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2015年10月19日 平成27年度第5回血液事業部会運営委員会議事録

医薬・生活衛生局血液対策課

○日時

平成27年10月19日(月)
17:00〜19:00


○場所

航空会館5F 501+502会議室
(港区新橋1-18-1)



○出席者

委員:(6名)五十音順、敬称略、◎委員長

大平 勝美 岡田 義昭 ◎田野崎 隆二 花井 十伍
室井 一男 山口 照英

日本赤十字社:

佐竹 正博 日野 学 豊田 九朗

化学及血清療法研究所:

宮本 誠二 千北 一興 羽室 強 田中 宣寛

参考人:

花房 秀次

事務局:

武井 貞冶(血液対策課長) 近藤 徹(血液対策課長補佐)
金子 健太郎(血液対策課需給専門官)

○議題

・議事要旨の確認
・感染症定期報告について
・血液製剤に関する報告事項について
・日本赤十字社からの報告事項について
・化学及血清療法研究所の血液製剤について
・その他

○議事

○近藤課長補佐 定刻を少し過ぎてしまいましたけれども「平成27年度第5回血液事業部会運営委員会」を開催いたします。

 本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。

 本日の出欠状況ですが、運営委員会委員6名全員の御出席をいただいております。

 また、日本赤十字社血液事業本部より、佐竹正博血液事業経営会議委員、日野学総括副本部長、豊田九朗製造販売総括管理監、以上3名に参加いただいています。

 なお、本日は参考人として医療法人財団荻窪病院理事長、花房秀次先生に御参加をいただいております。

 以上、よろしくお願いいたします。

 出席者の紹介とさせていただきました。

 カメラの頭撮りはここまででお願いいたします。

 それでは、以降の進行を田野崎委員長にお願いいたします。

○田野崎委員長 事務局から、審議参加に関する遵守事項について報告をお願いいたします。

○近藤課長補佐 本日出席いただいた委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金、契約金などの受け取り状況を報告いたします。

 本日の検討事項に関して「薬事分科会審議参加規程」に基づいて利益相反の確認を行いましたところ、議題2から議題4に関して、岡田委員より、関連企業より一定額の寄附金・契約金等の受け取りの申告がなされたため、議題2、議題3、議題4の検討に当たっては、意見を述べることはできますが、議決には加わらないこととさせていただきます。

 また、議題2から議題5に関して、室井委員から、関連企業より一定額の寄附金・契約金等の受け取りの申告がなされたため、議題2、議題3、議題4、議題5の検討に当たっては、意見を述べることはできますが、議決には加わらないこととさせていただきます。

 なお、参考人の方は、意見を述べることはできますが、議決には加わらないこととさせていただきます。

○田野崎委員長 ただいまの説明について、御意見、御質問はございますでしょうか。

 なければ、競合品目・競合企業の妥当性を含めて御了解いただいたものとさせていただきます。

 それでは、議題に入る前に、事務局から資料の確認をお願いします。

○近藤課長補佐 事務局から資料の確認をさせていただきます。

 まず、議事次第、座席表、委員名簿、今回お呼びしている参考人の名簿、委員会規程を御確認ください。

 その後に、議題1に関しての資料1−マル1、マル2、マル3が1枚ずつ。

 資料2−1の4枚の後に、資料2−2が109ページまであります。その後、感染症報告に関する今後の対応についてが1枚。

 資料3−1が7ページまで、資料3−2が19ページまであり、資料3−3は1ページです。

 議題4「日本赤十字社からの報告事項について」ですが、資料4−1が1枚、資料4−2が12ページまであります。

 議題5の「化学及血清療法研究所の血液製剤について」ですが、資料5−1はA3の資料が2枚、資料5−2が1枚、5−3−マル1が1枚、マル2が1枚、参考資料が3枚あります。資料5−4が1枚、資料5−5が2枚、資料5−6が1枚、最後に参考資料が3枚。

 資料6が1枚となっております。

 今回はボリュームが多くて恐縮です。不足がございましたら、事務局までお知らせください。

 以上となります。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、議題に入りたいと思います。

 議題1は「議事要旨の確認」ですが、資料1−マル1、1−マル2、1−マル3についてですが、何か御意見はございますでしょうか。

 よろしければ、これで議事要旨としたいと思います。

 そうしましたら、議題2に入らせていただきます。議題2は「感染症定期報告について」で、事務局から説明をお願いします。

○近藤課長補佐 それでは、資料2−1をごらんください。

 平成27年5月〜平成27年7月までに報告された感染症定期報告のうち、文献資料の概要です。全部で11件の文献が報告されており、その詳細は資料2−2にございますが、資料2−1の概要を用いて説明いたします。

 文献1は、輸血関連HIV感染に関してのFDAの勧告案ですが、男性と性交渉を持った経験のある男性供血者については、無期限に供血延期とすることと勧告されていましたが、それを12カ月間の供血延期に改定するという内容です。

 次に、文献2ですが、オーストラリアで輸血によってロスリバーウイルスが感染した症例報告です。

 文献3は、フランスの輸血による細菌感染の報告です。2000年〜2008年の間に、細菌感染の発症は100万件当たり全血製剤は2.45件、血小板製剤は24.7件、赤血球製剤は0.39件でした。87%は血小板でした。

 文献4は、日本からの報告ですが、オカルトB型肝炎患者で、B型肝炎の再活性化が免疫抑制状態だけでなく、生活習慣病でもなる可能性があるという報告です。

 文献5は、昨年の日本でのデング熱感染の報告ですが、国立国際医療研究センターで確定診断された19例のうち、18例はデング−1型で、3例は初発症例と同じ型であったという報告です。

 文献6は、201312月にフランス領ポリネシアでジカウイルスのアウトブレークがあったときに、血精液症の患者の精液からジカウイルスが分離されたという報告です。

 文献7は、同じくジカウイルスの報告ですが、セネガルの村に滞在していたアメリカ人2人が、帰国後、ジカウイルス感染症を発症し、その妻も同症状を発症しました。しかし、同居していた4人の子供には感染しなかったことから、性交渉による感染が疑われています。

 文献8は、エボラウイルスについてですが、回復後、血液や便、嘔吐物からウイルスが検出されなくなった後も、精液、膣分泌液、母乳からエボラウイルスが検出されたという報告です。精巣や乳腺は免疫学的に隔離されていることから、ウイルスが持続して排除がおくれると考えられています。

 文献9は、ロシアにおけるクリミア・コンゴ出血熱の報告です。人工呼吸器をつけて治療されていた患者の部屋に短時間滞在しただけで感染した医療従事者がいたことから、空気感染も考えられるので、N95マスクが必要とのことです。

 文献10は、米国の狂犬病の報告です。2015年4月にキツネにかまれた人から狂犬病ウイルスの新種が見つかり、コウモリに確認された狂犬病ウイルスと近縁であることがわかったという報告です。

 文献11は、同じく米国の肺ペストの報告です。2014年6月に発熱、咳を呈した患者が肺ペストと診断されたのですが、飼っていた犬がペスト陽性で、犬に接触した2人も陽性で、犬と患者に接触した1人がペスト陽性となったという報告です。

 以上になります。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 これまでの研究報告について、委員の先生方から御意見などございましたら、よろしくお願いいたします。

 山口委員、どうぞ。

○山口委員 一つ、4番の文献で、B型肝炎の免疫抑制をするような治療をしていないときに再活性化が起きたというのは、珍しい事例だと思いますけれども、1人の方はいわゆるHBVのミュータントなので、その影響があるのかもしれないなという気がいたしますが、もう一人の方のデータはちょっとわからないのですけれども、状況としては、そういう免疫抑制でなくても、患者の加齢とか、そういうことも関与する可能性がありますので、この辺のデータをもう少し積み重ねていく必要があるのだろうなと思います。

 もう一つ、3番ですが、これはフランスの輸血後の細菌感染ですけれども、これを500万件当たりに計算し直してみると、血小板で100件を超えるような頻度になってしまうので、多分この辺は日本と大きく違う状況だろうなと思います。

 今まで日赤の方からお聞きしている頻度からすると、これだけ大きな頻度になってくると、ひょっとしたら不活化処理というのも意味のあることになるのかなという気がいたしました。

 以上です。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 この点を含めても何か御意見があれば。

 大平委員、お願いします。

○大平委員 1番のHIV感染の件についてなのですけれども、これは輸血関連のリスク低減ということで勧告の改定が行われたというところなのですが、データをほかの資料から見ますと、血漿分画を主にターゲットにした形のガイダンスみたいな感じを受けるのですけれども、実際の輸血関連の製剤については、同じような扱いでいいのかどうかというところを教えていただきたい。

 もう一つが、3の先ほどのフランスにおける細菌感染の件ですけれども、2008年以降だと思うのですが、もし不活化処理を導入した後のデータというのがあったら教えていただきたいと思います。

 その2点です。

○近藤課長補佐 1点目の血液製剤のHIVの感染に関してですが、こちらのほうはまだ確定はしていない状況ですけれども、血液製剤に関しても、一応、そのようなことが推奨されると私は理解しております。

 2点目のフランスの件なのですけれども、2008年度以降のデータに関しては、今後、確認しまして、わかりましたら御説明いたします。

○田野崎委員長 今の2点目のことにつきましては、白血球除去がされることによって感染が増えた、減ったということについての日本でのデータは、同じようなことに関しては何かありますでしょうか。

 日赤の方から御意見をいただけるのであれば。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 日赤のほうからお答えいたします。

 このフランスの状況というのは極めて頻度の高いもので、ちょっと驚くようなデータでありますけれども、そのフランスは頻度としてはかなり減っているはずであります。

 先ほど御質問にありました不活化を入れてあるというところがありますけれども、フランスの全地域ではなくて、不活化が入っているのはストラスブール周辺の1地域でございますので、全部が入っているわけではございません。

 それから、日本での細菌感染の状況ですが、確認された細菌感染は1年に平均1例か1例弱ぐらいの頻度でございます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 ほかには委員の先生方から御意見等ありますでしょうか。

 室井委員、どうぞ。

○室井委員 今の血小板の細菌感染のフランスの論文の件なのですけれども、グラム陰性桿菌がある一定の割合で出ているみたいなのですが、この表で見ると、アフェレーシスの血小板ですごく多いようなのですね。これはどのように考えたらいいのでしょうか。つまり、通常、皮膚にはいないばい菌なので、アフェレーシスとすると、腸内の細菌が血中に入ってくるという可能性というのがあるのでしょうか。

○田野崎委員長 もし伺えたら、お願いします。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 そのようなことは医学上はちょっと考えづらいかなと思います。

 あと、バフィーコートをプールした血小板と、アフェレーシスでとった血小板のどちらが汚染率が高いかということだと、従来はバフィーコートのほうが高いはずであると言われていますけれども、これについては、両方のデータが出ていて錯綜しているところです。全体としては、やはりアフェレーシスのほうが少ないデータが多いようです。

 ただ、アフェレーシスの方は、一旦汚染しますと1人の人のものが全部汚染していますので、事故としては非常に重篤になることが多いと言われることがあります。プールの場合はそのうちの1つだけですので、プールされているから結局増えてはきますけれども、アフェレーシスよりは重症度が低いのではないかといった意見も出されております。

○室井委員 グラム陰性桿菌の場合、起炎菌はやはり腸内細菌と考えてよろしいのですか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 それは非常に多くの方の意見がございまして、グラム陰性桿菌の出てくるのは、ドナーの方の菌血症からくる可能性が高いのではないかと考えられていますけれども、はっきりした証拠をつかむことは極めて困難なことです。

 一部の細菌に限っては、白血球内に取り込まれた場合にはドナーの血中に長期存在しますので、事故が起こった後にドナーから再採血をして、全く同じ細菌が検出されるということがまれにございます。そういった場合には、完全にドナー由来だということを証明することができますが、そういったことは非常にまれではあります。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。

 岡田委員、よろしくお願いします。

○岡田委員 血小板の細菌感染ですけれども、確かに今までの報告で、無症候性の菌血症というのがある頻度であると言われていて、それは初流血除去しても効果がないので、結局、最後に残ってくるのはそういう無症候性のものと言われております。

 過去に大腸がんのあった人が血小板のドナーになっていて、これは米国の例なのですが、複数回、細菌感染が陽性になったということで、その後、精査されて大腸がんがあったということが判明した例もありますので、それは極端かもしれませんけれども、健康そうに見えても腸管とか口腔細菌が血液中に入っていることがあって、もちろん健康人であれば、それはやがては排除されますが、たまたまそれが血小板製剤に入った場合、室温保存ということで増えてくるということは十分考えられると思います。

○田野崎委員長 よろしいでしょうか。

 それでは、事務局は今後とも引き続き感染症の定期報告の収集等をお願いいたします。

 次に、議事次第に沿いまして、議題3の「血液製剤に関する報告事項について」になります。

 遡及調査の進捗状況や副作用感染症報告の状況、これまで報告された事例のその後の対応状況等について、事務局から説明をお願いいたします。

○近藤課長補佐 それでは、資料3−1「供血者からの遡及調査の進捗状況について」をごらんください。

 まず、3ページ目です。右上に別紙−1と書かれてある、日赤から報告された遡及調査実施状況をまとめた表がございます。

 右端の列、平成27年4月1日〜6月30日の間に遡及調査対象となった献血件数は、右上の数字にありますように、総件数1,168件、そのうちHBV1,144件、HCV16件、HIVが8件でした。

 そのうち個別NAT陽性となった件数は、表の右中ほどにありますようにHBV1件のみで、HCVHIVNAT陽性はありませんでした。

 そのうち1本が使用されたのですが、受血者は陽転しなかったということですので、最終的に医薬品副作用感染症報告を行った件数は、右の一番下にありますように、ゼロでした。

 次に、資料3−2「血液製剤に関する医療機関からの感染症報告事例等について」をごらんください。

 まず、1ページ目、今年7月に血小板輸血による細菌感染が疑われた症例を御報告いたします。

 骨髄異形成症候群の80代の女性ですが、外来で血小板輸血を実施され、帰宅したのですが、翌日、意識レベルが低下し、全身状態悪化で救急車にて病院に搬送され、肝炎と診断されています。再度血小板輸血をしたところ、その後、血圧が低下し、肺炎、敗血症疑い、DICで亡くなられました。

 血小板製剤バッグの血液培養は陰性でした。

 被疑製剤の細胞培養試験は適合、同一採血番号の血漿での無菌検査も適合でした。

 現時点では、担当医から「副作用・感染症と輸血血液との因果関係はないと考える」とのコメントをいただいています。

 次のページをごらんください。過去に報告されたB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス感染疑い事例についての継続調査のまとめです。新たな更新情報はありません。

 次に、5ページをごらんください。平成27年5月〜7月における感染症報告事例をまとめております。

 輸血用血液製剤について10件の報告があり、B型肝炎ウイルス感染報告事例が0件、C型肝炎ウイルス感染報告事例が2件、HIV感染報告事例は0件、その他の感染症報告として8件あり、その内訳は、E型肝炎ウイルスが2件、サイトメガロウイルスが1件、細菌感染が5件でした。

 なお、使用済みバッグを用いた無菌検査で陽性になった事例は0件でした。

 輸血後にC型肝炎ウイルス抗体陽性となった事例は2件ありましたが、献血者の保管検体の個別NATはいずれも陰性でした。

 7ページの表をごらんください。輸血によるHCV感染報告例ですが、輸血後の抗体検査陽性例が1件ありました。

 この方は、8年前の80歳のときにHCV抗体陽性でしたが、コア抗原陰性で非特異反応と考えられていました。その後、何度か輸血歴があるのですが、2012年はコア抗原、HCV抗体ともに陰性でした。ことし2月にHCV抗体陽性で、画像上慢性肝炎像あり、ことし6月にはHCV-RNAも陽性であったことから、報告されています。

 献血血液の保管検体はNAT陰性で、供血者のその後の献血でもHCV検査結果は陰性であったことから、輸血による感染の可能性は極めて低いと考えられています。

 8ページはE型肝炎感染が2例続きますが、上の症例は50歳の女性、骨髄腫の方でしたが、血小板輸血によってE型肝炎が感染した事例です。

 輸血した3カ月後に肝機能が上昇し、E型肝炎のIgGIgMIgAPCRのいずれも陽性で、Genotypeは3型でした。

 また、遡及したところ、供血者のうちの1人が個別NAT陽性で塩基配列も一致したことから、輸血による感染の可能性が高いと考えられています。

 下の例は60代男性、血液腫瘍疾患ですが、同じく血小板輸血された3カ月後に肝逸脱酵素が上昇し、E型肝炎抗体、PCRともに陽性で、Genotype3でした。

 遡及したところ、供血者1人が個別NAT陽性で塩基配列も一致したことから、輸血による感染の可能性が高いと考えられています。

 次に、9ページ、サイトメガロウイルスの感染例ですけれども、これは新生児の症例です。

 輸血後、サイトメガロウイルス陽性となったのですが、母乳も投与されていました。献血血液は全てサイトメガロウイルスDNA陰性でしたが、母乳はサイトメガロウイルスDNA陽性でした。母乳と患児の血液の塩基配列については、現在調査中です。

 次に、10ページ、細菌感染の疑い症例ですが、上の症例は10歳未満の神経腫瘍の女児の症例で、採血3日目の血小板を院内で分割し、3日目と4日目に投与されておりました。分割翌日の血小板は外観検査されていなかったようですが、輸血中にフィルターの詰まりがあったとのことです。投与直後に40度の発熱、敗血症を合併し、製剤バッグと患者の血液培養からは黄色ブドウ球菌が検出されています。担当医からは関連性は確実と報告されています。

 次の症例は血液腫瘍の70代男性ですが、赤血球の輸血中に発熱しています。血液培養からはバシラス(Basillus)が検出されましたが、セグメントチューブは陰性でした。

10ページ一番下の症例は血液疾患の70代女性で、赤血球輸血の翌日に発熱しています。血液培養は黄色ブドウ球菌陽性でしたが、セグメントチューブは陰性でした。

11ページ上の症例になりますが、先ほど御報告しました死亡症例となります。

 下の症例は血液腫瘍の70代男性で、採血4日目の血小板投与中に発熱した症例です。患者の血液培養は陰性で、同一採血番号の血漿については無菌試験適合でした。

 感染症報告の詳細は以上です。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 以上につきまして、委員の先生方から御意見はございますでしょうか。

 この別紙については、今回、御説明はよろしいですか。

○近藤課長補佐 では、続けて説明させていただきます。

 次に、別紙をごらんください。北海道での「試行的HEV-NAT実施状況について」の御報告です。

 平成26年からは個別NATになっております。平成27年1月〜7月ですが、156,692名の献血者数に対してHEV-RNA陽性者数は54名と、既に昨年度の陽性者数を超えております。男性が47名、女性は7名でしたが、現在のところ、2,902名に1人、すなわち陽性率は0.034%でした。

 なお、Genotypeは3型が39名、劇症化が懸念されるGenotype4は5名でした。

 抗HEV抗体ですが、IgMIgGともに陰性が40名、ともに陽性が10名、IgGのみ陽性が4名でした。陽性率が去年に比べて高くなっているのは、平成26年8月から導入された個別NATにより、検出精度が上がったことも影響していると考えられます。

 資料3−2の説明は以上でございます。

 続きまして、資料3−3をごらんください。「献血件数及びHIV抗体・核酸増幅検査陽性件数」の表ですけれども、一番下の行、ことしの上半期の献血者におけるHIV陽性件数は27名で、全て男性でした。右下の数字は献血10万件当たりの陽性率ですが、1.096と昨年を下回っております。

 資料3−3の説明は以上でございます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 感染症に関しまして、委員の皆様から御意見等よろしくお願いいたします。

 では、岡田委員、お願いします。

○岡田委員 輸血による細菌感染報告例で、女児に投与されて、これは分割ですが、バッグからアウレウスが出て、患者さんの血中からもアウレウスが出たという症例があるのですけれども、これは血小板が原因の細菌感染症だと思うのですが、資料3−2の5ページの細菌感染症報告事例において、使用済みバッグを用いた無菌試験が陽性となった事例は0件と書いてありますが、これはゼロではなくて1件ではないかと思うのですけれども、どうなのでしょうか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 おっしゃるとおり、これは完全な間違いです。これは1例です。申しわけございません。

○近藤課長補佐 失礼いたしました。ありがとうございます。

○田野崎委員長 この事例は、院内で処理をして、それでなっている事例だと思うのですが、このような場合に、どこで感染が起こったかというのが少し問題になるのかなと。院内処理をしているというのがあると思うのですが、これに関しましては、血小板洗浄とか、そういうものも含めて、今、院内処理というのが行われますけれども、どのように考えたらいいのか。本来、日赤から供給された製剤そのままというのではなくて、二分して、それで起こっているというものかなと思うのですが、もし御意見をいただければ。

○山口委員 それに関連してよろしいですか。セグメントはネガティブだったのですか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 セグメントのデータは、こちらには来ておりません。本体は陽性です。

○山口委員 本体だけですよね。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 はい。続けてよろしいですか。

○田野崎委員長 どうぞ。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 先ほどのこの例では、2分割したのは、ハンドシーラーを用いて無菌接合装置でやっております。ですので、そこでの汚染ということは極めて考えにくいと思われます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 花井委員。

○花井委員 今の例なのですけれども、採血4日目ということは期限切れということになるのですか。4日はいけるのですか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 これは採血日を1としていますので、数え方がちょっと紛らわしいです。

○花井委員 結局、血小板の場合は急速に中で増えるということなので、分割して、最終的に期間が延びれば延びるほどリスクが急速に高まるということだと思うのですが、今回の件は、一応、期限内に患者さんに投与されたということだと思うのですけれども、割と現場ではそういうことはわかりやすくなっているのですか。

 というのは、通常の医薬品の期限というのももちろん大事なのですけれども、前にワクチンの予防接種で期限切れを大規模にやってしまっていたという例がかつて結構あって、生物製剤の場合は、やはり期限というのはより重要と理解していて、現場でミスが起こりにくいように日付が大きくなっています。

 そういうことを確認するのは、当たり前といえばそうなのですけれども、やはりそういうところで表示とか、そういうことは現場との関係はどんな感じなのか。もし改善できるのであれば、特に血小板製剤なんていうのは、常温ですので、時間がたつと、もしそこに少量であっても急速に増えるということで、そういう現場での表示の確認のしやすさとか、ついうっかりがあり得るのかとか、現場の先生と日赤に教えてほしいのですが、そのようなことは一体どういう状況にあるのでしょうか。

○田野崎委員長 どなたか御意見があれば。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 一つは、期限というものについては、分割してももちろん変わりませんので、そういう意味では、どこの医療機関も血小板の有効期限がそれによって変わるものではないということはどなたも了解されているかと思います。

 ただ、分割した後のものは、今度は病院内での新たなバッグを用いますので、そこには何の表示もされなくなりますので、もしかすると、そこの考え違いということがあるかもしれませんが、血小板については、そういうことも皆さん非常に気をつけてやっていらっしゃるのではないでしょうか。

○室井委員 我々も小児で分割していますけれども、通常は無菌接合装置を使って分割した製剤は、シェーカーという専用の温度管理の機械に載せましてちゃんと保存していますので、多分この病院もちゃんとやっているのではないかと思うのですよね。

 私が思うに、この患者さんの汚染というのはものすごい血ではないかと思うのです。つまり、フィルターが目詰まりするほど汚染があったわけですよね。普通はこんなことはないのではないでしょうか。どうでしょうか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 アウレウスの場合には、こういうことはやはり起こり得ます。

○室井委員 起こり得るのですか。では、この症例は、分割の前にちゃんと外観検査をしていれば、もしかしたら未然に防げたということになるわけですか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 我々日赤から出した血液が汚染されていたのは、もちろん間違いございませんけれども、外観検査で防げた可能性はあるかと思います。

○室井委員 我々は輸血部門でも外観検査をするし、病棟でもそういうことをお願いしているのですよね。ですから、普通は二重チェックが入るので、両方ともしなかったというのは考えにくいことなのですけれども、実際はしなかったということなわけですよね。

○田野崎委員長 どうぞ。

○岡田委員 やはりこれは分割してから急激に増えたのだと思うので、可能性ですけれども、この原因となったバッグを確認してやれば、もしかしたら凝結塊、凝集したものが認められて、あとはスワリングがないということで未然に防げた可能性はあると思います。

 それと、分割したりすると、一応、ちゃんとシールというか、伝票を発行して、それで有効期限内であるということは確認しているし、出庫するときに出庫する側と受け入れる側で有効期限を確認してから出すようにしていると思うので、例えば、有効期限を超えてしまうということは、今の輸血の管理システムではちょっと考えづらいと思います。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 私の病院でも同様ではありますが、小児での事例がないので、分割をして置いておくということがないわけなのですが、洗浄したりというときは、今、ラベルをつくれますので、全くちゃんとした形でバーコードや何かでの照合もちゃんといたしますので、通常は大丈夫なのですが、そういう院内の整備がされていない施設があるかどうかということは考えないといけないかもしれないと思います。

○花井委員 ありがとうございます。

 今、外観検査をすればという話があったのですが、日本の場合は、比較的輸血を行った医療機関の数が多くて、規模もさまざまと伺っていますので、ちゃんとしているところはちゃんとしていると思いますけれども、外観検査というのは恐らく基本的なことだとは思うのですが、日赤におかれましても、また機会がありましたら、もしかしたらこういう事例は防げたかもしれないということであれば、やはりそういうことを周知徹底する機会をつくっていただけたらなと思います。

 以上です。

○田野崎委員長 重要な御指摘どうもありがとうございます。

 ほかのことにつきましては、いかがでしょうか。

 山口委員。

○山口委員 3−2の別紙のほうなのですが、E型肝炎でいつも質問させていただいているのですけれども、去年の途中から始まって、去年、ことしと分けるかなんかして、頻度そのものは変動しているのでしょうか。何か2,500ぐらいでほとんど変わらないかなという印象を持っていたのですけれども、個別NATになって以降の動向というのをちょっと教えていただければと思います。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 HEVの話ですね。

○山口委員 Eです。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 頻度としましては大体2.5倍に増えております。バイラルロードに関しましては、やはり予想されたように、非常に低いところのものが圧倒的に多くつかまるようになってきております。これまでは3logのところにピークがありましたけれども、現在は1logのところに圧倒的に多いという状況になってきています。

○山口委員 ありがとうございました。

○田野崎委員長 今のE型の件ですが、個別の事例のところで2例の感染例があったわけですけれども、資料3−2の8ページのところです。

 E型肝炎に関しましては、通常は肝機能異常があったからといって、E型肝炎はチェックされないことが多いのですけれども、これは自発的にそこの病院でE型肝炎をチェックして、たまたまこういうものが見つかっているという事例だと思うのですが、たまたま同じ時期でというのは、これは隠れたE型肝炎というのがあり得るのか、本来はもっと非常に頻度が高いのではないかというようなことも考えられるのですが、これに関して何かコメントをいただけないでしょうか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 お答えします。

 これは本当にたまたま同じ病院から続けて出たものでありますけれども、その採血地は全く別のところで、これが本当に何かのアウトブレークとか、そういった可能性は全くないかと思います。

 このような輸血後のE型肝炎というのがどのぐらいあるかという推定は非常に難しいところでありますけれども、それ以前に、ウイルス血漿のドナーがどのぐらいあり得るかということと、そのウイルス血漿のある血液を輸血されて何%ぐらいの人がそこから感染するかというファクターと、最後に、ヘモビジランスがどのぐらいの感度でこれをピックアップするか。大体その3つのファクターが非常に大きく絡まっていますので、頻度を計算することは世界でもどこでも難しいですけれども、結構あるかもしれないというのは言えると思います。

○田野崎委員長 大平委員、どうぞ。

○大平委員 最近の報告を聞いていまして、やはりE型肝炎の感染例というのは多分北海道地域ではないのかもしれないのですね。こういった事例が出てきているということで、北海道では個別NATでスクリーニングをやっているわけですけれども、それでも北海道地域では増えてきている。今後、実数としては増えていくのではないかなというような予想の数値が出ていますけれども、全国的な把握というのは今はどのように把握されているのか教えていただきたい。

 あと、今後の対策ということでは、やはり都市部ではE型肝炎とか、そういうものが結構増えている傾向があるのではないかなという予想ですけれども、そういう食生活からの問題というのは最近は紙面でもいろいろ出されているわけなので、それに対してどういう対応を検討されているのか教えていただけたらと思います。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 北海道では、血液につきましてスクリーニングをしております。そのほかの地域におきましてどういった動向があるかということは、これから東京で北海道と同じ個別NATを用いた選択的な調査をしたいと考えております。

 ただ、増えているかどうかということは一概には言えないかと思います。といいますのは、例えば一番の感染源と思われます豚肉でありますけれども、これの食用、生での提供ということが法律で今度禁じられましたので、それによってどのように一般の方々での感染が変わってくるかということを見きわめる必要がありますので、そのような法律の実際の施行が行き渡った状態で都市部で個別NATによるドナーの検査をして、どのような動向があるかということをこれから見ていきたいと思っております。

○岡田委員 E型肝炎に関しては血清学的診断キットが承認されて、臨床家にとって、骨髄移植を受けられた患者さんとか、臓器移植を受けられた患者さんで、海外でもE型肝炎が問題になっているということで、何らかの肝機能障害があれば臨床家も調べると思うので、やはり報告例は増えると思います。

 ですから、従来は抗がん剤の影響とか、骨髄移植の影響の肝障害かと思われていたのが、調べたらE型肝炎だということで表面化するケースが出てくるのではないかと思います。

 輸血によるリスクというのは、E型肝炎は感染してもほとんどが不顕性感染なので、その評価はどうするかということで、北海道以外でどの程度分布しているかというのは、ある時点で調査をする必要はあると思います。

 以上です。

○田野崎委員長 今の血清学的ということに関しまして、別紙の13ページのところでは、抗体検査がIgGIgMもネガティブのケースがかなり多いというようなことになっていると思うのですが、結局、核酸を見ないといけないということになるかなと思うのですが、こちらに関しては保険では何か。

○岡田委員 私が言ったのは診断のほうで、レシピエントのほうの診断のためのキットは保険で。

○田野崎委員長 例えば、レシピエントに肝機能異常があって抗体を調べるというときに、抗体でネガティブ・ネガティブでも、核酸を調べると、いるということはあるわけですね。

○岡田委員 それはありますね。

○田野崎委員長 すると、これだけでは診断が十分つかない可能性もあると考えられるのでしょうか。

○岡田委員 そうですね。それは確かに。

○田野崎委員長 ちょっと検討を。

○花井委員 今の件でよろしいですか。

○田野崎委員長 はい。

○花井委員 臨床現場で肝機能障害があったら、普通B型肝炎とかC型肝炎とかを疑う。E型肝炎を疑うというのは、かなりよくわかったところだと思うのですけれども、今のディスカッションでいわゆる偽陽性とか偽陰性とか、そういう話なのか、ウインドウ期の話なのかがちょっとわからなくて、例えばBとかCだと、大体抗体が上がっていれば、Bの場合は抗原検査ですよね。それで大体わかるという感じなのですが、Eの場合はやはりキットとしてまだそういうものなのか、それとも何かウインドウ期とか、そういう問題が絡んでいるのか、今、素人でわからなかったのですが、詳しく教えてもらえますか。

 あと、もう一つ、保険で見ているというのは、結局、疑ったらもう検査できるということになっているのですか。つまり、支払い当局側はこういう条件でなかったら切ってくるとかではなくて、CとかBの検査と同様にそれができるのかというところも、すぐわからないかもしれませんが、確認してほしいなと思います。

○田野崎委員長 佐竹さん。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 今の件につきまして、それから、岡田先生の御質問に関しましては、臨床側、受血者側におきましては、通常、ALTの上昇なり、臨床症状があって疑い始めますので、そういった状況においては抗体は陽性になっておりますので、そういったところではNATの必要はないかと思います。NATが必要なのは、あくまでも血液のスクリーニングのほうかと思います。

 ただ、患者さんを前方視的にEを監視するという意味でしたら、それはNATもやっておかなければなりませんけれども、症状が出るのであれば、そのときは抗体で十分だろうと思います。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 よろしいでしょうか。

 ほかにはいかがでしょうか。

 もしよろしければ、議題4に移りたいと思います。日本赤十字社から、まずは資料4−1、4−2の説明をお願いいたします。

○日本赤十字社日野総括副本部長 資料4−1と4−2を御用意させていただきました。

 資料4−1は、詳細になっておりますので、本日は資料4−2のパワーポイントを使用させていただきまして「平成26年度血液事業への取り組みについて」、御報告させていただければと思います。

 パワーポイントの2枚目になります。「1.輸血用血液供給量の推移」は、平成26年度の推移をあらわしたものです。

 輸血用血液につきましては、平成23年度において下の赤血球製剤、血漿製剤がピークでございまして、血小板につきましては、平成25年度がピークであったわけですが、昨年度は前年比99.6%ということで若干減少傾向にはありますけれども、ほぼ横ばいで推移しているという状況です。

 3ページを見ていただきたいと思います。こちらは「2.献血者数の推移」を示しております。

 昨年、平成26年度は500万人を切りまして499万人と、前年度と比べますと17万人減少していますが、これは先生方も御存じのように、平成25年度に日赤の成分由来のFFP480という血漿製剤が新規に販売されたこともあって、平成25年度はその対応のためにかなり採血量を増やしているということがありました。

 平成26年度につきましても、400mL献血をさらに導入していくということで、効率的かつ計画的な献血に協力していただいた結果だと思っております。

 4ページをごらんください。こちらは「3.平成26年度の事業計画における重点事項」です。

 その1番目が「将来にわたる献血者の確保」でございます。若年層、1030代の協力者の拡大につきましては「LOVE in Actionプロジェクト」を基軸として、ラジオとかSNS等を含んで、効果的にいろいろな広報を展開しているという状況でした。

 学校での献血セミナーの開催につきましては、1,300回を超えて延べ人数2万5,000人の学生さんたちに献血の重要性について聞いていただきました。

 そのほか学生ボランティアにつきましては、主に体育会系やクラブの人たちを通して協力と連携をしてきたという状況がありました。

 献血環境の整備につきましては、献血ルームは137カ所ございますけれども、移動採血車286台を駆使しまして協力受け付けを行いました。11カ所の献血ルームを移転または改装したというような状況です。

 5ページを見ていただきますと、2点目になりますけれども、昨年は「事業運営体制の充実」ということで、5月、6月にかけて新たな基幹システムでございます血液情報システムという、各血液センターをネットワークでつないだ情報システムを新たに導入しました。こちらのほうは、いわゆる財政一元化も含めて広域事業運営体制への適合とか、製造所での記録の電子化ということで、GMPの準拠等をさらに充実させたシステムということになります。

 受付現場におきましては、今まで紙媒体における問診23項目でございましたけれども、タッチパネルによる問診回答、いわゆる電子カルテの導入をしてきました。

 3番目の「輸血用血液製剤の安全性の向上」につきましては、20人分のプール-NATから個別化へということと、今まで4カ所でNATを実施しておりましたけれども、8カ所の検査センターでNATを実施できるようになりました。

 次のページになります。そういった状況の中で、1月31日でございますが、中四国ブロック血液センターにおいてNATのエンジニアの作業ミスによるNAT陽性多発事例というものが発生しまして、PANTHER5台を停止したという状況につきましては、逐次、本委員会で報告してきたとおりでございますけれども「(3)NATの全面稼働」にあるように、9月17日に全面稼働し、現在は安定的にNATの検査が行われているという状況です。

 次に、7ページをめくってください。こういった日赤の安全対策の中で、2012年8月に行いましたHBc抗体の検査基準の厳格化によって、棒グラフ上2つのいわゆる感染既往の輸血による感染事例というものがなくなりましたし、昨年の個別NATの導入によって、今のところ輸血後のB型感染症というものは確認されていない状況でございます。

 8ページからは血液事業の会計の概要についてご説明します。

 8ページにつきましては「4.血液事業特別会計収益的収入のあらまし」ということで、昨年度は輸血用、分画製剤も含めて1,700億円ございました。消費税が5%から8%に上がったということと、一番下になりますけれども、増減率1.5%ということを勘案しますと、先ほど御報告しましたとおり、実質的には収入が減っているという状況でございます。

 9ページを見ていただきますと、こちらのほうは「5.血液事業特別会計収益的支出のあらまし」ということでございます。人件費、材料費、経費等を見ていただいて、一番下に収支差引額がございますけれども、平成26年度は155億円の赤字決算という状況に陥りました。

 次の10ページを見ていただきますと、その内訳になっております。特に昨年度は、対予算において想定していなかった支出が増加していたということがございます。

 特にマル1の50億円の部分でございますが、こちらのほうは退職給付債務といいまして、将来の退職金に対しての財務諸表上のことでございますけれども、最近の利回りが悪くなってきているということと、債務の割引率を0.8%に変更したということもあって、会計上キャッシュが動いたわけではございませんが、50億円を計上することになったということがあります。

 そのほか、マル2番、マル3番、マル4番、この辺は人件費でございますし、マル5番は個別NAT導入時の危機管理の費用ということと、マル6番は、情報システムの導入が遅れたということがありまして、旧システムと現行のシステムの並行稼働でやっていたという状況もありますので、その間の保守費用がかさんだということで、合計77億円の支出がかなりきいてきたということがあります。

 日赤の血液事業本部では平成24年度から事業の広域化ということに取り組んでおりまして、広域化することによってさらなる安定供給ということで、期限切れの血液を減少させるということとか、よりGMPへの対応をしていくということとか、財政一元化によって資金の有効活用をしてきたということでございますけれども、平成24年の広域化に向けて、いわゆる検査センターも含めたブロック血液センターを新設したということとか、地域の非常に老朽化したセンターを建てかえたということで、急激にそういった資本を投下したということもございまして、先ほどの9ページで御説明したように、155億円の赤字決算を招いたということになります。

11ページは「7.血液事業特別会計資本的収支のあらまし」ということになりますが、昨年は自己資金117億円を用いまして、そこにありますように、土地の購入、血液センター、献血ルームの施設整備ということで、例えば茨城県の赤十字血液センターとか、横浜の西口ルームを改装したというようなことで充実をさせたということがございます。

 こういった中で、最後のページになりますけれども「9.平成27年度の主な経営改善項目」について、最後に簡単に触れたいと思います。

 今、全部で23項目の経営改善を事業本部の中で行っていますが、そのうちの一つとして「スケールメリット活用による費用削減」ということで仕入れ単価を安くするということとか、血小板の分割の推進とか、事業本部そのものの投資を減らすということとか、400mL献血をさらにやしていこうということで、より効率的な採血を目指すということをここに挙げました。

 そのほか、職員の適正配置とか、全国で行われている原料血液等の委託費用の見直しとか、センターやルームの設備投資を縮小するということで、今後、健全な財政に向けて行っていきたいということでございます。

 簡単ではございますけれども、血液事業本部のほうから報告させていただきました。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 この資料4の、特に資料4−2について、何か御質問などはございますでしょうか。

 花井委員、どうぞ。

○花井委員 血液事業に関しては、普通の営利事業ではないので、血液を安定的に、安全に供給するというところで、しかも献血を主にしているということから、必ずしも経済的効率性だけではなく、いろいろな要因があるということは承知しています。

 とはいえ、今後、継続的、安定的に事業が継続するために一番大きいのは、輸血用血液の供給による収入だと思うのですが、今回はちょっと微減しているのですけれども、普通に考えると、高齢者が増えれば増えるということなのですが、よく国で言っているのは、2025年をターゲットにいろいろなことを構想していると思うのですけれども、いわゆる2025年問題という長期展望でいろいろやっている。医療もそれによって全体を変えようとしているというときに、それの長期展望として、日赤としてはいわゆるこの供給量というのはどのように分析されているのでしょうか。

○日本赤十字社日野総括副本部長 需要予測をすることは私どもの事業にとって非常に重要なことだと思うのですけれども、今、花井さんがおっしゃったように、なかなか難しいところがございます。

 例えば、なぜ血小板が減ってきているかということについても、今、ある程度いろいろな角度から分析しているところではございますけれども、あくまでも今のところの推測でしかないのですが、一つは、医療の高度化、進歩ということで、余り出血がないような手術の方法がかなり確立してきたということとか、血小板製剤については、骨髄をかなりたたいてしまうような治療だけではなくて、そこまでたたいてしまうとかなり長期にわたって血小板の輸血が必要なわけですけれども、そのあたりの血液疾患での治療の方法の進歩というのも少しはあるのかなということで、実際のところはいろいろなデータを見て解析する必要があると思うのですが、今、そのあたりを検討しているというような状況です。

○田野崎委員長 花井委員、どうぞ。

○花井委員 献血推進においても、結局のところ、需要の予想が立たないと、どのぐらいのドナーが必要かというのがわからなくて、その基礎になるけれども、なかなか難しいというのも事実です。

 国の制度としては、受け入れ計画を日赤がつくり、推進計画を国がつくるということで、両方で役割分担をしているものの、連携してやるということになっていると思うので、やはり長期的に予想して、どのような献血推進かということについては国と十分話し合って、もしそういう研究班等々で調査が必要であれば、研究班等々で需給予測というのを立てるようなことをやらないと、意外にどうなるかわからないというところで何とか今は供給していて、結果としてショーテージしていないからよかったねみたいな感じで、将来は大丈夫かというのはどこにも根拠がないという状況でもあると思うので、ぜひそこは事務局と日赤と考えていただきたいと思います。

○日本赤十字社日野総括副本部長 どうもありがとうございます。

○花井委員 事務局から何かありますか。

○武井課長 花井委員、御指摘ありがとうございました。

 非常に重要な点だと思いますし、先週、実は献血推進のための調査会がございまして、そこでも、献血を進めていく上でやはり正確な将来の見込み、シミュレーションをしっかりしていくことが重要であるというお話もあったところかと思います。

 この点に関しては、事務局といたしましても、日赤と緊密に連携しながらさらに進めていきたいと考えております。ありがとうございました。

○田野崎委員長 大平委員。

○大平委員 今回、よりわかりやすい資料を提供していただいたので助かったと思いますが、その中で、今の献血者の推移とか、そういうところで計画的に献血量のいろいろな需要調整を行っているということをお話しされましたけれども、計画的な形でしていくにしても、今、花井委員からも提案がありましたが、中長期的な予測の幅を広げて、危機的な状況と、もう少しゆとりのある状況というシミュレーションというのを、長期でつくるというのも大変かもしれませんけれども、中期的な目標で多分お考えになっていると思うのですが、そういうものを考えた上で、今後、400mL採血とか、また、200mL採血についても、多分需要の問題とか、いろいろ計算されて調整はされているのだろうと思うのですね。

 ですから、そこはきちんとされて、無駄のないような供給ができるように、また、採血のほうもきちんとそういうことができるようにしていただきたいなと思っています。

 あと、やはり施設投資ですとか、今回の個別NATの導入によって、C、Bについても、今回の感染例とか、そういうことは起きていないということとか、今までにない数値が出てきたというところでは大変評価したいなと思うのです。

 ですから、こういった検査システムというのは重要かもしれないのですが、本来、いろいろなシステム導入の中で経費がかなりかさんでいくということも大変かなと思うのですが、片や国内需給を考えていくと、原料血漿の価格という問題では、やはりある程度安い形で提供していかないと、製造メーカーなどではかなり縛りがきつくなっていくのではないかなと思いますので、コストの面と安定、安全性の面と、大変課題は大きいかもしれないのですけれども、そこをきちんと見計らって、ぜひ今後も安定供給に尽くしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○日本赤十字社日野総括副本部長 どうもありがとうございます。

 先週、献血推進調査会がございましたので、そこでの課題の中にも私どもに与えられたものが幾つかあるかなと思います。

 健全な経営につきましては、今後、血液対策課とも少し話をさせていただきながら、調整させていただければと思います。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 日本赤十字社は、委員の指摘事項を踏まえて適切な事業の運営を行っていただくよう、これからもよろしくお願いいたします。

 室井委員、どうぞ。

○室井委員 細かい点なのですけれども、12ページの「9.平成27年度の主な経営改善項目」で、マル2の「血小板の分割推進」で「20単位以上採血可能なドナーから10単位2本を製造する」とあるのですが、これはドナーには負担はかからないのですか。

○日本赤十字社日野総括副本部長 全員から高単位がとれるという状況ではないと思うのです。例えば、血小板の数が25万以上の方をまずターゲットにという形で現場のほうでは採血させていただいていると思います。

 それと、高単位をとるのに時間がかかる機種と短時間でとれる機種がございまして、今、その短時間でとれる機種を駆使して、こういう形で採血させていただいているということになります。

○室井委員 つまり、アフェレーシスにかかわる循環血流の処理が増えるとか、そういう負担がかからなければいいと思うのですが、そこが懸念される点で質問しましたが、どうなのでしょうか。

 要は、10単位を提供しにきた方に、過剰というか、通常よりも多い処理時間で負担をかけて20単位とるということなのでしょうか。そうではなくて、もともとの通常の10単位採取の処理量、処理時間で、多い方は20単位を分割するという意味なのですか。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 基本的には、末梢血の血小板数でもともと20単位以上とれている方がここに入ってきますので、20単位にふやして余計回してというところも少しは増えてきているかもしれませんが、基本的には最初から20単位をとれる方がベースになっています。

○室井委員 そうすると、10単位の設定での処理量で20単位とれる方と理解してよろしいのですね。つまり、ドナーには過剰な負担はかからないで20単位とれる方の場合だけ、とった分から分割すると理解してよろしいのですね。

 つまり、これはやはりドナーにもリスクを負わせるので、もしそうであれば、何か少し説明とかが要るかなと思って、今、質問したわけです。

○日本赤十字社佐竹経営会議委員 わかりました。

基本的には先ほど申しましたように、もともと20単位とれている方もいますので、そういう方のものを2つに分けるだけというのが基本ですけれども、さらに分割を進めるために1サイクル多くやっている方がどのぐらいになっているか、その辺は今ちょっとデータがありませんので、きちんと調査してみたいと思います。

○田野崎委員長 よろしく御検討をお願いいたします。

 ほかにはよろしいですか。

 よろしければ、次に移らせていただきたいと思います。

 それでは、議題5「化学及血清療法研究所の血液製剤について」に移りたいと思います。本議題については、参考人として化学及血清療法研究所より参加者が出席されますので、事務局からの御紹介ということで場所を変わっていただいて、よろしくお願いします。

 日赤の皆様、どうもありがとうございました。

(説明者交代)

○田野崎委員長 よろしいでしょうか。

 では、議題5に移りたいと思います。

 事務局から参考人の紹介と資料の説明をお願いいたします。

○近藤課長補佐 事務局より、本日の参加者の御紹介をさせていただきます。

 参考人としては、先ほど御紹介させていただきました荻窪病院の理事長の花房秀次先生です。よろしくお願いします。

 また、化学及血清療法研究所より、宮本誠二理事長・所長、千北一興常務理事・分画事業部門長、羽室強分画事業部門開発部次長、田中信寛分画事業部門営業部営業企画課長、以上4名に御参加いただいています。よろしくお願いいたします。

○金子需給専門官 それでは、続きまして、早速ですが、資料5−1について説明させていただきます。

 資料5−1「一般財団法人化学及血清療法研究所において製造販売される血液製剤」ですが、1枚目の表は、代替製品がない等の理由から、安全性を確認した上で、一変承認等の前でも例外的に出荷を認めることとしている6製品についての在庫状況等の一覧になります。

 2枚目の表は、その他6製品の在庫状況等の一覧です。

 今回は、先週1015日時点の在庫状況等について御報告いたします。

 各製剤の状況につきまして、バイクロット、注射用アナクトC、コンファクトF、献血ベニロンについては、これまでの運営委員会で化血研在庫の一部出荷を認めていただきました。これにより販社・卸の在庫消尽時期が延びておりますが、引き続き供給状況を見ながら必要な対策をとってまいります。

 この中でコンファクトFにつきましては、前回の運営委員会で、9月15日に1000単位を1ロット1,069本出荷したことを報告しましたが、その後、9月28日に500単位を1ロット2,766本、10月5日に1000単位を1ロット1,373本出荷しております。

 出荷に当たっては、引き続きMRのほうから医療機関に対しまして、コンファクトFに含まれる添加物の類薬との比較など、安全性に関する説明をしていただいております。

 また、献血ベニロンについては、前回の運営委員会で、代替製品の在庫が逼迫する可能性があることから、化血研在庫の一部出荷を認めていただきましたが、こちらも10月7日以降、順次出荷を開始しております。

 なお、バイクロット、注射用アナクトC、コンファクトFにつきましては、これまでに重篤な副作用の報告はございません。

 また、献血ベニロンについて、他社製品の使用状況を確認しましたところ、9月末までにギラン・バレー症候群については241例、チャーグ・ストラウス症候群については52例の使用があったとの御報告をいただいております。いずれの適用に対しても重篤な副作用の報告は受けておりません。引き続き10月以降の副作用報告についても確認することとします。

 ノバクトMにつきましては、1600単位の在庫消尽時期が11月下旬であり、また、他の規格についても、緊急手術や症状悪化等の対応により在庫の消尽時期が早まる可能性がありますので、ウイルス不活化・除去の性能を評価した上で、化血研の在庫の一部出荷を考えております。

 次に、2枚目に移りまして、その他6製品の状況です。

 こちらは、原則、一変承認を取得してから出荷する整理としておりますが、特にボルヒールやアルブミンは医療現場での使用量が多く、化血研製品の出荷差しとめによる影響が懸念されることから、代替製品でどこまで供給可能なのかを精査の上、必要な対応を検討してまいります。

 また、各医療機関に対しては、必要以上の買い占めや抱え込みをされないよう、引き続き化血研からお願いをしていただきます。

 以上が資料5−1の説明でございます。

 続きまして、資料5−2「一般財団法人化学及血清療法研究所(化血研)の血液製剤の出荷を認める場合の手続きについて(案)」の説明になります。化血研の血液製剤の出荷を認める場合の手続について、改めて整理をしましたので、資料5−2で説明させていただきます。

 まず、マル1で、化血研より、製造実態について承認書と異なる点を整理した資料を新旧表の形で品目ごとに提出していただきまして、それを厚労省で確認、検討の上、文書として確定させます。

 次に、マル2で、各製剤について需給が逼迫する場合には、ウイルス不活化・除去の性能を評価することで一定の安全性について確認をいたします。

 次に、マル3で、安全性が確認できた際には、厚労省におきまして、マル1により確定した製造実態の内容どおりに製造しているかを確認します。国家検定対象品目については、国家検定に合格済みであるかについても確認します。

 なお、出荷に当たり化血研が作成する医療機関や卸向けのお知らせ文書やQ&Aにつきましても、念のため厚労省のほうで確認をしております。

 こうした手続を踏まえた上で、出荷するロットについて、個別に血液事業部会運営委員会にお諮りし、出荷の可否について確認していただきます。

 以上が資料5−2の説明でございます。

 資料5−3以下が個別の製剤の出荷についての説明になりますが、資料5−6の後ろに参考資料としてつけておりますのが、9月9日の第3回運営委員会で化血研のほうから説明していただきました血漿分画製剤の製造フロー図と、各製品の承認書との不整合の一覧になっております。

 それでは、次に、資料5−3以下について説明させていただきます。

 済みませんが、この参考資料について、化血研のほうから簡単に再度説明していただけますでしょうか。

○化血研羽室分画事業部門開発部次長 化血研の羽室でございます。

 今回、出荷にかかわりますバイクロット、アナクトC、ノバクトM、コンファクトF、この4製剤につきまして、簡単ですけれども、参考資料を用いて説明させていただきます。

 参考資料の1ページ目が全体のフロー図になっております。

 参考資料の2ページ、こちらのほうでアナクトC、バイクロット、ノバクトMを説明させていただきます。

 アナクトC、バイクロット、ノバクトMに共通する不整合の箇所でございますが、まず、上流にヘパリンナトリウムを添加しているということが承認書に記載されておりませんでした。

 また、その次の工程の陰イオン交換クロマトグラフィーのバッファー組成が承認書の記載と異なるということでございます。

 それぞれイムノアフィニティクロマトグラフィーを行いますが、そちらのほうの組成が承認書と異なるということでございます。

 それ以降、アナクトCとバイクロットにつきましては、添加剤として用いておりますアルブミンにつきまして、その安定剤であるカプリル酸ナトリウムの量が異なるということと、承認書には記載されていない加温工程を実施しているということがございます。

 バイクロットにおきましては、添加剤としてもう一つ、アンチトロンビンIIIを用いておりますが、そちらのほうもヘパリンクロマトグラフィーに用いる組成が承認書と異なっているということと、幾つか工程に用いる溶液のpH管理幅が異なるということと、硫酸アンモニウム工程を省略しているというような不整合がございます。

 ノバクトMにつきましては、イムノアフィニティクロマトグラフィー以降、このフロー図【A】にマル5番と書いてありますが、幾つかクロマトに用いておりますバッファーの組成が承認書と異なるということでございます。

 また、その影響を受けまして、マル6番のノバクトM50010002000、今回、御審議いただく製剤になりますけれども、こちらの添加剤等を用いていますNaCl(塩)の濃度が承認書に比べて5%程度多いということと、先ほど申しました献血アルブミンが安定剤として添加されているということでございます。

 コンファクトFにつきまして、次のフロー図【B】で説明させていただきます。

 コンファクトFにつきましては、フロー図【B】の中でマル10番、純度を向上させるためにPEG分画とグリシン分画を塩化ナトリウムグリシン分画に変更しているということと、不溶物の除去を目的にグリシン分画を追加しているということでございます。

 また、添加剤としましては、マル11番、承認書と異なる添加剤として、不溶性物の発生を抑制するためにグリシンを50%ふやす。その他、類薬の情報をもとにヒスチジン、マクロゴール4000、ポリソルベート80を添加しているということです。

 最後になりますが、献血アルブミンを安定剤として添加しているというところが不整合のポイントになります。

 簡単ですが、以上でございます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 今回のことで特に12製品が製造中止になっていて、代替製品がない、または代替品に切りかえると患者の生命に影響を及ぼす6製品について、今、問題はないようにいろいろ供給をしてきているわけですけれども、これに関しまして、花房先生のほうから何か追加でコメントをお願いできればと思います。

○花房参考人 荻窪病院の花房です。

 当院は小さな病院なのですけれども、我が国の血友病患者さんの10数%を見ていて、ノバクト等のこの数字を見ると、当院で大体6分の1ぐらいを使用しているのかなと思います。

 私たちが血友病の人たちに言っているのは、まず、製剤の選択権は患者さん自身にありますということです。私たちは患者さんたちに全ての情報を提供する。

 もう一つは、薬害を経験して製剤をころころ変えるということは、その製剤のデメリットの部分をどんどん受け継いでしまうので、余り変えたくないという気持ちが強く血友病の患者さんたちの中にはあります。

 今回の件がありまして、非常に多くの患者さんたちから、この製剤は信用できるのかとか、この会社の製品は信用できるのかという多くの声があるのも事実です。でも、製剤の変更を希望している方は、それほど多くはないということがあります。

 だから、患者さんにとって、この化血研の製剤を使うことのメリットとデメリットとを比較したときに、変更を希望する人はまだ非常に少数であって、できれば製剤を変えたくないという声が大変強いということも事実なのです。

 バイクロットに関しましても、昨日まで日本血液学会でいろいろ議論があったのですけれども、代替品があるからいいのかどうかという、これはやはり個人差がすごく大きいというところがあります。ノボセブンであるとか、ファイバであるとかが効く人もあるし、同じ人でも効いていたのに急に効かなくなってしまう。そして、バイクロットで初めて止血可能であったということも報告されています。

 ですから、血友病の患者さんたちにとって、生命を守り、QOLを維持するためには、選択肢を非常に広くしておいていただきたいということもあります。

 また、ノバクトに関しまして、代替製品の遺伝子組み換え製剤があるから、そちらに変えればいいのかというと、遺伝子組み換え製剤のほうでもいろいろまだ問題を抱えていまして、個人個人において、上昇期待値であるとか、投与した上昇値というのが異なっているのです。平均60%程度というのもあって、個人差がすごく大きいので、まず、その検査をしなくてはいけないとか、価格の問題も非常に高いということもあって、やはり変えたくないという人が多いということも事実なのです。

 ですから、安全性の確認というのは、当然、最優先ではありますけれども、今のところ使ってみて全く大きな問題は発生しないというところから、現場の患者さんの多くとしては、やはり選択肢として今の製剤を提供してほしいという声が強いです。

 コンファクトに関しましては、当然、フォンビルブランド病の人たちはほかに選択肢がないということもあって、これはぜひとも継続したい。だけれども、中には、小さい子供の母としては、手術を予定していたのを、やはり安全性が絶対に確認されるまでは延期したいとかという声もありますし、そこは会社としては十分責任を感じていただいて、早々の対応をしていただきたい。

 アナクトに関しましても、プロテインC欠乏症、特に新生児とか、劇症型の紫斑ということで、命を守るためにはほかに代替品がないとかいうようなこともあり、我が国の中ではやはりどうしても必要としている人たちというのはいるので、会社としてはとにかく安全性と信頼性というのを何とかしていただいた上で、安定供給というか、そういったものを出していただければと考えています。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。

 貴重な現場の声と思いますが、実際に不安感というのがまず一つあると思うのですけれども、情報は十分に得られているのかということと、例えば、手術などが延期になったりとかいうのが実際にどのぐらいあって、今、実際に問題が生じた事例というのが起こってきているのかなどについて、お願いします。

○花房参考人 まず、情報収集に関しましては、会社からの報告は大変遅かったということがあって、我々はニュース等を見て、その後、厚労省のほうからすぐに連絡をいただいて、会社からの報告はその後だったというようなこともあり、一体全体情報提供はどうなっているのかという、最優先としての患者さん、現場への報告が大変遅かったというところがあります。

 また、当初の情報に関しましても、非常に間違った情報が多くて、このガバナンスはどうなっているのかというところがあります。

 患者さんたちへの情報提供に関しましては、我々、患者総会をすぐに開いたところで全て説明をして、全ての患者さんたちにニュースレターとしてこういう件がありますということを報告し、ネットでもすぐにメールで出して提供していき、その上で、1人ずつどう希望されますかということを確認しているところなので、化血研に対しては、やはり現場への情報提供というのを最優先にしていただいて、ユーザーに対して速やかに正確な情報を流していただきたいということを強く希望します。

 また、手術の変更等に関しまして、手術を予定していたのは1例だけで、今のところはそれほど多くの人たちが手術で困っているということではありません。

 ただし、やはりコンファクト等に関しまして、不安感というものがあることも事実です。ですから、何とか早く情報を提供していただきたいと考えております。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 委員の先生方から御意見がございましたら、よろしくお願いいたします。

 では、花井委員。

○花井委員 前回、バイクロットの残りのロットを出すときに、現場で患者さんに説明しなければいけないわけで、説明文書みたいなものをつくったのですが、実際問題、私も説明するのは結構困難で、つまり、ロットによって条件が違っている。

 そもそもこの時期だと、まだ患者さんが持っている既存のものがあって、実質上はそれはその後でリリースするものと同じものなのですが、条件とか、そういう説明になると、わかってからの説明が変わっていたりして、実際、安全かどうかというと、安全を確認するためにレギュレーションがあり、それを守っているから確認しているわけで、守っていないものを出すけれども安全だという説明の仕方は、やはりレギュレーション上の問題と実際上どうかという問題で、専門家であれば、いろいろ全部読んだら、こういうことかとなるかもしれませんが、実際にこの説明をするときに非常に難しいところがあるのですが、その辺は現場の先生方はどのように対処しておられるのか。

 今後もまた出すわけですが、この部分については確認をしていますとか、そういう話になって、現場はロットごとに内容が違うみたいな状況に結果的にはなっていると思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○花房参考人 本当に会社からの情報提供が不正確というところもあり、当初はヘパリン添加だけという。でも、添加物がいろいろある。でも、製剤によって全然違うではないですかと。そういった一律での報告しかなかったわけですね。

 それが細かく見てみると、もう製剤によって全然違う。また、ロットによっても違う。一体全体どういう説明なのだというところもあり、下の社員まで情報が行き届くのかという問題もあって、それはガバナンスの問題になってくるのだと思うのですが、上層部は知っているのかもしれませんけれども、我々のところに提供してくれているMRさんは正確な情報を把握していない。それは、ひいては患者さんたちに誤解を与える。正確な情報が行き届かないということになるわけです。

 我々としては、もうとにかく自分たちが知っていることは全て伝えるとしか言いようがないわけです。ただ、患者さんたちにとって、会社の見解というか、国家検定は通っているので安全だと思いますと、そういったことを言ってきていて、では、これは何のための検査なのだということを言っているわけで、患者さんたちが全て納得して使っているわけではないわけです。

 そういったことで、今回、化血研としては製造責任者としての責任を重々自覚していただいて、やはりより正確な情報を患者さんに届け、それを我々と話をした上で、患者さんがどう選択をしていくのかということを決めていく必要があるのですけれども、確かに本当にまだ完璧ではないので、不安視をしている人がいることは事実です。

○田野崎委員長 山口委員。

○山口委員 花房先生にお聞きしたいのですけれども、我々も、安全だから出すという了解をしたわけではなくて、最低限の安全性、要するにウイルスクリアランスとか、そういう点については、PMDAも見ているというか、見直していただいた。ただ、もし全てのデータが通るものであれば、当然、もう一変を通っているはずなので、今は一変を通るような状況ではないのだろうと思います。

 その辺を患者さんに伝える最適なやり方、要するに、多分MRだけに任せられなくなっているような気がするのですけれども、その辺についてぜひ教えてください。

○花房参考人 当然、私たちもMRさんからの情報全てを信用しているわけではありません。ですから、患者さんたちへの説明としては、現段階で私たちが知っている情報としてはこれだけです。でも、全てこれで100%オーケーになっているわけではありません。現在、調査が進行中です。ですから、今後、何が出てくるかということはまだわかりません。そのリスクを御承知の上で、製剤は変更を希望されますか、どうされますかということを個々に聞いて相談しているところです。

○山口委員 ちょっと今、お聞きしていても、非常に大変な作業をしていただいているなと思います。これは一人一人、個人個人の患者さんにやらないといけないという、先ほど患者さんを全体で集まっていただいて説明をされたということですけれども、多分、一人一人の患者さんによってその反応は違うような気がして、その辺の大変さというのは今お聞きしていて、そう思ったのですが。

○花房参考人 おっしゃるとおりで、本当にまずは我々は情報提供を迅速にしなければいけないので、患者総会で説明したときに、やはり不安視されて、その情報を途中の段階でもいいから、どんどん情報を提供してくださいという声が圧倒的に強いわけで、まだこれは不安になられるかもしれませんが、現段階で我々が知っている情報はこれだけですということで、今、逐次情報提供をしているという段階です。

○田野崎委員長 よろしいでしょうか。

 花井委員。

○花井委員 意見なのですが、この案に「国家検定に合格済み」とあるではないですか。昔の話を蒸し返して申しわけないのですが、今よりもっとぜいたくな国家検定のシールがついた時代に、当時、感染研だったか、予研だったかちょっと忘れましたけれども、あの国家検定のシールを張ることは、感染研がこの製剤の安全性を保障しているものではないのに、そう思われる心配があるのではないかという議論を内部でされたという話が後から出てきていて、患者は結構、国家検定に合格しているというのは安全性も合格しているという理解なのですが、恐らく国家検定の内容、性質というのは主に力価なのでしょうか。そういう問題で、そうすると、その時点で力価があっても、その後の動態が違えば、実際、その力価が2年後に保障されるという検定をしているわけでもないわけですよね。

 やはり「国家検定」というのはすごく安心感のある言葉なのですが、昔の話ですけれども、国家検定を通っているのにという議論が結構あったので、国家検定の説明が必要かなと思いました。

○花房参考人 私への会社側からの説明が、国家検定をクリアしておりますというわけで、だからといって、おっしゃるとおり、薬害の問題とか、いろいろなことがあって、それは当然、自分としてのフィルターを通した形で患者さんたちには説明しているわけで、患者さんに国家検定を通っているから大丈夫ですと言っているわけではありません。

○花井委員 くどいのですけれども、国家検定を通っていますというときに、それを通っているのにと言うときには、素人風に言うと、国はけしからんという議論に普通はなるのですよね。国家検定を通っているのに、それはどういうことだと、そういうものを検定に通すのかみたいな議論になって、やはり普通の感覚はそうだと思うのです。

 今回の問題は、国家検定も一つのプロセスでしかないわけで、だから、そういったことはやはりなかなか患者さんにはわからないことなので「国家検定」という言葉を使うときにはちょっと注意が必要な気がします。

○田野崎委員長 武井課長。

○武井課長 貴重な御意見ありがとうございます。

 「国家検定」という言葉をどのようにわかりやすく患者さんにお伝えするかという点が一つあるかと思いまして、今回用意した資料の中に、実は資料5−2という先ほど説明したものがあるのですけれども、その中にも「国家検定合格済み」という言葉がございます。

 今回のこの資料は全てオープンになりますし、よくMRさんが使われると我々は伺っておりますので、ここに注を入れて、国家検定の意味について、先ほど出ました力価の話も含めて、ここに解説を入れたいと思います。

 それを読んでいただければ、国家検定が100%安全の保障というよりも、どういった薬効がどの時点でということを理解されると思います。あと、例えば、先ほどの2年後どれぐらいの効果があるかということについては、多分、現場で製造されている方や、国家検定をとられる際に資料を準備された化血研の方がお詳しいと思いますので、その点について後ほど補足説明をお願いしたいと思います。ただし、説明としては我々のほうからも、この部分については、誤解がないように資料を強化する形で、付言する形で少しわかりやすく説明をしていきたいと思います。

○田野崎委員長 山口委員、どうぞ。

○山口委員 今、課長がおっしゃられたカラムのところでちょっと教えてほしいのですけれども、マル3のところで「マル1により確定した製造実態の内容どおりに製造しているか」というのは、これはGMP査察に行くという理解でよろしいでしょうか。

○武井課長 この部分については、従来から県が立ち入りで入っておりまして、そのことを意味しておりますので、ここもわかりやすいように、もう少し詳しく書きたいと思います。

○山口委員 GMP査察と少し違った感じがするので、その辺はよろしくお願いします。

○武井課長 わかりました。ありがとうございます。

○田野崎委員長 この資料5−2の手続については、例えば、PMDAがここに絡んできたりというのはないのでしょうか。

○武井課長 御指摘のとおりでして、例えば、今、これ全部、確認主体が厚生労働省となっているのですけれども、厚生労働省のほうに最初に文書が来ますので、そこで一定の審査をした後にその文書をPMDAのほうに送って、そこで確認をしてもらったものがまた厚生労働省のほうに返ってきます。

 そういう文書を何カ所かでゲートウエーを設けてチェックして確認作業を進めておりますので、ここで言う厚生労働省において確認するというものについては、必要なものについては、PMDAのほうでも確認をしていると御理解いただければと思います。

○田野崎委員長 岡田委員、どうぞ。

○岡田委員 3番について確認ということですけれども、これは実際の製造現場に張りついて確認をするということなのですか。書類審査だと、結局、また同じことになってしまうので、厳しいですけれども、特に工程が変えられていたというところがわかっていますので、少なくともその工程に関しては、やはり県の薬事監視委員の目の前でやってもらうということをされたほうがいいのではないかと思います。

○武井課長 わかりました。そのように表現をわかりやすくします。

○田野崎委員長 そうしますと、資料5−2の「一般財団法人化学及血清療法研究所(化血研)の血液製剤の出荷を認める場合の手続きについて(案)」に関しましては、もう少し細かなことについて明確に記載をお願いするということで、もう一度御検討いただくのがいいのかなと思います。

 その他、御意見はいかがでしょうか。

 大平委員、どうぞ。

○大平委員 この資料5−2の手続というのは、これから厚労省のほうで進めていく手順という形ですよね。

○武井課長 これは今までの実績をまとめたものなのです。当然、これからもこのように進めていくのですが、前回もベニロンを御議論いただきましたけれども、ベニロンをこの場で議論して出荷するというのも、ここに書いてあるような一連の手続をして議論していただいたという経緯がございます。

 基本は今までの手続をまとめたものでありますが、これを今後もしっかり進めていきます。また、何回か違う製品を見ているときに、どこをどう確認しているのだという意見が出され、その概要を簡単に整理しましょうという話も出ましたので、このペーパーを準備させていただきました。

○大平委員 そうしますと、またこれからのコンファクトの問題とか、いろいろ出てくる問題については、手順としてはこの形式を継承するというような形だと思うのですが、確認事項というのがきちんととれているのかどうかとか、今、岡田委員が言われたように、実際に手順が本当にそこの現場でなされているのかどうかというのが心配で、今、花房先生から、いろいろな患者の要望ですとか、現場のいろいろな思いというのをお話ししていただいたのですけれども、そこはかなり私たちも気にして努めていかないといけないところだと思うのです。

 絶対的にその一つは、昔の1983年代のペースに戻りますと、私たちが経験した問題ですと、こうした問題を一応、国できちんと確認して、またそれを出した場合に、いろいろな副作用とか問題が起きた場合の対処ということも、ある程度責任を負わないといけないというところがあると思うのです。

 ですから、そういう問題と企業体質の問題とかというのは、きちんとそこは整理して、とりあえず逼迫した問題として、出すときに、緊急性の問題と、少し安定的に延ばせる問題と、きちんと企業としての体質が改善された後の本当にいい形で出発できるような製品という形ということと、本当に3つぐらいの段階的な手順というのが必要なのではないかなと思うのです。

 そこは私も実際に北海道から沖縄まで患者さんにいろいろなことを伺ってきましたけれども、期待する製剤が手に入らなくなってきているということは聞いております。ただ、それが第1課題という形だけではなくて、やはり安全性と今後の副作用が起きないような形が確保されてから提供する。

 あとは、リスクをかなり見込んでの緊急的な措置というのは、またそこは別だと思いますので、そこをはっきりと患者さんにわかるように、提供する文書も明確にしないといけないのではないかなと考えていますけれども、いかがでしょうか。

○武井課長 今、非常に重要な御指摘をいただいたと認識しております。今回のこの確認作業については、例えばバイクロットを思い浮かべていただければ、一つの例になるかと思うのですけれども、当初は緊急避難的な対応であったかと思います。

 その後、ウイルスクリアランスなどの安全性の確認ですとか、有効性については、国家検定を経た後に出荷するという段階がございまして、委員御指摘のように、現在、段階的にステップアップしていく作業であると認識しております。

 といいますのは、最終的に全ての事項が確認されて、承認された手続、いわゆる一変承認後になるまではやはりまだ若干の時間がかかるということでございますので、そこに到達する途中段階をどのように考えて、恐らくその中でも安全性というのは最も重視すべき事項かと思いますけれども、そういった段階的な対応を今後とっていくということになろうかと思います。

 今日、花房先生から御指摘いただいたように、やはり患者さんにわかりやすいということが重要と思います。我々も今回のような文書でなるべく現場で使われている患者さんに情報提供をしていきたいということで、お知らせの文書ですとか、会議の場の資料といったものを積極的に提供していくことが重要であると考えております。

 今日は書類審査だけではなく、もう少し現場に立ち入ってということも御指摘いただきましたので、現場の査察なども今後も引き続きしっかりやっていくと認識しております。

 今日の御提言、大変ありがとうございます。

○田野崎委員長 ちょっと確認なのですが、今回、恐らく新規に製造するものについて少し審議をしていくことになるのかなと思っているのですが、この5−2の手続はこれまでのことをまとめたものと言われたのですが、マル1、マル2についてはいいかもしれないのですが、特にマル3に関しましては、実際に「マル1により確定した製造実態の内容どおりに製造しているかを確認する」というような形で、過去のものを内容どおりに製造しているかどうかの確認は多分できないのかなと思うのです。

 今までのいろいろなプロセスを見ますと、これまでにプレスリリースされる前、6月4日、5日の前のものに関しては、製造実態の内容どおりに製造しているかどうかの確認が非常に難しかったわけで、これから新しく製造していくものに関しては、これから前向きにいろいろなことを見ていけるということになると思うので、この資料5−2がどういうものであるかという位置づけを明確にして、考えたほうがいいのではないかなと思うのです。

 具体的には、例えば、先ほど岡田委員が言われたように、目の前で確認をしないといけないとかいうのは、過去のものについてはなかなか難しいのですが、これから新規製造されていくものについては、そういうステップを入れるべきなのかどうかとか、PMDAに行くステップを入れる、入れないということに関しましても、これまではどこまでやられていたかわかりませんので、今後、新規製造については、このようなステップを踏むべきであるというところを少し資料5−2では明確にしていただきたいと思います。

 これから製剤として出していくものというのは、一変承認や何かしているものとはまた違うわけなので、何が違っているのかということと、こういうステップをやっているから安全なのだということを患者さんにも説明しやすいようにすることが必要なのかなと思うので、ノバクトとかバイクロットとか、これから御説明いただくものについて、どこまですべきであるかという手続の位置づけを少し明確にしながら御説明いただければなと思います。

○武井課長 先生、ありがとうございました。

 まさしく先生がおっしゃった中で、多分該当するのがマル3の項目になるかと思うのですが、これは今までこのように進めていたということでございますけれども、今後、新規製造のものについては、充足させていきたいと考えております。それは現場の査察だけに限らず、PMDAとの連携もあれば、あと、新たに製造されるものについては、そのつくり方、作業手順書についてもやはりきちんと確認することになります。例えばその手順書についてもより詳しく確認する作業が入りますので、従来、前回まで議論されたベニロンよりもさらにステップアップしていって、より確実度の高いものになっていくほうが望ましいと思いますので、このペーパーをつくろうといった趣旨もそういうところにございます。

 これから後、また何製剤か出てきますので、そちらの製剤の説明の中でも御確認いただくということになると思います。よろしくお願いいたします。

○田野崎委員長 引き続き資料の説明をお願いできればと思います。

○近藤課長補佐 では、引き続きまして、事務局より資料5−3ーマル1から御説明させていただきます。

 バイクロットなのですけれども、7月の第2回運営委員会で、ほかのバイパス製剤では十分な止血効果が得られない、または手術を延期する必要があるなどの理由で、バイクロットでないと医療上の重大な支障を来す可能性がある症例があり、こうした生命に影響を及ぼす危険性の高い方の治療のために、出荷待ちとなっている在庫の一部出荷を諮らせていただき、認めていただきました。

 その後、重篤な副作用の報告はございません。

 現在も25名の患者の方々に処方されておりますが、今の在庫の状況ですけれども、1015日の販社と卸の在庫は480本で、月の平均消化本数は343本、6月以降に製造したロット番号BY006というのが4,343本なのですが、これに関して安全性の確認の状況について御説明いたします。

 添加されているヘパリンは、厚生労働省が定める基準を満たした安全なものであり、最終製品でのヘパリン残存量は定量限界未満でした。

 また、製造工程におけるウイルス不活化・除去の性能についてですけれども、資料5−3−マル2を御参照ください。

 次の紙になりますが、これはバイクロットの在庫に関してのロット番号ごとの表になりますけれども、一番下がBY006であります。これに入っている安定剤のアンスロビンと安定剤のアルブミンに関して、それぞれロット番号とヘパリン含有比率が書いてありますけれども、アンチトロンビンIIIに関しては7/0、アルブミンに関しては3/0ということで、このように製造されたものであります。

 その他、先ほど化血研より説明のあった工程の改変や承認書と異なる添加剤は、安全性に関する報告から、影響を与える可能性は低いと考えております。

 先ほど国家検定の話がありましたけれども、凝固第X因子及び活性化第VII因子の活性の力価に関しては国家検定で確認されております。

 資料5−3−マル1の表の裏の【バイクロットのロットの出荷について】というところなのですけれども、ほかのバイパス製剤では十分な止血効果が得られないと、先ほど花房先生からも、そういう現場の声があるという御報告がありましたけれども、こういった生命に影響を及ぼす可能性の高い方の治療に応えるため、BY006を、一部変更承認等の必要な対応がとられる前であっても出荷することにつき、事務局より御提案させていただきたいと思っております。

 なお、先ほど5−2のペーパーでもありましたけれども、きちんと確認された製法で製造されていることを行政でも確認することを条件といたします。

 また、出荷後は運営委員会に速やかに報告し、特定生物由来製品としての記録の保存や、市販後調査の徹底を図ることについて、化血研に指示いたします。

 下の注に書いてありますように、ウイルス不活化・除去の性能に問題がないことを、念のため確認できる前に出荷したBY001002について、現在まだ性能に関して確認中ですので、BY006が出荷された後は出荷をさせないことといたします。

 平成27年7月以降にそのように出荷したバイクロットの総本数は、1014日現在、ロット番号BY001220本で、在庫は全て出荷されました。BY002に関しては957本で、化血研に残る在庫数は1,996本です。

 平成27年7月28日付の通知が出ているのですけれども、これに関しては、お知らせ文書を発行することで医療現場において混乱を来さないように配慮いたします。

 先ほどの5−2の表の裏の別紙の「バイクロットを使用されている患者の方々へ(案)」をごらんください。

 上から3ポツ目にありますように、今後、確認がとれたバイクロットに順次置きかわっていくという形になります。

 上から5つ目なのですけれども、今後、患者の方々に出血があった場合、引き続き類似のバイパス製剤であるノボセブンHIやファイバを使用するかどうか、そのあたりに関しては主治医の先生方とよく御相談くださいということです。

 バイクロットについては、事務局からの説明は以上ですけれども、化血研からは補足事項とかはありますでしょうか。

○化血研羽室分画事業部門開発部次長 特にございません。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 委員の先生方から、御意見よろしくお願いします。

 大平委員、どうぞ。

○大平委員 BY006というロットが供給されるということになりますと、4,343本の在庫があるということなので、供給数としては少し状態がよくなってくるという認識でよろしいのですか。

 その後、つながってくる問題としては、今後は一変の中で出てくるのか、それともまだこの次に控えている、今、ペンディングになっている製剤が出てくるのか、その辺はどういう形になるのでしょうか。

○化血研羽室分画事業部門開発部次長 今回のBY0064,300本出していただきますと、かなりの時間はこれで保てると思います。もちろんその間に必要なデータをそろえて一変したいと思いますし、それについては、当局、PMDAを含めてまだ十分相談できておりませんが、やはり一変したものをお出しするというのが現場では一番安心したことになりますので、そちらのほうに向けて全力を挙げて対応したいと思います。

 一変がどうしても間に合わない、次のものをつくらなければいけないということになりましたら、今ある在庫というよりも、また新規製造という形で一から書類等を対応したものでつなぐということを考えております。

 改めて申しますけれども、なるべく一変のほうを急ぎ対応して、そちらのほうで物を出したいと考えております。

○田野崎委員長 花井委員、どうぞ。

○花井委員 前回の001002のときも議論したのですが、結局、留保をつけて、全部の患者さんが使うのではなくて、ノボセブンやファイバではちょっと困る患者さんのために出荷しますと。このインフォームド・コンセントの紙については「ウイルスをどれだけ取り除くことができるかどうか確認している最中ですが、006に関しては確認し終わりました」に変わるわけですよね。そうやって001002についての留保と、006についての留保は変わらない。

 つまり、患者全部が使っていいではなくて、ノボセブンとファイバでは都合の悪い患者さんは使えますよという条件は変わっていないが、その中身は、006は確認している最中ですが、確認し終わりましたとなっているということになり、これが事実なのですけれども、これを患者に説明するというときに、現場としてはどのように説明すればいいのか。

 つまり、その留保について、逆に言えば、ウイルスを確認しているのだから、留保はもう少し緩くなってもいいかもしれない。希望する患者さんまでであるとか、何かそういう込み入ったことが必要かどうか。

 なぜこれを議論するかというと、ある種のレトリックとして、昔の話をまたして申しわけないのですけれども、パップス(PUPs)や軽症は乾燥クリオでいくのが望ましいと。乾燥クリオと濃縮は余りにも有効性に格段の差があったのですけれども、そういう話があったわけですね。

 結果的にはそこのレコメンデーションが必ずしも実施されなかったにせよ、例えばパプスの患者さんで、この後、出てくるバイクロット以外のノバクトもそうなのですが、VIII因子はパップスに血漿由来はもうほとんど処方されないと思うのですけれども、ノバクトはどうかなとかですね。そうすると、パップスはもう全然使わないとか、インヒビターが初めてできましたと、もう絶対これはファーストチョイスしなくて、最初はノボでいくとか、現場では多分そういうことになるのですよ。

 通常は有効性とリスクをベネフィットで両てんびんにかけて比較考量するから、今回の場合は実質上は問題ないと思うのですが、こうやって段階を踏んでいくと、細かく説明すればするほど患者はよくわからなくなってくる可能性もあり、ある程度わかりやすくする必要性と、細かい事実関係を伝えるということで、現場としては問題ないのかどうか。

 私は、全体としては、出荷すること自体はいいと思うのですけれども、ロットごとにまた変わったわけですよね。現場に確認したロットが行きますと。でも、使うのはノボセブンとファイバで止血効果がない患者さんだけねというわけですよね。そこのところでどうですか、花房先生。

○花房参考人 やはりインヒビターの患者さんの治療というのは、非常に経験を要すると思うのです。我々はインヒビターの患者さんを多く経験していて、ファイバ、ノボセブンの使い分け、どう使うかとかも大変経験をしているので、バイクロットがそれほどなくても別に対応できます。

 ただし、慣れていないところは、バイクロットに対する依存というか、うまく止血コントロールができなければ、やはり必要なのだろう。でも、慣れていない人ほど、この説明も多分混乱するのだろうなという、そこの問題はありますよね。だから、いかにわかりやすく説明文書をつくっていただくかということが重要かと思います。

○花井委員 この部会としては、事実関係、情報はもう提供するわけなのだから、まさに現場の先生が患者さんとの関係においてうまくやっていただけるということがあれば、安心して「いいよ」と言えると思うので、そこだけの確認です。

 インヒビターの患者さんを見ている先生は結構専門家が多いので、いわゆるVIII因子とかとはちょっと違うので、大丈夫かなという気もするのですが。

○花房参考人 必ずしもそうではなくて、やはり地方に住んでいる患者さんにとっては、そういう専門家がいないということが大問題になっているわけです。そういった地域間格差、医療施設間格差というのが、インヒビターに関しては特に大きいと思います。

○田野崎委員長 室井先生、どうぞ。

○室井委員 4ページの別紙の「バイクロットを使用されている患者の方々へ(案)」に関して、確かにウイルスの確認はとれていますけれども、これ自体の製品に対する効果・効能、力価とかに関しては何も書いていないのですね。ですから、ちょっと今、これを読むと、本当にそれが効くのかなという疑問を持たれるのではないかと感じたのですけれども、いかがでしょうか。

 つまり、安全性のみが書いてあって、その製剤の効能・効果に関しては何も書いていないので、そのまま使ってもいいかどうかという懸念を持たれるのではないかという危惧を私は感じましたけれども、いかがでしょうか。

○近藤課長補佐 先生のおっしゃるとおり、少しその辺も踏まえて、臨床の現場の先生とよく相談をしてつくり直していきたいと思います。ありがとうございます。

○田野崎委員長 ほかは御意見ございますでしょうか。

 結局、安全性に関しては、今までの議論を踏まえて、ある程度は担保できるのではないか。ただ、当然のことながら、正式な承認のステップを踏めないですし、それを言い出してもなかなか前に進めませんし、現場としては絶対に必要なものも多いですので、というようなことから、やはりまだ一つ一つ丁寧にやっていかないといけないのかもしれないなとは思いますが、バイクロットについては、事務局案のとおりに出荷を認めるということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田野崎委員長 それでは、事務局から、5−4についてお願いいたします。

○近藤課長補佐 引き続き事務局より、資料5−4の説明をさせていただきます。

 同じく7月の第2回運営委員会で出荷を認めていただいたアナクトCですけれども、現在の在庫状況に関して御報告いたします。

1015日現在318本ですけれども、月平均28本であります。

 アナクトCに関しては、先ほど花房先生からも御説明がありましたけれども、新生児や、新規の成人症例でも合計80本近く出ることがありますので、突然欠品するというリスクがあります。

 現在、化血研にある出荷可能な新規製造本数という形で、念のためウイルス不活化・除去の性能に問題がないことを確認できたものがSC013というもので、539本あります。

 ページをめくっていただいて、裏の【安全性確認の状況】に関して、先ほどと同じく、ヘパリンの安全性に関しては、厚労省が定める基準を満たしたものであり、最終製品でのヘパリン残存量は定量限界未満です。製造工程におけるウイルス不活化・除去に関しても、性能が確認された製造方法によって製造されております。

 その他、製造方法の変更が安全性に影響を与える可能性は低いと考えております。

 以上より、新規患者の発生により需給が逼迫しないように、このたび一部変更承認等、必要な対応がとられる前であっても、ロットNo.SC013の在庫出荷を認めることについて御提案させていただきたいと思います。

 出荷した場合は、先ほどのバイクロットと同じように、速やかに運営委員会のほうに御報告いたします。

 また、特定生物由来製品としての記録の保存の徹底はもちろんのこと、深部静脈血栓症と急性肺血栓塞栓症に対しては市販後調査の徹底、電撃性紫斑病に対しては全症例対象の使用成績調査の徹底を図るよう、化血研に指示いたします。

 注射用アナクトCについての説明は以上です。

○田野崎委員長 アナクトCについて、御意見はいかがでしょうか。

 よろしければ、また次をお願いいたします。

○近藤課長補佐 次に、資料5−5「ノバクトM(乾燥濃縮人血液凝固第IX因子)について(案)」をごらんください。

 ノバクトMは、血液凝固第IX因子欠乏患者の出血傾向を抑制する効能・効果がある治療薬で、血液凝固第IX因子を有効成分とします。国内の献血由来の製品では唯一の第IX因子製剤です。

 血液凝固第IX因子欠乏患者の数は、全国で約1,000人と報告されております。

 ノバクトMの在庫の状況ですけれども、1600単位は、1015日現在、在庫が2,190本、月平均消化本数が1,463本ということで、推定消尽時期は11月下旬と予想されています。

 念のためウイルス不活化・除去の性能に問題がないことが確認された出荷可能な在庫本数は、ロットNo.SMH0012,627本。新たに製造した場合の最短出荷予定時期は11月中旬で、出荷予定本数は2,600本です。

 次に、ノバクトM静注用800単位ですけれども、販社と卸の在庫は2,030本で、月平均消化本数は644本。したがいまして、推定消尽時期は平成28年1月中旬と予測されております。

 こちらも念のためウイルス不活化・除去の性能に問題がないことが確認された出荷可能な在庫本数は、1000単位としてロットNo.SMH002SMH006の合計1万2,749本です。

 なお、新規に製造した場合の最短出荷予定時期と本数は、1000単位としては平成28年3月上旬で6,500本となります。

 次に、2ページ、ノバクトM静注用400単位に関してですけれども、現在、在庫は267本、月平均消化本数が60本であることから、推定消尽時期は平成28年2月下旬です。

 化血研にある出荷可能な在庫本数は、500単位としては、ロットNo.SMH003005の合計3,151本です。

 新規に製造した場合の最短出荷予定時期と本数は、500単位としては12月上旬の1,200本です。

 また、ノバクトMは、緊急手術や症状悪化時の対応により、在庫の消尽が予定より早まる場合があります。

 【安全性確認の状況】ですが、先ほどと同じく、ヘパリンに関して確認されており、製造工程におけるウイルス不活化・除去に関しては、在庫のロットNo.SMH001SMH002SMH006SMH003及びSMH005については、安定剤のアルブミン及び添加剤のアンチトロンビンIIIに含まれるヘパリンの量が、ウイルス不活化・除去の性能を評価した試験に用いた検体と異なる可能性があるため、念のため試験を実施しましたが、ウイルスに関する安全性に関しては確認されました。

 その他製造方法の変更が安全性に影響を与える可能性は低いと考えております。

 下に行きまして、ノバクトMなのですけれども、代替製品として海外から輸入する遺伝子組み換え製剤があります。代替製品を供給する各社に聴取したところ、血液凝固第IX因子製剤の国内シェアの40%を占めるノバクトMの供給量を補うために、輸入量を大幅にふやすことについては、今後、海外製造元との調整が必要とのことでした。

 次の3ページを見ていただいて、一方で、臨床現場からは、緊急の出血や手術時に十分な止血効果が得られない。また、インヒビターが発現した血友病患者に対して、第IX因子製剤を頻回・大量に輸注するいわゆる免疫寛容導入療法に処方されているケースもあり、ノバクトMでないと医療上の重大な支障を来す可能性がある症例があるとの情報も寄せられております。

 こうした生命に影響を及ぼす危険性の高い方の治療のために、主治医や患者の治療に関する選択肢を複数確保しておくという観点から、安全性が確認されたノバクトM静注用2000単位、1000単位、500単位の化血研在庫のロットを、一部変更承認等、必要な対応がとられる前であっても出荷することを提案させていただきたいと思います。

 同様に出荷後は運営委員会に速やかに報告し、特定生物由来製品としての記録の保存や市販後調査の徹底を図ること、並びに高濃度規格への切りかえについて、医療機関に周知を図ることについて化血研に指示をいたします。

 以上、事務局からの説明になります。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 花房先生、この規格変更は、現場としては何か問題はございませんでしょうか。

○花房参考人 大きな問題はないと思います。

○田野崎委員長 委員の先生方、何か御意見はございますでしょうか。

 これは規格を変えてというのは、もしかして一変承認や何かを考えて内部的に早くから製造切りかえをしていってという、質的に今までの規格のものとも少し違っていたりということはないのでしょうか。

○化血研羽室分画事業部門開発部次長 今回お出しさせていただく高濃度品につきましては、2014年承認をいただいております。

 これの特徴としましては、従来ですと濃度が薄いものですから、大量投与するとき、あるいは小児の患者様への投与のときに、かなりボリューム的に負荷がかかるという改善要望をずっといただいておりましたので、やっとそれを400単位、規格によって異なるのですけれども、大体全規格5mLという形で統一させていただいて、安定性試験、あるいはサルでの動態試験までやりまして、新たにつくったものでございます。

 有効成分等の質的には特に変わりはございませんが、途中工程としてアンスロビンPを入れることで、不要な活性化した第IX因子を排除するというような工程を入れておりますので、これまでよりも質的に向上したものという形でお出しさせていただきたいと思って準備していたところでございます。

○田野崎委員長 何か御意見、よろしいでしょうか。

 花井委員。

○花井委員 ノバクトMは、もう新規患者ではほとんど使われていない。新しく生まれたパップスは、現状としてはリコンビナントからというのが多いのですか。

○花房参考人 小児で新しくは大半、ほとんどは遺伝子組み換えです。

○花井委員 ということは、ずっと使っている患者さんが変えずにいるのが大体40%ぐらいというイメージで合っていますよね。

○花房参考人 そうですね。

○花井委員 わかりました。

○田野崎委員長 よろしければ、次をお願いします。

○近藤課長補佐 事務局より、資料5−6の説明をさせていただきます。

 先月の第3回運営委員会で出荷をお認めいただいたコンファクトFですけれども、こちらも需給が逼迫してきており、再度在庫出荷の必要性が出てまいりました。

 コンファクトFの在庫状況に関してですが、コンファクトF注射用1000に関しては、1015日現在3,032本、月平均消化本数は958本ですので、推定消尽時期は平成28年1月下旬と予想されています。

 化血研にある出荷可能な新規に製造したロットは、SF4401,375本であり、推定供給可能月数は約1.4カ月です。

 次に、コンファクトF注射用500ですけれども、販社と卸の在庫が1015日現在4,560本、月平均消化本数は853本であるので、在庫の推定消尽時期は平成28年3月下旬と予想されています。

 化血研にある出荷可能な在庫本数は、ロットNo.SF4362,898本です。推定供給可能月数は3.4カ月です。

 一方、新規に製造した場合の最短出荷予定時期は12月上旬、予定本数は2,700本で、推定供給可能月数は3.2カ月です。

 次に、ページをめくっていただきまして、コンファクトF注射用250ですけれども、販社と卸の在庫が1015日現在で87本、月平均消化本数は52本であるので、販社と卸の在庫の推定消尽時期は12月上旬と予想されています。

 化血研にある新規に製造したロットはSF439、出荷予定本数は1,173本で、こちらは十分供給できる形になります。

 学会等を通じて、250単位に関しては適用を絞っていただくようにお願いをしてまいりましたけれども、11月上旬には、緊急手術や症状悪化時の対応などにより一度に30本や40本使用されることもあり、対応が厳しくなる状況が予想されます。

 【安全性確認の状況】ですけれども、前回、第3回のときに諮らせていただいたとおり、安定剤として用いられているアルブミンに添加されているヘパリンの安全性は確認されております。また、最終製品でのヘパリン残存量は定量限界未満です。

 製造工程におけるウイルス不活化・除去に関してですけれども、化血研にあるロット番号SF440及びSF439に関しては、ウイルス不活化・除去の性能が確認された製造方法によって製造されております。

 化血研にとめてある在庫ロットのSF436については、安定剤のアルブミンに含まれるヘパリンの量が、ウイルス不活化・除去の性能を評価した試験に用いた検体と異なる可能性があるため、念のため試験を実施しましたけれども、ウイルスに関する安全性は確認されました。

 その他の製造方法の変更が安全性に影響を与える可能性は低いと考えております。

 以上から、コンファクトFの在庫状況を確認の上、緊急手術や症状悪化時の対応により供給が逼迫しないよう、化血研在庫のロットNo.SF440SF436及びSF439の一部変更承認等、必要な対応がとられる前であっても出荷することを提案させていただきたいと思います。

 出荷後は運営委員会に速やかに報告いたします。

 また、特定生物由来製品としての記録の保存や、市販後調査の徹底を図るよう化血研に指示いたします。

 事務局からは以上です。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 御意見、何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 どうぞ。

○花井委員 出荷自体は構わないと思います。コンファクトFについても、ロットによって確認度合いが違うというのは留意するところかなと思いました。

 それと、基本的なことなのですけれども、在庫がなくなる推定時期が書いてありますよね。これは最短で読むのですか。

 経験上、地域によって一定ではなくて、地域によってすごく新しいロットが入っているところと、古いものがまだ残っているところがあって、結構一律ではないところだし、化血研さんの場合は供給が幾つかに分かれているので、これが少なく見積もってという、つまり、余裕を持っているかどうか、数字として大丈夫か、一応、確認です。つまり、これより早くないぞとなるのか。

○金子需給専門官 これはあくまでも全国平均でならした数字でして、本当に地域によっては、この時期より早く在庫が逼迫するようなところはございまして、そこは化血研とか販社等からいろいろと情報を得て、そうならないように早目、早目の対応をしようと考えております。

○花井委員 わかりました。

○田野崎委員長 ほかはよろしいでしょうか。

 よろしければ、コンファクトFに関しましては、事務局案のとおり、出荷を認めるということにしたいと思います。

 それでは、事務局におかれましては、本委員会の決議を踏まえて、化血研を指導しながら、出荷のタイミングなど、適切な対応を進めるよう調整をお願いいたします。

 また、化血研製品の流通におきましては、本日の在庫データなどを踏まえて、いわゆる買い占めが行われないように、化血研から関係者に対して引き続き協力をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 最後の議題ですが、議題6の「その他」について、事務局から説明をお願いします。

○近藤課長補佐 資料6について、事務局より御説明いたします。

 「フィブリノゲン製剤納入先医療機関の追加調査について(平成25年度調査分)」ですが、平成2510月に実施した書面調査にてフィブリノゲン製剤納入先医療機関を対象にしましたけれども、平成27年9月29日時点の調査結果の内容は、平成261216日に公表した調査結果からの変更はございません。

 以上になります。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 本日の議題は全て終了いたしましたが、何かほかに御意見などありますでしょうか。

 大平委員、どうぞ。

○大平委員 今日、化血研の問題で花房先生にお越し願って、血友病の現場の状況というのがわかったと思うのですが、大変ありがたいと思っています。

 ただ、厚労省のほうも、全国的なきちんとした臨床現場でのいろいろな情報というのをきちんとつかんで、その製剤の供給とか、危機管理についての情報収集とか、そういうものをきちんとやっていただいて、それをもとに報告もお願いしたいなと思っています。

 今回、化血研の問題というのは、私の思いなのですが、ちょうど1980年代の初頭から、1989年、1986年と、薬害エイズ事件の経過の中で、ずっと行われてきた過程での不正な行為というところがかなりありますので、そういうことも踏まえて、こういう緊急的な措置というのは、患者の必要性を感じて対処していただいていると思いますけれども、本来ならばもう少し襟を正して、厚労省のほうもここまで見過ごしてきた経緯というのをやはりきちんと反省していただきたいなと思っております。

 私の感想ですけれども、よろしくお願いいたします。

○田野崎委員長 武井課長、どうぞ。

○武井課長 大平委員、貴重な御提案、御提言、大変ありがとうございました。

 今、説明いただいたような方向で私どものほうも進めたいと思っておりますし、あと、今日、花房先生に貴重な現場の医療情報について、いろいろなお話を教えていただきまして、本当にありがとうございました。

 花房先生に今日来ていただきましたけれども、それ以外の臨床の先生にも実は聞き取りを行っておりますので、そういったこともこの場を通じてきちんとフィードバックできるように今後ともしていきたいと考えております。ありがとうございました。

○田野崎委員長 そのほかは何かよろしいでしょうか。

 そうしましたら、また長くなりましたけれども、事務局に議事を戻したいと思います。

○近藤課長補佐 田野崎委員長、どうもありがとうございました。

 次回の運営委員会の日程は、別途御連絡差し上げたいと思います。

 本日は、長時間にわたり、委員の皆様、参考人の方々、本当にありがとうございました。

 これにて「平成27年度第5回血液事業部会運営委員会」を終了いたします。


(了)

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