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2015年9月17日 第33回先進医療技術審査部会

(了)


第33回先進医療技術審査部会

(1) 日時:平成27年9月17日(木)16:00〜16:52

(2) 場所:中央合同庁舎第5号館共用第8会議室

(3) 出席者:
猿田座長、山口座長代理、石川構成員、一色構成員
伊藤構成員、佐藤構成員、柴田構成員、関原構成員、
大門構成員、田代構成員、手良向構成員、直江構成員、
藤原構成員、松山構成員、山中構成員

  (事務局)

医政局研究開発振興課 課長
医政局研究開発振興課 先進医療専門官
医政局研究開発振興課 再生医療等研究推進室長補佐
医政局研究開発振興課 先進医療係長
保険局医療課 医療技術評価推進室長
保険局医療課 課長補佐
保険局医療課 専門官

議 題
1.新規申請技術の評価結果について
2.試験実施計画の変更について
3.協力医療機関の追加について
4.先進医療会議の審査結果等について
5.その他

議事録

○猿田座長 それでは時間がまいりましたので、第33回先進医療技術審査部会を始めさせていただきます。今日は非常に天候が悪い中、またお忙しいところを委員の先生方にはお集まりいただきましてどうもありがとうございました。構成員の出欠状況ですが、本日は前もっては上村構成員、田島構成員、山本構成員から御欠席の御連絡を承っております。今のところ、佐藤先生が遅れていますし、一色先生は15分ぐらい遅れて到着なさるということです。本日は技術員として田上先生にも案件の審査をお願いしておりますが、所用のためどうしても来られないということで手紙を受け取っておりますので、あとで御紹介させていただきます。それでは、配布資料に関してよろしくお願いします。
○医政局研究開発振興課専門官 配布資料について確認させていただきます。議事次第から始まりまして、座席表、開催要綱及び運営細則、構成員及び技術委員名簿と続きます。
 次に「新規申請技術の評価結果」として、資料1-1〜資料1-5があります。次に「先進医療Bの試験実施計画の変更について」として、資料2-1、資料2-2、先進医療Bの協力医療機関の追加についてとして、資料3-1、資料3-2があります。次に先進医療会議の報告事項として資料4があります。最後に参考資料となります。会議資料の最終ページは56となります。本日の資料は以上です。乱丁、落丁等がありましたら、事務局までお知らせいただけますようお願いいたします。
 利益相反については、申請医療機関との関係や、対象となる医薬品・医療機器及び再生医療等製品の企業等について、資料1-1の15ページに記載してある申請医療機関、医薬品・医療機器・再生医療等製品情報を御覧ください。申請医療機関との関係、対象となる企業又は競合企業に関して事前に確認させていただいております。今回も事前に事務局にて確認しておりますが、いずれの構成員からも運営細則に定める利益相反に該当する届出はありませんでした。事前の届出以外にもし何らかの利益相反がありましたら、この場で御報告をお願いいたします。
 なしということでよろしいですね。また、今回もタブレットを使用していただきたいと思います。届出書類等については、タブレットから閲覧していただきます。会議資料とタブレットの内容は異なっておりますので、発言者は会議資料の何ページ、又はタブレットの何ページとあらかじめ御発言をいただけますと、議事の進行上助かりますのでよろしくお願いいたします。以上です。
○猿田座長 どうもありがとうございました。委員の先生方、よろしいですか。特に御意見がないようでしたら、早速審議に入りたいと思います。お手元の議事次第の議題の1番目です。新規申請技術の評価結果について、まず事務局から御説明をお願いいたします。
○医政局研究開発振興課専門官 事務局より説明させていただきます。なお、撮影されている傍聴者がいらっしゃいましたら、ここまでとさせていただきますので御協力をお願いいたします。資料1-1の15ページを御覧ください。
 今回、先進医療Bとして、新規に御評価いただく技術は1件です。整理番号050骨髄由来間葉系細胞による顎骨再生医療です。適応症は、腫瘍、顎骨骨髄炎、外傷等による広範囲な顎骨欠損若しくは歯槽骨欠損です。ただし、歯科診療点数表区分番号J109番、広範囲顎骨支持型装置埋入手術に準ずるとなっております。申請医療機関は名古屋大学医学附属病院です。
 審査担当構成員は、主担当が松山構成員、副担当は山中構成員、田代構成員です。また、田上技術委員にも御審査をお願いしております。
 資料1-5の27ページを御覧ください。審議に先立ち、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件について、事務局より御説明いたします。まず、実施責任医師の要件として、診療科は歯科口腔外科。資格は日本口腔外科学会認定専門医が必要。当該診療科の経験年数は5年以上必要。当該技術の経験年数は不要。その他、当該技術の経験症例数も不要。そのほか、ただし2例以上の間葉系細胞移植の経験を有することが必要。医療機関の要件としては、診療科は歯科口腔外科。実施診療科の医師数は、経験年数5年以上の歯科医師が2名以上必要。他診療科の医師数は不要。その他、医療従事者の配置としては、臨床検査技師が必要。病床数は200床以上が必要。看護配置は7対1看護以上が必要。当直体制は歯科医師1名の当直が必要。緊急手術の実施体制は必要。24時間実施体制の院内検査も必要。他の医療機関との連携体制は不要。医療機関の保守管理体制は必要。倫理審査委員会による審査体制は、毎月1回の開催が必要。医療安全管理委員会の設置は必要。医療機関としての当該技術の実施症例数は不要。そのほか、細胞調製を行うことが可能な施設を有すること。2例以上の間葉系細胞移植の経験を有することが必要となっております。その他の要件の定めはありません。以上です。
○猿田座長 ただいまの保険機関の要件についてどなたか御意見はありますか。大体問題はないと思いますが、歯科口腔外科が診療科ということです。特に御意見がなければ、この形でお認めいただくと。あと2例以上の間葉系細胞移植の経験を有するということが必要条件となっています。特に御意見がなければ、この保険機関の要件は認めていただいたことにさせていただきます。それでは整理番号050に関して、主担当の松山先生から、まず概要の説明と実施体制について御説明をよろしくお願いします。
○松山構成員 御説明させていただきます。今回、先進医療の名称は、骨髄由来間葉系細胞による顎骨再生療法ということです。詳細に関しては、医療技術の概要という形で書かせていただいております。大型の骨欠損に対して、従前であればβ-TCPのような人工骨的なものを入れて治療するのですが、それでは十分な治療効果が得られないということで、細胞の機能、いわゆる細胞治療として期待して、骨髄由来の間葉系細胞を同時に移植するということで、骨形成を加速し、かつ十二分に骨形成させようとするものです。
 今回使っている適応外に関しては、15ページに記載がありますが、オスフェリオン(β-リン酸三カルシウム)と、献血トロンビン、塩化カルシウムです。これらを同時に局所に入れると骨形成が起こることが十二分に知られております。
 6年半かけて、症例を2対1の比率で細胞投与群とコントロール群を置いて行っていくものです。簡単ですが、概要に関しては以上です。
○猿田座長 6年半かけて臨床研究としてやってきたということかと思います。
○松山構成員 実施体制に関しては、27ページにあるように、十二分に歯科口腔外科の経験のある医師、かつ2例以上の間葉系細胞の経験のある医師が担当しており、骨髄液を取るところに関しても、形成外科の先生に御参加していただいているということで、体制としては、トラブルに対しても十二分に対応できると考えております。
 医療技術の有用性に関しても、かなり大型の骨欠損というのは、なかなかβ-TCPだけでは回復しないというところがあって、こういう細胞治療の有用性というのは、私どもはまさに期待しているところです。以上、1番、2番、3番に関しては全て「適」とさせていただいております。
○猿田座長 また後ほど質問を受けさせていただきます。今日御欠席ですが、技術に関して、田上技術員からの意見が来ておりますので、これは事務局から説明をお願いします。
○医政局研究開発振興課専門官 田上技術委員からは、資料1-2の18ページに実施体制は全て「適」との御判断をいただきました。こちらにコメントとしては特に頂戴しておりませんが、「適応対象疾患に抜糸後症例が含まれないことが確認できれば結構です」との御見解を頂いていることを申し添えさせていただきます。以上です。
○猿田座長 ありがとうございました。よろしいですか。あとでまた議論を頂くということで、続きまして、田代構成員から倫理的な観点から御説明をお願いします。
○田代構成員 お手元の資料の18ページにあるように、私のほうでは今回説明されている文書に記載すべき事項は網羅され、分かりやすく説明されていると判断いたしました。なお、配布資料の21ページからですが、事前に幾つか指摘させていただき、それに対応する形で、お手元のタブレットの210ページ以降の説明文書の記載が修正されています。これについて少し概要をお話しておきます。
 当初、シングルアームの試験として企画されたものが、途中から比較試験になったこともあり、対照群に投与されるものについての説明が分かりにくいため、それについていろいろと記載を工夫していただいたのが1点目です。
2点目は22ページからです。特に間葉系幹細胞を加える、加えないで何が変わるのかを、より明確に整理して頂きました。あとは検査がいろいろと追加されるので、そのことについて費用面も含めて、もう少しはっきりと書いていただいたほうがいいのではないかということを指摘しました。それについては概ね対応されており、「1.7版修正版」という説明文書は十分に修正されていると判断しました。私からは以上です。
○猿田座長 やり取りの所を読ませていただくと、確かに最初の所は変なので、それを直していただて、しっかりこういう形で出来上がったということで問題ないということです。続きまして、山中構成員から「実施計画書等」についてよろしくお願いします。
○山中構成員 実施計画書の評価は私のほうでさせていただきました。この試験は、対照群1に対して、間葉系細胞群を2で割り付ける1対2の割り付けの試験です。実施計画書の内容に関しては、名古屋大学のAROがサポートしていることもあって、完成度は比較的高いと思います。モニタリングの体制等もプロトコールからしっかり確認できる次第です。
 科学的なところでは、先ほど田代構成員から御指摘のあった対照群の設定、対照群の内容、それから、非劣性試験として設定され、つまり、対照群に対して、より上回ることを示す試験ではなく、対照群とほぼ同程度ということを示すことが目的で、非劣性マージンの設定-15%等々、少し整理すべきところはあったのですが、全体を通して、探索的な試験という位置付けにおいては、許容し得る試験計画となったと思いますので。全て「適」とさせていただきました。
 更なるコメントとしては、主要評価項目についても、この治療法の良い悪いを判断したらいいかということが、まだしっかり決まっているわけでもありませんので、やはり試験の中で同時にこの評価項目で良いのかどうかということを評価していく性格も併せ持っておりますので、そういう意味で探索的な主要評価項目であることから、その妥当性についても本試験の中で検討を行っていただきたいと思っております。私からは以上です。
○猿田座長 それでは、もう1回松山先生からまとめと総合評価をお願いします。
○松山構成員 実施体制の評価に関して、並びに倫理的な評価、技術的に田上先生の評価、臨床研究実施計画の評価を踏まえて、総合評価を「適」とさせていただきました。
 対照群28部位とで、間葉系幹細胞55部位ということで、予定試験機関が6.5年となっております。
 ここで「適」とさせていただいておりますが、コメントを付けさせていただいております。骨髄由来間葉系幹細胞に関しては、ほかの適応症であるものの、薬事上の製造販売承認を受けた再生医療等製品もあります。再生医療安全性確保法及び薬事法の一部を改正されて、これらがあいまって、細胞治療を社会実施する環境というのは、まさに整ってきているということで、今後先進医療評価会議で審議する機会も増えてくるだろうと思います。
 一方で、本新制度は研究期間が6.5年と長いということがあって、その後に再度検証型の治験に入ることを前提とされているものは、本当にこれでいいのかどうかというのは私も気になるところがあります。その段階で技術として保険審査を目指すということが、本当の意味で患者さんの利益になるのかどうかというのは、もう少し前倒しで頑張ってくださいということですが、コメントさせていただいて、この技術の有用性を高く評価しつつ、速やかな社会実施を目指していただきたいとコメントをさせていただきました。以上です。
○猿田座長 今、御説明いただいたように、臨床研究よりもその前の過程が6.5年と随分長いのです。よく言われるのは、なかなか先進医療の出口がないではないかということを言われることがあるのですが、これは出てくるまでにこれだけかかっていますから、そういった問題はあるが、松山先生としては「適」でいいのではないかということです。それでは、構成員の先生方から御意見を頂けますか。何でも結構です。
○柴田構成員 試験の計画について教えていただきたいと思います。これは対照群と、今回の試験治療群の違いは、間葉系細胞の上乗せがあるかないかだけですよね。それで何で対照群に対して非劣性が証明されればよいという話になるのですか。
○松山構成員 もともとβ-TCPだけでも、それなりの治療効果はあるところがあります。本当であれば、先生方はMACをメインにした試験計画を立てたいと思われていると思いますが、β-TCPを使ってそれなりに骨欠損は改善するところがあります。MACならより高い効果を期待されるところが大前提です。ただ、その結果を示すまでの間に、前半の部分で、非劣性を示すことで安全性を十二分に検証しておかなければ、次に進めないのではないかという御意見もあると思われます。
○柴田構成員 技術的なことを次に伺います。この骨髄由来間葉系細胞を足すと、治療成績が悪くなる可能性があるということですか。
○松山構成員 それは正直言って分かりません。我々細部治療をやっている人間からすると、通常はadd onはあるが、ネガティブになることはないだろうと思います。MSCがあることによって、例えば局所で腫瘤ができたりとか、あるいは感染症を起こしたりというリスクがゼロではないということを考えると、非劣性を示す試験、特に安全性の観点から見ておくことは重要な試験ではないかと私は考えます。
○柴田構成員 つまり、もちろん効果が上がることは期待しているが、現時点で、もしかしたら悪さをするかもしれないので、悪さをしないことをまずこの段階で確認しておきたい。つまり、非劣性が証明されたからと言って上乗せをすることのメリットが証明されたことにはならないが、上乗せをすることによって、治療効果が著しく悪くなることがないということがまず安心できて、次のステップに進める。そういう意味での非劣性ということですか。
○松山構成員 それでよろしいと思います。先進医療に入ってくる前にヒト幹細胞臨床研究の指針、法律に今回変わりましたが、その場合も実際に患者様に入る段階では、有効性の前にしっかりと安全性を評価する試験計画を立てて、安全性が担保されてから有効性の検証をしましょうという形で、大体デザイニングがされていたということがあり、基本的にこれもそういう思想にのっとって、トータルのデザインがなされていると認識しています。
○山中構成員 対照群の期待値がほぼ100%に近いところでマチュアに達しています。そういう意味ではシングルアームの試験ということも可能だと思いますが、ランダム化試験ということで、ほぼマチュアに達しているところを対照群に置いて、それをコントロールに、という意図だと思います。
○猿田座長 今回の症例数は、大体これぐらいでいいのですか。
○山中構成員 83部位という形で。
○松山構成員 将来的には、今のエンドポイントではほぼ100%に近いぐらいの成績があるのですが、まだ今の治療法では足りない部分があって、新しい技術によって、足りない部分がより改善できる可能性があるということであれば、それをエンドポイントとして、キーとなるセカンドエンドポイントとする開発が将来行われる可能性があるということです。
○山中構成員 それは深い骨欠損の場合、β-TCPでは無効なものがやはり症例数が増えてきます。そのときにアドオンが多分必要になってくるというのがあって、彼らも今のところはトータルで見ていると思いますが、実際、1例1例をしっかり見ていくことによって、深い患者さんの場合、実はβ-TCPでは無効な症例があって、そういうものに関してはMACの上乗せが非常に有効だったというものが出てきたら、次のときには総エンドポイントというものを有効に活用してくださるのではないかと。
○柴田構成員 分かりました。
○猿田座長 しかし、これは結構時間がかかっていますから、これから先たくさん試験をやって、またでしょう。ちょっとそこが気になるのですが。ほかにどなたか御意見ありませんか。
○山口座長代理 施設は今後増える予定ですか。この施設だけでやるつもりの試験なのでしょうか。
○医政局研究開発振興課専門官 今回は単施設で申請いただいていますが、この後、数施設を加える予定とは聞いております。ただ具体的な施設名をお伺いしているわけではないので、どこが加わるということはまだ承知しておりません。
○山口座長代理 そうしたら、細胞の調製や、できたもののコントロールというのはよっぽど厳密にしないと、これは全く縛りがありませんから、ほかの施設がやりたい放題になってしまうという可能性はないですか。
○医政局研究開発振興課専門官 先生がおっしゃるように、これを多施設に展開する場合は、細胞調製のクオリティコントロールは必ず必要になってくると思います。今のところは、具体的にどこが加わるということは決められておらず、現時点で名古屋大学が単施設で施行する想定で、恐らく長い試験期間を設定されたと訳は、単施設で、少なくともこれだけの期間を頂ければ症例はできるけれども、今後これを促進しようとする場合、あるいは症例を増やそうとする場合には、多施設に声をかけなければいけないという前提の下に試験期間や症例数を設定されているものと思います。
○山口座長代理 この施設におけるクオリティコントロールというか、それはきちんとされていると理解してよろしいですか。
○医政局研究開発振興課専門官 標準手順書が付いております。
○山口座長代理 つまり、長い間やるわけですから、いろいろな進歩もあるし、ひょっとしたらもっと調製の能力が高くなって、良いものができてきているかもしれないし、やはり、そういうことは比較できるような形でやらないと、今から調製したものと、5年後に調製したものは本当に大丈夫かということを担保していかないと、何を見ているか分からなくなると思います。
○松山構成員 それに関してSOP(Standard Operating Procedure)というものがあって、それを勝手に変えてはいけない。必ずそれをやるというものです。ですから、よりクオリティの高いものを作れるとしても、SOPにのっとってやるという形で、同じものが反復して作られるようにということは彼らも考えています。
 一般的にヒト幹細胞臨床研究のときもそうでしたが、CD166とか、実際骨髄由来の間葉系幹細胞はこういうものだとほぼ同定されていて、それは品質の調査規格の中にしっかり入っておりまして、おおむねしっかり作れているのだと思います。しかも彼らの場合、これ以前にも何回か作っているという経験があって、人もおおむね変わらないということですから、同じものを頻回して作っておられるだろうと。
 ただ今後多施設に展開していく場合には、再生医療で一般的に言える話だと思いますが、先生がおっしゃるように、どうやってクオリティコントロールするかというのは、この平場でも議論していかなければいけないテーマになろうかと思います。
○医政局研究開発振興課専門官 付加えるのを忘れておりましたが、今回再生医療新法が施行になりまして、この案件は既に6月に認定再生医療等委員会による提供計画の評価が済んでおります。ですから、クオリティコントロールに関しては、再生新法のほうでどのようなものを製品として出すかということに関しては、ある程度規定がされているとお考えいただいてよろしいかと思います。
○山口座長代理 ここが責任を持つ必要はないということですね。
○医政局研究開発振興課専門官 最終的には再生新法に規定されるものと存じます。
○山口座長代理 あともう1つよろしいですか。ロードマップの中で、良いかもしれないということで、次はどういう計画が立って、ロードマップの中で次の次のステップは何になるかということを教えてください。
○医政局研究開発振興課専門官 彼らは先生方がおっしゃるように、この症例数の探索的な結果を模索することになります。彼らがこの次に進めようとしますと、治験等々の手順を踏まないといけないのですが、今のところ彼らの開発計画過程の問題は企業のサポート、資金の援助を今度はこの結果をもって模索しなければならないことになり、そこにはある程度の実績、結果が必要になってくるかと思いますので、その結果を得るためにこの試験を実施し、今度はパートナーを探して治験を実施するという流れになってくるのではないかと思います。
○山口座長代理 ということは、今の時点では企業が参加するほど、公に出すほどのデータがないので、先進医療Bでやって、企業がやりたがるデータが出たらやるということですか。
○医政局研究開発振興課専門官 おおむねそのように解釈していただいてよろしいのではないかと思います。
○山口座長代理 分かりやすいですね。
○柴田構成員 これは先行研究というか、既にこれまでの実績として104例実施されていると、26ページのロードマップに書いてあります。今の治療法でも100%に近い成績が出るような対象の患者さんに対して、ある程度のエビデンスが出てきたとして、それが企業の開発意欲をかき立てるようなエビデンスになるのだろうか、疑問に思います。
 もうひとつ、既存の治療では対応できないような、治療に難渋する患者さんがいるから、そういう患者さんに対しては、この新しい技術で一定の効果が見られるということであれば、それはこの治療法の意義をダイレクトに示す、探索的ではあっても可能性を示すものになると思うのです。ですが、先ほど松山先生がおっしゃったように、可能性としてはそういうところがあるはずなのに、そういうところを対象とせずに、つまり既存の治療法ではうまく治療できない患者さんを対象とせずに、既存の治療法でもそこそこの成績が期待できる患者さんを対象とした理由というのは、何かあるのでしょうか。
○医政局研究開発振興課専門官 今回症例の集積に時間がかかることが予測されるようになった理由として、骨塩量が増えたことの評価を何に求めるかが議論になりました。そもそも申請当時は、骨量が増えてインプラントを埋入できるようになることをエンドポイントとして持って来られたのですが、それだと対象が広くなりすぎることと、保険収載の範囲との絡みがあり、そこの整理が必要だということで、半年間ぐらいこの計画を再検討していただいた経緯があります。
 その結果、適応としては今回御提示させていただいたJ109に準ずるというところは、かなり絞られた適応になりますので、それで症例の集積が多少難しくなった可能性もあります。要はこの治療を施行して比較的有効であるところが見込まれる症例群ということで、御提示いただいたものと認識しています。
○柴田構成員 私が怪訝に思うのは、この治療法の高い有効性が示される領域という意味では、今の設定は100%に近い成績が出るのだろうと思いますが、そこは既存の治療でも十分なわけですよね。であれば、この治療法を世の中に出そうと考えたときに、ダイレクトにこの治療法はいいですよという主張をするときには、今ここで臨床試験をやってしまうと、ロードマップ上の保険収載、ゴールまでの道のりが逆に長くなってしまうのではないかと思うのですが。
○松山構成員 実はかなりの症例数があると記載はされているのです。全く同じプロトコールというわけではなくて、例えば骨髄だけを使っているとか、β-TCPが入っている、入ってないとか、実は結構レトロスペクティブに見ていると、MSCの有効性というのは推定できるのだけれど、まだ十二分に検証できていなくて、データを見ていると安全性に関しても十二分な検証ができていないというところは、実は商業ベースでいうと、かなり懸念事項としてはあったというのがあって、やはりここでは先進医療なりでやって、きっちりしたデータをAROさんが中心にコレクションしていただくほうが、むしろいいのかなというのが私の考えです。
○柴田構成員 今の御説明は分かりました。ありがとうございました。
○猿田座長 ほかにどなたかありますか。実際に全国的に見て、少し類似したことをやっているところはあるのですね。だから、そういうところとうまく組んでやっていただければいいと思うのですが。関原構成員、どうぞ。
○関原構成員 今の柴田先生の質問にも関係するのですが、まず同意書の通し番号で203ページに「現行の治療方法、あなたの治療方法について」という所に、現在行われている「自家骨の移植は、身体的負担も大きくて、神経の損傷の危険性もあります。また、人工骨は感染が起こりやすく、治療が難しいという問題もあります」との記述です。つまり、あなたは今の治療では相当リスクが高いのですと。それに対して今度の治療は相当期待が持てますと、現行の治療方法がクオリティも含めてそれほど良くないという説明ですが、そういう評価が正しいのかどうかです。これは少し穿った見方ですが、これを読んだら患者には、是非こういう治療はやってみたいと、このようにやや誘導的にならないかなというのが、少し懸念された第1点です。
 それからもう1つは、対照群というのはそれなりに現行よりも、自分の血小板から血漿を取って使うということで、それは今の治療よりはプラスになるという理解であれば、それは患者さんに説明するときに、要するに何もしないよりも、比較対象群AとBのどちらに分けられたって、現行の治療よりポジティブなものがあるんですよということを言えるのかどうか。言えるなら、私はそう書いたほうがフェアではないかと思います。
 それから、3番目は健康被害について、この試験で健康被害が生じたときは保険の範囲で、つまり保険の自己負担分、1割とか3割の分はちゃんと補填をしますと言うけれど、この肌とかこういう所というのは、保険外で治療せざるを得ないことも起こるのではないか。そういう場合に補償というのは、名古屋大学が補償するというように、この書き方はいかにも保険の範囲でしかやりませんよと読めるものですから、それで大丈夫なのかどうかと、この3つが疑問でした。
○田代構成員 大きな話が3つあったのですが、最後のほうからいきますと、これについては基本的に名古屋大学のポリシーによるので、それを確認することになると思います。通常ですと、臨床試験に参加したときの健康被害について治療を提供するときには、保険内の診療ではないかと思います。ただ、プロトコールなどを読む限りでは、特に保険内の診療に限定するということがはっきり書いてあるわけではありません。非常に大きな問題が起きたときに金銭的な補償をするという以外に、普通の治療が必要になった場合に、患者さんが払う分は私たちが持ちますよということです。保険内でしたら、それは3割負担分を持ちますよということで、これは特に最近、幾つかの病院ではこういうポリシーで運用されているので、それを保険内に限定するかどうかというのは名古屋大学に確認しないと分からないのですが、補償の体制として問題があるかというと、問題は特にないのかなと思っています。つまり、非常に大きな問題が起きた場合には、基本的に金銭的な補償はあるという前提で、治療費がかかった場合には、最低限でも保険内のものに関しては病院側が負担していただけるということなので、対応そのものに問題はないと思います。ただ、確認したほうがいいということであれば、これは名古屋大学に確認するという手が1つあるかなと思います。これが補償の話です。
 残り2つ、関原先生から御発言があった点ですが、1点目は恐らく歯科の先生に判断してもらう必要があるかと思うのですが、田上先生もこれは御覧になられていて、特にコメントされなかったので、私としては取りあえず大きな問題はないかと思っています。確かに既存治療については、どうしても開発の経緯を述べる箇所で、どういう問題があるかという説明をせざるを得ないのですが、それと合わせて今回、不利益の所をかなり書き変えていただいていています。実際には今回の試験で、幹細胞を加えたことに関連して、どんな不利益があり得るかというリスクの説明は、それなりにはされているので、実際に試験に参加される患者さんは、それと比較して考えることになるかと思いますので、記載自体はこれでもよいのかなと思いました。
 2番目の対照群に提供する治療ですが、これについても、先生方に送られた後に指摘事項が反映され、タブレットの210ページの「予想される利益について」の所に、先方のほうで実際に対照群に関しても血漿を加えるということで、現状の人工骨よりも、より早く骨が再生することが報告されていると追記していただいています。ですので、一応この試験治療に入ると、間葉系幹細胞の添加の有無にかかわらず、現状よりも良いものが期待できるという記載にはなっているかと思います。以上です。
○猿田座長 最初のときにくらべて大分よくなかったのですが、直されたものではかなり分かりやすくなったのではないか思いました。
○医政局研究開発振興課専門官 先ほど名古屋大学に確認をさせていただく旨の御指摘を頂いた、保険被害に対する補償の範囲については、名古屋大学から先ほどコメントを頂きました。「健康被害が生じて、保険診療の範囲外の治療が必要になった場合には、医学的見知により妥当と考えられるものについて相談の上、病院が負担することといたします」と申されていますが、もし必要でしたらこの一文を書き加えていただくということでもよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。
○関原構成員 そうおっしゃっているなら、むしろ口頭でやられて、これは普通にいろいろな所でこういう様式を扱っているわけですから、ほかにも波及しますから、あえて書かなくても一応確認をとっていただいて、メモで残していただいていれば、万が一そういうことがあったら、そうおっしゃっていただいたら十分ではないかと思います。
○猿田座長 ほかにどなたか御意見ありますか。
○柴田構成員 念のために確認ですが、今回の対照群の治療というのは、保険診療の枠からはみ出ているのか、保険診療の中に入っているのかだけ確認させてください。
○保険局医療課長補佐(歯科) これは全て保険の対象内の患者さんを対象にしています。
○柴田構成員 分かりました、ありがとうございます。
○猿田座長 よろしいでしょうか。ほかに御意見がなければ、一応「適」という形でよろしいわけですね。今、幾つかの問題はありましたが、大体お話を伺ったところでは、そんなに大きな問題はないということで、実は名古屋に関しては来週視察に行くと思うので、また話は聞いてきますが、それではこの形で適とさせていただきます。どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。試験実施計画の変更について、事務局から御説明をお願いします。
○医政局研究開発振興課専門官 先進医療Bの試験実施計画の変更について、本日は2件の申請がありました。資料2-1の29ページを御覧ください。1件目は東京大学医学部附属病院からの申請で、告示番号5、「パクリタキセル腹腔内投与及び静脈内投与並びにS-1内服併用療法」についてです。適応症は腹膜播種又は進行性胃がん、ただし肉眼的腹膜播種陰性・腹腔洗浄細胞診陽性のものとなっています。本試験は進行胃がん症例に対して審査腹腔鏡を施行し、肉眼的腹膜播種がなく腹腔洗浄細胞診が陽性(POCY1)の場合に本試験に登録し、腹腔ポートを留置した上、21日を1コースとして基準量のS1を14日間内服、7日間休薬し、第1、第8日目にパクリタキセルの経静脈投与及び腹腔内投与を行う探索的試験です。
 試験治療は腫瘍進行が確認されるか、有害事象により継続困難となるか、奏功が確認され手術を決定するまで反復し、治療が奏功して腹腔洗浄細胞診が陰性化した場合には手術を考慮することとし、手術を施行した症例では術後も化学療法を継続します。主要評価項目は1年全生存割合、副次的の評価項目は3年全生存割合、腹腔洗浄細胞診陰性化率及び奏功率、予定試験期間は平成21年12月から平成28年11月まで、予定症例数は38例で、今回の申請時点で35例が登録されています。
 主な変更内容は、予定試験期間の平成29年11月まで1年間の延長、及び研究事務局データセンター安全性情報管理業務の外部委託です。変更申請の理由ですが、試験参加施設において肉眼的腹膜播種陰性・腹腔洗浄細胞診陽性の症例が予測より少なく、症例集積が遅延したため。また、同一の研究グループにおいて複数の新規臨床試験が開始されて、参加施設が増えたことにより業務量が増加したため、一部を外注するとのことです。御審議をお願いします。
○猿田座長 どうもありがとうございました。ただいまの御説明に、どなたか御意見ありますか。東京大学から出てきたもので、あともう少しの症例数ですが、症例数が、まだ少し足りないということで期間の延長と、データセンター及び安全性情報管理の外部委託ということですが、今お読みいただいたような形での理由です。特に御意見がなければ、これでよろしいですね。山口先生、何かありませんか。
○山口座長代理 あと3例ですか。
○医政局研究開発振興課専門官 はい。
○山口座長代理 1年延ばして3例。これは2016年11月までだったら、まだ大分ありますよね。
○医政局研究開発振興課専門官 試験期間は症例観察期間も含みます。
○山口座長代理 分かりました。
○猿田座長 ほかに御意見がなければ、これは計画変更をお認めいただくということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、そういう形にさせていただきます。
 続きまして、2件目の試験計画、実施計画の変更です。これも事務局から御説明をお願いします。
○医政局研究開発振興課専門官 資料2-2の31ページを御覧ください。2件目、国立循環器病研究センターからの申請で告示番号12、経胎盤的抗不整脈薬投与療法についてです。適応症は胎児頻脈性不整脈、ただし胎児の心拍数が毎分180以上で持続する心房粗動、又は上室性頻拍に限るとなっています。
 本試験は胎児頻脈性不整脈、具体的には心房粗動及び上室性頻拍に対し、抗不整脈薬を経胎盤的に投与する胎児療法を行い、その有効性・安全性を評価するものです。予定試験期間は平成22年10月から平成31年3月まで。予定症例数は50例で、今回の申請時点で38例が登録されています。
 主な変更内容は、試験期間の平成33年3月まで2年間の延長。その他、記載整備です。変更申請の理由ですが、「症例登録が遅れており、試験実施予定期間内に目標症例達成することが困難と判断し、その対策として試験期間の再延長と研究協力期間の増加を考案した。手続上の問題により平成27年度は6か月間症例登録が停止したものの、試験再開前後は月1例以上のペースで来ており、次ページの図のごとく、症例登録期間を2年間延長することで、当初の目標である50例を達成可能と考えられる」とのことです。御審議をお願いします。
○猿田座長 どうもありがとうございました。ただいまの御説明に、どなたか御意見はありますか。これは少し特殊な施設でないと、なかなかやりにくいということですが、とにかく50例中、今は38例まで来ているということで、あと2年間の延長があればできるだろうということですが、よろしいですね。それでは、特に御意見がないようでしたら、この告示番号12の試験計画の変更も認めることにさせていただきます。どうもありがとうございました。続きまして、今度は協力機関の追加です。これも事務局からよろしくお願いします。
○医政局研究開発振興課専門官 資料3-1の35ページを御覧ください。これまでに大臣告示されている8つの技術について、協力医療機関の追加申請がありました。告示番号59については、35、36ページに重複して示されています。資料3-1に各々先進医療名、適応症、申請医療機関、追加協力医療機関について記載しています。また、36ページに記載されている各技術については、欄外の脚注にお示ししたとおり、既に先進医療の協力医療機関として承認されていますが、医療機関移転のため、新たに保険医療機関として指定されたことから、改めて申請を提出いただいたもので、該当医療機関においては引き続き先進医療を実施しているところです。
 資料3-2の37ないし44ページを御覧ください。事務局において、協力医療機関として提出のあった先進医療実施届出書を確認した結果、いずれも先進医療実施可能とする保険医療機関の要件・様式第9号を満たしていることから、協力医療機関の追加として御了承いただきたいと存じます。特に御意見がなければ手続を進めたいと思います。以上です。
○猿田座長 どうもありがとうございました。今、御説明いただいたとおりで、各保健機関からの書類はお手元に行っているとおりでして、大きな問題はないということですが、どなたか委員の方、御意見はありますか。もし特になければ、この形で追加機関をお認めいただくということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、そういう形で認めさせていただきます。その次は報告事項ですが、事務局より御説明をお願いします。
○医政局研究開発振興課専門官 資料4の45ページを御覧ください。去る9月3日に開催された第34回先進医療会議では、前回8月21日開催の第32回先進医療技術審査部会において御審議いただいた告示番号43、放射線照射前に大量メトトレキサート療法を行った後のテモゾロミド内服投与、及び放射線治療の併用療法並びにテモゾロミド内服投与の維持療法における報告遅延及び遺漏事案について、事案の概要は資料にお示ししていますが、申請医療機関である埼玉医科大学国際医療センターに対し、先進医療に係る自主点検及びその結果の先進医療会議への報告を求めることになった旨、御報告いたします。
 また、53ページですが、こちらは前回の先進医療技術審査部会で御審議いただいた試験計画変更に係る手続の運用について、こちらを先進医療会議で御報告させていただいたことを御報告いたします。以上になります。
○猿田座長 ありがとうございました。今、御説明いただいたとおりで、この会議においてそういったことを認めたいということですが、どなたか御意見はありますか。余り問題はないかと思うのですが、特に御意見がないようでしたら、こういう形でお認めいただいたということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。
 この間はずいぶん長かったのですが、今日はこれだけということですので、どなたか御意見はありますか。なければ、これで第33回の先進医療技術審査部会を終わりたいと思います。どうも御協力ありがとうございました。
○医政局研究開発振興課専門官 次回、10月の開催ですが、10月16日(金)の16時ないし18時とさせていただいています。場所については、今回と同じ会場を予定しているので、皆様、御参集のほどお願いいたします。
 また、本日の議事録については作成次第、先生方に御確認をお願いし、その後公開とさせていただきますので、併せてよろしくお願いします。以上となります。
○猿田座長 先生方、特に御意見がなければ、これで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

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