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2015年11月17日 ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース第1回議事録

厚生労働省 大臣官房厚生科学課

○日時

平成27年11月17日(火)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省省議室(9階)


○出席者

【委員】

小森委員、斎藤委員、佐々委員、末松委員、高木委員、
高田委員、辻委員、堤委員、福井委員、藤原委員、別所委員、
武藤委員、山本委員、横田委員、横野委員

○議題

(1)ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォースについて
(2)ゲノム医療等をめぐる現状と課題について
(3)今後の検討課題と検討の進め方(案)について
(4)改正個人情報保護法について
(5)その他

○配布資料

資料1 ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース
資料2 ゲノム医療等をめぐる現状と課題
資料3 今後の検討課題と当面の検討の進め方(案)
資料4 個人情報保護法の改正概要
資料5 ゲノム情報の個人情報保護法との関わりに関する論点(案)
資料6 海外におけるゲノム情報の取扱い
参考資料 ゲノム医療実現推進協議会中間とりまとめ

○議事

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 おはようございます。ただいまから、第1回ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォースを開会いたします。

 まず、配布資料の確認をいたします。議事次第、座席表のほかに、資料1「ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォースの開催について」、資料2「ゲノム医療等をめぐる現状と課題」、資料3「今後の検討課題と当面の検討の進め方()」、資料4「個人情報保護法の改正概要」、資料5「ゲノム情報の個人情報保護法との関わりに関する論点()」、資料6「海外におけるゲノム情報の取扱い」です。また、参考資料として「ゲノム医療実現推進協議会中間取りまとめ」を配布しております。資料に不足・落丁などがありましたら、事務局にお申し付けくださいますようお願いいたします。なお、塩崎厚生労働大臣は閣議後の公務が終了した後お越しいただき、到着され次第、御挨拶を頂きたいと思います。

 初めに、委員の御紹介をしたいと思います。資料1の別紙の委員名簿を御覧いただければと思います。小森貴委員、斎藤加代子委員、佐々義子委員、末松誠委員です。鈴木正朝委員は欠席です。高木利久委員、高田史男委員、辻省次委員、堤正好委員、福井次矢委員、藤原康弘委員、別所直哉委員です。宮地勇人委員は欠席です。武藤香織委員、山本隆一委員、横田浩充委員、横野恵委員です。

 次に、事務局の紹介を行います。まず、内閣官房健康・医療戦略室大島次長です。一言お願いします。

○内閣官房健康・医療戦略室大島次長

 ゲノム医療については、厚生労働省が窓口になって各関係省を取りまとめる機会がやっと始まりましたので、是非とも活発な御意見をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 同じく大坪参事官です。次に文部科学省生川大臣官房審議官です。一言お願いします。

○文部科学省生川大臣官房審議官

 生川でございます。よろしくお願いいたします。文部科学省では、これまでにもオーダーメイド医療の実現プログラムや、東北メディカル・メガバンク計画などのゲノム研究を推進してきたところです。また、来年度からは新規事業として、ゲノム医療実現推進プラットホーム事業を開始できるように、概算要求をさせていただいております。文部科学省としてはこのタスクフォースでの御議論を踏まえながら、これらゲノム関連研究を適切に推進していきたいと考えておりますので、是非よろしくお願い申し上げます。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 同じく、松岡研究振興戦略官です。続いて、経済産業省吉本商務情報政策統括調整官です。一言お願いします。

○経済産業省吉本商務情報政策統括調整官

 経済産業省商務情報政策統括調整官の吉本と申します。よろしくお願いいたします。これまで経済産業省では、非医療分野でのゲノム関連ビジネスに関するガイドライン作り等々をやってきております。今回の検討を踏まえて関係省庁と連携し、国民の健康の維持・増進、更には新産業の健全な発展のために、最大限の努力をさせていただきたいと考えております。委員の先生方におかれましても是非、専門的な見地から、今後取るべき政策の方向性について、御意見をいただけましたら幸いと思っております。よろしくお願いいたします。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 続いて、経済産業省西村生物科学産業課長です。厚生労働省神田医政局長です。一言お願いします。

○厚生労働省神田医政局長

 医政局長の神田でございます。今日、藤原さんが来られていますが、ちょうど先週の金曜日に、がんセンターでトップギアという新しく100個の遺伝子を2週間で実際に検査をするということです。いよいよ実装の時代に入ってきたのかなと思っています。そういう意味では解決すべき課題も多いと思っておりますが、私どもではバイオバンクジャパンなどと連携しながら、ナショナルセンターのバイオバンクネットワークを使って、ゲノムのデータベースを作っていくとか、遺伝子検査の精度管理ということで努力をしていきたいと考えております。また皆様方の御意見を伺わせていただいて、政策を進めていきたいと考えております。何とぞよろしくお願いいたします。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 同じく神ノ田研究開発振興課長です。福島健康局長です。一言お願いします。

○厚生労働省福島健康局長

 健康局長の福島でございます。健康局は様々な疾病の原因究明、あるいは治療法の開発の支援を行っている所です。特にゲノムに関しては原因遺伝子の解析とか、遺伝子治療の研究に対する支援を行っています。ゲノム医療については、実用化の加速化をしていきたいと考えているところですが、特にゲノム情報を保護しながら研究を進めていくというルール作りが非常に重要であると考えております。特に「改正個人情報保護法」との関係をどう整理するかについて、ここで御議論いただければと考えております。

 一方で、私どもは患者の支援も行っております。ゲノム情報が患者の差別につながらないようにすることも大事なことで、そのことについても是非、御議論いただければと思っております。

 また、私どもは生活習慣病対策も行っております。DTCなど消費者向けビジネスの中には、生活習慣病のリスクなどを扱われている所がありますが、まだまだ十分なエビデンスが得られていないのではないかという懸念もあるわけです。私どもは、そういう一定の知見を集積していく必要があるのではなかろうかと考えております。

 いずれにしても、このタスクフォースでの御議論を是非参考にさせていただきながら、私どもは進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 なお、福島健康局長は1045分頃に中座の予定です。それから、厚生労働省岡田主任科学技術調整官です。最後に、私は厚生科学課長の椎葉でございます。よろしくお願いいたします。また、今回は個人情報保護法の改正について御説明いただくために、内閣官房IT総合戦略室から向井内閣審議官と、山本内閣参事官に御出席いただいております。向井内閣審議官におかれましては、公務のため1040分頃に到着の予定となっております。

 本会議は後ほど説明させていただきますが、親会議であるゲノム医療実現推進協議会の和泉議長より、本タスクフォースの設置に関して御了解を得ているところです。それから文部科学省、経済産業省、厚生労働省において、構成員の先生方を選定させていただきました。座長に関しては福井次矢委員にお願いしておりますので、座長席のほうに移動をお願いします。福井座長より御挨拶をお願いいたします。

○福井座長

 座長という大役を仰せつかりました。我が国の社会に大きなインパクトを与える可能性の高い結論を引き出すことになるタスクフォースと理解しております。いろいろな専門分野の委員の先生方の御協力を得て、円滑な運営に努めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 次に座長より、座長代理の指名をさせていただきます。

○福井座長

 座長代理には辻委員を指名させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 以降の議事運営は、福井座長によろしくお願いいたします。

○福井座長

 まず議事1にありますように、このタスクフォースについて、事務局より説明をお願いいたします。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 資料1で、タスクフォースについて御説明いたします。まず3枚紙の1枚目です。1つ目が、ゲノム情報を用いた医療等の実用化に係る取組を関係府庁が連携して推進するために、「ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスクフォース」を、ゲノム医療実現推進協議会の下に設置します。2番目ですが、構成員は別紙のとおりです。座長が必要であると認めるときは、関係府庁その他関係者の出席を求めることができるとされております。3番目ですが、タスクフォースの庶務は内閣官房健康・医療戦略室、文部科学省及び経済産業省の御協力を得ながら、厚生労働省において処理します。4つ目ですが、上記のほか、タスクフォースの運営に関して必要な事項は、座長が定めることになっております。

2枚目の別紙が、先ほどの委員名簿です。3枚目にカラーの立て付けの紙がありますので、簡単に御説明いたします。健康・医療戦略の推進体制があり、一番上に「健康・医療戦略推進本部」があります。本部長は総理大臣です。その下に「健康・医療戦略推進会議」があります。これは各局長クラスで構成されている会議で、この下に「ゲノム医療実現推進協議会」がありました。そして今回新たに、この協議会の下に「マル新」と書いてありますが、タスクフォースを設定し、事務局は厚生労働省が行い、健康・医療戦略室、文部科学省、経済産業省の御協力のもとで行うという立て付けです。

○福井座長

 それでは議事23に入ります。今般、このタスクフォースを開催するに当たり、ゲノム医療等の現状及び課題について、それらの課題に対する検討の進め方について、事務局より説明をお願いいたします。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 それでは、資料2を御覧ください。ゲノム医療等をめぐる現状と課題について整理しております。1ページがゲノム情報の特性です。日本医学会の指摘する遺伝学的検査・診断を実施する際に、考慮すべき遺伝情報の特性について整理しております。遺伝情報については以下のような特徴があります。遺伝学的検査とその結果に基づいてなされる診断を行う際には、こういった特性を十分考慮する必要があるということです。

1つ目は、生涯変化しないこと。血縁者間で一部共有されていること。血縁関係にある親族の遺伝型や表現型が比較的正確な確率で予測できること。また非発症保因者とは、将来的に発症する可能性はほとんどないが、遺伝子変異を有しており、その変異を次世代に伝える可能性のある方とし、その非発症保因者の診断ができる場合があること。発症する前に将来の発症をほぼ確実に予測することができる場合があること。そういったことから、出生前診断に利用できる場合があること。不適切に扱われた場合においては、被検者及び被検者の血縁者に社会的不利益をもたらす可能性があること。こういった特性を十分に考慮し、いろいろな診断等をやる必要があるということで、日本医学会から御指摘されています。

2ページでは、様々なゲノム医療を簡単に整理しております。1.個々人のゲノム情報を調べ、その結果を基に、より効率的・効果的に疾病の診断、治療、予防を行います。2.ゲノム医療の対象となる主な疾患です。一部の難病やがんなどの単一の遺伝子が原因となる疾患や、環境因子の寄与も大きいとされますが、複数の遺伝子が原因となる生活習慣病などの疾患などがあります。3.ゲノム医療の実用化により、経済効率的かつ質の高い効果的な医療が実現できることから、世界的に取組が進められています。下の表にありますように、ゲノム医療の実現化ということで、出口を見据えて、特に()()()とあるように、診断、治療、予防にまとめて、それぞれどういった遺伝子の例があって、内容がどうで、主な効果としてどういうものがあるかというのを整理しております。

 まず、(1)疾患の診断です。遺伝子の例が幾つかありますが、一部の希少疾患や難病の診断ができ、適切な治療が実施できます。また、外来性のデング熱ウイルスの遺伝子などを調べてきちんと診断することにより、適切な医療が実施できます。

(2)治療については、まず個別化医療です。乳がんの個別化医療では抗がん剤としてハーセプチンが、HER2陽性のがん細胞を標的に攻撃をするということで、既に実用化がなされております。こういったものを用いることにより、効果的な治療が行われます。それから副作用が軽減でき、結果として医療費の削減も図れます。治療薬の使い分けが可能となります。薬剤に関連する遺伝子など、例えば長期に飲み続ける抗てんかん薬の例ですが、こういった抗てんかん薬に副作用が出現しやすい遺伝子を持った方に、事前に遺伝子検査を実施して、こういった遺伝子を持っているかどうか、持っている方については投与しないということが可能です。こういったことにより副作用が軽減され、結果として医療費の削減も図れるということです。遺伝子を治療に使う遺伝子治療です。例えば、ADA欠損症に対するADA遺伝子の導入療法などがあります。これまでは頻回の酵素補充療法を生涯にわたって続けなければならなかったのを、単回の遺伝子導入で治療が図れます。これも効果的な治療が実施できます。

 それから(3)予防についてです。環境因子の寄与も大きいとされますが、特定の複数の遺伝子を持った方については、例えば生活習慣病である糖尿病や高血圧症などを発症する可能性が高いことから、早期の介入による発症予防を行うことが可能です。こういった発症予防による医療費の削減も図れるということで、疾病の診断や治療や予防に対してゲノム医療を効果的に使うことにより、質の高い医療が実現できるということです。

 次のページは「ゲノム医療の現状」について、イメージとして示したものです。1.単一の遺伝子が原因となる疾患(一部の難病、がん等)です。こういった疾患については、ゲノム医療が臨床で一部実用化されています。2.環境因子の寄与も大きいとされますが、複数の遺伝子が原因の一因となる疾患、いわゆる生活習慣病については、発症予防への効果が期待されています。臨床応用としてはまだ研究段階です。一部が消費者向け遺伝子検査ビジネス(DTC遺伝子検査)ということで提供されております。

 ※で書いておりますように、ゲノム医療の実用化に向けた我が国の取組は、欧米に比べて出遅れていることから、実用化を加速させる必要があります。下に主なゲノム医療の例を、イメージとして示しております。左のほうで疾病の診断、治療、予防の3つに分けております。右の図では日本をブルー、欧米を赤で示しておりますが、左側が基礎研究の段階、右側が臨床応用の段階で、真ん中に実用化という点線を引いております。あくまでもイメージですが、この実用化の点線を越えると、臨床で使われているというイメージです。

 まず(1)疾病の診断です。日本においては遺伝子疾患の検査が保険収載されているのが36疾患ですが、英国のナショナルヘルスサービスにおいては492種の遺伝学的検査が実施可能です。(2)疾病の治療です。まず、個別化医療に関しては、分子標的薬というのがありますが、世界では62剤の分子標的薬が承認されていますが、日本では約40剤が承認されています。これはかなり伍しているところではないかと思っております。治療薬の使い分けです。FDAにおいては薬剤関連遺伝子に関する情報を持つ薬剤ということで166種を承認しており、こういった遺伝子を持つ方には、こういう副作用が生じるということで実用化されているそうですが、日本ではこういった統計がまだ未整備です。遺伝子治療についてです。米国では過去25年間において1,360ほどの臨床試験が実施され、英国においては1例の遺伝子治療がもう既に承認されているという状況ですが、日本においては20年間で47研究が実施されたという状況です。

 それから、(3)疾病の予防です。これはまだ実用化に至っておりませんが、米国、英国においては、それぞれ国のナショナルプロジェクトということで、100万人あるいは10万人のゲノムコホートが開始されています。我が国においては健常人を前向きに追跡するゲノムコホートということで、東北メガバンクが約11万人、あとは御覧の人数で3つのゲノムコホートが今なされているところです。こういったものを見ますと、上の※にありますように、我が国の取組は欧米に比べて出遅れているということで実用化を加速させる必要があります。

 次のページが、先ほども御紹介しましたが、消費者向け遺伝子検査ビジネスが現在行われております。この現状と可能性について御説明させていただきます。まず消費者向け遺伝子検査の特徴は、医師を介さずに検体の採取や検査結果の提供を実施しております。また、統計データに基づき、疾患の罹患リスクや体質等を示すものです。疾患のリスクですが、例えば糖尿病とか高血圧という生活習慣病等の多因子疾患のみを対象としており、単一遺伝子疾患は対象外としています。疾患の診断や治療・投薬の方針決定を目的とした医療分野の検査とは異なり、利用者に気付きを与え、利用者自らの行動変容を促すサービスです。現在提供されている具体例としては、疾患リスクが高い方に健康を支援するプログラムを提供するとか、太りやすい遺伝子を持った方にダイエットプログラムを提供するといったサービスがあります。喫煙や食生活、運動などの生活習慣の改善を行うサービスもあります。また、自治体による活動例ということで、幾つかの自治体においては住民の健康維持・増進を目的として、こういった検査費用を一部助成している所もあります。

 こういった消費者向け遺伝子検査の可能性は、疾患リスクや太りやすさなどの体質と遺伝子との関連に関する十分な知見の蓄積が進むことにより、国民の生活習慣の改善、健康増進を牽引する可能性があります。また、収集したゲノム情報等を利用した創薬研究など、新たな価値の創出につながる可能性があります。製薬会社との共同研究や、国内でも研究利用の動きがあります。

 次のページが、こうした消費者向け遺伝子検査ビジネスに係る制度的な枠組みです。まずは「経済産業省による取組」として、個人情報保護法による取組があります。それから次のマルにありますように、個人遺伝情報保護ガイドラインというのを制定し、個人情報保護法の上乗せ規定などをしています。この中には例えばインフォームド・コンセントの取得、匿名化の実施やカウンセリング体制の整備、個人遺伝情報取扱審査会の設置などを行っています。事業者向けの遵守事項ということでは、検査に係る精度管理等の技術的課題への対応も含めたガイドラインを整備しています。また、利用される方向けの啓発資料も作成しています。「業界団体による取組」もあります。NPO法人個人遺伝情報取扱協議会は今、加盟の企業会員が25社あり、こういった協議会を作っているところです。自主基準ということでは、経済産業省のガイドライン等を踏まえ、個人情報保護、検査の精度管理、科学的根拠や情報提供の方法などに係る自主基準を作成しています。また、認定制度をこの10月に立ち上げたところです。第三者委員会がこういった自主基準の遵守状況を審査し、個別事業者の認定を行う取組がなされております。

 最後の6ページが、こうしたゲノム医療等に関する課題です。幾つか整理しており、(1)が臨床応用に関すること、(2)が研究開発に関すること、(3)が社会環境に関することという形で取りまとめております。

 まず、(1)臨床応用に関する課題のです。遺伝子関連検査の品質・精度管理ですが、遺伝子関連検査は病院や衛生検査所、研究室で実施されております。しかし、こうした遺伝子関連検査に特化した明確な基準が定められていません。米国等においては遺伝子関連検査施設や検査担当者を認証する等の法規制が存在しています。遺伝子検査ビジネスにおいては、経済産業省が定める遵守事項や国内外の学術団体、業界団体が公表している指針等を参考に実施することが求められております。こうしたビジネスに関する国民生活センター等への相談事例もあります。その一部として医学的根拠に関する相談もありますけれども、多くは一般的な商取引に関する相談となっています。

遺伝子関連の検査の伝え方です。遺伝子関連検査の取扱いは、かなり注意すべきものですが、遺伝カウンセリングの体制を含め、遺伝子関連検査結果の情報提供体制が不十分です。また、これからはホールゲノムを解析することもあります。こうした結果、偶発的に発見された遺伝子関連情報を本人に伝えるなどの取組についての規定が今のところはありません。ビジネスのほうでは、消費者に結果が直接返されるということで、医師や遺伝カウンセラーの関与がない場合があります。

ゲノムの医療機関です。ゲノム医療のコア(拠点)となるような拠点医療機関が存在しないのが課題です。また、遺伝子関連検査、個別化医療、薬の使い分けなどの診療報酬としての評価が不十分です。英国のナショナルヘルスサービスにおいては、ゲノムセンターが国内23か所に整備されており、492種の検査とカウンセリングを提供しています。

 それから人材育成の点です。臨床遺伝の専門医、遺伝カウンセラー、様々な遺伝情報を翻訳するバイオインフォマティシャンなど様々な専門的人材が必要ですが、我が国においては不足しています。

()研究開発です。特に英国とアメリカでは、国家プロジェクトとしてゲノム医療の実現に向けた研究が推進されています。そうした所では、バイオバンクの整備やゲノムコホート研究が実施されています。厚生労働省においては、これまでナショナルセンターにおいて、がんや希少疾患などを中心とした研究基盤の整備や臨床応用の推進に取り組んできています。我が国においても、こうしたゲノム医療の実用化に向けた研究を推進するため、オールジャパンのネットワークの形成が必要です。それから、こういったゲノム情報と、正確で効果的な医療情報の突合に必要な仕組みの構築も必要であるというのが課題です。

()社会環境に関する課題です。がゲノム情報に基づく差別の防止等です。ゲノム情報に基づく差別というのは、特に雇用の場合と民間保険に加入する場合です。これを法的に禁止制限するものが現在はありません。一方、米国やドイツ、フランス、韓国などにおいては、ゲノム情報に基づく差別を禁止する法律が存在しています。また、医療従事者以外で遺伝子関連検査を実施する方の守秘義務についての規定が現在はありません。国民の皆さんへの啓発普及に関しても、理解が進んでいないところもあり、今後は一層、ゲノム医療の研究に参画していくためにも、理解を進める必要があります。以上が現状と課題です。

 次に、資料3を御覧ください。資料3では今後のタスクフォースの検討課題と、当面の検討の進め方について書いております。まず、このタスクフォースにおける検討に当たっての基本的な考え方です。上の赤い四角で囲っているのが、今年の6月に閣議決定された「日本再興戦略」の抜粋です。この再興戦略の中に、「ゲノム医療の実現等に向けた取組の推進」というのがあります。遺伝子・ゲノム解析技術の進歩により、遺伝学的検査が実施されていること等を踏まえ、医療における遺伝子情報の実利用(予測、予防、診断、最適な薬剤投与量の決定、新たな薬剤の開発等)に向けた諸課題について検討を進め、個々人の体質や病状に適した「ゲノム医療」の実現に向けた取組を推進する。また、消費者向け遺伝子検査ビジネスについては、科学的根拠に基づいた情報提供、検査の質の確保及び個人情報の保護を図るなど、健全な発展を図るということが閣議決定されております。

 また昨年は、健康・医療戦略においても閣議決定されているものがあります。ゲノム情報の取扱いについては、今後社会に及ぼす影響が大きいことから、倫理面での具体的対応や法的規制の必要性も含めて検討を進めることとして、その戦略に基づいて作られた計画です。

 また、戦略推進本部の決定ですが、こちらについても近年の遺伝子解析技術の格段の進展により、エピゲノムを含む遺伝情報と疾患との関連の研究が急速に進んでいることを踏まえ、健康医療情報とゲノム情報を組み合わせた個別化医療の実現も期待される。それから、再生医療やゲノム医療の実現といった世界最先端の医療の実現に向けた研究開発も、科学技術先進国である我が国が重点的に取り組むべき重要な課題である。そしてゲノム情報の取扱いについては、今後社会に及ぼす影響が大きいことから、ゲノム研究の推進を図るとともに、倫理面での具体的対応や法的規制の必要性も含め、検討を進めるとされているところです。

 こうした閣議決定文書などがありますが、タスクフォースの検討に当たっての基本的な考え方として、以下の4つをお示ししております。1.国民の皆さんの生命及び健康の確保をきちんと図っていくこと、2.世界最高水準の医療を提供していくこと、3.オープンな競争環境の確保による健全な健康関連産業を育成していくこと、4.医療・健康・研究開発の全てのゲノム分野で世界をリードしていくこと。この4つの基本的考え方に基づき、いろいろな課題について検討していこうということです。

2ページです。先ほど現状と課題についていろいろ申し上げましたが、ゲノム情報を用いた医療等の実用化のための当面の検討課題()ということで、3つに整理いたしました。1.今年9月に改正された「改正個人情報保護法」におけるゲノム情報の取扱いをどうするかという課題です。新たに規定された「個人識別符号」とゲノム情報の関係をどう整理するか、「要配慮個人情報」との関係をどう整理するかです。2.ゲノム医療等の質の確保です。この中身は、遺伝子関連検査の品質や精度の確保についてどうするか、遺伝子関連検査の結果の伝え方をどうしていくかです。3.ゲノム医療等の実現や発展に向けた社会環境整備です。ゲノム情報に基づく差別の防止をどうしていくか、ゲノム情報のデータの管理と二次利用についてどうしていくかです。この3点については下の※に書いてありますように、ゲノム情報を用いた医療とビジネスを検討の範囲として設定します。

 次がスケジュールです。先ほど御説明した3点について、上がカレンダーです。本日1117日がキックオフで、1番目の「改正個人情報保護法におけるゲノム情報の取扱い」については、年内いっぱいに3回ほど議論いたします。2番目の「ゲノム医療等の質の確保」の関係は、年明けから3月末までに34回ほど検討いたします。そして3つ目の「社会環境整備」については、年度明けの4月から大体6月いっぱいといった夏までに御議論いただき、夏には報告書を取りまとめていただきたいということです。報告書を取りまとめた後は、これに基づき必要な行政的な対応を検討させていただきたいということで、あくまでもこれは当面の検討の進め方です。以上です。

○福井座長

 大量の資料の説明をしていただきました。事務局より、このタスクフォースで議論を行う現状、検討課題及び検討スケジュール等について、御説明を頂きました。御説明にありましたように、本年9月に個人情報の保護に関する法律、及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律が成立いたしました。その中で、新たに「個人識別符号」及び「要配慮個人情報」が定義され、タスクフォースの検討の中でゲノム情報がどのように位置付けられるかが非常に重要なテーマとされております。

 事務局から御提示がありましたように、大変ハードですが、年内を目途に「改正個人情報保護法におけるゲノム情報の取扱い」について議論を行いたいと考えております。本タスクフォースでの検討課題やスケジュールについて、委員の先生から何か御意見等ございますか。

○藤原委員

 このタスクフォースの一番大きな要因、ミッションの1つには、先ほど局長がおっしゃいましたが、私ども「がん医療」の世界では、正に遺伝子情報に基づいた診療をしているわけです。その際に、ここに挙げてある問題点に加えて、更に今、非常に困っている事例としては、国民皆保険制度の中で、ゲノム医療をどうやって実装化していくのかについて、全く行方が見えないというところがあります

 さらに、コンパニオン診断薬に関する承認審査です。PMDAの方は今日はここへ来られておりませんが、PMDAのいろいろな承認審査の判断は業界にも我々医療の世界にも非常に大きな影響を与えるので、個人情報の検討の後の遺伝子検査のいろいろな品質管理などの議論のときに、このゲノム医療を皆保険下でどうやっていくのか、レギュラトリーサイエンスの立場のPMDAの考え方も聞きながら、そこにどのようなアクションが必要かという議論もどこかでやっていただければと思います。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

2.ゲノム医療等の質の確保の中で、そういったことも検討させていただきたいと思います。

○福井座長

 ほかにはいかがですか。

○堤委員

 資料の2の課題で、4ページ、5ページですが、遺伝子検査ビジネスで、どうしても漏れてくるのは親子鑑定の部分です。今回の委員会の入口はゲノム医療となっておりますが、基本的には人に返すデータの質をどう担保していくかという、もう少し広い視野を持っていただいて、それで議論が積み重なっていくべきではないかと考えております。

 それは、やはり人に戻すデータ、では、人は誰かと言いますと、研究協力者であったり、患者だったり、治験の被験者であったり、一般の消費者であると考えるということです。その上に、いろいろな仕組みを乗せていくということを考えていただくと、全体像が見えてくるのではないかと考えております。その1つの例としては、米国にあるようなCLIA Clinical Laboratory Improvement Amendments 88) のような制度も参考になるかもしれません。

 そういう意味で、人に返すデータの質保証をどうやっていくか。質保証の内容としては、分析的妥当性と科学的根拠という両輪をうまく使うという考え方が必要ではないかと考えております。一言申し上げました。

○福井座長

 今のテーマについては、2番目の所で扱うということでよろしいでしょうか。2.「ゲノム医療」等の質の確保の所で、また御意見を頂きたいと思います。ほかにはいかがですか。

○山本委員

 このスケジュールで言うと、まずは改正個人情報保護法、恐らく政令等、あるいは個人情報保護委員会ができてからの指針等にアドバイスをするというのが1つのターゲットで、3番目の中に、「ゲノム情報に基づく差別の防止について」というのがあります。遺伝子情報は、資料2の最初に、日本医学会の指摘する遺伝子情報の特性というのがありますが、ここに書いてあるのは、医学上で検査をするときの遺伝子情報の特性だと思います。これ以外に先ほど少しお話がありましたが、例えば、本人が同意しても、その同意の影響が息子や孫にどのぐらい及ぶのかという問題があります。それから個人情報保護法というのは、現に公知ではない情報を対象にしている法制度だと思います。知られている情報は対象外だと思いますが、遺伝子情報というのは、実は厳密な意味では隠すことが非常に難しい情報だと思います。

 例えば、髪の毛で分析できるとか、私はもともと病理ですので、毎日何十例も細胞診の検査をしていましたが、尿でも喀痰でも、まともな上皮細胞はいっぱいあるわけで、そこから遺伝子解析をすることは全然不可能ではないわけです。遺伝子情報というのは、本当の意味でしゃべらなければ、あるいは情報管理を厳格にすれば、セキュリティーを保てるという情報とは言えない情報なのです。遺伝子情報とは、こういう特性を持つものなので、一般に言う個人情報保護法で対象にしている情報とは少し特性が違う情報なのです。その場合は個人情報保護法以外の何らかの手当てがあるか、ないかによっては、個人情報保護法でどう考えるかというのが多分変わってくるのだろうという気がしています。第3フェーズにある差別防止についても、資料にもありますように、アメリカ、フランス、ドイツ、韓国では遺伝子差別禁止法があるわけですが、こういったその他の法制度を視野に入れないと、なかなか具体的な議論が難しいのではないかということが1つ懸念されます。

 それから全体として「ゲノム情報」という言葉があるのですが、ゲノム情報というのは、余りにもバラエティーのある概念で、本当にSNPsシーケンスなのか、あるいはホールゲノム解析なのか、あるいはその他の情報がくっ付いたゲノム関係なのかというのは、少し分けて議論をしたほうが整理がつきやすいのではないかという気がしています。

○福井座長

 御指摘いただいた点などを頭に置いて議論を進めていきたいと思います。そのほか、いかがですか。

○佐々委員

 今の山本委員の御意見に賛成です。2004年の三省指針の改定のときにもお手伝いさせていただいたのですが、ゲノム情報に関わる差別という問題になると、ほかの法整備も必要になり、大ごとになるということで積み残しのようになっていると思います。消費者にとっては分かりやすい仕組みが大事です。今回も3つ目のテーマになっているので、また積み残しになるのではないかと心配です。何とか皆さんで最後まで頑張っていただきたいと思っております。よろしくお願いします。

○福井座長

 そのように気を付けたいと思います。それでは間もなく塩崎厚生労働大臣が到着されますので、議事を少し中断させていただきたいと思います。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 承知いたしました。暫くこのままお待ちいただきますようお願いいたします。プレスを入れさせていただきますので、暫くお待ちいただきたいと思います。

                                ( 大臣入室まで中断)

○福井座長

 それでは、お忙しいところを御出席ありがとうございます。早速ですが、塩崎厚生労働大臣より御挨拶を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

○塩崎厚生労働大臣

 皆さん、おはようございます。厚生労働大臣の塩崎恭久でございます。今日は、早朝から会議にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

 言うまでもなく近年、個人の遺伝情報、いわゆるゲノム情報に基づいて、個々人の体質とか、あるいは病状に応じた、そしてまた適した、より効果的・効率的な患者の診断、治療、更には予防が可能になると言われておりますゲノム医療への期待が急速に高まっております。特に、がん、難病において、この分野で非常に実用化が始まっているところでありまして、世界的にもオバマ米国大統領がプレシジョン・メディシン・イニシアティブというのを、一般教書演説の中で提唱したり、あるいはイギリスでもキャメロン首相御自身が、ジェノミックスイングランドという国家プロジェクトを提唱するようになっているほどの大きな流れになっていると思っております。

 先週、私は03日でワシントンに行ってまいりました。その際にNIHに久しぶりにまいりまして、本来、Francis Collinsさんにお会いしたかった、特にゲノム医療についてお話を伺いたかったわけですが、たまたま出張中ということで、ナンバー2の方と会ってまいりましたが、もう既にプレシシジョン・メディシン・イニシアティブの下で、100万人のコホートを作るという方針で進んでいるというお話を聞いてまいりました。

 特に、日本は皆保険ですので、ほとんど国民の全ての方々についての把握をしやすい状況であるわけですが、アメリカの場合には、保険に入っている方と入っていない方がおられるということで、保険に入っておられない方については作業がなかなか大変だという話がございました。いずれにしても、この長期的な追跡にいろいろな問題がありながら、それを乗り越えて100万人のコホートを作り上げていこうとしていることを改めて確認してまいったわけです。

 長期にわたる医療情報の蓄積の観点で、私どもはメリットがあるということであるならば、この分野で更にゲノム医療を進めていくことについて、むしろアドバンテージありということですから、これまではアメリカ、イギリスなどに少し遅れをとったかも分かりませんが、ここで一気に追い付くということを、是非お願いできたらと思うわけでございます。

 ゲノム医療というのは、これまでの我が国の医療の在り方を根本から変える可能性が十分あるわけですし、医療や創薬の観点からも、ゲノム医療の実現に積極的に取り組まなければならないというわけです。また、研究開発とともに実用化の推進に向けた課題を医療の現場で、どう整理を付けていかれるのかということも考えた上で、私どもとしてもナショナルセンター等々で何を成すべきかを考えているところでございます。

 ゲノム医療の質の確保のため、遺伝子関連検査の品質とか精度の確保の仕組み、あるいは「ゲノム医療」の実現・発展のためのデータの管理と二次利用に向けた現実的な課題の整理というものが、ゲノム医療推進の大前提になるのではないかと思います。

 このタスクフォースは、内閣官房の健康・医療戦略推進本部に設置されたゲノム医療実現推進協議会の下に設けられたものと理解をしております。内閣官房、文部科学省、経済産業省、厚生労働省が、総理の指示の下でスクラムを組んで政府として取り組んでいかなければならないと思います。

 「ゲノム医療」というのは、コンビューターの固まりみたいな側面もあります。そういう意味で、ICTによる医療の中身をどうコード化していくかということに関して、我が国はもう少し課題があるのかなと思っています。

 そういうことで、私どもとしても医療機関の事務的な整理というときにICTをどう使うかということは結構進んできたかと思いますが、本来的に医療の中身をコード化するために、あるいは一人ひとりの患者のニーズに合った医療を施すために、どうICTを使うのかということは大事な問題だと思います。

 そういう意味では、標準化をして、どういうアイディアを出しても、必ず誰もが使えるようなICTの中身を構築するために、やはりインフラを整えていくということが大事ではないかと思っておりまして、そう遠くなく、私どもとしてもICTの基盤整備、インフラ整備に関する大臣の下に置く懇談会のスタートを近々しようと考えておりまして、民間の方々の新しい発想がどんな角度から出てきても、みんなが使えるように標準化をする。その道を整えるのは、やはり厚生労働省の仕事ではないかと考えております。

 各国と比較をしてみても、ICTの日本の活用の割合、あるいは投資の割合というのが非常に見劣りする所があって、この辺も私どもとしては全面的にバックアップをしていきたいと思っておりますし、アメリカの医学部の先生の3割ぐらいはコンピューターサイエンスのスペシャリストだということをおっしゃる方もICTの専門家の中にはおられるようですが、それは医療の中身がコンピューターなくしては、なかなか進まないことがたくさんあるということなのだろうと思いますが、その最たる例はゲノム医療だろうと思います。

 アメリカに行かなくても日本で十分いろいろなことがゲノム医療についてもできるように、このICTの基盤の整備を含めて、私ども厚生労働省としても全面的にバックアップしてまいりたいと思いますので、御専門の先生方には引き続き御指導を賜りますようにお願いを申し上げて、私からの挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○福井座長

 ありがとうございました。大変心強い御挨拶を頂きました。大臣は公務のため御退席されます。委員の先生方には暫くお待ちいただきたいと思います。

○塩崎厚生労働大臣

 どうぞよろしくお願いいたします。

○福井座長

 ありがとうございました。

                                    ( 大臣退室)

○福井座長

 時間のこともありますので、先ほど御発言いただいた事柄に配慮して、事務局が提示されたスケジュールに沿って議論を進めてまいります。次に、改正個人情報保護法の概要について、改正個人情報保護法を所管しております内閣官房IT総合戦略室より御説明をお願いいたします。

○内閣官房向井内閣審議官

IT総合戦略室担当の内閣審議官の向井です。よろしくお願いいたします。まず、なぜ個人情報保護法の担当がIT室であるのかと言うと。ITというのは情報を利活用するのではないかということですが、正に個人情報というのは、一方で緩めないと情報が利活用できないこともありますが、一方できちんと保護しないと情報が利活用できないこともあり、その辺りのバランスが非常に大事だと思っております。資料4、個人情報保護法の改正概要の1ページです。ピラミッド型の図がありますが、個人情報保護法というのは赤い部分の上の部分です。いわゆる基本法制と、民間分野の個人情報の取扱いについての規定とがあります。右側にありますが、国の行政機関と独立行政法人の個人情報については別法となっており、それらは国と独立行政法人の法律のいずれも総務省が所管しております。それ以外に、地方公共団体が持っております個人情報については、それぞれ条令で規定されているということで、これらの規定が必ずしも統一性が取れていないがために、例えば医療の分野などでは、病院の設置主体によって規制する法律が異なるというのは、昔からある個人情報の問題点です。現在、総務省で国の行政機関や独立行政法人の個人情報保護については、今は検討中であることを御理解いただきたいと思います。

 そのような体制になっているということで、あくまで基本法制以外の個々の分野でいきますと、今回の個人情報は、いわゆる民間の分野を規律するものであることを、まず御理解いただきたいと思います。

2ページは、今回その個人情報保護法を前の通常国会で改正したところです。個人情報保護法と番号利用法(マイナンバー法)とありますが、大部分は個人情報保護法です。新聞などでは、マイナンバー法の改正と書いてありますが、実態は個人情報保護法が大部分です。なぜこのようなことをやったかというと、1つは個人情報保護法というのは、社会の情勢に応じて比較的変更していくことが、そういう意味では非常に重要になってくるのではないかと。今回のゲノムの話もそうなのですが、IT化が進みますと、IT化は非常に早く進みますので、そのようなことにしたいと。

 これまで、個人情報保護法は、現在の所管が消費者庁ですが、平成2711日以降は個人情報保護委員会に移るという改正になっております。必ずしも個人情報の保護だけではなくて、個人情報保護委員会の目的は利活用と保護と両方書いてありますが、そういう体制を取りました。なぜ今回このような改正をしたかというと、9ページを御覧いただきたいと思います。個人情報は何ぞやという話は意外と世の中では広く号外されているかなと思っております。個人情報の改正前も改正後も基本的には大筋は同じで、幾つかの識別符号を増やしておりますが、基本のところは変わっておりません。個人情報とは生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるものです。したがって、氏名を特定するのではなく、個人の存在、その個人であることを特定するものですので、必ずしも名前がなくても特定されてしまうと個人情報になってしまうということです。

 更に括弧書きですが、他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができるものも含むとあります。データベースだけでは識別できなくても、他のデータベースや他人の持っている公知の事実などを照合すると、それで個人が識別できるようになりますと、それも個人情報であるとなっております。更に、情報が移る過程で面倒なのは、AからBに情報が移るときに、他の情報と容易に照合することができるものはAなのか、Bなのか、それとも世の中一般の人なのかという3つの問題があります。消費者庁時代から確定した解釈として、これは出し手側の基準であるとなっております。要するに、出し手側が照合できれば、これは個人情報であるとなっております。したがって、一旦個人情報になった情報を少々分解しても、その分解したものが、もとの出し手と照合して特定できるのであれば、これは個人情報になるということなのですね。そこが、まず名前を抜けば個人情報ではないのではないかというようなことを考えられる方がおられますが、決してそうではありません。

 したがって、JR東日本のスイカのような問題が出てくるわけです。JRスイカの場合は、氏名は抜いておりますが、IDは付いておりますので、正にJR東日本から見れば容易に照合が可能になってしまう問題があったということです。

 そのようなことから、3ページに、個人情報保護法の改正概要があります。1.個人情報の定義の明確化は、いわゆる身体的特徴等の記号、符号だけで個人情報となるものを加えるというのと、いわゆる要配慮個人情報の規定を整備したということで、これは後ほど詳しく御説明いたします。それ以外には、2.匿名加工情報というものがあります。この匿名加工情報とは、先ほど来、申し上げましたが、出し手側が容易に照合してしまえば全て個人情報になりますので、個人情報の一部を出す場合も個人情報になる場合が極めて多くなることから、出し手側が匿名加工して個人を分からなくして出しますと、これは出せるというようなことをしているということです。これは、本人の同意がなくても出せます。もともと本人の同意があれば幾らでも出せるのですが、本人の同意がなくても出せるというのは匿名加工情報の特徴です。それ以外に、345として幾つか個人情報の保護の強化やグローバル化などがありますが、これは省略させていただきます。

4ページですが、個人識別符号を個人情報であるとしております。これは別に個人識別符号に入れば個人情報ではあるが個人識別符号に入らなければ個人情報ではないという意味では決してなくて、例えば記号や番号が個人識別符号に入らなくても、それ以外に住所、氏名などと一緒に書いてあれば、当然これは個人情報なのですね。ここの問題は、それ単体で個人情報になるかならないかだけです。したがって、単体で個人情報になるかならないかということが問題になることは、実は余りないのですね。大抵の場合、その符号や記号は通常、住所や氏名などと一緒に保管されているものですので。ただ、個人情報単体だけでも個人情報になるということが、既にEUやアメリカなどの場合では幾つか出てきていることもあり、今回このような法律改正をしております。

 今回は、特に個人情報の定義の明確化もありますので、特定の個人の身体的特徴を変換したもの等については、特定の個人を識別する情報であるため、これを個人識別符号として定めています。例えば、顔写真はもちろん顔写真のみで個人情報になり得るものですが、典型的には顔写真のデータ変換したもの。要するに、顔認証や指紋認証で使われるものというのは、データそのものとしては顔写真とは違うものなのですが、当然これも身体的特徴を表しており、個人を識別できますので、これは個人情報になるのではないかということです。

 一方、個人情報になれば何も動かせないわけではなく、必ず本人同意や第三者提供の同意などを取れば、当然第三者に提供できるものです。本人同意が要るか要らないかのところは、実務上はかなり決定的に違ってくるものだと考えております。

5ページに詳しく書いてあります。まず、1.「特定の個人を識別することができるもの」とは何かということで、社会通念上、生存する具体的な人物と情報との間に同一性を認めに至り得るということであり、必ずしも、氏名、連絡先等の情報が付加されていることは必須ではないということです。

2.「個人識別符号」についてとありますが、先の国会の審議においても、これは散々いろいろな質問がありまして、基本的には判断要素として、個人と情報との結び付きの程度(一意性等)、それから可変性の程度、それから本人の到達性、それらを総合判断して個人識別符号を政令で定める。例えば、公的な機関が出しているような番号、免許証の番号、あるいはマイナンバーが典型ですが、これは個人識別符号に入るでしょうと。一方で、機械に付いているようないわゆる製造ナンバーのようなものは、これは個人ではなく機械なので、これは入らない。では、電話番号はどうなのかという辺りが非常にグレーゾーンになっているのが現状です。もちろん、仮に入らなかったとしても、Aさんが持っている冷蔵庫の製造番号で全体として個人が識別できれば、当然これは個人情報に入ってしまうということです。

3.「個人情報保護法における遺伝情報の位置付け」とあります。遺伝情報は、おおよそ唯一無二、終生不変のものですので、指紋等と同じで、特定の個人を識別することができるもので、個人識別符号に該当すると通常は考えられると思います。ただし、それが一部とか全部とか、どのような遺伝情報であれば「特定の個人を識別できるもの」になるかについては、科学技術の発展とともに変わっていくようなものではないかと考えております。もちろん双子の場合、2人同じということはいろいろありますが、普通は常識的に考えると、例えば顔写真や顔認証、指紋認証の情報が個人情報に入るならば、遺伝情報も入るのではないかと考えられるということです。

4.「要配慮個人情報」です。要配慮個人情報というのは、これもまた欧米には普通にある規定です。これも今回の個人情報の保護法を欧米並みの水準にするということもあって入れたものです。中身は、人種、信条、社会的身分、病歴、犯歴、犯罪被害情報となっております。この効果としては、一番の違いは、個人情報の取得は、要配慮個人情報の場合は必ず本人同意を得てくださいとなっております。それから、第三者に提供する場合も、あらかじめ本人同意を取ってくださいとなっているので、別に必ずしも情報を移転してはいけないわけではないのですが、事前に本人同意を必要とするというところが、通常の個人情報よりも規制が厳しくなっているということです。

 これについては、7ページの○の3つ目の「要配慮個人情報になると…」と書かれております。今申し上げたこと以外は、他の個人情報と同じ取扱いですので、関連性を有する範囲内で利用目的を変更したり、匿名加工情報に加工して第三者へ提供したりすることが、これは本人同意を得ないでということですが、可能になっております。

 更に、8ページの5.適用除外規定(学術研究の用に供する目的)です。ここの部分は、改正前、改正後も同じ取扱いです。適用除外ということで、そもそもこういう個人情報の規制自体を適用しないとなっているということです。適用除外となる者とその目的が書かれてあり、3つ目に、大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者については、学術研究の用に供する目的であるならば、そもそも個人情報保護法の規制はかからないことになっているということです。

9ページ以降が、「個人情報保護法の改正前後の比較」となっておりますが、これは省略させていただきます。以上が、個人情報保護法の改正の概要です。

○福井座長

 内閣官房IT戦略室への御質問等は、資料56の説明の後に、一緒にお願いしたいと思います。それでは、ただいまの資料4の説明を踏まえ、本タスクフォースで議論すべき論点について、事務局より説明をお願いいたします。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 資料5です。1ページには、論点を取りまとめております。1つ目の論点は、先ほどIT総合戦略室から御説明がありましたが、個人識別符号というのは、「特定の個人を識別することができると認められる情報」とされるもので、その判断要素ですが、一意性や可変性の程度、本人到達性といったものを総合判断して、個人識別符号を政令で定めるということです。

 それから、遺伝情報ですが、先ほど御説明がありましたようにいろいろあります。論点は下に書いてありますが、先ほどの戦略室の御説明を踏まえ、どのようなゲノム情報であれば「特定の個人を識別することができるもの」に該当すると言えるのかということと、科学技術の発展が目覚ましい中で、どのような形で科学的な観点での反映を担保するかが、1つ目の論点です。

2つ目の論点は、要配慮個人情報に対する考え方です。これも先ほど御説明がありましたが、要配慮個人情報とは、人種、信条、社会的身分、病歴等、その取扱いによって差別や偏見、その他の不利益が生じるおそれがあるため、特に慎重な取扱いが求められる個人情報です。論点()としては、ゲノム情報から遺伝性疾患や将来発病し得る可能性が判明しますが、どのようなゲノム情報であれば「要配慮個人情報」に該当すると言えるのか。また、科学技術の発展が目覚ましい中で、どのような形で科学的な観点での反映を担保するかということです。個人識別符号、要配慮個人情報の2点についてです。

○福井座長

 資料6についてはいかがでしょうか。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 資料6は、「海外におけるゲノム情報の取扱い」について日本医療研究開発機構で行っておりますが、ゲノム医療推進に向けた試験的運用・調査を三菱総研に委託してやっている研究の途中経過です。これから変化し得るものですが、現時点での暫定版について簡単に説明いたします。

1.諸外国の個人データ保護に係る法令等を取りまとめております。4つの国や地域をまとめており、それぞれの地域や国において、法令の名前、設立の経緯、目的、適用の範囲、それから個人情報の定義について簡単に整理しております。それぞれ説明いたします。

EUデータ保護指令です。1995年にできて、98年に施行されているものですが、上から2つ目のセンシティブデータの定義や取扱いについてですが、EUの指令においては「特別な種類のデータ」として定義されております。中身は、人種や民族、政治的見解、宗教などがあり、健康に関するデータ等も入っており、これらについては原則取扱いが禁止されております。適用除外ですが、特別な種類のデータは原則取扱いが禁止ですが、ただし、予防的医療、医療診断、看護、若しくは治療の提供の目的のためのもの、又は健康管理サービスの運営のために必要な場合など、並びに守秘義務を負った医療専門家、それから守秘義務を負うその他の者によってのデータの取扱いは適用されないという除外規定があります。

 そして、論点の「遺伝情報等の取扱い」ですが、まず遺伝情報については、現在の指令においては、個人情報に該当するか、それから特別な種類のデータに該当するか、遺伝情報が識別子であるとは明示されておりません。先ほどIT戦略室から御説明がありましたが、現在EUでは、規則の案を議論されているところで、途中経過として以下の方向性が示されているところです。その規則の方向性について説明いたします。遺伝データの取扱いですが、これは個人データとして整理される予定です。遺伝データを特別な種類のデータということで新たに追加すると。これらの情報の取扱いは原則禁止で、適用除外の条件については現在検討中です。そして、遺伝情報が識別子であるかどうかは明示されておりませんが、自然人を識別する要素の1つであるということが述べられております。最後に、匿名化は、再識別不可な方法で識別子を隠すことと定義されております。匿名化されたデータについては、規則の適用外となる。ただ、匿名化や仮名化を行った遺伝情報が規則の適用外となるのかについては明示されていないところです。

 次に、英国の状況です。英国のデータ保護法です。まず、センシティブデータの定義ですが、やはり人種や民族や政治などいろいろあり、健康状態というのが入っております。その取扱いについては、要件を満たす必要があるということで、適用除外の欄を見ていただければと思います。センシティブな個人データについては、第8条の医療目的のために必要であり、健康専門職又は、それと同等の守秘義務を負う者が引き受けた場合は、適用除外ということです。最後の遺伝情報の取扱いでは、現行のデータ保護法では、遺伝情報が個人情報に該当するか、センシティブな個人データに該当するかについて、また遺伝情報が識別子であるかは明示されておりません。それから、遺伝情報等の定義や取扱いについては今のところ明示されておりません。

 次に、4ページのフランスです。フランスにおいては、特別な種類のデータについては、同じく人種や民族など幾つかあり、健康等に関する個人情報ということで、センシティブデータの中に位置づけられております。原則として、収集・処理が禁止されています。適用除外ですが、専ら医療研究のための自動処理は、委員会(CNIL)への事前の届出や許可、それから収集時の本人通知、本人による処理拒否に関する制度の適用を除外されることになっております。それから、特別な種類のデータの収集・処理などは原則禁止ですが、適用除外ということで、予防医療、医療上の診断、診療又は治療のための投薬、健康サービスの管理、保健衛生に関する職業に携わる方、職業上の秘密保守義務を課された者による処理、それから医療分野における研究に必要な処理などが、適用除外されているところです。

 そして、遺伝情報等の取扱いですが、この法律によりますと、遺伝情報は個人情報に該当するか、又は特別な種類のデータに該当するか、それから遺伝情報が識別子であるかは明示されていないところです。匿名化されたデータについては、この法律は適用されません。そして、遺伝情報の自動処理については、先ほどの委員会(CNIL)の許可が必要です。ただし、医師・生物学者によってなされる処理で、予防医療や医療上の診断、診療又は治療のための投薬を目的とするものは除かれるとなっております。

5ページ目です。アメリカにおいては、そのような個人情報保護法ではなく、医療保険の相互引用性及び説明責任に関する法律のプライバシー規則について整理しております。センシティブデータの定義・取扱いです。それ自体センシティブな情報であると考えられる医療情報が定義をされております。識別子ですが、までの定義がなされております。適用除外は、保護された健康情報の利用や開示については原則禁止されております。ただし、匿名化された医療情報については、適用除外となります。また、研究目的で使用する場合は、本人同意の下、また本人の同意がなくても一定の条件下で適用除外となるという規定があります。

 最後の遺伝情報等の取扱いですが、遺伝情報は健康情報(PHI)の中に含まれるということです。ただ、この遺伝情報が識別子であるかは明示されておりません。また、保護された健康情報の利用や開示は原則禁止ですが、匿名化された場合には適用除外となります。また、研究目的で使用する場合は、本人同意の下、又は本人の同意がなくても一定の条件の下で適用除外となるということです。

 最後のページは、参考となる文献です。ただ、いずれにしろ、この情報については、まだ研究途上で暫定版ということですので、今後、引き続き情報収集に努めたいと思います。以上です。

○福井座長

 御意見を伺いたいと思いますが、最初に本日御欠席の鎌谷委員より、本タスクフォースへの検討に当たり御意見を頂いておりますので、事務局から紹介してください。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 鎌谷委員から頂いたメモについて御報告いたします。

 ゲノム情報を用いた医療の日本の将来に影響する会議と思いますので、簡単に私の考えを述べます。まず、ゲノム医療とは何か、どの範囲を含めるか、除外するかを議論していただきたいと考えます。例えば、がんなどの細胞ゲノム、個人のゲノム、出生前診断、家族のゲノム、人種のゲノム、あるいは感染症などのゲノム検査、将来的にはマイクロバイオゲノムなども含まれる可能性があります。次に、それぞれの関係について把握し、倫理や情報セキュリティの問題がどこに、なぜ及ぶかを議論していただきたいと思います。その上で、国際的情勢も考慮しつつ、どのように規制すべきかを議論していただきたいと考えます。以上です。

○福井座長

 資料4、資料5、資料6ですが、資料5の最初の論点から始めましょうか。「個人識別符号」の所です。「どのようなゲノム情報であれば、特定の個人を識別することができるものに該当するのか」という点についての御意見を伺います。時間の都合で、最初の論点について15分程度、2つ目の論点について15分程度の御検討をお願いいたします。

○別所委員

 最初に、ここの検討の範囲と目的を明らかにしておいていただきたいのです。向井審議官から、個人情報保護法の改正の背景についての説明がありました。基本的に今回の改正は、個人情報の定義の範囲を拡充するものではなくて、明確化するものにすぎないと。これは、向井審議官も国会の答弁でかなり丁寧に説明されています。ここで求められているのは、定義としての個人識別符号、現行の法律の枠の中で、本来であれば明確になっていなかったものを、条文としてそういう符号という立て付けをしたので、符号としての立て付けが、現行に照らしてどういうものなのかを明確にしたいと。そのために遺伝情報に関してはどの程度まで明確になってくれば識別性を保有すると言えるのかどうかについての意見出しを求められていると理解しているのですけれども、そういう理解でよろしいのですか。

○福井座長

 それでよろしいかと思いますが、事務局から何かありますか。

○内閣官房向井内閣審議官

 そのように理解しております。

○別所委員

 資料6に諸外国との比較があるのですけれども、この資料を見るときに皆さんに御注意いただきたいのは、各国によって定義が違っているということです。EUの定義に基づいて、遺伝情報が含まれるからといって、日本における改正後の個人情報保護法に含まれるかどうかは別論です。あくまでも日本の個人情報保護法の定義に照らして、その中に含まれるかどうかが議論されるべきだと考えていますが、その理解もよろしいでしょうか。

○福井座長

 私はそのように理解しています。

○内閣官房向井内閣審議官

 これを日本語に訳すとなかなか難しいです。しかもEUはまだ検討段階で、このようになるとの保証など全くないので、そのようなものだと考えながらやる必要はあると思います。

○武藤委員

IT室に質問いたします。この法律の改正の前に、パーソナルデータに関する検討会を設けられ、議論されている中で、遺伝情報なのか、ゲノムデータなのか、何と表現したらいいのか分からないのですけれども、それらについてどう取り扱うかについての議論もあったと思うのですが、最終的に大綱の中には入らなかったと理解しています。大綱へのパブリックコメントでは、それについて批判的なコメントがあるのも拝読しました。最終的に法改正が終わった今になって、我々に対してゲノムデータも対象だという前提での検討に至っていることについて若干の驚きがあります。

 パーソナルデータに関する検討会の中で、遺伝情報やゲノムデータについては想定されずにこの法律は改正されたと理解してよろしいのでしょうか。もし違うようであれば経緯を教えてください。

○内閣官房向井内閣審議官

 検討会の中で、明示的にゲノムについて議論したことがないのは事実です。ただ、もともとの符号と称するものの中に、1つは記号(符号の類いの符号)と、あとは身体的特徴みたいなものも入っているということです。その身体的特徴は、例えば指紋とか顔認証なども入るものですから、議論の前提として遺伝子は当然入るのだろうけれども、遺伝子はそう簡単ではないよな、という話はみんなが思っていました。そんなに簡単ではないよなという話については、要するに遺伝子が全部あれば当然個人を特定してしまいます。一方でその一部についても、個人というよりも人に伝わっていくという点において、個人だけでは処理し切れないのではないかという議論もありました。結局のところ、そこの所は、漠然と個人を識別するという定義からすれば、当然これが入ることは前提としつつ、どうするのかねと。と、いうのは今後の議論ですねということになっています。ここから先は検討会とかそういうのではないですけれども、ゲノム自体は特別法が将来は要るでしょうねという議論を中ではしていました。

○高田委員

 この法の適用範囲についてです。そもそも本法が施行された時点で、適用除外の所に、大学その他の学術研究を目的とする機関、若しくは団体、またそれに属するもの、学術の用に供するものは適用除外であるはずなのですけれども、これは現行法でもそのとおりと承知しています。この研究分野においては三省指針があります。これは、そもそも適用除外であるにもかかわらず指針の段階で、この法律の施行に併せて改定されています。個人情報保護法に基づいた改定がなされて、それで縛りを付けている。要するに、法律の適用除外である範囲に対して、その法律に基づいたガイドラインが課せられているという矛盾があります。

 今回改正が行われたときにも、厚生労働省の事務局から適用除外のことを強調して提示されたにもかかわらず、多分この改正法に基づいて、また三省指針の改定等が行われるのかと考えます。そうすると、学問の自由という憲法で保障されていることに基づくこの適用除外というのが、今後更に独り歩きをして、適用除外でない形で進んでしまう矛盾が更に続くことになると思うのです。ここの矛盾は、この段階で解除するなり、対応を考えるなりしていただかないと、ますます研究の首を絞めることになって、世界から遅れている日本が、もっと悪い状況になっていくと思われます。

 そこのところをきちっと、少なくともこの段階で整理しておかないと、法律の所掌する範囲外であるのに、法律が実質束縛している状況にあるのではないかと思います。これはIT戦略室なのかどうか分からないのですけれども、ここで考えていくことなのかも分かりませんけれども、その点を十分議論する必要があるのではないかと思います。ビジネス関係ではなくて、研究に関する領域がそうなるであろうということです。

○福井座長

 今の点について文部科学省なり、事務局なりで情報提供はありますか。

○文部科学省松岡研究振興戦略官

 文部科学省です。ただいまの御指摘は、現状の三省指針において、学術研究をどう捉えるかという問題があります。さらに、IT戦略室の説明の中にありましたけれども、主体によって適用される法律が異なります。このため、設置主体によって学術研究の取扱いが違うということがあります。研究をしていく場合には、設置主体としていろいろな研究主体が入って一緒にやっていきます。その後はデータの共有などがありますので、統一したルールの中で研究を円滑にするという趣旨で、学術研究を除外せずに三省指針を作っている状況です。

○高田委員

 それだと答えになっていないのかなと。独法とか国立大学といった所の法律は、このピラミッドでいくと右側に当たる部分です。そういう所は、その法律の中の個人情報の扱いに関する部分の適用になるのでしょうけれども、基本的にその上の部分であまねくカバーする部分においては、この適用除外というのが広くカバーされることになるのかと思うのです。三省指針が個人情報保護法の2005年の施行に併せて改定されたときには、ほぼ個人情報保護法に合わせた形に全て修文された形で改正されたのを記憶しています。

 今回もそれが適用されると、法律上は研究の中で個人識別符号等々の適用があるべきでない研究の分野に、実質的にはそういう扱いをしなくてはいけない。それから要配慮情報等々の扱いも、全部そういう縛りが入ってきて、実質的にはこの法律の適用除外では全くなくなってしまう現実がまた生まれてしまう。継続して縛りが行われてしまうのではないかということは解決にならないのではないかと思うのです。三省指針の改定のときに、中心になるのがライフサイエンス課だと思うのですけれども、そこがその方針で今後も行くということなのでしょうか。

○福井座長

 本日は全て結論を出す目的ではありません。先生から頂いた御意見は大変重要な視点だと思いますので、次回以降の検討時に必ず扱う方向でやりたいと思います。

○高木委員

 資料51枚目の論点の下のほうに、「どのようなゲノム情報であれば、特定の個人を識別することができるものに該当すると言えるのか」というのが挙げられています。私は、バイオインフォマティクスのゲノム解析を専門としています。その観点で申しますと、この論点に少し違和感を感じます。

 どういうことかと申しますと、同じページの上のほうに、「特定の個人を識別できるもの」であるかどうかの判断要素として、 があります。「個人と情報の結び付きの程度(一意性)」「可変性」「本人到達性」とあります。現在のゲノム解析の状況を考えると、ゲノムを一意に決めることが情報技術その他を含め、試料調整を含めてなかなか難しい状況があります。本質的にそういう情報であっても、現在の技術レベル、あるいは近い将来では、これがなかなか難しいと言えます。

2番目の「可変性」は上の話と関係します。実際には少し変異も入ったりしますし、それを厳密に同定するのはなかなか難しい。一番大きいのは、3番目の「本人到達性」です。現時点では、そのためのデータベースみたいなものはありませんので、どこかからそのゲノム情報を入手して、うまく処理してシーケンスを決めたとしても、誰に該当するかというデータベースがありませんから、本人には到達しようがない。こういう観点で、今の3要件がなかなか満たせていないというのが現状の技術レベルだと思います。そういう意味での論点が少し違うのかと思っています。

○辻委員

 ゲノム医療、あるいはゲノム医療研究の現場にいる立場から感じることをそのまま述べます。今回の改正個人情報保護法にしてみても、法体系にしてみても、ゲノム医療あるいはゲノム医療研究の現場をきちっと想定して、それが適切に進むような形で設計されているとはとても思えません。ほとんどそこに配慮されていないと思います。

1つ強調したいことは、ゲノムの研究で今後一番役に立つのは、これまで分からなかったような病気の原因が分かる、あるいは新しい治療ができるという患者さんの医療に対する大きな貢献が期待できるところだと思います。ただ、それを実現するためには、ゲノム研究というのは、一研究室でできるものではなくて、難病であれ、がんであれ、生活習慣病であれ、グローバルに世界の研究者が協力し合って、データを共有し、なおかつ競争もするのですけれども、協力もする。データの共有をすることによってサンプルサイズを大きくすることにより、検出力が飛躍的に大きくなる。それによって研究が進むことがあります。そこを是非理解いただきたいと思います。

 これは、単に研究者のエゴということではなくて、病気に対して新しい、本当に良い貢献をしたいと思うと、これはグローバルな協力体制が絶対に必要であって、そのためにはデータベースの充実とか、第三者提供とか、データの共有ということが必須である。米国のNIHは一昨年だったと思いますけれども、データ共有の推進に関するポリシーを表明しています。それを強力に推進することが医療の研究を発展させるということで進めています。そういうことからすると、今の議論はこういう状況とかなり乖離したところでの議論になってしまっていると考えます。

 もしこういう議論が個人識別情報であるかどうかとか、非常に狭い所での議論になると、日本はグローバルに協力できなくなることになり、世界から取り残されてしまうことになることが恐れられます。そういうことからすると、医療・健康研究開発の全てのゲノム分野でも世界をリードするという、先ほどあった基本的な考え方の4番に書いてありますけれども、こういうことは全く実現もできないし、むしろ世界から取り残されてしまって様々な成果を海外からの輸入に頼るということになって、患者さんの医療に対する貢献ができないということ、あるいは国益を害するとか損なうということに至るという状況があることを是非御理解いただきたいと思います。

 もう1つ指摘しておきたいことは同意の範囲です。同意があれば可能ということではありますけれども、そこの定義は大分厳しくなっています。やはりこういう状況であると、ブロードなコンセントを頂くことが今後は必要になってくるだろう。どこまでブロードをやればいいかということは議論だと思います。インフォームド・コンセントの扱い方も、ブロード・コンセントを取り入れる考え方でやっていくことのほうが、全体としては発展するだろうと思いますので、その2点を指摘させていただきます。

○末松委員

 辻先生から御指摘のあった点とほぼ同じなのですけれども、ちょっと違った切り口でお話をさせていただきます。今回の個人情報保護法で個人識別符号が設けられて、遺伝情報が個人識別符号として位置付けられた場合に、具体的にどういうことが現場で起こるのかという別の話をさせていただきます。今回の法改正で是非お願いしたいことは、人々の遺伝に関する情報を保護することはもちろん大変重要であると認識しています。それを前提として、先ほどからお話が出ている次世代医療の、ゲノム医療の実現のために遺伝情報の活用が是非とも必要であるという部分もあります。是非そういうバランスの取れた規制を実現していただきたいというのが私の意見です。

 具体的に、困る場合の分かりやすい例を2つ申し上げます。第1は、我が国ではゲノムコホート研究というのが、今まで大きなお金を使って行われてまいりました。このゲノムコホート研究の日本の実績等に対する期待は世界的にも大きいわけです。これまで多大なコストや時間、あるいは手間暇をかけて、50万人以上の方々から、これはいろいろなサイトで全部合わせていくと、そういう方々から、皆さんの生体試料を収集し、遺伝情報を得たり、あるいは遺伝情報以外のサンプル情報をいろいろ頂いております。もし今回こういう形で個人識別符号ということになると、こういう方々から再度ICを取らなければいけない可能性が出てくるということです。これは現実的に非常に難しいのではないかと考えています。これらの試料がどれだけ重要かというのは、全てを本日はお話いたしませんけれども、辻先生の御意見にもつながるところかと思います。

2つ目は、先ほどデータシェアリング、データの共有の御指摘がありました。希少疾患とか難病だけではなく、未診断疾患という患者さんがいます。つまり病気なのだけれども、診断が付いていない人がいます。この方たちのゲノムを解析したら全部分かるのではなくて、ゲノムを解析していくと、疾患遺伝子の候補が幾つか最後に絞られてきます。最後の診断のところは、フェノタイプ検査が非常に重要になります。ここの段階になると、国内の異なる医療機関同士の情報共有、場合によっては超希少疾患の場合には外国と直接その情報をやり取りして、同一の遺伝子上に異常があって、かつ複数の表現型と言うのですけれども、表の症状に出てきたり、あるいは血液のデータに出てきているようなものが一致する例が2例以上ないと確定診断になりません。n of one problemと呼ばれていて、1例だけで医師が対応しても確定診断にならないので、絶対に治療にも結び付きません。こういう患者さんたちには大きなマイナスのモーメントが働くだろうということで危惧しています。

 私から出す例はこの2つですけれども、内閣官房IT総合戦略室をはじめとして、関係府省の皆様におかれては、ゲノム医療を実現することによって救われる方々が非常にたくさんおられることを考えて、是非適切な規制にしていただきたいと切に考えております。

○小森委員

 日本医師会の小森です。先生方と思いを共有するものであるとは思います。特に辻先生、末松先生の視点は重要であると思っています。つまり、車が走るための一定のルール、末松先生がおっしゃったようなバランスのある規制が重要だと思っています。アメリカでも当然、HIPAAと同時にGINAがあるということです。我が国にはGINAはないわけですので、その取扱いは先ほど佐々先生もおっしゃいましたけれども、このことは是非議論していただきたいということが1点です。

 もう1つは個人識別の話が出ていますけれども、血縁者と家族を同定する試料でもあるわけで、その観点のお話が本日はなかったので、そのことも是非、議論に入れていただきたいと思います。この2点を要望しておきます。

○斎藤委員

 私は、女子医大で遺伝子医療センターという、患者さんの診断をして、先進的な研究を患者さんにフィードバックするような立場におります。新しくゲノム研究が進歩して、日本がかなり立ち遅れながら進んできている。それを、これからどんどん日本がリーダーシップを取っていく上で、個人情報保護法の改正の状態で、ゲノム情報を個人情報として取り扱っていくと、研究で出てきたものを患者さんが全部知りたいと。そしたら、個人情報だから研究者より患者さんのほうに全部提供しなければいけない。実際に現場では研究の進歩というよりは、患者さんへの対応だけに忙殺されてしまうような状況が起こってきます。患者さんに知らせるとまずい問題も中には出てくるかもしれない。そういう不確かな問題まで提示しなければいけないという混乱が出てくるかもしれないと考えます。

 一方で、新しい研究というのはどうしてもデータベースの構築をして疾患における日本人のゲノムデータをきちんとしていかなければいけない。それも個人情報保護法でかなり縛られてしまうことの心配があります。

○堤委員

 先ほどの武藤委員の御質問にも絡むと思うのです。辻先生や末松先生がおっしゃったように、研究でのゲノム情報の利用というところと、法律を改正するというところの議論が余りにも接点がなさすぎたのかなと。私みたいな素人が見ていても、幾ら何でもちょっと今の時期だと遅すぎるのではないですかという感じを持ちました。今言えることは、物理的な問題として、個人識別情報に当たるのかどうかということはクリアしなければいけない。それから向井審議官も言っていたように、新しいゲノム法が要るのかということも念頭に入れて議論すべきだろうと考えます。その新しいゲノム法というのは、ゲノム医療を進めるためにどういう仕組みが必要なのか、先ほどから出ているような差別があっては困りますよねと。そういう大きな枠組みを提示するような中で議論が進めばいいと思いました。

○福井座長

 向井審議官いかがですか。

○内閣官房向井内閣審議官

 いろいろな御意見の中で、かなり誤解されていると思われるのがかなりありますので言っておきます。ゲノムが個人識別符号に入るか入らないかにかかわらず、患者の氏名が入って、その情報にゲノムが付いていれば、これはそもそも個人情報なのです。今議論されているのは、正にそれは改正する前から個人情報であって、単体だけで個人情報かどうかということであって、もともと患者さんの氏名と、例えばゲノムが入っていれば、別にゲノムでなくても診断情報でもいいのですけれども、それ自体は個人情報なのです。そういう場面の話ではないということが1点です。

 いわゆる個人情報保護法の体系ですけれども、ピラミッドの上にあるのは理念だけですので、個人情報の定義からして、全て個人情報保護法と、国の機関の個人情報保護法と、独立行政法人の個人情報保護法とでは定義からして違います。したがって、今回の改正部分というのは、全て民間の部分であって、研究機関はそもそも適用除外ですので、個人情報保護法だけで言うと、研究機関以外のゲノムを扱う人の問題にしか、なり得ない。そこから先の問題というのは、実は国の機関の個人情報保護法とか、独立行政法人の個人情報保護法をどのように改正するのかしないのかという問題になるということです。

○福井座長

 学術研究の所と、実用化の所を、もう少し問題点をクリアにしないと、学術研究のほうが私たちも含めてかなり萎縮してきてしまっているのも事実だと思います。今後の議論でそういう所も詰めていければと思います。

○武藤委員

 今、クリアにしていただいた点の確認です。今回の法改正は、私立の研究機関の学術研究は除外となり、そちらはゲノム指針の縛りがあるという整理になります。しかし、独立行政法人等個人情報保護法もこれから改正されていくのだと思いますが、もともとそちらは学術の適用除外については違う書きぶりになっていますよね。ですから、今心配していることは、国立研究開発法人や国立大学法人にどういう影響が行くかということです。先走っているかもしれませんが、現時点で心配しているということをお伝えします。

 それから今回の法改正の中で、是非保護を検討してほしいと思っているのが、治験で収集されるゲノムデータです。治験は薬機法の対象ですので、治験依頼者である民間企業の製薬企業がゲノム薬理学や付随研究のために独自に集めておられるゲノムデータの取り扱いは、ゲノム指針の対象となったり、ならなかったりしています。「ゲノム薬理学を利用した治験について」という通知が出されていましたが、よく分からない状況なので御検討いただきたいと考えています。

○小森委員

 我が国においては、いわゆる学術研究と言っても、基礎的研究は明確に適用除外に該当するのだろうと思います。これから重要なことは臨床研究なので、その臨床研究については、ここでしっかり議論をして、これができるためにはこれは駄目だということを明確にするということなのだと思います。今の内閣官房の話では、ここの部分はしっかり議論しておく必要があるだろうと思います。

○福井座長

 本日は大変時間が短くなって恐縮ですけれども、また議論を続けていきたいと思います。ただ時間的な制約があって、12月末までに本タスクフォースとしての意見を取りまとめていただきたいということです。第2回は事務局と相談し、本日の議論の整理をさせていただきながら進めていきたいと思います。本日の議事は以上となります。事務局から何かありますか。

○厚生労働省椎葉厚生科学課長

 先ほどの論点の2点目の要配慮個人情報に関する議論に今回時間が取れなくて恐縮です。御意見などをメールで頂ければ、こちらのほうで整理いたします。次回は122日を予定していますので、それまでにはまとめて整理させていただきます。委員の先生方には、改めて開催場所などを含めて御連絡させていただきます。

○福井座長

 それでは、本日はこれで閉会といたします。ありがとうございました。


(了)

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