ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会) > 第15回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成27年度第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録(2015年9月17日)




2015年9月17日 第15回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成27年度第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録

健康局結核感染症課

○日時

平成27年9月17日(木)17:00〜19:00


○場所

新橋8階E会議室


○議事

○事務局 それでは、定刻になりましたので、ただいまより「第15回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」及び「平成27年度第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」の合同会議を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中御出席いただき、ありがとうございます。

 始めに、本日の審議より副反応検討部会委員として、新たに3名の先生方に加わっていただくこととなりましたので、御紹介させていただきます。

 プール学院大学短期大学部教授、永井利三郎委員でございます。

 山梨大学大学院総合研究部医学域基礎医学系社会医学講座教授、山縣然太朗委員でございます。

 また、本日は欠席されておりますが、国立感染症研究所感染病理部長、長谷川秀樹委員にも審議に参加いただきます。

 以上、欠席の方を含め9名の方が副反応検討部会委員となります。

 続いて、委員の出欠状況について御報告します。先ほど申し上げましたとおり、副反応検討部会の長谷川委員から御欠席の連絡を受けております。また、安全対策調査会の大野委員、柿崎委員よりおくれて到着する旨、御連絡を受けております。

 現在、副反応検討部会委員9名のうち8名、安全対策調査会委員については5名のうち3名の委員に御出席をいただいておりますので、厚生科学審議会並びに薬事・食品衛生審議会の規定により、本日の会議は成立したことを御報告します。

 申しわけございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

(報道関係者退室)

○事務局 本日の審議の前に、傍聴に関しまして留意事項を申し上げます。開催案内の「傍聴への留意事項」を必ず守っていただきますようお願いいたします。

 留意事項に反した場合は退場していただきます。

 また、今回、座長及び事務局職員の指示に従わなかった方や会議中に退場となった方については、次回以降の当会議の傍聴は認められませんので御留意願います。

 本日の座長につきましては、桃井副反応検討部会長にお願いしたいと思います。

 それでは、ここからの進行をよろしくお願いいたします。

○桃井副反応検討部会長 それでは最初に、事務局から審議参加に関する遵守事項につきまして、御報告をお願いいたします。

○事務局 審議参加について御報告いたします。

 本日御出席された委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受け取り状況について、これまでと同様に申告いただきました。

 本日の議題において調査審議される品目は子宮頸がん予防ワクチンであり、その製造販売業者は、グラクソ・スミスクライン株式会社及びMSD株式会社であり、事前に各委員に申告をいただいております。各委員からの申告内容については机上に配付しておりますので、御確認いただければと思います。

 本日の出席委員の寄附金等の受け取り状況から、柿崎委員が、MSD株式会社から50万円を超えて500万円以下の受け取りがあるため、本日の議題について意見を述べることはできますが、議決に参加いただけませんことを御報告いたします。

 また、前回3月12日の合同会議にて御報告しました関連企業からの寄附金・契約金などの受け取り状況につきまして訂正がございましたので、御報告いたします。

 副反応検討部会の岡部委員から、平成25年5月16日、6月14日、9月12日、1028日、1225日、平成26年1月20日、2月26日、5月19日、7月4日、1219日、平成27年3月12日の際に、グラクソ・スミスクライン株式会社より講演料及び原稿執筆料として50万円以下の受け取りがあった旨の申告がありましたが、正しくは講演料のみとして50万円以下の受け取りである旨の訂正の申告がございました。受け取りの内訳のみの修正でございますので、審議参加規程に照らしまして議決に影響はないことを確認いたしましたので、あわせて御報告いたします。

 また、安全対策調査会の遠藤委員から、平成26年5月19日、1029日、1219日、平成27年1月20日、3月12日の際に、武田薬品株式会社より平成26年度に講演料として50万円以下の受け取りがあった旨の申告がありましたが、正しくは平成25年度に講演料として50万円以下の受け取りがあった旨の訂正の申告がございました。こちらは受け取り年度のみの修正でございますので、こちらも審議参加規程に照らしまして議決に影響がないことを確認いたしましたので、あわせて御報告いたします。

 引き続き各委員におかれましては、講演料等の受け取りについて通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。

 以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。以上で、誤りはないでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、次に、事務局から配付資料の御確認をお願いします。

○事務局 配付資料としましては、議事次第、配付資料一覧、委員名簿、資料1〜6、そして、参考資料1〜3をお配りしております。配付資料一覧をごらんいただき、不足の資料等がございましたら、事務局にお申し出ください。

○桃井副反応検討部会長 資料は御確認いただいたでしょうか。

 それでは、議題1「子宮頸がん予防ワクチンの安全性について」の議論に入ります。

 まず、事務局から資料1〜3までの御説明をお願いいたします。なお、事前に委員の方には資料を十分に見ていただいていることを申し添えます。よろしくお願いします。

○事務局 それでは、事務局より資料の御説明をさせていただきます。

 資料1〜3につきましては、これまでの合同会議においても御報告をさせていただいている資料となります。前回は昨年7月4日に開催された合同会議におきまして、昨年3月末までに報告された副反応の状況について御報告しておりますので、これに引き続きまして本日は、昨年4月1日から本年6月30日までに報告されました各ワクチンの副反応の状況について御報告をさせていただきます。

 まず、資料1「子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス)の副反応報告状況について」でございます。

 1ページの見出しの下に記載しておりますとおり、グラクソ・スミスクライン社から製造販売されているサーバリックスについて、昨年4月1日から本年6月30日までに報告された副反応報告を合計して集計したものが、真ん中に掲げております表でございます。

 接種可能延べ人数の欄は、通常は納入数量から概算して記載しておりますが、返品数量が上回っており、合計するとマイナスとなるため空欄とさせていただいております。

 その右側にまいりまして製造販売業者からの副反応報告数が75件、医療機関からの報告数は非重篤のものも含めまして182件、そのうち重篤なものは146件となっております。なお、これらの報告数は、製造販売業者と医療機関報告の両方から報告された場合には、医療機関報告を優先しまして、右側の医療機関からの報告数として計上させていただいております。

 また、これらのうち昨年4月から本年6月の対象期間内に接種が行われた症例の数をそれぞれ括弧書きで記載させていただいておりまして、企業報告が1件、医療機関報告が3件、そのうち重篤症例が1件と少なくなっており、過去の接種群の報告が大部分を占めております。

 その下にございます表は、対象期間中に報告された重篤症例について、転帰の情報の内訳をまとめた表となっております。今回の対象期間では、医療機関報告として後遺症症例が4例、死亡症例が1例報告されております。

 2ページ目からは、副反応報告の個別症例の情報を接種日順にリストとしてまとめたものを掲載しております。

 2〜8ページが製造販売業者からの報告、9ページからが医療機関からの重篤症例報告、19ページからは医療機関報告のうち非重篤症例の症例ごとの情報となっております。

 ほかのワクチンと同様に、左から患者の年齢、性別、接種日等を記載しておりますが、今回のリストでは一番右側に「初回受付が201412月以降の症例」という列を設けております。これは後ほど別の資料で御説明させていただきます追跡調査につきまして、昨年11月末までに報告された症例を対象として調査を行っておりますが、その集計対象期間以降も副反応報告が寄せられておりますので、その追跡調査結果に含まれているか否かを区別するために記載しているものです。

 この欄に○がついている症例は、昨年12月から本年6月の間に報告された症例となりまして、追跡調査の対象期間を過ぎてから報告された症例ということになります。ただし、これまでのほかのワクチンの場合と同様でございますが、例えば7ページでございますが、201412月以降の報告で○がついている症例が続いております。特に文献から得られた情報をもとに報告された場合など詳細情報が得られず、既に報告された追跡調査の対象となった症例との突合が困難なものもございまして、その結果、これまでに報告された症例と同一の症例が、この○がついている症例の中にも含まれている場合がございますので、御留意をお願いいたします。

 続きまして、22ページを御覧下さい。こちらは接種後の迷走神経反射が疑われる副反応症例でのアナフィラキシーの可能性について検討した資料でございます。今回の報告のうち、迷走神経反射が疑われる症例は48件ございましたが、そのうちブライトン分類3以上としてアナフィラキシーが疑われる症例はございませんでした。

 続きまして、23ページを御覧下さい。こちらにつきましては、アナフィラキシーが疑われる副反応症例につきまして、過去の報告分も含めて症例数をまとめた表でございます。今回の報告ではアナフィラキシーが疑われる症例は3例あり、そのうち専門家の評価によりアナフィラキシーのブライトン分類評価が3以上とされた症例はございませんでした。

 次の2425ページには、その3例の症例の概要と、表の右側には評価結果をそれぞれ記載しております。

 また、今回の対象期間に報告された疑い症例は以上の3例のみとなりますが、26ページには、以前の合同会議においてアナフィラキシー症例として報告したものですが、今回の対象期間中に追加情報が得られたため、改めて評価を行った症例1例について掲載しております。表の右側に記載しておりますとおり、今回の追加情報を踏まえて行った評価結果でも、ブライトン分類3以上とは評価されておりません。

 さらに27ページからは、以前の合同会議で既に報告された症例ではございますが、その際にはアナフィラキシー症例とは報告されていなかったものの、今回の対象期間中に追加報告によってアナフィラキシー反応の疑いがあることが判明したため、改めて評価を行った5例の症例を掲載しております。

 こちらについても、今回の追加情報を踏まえ評価した結果、ブライトン分類3以上のアナフィラキシーと評価された症例はございませんでした。

 また、28ページのナンバー4の症例につきましては、経過欄の記載が長く表に入り切らないため、別紙として29ページから記載しております。

 続きまして36ページには、ギランバレーまたはADEMの可能性がある症例のまとめを記載しております。今回の報告対象期間において、ギランバレーまたはADEMとして報告された症例が、医療機関からの報告で2例、製造販売業者からの報告で1例の計3例あり、そのうち専門家の評価の結果、ギランバレーまたはADEMとして否定できないとされた症例はございませんでした。

 それらの症例の概要を示したものが37ページの一覧となります。

 また、おめくりいただきまして38ページには、先ほどのアナフィラキシー症例と同様に、過去の合同会議において一度ギランバレーまたはADEMとして報告された症例について、今回追加情報が得られましたので、改めて評価を行った3例を記載しております。経過欄のアンダーラインの部分が今回追加された情報となっております。このうちナンバー2とナンバー3の症例につきましては、専門家評価の結果、ギランバレー症候群の可能性は否定できないと評価をいただいております。

 さらに、40ページには、過去の合同会議でギランバレーまたはADEMとして報告されていなかったものの、今回の追加報告によりその可能性がある症例であることが判明したもので、計4例ございます。いずれも専門家評価の結果、ギランバレーまたはADEMとは判断できないと評価されております。なお、ナンバー2とナンバー4の症例は経過欄の記載が長く表に入り切らないため、それぞれ41ページ、46ページから別紙として経過情報を記載しております。

 続きまして、54ページを御覧下さい。こちらは後遺症症例についてまとめた資料となっております。対象期間中に報告された後遺症症例は5455ページの計3例であり、それぞれ一番右側の欄に3人の専門家の評価結果を記載しております。また、こちらの後遺症症例についても、先ほどのアナフィラキシーやADEM、ギランバレーと同様に、追加情報が得られた症例も記載しておりまして、そちらが56ページと57ページになっております。56ページは、過去の合同部会でも後遺症症例として報告を行っておりましたが、アンダーライン部分の追加情報が得られましたので改めて評価をいただいたもの、こちらが1例。57ページは、過去の部会では後遺症症例としては報告されていなかったものの、今回の追加報告で転帰が後遺症症例であることが判明したもの、こちらは2例となっております。

 続きまして、58ページにまいりまして、死亡報告に関する資料でございます。こちらの症例は、本年1月20日に開催されました合同会議において、速報として一度御報告をさせていただいておりますが、今回、専門家の評価結果も含めて改めて御報告するものでございます。

 筋萎縮性側索硬化症遺伝子キャリアの10代の患者で、3回目の接種から約1年後に呼吸不全により死亡した症例です。より詳細な経過等の情報につきましては、59ページ以降に別紙としておつけしております。専門家の評価の結果、臨床経過及び病理所見からも筋萎縮性側索硬化症が発症・進行し、死亡したと考えられ、ワクチン接種との因果関係があるとは考えにくいとの評価をいただいております。

 最後に、63ページからは、平成25年4月以降に報告された副反応報告を種類別に件数をまとめたものを掲載しておりますので、参考としてごらんいただければと思います。

 続きまして、資料2の御説明をさせていただきます。「子宮頸がん予防ワクチン(ガーダシル)の副反応報告状況について」を御覧下さい。

 資料1と同様に、MSD社から製造販売されておりますガーダシルについて、昨年4月1日から本年6月30日までに報告された副反応報告を合計して集計しております。集計対象期間の接種可能延べ人数は約2万回、製造販売業者からの副反応報告数が13件、発生頻度は0.06%。医療機関からの報告数は、非重篤のものも含めまして76件、発生頻度は0.4%、そのうち重篤なものは60件、発生頻度は0.3%となっております。

 また、これらのうち昨年4月から本年6月の対象期間内に接種が行われた症例の数を括弧書きで記載しておりますが、医療機関報告が5件、そのうちの重篤症例が1件と少なくなっており、過去の接種分の報告が大きな部分を示しております。

 その下の重篤症例の転帰の内訳でございますが、今回の対象期間では医療機関報告の中で後遺症症例が3例報告されております。

 2ページからは、先ほどと同様に副反応の個別症例の情報を接種日順にリストとしてまとめております。2ページからが製造販売業者からの報告、4ページからが医療機関からの重篤症例報告、9ページからが医療機関からの非重篤症例報告の情報となっております。

 続きまして、11ページを御覧下さい。こちらは接種後の迷走神経反射が疑われる副反応症例でのアナフィラキシーの可能性について検討した資料でございます。今回の報告のうち、迷走神経反射が疑われる症例は58件ございましたが、そのうちブライトン分類3以上としてアナフィラキシーが疑われる症例はございませんでした。

 続いて、12ページを御覧下さい。こちらはアナフィラキシーが疑われる副反応症例について、過去の報告分も含めて症例数をまとめた表でございます。今回の報告ではアナフィラキシーが疑われる症例は1例ありましたが、専門家の評価によりブライトン分類評価が3以上とされた症例はございませんでした。

13ページには、当該症例の概要と評価結果を記載しております。

 続いて、14ページには、ギランバレーまたはADEMの可能性がある症例のまとめを記載しております。今回の報告対象期間において、ギランバレーまたはADEMとして報告された症例が医療機関から3例報告され、そのうち専門家評価の結果、ADEMとして否定できないとれさた症例が1例ございました。

 それらの症例の概要を15ページから記載してございます。このうち15ページのナンバー1の症例につきまして、専門家評価の結果、ADEMの可能性は否定できないと評価をいただいております。

 また、18ページからは、過去の合同会議でギランバレーまたはADEMとして報告されていなかったものの、今回の対象期間中の追加報告によってギランバレーまたはADEMの症例であることが判明した症例、計3例を掲載しております。いずれも専門家評価の結果、ギランバレーまたはADEMとは判断できないと評価いただいております。なお、このうち18ページのナンバー1と19ページのナンバー2の症例につきましては、経過欄の記載が長いため、それぞれ21ページと26ページに別紙として経過情報を掲載しております。

 続きまして、38ページを御覧いただければと思います。こちらは新規に報告された後遺症症例をまとめた資料となっております。対象期間中に報告された後遺症症例は3839ページの計2例。それぞれ一番右側の欄に3人の専門家の御意見を記載しております。

 ナンバー2の症例につきましては、経過情報を別紙として40ページから記載しております。

48ページには、過去の報告症例のうち、今回の追加情報によって後遺症症例であることが判明した症例1例を掲載しております。こちらは、先ほどのADEM疑いの症例と同一の症例となりますので、経過欄の別紙は省略させていただいております。

 最後に、49ページから平成25年4月以降に報告された副反応報告を種類別に件数をまとめたものを掲載しております。

 続きまして、資料3を御覧いただければと思います。「子宮頸がん予防ワクチン接種後の失神関連副反応について」、こちらも従来と同様に資料を更新しております。

 2ページ目、サーバリックスの失神に関する資料でございます。

 「1.国内の発現状況」でございますが、サーバリックスの発売開始から本年6月末までの報告は、失神に関連する副反応が879例、発生率が10万接種当たり12.56例。このうち意識消失のあった症例は621例で、10万接種当たり8.87例でございました。

 3ページは意識消失までの時間を表したもので、上の棒グラフは接種後30分までに発現した症例を、下の表は接種後30分以降に発症した症例をまとめたもので、多くは30分以内に発現するものとなっております。

 次のページは、意識消失のあった症例の期間ごとの発現の傾向を示しておりまして、表の下のほうでございますが、今回の集計対象期間の平成26年4月から本年6月までの失神症例については計4例でございました。

 5ページからは、同様にガーダシルの資料を掲載しております。「1.国内の発現状況」でございますが、ガーダシルの3月末までの報告では、失神に関連する副反応が372例ございまして、発生率は10万接種当たり19.4例。このうち意識消失のあった症例は255例で、10万接種当たり13.3例でございました。

 6ページは、サーバリックスと同様に、それぞれ意識消失までの時間を示したグラフと表となっております。

 7ページは、意識消失のあった症例の期間ごとの発現の傾向を示した表で、昨年4月から本年6月までの失神症例につきましては計3例でございました。

 駆け足となり恐縮でございます。資料1〜資料3までの説明は以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。

 ただいまの資料1〜3までの内容につきまして、御質問・御意見お願いいたします。いかがでしょうか。報告数、後遺症、死亡例1例という内容です。この結果をどう評価すべきかについて御意見をちょうだいしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 1つ私から質問、あるいは要望を、事務局に申し上げます。後遺症数がそれぞれ4例、3例とあります。内容を見ますと、例えば、けいれん発作が後遺症と書いてあったり、失神寸前の状態が後遺症と書いてあったり、クローン病と診断された、その診断が正しいかどうかはわかりませんが、下痢が後遺症と書いてあったり、医学的にはとても後遺症とは考えられないような状態が後遺症と記載されています。統計上、詳細なデータは抜きにして後遺症例の数だけが表に出てきますので、何をもって後遺症とするかは報告された先生の報告とおりに書かれているのだと思いますが、今、申し上げたように、あまりに医学的におかしいものはそのまま後遺症とされずに検討すべきではないかと思いますが、事務局はいかがでしょうか。

○事務局 御指摘ありがとうございます。確かに、詳しいところを見ると、その判断について記載をどうするのかというのは御指摘のとおりだと思います。ただ、これまでも報告医の報告を持ってきておりましたので、注釈か何かをつけるような形など、工夫させていただければと思います。報告医の意見というのがありますので、そこは記載した上で、どのような情報提供ができるのかを検討させていただければと思います。

○桃井副反応検討部会長 よろしくお願いします。後遺症4例、3例というのだけがまとめとして出てきますと、下痢の後遺症って何なのだろうとなりますので、ぜひ、その辺の工夫をよろしくお願いしたいと思います。

 ほかに何かございますか。山縣委員どうぞ。

○山縣委員 企業提出資料の資料3でございますが、私は初めてですのでこれを事前に見せていただいて、2社とも国内発現の状況と海外の発現状況がかなり頻度が違っているということに関しては、既に理由がわかっているのか、それともまだで、人種差だとかレポーティングバイアスのようなものがあるのかに関しては、今どういうことになっているのかを教えていただけますでしょうか。

○事務局 事務局よりお答えさせていただきます。様々な要因が考えられますが、1つは、各国の副反応報告制度が異なる中での集計の結果となっておりますので、この数値だけをもって実際の発生率がこの程度異なるという結論までは至らないものと考えております。

○桃井副反応検討部会長 よろしいでしょうか。

 多屋委員どうぞ。

○多屋委員 血管迷走神経反射による失神については、予防接種法に基づく報告義務を課して報告をお願いしていますので、海外の報告基準はわかりませんけれども、比較的そういう症例がしっかり届けられているのかなと思います。

 もう一つ、この部会でも議論されましたが、失神を起こして倒れて外傷等に至らないようにということで随分議論をされたので、二次的な外傷に至る例については、頻度がかなり少なくなっているのではないかと感じております。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。ほかに御意見等おありになりますか。

 これも私から、データの記録の仕方についての要望なのですが、今まで見逃していたのかもしれませんが、今回特に、例えば「精神的機能障害」という医学的に何を指しているかわからないような用語が繰り返し使われています。あるいは概念がよくわからない、広く標準的に余り使われない「ワクチン接種後症候群」とかそういう用語が出てまいります。これらの用語が何を意味しているのか不明です。医学的に正しい用語で表現できないものであれば、報告者に確認していただいて症状で記載するとか、そのようにしていただいたほうが、ここはあくまで医学的な評価をする場ですので、より正確な評価ができると思います。一つ一つの対応は大変だと思いますが、できる範囲で工夫をお願いしたいと思います。

○事務局 御意見ありがとうございます。こちらにつきましても、今後、資料の工夫を検討させていただきたいと思います。

○桃井副反応検討部会長 ほかに御意見等あおりになりますか。

 それでは、今回のこのデータに関しての評価について御意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。アラームのある評価、データがあるかどうかにつきまして御意見を賜りたいと思います。

 先ほど御説明がありましたように、直近の短い期間内での集積は、その期間外からの集積がほとんどであるということですので頻度は参考にならず、また、累積頻度に関しましても、さまざまな情報が入っていまして、先生方御覧になられていますように、接種3年後の失神とか、接種3年後の健忘症とか、接種2年後の意識消失とか、接種1年後のこれは内容はよくわかりませんが精神的機能障害とか、あるいは接種日・発症日が不明な何十例かというものが含まれていますので、これらの頻度を議論するというよりも、今まで議論されてきた特異的な疾患に関する集積性があるかどうか。それから、今まで議論されてきた疼痛を中心とした特定の症状群に対して異なる病像等が出てきているかどうか、そんなところから御意見をちょうだいしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 多屋委員どうぞ。

○多屋委員 これまで報告されました症状を拝見いたしましたが、症状の特徴ですとか、そういうことに大きく変わった特徴があるということは今回認められなかったと思います。また、こういう疼痛を中心とする症状がこの部会でも取り上げられました結果、予防接種後副反応報告書の報告義務の1つとして、この疾患が取り上げられたということもありますので、これまでの結果を全て総合的に判断すると、この期間だけではなくて発売されて以降、この部会で取り上げていただいた期間全体で検討したほうがよいように思います。ですので、特別に集積が起こっているという形ではないのではないかと、症状も特に変わっているということは余り感じられなかったというのが、今回の結果を、拝見させていただきました感想です。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。ほかに御意見あおりになりますか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 私も今、多屋委員がおっしゃったこととほとんど同じ意見です。特に、この期間にこれまで見られなかったものが集積しているとは考えられないと思います。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。ほかに御意見あおりでしょうか。そのような評価でよろしいでしょうか。

 ギランバレー症候群、ADEMについても集積性はなく、アナフィラキシーに関しても、頻度に関してより高くなったというデータではないと評価されました。

 それでは、今御意見をいただいたところで、資料1〜3の資料のデータに関しましては、直近の短い期間の症例に関しましては、先ほど御意見をいただいたとおり、その期間外のものが集積していることから、全体の集積性と頻度等に関して議論することが望ましいという御意見をいただきました。短期間での件数等々の議論は、科学的には適切ではないという理解だと思います。

 そして、特定の疾患に関しては、先ほども申し上げましたように、ギランバレー症候群、ADEMに関しては、ガーダシル接種例でADEMの可能性が否定できない例が1例あったということで、特に集積性が高くなっているわけではないということです。

 後遺症例の報告は、サーバリックス、ガーダシルでございましたが、先ほど申し上げましたように、医学的に後遺症とするに疑問な症例も混じっているように思いますので、今後その出し方に事務局で工夫をしていただくとお答えいただきました。

 次に、死亡例に関して御意見をちょうだいしたいと思います。1例ございました。前回、剖検所見の出ていない段階で議論をいたしましたが、今回、剖検所見が出ております。改めて御意見をちょうだいしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 資料にございますように、前回は若年発症、急性進行という遺伝子変異に典型的な経過であるというところまで議論をいたしました。今回は病理が明確に出ていまして、担当医師のコメントなどもそこに明記されているとおりです。典型的な筋萎縮性側索硬化症の病理所見であるという病理の記載がございます。その意味で、ワクチン接種との因果関係は考えにくいという意見が述べられておりますが、それでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。

 多屋委員どうぞ。

○多屋委員 1つ、先ほど桃井先生がお話しされたところと若干重なるところもあるのですけれども、予防接種後副反応報告書(医療機関報告)ですが、ワクチンによっては、ある一定期間にある症状があった場合は報告義務がある症状と、「その他の反応」の2つに分かれています。「その他の反応」というのは、医師がワクチン接種との関連があったことが疑われる場合に報告をお願いされていると思うのですけれども、以前もお話ししたかもしれませんが、やはり副反応報告書のまとめの表の中に、インフルエンザですとか、マイコプラズマ肺炎といったような症状がどうしてもまぎれていますので、有害事象ベースとしてワクチンとの因果関係にかかわらず報告をしていただきたいという疾患名(法に基づく報告義務がある症状)と、「その他の反応」は少し分けて考えていただけるように、医療機関の先生にももう少し情報をお伝えできたほうがいいのではないだろうかと感じました。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。大変重要な御意見をいただきました。報告する医療機関にも、きちんとそういう情報をお伝えすることは極めて重要であろうと思います。医学的に質の高い情報を集めるという意味でも大変重要だと思います。ありがとうございます。

 ほかに御意見はよろしいでしょうか。それでは、議論1に関しましては、これでよろしいでしょうか。

 それでは、引き続きまして、資料4〜6までの御説明を事務局からお願いいたします。

○井上結核感染症課長 事務局、結核感染症課長です。

 まずは、資料4、資料5について事務局より御説明し、引き続いて資料6につきましては、4名の委員の方々の連名意見ですので、事務局からの御説明というよりも、よろしければ委員の先生方からの御説明とさせていただければと思いますが、部会長、それでよろしいでしょうか。

○桃井副反応検討部会長 はい、よろしくお願いいたします。

○井上結核感染症課長 では、事務局より資料4−1、資料4−2、資料4−3、資料5までの御説明をいたします。

 まず、資料4−1は、副反応疑いの追跡調査を昨年秋より行ってまいりました。その結果について、とりまとめて御報告するものでございます。あらかじめ委員の皆様方には目を通していただいている資料の中で、特に要約を資料4−1の1枚目の7点のポイントにまとめましたので、この7点のポイントを中心に副反応疑い追跡調査結果を御説明いたします。

 子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)は2製品ございます。我が国において販売開始から平成2611月まで接種した方が、累計約338万人でございます。この338万人の中で、医療現場あるいは製造販売業者から副反応疑いの報告を受けたものが累計2,584名でございます。これは、同一患者さんで複数の報告が複数の医師からあったものについては、全部重複を排除して総数が2,584名という形でございました。この2,584名副反応疑い報告を受けたもの全てに関しまして、実際にいつ接種をし、いつ発症し、どのような症状があり、医学的には「転帰」という言葉を使いますが、状況がよくなったのか、よくなっていないのかということ一例一例調査をいたしました。

 調査した結果、2,584名副反応疑い報告があった中で、発症日、転帰、最終的によくなったかどうかといったことが確認できたのが1,739名でした。この確認できた1,739名のうち、最終的な転帰、患者さんのその後の病状の経過の結果、回復したあるいは軽快し、通院が不要になり、日常生活に戻れたという方がおおむね9割でございます。逆に、未回復で相当程度の症状が残っておられる方というのが、実数で186名私どもの調査の結果、確認をしております。

 3点目でございますが、累計2,584名の中で発症日・転帰が確認できたのが1,739名。この方々が、接種をした日から発症までどれくらいの期間があるかを一例一例確認した結果、1週間以内に回復したという方が、おおむね4分の3という結果でございました。

 4点目でございますが、逆に1週間以内に回復しなかった、症状が長期に続いた、より深刻な問題が示唆される方々の中で、接種日から発症日までどれくらいの時間がかかっているかを調査いたしました。その調査のデータの結果では、おおむね半分ぐらいの方は接種をした当日ないし翌日にすぐ発症しております。接種から1カ月以内に症状が出ているという方が、おおむね8割という結果でございました。

 5点目でございますが、実際に症状が相当程度残っていると私ども調査の結果確認した186名、具体的にどういう症状が出ているか。もちろん複数の症状が出ている人は、複数の症状をカウントしたわけでございますが、複数回答で回答すると、多いものとしては特に頭痛、倦怠感、関節痛といったものが目立った症状でございました。

 6点目ですけれども、相当程度の症状が未回復として残っている186名は、実際には複数の症状が残っておられる方が相当数おられます。どれくらいの症状が残っているかということも調査した結果が6点目のポイントでございます。5症状以上数多くの症状が残っておられるという方も一定数おられることは確認いたしました。

 7点目、実際に症状が残って未回復だと確認できた186名でございますが、生活状況としては入院を要した期間があるという方が、そのうちの87名。日常生活に介助を要した期間があるという方が63名。通勤・通学に支障を生じたという方が135名、調査の結果確認できております。

 以上、副反応疑い報告を受けた2,584名、接種日、発症日、転帰等に関しまして調査した結果の概要をまとめました。引き続くスライドは、それらをより詳しく表及びグラフにて表したものでございます。

 以上、資料4−1の御説明でございました。

 資料4−2は、実際に調査結果は資料4−1で示しましたが、こうしてお示しいたしました調査を実際にどのようにしたのかという調査方法に関する説明でございます。ワクチン接種後に副反応の疑いがあると報告を受けものについて、症状の内容、程度、治療について、これまで以上に情報を得るために調査を行いました。

 まず、1点目といたしましては、調査対象としては原則として2,584例、報告を受けた全ての副反応疑い報告を対象にしております。ただし、例外として除いたものとしては、既にワクチン等の因果関係がないという判断が出ている死亡症例3例及び短期間で回復しましたと報告されているものは対象から外しております。

 調査方法としては、実際に診療した医師が、接種した医師である場合もございますし、接種した医師とは違う医師の場合もございますが、副反応疑いがある患者さんを診断した医師が調査票に記入するという調査方法をとりました。

 3点目ですが、実際には調査の過程でさまざまな個別のケースがございました。例えば、複数の医師にかかっていて、ある医師から別の医師へ移っているという例は、医師Aから医師B、医師Bから医師Cと追える限り追っていく形をとりました。場合によっては患者さんが転居している場合もございました。こうした通常、連絡がつきにくい場合には、市町村から接種を受けた方々に連絡していただき、実際に今どの医療機関にかかっているのかを確認し、かかっている医療機関の主治医に私どもが症状等をお伺いする調査を実施する。患者さんが転院している場合には転院先の病院を、あるいは転居している場合には転居先の受診医療機関を可能な限り把握し、そこに調査票を送るという作業を、市町村の協力を得てしてきたという形でございます。

 以上、資料4−2は、調査方法を具体的にどのようにしたかに関する御説明でございます。

 引き続いて、資料4−3です。HPVワクチンに関して、今回新たに慢性の疼痛あるいは多様な神経症状といったものが一定数あるのではないかという問題点が提示されたことに伴い、副反応報告のあり方も行政としてそれに応じた対応をとりましたという御報告でございます。

 改正前の副反応疑い報告の書式というのが「(改正前)」と書いてあるところでございます。具体的には、一般的にワクチン接種後一定の期間以内に、低いリスクではございますが一定の割合で発生することが知られている既知の疾患が幾つかございます。ここに書いてあるアナフィラキシーショック、急性散在性脳脊髄炎等々、こうしたものは一定の割合でワクチン接種後に起こることが医学的には知られており、仮にそうしたものが一定の期間内に起これば、これは必ず報告してくださいという定型的な書式に加えて、その他こうした既知の疾患ではないけれども、診察した医師がワクチンとの関連性を疑う場合、そうした副反応を疑う症状があった場合には、いかなる症状であろうとも報告してくださいと。特にワクチン接種後、症状が出るまでの期間は定めませんというのが、これまでの一般的な書式でございました。

 この通常の書式では、今回のような慢性疼痛、多様な神経症状というのは、一番下の赤枠に当てはまるという形で医師に報告を求めるわけでございます。ただ、今回こうした慢性疼痛、多様な神経症状が一定数出ているのではないかという問題提起を受けまして、副反応報告の書式といたしましても、「(改正後)」に書いてございますように、ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種にあっては、接種後に広範な疼痛、運動障害を中心とする多様な症状が発生する場合も報告対象に含むと。一般論として何か起こればというのではなくて、それに加えて特にヒトパピローマウイルスの場合には、広範な疼痛、運動障害を中心とする多様な症状を明記して、書式を改め、こうした症状については特に副反応報告していただくようにという形で臨床現場には注意喚起している次第でございます。

 引き続いて資料5に移ります。この部会におきまして、前回HPVワクチンに関して議論をいたしました昨年7月以降におきまして、行政側がとりました対応に関する御報告が資料5でございます。

 その後にとりました行政上の対応といたしましては、HPVワクチン接種に係る診療・相談体制の整備を行いました。これは実際に副反応疑い症例で、さまざまな症状が出ている患者さんからの意見といたしましては、身近で自分たちが抱えている症状に関して、適切に受け止めてくれる医療機関がなかなかないという訴えを私ども行政側では受けていた形でございます。そうした訴えに対応いたしまして、少なくとも各都道府県レベルで1カ所は、こうしたHPVワクチン接種後に起こるさまざまな症状に関しまして、しかるべき相談体制・診療体制を整える医療機関というものを各都道府県庁と相談の上で設置した形でございます。現時点では資料5の下のスライドにお示しいたしましたように、47都道府県全てにおいて少なくとも1つ、合計で70の医療機関が協力医療機関という形で指定され、そうした協力医療機関が資料5の上のポンチ絵にありますような形で、さらに、その上位の専門医療機関や地域のかかりつけの医療機関と連携する形で、患者さんの診療連携体制を構築する。現在このような地域で支える診療体制の構築に努めている次第でございます。

 以上、事務局より資料4−1、資料4−2、資料4−3、資料5の御説明でございました。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。

 この資料以外にお手元に参考資料といたしまして、参考資料1、平成26年1月20日の本合同会議の資料での結論に関する論点整理ペーパーの資料がございます。

 それから、参考資料2、昨年1210日の日本医師会、日本医学会主催シンポジウムのそれぞれの御発表資料がございます。

 参考資料3としては、日本医師会を中心に、特にプライマリーケア医にもこれらの診療が適切にできるようにという意図のもとで作成されました「HPVワクチン接種後に生じた症状に対する診療の手引き」がございます。既に見ていただいているとおりでございます。

 したがいまして、資料4の追跡調査結果、資料5に関するデータをもとに、平成26年1月以降シンポジウムが開催されているわけですが、それらプラス本日の追跡調査の結果を考慮いたしまして、皆さんから平成26年1月の本合同会議の議論に反する新たな知見が出たかどうか等について御意見をいただきたいと思います。

 また、本合同会議は3名の新しい委員の方もいらっしゃいますので、これまで新任の委員の方々には部会の資料全部、膨大な議事録全て、そして、患者さんの多数の診療録全てを見ていただいております。これまでの部会の議論等々につきまして、あるいは今示されました資料につきまして、御意見あるいは御質問等あわせてちょうだいできれば大変ありがたいと思います。よろしく御議論をお願いいたします。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 今回、長期にわたって追跡調査をしていただきまして、これは非常に大変なことだったと思いますが、これまでデータとして出ておらなかったところをお示しいただいたということとで、非常にいいことではないかと感じております。

 今回このデータを見ましても、もともと発症の仕方、発症の期日もかなり人によって違っていたこともありますし、もう一つ大変特徴的に表れているのは、経過を追っていても人によってかなり多様な、症状が回復せずに残っているという状況が見られると思います。これを1つの病因で解釈しようとしても難しいなというのが、ここに表れたデータだと私は思っています。これまでいろいろな議論をしてきたところに加え、さらにこのデータが解釈の仕方に非常に多様性を示しているなと理解しております。

 これらの多様なものが、もちろんワクチンの接種という行為によって発生したと考えることはいいだろうと思いますけれども、そのメカニズムというか、この病態が一体どうであるかというのはまだ不明な部分が残っているというか、むしろ解決されていないということがあると思います。一つの病因論でこれをとらえるのは非常に無理があろうかと感じております。ただ、長く残っている方がいるという事実もここで示していただいたことは、非常にいいことであろうと思います。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。御意見・御質問等いただければと思います。

 永井委員どうぞ。

○永井委員 永井です。今回から初めて参加させていただきました。私は小児神経を専門にしておりますのでその立場から、非常に膨大なデータでしたので見させていただくのは大変だったのですが、一応目を通させていただきました。

 幾つか質問ですけれども、HPVに関して後遺症があるという方が結構いると思うのですが、海外のワクチンとの比較で、海外の場合は副反応の報告システムが多分日本とちょっと違うので一概に比較はできないと。ただ、長期に残るような副反応の場合は、海外の場合もちゃんと把握されているのではないかと思いますが、その辺の比較というのは余り差がなかったということでしょうか。その辺は、どのようにデータを持っておられますか。

○井上結核感染症課長 事務局でございます。これは日本でも海外でも、ワクチン接種後の副反応報告制度というのは、通常先進国であれば整えている国が多うございます。ですので、各国間の比較というのは非常に興味深いデータでございます。どの国にも共通するのは副反応の報告者はだれかというと、必ず医師でございます。接種医及び接種後の患者さんを診療観察した医師が、これは因果関係の疑いがあると考えれば報告するという、医師が報告の基点になるというのはどこの国でも同様でございます。

 私どもが海外の厚生労働省に当たる衛生部局との意見交換をする中で理解しておりますのは、日本は今、接種率は落ちていますが、一般論としてHPVワクチンが欧米、欧州、多くの国で相当程度の高い接種率を保っている中で、今日本で問題になっている慢性疼痛、多様な神経症状の報告数は、日本が諸外国よりも多いという傾向を私ども認識しております。

 その背景として何があるかということに関しては幾つかの解釈の仕方があって、1つの解釈としては、文字どおり日本でほかの国とは異なり、こうした症状が出ている患者さんが多いという解釈はあり得ると思います。他方の解釈としては、ほかの国においては報告の基点となる医師が、こうした症状とワクチンとの因果関係があると判断しないという解釈もあり得るかと思います。これは解釈の問題で、書かれたデータの問題ではございませんので、引き続き海外の衛生部局とも意見交換をして、どういうことが日本と海外の報告頻度の差になって表れているのかは探究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○永井委員 もう一点よろしいですか。このワクチンは、重篤な方もおられるのですが、一般的に痛み、失神が非常に多いというところが特徴かなと思うのですが、少なくとも接種時に受けられる方に、その辺の丁寧な情報提供が絶対に必要だと思うのですけれども、その辺はどの程度徹底してやられているのでしょうか。要するに、痛みが強いから倒れる可能性があるから十分に注意する、あるいは過去に倒れたことがある人は場合によっては避けてくださいみたいな、そういう情報提供が必要だと思うのですが、その辺は今どんな感じになっていますか。

○井上結核感染症課長 このワクチンは、今日時点で定期予防接種の中に含まれているワクチンですので、対象年齢の方々が希望なされば現時点でも定期予防接種という枠組みの中で接種が行われております。現時点では実際には接種率は高くございません、非常に低うございますが、接種は行われております。現時点での接種においては、このワクチンは非常に痛みが強いということと、そのことから惹起されるさまざまな症状があり得るのではないかという議論は、幅広く医療界の中にも周知されておりますので、今日時点での接種においては、こうしたことについての十分な説明は臨床現場でなされていると私どもは理解しております。

 ただ、現実に非常に接種率の高かった時期というのは、平成22年度の後半から平成23年度、平成24年度という時期です。この時期に臨床現場において、今先生がおっしゃった点に関してどの程度周知なされていたのかに関しては、私どもが聞き及ぶ範囲では一定程度こうした問題に関しては事前にインフォームド・コンセントがなされていたと聞いておりますが、これは臨床現場によって多少温度差があるようにも聞いております。そこのところ定量的なデータとしては、現在なかなか得がたいところでございます。

○桃井副反応検討部会長 よろしいでしょうか。失神に関しましては、今のお答えのように、データからも迷走神経反射の失神で外傷を負う、けがをする例が出てきて以降、接種する医療機関に注意喚起がなされた。注意喚起なされて以降、明らかにその例は減っているというデータがございますので、その点に関しては十分周知がなされていると私は理解しております。

 ほかに御意見ございますか。岡部委員どうぞ。

○岡部委員 質問でもよろしいでしょうか。資料1で見ていたのですけれども、途中で桃井先生が「ワクチン接種後症候群」はおかしいとおっしゃったので、私もそこのところをざっと見ていたのですけれども、資料1の数から言うとサーバリックスが多いわけで、一つはそれに集中しているのと、ほかに病名あるいは症状名があるのもあれば、「ワクチン接種後症候群」という名前しかついていなかったり、接種から発症までの期間が非常に長い方が多く、ほとんどの方が未回復であるというのがあるのですが、「ワクチン接種後症候群」というのは病名としてはないと思うんです。これは、どういう取り扱いで統計の中に入ってきているのか、あるいは「ワクチン接種後症候群」という病名が急にふえたのは、届出の上で聞く側がそのように聞いているのか、あるいは答える側が何か答えをしているのか。その辺が、医学的に「ワクチン接種後症候群」という病名はどうしても納得がいかないので、もし今後、調査するなり、あるいは病名を見るときには、もうちょっと具体的に書いておくべきだと思います。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。重要な点であろうと思います。先ほども要望申し上げましたが、「精神的機能障害」とか「ワクチン接種後症候群」とか、医学的に聞いたことのない名前がそこにありますと統計的にも非常に混乱いたしますし、症状を書いていただいたほうが、はるかに解析上役に立つわけですので、医療機関からそのように出てきたのだと思いますけれども、不適切な用語として工夫して記載していただければありがたいと思います。

 どうぞ。

○岡部委員 重ねてのお願いで恐縮なのですけれども、「ワクチン接種後症候群」というと普遍的に使われてしまうような気がするので、これは今回の調査のときにたまたま出てきた病名だと思うのですけれども、ほかのワクチンにまで波及するような普遍的なものではないということは明確にしておいたほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。医学的にもおっしゃるとおりであろうと思います。

 望月委員どうぞ。

○望月委員 今の件に関してですが、私のほうではよくわからないのですが想像しますに、医療機関等からの報告は、今、先生方のおっしゃられたような症状等が書かれた報告をMedDRA用語に置きかえるときに、MedDRAの中にこういう用語が存在しているのか、PTレベルなのか、もっと上の概念かわからないのですが、その用語に置きかえてコーディングすることが企業のこういう報告にはありますので、そこのコーディングのプロセスをもう少し先生方がきちんと症例の理解ができるような形の報告にしていただくことが必要なのかなと思いますが、いかがでしょうか。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。今まで出てこなかった用語が幾つか御指摘のように散見されますので、そのことも含めて医学的に不適切な用語がひとり歩きしないように工夫をお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。事務局から何かおありになりますか。

○事務局 ただいま望月委員より御指摘いただいたとおりでございまして、この用語につきましては、MedDRAという副作用報告に用いる用語集の中に記載されている用語で置きかえられてしまっておりますので、御指摘いただきましたとおり、よりわかりやすい適切な用語等で資料の作成ができるように工夫を検討させていただきたいと思います。

○桃井副反応検討部会長 多分そこに入っていない、今回「HANS症候群」という医学的にアクセプトがまだされていない仮説的な用語も入っていますので、どういう経緯でこれをつくられたのかも含めて、事務局は医学的な正確さを期すということを御配慮いただければ大変ありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

 ほかに御意見等おありになりますか。山縣委員どうぞ。

○山縣委員 疫学の専門家からの資料を見させていただいて、各報告の中に因果関係ありなしという欄があって、それを各主治医の先生が不明とかありなしを書かれるのですが、多分、私たちが疫学で言う因果関係と個別の因果関係とはちょっと意味合いが違っていると思うんです。その場合に、まずは予防接種に対してどういう副反応があるのかということを疫学的にきちんと因果関係を明らかにし、そのアウトカム、症状等に関して予防接種後に出たものに関しては、ある程度の定義の中で副反応の因果関係が否定できないという形で記載していくというプロセスをとらないと、なかなか難しいのではないかと。実際にはコントロールがなければ、こういう研究はなかなか難しくて、徐々に我が国でもそういう整備ができつつあると思うのですが、そこのところがちょっと気になったところです。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。ほかに御意見等をいただければと思います。

 先ほど申し上げました平成26年1月の結論に関して、新たにそれを変えるような知見が何かあったか、あるいはなかったかを含めまして、御意見をちょうだいできれば大変ありがたいと思いますが、いかがでしょうか。

 望月委員どうぞ。

○望月委員 今、山縣委員がおっしゃられたことは私も大分最初のころに御指摘させていただいて、特に今回1カ月以上たって発生してきている症例も、追跡された症例の中で20%ぐらいいらっしゃるわけです。その20%の方々の場合、以前の資料でいいますと、参考資料1で、例えば論点10では「接種後1か月以上経過してから発症している症例は、接種との因果関係を積極的に疑う根拠がないと考えられるのではないか」という論点で議論がされ、次の論点11は「接種が惹起した心身の反応が3か月以上慢性に経過する場合、その原因として接種以外の様々な要因が関与していると考えられるのではないか」という論点で、このとき議論がされているんです。こういう長期の経過で発生してくるものなどは、どうしてもこういう整理の仕方で切り口を議論することになってしまいますので、今、山縣委員がおっしゃられたように、15歳前後の日本人の女児が、その年齢層でどのような類似の病態が背景発生率としてどのくらいあるのか、いわゆるコントロールといったものをきちんととっていかないと、この議論は前に進まないのではないかと思っております。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。疫学的調査の必要性に関しても御意見をちょうだいいたしました。通常の副反応報告の集め方では当然対象がございませんので、数字を云々することはできないわけですが、ほかにいかがでしょうか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 先ほど、桃井部会長がおっしゃったことに関してですが、1月に我々はいろいろな病態をどう理解したらいいかということで、いろいろな観点から考えたわけですけれども、この病態を我々が当時考えたもの以外で説明することは現在でも難しいと私は考えております。私が多様な病態、何かの病態で説明しづらいと言ったのは、まだそれだけのデータを我々が持っていないということもあるかもしれませんけれども、現在でもまだ1月当時の議論の域をなかなか出ないのではないかと私自身は思っております。

 ただ、もう一つは、当時なかったデータというのは、長期にわたったこれだけのデータがありますから、どういう症状の方は比較的回復する傾向が高いとか、どういう方は回復する割合が低いというようなもの、あるいは年齢等や、有害事象あるいは副反応が発症した時期によって回復がどのくらい早くなる、あるいは回復する、しないというような類型化ができるのではないかと思っています。それでスパッとした解決になるかどうかわかりませんが、我々が病態を考える上で非常に役に立つデータというのはでき上がってくるのではないかというのが、私の今の意見でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。

 事務局どうぞ。

○井上結核感染症課長 今、倉根委員からコメントいただいた点に関しまして、一言追加で説明をさせていただければと思います。

 先ほど資料5の説明をいたしましたが、資料5は表裏の資料で裏にも1つスライドがございます。今の倉根委員の御発言で、資料5、本来は裏面のスライドも説明するべきところを説明し忘れていたことに気がつきましたので、今の倉根委員の発言に関連しまして、先ほど私が説明し忘れていた資料5の裏面のスライドに関して御説明させてください。

 今の倉根委員の御意見は、疫学的な研究というものも一方で大切だけれども、他方で因果関係あるなしがはっきりしていないものを全部含め、とにかくワクチンの接種をした後、さまざまな症状が出ている人の臨症症状あるいは経過をもう少し詳しく解析すると、さまざまな知見が新たに得られる可能性があるのではないかという意見だと理解いたしました。そのことに関して、行政として今このように対応しようと思っておりますという案が、資料5の裏のスライドでございます。

 「HPVワクチンに係る診療体制における協力医療機関等を受診している者を対象にした調査研究の概要(案)」。今まさに目的としては、倉根委員がおっしゃった接種後の症状を呈している者についての診療情報をいま一歩詳しく収集し、倉根委員がおっしゃったような意味での科学的な知見の充実を図っていきたいと考えております。

 ポンチ絵に示しましたように、対象者、HPVワクチン接種後にさまざまな症状を呈し、因果関係についてはわからない方もいるけれども医療機関を受診なさっておられる方、ここでいう対象医療機関というのは、全国70の協力医療機関のみならず、それを含めワクチン接種後の症状について積極的に診療を行う医療機関、広く協力してくださる医療機関で得られる情報を、患者さんの診療情報提供に関する同意のもとに、厚生労働省の研究班で一元的に集め、今、倉根委員がおっしゃったような形で実際にさまざまな患者さん、どういう経緯で、どういう治療で、それに対してどう反応しているか、していないかをもう少し体系的に収集することを、私ども今後の調査研究として検討していることを御報告させてください。

 以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 今後の研究というのは非常に歓迎すべきことだと思うのですが、この事例、こういったHPVにかかわることが起こってこの委員会がスタートした当初は、比較的短期間、半年から1年ぐらいで結論を出さなければいけない。それは、余り時間をかけたのではいろいろな要素が入ってくるからというディスカッションがあったと思います。そのときに唯一出てきた痛みに関するコントロールのようなデータでは、たしか、ある学校でHPVワクチンか何かを行う前に痛みの調査をやったときに、同様の痛みの患者さんが出てきたというような、いわばコントロールとなるようなスタディーがあった。それだけですけれども、かなり貴重なデータではあったと思うんです。

 しかし、それからコントロールを置いてやるというのは相当時間もかかるし、実際には難しいということでそのままにしてあると思うのですけれども、事ここに至ってはと言うとちょっと表現がよくないのですが、さらに調査をやるということでは、先ほど望月委員がおっしゃったような全体のポピュレーションの中でこういうものがどのくらいあるかということは、今後HPVワクチンをどうするという話とは離れても、痛みというものに対する理解が必要になってくるのではないかと思います。

 このところで今、課長から御説明があったスライドでは、対象は現にHPVワクチン接種後の症状であったり、HPVワクチン接種後にかかわるといったことですが、痛みセンターといったものができてくれば、いろいろなバックグラウンドの方が出てくる可能性もありますし、あるいはあるところで定点のようなものを置いてもいいと思いますけれども、希望としては、ぜひ全体の中のHPVワクチンにかかわらない部分での発症の状況も研究班などのテーマの中に入れていただければと思います。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。大変重要な御指摘だと思います。疫学調査のスタディーデザインに関しても御意見をちょうだいいたしました。一般的に機能性身体症状あるいは慢性疼痛も含みますが、頻度としては大変多いものと言われています。したがいまして、年代調査ができれば、接種と関係なくある年代にどのくらいあるのかということを知ることは、対応を考える上でも大変有意義なことであろうと思います。

 また、別の御意見がありましたが、回復した例が少なからずありますので、どのような回復の仕方をされたのか。特異的な治療法というのは見つかっていませんので、非特異的な対応法での回復でると理解しておりますが、どのような回復のプロセスをたどったのかという情報は、回復されていなくて大変つらい思いをされている方々にも大変重要な情報になり得ると思いますので、その辺も調査が必要であろうと思います。

 ほかにいかがでしょうか。ただいま疫学調査について多々御意見をいただきました。

 道永委員どうぞ。

○道永委員 今の資料5にもかかわりますが、前回昨年1月の資料の「論点12 治療」というところと少しかぶるのですが、4月1日に70医療機関が協力医療機関として発表されました。4月から約半年になりますが、その間に患者さんたちがどれだけそういった医療機関に通院され、結果がどうなったかという情報というのがもしあれば、教えていただきたいと思います。

 先ほど資料5の裏を私は聞き逃したのかなと思ったのですけれども、これを今やっていることはないんですよね。実際に70医療機関ができて、医師会と医学会で手引きもつくりました。それが果たして今の現場でどのように作用しているのかを伺いたいと思います。

○井上結核感染症課長 資料5の1枚目の下半分に、47都道府県70協力医療機関として私どもが各都道府県当局の協力を得た上で設置した医療機関の一覧がございます。これは4月1日現在こうであると書いていて、今日の時点でもこの数は変わりませんが、実際に設置したのは昨年秋10月、11月というぐらいの時期に、この70医療機関の骨格がほぼ固まりましたので、もう既に半年を超え10カ月程度の期間をこの70医療機関で対応していただいているという形でございます。もちろんどういう医療機関を選ぶかは、その患者さんの判断に委ねられますので、ここに書いてある70医療機関以外の医療機関を受診しておられるワクチン接種後症状が出ている患者さんもおられますが、一定数の患者さんはこの70医療機関のどこかにかかっているという形でございます。

 現在、こうした70医療機関の協力を求めまして、実際にかかっておられる患者さんの全体像を把握するというのも現在、研究班の中で模索しているところでございます。そうした模索の発展形が資料5の裏面に書いた今後の研究案でございますが、実際にはこうした形で症例の集積を行っていく医療機関の核になるのはこの70機関で、この70機関に加えて、それ以外の医療機関で積極的に診療を行っている医療機関の協力も得ながら、できるだけ今ワクチン接種後さまざまな形で症状が出ている患者さん全体を網羅してデータをとりまとめる努力をしていきたいと考えております。現時点では、まだ提示できるような形でのデータとしてはまとまっておりません。

 以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。

 先ほど岡部委員がおっしゃられたワクチン後の身体症状群に限らず、広く全体の機能性身体症状は、患者さんの悩みが非常に深いというのが特徴ですので、それら全般についての疫学的な調査が行われることが、医療者側にも理解を深めるのにより役立つと思いますが、実際上、神経の御専門の永井先生にも少しお伺いいたしますが、機能性身体症状というカテゴリーに入る患者さんは、日常診療で大体どういう感じでいらっしゃるとお感じになりますか。数字でなくて結構です。

○永井委員 難しいところですけれども、広い意味でいわゆる身体表現性障害という形で精神疾患の中で言われていると思いますが、いろいろ誤解がありまして、身体表現性障害は例えば心身症と誤解されやすいんです。実はそうではなくて、身体表現性障害の方というのは実際に症状があるんです。ただ、バックの神経障害がなかなか見つからない。症状が非常に軽い方もおられますが、非常に重篤な方もおられて、どんどん進行する方もおられるんです。そういう意味で、私は最初の痛みに非常に注目したい。非常にストレスフルに感じる方もすごくおられますし、いろいろな意味で身体表現性障害に影響を与えているのかなと思うのですけれども、例えば、実際私もこれまでにデータをいろいろ調べてみたのですが、具体的にはなかなかないのですけれども、思春期の子どもたちをたくさん診ておられる病院のデータを見ると、身体表現性障害を訴えてこられる患者さんというのは非常にふえております。きっかけはいろいろなのですが、実際に精神疾患の分類の中でいくと多いほうから3番目ぐらいに分類されるというデータもございます。これは思春期を診ておられる病院の先生のデータですけれども、そこがどういうふうに患者さんに影響しているのか、これから本当に丁寧に患者さんを診させていただいて、どういう対応が可能なのかを慎重にやっていくべきだろうと思って見させていただいています。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。

 議論が少し疫学的な調査のほうに偏ってしまいましたが、重要なことだと思います。先ほど申し上げました平成26年1月の論点整理の結論、そのときには「機能性身体症状」がわかりにくいということで「心身の反応」という言葉を使いましたが、これは医療者であっても心因反応と間違って使われることが散見されたために、「機能性身体症状」が適切であろうという御意見が12月のシンポジウムでもございましたので、同じことを指しますが、誤解を避けるという意味で「機能性身体症状」、この用語を使いたいと思いますが、その結論に反する新たなデータがあったかどうかにつきまして、御意見をちょうだいできればと思います。先ほど倉根先生からは御意見をちょうだいしました。ほかの先生からはいかがでしょうか。

 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 医師会が行われたシンポジウムや何かでもいろいろな発表が行われ、また、この委員会でもいろいろな意見を伺ったと思います。私は今、疫学的な調査が非常に重要だと申し上げたのですけれども、原因に対する仮説はいろいろなものが多様であるべきではないかと思います。当然ながら、何かあるものを想定するときはいろいろな仮説を出して、それを検証して、やがて定説になっていくわけですけれども、これは委員会のときにも申し上げましたが、仮説段階のものが全てないという否定的なことではなくて、こういうものに関してもこの委員会がやるか、あるいは継続してどこかアカデミアのところでやるかわかりませんけれども、疫学調査だけではなくて原因的な調査に関してもフォローアップを続けていくということは、この委員会として要望しておいてもいいのではないかと思いますが。

○桃井副反応検討部会長 さまざまな医学的な御意見のフォローアップは常に重要であるということは、委員の先生方全員の御意見だろうと思います。ただし、エビデンスのない仮説を重視するということは科学的ではありません。ただ、そういう意見があるということは頭の隅に置きつつ、エビデンスが出てくるのかどうかはウォッチし続ける必要があると理解してよろしいでしょうか。

○岡部委員 済みません、誤解があるといけないので。やはりいろいろな仮説はエビデンスをつくっていって、きちんとしたところでレビューを受けながら、医学的な論理に耐え得るようなもので発表していただきたい。我々は、そういうものをきちんとフォローアップしていく必要があるだろうという意味でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。ほかに御意見等おありになりますか。

 それでは、疫学調査の重要性に関しても御意見をいただきました。また、平成26年1月の結論に関して、それを覆す医学的に新たな知見が加わってはいないという現時点での結論でよろしいですか。

 ほかに御意見等を出された資料4、資料5に関しまして、御意見等おありになりますか。よろしいでしょうか。

 それでは、資料6に関しまして、五十嵐委員から御説明をいただきます。

○五十嵐安全対策調査会長 疾病・障害認定審査会の感染症予防接種審査分科会の分科会長もしております五十嵐です。私から、少し説明と要望を出させていただきたいと思います。資料6をごらん御覧いただきたいと思います。

 予防接種後に生じる副反応症例に関しましては、疾病・障害認定審査会の予防接種審査分科会で審査いたしまして、個々の症例を十分時間をかけて判断して救済の判定をさせていただいております。この会議には、本部会の委員を兼任する先生たちも委員として出席しておいでになっております。そこで、まして、私ども兼任している委員が連名で資料6にありますような要望を出させていただきたくいと思い、御説明させていただきたいと思います。

 まず、我が国の予防接種に関係する救済制度というのは、損失補償とは異なっております。その対象につきましては、厳密な医学的な因果関係の証明までは求めておりません。要するに、接種後の症状が予防接種によって起きることを少しでも否定できない場合は、救済の対象にしてきておりました。これまでほかのワクチンにつきましても、そのようなういう方針で救済を進めてきておりました。ので、今後HPVワクチン接種後に生じた症状を呈するあるいは患者さんにおいても、これを踏襲して救済の審査を進めるべきと考えています。

 それから、救済の認定に関しましては、個々の症例に対する評価を基本といたしまして、この合同会議での議論も十分に参考にして、症例の全体像を踏まえて、個々の患者さんごとに丁寧に評価することにしたいと考えております。

 そして、平成2211月から平成25年3月までに実施された基金事業は、PMDA法に基づく医薬品副作用被害救済制度の対象になっています。しかしながら、医薬品医療機器総合機構法では、接種との因果関係が否定できない場合でも、予防接種法とは異なって、通院にかかわる医療費・医療手当の支給対象が、入院相当の医療に対するものに限られていることが違いなんです。それから、基金事業において自治体に義務づけた民間保険というのは、予防接種法の救済制度では支給される医療費・医療手当をカバーしておりませんいないんです。したがいまして、この基金事業には国が主導して接種を勧めた経緯がございますので、両者の差を埋めるような措置を検討していただきたいと考えています。

 次に、HPVワクチン接種後に生じた症状やあるいは患者さんへの治療につきましては、残念ながら治療方法が確立しているとは言えない状況ですので、さらに研究が必要と考えています。その際、これからも患者さんたちが余り抵抗なく自分の症状あるいは診療に関する情報を御提供いただきけるように、知見の充実に協力していただけることが非常に重要ですので、研究への協力を得やすくするような何らかの仕組みも考えていただきたいと要望いたします。

 それから、協力医療機関としてこのたび70医療機関が整備されたがわけですけれども、患者さんに適切な治療ができるように診療の質の充実を図ることが重要と考えております。しかしながら、が、機能性身体症状を呈するの患者さんを診療するのは簡単なことではありませんので、医学界が一致して努力することが必要ではないかと考えます。

 最後に、患者さんの学習支援あるいは教育現場との連携など、患者さんの生活を支えるための相談体制も、これから拡充していただきたいと要望いたします。

 以上です。○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。主として、救済に関する御意見をちょうだいいたしました。もちろん本合同会議は救済に関しての議論をする場ではございませんが、ここに集積された患者さんにとって重要な事項でもございますし、そのような意味で本会議でもこの御意見を御披露いただきました。これに対して何か事務局から御意見等おありになりますか。

○井上結核感染症課長 4名の委員の方々、五十嵐委員、稲松委員、岡部委員、多屋委員連名で御意見をいただき、ありがとうございます。

 この4名の委員の意見を部会で議論していただき、部会の中での総意となるかどうかをまず私ども事務方としては、これからのこの場での御意見をます拝聴したいと思います。その中で、これがこの部会の総意という形でまとめられるのであれば、私ども事務方としてはできるだけここに書かれた意見を尊重して、事務方として一つ一つこの意見を踏まえた対応を速やかにとってまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 わかりました。

 先ほど申し上げましたように、救済そのものは本部会の責務ではございませんが、密接に関連するところから、このような御意見が出されました。これに対しまして、委員の先生方から御意見をちょうだいしたいと思います。いかがでしょうか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 先ほども申しましたが、いわゆる接種後の病態をどう理解するかということについては、なかなか難しい面もあるとは思います。ただ、接種したという事実と、その後に症状を訴えておられる方の大変な苦しみ、いろいろな症状があるということを考えますと、どういう言葉がいいのか、因果関係はまだわからないと思いますが、ただ、引き金であるという考え方はできるのではないかと思います。将来的にこれがもっと進んだときに、一体なぜそういう症状が出たのか、ワクチンそのものの問題であったのか、あるいは痛みの問題なのか、その辺はもうちょっとしないとクリアーにはならないと思います。私自身は将来的にはわかってほしいと思いますが、ただ、引き金という意味で、ここに御提示があったような考え方というのは十分成り立つのではないかと思っております。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。ほかに御意見いかがでしょうか。

 永井委員どうぞ。

○永井委員 痛みの話を繰り返して申しわけないのですが、私は痛みは非常に注目したいと思います。なぜそんなに痛いのかということはもちろんあるのですが、一つは受ける側の痛みの感受性、調査もされたとおっしゃいましたが、実は痛みの感受性というのは我々が想像している以上に個人差が非常に大きくて、非常に激しい方は痛みを物すごくストレスフルに感じる方もおられますので、例えば、接種のときにそういうことはちゃんとお聞きして、その対応は簡単に決めなくてもいいと思うのですが、研究の中で接種医にあるいは受ける方に情報を提供できるような形を考えていけたらいいかなと思っています。ぜひ、その辺も検討していただけたらと思います。

○桃井副反応検討部会長 重要な御意見だろうと思います。

 資料6につきまして、御意見をさらにちょうだいしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 山縣委員どうぞ。

○山縣委員 ここの意見に関しては、私も全く同感です。先ほど因果関係の話をいたしましたが、個別のケースに関して因果関係を明らかにするというのは、これまでもそうでしたが、やはり難しいと思います。なので、集団として、要するに一般的な症状なのか、それともこういった行為が引き金か何かメカニズムは別にして、その後に高頻度に起きているのかどうなのかということが問題であって、そうであるならば、ほかのどんな理由がそこにあろうとも、接種後に起きたものに関してある程度の救済をするというのは、私としては当然のことだと考えます。

 ですので、こういった疫学調査をしていくときに医学的な整合性については、因果関係を見る上で非常に重要な要素ではあるのですが、その前に観察的に分布と頻度がどうなのかをまずは前提に考えて、私たちがまだ知らないメカニズムがたくさんありますので、そこからいろいろなことを考えていくことが必要ではないかと思います。

 以上です。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。ほかに御意見いかがでしょうか。

 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 分科会の委員の1人なのですけれども、救済に関する委員会では必ずしも時間軸だけで議論しているのではなくて、いろいろな要素も含めて総合的に個別の議論をする。当委員会は、公衆衛生的に全体としてどうかというような方向検討するのですけれども、個別の場合はこちらの救済の委員会で検討させていただいてはいかがでしょうかという提案になると思います。ちょっと誤解があってもいけないと思いますので。

○桃井副反応検討部会長 原則的にはそうです。したがって、今は資料6の御提案・御意見に関してどのようにお考えになるかをお伺いしています。個別のことに関しては当然、審査分科会で議論される問題だろうと思います。資料6に関しまして、さらにございますか。

 大野委員どうぞ。

○大野委員 資料6について、この部会としてこういう意見として出すということだとすると、内容をきちんと理解しておかないといけませんので、ちょっと教えていただきたいのですけれども、医療機器総合機構法に含まれる予防接種と、予防接種法に含まれる予防接種と、どう違うのですか。

○桃井副反応検討部会長 それでは、事務局からお願いいたします。

○井上結核感染症課長 いずれも共通点としては、既に薬事承認を受けて日本で製造販売することができるワクチンというのは基本的に同じでございます。ただ、定期予防接種法のもとで定期予防接種に位置づけられるワクチンというのは法律上、ワクチンによって対象年齢、対象者は違いますが、年齢・性別等で区切った対象者に対して、市町村が実際に情報を住民に提供し、公衆衛生上の観点から接種を働きかけるというのが定期予防接種法上の位置づけでございます。こうした形で行政の側が公衆衛生の観点を含め呼びかけた予防接種を受けた方が、万が一、副反応の疑いの症状があり、審査の結果、因果関係に関して否定できないとなったときには、公的な救済の制度があるというのが予防接種法の位置づけでございます。

 他方、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法というのは、定期予防接種とは異なって薬事承認された全ての医薬品、ワクチンが医療現場で用いられたときに生じた副反応疑い症例に関して、審査の上で因果関係が否定できないとなった場合に、それを救済するという制度でございます。この2つの救済制度というのは、異なる運用、異なる救済水準で現在運用されております。

 このHPVワクチンというのは、実際には先ほどの資料にありましたように、338万人という相当数の方々に接種されたわけですけれども、実際に副反応疑い症例があり、それが救済されるときに、接種時期によってどちらの制度になるかが分かれてくる。つまり、時期の途中で定期予防接種になったものですから、定期予防接種になる前の段階では独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく救済制度が適用され、定期予防接種になった後は予防接種法上に基づく救済制度が適用される。あと、時期によって2つの異なる制度、2つの異なる救済水準で救済制度が運用されているというのが現状という形でございます。

○大野委員 予防接種法になるというのは、国として接種をリコメンドしたということが大きな差なのですか。

○井上結核感染症課長 一般論で申し上げますと、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法のもとでの制度というのは、ありとあらゆる承認医薬品、承認ワクチンですので、ここのカテゴリーに入るものというのは行政がその薬を使ってください、ワクチンを使ってくださいとリコメンドしたものではなくて、国としては一定の有効性・安全性を認めて薬事承認したというものでございます。ただ、その中でも特に今回このワクチンに関しては、単に薬事承認したということのみならず、定期予防接種になる前の時期においても、行政としてこのワクチンを対象年齢の方々に推奨してきたという経緯がございます。そうした経緯があるので、通常の一般の医薬品・ワクチンで単に薬事承認されて問題があれば医薬品医療機器総合機構法の中で救済制度が適用されるというものとは違った取り扱いがされるべきではないかという御意見だと、私ども事務局では承知しております。

○大野委員 よくわかりました、ありがとうございました。

○桃井副反応検討部会長 よろしいでしょうか。

 五十嵐先生、何か追加はよろしいですか。

○五十嵐安全対策調査会長 はい。特にございません。

○桃井副反応検討部会長 それでは、さらに御意見をちょうだいしたいと思います。もちろん個々の例についての審査はこの部会の業務ではございませんが、どのくくりで接種が行われたかによって、これが急性疾患であればそんなに大きな問題は生じないとは思いますけれども、今回のように慢性に経緯してなかなか治らない方々もいるという症例が、もし救済の対象として審議されるのであれば、そのくくりによって救済の仕方が違ってしまうのは理不尽ではないかという御意見と理解してよろしいですね。それについて反対の御意見の先生はいらっしゃいますか。この御意見で進めていただいてよいのではないかという御意見として受け取ってもよろしいでしょうか。

 遠藤委員どうぞ。

○遠藤委員 先ほどの調査結果などを見ても、まだ未回復の若い子がかなりの一定数いるということは、救済の中でいろいろ制度が違っているので、かなり工夫をしないと同じようなことはできないと思います。今回のいろいろな議論を見ても、そこをきちんと救済するということを皆さんで知恵を絞って、今、桃井先生がおっしゃったような差のないような救済をしていただけるように、ぜひ、お願いしたいと思います。

○桃井副反応検討部会長 繰り返しますが、救済の対象になるかどうかは我々は議論をいたしませんので、救済になるのであればぜひ、その差を少なくする事務的な努力をお願いしたいという意見に部会としては賛同すると。そして、最後につけ加えております適切な治療体制についても充実が必要であるということは、大変多く苦しんでいる患者さんもおられますので、機能性身体症状全般に対して言えることではございますけれども、重要なことであると思います。そのようなところでよろしいでしょうか。

 それでは、全ての資料に関しまして御意見をちょうだいいたしましたので、いただいた御意見を少しくまとめてみたいと思います。もし誤りがありましたら、御指摘くださいますように。口頭でまとめさせていただきます。

 資料1、資料2、資料3に関しましては、先ほどまとめましたので省かせていただきます。

 今回の追跡調査によりまして、HPVワクチンに関して対象となる症状を示す症例に関する症状のさまざまな詳細、そして転帰、治癒したパーセンテージ、そして治癒していないパーセンテージ等が明らかになりました。もちろん、これらの調査から漏れておられる例もいらっしゃるとは思いますが、この調査に乗った例に関して概要がつかめたということは成果であろうと思います。この結果において、全てのデータを御議論いただきましたが、特定の疾患に集積するあるいは特定の器質的疾患を示唆するという傾向は依然として見られていないという結論も先ほどちょうだいいたしました。

 そして、疼痛を中心とする慢性に経過する症例については、特異的治療によらず非特異的な対応で回復している事例がかなり存在することも加えて、全体の症状群を機能性身体症状とするという平成26年1月の結論に離反するようなデータは出てきていないという結論の御意見もいただきました。

 一方で、岡部委員からいただきましたように、器質的病態に関する仮説がさまざま述べられているのも事実でございますが、これらを取り巻く全ての科学的知見に関しては、今後慎重にフォローするのは本部会の責務でありますので当然ですが、あくまで単なる仮説ではなく、科学的エビデンスをフォローするというところも確認させていただきました。

 そして、ワクチンを接種していない方々あるいは他のワクチンを接種している方々に類似の症状あるいは症状群がどのくらい出ているかに関する、いわゆる機能性身体症状全体に関する疫学的な頻度等々の研究も必要であると。それなくしては頻度に関する評価がしにくいという重要な御意見もいただきました。

 それらの御意見を総括いたしまして、平成26年1月段階の結論を変えるというデータは出ていませんが、しかしながら、頻度調査も含めて、疫学的研究の必要性も含めて、全体像のより科学的な評価のためには、継続して知見を集積する必要があるということでございますし、また、回復した例に関する詳細な解析も今後必要であるということで、一層正確な科学的情報を集積して情報提供を行うために、そして国民の皆さんに御理解いただくために、現時点では接種的勧奨の一時的差し控えはこのまま継続することが妥当かどうかについて、最後に御意見をちょうだいしたいと思いますが、いかがでしょうか。今まで御意見をまとめさせていただいて、各回ごとに積極的勧奨の一時差し控えを現時点でどうするかという御意見を頂いておりますので、これについていかがでしょうか。

 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 あくまでも現時点でというところで速やかな調査が必要ですけれども、判断てとしては総合的にやる必要があるので、例えば、疫学調査をやるのに5年かかるということになって、5年ペンディングにするというような意味では決してないと私は考えます。ですから、これについては議論を継続して行うということではいかがでしょうか。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。ほかに御意見をちょうだいしたいと思います。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 私自身も、これまでの理解を覆す新しい大きな知見というのは出ていないと思いますので、きょうの段階で、これまで我々がとってきた結論を大きく変えるという必要はないのだろうと思っています。ただ、今、岡部先生もおっしゃいましたけれども、このワクチンが持っているワクチンとしての重要性というのは当然あるわけですので、そこも忘れてはいけないと思いますので、できるだけ早く副反応の病態が明らかになり、委員会としての結論が得られればいいなということですが、きょうの段階では私は特に大きく変更する必要はないのかなという意見でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございます。ほかに御意見をちょうだいしたいと思います。いかがでしょうか。

 それでは、御意見をいただいた中で、治癒した症例の詳細な情報提供は、治癒していない患者さんにもかなり有効であるということ等々も含めまして、もう少し知見を集積して、国民に納得していただける情報提供を行う必要があるということで、現時点では積極的勧奨の一時差し控えを継続するのは適切という御意見をちょうだいいたしましたが、それでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。

 また、最後に資料6で、疾病・障害認定審査会との兼任委員の連名意見が提出されました。これにつきましても、部会の委員の先生方の御賛同を得られましたので、該当委員会並びに事務局で御対応をお願いできれば、大変ありがたいと思います。

 ほかに残した御意見等おありになりますか。よろしいでしょうか。

 それでは、これで議題2を終了させていただきます。本日の議事は以上で終了とさせていただきます。

 事務局から何かおありになりますか。

○事務局 本日は長時間にわたりまして活発な御議論をいただき、ありがとうございました。

 次回の開催につきましては、日程調整の上、日時について御連絡させていただきます。

 また、傍聴者の皆様へお願いでございます。審議会委員が退室されますので、退室が終わりますまで、しばらくそのままお待ちください。

 事務局からは以上でございます。

○桃井副反応検討部会長 ありがとうございました。

 本日の会議をこれで終了させていただきます。さまざまな御意見を活発にいただきまして、ありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会) > 第15回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成27年度第4回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録(2015年9月17日)

ページの先頭へ戻る