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2015年10月2日 社会保障審議会児童部会第2回遊びのプログラム等に関する専門委員会

雇用均等・児童家庭局総務課少子化総合対策室

○日時

平成27年10月2日(金)10:00~12:00


○場所

厚生労働省 専用第12会議室(12階)
 (東京都千代田区霞が関1-2-2)


○出席者

委員

植木 信一 (新潟県立大学人間生活学部子ども学科准教授)
大塚  晃 (上智大学総合人間科学部社会福祉学科教授)
北島 尚志 (NPO法人あそび環境Museumアフタフ・バーバン理事長)
佐野 真一 (港区立麻布子ども中高生プラザ館長)
鈴木 一光 (一般財団法人児童健全育成推進財団理事長)
高松 絵里子 (北海道中標津町役場町民生活部子育て支援室長)
中川 一良 (社会福祉法人健光園 京都市北白川児童館館長)
羽崎 泰男 (城西国際大学福祉総合学部福祉総合学科特任教授)
松田 妙子 (NPO法人せたがや子育てネット代表)
吉村 温子 (玉川大学非常勤講師)

事務局

野村少子化総合対策室長
竹中少子化総合対策室長補佐
齋藤少子化総合対策室長補佐

○議題

(1)「こどもの城」が開発又は普及に携わってきた遊びのプログラム及び地域の児童館で行われている活動プログラムの実践状況調査結果について
(2)実践状況調査結果の分析及び評価の方法について
(3)その他

○配布資料

資料1 「遊びのプログラム等に関する専門委員会」の設置について(改正後)
資料2 「こどもの城」が開発又は普及に携わってきた遊びのプログラム及び地域の児童館で行われている活動プログラムの実践状況調査《概要版》
資料3 「こどもの城」が開発又は普及に携わってきた遊びのプログラム及び地域の児童館で行われている活動プログラムの実践状況調査【詳細版】
資料4 障害のある児童などが参加しやすいよう配慮している主な児童館・プログラム一覧
資料5 実践状況調査結果の分析及び評価の方法について
参考資料1 「こどもの城」が開発又は普及に携わってきた遊びのプログラム及び地域の児童館で行われている活動プログラムの実践状況調査について(依頼)(平成27年7月8日付け事務連絡)
参考資料2 平成28年度概算要求の概要(雇用均等・児童家庭局)
参考資料3 平成28年度児童健全育成対策関係概算要求の概要

○議事

○竹中少子化総合対策室長補佐 定刻となりましたので、ただいまから第2回遊びのプログラム等に関する専門委員会を開催させていただきます。委員の皆様におかれましては、お忙しい中、そして足下が悪い中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

 まず、委員の出欠についてですけれども、前回御欠席されました城西国際大学福祉総合学部福祉総合学科客員教授の羽崎委員に御出席いただいておりますので、冒頭一言御挨拶をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○羽崎委員 城西国際大学の羽崎です。前回は私用によりまして参加できなく、大変申し訳なく思っております。実は、私はこどもの城にいたのは今から約6年ほど前までで、その後大学に出て、学生の指導の中で、遊びも含めて指導してきたということですけど、今、思うと懐かしく思われます。この頃、城の閉館に関して非常に苦々しい思いを私自身は持ってますが、それを言うとまた話がややこしくなりますので、是非、これからこどもの城が閉館した後に、意思あるいは現実の方法論をいかに上手に残していくか、あるいは、それをプラスアルファに、また新しい時代の遊びの在り方をまた考えていく時代がこれからやってくるのではないかなと私自身は思っています。これからも、是非何かお役に立てれば幸いかなと思っています。今日は、よろしくお願いします。

○竹中少子化総合対策室長補佐 ありがとうございました。また本日ですけれども、大塚委員、高松委員が所用により御欠席となっておりますのでお伝えいたします。さらに、昨日101日付けで、厚生労働省におきまして組織再編と人事異動がございました。まず組織再編の関係ですけれども、これまで事務局を担っておりました育成環境課が廃止されまして、それに伴い事務局の業務が総務課少子化総合対策室に移管されました。また、異動についてその紹介ですが、新しい少子化総合対策室に野村室長が就任されましたので紹介させていただきます。よろしくお願いいたします。

○野村少子化総合対策室長 おはようございます。鈴木委員長をはじめ委員の皆様方、本日はお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。今、紹介がありましたように、いわゆる子ども・子育て支援新制度の施行に伴いまして、所管事務といいましょうか、行政として担当する事務が内閣府、厚労省、文科省、それぞれで変化がございまして、従来厚労省が担ってきた事務も、かなり大きい部分が内閣府に移管をされたという結果も踏まえ、厚生労働省内で所掌事務の見直しが行われまして、従来ありました育成環境課と少子化対策企画室を合併して、新たに少子化総合対策室というのが設置されたわけです。そこの室長を昨日付けで拝命しました、野村知司と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。

 この会議の場は、夏前に発足しまして、こどもの城が従来担ってきた、いろいろな遊びといったものの開発、蓄積、あるいは発信といったものを、どのようにこれから取り組んでいくのか等々、議論される場であると、ざっくり申し上げれば承知をしております。私自身、少子化総合対策室長を称しながら、子どもはもう成人をした娘が1人いるだけですので、あまり偉そうなことは言えませんが、ただ、遊びというのは一人遊び、二人遊び、複数人数遊び、いろいろなものがあると思いますけれども、遊びというものを通じて何某か物事にはルールがあるということを学んだり、そのルールというのは参加する人の顔ぶれ、あるいは、その時々の状況に応じて変化、工夫をしていくものだということを学ぶ。あるいは、遊びをしていく中でときにはいさかいが起こって、その後仲直りをする、そういった関係性を学んでいくとか、遊びはやはり子どもの発達、成育の過程で経験すべきことの一端として非常に重要な役割を担っているのではないかと思います。そういう意味では、いろいろな取組が行われていると思いますけれども、そういったことをどう集積をして、次の世代の子どもたちに伝えていくのか、我々大人として、それにどう関わっていくのかを考えていただく、一つの重要なきっかけかなと思っております。そういう意味では、今までこどもの城を中心に蓄積されてきた、そういった方法論を踏まえながら、次のステップにつなげていくためのことということで、忌憚のない御意見をいただければと思っております。

 私、子どもの分野をやるのは県庁出向時代以来10年ぶりぐらい、この5号館の中では、どちらかというと医療、介護を中心に取り組んできたり、一体改革関係をやってきたり、そういう経歴ですので、これから皆様方の技量にキャッチアップできるように勉強していきたいと思いますので、何とぞ御指導のほどよろしくお願いいたします。

○竹中少子化総合対策室長補佐 それでは、議事に入りたいと思います。鈴木委員長、よろしくお願いいたします。

○鈴木委員長 ゲリラ梅雨前線とか爆弾低気圧とか言われる今日の天気予報で、委員の皆様方がお出掛けになられるかどうか、大変気にしておりましたけれども、案外早めに雨が去ったようです。それでは、限られた時間でございますので、議事に入りたいと思います。初めに、事務局から資料の確認について説明をお願い致します。

○竹中少子化総合対策室長補佐 それでは、お手元に配布しております資料の確認です。資料1「「遊びのプログラム等に関する専門委員会」の設置について(改正後)」ということで、今回、先ほどの組織再編がありました関係で、2(4)の専門委員会の庶務の事務局が変更となりましたので、そこを修正したものをお配りしております。資料2が、全児童館に対して実施した実践状況調査結果の概要版で、パワーポイントの横の資料です。資料3が、実践状況調査結果の詳細版で、A4縦の資料です。資料4が「障害のある児童などが参加しやすいよう配慮している主な児童館・プログラム一覧」で、A4横のパワーポイントです。最後、資料5が、「実践状況調査結果の分析及び評価の方法について」で、A4縦の1枚紙です。

 また、参考資料1として、78日付けで各自治体及び児童館に依頼をした実践状況調査の事務連絡。参考資料2が「平成28年度概算要求の概要」で、雇用均等・児童家庭局のものです。参考資料3、これも概算要求の関係で、児童健全育成対策関係概算要求の概要についてです。また、委員限りで机上に資料配付しておりますので、参考のため後ほど御確認いただきたいと思っております。資料の欠落等がございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。以上です。

○鈴木委員長 ありがとうございました。皆様、資料にもれはございませんか。それでは、前回の振り返りですけれども、第1回におきまして事務局より本委員会の当面の主な論点、平成27年度の検討スケジュール、実践状況調査票()を説明いただいた後、皆様から意見をいただいて、それに基づいて調査を実施致しました。今回は、それを踏まえて、1つ目の論点である「こどもの城」が開発、普及に携わってきた遊びのプログラム、それから、当然従来から地域児童館が独自に進めてきた遊び全般の分析と評価を、このアンケート結果からどのように行っていくかということについて、今日は議論いただきたいと思います。それでは、膨大な調査結果もございますので、資料2、資料3、及び資料4について事務局に説明をお願いするとともに、後ほど資料4に関連して中川委員より報告を加えていただく予定ですので、御清聴、よろしくお願いいたします。それでは、事務局からご説明をお願いします。

○竹中少子化総合対策室長補佐 今般実施させていただきました実践状況調査結果について、集計結果がまとまりましたので御報告させていただきます。資料2、概要版を御覧ください。これまで、「こどもの城」が開発・普及に携わってきた遊びのプログラムと、地域の児童館で実践されている活動プログラムについて、調査させていただきました。調査対象は、平成2741日現在で設置されている全児童館を対象としています。主な調査事項については記載のとおりです。調査方法は、都道府県、市町村を通じて、全ての児童館にこの調査票が行き渡るような調査を実施させていただきました。調査自体は3種類あり、児童館の運営主体、保護者、子どもです。

 ギリシャ数字の5で、調査の回答数です。まず、児童館運営主体用です。回答のあった児童館が3,299館で、71.7%の回答率です。2ページ目にいきます。そのうち有効回答のあった児童館が2,678館で58.2%の回答率です。※に書いていますが、問Bのところが、児童館におけるプログラムの実践状況についてお聞きしたところなのですが、B-1B-3が、「こどもの城」が開発・普及に携わったプログラムと独自に実施しているプログラム、いずれも回答のあった児童館が2,678館であったということです。これにお答えいただかないとその先の設問にもつながらないということもあり、これを有効回答とさせていただき、この2,678館の内容について、今回集計させていただいたということになります。その調査を実施したのが78日から7月末にかけて、約1か月弱ということで、児童館の方々の夏休み期間とバッティングしてしまい、非常にお忙しい中を御協力いただいたということで、このような結果になったということです。全体に占める割合としては、小型児童館が6割ちょっと、児童センターが3割ちょっとという状況です。

(2)の保護者です。約4万人弱の方々から回答をいただきました。子どもについても42,000人のお子さんから回答をいただいたということで、お子さんについては、そのうち小学生が9割弱を占める状況です。非常に闊達な内容が含まれておりますので、後ほど御覧いただきたいと思います。

3ページ目は参考に付けさせていただきました。都道府県・政令市・中核市別の提出状況です。回答率などを御参考いただいて、御協力いただいたところ、御協力いただけなかったところが、これで分かるというものです。以上が概要の説明です。

 次に、資料3で具体的な集計結果内容について御説明いたします。詳細版の資料の1ページからが、児童館運営主体用の調査結果です。前半は児童館そのものについての結果になっていますので省略させていただきます。

3ページ目の問A-7です。職員数について聞いた設問ですが、全児童館の職員が18,295人で、1館平均で5.5人という状況です。そのうち常勤が9,638人、1館平均2.9人という状況の中で、運営がなされているということです。そのうち児童厚生員数が13,753人、1館平均4.2人です。常勤が7,824人、1館平均2.4人です。

 問A-8では、延べ来館者数を聞いています。平成26年度においては、大人も含めて約6,200万人でした。小学生がその約半数、保護者、大人が23.6%、乳幼児が19.0%という状況です。

4ページからが、先ほど言った有効回答のあった児童館の2,678を母体として集計させていただいたものです。問A-9が、児童館の運営理念や目的について聞いたもので、約9割の児童館から御回答がございました。この中では児童福祉法、児童館ガイドラインに沿った内容が記載されておりましたので、特に具体的なことは割愛させていただいております。

 問A-10です。国が平成233月に策定した「児童館ガイドライン」の内容に沿って運営されているかどうかという質問で、「されている」が92.7%、一方「されていない」が5.2%ありました。下の運営主体別を見ていただきますと、「されていない」と回答したところで、公設公営が68館、公設民営の指定管理は62館でした。

 問A-11です。「されている」とお答えいただいた活動内容についてです。児童館ガイドラインの中に、下の1から11までの事項について、具体的に記載されているわけなのですが、その中で「遊びによる子どもの育成」「子どもの居場所の提供」が多くされている中で、例えば「子どもが意見を述べる場の提供」が半分ちょっと、「放課後児童クラブの実施」についても半分ちょっとという状況です。

5ページです。問A-12です。それ以外で活動しているものがあればということで自由記載していただきました。子どもの自立に向けての生活支援、社会問題となっている貧困家庭やひとり親家庭等の学習支援とか、野菜を育てて食事を作るという活動をされていたり、子どもの社会参画の機会、中学生の職業体験、福祉体験を提供する取組などがなされている。今日的な課題について、適切に対応していただいているのではないかということです。

 次に問A-13で、児童館の機能・役割に記載されているもの以外で、何をやっているかということです。ちなみに児童館ガイドラインの中で、5つの項目の機能・役割が書かれています。発達の増進、日常の生活の支援、問題の発生予防・早期発見と対応、子育て家庭への支援、地域組織活動の育成となっており、かなり幅広い機能・役割を現在でも担っていることになっていますが、それ以外にどのようなものがあるかという質問の中では、例えば子ども110番の家、いわゆる駆け込み児童館という役割です。若年者、主に中・高生の就労支援、異世代、高齢者なども含めた地域コミュニティ活動の連携拠点の役割を担っていると答えていただいたところがかなり多くございました。

 次に、問A-14です。「ガイドラインどおりに運営していない」とお答えいただいた理由についてです。まず、「知らない」という回答が15.9%、「内容をよく理解していない」というのが15.2%でした。その他では、保育機能に特化している、保育所的に運営されているというところがあったり、隣保館事業の一環として取り組まれているというような状況が見られました。

 次に、問A-15で、ここからが「こどもの城」との関連になります。運営や活動内容にこどもの城の実践や考え方から影響を受けたものがあるかという質問です。「有」と答えた児童館が約6割、「無」と答えた児童館が3割ちょっとという状況です。6ページで運営主体別に見ていただきますと、「されている」とお答えのあったものでは、公設民営若しくは民設民営の児童館の割合が比較的高いという状況で、「されていない」と答えたところでは、公設公営、公設民営委託型のところが比較的多いという特徴が見られる状況です。

 次に、問A-16で「有」ということで、「実践や考え方から影響を受けた」とお答えになった内容です。「おもちゃ作りや遊びの方法」「プログラムの作り方」「児童館の運営方法」などの回答率が高くなっておりました。

 次に7ページを御覧ください。ここからの設問はプログラムの実践状況について具体的にお聞きした内容です。それぞれこどもの城が開発・普及に携わってきたもの、児童館独自で実施されてきたものを分けて、御質問しております。ポイントを絞って御説明いたします。

 まず、全体として記載があった児童館が83%です。運営主体別に見ると、公設民営や民設民営の割合が高いという状況です。問B-1はこどもの城です。こどもの城のサイトに約500種類のプログラムの内容が掲載されているわけですが、今回の調査では、できればそのサイトを確認しながらお答えいただけますかということで投げ掛けております。そのプログラムの中で実践しているものが以下のとおりで、「運動遊び」が一番多かったという状況です。8ページが問B-2ですが、そのプログラムを実践するに至った経緯は、「他の児童館で実施しており、効果的なプログラムであると感じた」というのが45.1%で一番多く、これまでこどもの城で活動事例集やDVDを作成してきましたが、そういったもので「取り上げられているプログラムだったため」というのが26.5%、「「こどもの城」が主催した研修会、講習会等で学んだプログラムだった」というのが22.0%という状況です。

 次に、問B-3では、「こどもの城」が開発・普及した以外のプログラムについて聞いております。地域の児童館で独自に実施していたものがあるかないかという質問の中では、67%の児童館のお答えがありましたが、B-17分類のプログラムとかなり重複しているというか、内容的に分け難いようなものが多く見られた状況です。主なプログラムについて下に記載しておりますが、比較的7分野以外のものと考えられるようなものの代表例として、「表現活動」「生産・農業体験」というものを挙げております。

 次に9ページです。イで、そのプログラムを実践するに至った経緯です。3の「先駆的なプログラムとして取り入れようと考えたため」が多かったのですが、その他の意見もかなり多くあり、例えば2つ目の「子ども達に様々な活動に継続的に取り組む機会を与えるため」「子どもの主体性を大切にして、自由な発想を育てられると考えたため」「地域の伝統的な遊びを子ども達に伝えていくため」「食物を育てることで食べ物の大切さを知ってもらうため」と、食育の観点で実施しているというものが多く見られました。子どもの目線で、そういったプログラムを実践しているという結果が得られたのではないかと思います。

 次に10ページです。問B-4、障害のある児童などが、参加しやすいよう配慮しているプログラムがあるかどうかということで、4.3%の児童館からお答えいただきました。これについては、後ほど資料4で説明させていただきます。

 次のページでCです。プログラム実践効果です。これについても、B-1B-3のプログラムをそれぞれ分けて、効果的だったプログラムと効果的ではなかったプログラムについて、設問を立てております。まず、B-1のプログラムについて聞いている中で、効果的だったプログラムがあるかどうかという問いでは、「あり」が76.1%でした。主なプログラムについては記載のとおりです。

 次12ページですが、それを実践するに至った、利用者(子ども又は保護者)の反応はどうだったかというものです。「楽しみながら、真剣に取り組んでいる様子であった」が約7割、「また参加したいという声があった」が約半数、「自発的にプログラムに参加していた」が約半数弱という状況でした。その他のところでも、「子ども達が自発的にルールを発展させながら実践していた」という回答があり、子どもなりに変化させながら実践しているということも行われていたことが見られております。

 次に13ページです。その実践したプログラムが効果的だったと考えた理由です。「参加者同士の交流が図られた」が74.1%、「年齢等に関係なく全員が楽しめた」が69.9%、「プログラム参加者が増加し、定着した」が33.0%です。3つ目のところで、「利用者の違った一面が発見できた」については、具体的に記載していただいており、例えば2つ目で「自己中心的行動の子どもがルールを守って遊ぼうとする姿勢が見られた」とあり、このようなことが回答として多く見られました。これは集団の中でこういったプログラムを実践している効果が見られたのではないかと考えております。

 次に、エの効果が得られた要因です。「子どもに受け入れられやすかったため」という回答が比較的多くあり、その他では「参加者のニーズに沿った内容を実践することができた」「普段経験(体験)できない非日常のプログラムであったため」という回答が多く見られました。

 次に14ページで、効果的ではなかったと考えられたプログラムについて聞いております。約1割の児童館から記載があり、プログラムについては先ほどの「効果的であった」というものとかなり重複している部分もございます。これはやり方、地域性、条件が折り合わなかったためではないかと想定されますが、裏腹の関係にあります。その利用者の反応ですが、「自発的にプログラムに参加している様子があまり見受けられなかった」が33.4%、「真剣に取り組んでいる様子があまり見受けられなかった」が28.7%、「次回の参加を希望する声は聞かれなかった」が22.1%という状況です。

15ページです。効果的でなかったと考えた理由です。「参加者が増加せず、定着しなかった」が49.5%、「年齢等によりグループ化してしまった」が23.7%、「前後で、子どもに特に大きな変化は見られなかった」が20.8%でした。エでは、効果が得られなかった要因について聞いていますが、「子どもに受け入れられにくかったため」が多い中、その他では「保護者に共感するプログラムを選べなかったため」「職員の思いでプログラム内容を考えてしまったため」というお答えがございました。

 次に16ページです。先ほどの効果のところで、B-3についてお伺いしているのですが、傾向としてはB-1のお答えと内容的には変わりませんので、具体的な説明は省略させていただきますが、例えば問C-2の効果的だったプログラムについて御回答があった児童館が54.5%で、B-1では76.1%の児童館がお答えになっている中で、若干少ないということが見られました。また、18ページでも、いわゆる効果的ではなかったと考えたプログラムについて記載があったところは5.9%ということで、これについてはB-110.6%でしたので、比較的記載が少なかったという状況です。その他の回答内容については、大体同じような傾向が見られたということです。

 次に20ページです。プログラムの実践で児童館に与えた影響についてお伺いしております。問D-1の児童館の運営自体に与えた影響があるかどうかという御質問では、まずB-1ですが、約8割の児童館から「影響があった」とありました。問D-2は「影響があった」と答えた理由ですが、1つ目が「プログラムの実施を恒常的に行うようになった」が68.5%、「プログラムを充実したことにより、これまで利用が少なかった年代の利用が増加した」が41.6%、「職員の志気が高まり、一体感が強くなった」が22.4%という状況です。

 次に21ページの問D-3です。影響がなかった理由についてお伺いしたところ、「プログラムの実施頻度に変化がみられなかった」「プログラムを充実したが、利用する年代の広がりがみられなかった」というお答えが多く見られました。また、その他では「日常から実践をしているため、設問のようなことは意識していない」「「運営自体」という大きな影響までは及んでいない」というお答えが多く見られました。

 次に問D-4では、児童館と地域との関係に関して与えた影響があるかを聞いております。「有」が約6割でした。「有」の理由が22ページの問D-5ですが、「地域での認知度が高まり、児童館に関心をもつ地域住民が増加した」「地域の関係機関との連携がより図られた」「地域の行事に積極的に参加するなど、重要な役割を担うようになった」という順番で「影響があった」とお答えされております。その他では、「地域の方々が子ども達のことを皆で見守り、助けてくれるようになった」ということで、こういったプログラムを通じて地域の方との連携、個人的な連携もより深まって、いわゆる地域の方々に児童館を温かい目で見ていただける、子ども達をより盛り上げていこうという気運が高まったというお答えが見られたところです。

 逆に、問D-6では影響がなかった理由ですが、「地域の関係機関との関係に特に変化がみられなかった」「地域の中での役割に特に変化がみられなかった」「地域住民の関心の度合いに特に変化がみられなかった」という状況です。その他では、「プログラムの実施は、館内のみであり、地域まで声かけはしていない」というお答えも見られました。

 次に、23ページ以降です。これも問B-1と同じことを聞いていますので、内容は省かせていただきます。問D-7で、児童館の運営自体に与えた影響があるかを聞いたところでは、88.6%で、B-1のプログラムについては80.3%でしたので、高い割合でお答えが出ています。さらに24ページの問D-10では、「地域との関係について影響がある」と答えた児童館が78.0%で、先ほどのB-1では61.5%でしたので、児童館の運営、地域との関係で、それぞれ影響があったと答えたものについては、独自のプログラムのほうが比較的高い数字が見られ、自分のところでいろいろと考えたプログラムを実施した成果を高く評価している傾向が見られたと考えられます。

 次に、26ページのEです。実践上の課題等について聞いたものです。ここからは問B-1B-3のそれぞれ共通で聞いているものです。まず、問E-1ですが、実施上、何が一番重要だと思うかについては、「アイデア・発想」「指導力」「人員」が多く見られました。その他では、「参加者のニーズ把握」が多く答えられておりました。

 次に27ページです。今後充実させていくには何が重要かというところでは、これは先ほどの1番とほぼ同様の回答になっております。28ページの問E-3で、今後新たなプログラムを導入する予定はあるかについて聞いており、「有」が36.2%、「無」が56.5%でした。「導入する予定がある」と答えた児童館について、どのようなプログラムかを聞いたのが問E-4で、例えば先ほどのDにある「学習支援」の問題で、貧困や不登校などによる中・高校生の学習支援、中・高校生向けの高校生や大学生等による学習支援などをしてみたい、「中・高校生を対象にしたプログラム」ということで、中・高校生向けの居場所作り事業、「世代間交流」。下のほうにいくとパパ支援ということで、お父さんも一緒に楽しめるプログラムをやっていこう、イクメン講座などをやりたい、また放課後児童クラブが非常に利用者数が多くなってきていますので、ランドセル来館事業などを実施してみてはどうかということが言われております。

 次に29ページで、なぜそのプログラムを導入しようと考えたのかという問いです。「他児童館で実施しており、効果的なプログラムだと感じた」「先駆的なプログラム」「利用者からの要望があった」というお答えが多く見られました。その他にも非常に多く御回答いただき、例えば先ほどの学習支援の問題ですと、「宿題すら出来ていない子ども達へのサポートの必要性を感じたため」「自主学習を目的に来館する利用者が増えた」、また「中・高校生世代のボランティアや参画を促進するため」、さらに下のほうでは「育児に関心を持っているパパが増えている傾向にある」ので、そういったパパを取り入れていきたい、さらに全般的に共通することとしては、「集団で遊ぶことが苦手な子どもが多い」「子ども達が怒りや行動などの自分の感情をうまくコントロール出来ないため」ということで、こういったことで新たなプログラムを導入していこうというお考えがあるということです。

 次に問E-5では導入予定がない理由を聞いています。「人員が不足」「予算が不足」「必要と思われるプログラムについてはすでに導入されている」というお答えが多く見られました。その他では、これもかなり多かったのですが、「現時点では新しいものよりも、現行のプログラムを見直すことが先である」「子どもにとって至急必要だと思われるプログラムが見つからない」、あとこれは残念なことですが、「来年度から放課後児童クラブに移行するため」という回答で、結構多く見られたところです。

 最後に30ページのFです。これは自由記載で今後の新たなプログラムの改定、開発に向けての御意見・御提案があったらということで答えていただきました。28.2%の児童館からお答えをいただきました。その中でいろいろ書かれていましたが、事務局で主な回答として3つの類型で整理させていただきました。今日的課題の強いもの、児童館の遊びのプログラムの前提となる考え方、児童福祉施設としての基盤作りへの御意見ということで、それぞれ整理させていただいております。それぞれの内容については、新たなプログラムの開発、今後の児童館の機能や役割の検討をしていく上で非常に示唆に富んだ御意見や御提案が含まれているというものです。そのため、「今後の参考のため」ということで、御回答いただいたそれぞれの内容について、委員限りではありますが机上配付させていただきました。委員限りの資料で、これは後ほど今後の委員会の主な論点の整理の中でも参考になると思われますので、お時間のあるときにでもお読みいただきたいと思います。非常に率直な生の御意見、児童館の現状がよく読み取れるのではないかと思っておりますので、御確認いただきたいと思います。

 次に、先ほどの資料331ページです。ここからは保護者に聞いたものです。約39,000人の保護者の方から御回答いただいており、乳幼児や小学校低学年の児童と一緒に利用している保護者からの回答が多く見られました。31ページの問3での、児童館をどのぐらい利用しているかという問いでは、「ほぼ毎日」が34%、「週に何回か」が30.9%、「月に何回か」が24.3%ということでした。

32ページの問6では、いろいろなプログラムに参加した理由についてお聞きしています。「内容に興味があった」、その他では「家にずっと子どもと2人でいると煮詰まってしまうため、息抜き(リフレッシュ)、毎日行く場所に困っていて、外に出られる場所が欲しかったため」、いわゆるひろば関係のプログラムだと思いますが、そういった声が多く聞かれました。また、子どもにとっては、「学校や家以外の集団の中で子どもとの関わりを持つ機会と考えたため」というお答えがありました。真ん中の辺りに、「引っ越してきて間もないため、地域の人や子ども達がどんな感じかを見たかった」というお答えがありました。

33ページの2で、参加してよかった点を聞いております。「気分転換になり、子どもとの関係をより良好に保てるようになった」「同世代の子どもを持つ親と知り合い、交流でき、様々な情報が得られた」「子どもの家庭ではみられない一面を知ることができた」という内容が多くありました。その他では、「スタッフの方にいろいろ相談できた」というお答えも見られました。

 問7では、子どもを参加させた理由を聞いております。「子どもが参加したいと言った」「ほかの子ども達との関わりをもたせたかった」「児童館なら安全・安心に遊ばせることができ、参加費もかからない」ということが多く見られました。その他では、「子どもに学校や家庭以外の居場所を作ってあげたかった」「子どもの成長過程を職員がしっかりみて応援してくれるため、職員と信頼関係があるため安心できる」という、児童館の社会資源としての価値を認識したお答えなども見られました。

 続いて34ページです。子どもの反応については、「楽しみながら、真剣に取り組んでいる様子であった」が約6割です。その他では、「同年代の子どもに興味を示すようになった」「集団行動に慣れた」というお答えがある一面、「雰囲気に戸惑い、動かずに様子を伺う場面も多かった」「場所見知りや人見知りをしていてあまり参加できなかった」というお答えがありました。率直な御意見だと思っております。

 次に、35ページです。そのプログラムに参加させて良かった点をお聞きしております。「他の行事等にも積極的に参加するようになった」「児童館の職員とより親しく話すようになった」、その他では「発達が促された」「児童館が心のよりどころになった、児童館が安心できる場所になった」というお答えがありました。利用頻度別のところでは、傾向としてはAのほぼ毎日利用している方々と、Dの年に数回利用している方々について、それぞれの項目を比較してみると、「ほぼ毎日利用している」とお答えいただいた方々のポジティブなお答えが非常に高いという状況になっております。特に、Bの「日常生活において基本的なルールを守るようになった」というところでも、かなり数字的には高くなっています。

 次に、36ページの問10の児童館はどのような存在かという設問では、「安心して子どもを遊ばせることができる場所」「あいさつ(礼儀)や生活習慣を教えてくれる場所」、自分にとって「駆け込み寺のような存在」「いつでも相談ができる」「ほっとする」というお答えが多く、自分に身近で敷居が低い児童館の特色が出ているのではないかということが見られました。以上が保護者に対しての質問です。

 次に、38ページで子どもに対しての設問です。先ほど言ったように、ほとんどが小学生の利用なのですが、問3では「ほぼ毎日」利用しているが40.3%、「週に何回か」が30.7%です。子どもについては、本当に率直な御意見をいろいろといただいており、御覧いただきたいと思っております。例えば40ページの問7の2で、プログラムに参加して良かった点について聞いております。「遊ぶことが楽しくなった」が66.3%、その他で、「今まで出来なかったことができておもしろかった」「今までやらなかったことも挑戦するようになった、自分に自信がもてた」というような、前向きに、自己肯定感につながっていくようなことを答えている子ども達も多く見られます。また、「みんなで(子どもと大人)協力して成功させることができた」ということで、集団活動の中でいい成果が見られたということです。

 次に、41ページの3です。参加する前後で何か変わったことはあるかを聞いております。「他の行事やイベントに積極的に参加するようになった」「ルールを守って遊べるようになった」「児童館の職員と何でも話せるようになった」というお答えがありました。これについても、42ページの一番上の利用頻度別では、ほぼ毎日利用している子どもと年に数回利用している子どもを比較したときに、ほぼ毎日利用している子どものほうが優位な数字が見られたという状況です。

 最後に43ページの問9です。児童館のいいところや好きなところは何かを聞いております。「いろいろ遊びを覚えられる」「友だちが出来る」「宿題ができる」「居心地がいい」「落ち着ける」「くつろげる」という回答をいただいたところです。以上が資料3の単純集計結果についてです。これについてどのように分析評価をしていくのかを、後ほど御議論いただきたいと思っております。

 次に資料4です。先ほどの設問の中にあった障害のある児童などが参加しやすいように配慮している主な児童館について聞いたところ、114の児童館からお答えがありましたが、その中で特徴的と考えられるものを事務局で8つ選定させていただきました。この中には、特に障害のあるなしにかかわらず、プログラムを実施している中で、そういった障害のある子どもが参加する場合にはいろいろと手厚い配慮なりを行い、うまく実践している例とか、ある程度発達障害の子どもなどに特化した形で実践しているプログラムなどを盛り込ませていただいております。

 その中で5番目の中川委員が館長の北白川児童館では、「『いきいき遊び』-木とリス-」ということで、障害のある子どもと一緒にノーマライゼーションの観点で実施されているという取組もございますので、中川委員から実践例について少し御報告いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○中川委員 失礼いたします。京都の北白川児童館の中川でございます。ただいま御紹介がありました、私どもで取り組んでおります遊びについて紹介をさせていただきたいと思います。資料を4枚めくりましたら、パワーポイントで作成をしていただいた資料があります。集団遊びです。集団遊びというのはなかなか口頭で説明するというのは難しくて、実際にやっていただくというのが一番いいわけですけれども、さすがに今日この場で皆さんと御一緒にというのは難しかろうと思いますので、口頭での説明ということでお許しをいただきたいと思います。

『いきいき遊び』とネーミングをしております。これは一人一人の子どもたちが遊びの中で生き生き、いろいろな思いを子どもたちが発散をする、受け取って帰れる、そういう思いを込めて『いきいき遊び』と名付けております。

 今日紹介させていただくのは「木とリス」という遊びです。これも、ほとんど児童館の関係者の方なら、一度ならず子どもたちと取り組んだ遊びであろうと思います。大変おこがましいのですが、私どもでは「木とリス」というこの取組を、障害のある子と一緒に遊ぶプログラムとして取り組んでおりますので、御紹介させていただきたいと思います。

 まず概要です。1つ目の○は、先ほど申し上げましたように、小学生を対象に集団遊びの取組を行っており、「木とリス」については、発達に遅れのある子どもさんも一緒に楽しめる遊びであろうということで、展開をいたしております。30人ぐらいの集団が基本かなと思います。余り少なくてもダイナミックスさに欠けるというのですか、ですから、ある程度のダイナミックスを考えると、30人以上の子どもたちが集まって、基本は3の倍数プラス1名ということになります。といいますのは、31組となって、そのうち2人が向かい合って手をつなぐわけです。この向かい合った2人は「木」、樹木の「木」ということになります。1人がその木の間に入る。2人が手をつないで、その間に1人が入って、その入った1人を「リス」と呼びます。木とリス以外に、全体に声を掛ける、リーダーという言い方でもいいのですが、「オニ」という言い方でもいいのですけれども、1名が必要になってきます。ですから、3の倍数プラス1名ということで、このゲームは構成をされております。

 木とリス以外の1名のオニが発する言葉、3種類の言葉が用意をされております。掛け声ですね。その3種類の掛け声に合わせて木なり、リスなりが移動いたします。移動して、実は元の形に戻ることがこのゲームの展開なのですが、木かリスに収まることを競って楽しむということです。まず1番目の掛け声「オオカミが来た」と掛け声を掛けます。オオカミが来たら、木はどうということないのですよね。オオカミは、木を食べたりしませんので、オオカミが食べるのはリスですので、リスがこれはえらいこっちゃというので、ワーッと逃げるわけですね。逃げたときに、またどこかの木の中に収まらなあかんわけです。だから、リスだけがそこでは移動をして、違う木の中に逃げ込む。このときに「オオカミが来た」と声を掛けたリーダーもしくはオニも、一緒にリスになります。ですから、またリスが1匹あぶれるわけです。そして、そのあぶれたリスが次の掛け声を掛ける。

 その掛け声は、別に「オオカミが来た」でもいいのですけれども、2番目のパターンとしては「木こりが来た」とリーダーは声を掛けます。リーダーなり、オニの掛け声が「木こりが来た」ということになると、木こりは木を切り倒すわけですから、これは木が困るわけですから、木が逃げるわけですね。そしたら手をつないでいた2人の木が手を離して、ばらばらになります。また、別の人とペアを組んで、別のところで木になるわけですね。この場合、声を掛けた「木こりが来た」と言う人間も、一緒に木になる。そうすると、また1人、木があぶれるという形になります。

3番目のパターンは「大嵐が来た」というわけです。大嵐が来ますと、木もこれ大変ですね、どこかに身を隠さなあかん。リスも大変だということで、全員が実はそこでは移動することになる。つまり、ばらばらになるわけです。全てがばらばらになって、リスなり、木になって、31組になって、形を作るというのが、この「大嵐が来た」ときのパターンです。最後に書いておりますとおり、いずれの場合も、あぶれた者がオニとなり、次の掛け声を掛けるということ、こんなゲームです。

 ですから「オオカミが来た」「木こりが来た」「大嵐が来た」この3つのパターンで、リーダーなりオニになった子どもなり職員が声を掛けて、その中で皆がそれぞれ違うところでリスになったり、木になったりするという遊びです。

 ポイントですが、「集団としての「助け合い」や友達への「思いやり」を育み、参加した皆の気持ちが一つになることを目指す」と書いております。そのためにゲームの始めに、子どもたちに対して自分自身が31組の中に収まる、これがもちろんゲームのポイントなのですが、それと同時に、全体としてできるだけ早く元の形に戻れること、これも大切なんだよということを伝えます。ですから、自分はリスになって、どこかに移動して、それで終わりやなくて。あるいは木になって、どこかに移動して終わりじゃなくて。ほかに困っている友達がいたりしたら、例えば自分が木で、「もう1人いないかな、あ、こっちこっちこっち」というふうに、木役を誘う。あるいは木が、リスをいざなってやるという声掛けをしたり、あるいは手を差し伸べたりして、できるだけ早く全体として元の形で戻れることも、このゲームで大切なんだよということを、子どもたちにしっかり伝えます。そのためには3つ目の○で書いておりますように、周りの友達に声を掛けたり、手をつないだりすることが、このゲームにとって大切であるのだということを子どもたちも自覚する、認識するということになろうかと思っております。

 取組の効果ということで、左下に書いてあります。子どもたちは障害のある子どもに、それこそ発達に遅れのある子どもですから、なかなかスムーズに移動できなかったりするわけなのですが、そんなときに先ほど申し上げました、全体としてみんなで助け合って、元の形に戻れること、これが大切なのだよということを言ってありますので、子どもたちは「何々ちゃん、こっちこっち」というふうにして、いざなっていくわけなのです。そのことによって子どもたちの中に、自分だけやなくて、ゲームの中で人を助けることの意味合い、大切さみたいなものも、実際に体験してもらうことができるのではないかなと思っております。障害のある子どもにとっても、友達からの声掛け等がありますので、この遊びを楽しむことが非常にスムーズにできるというのですか。どうしても「どうしたらいいの」と立ちすくんでしまいがちなところを、他の友達が声を掛けたり、手をつないでくれたりしていざなってくれるので、集団の一員として集団遊びというのを実感できる、楽しむことができるのではないかと思っております。

 写真を見ていただいたら、少し様子も分かるだろうと思います。右のほうの写真では、子どもたちが21組になって、こういうふうに手をつないで、これが木ですね。うろうろしている子がリスということになります。下の写真は、木の中に入っているリスの様子を描いております。一番下の写真は、職員が最初に、この木とリスについての説明を行っているところです。

 参加者の声を幾つか拾ってあります。まず、「リスになった時、木があいているところを見つけるのが面白かった」と。リスになって、どこに入ったらええのかというので自分なりにとっさに周りを見渡して、どこに行こうかなと。空いているところがあったと、そこへすっと入っていく。その何か面白さみたいなのがあったということでした。また、大嵐になったときには全てが、正に大嵐ですから、バラバラになっちゃうわけ。そのときに、誰と、どういうふうに組むかという、そこのところの変わりようが非常に面白かったというような声も出ています。あるいは、「大嵐の時、迷っている友だちの手を引っ張ってあげて一緒に木になれて良かった」と。これは正に、最初に言いましたように、自分だけやなくて、全体として元の形に戻れることが大事なんだよということを、子どもなりにしっかりと分かってくれて、実践してくれたのかなと思います。「みんなで一緒に遊べて良かった」は非常にシンプルな意見ですが、本当にみんなが1つの気持ちになって遊べるという要素が強いゲームでございます。最後は、ちょっと「オニになって、「大嵐が来た」と言って、友だちを助けたかった」というふうな意見もありまして。わざとオニになるというのは低学年の子どもにとってはなかなか難しいみたいで、やはりとっさに木とかリスになってしまうのですが、子どもの中には、「いや、オニになりたいな。オニになって、掛け声掛けて、皆がワッとなって、そこでその友だちを自分も助けたかったな」という、こんな思いも声として聞かれております。

 口頭での説明でお分かりづらいところもあったかと思いますが、北白川児童館で取り組んでおります、「『いきいき遊び』-木とリス-」について紹介をさせていただきました。以上です。

○鈴木委員長 中川委員、どうもありがとうございました。今、事務局の説明を伺っておりますと、同じ遊びでも「非常に効果性が高かった」というのと、「余りうまくいかなかった」という二通りの答えが出て来るのですが、中川委員のご発表を伺うと、私も現場で中川委員の指導場面を視察させていただいたことがありますが、非常に人をその気にさせる技術が身についた人物でございまして、その意味は、平凡なことも面白く感じさせるということです。そういう雰囲気をもっている児童厚生員の存在が非常に事を左右するなと感じておりました。今の事務局の説明や、中川委員の報告に対して、今後これをベースに、どういうふうに分析していくかという大事な基本の要素であると思いますので、質問のある委員の方は挙手をして、発言をいただきたいと思います。では、植木委員、お願いします。

○植木委員 植木でございます。質問票の内容について、1点確認をさせてください。問A-8、延べ来館者数ですが、5の大人の人数、集計では大人としてまとめて数字が出ています。この括弧書きの内訳、保護者、ボランティア、地域住民という。この辺りまでは集計は出ているのでしょうか。

○竹中少子化総合対策室長補佐 まだ、そこまで分類化はできていない状況でございます。やろうと思えば、できなくもないということです。今取りあえずは「大人」ということで一くくりにして出させていただいたという状況です。

○鈴木委員長 よろしゅうございますか。また次に、このアンケートで更にクロスしたいところなどのご意見もいただこうと思いますので、この時間は取りあえず説明でよくお分かりにならなかった点とか、何か御確認しておきたいことがあれば…。松田委員、お願いします。

○松田委員 問A-7の全児童館の児童厚生員の数というのが取り出してデータになっているのですけど、ここをもう少し説明いただけますか。ここにいらっしゃる方は多分、分かるのだと思うのですけど、児童厚生員というのと児童館の職員というのの違いというか、その辺のこと教えてください。

○竹中少子化総合対策室長補佐 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準という、最低基準がございます。それに基づいて、例えば保育士資格を持っている方ですとか、社会福祉士の資格を持っている方、実務経験を持っている方、教員免許を持っている方とか、そういった、いわゆる有資格者、専門性を持っている方を、最低基準では児童の遊びを指導する者ということで、規定をさせていただいております。それに該当する方が、このA-7の、ここでは児童厚生員という言葉を使いましたけれども、いわゆる児童の遊びを指導する者に該当する方ということになります。ですので、それ以外ということでは、事務員の方ですとか、若しくはその作業をされる方とか、そういった者が考えられるのではないかと思います。主に、直接子どもや保護者と対応している職員が、この児童の遊びを指導する者に該当するということになっています。

○鈴木委員長 よろしゅうございますか。北島委員、どうぞ。

○北島委員 すみません、確認を。10ページなのですけれども、貴児童館において実践しているプログラムのうち上位3つをというところで挙がってきているのですが、ドッチビーとドッチボールは割と日常、子どもたちが来て、やっているのだろうなというふうには思ったのですが、あとは、全部、いわゆる行事になっているのですけど。思いとしては、子どもたち自身が児童館で、今どんな遊びをしていて、それがどんなように流行っているのか日常の実態を知りたいのですが。日常的な遊びのところの回答みたいなのはなかったのでしょうか。

○竹中少子化総合対策室長補佐 ございます。かなり膨大、いろいろ種類がありまして、相当多くの取組が書かれております。その中でも、今回一番多いと思われるようなものをある程度集約して出しておりますので。それ以外で、本当にいろいろな取組、同じようなことでしょうが、それぞれ名称が違うようなプログラムというか、活動も多くございます。イベント以外にも、要は具体的な活動プログラム、活動内容について、かなり多くの答えはいただいているという状況でございます。

○鈴木委員長 よろしゅうございますか。私も、読ませていただいて、遊びのプログラムという形でアンケートをしたものですから、プログラムという概念を、児童館がイベント等の企画として捉えた向きもあったようだなと思いました。標記上ちょっと工夫が必要だったかなと反省しています。児童館はむしろ日常活動が重要でございますので、今後どのようにここから現場の意識を抽出していくかという問題が残ると考えています。

 「こどもの城」から発したこの専門委員会ですので、「こどもの城」に、ずっと閉館まで勤務された佐野委員、どうでしょう。全体の説明を聞かれて、何かお思いになられることがありましたらお願いします。

○佐野委員 まず、私の率直な、非常に私見ではありますけれども、問A-15で、「こどもの城」の実践や考え方から影響を受けたものがありますかという設問で、60.4%の方が、「影響がある」ということを答えていただいております。

この率が高いか低いかというのはいろいろ考え方があると思うのですが、私としては非常に高かったなというのが、率直な感想です。40%ぐらいなのかなというふうには、正直考えておりました。

 と申しますのも、机上資料になりますが、こちらのほうにこんな記述があります。「こどもの城の各種プログラムはとても良いと思いますが、地方での利用が不便です」という御意見ですとか、「こどもの城で様々なプログラムが開発実践されてきましたが、箱の中でのプログラム開発実践、素晴らしいものがありました。」それから、「部分的には参考にさせてもらっているが、予算面、設備面、人員面において厳しい現状がある。」「プログラムは質が高く、大変参考になるけれども、地域性や設備の整備などだと、難しいものがある、企画のヒントにはなったと。」

 私どもは平成6年度から「動くこどもの城」を始めました。実感として、年間親子合わせて40万人以上の来館者がある施設で展開するプログラムを、そのまま小型児童館で展開するのはなかなか難しいだろうなというのは感じておりました。そこまで落とし込んでいくにはやはり丁寧な説明ですとか、フォローアップが必要なのだろうなと考えておりました。

 平成23年度からは、「動くこどもの城」で実施したプログラムの定着度を調査する中で、フォローアップ事業を実施しました。その調査によるとプログラムの定着度は約70%に留まっていました。この結果から私どもは、そこの部分がまだちょっと足りなかったのかなという実感を持っておりました。

 ですから、「すごくいいことやっているけれど、なかなかうちでやるのは難しい」と思っていただいている方が、非常に多いのではないかなと思っておりましたので、この60%というのは、私としては非常に高い率だなと思っておりました。

 それから6ページにありますが、どんなプログラムを一番使っていただいているかというと、やはり「おもちゃ作りや遊びの方法」が一番多く、これはもう正に施設や設備の影響が大きいので、やはりそこの部分をもっと丁寧に示していくべきだったのかなとは反省をしております。

 今後のこの委員会の展開にも影響しますが、8ページに、問B-2ですが、児童館においてプログラムを実施する経緯というので、一番高いのが、「他の児童館で実施しており、効果的なプログラムであると感じたため」というのと、「研修とかで学んだ」と。要は、人と人が実際向かい合って、直接的な指導を受けているという場面での伝承率というのは非常に高いということになります。プログラム、遊びというものが全国に広がっていく1つの手法として、人と人が向かい合うようなものを取る必要もあるのかなというようには感じております。以上です。

○鈴木委員長 ありがとうございます。吉村委員、どうでしょう。「こどもの城」というと、我々はすぐ合唱団を思い出しますが。

○吉村委員 吉村です。私も、今これを聞かせていただいて、佐野さんと同じ意見で、60%というのが返ってきたときに、あ、良かったなと、ちょっとほっとしたところもありました。

 こどもの城が出来る前から、こどもの城に携わってきましたので、約30年以上、こどもの城の仕事をしてきました。勤めるときに一番最初に言われたことは、人型の児童館なのだ、人が人を育てていくんだということを、すごくコンセプトに言われていました。

 ずっとこれを聞いていまして、多分いい回答をしてくださったりとか、今、中川先生もそうでしたけど、鈴木先生がおっしゃったように、中川先生が今話してくれるだけで、キラキラ輝いていた。そういうこと一つずつ、人が人を育てていくということを、こどもの城は発信するはずの場所でした。受けるだけではなくて、投げるだけでもない、レシーブもサーブもするという、そういうような施設を通して、想像力を養うこと。それがうまくいっているところが、このような回答をしてくださっているのではないかなと思っています。

 私は合唱団を、御紹介いただきましたけれども、約30年間させていただいて、今も継続しています。毎年合宿で、地方の児童館を訪ねています。約4館ずつぐらいを訪ねていますので、30年間で100以上の児童館をお訪ねしたことになります。そこで様々な先生たちに出会って、そこの先生たちがやはりいろいろな発信をされている。こどもの城のこともよく分かって、いつも子どもニュース新聞を貼ってあるのですね、いろいろなところに。そして、それを見て、いろいろ造形活動、でも、これうちではできないからと、いろいろな工夫をされる。それが、こどもの城の発信の良さだったのではないかなというふうに、ずっと思ってきています。これからどういうふうにしていくのかなと考えますけれども、少しずつでも、この人と人とのつながりがうまくいけるように、これが課題ではないかと思っています。

 今まで、こどもの城が培ってきた人との出会いを大切にして、そしてこのプログラムを伝承していけるのがいいのではないかなと思っています。環境と人間関係、コミュニケーションが今すごく大切になっていて、ハンディキャップのある子どもたちがどんどん児童館の中で増えてきていると思います。この「木とリス」なのですけれども、中川先生、どれぐらいの頻度でやられているのでしょうか。

○中川委員 一応その『いきいき遊び』というのは月に1回のペースで、遊びについては、いきいき遊び。あと、のびのび工房というふうな、工作関係の取組もやっておりまして、これを大体月1ぐらいの間隔でやっております。

○吉村委員 こういうふうに月に1回でも継続してやるということ、それがやはり素晴らしいことかなというふうに思っていますので、こどもの城で出来たプログラムが、細々でもいいので、様々な形で継続していかれたらいいと思います。その一つずつの出会いが、また感性を育てていくかな。音楽というのも、感性を育てる一つの大きな要因になっていると思いますので、それを続けていかれることを願っているという形です。60%、良かったなと、私も思います。ありがとうございます。

○鈴木委員長 ありがとうございました。調査結果を見ておりまして、児童劇巡回事業の復活を求めたいとか、文化財を子どもに見せたいという意見もありましたが、「こどもの城の合唱団」が全国に出向いた箇所数とか、いろいろな県から招聘されている実態を知ったら、もう少し合唱団に対する評価があってもいいのかなと感じましたから。やはり遊びとは、文化でこれを丸ごと継承するというのが児童館だと考えているものですから。特に、子どもの貧困が問題になっている時代に、貧困の子どもたちに必要なものは日本文化の伝承ですから、これを児童館も補填していく必要があると考えています。時間が大分迫ってきましたけど、羽崎委員、お願いします。

○羽崎委員 私は今、佐野委員が言ったように、我々もかつて、こどもの城でやっているもので、そのまま地方、地域、小さな児童館も含めて、そこで通用するような遊びがあるのかみたいなことは現実的に言われてきたのです。ただ、我々がやってきたというのは、多分そういうのを超越した数がすごく多かったと思うのですね。今回、これ6割というのは、やはり我々が出した、いろいろな形で発信してきていると思うのですが、我々が出してきたものというのは、ものすごい数なのです。だから、その中から多分それぞれの児童館ができる遊びを、それなりにピックアップをしていって、自分たちの児童館でやったものは、もしかしたらそこで効果的であるとか、良い評価を得てきたのではないか。だから、逆に言えば、ベースとなる数がものすごい多かったということが、結果的にはある面ではいい形、いい選択を生んでいるのではないかなと思うのですね。

 ただ、これからなのですが、私はここ6年ぐらい大学で、その遊びや何かを少し、分類も含めて違った面で研究なんかをしていきますと、こどもの城というのはどちらかと言うと、ハウツーですから、遊びそのものの分類化だとか何かよりも、とにかく子どもたちが楽しめるものを、それぞれのフィールド、運動系があったり、音楽系があったり。そのフィールドに応じて遊びを、ある面ではランダムに出していったのです。

 ここで、例えば、30ページを見ていただきたいのです。今後、国においてもプログラムの改定開発を行う。今後の話をしてしまうと、まだちょっと早いのかも分からないのですけれども、非常に大事だと思っているのです。改定開発に向けて御意見、御提案がありましたら、回答番号で書いてくれと、ここに出ていると思うのです。これ、遊びの分類から言いますと、今後これから大事なのは、こどもの城でやっていた、いわゆるそれぞれのフィールドごとにばっと、非常に幅広く、数をものすごくやっていたのから、こういう要望がある、では、その要望に応じた遊びが、どういうふうに、今まで我々が出してきたものに当てはまるかとか、あるいは新しいものを開発していくときに、その分類の仕方、そのつかみ方をやはり変えていく。

 現実に要求されているものが、少なくても、こどもの城が始まった当時と比べると、大分これ違うと思うのです。切実な、いわゆる子どもの状況というのがものすごい出ていますから。では、それに応じた遊びというのにどういうものがあるかというのは、またちょっと違った分類あるいは視点を持って、扱っていかないと、ここからがまた、どんどんかけ離れたものになっていくかなというふうに思います。

 ただ、今の現在はまだ、こどもの城がやってきた非常に多くのもの、あるいはそこからピックアップすればいろいろなところで対応できるようなものがまだ生きているなというのが、現実に感じます。これ以後は、多分ここから2年、3年、5年たつと、現実にこれ切実な問題あるものの中に、やはり遊びをどうやって考えていくかということをしていかないと、だんだん忘れ去られていくような状態になるのではないかというのを非常に感じます。以上です。

○鈴木委員長 ありがとうございました。時間がなくて申し訳ございません。子どもの福祉増進に資する遊びの例示という方向が、この専門委員会で集約されていくと思います。それでは時間も押しているものですから、議事の2に移らせていただきたいと思います。実践状況調査報告の分析及び評価の方法について、事務局より説明をお願い致します。

○竹中少子化総合対策室長補佐 それでは、資料5を御覧いただきたいと思います。1枚紙になっています。実践状況調査結果の分析及び評価の方法についてということで、先ほど報告させていただいた実践状況調査について、今後の主な論点である、「こどもの城」が、これまで開発又は普及に携わってきたプログラムなどを分析及び評価していく上で、どういったことを考えていく必要があるのか。それを行う際の主な視点、留意すべき点として幾つか挙げています。

 全体に関して言うと、1つは、そういったプログラムについて御回答内容をいろいろ確認していると、「こどもの城」が開発又は普及に携わってきた遊びのプログラム、いわゆるB-1のプログラムと、地域の児童館等で行われている独自の活動プログラムの違いを、児童館の運営主体が明確に認識していない状況が見られる。ある程度被ったような感じで受け止められている方々が、かなり多いのではないかと思われます。そういう中で分析及び評価の方法について、どのように考えていくかというのが1点です。

 プログラムを実践した際に、「効果的だった」と回答があったプログラムもかなり多くありました。今後、その中で好実践事例などを全国的に普及啓発していく必要があるということがありますが、そういったものをどのように選定していけばいいのか。先ほどありましたが、どのように分類していけばいいのか。そういった選定の基準(尺度)についてどんなふうに考えていったらいいのか。

 これは技術的なことですけれども、今回の調査結果においては設問ごとの単純集計の結果と、事務局のほうで選定して必要と考えられる設問ごとのクロス集計ですね。今回は設置主体別を主に先ほどの報告でも取り上げましたけれども、そういったクロス集計なども可能です。今後、分析及び評価をする上で、どの程度、分類までクロス集計を行っていく必要があるのか。例えば今回は全国ベースだけの集計にしていますが、もうちょっと地域性が見られるようなものにしていったらどうか。そういったことが考えられますので、どの程度までやっていったらいいのか。

2.運営主体調査に関してですが、プログラムの実践状況においては、比較的民営が高くて公営が低いという相対的な結果が見られたわけですけれども、効果的な取組を促していく方法についてどのように考えていくのか。これは職員の資質の問題にもつながっていくと思いますが、その辺りのこと。更に調査結果から得られた課題等について、設置主体である地方自治体に対して、効果的な取組を促していく必要があると思われますが、その方法についてどのように考えていくのか。

3.利用者調査に関してですが、約4万の御回答をいただいて非常に意味のあるアンケートだったと思います。参加したプログラムについての評価は相対的に高かったということですが、この結果を新たな今後のプログラム開発とか改定に、どのようにつなげていったらいいのかということ。児童館についてですが、児童館に対する評価についても、もちろん利用されている方ということもありますので相対的に高かったのですが、この結果を今後検討していただく児童館の機能及び役割、その在り方の検討に、どのように結び付けていったらいいのかを主な論点として考えているところです。

 御紹介になりますけれども、参考資料3を御覧いただきたいと思います。児童館関係と今の「遊びのプログラム」の関係のことを概算要求の中に盛り込んでいます。資料でいうと最初のほうが放課後児童クラブの関係ですので飛ばして、7ページを御覧いただきたいと思います。7ページは児童館等の質の向上に関する予算ですが、まだ国のほうでも予算計上していて、2.児童館職員に対する研修等は、今年度(27年度)から実施していますけれども、(1)が児童館長資質向上研修、これは国の委託事業として実施するものです。これが1つあります。(2)が児童厚生員等研修事業です。これは実施主体が都道府県、市町村で、児童館職員に対する様々な現任研修の経費を、国のほうで計上しているところです。先ほど運営主体からの自由記載の中でも、こどもの城が行ってきた研修を引き続き実施していってほしいという声が、かなり多く聞かれたわけですが、現在のところ、リーダー的な存在である児童館長さんの研修は国で担い、実際の子どもや保護者の対応をする児童厚生員、児童の遊びを指導する者の研修については、地方で担っていただくという構図で実施しているところです。特に地方自治体が実施する児童厚生員の研修の実施状況が、地方自治体によってばらつきがある状況がありますので、その辺のところを我々としても、しっかりと取り組んでいただくように促していきたいと考えています。

8ページですが、これは本専門委員会に直接関係するもので、来年度の新規事業として立ち上げるために概算要求の中に盛り込んだものです。これは次の論点になる「遊びの活動プログラム」の改定とか、新たなプログラムを開発する際に、いわゆるモデル児童館というものを指定していただき、発達障害などの子どもの特性を踏まえた取組を推進するプログラムを実施する。先ほど御指摘がありましたけれども、今日の子どもの状況の変化、今日的課題に対応できるような新たなプログラム等を実践していただくために、幾つかの児童館を指定させていただいて、実際、児童館で実施していただく経費を、今回、概算要求の中で盛り込んでいます。これも国が実施主体となって、各児童館にその事業を委託する形で実施していただこうと考えています。

 その概要資料が次の9ページです。調査の趣旨は、今、お話したとおりですが、2.実施内容で、要はこの専門委員会において、プログラムの実践事例の把握及び検討を行っていただくことになっています。そういったものを行っていただいた上で、そういったプログラムを実際に実践していただく児童館を、「モデル児童館」として10か所程度選定(指定)することを考えています。その指定した児童館において、以下のような取組をしていただくことを来年度は考えています。この専門委員会においていろいろと考えていただいたことを、実際の現場のほうで実践していただく取組というもので、現場とこの専門委員会とのキャッチボールができるようなことを、この概算要求の中にも盛り込んでいますので御紹介させていただきました。1児童館当たり約500万円の予算で実施していただこうと考えていて、年間を通じた取組ということでお願いできればと考えています。以上です。

○鈴木委員長 ありがとうございました。今、お話を聞いて大変期待をすると同時に、この専門委員会の責任の重さも感じます。国のプロジェクトですので、今までにない思い切った発想も持ちながら進めていきたいなと思います。資料5の今後の分析及び評価の方法ですが、1全体に関して、2運営主体調査に関して、3利用者調査に関してと3つあります。あと残りの時間が25分ですので1課題10分ずつの時間もありませんからとても議論を尽くせないと思います。次回も、じっくり検討していただくとして、取りあえず次回に向けて、このそれぞれこんなことがポイントになるだろうとか、こういう考え方はどうだろうというご意見をいただきたいと思います。また現場のアンケート分析結果等も見ていただきながら次回の協議へつなげたいと思います。よろしいでしょうか。

 遊びについてですけれども、アンケート分析結果をみましても、「こどもの城」が開発したプログラムと、地域児童館でずっとやってきたものと混在しています。今後、委員会を進めていく上で、遊びのプログラムのどこにポイントを置いて整理するか。膨大な回答数からの選定です。同時に、「効果的だった」という回答をクロスしてふるいにかけるという方法も有効だと思いますが、「効果的だった」というのは何に効果的だったのか考えておかないといけないと思います。児童館は、子どもの福祉の増進に効果的であり健全育成に資するためにどういう遊びが有効なのか。ここを専門委員会がエビデンスをもって、科学的根拠を挙げて、その遊びのプログラムを押し進めなければいけません。この科学的根拠をもって実証していくときに、どういう研究方法が一番ふさわしいのかも同時に考えていきたいと思っています。時間もどんどん迫ってきますので、まず全体に関して事務局説明を受けた後、御意見がありましたら23お聞きしたいと思います。北島委員、お願いします。

○北島委員 先ほどの流れでも言おうかと思ったのですが、ここにつなげて全体ということで考えると2つ印象があります。1つは、特に30ページに今日的課題というのが出てきていますが、例えば私が実際に今、北海道から沖縄までいろいろなところに行かせていただいて感じる状況と、出てきているものがちょっと違うなと思ったのです。資料の最初にもあるとおり、児童館とは遊びを通して健全育成をするというのが圧倒的多数で、そういうふうに思って児童館を運営している。しかし、ここでは、子どもたちの遊びについて、例えば忙し過ぎる、時間がない、児童館は狭くて遊びきれない、あるいは児童館から出て外に行きたいけれども禁止があって外に行けないなどで、遊びに対する課題が十分にできていないという声が、なかなか見えてこない点です。2つ目は、遊びのプログラムが今はどうしてもイベントになってしまっているので、先ほど自由な意見がたくさんあったと伺いましたが、私がここで一番注目していたのは、ここにも出ていますけれども、自分たちが独創的なオリジナルの活動をしたことをとても評価として高く挙げている。「こどもの城」の効果よりも高かったというのは、私としては「当然、そうだろうな」と思います。地元のことを一番知っているのはそこの児童館ですから。しかし、同時に手前みそもきっとあるでしょうし、そこの中身についての分析をしないと、なかなか紙面だけでは見れないなと思います。そこの日常のあそびの実態や問題を、どうやって私たちがあぶり出していくのかが一番気になったし、そこをやらないと駄目なのだろうなと思いました。

○鈴木委員長 ほかに、中川委員、お願いします。

○中川委員 全体に関してですが、実際、私は現場の児童館の館長で今回のアンケートに回答したわけです。その中で自分たちの館で取り組んでいる活動事例を一つ一つ改めて、例えば「こどもの城」が今まで御紹介くださった活動事例を照会していったのです。そうすると結構あったのです。「あ、そうなんだ。自分たちはそれほど認識していなかったけれども、もともと『こどもの城』から発信されたものなんだな」と、そこのところにひとつ気が付いたということ。

 私どもの館は開館してまだ5年です。京都市の児童館としては比較的新しいほうですが、以前からいる職員に聞くと、他の児童館の実践から「これ、いいな」と学んで取り組んできたと。ということは、先ほど佐野委員がおっしゃったように、「こどもの城」から発信されたものがどこかの児童館の人に伝わっていき、そこの児童館の職員から他の児童館の職員に伝わっていく。こういう流れがあることをひとつ実感しました。

 では今後、どうしていくのか。つまり「こどもの城」という大きな発信元がなくなったわけです。これに代わるようなものを、しっかりと全国の児童館に向けて発信していく機能、役割を持ったところを作っていく必要があるだろうと強く思いました。今後、それをどういう形で現場のみんなに提示していけるのかと考えたときに、今回のアンケートというのは非常に大きな力になると私は思います。みんながこんなふうに取り組んでいて、みんながこういうふうなことを課題として認識していて、今後の在り方についてこんなふうな思いを持っているのだということを、まずはデータ分析をきちっと行っていく。特に2つ目の○でクロス集計の話が出ていますが、ここのクロス集計も例えば公営であるか民設であるか。あるいは地域性であるとか、できる限り丁寧にクロス集計を考え得る限りやっていく中で、有意な方向性を導き出していくことが必要なのではないかという思いを持っています。以上です。

○鈴木委員長 では、次に進みたいと思います。「こどもの城」が開発というと言い方が強いかもしれませんが、伝統的な遊びというのは世界的にあって、これはそれぞれ児童館でも個人でも生々流転して変化していきますね。それに意図的に「こどもの城」が変化を加えて開発したと言えるものとか、例えば、北海道の遊びを「こどもの城」が仲介して沖縄に紹介したというようなことも、「こどもの城」の使命だと考えられます。遊びで、子どもの発達に資するというものは、どちらが開発したかにこだわらないので、網羅的な調査対象にした方が、全国的に子どものためにはいいのではないかと私は考えています。

 それからクロス集計ですが、今、事務局のほうからも御発案いただきましたが都道府県別もクロスしてもらえれば北海道とか沖縄、政令市と農山村漁村などのニーズの違いなども、遊びを通して出てくるのではないかと思われます。これは実施していただいてよろしいですか。運営主体調査に関してですが、民営が高く公営が低いという結果とか、児童館の設置主体は地方自治体でもありますし、児童館の推進は一義的には地方自治体の裁量になります。地方自治体の児童館理解を深めていただくためにどのような広報をしていくのか。このことなどにつきましても何か御示唆があればお願い致します。植木委員、どうでしょうか。

○植木委員 植木でございます。実践状況で民営と公営で差があるという話ですが、どのようにそれを解消していくかということも含めて、研修事業というのが1つ想定されるのではないかと思います。共通の研修事業が普及すれば、この辺りの差というのは縮まっていくのではないかと考えるのと、将来的には児童の遊びを指導する者というのはありますけれども、それの任用の資格制度みたいなところを、もう少し強化していくということも1つアイディアとしてはあるのかなと思います。

 それから、地方公共団体に対してどのような取組を促していくかに関してですが、これも「こどもの城」の研修が、フォローアップ研修も含めてこれまでされてきた。でも具体的な個別アンケートの内容を見ますと、なかなかそれが地方では受講しにくいという項目も見受けられます。そういった意味では良さにもありましたように、地方での研修機会ということに移行していくというのは、流れとしては正解なのかなというふうに思います。

 その際に、現在でも、例えば児童健全育成推進財団がやっている2級指導員研修などがありますけれども、あれはかなり普及していますし、その科目の中に遊びのプログラムに関する内容を少し具体的に盛り込んでいくとか、あるいはプログラムそのものというよりは、むしろプログラムを開発した方法や視点といったところが、その研修の中身になっていくのかなと思います。以上です。

○鈴木委員長 ほかにどうでしょう。これも見ていきますと民営が高く公営が低いということですが、公営でもどんな方が職員としていらっしゃるのかということ。民営もまた社会福祉法人から指定管理者まで様々ですので、もう少し運営管理者の分析も必要だと思います。児童館は人が運営して子どもの支援に当たるわけですから、職員の質をどう担保するかという問題も含んでいると思います。この職員の質というときに、一体、職員が頑張れるためには何がインセンティブになるのかということです。給料の増額とか身分の安定、資格の保持も視座に入れる必要があると思います。現状でみますと、民営が高いということは、児童福祉に従事する気持のある人たちは給料よりも仕事のやり甲斐を重視するようにみられますが、そこに甘えていていいのかという課題も検討する必要があると考えています。

 地方自治体は世論が変われば変わります。世論をこの専門委員会で動かせればいいのですが、地方自治体の担当の方々の健全育成に対する理解を研修会で図れるだろうか。それから予算を付ければ済むのか。予算の誘導というのも理にかなっていると思えますが、国も地方自治体も財政的には厳しいのが現状です。

 さて、利用者調査ですが、これにつきましても2点ばかり挙げられていますけれども、どうでしょうか。

○佐野委員 利用者調査に関してですが、○の2つ目に児童館についての評価は相対的に高かったとあります。事務局の報告にあったように、利用している子どもたち、親からの調査ですので相当高いのは当然ですが、ちょっと私が驚いたのは38ページで、「あなたは児童館をどのくらい利用しますか」に、「ほぼ毎日」が半分近くなっています。私も、今、運営している自分の児童館を見ると、確かにほぼ毎日来ている子ばかりだなと考えます。そうなると、ほとんど来ていない子、全く児童館に来ていない子も地域の中で大変多いのだろうなと思います。要は児童館ファンと児童館に足を向けない子や親と、その格差がかなりできているのだろうなというのは実感として感じています。

 昨日は都民の日だったので、本当に普段見ない子が大勢来ていました。こんなにまだまだ来ていない子がいるのだなというのが実感だったのですが、そう考えていくと、児童館というのが建物の中に閉じこもっているのではなく、地域を包括する健全育成事業というのを展開する必要が、ますます必要になってくるのだなと考えています。北島委員がおっしゃったように、児童館の中でできないことというのはたくさんありますので、地域をフィールドにした健全育成事業というのを児童館が中心というよりも、児童館が様々な団体と連携を取りながらやっていくことが、今後、必要だということも実感しました。とすると、モデル事業などを展開するときには、地域ということにきちっと焦点を当てた事業展開をしてもらうことも、モデル事業の1つの重要なポイントなのかなと考えています。以上です。

○鈴木委員長 ほかの委員の方々はどうでしょう。北島委員、お願いします。

○北島委員 戻ってしまうのですが、運営主体のところで実際に現場に行っていて思うのは館長の役割なのです。いわゆる現場の職員が研修を受けても館長が駄目と言うとか、あるいは館長の研修をやっても職員が動かないとか、もちろん、主体である自治体の担当課の問題と現場の職員の問題もあるのですが、やはり、長と言われる人たちの問題が現場ではとても大きいなと感じています。今回はなかなかそこが見えないので、それについては別にというか、この運営主体に関しては館長の問題が、多分、現場としては一番大きい気がしているので、館長の声を聞く中で課題を明らかにしたいと思っています。

○鈴木委員長 それは私も実感しています。松田委員、どうですか。お願いします。

○松田委員 私は児童館側の人でなくて、地域の親だったり、児童館のことを知らないとか児童館に行きにくいなど、いろいろな声が聞こえてくる立場のほうにいるのですが、この会議も含め、「こどもの城」のことも含め、関係者の方が考えているのだなというところをすごく感じていて、そこから外に出て行っていないなというのを感じます。もちろん、先ほど佐野委員がおっしゃったように、来ている人に聞いているアンケートですというところで、いろいろ感じるところはあるのですが、今回、プログラムのところがイベントであるという話もありました。

 私、今、地域子育て支援拠点、ひろばというのをやっているのですが、そこで大事にしているのはノンプログラムであるということです。でもノンでしか言えない、プログラムを否定することから始まっているという不思議な場なのです。その否定はしないのですが、効果的に使うプログラムとは何なのだろうとすごく感じているのです。時間的にうまく皆で一体的にやれるときはプログラムはすごくいいけれど、それに頼っているみたいなところもあって、日常的な関係作りが地域の中で必要だとなっていくと、プログラムばかりやっていると作れないという一方の批判をすごく感じています。

 ここで言うプログラム、城が作ってきた膨大なプログラムを、インスパイアも含めて切り取って何か活用していると言ったときに、何でそれを切り取ったのか。何でこれが要ると思い、やろうと思ったのか。その辺を丁寧にやれるといいなと感じています。というのは、昨日もそうでしたが、プレイデーだからこれをします。行事だからこれをします。この季節だからこれをします。何曜日だからこれをします。このプログラムを月に1回やることに決まっているから、これをしていますみたいなことが余りに多くて、今、来ている子どもは昨日と今日では全然違うし、今日、この時間にこの子たちがいるから、これを仕掛けてみようとか、誰かに投げ掛けてみようという形でのプログラムが、実はもっとたくさん現場にあるのではないかと思っています。

 多分、そのためのデータベースというか、自分の中の引出しとして「こどもの城」のプログラムがスタッフの方たちの中にあると、すごく素敵なのではないか。その場と状況で引き出していく。そういうことが人と人がコミュニケーションしながら研修してきたところの良さだったと思うのです。城はハウツーだという意見も先ほどありましたが、ハウツーだけでなく、それをどのように活用したり、どのように自分の中から取り出していくか。そこのところを多分やってきたと思うので、そのハブ機能とかネットワーク機能みたいなところも、この中からあぶり出していく。そのときに、この運営主体であったり利用者の方たちの声を聞けているのか。利用者の方たちをきちんと捉えられているのか。その辺がすごく連動してくるのではないかと思って、このアンケートはどういう意味なのだろうとずっと実は思っていました。逆に結果を見てそんなふうに感じました。

○鈴木委員長 奈良のある児童館でずっとキャンプ活動をやっていて、子どもを引きたてながら、児童厚生員が念入りに準備していたけれども、子どもが大人に頼り過ぎる。そこであるときノンプログラムでやろうと職員会議で決めまして、場の安全やテント張りの手伝いなど基本的なことは責任を持つが、あとは一切子ども任せというキャンプを実施しました。子どもは次に何をするのか、食事はいつ食べるのかなど、どぎまぎしたことがあると言うのですが、それも一つのプログラムを作成しているのですね。なぜノンプログラムが必要かというと、子どもの実態を分析し、自分たちで時間管理ができるように、自分たちで安全能力を高められるように、そういう臨機応変さもプログラムには大事で、非常に貴重な意見を伺えました。

児童館に来なかった人は児童館をどう見ているのか、このような視点はどうしてもアンケートでは取れませんので、それを事例で調査できるか。この辺も課題になるかなと思います。だいぶ時間が迫ってきました。あとお一方、植木委員で締めにしたいと思います。

○植木委員 申し訳ありません。植木です。こういったプログラムの内容が健全育成につながっていくことが、効果として実証されるとすれば、その内容を児童館ガイドラインというのがありますから、その内容に再び盛り込んでいく作業が次に必要になってくると思います。そういった意味では、既存のガイドラインの改訂作業のようなところとリンクしていく視点も重要かなと気が付きました。以上です。

○鈴木委員長 ありがとうございます。今後、この専門委員会が進んでいくわけですが、一番難しいのは科学的根拠を持って、児童館の遊びを通してという機能・役割を言語化していく。これがスタートのときの狙いでした。そのためには客観的な根拠を重ねていかなければなりません。お集まりの委員の方々はそれぞれ専門家ですので、今回、質問手法による調査をいたしましたが、そのほかに実験とか観察、事例面接や事例研究など、いろいろな方法を取って子どもが年齢に応じて健全な遊びをすることが幸せというか、社会的に安定した生き方をすることに役立つのだということを客観的に実証するために、どんな論証方法がいいだろうかということも、次回、また御提案いただけたらと思います。

 申し訳ありません。進行が拙くて皆様に御迷惑をおかけしました。時間がまいりましたので、今回はこの辺りで委員会を終了させていただきます。次回の予定について事務局から御連絡をお願いします。

○竹中少子化総合対策室長補佐 本日は、ありがとうございました。先ほどいただいた御指摘を踏まえて、今回は主に単純集計の結果をまとめさせていただいたということでしたので、もうちょっと運営主体とか地域別というものに踏み込んだ形で、分析をさせていただきたいと思っています。またそこの分析方法については、委員の皆様にまた御意見をいただきながら進めてまいりたいと思っています。それについて、また次回お出しして御議論いただきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。

 次回の予定ですが、取りあえず11月中旬を予定しています。具体的な日程については追ってメール等で調整させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。日程については以上です。

本日は、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございました。本委員会はこれにて終了させていただきたいと思います。本日はありがとうございました。

 

 


(了)

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