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2015年9月9日 第2回療養病床の在り方等に関する検討会 議事録

保険局医療介護連携政策課

○日時

平成27年9月9日(水)17時〜19時


○場所

イイノホール&カンファレンスセンター「RoomA」


○議題

1.療養病床の在り方等を検討する際の論点について
2.有識者・自治体関係者からのヒアリング
3.その他

○議事

○遠藤座長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第2回「療養病床の在り方等に関する検討会」を開催したいと思います。

 本日は、大変お忙しい中、かつ大雨の中御参集いただきまして、まことにありがとうございます。

 会議に先立ちまして、本日の構成員の出欠状況について事務局から御報告いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○渡辺課長 本日は、構成員の皆様、全員御出席ということで御報告をいただいております。猪熊構成員と鈴木構成員におかれましては、おくれての参加ということで御連絡をいただいております。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、議事に移りたいと思います。

 カメラはここで御退室をお願いいたしたいと思います。

(報道関係者退室)

○遠藤座長 本日の議事運営でございますけれども、前半、後半の2パートに分けて議事を進めていきたいと思います。

 前半は第1回に引き続きまして、論点に関する議論をしていただき、後半では有識者・自治体関係者からのヒアリングとして、高知県の川内健康政策部医療政策課長と、全国在宅療養支援診療所連絡会の新田会長においでいただいております。どうぞよろしくお願いします。

 それでは、1番目の議題に入りたいと思います。

 第1回に各構成員からお求めのあった資料を事務局にて準備をいただいておりますので、まず説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○渡辺課長 それでは、説明に先立ちまして、本日の配付資料の確認を簡単にさせていただきます。

 本日、資料1から資料5までと参考資料をつけております。

 資料1は、前回の資料4−1としてお出しした、御議論いただきたい論点のたたき台と同じものでございます。

 資料2−1から2−4までは、この後、御説明いたしますが、前回の会議で委員からお求めのあったデータ等につきまして整理したものでございます。

 資料3、4は、先ほど座長からお話がございました、本日後半でプレゼンテーションいただきます、川内課長、新田会長の資料でございます。

 資料5は、池端構成員の提出資料ということでございます。

 参考資料としましては、第1回にお出ししました基礎的な資料ということで同じものをつけさせていただいております。

 それでは、順次、御説明をさせていただきたいと思いますが、まず、資料2−1をごらんいただければと思います。

 前回、資料としまして医療療養病床、介護療養病床、老健、特養といったところの比較のデータを出しましたが、その中で医療療養病床について20対1と25対1の違いがわかるような資料ということでしたので、基礎的なものを御用意させていただきました。

 1ページ目、構成員の方は御案内の方が多いと思いますが、一応ここで簡単に20対1と25対1の概略を御説明します。医療療養病床、介護療養病床は前回も御説明しましたとおり、医療法上の位置づけとしては療養病床ということでございますので、施設基準や医師の配置基準は同じでございますが、医療療養病床はさらに診療報酬上の区分としまして、20対1、25対1、これは看護師及び准看護師、看護補助者の配置基準で2つに分かれておりまして、それぞれその表で申しますと一番下にございます基本料1、基本料2ということで診療報酬も異なっております。

 現在、20対1、25対1というのは診療報酬上の基準でございまして、医療法上の言い方としましては、4体1、それから25対1ですと5対1ということになりますが、医療法上は、療養病床は看護師等の配置基準は4対1以上が本則となっております。ただ、平成29年度末までに経過的に6対1以上というものが認められているということで、現在は25対1、介護療養病床もそうですが、医療法上は看護師の基準につきましては経過措置の適用になっているということでございます。それぞれ病床数等は下から3つ目のコラムにございますような状況ということでございます。

 2ページ以降は、20対1、25対1と介護療養のそれぞれの患者の状況等を比較したものでございます。前回お出しした資料と重なる部分もありますので、かいつまんで申し上げます。4ページをごらんいただければと思います。

 医療区分で見た違いということでございますが、これは診療報酬の基準の影響ということもありまして、一番上の20対1というのは、医療区分2、3が8割以上という基準でございますので、今の実態としても9割ぐらいとなっております。一方で、介護療養のほうは医療区分1が大体8割ぐらいということで、25対1はその間ぐらいという状況でございます。

 5ページ、要介護度でごらんいただきますと、右のほうに行くに従って重くなってまいりますが、介護療養になりますと大体要介護4、5が85%ぐらいということになります。一方、医療療養のほうは20対1の4、5が41.9%、25対1が37.9%ということで、大体両方とも4割ぐらいという状況でございます。

 6ページ、認知症高齢者の日常生活の自立度ということでございますけれども、介護療養になりますと、自立度3以上という重いところが8割ぐらいということになりますが、医療療養になりますと20対1、25対1、それぞれ若干違いはありますが7割程度ということになっております。

 7ページ、ADL区分で比較をいたしますと、ここは特に真ん中の25対1のところでございますが、ADL区分1という比較的自立度の高いところが20対1や介護療養に比べて少し高い比率になっているということが見てとれるかと思います。

 8ページ、入院患者の傷病等の状況でございます。比較的割合の高いところでごらんいただきますと、まず、一番上の脳血管疾患は、割合の順番でいいますと介護療養が一番高く、20対1、25対1というような状況でございます。

 認知症も同じように介護療養が一番高くなっておりまして、その次が25対1、20対1という状況です。

 下のほうにいきまして糖尿病は20対1が一番高く、25対1、介護療養という順になってございます。

20対1が比較的割合が高いところが上から5つ目のパーキンソン病関連疾患ですとか、真ん中あたりの肺気腫・慢性閉塞性肺疾患ですとか、その下の肺炎等がほかの25対1や介護療養に比べると比較的高い率になっているということでございます。

 9ページ目、入院患者の治療の状況でございます。ここは下の喀痰吸引のところ、いずれも割合が高くなっておりますが、特に20対1のところが高くなっております。そのほか20対1では真ん中から少し下のあたりにあります重度の意識障害というところが高くなっている状況でございます。

10ページ目、入院/入所の理由でございます。医療療養の20対1のほうで比較的高いのが上から2つ目の「継続的な高度な医療管理が必要」というところがほかの2つよりも比較的高かったようです。

 また、逆に介護療養のほうが高いということで申しますと、真ん中から少し下のあたりになります「適切な施設に空きがない」とか、あるいは下のほうにあります「家族介護困難、介護者不在」というところが比較的高くなっております。

11ページ、退院/退所後の行き先でございます。これでごらんいただきますと、一番上の「自宅・家族宅等」については、真ん中の25対1が比較的ほかの2つの区分よりも高くなっている。真ん中あたります「介護老人保健施設」については25対1あるいは介護療養というところが20対1に比べると高くなっているということでございます。

12ページ、今後の生活・療養の場に関する希望というところで、本人については意思表示不能が非常に多いところでございますけれども、上から4つ目の「自宅での療養を希望」というところが、真ん中の25対1が17.8%ということで、ほかの2つよりも比較的高くなっている。

 同じような傾向が13ページでございます。これは今後の生活療養の場に関する家族の希望ということでございます。これも上から4つ目の自宅での療養希望というところで、真ん中の25対1が比較的ほかの2つよりも高くなっているということでございます。

 以上が資料2−1でございまして、次に資料2−2をごらんいただければと思います。

 これは先般もいろいろと地域差の問題ということで御指摘もございましたけれども、医療・介護資源等に関する地域差がどんな状況になっているかというのを都道府県別に並べてみたものでございます。

 まずお開きいただきまして、1ページ、2ページは人口の状況で、65歳、それから75歳以上の人口。それぞれ棒グラフが実数でございまして、折れ線グラフが比率ということで、これは総人口に占める割合ということで2013年と2025年を比較しております。

 3ページ、4ページ、これは病院数、一般診療所数を実数と人口10万単位で見たものでございますが、よく指摘をされることでございますが、いわゆる西高東低といいますか、比較的西のほうが人口10万単位の割合で見ますと多くなっているというところが読み取れるかと思います。

 5ページ、6ページは病床数でございまして、これも傾向としては同じような形でございますが、5ページが一般病床、6ページが療養病床でございます。

 7ページ以降は、今度はマンパワーになりまして、7ページのところは常勤換算で見ました医師数で、7ページは人口10万対でございまして、これも比較的西のほうが高くなっておりますが、8ページをごらんいただきますと、病院病床100床当たりということでございまして、人口10万対で見ると西のほうが高いのですが、先ほどごらんいただきましたように病院病床数そのものが多いということもありまして、病床数当たりになりますと、逆に低くなっている。同じような傾向が9ページ、10ページの看護師、准看護師数というところでも見られまして、9ページのところは人口10万対、10ページのところは病院病床100床当たりということで見たものでございます。

11ページが在宅ということで訪問看護事業所の数を出しております。

12ページは人口10万対の介護職員数ということで見ております。

13ページ以降はさまざまな病床ですとか介護施設を75歳以上の人口1,000人当たりで見たものでございまして、まず13ページは、療養病床、この中には医療・介護、両方入ってございますが、これとさらに介護施設の老人保健施設と介護老人福祉施設を積み上げたものでございます。

 さらに、それに有料老人ホームなどのいわゆる居住系の施設を加えたものが14ページでございまして、この中には有料老人ホームとか、いわゆるサ付き住宅とかグループホームなどが含まれております。

15ページは、さらに療養病床以外に一般病床を加えたものでございまして、療養病床について、医療と介護に分けて分布を見たものが15ページということでございます。

 さらに、それに先ほどの居住系の施設を加えたものが16ページということでございます。

 今までごらんいただきましたのは、75歳以上の人口1,000人当たりでございますが、2025年ということを考えますと、今の65歳が2025年は75歳ですので、それに対してどうかというものを見たのが17ページの65歳以上人口1,000人当たりで見たものでございます。

 最後、18ページは、先般、構成員からも御指摘のございました医療区分の分布を見てみるということでございましたので、医療療養病床の診療報酬の基準になっています医療区分1、2、3の65歳以上人口10万当たりの都道府県別の分布を見たものでございます。

 以上が、医療・介護資源等に関する地域差のデータでございます。

 次に、資料2−3でございまして、これも構成員からお求めのあった外国との比較でございますが、なかなか外国とは制度が違いますので単純比較が難しいところもございますが、ここではOECDのヘルスデータで登録をされておりますもの、公表をされておりますものを中心に集めております。

 まず1ページ目は、いわゆる病院病床ということでございまして、日本はここには病院病床と診療所の病床もあわせて登録しております。こうした病床数で見ますと日本はかなり多いということが見てとれるかと思います。

 2ページでございますが、これは病院病床を機能別に見たものでございまして、左のほうから、いわゆる治療的な、日本で言う急性的な病床、精神病床、長期の病床、その他ということでございます。ただ、ここら辺の区分は各国によってそれぞれ定義も違うところがございまして、日本はロングタームケアベッドとしては、医療介護のそれぞれ病院、診療所を合わせた療養病床数を登録しておりますけれども、それで見ますと、日本の場合は全体に対する割合が20%ということになっております。

 ただ、ほかの国も例えば下から2つ目のイギリスですと、一番左の81.7%の中にこういったロングターム的なものが含まれている可能性もあるということがOECDのデータにも書いておりまして、単純比較はなかなか難しいところもありますが、一応公表データとしてはこういうものが出されているということでございます。

 最後、3ページでございますけれども、これはホスピタルではない、病院ではないレジデンシャル、居住的なといいましょうか、そういう長期ケアのベッド数ということで、これを65歳以上人口1,000人当たりで見たものでございまして、日本ではちなみにここで登録しておりますのは、一番下の注にございますが、老人保健施設と特別養護老人ホームを登録しているということでございます。国によって違いがありますので参考ということでございますが、御用意をさせていただきました。

 資料2−4につきましては、老人保健課長から御説明します。

○迫井課長 老人保健課長でございます。

 資料2−4につきまして、簡単に御説明をさせていただきます。

 これは前回の検討の中で、転換型と言われております介護療養型老人保健施設についての状況を特に明らかにしていただきたいという御指摘がございましたので用意させていただきました。

 1ページ目から順次私どものほうで、現在、所有しておりますさまざまな、主には老人保健事業推進費等補助金、いわゆる老健事業の関係で得られております既存のデータをまとめさせていただいております。

 1ページ目から順番に御紹介をするのですが、総じて申し上げておきたいことは、例えば1ページ目にございますけれども、年齢、性別につきまして一定の数字が出ておりますが、これが特に顕著に何か言えるというような状況ではないものがかなりございます。

 一方で、2ページ以降何枚か、例えば2ページですと入所者あるいは患者さんの要介護度を見てみますと、老人保健施設、介護療養型の老人保健施設、介護療養型の医療施設、いわゆる療養病床、介護療養型医療病床ですけれども、要介護度について言うと、ちょうど老健施設と介護療養型の中間的な分布に例えば介護療養型の老人保健施設がなっているというようなものもございます。

 こういった数字をまとめておりますけれども、例えば3ページ以降もそうですが、3ページのADL区分、4ページの日常生活自立度、比較的そういった連続的な分布になっておりますが、あくまでこれは状態あるいは自立度といったものを数字でとって並べるとこうなっているという話でありまして、機能的な位置づけが中間的なものであるということでは必ずしもございませんので、その点はぜひ御留意いただいてこの数字をごらんいただければと思っております。

 5ページ、医療区分でございますが、これは3つに区分して数字をとってこうなっておりまして、特段、明確に言えるような数字ではないのかなという印象を持っております。

 ページ番号が見づらいのですが、6ページ以降に治療の内容でございますとか、疾病の分布とか、順次私どもの手元にあるものを御紹介しております。

 6ページは治療中の疾患でございます。これも並べておりますさまざまな疾患につきまして、個々に見ていただくということかなと思います。

 例えば脳血管疾患につきまして、介護療養型の老人保健施設、介護療養型の医療施設が比較的大きい数字をとっておりすけれども、それ以下、例えば心疾患でございますとか糖尿病とか、さまざま疾患の特性によって全く分布は違いますので、これはかなりそれぞれによってでこぼこがありますという話でございます。

 2ページに分かれてございますが、7ページ、これは介護療養型医療施設を病院と診療所に分けて、医療療養についてもあわせてまとめているものでございます。

 提供されております医療内容は8ページと9ページ、2つに分けて同様にお示ししております。比較的傾向として出ておりますのは、例えば8ページの破線がございますけれども、破線以下にインシュリンの皮下注射でございますとか吸引の関係について、傾向としては介護療養型老人保健施設と介護療養型医療施設のほうが、老人保健施設あるいは介護老人福祉施設、いわゆる特養と比べますと頻度は大きいのかなというのが数字上は出ております。

 9ページ、こちらは診療所、医療療養でございます。

10ページ、マンパワーの配置状況でございます。これは実数を常勤換算で数字としてとっておりまして、こういった傾向があるということでございます。

11ページ、12ページ、これは併設のサービス事業所、そういったものを分けてとってございます。これも個別の項目で、例えば併設のショートステイ、11ページの真ん中辺にございますけれども、介護保険サービスによりなじみが深いので、併設のサービスとしては介護保険で実施されているのかなという傾向がございますけれども、あくまでこれは個別にごらんいただきまして御判断いただくのかなということでございます。

12ページも同様でございます。

13ページ、14ページ、これは今後の生活、療養の場に関する希望というタイトルになってございますけれども、あくまでアンケートの調査におきまして、御本人、御家族については15ページでございますけれども、お聞きいたしております内容でございます。

 前後しましたが、13ページは実際に事実関係として退院/退所後の行き先をお聞きしておりまして、例えば自宅・家族宅、一般病床等々の内容を聞いてございます。ただ、これは併設施設の関係もございますので、この数字だけで直ちに判断できる内容ということでは必ずしもないものも含まれておりますので、それは御留意いただきたいと思っております。

 前後しますが、14ページ、15ページは先ほど申し上げました療養の場に関する御希望の数値。

 最後、16ページ、17ページ、これは私どものほうで複数の調査、異なる調査を並べておりますので、その点も御留意いただきたいと思っておりますけれども、看取りの実施、ターミナルケアの実施です。

 看取り、ターミナルケアについては細かい定義をしますと非常にわかりにくくなるということもございまして、漠然とした形で聞いておりますので、その点も御留意いただきたいと思っておりますが、こういった数字を集計しておりまして、最後、17ページでございますけれども、同様にターミナルケア、看取りの取り組み状況について数字をとってございます。

 なお、最後のページ、特に御留意いただきたいのは、n数は必ずしも多くございませんで、これは調査の段階で得られた集計をまとめているということでございますので、その点も御留意いただきたいと思っております。

 私どもからは以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、ただいま事務局から御報告がありました説明も含めまして、前回、事務局から提示されました資料1、この論点のたたき台に沿って本日は御議論いただきたいと思います。

 そこで、議論の進め方ですけれども、前半と後半に分けまして、前半は「1.慢性期医療の在り方について」から2ポツの「(2)医療提供形態の在り方」。つまり、慢性期医療に関しての御議論を前半で、後半は「(3)療養病床における医療等の在り方」ということで、(3)以降ということで、ここではどちらかというと療養病床にフォーカスを当てた御議論ということで、2つに分けて御議論いただければと思います。もちろん相互に関係していますので、どうしても分けられないということであればまざった御発言でも結構でございます。

 それでは、まず前半のパートにつきまして、何か御意見ございますでしょうか。あるいは事務局の報告に対する質問でも結構でございます。

 それでは、瀬戸構成員、お願いいたします。

○瀬戸構成員 社会福祉法人栄和会の瀬戸と申します。

 最後の御説明いただいた資料2−4の一番最後のページで、n数が少なくてということでしたが、ターミナルケア、看取りケアの取り組み状況では、私どもがやっている介護老人福祉施設がn=9という中で、取り組んでいる施設は「あまり当てはまらない」が33、「全く当てはまらない」が45という、これだけ見ると全然看取りをやっていないのではないかと思われると思いますが、全国老人福祉施設協議会が平成24年度に調査したときに、n数が2,121施設で、看取りの実績があるかどうかを聞いたところ、74%が看取りの実績があると答えていますし、同じn数で、そのうち52%が看取り加算をとっているという状況もあります。

 また、最期の日をどこで迎えたかという。これはn数が7,163ですが、94%が施設の中で亡くなっているという状況もありますので、この数字、厚労省の資料のn数が少ないのとはかなり実態は違うということを最初に御報告させていただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。補足の御説明ということでございました。

 資料1では幾つかの考えるポイントが出ておるわけでありますけれども、これについて何か御意見ございますでしょうか。

 それでは、特段ないということであれば、前半のこの部分も含めまして「(3)療養病床における医療等の在り方」も含めて御発言いただければ、むしろ議論はしやすいかもしれませんので、全部まとめてで結構でございますので、御意見あれば承りたいと思います。

 池端構成員、お願いいたします。

○池端構成員 では、まず1点。資料2 1、20対1、25対1、介護療養型病床という比較を出していただいてありがとうございました。

 思った以上にすっきりした集計になったかなと、ちょうど20対1、25対1、介護療養型の機能がこれで割と鮮明に出たかなという印象を持っています。特に、4ページの医療区分を見ていただきますと、医療療養病床20対1は90%、2、3が占めている。医療療養、25対1が約6割、そして介護療養型は2割弱ということです。

 一方で、5ページ、要介護度を見ると、介護療養型は8割以上を4、5で占めているという、介護療養型は介護ニーズが濃い方、そして医療療養に関しては、特に20対1は医療ニーズが濃い方という状況です。一方で医療療養の20対1の9割、では、あと10%は医療区分1だから帰せるのではないかという議論もあるのかもしれませんけれども、医療区分というのは、一旦医療区分2、3になったら、ずっと1カ月、医療区分2、3ではなくて、その中で例えば消化管出血や24時間点滴は1週間、尿路感染症なら2週間と期間が決まっている医療区分も多いので、ほとんどこれは(医療区分重症度割合の)限界に近い量であって、医療区分2、3を中心に患者さんを診ている病棟ということで位置づけができると思います。だから、療養病床ということであれば、まず25対1の療養病床を今後どう考えるかというところが1つの論点になるのかなということが、資料1でわかるのかなと思っています。

 もう一つ、私が気づいた点は、入院/入所の理由というところ、10ページです。ここは「継続的に高度な医療が必要」の20対1は18%あります。そして「適切な施設に空きがない」が5.7%、「家族介護困難、介護者不在」は10%程度ということで、これも20対1はある程度機能を果たしているのかなと思います。

 退院/退所の11ページですが、私自身もこれを見てあっと思ったのですが、20対1が23%自宅・家族等へ帰している。そして、25対1も36%実は帰しているのだということ。そして、20対1に関しては、死亡退院が41%ありますので、死亡退院を除く在宅復帰率と計算しますと、恐らくグループホーム等々が入りますので、自宅等の在宅復帰率を合わせると平均でも50%近く在宅復帰をさせている現状。そして、25対1でも36%、26.6%の死亡退院を除くと、恐らく5割以上、6割近くが在宅復帰をしているというように、ある程度在宅復帰の機能を現状でも担っている。この在宅復帰機能は大事な機能として、いずれにしても残さなければいけないのではないかということを感じました。

 とりあえず、以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

25対1について御意見をおっしゃったわけでありますが、ただいまの御発言に関連してでも結構でございますし、そうでない視点からでも結構でございますが、何かございますでしょうか。

 それでは、尾形構成員、お願いします。

○尾形構成員 きょうお配りいただいた資料に関して2点、要望とコメントです。1つは、資料2−2で、医療・介護資源の地域差のデータは非常に有益なデータだと思います。中でも11ページに在宅との関連ということで訪問看護ステーションの事業所数にはかなり大きな地域差があるということが示されております。ただ、在宅との関連ということを考えると、きょう、新田先生にもおいでいただいているわけですが、在宅療養支援診療所についてのデータ、こちらについても恐らく大きな地域差があるのではないかと思うので、これは次回以降で結構でございますので、在宅療養支援診療所の地域差のデータを示していただきたい、これは要望です。

 次にコメントですが、資料2−3の外国との比較に関するデータということで、国際比較は非常に難しいわけですが、短い時間の間で御努力いただいたことについては感謝いたします。こちらを拝見すると、2ページのところを見ると、もちろん、先ほどの課長の説明にあったように国によって定義の違いがあり、どこまで病床と考えるか等の問題はあるので、単純な比較はできないわけですが、少なくともこれを見ると、ロングタームケアベッドということで明示的に持っている国としては、かなり日本は多いということは恐らく事実だろうと思います。

 その一方で、3ページの右側、特に65歳以上人口1,000人当たりのresidential long-term care facilitiesで見ると、日本は先進諸国の中ではかなり低くなっています。この2つの事実は恐らく密接に関連しているのだろうと思います。その意味では非常に貴重なデータだと思います。これはコメントであります。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 前半、在宅療養支援診療所の地域差についてのデータを集められれば集めてほしいということですけれども、御対応をよろしくお願いいたします。

○渡辺課長 次回以降でまた御用意させていただきます。

○遠藤座長 お願いいたします。

 ほかにございますか。

 では、武藤構成員、お願いいたします。

○武藤構成員 今、在宅の話が出たので、それに関連してですけれども、前回も要望させていただいたのですが、在宅における患者特性といいますか、それをぜひとも例えば資料2−1で示したような、施設系と在宅系を横断的に比較できるような資料。例えば在宅の患者さんの医療区分の特性とか、要介護度、疾病あるいは看取り、ターミナル、これらのデータをもしできる範囲でも構いませんので、ぜひとも横並びで比較できるような資料をこれも次回にお願いしたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。非常に重要な資料だと思いますが、横断調査は医療機関と介護施設の横断なので、さらに在宅まで入れてということだと思いますけれども、これがどこまで現在資料としてあるかどうかということになりますが、事務局、何かコメントはございますか。

○渡辺課長 横断調査という形では調査はやっておりませんけれども、今、御指摘のありました在宅の患者さんの状況につきましては、中医協のほうで一部検証調査などでとれるものも幾つかありますので、全て御用意できるかどうかはありますが、何らかの形のデータを次回以降入れさせていただければと思います。

○遠藤座長 中医協の診療報酬の改定結果の検証も行われているようなので、それをここで発表していただくということですね。ありがとうございます。

 それでは、松本構成員、お願いいたします。

○松本構成員 先ほどの看取りですけれど、ナチュラルコースでお亡くなりになる方と、がんの末期で緩和ケア的なこと、例えば酸素吸入であるとか、疼痛緩和のための麻薬を使われるとかという方もありますので、病院の医療機能として考えるときには医療の関与が異なると思います。病院や施設でどうなのか、あるいは在宅で看取られた方の終末の最期の看取りの状況についてのデータがもしございましたらということ。

 あと療養型で、レスパイトをどれぐらい今やっているのか、もしデータがありましたらお教えいただきたい。レスパイトも一般的なレスパイト以外に、最近ですと身体障害者とか国土交通省がやっておられる交通災害での障害時のレスパイト、この3つがあるかと思いますけれども、もしどれぐらいかという資料がありましたら、全体をこれから考えていく上で参考になるかと思いまして、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長 いかがでしょうか。2種類のこと。

 どうぞ。

○迫井課長 老人保健課長でございますが、レスパイトの件につきましては、先ほどの資料2−4の11ページあたりに、御指摘の数字ともしかしたら、かみ合っていないかもしれませんけれども、併設のサービスということで、11ページでいきますと介護老人福祉施設、特養でございますが、その真ん中が老健でございますが、こういった施設につきまして、真ん中辺でございますが、短期入所生活/療養介護事業所ということで、この事業所を併設して、いわゆるレスパイト的なサービスを提供しているという施設、これが介護老人福祉施設、特養でございますと96%、老健でございますと約7割。介護療養型老人保健施設について言うと27%、12ページになりますが、やはり真ん中辺に同じような項目がございまして、介護療養につきまして、病院、診療所、分けてございますが、35%、37%、約3分の1程度、こういった状況でございます。

○遠藤座長 松本構成員、いかがでしょうか。よろしいですか。

○松本構成員 レスパイトの内容がもしわかりましたらご教示下さい。身体障害者ですとか、交通災害による障害者とか、レスパイト入院が最近ふえているようですので、もしわかりましたら。

○迫井課長 老人保健課長でございます。

 確認をさせていただきますけれども、私の理解では、このレスパイトでは内容とか目的とか、そういった部分についてまで、すぐに数字として手元にあるということではございません。改めて調査をしない限り、なかなかそういったところまでは掘り下げられていないと思います。

○松本構成員 見る側から見れば同じような内容ですので、結構でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 ほかにございませんか。

 では、池端構成員、お願いします。

○池端構成員 今、看取りの話ですけれども、15ページの看取り、ターミナルケアの実施状況という中で、これは4つのカテゴリーの医療療養から介護福祉施設、老人福祉施設まで、特に定義をせずに挙げたということで、恐らく医療療養病床に関しては死亡退院を全て看取りと集計されているのかと思います。しかし医療療養病床については、病院の入院患者さんの死亡退院というのは、必ずしもそれが全て、老人福祉施設とか老人介護施設でやられているようなターミナルケア加算をずっと取って、そして静かに看取っていくというイメージではなくて、一生懸命治療していって、急性期から来て継続的にかなり重度の医療を治療として提供しながら、やむを得ず亡くなった、死亡退院という方もかなりの割合でいらっしゃる。だから、これは同じ土俵で同じようにこれを「看取り」として評価し、医療療養は「看取り」をやっているのねということには、必ずしもならないということは理解して頂きたい。この「看取り」の議論の中で、そのあたりの療養病床の機能というところでも、それは十分考えながら議論していかないと間違った結論になってしまう可能性があるので、その辺はお話しさせていただきました。

○遠藤座長 重要な御指摘だったかと思います。

 それでは、折茂構成員、お願いいたします。

○折茂構成員 資料2−1の5ページの要介護度の比較で、「未申請・申請中」が医療療養病棟の「201」で28.5%、「251」で22.8%とあります。資料2−4の2ページの入院患者/入所者の要介護にも同じ数字が当然載っているのですが、さらに「非該当」、「不明」という項目があります。介護関連の施設では要介護度の認定を受けている方が原則入所されていますので、医療療養病棟と比較しますと、医療療養病床は約4割前後の介護保険に非該当の方が利用されている。この点をどのように解釈していくのかが、今後の議論の中で1つ重要なポイントではないかと思います。

 もうひとつ教えていただきたいのですが、医療療養病棟の「20対1」でも「25対1」でも良いのですが、全国に療養病棟単独の病院というのはどのくらい存在しているのでしょうか。いわゆるケアミックス型で一般病床、急性期等があり、併設して療養病床があるというパターンが大半のような気がするのですが、地域に行くと、療養病床単独という病院もなかにはあります。療養病床単独での病院というのはどのくらいあるのか。それによって医師の配置なども随分考え方が変わってくるのではないかと思うのですが、いかがなのでしょうか。

○遠藤座長 これは事務局にまずお聞きしましょうか。それから団体にお聞きしたいと思います。

○迫井課長 老人保健課長でございます。

 介護療養の病床につきまして、似たような問題意識あるいは御質問もございますので、どのように把握することができるのかということを検討したことはございます。

 結論的に申し上げますと、併設施設の有無を手元にある情報で、あるいは入手可能な既存の情報で把握することはなかなか難しいというのが実態で、個別的に調べるといいますか、お聞きをするということにならざるを得ないのかなということになります。そういった意味で、今、すぐ手元に併設関係も含めて整理がされているかというと、必ずしもそうではないというのが実態でございます。

○遠藤座長 医療療養も把握はなかなか難しい。お願いします。

○北波課長 医政局の計画課長です。

 今のところ、全体として、療養病床だけで成り立っている病院が何個あるか、1回見てみないといけないとは思います。

 1つ考えられますのは、例えば私たちが知っている範囲でも、例えば医療療養と介護療養組み合わせて、それだけで成り立っている医療介護の病院であるとか、そういうような事例というのは持っております。ただ、全国的にどのぐらいあってというところの分析まではしていませんというのが実態だと思います。見てみたいとは思います。

○遠藤座長 検討していただくということで、折茂構成員に確認させていただきますと、そこを明らかにすることでどういうような議論の展開を考えていますか。

○折茂構成員 例えば、急性期病院の1病棟が医療療養病棟や介護療養型医療施設になっている場合は、急性期病院には医者がある程度の数が配置されていますので、看取りの患者がいれば急性期病院で看取ることが出来ますし、池端構成員がおっしゃったように、治療の末、残念ながら看取ることになったとしても、24時間いつでも簡単に対応できます。

 ただ、療養病床の単独型がたくさんあるとすると、医師の配置はやはり重要になってきます。急性期病院にケアミックス型で1病棟が医療療養型、1病棟が地域包括ケア病棟等になっている病院では、機能だけの問題ですので、すごく簡単にいろいろ考えることができると思います。しかし、単独型の療養病床の病院では、前回も議論が出ていた看取りに対して医者の配置が3対1以上、3人以上とかという議論がとても重要になってくると思いますので、それであえてお聞きしたかったのです。

○遠藤座長 御要望の御趣旨はそういうことだということでございますので、可能な限りで結構ですので、ひとつ御検討をお願いしたいと思います。

 ほかにございますか。

 土居構成員、お願いします。

○土居構成員 折茂構成員の今の問題意識、私も大変重要だと思っております。まさにケアミックスができているのか、それとも単独でそういう施設があるのかということで随分様相が違ってくると思います。そういう意味では、現状としてそれを把握できるかどうかという問題は、今、折茂構成員が提起されたので事務局に次回以降、できるのかどうかということから含めてお答えいただきたいとは思います。しかし、仮に現状では直ちには無理だということだとしても、将来的なことも考えると、何らかの形で医療と介護、両方またがった形での施設の状況の把握がどういうやり方でできるかということは、方法論から含めて御検討いただきたいと思います。

 ただ、さはさりながら、平成29年度末までの期限で介護療養病床、あと25対1もそうですけれども、期限がありますので、把握することないしは把握する方法を考えることと、この類型をそのまま残すという話とは少し切り離して考えるべきだと思っています。つまり、把握することは、今のまま25対1も介護療養病床も、そのままあるから、それをどのように把握するかとなって現状追認的になりがちなので、必ずしも私はそうではないのではないかと思っております。御承知のように、介護療養病床、一度期限を延期しておりますので、将来的なことを考えると、今後、激しい人口変動が、しかも地域によって異なるような人口変動が我が国で起こり、それに応じたニーズにマッチした施設の構え方、ないしは慢性期の患者に対するケアが必要だと思います。そういう意味では、人口変動のことを考えると、平成29年度末という期限は余り悠長に構えて、どうせ自然消滅するのだから期限を延長してもいいだろうとか、そういうような悠長なことを言っている場合ではないと思っていまして、平成29年度末までに何らかの新たな類型なり転換を決めて進めていくべきではないかと思います。

 資料2−4は非常に示唆深い情報だったと思います。まさに先駆けて介護療養型老人保健施設に転換された7,000のうちの405の施設がこれに回答されていて、かなり顕著に特徴が資料2−4でつかめたと思います。そういう意味では、先駆けて転換しているという施設がありながら、ほかは引き続き今のままでよろしいということでは、先駆けて転換した施設の方々にも申しわけが立たないというか、何のために先駆けて改めたのかということもありますので、平成29年度末の期限は朝令暮改すべきではないと。それまでに何らかの形でこの議論をここで深めて、新たな転換の方法だとか、促すような方法を考えるべきではないかと思います。

 そういう意味では、資料2−1の25対1の医療療養病床の特徴のもこの資料でわかったわけですが、この25対1をどういう形で設けるかは、冒頭申し上げたように、折茂構成員がおっしゃったようなケアミックスをしているのか、単独なのかということとの関係で、どういうように25対1の病床を転換ないしは新たなタイプの類型をつくるということなのか何なのかということを考える上では非常に重要なことかなと思います。

 そして、最後に、資料2−2の一番最後の18ページですけれども、まさに医療療養病床で特に医療区分2と3は、医療区分1よりも顕著に地域差があるということですので、これが単に医療区分1、2にする認定が地域によって、医師によって異なっていることからこういうことが生じるのか、それとも受け入れられる施設がある地域なのか、ない地域なのかということに端を発しているのかというところは、これからも私もこの会合で議論をさせていただきながら、地域差が直せるものなのか、それとも、必ずしも地域差としては容易に是正できないものなのかどうか、議論を深めていきたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。今後の議論の展開についての御意見を述べられました。

 それでは、田中座長代理、それから、土屋構成員、お願いしたいと思います。

○田中座長代理 現状のデータの把握はとても大切ですが、同時に、未来からさかのぼって見る視点も欠かしてはならないと考えます。私たちは介護保険、20年前になかった世界をつくったわけです。その理由は、日本が世界で先駆けて、初めての事象、初めての巨大な高齢者の数、巨大な要介護高齢者の数に直面し新しい制度をつくったわけです。

 今、差し当たり、2018年度の末制度をどうするかという話もあるけれども、そのときに今の制度の手直しだけではだめで、2025年とか35年とか40年の在り方からさかのぼって考える視点が必要です。別な言い方をすると、新しい類型だってあるのではないかと考えています。今ある類型の中のどこかに当てはめる必要もないかもしれない。既存の類型にあてはめる変化もあるけれども、新しい類型を考えるぐらいの広い視点を持たないと、2025年から40年の山は乗り切れないと私はいつも主張しています。

 今ここでどういう機能が問われているか。医療という機能と介護という機能と住まいという機能ですね。介護の中にもケアが中心になるタイプの介護と、老健の中の機能の強いところになっているような在宅復帰のためのリハビリテーションが中心になるタイプの介護もあります。これらの機能を、どこをメーンにして、どこを従にして組み合わせていくか。今あるのは、特養は明らかに住まいと介護がセットになったところですね。医療療養だと、医療とついの住みか的な性質が強いという意味では住まいの色彩が強い。いろいろな組み合わせはほかにもあり得ると思うのです。必ずしも資料1に書かれているように大別すると在宅医療対病院だけではなくて、ほかのカテゴリー、例えば英語でいうとメディカルハウスみたいなものですけれども、医療と住まいが組み合わされたような在り方、後で池端構成員が御説明になるかもしれませんが、病院のキャンパス内とか敷地内に、住まいだけれども、医療が外づけ、隣にあるタイプのジャンルなので、これからの転換先としてあり得ると思います。

 ジャンルが今あるものに限られた議論をする必要はないし、必ずどのジャンルに移りなさいとの言い方もする必要はなくて、それぞれの経営体の判断だと思いますが、少し広めに先から眺める視点も忘れてはならないと思います。

○遠藤座長 非常に重要な御指摘をありがとうございます。事務局のたたき台は余り誘導もできないので、現状をベースにしながらの話になっているかと思いますけれども、我々はもっと幅広の議論ができるのだということをまさに認識をさせていただいたと思います。

 それでは、お待たせをいたしました。土屋構成員、お願いします。

○土屋構成員 療養病床だけの病院があるのかというお話の続きになります。実は私のところもそういう病院なのです。ぜひそういった数をきちんと把握していただきたい。非常に貴重だと思っています。

 特に土居構成員がおっしゃったように、機能的なものを考えるに当たって、療養病床だけをやっている病院の担っている機能を数だけではなくて、その機能をもう少し細かく見てみると、実際、療養病床のあるべきところがどんなところにあるのかということが結構細かくわかるのではないかと思います。

 前回も言いましたけれども、急性期からの受け皿としての療養病床、在宅へ向けての中間型の機能を持ったところの療養病床、将来的には在宅からの入院の受け皿としての療養病床、いろいろな機能があると思うのです。ですから、急性期とかのケアミックスよりも、より鮮明に療養病床だけの病院の機能をいろいろな角度から分析していただけると、この議論もしやすいのかなと思いますので、ぜひともその辺のデータを明確にしていただけたらありがたいと思っています。

○遠藤座長 御検討されるということでありますので、ひとつよろしくお願いします。

 では、池端構成員、お話がありました。池端構成員の次に嶋森構成員ということで。

○池端構成員 今の土屋構成員のお話、本当にそのとおりだと思います。

 一口に医療療養としても、その機能はかなり幅が広い。現時点でも幅が広い。単独で持っているところとそうでないところとかなり違うでしょうし、たまたまでしょうけれども、私も実は単独の療養病床の病院を持っている人間ですし、医療と介護を一体的に提供しながらリハビリをして、在宅支援をする。そして、在宅を支えるための一時的な入院もある程度までやれるという機能も今の療養病床でできるのですね。この機能というのは、今後、高度急性期、急性期からさらに絞られてきた患者様を受けるときには、この在宅復帰機能を持つ療養病床がさらに必要になってくる可能性が非常に高いのではないか。だから、現時点での必要数ではなくて、今後、では高度急性期と急性期からの受け皿機能として、どこをどう膨らませなければいけないのかという将来像という点も踏まえた上で、議論しなければいけないのではないかと思ってしいます。

 もう1点、土居構成員に反対するわけではないのですけれども、介護療養型の老健に先んじて移った方に対してということがありますが、これはまたもし資料があれば(ご提出頂きたい)と思うのですが、この介護療養型の老人保健施設ができて、当初からずっと経年的に老健事業で調査が入っていると思うのです。それによれば、移った直後は同じような医療区分の方が入っているのですけれども、2 3年するとその施設がほぼ既存の老健と同じような医療区分割合になっているというデータが確か出ていたはずです。ですから、それはもう少しその辺を詳しく見ないといけないと思いますし、2 4の13ページの退院/退所後の行き先のところですけれども、介護療養型老人保健施設は死亡者が18.3%ですけれども、介護療養型医療施設、倍以上死亡退院を出しているのです。これをどう捉えるかということになります。つまり(転換型老健の場合)比較的危ない方は、再び急性期をお願いしてしまっているということもあり得るのではないか。その辺も少し詳しく分析しないと、必ずしも転換型にすればいいということではないような気がしていますので、お話しさせていただきました。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 では、お待たせしました。嶋森構成員、お願いします。

○嶋森構成員 資料2−3の外国との比較に関するデータのところです。2ページで、ロングタームが日本は非常に多い。その前のページでみると日本のベッド数が非常に多い。これが多分イコールになっていて、裏腹の状態だと思います。

 長期療養や介護療養のところでどれだけ医療ニーズがあるのかが1つはっきりしていないことがあります。今、医療機関では、看護必要度の評価をして、どういう医療とケアが必要かというデータを出しています。そこで、A項目の看護必要度の高い人を例えばリハビリに行っていただいて、回復させると点数がつくというように、医療の必要性をきちんと把握して、そこにケアを提供するという形になっているわけです。ですから、長期療養、介護療養でも、医療がどれだけ必要かということを明確にしていっていただく必要があるというのが1つです。

 また、24年度の改定で、在宅でも褥瘡だとか点滴だとか、さまざまなケアについて在宅でも訪問看護等でできるようになっていますので、やはり在宅ケアできちっと見ていく部分がふえていくと思うのです。ですから、そういう形で在宅に移行できるものをきちっと在宅に帰していくということを、今の診療報酬の改定でやっています。また、小規模多機能とかもありますが、そういうものをもっと進めていけば、今の慢性期で長くいる患者さんも何とか外に出していくことができるのではないかと思います。慢性期の今の病院の在り方を考えるについては、やはり在宅をどれだけ充実させていくかということではないかと思います。今、診療報酬の改定の成果を推進するような活動を進めていく必要があるのでないかと思っています。

○遠藤座長 まさに療養病床と在宅医療というのはそういう関係にあるわけですが、ただ、ここでのミッションは、基本的には療養病床をどうするかというのが直接的なミッションであるということでありますので、もちろん、その前提として、そういう議論は当然あってしかるべきだとは思っております。

 それでは、井上構成員、どうぞ。

○井上構成員 ありがとうございます。

説明を伺いながら感じたことをお話します。資料2−1を見ますと、医療療養と介護療養の機能分化が進んだことが明確にわかり、この数年間の取り組みが成果を上げたと理解しました。

資料2−4を見ますと、介護療養型老人保健施設と老人保健施設は機能や利用者の状態像が異なることが確認できます。一方で、介護療養型老人保健施設と介護療養型(診療所)と介護療養型(病院)、この3つは似通っている部分もありますが、そうでない部分も混在しています。例えば、P8の提供されている医療は3つで似通っていますが、3ページのADL区分や5ページの医療区分は介護療養型老人保健施設と介護療養型医療施設(診療所)が比較的似通っており、介護療養型医療施設(病院)はやや違います。13ページの退所先は、池端構成員からもお話がありましたが、死亡は介護療養型老人保健施設で18%、介護療養型医療施設(診療所)で42%、介護療養型医療施設(病院)で35%です。このあたりをどう解釈すればよいのか。これについて考える際には、資料1でお示しいただいた医療の提供スタイル、すなわち届けるタイプと建物内にあるタイプ、しかも建物内にあるタイプは24時間あるタイプと日中のみタイプに分かれ、これを当てはめますと、3つはいずれも建物内にあるタイプですが、介護療養型老人保健施設と介護療養型(診療所)は日中のみタイプ、介護療養型(病院)は24時間あるタイプとなりまして、これを踏まえて解釈することになるのだろうか、と思って説明を聞いておりました。

 さらに、資料2−3のP3の下に「居住系長期療養施設の医療は、病院で提供されているものよりもずっと非集中的なものである」と書かれております。そうなると、「集中的で24時間」は納得するのですが、「集中的で日中のみ」は仕組みとしてあり得るのか。老人保健施設は「日中のみ」ですが、それゆえに、「外から届ける」は制度上難しい現状もあります。これらのことと、住まいが集約なのか分散なのかがどう関連するかが議論としてあるのかなと感じました。後ほどで新田先生から在宅医療のお話があるようですので、そこで御意見をいただければと思っています。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 したがいまして、今のお話は、そういうお考えということで承ってよろしゅうございますか。特段要望ということではない。

○井上構成員 はい。

○遠藤座長 了解いたしました。

 鈴木構成員、今、事務局からの報告をベース、慢性期医療の在り方と療養病床の在り方について、要するに全体の話ですけれども、それについてフリーディスカッションをしているという状況でありますが、何か御意見ございますでしょうか。

○鈴木構成員 おくれて申しわけございません。

 資料は前もって見させていただいておりましたので、資料2−2、2−3、2−4について意見を述べさせていただきたいと思います。

 まず、資料2−2でございますが、6ページや13ページを見ますと、6ページですと、人口10万人当たりの療養病床数は都道府県格差が非常にあるということでございますが、13ページの、75歳以上の人口1,000人当たりの療養病床プラス介護保険施設定員数を見ますと、かなりそうした療養病床のみの場合の格差が是正されているという感じがいたします。これは1つには介護保険施設の整備が計画的に行われたということも影響しているのかとは思いますけれども、そういうことを感じます。

 それが14ページの同じく75歳以上人口1,000人当たりの、療養病床、介護保険施設に高齢者向け住まいまで足してみますと、今度はまた少し西高東低といいますか、格差がふえているような気がいたします。これは有料老人ホームとかサ高住が必ずしも計画的に整備されていないということとも関係しているのでないのかと思いますし、今後、そういった高齢者向けの住まいのニーズが高いような都市部にそういったものはつくる必要があるのではないかと思いました。

 資料2−3でございますが、これも1ページや3ページを見させていただきますと、日本は病床数が多いわけですが、65歳以上の人口1,000人当たりの居住系長期療養施設、これは日本では老健プラス特養ということだそうですが、これが少ないということになっていますので、少なくとも我が国では病床の一部が施設のかわりをしている可能性があると思います。

 また、2ページを見ますと、日本は精神病床と療養病床が多いとなるわけですが、フランスにも療養病床があって、これは私どもも直接行って確認しております。我が国と同じ社会保険制度を採用しているドイツやフランスを見ますと、一番右側の灰色でその他病床というのがあるのですが、これがかなりの比重を占めておりまして、これが何であるかがわからないと比較ができないのではないかと思いますので、ぜひその他病床というのは何が含まれているとかということを教えていただきたいと思います。これは質問です。

 もともと海外と比べてみますと、日本の病床や施設はコストが低いのです。ですから、数だけを見ても、コストを把握して比較しないと外国との比較はできないと考えております。また、そもそも我が国の高齢化率は既に世界で断トツで、さらにそれがずっと続くわけですので、海外にももはやモデルはないということだと考えられます。

 資料2−4でございますが、介護療養型老人保健施設ということですが、2ページの要介護度とか3ページのADL区分などを見ますと、老健と介護療養型の中間というように考えられます。

13ページの退院/退所後の行き先というのを見ますと、これも老健と介護療養型の中間ですが、老健にどちらかというと近いという感じがいたします。

16ページの100床当たりの年間ターミナルケア実施ニーズ、右側を見ますと、これも老健と介護療養型の中間ですが、老健に近いと言えます。田中先生は前回うまくいかなかったというお話をされましたけれども、なぜ介護療養型老健がふえなかったかということを分析しておかないと、また同じことを繰り返す可能性があるのではないかと思いますし、経営を含めて現場の意向を無視して進めようとしてもうまくいかないという貴重な教訓ではなかったかと思います。

13ページの退所後の行き先ですが、これは老健に近くて一般病床が多い。あるいは16ページのターミナルケアのところを見ましても、老健に近くて介護療養型より少ないということを考えますと、新しい類型を考えるということであれば、もっと医療色を少なくとも介護療養型老健よりは強める必要があるのではないかと思います。1つには介護療養型を残すということも1つの選択肢にはなると思いますが、もし残さないということであれば、どのようにして医療機能を高めるかを検討する必要があると思いました。

 以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 まだ御意見あるかと思いますけれども、後半のヒアリングを予定しておりますので、とりあえず皆様方の貴重な御意見を承りましたので、御議論はこれまでにさせていただきたいと思います。

 一言で言うならば、皆様方おっしゃられたのは、現在の療養病床についての機能ということをある程度調べてはあるけれども、もう少し踏み込んで調べる必要がある。現状をもう少し明らかにする必要があるという御意見と同時に、しかし、今後のことを考えるときには、既成の概念に必ずしもとらわれることなく、幅広い視点から議論していく必要があるという田中座長代理からの御発言だったということ。また、その議論をするためにも、より正確な足元のデータが必要だということだと思いますので、そのようにとりあえずまとめさせていただきたいと思います。

 それでは、続きまして、議題の2番目ということでヒアリングに移りたいと思います。

 本日は、高知県健康政策部医療政策課長の川内様、全国在宅療養支援診療所連絡会会長の新田様にお越しいただいております。少なくて恐縮ですけれども、それぞれ10分程度プレゼンをいただきまして、その後、構成員の皆様からの質疑、意見交換をいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 それでは、高知県の川内様からお願いいたします。

○川内参考人 高知県健康政策部医療政策課長をしております川内と申します。

 本日は、高知県の医療・介護の現状を御説明させていただく機会をいただきまして、感謝申し上げます。

 本県は、先ほど来、御議論がありましたように、人口当たりの病床数が都道府県の中で最も多いということが注目されておりますけれども、そこに至った経緯とか広大な中山間地域を抱えておりますので、本県の課題などについて御説明したいと思います。

 資料3の1ページをお願いいたします。

 人口推計の状況ですが、真ん中のグラフのとおり、高知県は約30年前から一貫して人口が減少しております。高齢者人口は全国より約20年早い2020年にピークを迎えます。後期高齢者は2030年ころになります。また、平成2年以降、全国に15年先行して人口の自然減が続いておりまして、少子高齢化の最先端を走っている状況でございます。

 2ページ、これは全国に先行して高齢化の進展と高齢単身世帯の増加を示しておりまして、高度経済成長以降、都市部への人口集中と高齢化や核家族化の進行で家庭介護力が低下してきて、医療、とりわけ入院へのニーズが増加してきていると言えます。

 おめくりいただきまして、病院の病床を見ますと、昭和48年の老人医療費無料化以前である昭和41年ごろには、人口当たりの病床数が全国1位になって現在に至っております。これは昭和40年代前半に労働力人口が集中した高知市を中心に、本県、2次産業が脆弱でございますので、そういった産業にかわって医療機関が主な投資先となって病床数、病院数が増加してきたという経緯がございます。

 また、一方、介護施設の整備は余り進んで来ず、現在でも特養、老健の人口当たりの定員数の水準は低く、総じて言えば病院病床が介護療養のニーズの受け皿になってきたということが言えると思います。

 その下の現在の医療提供体制であります。左上の表では、一般・療養病床数ともに人口当たり全国1位、また、医師、看護師数も同様でございますが、医療資源は高知市を中心とする中央医療圏に集中しております。その一方で、両隣の医療圏を見ていただくと、人口当たりの医師数が全国平均より少ないということで地域差が大きいことが見てとれると思います。

 5ページ、2次医療圏別の人口当たりの病床数でございます。これを見ますと、安芸医療圏、右から4番目の高幡医療圏、一般病床数が全国平均並みか下回っております。また、高知市を除く中央医療圏でも全国平均よりやや大きいという程度であります。

 また、下の療養病床は、平成19年以降、各種の転換支援策を講じてきましたけれども、介護療養病床が3割程度減少しておりますが、医療療養へのほか一般病床への転換もありまして、介護施設への転換でいいますと、老健施設へ200床強にとどまっているという状況でございます。

 下段は医師・看護師数の状況です。ともに人口当たりの総数は多いですけれども、若手医師の著しい減少や地域偏在がございまして、若手医師、看護師の育成、定着に向けて取り組んでいるところです。

 おめくりいただきまして、今後の医療需要の推移であります。こちらは国立がん研究センターの石川ベンジャミン先生から提供いただいたツールを使って推計をしたものでございますが、左側の表で、医療需要全体のピークは2025年ごろ。後期高齢者で見ると2030年ごろと予測されます。

 また、右側の表を見ますと、中央医療圏以外では、全年齢で見ると、既に医療需要が停滞または減少局面に入ってきておりまして、大都市部に比べると随分と先行してきているということがわかります。

 その次のページは、省令、告示に基づいて2025年の医療需要を推計したものでございます。

 一番下段の表です。特例適用のパターンCでも慢性期で見ますと既存病床よりも4割近く少ない数になります。これがほぼ地域医療構想で言う必要病床数になりまして、構想区域ごとに振り分けていくということになりますけれども、このデータをどう読んでどう行動していくかが今後の大きな課題であります。

 9ページです。これは介護の状況で、認定者数は2020年ごろにピークを迎える見込みです。

 下段でございますが、保険料の第1段階から第3段階の方の割合が高い状況で、低所得者層が多い本県におきますと、要介護者の住まいの在り方が今後の課題になります。

 その下のページは、地域医療構想の策定と推進体制であります。高知県医療審議会の下にWGを設置しまして、8月12日に議論を開始しております。構想区域ごとの計画は、保健所圏域ごとの既存組織を活用して、このWGで一括して策定する予定です。策定後は、このWGが地域医療構想調整会議に移行する予定ですけれども、構想区域ごとの組織の在り方については、今後も御議論いただく予定です。

 おめくりいただきますと、これは現時点での策定スケジュールでございますが、真ん中にあります療養病床の実態調査を10月以降に行う予定ですので、策定時期は恐らく来年度にずれ込むと思います。

 その下のページ、12ページが療養病床の実態調査のアウトラインであります。こちらは平成18年に国及び本県が同様の調査を実施しておりますので、本人の状態像や所得、家族の状況などは同様に調査をして、また、提供されている医療や看護の内容をより詳細に調査して、患者さんの状態にふさわしいサービス量を推計していきたいと考えております。

13ページをお願いいたします。ここで高知県の中山間地域の実情を御紹介させていただきます。これは中央医療圏の北部にある嶺北地域でございます。特別区より一回り広い程度の領域に人口がわずか1万2,000人余りでありまして、過去30年で半減しております。

 急峻な山裾には集落が点在しておりまして、幹線道路から離れた集落まではなかなか訪問系サービスが行き届いていないというような状況で、写真を見ていただきますと非常に厳しい状況がおわかりかと思います。

14ページでは、この地域の最も東に位置する徳島県に隣接している大豊町を拡大してみました。高速道路や鉄道が横断しておりますけれども、病院、介護施設、居住系サービスが1施設ずつ、また、訪問介護の利用者はオレンジ色で書いている国道沿いに集中しておりまして、そこから山道に入った集落への訪問に時間を要しまして、結果として民間の参入が少なく、社会福祉協議会がほぼ一元的に訪問サービスを担っているという状況です。

 このように過疎化が進行する中で、居宅で療養を続けていくということはなかなか難しい状況で、どうしても入院、入所に依存しがちであります。この地域へは、二川医政局長はじめ厚労省の幹部の皆様方にも足を運んで実情の一端をごらんいただきました。

15ページをお願いいたします。これらの中山間地域に非常に重要な訪問看護ステーションですが、これらが少ない地域、白く抜けているところ、または灰色のところは、訪問看護の実施量も少ない状況で、都市部からの訪問も移動時間が長くなります。その一方で、診療報酬・介護報酬の加算措置がまだ十分でありませんので、不採算性が拡大しているという状況ではあります。

16ページをお願いいたします。左側ですが、そのような状況で、高知県では、平成23年度から介護保険の訪問系サービス、また昨年度から医療保険の訪問看護サービスに対して、診療報酬、介護報酬で加算対象にならない距離への訪問に対する県独自の助成を行っております。

 また、右側ですけれども、本年度から高知県立大学看護学部に県の寄附講座を設置して、新卒、既卒の訪問看護師を育成するプログラムを9月にスタートする予定です。このような取り組みを通じて、訪問看護師の確保に努めていきたいと思います。

 おめくりいただきますと、福祉分野では、右の図ですけれども、平成21年度から、年齢の障害の別によらず、日常生活支援や通い、訪問、相談など、一体的にサービスを提供する「あったかふれあいセンター」という制度を創設して、県下34市町村のうち28市町村、38カ所、162のサテライトを整備してきております。これは地方創生における小さな拠点のモデルの1つとして、地域振興にも資するべく、このあったかふれあいセンターで新総合事業への参入を促していきたいと思います。

 また、低家賃で居住できる高齢者の住まいを整備する事業を始めております。こういった取り組みで、地域に雇用と経済効果を生んで、その果実で地域を支えていくという循環モデルを提案していきたいと思います。

 最後のページになりますけれども、以上、御説明してきましたように、高知県は既に高齢者の人口減少は始まっているという現状も踏まえますと、一定の病床機能の分化と病床の集約化、介護への転換も必要になってきます。県内での地域差も大きいという状況も考えなくてはいけませんので、こういった疲弊する中山間地域なども抱えておりますので、単に全国水準までに病床を削減するだけでも解決するものでもありませんので、右下の黄色のところで囲っておりますけれども、行き場のない入院患者を出さない。その人にふさわしいQOLを尊重した受け皿を確保していく。また、負担能力に応じた高齢者の住まいの確保といったことを進めながら、地域医療構想を策定していきたいと考えております。

 説明は以上です。ありがとうございました。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、新田様、よろしくお願いします。

○新田参考人 全国在宅療養支援診療所連絡会の会長をしています新田でございます。こうした機会を与えていただきまして、ありがとうございます。

 早速ですが、私の資料から説明させていただきたいと思います。

 まず、1ページ目、現在の医療構造でございますが、これは全てのラインが全てにつながっているという、一見すればすぐれた構造でございますが、逆に考えると、地域包括ケアシステムと今、言われております。この中で地域包括ケアシステムがコミュニティーベースド一部地域を中心とした統合、インテグレート規範とあるのですが、インテグレートというのは診断、治療、リハビリテーションに関する生活復帰のためのサービスの投入と分配管理、組織をまとめる概念でございます。

 しかし、この構造をよく見ると、この病院構造は統一した概念がないのが恐らく実情ではないだろうか。急性期、超急性期病院、地域包括病棟、地域リハビリ病棟、回復期病棟、療養病棟の各機能が医療介護の規範がないなかで行なわれ、こういったモデルが医療モデルから生活モデルの変換がない中で行われて、結果として行き所がなくなって療養病床へ行くという、こうした構造があると考えております。ある意味で、療養病床というのは現在医療からの犠牲ではないかということも行き着くかなと思います。

 次をお願いします。

 このケアサイクル論は長谷川先生のケアサイクル論でございますが、彼はある場所、県で研究して、75歳以上の虚弱者が1年に1回入退院を繰り返す。そして、結果としてこういった加齢でケアサイクルの継続性があるということになっています。

 しかしながら、先ほどのような統一概念のない世界というのは、このケアサイクルを完成させることなく、途中の死亡ということよりは、結果として行き着く場所がない療養病棟等に、あるいは施設等に入っているということでございまして、それはある意味で、このケアサイクルの継続性をストップさせる原因が内包された欠陥ある循環体制があると思っています。

 次をお願いします。

 一方、疾病構造、医療モデルから見る老いの軌道で、上の構図は東大の秋山さんがつくられた構造でございますが、皆さん御承知だと思います。

 まず、20%近くの人が60の前半、例えば脳卒中、心筋梗塞、がん等で倒れられ、そしてADLが低下する段階。70%等の多くの方たちは虚弱等を含めて徐々に低下するという構造を持っています。一方、下の医療モデルから見ると、先ほどの約20%の急性発症疾患モデルがこれに当たると思いますが、先ほど資料2−4でありましたが、この中で結果として、最終的に右の図の一番下の図でございますが、ここで残る人たちが医療療養病床25対1、20対1も含む3.25.6%の人が先ほど数字がございましたが、入院、入所されているというのが現状で、その上の構造は在宅復帰モデルで、線は在宅復帰モデルになっています。

 そして、左側の一方、上のラインでございますが、70%の方は慢性疾患モデル、徐々に低下するということで、多くは肺炎骨折モデルになるわけでございます。肺炎の多くは75歳以上ですから誤嚥性肺炎でございまして、その誤嚥性肺炎も現在、急性期病院の75歳以上の統計をまた出していただきたいと思いますが、60%ぐらいが肺炎という構造の場所も多く見られます。そういったことを私たちは地域で摂食嚥下評価体制等を含めてとることによって、この急性期における肺炎を減らし、結果として急性期から療養型モデルも減らすことが可能だろうなと考えています。

 次をお願いいたします。

 この例は、老健の例でございますが、その次で、これは結果として壊疽モデルでございます。この方はこういった症例に老健においても生命予後は不良ですが、長期生存されている例が多くいます。

 一方、次のものも同じことでございますが、3枚目の在宅症例はつい1カ月前でございますけれども、超急性期病院から在宅へ、老老家族の中で帰ってきた例でございます。老健のモデルと比較すると、老健モデルの壊疽は、同じ壊疽でも乾いて感染性がない壊疽でございまして、在宅症例、超急性期から入ってきたのは感染があって、毎日38度という熱を出して、そのまま在宅復帰モデルにしたといった例でございます。ただし、これも訪問看護ステーションの導入によって、この感染モデルが、あるいは感染性対策を含めて点滴も在宅でやるわけですが、これも結果として回復するという。これを出したのは、あえて壊疽症例でございますが、老健においても、在宅においても、医療内容において余り変わらない。あるいは療養においても変わらないことをやっているかなというような例で出させていただいたものでございます。

 8ページをお願いします。

 その意味で、医療提供状況施設により医療重度の管理の違いですが、これは22年で古い統計で申しわけありませんが、この中で医療療養病床20対1の場所は医療が多く提供されているということがわかります。そして、介護療養病棟と在宅との比較は何が違うかというと喀痰吸引、経鼻経管・胃瘻は介護療養病棟、そして在宅は、喀痰吸引等は頻回の喀痰が在宅ではなかなか少ない例があるというように、調査ではこの辺、在宅は在宅療養支援診療所調査ということを申し伝えておきます。

 そして、入院患者、入所者の先ほどの資料2−1の医療区分で見ると、介護療養型医療とか療養型病床、あるいは医療療養病棟20対1を除いて、80%が医療区分2〜1に入っているところを見ると、私はきょうの資料も含めてここを考えたのですが、療養型病床数の20対1等々も含めて、医療区分で言うと余り変わらないなと。先ほど田中座長代理が言われましたが、住居、医療等々の多様な組み合わせがここでも必要かなと感じております。

 9ページの図でございますが、要介護度です。これは何かといいますと、結局、現在、地域包括ケア病棟等も含めて介護保険の未申請が全体の40%、回復病棟ですらこのような数字が出ているということは、今まで話しましたが、結果として在宅復帰を本当に目指しているのか、あるいは従来の病院の概念等の中で含まれて、結果として回復リハ病棟に返還したか、他に返還したか、あるいは地域包括病棟に単に返還したにすぎない。となると、結果として起こってくるのは何が起こるかというと、重度介護で、そして行き場所がない人が療養病床に行く、現在の療養病床に行かざるを得ないという結果が起こるのではないかということが懸念されます。

10に入りますが、現在の療養病床の医療区分でございますが、これはこれである意味で説明するまでもないということで省かせていただきます。

11の在宅療養で診られる患者層でございますが、先ほど話しましたように、全ての在宅療養、全国の面と質が整っているという状況ではありませんが、今後の在宅の質、量が整えれば、こういったような病態像が診られることは事実でございます。そして、現在の在宅医療の質というのは、結局、医療機能構造、医療機器等の例えば超音波等も非常に手持ちで安易なものだし、X線もとれるし、場合によってはそのときの検査はその日にすぐわかってしまうという、医療の中においては比較しても変わるものではないということは今の時点で言えるかなと思います。かと言って、重度を診るか、診ないかというのは別な話でございます。

 次をお願いいたします。

 そういうような状況の中で現在語られているのは、療養施設から在宅に帰すには困難な状況があるということが言われております。1つはそのとおりでございます。社会的要因として高齢世帯、独居世帯、家族の負担等があります。ただし、現在、高齢世帯、独居世帯等は、全体から言うと21%で、高齢者世帯で言うともう70%を超えた世界が当たり前の世帯でございます。独居も当たり前の世帯でございまして、これをいつまでも社会的要因で在宅復帰が困難とすると居場所も結果的にはなるわけでございまして、こういった言葉そのものが何か変な、もう使う時代が遅くなったという気は私自身しております。

 また、家族負担という問題でございますが、これも2000年の介護保険が始まって以来、身体的負担あるいは精神的負担、経済的負担等々言われておりますが、2000年の介護保険がつくられる前の家族の在り方、2000年の介護保険がつくられたときの家族、そして現在の家族の在り方、大きく家族の在り方の中身も変わってきております。

 その意味で、本人等の、あるいは家族の支援も必要でございますが、意思決定等のことも含めて加味していくことが必要だと思って、その意味で長期介護、医療保険、介護保険、現在あるところまで完成度が近いものになっておりますが、さらにこの状態を整備されることによって、このことは可能だろうなと思っています。そこが先ほどのような壊疽モデルを出しましたが、頻回な医療と介護が必要な場合においても、これは老老家族においても十分診られる体制はできるだろうなというぐあいに思っています。

13ページでございますが、26年度の診療報酬等におけるトピックスを出してありますが、このことを完成するには、私たちの立場からすると地域体制づくりで在宅医療と訪問看護ステーションを含めて、あるいは地域包括ケアという概念がありますが、その質あるいは量とともにつくり上げることが急務だと、地域づくりが急務だという意味で出させていただきました。

 そして、14ページの構図でございますが、これは慢性協の武久さんの構図をお借りしたのですが、この未来形で慢性期、その介護療養型が在宅等という話でございますが、私自身から見ると、この地域包括期の地域急性期そのものに大きな問題があると考えておりまして、ここの医療内容を先ほどの概念で説明しましたが、そういったことをきちっとしない限りは、この構造は成り立たない世界になっていくのかなと。相変わらず超高齢社会において従来型の医療をやっている限りにおいては、この構図になって、これも破綻社会ではないかと考えております。

 理念の話で申しわけありませんが、15ページで医療は何のためにあるのか、医療の目的は、医療は、患者にとって最善の健康利益のために行われるということで、最善の利益とは何か。高齢社会にとっての医療の最善の利益は何かということが十分検討されなければいけない。

16に入りますが、「医学的最善」と「患者にとっての最善」とは何かということをあえてここで出させていただきました。「医学的最善」が「患者にとって最善」とは限らない。結果として、今まで行われてきた医学的最善が患者にとって最善ではなくて、結果として療養病床の中にもあることは事実でございます。

 逆に「医学的に無益」なことが必ずしも「患者にとって無益」とは限らない。何もやらないという医療というのもあってしかるべきで、医学的には無益でやらないことが、かえって患者にとって有益であることもあるだろうということも事実でございます。

 一方「患者の選好」というのは、家族、患者の選好でございますが、それが患者にとって最善の選択肢では必ずないことも事実でございます。

 その次でございます。そうすると、現在、これはあくまで倫理的判断という話でございますが、先ほどから検討されています病床等々も含めた事実等が、同じ病態像でも急性期病院の医師とその他の病床、在宅医の価値がイコールの価値があるものであるかどうかは、私たちの在宅から見る人の性にとって甚だ疑問でございまして、もう一度再考しながら根本的に考える必要があると思っています。

 そして、これからの個人史というのは、下の健康、虚弱、Disabilityといった医療モデルもありますが、もう一方、生きる豊かさモデルがあってこそ初めて療養型等の議論ができるのかなと思っております。

 そして、19でございますが、患者の最善利益査定に考慮されるべき要素を利用させていただきましたが、患者さん自身の希望と価値観、そして、患者さんの希望に与える宗教的・文化的事項等に関する患者さんの見解。患者さんが何を利益とみなすかに関する患者に近い人々、親族、介護者、または代行意思決定者等の見解、そして、提案されている治療法と他の選択肢を考慮した上での相対的効果に関する臨床的評価、そして、治療が行われた場合の改善の可能性と程度と大きさ、治療の侵襲性と正当化、患者さんが改善不可能な重度の痛みや苦痛を経験している可能性等も含めたトータルの考えを含めて、急性期病院等も含めて、こうした概念の統一があるべきだと考えております。

 最後になりますが、そういったことを踏まえて、療養型の提案として、社会的機能としての療養型の在り方ということが考えられるだろうなということと、そして、それも先ほど鈴木構成員の疑問がありましたが、都市型と地方型の違いが恐らく大きくあるだろうなと思います。その大きな違いの状況によって、下でございますが、療養型の恐らく住宅モデルもあるだろうし、そして、一方、在宅療養支援型、いわば循環型ですね。療養型、循環型モデルもあるだろう。ただし、基本的には急性期医療から療養型の流れを根本的に変えるというものが必要だろうなと思っています。

 現在、これは市民目線も誰も私たち地域からすると当たり前でございますが、療養型特養、老健、よくわからない。その中でどうするのか。人生の最終段階における居住としての位置づけ、そして、一方で終末期医療モデルですね。最終的には今まで全ての在宅復帰モデルですが、そうでないことも一部はあるだろう。例えば先ほどのこれからの人口構成を見ると、高齢者のひとり暮らし、その人が意識障害があり、判断能力がない、そういったモデルも最終的には近代医療の中でできるわけでございまして、そうした方のモデルも位置づけなければいけないだろうなと考えています。そこには、基本的には医療重点モデルから生活重点モデルに切りかえていただいて、中にはこういった介護療養型もあるだろうし、看護小規模多機能型もあるだろうし、又、ここに書かれている、特養におけるかかりつけ医というのはどういうことかといいますと、現在、特養、老健もそうですが、非常に救急車が多いということで、機能としてそこで看取りも含めてできる医療体制が必要です。現在の嘱託医等の人たちも頑張っていますが、必要であれば看護体制も含めて、そういったような応用性も深めて特養を機能化するということが重要かなというように思っています。

 最後に、多様な居場所づくりの中で療養型のこの話を考えていただければと思います。

 以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、池端構成員が資料を出されておりますので、関連する部分があるかと思いますので、よろしければ御発言をいただきたいと思います。

○池端構成員 では、時間も押しておりますので、簡単に説明させていただきます。資料5をごらんください。

 今ほど高知県の説明にもありましたように、一部療養病床を中心とした病院が福祉施設の代替えと受け皿になっている現実があることは認めざるを得ないところがあります。なおかつ、これもおっしゃったように行き場所のない入院患者を出さないということも非常に必要だろうということ。そして、一方で、25対1医療療養病床と介護療養型に関しては、同時改定の時期に現時点では法的にも存在し得ない病棟であるということが現実にあります。そして医療区分2、3ということに対して言えば、25対1に関してはまだまだ医療区分1が多いところもある。

 では、現時点でその必要性が問われているこれらの病床を本当にゼロにしていいのか、現実的にできるのかということを考えた中で、既に私の所属している慢性期医療協会の会長がマスコミ等に報道させていただいたように、その中でやむを得ないことも考えて、その病床機能をある程度まで残していけないか、そして落としどころがないかということで提案させていただいたのが、このSNW(Skilled Nursing Ward )というコンセプトであります。Skilled Nursing Ward、要は米国でいうナーシングホームに近いものですが、これを新しく病院の中で施設化して、1病棟、2病棟という病棟単位でそれを施設化できないかという考え方です。そして、面積基準とか平均単価とかの試算を少し出させていただいています。

 2ページ目、その条件としては、これは病院内にのみ認める。なぜ病院内か。これは未来永劫、永久的にこういうジャンルが必要かどうかというのは、別に議論が必要だと思います。少なくとも6.4平方メートルという狭い居住空間で、それが本当に終の棲家として将来的に残るべきものかどうかということは別で考えなければいけない。だからこそ、現状では、とりあえず療養病床の転換先の1つとして、病院内のみとして認める。そして、面積基準は最低でも療養病床として6.4平方メートル以上を基準として、看護配置基準はかなり落とした基準、40対1、30対1程度はどうだろうか。リハビリは必要だけれども、包括的にしてはどうか。そして、問題は、これを介護保険施設として認めるのか、住宅扱いとして認めるのか。これによって、医療を外付けにするのか、ある程度薄い医療を内付けにするかというのは議論があるところかと思います。

 一応、当協会で、平均的な病床を中心に、その基準額をある程度試算をしてみました。次のページで、病院・介護施設の居住面積基準と一人当たりの最低家賃として、経過型の病院病床から一般の病床、介護療養型、SNW、グループホーム等々やって、SNWというのはどこに入るかというと、介護療養型よりもさらに施設に近いジャンルに入れさせていただきます。そして、こういった基準であると、大体介護療養型と同じぐらいの比較的低い基準額でいけるのではないかということ。

 そして、その次のページ、では、病床機能の1日平均単価でどれくらいなのかというと、一般病床が大体4万円とすると、SNWは1万1,000円程度で済むということで、医療療養1が2万円ですから、居住空間とすれば約半額ぐらいの基準額で可能ではないかということ。

 そして、その施設基準はどんなことが考えられるかというと、5ページにありますように、看護配置基準を現在の介護療養型よりも落とした基準で看護が40対1、介護が30対1、そして、医師が「 」になっていますが、医師をどう配置するかによりますけれども、これはあくまで病院内の施設であれば、施設ですから医師の配置基準は要らないわけです。ただし、病院内ですから、何か問題があればすぐ医師が回診できる。その回診を例えば出来高で外づけと考えれば、それを外来扱いにして点数加算をすることもできるでしょうし、あるいは薄い配置基準としてそれを全て包括する方法もあるかと思いますけれども、この辺は考え方です。

 いずれにしても、コンセプトとしては、療養病床全て、例えば高知県の療養病床を全て今A案に持っていくには、かなりの無理があるだろう。そこをある程度の範囲の中でこういう落としどころとして、SNW的な、病院内の施設化したものを認めではどうか。そうすれば看護師も医師も余剰がでることになり、この人材を徐々に訪問看護や在宅医療等に向けて、さらにSNWからどんどん在宅復帰へ支援していく。そしていずれ最終的には新田先生がおっしゃったように、ほとんどの患者を在宅をに向けていくことによって、(SNWの必要性も)小さくなれるかもしれない。こういった視点で考えた、大胆で非常に稚拙な提案ではありますが、ある意味では3局合同のこういう在り方検討会だからこそお話できるものかと思いまして、改めて提案させていただきました。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 予定された時間が短くなっておりますけれども、御質問、御意見があればできるだけ承りたいと思います。

 鈴木構成員、どうぞ。

○鈴木構成員 まず、高知県の川内さんのお話を聞かせていただきました。高知は日本で一番療養病床が多いということで病院型になると思うのですが、同じ高知の中でも地域格差があるということもわかりました。

 また、その中で4割の方が在宅がふさわしいという話もありましたが、全体で見ると最初に述べましたように療養病床のような格差はほかの類型も含めますと縮小するということだと思います。ただ、他の受け皿を考える場合には、先ほどのお話にもありましたように、所得の低い方が多いということもありますので、負担能力も考える必要があるだろうと思います。

 私のところも、所得の低い方が多いのですけれども、在宅にも2通りあります。在宅のサービスを積極的に使われる方と、自己負担が高くて施設に入れないので最低限の在宅サービスで過ごしていらっしゃる方と2通りありますので、所得の低い地域では、なかなか都会では考えられないような方がたくさんいらっしゃるということだと思います。そうなりますと、所得によって負担が少なくても済むようなところとして、特養があると思いますし、新たな類型というお話も最初にございましたが、そういったものに当てはまるものかも検討課題になると思います。

 いずれにしましても、ある意味で、高知と新田先生のお考えは、都市と地方あるいは施設重視と在宅重視、その両極端のような気もいたしますが、実際、現実はその中間位にあるのだろうと思います。地域によって都市型と地方型というのはあると思いますが、どんな地方でも在宅は必要だと思いますし、ニーズはあるし、やれるのです。ですから、地方でも全部施設ということはあり得ないと思いますし、都市部でも施設は絶対必要になってくると思いますので、その比重、割合の問題だろうと思います。都市部ではこれから、特に大都市部、東京などでは在宅をかなりやらないと診きれなくなるということは言えると思います。

 それと新田先生が最後に終末期医療モデルとおっしゃったのですけれども、療養型の議論を、今日、入院医療等分科会の中間報告の中で午前中中医協でしたのですが、在宅から来る方ではなくて急性期から移った方の在宅復帰をどうするかという話がありました。外来からの方を除くと、半分以上の方が亡くなるような中でも在宅復帰を求めるのかということになると、本当に先生のおっしゃる終末期医療モデルが必要になるのではないかという気もしました。病院であるからには在宅復帰を求めるということで、前回の改定でそのような形になったのですが、さらに外来から来る方を除いてということになりますと、かなりそういうことで在宅復帰が厳しい方もいらっしゃるので、それをどうするかということも考える必要があると思いました。

 お二人の意見とも我々にとっては非常に参考になると思いますし、池端先生のお話は、それに対しての1つの日慢協としての提案ではないかと思います。池端先生のお考えで行きますと、院内施設的な形ということになりますが、ただ、療養型単独の病院もありますので、その場合は一部病院を残すということでしょうか。そうなると、基本的には併設型ということになるのでしょうか。その場合には、先ほども言いましたように、従来の介護療養型老健がうまくいかなかった理由は、医療機能が弱いということで、いざというときには医療機関に移すことになるということがありましたので、それを繰り返さないようにするためには、何らかの形で医療機能をいざというときに入れられるようにすることが必要になると思います。それを外から入れる形としては、併設の施設から行く場合と、独立型ということはないということのようですけれども、それがあるとすれば、全くの外部から訪問の形で入れる場合などが考えられると思います。そうしたことをこれから検討していきつつ、自己負担の問題とか、経営の問題とか、そういったことが全て成り立つモデルができるかどうかを考えていく必要があると思います。

 以上です。ありがとうございました。

○遠藤座長 まだ時間は若干残っておりますので、では、尾形構成員を先に、その後、折茂構成員。

○尾形構成員 それでは、私から。新田先生の御発表を大変感銘深くお聞きしました。在宅医療でもかなりのことができるという大変心強いお話だったと思います。

 最後の20ページのこれからの療養型の提案ということで、住居モデルとか多様な居場所づくりということを強調されていますが、この辺は我々の議論にも今後大変参考になるものだと思います。以上のようなことを前提として、1つだけ質問させていただきます。

 今後の在宅医療の在り方を考えると、在宅療養支援診療所の役割は非常に大きいと思うのですが、よく24時間対応はなかなか難しいからなれないというようなことを聞きます。私は必ずしもそうでもないのではないかと思っているのですが、この辺について少し補足的にお話をいただければと思います。

○遠藤座長 新田参考人、お願いいたします。

○新田参考人 御質問ありがとうございました。

 今の24時間対応の話でございますが、これは在宅支援診療所の届け出の条件が24時間いつでも行けるという対応という体制になっておりまして、それを全国的に見ると、それをこんなように現在できているかというとなかなか難しいのが実はあります。今後、かかりつけ医の先生が在宅というところに皆さんやっていただいて参入していただきたいわけでございまして、そのかかりつけ医の人が入った場合に、では、24時間体制ができるかというと、かなり機能的に地域が機能化しない限りはなかなか難しい。例えば医師会を中心とした24時間体制の当直体制をつくるとかですね。

 一方、もう一つは、ドイツモデルではあるのですが、例えばSAPVはドイツにあるのですが、24時間体制と複雑な医療構造にあった人のグループという25万人に1つそういうものをつくってあれば、かかりつけ医の先生は年、月単位で変化する人たちに在宅で診ていただいて、そして24時間複雑な医療体系モデルがあれば、そういうチームに例えば在宅支援診療所になるかどうかはよくわかりませんが、そこのところの構造は、これからの日本はいろいろな構造ができるかなと思っていて、なぜかというと、各国いろいろなところで診てきて、日本の医師は結構優秀でございまして、そこに対応する能力が幾らでもできるなと私は思っていまして、これはこれからの構造を、地域をつくる上の構造ということで、対応は可能になる世界があると思います。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 折茂構成員、どうぞ。

○折茂構成員 新田先生のお話は説得力のあるお話だったと思います。新田先生の資料414ページ「時代にあった療養病床のあり方」ですが、これは池端構成員の所属団体の武久会長がつくった資料だと思いますが、今後の地域包括ケアシステムをしっかり考えていくと、最後が特養、老健施設という「施設」なのか、「在宅」なのかという、どちら一方の選択だけではないはずだと思っています。

 これからは、地域に住まうということがとても重要で、地域とのつながり、地域との関係性という点では、ある場面では急性期医療も必要ですし、ある場面ではレスパイトも必要ですし、ある場面では在宅というのが必要であって、「施設」か「在宅」かの二者択一的な考え方はいかがなものかと思います。

 また、あと少し外れるかもしれませんが、今、老健施設は中規模多機能を目指していて、さらに在宅復帰にもかなり力を入れています。今、老健施設と特養の差がわからないというお話もあったのですが、やはり地域に必要な施設として在宅復帰は必要だろう。しかし、ロングタームケアも必要だろうと。そこに今、老健施設における医療提供が少し弱いという話があって、その辺の議論を今後ぜひさせていただきたいと思っています。今後の療養病床を考えるに当たっても、地域包括ケアシステムの概念で、地域の中での療養病床のあり方として、地域でどのように在宅と療養病床のリピート利用ができるのかということもぜひ議論していただきたい。しかし、そうなると、老健施設が目指そうとしているところとどのような差が出てくるのか。そこが微妙なところもあるのですが、先程田中構成員がおっしゃったような、先を見据えた議論をするのであれば、そうしたところも踏まえて議論していただければと思います。

○遠藤座長 どうもありがとうございました。

 ほかに何かございますか。

 では、池端構成員、どうぞ。

○池端構成員 私も新田先生のプレゼンを聞かせていただきまして、非常に感銘を受けております。私自身も細々とではありますが、在宅もやっていますので、非常によくわかります。ただ、先ほどどなたかがおっしゃったように、地方と都会との差がある程度やむを得ないところがあって、地方ではなかなかそれができない。確かに経管栄養があっても、あるいは呼吸器をつけていても在宅はできます。間違いなくできます。だから、医療ニーズが高い低いで在宅ができる、できないではないのですけれども、それ以外の社会的要因がかなり大きくて、しかも、それが地方では散らばっていて点在している。高知県の限界集落のようなところであれば、なかなか難しい。

 だからこそ私は、そこには国民そのものが、私が言うべきではない、田中滋先生にお話して頂かなければいけないかもしれませんけれども、本人、家族の覚悟をどこまでできているかということが非常に大事で、それがないとこれは成り立たないのです。しかも、それを国民的に議論して、国民が求めれば我々はどんどん在宅もいけるでしょうし、どんどん話せると思うのです。それができないうちに、それを医療者に押しつけて、とにかく制度がこうだから変えなさい、これは非常に酷です。今、急性期の先生方も、よくおっしゃっているのです。何で我々が患者さんに怒られながら退院させなければいけないのだと、本当によく怒られているのです。

 療養病床の在り方という狭い範囲でもあるかもしれませんけれども、やはりもっともっと国民がそれを求めるような、そういう議論を一方でしていかないと、この話はなかなか進まないのではないかと思っています。そして私は、その途中段階として、今、折茂構成員がおっしゃったように、時々入院、ほとんど在宅から、ほとんど入院、時々在宅まで、それの幅を、慢性期病床と在宅等を含めて「慢性期医療等」で示しているのだと思いますので、そこをどんどん在宅に向かって落とし込んでいきながら、2025年に向かって、最終形の「ほとんど在宅」に持って行けるようなシステムをつくることが、非常に大事ではないかと思います。

 以上です。

○遠藤座長 どうもありがとうございました。

 議論はまだ尽きないかと思いますけれども、予定の時間にそろそろなりますので、雨も激しいということもありますので、本日はここまでにしたいと思います。

 川内参考人、新田参考人には本当にありがとうございました。御礼申し上げたいと思います。

 それでは、次回以降でございますけれども、ただいまいろいろと御議論いただいておりますので、療養病床の在り方について、ただいまの御意見を踏まえながら、事務局に再整理をしていただきながら、また改めて御意見を承りたいと思います。

 また、皆様からも具体的な御提案があれば、事前に事務局のほうに提出していただければと思いますので、その辺もよろしくお願いいたします。

 それでは、事務局、次回の日程について、何かございますか。

○渡辺課長 きょうはどうもありがとうございました。

 次回の日程でございますが、10月9日の金曜日、14時、午後2時から、グランドアーク半蔵門にて開催する予定にしております。

 詳細につきましては、追って御連絡させていただきます。

○遠藤座長 それでは、以上をもちまして、第2回「療養病床等の在り方等に関する検討会」を終了したいと思います。どうもありがとうございました。


(了)

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