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2015年11月11日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第111回議事録

○日時

平成27年11月11日(水)9:30〜10:31


○場所

厚生労働省講堂(低層棟二階)


○出席者

西村万里子部会長 野口晴子部会長代理 印南一路委員 田辺国昭委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 石山惠司委員
中川俊男委員 松原謙二委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
加茂谷佳明専門委員 土屋裕専門委員 吉村恭彰専門委員
<事務局>
唐澤保険局長 谷内審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 眞鍋医療課企画官
三浦保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○次期薬価制度改定に向けて

○議事

○西村部会長

 それでは、ただいまより第111回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず本日の委員の出欠状況について報告します。本日は、全員御出席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 次期薬価制度改革に向けて、市場拡大再算定、基礎的医薬品、新薬創出・適応外薬解消等促進加算について、検討していきたいと思います。

 初めに事務局より提出資料の説明をしていただき、その後に、専門委員より提出資料の説明を続けて行ってもらいます。

 薬剤管理官、説明をお願いいたします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 中医協薬−1をごらんください。

 次期薬価制度改革に向けてということであります。

 スライドの3枚目であります。市場拡大再算定についてでございます。新薬収載時の予測販売額の分布ということで、まとめさせていただきました。13年から27年8月に収載された539成分は、収載時にどの程度の予測販売額を示していたかということをまとめたものでございます。

 左に金額ごとに成分数を示してございます。

 右にそれをパーセンタイルで分けたものを記入してございます。

 スライドの4枚目でありますけれども、市場拡大再算定の対象品目の収載時の予測販売金額について、市場拡大再算定が行われたかどうかを示してございます。

 横軸に収載年度を示してございまして、縦軸に予測販売金額でございます。

 予測販売金額については、スライドの3枚目に入っているものと同じでございますけれども、その中で、赤字のものが、市場拡大再算定を受けたことになってございます。これを見ていただけると、予測販売金額が低いものほど、再算定になっていることがわかるかと思います。

 スライド5枚目は、年間販売額が巨額な品目のあり方についてということで、前回、中医協委員からいただきました、御意見をまとめてございます。

 巨額の水準については、例えば100億円以上あった医薬品がどのぐらいあるのか、具体的なデータに基づき議論する必要があるということ。

 今のところ、原則150億以上、2倍以上という一律の基準になっているが、例えば市場規模に応じて倍率を段階づけというのは、細分化してはどうか。

 類似薬効比較方式の品目についても、原価計算と同様の扱いにするほうがいいのではないかといった御意見をいただいております。

 対応の方向性として、まとめてございますけれども、市場拡大再算定において、年間販売額が巨額な品目については、現行の市場拡大再算定の要件とは異なり、別の要件を設定することについてどう考えるか。

 別の要件を設定する場合、巨額の水準はどこにすべきか。

 巨額の際の市場拡大の基準倍率、現在は2倍以上となっていますけれども、その引き下げについて、どう考えるか。

 算定方式による違いについて、先ほど申し上げました、原価計算、類似薬効比較方式について、どう考えるかということでございます。

 スライドの7枚目以降が、その関係の参考資料でありまして、前回お示ししたものでありますので、説明は省略させていただきます。

 続きまして、基礎的医薬品についての資料を用意してございます。スライドの14枚目が医薬品産業強化総合戦略でありますけれども、長期間にわたる薬価収載されており、累次にわたる薬価改定を受けているものについては、最低薬価では供給の維持、製造設備の改修を含むということでございますが、それらが困難な品目や、以前に不採算品再算定を受けた品目も含め、基礎的医薬品の要件を明確にした上で、薬価上必要な措置を検討するとなってございます。

 スライドの15枚目でありますけれども、前回の業界意見と中医協委員の指摘ということで、まとめてございます。

 基礎的薬品の選定要件として、薬価収載からの期間が長く、ガイドラインに記載されているなど、臨床上不可欠な品目や、採算性が低い品目が基礎的医薬品として考えられるということでございます。

 不採算品再算定や最低薬価での対応のみでは不十分である。改定を繰り返せば、いずれ不採算に陥ることから、薬価を維持するルールの導入を検討していただきたいということが、業界意見から出てございます。

 中医協委員の意見としまして、不採算品再算定や最低薬価のルールがあるので、別の仕組みではなくて、現行の制度の中で、個別に対応すべきといった意見がございました。

 長期間臨床現場で使用されている医薬品が、採算をとれないという理由で供給停止になってしまうことは問題であり、何らかの仕組みが必要ではないかということであります。

 基礎的医薬品については、明らかにした上で、検討していく必要があるといった御意見をいただきました。

 スライドの16枚目でありますけれども、現行制度と基礎的医薬品の考え方についてということで、前回の当部会での議論を踏まえて、事務局で整理してございます。

 最低薬価については、剤形ごとにかかる最低限の供給コストを確保するために、成分に関係なく、剤形ごとに設定しているということでございます。

 不採算品再算定については、保険医療上の必要性が高いということ、最低薬価が設定されていない、もしくは最低薬価では採算がとれないものでありまして、薬価が著しく低額であるため、製造販売業者が製造販売を継続することが困難であるものということで、整理してございます。

 その上で、基礎的医薬品については、制度の位置づけとしては、現行の不採算品再算定、最低薬価になる前の薬価を下支えする制度ではないかということでございます。

 対象品目の要件としては、保険医療上の必要性が高いということ、医療現場において、長期間にわたり、かつ広く使用されていることから、有効性・安全性が確立されているものということであります。継続的に市場への安定供給を確保するためには、製造設備の改修も含めて、そういったことが必要なものということで、まとめてございます。

 スライドの17枚目は、対応の方向性としてまとめてございますが、基礎的医薬品については、現行の不採算品再算定、最低薬価になる前の薬価を下支えする制度として位置づけてはどうか。

28年改定においては、試行的な取り組みとして、累次の薬価改定を受けた結果、市場実勢価格と薬価が乖離していない医薬品であって、古くから医療の基盤となっている治療領域の医薬品や、過去に不採算品再算定を受けたことのある医薬品を対象として、その薬価を維持することとしてはどうかということであります。

 その際、一般的なガイドラインにも記載されていないものや、特定の医療機関のみで使用されているものなど、汎用性のないものについては、除くこととしてはどうかということであります。

28年の対象品目については、薬価算定組織に基礎的医薬品の該当性等の確認を求めた上で、中医協において、最終的に決定することとしてはどうか。また、次回改定以降については、今回の対応を踏まえつつ、基礎的医薬品の考え方に対して、引き続き検討していってはどうかということでまとめてございます。

 次に新薬創出・適応外薬解消等促進加算についてでございます。

26年度の診療報酬改定の附帯意見におきましても、新薬創出加算について、真に医療の質を向上に貢献する医薬品の国内研究・開発状況や財政影響を確認・検証するとともに、当該加算の対象品目のあり方等、現行方式の見直しについて、検討することとなってございます。

 スライドの21枚目、骨太の方針2015においては、成長戦略に資する創薬に係るイノベーションの推進、真に有効な新薬の適正な評価等を通じて、必要な措置を検討するとなってございます。

 スライドの22枚目が、医薬品産業強化総合戦略でございますけれども、そのうちのイノベーションの推進の中に、イノベーションの評価があります。

 それらを具体的に抜粋したものが、スライドの23枚目でありますけれども、保険償還価格におけるイノベーションの評価ということで、各種の加算制度を創設・拡充してきたが、引き続き、めり張りをつけた薬価制度により、イノベーションの適正な評価をさらに進めることが重要だと書いてございます。

24枚目が、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の経緯でありますけれども、目的としましては、市場実勢価格に基づく薬価の引き下げを一時的に猶予することにより、喫緊の課題になっている適応外薬等の問題の解消を促進させるとともに、革新的な新薬の創出を加速させることということで、25年に中医協に了解をいただきました。

22年から試行が導入されまして、24年、26年にも、試行を継続という経緯でございます。

 スライドの25枚目が、新薬創出加算の対象ということで、対象となる品目については、新薬であり、後発品が収載されていないもの。

 また、市場の乖離率が加重平均率を超えないものであります。

 再算定の対象でないものであります。

 加算額はここに書いてあるとおりでございます。

 企業に求められる要件として、医療上の必要性が高い未承認薬・適応外薬検討会議の検討結果を踏まえ、開発要請された品目の開発に取り組んでいる、または真に医療の質の向上に貢献する医薬品の研究開発を行っていることということになってございます。

 スライドの26枚目は、そのイメージをまとめたものであります。

27枚目は、加算額についてまとめてございます。平成26年度で見ますと、790億円の新薬創出加算の額がありますけれども、その後、24年ごろから、過去の新薬創出加算の控除額が戻ってきておりますので、24年で130億、26年で220億ということになってございます。

28枚目は、対応の方向性でありますけれども、国内の未承認薬・適応外薬の開発状況等を踏まえ、現在、試行を継続している新薬創出・適応外薬解消等促進加算の試行のあり方について、どう考えるべきかということでまとめてございます。

 スライドの29枚目、30枚目、31枚目については、各企業の新薬創出加算と開発要請等の対応の状況についてということで、まとめてございます。

○山田医薬・生活衛生局審査管理課長

 医薬・生活衛生局審査管理課長でございます。

33枚目のスライドから、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議の検討結果に基づく開発要請等の対応について、御説明をさせていただきます。

 検討会議の概要について、御説明をいたします。33枚目、34枚目のスライドをごらんください。

 未承認薬迅速実用化スキームといたしまして、一定の要件を満たす海外未承認薬についても、対象を拡大しているところでございまして、本年7月より、第4回募集として、引き続き、随時募集を受け付けております。

 募集回数ごとの受付数と開発要請、または公募の数につきましては、第1回が374件、第2回が290件、第3回は146件の要望を受け付け、そのうち、第1回165件、第2回86件、第3回20件の開発要請及び第1回20件、第2回17件、第3回3件の開発企業の募集を行っているところであります。

 次に要望募集の回数ごとに、進捗を御説明いたします。

 第1回要望につきまして、スライドの35枚目をごらんください。未承認薬86件、適応外薬288件の計374件の要望を受け付け、医療上の必要性について検討を行った結果、合計185件について、医療上の必要性が高いとして、開発要請または公募がなされ、その全てが開発に着手しております。そのうち、154件が承認まで至っている状況であります。

 なお、開発要請等を行った、適応外薬128件の内訳ですが、治験を行っている品目が67件、公知申請を行っている品目が61件となっております。このうち、110件が承認済みで、その内訳は、治験を行った品目が49件、公知申請を行った品目が61件となっております。

 スライドの36枚目は、分野別の内訳を示したものになります。

 第2回要望について、スライドの37枚目をごらんください。未承認薬50件、適応外薬240件の計290件の要望を受け付け、先月14日の検討会議までに、合計103件について、医療上の必要性が高いとして、開発要請または公募がなされ、公募で手が挙がっておりません2件を除く101件が開発に着手されております。そのうち、計64件が承認まで至っている状況です。

 なお、開発要請等を行った適応外薬77件の内訳ですが、治験等を行っている品目が42件、公知申請を行っている品目が35件となっております。このうち、56件が承認済みで、その内訳は、治験を行った品目が24件、公知申請を行った品目が32件となっております。

 スライドの38枚目は、分野別の内訳を示したものでございます。

 第3回要望につきまして、スライドの39枚目をごらんください。第3回要望からは、随時要望を受け付けておりまして、おおむね半年ごとに取りまとめて、検討を始めております。

 昨年末までの第3期取りまとめ時点で、計146件の要望を受け付け、先月14日の検討会議までに、計17件が医療上の必要性が高いとして、開発要請等がなされ、公募で手が挙がっていない1件を除く16件が開発に着手されております。そのうち、適応外薬1件が承認まで至っている状況でございます。

 なお、右側の円グラフは、要望品目の分野別の内訳を示したものでございます。

 また、その後ろに、公募品目の一覧をおつけしております。

 私からは以上でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして、専門委員より提出資料の説明をお願いいたします。

○土屋専門委員

 専門委員の土屋でございます。

 それでは、新薬創出加算が適用された品目を有する製薬企業の新薬創出に対する取り組み、成果について、業界で実施しましたアンケート結果などを用いて、御報告いたします。

 資料の2ページをご覧ください。これは新薬創出等加算のコンセプトを示したスライドです。後発品への置き換えが加速する中、新薬を継続的に開発していくためには、特許期間中の新薬から得られる原資を次の新薬開発へ投資するサイクルを、今まで以上に加速しなければならないことは、これまでも説明させていただいております。

 3ページ、4ページは割愛します。

 5ページをご覧ください。現在、試行中の新薬創出等加算の成果について、ドラッグラグの解消と未然防止に向けた、製薬企業の実際の取り組み状況を御説明いたします。

 6ページをご覧ください。新薬創出等加算で得た原資を、真に医療の質の向上に貢献する医薬品の開発へきちんと投資しているかを確認するため、当該加算適用品目を有する各社に調査票を送付し、開発品目及びそれらに係る開発費など、ここに示した3項目について調査いたしました。

 その結果を2年前の調査結果と比較しました。ここで、各委員の皆様には、今回の調査は、開発品目並びにその研究開発費など、通常、企業にとって最大の機密事項についての調査であり、情報の収集、公表には、限界がある点を御理解いただきたいと思います。

 7ページに、今回の調査結果を示しております。

 8ページは、前回の結果です。

 7ページの1の表に、国内開発品目の状況を示しましたが、未承認薬・適応外薬検討会議や学会等からの要望対応品目A及び医療の質の向上に貢献する医薬品Bの開発品目総数は800品目以上であり、前回調査より若干増加していました。

 開発費につきましては、2の表ですが、これらの医薬品の国内開発に年間約3,100億円を投資しているという結果であり、こちらも前回の調査結果より増えておりました。

 9ページをご覧ください。注目すべき点として、前回調査と比較をして、世界同時開発品目が大きく増加していました。開発品目総数から、要望対応品目Aの数を除いた、真に医療の質の向上に貢献する医薬品B669品目のうち、世界同時開発品目の割合は337品目と、半数を超えており、将来の未承認薬の発生を未然に防ぐ取り組みが進んでいることをしっかりと表しております。

10ページをご覧ください。これは8月26日の業界代表の意見陳述において説明された図ですが、このように、企業の取り組みの成果として、海外初承認から日本の薬価収載までの期間、ドラッグラグは、2010年以降、短縮していることを示しております。

11ページをご覧ください。先般、対象品目6品目が指定されました、先駆け審査指定制度のリストです。実際には50品目の申請がなされており、このことは、これだけ多くの革新的新薬候補が、世界に先駆けて、日本での開発を目指していることを示めしております。

12ページからは、新薬創出等加算の成果として、製薬企業が、医療の質の向上に貢献する新薬の研究開発に取り組んでいる状況を紹介いたします。

13ページ、14ページには、ヒューマンサイエンス振興財団が選定した60疾患に関して、2010年度、2014年度における治療の満足度、治療に対する薬剤の貢献度をそれぞれ示しました。2010年度と比べ、2014年度は、全体に右上、特に薬剤貢献度が上がっている傾向が見えます。しかし、いまだ薬剤貢献度、治療満足度が低い領域、疾患は多数存在しています。

15ページには、一例として、最近の希少疾患用医薬品の指定状況を一覧で示しております。我々はこれらの疾患に対する新薬開発にも取り組んでおります。

16ページでは、薬剤貢献度、治療満足度が低い疾患の治療薬の開発への挑戦の例として、アルツハイマー病に対する新薬開発状況について、紹介をしています。現在、アルツハイマー病の治療薬は、4成分が承認されておりますが、さらにその原因療法の開発に向け、既存薬と異なる新規作用機序の新薬を長年にわたって研究してきています。

 水色の棒グラフで示しますように、開発中止件数も多いですが、一方、新規開発件数も増加しております。このようにアンメット・メディカル・ニーズが高い疾患の治療薬の開発は、難易度が高いにもかかわらず、製薬企業が果敢に挑戦を継続していることを御理解いただきたいと思います。

17ページをご覧ください。新薬創出等加算のコンセプトは、特許期間中の新薬の収益を研究開発に再投資することで、革新的新薬の創出を加算させるとともに、未承認薬・適応外薬やドラッグラグの解消を実現させるものであります。

 今回の調査で、新薬創出等加算の成果として、我々製薬企業が世界に先駆けて国内で革新的新薬の開発に取り組んでいる状況を確認いたしました。今後、後発品への置きかえがますます加速されることを踏まえると、新たな新薬を継続的に生み出すための研究開発原資の確実な確保が可能となるよう、現在、試行的導入にある新薬創出等加算を、現行の要件のまま、維持・継続すべきであると考えております。

 最後のスライド、18ページですが、我々製薬産業は、既にある未承認薬・適応外薬の開発要請や公募品目への対応を行うことはもとより、国内において、革新的新薬の創出に取り組むことが、将来、日本におけるドラッグラグを生じさせないことにつながると考えており、この点を御理解いただきたく、お願いいたします。

 以上でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの説明について、御意見、御質問等がございましたら、お願いいたします。

 松原委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 御説明ありがとうございます。

 私ども医療の現場を預かっている者としましては、とにかく患者さんにとってよい薬、効く薬、そして、治せる薬を求めております。そういったことにつきまして、大変御努力をいただいていることに対して、感謝申し上げます。今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。中川委員、どうぞ。

○中川委員

中医協薬−1の29番です。新薬創出加算の対象品目を有する企業で、中外製薬からサノフィ、ファイザーと並んでいますが、こうやって見ると、外資が非常に多く使っている。専門委員の皆さん、そういう認識でよろしいですか。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 スライド29に示されているとおり、上位に外資系企業が並んでいます。

 今、土屋専門委員からお話がございましたように、新薬創出等加算を導入した目的の1つに、ドラッグラグの解消とがあります。海外の優れた新薬がなかなか日本に導入されない、あるいは上市までに時間がかかるという状況を解消するための加算であると捉えております。併せて、我が国の制度と市場を、欧米と同様に新薬の特許期間中に、迅速に投資回収が可能となるようにつくり変える必要があったということも、新薬創出等加算のコンセプトであったと思います。

 このような目的を踏まえますと、海外の優れた新薬が迅速に導入されてくることより、我が国の市場における外資系企業のプレゼンスが経過措置的に高まるというのは、御理解を賜りたいと思っているところでございます。

 ただ、このような状況を内資系企業が満足しているわけではございませんし、本加算の目的にはもう一つ、革新的新薬の創出にもあるわけでございますので、若干のお時間、猶予はいただきたいと思いますけれども、我が国をマザーマーケットとしている内資系企業の新薬創出力の向上とその成果は、必ずや得られるものと私どもも確信し、その方向で、対応を進めているところでございます。

 以上です。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 専門委員の方の資料の10番ですが、ドラッグラグが急速に解消しつつあるということを、この棒グラフで示しています。これは、最近、海外で初承認されてから、現在、薬価収載までの期間のことを示していて、未承認薬・適応外薬の検討会議からの要請の薬を除いているわけです。そうすると、新薬創出加算の原資を、それをもって外資系企業が日本市場で開発を非常に急いでいるというか、頑張ってくれているという意味ですか。そう理解していいのですか。主に内資ではなくて、外資の企業が、日本国内で頑張ってくれているということですか。

○西村部会長

 土屋専門委員、お願いします。

○土屋専門委員

 この内訳に関して、内資、外資ということは、今、承知しておりませんので、正確に答えられませんが、いずれにしても、内資、外資ともに、日本における開発の優先度、開発スピードが上がっていることを示していると思います。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 内資と外資を区別したり、差別するつもりは全くなくて、内資であろうが、外資であろうが、日本の患者さんのために頑張ってくれるのは、それはそれでよしとしているのですが、例えば16番のところで、アルツハイマー病に関する新薬の開発件数がございます。これは開発中止件数も多いけれども、新規開発件数も多いということなのですが、新薬創出加算の恩恵をこうむった外資系メーカーが、主にこれに取り組んでいるという意味のパワーポイントですか。そういう意味なのですか。それはちゃんと一致しているのですか。例なのですか。

○西村部会長

 土屋専門委員、お願いします。

○土屋専門委員

 これは1つの例であり、開発品目は、内資、外資も含んでおりますので、特に外資が多いという意味で書いたわけでもなく、また内資が多いというわけでもございません。

○西村部会長

 続けて、どうぞ。

○中川委員

 何度も済みません。どうも資料の一貫性に欠けるのではないかという気がして、外資が新薬創出加算の恩恵を主に受けていて、そして、ドラッグラグの解消も外資がやっていて、しかし、認知症の薬の開発は、そのメーカーがやっているかどうかははっきりしないという資料なので、何となく無理筋な御主張だという気もするのですが、そんなことはないですか。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 中川先生、御指摘のとおり、私どもは、内資、外資というこだわりを持たずに、議論を進めています。世界に先駆けて国民のため、患者さんのために、日本のマーケットにいち早く新薬を出すことに関しては、基本的には、内資企業、外資企業、無差別の議論だと思っております。内資企業、外資企業が日本において世界に先駆けて開発を進めていく土壌作りにおいて、新薬創出等加算等が大きくリードしていくということから、この制度の継続をお願いしたいということでございます。

 一方で、今、内資企業と外資企業の差はどうなのかというご質問に対して、今回、提出しておりませんけれども、バックデータを確認しましたところ、開発品目数で見ると、内資、外資は基本的には半々という結果でございます。

 会社数は、スライド29からの一覧にもございますように、内資、外資、2対1です。開発品目数が半々、会社数が2対1ということになりますと、外資のほうが、内資の2倍の開発品目数があるということが言えるかと思います。ただ、私どもがここにお示ししましたように、未承認薬・適応外薬の品目数は、内資、外資ほぼ半々ということでございます。

 また、学会要望対応という欄をここに設けておりますけれども、学会要望対応品目は、内資の企業のほうが外資より2.5倍、多かったということも、確認をしているところでございます。

 以上で、中川先生の御疑問に回答できたかどうかはわかりませんけれども、冒頭申しましたように、我々としては、内資企業、外資企業がともに日本のマーケットにいち早く新薬を出すということが、制度の趣旨だと考えておりますので、ぜひ御理解を賜れればと思います。

○中川委員

 わかりました。

○西村部会長

 ありがとうございます。

 松原委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 新薬創出加算については、10年前からずっと議論してきたところであります。一番最初のときの議論は、要するに国内の製薬会社さんが頑張れば、その分税金もふえるだろうし、また、世界に対しても貢献できるということで、これを検討しようというところから始まったように記憶しております。当然外国の製薬会社さんに頑張っていただいていることは、国民にとってありがたいことでございますが、もう少し、もう一歩、御努力賜れればと思っております。国内の製薬会社さんへの要望であります。

 もう一点、厚生労働省さんに質問でありますが、26ページです。加算が対象となって、新薬の薬価が決まり、そこのところが加算で保たれます。ピンクの数字の一番大きな○のところ、一旦下がった大きな○のところでございますが、これは何パーセントぐらいを予想されているのでしょうか。

○西村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 具体的にこれは千差万別としか言いようがないのですけれども、ただ、一般的に考えれば、例えば薬価収載が15年だとすると、大体7〜8回の改定を受けることになるかと思いますので、新薬創出加算の改定率は、全体の加重平均乖離率よりも低いことになってございますので、全体が例えば7%、8%だとすると、その平均よりかなり低いということですので、それを7〜8回受けた感じの額になると思ってございます。

○松原謙二委員

 7%の7回分ですか。

○中井薬剤管理官

 7%が全体の平均なので、それより多分低いと思ってございます。

○松原謙二委員

15年たつと、ある程度は低くなることを予想してやっておられるということですか。

○中井薬剤管理官

 一定程度までは下がるかと思います。

○松原謙二委員

 ありがとうございます。

○西村部会長

 ほかにございますか。安部委員、どうぞ。

○安部委員

 御説明ありがとうございました。

 新薬創出加算については、当初、その目的がきちんと果たされているかをモニタリングしていく。その結果を見ながら、新薬創出加算について、継続するかということを検討するということでありますが、今回、厚生労働省からも、専門委員からも示されたところで、きちんとした取り組みが行われているということが、確認できたと思います。こういった確認というのは、継続してやる必要があると考えております。

 1点、厚生労働省に質問をさせていただきます。中医協薬−1の4ページに、市場拡大再算定の対象品目と非対象品目の表が載っております。御説明では、赤く塗ってあるところが再算定対象品目だと言っておりまして、右のほうには、原則150億2倍以上というルールが示されておりますが、4ページのグラフを見る限り、赤いポツがぽつぽつと10個ぐらいありますが、私のイメージでは、市場拡大再算定をしたものは、もっとたくさんあるように印象を持っているわけであります。

 下の注1)注2)で、除外しているものがあると書いておりますけれども、この赤だけを見ると、平成22年度以降、市場拡大再算定の対象品目がないと見えるのですが、この辺を少しわかりやすく説明していただければと思います。

○西村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 その前に、先ほどの松原先生に質問に対して、私は15年と答えてしまいましたけれども、一般的には、後発が出るのは、再審査期間が8年、10年程度だと思いますので、そういう意味でいくと、15年というのは、レアケースだということで、訂正させていただきます。済みません。

 安部先生の御質問に対してですけれども、御指摘のとおり、これについては、予想金額100億円未満のものは、多数あるわけでありますが、それらは資料の体裁上、除外してございます。それ以外にも、近年収載されたものについては、まだ市場に浸透されていないということで、再算定になったものは無いと言うことであります。また、先生の御指摘のとおり、これらは品目そのものが市場拡大再算定の対象になったものだけでございますので、薬理作用類似薬についてのことまで入れれば、市場拡大再算定の対象品目というのは、もう少しふえてくることになっております。

○西村部会長

 続けて、どうぞ。

○安部委員

 わかりました。ありがとうございます。

 それと、前回もこの議論にありましたけれども、6ページにございます、巨額の水準については、どこが巨額というのは、ピンポイントで言いにくいところでありますが、原則150億、2倍以上ということがあるとすれば、比率であるとか、もしくは150億、2倍ということであれば、150億多く売れれば、対象になるということでありますから、額の考え方とか、比率の考え方とか、両方あると思っております。

 今、お示しいただいた、4ページの表などでいくと、巨額というのは、どういうところなのかというと、この表の四角の中で、その中から飛び出ているようなものが対象になると思います。漠然としたイメージでありますけれども、ここについては、少し議論を重ねていかないと、どれがどうのこうのというのは、難しい話だと感じております。

○西村部会長

 今のことに関連して、加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 今、安部先生から、スライドの5に示されました、市場拡大再算定の対応の方向性についてのコメントがございました。本件につきまして、我々専門委員の立場で、コメントをさせていただきたいと思います。

 薬価の再算定は、新規収載時の前提条件が変化した場合に適用するルールであると、我々は理解をしています。主たる効能が変化した場合の効能変化再算定、あるいは用法・用量が変わった場合に対する用法用量変化再算定、先ほども議論がございましたが、採算がとれなくなってしまった場合の不採算品再算定、このように前提条件が変化した場合ということが、市場拡大再算定にも位置づけられていると理解をしております。

 そういう意味から言いますと、類似薬効比較方式で薬価がつけられた新薬につきまして、市場規模拡大の事実のみをもって、薬価を引き下げるということは、私どもは妥当ではないと認識をしているところでございます。

 例えば想定以上に、短期間で販売額が急激に増加する品目も、ひょっとするとあるかもしれませんが、それは、以前に土屋専門委員もお話ししましたとおり、多くの患者様のニーズを満たした結果であると考えております。

 今般の巨額品目の取り扱いにつきましては、仮にそういうものがあるとすれば、当該品目の革新性・有用性を十分に勘案すべきであって、イノベーションの否定につながるような、言うなれば、売れ過ぎたから薬価を下げる、ということについては、専門委員の立場では反対であるということを、改めて述べさせていただきます。

 一方、この場で御議論をいただき、仮に別の要件を設定せざるを得ない方向になった場合、類似薬比較方式で算定された品目を、原価計算方式で算定された品目と同様に扱うということであるとすれば、冒頭に述べさせていただきました、前提条件が変化したという現行ルールの基本的考え方に合致しないと思います。よって、現行ルールの基準の延長線上で本件を議論するのではなくて、例えばでございますが、1,000億円超になったとか、あるいは当初の予測より急激に販売金額が拡大したとか、そのような場合の例外的な、別枠ルールとして検討をお願いしたいと思っております。意見でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 関連する御意見ですか。石山委員、どうぞ。

○石山委員

 関連して、事務局にお聞きしたいのですが、予測年間販売額2倍以上となると、需要が非常に重要な要素となってきます。スライドの4の表に関して、市場拡大再算定対象品となった品目が赤点で示されていますが、予測販売金額が150億円を上回ったもので再算定対象となったのは4つ程度しかありません。再算定対象となる、年間販売額150億円以上という現行のルールで見ますと、このようなことになります。そういう点で、スライドの3を見ると、収載時予測販売額が100億円以上の成分は181もあります。これを500億円以上で見ると、16成分、全体の1割弱となります。このことを踏まえ、今後の議論において市場拡大再算定の要件を検討していくべきと思います。

 あと、今の対応の方向性の原則2倍以上というのは、需要想定というのは非常に重要なので、2倍という倍率は下げるべきではないかという意見です。

 以上です。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 石山先生の御指摘についてでありますけれども、先ほど加茂谷専門委員からお話がありましたが、医薬品の場合は、市場に出た後、効能追加がなされます。新薬創出加算の目的でもありますが、効能追加をちゃんとしていかないと、患者さんのニーズに答えられませんので、そういう場合で、どんどん変わっていくことがあります。そういう意味でいくと、条件が変わってきて、2倍になることがあり得るということでありますので、そういう意味でいくと、通常の製品とは、若干異なる市場というか、そういう観点になってくるのだと思っております。

○石山委員

 効能追加の場合は、再査定が行われるのは当然だと思います。

○西村部会長

 中川委員、お願いします。

○中川委員

 今の5番の対応の方向性のところですが、最近、ソバルディとハーボニーという画期的な薬、かつ非常に高い薬価の薬が出たということで、これからどんどんそういう薬が出てくると思います。そういう意味では、対応の方向性で、要件を新たに見直すことは賛成です。そこで巨額の水準、原則2倍という、両方を見直していただきたいと思います。

 それと、加茂谷専門委員がおっしゃった、類似薬効比較方式の品目について、同様の扱いをするべきではないという御意見ですが、これについても、一律同様の扱いにする、しないではなくて、類似薬効比較方式の品目でも、個別の品目ごとに、中医協で判断する仕組みを設けることにしてはどうでしょうか。そういうふうに思います。

 以上です。

○西村部会長

 御意見ありがとうございました。

 ほかにございますか。幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 専門委員の提出資料について、質問があります。

 スライド7にあります、要望対応品目や真に医療の質の向上に貢献する医薬品品目に対する約3,100億円の投資は、新薬創出・適応外薬解消等促進加算額の790億円に対して、これだけ投資をされたと受け取っておりますが、真に医療の質の向上に貢献する医薬品に対する投資の内訳で、マル1、マル2、マル3は理解できますが、マル4、マル5の品目について、企業秘密かもしれませんが、どのように真に医療の質の向上に貢献したのかについてを、御説明いただきたいと思います。

 それから、スライド10にあります、国内外のドラッグラグ期間の推移についてですが、先ほど中川委員からも質問がありましたが、この加算が創設されて、ラグ期間が68カ月から17カ月と約3分の1となり、一定の成果が表れたということですが、17カ月というラグ期間は、目標を達成したレベルと判断されているのかについて、ご意見をうかがいたいと思います。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、御説明をお願いします。

○加茂谷専門委員

 最初の御質問は、私どもが提出させていただいております、スライド7の真の医療の質の向上に貢献する医薬品、いわゆる【B】の項目の詳細についての御質問と理解していますが、ここで言うところの例えば小児への適用、あるいはオーファンの適用、先ほどもお話にございました、アンメットニーズ対応品につきましては、真の医療の質の向上という議論から言いますと、紛れがないと認識をしております。

 そういう観点から、5の「その他」というところが、委員の御質問の焦点だと思っているところでございます。【B】のその他223品目という記載がございますが、この内容につきましては、前回もこのアンケート調査結果を紹介したときに、位置づけがどうなのかということが御議論になりましたので、その内容につきまして確認いたしました。これらの項目への該当は重複ありでございますので、いろんなところに○がついているわけでございますけれども、その他223のうち、その他だけに○がついている品目は62でございますので、極端なことを言えば、その他というものには、括弧の中にある、新たな投与形態のものや、剤形を変えたりしたものも含まれていることから言うと、真の医療の質の向上に貢献しているかどうかというのは、もう少し中味を見ていかなければならないと思いますが、全体で言うと、○1から○3、さらには新規作用機序も含めて、こちらのほうに、投資の大半を行っていると御理解を賜りたいと思います。

○西村部会長

 どうぞ。

○土屋専門委員

 御質問は4も含めてでしょうか。

○幸野委員

 そうです。

○土屋専門委員

 重複はしておりますが、全体で669品目あるうち、458品目が新規作用機序であるということです。我々製薬企業が新しい薬の研究開発をする場合は、新しい作用機序で、既存の医薬品とは違うメカニズムを持っているものを探していくことが多くあります。それは既存の薬では効かない疾患に対して、新しい薬を創っていくというチャレンジをしているわけです。ここにおいて新規作用機序に基づく医薬品の開発をしているということは、我々が非常にチャレンジングな創薬を行っていると御理解をいただきたいと思います。

 また、その他のところにございます新たな投与経路に関しても、投与経路が変わること、また新しい製剤ができることによって、患者さんの利便性、投与間隔が大きく伸びる等を含めて、薬剤の服用コンプライアンスが上がるメリットも大きくあると考えておりますので、そのような革新性も御理解いただければと思います。

 以上です。

○西村部会長

 2点目のスライド10のラグ期間についてのお考え、御説明をお願いします。

○土屋専門委員

 これはゴールに達しているかという御質問だったと思います。品目の内訳でもお示めしいたしたように、現在、開発中の品目の多くは、世界同時開発となってきています。最終的にドラッグラグはゼロでいく、むしろ日本が先行することを期待しております。今までは、欧米で開発されたものを、外資メーカーが、そのうち日本で開発するという状況でございました。現在はそれが改善しつつあるということがこの中の理由の1つに入っていると思いますので、その点は御理解をいただきたいと思います。これがさらに改善をしていく、また短縮することを、我々は目指していることを申し添えます。

 以上です。

○西村部会長

 幸野委員、続けて、お願いします。

○幸野委員

 今の質問を踏まえ、新薬創出等加算について、コメントを申し上げます。

 平成22年度から、約2,000億円を超える新薬創出等加算がなされ、これを試行的に継続していくかどうかが論点なのですが、それを判断するにあたり、約2,000億円の投資がどの程度の効果を生み出したのかという投資対効果について、この場でしっかりと検証し、議論していくことが必要だと思います。専門委員から開発費にどれくらい投資したかが示されましたが、投資の結果、どのようなアウトカムが生みだされたかを、しっかりと検証していく必要があると思います。議論に出ているように、開発要請品目は企業の努力によってかなり減少しており、それは効果だと思いますし、ドラッグ・ラグの期間が約3分の1に短縮しているということも、効果であると思います。

 事務局にお聞きしたいのは、これまでの約2,000億円超の投資が、目的を果たしたと考えて、試行的継続との判断をされているのかということです。何か違った定量的な投資対効果のデータを基に、これを継続するかどうかについて判断すべきだと思いますが、その辺の見解を教えていただければと思います。

○西村部会長

 薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 まず目的を達しているかどうかということに関して言いますと、先ほどは土屋専門委員からお話がありましたけれども、我々といたしましては、ドラッグラグをなくすということだけではなくて、むしろイノベーションの促進という観点からいくと、日本で開発をしていただいて、むしろ日本のほうが世界に先駆けて承認をして、それを世界に提供をしていく、日本から発信していく。そのために、審査体制も充実・強化してきたわけですし、そういう意味でいくと、そういった大きな目標に向けていくべきものだと、私自身は認識しております。

 それから、投資対効果について言うと、これが定量的になるのはなかなか難しいのですけれども、それもかなり知恵を絞っていただいて、専門委員にこういう資料を出していただいたわけでありますが、資料ができるかどうかは、今のところ、何とも言えませんけれども、検討させていただきたいと思います。

 また、個人的な見解で、相場感覚としては、私も適応外解消という議論は、ずっと仕事でやってまいりました。それが、新薬創出・適応外薬解消加算の影響だと思いますが、新規の新薬の収載品目を見ていると、利益の少なそうな品目など、こういったものも開発してくれているということは、感触的には思ったりすることがございます。

 最後は、個人的感触で、大変失礼いたしました。

○西村部会長

 幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 これからの検証になりますが、企業がどれだけ開発費を投資したかではなく、開発により、どれだけの効果が現れたのかという、費用対効果の観点をこれから検証していくべきだと思います。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 松原委員、どうぞ。

○松原謙二委員

 少し戻りますけれども、開発されて、大変よいお薬で、国民の皆さんがそれを使ってよくなる、市場が拡大して大きくなる。ただ、市場というのは、国民皆保険制度があるからこそ、大きな市場となるわけでありますので、お気持ちはわかりますが、大変利益が上がったときには、皆保険制度を保つためにも、御協力頂きたい。皆保険制度のでは、非営利の保険者さんがそれを支払うわけであります。また、そのお金は、本質的には国民の費用負担によって行われているものでありますので、そういったことを考えていただいて、お気持ちは、いいものをつくって売れた、利益が上がった、それを戻さねばならないのかということに対して、抵抗はあると思いますが、そこのところは御協力いただきたいと思います。

 したがいまして、市場拡大の再算定は、適切な形で運営で、以上のことも踏まえた上で、条件を設定していき、先ほど中川委員が申しましたように、筋を通しながら、再算定をさせていただきたいと思います。何とぞよろしくお願いします。

○西村部会長

 御意見ありがとうございました。

 加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 松原先生御指摘のとおり、国民皆保険制度の維持というのは、国民全体、患者さんのためであると同様に、医薬品企業にとっても、マーケットという観点から最優先課題だと認識をしております。イノベーションの評価と財政対応、こういったところが両立されるような制度というのは、絶対に必要だと思っております。

 そういう観点から申しますと、中医協薬−1のスライド27に示していただいております、新薬創出等加算の加算額の部分も、今日、御説明いただきましたけれども、ブルーの部分の後発品への置きかえ効果が、平成22年度以降、3,500億円、4,100億円、5,500億円という形で、前回と比べますと、平成26年度につきましては、置きかえ効果としての増加分が1,400億円ございます。こういったことも含めまして、御勘案を賜りたくお願いしたいと思っております。

○西村部会長

 ほかにございますか。石山委員、どうぞ。

○石山委員

 スライドの17の基礎的医薬品について、方向としては、4つ目の●で結構だと思います。特にエッセンシャルドラッグは、医療の分野で非常に大事です。

 2つ目の●で、質問ですけれども、実勢価格と薬価が乖離していないということでございます。絶対に乖離していないことはありません。乖離とは、どのような状態のことなのか質問です。

 もう一点は、2つ目と3つ目の●が、エッセンシャルドラッグの要件になると思います。追加的な項目としては、当該エッセンシャルドラッグの提供企業の経営規模、市場の占有度等を加味して、いろいろ議論していかないといけないのではないかと思います。例えば大企業がエッセンシャルドラッグの一部を提供して、それを補填するというのは、はっきり申し上げて、意味がないと思います。ただ、中小のほうで、本当に努力されているところに、どのように補填していくのかも加味しつつ、エッセンシャルドラッグの要件を決めて、具体的な検討を進めていただきたいと思います。

 意見と質問です。

○西村部会長

 質問の部分について、薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 先ほどの乖離率ですが、全くの乖離がゼロというのは、今の薬価制度上、無理とは言いませんけれども、かなり難しいと思います。ただ、前回の議論のときの専門委員の資料にもありましたけれども、エッセンシャル的な、誰もが重要だと思う品目というのは、平均乖離率から比較して、それほど乖離していないという結果が見てとれましたので、そういった意味で、購入される側も非常に丁寧に扱っていただけるものという意味で、乖離していないという表現を使ってございます。

 それから、先ほど大企業が云々ということがございましたけれども、日本の場合、歴史的に、日本の大企業の方が、従来より、基礎的医薬品をつくって、その利益で新たな新薬を開発して、その基礎的医薬品もずっと長くつくって、そのままつくり続けているという事実もございますので、大企業だから一律にだめというのも、ちょっとどうかと思ってございます。

 シェアというご指摘をいただきましたが、品目ごとのシェアというのを、我々が全て把握するといういのは、現実的にワークさせるためには、かなり困難な部分があるということは、御指摘させていただきたいと思います。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 関連しまして、事務局に質問ですが、基礎的医薬品は、仮に平成28年度に事務局案を適用した場合、どれぐらいの対象品目になるのかという、規模観をお教え下さい

 懸念しているのは、平成28年度にこれが適用され、暫定的に価格が据え置かれ、平成30年度改定を迎えた際に、28年度と30年度で、どれだけ環境が変化するのかということです。一度、下支えが適用されると、半永久的に、この価格は下支えされるのではないでしょうか。最低薬価よりやや上の実質的な最低薬価のような価格で、品目だけが増えていくのではないかと懸念しておりますが、その点についてはいかがでしょうか。

○西村部会長

 薬剤管理官、どうぞ。

○中井薬剤管理官

 最初の規模観についてですけれども、これは一律に申し上げられませんが、一般的に申し上げますと、先ほど来議論があります、巨額とか、新薬創出加算に比べても、かなり少ないものだと認識してございます。比較するレベルではないぐらい、非常に少ないというか、それほど大きな規模ではないと認識しています。もちろん薬価がどんどん下がっていって、下支えをしている品目でありますので、一定程度はありますけれども、そんなに大きな規模ではないと認識してございます。

 それから、28年にやってしまったら、ずっと引き続いてしまうのではないかということに関して言いますと、それは今後の議論ではありますけれども、我々としましては、中医協に全ての品目についてお見せすることになると思っていますし、それを28年度以降、結果的に継続するかもしれませんけれども、それについては十分な御議論をいただいた上で、緊張感を持ってというか、御指摘を踏まえながらやっていきたいと思いますので、一旦やったら、ずっと継続ということは、一切考えてございません。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございませんでしょうか。どうもありがとうございました。

 それでは、ほかに御意見はないようですので、本件の議論はここまでとさせていただきます。

 本日の予定された議題は以上です。

 次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の「薬価専門部会」は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

○宮嵜医療課長

 どうもありがとうございました。

 それでは、準備が整い次第、総会を開ければと思いますので、よろしくお願いします。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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