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2015年10月8日 第160回労働政策審議会雇用均等分科会

雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課

○日時

平成27年10月8日(木)14:00〜17:00


○場所

厚生労働省共用第6会議室


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、武石委員、権丈委員、中窪委員

労働者代表委員

井上委員、半沢委員、斗内委員

使用者代表委員

中西委員、布山委員、加藤委員、川崎委員

厚生労働省

香取雇用均等・児童家庭局長、吉本大臣官房審議官、横幕雇用均等・児童家庭局総務課長、小林雇用均等政策課長、蒔苗職業家庭両立課長、宿里短時間・在宅労働課長、高橋均等業務指導室長、中條育児・介護休業推進室長

○議題

1 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令案及び次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案について(諮問)
2 育児・介護休業制度の見直しについて

○配布資料

資料1 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令案要綱及び次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案要綱(諮問)
資料2 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令案(仮称)及び次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案に対する意見募集(パブリックコメント)に寄せられた御意見について
資料3 本日の検討項目
資料4 仕事と介護の両立について
参考資料1 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令案(仮称)及び次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案について【概要】

○議事

○田島分科会長 ただ今から「第160回労働政策審議会雇用均等分科会」を開催します。本日は、まず新任委員を御紹介いたします。労働側委員に交代があり、南部委員に代わり、日本労働組合総連合会総合男女平等局長の井上久美枝委員が雇用均等分科会委員となられました。井上委員、一言御挨拶をお願いいたします。

○井上委員 はじめまして、連合の井上です。この間、南部が委員として出席をさせていただいておりましたが、昨日の連合定期大会で私が交代することになりました。これから非常に重要な議論が始まるところですので、何卒よろしくお願いいたします。

○田島分科会長 ありがとうございました。本日は奥宮委員、山川委員、松岡委員、山中委員、渡辺委員から御欠席の御連絡をいただいております。

 また、事務局に人事異動がありましたので御報告をお願いいたします。

○香取局長 101日付けで雇用均等・児童家庭局長を拝命いたしました香取です。6年前に審議官をしており、その前には2年ほど総務課長をしておりました。3回目の経験ということになります。前回の時は均等法の改正、パート労働法の改正に携わりました。久しぶりに戻ってまいりましたので引き続きよろしくお願いいたします。

○吉本審議官 同じく101日付けで審議官を拝命しました吉本です。皆様には大変お世話になります、どうぞよろしくお願いいたします。

○横幕総務課長 同じく雇用均等・児童家庭局の総務課にまいりました横幕です、よろしくお願いします。

○田島分科会長 それでは議事に入りたいと思います。本日の議題1、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令案及び次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案について(諮問)」です。これについては本日、厚生労働大臣から労働政策審議会会長宛てに諮問が行われました。これを受けて、当分科会において審議を行うことにしたいと思います。まず、事務局から資料1及び資料2について御説明をお願いいたします。

○小林雇用均等政策課長 雇用均等政策課長の小林です、よろしくお願いいたします。資料1「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令案要綱及び次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案要綱(諮問)」及び資料2「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画に関する省令案(仮称)及び次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案に対する意見募集(パブリックコメント)に寄せられた意見について」、この2つの資料に基づき説明したいと思います。

 ただ今、分科会長からもお話がありましたように、本日付けで厚生労働大臣から労働政策審議会会長宛てに諮問が行われております。

 まず、資料1で御説明申し上げたいと思います。2ページをお開きください、女性新法に基づく省令案の要綱です。第一が一般事業主行動計画の届出等に係る手続。その一は一般事業主行動計画の届出です。女性活躍推進法第八条第一項の規定による届出、これは次に掲げる事項を記載した届出書を都道府県労働局長に提出することによって行わなければならないということで、以下、()から()まで届出書に記載すべき事項が書かれています。()から()については、参考資料1を御覧ください。

 参考資料1は、前々回の雇用均等分科会に提出した省令案についてのパブリックコメント案です。大変恐縮ですがこの省令案、パブリックコメント案と資料1を横に並べていただいて、御覧いただきながらお聞きいただければと思います。届出事項の()から()については、参考資料1のパブリックコメント案の6ページ、(1)()に1〜9として届出事項が書いてあります。内容はこの届出事項と同じものです。10項目になっているのは、パブリックコメント案の時には、6の労働者への周知と公表の方法をまとめて書いていたものを2つに分け、したがって、10項目になっているということで内容は同じです。

 省令案要綱の3ページ、二を御覧ください。女性の活躍に関する状況の把握等のところですが、その1のところです。法第八条第一項に規定する一般事業主、要は労働者数300人超えの大企業のことですが、法第八条第一項に規定する一般事業主が、一般事業主行動計画を定め、又は変更しようとするときは、直近の事業年度における女性の職業生活における活躍に関する状況に関し、()から()までに掲げる事項を把握するとともに、必要に応じて()から(二十五)までに掲げる事項を把握しなければならない。まず、この条文から、()から()は必須把握事項であることが分かるように書いてあります。()から(二十五)については必要に応じてということなので、任意把握事項であることが分かるように記載しております。

 この()から(二十五)までですが、4ページで項目を御覧いただきたいと思います。参考資料のパブリックコメント案で申し上げると、パブリックコメント案のほうは1ページと2ページです。項目については、パブリックコメント案の1〜25と同じものを記載しております。それぞれの項番号に対応したものと全く同じになっております。

1つ、パブリックコメント案のときから少し書き足しているところですが、法令的には派遣労働者の関係は直接雇用される労働者は別の概念ですので、派遣労働者を含めて把握を行う事項については直接雇用の労働者と書き分けて書いています。内容はパブリックコメント案と変わりませんけれども、直接雇用のところに派遣雇用が含まれませんので、別に派遣労働者が読めるように書いているということです。

 例えば、省令案要綱の4ページの()、その雇用する労働者及びその指揮命令の下に労働させる派遣労働者に占める女性労働者の割合ということで、パブリックコメントでは6に派遣労働者が含まれていますので、そのことが分かるように記載をしております。それから省令案要綱5ページの()、これは意識のところです。ここも「(派遣労働者にあっては、性別による固定的な役割分担その他の職場風土等に関するものに限る)」ということで派遣労働者が入っていることが分かるようになっています。

 次の6ページ、(十四)は労働時間のところです。ここも、その雇用する労働者及びその指揮命令の下に労働させる派遣労働者ということで派遣が入っていることが分かる形で労働時間の状況を書いています。また、同様に7ページの(二十)ですけれども、その雇用する労働者及びその指揮命令の下に労働させる派遣労働者の相談窓口への相談状況を書いております。さらに(二十一)ですけれども、ここは職種の転換又は雇用形態の転換というようにパブリックコメントで書いております。パブリックコメントで言うと21です。雇用する労働者の雇用形態の転換ですと直接に雇用されていない派遣労働者が概念上入らないので、指揮命令の下に労働させる派遣労働者の雇入れの実績という書きぶりとしています。内容としてはパブリックコメントの21とは変わらないと考えております。

 また柱のほうに戻っていただき、3ページの二、1の柱書きのところ、()から()までは必須項目、()から(二十五)は任意項目と書き分けていましたが、14行目で「この場合において」と書いています。これは雇用管理区分の話を、「この場合において」以下で書いていまして、()及び()に掲げる事項は、雇用管理区分ごとに把握しなければならないということを書いています。任意項目については雇用管理区分ごとに把握する項目としては、()から(十二)(十四)(十六)(十九)から(二十二)(二十四)(二十五)ということになっています。これは、必要に応じて()から(十二)まで、(十四)(十六)(十九)から(二十二)まで、(二十四)及び(二十五)に掲げる事項を把握した場合も、同様とすること。同様とすることというのは、雇用管理区分ごとに把握しなければならないことを受けて書いております。状況の把握については以上です。

8ページを御覧ください。状況把握項目には今申し上げた必須項目と任意項目があって、それぞれ雇用管理区分ごとに把握しなければならないものはそのように書いております。8ページの2項のところ、計画を定め変更しようとするときは、1で把握した事項について、それぞれ行動計画策定指針を踏まえ、適切な方法により分析しなければならないことと書いております。

 三、四の計画の周知の方法と公表の方法については、パブリックコメントの6ページと同様の書きぶりです。

 五の中小事業主への準用は、今申し上げた一から四までの項目については、中小事業主(労働者数が300人以下の事業主)が計画を定める場合について準用することという規定を置いています。

9ページの第二は、認定事業主の申請手続について定めています。一は、認定を受けようとする一般事業主は、認定申請書に、基準に適合するものであることを明らかにする書類を添えて、労働局長に提出しなければならないこと、と書いており、以下の二で基準を書いています。

 パブリックコメントのときにも御説明しましたけれども、複数段階、3段階に分けた認定基準とすることとなっております。まず、()は、1段落目のもので、イ、次に掲げる事項のうち一又は二の事項に該当し、該当する事項の実績を厚生労働省のウェブサイトに公表していることとしています。これは、パブリックコメントでは3ページからの認定基準、イ、ロ、ハ、ニ、ホと5つの指標に基準値を定めているところです。このパブリックコメントのイに該当するものを()で書いております。()は採用における男女別競争倍率が同程度であることを表したもので、三事業年度を平均した女性の競争倍率、応募者の数を採用した労働者の数で割った競争倍率について、女性の競争倍率の3か年平均にそれぞれ十分の八を乗じて得た数、「それぞれ」の文言は「雇用管理区分ごと」に掛かりますが、十分の八を乗じて得た数が同様の男性の数、つまり三事業年度の男性の競争倍率の平均値よりもそれぞれ低いということです。

 その後ろは、この場合において、同一の雇用管理区分に属する労働者の数がその雇用する労働者の数のおおむね十分の一に満たない雇用管理区分がある場合は、合わせて一つの区分として算出することができること。これもパブリックコメントの中にあったとおりの文言を入れております。

()を御覧ください。これは女性の継続就業の状況は男性と比べて大きな問題がないこと、具体的には2つ、or条件で2つ要件を掛けております。1つが平均勤続年数です。男性の平均勤続年数に対する女性の平均勤続年数の割合がそれぞれ、雇用管理区分ごとですけれどもそれぞれ十分の七以上である。もう一つの要件のところは、いわゆる継続雇用割合、女性と男性の継続雇用割合を比較したものです。十事業年度前とその前後のときに採用された女性労働者の数に対する引き続き雇用されている女性労働者の数の割合をまず出して、後半で同様の男性の数を出します。女性の雇用継続割合に対する男性の雇用継続割合、つまり女性の数を男性で割ったとき、その得た数がそれぞれ雇用管理区分ごとに十分の八以上であるということです。

()は労働時間です。これは労働者一人当たりの各月ごとの時間外労働と休日労働の合計時間数を区分ごとに算出したものが、各月全て四十五時間未満であることという要件、これもパブリックコメントに書いているものを法令的な書き方で書いております。

()は管理職登用です。前半は、管理職に占める女性の割合が産業ごとの平均値以上であることを書いています。2行目の「又は」以下、これは課長への登用割合が女性は男性と比べて同等以上であることを書いております。これは、課長級より一つ下の職階にあった女性労働者の数に対して、その年、課長級に昇進した女性労働者の数の割合の三事業年度の平均値です。同様の数を男性でもとるということで、女性の登用割合を男性の登用割合で割って得た数が十分の八以上であることということです。

()は、多様なキャリア・コースのところで選択になっております。(1)から(4)の順番はパブリックコメント案のA)からD)の順番と少し変えていますが、任意把握項目の並べ方に合わせて変えています。選択項目は(1)、その雇用する女性労働者(通常の労働者を除く)の通常の労働者への転換ということで、いわゆる非正規の方から正規への転換、又はその指揮命令の下に労働させる女性の派遣労働者の通常の労働者としての雇入れ。ここは通常の労働者への転換ですと直接雇用の人しか読めないので派遣労働者も入っていると書いております。

(2)は、女性労働者のキャリアアップに資するよう行われる雇用管理区分間の転換((1)に掲げるものを除く)(3)が女性の再雇用(通常の労働者として雇い入れる場合に限る)(4)の女性の中途採用も通常の労働者として雇い入れる場合に限る。

()の柱書きに戻っていただき、こういうような取組みの中から三事業年度において、中小企業にあっては一以上の事項について実績を有すること。それから中小企業を除く、要するに大企業にあっては二以上の事項の実績を有すること。二以上の実績の中身として非正規の方がいらっしゃる場合、具体的には通常の労働者以外の労働者を雇用し、又は派遣の役務の提供を受ける一般事業主にあっては、(1)に掲げる事項とそれ以外の事項のうちの一以上の事項の実績を有することということで書いています。これはパブリックコメント案と同じ中身です。

12ページのロで、イに掲げる事項のうち、該当しない事項については、二年以上連続して実績が改善しているという要件を書いています。それ以外にも指針に定められる取組を実施して、実施状況をウェブサイトに公表するという要件も掛かっております。ハ、ニ、ホの要件は、パブリックコメントの要件で書いているその他要件と同じです。

()2段落目、いわゆる二つ星的な要件でして、今()()()()()の中のうち、三又は四の事項に該当して、該当する事項をウェブサイトで公表することとしています。該当しない項目については、二年以上連続して当該事項の実績が改善していること等ということで、これもパブリックコメントと同じ中身となっています。()についてはいわゆる三つ星的なものです。イに掲げる事項は全て該当するものというものです。

2項に書いていますように、九条の認定は、1()から()までに規定する事業主の類型ごとに行うものとすることということで、ここで複数段階の認定を行うことが分かるような記載になっています。

 三の認定の表示をすることのできる商品等については、この商品はパブリックコメントで書いています商品等と同じものを書いています。

 第三の承認中小事業主団体等の申請手続ですが、これも委託募集の特例に関する事項であり、パブリックコメント案と全く一緒です。

16ページをお開きください、第四の情報公表の項目のところです。情報公表の項目等につきましては、1、法第十六条第一項の規定による情報の公表は、次に掲げる事項のうち一般事業主が適切と認めるものを公表しなければならないことというように書いています。項目としては()から(十四)と書いており、この()から(十四)については、パブリックコメント案の5ページ、情報公表項目の1から14と全く一緒です。

 ただ、状況把握項目のところで御説明申し上げましたように、派遣労働者については雇用する労働者で読めませんので派遣労働者を書き加えております。概念上はパブリックコメントの中身と同じです。法制上、直接雇用の中に概念上入らないので書き足しているという整理です。例えば()、雇用する労働者と派遣労働者に占める女性労働者の割合という形で書き分けをしています。

17ページ、2項ですが一般事業主が1により適切と認めるものとして公表する場合においては、()から()まで、()()及び(十三)の事項については、雇用管理区分ごとに公表しなければならないこと。事業主が適切と認めるものとして公表するということで選んだ場合の()から()()()(十三)については区分ごとに公表しなければならないことが書いてあります。それとともに、「この場合において」と書いていますが、おおむね十分の一に満たない雇用管理区分は、併せて一つの区分として公表することができるものとする。これもパブリックコメントで示した内容と同じです。

18ページの3項のところ、これも情報公表の公表方法でパブリックコメント案と同じです。二で中小事業主への準用。一の規定は、情報公表を行う中小事業主について準用することということが書いてあります。第五のその他。この省令の施行日を平成二十八年四月一日と盛り込んでいるところです。

 資料2、パブリックコメントに寄せられた御意見について若干御紹介させていただきます。女性新法に基づく計画等に関する省令案についてのパブリックコメントについて寄せられた御意見は33件、主な御意見を整理させていただいております。「状況把握項目」の所です。雇用管理区分ごとに女性労働者の割合を把握することが必要ではないか。勤続年数の差異は、正社員に限らず非正規労働者を含めた現状把握が必要ではないか。雇用管理区分ごとの残業時間の把握を必須項目に加えるべきではないか。男女の賃金差異を必須項目に入れるべきというような意見もありました。派遣社員については、把握の対象外とすべきという御意見もありました。

 「認定基準」については、法定時間外労働及び休日労働時間のところ、労働時間の認定のところですが、各月ごとに全て24時間未満とすべきという御意見がありました。それから認定後、基準を満たさない項目が生じた場合のルールを整備すべきという御意見もありました。労働時間には、裁量労働制の適用者や管理監督者を除く旨を明確化すべきという御意見がありました。

 「情報公表項目」の所ですけれども、少なくとも必須把握項目は必ず公表すべきではないか。それから、両立支援関連の項目を追加すべき。男女の勤続年数の差異は非正規労働者を含めて雇用管理区分ごとに公表すべき。5つ目ですが、男女の賃金の差異の項目を情報公表項目に追加すべきという御意見がありました。

 その下のポツのところ、その他で、認定のところの雇用管理区分ごとのまとめ方ですが、5%未満など少数の雇用管理区分は、認定基準、情報公表項目において除外することを認めるべきという御意見もありました。 大変申し訳ありません、前後しますが、資料1の別紙2の御説明をさせていただきます。資料1の別紙219ページを御覧ください。これは次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案要綱です。前回の事業主行動計画策定指針でも御説明しましたが、女性新法に基づく計画と次世代法の計画は一体的には策定することが可能であり、そのような場合には届出を一体的に行うことができるようにする。この届出、次世代法に基づく計画の策定の届出については、女性活躍推進法の規定に基づく計画の策定の届出と一体的に行うことが可能となるよう所要の改正を行うことということで省令を改正していきたいということです。その関係の省令案要綱を併せてお示ししているところです。

 次世代法の一部を改正する省令案のパブリックコメントについては、御意見の数が0件ということです。私からの説明は以上です。

○田島分科会長 ただいまの事務局の説明について、御意見、御質問がありましたらお願いいたします。

○布山委員 確認させてください。今回の省令は、平成2841日から施行ということで、法律の施行日に合わせているかと思います。この内容は、情報把握をする項目が入っており、それが41日に施行ということですが、事業主は41日に向けて、どのように省令を把握して、実際に作業すればよろしいのでしょうか。

○小林雇用均等政策課長 その作業というのは、情報公表については、計画策定とは別になりますので、お持ちになっている数字を、適切な方法で公表していただくということになります。法律上義務は。

○布山委員 情報把握です。

○小林雇用均等政策課長 情報公表ではなくて、情報把握というのは、状況把握のところですか。

○布山委員 はい。

○小林雇用均等政策課長 状況把握については、計画策定までの間に、直近の数字を把握していただいて、計画を作っていただくことを想定しています。41日までには計画を作っていただいている状態でないと法違反になるということです。

○布山委員 法律はそういうことだと理解しています。そうすると省令はその前に決まっていないと、具体的に事業主が何をするのかを理解し、取組めないのではないかと思いましたので、それと施行日との関係を教えていただければと思います。

○小林雇用均等政策課長 計画を策定するに当たっては、当然省令事項が分からないと作業に入れませんので、本日御答申を頂いたら、速やかに公布をして、周知活動に励みたいと思っています。

○田島分科会長 そのほかに御意見、御質問はありませんか。特に御発言がないようですので、当分科会としては、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令案」及び「次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令案」について妥当と認め、その旨を私から労働政策審議会会長宛てに報告することにしたいと思いますがよろしいでしょうか。

                                    (了承)

○田島分科会長 ありがとうございました。皆様の御異議がないようですので、この旨の報告を取りまとめることとしたいと思います。これについて、事務局から案文が用意されていますので配布してください。

                               (答申文()配布)

○田島分科会長 答申文について、ただいまお手元にお配りした案文のとおりでよろしいでしょうか。

                                   (異議なし)

○田島分科会長 ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきます。続いて、議題2「育児・介護休業制度の見直しについて」です。資料3「本日の検討項目」及び資料4「仕事と介護の両立について」を事務局から説明をお願いします。

○蒔苗職業家庭両立課長 育児・介護休業制度の見直しについて、資料3及び資料4に基づいて御説明いたします。資料3で、本日御議論いただきたい事項として、介護に関する事項です。大きく4つに分けてあります。1つ目は、「仕事と介護の両立支援制度の全体像」です。2つ目は、「介護休業制度」です。3つ目は、「介護休暇制度」です。4つ目は、「介護のための柔軟な働き方の制度」です。参考資料4を使い、資料3に戻りながら御説明いたします。

8月末の審議会で、両立に関する研究会報告を御説明させていただきましたが、間が1か月ちょっと開きましたので、本日は資料4に現状として背景的な資料を用意させていただきましたので併せて御説明いたします。資料43ページをお開きください。3ページは、日本の人口の推移です。人口減少局面に入っていて、2060年には総人口が9,000万人を割り込み、高齢化も40%近い水準になるというものです。

4ページは、年齢階層別の要介護認定率です。5歳刻みで見ていますが、年齢を重ねるごとに認定率がだんだん高くなっていき、65歳以上の全体の認定率を平均で見ると18%になっています。

5ページは、高齢化の進展に伴い、要介護度の認定者数が、これまで介護保険ができて12年以降ずっと増えてきています。この14年間で約2.69倍になっています。

6ページは、家族の介護、あるいは看護を理由とする離職者数の推移を見たものです。こちらは雇用者の数字ですけれども、離職者数を見ると、増減を繰り返してはいるものの、直近の平成24年には約95,000人となっています。男女比を見ると、男性の占める割合が2割となっています。

7ページは、現状の介護休業制度の規定の整備状況です。左側が就業規則等に介護休業の定めがある事業所(5人以上)を見ると、赤丸で囲んでいる65.6%の企業が規定しています。下に介護休暇がありますが、同じように5人以上を見ると67.1%の企業で規定しています。右側が、介護のための勤務時間短縮等の措置内容の事業所割合です。短時間勤務制度が53.9%、次に多いのが始業・終業時間の繰上げ・繰下げが29.2%、フレックスが10.7%となっています。

8ページは、介護休業等制度の利用率を見たものです。介護をしている雇用者239万人について聞いたものです。左側の下で、介護休業の利用率は3.2%、介護休暇が2.3%、短時間勤務が2.3%となっています。右側は、介護をしている雇用者に占める介護休業取得者割合を年齢別・男女別に見たものです。介護休業の取得については、赤で囲んでいますが中高年層が多くなっていて4549歳、あるいは5054歳層です。こちらを男女で比べると男性のほうがより高い利用率となっていて5.2%、4.5%となっています。

9ページは、要介護者の原因疾患を、介護休業制度ができた平成7年当時の平成10年のデータと、直近のデータで見たものです。原因疾患の第1位は脳血管疾患で順位は変わっていないのですが、比率を見ると平成10年は29.3%だったものが10%程度低下して18.5%となっています。その代わりといいますか、認知症の比率が上がっていて、平成10年は第4位で10%だったものが、5%強上昇して第2位となって15.8%と認知症の割合が高まってきています。

10ページは、その認知症について真ん中の欄の左側ですけれども、今後とも2025年に向けて、2015年の直近の値が345万人となっていますが、2025年には470万人と今後も増加していくというものです。

11ページは、介護の希望について本人と家族に聞いたデータです。自分が介護を必要になった場合に、どういう介護を受けたいかという希望を取ったものです。本人の場合の一番多い割合が、「家族に依存せずに生活できるような介護サービスがあれば自宅で介護を受けたい」が46%で第1位です。第2位は、「自宅で家族の介護と外部の介護サービスを組み合わせて介護を受けたい」が24%です。

12ページは家族のほうの希望です。同じ問いを家族に対して聞いたところ、家族のほうは第1位が、「自宅で家族の介護と外部の介護サービスを組み合わせて介護を受けさせたい」が49%で第1位です。第2位は、「家族に依存せず生活できるような介護サービスがあれば自宅で介護を受けさせたい」が27%です。いずれも在宅希望が上位を占めています。

13ページは、この4月から介護保険法が改正になって、地域包括ケアシステムについてです。2025年に向けておおむね中学校区ぐらいを単位として、こういう地域包括ケアシステムを目指していくという資料です。

14ページは、世帯構造を見たものです。平成7年、赤丸で囲んでありますが、3世代同居世帯が約3分の133.3%あったのが、直近のデータでは13%と大きく低下しています。逆に夫婦のみの世帯、若しくは親と未婚の子のみの世帯が上昇しています。ここまでが背景とか総論の資料です。

17ページからが、「仕事と介護の両立支援制度の全体像」に係る資料です。これは、現行の仕事と介護の両立支援制度の図です。家族が要介護状態に至った場合に、現状だとまず介護休業が93日間取れます。介護休業を取るほどではなくて、違う対応ということであれば、その93日の範囲内で選択的措置義務として、企業のほうで1つ措置をしていただき、それについて労働者が介護休業と合わせて93日まで取得できるものです。メニューは所定労働時間の短縮制度、フレックスタイム、繰上げ・繰下げ、介護サービス費用の助成となっています。この他に対象家族1人について年5日、2人以上の場合は10日の介護休暇が毎年毎年発生します。18ページは、その詳しい資料ですので後ほど御覧いただければと思います。

19ページに、介護休業制度等の制度趣旨を書いた資料を用意しています。3つの制度があって、まずは介護休業制度についての制度趣旨です。家族による介護がやむを得ない場合の緊急的な対応措置であり、家族が介護に関する長期的方針を定め、決めることができるようになるまでの期間として93日が設定されています。

2点目の所定労働時間の短縮措置は、いわゆる選択的措置義務の部分ですが、雇用継続のために必要性が高い措置であると考えられることから義務を課したものであって、介護休業と同じように、介護がやむを得ない場合の緊急的な対応措置として、必要な期間、介護休業を何らかの理由で取らない労働者に対して措置するものです。

3つ目は介護休暇です。こちらは上の2つとは違い、ある程度介護の方針が決まった後の両立支援制度として位置付けられていて、具体的にはそこに3つありますが、そういう場合に対応するものとして整理しています。1つ目は、主たる介護者は別にいるのですが、その主たる介護者が何らかの病気等で介護ができなくなった場合にその代わりをする場合。2点目は、対象家族が通院等をする際の付添い。3点目は、介護保険関係の手続をする休暇として年に5日設けられています。

20ページは、介護休業と介護休暇の取得手続を比較したものです。介護休業については、原則2週間前までに、そこにあるような申出事項を記載した介護休業の申請書を書面で事業主に提出して行うものです。それに対して介護休暇については1日単位で取得できることもあり、口頭での申出も可能となっていて、かつ当日電話による申出も可能という扱いになっています。

21ページは、介護内容と役割分担について、就労者と離職者について見たものです。介護をしている就労者と、介護をしていた離職者の介護内容について、介護者本人と事業者との役割分担を見ると、特徴的なのが一番左の赤枠で囲っている所です。就労者に比べて、離職者のほうが、排泄や入浴等の身体介護を自分でした場合には、比較的離職につながるというデータが出ています。

22ページは、介護休業の定義です。介護休業は法律上定義されています。「労働者が、その要介護状態にある対象家族を介護するためにする休業をいう」。局長通達のほうで「介護」とはと書いてあって、「『介護』とは、歩行、排泄、食事等の日常生活に必要な便宜を供与するの意であること」とされています。

23ページは、こうしたことを踏まえ、仕事と家庭の両立支援に関する研究会の報告書が出ています。23ページの1つ目の○に、介護休業制度は、介護保険制度の開始される以前に創設されて、家族が介護に関する長期的方針を決めることができるようになるまでの期間の緊急的な対応措置として休業できる権利を労働者に付与したものである。先ほど見たように、直近では95,000人程度の離職者が発生している一方で、休業取得率が3.2%で、より柔軟に利用でき、かつ労働者のニーズに合った介護休業制度を含む両立支援制度が求められていると書いてあります。

 下の現行制度の現状の2つ目で、介護休業制度については、平成7年の介護休業制度の制定当時に、脳血管系疾患のモデルをもとに、家族が介護に関する長期的方針を決定するまでの期間として3か月程度が必要とされたこと、当時、既に法を上回る独自の取組として介護休業制度が導入されていた民間の事業所において、実際に休業を取得した方の大部分が3か月以内に復帰していることなどから、同一の対象家族について3か月間の休業を1回に限り認めていたというものです。平成16年の法改正では、介護休業を複数回取得するニーズがある中で、短期間の休業で復帰する方も少なくないといった状況も踏まえ、事業主負担も考慮した上で、より使いやすい制度にする観点から、要介護状態ごとに1回、通算で93日の介護休業が認められたものです。

24ページに、こうしたことを踏まえ、仕事と介護の両立支援制度についての整理を研究会で指摘しています。1点目は、1つ目の○にあるように、介護の状況は、原因疾患や要介護の状態、家族形態によって様々であって、育児とは異なって先の見通しが立ちにくいことから、介護休業を自ら介護するための期間と位置付けた場合には、休業期間を大幅に延長する必要性があり、事業主にとって負担となるだけでなく、労働者本人にとっても介護に専念する期間が長期化し、継続就業を難しくする可能性が高いということで以下3つ整理しています。

 介護休業については、急性期あるいは在宅介護から施設へ移行する場合、あるいは末期の看取り等が必要な場面等、介護の体制を構築するためにある一定期間まとまって休業する場合に対応するものとして整理すべきであるとされています。3つ目の○で、こうした体制構築後は、いわゆる介護保険サービス等を利用しながら、仕事と介護の両立を図ることになるわけですけれども、こうした際にも、介護保険サービスの利用に係る手続とか、スポット的な介護、通院等のために一定の休暇が必要となることから、現状ある介護休暇制度を引き続きこうした日常的に介護する期間において、スポット的に休まざるを得ない場合に対応するものとして位置付けるべきとされています。

 一番下の○は、同じく介護の体制に変動がない場合であって、介護のための買物や見守り、通院の付添い等、介護に伴う日常的なニーズに対応して、介護離職を防止するとともに、いつまで介護が続くか分からない不安に対応するものとして、勤務時間、あるいは勤務時間帯を調整する等の介護のための柔軟な働き方を位置付けた上で、その内容を検討すべきであるとされています。以上が位置付けの部分です。

 情報提供の部分については、前回労働側委員から御指摘がありましたので、ここの全体像の中で論点に位置付けて資料を準備しています。26ページは、介護の問題を抱えている従業員がいるかどうか把握しているかというのを見たデータです。約半数の事業所で把握している。把握方法は、自己申告制度で把握したもの、あるいは直属の上司による面談で把握したものが高くなっています。

27ページは、こうした介護に関する両立支援制度のために、会社としてどういうものに取り組んでいるかを見たものです。1つ目は、「制度利用開始時に、職場の上長や人事担当者と面談を実施した」のが3割です。「職場の管理職等が、日頃から介護だけではなく部下の個人的な悩みなどを聞くよう周知」しているが3割です。一方で、「特に行っていない」というのも3割あります。

28ページは、介護関連情報の、正社員への情報提供について見た資料です。「特に提供している情報はない」が7割程度とかなり多くなっています。情報提供している企業では、「介護保険制度の仕組み」を情報提供しているのが2割程度あります。この提供方法はイントラネットや研修等の機会に情報提供しているとなっています。

29ページは、当課で委託事業として実施している、仕事と介護の両立支援の事業です。その中で介護離職を予防するための効果的なモデルとして、委託事業の中で整理したものです。第1は、従業員の介護の実態について把握することが第一歩です。まず把握した上で、会社の制度設計を見直す。3番目にある、介護に直面した従業員への対応というのは当然各社でやられていると思うのですけれども、直面する前にあらかじめ、例えば介護保険が保険料の適用となる40歳を節目に、そこで事前の情報提供等支援が効果的であるという結果が出ています。そういう取組を、働き方改革もやって、全体的にモデルとして対応するのが非常に良い事例であるという委託事業になっています。

30ページは、こうした情報提供の部分については、研究会の中でも指摘がされています。1つ目の○にあるように、介護に関しては労働者本人に、我々の介護休業制度もそうですけれども、介護保険制度の仕組みについても十分に情報が行き届いていない現実があります。労働者個人への情報提供、あるいは企業への情報提供と双方とも重要であろうと書いてあります。労働者への情報提供としては、2つ目の○に書いてありますが、市町村の介護保険の窓口、あるいは地域包括支援センターにおいて、まずは介護サービスを利用する場合に労働者が行くわけですけれども、そこの場でサービス提供情報だけではなくて、育児・介護休業制度等の情報についても、必要に応じて一緒に受け取れるようにワンストップで考えたらどうかという指摘です。ケアマネジャーについては、介護保険制度についてケアプラン等を作る役割を果たしているわけですが、こうした方についても両立支援の基礎的な知識を付与する形で、両方をうまくつなぐことが重要ではないかという指摘を受けています。

31ページが企業への取組です。労働者の一番身近な存在としては勤め先がありますが、介護の場合はプライバシーの問題もありますので、労働者本人が企業に伝えない場合もあります。まずは相談窓口の設置等を図ることにより、ニーズを把握して必要な情報を提供できることが望ましいと書いてあります。以上が情報提供の部分です。こちらが、資料31つ目の○の両立支援制度の全体像の部分の資料です。

2つ目の「介護休業制度」の部分で、資料の33ページからです。介護休業制度の概要ですけれども、現状の定義は、「労働者は、事業主に申し出ることにより、対象家族1人につき、要介護状態に至るごとに1回、通算して93日まで、介護休業することができる」とされています。下に手続が書いてあります。介護休業の申出は、1対象家族が要介護状態にあること、2休業開始予定日及び休業終了予定日を明らかにして、原則として2週間前までに書面で申し出ること。事業主のほうは、労働者から申出があった場合には、申出を受けた旨、あとは休業開始日、終了予定日、休業を拒む場合にはその旨、その理由を速やかに労働者に通知しなければならないとされています。

34ページですが、現状介護休業は、要介護状態ごとに1回休業が取れるとなっていますが、例1に書いてあるのは、要介護状態が変わった場合には2回取れるというものです。例えば要介護状態1として、骨折をされた場面を考えると、骨折が一旦治れば手助けが不要となって、1人で自立できるわけですから、要介護状態が一旦リセットされるわけです。その後にもう一回、例えば脳血管疾患になった場合には、現行でも要介護状態が変わったということで2回取れるわけです。研究会でも議論になりましたけれども、多くのパターンは例2のような、要介護状態が変わらない場合、あるいはだんだん悪くなる場合。現状、だんだん悪くなる場合、あるいは変わらない場合は1回しか取れないという整理になっています。こうした点について、分割が必要ではないかという議論が出ていました。35ページ、36ページ、37ページは参照条文です。

38ページからは、分割取得についてのデータを用意しています。39ページ、一番上に書いてありますけれども、研究会の中で調査したデータによると、全介護期間平均で大体47.6か月、在宅介護の平均が33.99か月というデータが出ています。

41ページと42ページを御覧ください。原因疾患別にこのデータを取っています。脳血管障害と認知症についてそれぞれ見たものです。この調査では、介護開始時3か月と、介護終了時3か月、その間介護期間中と3つの時期に分けて調べています。一番上の時期別の連続した休みの必要性の部分を見ると、脳血管障害の場合にはバタッと倒れる場合が多いですので、最初の3か月のところで50%ぐらいがここで休みが必要だと回答しています。あとは途中が36%、終了時が10%となっています。認知症の場合はかなり長期にわたる場合もありますので、介護期間の途中期間が52.7%と多くなっていて、開始と終了時はそれぞれ27%と20%となっています。

43ページは、介護休業を分割できた場合の継続就業率のデータです。勤務先の制度で、介護休業の分割ができた事業所と、できなかった事業所を比較したものです。介護休業を分割できた事業所のほうが、労働者の継続就業割合が6.2%高くなっています。

44ページは、介護休業を分割することのできる期間の長さに関する希望を聞いたものです。日数は幾つかありますが、複数回、分割取得を希望する方が9割を超える数字になっています。

45ページは、介護休業の取得回数の制限の有無及び取得可能回数別の事業所割合を見たものです。上の表については、介護休業の規定がある事業所が65.1%となっていますが、そのうち取得回数について見ると、法定どおり1回の企業が64.9%、法定を上回る2回以上認めている事業所が30%、3回以上が27.4%となっています。下の表は、介護のために1週間を超えて連続休んだ回数をカウントしたものです。3回まで、あるいは4回までで大体9割がカバーできています。

 こうしたデータを見て、46ページに研究会報告の、今後の対応の方向性について書いてあります。介護休業については、介護開始時に在宅介護を行った後、施設介護に移行する世帯が少なくなく、急性期対応のほか、介護施設間の移動とか、病院への入退院、在宅介護中の要介護者の状態が大きく変化した場合、あるいは末期の看取りなど、要するに要介護状態が継続した場合であっても、複数回介護体制を構築する場合が考えられる。介護休業取得希望者のうち、短期間の休業を複数回取得することを希望する労働者の割合が、先ほどのように9割と引き続き高いこと、実際に介護休業を分割取得できた事業所においては、できなかった事業所と比較すると、継続就業率が高いことなどから、要介護状態が継続した場合であっても、介護休業の分割取得を認めることを検討すべきであるとされています。

 この場合の分割回数については、介護の始期、終期、またその間の時期にそれぞれ1回程度、休業を取得する必要があると想定されます。実際に労働者が介護休業を分割取得した場合の分割回数や、あるいは民間事業所の介護休業規定の整備状況等を参照しながら、労働者の柔軟な働き方の権利の確保と事業主負担との兼ね合いを考慮し、その回数を検討すべきであると指摘されています。ここが、介護休業の分割取得の部分です。

 次は、介護休業で休業できる期間についてです。48ページですが、介護のために1週間を超えて連続した期間仕事を休んだ日数についての調査です。2週間以内という回答が一番多くて75%です。下のほうは、企業のほうで最長休業期間別の事業所割合を見たものです。こちらは、52.3(休業規定ありの事業所を100%とすると79.8)の事業所が、通算して93日まで(法定どおり)の規定を定めています。

49ページは、介護休業を取得した後に、復職した方について、実際に休んだ介護休業の期間を聞いたものです。3か月未満が大体7割。3か月〜6か月が15%。6か月〜1年未満が15.8%です。

 こうしたデータを基に、50ページに研究会報告書の対応の方向性が書いてあります。休業期間について、1介護のために連続して休んだ期間についての調査では、2週間以内との回答が75%、2最長期間を定めている事業所のうち、8割の事業所は法定どおり通算93日と定めていること、3この育児・介護休業法の規定は、中小企業を含む全ての事業主に最低基準として義務を課すものであることなどから、休業期間については、先ほど御説明した分割取得が仮に可能となった場合には、現行のまま通算して93日とすることが考えられると指摘されています。

 なお、この点については、休業期間を延長すべきとの意見もありましたけれども、両立支援制度の今後の状況を見ながら、引き続き議論すべきとの意見もありました。以上が休業期間の部分です。

 次は、取得できる対象家族についての資料です。52ページの下の参考の部分に、現在育児・介護休業法で介護休業を取得できる対象家族が書いてあります。1つ目の○は、配偶者、父母、子、配偶者の父母に加え、これらの者に準ずる者として省令で、「同居し、かつ扶養している祖父母、兄弟姉妹、孫」が対象家族となっています。こうした要介護者と、介護者の続柄の割合を上で見たものですけれども、対象家族については大体83.1%の方がカバーされています。ただ、一方で右から4番目の欄を見ると、自分の祖父母については、同居かつ扶養要件を満たしていない場合でも、実態としては11.7%介護しているというデータがあります。

53ページは、この点について研究会報告書では、2行目の後ろから、三世代世帯の減少に伴い、同居しない親族の介護を行う事例も見られることから、今後ニーズがあると考えられる同居していない兄弟姉妹や祖父母も対象にすることも検討すべきであり、特に介護休暇については、介護に関わることのできる人を増やすことにより、1人の労働者の負担の分散を図るという点からも、取得可能な対象家族の範囲を広げるべきとの意見がありました。

 次は、「常時介護を必要とする状態」の判断基準についてです。55ページの上の箱にあるように、現状、介護休業は2週間以上の期間にわたって、対象家族が常時介護を必要とする状態にある場合に取れる休業となっています。この「常時介護を必要とする状態」というのは、下の表を参照としつつ判断することになっています。例えば、下の左側の表ですが、日常生活動作事項で言えば、ここに123とありますが、このうち全部介助が1項目以上及び一部介助が2項目以上ということで、下の案でいくと、全部介助を歩行で見ると、歩行不可能、かつ一部介助のうちこの2つに当てはまるという、かなり狭い範囲の対象になっています。

 なぜこうした規定になっているかというと56ページです。介護休業制度は平成7年に作りましたので、当時はまだ介護保険制度がありませんでした。そこで昭和62年の特養ホームの入所措置の基準から規定を持ってきています。赤で囲っている日常生活動作の状況にあるように、日常生活動作事項のうち、全部介助が1項目以上及び一部介助が2項目以上の部分を引いて現在の規定ができています。

59ページに、国家公務員の介護休暇における規定があります。これは、民間でいう介護休業に当たるものです。アンダーラインが引いてあるように、「人事院規則で定める期間にわたり日常生活を営むのに支障があるものの介護するため」と介護休暇が定義されています。その期間は2週間以上の期間とされています。範囲が非常に広く定義されています。

60ページは、そういう要介護状態についてです。現在の要介護状態は、介護保険制度施行前に、先ほど見た特養ホームの入所基準を参考に設定されて、施設介護を行うか、在宅介護を行うかの方針決定を念頭に基準が設定されていました。現時点においては下のグラフにあるように、介護開始時点では8割の方が在宅介護からスタートするという現状があります。こうした点については見直しが必要だろうというように、研究会でも議論がされました。

61ページには、この部分についての対応の方向性が書いてあります。要介護状態の判断基準については、介護開始時点で8割以上の世帯において在宅介護を行っているといった現在の状況から見ると、今の要介護状態の基準は範囲が狭すぎるということで、介助の在り方を踏まえ、緩和する方向で見直しを行うべきであるとされています。以上が、介護休業制度の部分です。

 資料3に戻ります。介護休業制度の所にありますが、今データで見て分割取得について、分割して取得できる回数は何回か、あるいは最低取得単位を設けるべきか。休業できる期間、対象家族について、判断基準について、後ほど御議論いただければと思います。

 次は、「介護休暇制度」です。63ページに、介護休暇の概要が書いてあります。現在は、要介護状態にある対象家族の介護その他の世話を行う労働者は、事業主に申し出ることにより、対象家族1人につき5日まで、2人以上であれば10日まで、1日単位で休暇を取得することができると書いてあります。その下に、「その他の世話」とは、対象家族の介護、通院等の付添い、あるいは介護サービスの提供を受けるために必要な手続の代行その他の対象家族に必要な世話をいうとされています。64ページは参照条文です。

 介護休暇については、取得単位について御議論いただきたいと考えています。66ページは、正社員として働きながら、本人又は配偶者の親の介護を行っている男女に聞いたデータです。「仕事と介護の両立」のためには「どのような働き方が望ましいか」を見たものです。一番多いのは1日単位の休暇ですが、2番目、3番目で半日単位の休暇が取れる、時間単位の休暇が取れる、中抜けができる等のニーズが23割程度あります。

67ページは、就業期間中の中抜けについて見たものです。介護開始時の働き方において、就業時間の途中で一旦職場を離れて介護に行き、また職場に戻る、いわゆる中抜けをすることができる働き方の方が継続就業割合が高く、10%ぐらいアップするというデータがあります。

68ページは、介護休暇の取得日数を見たものです。介護休暇だけではなくて、介護のために取得した特別休暇を含むデータです。介護休暇を取得した方で、11日以上介護休暇を取得した方が39%です。

69ページは、ケアマネジャーに調査したものです。介護をする人が「正社員」の際の困難であった事項について聞いたものです。一番多かったのが左側の介護者が働いているために、相談等のための時間を十分に取ってもらえないものが7割程度ありました。

70ページは、研究会でケアマネジャーにも委員になっていただいていましたので、その方から報告を受けた資料です。ケアマネジャーの立場から見て、家族の対応が必要と考えている場面について幾つか示してあります。アセスメント、担当者会議、モニタリング等があります。

 こうしたことを踏まえて71ページです。研究会報告の中では、介護休暇制度について、72ページの今後の対応の方向性を御覧いただきますと、一番上の○に、現状では多くの労働者が、年休等の休暇を取得して介護の両立に対応しているものと考えられるが、介護のための休暇については、介護休業あるいは休暇でカバーできることが望ましいという指摘が見られたことから、日数の延長や取得単位について検討を進めるべきである。2つ目の○で、このうち介護休暇の取得単位については、介護保険関係の手続、ケアマネジャーとの打合せ、通院等について、丸1日休暇を取る必要がない場面も想定されることから、時間単位、あるいは半日単位での取得を検討すべきであるとされています。以上が介護休暇制度です。

4つ目の論点は、「介護のための柔軟な働き方の制度」についてです。参考資料の75ページからです。75ページに、介護のための短時間勤務制度等の措置について書いてあります。事業主は、要介護状態にある対象家族を介護する労働者が希望すれば利用できる短時間勤務制度その他の措置を講じなければならない措置義務が課されています。措置義務の内容は、1〜4のいずれかの措置となっています。これらの制度は、要介護状態にある対象家族1人について、介護休業した日数と合わせて、少なくとも93日間は利用することができるようにする必要があるとされています。手続としては、短時間勤務制度等の適用を受けるための手続は、基本的に就業規則の定め等によるとされています。

77ページは、介護期間・在宅介護期間を見たものです。主たる介護者について、介護期間は平均47.6か月、在宅介護期間は33.99か月となっています。

78ページは、介護を開始してから離職に至るまでの期間を見たものです。上の表でいくと、介護開始から平均では25.8か月で離職に至っています。下のほうは累積で見て、介護開始から離職までの期間が36か月まで累積すると、大体8割の方が辞めています。

79ページは、勤務時間短縮等の措置の、現在の企業での規定の状況です。法定どおり93日が43%、93日超1年未満が3.9%、1年が4.1%、1年超が5.8%となっています。

81ページの研究会報告で、所定労働時間の短縮措置等について、今後の方向性が書いてあります。1つ目の○で、所定労働時間の短縮措置等は、介護休業と通算した93日間について、事業主の選択的措置義務となっている。3行目で、近年の原因疾患として増加傾向にある認知症については、長期的方針を定め介護体制を構築した後も、仕事と介護の両立のために何らかの措置を講ずる必要があるとの指摘もありました。このため、これらの選択的措置義務については、93日間という期間から切り出すことを検討すべきであるとされています。

2つ目の○でその内容が書いてあります。選択的措置義務については、切り出した上で、その期間の長さについて検討すべきとの意見や、その長さは措置内容に応じて検討すべきとの意見がありました。切り出した場合の措置の内容には3つの意見がありました。1つ目は、従来の選択的措置義務、4つのメニューを維持したまま措置義務を課す。2点目は、その4つの措置義務のメニューに、例えば残業メニュー等を追加する。3つ目は、所定労働時間の短縮措置等については、現在の選択的措置義務から、単独の措置義務に変更することなどが考えられるとの意見がありました。この点については、特にフレックスタイム制度、始業・終業の繰上げ・繰下げについては、8時間働いてその時間をずらすだけですので、労働時間は原則変更せずに柔軟化するのみであること等を踏まえ検討すべきとの意見もありました。一番下の○、さらに、仮に介護の長期的方針を定め、体制構築後の期間について措置を講ずる場合は、介護は育児と異なり、先の見通しが立たず多様性が大きいことや、原因疾患の症例等を踏まえ、分割も視野に入れることが適当である。期間の設定に当たっては、介護離職に至る期間のデータ等を踏まえることが適当である。今後、介護の主な原因疾患として増加することが見込まれる認知症の症例も踏まえるべきとの意見もありました。

 最後が、所定外労働の免除制度です。83ページは、両立支援のために必要な勤務先による支援を聞いたものです。「残業をなくす、減らす仕組み」、あるいは「出社、退社時刻を自分の都合で変えられる仕組み」が3割と非常に高い割合になっています。

84ページは、所定外労働の免除制度です。残業免除について、その制度がある企業とない企業で、継続就業割合を比較したものです。12.8%残業免除制度がある企業のほうが、労働者の継続就業割合が高くなっているデータが出ています。

85ページは、デイサービスの時間区分の見直し・延長加算についての資料です。最近の改正で、デイサービス時間の見直しが行われていて、延長加算等が平成24年、平成27年でそれぞれ措置されています。

86ページは参考ですが、所定外労働の制限について、現在、介護のほうは措置されていないのですけれども、育児のほうは、「3歳未満の子を養育する労働者が申し出た場合には、事業主は、その労働者を、所定労働時間を超えて労働させてはいけない」と規定されています。

87ページは、所定外労働時間の免除に関する研究会報告の方向性です。今後の対応の方向性の1つ目の○ですが、これまではデイサービスについて、サービス時間が短時間であったところ、近年の報酬改定において、両立の観点から、サービス提供の時間区分を見直すとともに、延長サービスに係る加算の対象措置を拡大する措置が講じられた。このことによって、残業を免除すれば両立が可能となるケースもあることから、介護についても所定外労働の制限制度を導入すべきではないかとの意見がありました。

 「さらに」の所です。さらに、仮に所定外労働の制限制度を事業主に義務付ける場合、その期間については、上限を定めない制度の在り方も検討すべきではないかとの指摘もありました。こうしたことを受けて、研究会の中で3つの案を考えています。1つ目は、期間の上限を定めずに、介護期間終了まで事業主に義務化する。2点目は、期間の上限を定めた上で、事業主に義務化する。3点目は、所定労働時間の短縮措置等の選択的措置義務のメニューに残業メニューを加えるという3つの案です。

88ページと89ページは、8月の審議会の際に、斗内委員から御指摘があり、介護休業の分割に関して、海外の扱いはどうなっているかというものについて事務局で調べたものです。

89ページの一番右が分割の欄になっています。各国制度が全く同じではないので比較は難しいですけれども、分割で見ると、アメリカ、フランスは分割可能となっています。ドイツは分割ができない扱いになっています。私からは以上です。

○田島分科会長 ありがとうございました。それではただいまの事務局の御説明について、御意見等伺いたいと思いますが、論点が非常に多岐にわたっておりますので、論点ごとに区切りまして、まず資料3の○の1つ目「仕事と介護の両立支援制度の全体像」の部分について御意見、御質問がありましたらお願いします。

○井上委員 こちらの全体像について意見を申し述べたいと思います。ここで言わずもがなかと思いますが、育児・介護休業法は労働者が介護を担いながらも、仕事と両立し、継続就業を可能とする制度であると思います。これまでの法制度ですが、施設入所までの緊急的対応に使うことが想定をされていて、資料19ページにもあるように、介護休業や短時間勤務制度がその役割を果たしてきたものと考えています。

 育児・介護休業法の車の両輪として、介護保険制度の整備も進んでいますけれども、地域包括ケアシステムが進められる中で、施設介護から在宅介護へと政策の方向が転換されていることは、育児・介護休業法の見直しを考えるに当たっても、踏まえるべき点であると考えています。

 また、これまでの介護休業制度の利用率ですが、おしなべて低かったということは踏まえなくてはならない重要な点だと考えています。研究会報告に取りまとめられているように、より柔軟に利用でき、そして労働者のニーズに合う日常的に使える制度でなければ、今後さらなる増大が予測される介護離職者の抑制につながらないという感を労側は持っております。

 この春、連合としては介護に関する意識、実態調査を行いました。その結果によると、介護への不安を感じる人は実に9割にも上っています。また介護費用の負担や介護がいつまで続くのか分からない、また働き方を変えなければならないなどの不安の声が多数挙がっています。

 しかし一方で、資料の2728ページにも表われているように、現時点では制度の利用以前に介護休業関連制度に対する認識があまり高くなく、このことは制度の利用率にも影響していると考えています。今回の見直しを実効あるものとし、これを契機にさらなる周知につなげていかなければならないと考えています。

 他方、先ほど御説明も頂きましたが、今回は諸外国の制度についても御紹介を頂きました。感謝を申し上げたいと思います。これは今回の議論をするに当たって参考になるものと受けとめています。また、介護だけではなく、育児も含めて批准、未批准を問わず、関連するILOの条約や、条約が要請する労働者の権利の確保についても忘れてはならないと考えています。

 労側としては、国際的にも劣らない両立支援制度を構築するために、議論を尽くしていきたいと考えていることを申し述べたいと思います。ありがとうございます。

○田島分科会長 ありがとうございました。斗内委員。

○斗内委員 ありがとうございます。併せて労働側から、先ほどの資料3の各検討項目の中で、それぞれの制度の位置付け、定義等も検討項目に掲げていただいています。その点について発言をさせていただきます。

 先ほどの説明の資料4によりますと、19ページのところでは、いわゆる介護休業の制度ですとか、短時間勤務の制度について、緊急的対応措置として現行設けられ、介護休暇については、スポット的な対応と位置付けられています。

 ただ、先ほど御説明いただいたとおり、研究会報告によりますと、介護の支援全体を見ていきますと、より柔軟で労働者のニーズに合った利用しやすいものにしていくことが求められている、ということが提言されているのではなかろうかと思っています。

 今回の見直しにおいては、介護休業について先ほどの報告にあるように、いわゆるまとまった休みを必要とする期間を、介護の開始時の緊急的対応ということに限定するのではなく、先ほど御説明がありましたように介護の期間中ですとか、介護の終了時の利用を想定することが望ましいのではないかということで、発言させていただきます。

 また、短時間勤務については、現在の緊急的対応との位置付けを見直し、より日常的な介護のニーズに応えられるようにすべきではないかと、労働側としては考えています。

 介護休暇については、位置付けそのものを見直す必要性はないかもしれませんが、やはりニーズに対応できるよう、よりきめ細やかなものにしていくべきではないかということで、今後の議論をさせていただければと思っています。ありがとうございました。

○田島分科会長 ありがとうございます。他に御意見等ございませんか。布山委員。

○布山委員 資料3の○の一つ目についてというよりも、全体を通して、これから議論する上での考え方を述べさせていただきます。育児・介護休業法は、全体を通して全事業主、全企業を対象としていることから、その規模の大小にかかわらず遵守できるような内容にするということが、まず一番だと思っています。

 法律そのものは、一律的に基準を決めるものであり、企業の実情に応じて、労使一致でそれ以上のことをしているということを踏まえた議論が必要であると思っています。

 先ほど労側の委員からもありましたように、仕事と育児、介護の両立をよりしやすくするという視点と、事業主の管理のしやすさ、このバランスを取れるようなことを考えていく必要があるのではないかと思っています。つまり事業主が管理しきれないような、煩雑な制度になると、結局のところ利用しにくくなるということもありますので、その2つのバランスを考えた上で議論ができればと思っています。よろしくお願いします。

○田島分科会長 ありがとうございます。他に御意見ございませんか。それでは御意見等ございませんので、次に資料3の○の2つ目、「介護休業制度について」、それから○の3つ目、「介護休暇制度について」に関する御質問、御意見等ありましたらお願いします。井上委員。

○井上委員 ありがとうございます。介護休業の93日の位置付けについて、少し事務局の考え方をお聞かせいただければと思います。今回の研究会報告書によれば、これまでの介護休業は家族が介護に関する長期的方針を決めることができるまでの期間の、緊急的対応措置として休業できる権利を労働者に付与したものとしています。

 その上で介護離職者が年間約10万人に上ることや、また介護休業の取得率が低迷していることから、より柔軟に利用でき、労働者のニーズに沿った制度が求められるとしており、急性期や在宅から施設介護に移行する場合や、看取りなども想定し、介護休業の分割が論点として挙げられていることは労働側としても望ましいと考えています。

 その上で93日という期間ですけれども、そもそも施設入所までに必要な期間との位置付けであり、先ほども御説明がありましたがこの93日を決める際のモデルは、脳血管疾患と御説明がありました。脳血管疾患は現在でも要介護者の原因疾患の第一位でありますけれども、在宅介護から施設介護に移行するまで平均47.74か月がかかっているという報告がありました。

 仮に脳血管疾患の要介護者を介護する労働者が、93日を分割して取得した場合、例えば施設に入所する前に93日を使い切り、分割する休業日数が残っていないということが起きるのではないかと考えています。

 もし介護保険制度ができたことにより状況が変化したのであれば、具体的に介護保険制度によって、どのようなところが変わったために施設入所までの期間、例えば93日も、もし少なく見積もれるということをお考えであれば、お聞かせいただければと思います。

○田島分科会長 事務局、お願いします。

○蒔苗職業家庭両立課長 休業期間についてのお尋ねでした。参考資料の48ページを御覧いただくと、今回データを付けていますけれども、平成7年に介護休業ができて、介護保険制度ができる前ですので、当時方針決定までにそのぐらいかかるだろうと思って作ったものです。48ページの上のほうにありますが、介護のために1週間を超えて連続した期間、仕事を休んだ日数を実績のデータを見てみますと、利用されている方は2週間以内が75%。確かに長い方も当然いらっしゃるのですけれども、割合で見ますと比較的短期の介護休業を取られて職場に復帰しているというデータが多いということもありますので、今回介護休業だけでずっとそれをカバーするというよりは、今日いろいろ御議論いただきますように、介護休暇あるいは柔軟な働き方など、そういう制度を組み合わせながらいろいろな状況に対応していきたいと考えています。

○田島分科会長 半沢委員。

○半沢委員 はい、ただいま御説明いただいたところで、質問が1つございます。48ページの、介護のために1週間を超えて連続した期間仕事を休んだ日数について、1回の最長日数が2週間以内は75%となっています。分からないのが49ページの介護休業取得後復職した人の介護休業期間というところでは、調査の出所は違いますが、これを見ますと93日、3か月を超えるところも合わせると、30%を超えるということで決して少なくないと見えると思っています。

 例えば前の調査のほうで、途中で復職せずお辞めになった人も入っているなど、そういう違いが何かあるのか、これはどのように読んだらいいのかお聞かせいただきたいと思います。

○蒔苗職業家庭両立課長 確かに今御指摘のように、49ページのデータで見ますと、3か月以内が7割ですけれども、3か月超の部分も30%ぐらいあるというデータになっています。

 ここは確かに調査が違いますけれども、企業によっては大企業等を中心に、介護休業制度は法定3か月ですけれども、一年とか長めに措置されているところもあって、そこを利用されている方、ちょっと規模別にみられるかどうか。

 研究会の中で議論したときには、この75%というところで、短期ニーズが高い。先ほど御説明しましたけれども、平成16年の改正のときに要介護状態ごとに一回と分割議論するときも、やはり介護休業のニーズは短期間で復帰するニーズが多いということで検討しております。

 この両方の数字の違いというのはすぐには御回答できませんけれども、長引いた場合にどう対応するかという問題に対しては、休業だけではなくて他の制度も組み合わせて、今回御議論いただいて制度を作りたいと考えています。

○田島分科会長 半沢委員。

○半沢委員 すみません、ありがとうございました。49ページは復職した人の休業期間ということですから、ちょっと調べていただくとして、ひょっとすると復職にはこの休業期間があったということが役に立ったというふうにも読めなくはないのかなと感じたものですから、質問をさせていただきました。

 連合の方でも、実態調査を独自で行っており、こちらを見ますと介護休業制度を利用した日数については、先ほどおっしゃっているように母集団の違いはあろうかと思いますけれども、私たちの調査では、利用した日数について法定を上回る期間を取得している人が半数程度いらっしゃるというデータも出ています。ニーズという意味においても、1つで断じるより、もう少し総合的に見なくてはいけないのではという気はしています。

 一方、この2週間以内という介護休業が多いというデータが出ていることも確かですが、その中には例えば職場が長期の休みを取りづらい環境にある、もうすでに離職を目の前に考えざるを得ないほど追い詰められているなど、いろいろな事情が含まれているのではないかと思いますので、この点も考慮すべきかと思っています。

 また先ほど施設入居の話がありましたけれども、こちらについても連合の調査によると、施設入居が必要になった介護者のうち、四割の人が施設に入るまでに93日以上の期間がかかったと答えています。1年以上かかったという人も2割以上に上っているという状況です。

 また実際連合の調査において、介護を経験した人の約四割、介護休業制度を利用した人の中の約六割が、日数の延長や拡大を希望されているというデータも出ている状況ですので、御報告したいと思います。

 このような結果から、労働側としては、延長に対するニーズは低くはない、むしろ高いと考えておりますので、意見をさせていただきたいと思います。

 報告書にあるように、急性期からの変化、それから看取りといった場合に、休業に対するニーズがあるというところは賛成できると思っております。少なくとも施設に入れないとか緊急の事態が生じるような場合、また認知症というのは施設に入るまでに見守りがどうしても必要になるということもあるわけですから、このような観点も含めて検討いただいて、休業期間の部分は延長できるように、緊急な理由が生じた場合も含めて延長できるようにするのがいいのではないかと思っています。

 あともう1点。分割取得についても併せて少しお話をさせていただきたいと思います。今回制度の柔軟化と使いやすさという観点から、分割が論点に上がっているのは妥当だと思っています。これまでは要介護状態になるごとに取ることが可能だったわけですが、実際改善して再び要介護状態になるという事例は多くないことは、研究会の中でもお話されたとおりで、実際もそのような実態にあるのだろうと考えています。

 介護休業の利用率も低迷をしているのですが、そういった意味でも分割取得を可能とすることは、非常に重要であり不可欠だと思っています。

 こちらについても連合の調査を御紹介させていただきますが、介護休業の分割について、1か月程度複数回取得したいという回答者が四割ということで、最多になっているという現状です。

 このように分割へのニーズは一定程度あるということで、状況に合わせた柔軟な取得というのは、就業の継続に向けても非常に重要なことかと思っています。また実際、私たちの加盟組合の中においては、法定を超える制度をすでに整備をしているところもあり、その中では休業の期間の、もし分割した場合の単位の話ですが、先ほど1か月程度複数回と申し上げましたけれども、もっと短い単位で非常に柔軟に取れるようになっている企業も多いわけです。

 申し上げたいのは、この法改正で一定程度をお考えになるとしても、このような柔軟な使い方ができなくなってしまうと、それぞれの職場については制度の後退になってしまうこともあり得るので、この点も御考慮いただければありがたいと思っています。

○田島分科会長 ありがとうございます。事務局のほうで、資料448ページと49ページの内容の関連性、整合性については、次回までに調査いただけますか。

○蒔苗職業家庭両立課長 はい。

○田島分科会長 ではそのようにお願いします。武石委員。

○武石委員 48ページは介護休業以外も含む、要は介護のためにどのぐらい休みましたかというデータで、49ページは介護休業を取得した場合の介護休業期間ということで、49ページはかなり母数が限定された中での期間なのかなという気がします。その見方でよろしければ、1つ言えば介護のためにどのぐらい休んでいるかという48ページのデータは、非常に実態を表しているのかなという気がしますというのが1点。

 ただ介護休業を取る人が実際に少ないのですが、その少ないのが例えば今1回しか取れない、分割ができないので5日取ろうと思っていて取らないでいて、最後まで取らなかったというようなケースもあると思うので、今の介護休業の少なさがニーズがないということの反映だとは思わないのですけれども、今介護している人が実態としてどのぐらいの休みをしているのかというのでは、48ページを見るのが適当なのかなという気がしました。

○田島分科会長 その他の点でもよろしいですが。

○井上委員 対象家族の拡大と、要介護状態の判断基準について意見を述べさせていただきたいと思います。資料の52ページに、要介護者と介護者の続柄の割合ということで出していただきました。こちらを見ていますと、介護をしていてもこの続柄が要件に当てはまらないために、16.9%の人が介護休業の取得対象者にはならないという結果が、こちらの資料に出ているかと思います。連合の実態調査においても、やはりこのような例が報告されており、改善を求める声が挙がっています。

 さらに、昨今は遠距離の介護なども制度が対応していないとの声が連合の調査に表れてきております。例えば、新幹線を使う、飛行機を使うという実態が連合の調査の中には出てきております。対象家族でなくても、実態として介護をしているのであれば、やはりその人たちの継続就業に対応すべきであると考えておりますし、法の対象範囲は拡大をしていくべきではないかと考えております。企業にとっても、そのほうが人材の損失を防ぐ意味では有益だと考えていることを申し述べておきたいと思います。

 それから、要介護状態の判断基準について、国家公務員の規定が59ページに出ておりますが、基準を導入したときと、制度や社会的状況は随分と変わってきているところがあるかと思います。そういう意味では、現下の情勢に合わせた変化に対応した基準にしていくべきではないかと考えております。是非この国家公務員の規定を有力な参考の1つとして御検討いただければと思います。以上です。

○布山委員 介護休業の期間等についてです。先ほどお示しいただいたデータの中にありましたように、介護をする方が介護をし過ぎてしてしまうと、結局のところ離職するということを考えると、今回のこの改正のときに考えるべきことは、休業の期間を単に延ばすことではなく、ほかの制度との組合せで、休まずに介護ができるようにするためにどう考えるかだと思っております。その中で、現行の日数が必ずしも少ないということではないのではないかということで、全体の制度の構築、組合せの中で考えるべきことかと思っております。

○田島分科会長 ほかに御意見はありませんか。それでは、最後に資料3の○の4つ目、「介護のための柔軟な働き方の制度について」、御質問、御意見があればお願いいたします。

○半沢委員 すみません、休暇について意見を述べさせていただきます。介護休暇制度についてですが、今回の共通のテーマとしては、制度を柔軟化して利用しやすい制度とするということがあると思います。この介護休暇についても、利用率が2.3%と低い状況にあり、柔軟に利用をするようにできるべきと考えております。介護休暇については、資料の19ページや報告書にもありますように、スポット的に労働者が休まざるを得ないときに必要な制度です。また、資料の70ページにもありますように、取得単位を柔軟化して、中抜けなどを可能にすることで、実際に休む日数が少なくなる効果や、67ページにありますように、離転職の抑制効果も期待ができるものであると考えております。そのため、時間単位取得や中抜けを可能とすべきだと思います。実際、これは企業にとっても稼働時間数を増やし、離転職を抑制することにより、メリットが生れるものではないかと思います。

 実際の例などをヒアリングさせていただいたところでは、例えばちょっとしたおむつの処理をする1時間が、朝などにとれれば非常に助かるというお話もありますし、いろいろな制度の組合せもありますが、全体として柔軟性を高めることはよいことになるのではないかと思います。

 また、先ほどの連合の調査も、介護休暇で使いたかった日数について聞いたところ、法定以上を取得したかったと答えている人が全体の8割に上っている状況です。現行の規定日数を上回るニーズが、実際私たちのデータの中では出ていますので、柔軟化、更にはこの日数を増やすという必要性もあるという意見を持っております。

○布山委員 私も休暇制度について、意見を申し上げたいと思います。まず、何かしら柔軟になるように考えることについては、ここで議論をさせていただきたいと思っております。ただ、今、労側の委員から御指摘のありました中抜けというのは、具体的に企業の管理上、なかなか難しいところも多いのではないかと思っております。また、時間単位についても然りで、業種、業態によっては、柔軟に取ってもらうにしても時間単位は難しいという所が多くあるのではないかと思いますので、論点の全てについてそれぞれの企業が行うということを前提にしたときに、どの企業もできるような形の柔軟化を考えたいと思います。

○半沢委員 中抜けも時間単位の一部に入ると思いますが、実際年休も時間単位の取得というものが、それぞれの労使の話合いにより可能になっている状況だと思っており、実際それを非常に柔軟に活用している企業もありますので、ここの部分についてはそういった点も含めて考えていってもいいのではないかと思います。

○布山委員 現在、有休について5日間、時間単位で取れるというところは、労使の話合いの中で決めていることであり、それができる企業は行ってよろしいかと思います。しかし、ここで今決めようとしていることは、法律でどうするかという話ですので、それは全体の企業がどれだけ可能かどうかも含めて議論ができればと思います。

○田島分科会長 ほかに御発言はありませんか。

○井上委員 介護のための柔軟な働き方の制度のところで、措置に対する考え方と柔軟な働き方について、発言をさせていただきたいと思います。冒頭、私が発言したように、柔軟な働き方を可能にする制度全体を、現在のいわゆる緊急的対応の制度から、より日常的に利用可能な制度に整理をしていくことが、今回の改正では重要なポイントであるかと考えております。日常的に利用可能な制度に位置付けを変えるということは、現在同じく緊急、対応的な制度である介護休業と同一のカウントで、93日が利用限度とされているところを切り出して請求権とする、若しくは単独措置としなければ日常的に利用可能な制度とならないと考えております。

 前回の育児・介護休業法の議論では、短時間勤務を請求権とするか、単独措置義務とするかで議論経過があったと認識をしておりますが、いずれにせよ、全ての労働者が使える制度とするためには、どちらかの形を取らなくてはならないと考えております。仮に、選択的措置とすれば、企業が措置した制度しか利用できないこととなり、誰もが日常的に利用できる制度ではなくなってしまいます。例えば、全ての柔軟な働き方に関する制度を選択的措置義務としてしまいますと、一般の人のみが利用可能な制度が措置されてしまう場合もあり、利用者が狭まり、実効性が低下するという懸念を持っております。よって、労働側としては、短時間勤務制度などの全ての人が利用できる制度については、最低でも単独措置義務にする必要があると考えております。

 他方、人によっては利用できるか否か分かれる制度については、企業ごとの実情に応じて選択的措置義務にして、それぞれの事情に合わせて利用可能なものとするべきだと考えていることを申し述べたいと思います。

○中西委員 本日から、審議に当たり、少々意見を述べさせていただきたいと思います。商工会議所では、先般、人手不足の対応に関する調査を実施いたしました。回答のありました企業のうち、半数が人員不足であるとしております。人手不足の企業においては、一定のキャリアを積んだミドル人材などを求めている現状が浮き彫りになると同時に、人手不足の解消に向けては、多様な人材の活躍が不可決であり、女性の活躍推進についても、6割以上が前向きに取り組んでおります。出産、育児等に対応した制度に変更する等、意識がかなり変わってきていることを、この場で申し述べさせていただきます。

 また、仕事と介護の両立についても、非常に深刻な問題であると認識しております。現在でも、実情に合わせて柔軟に対応している中小企業もあります。中小企業では、業種、業態、また個々人の置かれている状況によっても、介護の在り方は異なると思いますので、法律では最低限の基準を定めることとし、現行の枠組みを尊重した上で、労使で協議できる余地が必要ではないかと考えております。

 また、介護休業、介護休暇については、特に中小企業においては、制度自体が複雑になること、それから日数の延長や時間単位等の導入により、労務管理が繁雑になること、対応が難しくなることが懸念されます。その点について、重々御配慮を頂いた上で、議論を進めていただきたいとお願い申し上げる次第です。以上です。

○半沢委員 短時間勤務について、意見を申し上げたいと思います。その前に、今も御意見がありましたが、資料70ページのように、実際こういった細々とした手続の対応に当たって、介護休暇などを利用することを考えますと、細かい単位で使えるのは非常に使い勝手がいいですし、実際労働者にとっても生産性を向上させながら、働くというやりがいにもつながってくるものではないのかと思います。実際、ホワイトカラーなどですと、出張など、いろいろな時間管理を行っているのが現状だろうとも思っておりますので、この70ページをしみじみ拝見させていただいて、やはりこういう使い方が求められるのだなと感じた次第です。

 短時間勤務についてですが、連合の調査では介護休業と別々に利用できるほうがよいとしている人の割合が67.9%と非常に高く出ております。これまでは、休業制度と日数のカウントが通算をされてきたので、やはりこの93日を超えてしまってはという気持ちが働いて取り控えというようなことも考えられるのではないかと思っております。切り出して単独措置義務とすることによって、活用するといった選択肢が増えていくのではないかと思っております。また、単独措置義務として、さらに選択的措置義務のフレックスや始業時の繰上げ、繰下げ等を組み合わせることにより、より柔軟な働き方による離職防止につなげることも、非常に有用ではないかなと思っております。是非ともこの単独措置義務として考えていただくことを御検討いただきたいなと思います。

 また、この就業継続を促進する観点からですが、短時間勤務制度については、何か集中的に緊急的措置というよりは、日常的に介護を行っていく場合に利用できる制度と考えていくべきではないかと思っております。そういった観点では、症状には波があり、また悪化をしていったり、認知症を患ったり、いろいろなことが起こってくる中において、1人の方の1つの介護の事由の中ではあるけれども、その中で短時間勤務の時期が複数回あるというのもあり得るパターンなのではないかと思っております。そういった意味においては、何年間、ずっとという短時間勤務の使い方もあると思いますが、期間制限を設けずに、事由解消までそのときの事情に合わせて使えるような制度としていくのが、現実的に役に立つものになるのではないかなと思っております。以上です。

○川崎委員 柔軟な働き方の制度について、意見を述べさせていただきたいと思います。介護と仕事を両立して就業継続していくためには、柔軟な働き方ができたほうがいいというのは、そのとおりだと思います。一方で、柔軟な働き方をすることによって職場を抜ける時間が出てきます。そうすると、残った職場の中でも一定の生産性を上げていかなければいけない。また、労務管理も、より複雑になってくることが考えられます。したがって、柔軟な働き方ができる制度をつくっていくことと職場とのバランスをどう考えていくのか。その上、今回これは法律で規定されていきますので、全ての職場でそれを実現させていくとなりましたら、最低のラインをどこに置くのかを法律で決め、それ以上のところについては労使の話合いの中で工夫していくというような裁量の余地を是非検討していっていただきたいと考えております。

 それから、短時間勤務のことが話題になっておりましたが、育児においての短時間勤務は、育児をしながら就業継続をしていくところに、1つの意味がある制度だと認識をしております。今回の事前の説明だったかと思いますが、実際に身体的な介護を実施すること自体は、労働者の離職につながりやすいというようなデータもありましたので、緊急避難的な短時間勤務の制度はあるかもしれませんが、通常の勤務の在り方として、短時間勤務を複数年にわたって長期間取りながら、介護と仕事を両立していくこと自体が、本当に労働者の就業継続につながっていくのか。ないしは、まだまだ女性が介護を担うというような社会的背景が多い中で、より女性が介護を担う割合が増えてくるのではないかというような観点も含めて、短時間勤務制度の設計の仕方も是非この場で議論していきたいと思います。以上です。

○井上委員 短時間勤務制度については、男性も女性もより柔軟に働きやすい働き方となるような方向でできるように、労側としても是非柔軟な対応で議論させていただければと思います。所定外労働の免除について最後に発言をさせていただきたいと思います。資料の84ページに、短時間勤務制度あるいは所定労働時間の短縮、所定外労働の免除制度のデータを出していただきました。そもそも、この所定外労働の免除について考える際に、残業をしないという働き方は、全ての労働者にとって理想的な働き方であることは前提であるはずだと思っております。決められた時間内に仕事を終わらせることこそ、今後必要とされる働き方であると考えております。その上で、こちらの資料にもありますが、所定外労働の免除が離転職に効果があるというデータも踏まえて、せめて介護に従事する人に対して、企業としては今回の見直しで単独で措置を講じるようにすべきではないかと考えておりますので、今後の御議論をお願いしたいと思います。

○田島分科会長 どの論点でも構いませんので、もし御発言漏れがありましたらお願いいたします。

○布山委員 先ほどの労側委員のご意見を聞き間違えているのかもしれませんが、一応意見として言わせていただきます。選択的措置義務について、今、事業主に対する措置ということになっておりますが、これは、そのまま維持するような形にしていただきたいと思います。理由としては、いろいろなメニューがある中で、企業によってそれを取り入れられる、入れられないということは、その業種ですとか、どのような雇用形態の労働者の方がいらっしゃるかによって変わってまいりますので、ここはあくまでも措置をする義務ということであれば、事業主にその選択権があるような、現状のような形にしていただければと思っております。

○権丈委員 次回以降の議論の参考として、1つデータをお願いいたします。79ページに、介護のための勤務時間短縮等の措置についての資料があります。ここで言う勤務時間短縮等の措置というのは、短時間勤務制度のほか、フレックスタイム制度等も入っている、全体を要約したものだと思います。もう少し細かく、各制度のデータも出していただけると、これからの議論に役立つかと思いますので、よろしくお願いいたします。

○田島分科会長 事務局、いかがですか。

○蒔苗職業家庭両立課長 そういったデータが取れるかどうか確認して、次回準備させていただきます。

○中窪委員 資料459ページで、先ほど国家公務員の介護休暇について規定の御紹介があり、これはなかなか参考になるなと思いましたが、そもそも、言葉自体が向こうは介護休暇で、こちらは介護休業でずれていることがありますし、ここで言う介護休暇がどういう制度なのかが分からないと、上限や分割なども含めて、かつこちらで言う介護休暇が国家公務員の場合はどうなっているのかがもう少し分かると見えてくると思いますので、次回で結構ですので教えていただければと思います。

○田島分科会長 事務局、よろしいですか。

○蒔苗職業家庭両立課長 次回、準備いたします。

○田島分科会長 そのほか御発言はありませんか。それでは、特に御発言はないようですので、本日の分科会はこれまでといたします。最後に、本日の議事録の署名委員は、労働者代表は井上委員、使用者代表は布山委員にお願いいたします。本日の分科会は、これで終了いたします。皆様、本日は大変活発な御議論を頂きまして、ありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課
〒100−8916 東京都千代田区霞が関1−2−2

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