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2015年12月4日 中央社会保険医療協議会 総会 第317回議事録

○日時

平成27年12月4日(金)9:57〜11:55


○場所

厚生労働省専用第15・16会議室(21階)


○出席者

田辺国昭会長 松原由美委員 野口晴子委員 印南一路委員 西村万里子委員 荒井耕委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 花井十伍委員 石山惠司委員 松浦満晴委員
榊原純夫委員
松本純一委員 中川俊男委員 松原謙二委員 万代恭嗣委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
丹沢秀樹専門委員 横地常広専門委員 菊池令子専門委員 
<事務局>
唐澤保険局長 谷内審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 眞鍋医療課企画官
三浦保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○調剤報酬(その2)について
○薬価調査及び特定保険医療材料価格調査について

○議事

○田辺会長

 それでは、皆様おそろいのようでございますので、ただいまより、第317回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず、委員の出席状況について御報告申し上げます。本日は、岩田専門委員が御欠席でございます。

 次に、次期診療報酬改定に向けた議論といたしまして「調剤報酬(その2)について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○中井薬剤管理官

 おはようございます。薬剤管理官でございます。

 資料、総−1をごらんください。今日はお時間も十分ございますので、丁寧に、いつも早口ですが、ゆっくり説明させていただきたいと思います。

 めくっていただきまして、スライド4枚目、医薬分業率の年次推移を示しております。

 5枚目に医療費と調剤医療費の推移を示してございます。

 資料6、7、8は、規制改革会議に厚生労働省が提出した資料でございます。ポイントは8ページのところにございますけれども、点線で囲んである5つの「○」の評価のあり方を検討するということで、調剤報酬を抜本的に見直すこととし、次期改定以降、累次にわたる改定で対応するよう今後検討するということを示してございます。

 スライド9枚目でありますけれども、規制改革実施計画であります。その中で関連部分、真ん中のところでございますが、「調剤報酬の在り方について抜本的な見直しを行い・・門前薬局の評価を見直すとともに、患者にとってメリットが実感できる薬局の機能は評価し・・努力した薬局・薬剤師が評価されるようにする」ということを掲げてございます。

10枚目は「骨太の方針」でありますけれども、同様に「調剤報酬について・・服薬管理や在宅医療等への貢献度による評価や適正化を行い、患者本位の医薬分業の実現に向けた見直しを行う」と書いてございます。

 めくっていただいて、スライド11枚であります。これは「患者のための薬局ビジョン」でありますけれども、3つの機能ということであります。まず最初に、地域包括ケアシステムの一翼を担い、薬に関して、いつでも気軽に相談できるかかりつけ薬剤師がいることが重要と書いてございます。それで、かかりつけ薬剤師が役割を発揮するかかりつけ薬局が、組織体として、業務管理、構造設備等を確保すると書いてございます。

 具体的には3つございます。服薬情報の一元的・継続的把握ということで、主治医との連携、それからインタビュー云々を通じて全ての医療機関や服用薬を一元的・継続的に把握するということでございます。それから、お薬手帳のことも書いてございます。2つ目は、24時間対応・在宅対応ということで3つの「●」に書いてあることを書いてございます。3つ目、医療機関等との連携ということで、処方医に対して疑義照会や処方提案、それから、調剤後も患者の状態を把握し、フィードバックや残薬管理・服薬指導を行う、それから、医薬品等の相談、健康相談に応じ、医療機関に受診勧奨する云々ということを書いてございます。

 スライド12枚目は、同じく「薬局ビジョン」でありますけれども、かかりつけ薬剤師の役割の発揮に向けてということで、対物業務から対人業務ということでイメージ図を示してございます。現在、薬中心の業務をこれから患者中心の業務に変えていくということの方針を掲げてございます。

13枚目であります。患者が薬局に求める機能ということで、赤枠でくくってございますけれども、薬の一元的管理、副作用・効果について継続的な確認、それから、気軽に健康相談を受けられるということが、患者調査で明らかになってございます。

 スライド14枚目は、薬局数と処方箋枚数の推移であります。左側が薬局数と処方箋枚数の推移で、薬局数がふえているということ、処方箋枚数もふえているということを掲げてございますが、右側、それを1件当たりの処方箋枚数に変えてみますと、最近になって下がってきている、減ってきていることがわかるかと思います。

15枚目でありますけれども、薬局の処方箋応需の状況です。主に特定の医療機関からの処方箋を受けている薬局が7割程度ということを書いてございます。下のほうの四角に書いてございますが、立地の利便性で患者から選択されるよう、ビジネスモデルを変えて、地域包括ケアシステムの中で、多職種と連携してかかりつけ薬剤師が役割を発揮することを目指す姿に転換する必要があるということで、立地から機能にということを掲げてございます。

 それから、全体的な論点をスライド16に示してございます。地域包括ケアシステムの中で、患者の服用薬を一元的・継続的に把握し、患者がいつでも気軽に相談できるかかりつけ薬剤師・薬局を推進するため、以下の論点に関してどのように考えるかとしております。

 1つ目の論点でありますけれども、患者の服薬情報を一元的・継続的に把握し、それに基づき薬学的管理・指導を行うかかりつけ薬剤師の業務や、かかりつけ薬剤師が役割を発揮できる薬局の機能を評価すること。

 2つ目でありますけれども、対物業務から対人業務への構造的な転換を促すため、対物業務の評価については適正化を図る一方で、患者への説明、医師への処方内容の疑義照会、在宅訪問、多職種との連携において、薬剤師が専門性を発揮できるよう対人業務の評価の充実ということであります。

 3つ目でありますけれども、こういったかかりつけ薬剤師・薬局を評価する一方で、かかりつけ機能を発揮できていない大型門前薬局などの評価を適正化すること。

 ということについての論点を掲げてございます。

 それから「2.かかりつけ薬剤師・薬局の評価」ということです。

 まず1つ目が「かかりつけ薬剤師の評価」で、18枚目以降に書いてございます。

19枚目は「薬局ビジョンの再掲」でございまして、説明は省略させていただきます。

20枚目に「薬局ビジョンの抜粋」でありますけれども、赤線で書いてあるところ。かかりつけ薬剤師・薬局に、服薬情報を一元的・継続的に把握してもらい、それに基づき適切な薬学的管理や指導を受けることが非常に重要であると。それから、当該患者がかかっている全ての医療機関を把握し、要指導医薬品等を含めた服薬情報を一元的・継続的に把握するとともに、それに基づき適切に薬学的管理・指導が行われるよう、薬歴への記録を含めて取り組むことが不可欠と書いてございます。それから、かかりつけ薬剤師・薬局を選ぶよう促す取り組みが重要であるとともに、かかりつけ薬剤師・薬局以外で薬剤が交付される場合には、かかりつけ薬剤師・薬局における服薬情報の一元的・継続的把握等が可能となるよう、適切に協力することが望まれると掲げてございます。

21枚目でありますけれども、薬局の利用状況について。どの医療機関にかかっても同じ薬局で薬を受け取る患者さんというのが、年齢が高くなって増加する傾向にある。80代以上では約半数というデータがございます。

22枚目が、患者が薬局を選択する理由ということです。左側が同じ薬局を利用する理由として「自宅や職場・学校に近く便利だから」「様々な医療機関の薬をまとめて管理してくれるから」「信頼できる薬剤師がいるから」となっています。一方で、右側に書いてありますけれども、別々の薬局を利用する理由といたしまして「医療機関から近く便利だから」というのが90%を占めているということであります。

 スライド23枚目でありますけれども、かかりつけ薬剤師の有無ということで、「かかりつけ薬剤師と呼べる薬剤師がいるか」という質問に対して、年齢がふえるほど割合が増加していますが、全体で50%程度になっております。かかりつけ薬剤師が『いる』場合、その薬剤師をかかりつけ薬剤師とした理由について聞いており、「薬に限らず何でも相談に乗ってくれる」とか「処方せんを持っていなくても気軽に相談できる」とか「説明が丁寧」、「人柄がいい」と書いてございますが、そういったことを上げられてございます。

 スライド24枚目が、外来医療の機能分化・連携の推進ということで、平成26年改定の主治医機能の評価についてのスライドを示してございます。

25枚目が、その主治医機能の評価について、服薬管理の中で、院外処方を出す場合の薬局の条件について書いてございます。病院については、24時間開局薬局、診療所については24時間対応薬局を原則とすると書かれてございます。

26枚目ですけれども、医療機関と薬局の連携の効果。これは11月6日の中医協の資料の再掲でございますが、医療機関との連携による残薬削減とか、コンプライアンスの向上とか、副作用回避、医師の負担軽減に資するという結果になったということが見てとれると思います。

27枚目でありますけれども、医療機関と薬局の連携方法ということで、効果的な方法として、医師と連携して、粉砕・一包化の工夫とか、患者の服薬状況を医師に提供するということであるという結果であります。

 同じく、11月6日の資料でありますけれども、28枚目には、薬局における効果的な取り組み方法ということで、多剤・重複投薬を減らすために、取り組みとしては、かかりつけ薬局を持つことを患者に周知すること、それから、手帳を用いて一元管理するということを掲げてございます。

29枚目には、かかりつけ医とかかりつけ薬剤師の連携のイメージということでまとめてございます。まずは、かかりつけ医から指示をいただいた上で、かかりつけ薬剤師が服用歴、副作用歴を一元的に把握し、相互作用や重複投与といったこともちゃんと確認して、調剤時のみならず、継続的な服薬状況を把握して、それをしっかりとかかりつけ医に報告をし、説明をするということをきちんとすることが重要であるということのイメージを掲げてございます。

30枚目は、医療機関と薬局が連携して多種類の服薬を行っている患者の処方薬剤を減少させる取り組みでありまして、そのイメージを示してございます。複数受診している患者であっても、かかりつけ薬剤師が一元的・継続的に把握することで重複投与や多剤投与といったことの確認ができるということで、減少させる必要が生じれば、かかりつけ医に照会をするということで、減少の取り組みが可能ではないかということのイメージを示しております。

 以上がかかりつけ薬剤師関係でありまして、31枚目以降がかかりつけ機能を有する薬局の評価(基準調剤加算)についての資料であります。

32枚目が「薬局ビジョン」であります。かかりつけ薬剤師とかかりつけ薬局の関係ということで、ア、イ、ウ、エに書いてあります。薬局としてかかりつけ薬剤師を配置し、その機能を発揮させるためには、このア、イ、ウ、エということの業務管理体制、構造設備等を有していることが不可欠であり、こうした機能を持つ薬局がかかりつけ薬局ということで位置づけられるとまとめてございます。

 スライド33枚目は基準調剤加算の施設基準であります。この赤字の部分が26年改定に要件を追加したところでありますけれども、24時間調剤については単独の保険薬局または近隣の保険薬局と連携して対応する。これは10未満ということでございます。基準調剤加算2のほうは、当該薬局のみで24時間調剤という条件になっております。在宅業務については、基準調剤加算1は業務体制の整備ということでありますけれども、基準調剤加算2については年10回以上の実績が要件になっております。それから、衛生材料、医療材料の体制の整備であるとか、連携体制の整備、ケアマネとの連携体制の整備ということが要件に追加されているということであります。そのほかにも、在宅業務、24時間調剤体制について文書で情報提供であるとか、麻薬小売業者といったことも掲げてあるということであります。

34枚目に、同様に、「患者のための薬局ビジョン」ということで、ここにも在宅だとか24時間ということが書かれているということを示してございます。

35枚目は、26年1月、日本医療薬学会が公表しております厚生労働科学研究費補助金事業において取りまとめられました「薬局の求められる機能とあるべき姿」についてまとめてございます。

 主な内容として、最適な薬物療法を提供する医療の担い手としての役割、医療機関等と連携してチーム医療を積極的に取り組むこと。在宅医療においては、医薬品の供給体制、服薬支援の体制の確保・充実。医薬品、医療・衛生材料の提供拠点としての役割にとどまらず、後発医薬品の使用促進や残薬解消といった医療の効率化についてより積極的な関与ということが書かれているということであります。

36枚目に、薬局の開局時間や休日・夜間等の体制ということで、「ビジョン」においては、薬局としても、かかりつけ薬剤師がこうした対応を行えるよう、地域包括ケアの一環として、夜間・休日を含め、電話相談や調剤等の必要な対応を行う体制を確保するということが書かれてございます。具体的に申し上げますと、特定の医療機関に合わせるのではなくて、原則として、平日の開局日には連続して開局(午前8時から午後7時までの時間帯に8時間以上)するほか、地域の医療機関全体の診療時間やその薬局の機能に応じて開局時間を設定することが望ましいということであります。それから、開局時間以外にも随時電話相談を行えるよう、薬剤師が相談等に対応できるように体制を確保することが必要と書かれてございます。

 「求められる機能とあるべき姿」についても、開局時間ということで、午前8時から午後7時までの時間帯に8時間以上、休日・夜間の対応が可能である体制を整備ということが書かれているということを示してあります。

37枚目には、薬局の閉局時間について調査した結果をまとめてあります。ほとんどの場合は、左に書いてありますけれども、18時、19時ということでございますが、一方で、12時、13時に閉めているということを一部の薬局でやっているのが見てとれるかと思います。土曜日の開局時間についても、同じように、午前中に閉めてしまうところ。特に土曜日が多いわけでありますけれども、一方で、日曜日にもちゃんと19時台まであけているところもあるということがわかるかと思います。

38枚目が、患者が望む薬局の開局時間ということで、平日は8割程度の患者が夕方5時〜9時まで開局していることを望んでおりますし、また、土・日についても一定程度開局していることを望んでいるという結果になっております。

39枚目は、薬局における休日・夜間の対応ということで、患者の6割以上が休日・夜間対応は重要と回答しておりまして、その体制が整備されている薬局は大体75%以上ということであります。このうち、実際に休日・夜間に対応したもの、一番下のところでありますけれども、1カ月間で実際に対応した薬局が62.8%という結果になってございます。

 スライド40枚目でありますけれども、開局時間外における1カ月間の対応状況であります。左でありますけれども、相談対応は80%ぐらい。調剤を行ったのはかなり減っていまして3割程度でありまして、また、1件未満がかなり多いということであります。

 スライド41枚目が基準調剤加算の算定要件における24時間対応ということであります。24時間対応については、24時間調剤及び在宅業務が速やかに実施できる体制となってございます。調剤加算1については単独または連携体制ということで、10未満の薬局との連携をして対応、基準調剤加算2は単独で対応するということになってございます。

42枚目は、医療機関における時間外対応加算の要件について参考までに示してございます。

43枚目ですけれども、薬局の在宅訪問の対応ということで「薬局ビジョン」の抜粋であります。地域包括ケアの一環として、夜間・休日を含め、電話相談、調剤の必要な対応を行う体制を確保することが求められると書いてありますし、また、かかりつけ薬剤師においては、服薬アドヒアランスの向上や残薬管理等の業務を初めとして、在宅対応に積極的に関与していくことが必要と書いてございます。

 「薬局に求められる機能とあるべき姿」の中にも、在宅薬剤管理指導を実施するとともに、地域住民に対する広報・周知を行うということ、それから、連携して在宅医療の実施に取り組んでいるということが書かれてございます。

44枚目は、在宅患者訪問薬剤管理指導の実施状況であります。これも1111日の中医協資料でありますけれども、年間算定回数が10回以上の薬局が大体6割いるということを示してございます。

4546枚目につきましては、これも同じ中医協の資料の再掲でございますけれども、在宅業務を実施している薬局が増加していることを示しております。特に介護保険の居宅療養管理指導費のところがかなり増加しているということがこの2枚のスライドからわかるかと思ってございます。

47枚目でありますけれども、患者のニーズに応じた薬局の機能ということでありまして、「ビジョン」の中においては、薬局内にプライバシーに配慮した相談窓口を設置していることと書いてございます。「基準調剤加算の施設基準」の中には、努力規定でございますけれども、薬学管理等の内容が他の患者に漏れ聞こえる場合があることを踏まえ、他の患者に聞こえないようにパーテーションで区切られた独立したカウンターを有することが望ましいという規定が書かれてございます。

 一方で、薬局の機能として、求められている機能と備えている機能ということを調査したものが48枚目であります。下のほうに赤枠で書いてありますけれども、患者とのやりとりが他の患者に聞こえないようパーテーション等で区切られた独立したカウンターが求められている割合が結構高いわけですが、実際はなかなかできていないということ。それから、同様に、昨日の休日・夜間についても、地域のニーズに応じた開局時間について求められている一方で、備えられていないという結果が出ているということを示してございます。

 スライド49枚目は、薬局における医薬品の安全性情報の入手ということでありまして、「薬局ビジョン」においては、医薬品に関する安全性情報を含め、最新情報について迅速に情報収集することが必須ということ。具体的には、PMDAのメディナビを利用することにより、医薬品・医療機器の重要な安全性情報を迅速に入手することができると書いてございます。同様に、求められる機能とあるべき姿についても、必要な最新の書籍、インターネット環境の整備、PMDAのメディナビへの登録といったことの情報収集・管理体制を整備しているということが書かれているということであります。

 スライド50枚目、51枚目が患者への情報提供関連であります。これは現在の規定でございますが、保険薬局は患者に対する情報提供として、ここに掲げてあります掲示項目内容を薬局内でそれぞれ明示・説明するということがルールとして示してあるということであります。

51枚目は、薬局における領収書・明細書による情報提供ということで、費用の支払いを受けるときは、領収書の交付とあわせて当該費用の内訳を記載した明細書を交付することが義務づけられているということを示してございます。

52枚目の論点でありますけれども、5つ掲げてございます。

 1つ目が、患者が選択するかかりつけ薬剤師の要件等を診療報酬上明確にした上で、当該薬剤師が医師と連携して患者の服薬状況を一元的・継続的に把握する業務を評価したらどうか。また、その際、かかりつけ薬剤師の業務の包括的な評価も検討してはどうかということとしております。

 2つ目、基準調剤加算については、在宅訪問の実績要件をさらに求めるとともに、開局時間、相談時のプライバシーに配慮した要件の追加、24時間対応に関する実態に即した要件の明確化といった「患者のための薬局ビジョン」を踏まえて、かかりつけ機能を評価してはどうか。

 3つ目で、かかりつけ機能を有する薬局としては、かかりつけ薬剤師となり得る当該薬局に一定時間以上勤務する薬剤師を配置することを基準調剤加算の要件に追加してはどうかということであります。

 4つ目は、患者に対する情報提供に関しては、患者の選択に資するよう、薬局のサービスの内容も含めて丁寧にわかりやすい情報提供を推進することとしてはどうか。

 5つ目で、基準調剤加算でありますけれども、かかりつけ薬剤師・薬局の普及状況等を踏まえて、今回だけではなくて、次期改定以降も引き続き見直しを検討していくということとしてはどうかということであります。

53枚目以降は「3.対人業務の評価の充実」であります。

 まず最初に「薬剤服用歴管理指導料の見直し」であります。

 スライド55枚目でありますけれども、現在の26年改定で薬局における薬学的管理及び指導の充実ということで、薬剤服用歴管理指導料の評価の見直しをしたということの概要を示してございます。

56枚目は、その薬剤服用歴管理指導料の業務の実態ということです。繰り返し来局した患者であっても毎回同じ点数を算定しているわけでありますけれども、1人当たりの業務にかかる平均的な時間を見ると、2回目以降は短くなっていることが左から右の図でわかると思います。

 スライド57枚目であります。四角で囲ってあるのが薬剤服用歴管理指導料で求められる業務でありますけれども、2回目以降では、情報提供とか確認というのが簡素化できるのではないかということを書いてございます。矢印の下に書いてありますが、薬剤服用歴管理指導料を実際の業務に応じた評価体系とするため、継続して来局する患者や服薬状況の一元管理ができている患者に対する指導料については、点数の差を設けることが検討できるのではないかということを示してあります。

 スライド58枚目はお薬手帳関係であります。現在のお薬手帳の算定要件が一番上の四角に書いてありますけれども、「再興戦略」においては、電子版お薬手帳のさらなる機能性の向上を行い、国民への普及を進めると書いてございます。「患者のための薬局ビジョン」におきましても、その電子版お薬手帳について、属性や希望に応じて紙のお薬手帳とともにその普及を進める必要があると書いてございますが、現行の薬剤服用歴管理指導料におけるお薬手帳の評価を算定できるのは紙媒体のみであるということであります。

59枚目以降が「継続的な薬学的管理」ということです。

 外来患者の服薬支援に関する取り組みということで、60枚目、61枚目のスライドであります。

60枚目は、福岡市薬剤師会の「節薬バッグ」運動。これは「ブラウンバッグ運動」と呼ぶのですけれども、バッグを患者にお渡しして、現在余っている薬をその中に全部お持ちいただくということを2013年2月から2014年1月にやった結果であります。真ん中に結果を示してありますけれども、薬剤費の約20%を削減できたという結果が出ているということであります。

61枚目は、同様に、これを鹿児島県薬剤師会においてやったという結果であります。4回にわたってやっていますけれども、1薬局当たりの残薬額を出した結果を示してございます。

62枚目は、調剤後の継続的な薬学的管理・指導ということで、薬剤服用歴管理指導料は調剤時の指導業務に対する評価、調剤後の服薬管理・指導等を実施した場合の評価として、外来服薬支援料・長期投薬情報提供料、服薬情報等提供料があるということであります。継続的な服薬状況の把握のために、ブラウンバッグを渡して持参してもらうことで残薬管理の取り組みが行われているということをまとめてございます。

63枚目以降が「減薬等のための処方内容の疑義照会に関する評価」ということであります。

64枚目が11月6日の中医協において示しました「高齢者の多剤処方に関する課題と論点」です。論点に、特に高齢者に、多種類の服薬に起因する有害事象を防止するとともに、服薬アドヒアランスを改善するために、医療機関において、または医療機関と薬局が連携して、多種類の服薬を行っている患者の処方薬剤を減少する取り組みを行い、処方薬剤数が減少した場合について評価することとしてはどうかということを掲げてございます。

65枚目が、疑義照会の割合と処方変更の頻度であります。年間約4,300万枚相当の処方箋について疑義照会を実施しているという結果であります。

 その疑義照会の中で調剤報酬において評価されているものがありまして、重複投薬・相互作用防止加算というのがございますけれども、重複投薬・相互作用防止加算の算定状況をまとめたものが66枚目であります。24年にその当該加算の要件に残薬の確認ということで要件を追加したということで、24年からぐっとふえてきておりますが、全体としては限定的な数になっているということであります。

67枚目であります。現在、重複投薬・相互作用防止加算というのは、真ん中にありますが、算定対象として重複投薬、相互作用、残薬の確認という3つになっているわけであります。アレルギー歴等により処方変更が必要な場合の疑義照会、同一医療機関からの処方箋で処方変更が必要な場合の疑義照会といった場合に、算定要件を満たさない事例があるということをまとめてございます。

 スライド68枚目が「調剤料の適正化」ということの資料であります。

69枚目が「骨太の方針2014」でありますけれども、医薬分業について「調剤重視から服薬管理・指導重視への転換を検討する」と書かれてございます

70枚目は「薬局ビジョン」の抜粋であります。対物業務から対人業務へということでありまして、「調剤の調製などの対物中心の業務から、患者・住民との関わりの度合いの高い対人業務へとシフトを図る」ということが書いてございます。また、かかりつけ薬剤師・薬局の今後の姿ということで、「薬剤師は、従来の対物業務から対人業務へとシフトを図ることが必要である」と書かれてございます。

71枚目が、現在の調剤料の算定要件であります。内服薬、注射薬、外用薬についてそれぞれまとめてございます。

72枚目は、主な調剤料の加算ということでありまして、えん下困難者用製剤加算、一包化加算、自家製剤加算、計量混合調剤加算についてまとめてございます。

73枚目が、対人業務の評価の充実に関しての論点でありまして、6つほど掲げてございます。

 論点の1つ目でありますけれども、薬剤服用歴管理指導料は業務の実態も考慮しつつ、服薬情報の一元的な管理のために患者が同じ薬局においてお薬手帳を持参して繰り返し来局することのインセンティブを与えるため、2回目以降に手帳を持参して来局する場合の点数を低くすることについてどう考えるかということであります。

 2つ目は、お薬手帳について、電子版の手帳であっても、紙媒体と同等の機能を有する場合には、算定上、紙媒体の手帳と同様の取り扱いが可能と位置づけてはどうか。

 重複投薬・相互作用防止加算については、医師との連携の上、減薬等に係る疑義照会を進めるため、加算できる範囲の見直しなど評価を充実させてはどうか。

 4つ目でありますが、継続的な薬学的管理を進めるため、ブラウンバッグによる残薬削減等の推進を検討してはどうか。

 5つ目でありますが、対物業務の評価適正化として、調剤料及びその加算の仕組みについて、例えば、調剤日数に応じて増加する一包化加算などの評価を見直してはどうかということであります。

 6つ目については、対物業務から対人業務への構造的な転換を促すため、調剤料や指導料の評価の仕組みのあり方について、今改定以降、引き続きさらに検討していくこととしてはどうかということであります。

 最後「4.いわゆる門前薬局の評価の見直し」ということで、74枚目以降に書いてございます。

 まず最初に「調剤基本料」であります。

76枚目に「患者のための薬局ビジョン」の抜粋がございまして、立地から機能へということで、いわゆる門前薬局など、立地に依存し、便利さだけで患者に選択される存在から脱却ということを書いてございます。26年度診療報酬改定に係る答申書附帯意見についても、いわゆる門前薬局の評価の見直しということが書かれています。

77枚目については、平成26年改定において調剤基本料の特定の見直しということで特例を広げたということでございまして、処方箋受付回数月4,000回超かつ集中率70%超を除く月2,500回超かつ集中率90%超について特例の見直しをしたということであります。

 その関係の図が78枚目でありまして、この左上の部分が特例の上記のイでありまして、26年改定に追加したロについてはこの真ん中の上の部分でございます。また、現行の枚数や集中率に応じた特例範囲を拡大することについてどう考えるかということでまとめてございます。

79枚目が、特定の医療機関からの処方箋受付回数分布を示してございます。一医療機関からの処方箋受付枚数による分類を示してございまして、特定医療機関から受け付ける処方箋枚数が多い薬局が存在しているということがわかるかと思います。

80枚目は、特定の医療機関からの処方箋集中率について。最も受付回数が最も大きい保険医療機関からの処方箋集中率でありまして、左側ですが、90%以上の薬局が34.2%。それを上位3カ所にいたしますと90%以上というのが56%に増加するということであります。

81枚目には、1店舗当たりの保険薬局の店舗数別損益状況を示してございます。これは医療経済実態調査の結果でありますけれども、同一法人の保険薬局の店舗は多店舗化するにつれ収益率が高くなる傾向にあるということをここに示してございます。

82枚目は、11月6日の中医協の資料の再掲でございますけれども、後発医薬品の備蓄状況を集中率別に分けたものであります。処方箋集中率が90%を超える薬局において、その他の薬局に比べて備蓄品目数が少ないということがわかるかと思います。11月6日の中医協には、あわせて備蓄金額についても同様に少ないということが示されておりました。

83枚目は、「(2)未妥結減算」についてであります。

26年改定において未妥結率が低い保険薬局の適正化ということで、保険薬局において妥結率が低い場合は未妥結減算をするという規定があります。医科の診療報酬においては、200床以上の病院においても同様の規定が入っているということであります。

85枚目が、妥結率の推移を示してございます。太い赤字の線が26年のものであります。6月が24.0%、9月に92.6%と上がっていますが、一方で、12月は76.2%に下がって、また上がり、それから6月については64.0%に下がっているという結果になっていることがわかるかと思います。

 そこの図を医療機関・薬局区分別にしましたのが86枚目でありまして、見ていただきますと、200床以上の病院と20店舗以上の薬局において妥結率が大きく下がっているということがわかるかと思います。

87枚目がそれを推移にして示したものであります。同様でありますので、説明は省略いたします。

88枚目が、単品単価の取引の状況でありまして、単品単価取引については、200床以上の病院において前年度と比較して増加しています。25年度と比較しても増加しています。一方、20店舗以上のチェーン薬局については、前年度と比較して増加していますけれども、25年度と比較すると若干の減少という結果になっていることを示してございます。

89枚目が妥結率の報告の手続であります。これは中医協において御指摘されて、簡素化できるところは簡素化すべきという御指摘をいただきましたので、地方厚生局で妥結する際の妥結の根拠となる資料の添付が必要であったわけでありますけれども、本年度から、その契約書の写しのみということで、詳細な資料は厚生局の求めに応じて随時出せるということにしてかなり簡素化を図っているということでございます。

 スライド90枚目以降は「(3)かかりつけ機能を有していない薬局の適正化」ということであります。先ほど説明させていただきました「かかりつけ薬剤師・薬局の評価」「対人業務の評価の充実」におけるかかりつけ機能に係る業務を行っていない薬局については「ビジョン」で求められるものではないのではないかということをまとめてございます。

 最後、92枚目は、門前薬局の評価の見直しについての論点でありますけれども、大きく4つございます。

 1つ目が、大規模門前薬局の評価の適正化のため、以下のような取り扱いとしてはどうかということで、現行の処方箋受付回数と集中率による特例対象の要件については、今回の改定も含めてでありますけれども、次期改定以降、段階的に拡大することとしてはどうか。それから、特例対象を除外するための24時間開局の要件も廃止してはどうか。薬局の収益状況、医薬品の備蓄等の効率性も踏まえて、店舗数の多い薬局、特定の医療機関から処方箋を多く受け付けている薬局、特定の医療機関と関係性が深いとみなされる薬局について評価を見直すこととしてはどうかということであります。

 2つ目、未妥結減算制度は、今後の妥結状況を検証することを前提に制度を継続することとし、薬局の対象範囲について見直しをしてはどうか。

 3つ目、調剤基本料の特例対象施設、未妥結減算対象施設が随時把握できるように、施設基準として地方厚生局へ届け出ることとしてはどうか。

 それから、前述のかかりつけ薬剤師・薬局の評価、対人業務の評価の充実のうち、かかりつけ機能に係る業務を一定期間行っていないと判断される薬局の評価についてどう考えるかということで論点を示してございます。

 説明が長くなりましたが、以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 では、安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 ありがとうございます。

 内容が調剤報酬でありますので、少しお時間をいただいてお話しさせていただきたいと思います。

 まず、全体的な意見を述べさせていただいた後で、各論点について意見を申し上げます。

 本日の資料にもありますように、「骨太方針2015」では「かかりつけ薬局の推進のため、薬局全体の改革について検討するとともに、薬剤師による効果的な投薬・残薬管理や医師との連携による地域包括ケアへの参画を目指す」、また「平成28年度診療報酬改定において、調剤報酬について、保険薬局の収益状況を踏まえつつ、医薬分業の下での調剤技術料・薬学管理料の妥当性、保険薬局の果たしている役割について検証した上で、服薬管理や在宅医療等への貢献度による評価や適正化を行い、患者本位の医薬分業の実現に向けた見直しを行う」という方針が閣議決定されております。

 また、規制改革実施計画では、患者本位の医薬分業の実現に向け、患者が薬局のメリットを実感できるような調剤報酬となるよう、次期改定以降、累次にわたる改定で対応するよう中医協で検討するとされ、医薬分業推進のもとでの改革の方針が示されております。

 薬剤師会としては、これらの基本方針に示された課題を踏まえて、地域の薬剤師・薬局が2025年に向けた地域包括ケアシステムの一員として、住民・患者の皆さんに顔が見える関係に基づいてかかりつけ機能を発揮し、服薬情報の一元的・継続的な把握、24時間対応、在宅対応、医療機関等との連携といった役割を着実に発揮する体制の実現に向けた改革を着実に進めてまいります。

 門前からかかりつけ、そして地域へという改革には、薬剤師・薬局の自立的な努力はもちろんのこと、国民の皆さんの御理解、諸制度の見直し、そして調剤報酬の仕組みなど、総合的かつ一歩一歩着実な取り組みが必要となります。本日の御議論におきましても、2025年に向けた改革の一環として御検討いただきたくお願い申し上げます。

 続きまして、各論点について意見を申し上げます。

 まず、16ページに全体の取りまとめの論点が示されております。この点については、地域包括ケアにおいて、かかりつけ薬剤師・薬局の機能や患者本位の医薬分業を実現するという観点が示してあり、異存はございません。

 続きまして、52ページに飛んでいただきますと、「○」の1つ目と3つ目と5つ目については了解をいたします。異存ありません。2つ目の「○」について意見を申し上げたいと思います。

 在宅の実績要件についてでありますけれども、実績要件の追加は、地域の在宅医療の資源や環境によっては極めて厳しい要件の追加となります。しかしながら、薬局・薬剤師が地域包括ケアの一員として在宅医療にこれまで以上に積極的に取り組む必要があることは疑う余地がなく、実績の有無が薬局の機能や負担を評価する指標になることは理解をいたします。実施に当たりましては、薬剤師が在宅への取り組みに対してより前向きになれるような御配慮をいただきたいと思います。

 それから、4つ目の「○」であります。患者の選択に資する薬局のサービスの内容の情報をわかりやすく提供するということについては賛同いたします。一方、現時点においても、資料の50ページにありますように、薬局で提供する情報というのは非常に多くなっております。50ページのほか、薬局の管理運営に関する事項でありますとか、一般薬の販売に関する事項、個人情報の基本方針といった掲示が薬局中にあるわけであります。また、調剤のたびにさまざまな文書をお渡しし、口頭でも相当な量の情報を提供している状況であります。患者の選択に資する情報の提供に関しては、患者さんに誤ったイメージを与えたり、薬局で混乱を来さないよう、業務内容に応じた患者選択の必要性を慎重に勘案した上で、余りにも過剰な情報量にならないように対応していただきたいと思います。

 続きまして、73ページの【論点】でございます。

 1つ目の「○」でございますけれども、2回目以降に手帳を御持参になって来局する場合の薬剤服用歴管理指導の負担を軽減する案については、いってみれば、これまでと逆転の発想と言える考え方であろうかと思います。その趣旨を患者の皆さんに御理解いただき、より多くの方に手帳を利用していただくとともに、かかりつけ薬剤師・薬局による一元的・継続的な管理が進むよう着実な推進を図ってまいりたいと思います。この点につきましては、かかりつけ薬剤師・薬局の評価とのバランスを考えながら、患者本位の仕組みとして御検討いただきたいと思います。

 2つ目の「○」であります。この紙媒体と同等の機能ということでありますが、日本薬剤師会では、それぞれ利用するシステム間の問題を解決するべく、リンク付けサーバーの構築を進めているところでもありますし、異なるシステム間でも情報のやりとりが可能で、かつ、患者さんの不利益でないものであれば、紙媒体と同等の機能を有する場合には同様の取り扱いとするということについては異存ございません。

 3つ目の「○」についても異存ありません。

 4つ目の「○」であります。スライド60から62に、いわゆるブラウンバッグを活用した残薬管理が示されておりますが、薬学管理の一環として、また残薬管理の一環として一定の効果があることが示されておりますので、検討の余地は十分あると思います。事例に示されたような残薬を確認するという機能に限らず、薬剤師が薬学的治験に基づいて服薬指導等のコミュニケーションツールとして活用すれば、アドヒアランスの前向きな確認や改善といった一定の効果も期待できると考えます。これまでの各地での取り組みを参考にしながら検討を進めていきたいと考えます。

 5つ目の「○」と6つ目の「○」をあわせてでありますけれども、薬学的管理の充実という観点から、対人業務の取り組みや評価を調剤報酬の中でより充実させる必要があるという方向性については賛同いたします。しかしながら、その場合でも、医薬品を取り扱う調剤業務の重要性というのが全く変わるわけではございません。調剤上の管理や手順、監査といったプロセスが適切でなければ、容易に調剤過誤や命にかかわるような事故につながってしまうことはこれまでと変わりございません。医薬品の高度化や薬物治療が複雑化していく中で、適切かつ確実な調剤業務をなくしては、いかに対人業務を充実させても調剤や薬物治療の安全性・有効性が確保できないということは言うまでもございません。調剤業務において対物業務と整理されている業務の品質にマイナスの影響を及ぼさないような慎重な評価のあり方を考えるべきかと思います。

 これは事務局への質問でありますが、患者中心の業務を充実させることによって総体的に評価の比率が変わるという解釈でよいか、これを確認したいと思います。その上で、例に挙げられている調剤日数と一包化加算の関係につきましては、一包化調剤というものは、在宅医療や高齢者の方のアドヒアランスや服薬上の管理を確保する観点から有効な調剤手段であり、増加傾向にございます。一包化特有の管理や調剤上のリスク、監査の大変さ、非常に時間がかかるということからも、一定の評価は必要でございますけれども、処方日数の長期化などの影響も踏まえながら、評価のあり方には検討の余地があると考えます。

 次は92ページの【論点】であります。

 1つ目の「○」の特例対象でございます。特例対象につきましては、従来の受付枚数規模掛ける集中率、それから店舗数、特定医療機関からの受付枚数、医療機関との関係などが今回候補に挙げられております。医療部会や医療保険部会の基本方針では、かかりつけ機能を発揮していないいわゆる門前薬局の見直しというものが基本方針と示されております。したがいまして、見直しに当たっては、その方針に合っているということが必要ではないかと考えます。

 これは例えばの話でありますが、受付枚数規模と集中率の条件で考えた場合に、規模の大きな医療機関の近隣に同一法人が複数の薬局を設立して規模を分散するということが起きますと、特例要件から外れるということが起きます。こういったものにも対応を検討する余地があろうかと思います。

 一方で、地域的な特性によっては、特定医療機関からの処方箋受付の割合がどうしても高くなる、避けられないこともあります。その中で、地域住民から選択をされて、多くの医療機関から1枚、2枚という少ない処方箋を応需している場合には、かかりつけ薬局がかかりつけ機能を発揮しているということの評価ができるのではないかと思います。そういった場合には、仮に集中率が高い場合でも特例から除外されるような丁寧な配慮が必要ではないかと考えます。

 2つ目の「○」は未妥結減算であります。私の感覚では、小規模薬局について仮に長期の未妥結などが起きれば、恐らく医薬品卸から取引を中止されてしまうことになろうかと思います。調査結果を見ましても、長期の未妥結状況にないということは事前調査も含めて明らかであります。以前の中医協で要望し、負担軽減措置はとられましたけれども、小規模な薬局については報告制度の対象外としてもよいのではないかと考えております。薬局及び医薬品の卸売業のコストや負担削減にもつながることになりますので、調査結果に応じた対応を要望いたします。

 3つ目の「○」については、おおむね了解をいたしますけれども、目的の明確化と事務負担が最小限になるような配慮をお願いしたいと思います。

 最後、4つ目の「○」であります。かかりつけ薬剤師・薬局に関しましては、今回の改定でその評価のあり方を初めて議論する段階であります。91ページに御提案がございますけれども、これは理屈としては理解できるものの、現段階では具体的な事例や判断材料となる結果検証もない状態でございますので、仮定に基づく議論をするということについては時期尚早ではないかと考えます。

 論点については以上であります。

 最後に、本日の議論とは直接は関係しませんが、一言、調剤報酬に関する財政審の建議について発言したいと思います。

 初めに申し上げましたとおり、我々薬剤師は、2025年に向けて、薬局業務や調剤報酬に関する政府の方針で示されたさまざまな課題、それから中医協での御議論を踏まえて着実な取り組みを推進いたします。財政審では、調剤報酬に係る改革として具体的な要件・点数というものが例示されておりますけれども、その内容は極めて非現実的でかつ乱暴なものと言わざるを得ないというのが私の率直な感想でございます。医療経済実態調査の結果を見れば、仮に建議で提案されているような調剤報酬にすれば、すぐさま薬局の廃業・倒産に結びつく内容であることは明らかでございます。これでは、政府の方針である患者本位の医薬分業、地域包括ケアにおけるかかりつけ薬剤師・薬局の推進などに取り組む前に、地域に密着した小規模な薬局から消滅してしまい、地域医療における医薬品供給体制、ひいては地域医療提供体制が崩壊してしまいます。

 財政審で指摘されている問題点については、本日の事務局資料の論点にも十分含まれていると理解をしておりますので、本日、また今後の中医協でしっかりと御議論いただきたい、またしっかり議論したいと思っております。

 私からは以上でございます。

○田辺会長 ありがとうございました。

 1点御質問がございましたので、薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 1点、対物業務から対人業務への移行の仕方ということであります。相対的にという御指摘でありますが、御指摘はそのとおりかと思います。一気にやるというわけではなくて、時間をかけながら何回もの改定を経て丁寧にやっていくということが必要かと思っております。

○田辺会長

 ほかに意見。

 では、松本委員、お願いします。

○松本委員

 スライドの16をごらんください。四角でくくってあるところの2行目に「患者がいつでも気軽に相談できるかかりつけ薬剤師」と書かれております。確かに、23のスライドでも、患者さんの意見の中に「気軽に」というのがございましたけれども、患者さんの意見とここにコメントするのはちょっと違った意味で、「いつでも安心して相談できる」ということではないのかなと思いますので、これは後で事務局コメントをいただきたいと思います。

 続きまして、52のスライドでございます。1つ目の「○」のかかりつけ薬剤師の評価ということでございますけれども、いわゆる算定基準として、開局時間とかプライバシーの配慮とか、いわゆる施設基準が必要だと書いてございます。かかりつけ薬剤師がいない薬局は算定の対象外とするべきではないかと思います。

 スライド25の主治医機能の評価の中で、ちょっと小さくて見にくいのですが、健康管理のところに「敷地内禁煙等」という文字がございます。医療機関ではそのようなことを行っておりまして、健康管理に関連して、お酒とかたばこなどを販売する施設と併設していないことを調剤薬局にも基準として入れるべきではないかと思います。それをお願いしたい。

 3つ目の「○」でございます。一定時間以上勤務するだけでなくて、施設基準と業務について病棟薬剤業務実施加算で規定しているのと同様に特定しておく必要があるのではないでしょうか。病院の薬剤師より薬局の薬剤師の評価が甘いということのないようにお願いしたいと思います。

 4つ目の「○」でございます。情報提供の推進は当然進める必要はございますが、これは評価をすることではなくて、当然の業務ではないのでしょうか。確認をお願いしたいと思います。

 続きまして、73のスライドでございます。

 1つ目の「○」の薬剤服用歴管理指導料につきまして、2度目の来客でお薬手帳を持参できない患者さんは、薬剤師がお薬手帳の重要性を伝え切れていなかったというあらわれだと思いますので、むしろ、持参する、しないで加算を考えるのではなくて、2度目以降に手帳を持参できなかった患者さんが一定割合以上いる薬局は減算対象にするべきではないでしょうか。

 2つ目の「○」、お薬手帳についてでございます。紙と電子と同じ情報を内包しているという点は同意いたしますが、現状としてどこの医療機関・薬局でも閲覧できるという機能性はやはり紙のほうが勝っておりまして、同等とは言えないと考えます。紙に記載されていることと電子に記載されていることは異なっていると思います。

 次が、最後、91のスライドでございます。大きく拡大してありますところの2行目に「かかりつけ機能に係る業務を行っていない薬局」とございます。これは質問でございますが、この薬局を保険薬局と見なすことを事務局はどのように考えているのかお答え願いたいと思います。

 次、92のスライドの【論点】の最初の「○」の1ポツのところに「特例対象を除外するための24時間開局」と書いてございますが、この要件を廃止するということは対応ということなのでしょうか。

 この2点。最初のコメントも含めてちょっとお願いしたいと思います。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 最初ですが、スライドの16枚目であります。「安心して」ということでございますが、もちろん、安心にということが前提としてあると思ってございます。

 スライド52枚目の情報提供について加算云々ということでございますけれども、現状、薬局では、領収書・明細書においての加算も特にございませんし、これは中医協での御議論でありますが、特に現時点で加算云々ということは考えてございません。

 それから、スライド91枚目、かかりつけ機能を行っていない薬局は保険薬局かどうかということであります。なかなか答えにくい質問ではありますけれども、我々としては、かかりつけ機能に係る業務を行っていないところについてはどんどん減っていっていただきたいと思っていますし、そういう方向で、診療報酬だけではなくて、そういった施策を今後行い続けるのだと思ってございます。

 最後の24時間開局の要件についてでありますが、ちょっと補足させていただきたいと思います。

 スライドの77枚目でありまして、調剤基本料が下がる特例がございます。その特例の除外、この条件に当たっての除外ということで、24時間開局している薬局について除外をする、特例から外れてまた41点取れるというルールがございます。これは、26年改定のときに、ある意味、経過措置的なものとして入れたわけでありますけれども、特にそれほど多くもないですし、特に24時間開局を廃止するというのは、その特例対象の除外の規定がなくなるということの提案でございます。

 説明は以上です。

○田辺会長

 では、松本委員、お願いします。

○松本委員

 ということは、開局対応とかということとは関係なくここから外すととっていいわけですね。

 それで、少しコメントさせていただきたいと思うのです。どこに書いてあったか忘れましたけれども、いわゆる24時間対応の件です。いわゆる24時間対応するときに、担当する患者さんの夜間の電話をパートの薬剤師さんに任せるということのないように、そういうことが起きないようにお願いをしたいと思います。確かに24時間対応は大変だとは思うのですけれども、いわゆる夜間専任のパートの薬剤師さんを雇って対応するということではなくて、患者さんのことがちゃんとわかる方につながるようにお願いしたいと思います。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では、安部委員、お願いします。

○安部委員

 今の松本先生のパートの薬剤師という御懸念ですけれども、1件もないかといったら、超例外はあるかもしれません。私の知っている限りは、大体、開設者とか管理薬剤師もしくは管理薬剤師が信頼できるような常勤の薬剤師が持ち回りで対応のための携帯電話持っていたりすることがほとんど全てだと認識しております。

○田辺会長

 ありがとうございます。

 では、薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 松本先生の意見は、パートを雇って、夜間だけの対応をさせて、そうすることによって、ふだん患者さんと接していない人が、相談だけを受けるためにいるというのはおかしいではないかという御指摘だと思います。それについてはごもっともだと私も考えております。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 ほかはいかがでございましょう。

 では、花井委員、お願いします。

○花井委員

 患者の立場というか、幾つかお願いをしたいと思うのです。

 まず、48枚目のスライドと49枚目のスライドです。今回「かかりつけ薬剤師」という言葉が新しくできて、今、取り組んでいるようなのですが、本来、医薬分業で求められるものがやっとここで見えていると認識しております。一方で、教育システム等々が臨床に向いていなかったということの是正もできなかったのが、改善され、いよいよ本格的医薬分業時代をこれから迎えるというふうに承知しております。

 その中で、基本的問題として、パーテーションで区切られたカウンターという問題、患者のプライバシーの問題で、そもそもそこで薬剤師さんから服薬支援等をもらうのに、カウンターで立って、みんなに見えるところというのはそもそもあり得なかった話。この点は、医療でも、20年前から中待ち合いの廃止とか、番号により患者を呼ぶとか進めていただいて、ここ20年間で相当改善を見たと思っています。ところが、薬局のほうは10年以上おくれていると認識していて、今回このように出ているのが非常に重要。インフラの設備なので、いろいろ都合はあると思いますが、今回、これは多少大変でもマストな形でどこかで。もしくは、逆にちゃんとしているところはちゃんとして、そうでないところはいずれしなければだめだというような形でいろいろ考えていただきたいと思います。具体的には個室を整備していただくか、個室までは難しくてもプライバシーが守られる形。これがなかったら、本当は業務ができなかったはずだと思います。現状は、実例を言いますと、名前を実名で呼ばれて、HIVの薬のことを言われて肝を冷やしたという話はいまだにあったりしますので、ぜひ推進していただきたい。

49のメディナビですけれども、これもPMDAが毎年調査をしていて、そもそもメディナビなしで仕事ができないのが薬剤師業務なのですが、調剤薬局についてはまだ十分でないと。診療所もあるのですけれども、まだまだ十分ではないということで、これはより必要で、このメディナビと、加えればRMP(医薬品リスク管理計画)、この2つは実はもう必須のアイテムなので、これを使っていない時点で仕事はできないぐらいのものだと承知しています。これもいきなり義務で厳しくとまでは申しませんが、本来、当たり前のことなので、この2点については特に今後推進が加速するような形で制度を構築していただけたらと思います。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほか御意見ございますでしょうか。

 では、吉森委員、お願いします。

○吉森委員

 スライド52の【論点】の患者が選択をするかかりつけ薬剤師の要件を診療報酬上明確にする、医師と連携して服薬情報を一元的かつ継続的に把握する業務を評価する、この方向性は大賛成です。

 細かいことで恐縮ですが、3つ目の「○」の趣旨は、一元的・継続的に患者の服薬情報を管理・把握できる薬剤師を選ぶということでの要件と理解をするわけですが、かかりつけ機能を有する薬局で、薬剤師として「当該薬局に一定時間以上勤務」と書いています。これは先ほど松本委員も御指摘されていましたが、「期間」ではなくて「時間」としているということの意味合い、そのイメージを教えていただければと思います。患者が安心して相談できるということであるならば、連続した期間要件というのも必要であると考える次第です。

 もう一つは、4つ目の「○」で、先ほど安部委員もおっしゃっていましたように、情報提供を推進するということは当然重要ですが、患者の選択に資するということからいけば、患者が薬剤師さんを今後継続的にお世話になるかかりつけ薬剤師として選択する判断基準として、そのかかりつけ機能の内容なりサービスの内容等々、情報のわかりやすさ、具体的なわかりやすさ、これが必須、重要な要件であると考えますので、情報提供のあり方についても、ある程度要件的なものとしてわかりやすく提示することが必要であると考えます。

 以上、2点でございます。

○田辺会長

 では、前半部分。

○中井薬剤管理官

 前半の部分については、今「一定時間以上」と書いてございますけれども、それについては、「期間」というのはその薬局に何年間在籍したかという趣旨を言っていらっしゃると思いますので、そういう要件が必要であるというのであれば、規定することは特段問題ないかと思います。

○田辺会長

 ほかはいかがでしょうか。

 では、松原謙二委員、お願いします。

○松原謙二委員

60ページでございます。この服薬支援に関する取り組みというデータを見ておりますと、結果のところ、21.05%も余計な薬剤費がかかっていたということが書いてあります。ただ、現場感覚とすれば、これはにわかに信じがたい。というのは、普通に患者さんが来られていれば、生保の方は別にして、1割、2割、3割の負担があるわけです。したがって、院内調剤のときには必ず残薬を聞いて調節して投薬しています。そういうことをせずに、20%も差が出る。簡単に言えば、5分の1も余計なものが処方されているということです。そのデータがここにあるのです。しかし、この医療機関が一体どんな医療機関なのか、あるいはどれぐらいのを何日出しているためになったのか、そういうデータがきちっとなければ、このまま信じるわけにはいきません。

 むしろ、私どもが思っているのは、長期処方を出しているところこそこういったことが起きやすいので、そういったことを是正する。つまり、残薬があれば、本来であるかかりつけ医のところに連絡していただき、きちっと調整する。また、長期投薬、長期処方でこれが余っているのであれば、そちらを是正するのが筋ではないでしょうか。患者さんも負担金を払っているわけであります。ただでもらうような状況である生保と、一部負担金を払っているということにおいては、全く現象が違います。この数字、データが医療機関別で出ていなくて、そのまま信じるということは私はできません。むしろ長期処方をきちっと是正し、かかりつけ医がこの仕事をすべきです。地域包括診療料の中で、いろいろな薬のチェックというのがございます。むしろそういうところに残薬の確認をきちっとする、あるいは、ふだん、かかりつけ医として残薬の確認をするのが当たり前である、そういったことで片づけるべきだと思います。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では、万代委員、お願いいたします。

○万代委員

 医薬分業が導入されてから久しい。そのときの理念は、確かに薬剤師の師としての専門性を発揮する、医師が何でもやれるという時代ではなくなるということから導入されたわけですが、ここに至って、ようやく本来の専門性がより発揮できる体制の構築がこぞって目指されていると。それについては花井委員の意見に大賛成でございます。

 この間、随分時間がかかったわけでございますが、例えば後発医薬品の導入促進も含めましていろいろな加算がついてきたということもございますので、ここは原点に帰って、もう一度いろいろな要素、加算等々を一度洗い出すということも必要な作業ではないかと考えております。

 そんな中で、薬剤師の専門性をより発揮するという意味で申しますと、例えば集中率に関する特例の拡大についても賛成でございます。あるいは、41ページ、42ページあたりには基準調剤の加算がございます。この下に、医療機関における時間外対応加算の要件とほぼ同じような対応ということで加算がついているわけでございます。点数の多い少ないは別としまして、医療機関と比較してそれなりの点数がついているということであれば、こういう加算についても十分なる専門性を発揮する体制がとられているかということを今後の調査等においても明らかにして、実際の専門性の機能が発揮されていることを判断することが必要かなとは考えております。

 少し細かくなりますが、92ページの最後のところでございます。3つ目の「○」は、安部委員の意見と同じでございまして、こういう施設基準として届けるということでよろしいかと思いますけれども、その際、事務作業がふえないようなことで工夫していただきたい。今も随分工夫していただいていることは十分認識しておりますが、事務作業の増大につながらないようにということでぜひお願いしたいと思っております。

 以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでしょうか。

 では、石山委員、お願いします。

○石山委員

 まず、スライド52ページの【論点】の一番上です。「かかりつけ薬剤師の業務の包括的な評価」は非常に大事だと思うのですけれども、イメージがまだ全然わかりません。きちっとした要件などを今後提示していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 次に、73ページです。これは今、万代先生もおっしゃったとおり、3つ目の「○」です。「医師と連携の上、減薬等にかかる疑義照会」が加算の範囲に含まれていますが、これは薬剤師の本来業務ではあります。加算の範囲の拡大等を議論する前に、本来業務について今一度整理が必要なのではないかと思います。

 その次の「○」の「調剤日数に応じて増加する一包化加算」は、はっきり申し上げて、時代も変わっておりますし、機械化も進展していると思いますので、日数あるいは点数等の見直しを検討すべき時期だと思います。

 あと、最後の論点の未妥結減算制度。これはちょっと質問なのですけれども、87ページに対象となっている「その他の薬局」で、妥結率が異常に低い年、月があります。このとき、50%以下であった薬局はどの程度あるのですか。今すぐは出ないと思いますので、次回以降教えていただきたいと思います。

 当時のいろいろな条件なり話があったと思いますけれども、逆に申し上げたいのは、こういう状況がその他の薬局で出るということは、将来、妥結率8090%台をコンスタントに維持できる確約はないわけです。そういう点では、安部先生もおっしゃったとおり、妥結率の報告の様式など簡素化できるものは簡素化を推進すべきと思います。これは意見です。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょう。

 では、中川委員、お願いいたします。

○中川委員

 今まで2号側の委員がいろいろ意見を申して、ちょっと重複するところがあるかもしれませんが、意見を述べたいと思います。

 まず、調剤報酬の議論をする場合に、全ての薬局を一括して議論するのはなかなか難しいのではないかと思っています。

 その理由は、恐縮ですが、大手調剤薬局4者の例を出させてもらいますが、2014年の純利益の合計が139億円に達しています。そして、同じく2014年度の4者の内部留保の増加額が120億にも達しているのです。配当が26億。これは毎年この程度です。こういう状態の株式会社が公的医療保険下の日本の国民皆保険の中に併存していることをどう考えるかということがまず第1の議論の中心だと思います。

 その上で、今回の調剤報酬の改定に際して2つの柱を私は提案したいと思います。

 まず、薬局の体制を評価されている今の調剤報酬を抜本的に見直して、かかりつけ薬剤師を改めて評価する診療報酬、調剤報酬を考えるべきだと思います。2つ目は、医科と整合性のない調剤報酬を是正する。この2点を提案したいと思います。

 まず、薬局の体制を評価されていることに関しては、基準調剤加算、後発医薬品体制加算、それから処方のほぼ全てで算定されている薬剤服用歴管理指導料があります。2本目の医科と整合性のない調剤報酬の例としては、薬局調剤と医科で算定方式がそもそも異なるもの、これは代表的には調剤料です。そして、薬局調剤のみで医科にはないもの、一包化加算と後発医薬品体制加算。これは入院の一部にはありますけれども、外来にはありません。こういう柱で、ぜひ今回の改定、調剤報酬の改定を考えていただきたいと思います。

 まず、基準調剤加算から意見を述べます。備蓄品目数がその1と2の要件になっているのですが、そもそも不特定多数の患者さんの来局を想定しています。地域密着型のかかりつけ薬剤師・薬局で患者さんが特定されていて、必要品目が絞り込める場合には必ずしも備蓄品目数の多さが求められていないケースも多くあるのだろうと思うのです。また、大型店舗というのは在庫スペースが広くて備蓄品目も確保しやすいために、より有利になります。基準調剤加算の算定は、全国平均では約6割ですが、大手チェーン薬局は約9割が算定しています。2014年の診療報酬改定で在宅患者への対応実績が要件に追加されたために算定金額が若干減少していますが、それでも2014年において704億円が出ています。

 そこで提案ですが、薬局の体制を評価している基準調剤加算を抜本的に見直して、真にかかりつけ薬剤師を評価する報酬を新設してはどうでしょうか。

 その次に、薬剤服用歴管理指導料についてお聞きします。事務局にお答えいただきたいのですが、あれだけの問題が起こった不適切事案、その結末といいますか、結果がまだ報告されていないと思いますが、いかがでしょうか。お答えいただきたい。

 きょうは指導監査室は来ているのですか。

 どうぞ。

○田辺会長

 では、事務局のほう、お願いいたします。

○鈴木医療指導監査室長

 医療指導監査室長でございます。

 本年の6月に中医協で御報告いたしました薬歴の未記載の問題についてでございますが、6月の段階では、関係団体からの報告では、1,220件の保険薬局において未記載があったと御報告しましたが、その後、厚生労働省へ直接、未記載に関する自主点検報告をされた保険薬局がありまして、それらを合わせますと1,491件となっております。

 その後の取り組み状況でございますが、厚生労働省では、各地方厚生局に対し、薬歴未記載の返還作業の手続について指示をしまして、各厚生局におきましては、9月に薬歴未記載の保険薬局以外の保険薬局に対し、薬剤服用歴管理指導料の算定要件を再確認するように周知するとともに、9月から10月の上旬にかけて、未記載の保険薬局に対し、薬歴未記載事例に係る調剤報酬の返還を要請しております。現時点の返還手続の状況におきましては、11月末現在において1,130軒の薬局から厚生局に対し返還関係書類が提出されているところでございます。

 以上でございます。

○中川委員

 返還すればそれでいいというように聞こえますが、そういうお考えでいいのですか。そういう認識でいいのですか。

○田辺会長

 では、お願いします。

○鈴木医療指導監査室長

 一般論でありますけれども、故意性が高く、悪質なケースなどの情報がありましたら、必要に応じて事実関係を調査し、診療報酬の不正請求等があった場合については、関係法令に照らし厳正に対処することとしております。

 以上でございます。

○田辺会長

 では、中川委員。

○中川委員

 非常にスピード感がなくて、これだけ時間がたっていて、ほとんど何もしていないような印象を受けます。これを深掘りしても何も出ないのでしませんが、意見を述べます。

 現在の薬剤服用歴管理指導料は、12年改定で、薬剤情報提供料、後発医薬品情報提供料を廃止した上で、41点というふうに見直しがされました。その改定以前は、薬剤情報提供料は約半数しか算定されなかったのですが、2012年度には、この管理指導料がほぼ全て95.8%で算定されているのです。これは驚きました。一気にお薬手帳を交付できるようになったのかなと疑問を持っていたのですが、今、お話ししたように、この未記載、服用歴の未記入で薬剤服用歴管理指導料を算定したという不適切事案が発生したというのは、皆さん記憶に新しいところだと思います。

 この算定金額は、14年度改定で手帳なしの点数が設定されてやや下がりましたが、14年度に2,918億円にも上っています。医科も、院内処方の場合には、薬剤情報提供料、手帳記載加算を算定できますが、月1回のみの評価で、実質的に初・再診料に包括された形になっています。

 そこで提案ですが、まず、そもそも薬剤に関する情報提供はかかりつけ薬剤師の本来業務ではないでしょうか。特段に評価する必要があると言えるのかと思います。そこで、お薬手帳を通じた情報提供・指導は大前提として、かかりつけ薬剤師が患者の服薬情報を一元的・継続的に管理した場合のみに評価するとしてはどうでしょうか。提案いたします。

 次に、調剤料について述べます。調剤料は、内服薬の場合、7日までは1日5点、8日〜14日は1日4点、15日〜21日は1回71点など段階的に高くなります。医科院内では、何日でも何剤でも定額9点です。調剤料は2014年度では7,148億円になります。これを医科と同じように、1回9点で計算すると、4,785億円、2,361億円減少するのです。こんなに差があるのです。また、調剤には一包化加算というのがありますが、医科にはありません。2014年度の一包化加算は587億円に上っています。

 そこで提案いたします。調剤という行為は、薬局調剤と医科院内処方で同じであって、調剤医療格差は患者さんから見たら非常にわかりにくいものだと思います。今、調剤の自動化による効率化が進んでおりますから、投薬日数に応じた点数設定は時代おくれだと思います。薬局の調剤料、一包化加算を含めて、一調剤当たりの定額にしたらどうでしょうか。

 以上、提案いたします。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では、安部委員、お願いいたします。

○安部委員

 今、中川先生からたくさん御提案をいただきました。まず、在庫品目が少なくても特定のところで用が足りるのではないかという御指摘がありましたけれども、むしろ小規模な薬局で地域に密着している薬局というのは在庫の数は自然に多くなるということもありますし、地域でどのような患者さんがいらしてもすぐ対応できるということで、基準調剤加算という中での在庫品目数は、薬局の規模を評価する上では重要な要素であると考えています。

 それから、薬剤服用歴管理は本来業務ではないかという御指摘であります。まさに本来業務でありますし、薬機法、薬剤師法にも情報提供義務、それから薬学的知見に基づく服薬指導は法的にもきちっと明記されています。

 一方で、本来業務の中の非常に重要な業務だからこそ、調剤報酬の仕組みの中で適切に評価することが重要なのではないかと思っております。薬学管理をきちんとしていることによって、この資料にもあります処方医の先生方への疑義照会というものが発生しているわけでありますし、そういったことからも、もし薬剤師が薬学管理、情報提供や服薬指導をしていないということであれば、これは仕事をしていないということですので、ぜひ御理解いただきたいと思います。

 それから、院内での調剤・投薬と保険薬局の調剤に関しては点数の違いがあります。医療部会においても、患者代表の方からそういう格差をなるべくなくしたほうがいいのではないかという御意見もいただいております。私もそのように思います。

 一方で、調剤料等の格差は小さいほうがいいとは思いますが、病院の薬剤師が外来調剤をする場合の評価が非常に低いということになっております。そういった点では、同じ薬剤師として、病院薬剤師の方が調剤した場合には一定の評価をしてもいいのではないかと考えております。

 また、病院薬剤師の評価として、在宅業務は開局薬剤師と同じになってございます。それから、病棟業務、それから特殊な外来の業務の評価が、今、チーム医療の中で求められているところでありますので、そのバランスの中で、どこをどういうふうに評価するのかというのをこれから議論する必要があると考えています。

○田辺会長

 では、中川委員、お願いします。

○中川委員

 私の提案は、安部委員に提案したのではなくて、全体に、中医協に提案したとまず御理解いただきたいと思います。

 その上で、安部委員の今の発言に関して申し上げますが、体制を評価されている今の調剤報酬を、かかりつけ薬剤師の機能といいますか、かかりつけ薬剤師自体を評価する、むしろ零細薬局、1店舗、2店舗しかない薬局を守ろうという私の提案なのですが、どうもそれを御理解していただけないのは極めて残念です。もう一度考えてください。

○田辺会長

 では、安部委員、お願いします。

○安部委員

 中川先生とかかりつけ薬剤師・薬局のところで何度かこのお話をさせていただいておりますけれども、中川先生が御指摘のように、かかりつけ薬剤師を今後大切にしていく、評価していくということに関しては非常に重要なポイントでありますし、中川先生のおっしゃることはよく理解をしています。ただ、在宅、24時間対応、それからかかりつけ薬剤師をきちんと雇用して体制整備をするということがどうしても必要になってまいりますので、その場合には、個人で対応できないこともあります。個人で対応できないものは薬局の管理下においてその体制を整備するということが重要なポイントだと思います。今までの基準調剤加算というのは、地域の中できちっと処方箋を受けられる体制をつくるということでありましたけれども、その体制の上にかかりつけ薬剤師というものを配置して、かかりつけ薬剤師の機能を実際に地域の中で進めていくためには、薬局での管理というものも非常に重要なポイントでございますので、そういった意味では施設のほうもあわせてコントロールしていかなければいけないのではないかと思います。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 先ほど中川先生が御指摘いただいた点については、今回、かかりつけ薬剤師を評価するということの提案もしておりますし、そういったこと。それから、先ほど大手調剤チェーンの話もありましたけれども、それについても92ページあたりに提案もしてございます。それから、調剤料についても適正化ということで提案もしてございます。

 ただ、今回、事務局としては、最初の方針にあったように、急激なことはなかなか難しいですし、時間をかけて着実にこなしていくということも重要でございます。8枚目のスライドに「累次に亘る改定で対応する」と書いてございますので、今回、論点の中に、特に重要なものについては今後も継続して議論するということをあえて掲げてございます。今回で終わりではないということを明確に申し上げて、それを踏まえた上でやっていくということを申し添えさせていただきたいと思います。

○田辺会長

 では、中川委員、お願いします。

○中川委員

 薬剤管理官、今、自分のときにはやりたくないと言ったのですか。そういうふうに聞こえます。

○中井薬剤管理官

 別に私はこれからすぐ異動するということが決まったわけでもございませんので、大丈夫だと思います。

○中川委員

 資料の総−1の8番のパワポで「調剤報酬を抜本的に見直すこととし、次期改定以降、累次に亘る改定で対応する」と。この「次期改定」というのはこの改定ですよね。この改定では何もしないで次に行くのですか。この際、少し覚悟を決めてくださいよ。あなただけ責めるわけではないけれども、医療課の代表としてこの件に関してはお答えを。

○中井薬剤管理官

 代表かどうかは別にして、この「次期改定以降」というか、今回の改定についてもこの方針に沿ってそれなりの提案をさせていただいたと私は考えております。

○田辺会長

 では、1号側、御意見ございますか。

 では、幸野委員、お願いします。

○幸野委員

 今までのコメントと重複するかもしれませんが、論点についてコメントさせていただきます。

 今回提示いただいた資料で、とても印象に残ったのはスライド65の数字です。薬剤師が疑義照会したうち、処方変更があった回数が70.6%となっておりますが、ここは非常に重要な数字と感じております。薬剤師が能動的に医療機関と連携して残薬や重複投薬等の是正に働きかければこのように適正化できるということですので、このような取り組みを推進していくために、薬剤師の業務として要件化していくのか等について検討していかなければいけないと思います。

 それを前提に各論点についてコメントさせていただきます。

 スライド52のかかりつけ薬剤師・薬局の評価について、かかりつけ薬剤師を新たに診療報酬上の機能として追加する方針については賛成です。今までは、かかりつけ薬局の評価として、基準調剤加算等で評価することで誘導しておりましたが、これが患者のための薬局ビジョンで示されたかかりつけ薬局になっているかといえばそのようにはなっていないと思います。

 基準調剤加算について、加算1を算定している薬局が全体の約5割を占めており、加算2を算定している薬局が1割にも満たないという現状がございますが、加算1を算定している薬局が本当に患者の目線に立った薬剤業務を行っているのかどうかについては疑問があります。先ほど中川委員もおっしゃいましたが、基準調剤加算は、医師との連携、在宅実績の要件化も大切ですが、加算1、2を抜本的に見直し、かかりつけ薬局としての機能をしっかりと果たすような基準に厳格化していくことが大切だと思います。加算1と2を区別する必要性については検討の余地があると思います。

 それに加えて、かかりつけ薬剤師という機能を評価することについては、非常に重要なことだと思います。かかりつけ薬剤師の一番重要な機能は、服薬情報の一元的な管理、医療機関との連携による服薬管理、処方変更への働きかけ、また、24時間対応や在宅対応等ではないかと思います。包括する内容として、薬剤服用歴管理指導料等は、薬剤師の本来業務ですので、包括するべきではないかと考えております。

 将来的に目指す方向は、かかりつけ薬剤師がいる薬局が患者のかかりつけ薬局となるので、かかりつけ薬剤師を今後普及していくのであれば、基準調剤加算等の要件を整理・統合し、かかりつけ薬剤師のいる体制が整備された薬局をかかりつけ薬局として普及させていくべきだと思います。

 それから、スライド73の対人業務の評価の充実について、お薬手帳の電子化が挙げられております。電子化も結構ですが、一番問題なのは、お薬手帳の規格が標準化されていないことであり、これでは一元管理ができません。電子化も必要ですが、紙媒体であっても、まずは規格を統一した上で電子化していくことが必要だと思います。

 また、福岡、鹿児島で行われたブラウンバッグはぜひ推進していくべきだと思います。これは診療報酬上の問題ではなく、成功事例を全国的に展開していく取り組みは当然だと思いますので、日本薬剤師会を中心にぜひ御指導していただくことが大切ではないかと思います。

 もう一点、先ほど中川委員もコメントされましたが、調剤料についても財政審が指摘しておりますが、この指摘について質問があります。現在の調剤料について、これまでの見直しの経緯についてお教えください。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。御回答します。

 その前に、私が言うのもすごく恐縮なのですけれども、先ほど言っていただきました疑義照会の件についてであります。非常に重要な御指摘をいただいたと思ってございます。ただ、この疑義照会については、私も講演などでよく言うのですが、これだけで終わっていてはよくないということが大前提だと思っています。これを金科玉条のように言うのはおかしいと私は思っています。今、薬剤師の病棟配置は非常に評価が高いですけれども、むしろそういったことに薬局も本気で取り組んでいかなければいけないと私は強く思っています。あえて水を差すような形ですけれども、コメントさせていただきたいと思います。

 その上で、御質問の件についてであります。調剤料については、直近でいきますと、平成26年は消費税対応してございますが、その前としては、平成22年に一包化の加算の適正化をやってございます。その前になると、内服薬については18年になってございます。その前が16年ということ。そういった経緯になっているということであります。

○幸野委員

 調剤料は、消費税対応を除くと10年程度見直されていない事実があります。この10年間に様々な環境の変化があった中で、これを据え置いてきたことが妥当であったかどうかという観点からも、先ほど中川委員がおっしゃったように、見直しに向けた検討が必要ではないかと私も思います。一包化加算についても、機械化が進んでいる中で、薬局の負担もかなり変化してきていると思いますので、それに応じた点数の適正化も必要だと思います。

 最後に、門前薬局については、質問がございます。スライド78の網をかけている箇所は、処方箋受付回数が多く集中率が高い薬局として示されておりますが、実情として減算対象となっている薬局は、門前の大手薬局が大半だと思いますが、どういったところがこの減算の対象になっているのかについて、その薬局像を教えていただけないでしょうか。

○田辺会長

 では、薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 この資料の78ページ目にありますけれども、まず、右の上の部分であります。これは恐らく、大きな病院の前にいる特定の薬局ということが言えるのだろうと思いますし、真ん中の上の部分については、若干小さい薬局もあると思うのですが、比較的大き目の医療機関の前に立つ薬局なのだと思います。ただ、スライドの81枚目に損益状況が書いてございますけれども、今回、20店舗以上というような特例対象になるものについて調べてみますと、かなり多く占めているということが言えていると思っております。

○田辺会長

 どうぞ。

○幸野委員

 スライド78の網がかかっている右上のほうは、処方箋受付回数が多く、集中率が高い薬局ですが、実態はどうでしょうか。

 街を歩いていての感想ですが、必ずしも処方箋受付回数が多くないような個人経営と思われる小さい薬局であっても、実は大手チェーンが開設している薬局だったということもあり、分店化することで受付回数は少ないですが、集中率が高いケースもあると思います。このグラフで見ると左上の部分にあたると思いますが、このような薬局についてはどうお考えでしょうか。

○中井薬剤管理官

 その点については、冒頭に安部先生からも御指摘があったかと思うのですが、例えばということで、チェーン店が分店化というのでしょうか、そういったことがあるのではないかという御指摘もございました。それがどれぐらいかということは、私どもとしても把握しているわけではございませんが、そういうのがあるという話は聞いたことがございます。そういったものについても、どういったことで要件を定めていくかはなかなか難しいわけでありますけれども、1つの検討課題になるということは認識してございます。

○田辺会長

 どうぞ。

○幸野委員

 このようなケースも踏まえ、現行では処方箋受付回数と集中率という2軸だけで切り分けておりますが、一律の基準ではなく、スライド92の論点にも示されているように、医療モール等、特定の医療機関との関係性が深いとみなされる薬局、等も対象となるような仕組みについても検討の余地があるのではないかと思います。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょう。

 では、榊原委員、お願いします。

○榊原委員

 済みません。先ほど中川委員がおっしゃったことは、まことにそのとおりだと思います。行政というのは、どちらかというと、一気にドラスチックに制度の変更をしないものです。改革だとか変更がうまくいった例は、そこまでやるかというような案を出してもらって、それはちょっとえらいので、もうちょっともとに戻すよというような形が一番うまくいくと思います。当局は、この際、思い切って抜本的な見直しをしてもらって、逆にこちらから、そこまでやらなくてもいいのでないかというぐらいのものを出していただいたほうが実効性のあるものになると思いますので、ぜひお願いいたします。

 以上です。

○田辺会長

 では、平川委員、お願いいたします。

○平川委員

 ありがとうございます。

 かかりつけ薬剤師・薬局という機能は、患者にとってみれば、より安心して薬局の薬剤師の相談を受けて対応できるということで、この方向性はいいのではないかと考えています。特に薬剤師の専門性の発揮という観点からも、より効果的になるよう検討が必要ではないかと思っています。そういった意味で、「患者のための薬局ビジョン」の中に、必要に応じて処方医に対して疑義照会、処方を提案する、そして処方医へのフィードバックを行うということも記載されておりますが、これをどう評価するのかということ、もしくはどう判断していくのかというのが課題ではないかと思います。

 先ほど幸野委員から疑義照会や処方の提案についての効果というのが出されておりましたけれども、これを診療報酬上で評価してしまうと、不必要な処方の提案、疑義照会が増えてしまうという逆の効果も出てしまいます。これをどうしていくのかということで言うと、外形的な要件の検討が必要ではないかと考えています。その要件をどう考えていくのかというのはこれからだと思いますけれども、かかりつけ薬剤師の資格は、当然、国家資格でありますので、その資格だけを要件とするのか、それとも研修の受講を必須とするのか、もしくはまた新たな資格を考えるのかということも含めて、外形的な要件の検討も考えていく必要があるのではないか。それによってより安心できる薬局を提供できるのではないかと考えています。

 もう一つ、少し懸念いたしますのは、「患者のための薬局ビジョン」の中に医療機関への受診勧奨というのが記載されております。当然、利用者の中には、これは病院に行かないとだめではないかという方もいるのではないかと思いますが、一方で、これが特定の病院に対しての誘引につながるということも考えられるのではないかと思います。療担規則の中では、病院が特定の保険薬局への誘引の禁止というのはありますけれども、これが余りにも強調されますと、特定の病院への誘引ということも考えられますので、そういう意味で慎重な対応が求められているのではないかと考えているところであります。

 最後に、かかりつけ薬局の施設基準として、もちろん、酒を置いてあるとか、たばこがあるというのは論外だと私も思いますし、特にアルコール依存症の方がその薬局に行ったら大変なことになるのではないかと思いますので、その辺もしっかりと検討いただければと考えています。

 以上です。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 今、平川委員の発言の中でちょっと気になる点が1点。「特定の医療機関への受診勧奨」というのはどういう意味でしょうか。何かあるというふうに聞こえます。余りよくないことがあるように聞こえるのですが、そんなことはないですよね。意味は。

○田辺会長

 平川委員、どうぞ。

○平川委員

 可能性のことを言っているだけであって、療担規則上では、医療機関から特定の保険薬局への誘引というのは禁止されています。その逆も可能性としてあるのではないかということで懸念を持っているということです。現実にそういうことがあるというのは私も聞いておりません。

 以上です。

○田辺会長

 薬剤管理官、何かありますか。

○中川委員

 事務局、今のところを整理してください。

○中井薬剤管理官

 一般的に、受診勧奨については、例えばOTCを買いに来たときに、OTCで対応するのでは無くてお医者さんに行ったほうがいいのではないでしょうかということをすることだと思うのですけれども、そのときに、地域に密着する薬局であれば、もちろん薬剤師会活動もやっていると思いますし、その関係で医師会と一緒に勉強会などにも参加しているでしょうし、そういう意味で、ちゃんと顔の見える関係になるというのは非常に重要なポイントであります。そういう意味でいくと、どこどこのあの先生のところに行ってはどうでしょうかという提案はしやすいでしょうし、そういったことがあるのだろうと思います。通常は地域に密着した薬局の方が受診勧奨しやすいと思いますが、そういう事例では無くて、極端な例を平川委員は御指摘されたのだと思います。その極端な例については、今のところ、私はそういう認識を持っていませんけれども、そういった例があればまた考えたいと思います。今の時点ではそういった例について私は把握してございません。

 以上です。

○田辺会長

 よろしゅうございますでしょうか。

 では、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと存じます。本日の議論を踏まえまして、引き続きさらに議論を進めてまいりたいと思います。

 次に「薬価調査及び特定保険医療材料価格調査について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。

 では、大西経済課長、よろしくお願いいたします。

○大西医政局経済課長

 経済課長でございます。中医協総−2−1をごらんください。医薬品価格調査(薬価本調査)の速報値でございます。

 平均乖離率は約8.8%でございました。前回は約8.2%でございましたので、拡大しているということでございます。集計内容につきましては、注1)にございますとおり、平成27年9月取引分について、販売サイドから1027日までに報告があったものの集計結果でございます。また、注2)にございますような算式で計算をした数値でございます。

 恐縮ですが、裏をおめくりいただきますと、その速報値の内訳がございます。(1)が投与形態別で、内用・注射・外用・歯科の別に乖離率をお示ししてございます。(2)の主要薬効群別でございますが、内用薬・注射薬・外用薬それぞれについて取引金額の上位、内用薬ですと上位10位、注射薬ですと上位5番目まで、外用薬ですと上位3番目まで、歯科用薬剤ですと1つについてそれぞれ乖離率を掲載させていただいております。

 また前にお戻りいただきまして恐縮ですが、後発医薬品の数量シェアでございますが、約56.2%でございました。ちなみに25年9月の時点で46.9%でございましたので、これも上昇しているということでございます。以上が薬価本調査の速報値でございます。

引き続きまして、中医協総−2−2をごらんください。特定保険医療材料・再生医療等製品価格調査の速報値でございます。調査の内容にかかわらない形式的な話で恐縮ですが、今回から医薬品医療機器法の改正に伴いまして再生医療等製品というものが位置づけられたので、このような長い名前になってございます。

 調査結果でございますが、平均乖離率約7.9%。前回は約8.9%でございましたので、縮小してございます。

 調査方法につきましては、注1)にございますとおり、平成27年5月から9月の取引分、ただしダイヤライザー、フィルム、歯科材料、保険薬局調査分につきましては9月取引分のみとなってございます。販売サイドから1113日までに御報告いただいたものを集計させていただいておりまして、算出方法につきましては注2)の式で計算をしております。

 私からは以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして何か御質問等ございましたら。

 では、中川委員、お願いします。

○中川委員

 この乖離率に基づいて想定されるそれぞれの金額はどのぐらいになるでしょうか。医療費ベース、公費ベース、国庫ベースで教えていただければありがたいです。

○田辺会長

 では、医療課長、お願いします。

○宮嵜医療課長

 今、中川委員から、実際に額としてどのくらい見込まれるのかという御質問をいただきました。実際には、次の医療費あるいは薬剤費がどのくらいになるのかということも含めて、まだ値が確定していないということもございますし、御案内のとおり、今回は乖離率だけでございます。ほかの薬価の算定ルールで、御案内のように、新薬関連の創出加算とか不採算品の再算定とか、逆に市場拡大の再算定とか、薬価のルールというのもいろいろ影響してきますので、現時点で大変御興味はあるのかもしれませんけれども、幾らになるというところまでは明確に申し上げられる段階ではないということを御理解いただければと思います。

○田辺会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 わかりやすい説明でよくわかりました。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょう。

 では、花井委員、お願いします。

○花井委員

 細かいところなのですけれども、再生医療等製品は薬機法上の話として新しいカテゴリーですね。薬機法上、新しいカテゴリーだけれども、医薬のものは医薬で、材料のものは材料でと振り分けたのだから、横並びで、別にこれは材料でよいのではないですか。だとすると、再生医療等製品という枠を別途つくる話になってしまうので。もしくは、医薬のほうで再生医療等製品が出たから、今度はそれが医薬のほうにも「・再生医療等製品」と入れるということなのですね。整理上、これはよくわからなくなってしまう。

○田辺会長

 では、事務局、お願いいたします。

○大西医政局経済課長

 内容については、前回の調査と今回の調査で、再生医療等製品は実は前回の調査でも調査をしていた。ただ、そのときは、薬事法上は「再生医療等製品」という区分はなかったということでございます。今回は、法律上、そういう定義が新たにでき、そして私どもの用いている特定医療材料の機能区分の中で、「再生医療等製品」という区分もできましたので、それを踏まえて調査名を変更したというものでございます。

○中川委員

 わかりました。

○田辺会長

 ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとしたいと存じます。

 本日の薬価調査及び特定保険医療材料価格調査の報告を受けまして、改定までの調査に関しましては全て報告を受けたことになります。これまでの調査報告と議論を踏まえまして、公益委員のほうで中医協としての意見書の素案を作成させていただきたいと思いますので、次回以降の総会で御議論いただきたいと存じます。

 本日の議題は以上でございます。

 なお、次回の日程に関しましては、追って事務局のほうより御連絡申し上げますので、よろしくお願いいたします。

 では、本日の総会はこれにて閉会といたします。

 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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