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2015年10月16日 障害年金の認定(糖尿病等)に関する専門家会合(第2回)議事録

○日時

平成27年10月16日(金)17:25〜


○場所

経済産業省別館1階 各省庁共用114号会議室


○出席者

構成員

岩本座長、高本構成員、津下構成員、豊原構成員、綿田構成員

○議題

1.開会

2.議事
(1) 関係団体からのヒアリング
(2) 障害年金の認定(糖尿病等)に関する見直しの検討
(3) その他

3.閉会

○議事

(岩本座長)

 まだ定刻より少し前ですけれども、ご出席予定の方が皆さんおそろいですので、第2回障害年金の認定(糖尿病等)に関する専門家会合を始めさせていただきます。

 本日は大変お忙しい中、本会合にご参集いただきましてありがとうございます。

 なお、本日、平岩構成員はご欠席と伺っております。

 それでは、本日の資料と議事について事務局から説明をお願いしたいと思いますが、その前に事務局に異動があったとお聞きしておりますので、ご紹介も含めてお願いできればと思っております。

 それでは、事務局のほう、お願いいたします。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 前回9月の会合を開催いたしましてから事務局の異動がありましたのでご紹介をさせていただきます。

 まず、大臣官房年金管理審議官の福本でございます。

 

(福本年金管理審議官)

 福本でございます。よろしくお願いいたします。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 日本年金機構給付企画部長の田中でございます。

 

(田中日本年金機構給付企画部長)

 田中でございます。よろしくお願いします。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 以上ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

 続いて、本日の会合資料の確認をさせていただきます。着席させていただきます。

 座席表、構成員名簿、参考人名簿のほか、お手元の議事次第のもと、資料1といたしまして関係団体からの意見要旨、これは1−1として公益社団法人日本糖尿病協会様から、1−2として膵臓機能欠損症の子どもの未来を守る実行委員会様からそれぞれいただいた意見を資料としています。次に、資料2といたしまして「障害年金の認定(糖尿病等)に関する検討事項」、それから、資料3といたしまして「障害認定基準の事務局見直し案(たたき台)」、以上の資料のほか、参考資料としまして「障害認定基準(代謝疾患)の改正経緯」をお配りしております。また、議論の参考としまして、現行の障害認定基準と診断書をそれぞれ別途お配りしております。

 お手元にございますでしょうか。不足がありましたらお申し出いただければと思います。

 続きまして、本日の議事でございますけれども、まず初めに、ご出席いただきました団体の皆様方から生活実態の状況であるとか認定基準に関する意見などについてヒアリングをさせていただきたいと思います。

 3名の方から順次お話をいただいた後に、構成員の皆様方からご質問いただく時間を10分程度とりたいというふうに思っております。

 そのヒアリングが終わりましたら、見直しの検討を前回に引き続きお願いしたいと思います。また、前回の議論を踏まえまして認定基準の事務局見直し案(たたき台)というものを作成いたしまして配付させていただいています。検討事項とあわせてごらんいただき、本日のヒアリングの内容も踏まえながらご議論いただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 以上です。

 

(岩本座長)

 ただいま事務局からご説明いただきましたが、最初に当事者団体からのヒアリング、その後は前回からの引き続きの検討事項と見直し案のたたき台についての議論を進めていきたいと思います。

 まず、参考人として発言いただきます団体の皆様、お忙しい中、本会合においでいただきましてありがとうございました。大変限られた時間ですけれども、質疑応答を含めましてお話を伺いたいと思います。

 それでは、最初に日本糖尿病協会の高本様からお話をいただくということで、よろしくお願いします。また、質問につきましては、お三方終わってまとめて委員の方からご質問いただきたいと思います。

 それではよろしくお願いいたします。

 

(公益社団法人日本糖尿病協会 高本参考人)

 ただいまご紹介いただきました高本でございます。よろしくお願いいたします。着席してよろしゅうございますか。

 障害年金の認定に関しまして、このような発言の機会をいただきましたことを、まずもって感謝させていただきたいと思います。

 お手元の資料にも短くまとめさせていただいておりますけれども、患者としての意見を述べさせていただきたいと思いますけれども、現在までの平成14年までの認定要綱では、インスリンを使用してもなお血糖コントロールが不良なものは3級と認定するとありますけれども、この基準が現在の糖尿病、専門の先生方がきょういらっしゃる前で大変恐縮なんですけれども、現在の治療の基準からいえば、非常に甘いというか、ではないかなと思うことがございます。

 といいますのは、現在、糖尿病の治療には、今まで平成14年と比べますといろんな治療法が進んでおります。ここにも書いておりますように、薬物療法などは特に新しいインスリンやインクレチンの関連薬を通しまして非常にコントロールがしやすい状況になっているのではないかなと思われます。そうしたところで同じ基準ではかなり努力が欠けているという、患者さん自身の努力が欠けている部分で高血糖になっていること、また、十分な治療をしていただけていない状況での値の不良というのも考えられます。一生懸命治療に向かってされているにもかかわらず、なかなか効果が上がらない方と、治療を放置してといっては失礼ではございますけれども、曖昧な治療をしたままで数値が悪いというのはかなり違うと思うんです。

 そこでやはりかかりつけ医の方お一人の判断だけではなくて、いわゆるセカンドオピニオンに近いと思いますけれども、かかりつけ医以外の方々、医療者、理想を言えば専門医の方々の治療もいただいて、なおかつこの新しい基準の数値に満たないもの、超えてしまうものであれば、やはり認定していってもよいのかなと思いますけれども、治療が不十分で障害者の認定をするというのは決して患者自身にとっても本意なものではないような気がいたします。

 大変厳しいことを言うかもしれませんけれども、現在の治療環境を考えますと、合併症がひどくない場合はほぼコントロールできる環境にあるのではないかなと私は思っております。ですから、厳しい基準に合致する。しかし一面、糖尿病患者さんの長年にわたる治療で医療費負担というのがふえている方も非常にあるということで、その負担軽減はしていただきたいという方向を考えております。しかし、今申しましたように甘い基準で認定をしてしまうのは、やはり限られた年金の財政から考えますとよくないのではないかなという意見が一つでございます。

 現実には血糖コントロールの困難な患者さんが実際たくさんいらっしゃるということで、糖尿病学会、協会を含めて、やはり積極的な治療に向かって患者さんの意識の高揚、さらにいろんな活動を通してできるだけ支出の抑制に努めた中で、公平な障害年金を行きわたらせていくということが私の願いでございます。

 ちょっと短くまとめさせていただきましたけれども、よろしゅうございますでしょうか。もう一人いますので。

 

(公益社団法人日本糖尿病協会 大谷参考人)

 きょうはお招きいただきましてありがとうございます。日本糖尿病協会会員の大谷と申します。すみません、座らせていただきます。

 まず、自己紹介からさせていただきます。1953年生まれの、現在62歳になりますけれども、6歳発症の1型糖尿病です。1959年に発症していますので、現在56年やっております。完全に1型でインスリン分泌能はもうゼロと言われています。体内から出ていない。しかし、大きな合併症は何ら今の段階で患っておりません。確かに腎臓の働きなどは100%じゃありませんし、眼底出血もしていますから光凝固なども受けていますけれども、きのうも自分1人で運転して日光まで行ってきましたから、別に何ら生活に支障はありません。私の周りにはそういう患者さんがたくさんいます。それは要するに自己コントロールがとれているということなのです。教育としつけと、要するに本人次第。本人がきちんとやれば、もちろん自分自身も劇症型と言われるタイプなので、同じようにインスリンを打ち続けても同じような結果が出るタイプではありません。突然調子が悪くなるということは身をもって感じていますけれども、この今回の年金制度の枠については、努力もせずコントロールの悪い人が優遇されるような感じがするのです。きちんとやっている人は優遇されずに、いいかげんにやっていてA1cが悪くなっている人に対して優遇されるというところが若干あるんじゃないかなと思って、少し検討していただきたいなと思います。

 それと、私はインスリンさえ打っていれば普通の生活ができると言われ続けて56年やってきましたので、もちろん納税もしていますし年金支払いもきちんとしています。今さら障害者というふうに言われることに、レッテルを張られることに若干抵抗があります。何か障害者というのは身体困窮者というイメージ、心とか体が少し病になっているかなというイメージがあるので、3級障害者という段階ではなく、今、高本さんもおっしゃっておられましたけれども、医療費補助という形で支援していただくことはできないのでしょうか。医療費はものすごくかかります。私も現在、月に2万円以上かかっています。それはインスリンとか測定紙とか、当然余病として高血圧とか出てまいりますので、それの薬とか飲んでいますと、そのぐらいの金額はかかってしまいます。その上、マイナンバー制度になりますと障害者というレッテルに追いかけられるのではないかと心配しております。例えば、私の友達に2級障害者の方がいらっしゃいますが、飛行機に乗るときでも海外に行くときでも、いろいろな書類を出さないと乗せてもらえないのです。そういう不便さが出てくるのであれば、現在一般生活を送っている私たちに対して、その印を押してほしくないなというのが患者自身、私自身の基本的な考え方です。

 医療費の補助という形で、支援していただけるならば、それは喜んで受けたいと思うのですが、障害者という文言をつけて年金を支払うという形に対しては、もうちょっと普通の生活ができない方たち、できなくなってしまった方たちにお支払いしたほうがいいのじゃないかなと思います。全員に、障害年金でというのはちょっと抵抗があります。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。ただいまお二方、日本糖尿病協会の方ですが、お手元の資料1−1に専門家会合にご出席いただきましたお二方、協会の方の連名で意見が寄せられておりますので、これも参考としてお目通しいただきたいと思います。

 それでは、続きまして膵臓機能欠損症の子どもの未来を守る実行委員会という組織を代表して田澤様からご意見をお願いしたいと思います。

 お手元の資料の中では資料の1−2というところにきょうの会合に向けて寄せられております。それも参考にごらんいただきたいと思います。

 それでは、どうぞ座って結構です。

 

(膵臓機能欠損症の子どもの未来を守る実行委員会 田澤参考人)

 膵臓機能欠損症の子どもの未来を守る実行委員会の田澤と申します。私も当事者であります。4歳発症、今37歳、病歴が33年です。4歳のときから国の医療の制度を使いながら生活をしてきまして、今回、私も障害年金を受給している患者として意見を述べさせていただきます。

 要望書のほうには、小児期発症のインスリン依存型糖尿病の生活問題、福祉的問題、医療費の問題のほうは載せさせていただいていますので余り深く話はしませんが、先ほどおっしゃったように治療費の問題は大きな問題でして、どこの会も悩んでいるところであります。余り福祉的な話をすると時間がないので、今回の要望としまして、認定基準の見直しということで、我々患者会としては、現在障害年金の給付を受けている方が新しくこういった見直しをして年金が受けられなくなるという懸念もありまして、さまざまな意見が患者会で出されましたので、それを要望してほしいということで要望がありましたので、きょうは代弁させていただきます。

 要望書の2枚目の真ん中から以下なんですが、1型糖尿病、自己免疫疾患である小児期発症インスリン依存型1型糖尿病と2型の糖尿病は全く異なる疾患であるので、混同して議論してほしくないという意見が出ていました。障害年金はもともと生計に生じる障害の状態に応じて支給されるもので、何病だから何級ですという認定できるものではないのは皆さん御存じだと思います。このあたり、よく議論していただきたいということが患者会から出ていた意見です。

 血糖コントロールの良否の判定についてですが、今回もたたき台の中にありましたけれども、A1cとか血糖の値で決めるのではなく、Cペプチドを活用したり、あとA1cがよくても血糖がかなり不安定な方がいらっしゃいます。うちの患者会でもかなりそういった方で低血糖発作、高血糖発作を繰り返す方がいらっしゃいます。それはA1cが5でも6でもそういった方がいらっしゃるので、日常生活で労働的なものであるとか、そういったところで制限を受けている方がたくさんいらっしゃいます。仕事中に低血糖発作が起こると、その低血糖発作を処理しないといけませんけれども、その間仕事が止まってしまいますので、そういった労働、生活での制限を受けます。社会的不利をこちらは背負っているという形になります。ですので、A1cだけではなくて、私もCSIIポンプをつけています。それから、CGM持続の血糖のモニタリングをつけていますけれども血糖の波が激しいです。そういった血糖測定のデータも用いて検討していただきたいということを申し上げたいと思います。

 等級判定についてですけれども、自己免疫疾患である1型の糖尿病ですけれども、合併症だけではなくて、私もそうなんですが併発する病気、自己免疫、私、実は橋本病があります。結構バセドウとかそういった併発の病気の方もたくさんいらっしゃるかと思うんですけれども、そういった方もインスリン、糖尿病の治療だけでなくて自己免疫疾患、ほかの疾患、特定疾患の方もいらっしゃいますけれども、そういった疾患にも併発してくる方もいらっしゃいまして、重複障害というところの考え方は必ず盛り込んでいただきたいというふうに思います。等級判定は就労に余り関係ないというふうに以前、厚生労働省の方にお聞きしましたので、これに関してはちょっと強調して述べさせていただきたいと思います。

 あともう一つ、障害等級表の2級17号にあるように、身体機能の障害、もしくは症状または精神障害が重複する場合は、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度とあるというふうに書いてあるんですけれども、併合、加重認定にも配慮してお考えいただきたいというふうに思います。

 それから、ちなみに等級3級という話が躍っていますけれども、私、特別児童扶養手当も以前、小児期で使っておりましたが、そのときはまず特別児童扶養手当というのは障害年金の補完制度でありますので2級を受けておりまして、そのままスライドして障害年金に移った移行があります。ですので、等級については見直し案に3級というふうに書いていますが私自身は2級相当だと思っております。多くの小児期発症の1型糖尿病の子たちは、この特別児童扶養手当を使っているというのが現状です。

 それから、時間がないので最後に、小児期発症の1型の糖尿病は膵臓機能欠損があるので永久認定していただきたいと大きな目標を書いていますけれども、ほかの心疾患、腎疾患、呼吸疾患も在宅治療が進んでおります。医療機器を使いながら生活している疾患もたくさんあります。1型も例外ではないと思います。医療行為を24時間必要としながら生活しているわけですから、それと同様に考えていかなければならないのかというふうには思っております。

 ちょっとかいつまんでお話をさせていただきましたが、我々はこの病気、正直生活もかかっておりますので、障害者というよりかは障害があるというふうに考えておりますので、この障害認定というところは非常に障害年金、非常に我々のライフラインになっておりますので、この認定が厳しくならない、いいように皆さんが使える制度になることを私どもは願っております。それから、苦しんでいる方にもつなげていけるような制度にしていきたいというふうに思っておりますので、今回のご意見、ご反映いただけますように何とぞよろしくお願いいたします。

 以上です。

 

(岩本座長)

 どうもありがとうございました。ただいま3名の方からそれぞれご意見をいただきました。大変短い時間に要領よくご発言をいただきました。

 この機会に構成員の皆様から直接3名の方にご質問などございましたらいただきたいと思います。また、まとめてご発表いただきましたので順不同で構わないと思いますので、よろしくお願いいたします。

 短い時間で先ほど意見書として示されたもののうちで、ごく一部あるいは半分程度述べていただいたという状況であろうかと思います。

 高本先生、もしよろしければ、口火を切っていただきたいと思います。

 

(高本構成員)

 3番目にご発言いただきました田澤さんには、Cペプチドをぜひ取り入れていただきたいというご意見を承っておりますが、例えば高本さんや大谷さんにとって協会側としては、多分こういう基準を盛り込むことは、例えば会としては一定の見解があるのか、あるいはそれはこちらの専門家会合にお任せでよいのかというご意見を受けたいと思います。

 

(公益社団法人日本糖尿病協会 高本参考人)

 今回、専門家の構成員の先生方の検討にお任せしたいと考えております。

 

(岩本座長)

 恐らく今の高本構成員のご発言の背景には、結局治療が困難である患者さんをどういうふうに判定するか、認定していくかということで、恐らく先ほど来、ご発言のインスリン分泌が枯渇しているということを反映するような検査を加えたらどうかと。これは前回の会合でも一部述べられて、また今後も後ほど検討したいと思いますが、そういうことかなというふうに思っているんですが、何かほかのお二方、あるいは3名の方から今の高本委員の発言に対してご意見あれば。どうぞ。

 

(高本構成員)

 追加で、これは事務局にお尋ねしたほうがよいかもしれませんが、田澤様の資料で、等級判定と就労は関係がないという文言があるんですけれども、これはそもそも障害年金の認定では多くの疾患ではそういう就労の状況が考慮されていると理解しているんですが、いかがなものでしょうか。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 障害年金の認定については、障害の程度、重さによって認定をするということになっていまして、所得の多寡で制限を加えるというものでありません。ただ、二十歳前に障害になった方については所得制限というのがありまして、本人の所得が多い場合に停止をするというのがありますけれども、所得があるかどうかということで見るということではございません。

 

(重永事業管理課給付事業室長)

 少し補足をさせていただきます。障害年金は基本的に日常生活にどの程度支障があるかということ、あるいは働くことについてどの程度支障があるかという観点で認定をしているわけですが、よく言われることは、ある患者さんを見たときに、働いているという診断書が上がってきて、それをもって支給をなくす、級外にするというようなことが言われております。しかし、年金の考え方としてはそういうことではなくて、働いているということについては、どういうような形で働いているのかと、例えば職場や、あるいはご家族からどのような支援を受けながら働いているのか。また、障害者雇用という形で働いているということであれば、一般の普通に働けているとはちょっと状況が違うというようなことでありますので、そのような形で働いている状況について、単に働いているということだけではなくて、どういうような状況で働いているかということも勘案しながら障害の等級を考えていくと、そういうようなことでございます。

 

(岩本座長)

 よろしゅうございますか。

 津下構成員、お願いいたします。

 

(津下構成員)

 あいち健康の森健康科学総合センターの津下と申します。第1回は都合により欠席させていただきました。今回初めて出席させていただきます。

 私も糖尿病のずっと専門医で臨床医をやっておりましたが、今は予防・健康政策のほうを中心に活動しているところでございます。平成14年の当時と随分医療状況が変わってコントロールがつけやすくなったと。多くの方は基準範囲内、8.4%だと甘いというお話だったんですけれども、一方では国の特定健診のデータでは住民の1%程度が8.4%以上ということで、コントロール不良の方もかなり見えるというのが現状です。それがおっしゃったように十分な治療を受けていないとか、努力に欠けるという方に該当するかもしれませんが、実態としてはそういう状況です。協会さんには1型と2型の方が加入していると思います。1型についてはインスリン分泌が枯渇しているということで対象になりうるということになります。一方、その基準に該当しなくても障害と考える状況がないかどうか、ということです。2型で例えばなかには理解力が劣っているためになかなかコントロールがつけられない人、それから家庭環境や居住地の関係でなかなか専門家にアクセスできない方もいらっしゃる。本来はもちろんコントロールをつけるというのが非常に大事で、血糖値が悪いことがインセンティブになってしまっては元も子もないのですが。これまでは血糖コントロールが悪いという一定の基準以上の人が対象になっていたわけですけれども、2型糖尿病の方については、その対象にならなくてもよいというふうに考えていいのかどうなのかということを伺いたいと思うんですけれどもいかがでしょうか。

 つまり、自己管理能力といっても人さまざまで家庭環境もございますので、その辺についてもどのように考えればいいのかということをお伺いしたいです。

 

(公益社団法人日本糖尿病協会 高本参考人)

 2型だからといって別には考えてはおりませんで、それは同じような基準で取り組んでいただけたらと思いますけれども、やはり2型で今、先生がおっしゃったように努力しても、やっぱりすごく変動する方も現実にはございますし、やはりHbA1cだけではわからない変動の方がありますね。ですから、1,5−AGを測ったりフルクトサミンを測ったりということでいろいろ努力して、なおかつ難しい方というのはやっぱり障害者として認定してもいいかなと思いますけれども、先ほど申しましたように、糖尿病協会では患者さんを弱者ではないという考えが基本的にあるんです。弱者、弱者といっているときりがないので、やはり自立を促すということを主にしておりますので、そうした面で努力をしてもいろんな医学的な努力、本人の努力をしても難しい方は認定されていけば、それはすばらしいことだと思います。でも、努力なしというか先ほどの治療も行き届かない方というのは、治療が行き届かない方はちょっと不幸かなと思うんですけれども、自助努力が足りない人というのはやはり医療関係者また協会なんかが頑張って本人の考えを変えていただく。まさに生活習慣病ですので生活習慣のいいかげんな人がその部分にあるということ。全部が全部じゃありませんけれども存在するのも事実ですので、その辺ご考慮いただいて認定していただければ問題ないと思います。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 今のご議論をお聞きしていますと、やはり数字だけでこういう認定の基準を決めていくというような考え方ですと、その背景にあるご本人あるいは周りの医療関係者の努力がなされているか、されていないかというようなことで先ほどのようなパーセンテージが出てきてしまうというようなことで、その辺をやはり分けていくということも大変重要ではないかというふうに感じて、これはこの問題を考えていくときには大変難しいことになる可能性がある。ありがとうございました。

 綿田先生、何かご意見ございますでしょうか。もしあれば。

 

(綿田構成員)

 意見というか感想としては、同じ1型糖尿病の方でも、大分ご意見が違うというふうに捉えたんですが、お聞きしたいのは、例えば障害者と認定されて、3級と認定されたら、旅行するのにもいろいろ不便になってくるというふうな話をされましたが、それは実際にはどのような不便でしょうか?

 

(公益社団法人日本糖尿病協会 大谷参考人)

 航空会社によって違うんですけれども、海外に出ていくときに障害者手帳を持っている人は最初に乗務させられるというか、赤ちゃんを抱いている人と同じように、障害者であるという人たちは先に乗ってくださいという扱いを受けます。日本の航空会社は余り感じませんけれども、アジアのいろいろな航空会社に行くとそういうことが多々あります。それが自分から訴えなければいいわけですから、それは無視して皆さん行きますけれども、ただ私の周りには3級障害者の手帳を持っている人がいませんので、そういうことは余りあれですけれども、合併症が出て進むと1級とか2級とか、腎臓にしても、私の周りは自己免疫疾患なので膠原病が多いんですけれども、そういう人たちもみんな1級障害者のあれを持っていますので、糖尿病そのものの障害者手帳というのは使っているのは見たことないです。

 

(重永事業管理課給付事業室長)

 ちょっと補足ですけれども、障害者手帳は別の制度でありまして、今、議論している障害年金のほうについては特にそういう手帳を出したりとか、年金の証書は出ますけれども、障害者手帳というような形ではないので、ちょっとそこは違うのかなと思います。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 多少の認識の違いについて今、ご指摘をいただきました。

 津下先生、どうぞ。

 

(津下構成員)

 先ほどの高本先生の話でもありましたけれども、3級のところの労働の制限という観点でいうと、以前の臨床実験では、低血糖が起こりやすいなど血糖が不安定で、運転とかの業務によっては就きにくい仕事もあったり、就労年齢ぐらいで1型が発症した場合に、今まで就いていた仕事について制約がかかった事例とか、そんなような事例は経験しているんですけれども。労働に制限を受ける具体的な事例とかがありますでしょうか。合併症ということのほかに。

 

(膵臓機能欠損症の子どもの未来を守る実行委員会 田澤参考人)

 私、仕事柄、医療ソーシャルワーカーをしていますので病院で勤めておりますけれども、ほかにドクターや看護師がいますけれども、低血糖が起これば、医療行為はできないと思うんです。ほかでいったらバスの運転手、あと飛行機とかそのあたりはやはり、これはちょっとすみません、難しいと思います。就職の問題があるんですけれども、やっぱり1型糖尿病があるために就職は簡単ではないです。有名どころでは岩田投手やエアロビの選手などがいますけども、実際それは氷山の一角であって、周りではかなりの就職差別的なものがあり、それらは職業制限や業務制限がなされている部分もあるかと思います。その分は社会的には不利と先ほど言いましたけれども、その部分は負っているかと思います。

 ただ、低血糖に関しては、仮に起こって処理するのに230分はかかりますので、通常に戻るまで。低血糖も自分で治せる部分と、先ほど言ったように他人に介助を受けながら治す場合、そういったパターンに分かれます。私も今、実は低血糖なんですけれども、CSIIでモニタリングされていますけれども、これがひどくなってきたら、すみません、助けてください、ブドウ糖をくださいという話になってくるんです。このような問題というのは1型糖尿病の皆さんは問題として持っているので、非常にそのときに制限を受けるので、障害一般状態区分表で一般的にはイという言葉が躍っていますけれども、実は低血糖というのはエとかオになる場合があるんです。だから、平均的なものにしたらイかもしれませんけれども、発作時はエとかオになります。このあたり、総合的にイとかウとは考えにくいと私は思っております。

 意見として以上です。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 それでは、そろそろ時間がまいりましたが、最後に豊原先生から何か、この今の時点でご質問なりご意見があればお聞きしたいと思います。

 

(豊原構成員)

 今、現場で糖尿病の障害等級の認定をしているわけですけれども、日本糖尿病協会の高本様のおっしゃることは非常によくわかりまして、不十分な治療を受けているか、本人の自己責任で血糖コントロールが悪い人がおります。ただ、それが本当にどこまでそうなのかということはなかなか把握できません。どうしても診断書で見るしかないんです。例えば具体的なことを言いますと、診断書の裏側のマル10の糖尿病のところで1型、2型、その他、膵臓がんによって膵臓をとったなどと書いてありますけれども、実際認定するに当たっては、認定日から認定日以前2、3カ月のHbA1cと空腹時血糖値を見て、それで認定している状態なんです。ただし、その根本にはインスリン治療が十分行われているということが必須条件なんですけれども、それで3回連続HbA1c、空腹時血糖をはかって、いずれも空腹時血糖値が140以上でHbA1cが8%以上、かつ一般状態区分がイとかウと記載されている人に対して3級と認定しているのが現状です。背景にどういう問題があるのかを把握することは困難です。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 それでは、当事者団体の方々からのご意見の聴取は、以上で終わらせていただきます。

 全体を通じて何かご意見を述べられる方がいらっしゃればご発言いただきたいと思いますが、特になければ3名の参考人の方々、きょうはお忙しい中、貴重なご意見をいただきましてありがとうございました。参考人の皆様には傍聴席にお移りいただいて、お聞きいただければと思っております。どうもありがとうございました。

 

(参考人、傍聴席に移動)

 

(岩本座長)

 それでは、続きまして障害年金の認定(糖尿病等)に関する検討事項について、資料の説明をお願いしたいと思いますが、広範囲に及びますので、ある程度区切って説明をいただき、その都度、意見交換をしていきたいと思います。なお、本日の資料は前回第1回の議論を踏まえたものとなっていますが、この後の議論ではヒアリングでの意見も参考にして行っていただきたいと思います。

 それでは、まず事務局から説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

(米田障害認定企画専門官)

 それでは、お手元の資料2「障害年金の認定(糖尿病等)に関する検討事項」及び資料3「障害認定基準の事務局見直し案(たたき台)」を説明させていただきますので、お手元に2つの資料をご用意いただきたいと思います。

 まず、資料2ですが、こちらは前回の第1回専門家会合で構成員の先生方にご議論いただいた内容について検討課題ごとに今回の会合でさらにご検討いただきたい事項と、異論が出なかった事項とに分けて記載しております。また、資料の下段には前回会合で構成員の先生方からいただいた主な意見を掲載しております。

 次に、資料3についてですが、こちらは前回会合でのご議論を踏まえ、認定基準の事務局見直し案を議論のたたき台としてお示ししているものです。なお、朱書き部分が変更した箇所でございます。

 それでは、資料2の1ページ、「検討課題1血糖コントロールの良否の判定について」をごらんください。あわせて資料3の87ページをごらんいただければと思います。なお、見直し案のページについてですが、これは障害認定基準全文における該当ページをそのまま抜粋しておりますのでご了承いただければと思います。

 初めに「検討課題1血糖コントロールの良否の判定について」の項番(1)についてですが、今回の検討事項として3つご提示させていただいております。

 まず、1つ目の丸ですが、前回会合で第1回専門家会合における主な意見にありますように、基本的にある時点でHbA1cや空腹時血糖値がある程度以上というだけで糖尿病に起因する障害が高いとは考えられないことや、血糖値の状態は将来の合併症発症を予測するが、その状態が現在の障害の程度をダイレクトに反映はしていないと思うなどのご意見があったことから、「血糖コントロールの良否の判定について、現在の認定基準はHbA1c値等を用いているが、HbA1c値等がただちに障害に結びつくものではないことから見直すことでよいか」としたものです。

 次に、2つ目の丸ですが、主な意見の5つ目、障害年金の認定でコントロール不良という言葉を使うことはなじまず、コントロール困難であるという方が適切であるとのご意見を踏まえまして、「認定の判断基準は、血糖コントロール困難でよいか。」としたものです。

 また、主な意見の3つ目、HbA1cの数値は認定の際に診断の参考にはなるが、一律に数値で何級というのはなじまないとのご意見がある一方で、次の意見では、ブリットル型の低血糖、高血糖を繰り返すようなものに関する認定の際には、HbA1cだけに特化した判定ではうまく認定できないため、血糖値は空腹時や食後2時間、又は随時血糖値が必要ではないかとの意見もございました。このため3つ目の丸につきましては、「一方、HbA1c値等については、認定の参考となることから、診断書にはHbA1cや血糖値の検査数値の記載があった方がよいか。」としております。

 以上を踏まえて、障害認定基準の見直し案を作成しておりますので、資料3の87ページをごらんください。認定要領(2)でございますが、その文中で「血糖コントロール不良」を「血糖コントロールの困難」に、次ページ88ページの(5)の文中で同じように「血糖コントロールの不良」を「血糖コントロールの困難」に記載を改めました。また、同じページの上のほう、ちょっと消されていますけれども「(4)血糖のコントロールの良否については、インスリン治療時におけるHbA1c及び空腹時血糖値を参考とすることとし、HbA1cが8%以上及び空腹時血糖値が140mgdℓ以上の場合にコントロールの不良とされる」については一旦削除としまして、別途参考として記載しております。次の項番(2)のところでまたごらんいただければと思います。

 2ページ、項番(2)になりますが、HbA1cや血糖値を参考とすることについて前項番で検討項目とされていますが、ここでは「認定の参考とするため、現行の空腹時血糖値に加え、食後2時間血糖値又は随時血糖値の検査数値の記載があった方がよいか。」についてご意見をいただければと思います。

 3ページ、4ページにつきましては、ご検討いただく参考資料としまして、参考1は前回会合でもお示しいたしました「血糖コントロールに関する日本糖尿病学会による基準」、また次ページの参考2につきましては「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針平成24年厚生労働省告示第430号」の抜粋になりますが、この中で「糖尿病は、その発症予防により有病者の増加の抑制を図るとともに、重症化を予防するために、血糖値の適正な管理、治療中断者の減少及び合併症の減少等を目標とする。」とされ、減少を目標とする対象者の基準値としてHbA1cがJDS値8%、NGSP値8.4%以上の者の割合の減少とされております。

 続きまして、5ページの項番(3)でございます。前回会合の主な意見の2つ目、不安定な血糖状況にある方の糖尿病の状態だけでの判定であれば、無自覚性低血糖やCペプチドといったインスリン分泌の指標を取り入れると判定しやすいといったご意見や、次の意見、低血糖を繰り返すというのは日常生活に大きく支障を来すものであるが、また逆に、糖尿病の急性合併症による高血糖で入院を要するようなものもあるとのことであり、今回の検討事項として3つご提示させていただいております。

 まず、1つ目の丸、「Cペプチドを判定に用いることでよいか。」2つ目の丸、「無自覚性低血糖を判定に用いることでよいか。」また3つ目の丸、「急性合併症(糖尿病性ケトアシドーシス又は高血糖高浸透圧症候群)について判定に用いるということでよいか。」についてでございます。これら3つを判定の要素といたしましたが、ご議論いただければと思います。

 続きまして6ページ、「検討課題1血糖コントロールの良否の判定について」の最後といたしまして、(1)〜(3)について意見を集約しての取りまとめの形で検討事項を4点ご提示させていただきます。

 まず、最初の3点は項番(3)によりご提案した3つの判定要素について、まず1つ目の丸、「Cペプチド値については基準値はどうすべきか。」2つ目の丸、「無自覚性低血糖の所見のあるものについては、その程度及び回数はどの程度とすべきか。」また3つ目の丸、「糖尿病性ケトアシドーシス又は高血糖高浸透圧症候群の所見のあるものについては、その程度及び回数はどの程度とすべきか。」でございます。

 Cペプチドについては具体的な検査数値、無自覚性低血糖や糖尿病性ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群については、具体的な程度や回数についてご意見をいただければと思います。なお、こちらの検討事項について具体的にはそれぞれを血糖コントロールの判定の要素として認定要領に入れ込んだ形でたたき台を作成しております。

 資料3の88ページをごらんください。認定要領(5)でございますが、その中でCペプチドについては「(ア)内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時又は随時のCペプチド値が○ngmL以下を示すもの。」無自覚性低血糖については「(イ)意識障害により自己回復ができない無自覚性低血糖の所見が○○回以上あるもの」、急性合併症については「(ウ)インスリン治療中に糖尿病性ケトアシドーシスまたは高血糖高浸透圧症候群の所見の○○回以上あるもの」と記載してございますが、こちらの文言も含めご意見をいただければと思います。

 なお、8ページ、参考6をごらんください。前回会合におきまして現行の認定基準において、検査数値ではなく程度や回数により判定している例があれば示してほしいとのご指摘がございましたので、「呼吸不全」の例といたしまして3級では、「喘鳴や呼吸困難を週1回以上認める。」また、「てんかん」では3級で「てんかん性発作のA又はBが年に2回未満」などとされております。

 6ページに戻りまして、4つ目の丸でございますが、「また、検査日より前に一定期間以上継続して必要なインスリン治療を行っていることとしてよいか。その際の期間はどの程度とすべきか。」でございます。

 こちらは参考としまして7ページをごらんください。上段参考4では現認定要領上では、「なお、血糖が治療、一般生活状態の規制等によりコントロールされている場合には、認定の対象とならない。」とされております。実際の認定の際には、継続して必要な治療を行っていることを確認して認定を行うこととしたほうがより適切ではないかと考えましたので、必要なインスリン治療の日数などを含めご意見をいただければと思っております。

 また、下段参考5では、日本糖尿病学会編集の「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013」において糖尿病の治療の指針として、「一般的にはHbA1c(NGSP)8.0%以上が続いていれば、治療の変更を考慮することが必要である。治療変更後は約2〜3カ月経過を観察し、改善がなければ再度変更する。このようにして血糖コントロールの目標を達成する」とされ、約2〜3カ月経過を観察する必要性について書かれてございます。

 最後に別添の参考資料としまして、「障害認定基準(代謝疾患)の改正経緯」について説明させていただきます。障害年金の認定基準については、昭和61年3月以前の国民年金、厚生年金がそれぞれ別に定められていた、いわゆる旧法年金時代のもの、昭和61年4月に統合された後のもの、平成14年4月に全般的に見直したものに区分されていますが、現行は平成14年の改正後のものでございます。

 1ページをごらんください。これは旧厚生年金の認定基準ですが、下線を引いた部分が糖尿病での判定基準の部分です。(2)イにおいて3級として、「糖尿病性神経障害が長期間あるもの」、「難治性糖尿病」の2つが挙げられております。このうち「難治性糖尿病」については(4)において、「治療によっても空腹時血糖が150mgdℓを超え、尿糖が陽性の場合を指す」とされ、基準数値が明記されています。

 続いて2ページをごらんください。これは国民年金と厚生年金が統合された後の認定基準ですが、(5)において3級として、「糖尿病性神経障害が長期間持続するもの」、「難治性糖尿病」の2つが挙げられております。このうち「難治性糖尿病」についてはイにおいて、「インスリン注射にコントロールできない糖尿病をいう」とされ、特に基準数値は明記されておりません。

 最後に3ページをごらんください。これは現行の認定基準ですが(4)において、「HbA1cが8.0%以上及び空腹時血糖値が140mgdℓ以上の場合にコントロール不良とされる」とし、(6)アにおいて、「インスリンを使用してもなお血糖のコントロールの不良なものは3級と認定する」としています。

 当時の改正の考え方としては、広く医学会において認知された関係学会等で定めた診断・治療基準を参考とし、検査手法及び検査成績の異常度を策定し、より客観的で統一的な基準を定めたものになっております。こうした改正経緯も参考にしていただいてご議論いただければと思います。

 以上で、検討課題1の説明を終わらせていただき、先生方のご意見をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 ただいま事務局から3つの資料に基づいて説明いただきました。大変広範な内容、特に第1回の会合の中でいろいろとご意見を出していただいた部分を改めてまとめて、事務局の見直し案という形で資料3に示してあります。また、参考資料の中では障害認定基準の改正の経緯というような形で示されておりまして、今回は平成14年以来の改正ということなので、相当のところで見直す必要があると私は感じています。

 それから、今の説明の中にもありましたように、いろいろな数値の基準というものを認定に反映させると。その場合に数値そのものと、それからそれがどの程度続くかとか、どの程度起こるかというようなことも踏まえて定めていかないといけないことが漠然とおわかりいただけたと思います。

 それでは、今のところで全般を一度に議論しますと時間がかかると思いますので、初めに提示いただいたところから議論をいただければと思います。

 ただいま検討課題1として、血糖コントロール良否の判定についてと、それから前回の意見を集約しての取りまとめというので、前回のこの会合の中で出された意見も示されています。それをごらんいただきながらご発言いただきたいと思います。

 まず、1ページの検討課題1の項番1(1)の血糖コントロール良否の判定にHbA1c等の検査数値を用いるかどうかということについてご意見をいただければと思います。これにつきましては前回もいろいろとご意見を賜りました豊原構成員からご意見いただければと思います。

 

(豊原構成員)

 実際に認定する立場からすると、具体的な数値があったほうが認定しやすいです。私が実際いろんな診断書を見た経験からしますと、特に1型糖尿病のブリットルタイプの糖尿病というのは非常に血糖のコントロールが難しくて、低血糖や、高血糖でも急性合併症としてのケトアシドーシスとか高血糖高浸透圧を起こさない手前のものも結構あるのではないかと思います。そのような状態では日ごろの日常生活や就労にさまざまな障害を来すようになると思います。

 私の知人で1型の糖尿病の患者さんがいらっしゃいます。46歳の男性で会社員です。10年来の1型の糖尿病に罹患しておりまして、本当にブリットルタイプなんです。ことし4月に本人が言うには、リアルタイムのCGMセンサー併用型のインスリンポンプを装着して、血糖コントロールをつけるために2週間某医に入院したということです。入院中は本当に規則正しい生活なので、毎日の血糖値の変動とかは許容範囲にコントロールされて、それで退院になりました。しかし、実際に復職した後、仕事上の時間の規制とか制約、ストレス、人間関係などの生活環境の変化から、うまく予定した時間に食事がとれないとか、時間どおりにインスリン注射を打てないこともあり、本人が言うには週3回ほど不定期に、朝起こるか、昼起こるか、夕方起こるかわからないんですけれども、低血糖発作が出現するとのことでした。この方の場合は、ちょっと体が震えるような感じがするというので、血糖を測ったら50mgdℓだったということなんです。そして、それ以外に毎日のように血糖が300以上になる時間があるとのことです。そのため、とても就労できないということで再度、会社を休職せざるを得ないというような状態になったそうです。

 HbA1cの値に関しては8から8.5%と本人はおっしゃるんですけれども、血糖値はこのように50から300以上を繰り返しています。88ページの認定基準でもうまくそのことが反映できるのであれば、実際に具体的にHbA1cが幾つだとか、空腹時血糖値、随時血糖が幾つということは要らないと思います。

 そういうことで参考としてですけれども、それを裏づけるような過去3カ月間のHbA1cと、それから空腹時血糖値ないしは随時血糖値の記載が診断書にあれば、無自覚低血糖の記述も信用できるのかなと思います。したがって、あくまでもこれは参考としてHbA1cと、それから空腹時血糖値ないしは随時血糖値というのは診断書には引き続き記入していただきたいと感じております。

 以上です。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 ただいま豊原構成員からは、実際の認定といいますか、診断書を見て認定に当たっている当事者の立場からのご発言をいただきました。

 いかがでしょうか、今、検討課題1を議論をしていますが、血糖コントロール良否の判定に、引き続きHbA1cと血糖値の検査数値を用いることは適当かということで、今、豊原先生のご発言では診断書にやはりHbA1cの値と血糖値、これは空腹時血糖あるいは随時血糖というような数値があると評価しやすい、判断しやすいというご意見だったと思います。

 どうぞ、津下先生。

 

(津下構成員)

 豊原先生のおっしゃるように、余りにチェックが簡単で、根拠が不明確なまま判断されるというのは問題があるかもしれないと思います。例えば自己血糖の測定をされている患者さんがほとんどでございます、1型ですと。そういうデータを添付してもらうことは可能でしょうか。診断書で2回、3回の数字が書いてあるだけではなく血糖の不安定性というのが証明できるような書類が添付されていると、それは参考にしていただくことが可能ということです。

 それからもう一つは、HbA1cが例えば8.4%以上という記述に引っ張られてしまうと、コントロールをしっかりやりながら不安定になっている患者さんがいて、8.4以上ないから、この人は除外ということになってはまたいけないと思われますので、A1cは除外するではなく参考値としての取り扱いを判断される先生に徹底していただけるということであれば、先ほどのご意見にもそうのかなというふうに思いました。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 恐らく今日の構成員の先生方は、今の津下先生のご意見、よくご理解いただけると思いますが、実際には例えば8%以上ではなくても1型の方で非常に厳格な血糖コントロールを目指していて、数値だけで言えば悪いというところに入らないけれども、その背景には非常に乱高下していたり、苦労が多い困難なケースというのも少なくないということで、今の数字だけをぱっと書いて8%以上だったら困難な症例、あるいは不良な症例だ。8%以下であれば、あるいは数字は別として何%以下であればコントロール困難でないから、こういった認定からは外れるだろうというような単純な判断ではいかないのではないかということを現場の先生方、あるいは診療に当たる先生方はご理解いただけるものと思います。

 先ほどの参考人の方々のご意見もそういうところが見られたと思うんですが、そうしますと、それでは何をもって評価するのか、あるいは認定するのかということになるわけです。その中で先ほどもちょっとご意見が出ました、あるいは前回も出ましたが、Cペプチド値が血糖不安定性あるいは膵β細胞機能の枯渇を示す非常に重要な検査指標であるということは、これは特に専門家の間では理解できる区分でありますが、その辺も含めて基準値の議論に入ってもいいと思いますが、ご発言いただければと思います。

 

(高本構成員)

 まず、1点確認なんですけれども、認定をする際に、豊原先生にご質問なんですが、そういう参考資料というのは一般についてくるものなのか、やはり紙1枚で認定するケースも実際多いのかというところを教えていただきたいと思います。

 

(豊原構成員)

 やはり提出された診断書に基づいて認定することが多いと言えます。さっきも言いましたけれども、空腹時血糖値が3回とも140以上で、かつ過去2、3カ月の血糖値を反映するHbA1cが8%以上、昔のJDSであれば3級、かつ一般状態区分がイまたはウということであれば3級というふうに認定しております。

 もし、1回しか書いていない場合とか、空腹時血糖値が抜けている、HbA1c値が抜けているという場合は主治医に照会しておりまして、主治医がたった1回しかやっていないということであれば、認定不能として返す例もあります。

 

(岩本座長)

 それから、今の高本先生のご発言と関連して、先ほどほかに例えば血糖自己測定の数値の入った、伝票などをコピーして添付するというような事例というのは結構あるものなんでしょうか。あるいはそれを先生がお立場的に求めるというんですか、そういうことはございますか。

 

(豊原構成員)

 実際に本当に不安定だということは診断書に書いてあるんですけれども、患者さんに過去1カ月間の血糖自己測定結果を、血糖値の変動を見るために提出してもらうこともあります。

 

(岩本座長)

 高本先生。

 

(高本構成員)

 先ほど座長から血糖値やHbA1cの記載を外すかどうかという点については、やはり糖尿病そのもので今回は障害認定をしようと、合併症ではなくて糖尿病の状況で判断しようという、そういう議論に今、集約されていると思いますので、HbA1cや血糖値が直ちに判定に結びつかないからといって全く記載がないというのは非常に違和感を覚えますので、それはやはり診断書に残すべきだろうと思います。

 もう一つは、不安定型糖尿病で最も客観的にそうであろうと推定できる数値が後で出てくると思いますけれども、それはやはり血中Cペプチドであろうと思いますし、例えばHbA1cや血糖値は検査会社に仮に請求すれば客観的な指標として間違いがないというものが得られるわけですけれども、血糖自己測定はやはりいかようにも記載可能なものでもありますので、客観性を担保する意味では、そういう検査会社がきちっと検査キットを使ってはかって、誰が見ても間違いがないというものをやはり取り入れるべきではないかなと。それが不安定性の指標であろうというふうに考えています。

 

(岩本座長)

 高本先生のほうにちょっと私のほうから質問させていただきたいと思います。

 先ほどの豊原先生のご発言とも関連するんですが、血糖コントロール困難あるいは不良というのを困難にしようということになったんですが、その判定としてHbA1cと血糖値の検査数値は用いないということは、この委員会の中ではとらないということでよろしいですかね。

 

(高本構成員)

 現行のたたき台では、参考というのが残っているんですが、こういうものを果たして、こういう認定基準に残してよいものか、あるいは一般的には他の疾患も含めてそういう参考というのは基本的には省いてあって、非常にシンプルな形でまとめないといけないというのであれば、それは明確な記述は書けないということになると思うんですが、前例を、あるいは過去の基準を踏まえて基準というのはあるべきであれば、参考としてそういうものはほかの疾患で残しているかどうかを教えていただければと思います。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 たたき台をお示しした参考というのは、今回は前回の議論では先生方からこういった数値だけでは判断できないと、障害の状態の重さは測れないということでしたので、基準には入れないことを前提にして参考ということで載せさせていただいています。他のところでもほとんどが何級と定めるものがこういう状態でというように明記をすることにしております。

 最終的にこの検討会の場で、これは必要ないということであれば削ることで考えております。

 

(豊原構成員)

 ほかの臓器障害の基準はどうかということに関して、例えば腎不全の基準において、推定GFR(eGFR)というのが腎臓内科の専門の先生の間で基準に入れようとしましたが、あれはあくまでも計算式でして本当の値じゃないんです。ですから、最後の認定基準作成に当たってはeGFRというのは参考にするというような表現になっております。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 昨年、腎臓の改正をしまして、eGFRについては、その基準を満たせば等級として判定して認定するというようなことでの参考という形で入れさせていただいています。ですから、参考というのもいろんな形があるんですけれども、何級というふうに認定するといううえでの参考としている場合と、そうでない場合とありまして、今回はこの検討会で議論されて、その数値は入れないということであれば認定基準のほうから落とすということで考えております。

 

(岩本座長)

 お手元の今日の資料の中の検討事項の1ページ目です。もう一回戻っておりますが、たびたび同じところへ戻って恐縮ですけれども、この項番(1)のところの検討事項、その下です、丸の1、血糖コントロール良否の判定について、現在の認定基準はHbA1c値等を用いているが、直ちに障害に結びつくものではないことから、見直すことでよいかと。これは前回のここでのご意見を踏まえて改めて定義させていただきました。

 それから、認定の判断基準は血糖コントロール困難でよいかと。これは先ほど来のご発言をお聞きしていると、そういう形の方がよりいいのではないかというふうに私はお聞きしております。

 また、HbA1c等については認定の参考となることから診断書にはHbA1c、血糖値ともに検査数値の記載はあったほうがよいと。これを何も記載なくして、例えば先生方に判断しろと言われても困難かどうか、あるいは不良であるかどうか判定しろと言われても、なかなか現実では難しいと思うんですが。この辺、前回の議論を踏まえて、高本先生あるいは綿田先生、何か今の時点でご意見ございますか。

 

(綿田構成員)

 やはり認定の際には判断材料として、HbA1cがないと厳しいんじゃないかと思います。具体的には、HbA1cがどれぐらいで、自己血糖測定で測ったデータがどれぐらいで、月にどれぐらい低血糖があって、それらを総合して判断されるべきと思います。HbA1c1つで判定されるべきではないと思いますが、やはり参考値としては必要と思います。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 ただいまのご発言に対して異論がもしあればお願いしたいと思います。もしなければ、2ページのほうの議論に移らせていただきます。

 HbA1cと血糖値を利用するとした場合に、参考値としても利用するとした場合、現行の基準で見直すべき点はあるかどうか。現行の基準というのはJDS値のA1cを8%以上としておりますが、今、NGSP値に変更になりました。それをもとに見直す必要はないかと。それから、現行の基準では空腹時血糖値140mgdℓ以上としているが、見直しの必要はないか。空腹時血糖値以外の血糖値を用いる必要はあるかと。

 それで検討事項として、認定の参考とするため、空腹時血糖値に加えて食後血糖値または随時血糖値の検査数値の記載があったほうがよいかということであります。

 血糖値を記載していただく場合、特に血糖不安定な、あるいは1型の患者さんについて評価をする場合には、空腹時血糖値を実際の診療の場で測られるということがむしろ少ないのではないかと思っています。ですから、やはり随時血糖あるいは食後血糖、食後何時間というようなことを規定するのはなかなか大変で、また一方で、2時間値を書けと言われても2時間に必ず診療できるかというと、それはまた現実的ではないので、その値がどういう時点の値なのかということがわかるように記載した血糖値というものを示していただければいいと私は思っているんですが。何かこの点についてご発言いかがでしょうか。

 

(豊原構成員)

 実際に88ページの3級のインスリン治療を行ってもなお、イのことに関してですけれども、空腹時血糖値は確かにはかることは少ないとおっしゃいましたけれども、食後血糖何時間というのは本当に状態がインスリン治療してもなお悪いということを裏づける検査数値として診断書には記入していただいたほうが認定しやすいと思います。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 これもやはり実際の診療に当たる専門家の先生方は大変理解しやすいと思います。血糖について全く何も触れていなく、あるいは診断書に書かれていないとちょっと難しいかなと思いますので、血糖コントロール不良とか困難であるということの参考としては、やはりきちっと食後何時間なのかということも記載していただくと。その記載の欄を残すということは私としては必要ではないかなと思いますが、特に異論のある先生はいらっしゃいますでしょうか。どうぞ。

 

(津下構成員)

 異論ではないんですけれども、先ほど豊原先生がご紹介になった事例で、1回しか書いていないとか、要は治療が不定期になっていて悪いのか、3回書くのが来られたところから過去3回がきちっと治療を受けていられるかどうかという判断にもつながるのかなという感じがあります。3回というのは、主治医がいつでも任意に選ぶのか、または来られたところから3回連続書くなどのルールがあるのでしょうか。過去3回書いていただくというふうにしておくと、定期的にきちっと診療を受けていらっしゃるかどうかというのがある程度はわかるのかなというふうに思うんですが。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 今のは診断書の中に記載されているんだろうと思いますが、3回の血糖のどこを、事務局。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 診断書の裏面のマル14の糖尿病の2番目のところにHbA1cと空腹時血糖値の推移ということで3つ書く欄がございまして、これは過去6カ月以内に2回以上記入するということで記入上の注意のほうにも定めております。ここに書いていただくことになります。

 

(岩本座長)

 ですから、糖尿病マル14というところの2、HbA1c及び、これでは空腹時血糖値の推移というふうになっているわけですが、ここをちょっと改める必要があるかなということと、今の津下先生のご発言と関係づけると、3回は主治医の先生がどこを持ってきてもいいんですね。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 過去6カ月以内の数字を書くことになっています。

 

(岩本座長)

 だから、悪いところだけ3点持ってきても、こういうところで発言するのは不適切かもしれませんが。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 適切なところを書いていただくということになるかと思います。

 

(豊原構成員)

 それは障害の状態を最もよく反映すると思われる数値を書くので、これはもう主治医に一任されたものでして、一番悪いところだけ書くとかという主治医がいらっしゃったら仕方がないです。一応最も糖尿病状態を反映すると思われる代表的な数値を書いていただくというふうに解釈していただければよろしいかと思います。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 それで、この検討事項のところなんですけれども、ご覧になっていただくとわかりますように、余り書く欄がなくて、増やした場合に、食後2時間血糖値または随時血糖値をということなんですけれども、これは両方とも書くようにしたほうがいいのか、それとも随時血糖ということで書く欄は1つでいいのかというようなところもご意見いただければと思います。

 

(岩本座長)

 私の方でちょっと書く立場といいますか、診療する先生の立場からすると、余り幾つもあるよりは随時血糖値として、それが食後何時間とか朝食後何時間とか、そういう記載欄を示していただければよろしいんじゃないでしょうか。食後の3時間も4時間もたって、いわば空腹時血糖に近いようなものであっても、それを随時血糖というところに示す場合があり得ると思うので、それは食後何時間値なのかということを示していただければいいのではないかなと。食後2時間というと非常に限られていますから、そこを測れる人というのは必ずしも多くないと思うんです。ですから、マスが広がるというよりは、1つは広がるんですが、空腹時血糖と随時血糖という形で括弧して食後何時間ということを併記できるようにした上で数値を入れていただくということがよろしいんじゃないでしょうか。

 高本先生。

 

(高本構成員)

 診断書の細かい点なんですが、施設基準値という欄があるんですけれども、これは省いてもよいのかなと思います。

 

(岩本座長)

 ありがとうございます。

 HbA1cは特に今、標準化されましたので血糖値と同じような意味で必要ないというのは皆さん異論はないだろうと思います。そうすれば少し横の枠ですけれども広がるから、食後何時間とかそういうことを書くスペースが出てくるかもしれないですね。あるいはその他の所見というのを少し狭めるというようなこともあり得るだろうと思います。その辺は最終段階でまたお示しして、皆さんのご意見を決めていただきたいと思います。

 それでは、また改めて次の会合の時にも今のところを詰めたいと思いますが、先ほど来しばしば出てきております血糖とHbA1cは少なくとも診断書の中に示されるということでありましたが、それプラス血中Cペプチド値というのが必要かどうかという議論になるかと思いますが、これは特に1型か2型かとか、インスリン分泌が枯渇しているかどうかというようなことの判定にはしばしば臨床の現場でも測られているものですが、血糖やHbA1cに比べますと必ずしもファミリアな指標ではないことも事実です。そこまで求めるのか、あるいはあえてその他の何とかという、何々所見というところに書く、診断医のほうで、あるいは書類を提出する側で、ご本人かな、そこで書き込むというような余地を残して、あれば書いてくださいとかどこかに、そういう誘導をした上でするか。病型にもよると思いますが、全員に求めるのは必ずしも私は不必要な検査が増えるだけにつながってしまうのですが、いかがでしょうか。

 Cペプチド値と無自覚低血糖と急性合併症というそれぞれの事項あるいは病態が、それぞれ同等ではないことは皆さんご承知かと思いますが。

 どうぞ、津下先生。

 

(津下構成員)

 その検査の時期が必ずしも6カ月とかそういう必要は全くなくて、過去に測られている数字があれば、それを活用していただくということでもよいかと思いますが。一度も測ったことがないことがどのぐらいあるかというのはあるとは思うんですけれども、必ずしも直近のものではなくても、書いていただければより判断の材料にはなるので、あったほうがわかりやすいのではないかという気はしますけれども。検査の時期だとか必須とするかしないか、と、一応項目があれば、ある人は書いて判断ができるということでするのか、またはその他の所見のところに検査値があれば書いてくださいとか、そういうようなインストラクションを入れるのか、何らかの方向で判断が適正な判断につながるような形の修正というのはいかがでしょうか。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 恐らく診断書のスペースからして、こういった3つの病態なり診断というものを書き込むとすると、その他の所見というところになるのではないかなと思っています。それをそういうものの有無という形で決めておくのか、それともお書きくださいというふうにしてスペースだけにしておくのか、その辺がちょっとまた検討……

 

(豊原構成員)

 スペースの問題なんですけれども、この4の合併症で眼の合併症を書いてありまして、視力が裸眼、矯正と書いてありますね。これは省いて眼底所見で糖尿病性網膜症で単純性か前増殖性か増殖性かというふうにして単純化しちゃったらスペースが空くんじゃないかなと。視力障害に関しては、またそれは眼の診断書に記載していただければいいかなと。そうするとこのスペースが空くんじゃないかと思います。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 座長、すみません。

 診断書の件につきましては、また次回に、今日いただいたご意見で工夫しながらまたお示ししたいと思いますので、今日は特に基準の中にこういったCペプチド、無自覚性低血糖、そのほかというものをどうするかということをご議論いただければと思います。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 これは恐らく血糖やHbA1cを参考値として必ず記載していただくというのとはちょっとレベルが違うことで、Cペプチドの値をできるだけ測った人はというのは、特に2型の方ですとコントロールが悪くても必ずしもCペプチド値を測られていないケースも多数あろうかと思います。1型か2型かとか枯渇しているかというレベルですと、かなりの頻度で測られていると思いますので、そういう測られている場合には書き込んでいただいて、これだけ枯渇しているんだなというところの参考にするということになるのではないかなと思います。

 この辺も豊原先生、いかがですか。現実にそれでよろしいですか、考え方としては。

 

(豊原構成員)

 はい。

 

(岩本座長)

 最近、注目されています……どうぞ。

 

(重永事業管理課給付事業室長)

 今のCペプチドの値を全員に書いていただくかどうかということですけれども、等級判定の基準の一つとしてCペプチドを今、入れるという案になっていますので、仮に測っていないので書いていませんでしたというようなこととしますと等級認定されないということにもなりかねないと思うんですけれども。

 

(岩本座長)

 そこは整合性をつけないといけないですね。

 

(重永事業管理課給付事業室長)

 そうです。基準にするのであれば、Cペプチドの値を記入してくださいというようなことを原則にするという考え方もあるのかなと思ったんですけれども、そのあたりちょっとご議論いただければと思います。

 

(岩本座長)

 大変重要なご指摘をありがとうございました。

 一方でその数値を等級の判定に使うといっている以上は、測っていただいて書かないと判定できないということにつながりますので。

 高本先生。

 

(高本構成員)

 現行の基準のたたき台の88ページでは、(5)のアでいずれかの(ア)、(イ)、(ウ)を満たせば認定するという書きぶりになっていますので、この3つが全て満たされないと認定しないということではないんだろうと思います。積極的にCペプチドの値が測ってあれば、その値をもってインスリン分泌が枯渇しているであろうと推定されるので、恐らくコントロール困難であろうという推定が成り立つので、Cペプチドを測らないとそもそも認定されないというよりかは一つの選択肢としてそういうものを設けておくというふうに理解しています。

 なので、例えば現行の診断書でHbA1cや血糖値の欄の下にCペプチドの欄が新しくできても、必ず測らなくちゃいけないかというような、そこまでの強制力はないにしても、そういうものを測っておくと非常に認定の際に参考になるというような位置づけでCペプチドを判定に用いるのがよいかなとは考えています。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 津下先生。

 

(津下構成員)

 1型糖尿病で子どものときに診断がついている方でずっと治療していて、過去に測ったかもしれないけれども、最近は測っていないという方に、わざわざこの申請のために測ることを求めているように見えてしまうことはありませんでしょうか。過去のずっとその人の経過が追えて、過去の記録が残っているならばいいんですけれども、1型と糖尿病の方、糖尿病の経過中にインスリン分泌度がどうなったのということで見ていくというのはあると思うんですけれども、1型の方で過去にインスリン分泌が枯渇していることがわかっている方に対し、認定を受けるためにわざわざ受けなきゃいけないということではなく、何か別の証明でもいいのかなというふうには、思ったんですけれどもいかがでしょうか。

 

(高本構成員)

 こちらも豊原先生に教えていただきたいんですが、こういう診断書をいろんな疾患で出される場合には、この診断書を作成するためにやはり日常臨床では余り測らない項目もきちっと測って診断書を作成して、それが豊原先生の手元に届くという状況になっているのか、あるいは日常臨床の項目だけでよくて欠損している欄がたくさんあっても認定してしまうのか、いずれの状況か教えていただきたいと思います。

 

(豊原構成員)

 認定基準は公平に障害等級を評価するものさしです。例えば心臓のほうも心不全の程度で評価しておりますけれども、左室駆出率が書いていないとか、心電図所見がないとか、肺うっ血の所見がわからないとか、心エコーの検査条件が書いていないとか、そういうものは認定ができないということでお返しすることがあります。

 

(岩本座長)

 そうしますと、現実にはそういう診断書があり、認定の基準があり、Cペプチド値をここへ記載するとなると、それが書かれていない、ほかのDKAだとか低血糖だとか書かれていない場合には、認定不能というふうにして返すほうに入ってしまうと、そういうことですか。例えば今の津下先生のご質問は、何十年の1型糖尿病の罹病歴があって、今の時点で測らなくても現場の先生は、あるいはご本人は当たり前だと、ゼロはゼロという形で考えておられる方に対して、今かかっているクリニックに行って、ぜひ測ってくださいというのかどうかというところにつながってくると思うんですが、私としてはなかなかそこも要求するのは難しいかなと。これを認定するために必要だとしても、少し過剰な検査を強いることになるのではないか、あるいは医療費が増えてしまうとか、そういうところにつながるというふうに思われるんですけれども、綿田先生はいかがですか。

 

(綿田構成員)

 1型糖尿病の人で現状のCペプチドがどうあるかというのは、病態把握の上で重要と思います。インスリン分泌が枯渇していると思われていても、実際測定してみると、枯渇していない人もたくさんいます。具体的には、実際血糖コントロールが揺れている、Cペプチドを測ってみると結構出ている人もいるし、本当に出ていない人もいるので、その結果によって、血糖コントロールの改善のためのアプローチが変わると思います。ですから、Cペプチドを測ることは無駄な検査ではないだろうと思います。

 

(岩本座長)

 どこにも数値が書かれないということよりは、そういうデータが示されたほうがよろしいということですね。わかりました。

 それから、今の点でここはまだ88ページのところで、数値がブランクになって○ngmLということがありますが、これはまた次の機会に議論させていただきたいと思います。もしそういう形で示すとすると、例えば私は膵臓移植の関係なんかで膵β細胞機能が枯渇しているかしていないかというところの基準値というのがありますし、糖尿病治療ガイドとかそういうところの数値とすり合わせたものを書き込む必要があると思っています。例えば空腹時でいうと0.3ngmL以下、これはグルカゴン負荷というような形で膵臓移植なんかでは厳しくしているんですが、グルカゴン負荷で0.5というような数値があったり、あるいはグルカゴン負荷でのデルタの値を求めていたりというようなことがありますが、そのうちの具体的にはやはり空腹時のCペプチド値などがわかればいいと思います。これはまた後で具体的なこと、細かな話ですので、次の議論に移らせていただきたいと思います。

 それから意識障害、88ページのイのところでありますが、やはりこういうエピソードがどのぐらいあるかによって、そのランクが変わってくるというのは大いにあり得ることなので、たまたま1回不幸にして起こったという方と、頻繁にこういうことが起こっているという方との間でグレードが違うというのは当然だと思います。

 それから、DKAの起こった、あるいは高浸透圧昏睡を起こしたというのも頻度を書き込んでいただくということが、不安定性あるいは乱高下しているということを理解する上では重要なことだと思うので、この数値につきましてもちょっと今日は時間の関係で何回以上かどうかという頻度、その辺はまた議論を改めてするということでよろしゅうございますか。事務局もいいですか。ある程度もう進めておいた方が……どうぞ。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 時間の関係もありますので、そうしましたら、6ページの検討事項の取りまとめのところに書いてございますCペプチドについて基準値はどういうふうにすべきかとか、あと無自覚性低血糖について、その程度、回数はどの程度にするとか、この辺につきましては各先生方から後でメールなりでご意見をいただいて、それを取りまとめてまた次回に議論いただくというようなことにさせていただいてよろしいですか。

 

(岩本座長)

 あるいは、場合によっては私の方でたたき台というか、一応の目安をお示しさせていただいて、これでどうかというようなことで委員の方にレスポンスいただくという形の方が、余り皆さんの基準値がばらばらになると。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 そういった方向で次回の会合前にまず見ていただいて、ご意見をいただくということで。

 

(岩本座長)

 綿田先生。

 

(綿田構成員)

 その際、インスリン治療を行っても血糖コントロールが不十分で、かつCペプチドが低いということのみで認定するのであれば、先生が言われたように、やっぱりCペプチドは結構低く設定すべきと思います。実臨床の感覚からすると、Cペプチド0.5という値は、大して枯渇していないという印象を持ちます。ただ、Cペプチド低下を認定のための条件の一つとするのであれば、数値の基準は変わるのかなというふうに思いますけれども。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 そういうことも踏まえてちょっと考えさせてください。

 それでは、少し次に進めさせていただきます。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 検討課題2のほうに進めさせていただいてよろしいでしょうか。

 では、事務局のほうから説明をさせていただきます。

 

(米田障害認定企画専門官)

 それでは、検討課題2、等級の判定についての項番(1)についてご説明いたします。

 9ページをごらんください。

 前回会合では一般状態区分を認定の条件に追加することについては異論が出なかった事項としております。このことから今回の検討事項として「必要なインスリン治療を行ってもなお血糖コントロールが困難なものについて、一般状態区分表のウまたはイに該当するものを3級と認定することでよいか。」を挙げております。他の内科疾患基準では一般状態区分との組み合わせで等級判定の例示がされております。代謝疾患についてはこういった例示は示されておりません。このことから検討課題1の項番(3)でコントロールの判定の要素としてお示ししたCペプチド、無自覚性低血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群について一般状態区分と組み合わせることに対してご意見をいただければと思います。こちらの見直し案につきましては、先ほどから見ていただいている(資料3)の88ページ、認定要領(5)アの(ア)〜(ウ)におきまして、それぞれ最後のほうに、「かつ、一般状態区分表のウまたはイに該当するもの」として記載してございます。

 なお、10ページの項番(2)の「合併症以外に、新たに障害認定とすべき場合はあるか」につきましては、検討課題1の項番(3)の検討事項でご議論いただいているところであり、同じ内容となりますので省略とさせていただきます。

 以上、検討課題2の説明を終わらせていただき、先生方のご意見をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 ただいま検討課題の2、等級の判定についてということでご議論いただくことになっているわけですが、今、88ページのたたき台をごらんいただいて、例えば(5)のア、必要なインスリン治療を行ってもなお云々というところで、(ア)、(イ)、(ウ)それぞれに最後に「かつ」ということが入っているわけでありますが、少し私自身は違和感があって、意識障害があるとかDKAを起こしたとかということと、この一般状態区分のイとかウとかというものを伴わないというケースも結構あるんです。つまり、そのときはだめでしょうけれども、そうでない、そこからリカバーしたときの状況としては余り症状もなく、ましてや歩行とか身の回りのことは十分できるというのが一般的ですから、低血糖からクリアすれば。これを「かつ」としてしまうと、意外と判断が難しいかなと、こういうケースがどんどん出てくるのかなというふうにも思ってしまうんですが、いかがでしょうか。

 豊原先生にもちょっとお聞きしたいなと思うところですが。現実にこの数値があったり無自覚低血糖がこういう頻度で起こっていますよということと、ウとイとかああいうところが両方伴っているということが必要かどうかです。

 

(豊原構成員)

 他疾患、腎臓にしろ肝臓にしろ心臓にしろ、認定基準にそれが入っているんですけれども、先生のおっしゃるとおり、代謝疾患においては必ずしも一般状態区分を入れるのが適当かどうかはちょっと私も疑問に思います。

 それからちょっと余談ですけれども、結構糖尿病で重症なのは何といっても低血糖でして、低血糖状態が長引いたために脳神経細胞が壊死を起こして高次脳機能障害を起こす例がまれならず診断書として上がってくるんですけれども、その場合は精神の器質性精神障害として認定いたしますので、必ずしも一般状態区分ウとかイというのは必要とはならないと思います。先生おっしゃるとおりで、どうも代謝疾患においてはウとかイとかは余りなじまないのではないかと考えます。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 いわば発作性といいますか、そういう病態を伴う、糖尿病の中で、そういうことを伴うのが低血糖であったり著しい高血糖であったりするわけで、そういうことがあればもう十分それだけで、もちろんそういうときには当然症状があったり身の周りのことができないということは伴っていると思うんですが、少し「かつ」といってしまうと両方がある人において続くという、あるいはあわせて見られるかどうかという点でちょっと今の豊原先生のようなご判断、あるいは現場でご苦労されるんではないかなというふうに思いますので、ちょっとここも工夫が必要かなというふうに思いました。突然で申しわけないんですが。

 

(高本構成員)

 事務局に確認ですが、一般状態区分表がないような状況で認定している疾患はあるのかどうか。一般的にはこれは必ずある、基準には書いてあるものなのかどうか教えていただければと思います。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 そこは参考で8ページのほうに説明でもしましたけれども、呼吸器とかてんかんについては、こういった頻度で行っている例があります。

 

(津下構成員)

 (イ)の無自覚性低血糖やDKAについては一時的に介助が必要になったり、作業が止まったりするという状況になることが……

 

(岩本座長)

 発作時は。

 

(津下構成員)

 含まれています。(ア)の場合、(イ)とか(ウ)がない(ア)の場合については、どういうふうに判断すべきかということが不明確と思います。例えばA1cが高い状態で逆に低血糖を起こしそうにならないぐらいのコントロールが悪い状況で、インスリンが出ていないという状況のときには、全くアの状態で過ごされることもあり、そういう方を認定するのがよろしいかどうかということは、イとウについては一時的にそれこそ呼吸器やそういうのと同じ状況で発作時とか一時的に介助が必要ということで理由がつくんですけれども、アの場合についてどう、この状態区分がなくて判断ができるかということは少しその部分については若干気になるところかなというふうに思いますが。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 ただいま津下先生からは(ア)ではCペプチドの値とともに「かつ」というようなところの条件を加えたほうがいいのではないかということですね。

 

(津下構成員)

 (ア)だけでは少し日常生活上の制約という部分が明らかではないというふうに思われます。

 

(岩本座長)

 今の点に関しまして何かご発言ございますか。

 これは事務局の方にお聞きしますが、ある程度今日集約していったほうがいいのか、それとも今、ご発言いただいたことを踏まえて次のときに改めて議論するということでよろしいですか。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 今いただいた意見を参考にして、また次回改正案という形で示しご議論いただきます。

 

(岩本座長)

 わかりました。

 

(綿田構成員)

 (ア)でインスリン治療を行って血糖値が高いが、何の症状もない場合というのは、過去に低血糖が起こってそれがトラウマになっていて、それを避けるために、どうしても高血糖になってしまうという人もここに入ってくると思います。ですから、確かに無症状で社会活動がその時点ではできているかもしれないけれども、結構、治療を鑑みると、治療にてこずるような人が入ってきているんじゃないかと感じます。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。重要なご指摘だと思います。

 ですから、今、綿田先生のご発言、あるいは津下先生のご発言などを踏まえますと、いろいろこういうふうに決めたときに、みんなここにぴたっと入るのか、それともいろんな人がいらっしゃるし、診断医のほうもいろいろな考えを持つ方がいますので、大変難しい状況に陥らないような妥当な診断書の書式なり判定、認定基準というのをつくっていくということを改めてちょっと事務局のほうにも想起いただければと思います。

 よろしゅうございますか。それでは次に移りたいと思いますが、どうぞ。

 

(米田障害認定企画専門官)

 それでは11ページ、検討課題3をごらんください。「検討課題3糖尿病の合併症について」の項番(1)についてですが、前回会合の主な意見の3つ目、糖尿病性神経障害は長期間持続するので、長期間持続するものという表現は不要とのご意見等を踏まえ、異論が出なかった事項としております。今回の検討事項としましては、「本章「第9節神経系統の障害」の認定要領により認定することとし、ア及びイは削除することでよいか。」を挙げております。

 下記に記載した参考7の「ア単なるしびれ、感覚異常は認定の対象とならない。」「イ、糖尿病性精神障害が長期間持続するものは3級に該当するものと認定する。」の規定については、実質、第9節神経系統の障害で認定をしているとのことからも削除といたしましたが、ご意見をいただければと思っております。

 また、12ページの項番(2)及び(3)といたしまして、前回会合のご意見等を踏まえ異論が出なかった事項として、糖尿病性動脈閉塞症については障害の程度を認定する病名としては適切ではないとしております。今回の事項といたしまして「「糖尿病性動脈閉塞症は」とある部分を「糖尿病性壊疽を合併したもの」に変更することでよいか。」を挙げておりますが、ご意見をいただければと思います。

 また、以上を踏まえて、障害認定基準のたたき台を作成しておりますので、資料3の89ページをごらんください。認定要領(7)及び(8)において修正したものを記載してございます。

 次に13ページ、「検討課題4糖尿病以外の代謝疾患について」の項番(1)についてですが、前回会合の主な意見の4つ目、糖尿病以外の代謝疾患は非常にまれであり、また、他の疾患による認定基準により認定しているとのご意見があったことから、今回の検討事項としましては、「糖尿病以外の代謝疾患について特に例示を加えないということでよいか。」を挙げておりますが、ご意見をいただければと思います。

 以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 今、合併症のことに関しまして、検討課題3について事務局のほうから説明をいただきました。ご発言いただければと思います。前回のときも説明の中、あるいは議論の中で示されたように、合併症を糖尿病の合併症として基準というのを設ける場合と、例えば神経症状などが強く出た場合には、神経障害のほうで認定をいただくという、糖尿病の診断からちょっとまた外れていくというようなことについては、従来どおりでいいのかなというふうに皆さん思っていらっしゃると思いますが、その辺も含めて今の検討課題3、検討課題4についてご意見をいただければと思います。

 

(豊原構成員)

 検討課題3の項番(1)なんですけれども、本章の「第9節神経系統の障害」の認定要領により認定するということでよろしいのかと思います。ほかの先生方のご意見をお聞きしたいと思います。

 

(岩本座長)

 高本先生。

 

(高本構成員)

 事務局のたたき台のとおり、一括して神経障害に関してはア、イの細かい表現は削除でよいと考えています。

 

(岩本座長)

 今のは89ページに書かれているような方向でいいのではないかというご発言だったと思いますが、ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

 

(津下構成員)

 ありがとうございます。この扱いで私もよろしいかなというふうに思いますが、こちらの障害認定基準の5455ページですかね、この神経系統による障害というものの認定基準がありまして、認定要領の中に糖尿病によるものが含まれるような文言が、糖尿病の神経障害がここの中に該当するものであるという記載が、糖尿病のほうの認定ではなくてこっちのほうに認定されるということが明確であったほうがいいのかなと思うんですけれども、それはいかがでしょうか。

 

(豊原構成員)

 先生のおっしゃるとおりで、これは糖尿病の文言を入れたほうがよろしいと思います。

 

(岩本座長)

 つまりどっちにも、こちらからは外れて、こちらからも外れるということがあり得ると不利になりますので、糖尿病性神経障害は神経系統の障害という第9節で、そこに当てはめるということであれば、そこを見たときに糖尿病性の神経障害のことが含まれているようにしたほうがよいと思います。

 

(綿田構成員)

 本当にそのとおりです。54ページの(3)であれば、これを普通に読むと、糖尿病神経障害による有痛性神経障害はここに、入らないということですか?

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 その他の原因による神経痛ということに入ると思います。ですから、ここは明記するかどうかは検討させていただきたいと思います。

 

(岩本座長)

 それがこれまでの審査あるいは診断、判定の中で豊原先生にお聞きしたいんですが、そういう方が大いにあるのかどうかというようなことのご経験をお聞かせいただければと思います。

 

(豊原構成員)

 今まで糖尿病性神経障害者で高度のしびれとか知覚障害がある人は、やはり89ページにあるような(8)で糖尿病性神経障害が長期間と言われても、どのぐらいが長期間かわからないんですけれども、長期間持続するものは3級に該当するものと認定する、これを今まで適用していたんですよね。それで今回、非常にクリアカットに、それは第9節で見たほうがいいというのであれば、私は認定しやすいと思います。

 

(岩本座長)

 そうしますと、第9節のほうで対象をどこかでわかりやすい文言にしていただくということが必要になるわけですね。ありがとうございました。

 それでは、その合併症のところでは特に神経障害のところが第1回の会合でも議論になったところでありますが、もう一つ検討課題の4で、糖尿病以外の代謝疾患についてということで、どのようなものが考えられるか。特に例示を加えないということでよいかということですが、前回は例示を加えないということでいいのではないかということになったと思うんですが、これは改めて豊原先生にお聞きしますが、余りないですか。

 

(豊原構成員)

 正直言って、出てこないです。アミロイドーシスにおいても腎臓とか心臓とか脳に障害が出現します。したがって、それに関する基準で認定していますし、ウィルソン病に関しても肝硬変で認定するとか、大脳基底核の変性のところで認定するとかということなので、何か私としては糖尿病以外の代謝疾患について、認定基準のところでは代謝障害というふうになっています。今後将来、代謝障害によって認定しなきゃいけないという疾患が出てくる可能性が十分あると思いますので、第15節代謝疾患による障害というのは残しておいていいかなと思います。

 

(岩本座長)

 私なんかがちょっと思い浮かぶ代謝疾患の中で、こういう患者さんにとって非常に障害を与えるものとして痛風などで関節の異常などを伴ってきた場合にはあり得るのかなと思ったんですが、必ずしもそういうことはないんですか。

 

(豊原構成員)

 そうです。

 

(岩本座長)

 ですから、今のような形で余地は残して、必ずしも例示は加えない。例を挙げて示さなくてもよろしいというご発言だと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。どうぞ。

 

(津下構成員)

 日本では余りないですけれども、欧米だとすごく高度肥満でもいろいろな仕事にも出られないような高度肥満がありますけれども、日本ではほとんどないので、豊原先生がおっしゃったように、余地を残すことで事例の積み重ねが必要かなというふうに思います。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 最近は高度肥満者の外科治療なども行われるようになって、そういう患者さんがいることは注目を浴びておりますし、実際に著しい肥満も少しずつではありますけれども増えつつあるのではないかと危惧しております。ただ、今のような中で、結局ひっくるめて一応余地は残しておくと、こういう枠で、ということでよろしいでしょうか。

 それでは、いろいろとご意見を出していただきましたが、検討課題につきましては一通り今日お諮りすることにつきましてはご意見をいただきました。もう既にかなり絞り込まれた、あるいは合意に達した部分と、まだ今後、ご検討いただくところとありますが、いかがでしょうか。また、今日この後少し議論しておいたほうがいいということについて事務局のほうから何かあれば。よろしいですか。第2回の会合は以上のところでまとめさせていただきたいと思います。

 また、いろいろと宿題も出されたと思いますし、事務局のほうからも改定案などをまた次の会には出していただくということになろうかと思います。私も先ほど発言させていただきましたので、そういったところについては事務局と相談しながら、次の第3回の会合に向けて用意をしていきたいと思います。

 それでは、本日のところは大変お忙しい中をお集まりいただきましてご議論いただきました。

 事務局のほうで。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 事務局から一言申し上げます。

 本日は構成員の皆様方並びに団体の皆様方、お忙しい中にもかかわらずご出席いただき、大変ありがとうございました。次回は本日の議論などを踏まえまして認定基準の改正案、それから診断書のほうもたたき台を示しまして、またご意見をいただければというふうに思っております。

 また、次回の日程につきましては調整の上、後日ご連絡を差し上げたいと存じます。よろしくお願いします。

 

(岩本座長)

 ありがとうございました。

 それでは、本日の会合はこれで終了とさせていただきます。構成員の皆様には長時間にわたり、また多くのご議論をいただきましたことを大変感謝申し上げます。

 どうもありがとうございました。


(了)
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