今回さらにできる限り協力しなければいけないということでやりくりしまして、化血さんのデータの約半分程度は何とか我々が頑張ってできるかなという数字になっております。

 これが2つの商品の実態であり、私どもとしてできる数字ということでございますが、次のページに書いてございますように、第IX因子の製剤につきましては大変申しわけないのですが、マーケットは化血さんが国内ではトップメーカーの立場でおられた。外資の部分が大変大きなマーケットになっておりまして、私どものシェアというのは大変ちっぽけなところになっております。この商品をどうするかということですが、工場の設備的な面がございまして、すぐに数量をアップするのが困難で、ごらんいただきますとわかりますように非常に苦渋のところでございます。こういう実態は実態として御理解いただかなければいけないし、御理解いただきたいと思っております。

 最後の4ページでございますが、これは釈迦に説法というか委員の皆様方はとっくの昔に御承知だと思うのですが、こういう連産構造ということで、ものづくりをしていくのに時間を必要とするということで、我々がいろいろ製造計画を変えてやるにしても、原料の確保、人の確保あるいはシフトといいますか、生産時間を残業などその他で極力補うということをしても、どうしても時間がかかってくるということは、ぜひ御理解いただければありがたいと思っておりまして、これが現実私ども社内でどこまで協力できるかという実態で、主な3製品ということでお話をさせていただきました。

 以上でございます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、委員の先生方から御意見・御質問ございましたら、よろしくお願いいたします。

 花井委員どうぞ。

○花井委員 御説明ありがとうございます。JBさんは新しい組織ということで、非常に急速に体制整備されていると承知しております。今日の御説明でもそのようになっておるようですけれども、今回はあいにく1社がショーテージしたことについて、残念ながらそれに対応するものがほかにないということで、国としても苦渋の選択で完全に合法と言えないものを出荷する、ある種特殊な状態になっているわけです。

 組織体制が、キャパシティーからいったらもうちょっといけそうに思えるのですが、今は多分時期としてもかなりやっている時期なのだと思うのですが、今後JBさんのパフォーマンスが期待どおりになったとしたら、特に免疫グロブリンですけれども、今考えているよりはかなり増産は可能な体制になっていくと考えていいのでしょうか。アンチトロンビンIIIとアルブミンについても同様の質問なのですけれども。

○日本血液製剤機構秋山理事長 今は、1ページの一番下のパラグラフにかかっていまして、1つは効率的な運用もしなければいけない。工場が2カ所ありますので、それをどううまく運用していくか。場合によったら、スケールアップを考えて集中してやったほうがいいかもしれないとか、ざっくばらんに申し上げましていろいろな角度から、例えば、グロブリンでももっと増産体制に入らなければいけない。そうすると、実際に工事のスケジュールから一体どのくらいのスケールアップをするかということも含めて、全体のグランドデザインと呼んでいるのですが、それをきちんと我々のほうでつくって、供給という面で混乱が起きないようにしなければいけないなと思っています。それが今回のようなことで急にバーが上がることに対してのリスクマネジメントについては、私ども自身でもある程度は考えていかなければいけないのですが、大きなレベルでも皆さんと相談しながらやっていかなければいけないかなと思っています。それが能力だけなのか、あるいは在庫というものを含めて考えるのか、その辺についてはいろいろ皆さん方の御意見をいただきながら取り組んでいかなければいけないなと思っています。

○花井委員 今の御説明は全く不可能な話ではないと承ったのですが、そういう理解でよろしいですか。

○日本血液製剤機構秋山理事長 マーケットがどこまで伸びたりいろいろするかというのはありますので、その都度見合いの中でできることはやらなければいけないし、本当のところ何年先にどうなるので、どこまでつくるかという具体的なデザインを描くときに、スケールの問題、それにリスクマネジメントという面で見たときに、今回のようなことは起きてはいかんとは思いますが、そういうときのバッファーというのか、そういうことは私ども1社ではなくて、メーカーさんと相談しながらということも出てくるかなと個人的には思っております。

○日本血液製剤機構伊藤戦略本部長 済みません、花井先生の御質問にお答えしますと、既に御存じのように分画、リコンビナント以外の市場というのはそう大きく伸びていくというような状況ではございません。ですので、メーカー側が少し大きな設備投資を積極的に展開できるかというと、民間の力だけで、例えば今、我々が売っているキャパシティーの倍のキャパシティーのものをすぐつくるかというと、多分なかなか難しい判断になってこようかと思っています。今私どもが計画しておりますのは、将来私たちがどう成長していこうとしているかというものに合わせたような形の設備投資ですので、30年、40年もつような設備を私たちは持っておりますので、その先を見越したキャパシティーに合わせますので、例えば、近未来ですと我々の製造の今考えているものが終わりますと、随分キャパシティー的にはもちますが、では、10年後、20年後にどうなってくるのかという話になりますと、そういうところまで見られるかというのは少し難しいかと考えているということでございます。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 今日は御出席ありがとうございます。私も、ぜひ、この委員会に来ていただきたいなと思ったのは、今メーカーとしてのお話をされたのですけれども、1つは、メーカーというよりもう少し公的な立場というところがJBさんのほうではあるのではないかということで、それと化血研も公益ではないですけれども一般財団法人という法人格として製造にかかわっていたということで、そういう点ではかなり一般の製薬会社とは違った立場の形態として、国民に対してのいろいろな長期的な問題とかもありますけれども、安定供給的な問題が生じたときにどう対応するかというのは、これは行政のほうもしっかりとお願いすべき話だと思うのですけれども、そういう危機管理の問題として、どのくらい今回の件について対応していただけるのかというのが私も心配だったので、お越しいただくことになったと思います。

 先ほど原料の確保ということもおっしゃられたので、原料が確保されればもう少し増産が可能なのか。それから、これは昔の話になりますけれども、バイエルの製品が出荷できなくなったときに、日赤がクロスエイトを一生懸命増産するのに献血を全国に呼びかけて、当時の大臣も一緒になって、第VIII因子製剤をつくるために原料としていっぱい集めていただいたと。それをもとに日赤が頑張って製造したという危機管理としての一つのあり方というのがありましたけれども、今回どの程度そういう面で最大限努力していただくとか、第IX因子製剤につきましても旧ミドリ十字の系列の中では第IX因子を製造していただいたところとか、ここには出てこないと思いますけれども、日本製薬のPPSBとかそういうものもあって、そういうこともいろいろ考えますと、本当はなるべく外資系の遺伝子組み換え製剤に頼らずに、足らない部分については何とか献血血液でやるというのが本当は望ましいのではないかと私は考えていまして、そういう点を再考していただける余地があるのかどうか、そういう点も伺いたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

○日本血液製剤機構秋山理事長 いろいろ御指摘と御声援ありがたいと思っているのですが、全体の事業を見たときのお話で、私どもの原料は血漿でございまして、血漿をいただいて3社で今までやっていたということで、その中で1つのリスクマネジメントというのは、東北の地震の問題とかいろいろな災害が予想されるので、一応3社と話をしながら、いわゆる天災や災害でのリスクマネジメントを考えなければいけないというテーマで検討して、意見を集約しております。

 それに加えて、今回は事情も違うようなので私のほうからコメントできることは余りないのですが、メーカー3社ということでいえば、やはり限りがあることなので、そこはもう少しいろいろなリスクをもう一度見直していかなければいけないところはあるかなと。患者さんのところに製品が届かないというのが一番アンハッピーなことですし、それに向かってはいろいろ工夫をもう少ししなければいけないかなと思っています。

 それと、今お話のあったリコンビナント、外資ということで、はっきり申し上げて我々のほうも、そういう点では凝固系など取り組んでまいっています。ただ、これはすごく時間がかかるということも現実でございまして、戦力として貢献できるようになるまでにはまだ相当時間がかかるので、この辺についてはどういう形で展開していかなければいけないかというのは、私どもの製品のパイプラインをきちんと整理するという意味での1つ大きなテーマに入れて取り組んでやっているところですけれども、すぐ目先どうのこうのと言われると時間がかかるということは御理解いただかないといけないなと思っています。

○大平委員 今お聞きしたいところは、原料血液がある程度確保されたら、もう少し増産ができるのかどうかというお話をお伺いしたいなと思ったのですが。

○日本血液製剤機構伊藤戦略本部長 大平先生の御質問の血液凝固第IX因子の話でございますが、今、血液凝固第IX因子と同じような場所で違う製剤をつくっておりまして、そことのキャパシティーの兼ね合いが一つございます。今我々がおつくりしている第IX因子はお手元にあるような量でございますので、例えば、10倍、20倍程度までしか上げられないのですけれども、それぐらい上げたとしても、残念ながら設備的にも量的にもカバーできるような状況に今ございませんし、血液凝固第IX因子の製造というのは、工程そのものが化成品のようにパパッとつくれるようなものでも実はございませんので、人のトレーニング等々からかかっていかないと製造できないというのが現状でございます。

 あと、血漿があればというお話でございましたけれども、今回お示ししているキャパシティーに関しましても、実は今我々が持っているものよりもこれが続くのであれば、少し血漿量の話は出てくる可能性も含めた上で御提示させていただいております。旧赤十字時代のクロスエイトのお話もございましたが、今回もそのような対応で、例えば、これまでお休みだったのを稼働日に変えて製造した上での結果でございます。ただ、年度年度でばらつきがございますので、例えば、トップのキャパシティーならもう少しあるのかというと、ひょっとしたら可能性はあるのかもしれませんが、今、数年を押しなべて見るとこの数量しかつくれないというのが現状だとお考えいただければと思っております。

○田野崎委員長 ほかはよろしいでしょうか。室井委員どうぞ。

○室井委員 今の質問とも関係するのですけれども、資料1−4を見ると最終分画がアルブミンなんですね。つまり、血漿がたくさんあるとアルブミンもたくさんできると思うのですが、その前の段階の例えばアンチトロンビンIIIやグロブリンというのもたくさんつくれるような材料が得られると考えてよろしいのでしょうか。

○日本血液製剤機構伊藤戦略本部長 中間の原料としてはおっしゃるとおりでございます。ただし、それを最終的に製品にするといった場合に共通の設備が存在します。例えば、グロブリンをつくるとアルブミンのキャパシティーに影響があるとかそういう兼ね合いがございますので、原料があれば全てつくれるかというとそういうわけではございませんので、その品物の取り合いの中で最適な供給量を我々は御提示していくしかないなと今考えております。

○室井委員 あともう一点は、増産で半分ぐらいがアルブミンとアンチトロンビンIII、化血研を補えるという話なのですが、その増産というのは御社に無理はかからないのでしょうか。

○日本血液製剤機構秋山理事長 無理は一部承知で、現場に一番ストレスがかかりますので、勤務体系とか、もちろん残業あるいは交代勤務にするということでしのげるところはしのいでいこうということを織り込んだ中での今の話です。

○室井委員 無理はするけれども、リスクは最小限に抑えて増産できると、それがこの量だと考えてよろしいですか。

○日本血液製剤機構秋山理事長 先生のリスクを最小限とおっしゃるリスクがどういうところかはちょっとあれですが、きちんと我々が自信を持っていい製品をお届けしなければいけないし、それが使命でもありますし、その中でお話ししました人が足りなければ養成して使わなければいけない。それでだめなときは、また勤務時間を交代制にするとか、そういうことを組み合わせてずっと考えてやっていますので、明日からすぐこういう勤務というのもなかなかできないので、少しリードタイムが必要になって、極力我々はそういうものが少ないようにはして、できるだけ工事しなければいけないところはずらしてみたり、そういう工夫はさせていただいています。

○田野崎委員長 山口委員どうぞ。

○山口委員 増産については今議論していろいろ教えていただいたのですけれども、1点だけ増産ではなくてグロブリンのことでお聞きしておきたいのですが、今回、特例で御社のグロブリン製剤が目的外、効能外にも適応させていただいたという経緯がございます。本来すべきことではないのですけれども、その逆のことも言えまして、1社が特別な、いわゆるレアなインディケーションを持っているときに、そういう効能を複数社に持っておいてもらうほうが使う側あるいは規制する側としては望ましいと意見がこざいます。もちろん、そのためにどういう条件があったらそういう効能をとっておいていただけるのか。これは増産ではなくて、効能をとるためには多分臨床試験とかやらないといけないので、やったとしても先ほどの経営の観点からいくと、かなり大変な作業にはなることは重々承知しているのですけれども、患者への安全性というかセーフティネットをつくっておくという観点からはどういう条件があったら、こういう多種の適応についての開発はできるのでしょうか。

○日本血液製剤機構秋山理事長 今、条件とお話しいただきましたけれども、私ども社内ではブラッシュアップと呼んでいるのですが、お使いいただく医療現場で極力幅広い適応があったほうがいいというのはわかっております。ですから、そこはきちんと治験でデータをとって申請しなければいかんという手続を踏んで順番にやっておりますので、グロブリンでも今あるものプラス次のテーマは何かという形で、いつも商品の展開、それは私ども社内で戦略と呼んでいますが、それに反映させて運営しておりますので、そういう役割というのはこういう事業をやっている以上避けて通れない道だなと思っています。

○日本血液製剤機構伊藤戦略本部長 他社さんのことまでは憶測になるのかもしれませんけれども、グロブリンに関しては今でも各メーカーが数本の臨床試験を走らせております。これまでの考え方といたしましては、グロブリンで新たに救える患者様がおられるのであれば、他社様がとられているものと違うものにしたほうが、今までお救いできていない患者様に手が届くのではないかというのが我々の開発の一つの大きな目的でしたので、今後、こういうことを想定するとなると、その中にどう危機管理的な要素を入れていくのかというのが新たな観点として私たちが今後考えていく話で、これまではどちらかというと、そうではない方向の発想で適応しようと考えて臨床試験をしてまいったところでございます。

○山口委員 もっと有効性を広げていく戦略というか、そのことによって広い患者さんに使っていけるという、そこは非常によくわかっていて、今回のようなケースでどうしても適応外使用という話になったときに複数社に持っておいてほしいという気持から、例えば、オーファンドラッグの指定とかいろいろな制度があるとは思いますけれども、どういうものをつくっていただければ、そういうところにいけるのかということな です。

○日本血液製剤機構伊藤戦略本部長 私、戦略を担当してそういうことも担当しているのですが、今の山口先生の御質問にすぐにお答えできるものは残念ながら持ち合わせておりません。申しわけございません。

○田野崎委員長 よろしいでしょうか。

 本日は、御出席いただいて具体的な数値を提示していただいたことによって、現場での状況が今まで以上にいろいろよくわかったことと思います。今のディスカッションにありますように、今回のような事例を踏まえて、リスクマネジメント的なことを念頭に置いて対応していくには、単独の企業ではなかなか困難であるということもありますので、国の総合的な政治的施策が必要であるということかと思います。

 事務局におかれましては、今後、化血研の製剤を出荷する場合には、代替品を供給するほかのメーカーの状況をよく確認した上で、出荷の必要性や緊急性について具体的かつ定量的なデータを用いて説明していただくようにお願いいたします。

 それでは、JBの方々どうもありがとうございました。

(日本血液製剤機構 退席)

(化学及血清療法研究所 着席)

○田野崎委員長 次に、議題2に移りたいと思います。化血研の方々、よろしくお願いいたします。

 先日の第6回運営委員会で、化血研の血液製剤を出荷する場合に、行政のほうでも適正なインフォームド・コンセントを検討するよう意見をいただきましたので、事務局より患者の方々へのお知らせの案について説明をお願いいたします。

 なお、本議題と議題3について、参考人として化学及血清療法研究所より参加者が出席されますので、事務局から御紹介をお願いいたします。

○近藤血液対策課長補佐 事務局より参考人の紹介をさせていただきます。

 化学及血清療法研究所より、宮本誠二理事長・所長。横井公一副理事長・副所長。千北一興常務理事・分画事業部門長。城野洋一郎常務理事・研究部門担当。以上4名に参加いただいています。

 続いて、資料2について御説明させていただきます。

 第1〜6回の運営委員会にて、保健衛生上の必要性から今まで5製剤について御討議いただいてきたところです。資料2では、前回の御指摘を踏まえ、本人や家族の理解と同意を得るインフォームド・コンセントの案を事務局より提案させていただきます。

 まず、1枚目ですけれども「バイクロット配合静注用をご使用になる患者の方々へ」という紙をごらんください。

 バイクロットは化血研が製造し、販売している国内の献血血液からつくられた凝固因子製剤ですが、血友病インヒビターの方の出血で、従来の薬では血が止まりにくい際に使用されるバイパス製剤です。

 平成27年6月、化血研は、国が承認した方法とは異なる方法で血液製剤をつくっていたことがわかったため、出荷を止めていました。

 一方、今年7月には、バイクロットの在庫が逼迫したこと、また、バイクロットでないと出血を止めにくいなど、生命に危険が及ぶ例もあることから、ウイルスをどれだけ取り除くことができるかどうかの確認がとれる前でしたが、国の審議会の議論を経た上で、バイクロット(ロット番号BY001BY002)は出荷されています。

 また、このたびウイルスをどれだけ取り除くことができるかどうかの確認がとれたバイクロット(ロット番号BY006)が出荷されることになりました。

 今後バイクロット(ロット番号BY001BY002)は、確認がとれたバイクロット(ロット番号BY006)に順次変更されます。

 バイクロットの安全性の確認についてですが、製造途中で使われているヘパリンの安全性は国で確認されており、国が承認した方法とは異なる方法でバイクロットをつくった場合でも、ウイルスを取り除く性能に問題がないことを確認し、出荷されております。

 現在のところ、バイクロットによる感染症や重篤な副作用の報告は確認されていません。

 バイクロットの有効性に関してですが、インヒビターをお持ちの方の出血を止める効果などは、国の機関による試験でも確認されています。

 バイクロットの使用に当たっては、インヒビターの方で出血があった場合、引き続きほかのバイパス製剤であるノボセブンHI、もしくはファイバを使用していただくよう主治医の先生方にお願いしているところです。

 また、バイクロットでないと出血が止まらない場合は、主治医の先生とよく御相談いただいた上でバイクロットを使用していただいても構いません。

 以上が、バイクロットの案になります。

 次に、「ノバクトM静注用500/1000/2000単位をご使用になる患者の方々へ」という紙をごらんください。

 ノバクトMの後に実はコンファクトF、注射用アナクトC、献血ベニロン-Iの4つがありますけれども、各製品は同様の表現となりますので、ここでは代表としてノバクトMについて説明させていただきます。

 ノバクトMは、今年11月に需給が逼迫してきたことから、ウイルスを取り除く性能に問題がないことの確認がとれたノバクトMのみ、国の審議会の議論を経た上で、順次出荷が再開されております。

 国が承認した方法と異なる方法で化血研が製造していたことについては、製造途中でヘパリンが使われていました。

 また、添加物の量やつくり方の一部が国が承認した方法と異なっておりました。

 ノバクトMの安全性に関してですが、確認については製造途中で使われているヘパリンの安全性は国で確認されています。

 また、国が承認した方法とは異なる方法でノバクトMをつくった場合でも、ウイルスを取り除く性能に問題がないことを確認し、出荷されています。

 現在のところ、ノバクトMによる感染症の報告はなく、副作用の報告はふえておりません。

 ノバクトMの有効性の確認については、血友病Bの患者の方々での止血効果など、国が定めた基準に従って確認されています。

 以上の情報は、主治医の先生にも提供しており、ほかのメーカーの第IX因子製剤への切りかえも含めて、主治医の先生方とよく御相談の上、御使用いただくようお願いいたします。

 代表としてノバクトMだけですが、説明させていただきました。このような案でインフォームド・コンセント案を国としてつくりました。

 以上です。

○田野崎委員長 ありがとうございました。

 それでは、委員の先生方から御意見・御質問をお願いいたします。岡田委員どうぞ。

○岡田委員 ノバクトM以下は、一応ウイルスの除去の評価がされて、問題がないことが確認された製剤が供給されるのでいいのですけれども、バイクロットにおいては今流通しているものについては確認がとれる前で、今市場にあるものはまだ確認されていないですよね。ですので、バイクロットに関して安全性の確認のところに書いてある3つのうちの真ん中の方法というのは、ちょっと言い過ぎではないかと思います。ウイルスを取り除く性能に問題がないことを確認し、出荷されていますと、これはBY006の製剤であって、今流通しているBY001002に関しては確認がとれていないということなので、一緒くたにしてはいけないのではないかと思います。

○田野崎委員長 これについて事務局から何かございますか。

○近藤血液対策課長補佐 御指摘ありがとうございます。バイクロットのロット番号BY001002に関しては岡田委員の御指摘のとおり、まだ確認はとれていない状況ですけれども、今の予定では1月中に確認がとれる予定と聞いております。

○田野崎委員長 山口委員どうぞ。

○山口委員 今まで例外的に委員会で認めてきたのは、主としてウイルスクリアランスの点をPMDAで見てもらっているだろうという前提で見ていて、特に全部共通しているところで申し上げますと、現在のところ例えば、バイクロットの感染者や重篤な副作用の報告はないというのが根拠になっているのと、それから、ウイルスクリアランスを見ているというところで、安全性に影響を与える可能性が低いというのは、安全性というのは非常に幅広いことが対象になりますので、文章は後でいろいろ練るにしても、全ての安全性が大丈夫ですよと言っていいのかどうかはちょっと疑問に思っています。例えば、少なくともウイルス安全性あるいはプラス重篤な副作用が起こる可能性は低いとか、そういう表現のほうがいいのではないかという気がいたします。

○近藤血液対策課長補佐 ありがとうございます。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 バイクロット以外のものでは、ノバクトとかコンファクトというので、ただ、文面だけ見ますと、別に承認してもいいぐらいの安全性で変わらないのかなと思えるんです。結局これは例外的な措置で出荷しますよということは何も記載されていないので、どういう形がいいのかというのは、もう一度言いますけれども、これだけだと本当に承認されてもいいのではないかと素人目では見えると。

○田野崎委員長 武井課長どうぞ。

○武井血液対策課長 御指摘ありがとうございました。今の点については誤解がないように表現を改めまして、再度先生方に御確認いただきたいと思いますので、誤解がない表現を事務局で工夫してまいりたいと思います。

○田野崎委員長 岡田委員どうぞ。

○岡田委員 あとは、今まで使用してきて特に特別な副作用がないとはいえ、承認書とは違うつくり方をしておりますので、副作用が出たときの救済についても通常の承認された製剤と同様に救済されるのか、それともこれは化血研の問題なので化血研がその責任をとるのかというのが結構問題だと思うので、副作用が起こった場合の救済については、こうなりますということを一文入れたほうがいいのではないかと思います。

○田野崎委員長 武井課長どうぞ。

○武井血液対策課長 今、御指摘いただいた方向で修正したいと思います。ありがとうございました。

○田野崎委員長 室井委員どうぞ。

○室井委員 有効性の確認の文書は私はいいと思います。多分、患者・家族がこれを見ると安心して使いたいと思うのですけれども、表現が2種類あるようで、例えば、アナクトCだと「国が定めた基準に従って」と書いてあるのですが、ベニロンだと「国の機関による試験でも」と書いてあって、ほかにも何かあるのかと考えてしまうのですが、ここは統一したほうがいいのではないでしょうか。

○近藤血液対策課長補佐 御指摘ありがとうございます。最初のアナクトCに関しては国家検定のものではないということで、化血研が国の定めた基準に従って確認しており、ベニロンのほうは、国家検定及び化血研の社内試験の二通りで確認されているという表現にしております。

○室井委員 そこまでの意味は求めないかもしれませんけれども、これは素直に読むと「試験でも」とあると、ほかにはどうなのかと疑問に思うので、今のことを含めてもうちょっとわかりやすく表現されるといいのではないかと思いました。

○近藤血液対策課長補佐 御指摘ありがとうございます。そのような方向で修正させていただきます。

○田野崎委員長 花井委員どうぞ。

○花井委員 今、委員の皆さんが指摘したことでよいと思うのですが、岡田委員御指摘のバイクロットなのですけれども、これはもう入れかわってしまうから001002を使う契機がないのであれば、入れかえますと言っているのでこの表現でもいいのですが、例えば、まだ冷蔵庫に残っているとか、すぐに入れかえがスムーズにいかなくて、まだ001002も今後も幾ばくかは使われるとすると、そこの言及がないですよね。現実には参考人の先生方が、非常に少ない患者さんなので、顔の見える専門家がついているので心配ないという太鼓判を押されていたと思うのですけれども、現場ではそんなに混乱がないのかもしれませんが、実際に入れかわりというのはどんな感じなのですか。例えば明日から、もう001002は処方せんが書かれない感じなのですか。順次入れかえという意味は、処方せんが書かれても001002はもう調剤されない感じになっているのですか。それか、ちょっと時間がかかる感じですか、それによるかと思います。混ざった状態のときに患者がこの紙を見たら混乱するんです。

○田野崎委員長 これについては、実際の化血研の方から何かコメントがあればと思いますが。

○花井委員 回収はしないですからね。すぐ変わるのでしょうか。

○化血研千北分画事業部門長 少し御説明させていただきます。現在、入れかえを進めようと思っておりますけれども、このインフォームド・コンセントの文章が確定次第、早急に対処しようという方向でおりましたので、これが確定して、私どもが使えるようになった時点で早急に入れかえを進めたいと考えております。

○花井委員 対応の仕方は皆さんの御意見なのですが、具体的には、このユーザーがいる場所はみんな把握しておられ、先生方の顔も見えているということであれば、きめ細やかに対応すれば実務上は問題ないのかなと思います。ただ、単純にインフォームド・コンセントの紙ということになると、ちょっと混乱する可能性はあるということです。

○化血研千北分画事業部門長 補足させていただきますけれども、今お使いいただいている患者様が大体3040人でございますので、私どもで十分フォローできると思っております。

○田野崎委員長 岡田委員どうぞ。

○岡田委員 ウイルスクリアランスが確認されているBY006は国家検定が終わって、どの程度まで製造は進んでいるのでしょうか。

○化血研千北分画事業部門長 お答えいたしますけれども、包装まで終わっておりまして、すぐに出荷できる状況でございます。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 そうだとしたら、なおさらBY001BY002については取りかえるとかそういう話ではなくて、きちんと回収して新しいものに切りかえたほうが安心できると思います。結局、承認されていないものなので、そこのところはきちんとやったほうがいいと思います。

 私たちの1980年代のいろいろな経験からいいますと、回収がきちんとされるか、されないかというところで被害の拡大があったので、次の製品が準備されるということでしたら、そこのけじめはきちんとされたほうがいいと思います。そこは早急に事務局と考えていただいて、対応していただきたいと思います。

○田野崎委員長 そうしますと、BY001002はなるべく回収してBY006を出荷して、それに対応するインフォームド・コンセントの文章ということになると思いますので、1つ目の項目の一番最後、今後バイクロットは確認がとれたものに順次変更されますというところの文言を少し変えていただくということでよろしいでしょうか。

○武井血液対策課長 今、御指摘いただきましたので、あと、現場の状況もあるかと思いますので、文章は早急に固めて、もの自体はいつでも出せるような状況かと思いますので、スムーズにそちらに移行できるように表現を工夫して、最終的に委員の先生にもう一度見ていただいた上で、なるべく早目に006が患者さんのお手元に届くように手配を進めていきたいと思います。

○田野崎委員長 花井委員どうぞ。

○花井委員 文章の問題ではなくて、実務のオペレーションの問題ですよね。事実上入れかえるということは回収はするわけだけれども、薬事で回収という話になると、最初にお触れを出して市場から全部回収だという話になると、回収しているんだけれども、すぐここに006があるということであれば今言った話は全部整合的にいくのですが、そこはオペレーションの話なので、今の大平委員の提案というのは実は本質的な話です。ですから、結局、回収はするのだけれども、入れかえ可能なところを回収するのかということでしょう。そこは一応、意思決定の話になるかなと。

 現場の回収のされ方によっては、自分の使っている製剤に、例えば、お医者さんが家に持って帰っていたものを回収しますから持ってきなさいという話になるわけですよね。そうすると、もう打ってしまったものはどうなのかという説明が余分に必要になってくると思います。多分、回収するという騒ぎになると、患者さんに対する追加の説明は当然医師からしなければいけなくなるとか、いろいろ出てくると思います。それがスムーズにいけば回収もできて、新しい製剤が出荷できるという形になるのはわかるのですけれども、問題はここで決めるのは文章の文言ではなくて、回収して出荷なのか、それとも出荷して入れかえだから、入れかえた時点で回収なのかという、そこは大きな差だと思います。多分、事務局提案は後者、大平委員の提案は前者ということだと思います。

○田野崎委員長 武井課長どうぞ。

○武井血液対策課長 一番大事なのはオペレーションが現実的で、患者さんの手元にちゃんと届くというところを担保するのが大事かと思いますので、現場を担当している方と少しシミュレーションをしてみて、それで委員の先生方に御相談したいと思います。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 そういうことでも結構なのですけれども、ちょっと指摘しておきたいのは、これまでの問題点というのが大変違法的なところがあったというところで、その延長の中で特例的な措置とか例外的な措置で出荷しているわけなので、そこは国としてのちゃんとした事務的な措置をはっきりさせないと、不明確なまま、ただ取りかえたという話で残ってしまうということがあった場合、患者もそうですし、医療者も結局そこで何か不都合が起きたときに、ちゃんと回収命令を出せばよかったのにという話にならないかというところがありますので、これまでの経緯の問題も含めて回収措置というのはきちんとやっていただきたいというのが私の意見です。

○田野崎委員長 武井課長どうぞ。

○武井血液対策課長 今おっしゃった点は十分承りましたので、最短・最善の対応で、また御相談させていただくことになると思います。ありがとうございます。

○田野崎委員長 ほかはよろしいでしょうか。

 そうしましたら、これに加えて安全性について誤解のないようにということと、救済についても一文入れるようなことを御検討いただければと思います。

 事務局におかれましては、本委員会での御意見を踏まえて、化血研の製剤を出荷する場合には患者の方々への適切でわかりやすい説明ができるよう、化血研と協力して進めるようにお願いいたします。

(葉玉弁護士、森川弁護士 着席)

○田野崎委員長 続きまして、議題3について9月に設置した化血研の第三者委員会における調査結果がまとまりしたので、報告をお願いいたします。

 それでは、事務局より参考人の御紹介をお願いいたします。

○近藤血液対策課長補佐 事務局より参考人の紹介をさせていただきます。

 本日は、第三者委員会委員及び第三者委員会の調査担当者の方にお越しいただきました。

 化血研第三者委員会委員、 TMI 総合法律事務所、葉玉匡美弁護士。化血研第三者委員会調査担当者、 TMI 総合法律事務所、森川久範弁護士。

以上、2名の方に御参加いただいております。

○田野崎委員長 それでは、葉玉弁護士から第三者委員会報告書の御説明をお願いいたします。

○葉玉弁護士 第三者委員会委員の葉玉でございます。委員の中では私が調査のとりまとめをさせていただいておりましたので、私から第三者委員会の調査報告書の概要について御説明させていただきます。

 お手元に「調査結果報告書(要約版)」が配られていると思いますが、この要約版をもとに私から説明させていただきます。

 まず、私ども第三者委員会につきましては、化血研から依頼をいただきまして、承認書と異なる製造方法で血漿分画製剤が作成されたという不正行為、これに関連する経緯、動機、その他これらをめぐる事実関係。2番目としては、化血研が製造するワクチン製剤及び化血研の品質管理におけるコンプライアンス体制。さらに、その結果、再発防止策の提言、この3つをテーマに委員会の意見を述べることになっております。

 まず、事実関係の調査結果について第2に記載しておりますので、御報告いたします。

 1番は、血漿分画製剤における不整合に関連する部分でございます。まず、化血研におきましては次に述べますとおり、血漿分画製剤における承認書と実製造との不整合及びその隠蔽に関する事実が認められました。

 化血研が製造販売しております国内献血由来の血漿分画製剤の中で、本報告書提出時点におきまして31個の不整合が存在しております。この31個の中には、化血研の内部でも認識のないままうっかりやった過失に基づくものも含まれておりますけれども、中には故意、わざと承認書と異なる方法で製造していたという悪質・重大な不整合も存在しております。

 本件不整合のうち、最も早いものは遅くとも1974年ごろから行われておりますが、その多くは1980年代から1990年代前半にかけて生じているという事実が認められます。

 化血研がこのような不整合に及んだ一番の大きな原因は、当時、薬害エイズ問題によって国内の非加熱製剤が加熱製剤に切りかわる中で、国も国内完全需給の方針を打ち出しており、社会的にも血漿分画製剤について加熱製剤への生産増強が要請されていたという状況の中で、化血研内部におきまして血漿分画部門の責任者による強いトップダウンのもと、血漿分画製剤の早期製品化、さらに安定供給を最優先するという方針で開発・製造を急いでいたということが大きな原因だと思われます。さらに当時におきましては、現在と比べれば薬事法令の規制がそれほど厳格ではなかったという事情もあり、化血研ではこの薬事法令に関する認識が薄い中で、製法改善ないし変更が行われておりました。

 そして、このような不整合について、1995年ごろまでには化血研の血漿分画部門の一部で、虚偽の製造記録をつくるという隠蔽工作が始まり、遅くとも1998年ごろまでには同部門において、重大な不整合が厚生労働省と当局の査察により発覚することを回避するために、あたかも承認書に沿って製造しているかのような虚偽の製造記録を組織的に作成するなど、各種の隠蔽行為が行われるようになりました。その後、2014年以降、新規製品であるバイクロットの承認申請に際しても、既に生じている不整合を秘匿する必要性から、虚偽の承認申請書を作成いたしました。

 化血研が、本来こうした不整合や一変承認申請の不備を防止するためには、監督機関との間で緊密なコミュニケーションをとることが必要不可欠だと思われますが、そのようなコミュニケーションを欠いた化血研の閉鎖性、さらには独善性が本件不整合や隠蔽を生じさせた最大の原因であると推認されます。

 こうした不整合や隠蔽につきまして、血漿分画製造部門出身の前理事長及び現理事長、その他理事の一部は、そうした事実を認識し、場合によってはそれを指示しながら漫然と放置してきたということが認められます。そうしますと、本件不整合は血漿分画部門という一部門の問題にとどまるものではなく、化血研全体の問題であったと認められます。

 こうした血漿分画部門における不整合は本来、品質管理や内部監査などで発見すべきものだとは思われますけれども、今まで述べたとおり、血漿分画部門が徹底的な隠蔽工作を行っていたことから、内部の品質管理、内部監査においては本件不整合を発見することはできませんでした。もっとも血漿分画部門出身の管理職が品質管理部門や品質保証部門にいたこともありまして、そのように本来ならば品質管理部門として指摘すべきことを指摘しなかったことで、故意にその事実を明らかにしなかったことによって、化血研の信頼性保証体制を機能不全に陥れていたということも認められます。

 以上の事実関係を前提として、さらに我々のほうで本件不整合に係る血漿分画製剤の安全性についても一応の検討を行いました。これにつきましては当然のことながら、不整合がありますので、安全性について確保する体制に対する不信感を生じさせるものであることは間違いありませんが、販売前に適正な手続を経た国家検定を受けて合格していること、それから、長期間にわたりまして重篤な副作用の報告がなされたという事実が確認できなかったこと、さらに、第三者委員会におきましても、化血研が行いました製造品質への影響についての検討結果の根拠が合理的かどうかという観点から精査いたしましたが、そうした安全性に関する根拠につきまして、不合理な点は見当たらなかったことなどからすれば、少なくとも本件不整合に係る血漿分画製剤が人体に対して危険を及ぼすことを示す証拠は見つかっていないということが言えると思います。

 続きまして、ワクチン製剤のコンプライアンス体制に関する事実関係について御説明いたします。

 厚生労働省は2015年9月1日に、ワクチンにつきましての報告命令を実施いたしました。さらに同月18日に化血研への立入検査を実施しましたが、本件立入検査の結果、厚生労働省は化血研に対しまして、化血研が製造販売するワクチン等について承認書と製造実態のそご等についての厚生労働省への報告が適切にされていないとして、出荷の自粛を要請いたしました。

 この問題を契機といたしまして、私どももワクチンのコンプライアンス体制について詳細な調査を行いましたが、化血研は本件報告命令を受けまして、本件報告命令に先立つ201412月及び2015年7月に実施した調査以降、新たな調査をすることのないまま、既に実施した調査の結果だけをもとに本件報告命令の調査結果をとりまとめて厚生労働省に提出していました。また、既に実施した調査で報告していた項目の中には、承認書と実製造の齟齬が生じていると評価できるものが含まれている可能性があったにもかかわらず、本件報告命令の報告対象から除外したりするなどの対応をとりました。こうした化血研の当該対応につきましては、客観的には当該報告命令に違反するものと認められます。もっとも化血研が報告をしなかったことにつきましては、さまざまな事情があり、厚生労働省に対して承認書と実製造とのそごを積極的に隠蔽しようという意図までは認められないものと認定しております。

 最後に、化血研の再発防止策についての評価と提言についてお話をいたします。

 化血研におきましては、本件不整合及び隠蔽などを行った事実を受け、遵法精神の徹底や経営体制・ガバナンス体制の改革など、さまざまな再発防止策を策定し、その実施を開始したところです。

 上記の化血研の再発防止策への取り組みにつきましては、本件不整合や隠蔽、コンプライアンス体制の問題点が生じた原因を分析した上で策定されて実施を開始しているものでありまして、従来の化血研のコンプライアンス体制やガバナンス体制、さらにはPQS体制などからは大きな前進が見られ、同種事例の再発防止をするためには有効な施策であると考えております。

 本委員会といたしましては、上記の化血研の再発防止策に加えて、化血研における企業倫理の確立や、適切なガバナンス体制の確立などを提言いたしましたが、単に策定しただけで実施されなければ画餅と化してしまいますので、第三者委員会としましては、これらの施策が確実に実行されることを強く期待しております。

 以上です。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、委員の先生方からの御質問に移りたいと思いますが、これに関しましてはあらかじめ御質問事項を用意させていただいているところもありますので、まずそれから質問させていただきたいと思います。

 複数の委員から共通のものもありますが、まず、本運営委員会のミッションとしましては、個々の人物の責任などを深く問うものではないわけで、今回の事例で患者さんが本当に被害をこうむっていないかどうかということ、それから、今回の事例が起こった原因を明らかにしていくことによって、今後の対応策について確認していくことが重要かというところがございまして、まず、安全性について確認させていただければと思います。

 まず、一番最初に、ヘパリン処理が導入されて、さまざまな不整合がこれまであったわけですけれども、結局いつからいつまで製剤がウイルスクリアランスであるとか、その他の事項でしかるべきデータをとった上で、安全性が確保できていると判断されているのか。当時の医学的・科学的な規制や現状を踏まえて、どの程度ギャップがあったかということについて御説明いただけますでしょうか。

○葉玉弁護士 製品の安全性の確保というのは非常に難しい問題でございまして、当然のことながら、さまざまな安全性確保のレベルがあると思います。我々としましては、今回、血漿分画製剤に不整合があったわけですから、その製造プロセスにおいて安全性を確保する措置について十分な保証がされていなかったという点において、当然、安全性に対する不安があるということは否めないと思っております。また、この血漿分画製剤が絶対的に安全だということを第三者委員会が保証するのも、なかなか難しいところだと思っております。

 ただ、先ほど御報告いたしましたとおり、血漿分画製剤の安全性につきましては、それぞれの製品が国家検定に合格しているという事実があることや、長期間にわたりまして重篤な副作用が報告されていないということ、そして、化血研がPMDAの立入調査後、製剤品質への影響について詳細な検討を行っておりましたが、その検討結果につきまして第三者委員会の中でも本当にそれが合理的な検討なのか、また、安全性に影響を与えないのかということを真摯に議論した結果、少なくとも今表れている中で、安全性を脅かすというところまで認定できるような、不安を抱かせるような事実は認められなかったと、こういうことは我々としては言うことができるということです。

 確かに、化血研の血漿分画部門が医薬品医療機器等法(薬機法)の趣旨に違反しまして、医薬品の安全性を軽視していたことは事実でございますけれども、その一時をもって全て危険だというわけではないと。実際に、過失による不整合は一般によくあることでもありますので、個別の不整合の内容を見る限りおいては、血漿分画製剤が人体に対して危険を及ぼすことを示すというところまでは認められなかったということは言えると思います。

○田野崎委員長 これについて、山口委員どうぞ。

○山口委員 安全性に関して現時点の安全性と、これに関連して質問させていただいていたわけですけれども、不整合というよりもいろいろ変えていってしまったものが、一時で変えたのではなくて、多分何度も何度も変えていった可能性があるなと、この報告書を読ませていただいてもそのように感じました。だから、そういう点についてはいろいろと調査をしていただいたように思います。

 ただ、すべての安全性に対する懸念がその時点ですぐ顕在化するわけではないとも考えられます。要するに、長期にわたって発生するようなウイルスについては、場合によっては20年後に出てくるかもしれない。そういうときに過去のいろいろな製造において、そういうときのデータがきちんとあったのかどうか、その辺をできたら調査してくださいということを事務局を通じてお願いしていたわけです。特に、血液製剤は特定の生物由来製品として、そういう記録をきちんと残すということが法でも求められているわけで、そういうデータについてきちんと残されていたのか、第三者委員会としても、そういうデータについてまでちゃんと見ていただいていたのか、その辺を教えていただけるとありがたいです。

○葉玉弁護士 データにつきましては、全てのデータが保存されていたわけではございません。当然その中には、我々が要請しても既にないということで我々が見ることができなかった部分もございます。その点を挙げて言うならば、20年後にどうだとか、本当に完全に安全ですとかと言われたときに、我々のほうでそれは間違いありませんと言うことは到底できない状態だということは言えると思います。

 ただし、既にあるデータや承認書等につきまして、特に重大な不整合につきましては我々のほうで目を通させていただいているので、その限りにおいて我々としては、それが危険だというような証拠までは見つけることができなかったという表現をさせていただいております。

○田野崎委員長 山口委員どうぞ。

○山口委員 その点について、今度は化血の方に質問させていただきたいのですが、そういうデータ、製法を変えたというときには、報告書を読ませていただいた中には、かなり大きな変更と品質に影響を与えるだろうし、そういう変更も途中でなされていたのではないかと思うのです。多分変更したときはSOPとかそういうものを変えるというよりも、むしろ製法によって先ほどから言っているウイルスクリアランスがどう変わるかとか、あるいは品質特性がどう変わるかというデータ、あるいは安定性試験まで本来全てとっておくべきだと思いますし、そういうデータがあるのか。もし、それがなければ、その時点での安全性については一定の括弧づきの安定性しか見られないのではないか。例えば、将来何かあったときのために、そこの部分にさかのぼれるのかどうかというあたりについてはいかがでしょうか。

○化血研千北分画事業部門長 先生御指摘の点でございますが、私どもとしては当時のグローバルも含めた知見に基づいて、そういった変更がなされてきたという理解をしておりまして、では、そこに今現在十分な根拠、データがあったかという御指摘いただきましたけれども、今100点満点をとれるような状況ではないと理解しております。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 今のも関連するのですけれども、これは多分、第三者委員会の先生方への質問とは違うかなと思いますが、今、治験の話が出ましたけれども、治験に加わった医師の方たちへのいろいろな質問について、第三者委員会は治験の先生方への問い合わせはなされたのかどうかお聞きしたいと思います。

○田野崎委員長 お答えいただけますか。

○葉玉弁護士 第三者委員会の主たるテーマは、不整合についての事実調査ということでしたので、治験の段階にさかのぼった調査は行っておりません。したがって、治験の医師の意見は我々としては聴取しておりません。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 そうしますと、化血研の方に伺うのですけれども、治験をされた先生方の臨床データというのは残されているのか、残されていないのかわかりませんけれども、古い記録なのだと思いますが、社内としては自らそこを穴埋めするような形とか、治験のデータを積極的に集められたということはあるのでしょうか、ないのでしょうか。

○化血研千北分画事業部門長 大平先生御質問の「ちけん」というのは臨床試験のことでございますか。大変恐縮でございます、私が先ほど「ちけん」と申し上げたのは、一般的な認識、一般的な知識に基づいて変更されてきたと申し上げました。

○大平委員 では、臨床試験のほうは。

○化血研千北分画事業部門長 少なくとも臨床試験で承認をとる段階におきましては、必要な症例はとらせていただいたと考えております。その記録はあると思っております。

○田野崎委員長 安全性について国家検定を受けて合格していることと、重篤な副作用の報告がないことが安全であることの一つの根拠ということで今まで来ているのですけれども、余り言い過ぎるとどこまでというのはあるかもしれませんが、これまで二重帳簿であるとか隠蔽ということがありますので、実際に提出された検体が何かしらのダミーであったとか、そういうことについての調査をされているかどうか。それから、重篤な副作用に関しては、今もいろいろな血液製剤で後々になってからB型肝炎がうつっていたとか、そういうことが出てくることはしばしばあることでありまして、自発的な報告あるいはいろいろな報告が後々からということは十分あるわけですが、これらについて安全と言っていいのかなと思うのですが、この2点についてはいかがでしょうか。

○葉玉弁護士 まず、国家検定の際のサンプルの採取方法という御質問だったと思いますけれども、サンプル採取の方法等について我々のほうでも確認して、偽のサンプル的なものをすりかえたりするということは不可能であろうということと、実際にそういったことを行ったという情報もこちらとしては把握しておりませんので、そうしたことは行われていないと我々としては認定しております。

 それから、副作用につきましては正直、私どもがどういう因果関係で副作用が生じたかというところまで調査することは不可能ですので、我々としては今、副作用として報告されている事例について検討した上で、少なくとも今そうした重篤な副作用があるという証拠はないという限りにおいて、安全性の一つの根拠と考えております。

○田野崎委員長 安全性ということについてはよろしいでしょうか。

 大平委員どうぞ。

○大平委員 質問ではないのですけれども、血液製剤、特に凝固因子製剤などは大きな問題になっていますけれども、凝固因子製剤というのは先ほど委員からのお話がありましたように、一生涯使っていく製剤なのできちんとした記録が保管されていないと、何かあったときの遡及調査とかそういうものになかなか行き当たらないところが出てくるということで、原因が不明確になるという問題もありますので、本当は欠けている記録がもう少しカバーできるのかなとは思ったのですが、今のお話を聞くとそこは難しそうなので、これ以上は無理ということで理解したいと思いますが、安全性の問題に触れるかどうかわかりませんけれども、重大な不整合というところで刑事罰の問題が出てきましたが、素人でわからないところがありますけれども、どういう対象になるのかを差し支えなければ教えていただきたいと思います。可能性としてというところで。

○葉玉弁護士 個別の刑事責任ということを考える際には、客観的にだれがどのような行為をしたのかを特定していかないと、一人一人の刑事罰を確定することができません。我々としては、例えば実行行為をだれがやったのかとか、背後でどういう共謀があったのかという刑事責任にかかわるような調査はもともと調査対象外でございましたので、個別の刑事責任がどうなるかはお答えすることはできません。ただ、こうした不整合や隠蔽行為については、薬機法や過去の薬事法違反に該当するような事実が含まれているとは思われます。

○田野崎委員長 岡田委員どうぞ。

○岡田委員 これまで承認書とは違う条件でつくられた製剤ですけれども、本当につくられた過程を示すような製造記録は確実に残っているのでしょうか。それとも承認書に合わせたような架空の製造記録しかなくて、実際の製造記録というのは過去にさかのぼって保存されているのでしょうか。

○葉玉弁護士 私どもが確認している中で、先ほども言ったように、全ての真実の製造記録が保管されているわけではなく、欠けている部分もあるということは言えると思いますが、虚偽の製造記録と一緒に真実の製造記録も作成していますので、かなりの部分で真実の製造記録は残っているとは言えると思います。

○岡田委員 そうすると、もし、これから後に健康被害などが問題になったときには、一応ある程度の年度というか、投与された時代の製造方法はさかのぼることができるということでいいのでしょうか。物すごく古いものは別としても。

○葉玉弁護士 個別の事例ごとに異なる可能性があるので断言することはできませんが、ある程度はさかのぼることも可能ではないかと思います。

○田野崎委員長 山口委員どうぞ。

○山口委員 正直申しまして今の血液製剤そのものというのは、輸血用血液製剤でも最近の高感度なウイルスアッセイでほとんど感染が生じていないということから、原料そのものが安全にはなってきているのですけれども、例えば、NATが入る前の1999年ごろのものはかなりのすり抜けがあったと。例えば、そういうときの製造記録がきちんとあるのか。そのときにどれだけのクリアランスを想定していいのかということを我々は非常に危惧しているわけです。それをちゃんとさかのぼって、その時点に舞い戻ったときに、そのデータで製品のウイルス安全性を我々は評価できるのか、その辺のデータについてはいかがでしょうか。

○葉玉弁護士 個別のものについては、今手元に資料がないのでお答えすることが難しいので、お答えは差し控えさせていただきます。

○田野崎委員長 室井委員どうぞ。

○室井委員 製剤の安全性で、重篤な副作用がなかったということですが、重篤なという定義はどういうものでしょうか。副作用報告の中でのドクターが選ぶ軽症、中等症、重篤というものをもって重篤な副作用がなかったという意味でしょうか。

○葉玉弁護士 我々の考え方はそこの判断に従っているのと、我々が見た限りにおいて重篤とまでは言えないのではないかという両方の判断が含まれています。

○室井委員 逆に言うと、軽症、中等症は多かったかもしれないというのも否定はできないということになりますか。

○葉玉弁護士 これも手元に資料がないので、各製剤についてどの程度の副作用があったかということは、申しわけありませんが今はお答えを差し控えさせていただきます。

○田野崎委員長 先ほどの山口委員、それから、私もあらかじめ御用意しました質問事項として、当時の法規制と実際に記録や何かを踏まえて、どのくらい安全性に関する検査がされたかの記録などをもとに、どのくらい実際にギャップがあったかということは、安全性を見る上で重要なことではないかと思っていまして、その辺のところが十分にないようであれば、もう一度再確認していただく可能性について御検討いただければと思います。

 安全性に関しては、とりあえずはよろしいでしょうか。

 次に、PMDAが5月28日、29日に査察をしましたが、実際には内部告発的なものがあったのかどうか、どのようなことがきっかけとなって今回明確になったのかについて、いかがでしょうか。

○葉玉弁護士 PMDAの立入調査のきっかけというのは、どちらかというと我々のほうから述べるべきことではなく、厚生労働省さんのほうから述べていただいたほうがよろしいのではないかと思っております。

○田野崎委員長 武井課長どうぞ

○武井血液対策課長 厚生労働省としても、いろいろなソースから情報を得るといった努力を続けてきたわけですけれども、このタイミングで匿名で化血研に関する情報が入ったという状況でございます。そのため5月末時点で特別調査を行ったという経緯でございますので、つまり、複数のソースの中の1つとして匿名での内部通報、いわゆる投書があったと考えております。

○田野崎委員長 花井委員どうぞ。

○花井委員 1995年の調査については、恐らく内部告発があっただろうと報告書に書かれており、こういうことが起こるから是正しなければいけないという議論があったと書かれていたので、そことの関係でもう一つの質問にも関連するのですけれども、ある程度組織の中にこの状況を是正しなければいけないという勢力と、ある種意思決定をした上層部に黙らされている、もしくは、それに従うという感じで、つまり普通に考えてこれだけの期間、大きな組織でこれだけの行為を隠蔽し続けることは組織内では難しいと思うんです。組織内の協力者、実務も大きいですし、そのときにどの程度それがあったのかということを知りたくてこの質問をしました。ですから、1995年の内部通報があったという推論を中でしたディスカッションが、その後、内部通報したくなるような気運というのが組織内に醸成されていたというような事実認定は今回は書かれていないのですけれども、そういうものはなかったのですか。

○葉玉弁護士 先ほど御報告いたしましたように、実はこの不整合の問題や隠蔽の問題というのは、非常に時間的に長いスパンで行われておりまして、一概に全ての時点において上の人間が押さえ込み、下が反発するというような状況ではなかったものと思っております。

 恐らく特に不整合が多かった1980年代後半から1990年代だと思いますが、そのあたりにおいては、かなり積極的に上のほうからのトップダウンで不整合がいわば指示に近い形で行われていたように思いますし、隠蔽工作につきましても1995年、1998年と先ほど御説明しましたけれども、そのころから組織的に行われていたということもまた事実だと思っております。

 ただ、その一方で、やはり不整合はおかしいということで、是正しなければならないという動きも常に出ていたということも事実ですので、その間に例えば、一変申請などを行うことによって不整合が是正されて、今は我々としては発見できない状況になっていますけれども、かつてあった不整合が是正されたという部分も多数あるとヒアリングの中では聞いております。

 ですから、常に不整合を続けようというよりは、最近の傾向としては不整合をなるべく是正しようという動きが特に血漿分画部門でもありましたし、その動きについて経営トップのほうも認識し、できる限りそういう方向でという意思は持っていたものの、それを厚生労働省やその他の機関に対して正直に述べてゼロからやり直すということはできず、今までやったことをいわばごまかしながら何とかまともになれないかという努力を続けていたというのが、一番真実に近い状態だったのではないかとは思います。

○田野崎委員長 花井委員どうぞ。

○花井委員 その関連ですけれども、まさにおっしゃるように受け止めたのですが、となると、89年、90年というのは恐らく当時は生物製剤課というところが所掌していて、せいぜい化血研の対応している人は1人か2人で、つまり、今のように一変申請したりいろいろなレギュレーション、95年以降のバリデートされた形にはなっておらず、逆に当時は血漿分画製剤の国内産をということを進めたものの、日本赤十字社は第IX因子をつくれず、つまり化血研はある種国策的に強いモチベーションを持っていたように思うんです。そうなると、当時であれば今よりも不正度が低くて、実はと言えばいろいろ相談に乗って傷口を広げず、さほど発売も遅れず、当時の薬務局生物製剤課が対応可能だったように思うんです。ということは不思議に思うのは、そこでなぜ隠蔽というディシジョンメークを選んでしまったのか。今の環境と違うから、その環境を今から想像すると、むしろ生物製剤課に相談すれば、生物製剤課がこのように一変申請すれば、今みたいにデータが多くないから、なるべく上市時期を早めてできますよとなりそうなものなのですが、そこは何か今回わかったことはありますか。

○葉玉弁護士 その点につきましては、やはり化血研内部が非常に独善的だったというところに尽きるのではないかと思います。今お話がありましたように、恐らく途中、1995年、1998年ぐらいなどから、しっかりと当局との間でコミュニケーションをとっていれば、承認書の記載を詳細化するプロセスやいろいろなプロセスの中で解決できた問題もあっただろうとは予想できます。しかし、化血研の当時の雰囲気、それは今も引きずっている部分があると思いますが、どちらかというと当局に相談するという文化が非常に薄く、自分たちは血漿分画製剤の専門家であって、言い方は悪いですけれども、むしろ我々がやっているのだからいいんだというような妙な自信があって、私どもは研究者としてのおごりという言葉を使わせていただきましたが、そうしたおごりやコミュニケーション不足が今の状態に至った結構大きな原因ではないかと思います。

○田野崎委員長 おごりと二重帳簿、隠蔽というところと少しギャップがあるような感じもなくはないのですが、山口委員どうぞ。

○山口委員 今説明していただいたとおりだと思うのですけれども、この報告書にも書いていただいていますように、当時だと承認申請書が今のような厚みではなくて非常に薄い、製法なんて数ページから10ページ足らずだったと記憶しております。ですから、そういう中ではフレキシビリティーを製造者が持っていたところがあるのかなと。

 ただ、もう一つが、今説明していただいたように、改良しようとしてきたし、改良した部分もあるというお話でした。そうすると、最初に現時点で31個の不整合があったという話なのですけれども、過去にさかのぼると途中途中ではもっと数がふえている可能性があるのかなと。そういう観点から見たときに、31という数字が31しかないと思うのか、我々は31もと思うのですけれども、本当はもっとある可能性があるのか、その辺はいかがでしょうか。

○葉玉弁護士 先ほどもお話ししましたが、かつて不整合だった部分が一変などによって解消されたという部分はあると聞いておりますので、過去の分を含めれば31個を超えてあっただろうとは考えます。

 ただ、第三者委員会といたしましては、過去の全ての不整合を調査することになりますと膨大な年月の確認をしなければいけないということもありますので、主たる調査は31個の不整合ということに絞らせていただいております。

○田野崎委員長 山口委員どうぞ。

○山口委員 これは確認だけですけれども、31個以外の不整合があった部分については、確認はされていない可能性はあると理解しておいてよろしいでしょうか。ヒアリングではそのようにお聞きになったという話ですが。

○葉玉弁護士 現在31個以外に不整合があるかという視点では確認はしましたが、過去にあった不整合については詳しくは聞いていないというところです。

○田野崎委員長 次の御質問ですが、ワクチンについても薬機法に違反していると認定できるかどうかについては、いかがでしょうか。

○葉玉弁護士 ワクチンにつきましては、少なくとも現在において承認書と実製造との間で重大な不整合については我々としては認めることはできませんでした。また、重大な不整合もありませんので、隠蔽工作も認めることはできませんでした。もちろん、過失によるもので承認書と違いがあったものについては、一般的にどこの製薬企業でも逸脱の中でそういった処理がされるような場面というのは認めておりますけれども、故意に不整合を生じさせているという事実は少なくともないと考えております。

○田野崎委員長 花井委員どうぞ。

○花井委員 ということは、この前も出荷されているようですけれども、少なくともワクチンについては今、一次止めて出荷したものについては、完全に合法な製品と委員会としては認定したということでいいのですか。

○葉玉弁護士 合法な製品という言葉がなかなか難しい表現だと思いますが、我々としては不整合の事実はなかったので、そういった意味では合法であると考えております。

○花井委員 第三者委員会は化血研から依頼を受けてやっているということは、当局と必ずしも意見が一致するとは限らないということですか。つまり、薬機法の合法性、違法性というのは、通常は行政処分を行うか行わないかということを内部で検討して確定する問題でもあるかと思いますけれども、法律の専門家はもちろん法律の専門家なのでそれなりの認定ができるのですけれども、今の第三者委員会の答えというのは一応、当局としてもアクセプトという理解でよろしいのですか。

○葉玉弁護士 ちょっと補足的にお話ししてよろしいですか。薬機法違反があったかなかったかについては、当然、薬機法はさまざまな罰則や規制がございますので、我々が今お話ししたのは、重大な不整合が認められないということに関しては違法な事実はなかったということです。例えば、そのほかにもGMP省令違反といったようなものがあるかないかという部分について我々は詳細な調査をしたわけではありませんので、調査外の部分については意見が異なる可能性というのは当然あると思っています。

 また、途中問題になりました、ワクチンの出荷の自粛要請のお話をさせていただきましたけれども、あそこで問題になり得るものとして我々が認識しているのは、厚生労働省が発しました報告命令に違反したかどうかという点では、薬機法違反があるかどうかという問題は当然あります。この薬機法に違反するかどうかというのは、客観的な面でまず報告命令で命じられたものを全て提出しているのかいないのかという問題と、客観的には報告命令に違反したとして、それを故意に行ったかどうかという主観面との両方が問題にされるべきだと思っておりますが、我々としては、少なくとも客観的に報告命令で報告すべきことを報告しなかったという事実は認められると考えています。

 ただし、それが故意に行われたものか、主観的な意味で隠蔽するためだったのかという点については、当時の状況をかんがみると、積極的にそこまでの隠蔽の意図はなく、どちらかというとコミュニケーション不足、勘違い、誤解といったようなものに基づくものが主眼だったのだろうと認定しております。

○花井委員 おっしゃる意味はよくわかります。報告書でも概念をかなり精緻に説明した後に、最後にリーガル、イリーガルがふわっとしていたので確認しました。それはなぜかというと、血液製剤については、それを患者に使っていただくに際して説明しましょうという話になっているわけですよね。そういう意味で、ワクチンは所掌外なので厚生科学審議会のほうに伝えてほしいのですけれども、患者はこのワクチンは全然問題ない、普通のものとして受け止めて使っていいものなのか、今回はいろいろ検討した結果使うことにしましたという説明があるかないかというのが大きな差異だと思うのです。なので、リーガル、イリーガルにこだわったのですけれども、今の説明だと製品自体については委員会としては完全に言及することはできないということですね。

○葉玉弁護士 はい。

○田野崎委員長 山口委員どうぞ。

○山口委員 最初の概要報告のところで、ワクチンについてのスタート地点としては、化血研全体の体質ではないかというまとめをしていただいたように思っております。したがって、そういう目で多分見ていただいたのだろうと。そうすると、結論的にいったときに、積極的あるいは悪質な違反という意図ではないのではないかと。ただし、先ほどその点についても触れられたのですけれども、研究者のおごりといった言葉をお使いになられていましたが、ひょっとしたら、こういうことは報告しなくてもいいのだというようなパッシブな隠蔽と言っていいのかどうかなかなか言い方が難しいのですが、十分なコミュニケーションができていなかったという面はあるのでしょうか。

○葉玉弁護士 おっしゃるように、特にワクチンの報告命令が出たときというのは、既に血漿分画製剤についての不整合や隠蔽の問題が非常に大きな問題となっていたときですので、できれば報告命令の内容について事前にしっかりとコミュニケーションをとって、何を出す、これは出さなくてもいいということを、一つ一つ相談したほうがベターだったと思いますし、そうあるべきだっただろうとは思います。ただ、いろいろな今までの雰囲気というか、余り積極的にコミュニケーションをとるという文化がなかったということも影響があったのかなとは思います。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 今の問題に関連するのですけれども、積極的なコミュニケーションというところで、これは化血研の内部調査という形で行われているわけです。それを調べていく中で、行政当局との接触の具合とか、行政当局が何か積極的に化血研へのアプローチをしているような様子は見受けられたのかどうか、お答えできる範囲でいいのですけれども、そういう記録等は少し書かれているところもあるのかを教えていただきたいのですが。

○葉玉弁護士 私ども第三者委員会は厚生労働省さんを調査するわけではございませんが、今回の報告命令に至るいきさつなどにつきましては、当然、厚生労働省側の事実確認もしなければいけないという意味においては、厚生労働省との間でもさまざまなやりとりをさせていただいたことはございます。ただ、厚生労働省から化血研へのアプローチという言葉の意味がよくわかりませんけれども、少なくとも報告に関連するところにおいて、何らかの悪影響を与えるようなアプローチというのは我々は全く認識していないところです。

○大平委員 今の説明の仕方が悪かったのかもしれないのですが、時々いろいろな形で厚生労働省からも問い合わせ等が化血研側にあったとは思うのですけれども、厚生労働省とのやりとりの記録があったのかどうか、そういうものが記録として見受けられたのかどうかというところは、いかがなものかなとお尋ねしたいのですが。

○葉玉弁護士 何に関する厚生労働省と化血研のやりとりでしょうか。

○大平委員 GMPの問題とかいろいろな制度が変わったときに、多分文書などは送られてくると思うのですけれども、それに対してのやりとりといった点でも、血液製剤のいろいろな問題点で行政とのやりとりが多分あったと思うのですが、そういう記録があったのかどうか。議事録とかそういうものは多分あったのだろうと思いますが、例えば、理事会等での報告などで上がっているのかどうか、そういうものも含めてなのですけれども。

○葉玉弁護士 個別の資料については調査の秘密を守るためにもお話しすることができない部分もあるのですけれども、今のお話における厚生労働省とのやりとりについては、我々が資料を確認した部分も当然ございます。

○田野崎委員長 花井委員どうぞ。

○花井委員 関連してなのですけれども、今まさにおごりという表現をされたのですが、報告書で1つ驚いたのが、いわゆる乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチンの一変申請のときに念書を交わして、その後に安定試験のデータを渡すと。これはよくあるのかもしれませんが、一応OKだけれどもよろしくねと、約束を守るということなのに、それに対して、これは要するに形式的なものだから守らなくていいのだというとんでもないことを言っていたと報告書に書いてあるのですけれども、この件について、念書を交わしたのになぜ出さないんだというやりとりが厚労省とあったのか確認されていますか。厚労省も念書をとったら放置なのですか。

○葉玉弁護士 そこでの厚労省とのやりとりがあったかどうかは、今手元に資料がないものですから確認できないので、回答を差し控えさせていただきます。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 重大な虚偽の製造記録の問題というところで、理事長というのはその団体の経営者という形で、かなり全責任を負っていると思います。そういうところで、A前理事長、D現理事長及びE前理事は、1997年ごろから血漿分画製造部門において始まる虚偽の製造記録を作成して、当局等への査察対応をするなど隠蔽工作の認識について曖昧な供述をしているというくだりがあるのですけれども、その曖昧な供述というのはどういうことを指しているのか教えていただけたらと思います。

○葉玉弁護士 個別の陳述内容につきましては、それを公開しないという前提でお話を聞いているということもあり、お答えすることが難しいですけれども、記憶が薄いというようなくだりがあったという程度、そのあたりが曖昧な供述だと考えていただければと思います。

○田野崎委員長 実は質問事項の3番としまして、第3で化血研の再発防止策についての評価と提言というまとめをしていただいたと思いますが、これに関連する質問をさせていただいていたつもりです。今後このままで大丈夫かどうかということで、いろいろなシステム、インフラを変えて、いろいろな仕組みをつくっていただいているのは理解できたのですが、当初、化学技術とか医療の進歩に伴っていろいろな規制・法律ができると、それからもっといいやり方があるというので逸脱してくるというのは当然あっていいことで、私も医者としてやっていくと保険適応外の新薬なんて幾らでも出ますので、そのときに医師の裁量権のもとにいろいろなことができる。このときは、やはり医の倫理観というのがなければできないわけで、それに反して、例えば外から監査が入ったときに、これは何で今までわからなかったのかというと、二重帳簿をつけたりいろいろすればわからない。これはできていませんと手を挙げて指導を受けるというのが、私たちの場合も普通なわけです。この薬は、使うと保険請求できないから後でちゃんとお金を払いなさいよとか、そういう医の倫理観なりがちゃんとないとできないものなのですが、そういう意味においては、こういう仕組みというのをある程度もっともらしくつくったときに守られるかどうかということがあったのですが、第三者委員会の結論的なところで、今回このように内部的に仕組みを変えることによって、今後は大丈夫ではないかという感じでとらえることができるのですが、これについてはそういう見解ということでよろしいのでしょうか。

○葉玉弁護士 まず、制度として整備されたことについては、かなり高いレベルで現在の制度を改善していると考えております。ただ、もちろん制度はつくったけれども、それが実効的に活用されなければ全く意味がないわけですので、どうやったらこれが実効的に実施されていくのかというところが我々の関心事です。そういったことを担保するためとして、今までの化血研の非常に内輪的な、内部だけでやっていくという体質を変更するために、経営者である理事クラスも当然外部理事を導入すべきであるし、外部理事だけだとそこに情報が上がらない可能性もありますので、その中間の管理職、さらには末端に外部の人間を入れたり、またはコンサルティング会社など外部の人間の監視のもとに置いたりというような形で、外部的に実行できるための体制づくりも提言し、実際に実行に移しつつあると聞いております。

 そうしたことをトータルで踏まえて、恐らく実行していくことになるだろうという予想はしておりますが、これは新しい化血研の中でしっかりと強い意志を持ってやっていただかないと有名無実化しますので、その点はここから先は希望として述べているということでもあります。

○田野崎委員長 室井委員どうぞ。

○室井委員 これは化血研に聞いたほうがいいかもしれませんけれども、再発防止策で私もこれを読ませていただいて非常に感銘したのですけれども、一番最初にある遵法精神の徹底で、コンプライアンス委員会に対する厳正処分の徹底というのがあるんですね。これは厳しい文言だと思いましたけれども、要は、懲罰委員会をつくるということなのでしょうか。

○化血研宮本所長 そこに書いておりますのは、この後私のほうで述べさせていただこうと思いますけれども、今もおっしゃいましたけれども、化血研のこれまでの体質を変えなければ、制度はもちろん変えていきますが、その中の運用をどうしていくか、実質的な体質をどうしていくかというのが非常に重要でございますので、今回のことを機会に役員の処罰をして新しい体制に持っていこうと考えております。

○室井委員 では、この後説明があるのでしょうか。わかりました。

○田野崎委員長 その他よろしいでしょうか。大平委員どうぞ。

○大平委員 多分にこの調査結果報告書の中に書かれているのですけれども、この問題というのは一般の製薬企業の問題も大きいですけれども、国内献血の血液法とか、国内需給を達成するために献血者の方たちのいろいろな思いがこもった血液を提供し、それを患者さんたちに有効に提供するということも使命としてある法人なので、そういう点も含めて運営委員会としても、これまで運営委員会では国内需給の問題、また、安定供給の問題として血液事業を左右する企業の問題点まで議論しながら、血液事業の安定的な流れを常に議論してきたと思います。その中で、こういう不正な事実というのが表面化したというのは極めて異例なので大変驚いているわけなのですけれども、そういうことも含めて第三者委員会でいろいろ指摘はしてくださったのですが、これがきちんと会社にうまく反映できるのかどうかというところは会社の体質の問題、いろいろな問題を自分たちで自覚して正常化していくことが期待できるのかどうかは、これからの見方だと思います。そういった点で、第三者委員会としての限界的なところは十分わかるのですが、ぜひそういった問題も何か委員会の感想としてお持ちだったら述べていただけたらと思うのですが、いかがでしょうか。

○葉玉弁護士 済みません、要点をもう一回お願いいただけますか。

○大平委員 血液事業の担い手として代替製剤がない会社として運営してきたところで、私たちも今回は驚くところがいっぱいあって、今後の代替製剤とかそういう問題も含めて議論しないといけないところが多々あるのですけれども、かなり特化した企業としての特徴を第三者委員会の皆さんがいろいろ解明してくださって、限界があるとは思うのですが、内部情勢を調べていただいて特殊性みたいなところも含めて、今後の血液事業に対して、この会社が存続できるのかどうかも含めて御感想を述べていただけたらと思うのですが。

○葉玉弁護士 化血研というのは、私も熊本に実際に調査に行かせていただいた中で、いろいろな人から本当に熊本の中でも誇りになるような企業だと思われています。それは1つは、長年にわたって血漿分画製剤を初めとする医療の非常に役に立つものをつくっているということや、その事業規模の大きさ、そこで働く人たちの能力といったものを含めて、化血研の内部にいらっしゃる方も、また、化血研に勤めていらっしゃらない方も、熊本の中でも本当に誇るべき企業の1つだという感想をたくさん聞いてきました。

 しかし、そうした中で、実は化血研の中には先ほど言ったようにおごりがあり、または、自分たちは血漿分画製剤の中でこれだけのシェアを占めているのだから、つぶれはしないだろうというような甘えもあっただろうと思います。また、化血研も一枚岩ではなく、特に前理事長等を中心とするトップダウンの中で、これはこれでいいんだと言われ、他方で下のほうの人間は、そう言われても監査があるのにどうしたらいいんだと言って、いろいろな隠蔽工作などを積極的に考えていくというような形で、そうしたトップダウンの体制が全てのところにきしみを生んで今回の不整合や隠蔽に及んでいるということを実感しております。

 ただ、今回の件で我々はたくさんの人とお話をさせていただきましたけれども、みんなが化血研はつぶれるんじゃないか、どうなってしまうのだろうという不安感。それから、こんなことをやっていたのかという驚き、さまざまな反応を生で我々は聞くことができました。そして、今までは内部告発の窓口はあったとしても、それがほとんど活用されていませんでしたが、我々が情報提供を呼びかけたところ、たくさんの方からいろいろな情報を得ることができたという意味で、今まで上に乗っていたおもしが大分とれてきたなということも実感しております。

 ですから、化血研にとっては恐らく設立以来の最大の危機を迎えているということが、みんなが認識している、今まさに生まれ変わっていく一番のチャンスだと思っておりますので、それを無駄にせずに、喉元過ぎれば熱さを忘れるということなく、ずっと永遠に自分たちが負っている、血漿分画製剤を出すということは売り上げではなくて、患者に届けて、患者様の役に立つものをつくっているのだという義務として考えていくということが、これは個人的な意見ではございますが、私の感想です。

○田野崎委員長 花井委員どうぞ。

○花井委員 これは第三者委員会のアジェンダの外なのですけれども、今回こういう問題が起こりましたと。名うての大きな国際的企業が何かを起こしたと。そうすると、その後、危機管理というのがよく議論になるのですが、今回問題がこうなった後にいろいろあるのですけれども、私が気になったのは、販路が複数あることによって複数の情報が錯綜し、説明する人によって患者、医師、病院等々に説明される内容が異なっていて、そのことが混乱を深めたという事情があります。今回の再発防止の中には、いわゆる販売・流通の話は余り主たるものではなかったと思いますけれども、この辺については第三者委員会として、今回の報告書には載っていないけれども認識はあるというのがあれば教えていただきたいし、もし、これはアジェンダの外だということだったら化血研からでもいいのですが、売り方もかなり問題があったのではないかと思うのですが、その辺の御認識はあるのでしょうか。

○葉玉弁護士 第三者委員会のほうでは販路に関する問題点については積極的に調査したわけではありませんし、いろいろ再発防止策を考える上でも具体的な提案として検討したわけではありませんので、その点については回答を差し控えさせていただきたいと思います。

○花井委員 化血研としては販路についても今回、やはりいろいろ改革をするという考えがおありでしょうか。

○化血研宮本所長 おっしゃるように販路が複雑だということはございますし、それで情報の交錯が起こったというのも事実でございますし、それは販路の問題というよりも、私ども化血研のいろいろな不手際により情報のおくれや交錯が起こったということは、私たちの問題として申し訳ないと思っております。むしろ販社の問題とは考えておりません。

 では、流通をどうするかについては、もちろん販社もあることでございますので、ここで私どもが今後どうしていくということは申し上げることはできませんけれども、販路がどうであれ、大元となります私どもがいかにしっかりしていくか、先ほどから御指摘いただきましたように、我々の体質の中で今後いろいろ見直していかなければいけないところが顕在化してきましたし、私どもこれを機会に先ほども御指摘がありましたように、新しく生まれ変わって化血研をつくり上げるという、こう言うとあれですけれども、いいきっかけとしてやらなければならないと思います。それには販路がどうだこうだというよりも、まず我々が立ち直ることが第一だと考えている次第です。

○田野崎委員長 第三者委員会の葉玉弁護士、森川弁護士はお時間の関係で退室されるのですが、その前に何かまだございましたら、よろしくお願いします。

○山口委員 これはお願いなのですけれども、正直申しまして昨日報告書をいただいたので、あらかじめ質問事項を出していれば今の時点で議論したかったのですけれども、例えば、被告企業である点についての厳しい御指摘もございますが、もう一方で、最終的な安全性に関するところとか、委員としてこの評価はどうなのだろうと質問させていただきたい事項も幾つかございます。そういうものについて、この場でなくても後で文書でも何でも構いませんので、我々が質問を出して第三者委員会としてはこういうふうに考えているということをいただくことは可能でしょうか。報告書は報告書として第三者委員会の責任で出されたものなので、それはそれでいいのですけれども、安全性に関するいろいろな評価について委員として幾つか質問したいことがございまして、その辺についての御回答をいただける可能はありますでしょうか。

○葉玉弁護士 我々第三者委員会の責務というのは、調査結果報告書を提出することによって本来終了すると考えております。今回、運営委員会に出席して説明させていただくのも、正直ある程度特殊な対応だと思っていただきたいと思うのですけれども、ただ、そういった御質問があった場合に、委員会としてどうかというお答えをすることは難しいと思います。ただ、個別に運営委員会の調査結果報告書に関して疑問がある点について、委員である私のほうで個人的な意見として考えを述べること等は検討させていただきたいとは思います。

○田野崎委員長 大平委員どうぞ。

○大平委員 第三者委員会の委員の方がいるところでお聞きしたいのですけれども、現理事長におかれては、この第三者委員会の報告はもっともだということで承諾されていると認識してよろしいのでしょうか。

○化血研宮本所長 この第三者委員会の報告は受け入れたところでございます。

○田野崎委員長 当初この委員会でいろいろな議論をしていたときに、実際に外部の第三者委員会での調査が必要であろうと。ただ、私たちがいろいろ議論していたことに対して、私たちが知りたいこと、疑問に思っていることが全て1回の報告書でお答えいただけるかどうかについてはどんなものだろうかと。可能であれば一度それを拝見した上で、こちらの委員会の意見もそれに反映させていただくような機会がいただけないかということを計画したものでございますので、先ほど山口委員が言われたように、非常に膨大な調査をしていただいて、これ自体は非常にすばらしいものだと思うのですが、ただ、私たちがこれを読み込んで、今まで私たちが議論を重ねてきたことの疑問がちゃんと解けているかどうかについては、少し十分ではないところがあるかもしれないとは思っております。これについては事務局にも投げて、今後どういうふうに話を持っていくかということを一度検討させていただければと考えますが、そのような対応でもよろしいでしょうか。これを私たちの議論の中で最終報告書とすると、私たちも同じような意見であるということになるかと思うのですが。

 山口委員どうぞ。

○山口委員 正直申しまして、私は、全てが解明されているわけではないと認識しているつもりです。それでちょっと気になっているのは、調査報告書の中の安全性の評価について書かれているところが、これはひとり歩きさせていいのかという疑問について本当は質問したかったと。ただ、第三者委員会は第三者委員会としての結論を出したというお考えなのかなと、先ほどの御回答を聞いて思ったのですが、そうであれば、そういう第三者委員会の答えと、委員としての意見あるいは第三者委員会ではなくて、データがちゃんとあるのかとか、先ほど言った安全性をどう考えればいいのかというのは対峙する話ではないかと思いますので、その辺について事務局でそういう対応を今後とれるようなことをしていただけるか。例えば、先ほど回答するのは個人でないとなかなか難しいというお話もありましたけれども、委員としてはこういう意見があって、委員長としてはこういうふうに考えればいいのではないかということもキャッチボールをさせていただいたほうがいいのかなとは思っております。

○田野崎委員長 花井委員どうぞ。

○花井委員 今、山口委員のおっしゃった意見なのですけれども、もともとこちらとしていろいろ懸念があって、実態についてもいろいろ謎があって、それを化血研のほうに伺ったところ、結果的には第三者委員会に委ねて調べるからということで待っていて、今日来たわけだから、第三者委員会の報告書は化血研が依頼してできましたと、化血研さんがこちらに持ってきているのだから、この報告書はもらってすぐなので、ある程度委員会としてはこれを評価した上で、ここでの疑問点は今度は化血研に明らかにしてもらうことになるのではないでしょうか。これは足がかりなので、今までは実情がわからない中で質問してもごまかされてしまうのではないかという懸念があったのですが、この報告書はかなりそれを払拭して、この辺を聞けばこれがわかるという貴重な資料になっていることは確かなので、これを踏まえてクリティカルに読み込んだ上で、化血研に委員としての疑問をぶつけて確認する、もしくはちゃんと答えるためには事前に質問をテキストにして、それを踏まえて1回会合を開くという仕切りがきれいなように思うのですが。

○田野崎委員長 岡田委員どうぞ。

○岡田委員 私も第三者委員会としての報告書ですからこれは尊重するということで、明らかになった内容については、この運営委員会から直接化血研に問い合わせるということでいいかと思います。

○田野崎委員長 よろしいでしょうか。そうしましたら、この貴重な報告書は最終版として私たちは承って、これをもとに議論を進めて必要に応じてということにさせていただきたいと思います。

 それでは、第三者委員会の関係者の方々は、ほかの用務のために退室されるということです。

○葉玉弁護士 どうもありがとうございました。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

(葉玉弁護士、森川弁護士 退室)

○田野崎委員長 続きまして、化血研から第三者委員会報告書を受けて、今後の対応等について何かありましたら、お願いいたします。

○化血研宮本所長 初めに、このたびのことで多くの皆様方に多大な御迷惑をおかけしていることを、この場をかりまして改めて深くおわび申し上げます。

 私から用意しているものを発表させていただきますけれども、時間も押しておりますので、前段の御挨拶と経緯の部分については省略させていただきまして、今後どう対応していくかを中心に話させていただきます。

 先ほど、大平委員からも第三者委員会報告を受け入れるかというお話がありましたけれども、私どもこの調査報告で明らかにされました事実関係、いただきました提言を真摯に受け止めまして、失った信頼の回復に向けて一から出直す覚悟でやってまいります。まず、やはり経営責任が非常に大きいと思いますので、責任者の処分と新体制への移行を行って、その上で再発防止に向けて全力で取り組んでいく所存でございます。

 まず、経営責任と処分について御報告させていただきます。

 今回の件は、先ほど申しましたように経営責任が非常に大きゅうございます。このたびの一連の事態を招いた弊社全体の経営責任という観点と、もう一方では、患者様や医療関係の皆様へ今後も製品を安定供給、そして、これから化血研が生まれ変わっていく是正措置を確実に達成していくという社会的責任、この両方の面から今後どうしていくかを真摯に検討いたしまして、処分と新体制について、これから申し上げるように確定いたしました。

 6項目ございますけれども、まず、1番目は、常務理事以上、理事長、副理事長、常務理事でございますけれども、現在ここにおります4名でございます。この4名につきましては、全員現状の役職を外れ、全て外部出身の人材を充ててまいります。それに伴いまして現役員の処分としまして、本日12月2日付で理事長を含む全理事は辞任もしくは辞職いたします。

 具体的に申しますと、理事長の宮本は辞任しまして、退職慰労金を全額返上いたします。

 副理事長の横井は、副理事長を辞職いたしまして理事に降格いたします。

 血液部門を担当しておりました常務理事の千北一興は辞任しまして、退職慰労金全額返上でございます。

 常務理事の城野洋一郎は、常務理事を辞職して理事に降格いたします。

 理事の中川、松田、本田、菅原の4名は、理事を辞任して職員に降格いたします。

 理事の緒方は、かつて血液部門におりましたけれども、辞任し退職慰労金を全額返上いたします。

 また、前監事であります中垣は、既に監事を退任してはおりますけれども、退職慰労金の全額返上をいたします。

 また、前理事長でありました名誉理事長、船津は名誉職の辞任をいたします。

 以上でございますけれども、なお、先ほど申しましたように、本日付で私を含む全理事は辞任または辞職をいたしますが、直近に開催を予定しております評議員会で次の新しい理事の選任が行われるまでは、法律の規定に従いましてそれぞれが負っていた責任を引き続き果たしていく所存でございます。

 3番目としまして、それに加えまして現役員全員による報酬カットを行います。この問題が起こりました血液製剤の出荷停止を行いました本年6月にさかのぼりまして、理事長は報酬月額の25%、副理事長・常務理事は15%、理事・監事は10%相当額を返上いたします。

 4番目、理事会メンバーの今後の体制方針といたしまして、先ほど御指摘もありましたけれども、やはり外部の目が必要だということで、これまでの弊社の経営の閉鎖性、独善性、硬直化を防止していくために、また一方では、事業環境に応じた適任者を採用する観点からも、理事会メンバーに今後、外部出身の人材も逐次加えながら登用してまいる所存でございます。

 5点目は役員人事の透明化ということで、今後、役員人事案及び役員報酬案の検討・起案につきましては、所外の意見をより広く取り入れるべく、役員の選任案及び報酬案に関する所外委員を主体とした諮問委員会を開きまして、これは次回の定常の理事改選の時期が来年6月でございますので、それまでにはそういった諮問委員会を設定する予定でございます。

 最後の6番でございますけれども、評議員会による監視機能の強化が必要でございますけれども、現在私どもの評議員の数は20名で、化血研のOBと所外の有識者・専門家で構成されておりまして、現在そのうちの半数が化血研のOBでございます。今後、機動力を高めるために委員の総数を減らしますとともに、監視機能の強化を目的にして年内を目標にいたしまして、所外の評議員の構成比率を多くしまして、過半数に持ってまいります。

 以上が、経営責任を踏まえました役員の処分と今後の新体制の方向についての御説明でございます。

 続きまして、お時間が迫っておりますので簡単に述べさせていただきますけれども、是正改善、今後の再発防止策について、項目ぐらいになるかもしれませんが述べさせていただきます。

 次に述べますような再発防止策を確実に実施して、今後、医薬品製造販売業者として信頼に足る企業となるべく、経営体制、企業文化、信頼性保証体制、医薬品の品質システムの整備、構築を果たしてまいります。

 そのために、大きなくくりとしましては5項目ございますが、第1点は、信頼性保証体制の改善でございます。第2点目はGMP管理運用面の改善、第3点目に医薬品品質システムの再構築、第4点目に教育、第5点目にその他の項目、この5つに分類しておりますけれども、まず、第1番目の信頼性保証体制の改善については、この中でも5点を挙げております。

 1点目は、既に御報告して実施しているものでございますけれども、法務・コンプライアンス部門を理事会の直轄部署として独立させ、課題の早期発見・対応を行うようにいたしました。また、内部通報制度の運用を強化してまいります。

 2点目は、業務監査体制の改善と強化です。具体的には、経験者の採用や外部コンサルタントを活用いたしまして、積極的に情報をとりにいく活動を推進していきます。

 3点目は既に御報告いたしましたが、総括製造販売責任者の理事長直轄化ということで、9月から既に実施しております。

 4点目は、信頼性保証部門の改善でございまして、これも御報告して既に実施しておりますけれども、薬事部、品質保証部、医薬安全管理部の3部を、製造販売業を統括する信頼性保証部門として再編し、また、品質試験を担当する品質管理部を製造業の組織として、その役割と責任を明確に区分いたしました。

 5点目は、信頼性保証部門のマンパワーの強化が必要でございますので、それを実行してまいります。まず、当面は現在の研究開発、製品改良テーマを減らしまして、そのマンパワーを信頼性保証部門に投入してまいります。さらに、一定期間は外部のコンサルタントを活用しまして、私どもの信頼性保証に関する能力や体制の強化と人材育成を進めてまいります。また、外部からのキャリア採用も進めまして、必要な人的補強・強化を図ってまいります。

 次に、大きな2つ目のGMP管理運用面の改善でございますけれども、製品の製造管理や品質管理について、外部の方のチェックやアドバイスを受けながら改善していきまして、この状況を監督官庁等に定期的に報告してまいります。また、従来同じ製造部内で行っておりました製品の改善、改良、開発は、新設の製造部と区分しまして、新設の製品開発部で行うことにいたしました。

 大きな項目の3つ目は、医薬品品質システムの再構築でございますけれども、複数の外部コンサルタント会社の指導・助言も取り入れながら、PQSPMS体制の整備及び改善計画を作成して実行してまいります。また、これも前回御報告いたしましたけれども、サイトQAの設置、並びに抜き打ち監査を含めた品質保証部による自己監査の改善を行うほか、品質管理部の機能改革にも取り組んでまいります。また、薬事部の機能強化も図ってまいります。

 4つ目は教育についてでございますけれども、全従業員を対象にした定期的なコンプライアンス教育、PQSGMPに関する教育を積極的に行ってまいります。また、先ほど役員の処分を御説明しましたけれども、今後、今回の事態に関与した職員に対しても厳正に処分しますとともに、今回にとどまらず今後、万一のこうした事態に際しましては厳正な処分を実践していく予定でございます。

 それに加えまして、私どもは10月に品質方針を設定いたしましたので、それをもとにしまして品質に対する意識を全職員が高め、品質を重んじる風土をつくってまいります。

 さらに、その他でございますが、過去及び今回の問題も含めて私どもはさまざまな問題を起こしてまいりました。この過去及び今回の問題で得ました教訓を風化させることなくずっと意識していくために、我々が起こしました問題に関連した日を中心にしまして、改めて反省して考える場を設け、今後の風化防止を図ってまいります。

 また、これまでの風通しという問題もございますけれども、そうした反省も踏まえまして、人事ローテーションの改善を図るほか、会議体も含めまして風通しのよい組織を目指してまいります。

 以上、項目だけで駆け足でございましたけれども、御報告させていただきます。

○田野崎委員長 ありがとうございました

 委員の先生方から御意見などございますか。山口委員どうぞ。

○山口委員 役員の方の処分という発表をいただきまして、それについては我々がとやかく言うことは正直言ってございません。ただ、来年6月まで宮本さんが理事長となるのか、どういう肩書きになるのかよくわからなかったのですけれども、その間にぜひやっておいていただきたいと思うことがございます。それは、先ほどから議論していました運営委員会でのいろいろな論点について、ぜひ明らかにしていただきたいと思います。特に、今おっしゃられましたように、今回の件についてこういうことを風化させることなくというのが非常に重要で、しかも特に気にしているのは、私は特定生物由来製品という血漿分画製剤について、新しい制度をつくった趣旨に一つ瑕疵を残してしまったと。今度反省していくときに、どういう問題があったのかということは多分、過去の問題をほじくるという意味ではなくて、むしろ未来につながっていくことですので、その辺をぜひ明らかにしていただけるとありがたいなと。

 特に、先ほどからありますように、化血研というのは私の印象は昔から血漿分画のものとりがすごくうまい会社と理解していまして、そういう意味でいろいろな新しい血液製剤をつくってこられたのだと思うのですけれども、献血由来のものを患者に届けるといういろいろなところに齟齬があったのだろうと思うので、過去にばかり意見を言っているようにとらえていただくのではなく、それを将来に生かすような形にしていただければと思います。

○化血研宮本所長 どうもありがとうございます。この件はもちろん過去の問題として非常に重要な問題ですけれども、これを将来にどう生かしていくかということが非常に重要な問題でございまして、私どももこれで終わらせるのではなくて、これをきっかけにして将来さらに展開していく、むしろ血液事業をいい方向に持っていくことが非常に重要なことだと思いますし、私どももそれをしなければ意味がないと考えております。

 先ほど6月と言いましたのは、私どもの定例的な役員改選の時期でございますけれども、それはそれでございますが、私の場合は早急に6月を待つことなく次の体制が定まり次第、引退する予定でございます。ただ、先生がおっしゃった意味はわかりますし、これを風化させない、むしろこれを生かしていくことが非常に重要ですので、私は理事長を辞めたと同時に化血研での席はなくなりますけれども、この運営委員会の中でどうお役に立てるかは考えさせていただきます。

○田野崎委員長 ほかの委員の先生方、よろしいでしょうか。

 花井委員どうぞ。

○花井委員 ちょっと気になるところは、風化させることなく教訓をということなのですが、教訓を得るためにはまず現象を把握する必要があって、一定のものはできたのですが、その疑問に応えるまでは何を風化させないかがまだ確定していない段階なので、理事長はお辞めになるということなのですが、それによって現象そのものの痕跡が消えてしまって、次の再発防止に生かすためのものが失われてしまっては元も子もないので、個人的と言わず化血研組織としてそこまでは責任をとってもらいたいと思います。

○田野崎委員長 よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。

 それでは、化血研におかれましては、第三者委員会の調査結果や提言、また、ここの委員会での意見などを重く受け止めていただいた上で、厚生労働省とよく相談しながら全役職員一丸となって再発防止策を実行して信頼回復に努めていただくよう、改めてお願いいたします。化血研の再発防止の取り組みについては、引き続き運営委員会に御報告をお願いいたします。

 最後に、事務局から第三者委員会報告書を受けて今後の対応等ついて何かありましたら、お願いいたします。

○武井血液対策課長 今日は長い間の御議論ありがとうございました。時間も超過しておりますので手短に申し上げますけれども、本日の議論を十分踏まえまして、安全確認を強化するなど、運営委員会にお諮りしながら血液対策の充実に努めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○田野崎委員長 それでは、本日の議題は全て終了しましたが、ほかに何か御意見等ございますか。

 よろしければ、事務局に議事を戻したいと思います。

○近藤血液対策課長補佐 田野崎委員長、ありがとうございました。

 次回の運営委員会の日程は、別途御連絡さしあげたいと思います。

 本日は委員の皆様、本当にありがとうございました。これにて「平成27年度第7回血液事業部会運営委員会」を終了いたします。


(了)

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