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2015年10月22日 第41回医療部会

医政局総務課

○日時

平成27年10月22日(水)15時00分〜17時00分


○場所

厚生労働省 専用15・16会議室(21階)


○議事

○医療政策企画官 ただいまから第41回「社会保障審議会医療部会」を開会させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中を御出席くださいまして、誠にありがとうございます。

 当部会の総委員数が24名ですので、定足数は3分の1の8名となっております。本日は現時点で19名の委員の皆様に御出席いただいておりますので、この会議は定足数に達していることをまず御報告申し上げます。

 次に、本日の御出欠について御報告申し上げます。

 本日は、永井部会長、遠藤委員、大西委員、尾形委員、花井委員から御欠席との連絡をいただいております。

 また、前回の9月16日の本部会以降、事務局におきまして異動がございましたので御報告させていただきます。

 神田医政局長でございます。

○医政局長 神田でございます。よろしくお願いいたします。

○医療政策企画官 梅田大臣官房審議官でございます。

○審議官(医政、精神保健医療、災害対策担当) 梅田でございます。よろしくお願いいたします。

○医療政策企画官 中村総務課長でございます。

○総務課長 中村でございます。よろしくお願いいたします。

○医療政策企画官 迫井地域医療計画課長でございます。

○地域医療計画課長 迫井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○医療政策企画官 大西経済課長でございます。

○経済課長 よろしくお願いいたします。

○医療政策企画官 平子医療安全推進室長でございます。

○医療安全推進室長 どうぞよろしくお願いいたします。

○医療政策企画官 それでは、議事に入ります前にお手元の資料の確認をさせていただきます。

 お手元に議事次第、座席表、委員名簿のほか、資料1、参考資料1、参考資料2、相澤委員提出資料及び荒井委員提出資料をお配りしております。

 不足がございましたらお知らせください。よろしいでしょうか。

 それでは、議事に入らせていただきますが、先ほど申し上げましたとおり永井部会長が御欠席ですので、以降の進行は田中部会長代理にお願いしたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

○田中部会長代理 皆さん、こんにちは。

 いつものように代理出席についてお話しします。

 初めに、委員欠席の際にかわりに出席される方の扱いについては、決まりにより、事前に事務局を通じて部会長の了解を得た上で、当日の部会において承認を得ることになっています。そこで参考人として参加し、発言をいただくことが認められます。

 本日の会議については、花井委員の代理として日本労働組合総連合会総合政策局長の平川参考人の御出席をお認めいただきたいと存じます。いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田中部会長代理 異議ありませんでした。

 早速議事に移ります。

 本日は、前回に引き続き、次期診療報酬改定の基本方針の検討について意見交換を行います。

 前回、この部会においては、医療提供体制改革の観点からの主な論点について、事務局作成のたたき台を中心に御議論いただきました。そこでいただいた皆様からの御意見と、先月開催された医療保険部会における議論をもとに事務局で論点を整理し「次期診療報酬改定に向けた基本認識、視点、方向性等」として資料1にまとめてあります。こちらの資料は、昨日開催された医療保険部会においても、両部会の議論を踏まえたものとして提出されたそうです。本日はこちらの資料を中心に議論を行ってまいります。

 なお、参考資料として、前回の医療部会の資料一式をとじたファイルを委員の皆様のお手元に用意してあります。適宜御参照ください。

 最初に、保険局城医療介護連携政策課長から説明をお願いします。よろしく。

○保険局医療介護連携政策課長 医療介護連携政策課長でございます。

 資料1について御説明をさせていただきます。資料1をごらんください。「次期診療報酬改定に向けた基本認識、視点、方向性等について」という資料でございます。

 おめくりいただきまして、1ページをお開きいただければと思います。

 まず、この基本方針に向けての構造でございますが、大きくは、前回基本認識と、それから、基本的視点をお示しするということで特に御異論がなかったと承知をいたしております。その中について項目をある程度挙げておりましたが、それについて今回例示として詳細を記載したものをお示ししております。それにつきまして御議論いただければという趣旨でございます。

 1ページ目でございます。まず「改定に当たっての基本認識について」ということで、大きく3つに区切って基本認識をお示ししてはどうかということでございます。

 1つ目は「超高齢社会における医療政策の基本方向」ということで、ここでは1つ目の○で、2025年に向けて、制度の持続可能性の確保、国民皆保険の堅持、そして国民一人一人が状態に応じた安全・安心で質が高く効率的な医療を受けられるようにすること、といったことを1つ目に記載をしております。

 2つ目の○でございますが、高齢化の進展に伴い疾病構造が変化していく中で、「治す医療」から「治し、支える医療」への転換。これは既に進めているものを転換というかどうかというのもございますが、ということを記載しております。医療や介護が必要な状態になっても、できる限り住みなれた地域で安心して生活を継続し、尊厳を持って人生の最後を迎えることができるようにしていくことが必要ではないか。

 そして3つ目の○でございますが、これは厚生労働省が取りまとめいたしました「保険医療2035」というのがございますが、そこに記載をしている用語でありますが、保健医療の価値を高めるためのリーン・ヘルスケアの達成等の目標を掲げた「保健医療2035」に基づき、費用対効果等「患者にとっての価値」を考慮した報酬体系を目指していくことが必要ではないか、としております。

 ちなみに、リーン・ヘルスケアについては、下に注釈を記載しております。ごらんいただければと思います。

 2でございます。「地域包括ケアシステムと効率的で質の高い医療提供体制の構築」としております。「医療介護総合確保推進法」等のもとで進められております病床機能の分化・強化、連携、医療・介護の一体的な基盤整備。それから、30年の同時改定等がこれから見込まれております。それの一環としての位置づけを踏まえた改定を進めていくことが必要ではないか、としております。

 2つ目の○でございます。地域包括ケアシステム等々におきまして、質の高い人材の継続的な確保ということが必要だということがございます。基金による対応もございますが、それとの役割分担を踏まえつつ、医療従事者の負担軽減など診療報酬上の措置を検討していくことが必要ではないか、としております。

 3つ目でございます。「経済・財政との調和」ということで、これは「経済・財政運営と改革の基本方針」、いわゆる骨太の方針2015、それから「日本再興戦略2015」等も踏まえつつ、無駄の排除、医療資源の効率的な配分、医療分野におけるイノベーションの評価等を通じた経済成長への貢献にも留意することが必要ではないか、としております。

 次の2ページでございます。改革の基本的視点として、前回4つお示しをさせていただきましたそれの中で、ここではこの4つでどうかということに加えまして、その視点1「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムを推進する視点」を重点課題としてはどうかということでお示しをしております。

 個別、それぞれの視点については、その次のページから1枚ずつ用意をいたしております。

 3ページをごらんください。まず、視点1でございます。「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムを推進する視点」という形にしております。これを重点課題としております。

 下に【考えられる具体的方向性の例】として、幾つか記載をいたしております。

 箱の中ですが、1つ目が「医療機能に応じた入院医療の評価」ということで「医療機能の分化・強化、連携の促進」、それから「患者の状態に応じた評価」ということの例示をいたしております。

 2つ目は「チーム医療の推進、勤務環境の改善、業務効率化の取り組み等を通じた医療従事者の負担軽減・人材確保」という形にしております。これは基金の取り組みと並行して「多職種の活用」というのを例示で挙げております。

 3つ目でございます。「地域包括ケアシステム推進のための取組の強化」ということで、

1つ目が「診療所等の主治医機能(かかりつけ医機能)の確保」。それから、その下に「退院支援、医療介護連携、医・歯・薬連携、栄養指導等の多職種連携による取組の強化」。これは医療関係の多職種になりますが「多職種連携による取組の強化」としております。

 その次ですが「質の高い在宅医療・訪問看護の確保」という項目を立てております。

 それから、一番下ですが「医療保険制度改革法も踏まえた外来医療の機能分化」としております。これは「大病院の専門的な外来機能の確保と勤務医の負担軽減」。それから、ここにも再掲ですが「診療所等の主治医機能(かかりつけ医機能)の確保」の例示をいたしております。

 次のページをごらんください。視点2でございます。「患者にとって安心・安全で納得できる効率的で質が高い医療を実現する視点」でございます。

 ここでは【考えられる具体的方向性の例】といたしまして「かかりつけ医の評価、かかりつけ歯科医の評価、かかりつけ薬剤師・薬局の評価」を掲げております。

 2つ目ですが「情報通信技術(ICT)を活用した医療連携や医療に関するデータの収集の推進」としております。これは地域包括ケア等の地域の連携に必要だという趣旨でございます。

 それから、一番下ですが「質の高いリハビリテーションの評価等、疾病からの早期回復の推進」として「アウトカムに着目した評価」というのを例示で挙げております。

 次の5ページをごらんください。視点の3でございます。これは「重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点」としております。ここでは、重点対応の分野を掲載いたしております。

 例でございますが、一番上が「緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価」。

 2つ目が「『認知症施策推進総合戦略』を踏まえた認知症患者への適切な医療の評価」。

 3つ目が精神でございます。「地域移行・地域生活支援の充実を含めた質の高い精神医療の評価」。

 4つ目が「難病法の施行を踏まえた難病患者への適切な医療の評価」。

 5つ目は「救急医療、小児医療、周産期医療の充実」としております。

 その次は歯科でございます。「口腔疾患の重症化予防・口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した歯科医療の推進」としております。

 その次は調剤でございます。「かかりつけ薬剤師・薬局による薬学管理や在宅医療等への貢献度による評価・適正化」としております。

 一番下は「もの代」でございます。「医薬品、医療機器、検査等におけるイノベーションの適切な評価」ということで記載をしております。

 次のページ、視点4をごらんください。「効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点」としております。

 ここでは【考えられる具体的方向性の例】といたしまして、最初のところに後発医薬品の使用促進・価格の適正化等を記載しております。

 2つ目が「退院支援等の取組による早期の在宅復帰の推進」。これは、在宅は適切なサービスへの移行ということも含むと思いますが「在宅復帰の推進」としております。

 3つ目が「残薬や多剤・重複投薬を減らすための取組の推進など、医薬品の適正使用を推進するための方策」。

 4つ目が「いわゆる門前薬局の評価」ということで「かかりつけ機能が発揮できていないいわゆる門前薬局の評価の見直し」。

 それから「重症化予防の取組の推進」。

 そして、一番下は「もの代」ですが「医薬品、医療機器、検査等の市場実勢価格を踏まえた適正な評価」といたしております。

 資料1については以上でございます。

○田中部会長代理 ありがとうございました。

 ただいまの説明について、委員の皆様からの御意見を伺おうと存じます。

 阿部委員、どうぞ。

○阿部委員 まず、1ページ目の書きぶりについては、漏れなく必要な基本認識を示しているかと思うのですが、ここの1ページ目に具体的に書かれていることに比べて、後のほうの視点のそれぞれの方向性がやや軟弱になっていることが気になります。

 例えば、1ページ目の2の○の最初のほうでありますが、「病床機能の分化・強化」というのがはっきり書かれているのですが、視点1、上のほうの前書きにはある程度読み取れるのですが、「医療機能の分化・強化」というのが最初に矢印でございますね。前回の資料では、ここが「病床機能の分化・強化等」となっていたはずなのでありまして、ここは何か意図はあるのか。「病床機能」と書かない、「医療機能」と書くことの意図があるかと、ここはちょっと確認したいと思います。

 それからもう一点、基本的な認識の中では、費用対効果ということが最初の1の3つ目の○でうたわれているのでありますが、後のほうページの視点の中、恐らく視点4の中に入ることが妥当ではないかと思いますが、具体的な記載がございません。どうも基本認識のところについてははっきりしているのに、具体的な方向性になってくるとかえって軟弱になっているような気がいたします。ここはもう少しはっきりとぞれぞれの方向性、課題を書くべきだと思います。

○田中部会長代理 第1の点は御質問ですね。お答えいただけますか。

○保険局医療介護連携政策課長 医療介護連携政策課長でございます。

 ここにつきましては「医療機能の分化・強化」という視点で立てておりますので、医療機能の分化・強化、連携という視点で書いております。特にあえて落としたとかそういうことではなくて、ここは御議論をいただくべき場所かなと思っております。

○阿部委員 ここは明確に「病床機能」と書くべきだと思います。前回までの資料でそうなっておりまして、基本認識の書きぶりと合わせるという意味では、ここはやはり「医療機能」ということだけではわからないと思います。

○田中部会長代理 中川委員、どうぞ。

○中川委員 病床機能というのは、地域医療構想で病床機能の報告制度をして、その構想区域において2025年に向けて自主的に医療機関が修練していくのですよ、阿部委員。診療報酬でそれを誘導するとか推進するというものではないのです。そういう認識を持っていただきたいと思います。「医療機能」で十分です。

○田中部会長代理 阿部委員。

○阿部委員 反対いたします。

○田中部会長代理 平川参考人。

○平川参考人 最初に、前回、花井委員のほうから1点、事務局に対して質問がありました。どうやらその回答がなかったのでちょっとお答え願いたいことがありまして、1つはかかりつけ医と主治医機能。その概念がどうもわからないので、その辺、事務局で考え方があれば教えていただきたいという質問があったと思います。最初にそのことに対してお答え願いたいと思います。

○田中部会長代理 かねて論争のテーマである主治医機能とかかりつけ医機能ですけれども、どなたがお答えになりますか。

○保険局医療介護連携政策課長 所掌がどうかということは抜きにして、私、医療介護連携政策課長からちょっと振り返って申し上げますと、御質問いただいて、事務局からの回答ではなかったと思いますが、たしか委員の御発言で「かかりつけ医」で整理しているという御発言もあったかと記憶をしております。それを踏まえまして併記をいたしておるところでございます。

○田中部会長代理 中川委員、どうぞ。

○中川委員 平川参考人。かかりつけ医機能ではどうしてだめなのですか。理由を言ってください。

○田中部会長代理 平川参考人。

○平川参考人 私はどちらがいいとかいうことは言っていないのです。事務局に対してかかりつけ医と主治医機能の概念について質問がされたと思いますけれども、その回答が、中川先生からは日本医師会としての考え方が示されたと思いますが。

○中川委員 前回もお答えしていますし。

○平川参考人 それは聞いておりますが、事務局としてお考えがあれば教えていただきたいということです。

○中川委員 事務局とか。

○平川参考人 それについて答えていただきたい。

○中川委員 平川委員。申しわけないけれども、代理でいらしていて内容的な議論をできないのであれば、困るのですよ。この基本方針は、医療部会で議論して決めるので、事務局が決めるのではないのです。よろしいですか。

 我々は「かかりつけ医」というふうに、ここに書いてあるのはむしろ「主治医機能」の後ろに括弧付きではなくて、上書きする形で「かかりつけ医機能」というふうにしたいのです。その意味は、かかりつけ医というのは、診療科ごとにかかりつけ医がいていいし、病院の勤務医だってかかりつけ医になれる。そういう意味も含めて、さらに患者さんから信頼されて、何でも相談できて、必要なときには専門医に紹介してくれるとか、幅広い意味の、かかりつけ医なのです。そういう意味で、私は「主治医」ではなくて「かかりつけ医」というふうに上書きするべきだと思いますし、支払い側の方が「主治医」というのは、主治医という、患者さんにとって主治医は1人なのだと、限定すべきなのだという議論がありますので、そういうことにおいても私は「かかりつけ医」というふうにすべきだと思います。

○田中部会長代理 加納委員、どうぞ。

○加納委員 病院で入院なされたら、どなたも主治医がつきます。かかりつけ医ではないのですね。「主治医」という言葉は、いろいろな意味で担当者というような意味合いで我々現場としては使うことが多いので、やはり「主治医機能」という言葉は、かえってこれを使うことは現場としては混乱するのではないか。病院の現場ではやはりそう思いますので、これは「かかりつけ医」とし、一貫して「かかりつけ医機能」という形で明記していただいたほうが現場的にはいいかと思っております。

○田中部会長代理 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員 2年前だったと思いますが、今の地域医療構想の議論を行ったときに、病床機能の区分なども議論したのですが、あのときに4分類案というものを日本医師会と四病協との合同提言の中で示して、今の4分類になったと思います。その提言の中に「かかりつけ医」の定義が書いてありまして、その段階で医療部会の皆様方には、かかりつけ医はどのようなものかは承知していただいたはずです。しかし継続性がなくなっていますので、できればそのときの資料を事務局で提出していただければと思います。そのときの議論では、その内容でいいと医療部会ではなったように私は存じておりますので、「かかりつけ医」ということで統一していただければと思います。

 以上です。

○田中部会長代理 平川参考人。

○平川参考人 私のほうは、そういう議論経過があれば、事務局として議論経過をしっかり示して、どういうふうな役割を果たしているのかという、そういう概念を明確にしていただいたほうが議論しやすいのではないかと思います。

 そういった意味で、前回、花井委員も事務局でお考えがあれば教えていただきたいというふうな議論で質問したのだと思いますので、ぜひとも事務局のほうで改めてその辺の概念というものを示していただきたいと思います。

 よろしいですか。ちょっとすみません。あと1点。

 今回の「基本認識、視点、方向性」ですけれども、最初に1ページの1の3つ目の○の「『保健医療2035』に基づき」というふうな記載がございます。これは厚生労働省として取りまとめたビジョンの位置づけなのかなと思いますが、ここに書かれた具体的な内容につきましては、この部会もしくは中医協ではほとんど議論されていないと聞いております。このような状態で「『保健医療2035』に基づき」という書き方となっているというのは少し書き過ぎではないのかなと考えているところでありますので、修正をお願いできればと思っているところであります。

 それから、2ページ目の4つの視点ですけれども、これはいずれも重要な視点であると考えておりますので、この方向でいいのではないかと考えているところであります。

 その上で、3ページ以降ですね。視点1と視点2について簡潔に意見を述べさせていただきたいと思います。視点1の2つ目に書かれております勤務環境の改善の関係であります。やはり重要なことは、夜勤の問題、そして時間外労働など、労働時間管理をめぐる課題というのは大変大きな問題と考えておりますので、ぜひとも負担軽減とともに、労働時間管理の推進というのを求めていきたいと考えています。

 また、退院支援の強化、さらにはチーム医療の推進も重要だと考えております。特に多職種連携という観点で、より質の高い医療が提供されていることは、中医協の中でも議論がされていると聞いておりますので、引き続き検証結果を丁寧に分析しながら、今後の議論が深まっていくようなことにしていければと考えています。

 次に4ページ目です。視点2の「患者にとって安心・安全で納得できる効率的で質が高い医療を実現する視点」も非常に重要だと考えています。患者の納得という観点ということから言いますと、やはりレセプト電子請求の推進。それから、全ての医療機関における診療明細書の無料発行を推進していく。そして医療の透明化を進めていくということが、安心で質の高い医療の発展につながっていくことが重要だと考えておりますので、そういう視点もしっかりと補強をしていくような文書にしていっていただければなと考えているところであります。

 以上です。

○田中部会長代理 ほかの論点で結構ですよ。

 本多委員、どうぞ。

○本多委員 3ページの四角枠の中の【考えられる具体的方向性の例】の2つ目の矢印にある「患者の状態に応じた評価」は非常に重要だと思っております。一億総活躍社会ではございませんが、できるだけ多くの国民が健康で社会参加することが望ましいと思いますので、入院医療についてもできるだけ早期に退院していただいて、在宅にて社会参加できるように進めていくべきであると思っております。

 そのためには、診療報酬改定におきましても、できるだけ患者の在院日数を短縮したり、在宅復帰をより推進するような取り組みについて評価していく方向性で検討されるべきだと思っております。現在の入院医療の診療報酬は、7対1や10対1のように、どちらかというとストラクチャー評価になっておりますけれども、今後は、できるだけアウトカム評価を加えていただければと思っております。

 また、それらの評価についても、電子化されたレセプトデータの分析・活用をより一層進めていただきたいと思っております。

 以上です。

○田中部会長代理 菊池委員。

○菊池委員 視点1を重点課題とすることについて賛同します。その上で、2点意見を申し上げます。

 1つは、2番目に掲げられております「医療従事者の負担軽減・人材確保」ですけれども、これは推進する基盤として重要と考えますので、その観点から意見申し上げます。

 医療従事者の負担軽減につきましては、平成18年の改定から取り上げられておりまして、また、昨年の医療法改正で勤務環境改善が医療機関管理者の努力義務となるなど、重要な医療政策として掲げられました。高齢社会においては、医療ニーズが増加する中、医療の質を保ち医療従事者を確保するには、医療従事者の負担軽減が必要で、そのためにチーム医療の推進、勤務環境の改善、業務の効率化を図るということは重要と考えます。

 医療従事者の中でも多くの割合を占めます看護職員については、女性が多く、また、夜勤交代制勤務という特殊な勤務形態をとるため、勤務環境改善の視点からは、夜勤交代制勤務の改善が重要です。既に看護師等の人材確保の促進に関する法律に基づいて、「看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」に、夜勤負担の軽減等について方針が打ち出されておりますので、この「看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針」に基づき勤務環境を改善するという考え方を、次期改定の方針として明記していただきたいと思います。

 また、その下に書いてございます「多職種の活用」の括弧書きに「基金を活用した医療従事者の確保・養成等と並行した取組」という説明があります。医療従事者の負担軽減・人材確保は、基金事業とも役割分担して並行して取り組むことを説明されていると思いますので、その基金を活用した活動として、勤務環境改善支援センターやナースセンター等の活動も説明に加えてはどうかと考えます。

 それから、意見の2つ目ですけれども、4番目に掲げてあります「質の高い在宅医療・訪問看護の確保」に関連して、特別養護老人ホーム等への医療保険適用の訪問看護拡大について意見を申し上げます。

 高齢者の終の棲家となっている特別養護老人ホーム等における看護の配置は、医療機関と違い、わずかな配置しかありません。現行制度では、特別養護老人ホーム等において医療保険適用で訪問看護の導入が認められているケアも若干ありますけれども、将来的には、訪問看護サービスの対象となる疾患や状態像について拡大を検討していく必要があると考えております。例えば褥瘡やストーマケア、感染管理など、認定看護師・専門看護師など専門性の高い看護師が必要に応じて訪問看護事業所から特別養護老人ホーム等へ、短期間、ピンポイントでケアに入ることで、生活の場での入居者の医療ニーズへの対応能力が高まり、ケアの質の向上やケアの効率的な提供を図るということができると考えます。将来的な課題として検討していただきたいと思います。

 以上です。

○田中部会長代理 木戸委員、どうぞ。

○木戸委員 今の意見に関連してなのですけれども、医療提供体制ということで、私のほうからは勤務医の状況について述べたいと思います。

 私の所属しております日本医師会の勤務医の健康支援に関する検討委員会では、このたび勤務医1万人を対象にしたアンケート調査を今年いたしました。分析結果がまとまりましたらまた近々公表されると思いますけれども、非常に興味深い結果が得られておりまして、6年前の調査では8.7%。実に勤務医の12人に1人が鬱状態という非常に問題のある結果でしたが、今回は2%ほど減少しております。ほかの勤務環境指標におきましても、これまでのさまざまな施策の効果のせいか、若干改善傾向が見られておりますが、まだ勤務医が非常に過酷な状況であることに変わりはありません。当直中の睡眠時間が非常に短いケースが、鬱や自殺リスクが高まることに関連していることが今回わかりました。

 また、現在の勤務先で継続して今後も働きたいかという質問に対して、働きたい方は65%。勤務医の3人に1人は離職する可能性があるということで、安定的な医師確保の面からは、非常に問題です。

 このアンケートでは、医療クラークの配置や女性医師支援、あとは地域医療施設の連携など、そういった改善の施策の実施状況と鬱状態などの関連についても検討しましたけれども、施策が有効に実施されているところでは、鬱や離職リスクが有意に少ないという興味深い結果を得ています。

 当直明けも残って、30時間以上も長い時間勤務するなど、長時間労働は個人の健康障害においても問題ですけれども、医療安全・医療事故防止上も極めて憂慮すべきところで、避けるべきです。勤務医がドロップアウトせず、健康で長い間働けるように、安全で質の高い医療を提供するためには、診療報酬上で何らかのさらなる工夫が必要と考えます。

 特に、当直明けに予定手術に入らないなど、前回そのような改定が行われましたけれども、せっかくの施策については知らないという方が非常に多くて、さらなる周知が必要と考えます。

 以上です。

○田中部会長代理 山崎委員、お願いします。

○山崎委員 3ページの「具体的方向性に盛り込むべき事項について」の【考えられる具体的方向性の例】で、2つ目のところに「チーム医療の推進」があります、これを「チーム医療の推進と評価」に変えていただきたい。

 というのは、精神科の場合は、まさにチーム医療が大事なのに、診療報酬上では、診療報酬が看護師さんの数だけで評価をされている。精神科のチーム医療では、看護師、介護福祉士、心理士、栄養士、薬剤師、それから精神保健福祉士やOTPT等の、多職種チームでしているのですが、多職種のチームの評価がなく、ついていたとしても加算になっています。例えば、60床の病床で3対1だと、20人の看護師さんの数で評価をされているわけですけれども、20人が全部看護師さんではなくても、その中に、先ほどお話ししたように看護師、介護福祉士、心理士、栄養士、薬剤師、PSWOTPT等を含めて20人という、そういう評価でいいと思います。

 もう一つは、医療従事者の負担軽減というので、病棟クラークがあるわけですが、精神科は病棟クラーク加算がついていません。精神科の病院の負担軽減についても、次期の診療報酬で、評価をきちんとつけていただきたいと思っています。

○田中部会長代理 山口委員、どうぞ。

○山口委員 視点4のところの2つ目です。「退院支援等の取組による早期の在宅復帰の推進」というのがございまして、これが「患者が安心・納得して退院し」と次の行に書いてあるのですけれども、現実には早期の在宅復帰を推進していることが、どちらかというと、安心・納得とは逆の方向の受けとめをしている人が多いのが現状ではないかと思っています。

 ここは「患者が安心・納得して退院し」という一文を入れてくださっていますので、そこへの働きかけというのはあると思いますが、どういうことをすればそれが得られるかというのが問題としあると思います。その一方で、視点1のところですけれども、最初の「医療機能に応じた入院医療の評価」ということがあって、「医療機能の分化・強化、連携の促進」というふうに書いてあります。この「分化・強化、連携の促進」だけではなく、「分化・強化、連携の必要性についての患者の理解」ということを得ながら促進していただきたいというところをぜひ入れていただかないと、知らないままにどんどん進んでしまっていて、実際にもう分化していること、連携していることの周知ということがやはり全くまだ進んでいないなという実感がございますので、患者側の理解ということが必要だということを何か少し盛り込んでいただけたらなと思います。

○田中部会長代理 中川委員、どうぞ。

○中川委員 今の関連ですが、今、おっしゃったところの、患者さんが安心して納得して退院するのだという、これは非常に大事なことですが、早い時期に追い出されたというのが相変わらずあるのですよ。これは絶対に解消する方向にしなければいけない。その1つの原因は、平均在院日数の短縮なのです。百害あって一利なしと日本医師会はずっと主張していまして、これ以上の短縮はよくないというのは大前提でお話しします。

 その上で、先ほど本多委員が、早く社会復帰するために、平均在院日数はもっと短縮したほうがいいという趣旨のことをおっしゃった。早く退院できるのに退院しないというふうにとれるのですよ。それはいかがなものかと思いますよ。

 今、何が起こっているのかというと、診療報酬上で政策的に平均在院日数を短縮してきたために、大学病院の本院だとか大病院で、平均在院日数を短縮してかつ病床稼働率を維持するために、周囲から患者さんを吸引しているのです、千人単位で。そして、勤務医の疲弊を改善するはずだったのが、木戸委員、さっきそのことを言及されましたけれども、逆行していることをやっているのですよ。特に、大病院、大学病院は、独立採算のような傾向で運営交付金だとか私学助成金も減らされてきているので、そういうことでひどい悪循環になっているのです。この辺をぜひ、今回の改定でも平均在院日数の短縮ということは、全くこれはノーだと思います。ぜひその辺のことを、ちょっと認識を改めていただきたいなと思います。

○田中部会長代理 本多委員、どうぞ。

○本多委員 日本の平均在院日数は、これから高齢化に向かっていくと、なかなか短縮していくことも難しいと思いますが、やはり欧米先進国と比べると極端に高いということは現実にあると思います。中川委員がおっしゃられたような現実が実際にあるならば、是正してことも必要かと思いますけれども、ただ、全体として見た場合には、平均在院日数は日本は長いということは言えるかと思います。

○田中部会長代理 楠岡委員、どうぞ。

○楠岡委員 欧米に比べて在院日数が長いということは事実でありますけれども、例えばアメリカを見ていると、入院費が余りにも高過ぎてとても入院を続けられない。だから、患者さんは早く退院して、病院の隣のホテルに滞在しながら通院している。そういう現実もあるので、単に欧米との比較だけで長い短いは危険な判断で、先ほどおっしゃったようなアウトカムにどれだけ影響しているかを見ながら、適切な在院日数を考えるべきだと思います。

○田中部会長代理 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員 日本は在院日数が長いというデータがありますが、逆に医療従事者が少ないというデータもあります。ですから、これを両方あわせると、たしか中医協でも数年前に資料が出ていたと思いますが、医療従事者の数が多ければ在院日数が縮まるというデータがあります。ですから、今、日本で在院日数がかなり縮まっていますが、それは7対1等々の、やはり職員が多く配置されたから縮まったと思います。片方で、今、7対1を減少して、人は少なくする、そして平均在院日数を縮める事は、これは相反することなので、やはりこのあたりのバランスも考えて、諸外国のデータを見るときには、在院日数が短いだけではなくて、職員の数も含めあわせて議論したいと思いますので、できればそのデータも厚労省のほうで用意していただければと思います。

 以上です。

○田中部会長代理 関連して、では、病院団体にいきましょうか。相澤委員、山崎委員の順でいきます。

○相澤委員 それでは、おそらくそのような議論になるだろうと思って、資料を出させていただきました。

 最初に別添4を見てほしいのですが、これは疾病別・年齢別の病院退院患者さんの数と平均在院日数です。平成23年9月の厚生労働省が行った患者調査です。

 一般的に見ますと、高齢の方になればなるほど在院日数が長くなるというのが見て取れると思います。しかし、疾患によっては、ほとんど若い人と変わらない在院日数で退院している疾患があるのもおわかりいただけるのではないかと思います。

 そこで、その前の別添3を見てほしいのですが「年齢別平均在院日数の変化」。これは一般病床だけなのですが、それと「退院後の行き先」。これも厚生労働省が行っている患者調査より作成させていただいたのですが、ごらんになってわかるように、御高齢になればなるほど平均在院日数は長くなっています。長いというのが悪いと言っているわけではありませんよ。長くなっているという事実があるということです。

 そして「退院後の行き先」を見てほしいのですが、75歳で切るのがいいのかどうかわかりませんが、74歳以下と75歳以上の方を見ていただくと、75歳以上の方はご自宅へ帰るパーセントが極めて少なくなっていて、どちらかというと施設に行く方、あるいは転院される方が多くなっているという、こういう事実がございます。

 そこで別添の5を見てほしいのですが、これは中医協で出ていた資料です。これで、要するに、患者さんがなぜ退院できないのか。退院において不安なこと、困っていること、それから、退院困難な患者さんが退院したときにどんな支援が必要と考えているのかというのがあります。これを見ますと、家に帰れないという事情は、病気で帰れないのではないということは明らかだと思います。要するに、そういう方を退院した後に見る仕組みというのが十分にでき上がっていないということが、私は言えるのではないかなという具合に思います。そうだとするならば、地域包括ケアシステムでやるべきことというのを、私はしっかりと評価をしていくことが必要ではないかなという具合に思うわけであります。

 その地域包括の、私たちはかかりつけ医の先生とともに中心となるべき、私は病院だと思うのですが、地域包括ケアの中心的存在になるべき病院というのを私たちは必要だと思いまして、地域包括ケア病棟というのを創設してほしいということのお願いをして、前回の診療報酬の改定で地域包括ケア病棟というのをつくっていただいたわけですが、機能しているのか、いないのか。いるところもあればいないところもあるということで、地域包括ケア病棟というのが非常に多様な病棟になってしまって、ちょっとわかりにくくになってしまったと思います。

ですから、先ほど「病床機能」がいいのか「医療機能」がいいのかという議論がございましたが、病床機能。病棟の機能は病棟の機能として評価しなければいけないのですが、一方、病院として地域でどんな役割をしていくかというところの評価も私は必要ではないかなという具合に思っていて、そういう意味では、私は病床機能評価というよりも医療、医療の機能を評価していくという、そういう方策をとったほうがいいのだろうという具合に思います。

 今、病院の医療機能の分化と連携を図っていくのはいいのですが、あまり急速にこれを強引にやり過ぎますと、病院の間では非常に混乱が生じていると思います。御存じのように、医療法で病床機能報告制度が決められて、そして地域医療構想を決めろということになって、今、ものすごく混乱しています。その上に診療報酬でどんどん分化をさせられていくと、非常に混乱を起こすと思っていまして、私はもうちょっと理解とか納得をしてもらって進めていくことが混乱を防ぐのではないかなと思っております。ぜひその辺を進めることを書いていただきたいという具合に思います。それで、この視点1のところにぜひそのようなことを書き込んでいただければ非常にありがたいという具合に思うところであります。

 以上です。

○田中部会長代理 では、山崎委員に伺った後、本題に戻して、阿真委員に。

 どうぞ。

○山崎委員 先ほどの平均在院日数と病床数の話ですが、お話があったように、国によって保険制度が違うわけで、アメリカの場合は特に民間の保険会社が完全に市場をコントロールしてしまっていて、疾病別に何日間しか給付をしないという制度になっているので、そういう国と日本の平均在院日数を比較することがそもそも違うと思います。

 それと、1日の入院費についても、ゼロが1つ違うぐらいの入院費なのですね。したがって、入っていたくても入っていられないという、先ほど中川先生からもお話があったように、平均在院日数で縛ったところで、半分治った状態で患者さんが帰されてしまっているという現実があると思います。

 病床数の話にしても、精神病床が35万床もあってけしからんといわれますが、そもそも精神病床の定義が、OECDの定義では、急性期に特化した病床しか外国は精神病棟としてカウントしていません。したがって、日本の場合は精神療養病棟のような慢性期病棟が10万床近くあるわけでして、そういうことを考えると、日本の精神病床というのは、10万床前後が外国の定義で言う精神病床であるはずなのに、35万床という数字だけがひとり歩きをしてしまっています。

 また私の関連で言うと、認知症の患者さんは、精神は大体1年以内で9割の患者さんが一般精神の場合は退院していきます。認知症疾患治療病棟の患者さんは、3割ぐらい残ってしまいます。どうして残るかというと、受け皿がないのです。受け皿待ちで入っていて、家族に、引き取ってくれと言っても引き取ってくれない。一方では、地域移行とせかされて、一昨日、私の担当の患者さんも1カ月ぐらい安定していたので帰したら、うちに帰った途端に悪くなってしまい、また今日、再入院してきました。このように、環境によって患者さんの状態が変化するので、単純に、自宅に帰す、地域移行をすればいいという単純な話ではないと思っています。

○田中部会長代理 本多委員、どうぞ。

○本多委員 平均在院日数を急激に短縮しろということではなくて、やはり医療が必要ない患者にもかかわらず病院にとどまるというのはよくないと思います。中医協のデータなどを見ておりましても、医療的措置が余り必要ではない患者が、わずかでありますけれども、2割残っている。そうした方は、できるだけ在宅復帰していただくということは望ましい姿だと思っております。

 そういった意見の中で、患者側からも施設がないとか、家族の問題とか色々問題があることも重々承知はしておりますけれども、やはり患者本人の姿からすれば、できるだけ早く病気が治って、社会に復帰していく姿を評価していくべきだという意味で申し上げたところでございます。

○田中部会長代理 では、阿真委員、どうぞ。

○阿真委員 今の関連のお話なのですけれども、日ごろ病院の中で相談のボランティアを行っておりまして、一番患者さんの相談で多いのは、そんなに病院を出されることへのクレームという感じではないのですけれども、やはりこのまま病院を出なくてはいけないことが非常に不安だというのが最も多い声です。手術をした後数日とかで出なくてはいけなくて、これはどうしてこんなに早く出なくてはいけないのというような形で相談を受けて、いろいろなものを提示して、これこれこういうわけで出ていただかないといけないのですよという話をいろいろしながら。看護師さんもとてもお忙しくいらっしゃるので、おうちに帰ったらこういうケアをしてねというようなことは1回とか2回とかぱあっと伝えてくださって、患者さんは口をあけたまま、ああ、という感じで聞いて、家に帰って何をしたらいいかわからないし、どうしたらいいかわからないというようなことを毎日、私が病院に行くときはいつもそのお話。同じことを言って、看護師さんがいるときにもう一回一緒にお話を聞いて、私もメモをして、その後もう一回患者さんに対してお話をするというようなことをやっています。

 もちろん適切な形で在宅が必要だということもすごく理解してくださる方もいるのですけれども、どんどん進めようというような話では全くないと思っていて、患者さんたちはなるべくお話をしたら理解しようと、その方向で進まなくてはいけないのだということもほとんどの方が理解してくださいますし、その上で、やはりどうしたらいいかわからないというような方は非常に多いということはお伝えしたいと思います。

○田中部会長代理 荒井委員、どうぞ。

○荒井委員 ありがとうございます。お手元にちょっと資料を配っておりますので、それに基づきまして知事会として意見を申し上げたいと思います。

 最後のほうに「荒井委員 提出資料」ということでございますが、1枚目は知事会の資料でございますが、各県知事に照会がありまして、サーキュレートされて出てきた意見でございます。昨日の医療保険部会にも出された意見でございますが、紙に書いてありますのでごく簡単なところだけ簡単に申し上げますが、「配慮されるよう要望する」という内容でございますが、1パラでは、医療提供体制が地域ごとに異なる実情を踏まえまして、高齢者の療養環境に混乱が生じないよう配慮してください、というものでございます。

 2パラ目は、都市部以外、田舎・過疎地においても必要なサービス提供が確保されるようにという配慮とともに、今度、医療と介護がミックスされる在宅での包括ケアにおける診療報酬の体系、まあ境界ということにもなりますが、明確にされたいというお願いでございます。

 3つ目は、診療報酬制度の役割と限界というのは、介護も一緒に包括ケアをする場合はなおさらでございますし、地域にとりましては、診療報酬は与えられた価格でございますが、地域の需要は異なりますので、他の政策手段で補うべき分野があるように感じております。診療報酬制度とその他の医療政策の整合性を、どのように診療報酬制度のほうから考えておられるのかということも留意をしていただきたいということでございます。

 4つ目は、その適正な医療提供を確保・持続するには、その基礎となる理論と体系の方向を、次の改定はこうしたいという方向を、今までの基本方針を見ていますとそのようなことが連続しているわけですけれども、診療報酬制度の基本となる理論と体系を明確にしてエビデンスを活用しないと、今の、大変、医療の現場が変わってきている中での診療報酬制度のアカウンタビリティーが十分ではないのではないかということを留意してくださいというようなことが、知事会としての意見でございます。

 それを踏まえまして、きょう、2枚目になりますが、私個人の意見を補足的につけております。簡単に申し上げさせていただきたいと思いますが、そのような願いを確保するには、地域の医療機関の経営の健全性の維持が不可欠でございます。次のページで、奈良県の医療機関の経営指標の簡単な原単位分析をいたしました。医師1人当たりと病床1人当たりの公立大病院、中病院、小病院、公私の別でいきましたら、大雑破なことでございますが、医師1人当たりの収入・費用はこのような差がありまして、医師1人当たりの剰余金というのはこのような差でありまして、診療所が大変多い。これは御同慶の至りでございますが、このように公立との差がある。これはまた病床のほうから見ますと、公立大病院は1床当たり収入が多いのですけれども、中小病院になると少なくなる。病床は稼ぐけれども医師は稼がないという、どういうわけかこういう状況、一見でございます。これは診療報酬の改定でどのように変化するのか、もう少し検証していきたいと思いますが、そのような状況を踏まえた中での診療報酬改定の考え方ということでございます。

 私の意見の資料に戻っていただきますと、このように経営実態に差がある実情を踏まえて医療体制を構築するというのが基本であろうかと思います。

 3パラ目は、診療報酬は、医療需要があるにもかかわらず供給されていないものを、価格を引き上げて供給を促すというのが基本的な手法であろうかと思いますけれども、診療報酬でカバーできない分野はあるものと思いますが、その他の手段でカバー、ポリシーミックスを確保できる分野もあろうかと思いますので、そのような部分はどのように整合性をとるのかということでございます。

 4パラは「何故なら」ということでございますが、先ほどの医業収益はグロスの収入で、公立病院の赤字は財政支出で埋めているわけでございますが、財政支出は赤字を生めるためだけのものではなくて、良い医療を提供をしてもらうために、公私を問わず財政支出をすべきだと私は思いますけれども、診療報酬で償うべきものと、地方あるいは国の財政支出で、とりわけ地域の財政支出、今度の基金で償うべきものとの整合性の体系化が今、求められている時代になっていると思いますので、その点をぜひ配慮していただきたいと思います。

 マーケットのパフォーマンス、5パラ目ですけれども、そうはいっても国民健康保険の経営を県が持ちますと、地域に医療費の支出の差がありますけれども、それがこの診療報酬の内容あるいは健康の水準と連動していないのが実情でございます。他の要素で健康が維持されるというのが実情でございますが、そういうふうに見ますと、この診療報酬改定の意義あるいは意味・効果というものを検証していただく必要があろうかと思うわけでございます。

 その検証の内容としては、医療機関の経営に与える意味、あるいは診療報酬制度が果たそうとしている役割と限界があるように思うわけでございます。あるいは他の政策手段との整合性です。地域医療はニーズが多様でございますが、それに対して一律の診療報酬はどのようにマッチすべきと考えておられるのかなどを明確にして、制度のアカウンタビリティーを向上して、この医療部会の理屈が診療報酬の隅々まで通るようにと願うものでございます。

 もう一つだけ、ちょっと申し上げたいのは、この基本方針を据えていただいた上での意見ということで、少しだけ追加の意見を言うのをお許しください。

 先ほど申しました診療報酬制度の果たすべき役割というのは大事かと思いますが、詰めて言いますと、できること、できないこと、限界と境界、それと果たすべき役割を明確にしてほしいということでございますが、それはどういうことかということですが、1つは、医療機関の収支相償があんなに違うわけでございますので、診療報酬はどのあたりを償おうとしているのかということをもう少し明確にしてほしい。

 2つ目は、診療報酬は供給側に働きかけて、供給をアップさせるというのが大きな効果だと思いますが、その需要のほうは差があるわけですね。そんな医療は要らないよという地域もあります。差があると、それに供給側の診療報酬で、全国一律の価格でマッチすると過不足が生じる。過ぎるところと不足するところがどうしても出る。それをどのように考えているのかという基本的なことがあると思います。

 3つ目でございますが、例えば連携をして医療を提携しなさいよと、連携を診療報酬で確保するのは割と難しい。ICTを使って医療を提供しなさいよ。ICTを既に使っているところは、診療報酬が上がれば儲かるよ。いや、そんなの来ても、診療報酬上がっても使えないし、使わないからほっとくよというようなところがあると思うのですね。これは診療報酬のある面限界。しない人とかした者に対する限界がある。また、そのシステム構築をする場合、イニシャルの費用と継続費用と2つあると思うのですね。イニシャルの費用は、診療報酬で賄うとちょっと整合性がとれないので、むしろ補助金ではないか。ちょっと例を挙げて、単なる例でございますけれども、そのような診療報酬で償うべき分野・制度、システムを改修するときに償うべき分野をどのようにするかというその効果、診療報酬の活用する効果をもう少し、効くのだから、この薬効くのだよとおっしゃっても、先生の顔をちょっと見て、本当に効くのですかというような時代になっておりますので、インフォームド・コンセントをいただきたい。

 4つ目、最後でございますが、医療と介護が地域包括ケアでは近接したり、複合したりしてまいります。在宅医療でもそうでございますが、とりわけ次期診療報酬改定では、介護報酬と診療報酬がミックスされて、在宅に行かれたときに、どの人のどの行為にどの報酬が出るのかということが問われて、現場はそれを今、固唾をのんで見守っているような実情でございますので、その境界と配分を明らかにしていただきたいということでございます。

 長くなりましたが、詰めて言いますと、診療報酬制度についての限界と境界、基本的役割を明確にする、あるいは明確にするということをこの基本方針の中で明確にしてほしいということと、この基本方針がありますと、それが診療報酬の改定に影響されるはずのものでございますが、どのように影響されたのかということを医療部会でもやはりフォローさせてもらうのがいいのではないかと思いますし、診療報酬の改定があったら、現場がどのように変化をして効果があったのかということも見定めていきたいと思いますし、奈良県では診療報酬の改定後のフォローも検証していきたいと思っておりますが、そのようなことをどこかでこの考え方として触れていただいて、事務的にフォローしていただければありがたいと思っております。

 基本的なことで恐縮でございました。

○田中部会長代理 ありがとうございます。

 加納委員、どうぞ。

○加納委員 今の資料でちょっと教えていただきたいかと思うのですが、「奈良県における医療機関の経営指標」ということで「1床当たり」ということで出されております。

 1床当たり、これ、最後の利益剰余金というもの。私、あまり概念がないのですが、調べてみますと資本金的なものですか、これがもしゼロだったら民間病院が潰れているのかな、ということが1点あるのと、上の表ですが、1床当たりの収入と費用というのが書いています。これは引きますと、中小の私的病院だけ、費用が13.36ですから、少しだけ利益が出ていますから、ほとんどの公的病院も私的病院も、みんな赤字であるという表かなと。奈良県では、ほとんどの医療機関がこれですと経営ができていない、ということで理解してよろしいのでしょうか。

○荒井委員 このサンプルは、左上に書いていますが、大病院は少なくて2病院です。中病院は19、小病院13、診療所は47となっておりますが、これは平均ですから、その中でももっといい成績ともっと悪い成績は分散していると思うのですね。その分散はまだ調べてないのですけれども、みんな赤字というわけではありません。

 公的な病院は、この赤字は、これはグロスの収支ですから、補助で埋めているというのが状況です。累積を貯めるか補助で消していくかというのが実情でございます。

○田中部会長代理 西澤委員、どうぞお願いします。

○西澤委員 荒井委員の資料、おもしろく拝見させていただいたのですが、最終的にはきちっと、エビデンスをしっかり活用してということなのですが、この後ろの資料はしっかりしたエビデンスと思えないので、若干のコメントを申し上げます。

 まず、これは比較しているものが、民間病院は医療法に基づく事業報告書等によるものであって、公立病院は公立病院の決算及び決算統計ということですから、全く違うものを比較するのはいかがかなものかというのが1つです。

 それと、最初の1ページ目ですが、一床当たり収入が診療所の方が、中小病院より多いということで、先ほど医師会に対してコメントあったと思いますが、これはおそらく外来収入が入っていると思うのですね。外来も入れて計算してしまうと、このように多分診療所が多くなる。しかし入院収入だけだったら1床当たりは病院より、診療所が高いわけがない。そういうこともしっかり考えたほうがいいかなと思います。

 それと、これで差があるというのは、大病院はやはり見ている患者が違うので、単純なこういう比較もいかがかなと思います。

 次のページですが、医師1人当たりというと、何か個人の所得みたいに見えてしまうのですが、ここではその病院収入における医師1人当たりの収入だと思いますので、そのあたりも誤解を生まないようにと思っております。

 それから、剰余金ですが、収支で見ると、私的分では中の病院に利益があって、小は赤字で、なのに剰余金がこれだけあるということは、このあたりの詳しい説明も必要なので、その為の資料を出していただいて、ぜひそれをもとにここで議論させていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○田中部会長代理 荒井委員、お願いします。

○荒井委員 御興味持っていただいてありがとうございます。ぜひこれをフォローして、資料を提供して、医療部会らしい議論を展開していただければと思います。

 これはエビデンスでございますが、公私の別では私立のほうのエビデンス、なかなか出ないのですけれども、それと原単位でやっていますので、病床と医師の原単位というのは、割と差が縮まって比較はできやすいというのが原単位資料の指標の比較の特徴でございますので、せめて比較しやすいようにしたということでございます。

 その差がさらにどこにあるか補充を多少し始めておりますが、私立病院の詳細、費用の内訳とか、なかなかないですね。公的な病院はばっちり出るのですよ。ぜひ資料も手に入れられたら分析をするといいと思います。それと、診療報酬改定後の変化というのもフォローできたら大変参考になると思いますので、御興味持っていただいて感謝いたします。

○田中部会長代理 西澤委員、お願いします。

○西澤委員 ありがとうございます。

 今、荒井委員言ったように、ぜひこにような資料をもう少し精緻化したものを出して議論をと思います。

 それで、先ほど公のほうがしっかりした資料と言いましたが、私たちから見ると、民間病院というのは病院会計準則あるいは医療法人会計準則でやっておりまして、これが一般企業から見ると非常にわかりやすいものであって、かえって公立のほうが非常に独特でわかりづらいということで比較できないというのが、会計士さんが私たちに言っていることなので、田中先生も専門家でございますので、そのあたりはきちっとした、両方とも信頼性ある資料を何らかの形で出して議論できればと思います。お願いいたします。

○田中部会長代理 加納委員。

○加納委員 もう一点だけ、ちょっと修正をしていただければということで、1人当たりの費用となりますと、大病院になれば、多分研修医とか医師数の問題がありますので、割り算がやはり変わってくるかと思います。そういう面で1人当たりの、公正な形で評価していただきたいかなと思います。

○田中部会長代理 どうぞ。

○荒井委員 原単位の医師数、大事な原単位でございますが、常勤と非常勤の、非常勤の常勤換算の資料が出ていますので、それを原単位としております。それと、県で手に入れられる資料をとりあえず資料として、今日間に合うように作っただけでございますので、もう少し厚労省に頼むと広い資料がとれるのではないかと思っております。医療、産業組織の相償性を確保するのに、やはり認識するというのは大事でございますので、関心を持っていただいてうれしいと思っております。

○田中部会長代理 山崎委員、どうぞ。

○山崎委員 私は、そもそも公立と民間を比較することに意味がないと思っています。なぜなら、公営企業は、相当大幅な補助金で最初から会計を組んでいるわけで、公務員の給料は、公営企業年鑑の平均給与とで、各職種にわたって民間よりも4割ぐらい高いのが現状です。だから、当然自治労の力が強くて給料が上がっていれば、赤字になるのは当たり前で、きちんと県の病院局なりが査定して、公立病院の運営するのが県の知恵だったと思います。

 だから、平均給与を、比較しないでおいて、公立病院が赤字になるのは、何か責任転嫁のような気がします。

○田中部会長代理 荒井委員、どうぞ。

○荒井委員 今、医師の給与が公立、高いのではないかという、2ページ目の「医師1人当たり費用(百万円)」というところを見ますと、大病院公立は、中病院私立の半分なのですね。費用は人件費と物件費になりますけれども、人件費の1人当たりの、これ、先ほど申しました常勤換算の医師1人当たりの費用というか人件費も含めてですから、もう少し費用の詳細も説明できるようにしたいと思いますが、やはり何といってもエビデンスだと思います。これが委員の固定観念を覆すことになるかもしれませんので、エビデンスでまた証明したいと思います。

○田中部会長代理 相澤委員、どうぞ。

○相澤委員 どういう比較をするかというのは、大きな問題だと思うのですね。大病院だから同じ機能を持っているというわけではありませんし、小病院だからといって同じ機能を持っているわけではありません。病院というのは、おのおのその地域によって病院の機能の発揮の仕方が違うわけで、それを全て一緒くたにして平均で比較するというのは、いかにも乱暴なやり方ではないかなという具合に思っています。むしろ比較するのだったら、その病院が地方でどんな機能を発揮しているのかをまずしっかりと精査をして、その中で比較することが私は適当だろうと思っています。

 その上で、私の病院の経験では、非常勤医が多ければ多いほど効率は落ちます。常勤医でやったほうがはるかに効率はいい。だから、非常勤医をどれくらい抱えているかによって、やはり出方が違っています。単純に常勤換算したらいいというものではないので、比べてやる場合には、やはりどういう目的で、何と何を比べるのかを私はしっかりとしないと、単純にやるのはよくないと思います。

 それと、もう一つだけ私、言いたいのは、医療というのは、もちろん経営の継続性というのも非常に重要ですけれども、いかに医療というものを通じて住民の方々に貢献するのかという、そこも私は大事な点だと思っております。ですから、そういう両面をちゃんと見て評価をしないと、病院のエビデンスと簡単に、私は言えないと思っているので、もしそういうことを議論するのであれば、ぜひもう少しきめ細かな比較をしないと、一概に意見は言えないと思います。

○田中部会長代理 公私比較が論点になってしまうとほくそ笑む人が出るのではないかと思って、これは本筋ではないですが、しかしまだ、もう少し手が挙がっていますので続けます。

○中川委員 荒井知事、さっき山崎委員がおっしゃったのは、看護師とかその他医療従事者の人件費が4割高いという意味です。医師のことを言っているわけではないのですよ。それが公立病院の非常に負担になっているというのはデータがありますので、しっかり今度見ていただきたい。

 それから、さっきの資料の3ページの視点1のタイトルが、「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムを推進する視点」というふうになっているのですが、これは順番が逆だと思いますよ。「地域包括ケアシステムを推進するための医療機能の分化・強化、連携」というふうなタイトルがわかりやすいのだろうと思います。ぜひ御検討ください。

 それから、4ページの枠内です。枠内の最初のポツですが「かかりつけ医の評価、かかりつけ歯科医の評価、かかりつけ薬剤師の評価・薬局の評価」と、ここで突然「薬局」が出てくるのは違和感があります。これは「かかりつけ医の評価」のところに「診療所の評価」と書くのと同じですよ。これは「かかりつけ薬剤師の評価」というふうに修正すべきだと思います。それが5ページの下から2つ目のポツのところも同じです。「かかりつけ薬剤師・薬局」というふうになっていますので、ぜひ修正していただきたいなと思います。

 それから、さっき山口委員がおっしゃった6ページの「退院支援等の取組による早期の在宅復帰の推進」とありますが、「早期」と「推進」とダブっているのですよ。これ「早期」を取るべきではないですか。「推進」で十分だと思います。

 その上で申し上げますが、前回私は医療部会で「調剤報酬の見直し、検討」を明記すべきだと言いましたが、書かれていません。改めて申し上げます。調剤報酬については、経年的な変化を見ると、医科・歯科に比べて非常に伸びています。それはもうデータ的にはしっかりとエビデンスがあります。

 内容的に具体的に申し上げると、調剤報酬の加算ですが、これは例えば後発医薬品調剤体制加算で見られるように、数量を要件にしているのですよ。医科の場合は、これは質です。医療の質を要件にしているのです。この辺のことが一つ大きな問題かなと思います。薬剤服用歴管理指導料の問題も起きましたし、やはりこれはどうしても見直さなければならないと思います。

 それから、薬局の後発医薬品調剤体制加算は、直近のデータが出ているところは600億近く出ているのですよ。600億ですよ。2013年に厚労省が出した後発医薬品の使用促進による医療費削減効果目標。これは約1兆円と言っているのですよ。1兆円の目標ということにおいて、600億円をこの1つの加算を使うということはいかがなものか。これは改めて議論すべきだろうと思います。ぜひ項目として調剤報酬の適正化もしくは検討と見直しというような項目をつけていただきたいと思います。

 以上です。

○田中部会長代理 邉見委員、お待たせしました。

○邉見委員 公私病院格差の話になりますと、非常に何時間かかっても、1カ月かかっても私も対抗してしゃべるだけの覚悟はできていますけれども、ちょっと10年ぐらい前の議論みたいな感じですね。小泉内閣の第1次公立病院改革とかあのときと同じような感じで、もう少し今はデータが変わっておるのですね。例えば看護師の給与もあのときは確かに2〜3割高かったのですね。それで南野知恵子さんとか清水嘉与子さんが応援してくれましたけれども、政府与党の朝食会などへ行きますと、かなりつるし上げを食いました。そのときにもいろいろ、ダブルライセンスとか勤務年数とかいろいろなことを言いましたけれども、7対1が導入されてからほとんどイーブンになっています。逆転しているところもあります。だから、今のデータでやはりやっていかないといけない。

 それから、城西大学の伊関友伸さんが分厚い本を書きましたけれども、それによって今度、逆のイコールフッティングを、例えば病床規制とかいろいろなこともありますし、一概に公的病院有利という政策は大分変わっているのですね。そういうこともいろいろありますし、何をもって補助金が決められているか。政府もばかではないですから、補助金は何のために使うかということはちゃんとして、それは議会を通して決まっているわけですから、全く赤字補填のための補助金、繰入金であれば、これはいけないですけれども、SARSのときに実際に頑張った病院はどこであったかとか、そういうふうなことも含めて、健康の安全保障という意味から考えて。そういうふうなことも考えて議論をすべきで、余り細かいところばかり今やるのが私はどうかと、この会議、この場所でやるのはどうかと思います。

○田中部会長代理 加納委員、どうぞ。

○加納委員 公私の話、また邉見先生と激論になれば本当に何時間あっても足らないと思いますので、あえてそこはしませんですけれども、先ほど中川委員がおっしゃった、私も前回のときに申しましたように、院外と院内との調剤料の差というのは余りにも大きく、場合によって同じことをしていても13.5倍ですか、極論ではそこまで差がついてしまっているという現状は、やはり修正していただきたいかなと思います。

 もう一点ですが、資料15ページ視点3のところで、前回もお話させていただいた「救急医療、小児医療、周産期医療の充実」という形になっているのですが、救急医療というのは、得てしてこういうふうに書かれますと、救命センター等の評価という形につながるかということになります。そのため、前回お願いしました、これからは高齢者救急というのがやはりメインになってきますので、高齢者救急への評価という形で何か表現をしていただけたら、ということを前もお願いしたかと思うのですが、その点を加味していただけたらと思っております。

○田中部会長代理 次に、公私病院論争に続いて、医師会・薬剤師会論争に入るのですかね。

 安部委員、どうぞ。

○安部委員 ありがとうございます。

 この場で中医協の議論のようなことをするつもりはございませんが、幾つか御指摘がありましたので、私も意見を述べさせていただきたいと思っております。

 まず、後発医薬品の加算について、中川委員の御意見の中で、薬局は備蓄品目数で加算を算定しているという御発言が、聞き違いでなければあったと思いますが、それは病院のほうの加算でございまして、薬局の場合には、どれだけ後発医薬品を実際に使用したかということが加算要件になっています。

 確かに、加算については2008年からでしょうか。後発医薬品体制加算という形で、国の方針もあって後発品を使用促進せよというミッションの中で加算をつけていただいて、薬局は相当それに強く取り組んでおりますので、そのルールに基づいての算定が、先ほどお示しいただいたように加算として600億ということは事実でありますが、一方で、2014年には7,200億円の後発医薬品を使っております。前年比で1,200億円ほど多く使っておるわけでありますので、ここは中医協ではありませんのでここで余り言いたくありませんけれども、その経済効果というものを考えて評価する必要があろうかと思っておりますし、薬局の特性としましては、後発医薬品を使用促進しようとしますと、当然のことながらもともとある先発医薬品、それに対応した後発医薬品の在庫、後発医薬品の場合は1種類では済まない場合も多くございます。また、薬剤師が患者さんの窓口で後発医薬品の同等性、価格、そういったものに対して十分に指導して使っていただく。こういった人件費。それから管理費。そういったことも踏まえて評価をしていただかなければいけないと考えております。

 それから、もう一つは指導加算の部分で、薬歴の問題、薬歴未記載の問題がございました。確かに新聞紙上等でそういう問題が指摘され、自主的な点検、厚生労働省の点検というものを踏まえて一定数の薬歴未記載があったということは事実でございますし、これに関しては、私は薬剤師を代表して大変申しわけなく遺憾だと思っております。

ただ、個人的な意見として申し上げたいわけでありますが、一番怒っているのは、私を含めて真面目にやっている薬剤師ということでもございます。ただ、その結果については、今後医療指導監査室のほうにデータが挙がっているのでしょうか。その中で、健康保険法、療養担当規則、それから指導大綱。そういったルールに基づいて適切に対応していただきたいと思っております。その結果は、いわゆる個別指導監査の結果というものは公表されるわけでありますし、また、中医協等でもその結果は公表されて説明されているわけですから、そこで粛々とルールに基づいて評価をしていただきたいなと思います。先ほど荒井知事のほうからもお話しいただきましたけれども、一部でそういうけしからん不適切な事故が起きた。その事故をもって調剤報酬上の薬学管理料というものはけしからんものだということではないと思いますので、そこについてはきちんと議論していただきたいなと思っております。

 もう一つ、加納委員より、院内・院外格差についての御発言がありました。確かに院内・院外格差はあるわけでありますが、その部分については中身の分析をきちんとしていかなければいけない。確かに患者さんから見れば、受け取る調剤薬が同じであるにもかかわらず費用が違うというのは、理解ができにくいところはあろうかと思いますが、例えば院内調剤の中で、薬剤師が調剤した場合と、薬剤師以外が調剤した場合には80円、8点の差しかございません。では、薬剤師の技術というのは院内では8点なのかというと、それはどちらかというと診療報酬と調剤報酬の全体的な考え方の違い、例えば薬剤師であるとか、看護師さん、放射線技師さんの点数が職能ごとに個別に全部についているわけではなくて、全体として評価されている場合もあるわけであります。そこの部分の違いの差というものも、きちんと検討をしていかなければいけないと考えております。

 したがいまして、さまざまな御指摘はいただきましたけれども、この医療部会の中で調剤報酬だけを特化して、調剤報酬だけを特別に見るのだということではなく、医科・歯科・調剤全て、全く課題がないわけではございませんから、平等にやっていただく中で調剤報酬についてきちんと御議論いただくということでよろしいかと思います。医療部会の中で調剤報酬を特別に記載して、調剤報酬だけをやるのだということは私としては反対でございます。

○中川委員 座長、ちょっと今の点で。

○田中部会長代理 今の点で。どうぞ。

○中川委員 薬局の加算が数量ベースだと言ったのは、正確に言います。後発医薬品調剤体制加算は、おっしゃるように調剤割合。そして、基準調剤体制加算は、備蓄品目数。この両方とも数量ベースだということを申し上げた。医科の加算は質なのです。質を評価する加算なのです。ここは問題がある。数量ベースにすると、大手薬局チェーンは簡単にクリアできるのです。そのことをまずは見直すべきだということを申し上げたのです。

 それと、調剤報酬の項目が1つもないのですよ。医科・歯科はみんなあるのに。そこがおかしいと言っているのです。項目を入れましょうと言っているのは、何も無理筋な話でないと思いますよ。

○田中部会長代理 関連した発言を先に取り上げます。

 西澤委員。

○西澤委員 あまり調剤とか薬剤に関しては言う気はなかったのですが、今の安部委員の発言を聞きますと、何か調剤報酬、調剤薬局と病院での差があって当たり前。それぞれ根拠があるということを言われたのですが、私はそう思っていません。ですから、そういう発言があった以上、このことはきちっと議論してもらわなければならないので、ぜひ医療部会で調剤報酬のあり方で、調剤薬局と病院の報酬においてどのような根拠で差があるのかという事を、ぜひ中医協の中で明らかにしてもらいたいと思います。そのように今回書き込んでいただきたいと思います。

○田中部会長代理 楠岡委員、どうぞ。

○楠岡委員 先ほどの視点2の最初の、かかりつけ医等のところで、中川委員からの指摘のあったところとの関係にはなるのですが、かかりつけ医とかかかりつけ歯科医とかいう場合は、患者さんと医師・歯科医師は基本的に1対1であり、チーム医療といえどもかかりつけ医というのは大体お一人というか、決まっている。もちろんその診療科ごとに異なったりするとは思うのです。

 それで問題といいますか、かかりつけ薬剤師というのがどういうものなのか。もちろん少人数で薬局をやっておられる場合は、当然毎回毎回同じ薬剤師さんが対応するとは思うのですが、非常に大きな規模の薬局になると、必ず同じ薬剤師さんが対応するというところは多少疑問のところがあります。このかかりつけに関しては、薬剤師を評価するのか薬局を評価するのかをはっきりさせておかないと、後の診療報酬等を決めるときにかなり問題になるのかと思うのですが、この点に関してはぜひ中川委員からもコメントいただきたいと思います。

○中川委員 かかりつけ薬剤師という、その薬剤師さんを評価するべきだと思います。薬局自体の評価というのは、これはあり得ないと思いますので、先生おっしゃるように明確に考えるべきだと思っています。

○田中部会長代理 加納委員、お願いします。

○加納委員 先ほどで差を申し上げたわけなのですが、例えば1つ診療所から処方箋をもらって隣へ行かれたら、先ほどの比較なのですけれども、比較すると、例えば処方料を入れても5倍近い差がついているというのは、やはりこれはおかしいなということで発言させていただいたわけです。別に医院が、それを医院で渡したら、それだけの中に医院の診療報酬が入っているかということです。例えばその患者さんが隣でもらったら高くなっていることは、やはりおかしな事象ではないか、ということでの表現でございますので、そこをもっと明確に差を確認していただく意味で議論していただきたいかな、と思っております。

○田中部会長代理 安部委員、どうぞ。

○安部委員 私の説明が不十分だったかもしれませんが、格差があっていいというふうに言っているわけではなくて、格差はより小さいほうが。まあ同じであってもいいというふうには思います。ただ、調剤報酬の仕組みと若干診療報酬全体の仕組みの中で、薬剤師を評価する仕組みの中では違いはあるというふうには理解をしております。

 それから「かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬局」の件でありますけれども、確かに理想的なのは「かかりつけ薬剤師」というものが明確化することが理想でございます。これは過去から中川先生にさまざまな点で御指摘をいただいて、我々も必ず「かかりつけ薬局」単独ではなくて、「かかりつけ薬剤師」を先に持ってきて、その後で「かかりつけ薬局」ということにしております。

 なぜその「かかりつけ薬局」というのはまだ残っているのだということでありますけれども、一つには、これまでずっと薬剤師会というのでしょうか。薬剤師の業界ではかかりつけ薬局というものをずっと推進してまいりました。その中で、できれば複数の薬剤師がお互いの業務を監査するために、なるべく1人薬剤師、2人薬剤師ではなくて、複数の薬剤師で業務をしましょうという中で、そうなってきますと先生おっしゃったように、複数の、少し大きい薬局ですとなかなか1人の薬剤師が担当になるということが難しい。それで、今後新たにかかりつけ薬剤師という概念で、地域の中で薬剤師が顔の見えるサービスをしていく。この中で、かかりつけ薬剤師制というものを仮に薬局が推進する中では、薬局の中のコントロールというのをきちんとしていかないと、私が、個人がこの人のかかりつけ薬剤師ですというふうな形ではなかなかいきませんので、かかりつけ薬剤師を推進するためのかかりつけ薬局というのは、どういう地域でのスタンスであるべきかという意味で「かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬局」という形に今のところしているということでございます。今後それが当たり前の姿になれば、「かかりつけ薬剤師」という単独で記載することが可能になるのではないかと思っております。

○田中部会長代理 樋口委員、どうぞ。

○樋口委員 極めて鋭くて細かな議論が続いている中で、ぼんやりした話をちょっと。

 ただ、きょうの議題自体は、この資料1なのですね。資料1の基本認識。だから、次期診療報酬改定に向けて私が何を言えるかというと、別に何を言うこともないのですが、その基本認識と、それから視点と方向性という、3段階のちゃんとピラミッドができていて、それで一般的な文言が並んでいるわけですね。それで、幾つかの点について御指摘はありますけれども、これについて深掘りした議論がないというのは、個々の問題について鋭い応酬はあっても、この辺、つまり資料1の文書については問題がないのかなと思うのですが、あえて素人的に3つ。

 1つは、前回も申し上げたのですが、この診療報酬改定というのは別に今回が初めてのわけでもなくて、ずっとやっているわけですね。そうすると、素人が、途中で入ってきた人間だからだと思いますけれども、これを見てみんなもっともなことを書いてあるなとしか思わないですが、一体どこが新しいのかが見えてきません。今まで、しかし陽のもとに新しきものはないので、そんなに新しいものは入っていませんよと言うならそれはそれでいいのですけれども、それにしても今までこういうことを継続してやってきて、非常にいいからここをもっとさらにやるのだというのか、あるいはこの部分は結局まだ十分力が足りなかったから、こういうところに力を入れるのだとか、ここにどこかスターマークか何かつけてもらって、今回はここが、という話が見えないのですね。だから、総花式でいろいろな人に配慮して、いろいろなことがみんな書いてあって、誰もきっと文句は言わないという、何かそういう印象で、それで「基本認識、視点、方向性」と言えるのだろうかというが1つです。私の誤解であればいいのですけれどもね。

 2つ目ですけれども、質問というかコメントというか何だか自分でもわからないことを申し上げます。2つ目は、この方向性のところで【考えられる具体的方向性の例】とありますね。この「例」とは何なのだろうという点です。そうすると、例は2つの意味があって、限定列挙か単純例示かどちらかなのです。それで、やはりしかし限定列挙なのかなとも読めるのですね。ここへ書いてあることが重要なので、書いてないことは切り捨てられる。ほかにも重要なことはあるのかもしれないのだけれども、ここに関連していない医療従事者であれ何であれ、そういう方の問題意識は入ってこなくて、何か欠落しているのではないだろうか。本当に限定列挙みたいな話でいいのでしょうか。それから、ここに入っていると、それが診療報酬の改定ということに具体的にどう結びつくのだろう。みんな同じように1点ずつ上がっていくような話なのだろうか。それも見えてこないのですね。やはりそういうところがどう結局反映するのかという話まで、それこそ公開の席でやっているわけですから、透明性を持って教えていただいたほうがよろしいのではないのだろうかと思うのですね。

 3つ目は、これは具体的な話で、前回も言ったような気がするのですけれども、日本の社会の最大の課題の1つ。いっぱい課題はありますけれども、でも、誰でも納得しているのは少子高齢化なのですね。それで、高齢化の話は出てきています。少子の話は、ちょっと私の読み落としかもしれないのだけれども、少子とか産科の話みたいなところが重点を置かれていない印象がある。もっとこういう点で、やはり診療報酬のところでも何か努力しますよというところが何も出てきていないように見えるのですが、それはそれでいいのでしょうかというのが3点です。

 素人の感想です。

○田中部会長代理 コメントと承ってよろしいのですか。大変重要な点を御指摘いただきました。

 山崎委員、どうぞ。

○山崎委員 5ページの方向性の例のところの5番目ですが、「救急医療、小児医療、周産期医療」に加えて「災害医療」を入れていただきたいと思います。というのは、今回の鬼怒川の氾濫でも、うちの協会の会員病院が当該地区に、すぐ情報を収集して、DMATチームと連携をして10日ぐらいフォローをしています。災害は起きると騒ぎますが、過ぎ去ってしまうと災害というのを忘れてしまいます。したがって、災害は起きてからどうこうするという話ではなくて、平時のときにきちんと災害が起きたときのネットワークを構築しておくということがすごく大事なので、そのネットワークの構築の評価というのもぜひ入れてほしいと思います。

○田中部会長代理 樋口委員、どうぞ。

○樋口委員 ちょっと本当にコメントということで流してもらっていいようなものなのですが、今の山崎さんの発言も、結局、限定列挙だという趣旨でのご発言なのですね、これ。ここへ書いてあるということが大事で、書いてないことは反映されない。そう思ってよろしいのでしょうか。そうだとしたら、少子化の問題はぜひ何らかの形で入れてもらいたい。「少子化・産科の充実」みたいな話をぜひとも入れてもらいたいと私は思います。

○田中部会長代理 城課長、どうぞお答えください。

○保険局医療介護連携政策課長 今の御質問というふうに事務局、受けとめまして、御回答させていただきます。

 まず先に、お手元、机に前回の、第40回の医療部会の資料を、横に穴のあいた形でお配りをいたしております。これ、資料全部べたっととじておりますが、めくっていただいて、資料1の3ページに参考2として書いてございます。診療報酬改定の流れでございます。

 診療報酬改定についてでございますが、これは基本的に改定率、それから大きな方向性、そして個別の点数という形でそれぞれの役割を分けておりまして、この医療部会、それからもう一つ、医療保険部会がございますが、ここでは基本的な政策、医療政策について御議論いただいて、基本方針をおまとめいただき、それを個別具体の点数でどうするという、評価をどうするかということを中医協のほうでお決めいただく。全体の枠については内閣のほうで予算編成過程を通じて決定するという仕組みになってございます。ですので、今回こちらで御議論をお願いしておりますのは、この基本方針の策定に向けてということでございます。ですので、大きなお話を記載していただくということになりますので、これは限定。そして、今、ごらんいただいているこの資料の1でございますが、これはそれを、基本方針をつくっていくに当たっての、文書編をつくっていくに当たっての項目として記載すべき事項を今、列挙して、まさに例示でございまして、これで大体こういったことが重要な事項ではないかということで、まず大きな項目をお示しをいたしております。それに加えまして、さらにもっとほかにも記載すべき事項があるかどうかといったことについてまた御議論いただいて、文章を落とすということも含めてやっております。ですので、重要な事項かどこかといいますと、ここに記載している部分が重要ではありますが、ほかにももちろん改定項目というのは当然あるということでございます。

 軽重といたしましては、今回はまさにこの視点1としておりますが、30年の医療介護の同時改定。それから先の新たな医療体制、医療提供体制。それから介護体制の期間が始まりますので、それに向けた改定ということでこの地域包括ケアシステムといったことを重点として今回位置づけてはどうかということでお示しをしております。ですので、少子高齢化のうちの高齢化対応の部分かと考えておりますが、御指摘のように少子化についても、これまで少子化を中心に改定をしてきた時期もございましたし、今回も重点事項として視点3のところにはなりますが、小児医療、周産期医療、救急と一緒に、「救急、小児、周産期」と書いておりますが、「周産期医療の充実」ということで、ここも引き続き充実していく分野として項目を挙げているところでございます。

 ですので、これでさらに、今、先ほど災害医療ということでお話がございましたが、こういったところについても重点的に評価すべきということ、もしくはここは違うのではないかということがございましたら、この基本方針を書くに当たって、あらかじめこうやって御議論いただくというのは非常に重要でございますので、これを文章化していくに際しましてここが必要だということがあればぜひ御議論いただきたいと、そういう御趣旨でございます。

○田中部会長代理 樋口委員、ただいまの回答でよろしいですか。

○樋口委員 はい。

○田中部会長代理 加納委員、お願いします。

○加納委員 今、災害医療が出たのですが、災害医療に関する評価という面では、DPCの機能評価係数でDMATの保持病院は評価されているということがありまして、現在DMATに準ずる研修を受けている、例えばAMATとか、精神科協会でもなさっているチームとかいろいろできてきていますので、そのようなチームの評価もあり得るのかなということです。DMATに準ずる形での評価がいただけるのではないかと思うのですけれども、どうでしょうか。

○田中部会長代理 中川委員、どうぞ。

○中川委員 災害医療に対しては、診療報酬というよりも、補助金のほうがなじむのではないでしょうか。そのほうが額もしっかりつきますし。

 申しわけないけれども、微々たる点数で災害にも対応しているなんていうことになる可能性が極めて高いので、ちょっと違うかなと思います。補助金で対応するべきだと思います。

○田中部会長代理 木戸委員、どうぞ。

○木戸委員 先ほど産科についてのお話がありましたので、そちらについてコメントさせていただきます。

 産科に関しましては、ここ何回かの改定で、ハイリスク妊娠分娩加算などで大幅な加点をいただいておりますが、残念ながら前回にお配りした資料にございますように、現場の勤務医や産科の改善に有効につながっていないのが現状でございます。ですから、やはり具体的な改善策とリンクさせるように工夫しながら加点するような工夫が必要ではないかと考えます。

 それから、前回の改定で帝王切開の診療報酬が大幅な減点になりまして、産科としても御配慮を要望しておりますところでございますが、やはりそれによりまして、帝王切開が必要になる症例が病院により多く紹介されることで勤務医の負担増大につながっているのが現状でございます。

 以上です。

○田中部会長代理 先ほど城課長から説明いただいたように、中医協と我々とは別な役割を担っていますので、中医協と全くダブっていると医療部会における診療報酬議論は要らないと言われかねませんので、中医協の議論とは違う視点をぜひ今回も次回も強調して皆さんお話しください。余り技術論におりないほうがいいですね。

 相澤委員、どうぞ。

○相澤委員 視点4の4番目のポツなのですが、ここだけ「いわゆる門前薬局の評価の見直し」と、ちょっと何か違和感というか、急にこの言葉が広い視野から狭い視野に陥ったようなのがありまして、もともとこの調剤薬局をつくろうとしたのは、やはり目的があったと思うのですね、ミッションが。それは面分業と当時言ったと思いますが、面分業することによって患者さんに手厚いサービスをしようという、その理念から始まったのですが、それが今、ちょっとどこかに飛んでしまっているような気がして、もう一度やはり原点に戻って、どうやって地域で調剤というものを面分業でやることによって患者さんのサービスの質を高めていくかということを考えるという、そんな文言にしていただいたほうが。何かここだけ少しこう「いわゆる門前薬局」という、そこだけターゲットにしたようなのは、ちょっと方向性として書くのはいかがかなと思って発言をさせていただきました。

○田中部会長代理 中川委員。

○中川委員 これは、先生、「いわゆる」とついていますね。その意味は、私が説明するのもの何ですけれども、門前イコール悪、面分業イコールオーケーということではないのだろうと思うのです。たまたま薬局をやっていたところで、向かいに病院ができてしまったということもあり得ますし、かかりつけ薬剤師を評価するという意味では、むしろ医療機関の近くにあったほうが、患者さんにとってはかかりつけ薬剤師という面ではいいこともあると思うのです。そういう意味では、何でもかんでも門前はだめだということではないというふうに思って、この表現でいいかなと思っているのですよ。

 全ての大病院の向かいに大手調剤チェーンの薬局がありますね。こういういわゆる門前薬局はよくないと、そういうことと切り分けたいなと思って「いわゆる」というふうにつけているのだろうと理解しています。

○田中部会長代理 安部委員、どうぞ。

○安部委員 中川先生、ありがとうございます。

 そういった意味では、3ページのところの「地域包括ケアシステム推進のための取組の強化」というところで、地域包括ケアシステムの中の連携ということもございますし、先ほど「かかりつけ薬剤師・薬局」というところが話題になりましたけれども、かかりつけの機能が大切なのだということは示していただいているわけでありますので。先ほどの議論の中で、薬局のことは何も書いていないということの中で、やはり視点4の中では「いわゆる」という形で門前薬局のことは記載されているわけでありまして、これは必ずしも立地だけではなくて、機能としてどうなのだということを踏まえながら議論をしていくことかと思いますので、中川先生の御指摘にもありましたように、薬局の機能というものに着目しつつ議論をしていく必要があるかと思っております。

○田中部会長代理 山崎委員、どうぞ。

○山崎委員 この門前薬局の議論なのですけれども、うちの周りは診療内科が1軒開業すると、隣に薬局ができるのですね。つまり1軒の診療所で1軒の薬局が食べていけるという仕組み時代が変だと思う。だから、総合病院というか大きな病院の前に門前薬局が何軒かあってという構図はわかるのですけれども、1軒の診療所に1軒の薬局がくっついていたり、あるいは薬局が診療所をつくるから、先生、開業しませんかとか言って、診療所のオーナーが薬局だったり、すごく何かそういう変なことが起こり始めているのですよ、今。

 したがって、少なくとも10軒の診療所で1軒の薬局というならわかりますけれども、マンツーマンで経営的に成り立つ診療報酬のあり方というのがおかしいと思います。

○田中部会長代理 相澤委員。

○相澤委員 私は門前薬局がいい、悪いと言っているわけではなくて、これは、方向性といって結構大きなことをここには書いてありますね。マクロのこと。急にここになって「いわゆる門前薬局の評価」というのはちょっと違和感があったものですから、言うなれば「調剤薬局機能の見直し」とか「調剤薬局機能の評価を改善」とか、何かそういうほうが方向性としては正しいのではないかなと思ったので、ちょっと発言をさせていただいたということです。

○田中部会長代理 邉見委員、どうぞ。

○邉見委員 大きな視点ということでは、前回も言わせていただきましたけれども、一億総活躍とか地方創生という大きな政府の政策があるわけですね。そうすると、やはり896の消滅危惧自治体。これの問題で、やはり地域特性という診療報酬の観点が要るだろうと思うのですね。全国一律ということはずっと言われていますけれども、どうしても頑張っても専門性のあるチーム医療ができないというふうなところには、少し緩やかな。今も少し、31つけていただいていますけれども、ほとんどとれないような感じなので、もう少し思いやりというか何かなかったら、このままでは一億総脱落社会になってしまうのではないかと思います。

○田中部会長代理 一言ぐらい私も言ってもいいとすると、先ほどの樋口委員の言葉に一つお答えします。地域包括ケアシステムがあちこちに出てきます。10年前には全くこんな言葉は書いていなかったのですね。これはある意味、社会の変化に合わせた、診療報酬の大きな方向にとって重要であるとの指摘が出てきたのは新しいことで、ここだけは褒めるというか当然の変化ですが、あっていいと思います。

 一方で、地域包括ケアシステムは、今、邉見委員が言われたように、地域ごとの発達を遂げていく話なので、地域ごとの発達を遂げていくシステム並びにそれを支える介護報酬の話と、全国一律の診療報酬との組み合わせをどういうふうに考えるかというぐらいの大きい視点はあり得ると、これは部会長代理としてではなく、一委員としてそういうふうに考えています。

 最後にどうぞ。

○邉見委員 すみません。ありがとうございます。

 それとともに、ここに書かれております視点2のポツ2つ目の情報通信技術ですね。ICT。これもやはりあわせて、離島・僻地・山村に多い診療施設は、やはりそういうICT技術で病理診断とか放射線診断とか、そういうのをやる。あるいは、逆にアクセスがとれないところの患者搬送を、ドクターヘリとかドクターカーの評価。これはちょっと中医協のお話になると思いますので、そちらのほうでの議論と思いますけれども、大きな視点ではそういうことも大事なのではないかと思います。

○田中部会長代理 ありがとうございます。大体時間になってまいりましたが、一通りよろしゅうございますか。

 では、次期診療報酬改定の基本方針の検討に当たり、委員の皆様よりいろいろな御意見を頂戴いたしました。大変興味深い、論争とまでは言いませんけれども、対決も拝見いたしました。

 本日の議論については、事務局で整理・検討を行ってください。それでよろしゅうございますね。

 本日はこれまでとさせていただきます。最後に事務局から何か説明がありますか。

○医療政策企画官 今後の医療部会の日程につきましてでございますけれども、次回は1119日木曜日を予定しておるところですので、詳細決まり次第また改めて御連絡申し上げます。

○田中部会長代理 では、本日はこれまでとさせていただきます。来月も議論がありますので、皆さん御準備ください。

 お忙しいところお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。


(了)

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