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2015年8月27日 第15回肝炎治療戦略会議 議事録

健康局疾病対策課肝炎対策推進室

○日時

平成27年8月27日(木)13:00~15:00


○場所

全国都市会館 大ホール(2階)


○出席者

泉 並木 (武蔵野赤十字病院副院長)
岡上 武 (大阪府済生会吹田病院総長)
金子 周一 (金沢大学大学院医学系研究科恒常制御学教授)
熊田 博光 (国家公務員共済組合連合会虎の門病院分院長)
林 紀夫 (関西労災病院院長)
八橋 弘 (国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター研究部長)
溝上 雅史 (国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター長)

○議題

(1)ウイルス性肝疾患に対する治療法について
(2)その他

○議事

○横山肝炎医療専門官 定刻より少し早いですけれども、委員の先生方もお集まりのようですので、始めさせていただきます。

 ただいまより、第15回「肝炎治療戦略会議」を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は、6名の委員の先生に御参集いただいております。

 なお、本日は、参考人として、国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター長の溝上先生に御出席いただいております。

 それでは、議事に入ります前に配付資料の確認をさせていただきます。

 まず、議事次第と配付資料一覧がございます。委員名簿と、1枚めくりまして座席表がございます。

 資料1として「ウイルス性肝疾患に対する新規治療法に関する検討について」。

 2ページ目から、資料2「日本人C型慢性肝疾患患者におけるLedipasvir/Sofosbuvir配合錠のPhase3治験結果」、溝上参考人発表スライドとなっております。

12ページより、資料3として「C型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変に対するレジパスビル/ソホスブビル配合錠に関する有効性等並びに肝炎治療特別促進事業における対応案について」です。

 あと参考資料としまして、参考資料1「肝炎治療戦略会議開催要領」、参考資料2「肝炎治療特別促進事業におけるレベトールカプセルの取扱いについて」、参考資料3として「肝炎核酸アナログ製剤治療の更新申請に係る診断書」となっております。

 配付資料は以上でございますが、不足等はございませんでしょうか。

 何かございましたら事務局へお申し出いただきたいと存じます。

 なお、会議中の写真撮影、ビデオ撮影及び録音することはできませんので、御承知おきください。

 ここからの議事の進行は林座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○林座長 それでは、本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、議事に入らせていただきます。本日の議事は、「ウイルス性肝疾患に対する治療法について」ということで、時間がございましたら、その他何かございましたら御議論いただければと思っております。

 それでは、まず事務局より、資料1の御説明をお願いいたします。

○鈴木肝炎対策推進室長 そうしましたら、資料1について御説明させていただきます。資料1のほうをごらんいただければと思います。

 昨日開催されました中央社会保険医療協議会におきまして、もう皆さん御存じのとおり、ハーボニーと言われる薬、これが薬価収載、8月31日に8万171円で行われることとなっております。これはセログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変に対する保険適用ということになっております。そうしますと、我々どものこの肝炎治療特別促進事業において、この取扱いというようなことを考えなければいけないということとなっております。

 この事業におきましては、インターフェロンフリー治療に対しまして助成は1回のみと現状しております。また、セログループ1に対する2つ目のインターフェロンフリー治療薬の登場ということでございますので、インターフェロンフリー治療不成功後のインターフェロンフリー治療に対する取扱いもあわせて検討する必要があると考えております。

 検討事項といたしましては、医療費助成の対象とすべきかどうかということが一丁目一番地でございます。

 そして、対象とする場合に必要な条件といたしまして、対象患者、診断書の作成について、治療回数、それから、治療期間延長に係る取扱いでございます。

 それから、インターフェロンフリー治療不成功後のインターフェロンフリー治療についての医療費助成を対象とするかどうかということ、これも検討事項の大事なものとなっていると考えております。

 以上でございます。

○林座長 どうもありがとうございました。本日の議事の内容を御説明いただきました。

 それでは、続きまして、今お話がございましたハーボニー配合剤につきまして、溝上先生のほうから、「日本人C型慢性肝疾患患者におけるLedipasvir/Sofosbuvir配合錠のPhase3治験結果」ということで御説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○溝上参考人 溝上です。どうかよろしくお願いします。それでは、座ってしゃべらせていただきます。

PP

 日本人C型慢性肝疾患患者におけるLedipasvir/Sofosbuvir配合錠、いわゆるハーボニーのPhase3治験結果についてお話しさせていただきます。

PP

 日本におけるC型慢性肝炎治療の進歩につきましては、1957年にインターフェロンが発見されまして、その後、NIHHoofnagleが、nonA,nonB時代の1986年のニューイングランド・ジャーナルに、インターフェロンαが効くということを報告していました。

 その後、1989年にC型肝炎ウイルスが見つかりました。それを受け、世界で一番最初に、C型慢性肝炎の治療に1992年から日本が1992年から保険適用になりました。その後治療成績はどんどんよくなってきたわけですが、ペグインターフェロン、リバビリン併用しても、最終的にはどうしても半分ぐらいしか効かなかった。ただ、副作用、それから途中で副作用のため中止せざるを得ない患者さんもいまして、最終的には4割ぐらいしか効いてなかったというのが現実でした。そこにダクラタスビル、アスナプレビル、それからバニプレビル、シメプレビル、直接HCVの増殖を抑えるという薬が開発され、治癒率が8~9割という段階になりました。

PP

 そこに、2011年最初にヨーロッパ肝臓学会でソホスブビルの話が出まして、その後、2013年のNew England Journal of Medicineにレジパスビルとの配合剤の結果が報告されました。この2つの組合せについては非常に組み合わせがいい、食事の影響を受けないとか、この配合剤と他との薬との影響が殆ど無いというようなことが明らかにされ、さらに全てのジェノタイプに効くということ、こういうことから非常にこれが有望視されました。

PP

 さらに、未治療の肝硬変や、肝硬変でない人で、IFNで治療したが肝硬変になった人、さらに一番効きにくい人でもソホスビルとリバビリンの配合剤では、非常に良く効くということが分かりました。さらにその後の検討でBMIの制限もないとか、懸念するような問題、特に安全性に問題はなく、忍容性も問題がないということで、フェーズ2スタディは進められました。

PP

 さらに、別のフェーズ2スタディが行われ、以前に治療したが効かなかった症例、それから未治療例、ハーボニーにリバビリンを追加した群と追加しなかった群に分けたところ、先ほどの結果が再現されました。さらにそれらの症例で副作用における中止例がない。この点が非常に評価されまして、フェーズ3の進行が進められたわけでございます。

PP

 本邦におけるフェーズ3の試験デザインでございますが、おのおの150例ずつで、オープンラベルで、レジパスビル、ソホスブビルの未治療例、インターフェロン既治療例で効かなかった例で、治療終了24週後にHCVを駆除できるか否かで行いました。

 特徴としましては、アメリカでの経験から年齢制限なし、BMIも制限なし。代償性肝硬変も組み込み、40%までは治験に組み込んでいいことにしました。さらに、血小板は5万あればOK、好中球の制限はありません。ただ、NS5A阻害剤による治療歴のある方は御遠慮していただきました。

PP

 これが日本人患者さんの背景でございますが、未治療、既治療は大体1:1にされていまして、大きな特徴は、3分の1が65歳以上ということです。ここのところは今までと大きく違うところです。さらに、代償性肝硬変が22%組み込まれております。それにeGFR、この薬は腎排泄ですので、腎機能は平均80mL/minですが、最悪46から50前後まで組み込まれておりました。IL28BSNPTTnon-TTがフィフティ・フィフティということになりました。

PP

 ハーボニーの治療を行いますと、1週目で3分の1はウイルス検出感度以下、2週目におきましては大体8割、3週目に95%近く、4週目で、全例、HCVRNAは検出感度以下になりました。このように、1カ月で大体検出感度以下になりますので、非常に効き目は良好でございます。

PP

 ハーボニーで12週投与して、今までインターフェロン治療をしてない人と今まで治療して効かなかった人の全体像を見ていきますと、今まで効かなかった人、-この人たちが一番困っていたわけですけれども-、この人たちにおいてもHCVRNAは治療後12週間後、24週間後も検出感度以下で、治療効果は100%でした。勿論、抗ウイルス治療で一番怖い薬剤耐性例は、その中でも特に治療中のHCVRNAが再出現するブレイクスルー例というものは1例も認めませんでした。

PP

 そのSVR24に対する背景因子というのをいろいろ検討しまして、以前の治療で失敗した方や無効の方、治療終了時にはHCVRNAは検出感度以下になっていてもその後HCVRNAが再出現する再燃例、それから代償性肝硬変の有無、65歳以下と65歳以上などの背景因子に治療効果は影響を受けず、全例HCVRNAは消失したと考えられました。

PP

 副作用として3例認められました。1例は発疹です。レジパスビルにリバビリンの入った症例で12週投与群でした。55歳の女性です。投与後9日間に発疹が出現し、抗アレルギー剤、ジフルプレドナートなどで処置し、皮疹は完全に良くなりました。この症例はハーボニー+リバビリン併用群でした。

 他の1例は心停止です。これもハーボニー+リバビリン併用群で、この方は投与63日目に心停止でお亡くなりになっていますが、現病として、肝硬変で、糖尿病でメトホルミンを使用中で、さらにサルコイドーシス、肺線維症、肝硬変のための脾摘も受けておられます。さらに前立腺肥大及び、心電図では右脚ブロック及び左房拡大も認められています。さらに、投与中にウイルス性の消化管感染を起こされていました。これらが複雑に噛み合って心臓発作を起こしたのではないかと主治医からは報告されております。

 それから、投与完遂例で1例、再燃例がございました。この方は未治療で55歳の女性です。これもハーボニー+リバビリン併用群です。

 したがいまして、これら症例3例とも全例がハーボニー+リバビリン併用群でして、リバビリンを使ってないハーボニー単独群では全例HCVRNAは駆除され、特記すべき副作用は認められませんでした。

PP

 今まで各種薬剤で治療した方についてその治療内容について、以前どういう治療を受けたかについて調べてみました。ペグインターフェロンとリバビリン治療症例が51例ございます。この人たちは前治療でHCVRNAが治療により下がらなかった無効例、治療中に一度HCVRNAは下がるのだけれども治療中にHCVRNAが再出現するブレイクスルー例、治療中はHCVRNAは検出感度以下になるが、治療終了後にまたHCVRNAが出現してくる再熱例や各種副作用でインターフェロンを主体とする治療に耐えられなかった人、これら全例、HCVRNAを駆除できました。

NS3/4A に対する抗ウイルス薬でもあるPIとインターフェロンを組み合わせたいわゆる3剤治療を行った例が14例ございましたが、この人たちも全員HCVRNAを駆除できました。勿論、インターフェロンのみ、リバビリンとペグインターフェロンとの併用例は79例でありましたが、全例HCVを駆除していました。

PP

 前治療のPIですが、これには抗NS5A薬剤は入っておりません。抗NS3薬だけですが、FaldaprevirVaniprevirSimeprevirTelaprevir、これらを過去に使用した症例が全部で14例ございましたが、これらも14例全例ともHCVRNAを駆除しました。したがいまして、今回の結果からはハーボニーはNS3の耐性については問題ないという結論に達しました。

PP

 ハーボニーによるHCVRNA量の低下です。初回を0として、それから1log、2log、3log10分の1100分の11,000分の1という形で表示してあります。未治療群、今までインターフェロン治療して失敗したような方、両方の群で差はありませんでした。もちろん、GPTの上昇もありません。これは腎排泄ということもあって、肝障害を起こす例はございませんでした。

PP

 インターフェロン治療のときに問題になります血小板の動態を示しています。リバビリンを併用していない群では血小板上昇を認めました。したがいまして、ハーボニーの血小板5万というのは全く問題ないだろうと考えております。

PP

 ヘモグロビンにつきましては、リバビリンの有無、65歳以上や以下で問題ありません。65歳以上でハーボニーは111例使われておりますが、ヘモグロビンについては全く問題はないと考えます。

PP

 問題はHCVの耐性株です。ハーボニーはNS5ANS5Bという部位を標的とする薬です。

そこで、まずNS5Bに対する耐性を調べました。基礎実験でS282Tという変異があると効かなくなると報告されていますので、全例で薬剤投与前、次世代シーケンサーで-検出感度1%-、調べました。そうしますと、S282Tの変異は一例も認めませんでした。

 次はNS5Aでございますが、これも同様に治療開始前に次世代シークエンサーで調べました。NS5AL31Y93に変異があるとできにくくなることが今までのダクラタスとアスナ治療でわかっています。耐性変異がある場合で見ていきますと、L31Y93Q30に関する変異が1個あるものは74例ありました。その中のY93Hという変異が圧倒的に多く57例ありました。そのうちの一例がハーボニーとリバビリンの併用例でした。

 一方、耐性変異が複数存在するものについて検討しました。これは次世代シークエンサーの性質上同じHCV株に存在しているかどうかはわかりません。同じ株上にL31Y93の変異が存在している株は非常に効きやすくなることがわかっています。1例が再熱していまして、Y93の変異がいました。これは先程の症例ですが、リバビリンを併用の未治療例です。IL28BMinor homoです。さらにこの症例について次世代シーケンサーでその存在比率をパーセンテージを調べていきますと、99%以上、ほとんどがもともとY93Hだったということがわかりました。

PP

 安全性の検討でございます。ハーボニー投与群ではグレード4の臨床検査値異常は認めませんでした。グレード3としてリパーゼが増加しましたがすぐ回復しております。また、肝細胞癌や食道静脈瘤破裂例がありましたが、肝細胞癌については治験前からもともとは存在していたと考えられましたし、静脈瘤破裂については自然経過と考えられました。一方ハーボニーとリバビリンの併用群では、重篤な有害現象として、先程の心停止を含む2例がありました。有害現象による投与中止は3例存在しました。

PP

 「発現率5%以上の有害事象」でございますが、3分の2の症例において認めましたが、一番多いのは鼻咽頭炎でございます。これは冬季に治験を実施したためではないかと思っております。もちろん、リバビリン併用例では貧血が明らかに多くなりました。

PP

 「結語」としまして、ハーボニー配合錠(LDV/SOF)は12週間投与のHCV駆除率は100%でございます。リバビリン併用例では98%でした。

 開始時にNS5ARAVを有する被験者でのSVRはトータルで99%、ハーボニー単独群では駆除率は100%でした。

 前治療にペグインターフェロン、リバビリン、PI無効症例でもSVR100%でした。

SVR1224100%一致しておりました。つまり、終了後再燃することはありませんでした。

 レジパスビル、ソホスブビルは有効な忍容性を示しましたし、このハーボニー群におきまして、157例中157例の治療は完遂できて、HCV駆除率も100%で、且つ忍容性は極めて高いと思われました。

 ハーボニーの12週投与は、日本人のGT1・C型肝炎患者(C型代償性肝硬変を含む)に対して、高い有効性と良好な忍容性を有するIFN-RBVフリーの治療法に十分なり得るという結論になりました。

 以上です。

○林座長 どうもありがとうございました。

 それでは、御質問がございましたらお受けさせていただきますが、いかがでしょうか。

 よろしゅうございますか。

 それでは、次に進ませていただきます。次に、事務局のほうから資料3の御説明をよろしくお願いいたします。

○鈴木肝炎対策推進室長 そうしましたら、資料3をお開きください。資料3、いろいろ書いてございます。今、プレゼンテーションでもあったことが多く入っておりますので、14ページに早速入っていただければと思います。

 対応方針という形でございますが、基本的に、本日の対象薬剤につきまして医療費助成の対象とするという対応方針(案)をつくらせていただいております。

 対象患者は、セログループ1のC型肝炎、またはChild-Pugh分類AのC型代償性肝硬変で、肝がんの合併のないもの。

 治療期間は12週で、助成期間の延長は行わないというような形の提案をまずさせていただいています。

 それから、インターフェロンフリー治療につきまして、今回、1型に対する2つ目の薬でございますので、助成回数、原則1回のみとするものではございますが、インターフェロンフリー治療歴のある者について、他のインターフェロンフリー治療薬を用いた再治療を行うことが適切であると判断された場合に限り、改めて助成の対象とすることができるという形で、適切と判断された場合には別のものでもう一回できるというような規定をつくりたいと考えております。

 それから、助成の申請につきましては、従来どおり、インターフェロンフリーにつきましては、肝臓学会の肝臓専門医が「肝炎治療受給者証の交付申請に係る診断書」を作成するという形で規定させていただき、ただし、従来どおり、自治体の実情に応じて都道府県が適当と認める医師が作成してもよいこととするという決まりのままとさせていただきます。

 それから、インターフェロンフリー治療で不成功となった場合に、以後の治療に対する助成申請に当たっては、原則として日本肝臓学会専門医が診断書を作成いたしまして、こちらも同じように、自治体の実情に応じて各都道府県が適当と認める医師が作成してもよいという形を、今のところ、方針(案)としてはまとめております。

 以上でございます。

○林座長 ありがとうございます。

 資料3の12ページにお戻りいただきまして、そこに「はじめに」というところがございますが、何か御意見ございましたら御指摘いただければと思います。

 それから、2.のところが、先ほど溝上先生から御説明のございましたレジパスビル/ソホスブビル配合剤の有効性、安全性が記載されております。何か御意見があればお伺いさせていただきます。

 よろしゅうございますか。まとめになります。

 それで、きょうメインの御議論をしていただきたいのは、先ほど室長から少しお話がございました14ページにございます、これを受けまして、その対応(案)ということで、まず上から、レジパスビル/ソホスブビル配合錠について、1番目でございますが、セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変に対するレジパスビル/ソホスブビル配合錠を肝炎治療特別促進事業における医療費助成の対象とする。まずこれを決めていただきませんと次の議論に。

 よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○林座長 では、この新しい薬剤について、一応医療助成の対象ということにさせていただきたいと思います。

 次、対象患者でございますが、「セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はChild-Pugh分類AのC型代償性肝硬変で、肝がんの合併のないものとする。」ここもよろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○林座長 それから、3番目でございますけれども、「助成対象となる治療期間は12週間とし、副作用による休薬等、本人に帰責性のない事由による治療休止期間がある場合でも、助成期間の延長は行わない。」これは従来のDAA製剤と基本的に同じ書き方になっている。上の3点はよろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○林座長 ということで、助成を認めさせていただくということになります。

 それから、2番目が少し議論のあるところだと思いますけれども、インターフェロンフリー治療についてでございます。インターフェロンフリー治療、現在認められておりますのが、ダクラタスビル及びアスナプレビル併用療法、ソホスブビル及びリバビリン併用療法、今回お認めいただきましたレジパスビル/ソホスブビル配合錠による治療、この3つが該当いたしますが、に対する助成回数は、原則1回のみの助成とする。

 ただし、インターフェロンフリー治療歴のある者については、他のインターフェロンフリー治療薬を用いた再治療を行うことが適切であると判断される場合に限り、改めて助成の対象とすることができる。

 ここはちょっと従来と変わっているところでございますが、いかがでございましょうか。従来は2種類しかございませんでしたので、1型と2型、それで助成回数1回ということになっておりますが、今回、新規の薬剤が出てまいりましたので、DAA製剤で治療しても、無効例ももちろんおられますので、それに対する助成も再治療を行うことが適切であると判断される場合に限り、助成対象とすることができる。これは少し議論のあるところだと思いますが、いかがでしょうか。

 きのう、実は日本肝臓学会のガイドラインの委員会がございましたが、少しここのところは議論あったところでございまして、このままの文章でよろしゅうございますか。

 どうぞ。

○岡上委員 溝上先生の話では、耐性株があっても100SVRになっていますね。ですけれども、リバビリン併用の治療ではY93変異例で1例、SVRになってないというのと、それから海外からの報告でY31Y93両方に変異のある例ではSVRが得られていません。そうすると、このような例に今回の新しいDAAを投与してもSVRにならない例がでるわけで、そのような例に対する適切なガイドラインが必要と考えます。

○林座長 岡上先生の御質問、ごもっともな御質問です。

○岡上委員 この薬、極めて高価な薬なので、無駄なことはしたくないというのがあって、例えば事前にそのような耐性株の有無を解析しておくことが好ましいとか、何かそういう付記はないのですか。

○林座長 実はこれは昨日も議論があったのですけれども、現在のところ、無効例に対して有効である治療法が明らかになっているわけではありません。

 ただ、ある一定の期間がたちますと、それの有効性については、今回の新薬は効く効かないということも明らかになるでしょうし、もちろん他の新薬のこともあるのですけれども、恐らく今のところ想定されるのは現在の治療薬でございますので、ただ、エビデンスはないのですけれども、今、この時点で再治療を認めないと決めるのも少し問題がございますので、こういう少しあやふやな表現。これは、済みません、非常にあやふやです。

○岡上委員 認めることはいいと思うのですけれども、そのときに、例えばこういうことを事前に検査したほうが望ましいとか、何かそういう付記あったほうが良いように思いますが。

○林座長 ガイドライン上についてはいろんな記載が出てくるかもわかりません。これは医療費助成の問題なので、ここのところについては詳細の規定がなされておりません。

 だから、とりあえず適切な患者さんについては再治療を、従来1回だったのを、適切な治療がある場合については医療費助成の対象ととりあえずさせていただくというところしか、ここのところは記載されていないということになりますが、岡上先生の御指摘はごもっともでございまして、恐らく皆さん、そこに御意見があるのではないかと。次にもう一度御議論をいただければと。

 次の2番目の文章が、「インターフェロンフリー治療に対する助成の申請にあたっては、原則として日本肝臓学会肝臓専門医が『肝炎治療受給者証の交付申請に係る診断書』を作成する。ただし、自治体の実情に応じて、各都道府県が適当と定める医師が作成してもよいこととする。」これは従来のとおりでございますので余り問題がないと思いますが、その次の3番目でございまして、「インターフェロンフリー治療で不成功になった場合、以後の治療に対する助成の申請にあたっては、原則として日本肝臓学会肝臓専門医が『肝炎治療受給者証の交付申請に係る診断書』を作成する。ただし、自治体の実情に応じて、各都道府県が適当と定める医師が作成してもよいこととする。」実は上の文章と同じ文章になっておりまして、ここが少し議論のあるところだと思います。

 だから、普通の医療費助成の申請よりはかなり高度な知識を持った人にこの判定をしていただかないと、先ほど岡上先生の御意見がございましたところが大きく問題になると思います。昨日、実は肝臓学会のガイドラインの作成委員会でもこのことが問題になりました。それで、ここをもう少し厳しく、いわゆる申請者を制限するかどうかということについてぜひ御意見を賜れればと思いますが、いかがでございましょうか。

 泉先生、いかがでしょうか。

○泉委員 昨日も肝臓学会のガイドラインで問題になったのですが、きょうは傍聴の方もたくさんおられるので御説明させていただきたいと思いますが、これまで、ダクラタスビル、アスナプレビルは我が国で行われていたわけですけれども、ダクラタスビルはNS5S阻害剤です。本日御紹介あったレジパスビル、ソホスブビルですが、レジパスビルはNS5A阻害剤で、同系統の薬剤だということになります。

 治療前に存在する耐性ウイルスよりも薬剤で治らなかったときのウイルスのほうが非常に複雑で、多重耐性、治りにくいウイルスになっているということはほぼ認められています。それで、アメリカ肝臓学会のガイドラインでは、このNS5A阻害剤で治らなかった患者さんに対してもう一回、NS5A阻害剤治療はしないようにするというリコメンデーションが出ているということがありまして、同系統の薬剤でもう一回治療することは極めて治療困難例をつくってしまうということを指摘されているので、そこで大きな議論があったということになります。

 ただ、十分なエビデンスがないということなので、本当に専門医のところできちっと検査をして、そして適切な治療をすることが必要なのではないかと考えております。

○林座長 今、泉先生が御説明されましたダクラタスビル、アスナプレビルは欧米では使われておりませんので、それの耐性、無効例というのは欧米には余り存在しませんので、それに対するデータは実はございませんので、これは日本でデータをつくらないとそこのところはわからないということで。

 ただ、耐性が重複しますので、明らかに有効性が高いだろうという推定は今現在はできない。ただし、エビデンスもありませんので、今のところ、どのぐらいこの薬剤を使って効くかということも、エビデンスはないというのが唯一の事実です。今のところ明らかなエビデンスがありませんので、ある程度知識を持っている人に判断していただいて、こういう検査をした上で有効性が非常に高いと判断したものについては、その制限をすることも何だろうというので、お認めするという記載の仕方になっています。ただ、エビデンスが出ればここの記載は当然変わってくると思います。

 どうぞ、熊田先生。

○熊田委員 実際にそうだと思うので、できれば原則というのをなしで、肝臓学会専門医にかなり高度ということになると、例えば遺伝子を事前に調べる研究能力があるとか、そういうことも含めて、今後、比較的短い期間に日本のエビデンスが出ますね。そのときに、前が何もわからないとか全く情報がないというのもいけないので、やはりここは上と同じではなくて、「原則」をとって、日本肝臓学会専門医が、やはりその辺のことをよく考えてやるのが専門医ですから、少し狭めてみたほうがいいのではないかという感じがいたします。

○林座長 当然のことながら、下の「ただし」もとりますよね。

○熊田委員 「ただし」もとります。

○林座長 ということで、その再治療についてはさらにある程度知識を持っている人にのみ申請権をとりあえず与えるという条件を厳しくさせていただくということで、私もそれはぜひ必要ではないかなという気はしておりますが、他の委員の先生、いかがでございましょうか。

○金子委員 都道府県によっては肝臓専門医が非常に少ないところがあるので、そういう均等性という意味からは、各県でできないところが、正直言ってちょっと問題かなとは思いますけれども、ただ、趣旨はよく、そのとおりだと思います。

○林座長 何県かの人にお聞きしたのですけれども、治療してもいいかどうかについては肝臓専門医の、できたら、肝臓専門医よりもっと、恐らく拠点病院とか、そこにおられる肝臓専門医に御判定いただくほうが基本的にはいいと思いますけれども、そういうことで申請権は限定されますが、治療を行うのはほかのところでもできるということで、できるだろうという御返事をされた先生もおられます。

○金子委員 各都道府県でそういう対応ができるのであれば可能だと思いますけれども。

○林座長 ほかの先生、いかがでしょうか。

 どうぞ。

○八橋委員 私、先生方とは考え方が違っていて、薬剤耐性部位が同じもので再治療するとハーボニーはソホスブビル単剤投与と同じと考えます。また、今後、最も難治例となるのは、ソホスブビルとレジパスビルで治らなかった人であり、その人たちをどうやって治すのかという目途が全くない中で、その難治例を作ってしまうことにつながってしまうのではないかと考えます。この方法は。

○林座長 ただ、もちろん、その事実について肝臓専門医はある程度理解しているものだと我々は解釈した上でこの提案をしています。

○八橋委員 確かに書かれている日本語は間違っていないと思います。ただ、「再治療することが適切であると判断される場合」というのは、どういう場合なのか私には現時点では想定できない。

○林座長 できないと考える人は治療しないと思います。

○八橋委員 はい。ただ、今再度考えないといけないのは、1年前にシメプレビル既治療例に対してアスナプレビル/ダクラタスビルの再投与をこの会議で制限しなかったことです。結局それで再治療された人はかなり高率に治らなかったし、多重耐性となってしまった。1年前、その時点ではエビデンスがなかったのですが想定はされていた。今はエビデンスが出てきたので、再治療ははやらないという方向性が明確になりました。しかし、患者さんの立場からしてみれば、一度これらの薬剤に曝露された人は、変異が生じてより難しい状況になっています。これらのことも考えると、再治療に関して私は慎重に考えるべきだと思います。

○林座長 いかがでしょうか。これは非常に議論。

 泉先生、もう一回いかがですか。

○泉委員 おっしゃるとおりで、NS5A耐性が治療前から存在しているのに比べて、薬で治らない治療耐性、もっと複雑で治りにくい耐性になってしまっているというエビデンスがあるので、だから、それに対して、今回のレジパスビル、ソホスブビルで治療してどのようになるか、全く国際的なエビデンスがないということで、逆に、そうすると、レジパスビルで効かなかったときにソホスブビル単剤で治療する。そうすると、ソホスブビルに対して耐性が出てしまうというリスクがあって、そうすると、全ての薬剤で耐性になってしまって、今度は治るチャンスがなくなるというリスクが非常に高いので、非常に慎重に決定すべき事項だと思います。

○林座長 それはよくわかります。溝上先生、いかがですか。

○溝上参考人 私は参考人ですけれども、いいのですか。

○林座長 専門家でございますから。

○溝上参考人 この前のAASLDで出ているのですが、ソホスブビル、レジパスビルでは4週間とか6週間とか8週間で治験して、効かなかった症例に、ハーボニーを24週投与するという治験が行われています。その結果は6割しかHCVを駆除できていない。4割も駆除できていない。しかも12週に比べて中途半端の48週間しか投与されていないのでハーボニーに耐性ができている可能性が極めて高いと思います。さらに、効かなかった4割の耐性ができていると推定される人達には現在もう打つ手がないということになります。全く新しい概念で出てくる新規薬剤を待たなければならない。

 レジパスビルは、NS5Aに対する薬剤ですが、NS5Aに対する耐性は自然界にあるわけで、このことは耐性が出やすいことを示しています。現時点では安易に使うのは危ないと思います。このため、肝臓学会を主体にして、NS5Aの耐性について日本人ではどうなっているのか、特にすでにNS5A薬剤を投与されてHCVを駆除されなかった人達の間でどうなっているのかのデータをまとめて、早くエビデンスを出すということが現時点における最優先課題ではないかと私は思います。

○林座長 いかがでしょうか。これはまるっきり恐らく意見が分かれるところで、ただ、かなり曖昧な文章というのはごもっともな御意見でございまして、曖昧に記載されている。

 熊田先生、どうぞ。

○熊田委員 誰も本当はわからないのですね。ですけれども、この医療費助成の精神からいくと、溝上先生は6割しかというか、6割も治ったという考えもあるのですね。つまり、そのまま何もしなかったらどんどん先へ進んでいくという人たちに治療しているわけですから。かつて、インターフェロン単独のときは、95%治らなかったわけですね。リバビリンのときでも半分しか治らなかったですね。でも、次々とやはり手段が出てくるわけですから、この医療費助成の精神から言うと、実際に保険承認がおりているという形の薬剤に関しては、基本的にはこの医療費助成は認めていくべきだと。ただ問題が多いから、今、林先生が言われたように、専門医に限ってやって、そこでなるべく早くエビデンスがどうかということを出していくということのほうがいいのではないかと私は思います。

○林座長 これは肝臓学会のガイドラインでも、泉先生、いろんな縛りが出てまいります。そこをちょっと御説明いただいたほうが御理解いただきやすいかもわかりません。

○泉委員 昨日もいろんな議論があったのですけれども、もちろん治していく分にはいいのですけれども、治らないというリスクがある。今までのインターフェロン治療では、何回も治療失敗しても次の治療に差し支えるとかなかったのでよかったのですけれども、今後は次の治療に差し支えるということを最も考えておかないと、治らなくなってしまうというリスクがある。したがって、全く、どの薬でも治らないという事態だけは避けたいということが議論されまして、適切にきちんと薬剤耐性をはかって適切な薬剤を選ぶということが非常に高度な専門医でないとなかなか難しいのではないかということは議論されたということです。

○林座長 たしかきのうの時点のガイドライン、泉先生、作成いただいたプロトコール上は、使う耐性例にレジパスビル、ソホスブビルを使う場合については、後ろの括弧書きで、耐性はないという限定が実際ガイドラインに記載されております。だから、もちろん、そのガイドラインをお守りいただきますと、耐性を測定して、今のところ、変異がない場合しか使わないようにという記載に等しい記載に、とりあえずエビデンスが出るまでについてはなっております。もちろん、医療費助成とこのガイドライン、少し性格は違うものなので、医療費助成上は、事務局がおつくりいただいたのは、先ほどの適切である判断というのは、もちろんガイドラインをきちっと読んでいただいて本当に使うべきかどうかという判断をしていただきたいという趣旨でそういう作成をしております。

 ただ、多くの委員から御意見が出ましたように、著効率は高くないという可能性のほうが圧倒的に今のところは高いと皆さんお考えだと思っておりますので、そこのところは慎重に投与していただかなければならないということについては問題ないと思いますが、その上で、どうしましょう。

 とりあえず、熊田先生の、「原則」をとって、ただし書きについては削除することについては恐らく御異存はないと思いますので、申請者は日本肝臓学会専門医が作成をすると。そのときにはもちろんガイドラインを参考にしておつくりいただくということになると思いますが、それではちょっと緩め過ぎだとお考えならばぜひ言っていただいて。いかがでしょうか。

○溝上参考人 今の話は、2回目の治療についての話ということでよろしいですね。

○林座長 はい。これはダクラタスビル、アスナプレビルで耐性変異を獲得した患者さんの話になります。1回目については従来の申請と同じであります。

○溝上参考人 そうしますと、ダクラタス、アスナのときはNS5Aの耐性をはかれと明記されていました。そして、耐性があった場合には次を待てと明記されていました。

○林座長 今のところ、ガイドライン上はすぐ注射という、普通に読んだら読めないと思います。

○溝上参考人 ですね。そうすると、それでも結局、耐性があっても効くし、耐性がなくても、ダクラタス、アスナ、効いたわけですね。今までは。さらに問題は、ダクラタスとアスナは耐性検査をしても、会社によって感度が違いましたね。

○林座長 ええ。だから、そこの耐性のある人は治療しないということについては、もちろん検査方法の違いというのはあります。だから、それを勘案するのに最低限肝臓専門医でないとその判断は我々はできないと思っています。要するに、今、とりあえずエビデンスが出るまで制限するのは簡単なのですけれども、ただ、これはかなり社会的な要素も、純粋に学問的なことで決めようというのだったら、恐らくこれは結果がわかるまで待てという、ここの文章、当然我々もなると思っています。これはいろんな社会的な問題を含んでいるので、医療費助成についてはそういう記載の仕方をさせていただいています。ただし、ガイドライン上はもう少し違う書き方になっています。ガイドラインと医療費助成の記載の仕方がかなり違うということは十分御理解いただければありがたいと思います。

 どうぞ、八橋先生。

○八橋委員 先生方の考え方が分かれている中で、インターフェロンフリーの再治療に関して、きょうの時点で結論出さないといけないのですか。

○林座長 事務局、いかがですか。これは私は聞いていないので。

○鈴木肝炎対策推進室長 率直にいうと、先送りはしないでほしいなと。できれば今みたいな形の、最終的な結論ではなくて、現状、保険適用がされて、保険適用は何も決まり事がないのですね、そこのところが。医療費助成がそこにあると。そうするとやはり医療費助成として何がしかのことは示していかないと、結局、医療費助成は何もしてないという形になってしまいますので、今、御議論いただいたような一つの形というのでも出していただいたほうが事務局としては非常に国民に対しては親切な形になるのかなと考えております。

○林座長 どうぞ、岡上先生。

○岡上委員 結局、ダクラタス、アスナでNS5A耐性になった例を申請する場合に、耐性株を検査したとかしないとかいう欄があるのですか。

○林座長 いや、これはあくまでも申請する人が、当然のことながらそれを、もちろん、ガイドライン無視されたら終わりなので、原則上。

○岡上委員 それが記載してなかったら、適切かどうかわからないですね。

○林座長 それはもちろん申請する人が考えるかどうかです。我々が判断するのではなしに、申請者が適切と考えるかどうかです。

○岡上委員 結構ファジーになってきますね。

○林座長 ファジーです。

○溝上参考人 そうすると、専門医の責任でということで。

○林座長 そうです。専門医の責任なのです。

○溝上参考人 そうすると、今、ダクラタス、アスナで耐性があっても使っている場合は、それも専門医の責任という形で考えればいいのですね。

○林座長 そうです。原則、今までについても、耐性変異をはからずに治療したものについては、それはもちろん主治医の責任でありまして、これは別に我々は関係なく、それは主治医と患者さんの関係で、責任は原則主治医に行ってしまいます。

○岡上委員 私や熊田先生の意見のように、1年ぐらいしたらそれらに関するデータが出てくるわけですので、米国肝臓学会のガイドラインの書き方がいいかどうかは別にし、例えばF1とかF0の患者は1年2年待ったってどういうことないから、それも付記に書いておいた方が良いように思いますが。

○林座長 ガイドライン上はそれについても書いてあるのです。

○岡上委員 ガイドラインをやはり読んでもらわないと、せっかくつくっても。

○泉委員 きのうできたばかりのガイドラインですけれども、ダクラタスビル、アスナプレビルで治らなかった人のガイドラインですけれども、インターフェロンができる患者さんは耐性変異がクリアーできるので、インターフェロン含む治療を推奨しています。インターフェロンができない場合に、そうしたら、NS5A耐性、L31をはかって、そしてあと肝がんの発がんリスクを勘案して、どうしても治療が必要な方については専門医が責任持って考えていただくということになっていますので、肝発がんとの見合い。

○林座長 治療も、従来のように、ALT異常か血小板が低い人を適応のよい対象とするということで、ALTが正常の人が慌てて治療していただく必要はないという記載になっております。もちろん、岡上先生おっしゃるような対象については慌てて治療しなくていいと思っていますし、そのぐらいの判断ができる人が本当は申請していただきたいということになると思います。

○溝上参考人 今のジェノタイプ2についてのソホスブビルとリバビリンについても、非代償性でないことを確認することというのが書いてありますね。それが1つ。それから通達のほうで、GPTの正常の人は使ってはいけないという通達が出ていますね。保険診療の場合には。そういう2つがありますから、それと同じようなことが、今回そのような通達で出すのですか、ガイドラインで出すのですか。

○林座長 どうぞ。

○鈴木肝炎対策推進室長 ちょっと混乱されているので簡単に説明すると、まず保険診療があって、保険診療で使えないものは使いません。ですから、先生の今言ったので言えば、保険診療上のルールを守ってないものは、この助成どころか、保険診療も対象になりませんということになりますので、その上での話でございます。

○林座長 文章を厳しくするか、もうしばらく、この際、再治療を待つかというどちらか。

 どうぞ。

○金子委員 熊田先生言われたのですけれども、助成の考え方からすれば、確かに経口2剤で効かなかった人がある一定の集団がいると。肝炎の治療の専門家は、この人は肝がんになる可能性高いなとかと思ったら、やはり治療する機会が与えられている以上は、保険でも認められているし、助成で認められるのが筋。確かにそういう人たちはミューテーションをつくって今後の治療方針にかなり難しいことが生じると考えるのも専門医なのですが、それであっても、先ほども話ありましたけれども、著効率落ちるかもしれませんが、恐らくゼロではないと。

 そんなときに、そういう機会がある薬を、保険で使えて、肝炎の専門家が使えると思ったのであれば、助成の観点からは助成を認めるべきではないかと思います。まだわからないことがいっぱいある段階では、助成としては、専門家がOKとすればOKとするのが筋ではないかと僕は感じますけれども。

○林座長 そういう考え方もあると思います。ただ、これは非常に難しい問題です。僕が冒頭に申し上げたのはそのことなのです。

○泉委員 今、金子先生おっしゃるとおりで、ですから、必ず排除するものでなくて、やはり日本肝臓学会専門医が助成の候補を、診断書書いてほしいということは、ガイドラインの中に、発がん率、それから耐性変異、よく調べて、そして適応を考えてくださいと書いてあるので、ガイドラインをよく遵守して、助成の申請書も書いていただきたいという意味だと思います。

○溝上参考人 両方ともおっしゃるのはそのとおりだと思うし、それで、考え方も同じだと思います。ただ、欧米とか、アメリカ、台湾もそうですが、よくやっておるのは、そういう症例を全部登録させて、血清も全部集中させて、そこでいろんな解析をやりますね。日本でも今度、例えば泉先生、それをやっておられるのなら、そういう症例についてはそのような登録制をしっかりとらせて、血清とかいろんな測定を統一させて、そして早く結論を出さないといけないと思います。ダクラタス、アスナは世界で最初に日本が認めたわけですから、ぜひそういう体制をつくることもお願いしたい。

○林座長 どうぞ。

○鈴木肝炎対策推進室長 事務局から説明させていただきますが、おっしゃるところはもっともで、こういう、いわゆる難治性、そして数も少ないものになってまいりますと、何がしかの形でフォローアップをしていかなければいけないと。登録制という表現になりますと、感染症の登録みたいなものをイメージされてしまいますので、そうではなくて、例えば研究班とかでそういった方々をしっかりフォローアップできるような受け皿というのは今検討しておりまして、戦略会議でそういったことが必要だということを押していただければ強く進めていきたいかなあとは考えております。

○林座長 これは厚労省も、非常に多くの患者さんがおられるわけですので、それに対する対策は当然とっていかざるを得ませんので、何らかの方策は講じられると思っております。ただ、今現在で、医療費の助成をまるっきりとめてしまうか、ある程度、先ほど言った条件下で申請を認めるかという議論になると思っておりますけれども、あと御意見。これ、まとめといっても難しいですけれども。

○八橋委員 確かに難しいところだと思います。私も患者さんから治療の機会を奪わないようにしなければならないと思います。ただ、これからのC型肝炎治療の基本的な考え方は、患者さん全員のウイルスを消してあげないといけないわけです。今の時点での再治療は、著効率が低いかもしれない、治らない場合は、より耐性になって、より難治になるかもしれない。むしろ今の時点では、待機したほうが新しい治療法で治る目途が立つかもしれないのに、ここで本当にウイルスを消す方法が断たれる、そのような状況になることも十分認識することが必要です。この会場の先生方は、そのことをよく理解されているかと思いますが、助成制度にしてしまうと、そのようなこともわからない肝臓専門医が適切と判断したら再治療できる、これは制度として許可するとしてもハードルが低いと思います。

○林座長 低いです。

○八橋委員 だから、ガイドラインでの縛りを作る、あとは登録制にするとか、研究班を新たに設けるなどして、再治療をするとしても治る確率が高まる方法や目途を立てないといけないと思うのです。助成制度として、このハードルの低さで本当に良いのか、と私は思います。

○林座長 御提案ですけれども、実はきのうのガイドラインでももめて、肝臓専門医でも100%の人が専門家ではないと前に注釈をつけさせていただいたのですけれども、余り実効性がないかもわかりません。そのときにちょっと肝炎拠点病院の話が出ていましたけれども、この肝臓専門医を肝炎拠点病院の肝臓専門医に限定させていただくというのはあり得る手だと思うのですけれども、それはいかがでしょうか。

 ただ、肝臓専門医にも限定をかけてしまうと、かなり知識を持っている人で、その人がこれはいけるだろうと思ったものについては助成を認めさせていただくとすると、これはかなり縛りがきつくなってくると思いますが、いかがでしょうかね。

○金子委員 でも、先生、ウイルスのミューテーションの情報とか、その人がなかったらだめですよね。いろんな病院から申請出てきて頼まれても。受診しないとだめですね。

○林座長 だから、その人がある程度、肝炎拠点病院で測定できないとだめです。もちろん。

○溝上参考人 ですから、そういう形になれば、拠点病院のルートがありますから。

○林座長 その件で治療したければ、その肝炎拠点病院に患者さんを紹介するということになります。だから、別に治療できないというわけではなくて、その判断を限定された肝臓専門医がやるというとかなりハードルは高くなる。肝炎拠点病院の肝臓専門医が、先ほど言った議論を全然知らないというのはちょっと想定しにくいと思うのですが、事務局のほう、そこにそんな限定をかけてもよろしいですか。

○鈴木肝炎対策推進室長 拠点病院、人口が多いところでも少ないところもあります。

○林座長 診断だけですからね。そこで治療するという話ではないので。

○鈴木肝炎対策推進室長 診断も一応受診しなければいけないというところがあるので、実効性として、事務として見ると、全部行けというのはなかなかきついのかなあと考えております。ただ、拠点病院や肝炎専門医療機関のドクターがその判断に関与するということはコンサルするということですから、それは非常に有意義なのかなと。それは患者さんが行くわけではなくて、データを渡すとかそういった形になりますので、そういった意味であれば、受診があるかないかで大分患者さん違いますので。

○林座長 データを肝臓の専門医に相談した上で、申請はその人からしてもらうというのが可能であればそれは可能ですけれども。

○鈴木肝炎対策推進室長 申請をどちらからするかというのはちょっと御相談させていただいて、今の話ですと、一番大事なのは、コンサルするということが必要なのだろうと。それは、今、先生のおっしゃっているのは肝臓専門医であろうともということなのかどうかだけちょっと確認。

○林座長 もちろん肝臓専門医ですけれども、肝臓専門医の中にいても、肝炎が専門の人もいますし専門でない人もおられます。ただし、肝炎拠点病院には少なくとも肝炎の専門医はいるわけですので、申請権をそこに、将来広げたらいいと思うのですが、とりあえずエビデンスが出るまでについてはそこに限定しておくと、これはかなり制限がかかってくると思っています。

 ただし、半数以上の人がかなりウェイティングしたほうがいいという意見の委員がいる中で強引に認めることも何かなあと思うので、限定の限定になりますけれども。

○鈴木肝炎対策推進室長 今、実務的に相談していました。要は、診断書と申請書、名前を分離するのは極めて混乱してくるということがあるので、やり方として、これがいいかどうかはまだこれからちょっと考えさせてもらうとしても、今言っているところでは、コンサルが何かあると。拠点病院のドクターの誰々さんとか、あるいは拠点病院や肝炎専門医療機関のどこどこにそういったことをしましたよということが記載されて証明できれば、一応今のと同じ担保になると思いますので、そういった形だと実務的にはそれほど困らないのかなというのが今の感触です。ただ、実際どうやってやるかというのはまた。

○林座長 文章が難しいね。それだと、書くのがね。

○岡上委員 申請書を提出する場合には、肝炎拠点病院や肝炎専門医療機関にコンサルトすることが望ましいというぐらいのことを書いておいたらどうですかね。

○鈴木肝炎対策推進室長 それはきょうの場としては非常に結論づけやすいと思うので、それを具体的にどうするかというのはちょっと考えなければ。

○林座長 では、肝炎拠点病院の肝臓専門医か、そこに相談して、何か文書をもらった人の肝臓専門医についてはOKだということぐらいしか。ただ、それだと申請の書類が非常に複雑になりますね。大丈夫ですか。

○鈴木肝炎対策推進室長 いろいろ言っているのですが、そうなるかどうかわからない。例えば診断書の下に署名欄をつけて、その人の署名をしてもらうとかいうのでも同じことになると思いますので、そういった事務的なところのやり方はちょこっと検討させていただいて、コンテンツとしては、先ほど私が述べさせていただいたような拠点病院の知識あるドクターの、インターフェロンフリー治療で不成功になった場合の方々については、全国で数は限られると思いますけれども、そういった形の手続を踏んでいただくということを文書としては先ほどの岡上先生のような形というところでまとめていただいて検討するということに。

○林座長 これは原則上、肝炎拠点病院の肝臓専門医に相談して、治療したほうがいいという何らかのサインというか何かをもらった人にいわゆる申請権を限定させていただくということでよろしゅうございますか。

 これはかなり複雑な文章で、事務局のほうで文案を考えていただいて、最終決めさせていただきますけれども、原則、その内容でよろしいでしょうか。こうなるとかなり限定されていますので、実際治療される方は物すごく限定されてくるのではないかなあと私も思っております。よろしゅうございますか。

 ちょっと今回だけ複雑。で、ある程度エビデンスが出れば、そこの文章については変えさせていただくということになる。だめだという結論が出れば、そこもだめにしなければなりませんし、もし有効率高いということになれば認めることになると思いますので、どちらにしてもエビデンス出ますので、出た段階でそこの文章については変えさせていただくということになります。今回についてはかなり変則な文章になって申しわけありませんけれども、それで御了解いただければと思います。よろしゅうございますか。

○溝上参考人 今の、二重のサインが必要にするというのは、ダクラタスとアスナで効かなかった人にという話ということでよろしいですね。

○林座長 もちろん、それはダクラタス、アスナプレビルの無効例の再治療に限定した話でありますので。

○鈴木肝炎対策推進室長 事務的に今議論させていただいたのは、インターフェロンフリー治療の再治療ですので、薬剤、それも1つ入るという形になると理解しております。

○林座長 ともかくインターフェロンフリーで、もう一度フリーで治療するのは、それしか組み合わせが今のところありませんから。

○鈴木肝炎対策推進室長 現状はそうですが、一応ルールとしてはフリーというもののそういったものという形になりますので、今後そういったものが出てくると、そういったものも対象になってくると考えております。

○林座長 とりあえずそれでお認め。

○溝上参考人 まず、肝炎拠点病院というのでなく、肝疾患拠点病院専門医という形ですね。

○林座長 ええ。

○溝上参考人 そうしたときに、例えば大阪は5つの大学があって、5つ全部になっていますけれども、大きな県でも、大学が1つだと、そこ1つとなりますけれども、そこら辺は、我々直接関与していますけれども、もうちょっとふやす必要もありますかね。

○林座長 はっきり言うと、何カ月かたったらこれは結果出てしまいますので、わかります。そんなに長期間、何年も待つという話では。

○溝上参考人 ただ、もう一つは、各拠点病院にいろんな検査をしても、その測定法が一定しないと。

○林座長 だから、そのことを今議論してもこれはもう決められないので、そのことはちょっと置いていただきたいと思います。もちろん細かい学問的なことについてはいろんな問題があります。ありますが、現在、そういうことを認めた上で治療をやっていますので、そのことについてはちょっと置いていただいたほうがありがたいです。

○金子委員 しばらく待ってから結果が出るということ、確かに僕は結果出ると思うのですけれども、そのときはやはりゼロではないと思うのです、そもそも。例えばそれが50%だったら、50%という結果が出たときは、やはりそのとき専門医には治療するかどうかで判断が委ねられると思うのです。ゼロだったら、これはクリアーで、しないということなのですけれども、僕は、ゼロとはならなくて、経口2剤でだめでも、実は今度のハーボニーをやると例えば5割とか6割と出たときに、結局そこでも同じ判断なのです。

○林座長 おっしゃるように、実は結果が出たとしても、そこの判断が割れて、この方針が変わらないことももちろんあります。物すごく有効性が高ければ変わりますし、物すごい効かなければ変わりますので、今のところ、これは議論してもちょっと結論が出ないと思います。とりあえず、エビデンスが出ますので、最終的な文章については、そのエビデンスを見た上で最終的に決めさせていただきますが、それまでの時点については、先ほど申し上げた案ではいかがかということであります。ちょっと複雑なので、各都道府県、ちょっと戸惑いが出るかもわかりませんけれども。

 事務局、よろしゅうございますか、それで。ちょっと文章、複雑になる。

○鈴木肝炎対策推進室長 趣旨は理解しておりますので、あと、多分、実務のことで手続のときに余計な書類とか、そんなのに患者さんに負担かからないようにしなければいけないというところはちょっと考えますので。

○林座長 ただ、これは患者さんにとっても非常に利益を生むことで、不適当な治療をされたときの患者さんのダメージというのは非常に大きいですから、そこのところの手続は今回については少し大変かもわかりませんが、やっていただくほうがいろんな面で安全だと我々も思います。

○鈴木肝炎対策推進室長 趣旨は必ず守った形のものにさせていただきますので、理解はしているつもりでございます。

○林座長 それならそれで一応対応案をそのようにさせていただきますので、文章については私と事務局のほうでちょっと練らせていただきますので、一任させていただきたいと思います。

 それでは、次、「その他」でございますが、事務局のほうからよろしくお願いいたします。

○鈴木肝炎対策推進室長 済みません。「その他」で1点ございまして、今、手続の話がちょうど盛り上がったところだったのですが、肝炎特別促進事業におきまして、B型肝炎に対しまして核酸アナログ製剤の診断書というのの更新手続で、参考資料3として今手つけておりますが、これを毎年提出していただいているような状況でございます。これにつきまして、毎年このクオリティでやるというのはなかなか患者さん側にも負担がかかりますしドクター側にも負担がかかるということがございますので、少し簡素化させていただいて、しっかりとした診断書、定期的には必要だと考えておりますが、それの間隔をずらせるような形の検討をしたいかなと考えております。

 都道府県との調整もこれは当然必要でございますので、きょうはこの形をここで今お話しさせていただいて、先生方からも御理解いただけるようでございましたら、できれば来年度にどうにか運用ができるような形で準備していきたいなあと考えております。まずそれでございます。

○林座長 この件はいかがでしょうか。毎年申請するのは大変でございますので、簡略化の御要望がございますので簡略化をさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○林座長 ありがとうございます。次、どうぞ。

○鈴木肝炎対策推進室長 そうしたら、最後に2点ほどございます。参考資料2のほうに戻っていただければと思いますが、本年7月29日付でレベトールカプセルの保険適用が拡大されておりまして、ソホスブビルとの併用によるセログループ2のC型慢性肝炎、C型代償性肝硬変に対する治療も保険適用となっております。これは特段、要綱の変更も必要ございませんので、既に助成の対象として含まれているということをまず御報告させていただきます。

 2点目でございますが、肝炎研究10カ年戦略の中間見直しというものが、まだちょっと気が早いのですが、来年度予定されております。その検討のいろいろする場はこの戦略会議という形でございまして、ちょうど今、この10カ年の戦略目標等の達成を見たりとか、5年後の研究に向けて見直すことが必要でございます。ちょうど我々、こちらとあちら、協議会のほうであわせて基本指針というのも見直しておりまして、この研究につきましては、今後こういった新たな10カ年の見直しというような形もあわせて行いますので、ちょっと先の話になりますが、まずお知らせということでお話をさせていただきました。

 以上2点でございます。

○林座長 ありがとうございます。よろしゅうございますか。

 それ以外、何か、委員の先生から御意見ございますでしょうか。

 それでは、本日の「肝炎治療戦略会議」を終わらせていただきます。本日はいろいろ難しい問題を御議論いただきましてありがとうございました。ここしばらくこういう議論が続くかと思いますけれども、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 本日はどうもありがとうございました。


(了)
<本件に関する問い合わせ先>

健康局疾病対策課肝炎対策推進室

新川智之: 代表電話: 03-5253-1111(内線2948 )

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