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2015年11月4日 中央社会保険医療協議会 調査実施小委員会 第42回議事録

○日時

平成27年11月4日(水)9:14~9:36


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

野口晴子小委員長 印南一路委員 田辺国昭委員 松原由美委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 石山惠司委員 松浦満晴委員
松本純一委員 松原謙二委員 猪口雄二委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
<事務局>
唐澤保険局長 谷内審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 眞鍋医療課企画官
三浦保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○小委員長の選出について
○第20回医療経済実態調査の報告について

○議事

○三浦保険医療企画調査室長

 準備が整ったようですので、始めたいと思います。

 保険医療企画調査室長でございます。

 6月24日の中医協総会で、調査実施小委員会に属する公益委員が変更されましたため、小委員長が選出されるまで、私がかわって、司会進行を進めさせていただこうと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 新しい小委員長の選任までの議事進行について行いたいと思います。

 ただいまより第42回「中央社会保険医療協議会 調査実施小委員会」を開催いたします。

 まず委員の出欠状況について御報告いたします。本日は、全員出席でございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 初めに小委員長の選出を行いたいと思います。小委員長には、中央社会保険医療協議会議事規則第13条第2項の規定によりまして、公益を代表する委員のうちから、委員の選挙した小委員長を置くこととされております。

 まず1号側の委員から、御推薦をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。幸野先生、お願いします。

○幸野委員

 1号側としては、野口先生に引き続きお願いしたいと考えております。

○三浦保険医療企画調査室長

 ありがとうございます。

 続きまして、2号側の委員から、御推薦をお願いいたします。松本先生、お願いします。

○松本委員

 2号側の総意としても、野口委員にお願いしたいと思います。

○三浦保険医療企画調査室長

 ありがとうございました。

 1号側、2号側ともに、野口委員を御推薦いただいております。野口委員に小委員長をお願いするということで、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○三浦保険医療企画調査室長

 ありがとうございました。それでは、野口委員に小委員長をお願いいたします。

 野口小委員長より一言御挨拶をお願い申し上げます。

○野口小委員長

 おはようございます。ただいま調査実施小委員会の小委員長を仰せつかりました、野口と申します。

 至らぬ点が多々あろうかと思いますが、何とぞよろしくお願いいたします。

○三浦保険医療企画調査室長

 どうもありがとうございました。

 それでは、今後の進行を野口小委員長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○野口小委員長

 それでは、改めまして、よろしくお願いいたします。

 早速ではございますが「○第20回医療経済実態調査の報告について」を議題とさせていただきたいと思います。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より説明をお願いいたします。

○三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 お手元に資料を3つほど用意してございます。縦使いの中医協実-1と書いてありますもの、のりづけをされています分厚いものがございます。もう一つ、第20回医療経済実態調査(保険者調査)報告、この3点があろうかと思います。御確認のほど、お願い申し上げます。

 私から医療機関等調査報告につきまして、概略を御説明したいと思います。本日は、縦使いの中医協実-1という資料を用いて、御説明をしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 第20回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告であります。

 調査の概要等は、1枚目に書いてあるとおりでございます。調査につきましては、病院、診療所、歯科診療所、保険薬局などについて、抽出をして調査を行ったというものが書いてございます。

 (3)をご覧ください。有効回答数、回答率が書いてございます。病院で申し上げれば、調査対象の施設2,578のうち、1,365の有効回答をいただいております。回答率は52.9%。前回の有効回答数等につきましては、右の欄に書いてございます。

 (4)調査の時期でございます。前回第19回調査以降、2カ年度という形で調査をさせていただいておりまして、平成26年4月から平成27年3月末までに終了した事業年度及び平成25年4月から平成26年3月までに終了した事業年度の2期間について、調査を行った結果でございます。

 1ページおめくりいただければと思います。以下、調査結果となっております。

 2ページ目、一番上の表をご覧ください。病院につきまして、全体、開設主体別に分類をした損益の状況を記しております。

 表のつくりでございますが、上の表をご覧いただきますと、1医業収益、2介護収益、3医業・介護費用、4損益差額という順になっております。収益が2つ、費用が3となっておりまして、損益差額は1足す2引く3という形で記載をしております。

 損益差率を御紹介いたしますと、一般病院の全体で申し上げますと、前年度、すなわち直近の年度で申し上げれば、3.1%のマイナスとなっております。前々年度、すなわち26年改定期間の前のみが▲1.7%でございましたので、1.4%の下落となっております。

 なお、平均病床数が一番下に書いてございます。201と書いてございますが、こちらは本年の5月末日現在の病床数を記載してございます。

 こちらが一般病院全体の数字となっております。

 以下、開設主体別に御紹介いたします。

 医療法人につきましては、2.0%のプラス損益差率であります。改定前後で比べれば、2.1%から2.0%ということで、0.1%の下落となっております。

 3ページをご覧ください。こちらは国立病院についてであります。国立とは、国立病院機構、労災病院、NCのことであります。施設数は32でありまして、損益差率は▲0.3%、3.3%から0.3%の下落ということで、3.6%の下落だと思います。

 続きまして、公立であります。公立につきましては、11.3%のマイナスとなっておりました。

 3ページ目の一番下の表が、国公立を除く全体でありまして、損益差率0.3%のマイナス、0.4%から0.7%の下落となっております

 4ページ目をご覧にいただければと思います。こちらは国公立のみでとった集計でございます。187施設につきまして、▲9.2%、損益差率で申し上げますと、▲6.1から▲9.2の下落となっております。

 ここまでが全体の数字でありますが、今回の調査におきましては、公立病院について会計基準が変更されております。25年度が旧基準、26年度が新基準の当てはめとなっております。その変化の影響につきまして見ておりますのが、以下の表であります。

 4ページ目、真ん中の表でありますが、公立につきまして、25年度旧基準、26年度旧基準となっております。こちらは公立病院の回答数が155ございましたが、そのうちの25施設が、26年度につきましても、新基準と旧基準の2つの帳簿の提出に御協力いただいておるということでありまして、その結果の旧基準同士を比較したものであります。前々年度が▲8.5、これは同じ数字でありますが、前年度は9.8のマイナスとなっております。前のページの真ん中をご覧いただきますと、公立病院▲11.3となっておりましたものが、▲9.8となっておることが見てとれるかと思います。

 また、26年度の旧基準と新基準で対比をいたしたものが、4ページ目の一番下でございます。同じく25施設につきまして、▲9.8から▲13.2という数字があろうかと思います。

 5ページ目、一番上の表をご覧下さい。公立を除く全体となっております。すなわち、会計基準の変更を伴いました、公立を除きました全体で取りましたものが、こちらの表となっております。損益差率で申し上げまして、▲0.3%、プラスの0.7から▲0.3ということで、1%の下落となっております。

 先ほど申し上げましたとおり、公立は155ございました。全体の病院の施設数が816でございました。816引くことの155661施設の数値でございます。

 以上が一般病院の数字となっております。

 5ページ目、真ん中が精神科病院です。プラス0.7%の損益差率でありました。0.4から0.7という変化でございました。

 以上が病院であります。

 6ページ目以降は、一般診療所について記載をしております。一般診療所につきましては、入院診療収益の有無、そして、個人、法人、全体という3通りの出し方をしております。入院診療収益あり、なし、そして、全体という、3掛ける3の9表を御用意しております。

 一例として、入院収益ありで御紹介いたしますと、個人については、20%のプラス、21.0%から20%ということで、1%の下落という数字となっております。

 以下、同じような数字が並んでおるということで、数字の紹介は省略したいと思います。

 8ページ目は、全体、入院収益の有無の合計という構造となっておりますので、こちらもご覧いただければと思います。

 以上が医科の医療経営の状況でございました。

 9ページ目に飛びたいと思います。9ページ目は、歯科診療所の収益について見たものであります。こちらは、個人、医療法人、全体という形で書いてございます。

 個人で申し上げますと、損益差率が31.3%のプラス、前々年度、前年度、同様の数字となっております。

 法人につきましては、8.7%のプラスで、8.2%からプラス0.5%になっております。

 全体では、23.6%、23.5から0.1%のプラスでございます。

 以上が歯科診療所となっております。

10ページ目以降は、保険薬局について見ております。保険薬局は、10ページ目が開設主体別で、個人、法人、全体、11ページ、12ページ目は、店舗数別、同一法人で保険調剤を行っております、店舗数別で見た分析を行った結果でございます。

10ページ目、個人で申し上げますと、損益差率が12.4%のプラス、12.8から12.4ということで、0.4%の下落となっております。

 法人は、同じく7%で、9.1%から2.1%の下落。

 全体で見ますと、7.2%で、9.3%から見ますと、2%程度の下落となっております。

11ページをご覧いただければと思います。店舗数別であります。

 1店舗の経営を行っておる主体で見ますと、損益差率が0.0%、前々年度と比較しますと、1.7%の下落となっております。

 以下、2~5店舗、6~19店舗、12ページ目に20店舗以上と数字が並んでございます。

 以上が経営状況でございます。

13ページ以降が、職種別の常勤職員1人平均の給与年(度)額が書いてございます。こちらは、開設主体別、職種別、職階別に数字を示しております。

 医療法人で申し上げますと、病院長がこの金額であったといった見方になろうかと思います。

 金額の伸び率をご覧いただきますと、大きな変化、特に御紹介をするものはないかと思いますので、ご覧いただけたらと思います。

 1つだけ補足をさせていただければと思います。13ページ目、国立の病院長でありますが、金額の伸びが8.4と少し大きく出ております。こちらにつきましては、東日本大震災の対応ということで、給与のカットを25年度まで実施していったという点が、前年度、すなわち26年度になりますが、こちらで解除されたという結果でございます。

13ページが一般病院の数字、14ページが一般診療所、15ページが歯科診療所、保険薬局の数字となっておりますので、御参照いただければと思います。

16ページ、17ページには、青色申告の状況を書いてございます。

 なお、お手元の分厚い資料につきましては、例えば46ページ以降に、入院基本料別などの詳細な分析も行っておりますし、また、この小委員会での御指摘を踏まえた分析なども行っておりますので、御参照賜れればと思います。

 私からは以上となります。

 また、引き続きまして、保険者調査について、御報告をしたいと思います。

○仲津留調査課数理企画官

 調査課数理企画官でございます。

 保険者調査について、御報告いたします。

 3つ目の資料、A4横の4枚紙の資料をご覧ください。

 1枚おめくりください。「1.決算状況」を御説明いたします。平成25年度、平成26年度の2年度分を調査しております。

 2ページの「(2)平成26年度-速報-」をご覧ください。協会けんぽは、経常収入9兆1,028億円、経常支出8兆7,309億円となっており、経常収支差は3,719億円、前年度が1,844億円でしたので、1,875億円の改善となっております。

 組合健保は、経常収入7兆6,022億円、経常支出7兆5,386億円となっており、経常収支差は636億円、前年度が1,154億円の赤字でしたので、1,789億円の改善となっております。

 市町村国保は、経常収入133,267億円、経常支出132,268億円となっており、経常収支差は999億円、前年度が1,416億円の黒字でしたので、417億円の悪化となっております。

 なお、市町村国保につきましては、注8にございますように、経常収入の中に、赤字補填のための一般会計からの法定外繰り入れ3,477億円が含まれています。これを除くと、実質2,478億円の赤字となっています。

 その他の制度も、25年度から26年度にかけて、収支状況が改善しているということでございます。

 1枚おめくりください。次は「2.適用及び保険給付状況」について御説明いたします。

 4ページをご覧ください。平成26年度の協会けんぽの被保険者数は2,091万人で、対前年度比で2.9%の増加となっております。平均標準報酬月額は28万円で、対前年度比の1.0%の増加となっております。平均賞与額は41.5万円、対前年度比プラスの3.2%、平均保険料率は10%で、25年度と同じとなっております。

 組合健保の被保険者数は1,564万人、対前年度比プラスの0.3%、平均標準報酬月額37万円、対前年度比プラスの1.0%、平均賞与額は106.5万円、対前年度比プラス4.2%となっております。また、平均保険料率は8.88%と、前年度に比べて、0.21ポイント保険料を引き上げています。

 市町村国保の被保険者数は3,303万人で、対前年度比で2.8%の減になっております。

 もう一枚おめくりください。最後に「3.土地及び直営保養所・保健会館に関する調査結果」を御説明いたします。

 前回の調査と比較をしている、6ページ目をご覧ください。「(参考1)土地の状況」「(参考2)直営保養所・保健会館の状況」について、2年前の調査との比較をお示ししております。土地、保養所等とも、減少傾向にあることがおわかりになると思います。

 以上で説明を終わります。

○野口小委員長

 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明について、御質問等がありましたら、どうぞ。

 松本委員、どうぞ。

○松本委員

 精査しませんと、なかなかコメントはできないのでございますが、質問というか、確認だけさせていただきたいと思います。

 最初の資料の6ページ、7ページ等にあります(注)でございますが、いわゆる個人立の一般診療所の損益差額からは、開設者の報酬となる部分以外に、建物、設備について現存物の価値以上の改善を行うための内部資金に充てられることが考えられると、注意書きがされております。ということは、個人と法人の損益差額は比較できないと解釈してよろしいのでしょうか。

○野口小委員長

 いかがでしょうか。

○三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 ここの(注)の趣旨でありますけれども、費用の中には、償却部分は含まれておるということで、現存する施設、設備の費用分というのは、織り込まれているということが、注釈として書いておりまして、さらにそれを上回るような投資が必要な部分の内部資金について、一部充てられるために、留保されているという金額が含まれておる注釈を付しているところであります。

 お尋ねの比較の可能性でありますけれども、全く同一の比較は難しいかと思います。例えば個人立の場合には、医院長の部分の給与というのは、まだ費用としては出てきていない状況でございまして、単純な比較は難しい部分があることは、御理解いただければと思います。

○野口小委員長

 松本委員、どうぞ。

○松本委員

 そうしますと、例えば6ページ、7ページなどの全体として、単純に個人と法人を足しているような表がございますが、これは何か意図があるのでしょうか。

○野口小委員長

 いかがでしょうか。

○三浦保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 どうもありがとうございます。

 特段の意図はございません。例年と申しましょうか、19回も同様の調査結果として御報告したことを踏まえての資料の作成となっております。よろしくお願いします。

○野口小委員長

 松本委員、どうぞ。

○松本委員

 例えば医業収益には違いがございませんので、いいかと思うのですけれども、いわゆる損益差額は、単純に異なるものだという御説明を、今、受けました。そうしますと、それを単純に足してしまうというのは、いかがなものかと思いますので、例年そうしているからということではなくて、例年間違ったことをしているのであれば、改めることも考えていただきたいと思います。

○野口小委員長

 御意見として、伺ってよろしいでしょうか。

○松本委員

 はい。

○野口小委員長

 ほかに何かございますか。幸野委員、どうぞ。

○幸野委員

 病院、診療所、歯科、保険薬局の収支の傾向について、概ね理解できました。また、保険者の決算状況についても、概ね理解したところです。

 お願いが2点ほどあります。この場で、医療経済実態調査について議論することはせず、健保連でさらに詳細な分析をし、別途、早い時期に中医協の場で分析結果を御説明し、詳細な議論をさせていただきたいというお願いが1点目です。

 2点目は、与えられたデータの範囲で、違った切り口での分析や集計もしたいと思いますので、御検討をよろしくお願いします。

○野口小委員長

 以上2点についていかがでしょうか。

○三浦保険医療企画調査室長

 どうもありがとうございます。

 保険医療企画調査室長でございます。

 2点、お話を頂戴しております。

 まずは中医協での御議論に関しましては、小委員長と御相談をいたしまして、できればその方向で進めたいと思います。

 また、調査の追加についてのお話をいただいております。私どもはできる限り御協力させていただければと思いますので、御指示賜れればと思います。

○野口小委員長

 ほかにどなたかございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、本日は、ほかに御質問、御議論がないようですので、本報告について、この後、開催される総会に報告したいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○野口小委員長

 それでは、そのように進めさせていただきます。

 本日の議題は以上です。

 それでは、次回の日程等について、事務局からお願いいたします。

○三浦保険医療企画調査室長

 ありがとうございます。

 また追って御相談したいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○野口小委員長

 それでは、本日の「調査実施小委員会」は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

○宮嵜医療課長

 どうもありがとうございました。

 それでは、準備が整い次第、総会を再開したいと思いますので、よろしくお願いします。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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