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2015年10月1日 第35回 先進医療会議議事録

○日時

平成27年10月1日(木)16:00〜16:56


○場所

中央合同庁舎第5号館 講堂(低層棟2階)


○出席者

【構成員等】
猿田座長 五十嵐座長代理 坂本構成員 柴田構成員 福井構成員
福田構成員 藤原構成員 宮坂構成員 山口構成員 山本構成員
【事務局】
医療課長 医療課企画官 医療技術評価推進室長 医療技術評価推進室長補佐
医療課長補佐 先進・再生医療迅速評価専門官 薬剤管理官 歯科医療管理官
医政局研究開発振興課長 医政局先進医療専門官 大臣官房参事官 他

○議題

1 新規技術(8月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け結果について
  (先−1)
  (別紙1)

2 新規技術(9月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け(案)について
  (先−2)
  (別紙2)(別紙3)

3 先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について
  (先−3)
  (別紙4)

4 先進医療Bの総括報告書に関する評価について
  (先−4−1)(先−4−2)

5 先進医療における自主点検報告について
  (先−5−1)(先−5−2)(先−5−3)

○議事

議事録(公開審議)

16:00開会






○猿田座長

 それでは、時間が参りましたので、第35回「先進医療会議」を始めさせていただきます。

 委員の先生方におかれましては、ちょうど新しい年度に入ったところで大変お忙しいところ、また、雨の中をお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。

 本日の会議は、公開の部分と、神奈川県のほうの特区の問題がありまして、一部非公開の部分がありますが、どうかよろしくお願いいたします。

 最初に、公開審議のほうでございますけれども、本日の会議の前に、事務局のほうで異動がありましたので、事務局のほうから御紹介のほどをよろしくお願いいたします。

○事務局

 それでは、10月1日付で事務局に異動がございましたので、御紹介させていただきます。

○医療課企画官

 本日付で医療課企画官に参りました眞鍋と申します。よろしくお願い申し上げます。

○猿田座長

 それでは、本日の委員の出欠状況

ですが、当初出席予定でありました石川構成員が今日は欠席ということになりました。それから、坂本構成員は少しおくれて出席ということでございます。人数的にはこの会議は成立しているということで、よろしくお願いいたします。

 それでは、資料の確認を事務局のほうからよろしくお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 頭撮りについては、ここまでにさせていただきます。

(報道関係者退室)

○事務局

 それでは、まず、資料の確認をさせていただきます。

 座席表、議事次第に続きまして、1枚紙の横紙であります先−1、これに付随いたします別紙1−1、1−2となっております。

 続いて、1枚紙の横紙資料である先−2、これに付随いたします別紙2−1、2−2、3−1、3−2となっております。

 さらに、1枚紙の横紙資料である先−3、これに付随いたします別紙4となっております。

 続いて、先−4−1及び先−4−2並びに先−5−1、5−2、5−3となっております。

 最後に、参考資料として今後のスケジュールを添付してございます。

 なお、先−4−1、先−4−2の資料に係る事案につきましては、別途机上配付資料を用意させていただいております。こちらはタブレットから内容を確認できますので、御参照ください。

 その他の当会議の要綱等につきましても、タブレットから閲覧可能となっております。

 タブレットの内容と会議資料の内容が異なっておりますので、お手数ですが、発言の際にはタブレットの何ページ、または会議資料の何ページとあらかじめ御発言いただきますと、議事の進行上助かりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 以上です。

○猿田座長

 それでは、資料に関しては、皆様方、よろしいでしょうか。

 もしよろしければ、早速、最初に、今回の検討対象となる技術の利益相反につきまして、事務局のほうから御説明をよろしくお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 それでは、今回、検討対象となる技術等に関しての利益相反について御報告いたします。

 柴田構成員、藤原構成員より、新規技術9月受理分の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け案の受理番号55について報告がありました。利益相反についてはありませんが、所属組織・部署が関与している臨床試験であることから、先進医療会議運営細則第4条「構成員等は、自らが所属する保険医療機関からの届出に係る医療技術の場合は、当該医療技術に関する検討(議事の取りまとめを含む。)及び事前評価には加わらない。」の規定に基づき、当該技術に関する検討及び事前評価には加わらないことになります。

 次に、福井構成員より、先進医療Bとして評価を行う整理番号80の技術について報告がありました。利益相反についてはありませんが、所属組織、部署等が関与している臨床試験であることから、先進医療会議運営細則第4条の規定に基づき、当該技術に関する検討及び事前評価には加わらないことになります。

 以上でございます。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 そのほかの委員の先生方は、特に何か関係することでございませんでしょうか。

 ありがとうございました。

 それでは、早速、まず、第1番目に「新規技術(8月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け結果について」でございますが、これは書面上で皆様方からの御意見を伺いましたので、このことに関しましては報告事項という形になりますけれども、事務局のほうから御説明をよろしくお願いいたします。

○事務局

 事務局です。

 資料先−1をごらんください。こちらは、新規技術の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け結果について、お示しした資料になります。

 申請医療技術の名称は「骨髄由来間葉系細胞による顎骨再生療法」になります。

 適応症は、広範囲な顎骨欠損等になります。

 先進医療に係る費用、保険者負担の費用、自己負担分につきましては、記載のとおりです。

 技術の内容ですが、別紙1−1の申請書によりますと、間葉系幹細胞を培養・分化誘導した骨髄由来間葉系細胞による骨造成を、顎骨欠損を有する患者さんに使用するというものです。

 申請書によりますと、当該技術は、従来実施されてきました腸骨等の自家骨移植と比較して容易に実施することができるため、患者の身体的・精神的負担の減少や、QOLの向上に大きく寄与することが考えられるとのことです。

 主な評価項目としましては、十分な骨再生が得られた部位の割合とのことです。

 なお、この骨髄間葉系細胞は、医薬品医療機器等法上において再生医療等製品としては未承認であります。

 このほかに、本技術については、先月の審査部会で審査済みで「適」とされた技術となっております。

 それでは、よろしくお願いいたします。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 今、御説明がありましたように、これは骨髄由来間葉系細胞の再生医療ということでございますので、皆様の御意見でBということで判定しておりますけれども、どなたか御意見はございますでしょうか。これに関してはよろしいですね。

(「異議なし」と声あり)

○猿田座長

 ありがとうございました。

 そういうことで、これは今、報告事項として報告させていただきました。

 それでは、続きまして「新規技術(9月受理分)の先進医療A又はBへの振り分け(案)について」ということで、まず、事務局のほうから54番の技術について、続いて55番について、よろしくお願いいたします。

○事務局

 事務局になります。

 資料先−2をごらんください。こちらは新規届出技術に関する振り分け案をお示ししております。

 1つ目の申請技術の名称は「子宮頸癌患者を対象としたda Vinciサージカルシステム(DVSS)によるロボット支援広汎子宮全摘出術の有効性および安全性に関する多施設共同非盲検単群臨床試験」になります。

 申請書によりますと、適応症は子宮頸がんで、先進医療にかかる費用、保険者負担の費用、自己負担分につきましては、資料先−2に記載されたとおりになります。

 使用する医療機器はda Vinciサージカルシステムで、医薬品・医療機器等法上の適用内使用となっております。

 申請書によりますと、当該技術は、既存治療の開腹手術及び腹腔鏡手術と比較して出血量の減少、入院期間の減少等の利点があるとされております。

 2つ目の申請技術の名称は「初発時の初期治療後の再発または憎悪膠芽腫に対する用量強化テモゾロミド療法」になります。

 先−2、受理番号54番については以上になります。

○猿田座長

 最初のほうの054に関しましてですけれども、どなたか御意見ございますでしょうか。

○山本構成員

 振り分けはいいのですけれども、資料がちょっと間違っていますよね。お願いします。

○猿田座長

 事務局のほう、お願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 先−2の資料の受理番号54番につきまして、費用の記載が誤っております。確認をいたしまして、ここについては、後ほど改めて御報告を差し上げます。

○猿田座長

 ありがとうございました。

 判定に関しては先進医療Bということですけれども、これに関してはよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○猿田座長

 ありがとうございます。

 それでは、054はちょっと訂正のところがございますけれども、先進医療Bとして振り分けさせていただきます。

 それでは、続きまして、055のほうをよろしくお願いいたします。

 これに関しましては、柴田先生と藤原先生が利益相反の問題があるので、席をちょっと外していただけますか。

(柴田構成員、藤原構成員退室)

○事務局

 それでは、資料の説明をさせていただきます。

 2つ目の申請技術の名称は「初発時の初期治療後の再発または憎悪膠芽腫に対する用量強化テモゾロミド療法」になります。

 申請書によりますと、適応症は初回治療後に再発または憎悪した膠芽腫で、先進医療にかかる費用、保険者負担の費用、自己負担分については、資料先−2に記載されたとおりです。

 使用する薬品はテモゾロミドカプセルで、本技術における使用方法は、医薬品医療機器等法上の適用外使用に該当します。

 事務局からは以上になります。

○猿田座長

 ありがとうございました。

 一応、これはBとしての振り分けということになるかと思うのですが、どなたか御意見はございませんでしょうか。Bの振り分けということでよろしいですか。

(「異議なし」と声あり)

○猿田座長

 それでは、特に御意見がないようでしたら、これをBという形で振り分けさせていただきます。どうもありがとうございました。

 それでは、藤原先生と柴田先生にお戻りいただいてください。

(柴田構成員、藤原構成員再入室)

○猿田座長

 それでは、続きまして、先進医療技術審査部会において承認された新規技術に対する事前評価結果でございますが、これに関しまして、まず、事前評価について、事務局のほうで御説明をよろしくお願いいたします。

○事務局

 事務局です。

 資料先−3をごらんください。

 こちらは先月の先進医療技術審査部会で承認された新規申請技術になります。

 名称は「正コレステロール血症を呈する従来治療抵抗性閉塞性動脈硬化症に対するデキストラン硫酸カラムを用いたLDLアフェレシス療法」になります。

 適応症等は閉塞性動脈硬化症で、外科治療が困難及び従来の薬物療法で効果が得られない患者さん等を対象とする技術になります。

 実施するLDLアフェレシス療法にかかる医療機器リポソーバーの本技術における使用方法につきましては、適用外使用に該当いたします。

 申請書によりますと、有効性の評価に当たっては、足関節上腕血圧比等を当該療法前後で比較することとしております。

 なお、審査部会における評価、審査部会からの指摘事項及び当該指摘事項に対する回答につきましては、別紙4に記載しておりますので御参照ください。

 事務局からは以上になります。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 それでは、事前評価をしていただきました宮坂構成員のほうから、よろしくお願いいたします。

○事務局

 申しわけありません。本案件につきましてですが、福井構成員には、先ほど御説明いたしましたとおりお願いいたします。

(福井構成員退室)

○猿田座長

 済みません。よろしくお願いします。

○宮坂構成員

 このLDLアフェレシス療法というのは、既に家族性高コレステロール血症に合併した虚血性心疾患の患者には保険適用になっていますし、閉塞性動脈硬化症については、高コレステロール血症を伴う患者さんに限定して保険適用されている。

 ただし、今回は正コレステロール血症、要するに、血中のコレステロールが異常のない患者さんで従来治療抵抗性の閉塞性動脈硬化症に対して、このLDLアフェレシス療法を行うというものです。

 先ほども出てきましたけれども、プライマリーエンドポイントとしては、足関節と上腕の血圧比(ABI)の変化と、VascuQOL、血管に関するクオリティー・オブ・ライフを評価する仕組みがあるので、それで見ようということです。

 社会的妥当性については、倫理的な問題はないものと判断いたしました。

 現時点での普及性ですけれども、罹患率、有病率から勘案して普及はしていないと判断いたします。

 効率性ですが、私は「やや効率的」と書きましたけれども、正直なところ、これが効率的かどうかはまだよくわかりません。

 将来の保険収載の必要性も、ここに書きましたように、一応、Aには○をいたしましたが、括弧の中に書いてありますように、もしも今回の先進医療において高い有効性を示すことができれば、保険収載も可能となるものと思われますけれども、本試験の結果を待って判断をしたいというただし書きをつけました。

 総評のところの総合判定も「適」をつけたのですが、コメントにもありますけれども、この申請者らの既報というのを、私、論文も目を通しましたが、症例数が少ないのですね。本当にこの従来治療抵抗性の閉塞性動脈硬化症に対して、デキストラン硫酸カラムを用いたLDLアフェレシス療法の有用性が十分にあるかということについて示しているとはちょっと言いがたいのかなと私は読みました。

 もちろんこの治療法は安全性上の大きな懸念はないので、安全性は問題ないと思うのですけれども、問題はコストパフォーマンスなのです。1回にこれを10回ワンセットでやると120何万円かかるのです。

 治療法がない患者さんですから、効果さえ上がればいいのだと思うのですが、既報を見る限りはプライマリーエンドポイントが十分に満たせているかどうかは定かではないということで、総合判定はとりあえず「適」といたしましたけれども、正しくは本臨床試験の有効性の結果を待って総合判定したいというのが私の考えでございます。

 以上です。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 今、宮坂先生がおっしゃったとおり、技術審査部会のほうでもその問題が出て、探索試験としてやって、あと確認試験のほうに移るということと、実際、今日いらっしゃっています山本先生が総責任者をやっていただいて、技術審査部会のほうでは田島先生に倫理的な問題を見ていただいて、特にプロトコル、そのほかに関しましては手良向先生に見ていただきました。今日、山本先生がいらっしゃるので、ちょっとコメントをいただけますでしょうか。

○宮坂構成員

 あともう一つ、つけ加えるのを忘れたのですけれども、これはシャムアフェレシスはやっていないのですよね。本来、シャムアフェレシスというのは、要するに、LDLアフェレシスは、カラムにはかけないけれども、血液は体外循環をさせる。

 そのようにするとプラセボ効果を判定できるし、臨床症状の改善なんかも、特にクオリティー・オブ・ライフなんかですと、かなりプラセボ効果も入ってくるので、そういったことに関する科学的な検証法は必ずしも十分にされているとは言えないかなと。もちろんこれは治療抵抗性の患者さんで、ほかに治療法がないので、やむを得ないのかなとは思いますけれども、そういった問題点は挙げられるだろうと思います。

○猿田座長

 ありがとうございます。

 それでは、山本先生、お願いします。

○山本構成員

 宮坂先生の御指摘は全くそのとおりで、技術審査部会のほうでもこれは探索的試験と。ただ、探索的試験をしないと、その次に進まないというロジックでした。あと、PMDAの戦略相談も受けておられまして、その点もかなり指摘はされておられましたので、申請者自身がその問題点は認識した上で、今回は探索的試験として位置づけるということでしたので、PMDAの相談で指摘されていることを全て盛り込んだ形で「適」とさせていただいたという経緯でございます。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 それでは、委員の先生方から、今言ったようなことが特に技術会議においても議論されたということですが、どなたか御意見はございますでしょうか。

○五十嵐座長代理

 五十嵐ですが、質問ですけれども、この手の治療というのは基礎疾患そのものを治すわけではないですよね。ある意味、こういう治療を介入することによって、いろいろな合併症の症状を軽減するような方向に向かわせるわけですが、例えば、この治療は3カ月間やってその効果を見ているわけですけれども、では、さらにそれがどのぐらい続くのかというデータは、既にPMDAのレベルで何か出されているのでしょうか。それがちょっと知りたいのです。

○宮坂構成員

 私が見た限りでは、そこに関するデータはなくて、果たしてどうやってこのやり方をオプティマイズしたのか、本当にこれが至適であるということの証明は必ずしも十分にされていない。ただし、デキストラン硫酸カラムを使ったLDLアフェレシス療法というのは、ほかの疾患で適用になっていますので、そのやり方をそのままこちらに持ってきているということだろうと私は読みました。

○猿田座長

 もう一つは、その効果の機序の詳細のところの議論がまだ。

 どうぞ、山本先生。

○山本構成員

 私も、部会で審査するときに、特に宮坂先生がおっしゃったように、シャムアフェレシスも置いていませんし、コストパフォーマンスを考えると、1クールでどれだけ長期的に効果があるかということを見なければならないのですけれども、それも見られていません。そこは指摘しております。

 既報では、ある程度、長期に効いたという方もあるというぐらいの御報告ですので、これが保険適用をするべきかどうかということを考えるときには、そのあたりのデータも当然必要になってくると思います。

○猿田座長

 ほかにどなたか御意見はございますでしょうか。

 宮坂先生の御意見では、安全性には問題ない。まず探索的なこととしてやっていくということでは、問題ないだろうということですね。

 ほかにどなたかありますか。

 もしなければ、それでは、宮坂先生のほうは、今、この形で一応「適」でいいということでございますよね。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○猿田座長

 それでは、そういう形で、一応ここでは「適」ということにさせていただきます。どうもありがとうございました。

 福井先生には戻っていただいていいですか。

○事務局

 福井構成員が戻られるまで、しばらくお待ちください。

(福井構成員再入室)

○猿田座長

 どうも先生、ありがとうございました。

○事務局

 それでは、資料の説明をさせていただきます。資料先−4−1をごらんください。

 本事案は、先進医療技術Bの「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術」に対する総括報告書に関する評価となっております。

 本技術は、2014年9月から先進医療Bとして開始され、予定登録症例数に達したため、取り下げの届け出がされた事案になっております。

 8月の先進医療技術審査部会において、藤原先生に主担当として当該総括報告書について御評価をいただいております。

 指摘事項のやりとり、回答、参考文献等につきましては、資料先−4−2等に記載されております。

 今回の審査部会からの報告内容ですが、先−4−1、1ページから記載されておりますとおり、有効性につきましては、腎機能温存と根治切除術が事前に規定した閾値を有意に上回ったとのこと。また、安全性につきましては、出血量の平均値が、従来の術式、腹腔鏡下腎部分切除と比較して少なかったとのことです。

 結論といたしましては、既存の術式に比較して有用な術式と考えられるとのことです。

 3ページ以降につきましては、担当の藤原先生及び副担当の山中先生に御記入いただいた評価表が添付されております。

 また、今回、申請医療機関から提出された総括報告書本体資料につきましては、机上配付資料としてタブレットで閲覧可能となっております。1,000ページ超と分量が多いですが、適宜御参照いただければと思います。

 本技術に用いる医療機器につきましては、da Vinciサージカルシステムで適応内使用となっております。

 本事案につきましては、7月の先進医療会議で御報告いたしましたとおり、申請医療機関である神戸大学において症例数の管理が不十分であったため、全施設における合計症例数が先進医療会議で承認された目標数を超過したものとなっております。

 本件の概要につきましては、既に7月の会議で御確認いただいているとおり、目標症例数に到達したと判明した時点でも、既に口頭で同意を取得してしまっている患者さん等がいたため、症例数を超過してしまったという事案になります。

 本件を踏まえまして、8月の先進医療会議において予定試験期間、予定症例数の取り扱いを新たに定めたところになっております。

 なお、技術審査部会においても、当該定めを踏まえて、本事案については御了解をいただいております。

 資料先−4−2をごらんください。

 本技術の今後の保険導入に係る取り扱いにつきましてですが、記載のとおり、こちらの資料につきましては、平成2410月の先進医療会議に提出して先生方にお認めいただいたものになっております。

 資料の2ページ「3.今後の実施方法の概要」の「(2)保険導入に向けた検討(2年に1回診療報酬改定時)」の項目をごらんください。

 こちらに記載のありますとおり、未承認の医薬品及び医療機器等を伴わない先進医療Bの技術につきましても、保険導入等に向けた検討を診療報酬改定時に本会議で行うとなっております。

 したがって、先月の先進医療会議で御確認いただきました保険導入等のスキームの資料に基づいて、先進医療技術Aと同様に保険導入等の検討を行っていきたいと思っております。

 事務局からは以上になります。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 もう一回申し上げますと「内視鏡下の手術用ロボットを用いた腹腔鏡下の腎部分切除術」ということで、適応症は腎がんで、長径が7センチ以下であってリンパ節転移及び遠隔転移していないものに限るということでございまして、技術審査部会のほうでは主担当が藤原先生で、副担当が山中先生、技術員として泌尿器科専門の斎藤先生に来ていただいてまとめていただきました。結局、藤原先生も、山中先生もこの形でのまとめでいいのではないだろうかということでございましたが、藤原先生、特にコメントはありますか。

○藤原構成員

 プライマリーエンドポイントはきっちりメットされて、試験としては完成されているのですけれども、現行の腹腔鏡下の腎部分切除のパフォーマンスは、多分この設定時代よりはずっと改善しているので、医療の面から考えたときに、このロボット手術がすごくすぐれているかどうかというのは微妙だなというのが総合見解です。

○猿田座長

 ありがとうございました。

 外科的な目で山口先生に随分議論をいただいたので、山口先生、よろしくお願いします。

○山口構成員

 これはほかのda Vinciシリーズと共通のいろいろな問題点はあると思いますし、ディフィニットな結果ではないと思います。

 一つ気になるのは、仮性動脈瘤の発生率が10%低いとおっしゃいますが、ちょっとこれはやはり高いと思います。これぐらいの合併症は平気だというコメントが書いてありますけれども、これは破綻すると非常に危険で、たまたまこのケースでは運よく抑えられているかもしれませんが、生命に直接つながるような合併症が起き得ますので、ここのところはやはり注視していかないといけません。10%も仮性動脈瘤ができる手術というのは消化器外科ではちょっと耐えがたい頻度だと思います。やはり結紮の仕方、血管の処理の仕方に問題があると考えざるを得ないです。そこがちょっと気になります。

○猿田座長

 そこはやはり消化器と泌尿器科との違いですか。

○山口構成員

 基本的には同じ血管ですから、一緒だと思います。

○猿田座長

 ありがとうございました。

 この報告、どなたかほかに御意見はございますでしょうか。

 柴田先生、何かございますか。大丈夫ですか。

○柴田構成員

 特にございません。

○猿田座長

 特に御意見がなければ、こういう形で総括していただいて、今、事務局からお話がございましたように、一番最後のところの保険適用申請までのロードマップ、保険収載の申請のことが書いてありますけれども、このあたりでどなたか御意見はありますか。大丈夫でしょうか。

 事務局のほうは何かございますか。真田さんのほうは特にありませんか。

○先進医療専門官

 はい。

○猿田座長

 それでは、一応、こういう形で総括をしていただいて、お認めいただいたということにさせていただきます。どうもありがとうございました。

 続きまして、「先進医療における自主点検報告について」につきまして、事務局のほうから御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局になります。

 本事案につきましては、先ほど御議論いただきましたda Vinciを用いる先進医療技術に関連した自主点検となっております。

 当該技術につきましては、申請医療機関である神戸大学において症例超過が認められたのですが、協力医療機関である秋田大学医学部附属病院、名古屋市立大学病院、徳島大学病院の3病院においても研究計画書を逸脱した形で先進医療が実施されたため、自主点検報告を求めた事案になります。

 このため、本年7月の第32回先進医療会議において、当該3病院に対しては自主点検を求めることとされた事案となっております。

 このたび当該3大学から自主点検報告書が提出されましたので、会議の場に会議資料及び机上配付資料として供しております。会議資料としましては、先−5−1、先−5−2、先−5−3になります。

 なお、これらの会議資料は、机上配付資料からの抜粋となっておりますので、適宜、机上配付資料についてもあわせて御確認をお願いいたします。

 机上配付資料につきましては、各個別の医療技術について、個別の患者さんごとに、同意書の有無、安全性報告に該当する重篤な有害事象等、定期報告等について、それぞれチェックした結果、いわゆる個別患者チェックリストがあわせて添付されております。

 まず、資料先−5−1について説明させていただきます。

 こちらは秋田大学医学部附属病院の自主点検に係る資料となっております。机上配付資料につきましては、こちらの緑色のファイルとなっております。

 秋田大学医学部附属病院におきましては、研究実施計画書等に定められた患者負担を、届け出を行わずに変更した事案となっております。

 すなわち、本事案は、患者の負担が大きいと考えて、患者の負担の一部または全部の費用を大学側が負担したもので、これを踏まえ、当該病院において実施していた全ての先進医療について、自主点検を求めた事案になります。

 当該病院における対象となった先進医療技術についてですが、オクトレオチド皮下注射療法、内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術のいずれも先進医療B技術2件となっております。

 ただし、オクトレオチド皮下注射療法につきましては、診療実績はなかったとのことであります。

 もう一件である内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術につきましては、自主点検を実施していただきました。その結果は、該当資料に挟まれております会議資料の2ページから記載されております。また,先ほど申し上げました個別患者チェックリストにつきましては、こちらの緑色のファイルですが、机上配付資料の最後のほうに掲載されております。

 結論としましては、先ほど申し上げた自己負担額以外の研究計画書からの逸脱は認められなかったとのことです。

 また、会議資料3ページ以降に記載されておりますが、今回の自主点検報告の総括といたしましては、病院における安全性報告の体制、有害事象等の検討・分析体制、その過去事例等の一覧、医療安全対策のマニュアル、患者同意書の保管体制、倫理審査委員会の体制、開催実績等の確認を実施していただいております。

 これらに関する詳細な資料は、机上配付資料に含まれております。

 5ページになりますが「4.今後の再発防止に向けた取組について」といたしまして、臨床研究支援センターを立ち上げ、専任医師を配置するとともに、今後、当該センターが先進医療に対してモニタリングを行い、研究計画書を遵守して進められているかを監視するとのことです。

 続きまして、資料先−5−2になります。こちらは名古屋市立大学病院の自主点検に係る資料となっております。机上配付資料はピンク色のファイルとなっております。

 名古屋市立大学病院におきましては、医師の記憶違い等により、院内倫理審査委員会において承認された3例を超えて、1例多い4例、内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術を実施してしまったため、当該病院において実施していた全ての先進医療技術について、自主点検を求めることとされました。

 当該病院における対象となった先進医療技術ですが、まず、先進医療Aとして、腹腔鏡下膀胱尿管逆流防止術、IL28Bの遺伝子診断によるインターフェロン治療効果の予測評価、硬膜外自家血注入療法の3件、先進医療Bとして、術後のホルモン療法及びS−1内服投与の併用療法、オクトレオチド皮下注射療法、内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術の3件、合計6技術となっております。

 ただし、オクトレオチド皮下注射療法については、診療実績はなかったとのことです。

 まず、先進医療技術Aに係る自主点検の結果ですが、こちらにつきましては、会議資料先−5−2の5ページに記載されておりますので、そちらをまず御参照ください。

 自主点検の結果、類似の事例が硬膜外自家血注入療法及び腹腔鏡下膀胱尿管逆流防止術の2術について、確認されてしまったとのことです。

 すなわち、前者の硬膜外自家血注入療法につきましては、2例、院内のIRBに承認された実施計画上の症例登録期限を超えて症例を登録してしまったとのことです。

 後者の腹腔鏡下膀胱尿管逆流防止術につきましては、11例、IRBで承認された症例数を超えて実施してしまったとのことです。

 続きまして、先進医療技術Bに係る自主点検の結果についてですが、これは技術ごとにページが異なっております。

 オクトレオチド皮下注射療法についてですが、こちらは先ほど申し上げたとおり、実績がゼロであり、内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術につきましては、先ほど御説明したとおりです。

 術後のホルモン療法及びS−1内服投与の併用療法については、会議資料の8ページからとなっております。

 研究実施に係る逸脱としては、IRBで承認される前に被験者を1名症例登録したという事案になります。当該医師の登録申請はこれより前に行われており、症例申請すれば当該技術が実施可能と考えてしまったことが原因とのことです。

 各技術の個別患者チェックリストにつきましては、ピンク色のファイルである机上配付資料の24ページ以降に掲載されております。

 さらに、会議資料1ページから記載されておりますが、今回の自主点検報告の総括として、病院における安全性報告の体制、有害事象等の検討・分析等について確認をいただいております。こちらに関する詳細な資料は、机上配付資料に含まれております。

 会議資料の4ページをごらんください。「4.今後の再発防止に向けた取組について」ですが、臨床検証支援管理センターより臨床試験の手順に関する講習会を実施し始めるとともに、先進医療の実施症例について、臨床研究実施計画書にある実施件数との整合など、今回、自主点検において確認された問題についての対応を開始、実施しているとのことです。

 続きまして、資料先−5−3、こちらは徳島大学病院の自主点検に係る資料となっております。机上配付資料としましては、黒色のクリップに挟まれたファイルとなっております。

 徳島大学病院におきましては、7月の先進医療会議で御報告申し上げましたとおり、本来、除外基準に該当する疾患を合併した症例に対して内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術を行ったため、自主点検報告を求めたものです。

 医療機関によりますと、当該電子カルテについては、当該診療科医師が記載したもののみが見える設定となっていたことが原因であり、すなわち、泌尿器科医師が消化器内科の電子カルテを確認できなかったため、当該疾患を合併していながら、それに気づかずに生じた事案とのことです。

 自主点検報告の対象となった先進医療技術ですが、先進医療Aとして、有床義歯補綴治療における総合的咬合・咀嚼機能検査、金属代替材料としてグラスファイバーで補強された高強度のコンポジットレジンを用いた三ユニットブリッジ治療の2技術、並びに先進医療Bとして、パクリタキセル腹腔内投与及び静脈内投与並びにS−1内服併用療養、術後のホルモン療法及びS−1内服投与の併用療法、S−1内服投与、オキサリプラチン静脈内投与及びパクリタキセル腹腔内投与の併用療法、内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術の4技術、A、B合わせまして6技術となっております。

 ただし、S−1内服投与、オキサリプラチンに係る技術につきましては、診療実績はなかったとのことです。

 これらの先進医療技術の対象症例全てについて、実施計画書どおりに技術が行われているかどうか、自主点検を実施していただいております。

 各個別患者のチェックリストにつきましては、机上配付資料に挟まっております。

 結果として、似たような不適切な事案は確認できなかったという報告になります。

 会議資料の4ページから記載されておりますが、今回の自主点検報告の総括として、病院における安全性報告の体制、有害事象等の検討・分析体制などについて確認をいただいております。これらに関する詳細な資料は、机上配付資料に含まれております。

 続きまして、会議資料の5ページ下段をごらんください。

 「4.今後の再発防止に向けた取組について」ですが、今後は当該科の診察記事のみではなく、全科カルテの閲覧ができる画面に変更した上で、他科の電子カルテの記載内容を必ず把握するとともに、毎回受診時に前回外来受診からの経過について必ず確認するなどの対策を行うということです。

 長くなりましたが、事務局からは以上になります。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 この前から問題になっています先進医療の実施状況をしっかりしなければいけないということで、以前から先進医療として実施されている技術の実施状況や実施計画の進捗状態など、1年に1回の集計を実施してきましたが、もう少しそれを徹底してやるべきであるということが言われておりまして、だんだん先進医療の数も多くなっていますし、そういったことで、今回におきましては、秋田大学と名古屋市立大学と徳島大学のほうから、こういう自主点検の報告を出していただきました。

 このお手元の資料を読むのは大変かと思いますけれども、一応、今御説明いただいたような形で自主点検がなされているということでございますが、山本先生、どうぞ御意見をお願いします。

○山本構成員

 まず、いずれも選択除外基準を外してしまっていたというのはちょっと問題があると思うのですが、そのほかのものについては、患者さん個人に対しての安全性の問題などが生ずるということではなかったと思いますので、逸脱としてはまだ比較的軽微なものだったのかなと思います。

 ただ、1つだけ、もし研究期間を外して、届け出た研究期間を終わっているのに、まだ患者さんを入れているというのは問題だということであれば、問題なのですが、届け出ていた症例数を超えて入れるということについては、状況がいろいろ変ってきていると思うのです。

 なぜかというと、多施設共同試験においては、エンロールメントは各施設、予定症例数はありますけれども、究極の目的は、その試験全体のエンロールメントをとにかく早く達成するというのが一番重要なことであって、各施設の目的を果たすことが目的ではないわけですね。

 もともと何で各施設の目標症例数を設定していたかというと、あれは治験のほうで企業さんが各施設に割り当てた症例の数を決めて、それをIRBで確認して、それを契約事項に盛り込んでいっていたので、それがIRBの承認事項として生きていた。ですので、それを超えるということは、そのまま契約違反になるというのがあったと思います。ですから、法律違反だった。

 ただ、それはGCPガイダンスで今はもう外されているのですね。ですので、契約事項の中に各施設の症例数は入れなくてよくなっているわけです。

 ですから、各施設の症例数の上限というのは、今は決めなくてよいということになっていて、結局は中央事務局がきちんと管理をして、各施設から見ると、今、全体で何症例入っているかということはわからないわけですので、それは中央の主管になっている事務局がしっかり管理をして、全体の症例数に達したところですぐに皆さんに入れるのをやめてくださいと言うべきです。厳密に言うと、倫理委員会に出していた各施設の症例数を逸脱というか、それから1例、2例多かったからという理由だけでは、別に逸脱には当たらないのではないかなと思います。

 ただ、どちらにしても、どの施設さんも治験ではない臨床試験ということで、やはりその点はいろいろ緩やかなところがあったとは思いますので、今回のことを機にきちんと体制整備をなさるということですし、それは非常によいことだと思いますので、それはしていっていただきたいと思います。

○猿田座長

 先生がおっしゃったとおり、今までちょっとそういうおかしかったところがあって、実際、そういう報告も出てきましたし、有害事象の報告においても、遅かったり、いろいろなことがあったということで、特に先進医療においては、これだけだんだん臨床研究の重要性が出てきましたから、やはり1回ここでしっかり整理しておいて、皆さんにもう一回ちゃんとやっていただきたいというのが一番の狙いかと思うのです。

 ほかにどなたか御意見はございますでしょうか。

 どうぞ、宮坂先生。

○宮坂構成員

 今、山本先生がおっしゃったことは全く賛成なのですが、ですから、別に症例が一つ多かったから、少なかったからということだけだったら、症例をきちんと組み入れて、早く臨床試験を終わらせるというのが非常に大きなミッションだと思いますから、そこはいいのですけれども、ただ、逆に裏から見ると、これは臨床試験といっても一応先進医療ですから、本来であれば、この大学の臨床試験管理センターがAROとしての機能を持ってそこをコントロールしなければいけないはずが、できなかったということも一方では言えるのだろうと思うのです。

 そうすると、改革がなされたと書いてありますけれども、要するに、それが有効な改革がなされたかどうかの検証というのはまだされていないですよね。ですから、懸念だけですけれども、そこがちょっと私としては心配です。

○猿田座長

 一番重要なことは、主管施設が中央モニタリングを非常にしっかりやっていって、これからはそういう形をとってやっていくことが一番大切だということで、こういう形でこれからしっかりやっていきますよということかと思うのです。

 どなたかございますか。

 福井先生、どうぞ。

○福井構成員

 症例数はある目的を持って決めているはずですので、やはり症例数は守るべきだと思います。対応については、今回はこれでいいと思います。

 違う点で気になったのですが、徳島大学で、資料先−5−3の5ページの最後のところの<回答>のマル1ですけれども「先進医療や治験の患者においては、デフォルトとなっている当該科の診察記事のみでなく、全科カルテの閲覧ができる画面に変更した上で、他科の電子カルテの記載内容を必ず把握する」と記載されています。これはもともとほかの診療科の記述は見られないようになっているということなのでしょうか。これは非常に奇異に思われるのですが。

○事務局

 先方の徳島大学からのお話では、先ほど私から御説明申し上げましたとおり、当該電子カルテについては、当該診療科医師が記載したもののみが見える設定となっていたとなっております。すなわち、泌尿器科医師が、当該診療科において当該疾患があったということの電子カルテを見られなかったということが今回の原因の発端とされております。

○猿田座長

 それもどうですかね。

○福井構成員

 これは臨床研究の対象となった患者さんのことだけについての話なのか、病院を挙げて診療体制として泌尿器科医師は消化器外科のカルテが見えないようになっているということを言っているのでしょうか。

 もしそうだとすると、今、日本ではそういうところはほとんどないのではないかと思います。そのような診療体制で大丈夫でしょうか。患者さんを全体的に捉えようという考えが一般的なときに、当該診療科だけの情報しか手に入らないなんて。

○猿田座長

 山本先生、どうぞ。

○山本構成員

 福井先生の御指摘のところは私も非常に不思議ですし、申しわけないですけれども、この<回答>のマル1マル2マル3というのが、臨床研究のことではなくて診療のことになってしまっているので、これだと全然その経過を聞かずに診療していましたと言っているようなものなので、こういう回答でいただいてよろしいのですかね。少し臨床研究の体制に限定した形で回答をいただくほうがよいかと思うのです。

 ただ、それとは別に、図らずもわかってしまった他科のカルテが見られないというのは、同じ診療機関でそれは非常に問題があるとは思いますので、これを機に直していただくということは非常にいいと思います。

○猿田座長

 そのあたりのところはいかがですか。

 どうぞ。

○事務局

 事務局でございます。

 今回、徳島大学病院にこのような形で自主点検をまとめていただく中で、図らずもと先ほどございましたが、診療としてのさまざまな問題点も見つかったというのが実態としてはあったところでございます。

 それを踏まえて、こういった形で回答を取りまとめていただいておりますので、そこは今後きちんと対応していただけるというところで、今日のところは、もし先生方が御了承いただけるのであれば、この自主点検については、一旦は終了ということになろうかと思います。

 また、宮坂先生が先ほどおっしゃいましたけれども、これが本当に有効にきちんと機能していくのかという点については、この枠組みでやるかどうかは別としても、今後、先進医療をさまざま運用していただく、実施をしていただくという場面もあろうかと思いますので、その中できちんとできているかというのを引き続き先進医療会議としてもウオッチしていくというのがあるのではないかと考えております。

○猿田座長

 そのあたりは、事務局のほうからしっかり相手側に言っていただくことが大切かと思いますので、わかりやすくそのところを説明していただくということかと思います。

 ほかに。

 どうぞ、柴田先生。

○柴田構成員

 症例数の話で念のためにコメントをしておきたいと思うのですが、福井先生がおっしゃるように、症例数を設定する場合には、目的を持って設定するのはそうなのですけれども、それは試験全体としてこのぐらいの精度を担保するために、あるいはこのぐらいの結論を導くために何例にしましょうという設定は、確かに目的を持って決めますが、医療機関ごとの人数というのは、そこでの患者さんの数ですとか、施設の規模ですとか、そういうものに応じて案分されるのが一般的ですので、例えば、そこの数が5例か6例かというのは、試験全体での設定根拠に基づく数字とはちょっと意味が違ってくるところが多いと思います。特殊な目的の場合もあるかもしれませんけれども、一般の臨床試験はそうだと思います。

 そういう意味で、私は、山本先生のコメントにありましたように、そこの予定症例数というのは、施設ごとにこれ以上登録してはいけないという意味で設定されているのか、あくまで目安として設定されるのかというのは、恐らく施設によって認識が違っていて、後者の施設のほうが多いのではないかなという印象を持っております。それはちょっと施設によって違うのではないかなと思いますので、こういう事例があったからといって、一律ほかの施設でも同じように扱われるべきかどうかというのは、また別途議論が必要だと思います。

 それとは別に、資料先−5−2の13ページのところに、先進医療AとBの逸脱の数が、先進医療Aで2例、2行目の先進医療Aで11例、先進医療Bで1例と書いてありまして、先ほどの御説明では、一番上の先進医療Aの2例が試験期間の逸脱、2行目のAのところが予定の数の逸脱ということでしたが、もともと先進医療Aというのは先進医療A全体で予定症例数というのは決めていないので、Bのほうでの予定症例数とまたこれも意味が違ってくると思うのですけれども、つまり、これは先進医療としての実施計画に対する逸脱ではなくて、この医療機関の内部での取り決めに対する逸脱だと解釈してよろしいでしょうか。これは事務局の方にお伺いします。

○事務局

 今、柴田先生からおっしゃっていただいたとおり、先進医療Aでは予定試験期間及び予定症例数というのは定めておりません。ただ、各医療機関で先進医療を実施していただく際に、院内のIRBを通していただくに当たって、予定の試験期間であるとか、症例数というのを定めておるとこちらとしては認識しておりますので、そちらのバイオレーションであったと認識しております。

○柴田構成員

 わかりました。ありがとうございます。

○事務局

 詳細な資料につきましては、ピンク色のファイルの24ページをごらんください。こちらは膀胱尿管逆流防止術についてです。硬膜外自家血注入療法につきましては、28ページに記載されております。

 こちらに記載されておりますとおり、院内IRB実施計画上の症例登録期限超過、並びに院内IRB実施計画上の症例数と記載されております。

 以上です。

○猿田座長

 よろしいでしょうか。

 これから先、こういう形で少ししっかり自主点検をやっていこうというところが一番。

 どうぞ、山口先生。

○山口構成員

 先−5−1の2ページの自主点検結果のところに「患者さんの自己負担額について一部免除を行った」とあるのですけれども、これはなぜ免除を行ったのか。その理由は何なのですか。

○事務局

 お答えさせていただきます。

 こちらにつきましては、7月の先進医療会議で机上配付資料として先生方に一度お配りさせていただいているのですが、患者さんの負担等を考慮してということで、大学側が公費で払ってしまったとのことです。

 先方の大学の医療機関によりますと、患者の自由診療に当たる支払い分を厚労科研費などで支払うため、本来、先進医療においても、研究費に相当する公費で患者さんの自由診療分を支払うことは問題ないと病院長が最終判断しましたとのことです。

 また、患者さん自身も適格基準を満たしており、前向きであったため、経済的な理由のみで本先進医療の手術を断念することは患者さんの負担が大きいと考えたため、今回、このようなことに至ったとの説明になっております。

○山口構成員

 ということは、病院長が認識して、これは公費から出してもよろしいということで出したという理解でよろしいですか。

○事務局

 先方の申請医療機関の書類によると、そのような記載となっております。

○山口構成員

 というのは、前にほかの大学で起きた事件などを見ると、保険収載されていないものをやるに当たって、なかなかできないので公費を使って勝手にやったとあります。そのときに事務官から私の一存でやりましたという回答がありましたがやはりそういうところからいろいろなことが抜けていく可能性もあります。今回は院長がきちんと認識していたということで、ある意味では院長の責任ということで理解してよろしいですか。

○事務局

 先方の医療機関の申請によりますと、病院長が最終判断しましたとの記載になっております。

○猿田座長

 よろしいですか。もしよろしければ、こういう形でこれからもやっていくということだけを御確認いただければと思います。

 どうもありがとうございました。今日のところはこの形で終わらせていただきます。

 ほかに特に御意見ございませんでしょうか。

 もしなければ、一応、今日のところはこれが公開の審議の最後ですが、次の予定を事務局のほうからお願いします。

 どうぞ。

○事務局

 申しわけございません。少し戻らせていただきますが、先ほど金額の誤りについて御指摘がございましたので、今、机上に1枚配付いたします。

 先進医療の新規届出技術の9月受理分について、今回、振り分けを2課題行いました。その金額について誤りがありましたので、訂正の紙をお配りさせていただくとともに、もう一度読み上げさせていただきます。

 受理番号54番「子宮頸癌患者を対象としたda Vinciサージカルシステム(DVSS)によるロボット支援広汎子宮全摘出術の有効性及び安全性に関する多施設共同非盲検単群臨床試験」、子宮頸がんを適応症としたものでございますが、保険給付されない費用が1207,000円、保険給付される費用が334,000円、保険外併用療養費分に係る一部負担金が144,000円となってございます。

 また、55番「初発時の初期治療後の再発または増悪膠芽腫に対する用量強化テモゾロミド療法」、初回治療後に再発または増悪した膠芽腫に対してのものでございます。こちらは保険給付されない費用が1,469万円(最大48コースとして計算)、1,4585,000円の薬剤費は無償提供し、残りは患者負担ということになっております。

 また、保険給付される費用が527,000円、保険外併用療養費分に係る一部負担金が226,000円ということで誤りがございました。大変申しわけございませんでした。

○猿田座長

 この訂正については、よろしいですね。

(首肯する委員あり)

○猿田座長

 ありがとうございました。

 それでは、事務局のほうから先の予定だけお願いできますか。

○事務局

 次回の開催につきましては、平成2711月5日を予定しております。

○猿田座長

11月5日ですね。

○事務局

 はい。11月5日となっております。

○猿田座長

 よろしいでしょうか。

 ほかに、この公開審議が終わるに当たって、委員の先生方、どなたか御意見はございますか。

 特になければ、それでは、一応、ここで公開審議のほうを終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○事務局

 公開審議案件につきましては、以上となりますので、報道関係者等の方は退室いただきますよう、よろしくお願いいたします。


議事概要(非公開審議)

○日時

平成27年10月1日(木)17:00〜18:01

 

○場所

中央合同庁舎第5号館 講堂(低層棟2階)

 

○出席者

【構成員等】

猿田座長 五十嵐座長代理 坂本構成員 柴田構成員

福田構成員 藤原構成員 宮坂構成員 山口構成員 山本構成員

【事務局】

医療課長 医療課企画官 医療技術評価推進室長 医療技術評価推進室長補佐 医療課長補佐

薬剤管理官 歯科医療管理官 

医政局研究開発振興課長 医政局先進医療専門官 

内閣府地域創生推進室参事官 他

【その他】

神奈川県、横浜市

 

○議題

1 国家戦略特区における保険外併用療養の特例の対象医療機関の選定について




○議事概要
17:00開会

 

・ 「国家戦略特区における保険外併用療養の特例」の対象医療機関の選定について、1119日及び4月22日開催の中医協総会で承認された要件を踏まえ、検討を行った。

 

○ 「国家戦略特区における保険外併用療養の特例」の対象医療機関の選定について、 10月1日に開催された先進医療会議において検討を行った。

 

○ 医療機関から提出された申請書を基に全構成員(当該医療機関に所属している構成員を除く。)が事前評価を実施した上で、先進医療会議に出席した神奈川県及び横浜市より、国家戦略特区における戦略性について意見を聴取し、判定に係る議論を進めた。以下の1医療機関からの申請に対し、「適」と判定した。

 

公立大学法人 横浜市立大学附属病院  評点:23.1

(項目1:9点、項目2:6.8 点、項目3:7.3 点)

 

○ なお、神奈川県及び横浜市からの意見聴取において、先進医療会議構成員から以下のような発言があった。

l  全体として良い取組が進められており、評価したい。これらの取組は病院としても財政的な負担が見込まれるものであるが、行政が財政的支援を行っていただくことは良いのではないか。継続していただきたい。

l  人材について、短期間で揃えてきているが、今後、拡充することが望まれる職種もある。確保に係る取組を継続するとの意思があることから、引き続き注視していきたい。

l  医療機関のネットワークを構築していくとのことであるが、「今後、県内他大学との連携を発展させていく。」との追加発言もあったことから、有効に機能させていくために、行政側が積極的に調整役として参画することや当該医療機関が県内の医療機関をとりまとめるリーダーとして、役割を発揮することが必要と考える。

また、これらを実現させるためには、質の高い臨床研究計画の立案能力、研究倫理審査能力、及び十分な研究支援体制が必要であるが、最近始められた研究計画の質の向上の取組が院内に定着し、優秀な人材がその能力を発揮できるようにするなど、院内の環境整備がより一層進められていくよう、これらの進み具合について、引き続き注視していきたい。

l  過去に歴史的な医療事故が発生したこともあったが、当該医療機関内の環境整備や意識改革といった取組が進んできていると言える。先進医療を含む臨床研究を適切に進めていくためにも、以前のような状況に戻らないよう、先進医療会議としては、先進医療技術の申請も踏まえつつ、取組がきちんと機能するか注視していきたい。

 

○ これら、神奈川県及び横浜市からの意見聴取の際の先進医療会議構成員からの発言の内容について、当該医療機関に伝達することとした。

 

以上


(了)

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