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2015年9月2日 第1回子どもの医療制度の在り方等に関する検討会議事録

○日時

平成27年9月2日(水)9:59〜11:44


○場所

グランドアーク半蔵門 富士西の間(4階)


○議題

子どもの医療に関する現状について

○議事

○大島課長
 では、定刻となりましたので、ただいまから第1回「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」を開催いたします。本日は、お足元の悪い中、御参集いただきまして、まことにありがとうございます。

 本委員会は、医政局、雇用均等・児童家庭局、保険局の3局連携で開催する検討会でございます。開催に当たりまして、代表して保険局長から一言御挨拶を申し上げます。

○唐澤局長
 おはようございます。

 保険局長の唐澤でございます。

 本日は、子どもの医療制度の在り方等に関する検討会に御参加いただきまして、ありがとうございます。遠藤先生を初めといたしまして、日ごろから大変お世話になっている先生方に委員をお願いいたしまして、お足元のわるい中に御参集いただきました。改めて御礼申し上げます。

 子どもの医療をめぐりましては、10年ほど前に、勤務医などの過重労働や医師の疲弊、診療科目の縮小などが大きな問題となり、小児医療がそうした問題の主要分野の一つでございました。また、夜間、休日診療に関する、いわゆるコンビニ受診の問題などもクローズアップされたわけでございます。

 こういう中で、きょう御参加をいただいている阿真委員など、全国各地で自主的に産科医療や小児科医療を守る取り組みなども始まってきたわけでございます。その後の取り組みによりまして一定程度落ちついてきたように見えますが、まだ多くの問題を残していると考えております。

 加えて、少子高齢化が一層進行する中で、今後の重要政策である子育て支援や地方創生、あるいは地域包括ケアの構築などの今日的な視点から、子どもの医療がどうあるべきかを考える時期にあると考えております。

 他方、地方自治体が子どもの医療費への助成手当てを行っておりますけれども、その内容が年々拡大してきております。それに関連をいたしまして、国民健康保険の国庫補助を調整する仕組みについて、見直しを求める意見が地方団体から提出されておりまして、私どももそうした意見をいただいているところでございます。

 こうしたさまざまな子どもの医療制度をめぐる事項につきまして、幅広く御議論をお願いしたいと考えております。メンバーの先生の皆様方には忌憚のない御意見をお願いし、簡単ですが、御挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○大島課長
 本日の会議の委員の皆様の御紹介ですが、お手元の資料の中に構成員名簿をお配りしております。資料1の2枚目、15名の方々でございます。後ほど各委員の皆様から自己紹介を含めたご発言をお願いしたいと思いますので、私からのご紹介は省略させていただきたいと思います。

 次に、本日の欠席ですけれども、中板委員から御欠席の御連絡をいただいています。

 栃木県の山本委員は、多少おくれて到着されると聞いております。

 次に、座長の選出に移ります。あらかじめ各委員に御相談させていただいているところでございますが、遠藤委員にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○大島課長
 ありがとうございます。

 それでは、遠藤委員に座長をお願いしたいと思います。

 今後の議事運営は、遠藤座長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○遠藤座長
 遠藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 医療経済を専門としておりますので、直接小児の医療の専門的な研究をしているわけではございませんけれども、医療については、医療政策にいろいろと審議会の委員という形で関与してまいりました。よろしくお願いいたします。

 自己紹介等につきましては、また後ほどやらせていただきますので、初めに、座長の代理を決めさせていただきたいと思います。これは私からの提案でございますけれども、医療制度に大変にお詳しい島崎構成員にお願いしたいと思いますけれども、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤座長
 ありがとうございます。

 では、島崎構成員、よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に移らせていただきます。事務局から資料が出されておりますので、資料説明について、事務局、よろしくお願いいたします。

○大島課長
 保険局の総務課長でございます。

 かなりたくさんの資料がありますが、20分ほどお時間をいただきまして、駆け足で御説明させていただきたいと思います。

 まず、資料1の「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会 開催要項」をごらんになっていただけますでしょうか。

 「1.目的」、少子高齢化が進む中、子育て支援、地方創生、地域包括ケア等に関して実効性のある施策の展開が求められており、子どもの医療分野において、そうした観点から今後の在り方等についての検討を行うため、有識者で構成する「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」を開催するということでございます。

 「2.検討事項」としましては、「(1)子どもの医療に関する現状」で受診状況、提供体制、自己負担など、「(2)子どもの医療に対する課題・対応」で子どもの医療のかかり方、子どもの医療提供体制、子どもの医療の自己負担の在り方、国保の国庫負担の在り方など、「(3)その他」ということで考えております。

 なお、「4.検討会の運営」ですけれども、検討会の議事は、別に会議において申し合わせた場合を除き、公開とするということでございます。この会議の庶務は、医政局地域医療計画課及び雇用均等・児童家庭局総務課の協力を得て、保険局総務課において処理するといたしております。

 メンバーの方々は、その次でございます。

 資料2「検討会の進め方(案)」でございます。

 これは案でございます。議事の中でまたお決めいただければありがたいと思いますが、事務方の案としましては、本日がキックオフということでフリーディスカッションをいただきたいと思っております。

 それ以降、おおむね月に1回あるいは2カ月に1回程度開催させていただきまして、その中では、このメンバーの方々からの御報告、プレゼンテーションに加えまして、メンバー以外の有識者からのヒアリングをもやっていってはどうかと考えております。

 その上で、6月か夏ごろくらいのこの検討会としての報告の取りまとめをお願いしたいと思っております。

 検討会の報告を踏まえ、必要に応じて社会保障審議会医療保険部会等でまた議論を展開していきたいと考えております。

 本日は、子どもの医療に関する基本的な資料、データ集ですとか、政策の関連ですとか、医療の費用負担の状況といったことにつきまして、総覧的に御説明をさせていただければと思います。資料3、4、5、6と4つがございます。主に資料3と資料6を中心に説明をさせていただきたいと思います。

 まず、資料3「小児医療に関するデータ」を御用意願います。

 1枚おめくりいただきまして「15歳未満人口の推移」ということで、いわゆる年少人口ですけれども、1980年には2,751万人でした。ずっと減ってきております。西暦2000年には1,847万人、2010年には1,680万人、直近の2014年のデータでは1,623万人となっております。

15歳未満の入院患者数は、ある10月中の1日の時点を捉えて全国で何人の方が入院しているかという数字ですけれども、平成11年では、これは単位が1,000人ですので、4万5,100人です。徐々に減ってきておりまして、直近の平成23年の数字では約2万9,000人となっております。日本全国の入院患者は平成23年で134万人です。そのうちの約3万人が15歳未満の小児入院患者ということになっております。こちらは減ってきております。

 一方、次のページは外来患者ですけれども、これもある調査日における外来の患者数であります。平成11年から23年、約10年強を比較して、外来のほうはほぼ横ばいと言っていいかと思います。直近の平成23年で見ますと、789,000人になります。医科と歯科に分けますと、医科が約68万人、歯科が約11万人になります。日本全体の外来患者数は、平成23年度で726万人となっております。

 7ページ、「15歳未満の時間外・休日・深夜受診の推移(初診)」になりますが、これは診療報酬上の初診の点数算定をもとにグラフにしております。赤いところが休日の診療、青いところが時間外、緑が深夜ということになっておりますが、大体横ばいといいますか、休日、夜間の診療が子どもについてふえているという話が一時ございましたが、平成18年以降を見ますと、おおむね横ばいに近いと言っていいのではないかと思います。

 次のページは、再診に関するものです。左側の目盛りが初診と比べて小さくなっています。こちらも横ばいに近い状況かと思います。

 9ページ、救急搬送件数の推移であります。平成20年から直近の6年間になりますけれども、下の水色のところは高齢者でありますが、高齢者の救急搬送がふえてきている状況です。上の紫色が乳幼児、鶯色のところが少年となっておりますが、子どもに関する救急搬送件数は比率で見ておおむね横ばいに近い状態で、ここ5、6年はそういう状況になっております。

 救急搬送の内容がその次の10ページですけれども、小児、成人、高齢者に分けまして、軽傷、中等症、重症と分けて見ております。高齢者は割と重症の方が多いですけれども、小児に関しましては重症の方の数は少ない。平成25年を見ますと、軽傷が34.5万人、中等症が10.8万人、重症が1.2万人となっております。

 似たような資料で、11ページ、東京都の小児二次救急における患者数の中で、入院が必要だったか、不要だったかというデータを見ますと、入院患者の方は6.7%、残りの93.3%は入院を要しなかったとなっております。

13ページは、医療機関の状況ですけれども、「小児科を標榜している施設数」であります。平成5年から3年置きの数字を見ておりますが、小児科を標榜している病院は、平成5年のときには4,026機関がございましたが、直近の平成23年では2,745病院という形で減っております。なお、病院の日本全国の総数は上の括弧書きのところに書いてございます。

 診療所につきましても減ってきておりまして、平成5年には2万7,370ありましたものが、平成23年では1万9,994になっています。上の括弧書きでありますが、診療所の総数は全体としてはふえている中で、小児科を標榜するところは減っている状況であります。

 医師の状況がその次の14ページ以降になります。いろいろと医師不足等の問題もあり、平成6年以降の数字を見ますとふえてきています。鶯色の小児科のところを見ましても、平成6年を1とした場合に、平成24年は1.2を超えておりまして、小児科の医師も増加に転じてきております。

 もう少し詳細に見たものが次の15ページになります。平成6年、小児科医師数は1万3,346人、病院が7,714人、診療所が5,632人となっておりましたが、一番右側の平成24年度を見ますと、1万6,340人ということで、病院は9,744人、平成6年に比べますと26%ふえております。診療所が6,596人ということで、平成6年と比べますと17%増加をしております。

17ページは、男女比でございますけれども、一番右側の平成24年をごらんになっていただきますと、40歳未満の小児科医師で見た場合の男女比率ですけれども、女性が43.8%、男性が56.2%であります。ちなみに、下の※のところですけれども、小児科医以外も含む40歳未満の医師総数で見ますと、女性が31.4%、男性が68.6%ということでありますので、小児科の分野においては女性の比率が高いと言えるかと思います。

18ページ、都道府県ごとの医師の状況であります。15歳未満人口10万人対で医師の数をあらわしておりますが、一番多いのが東京都、一番少ないのが茨城県となっております。ちなみに、医師全体で見ますと、一番多いのが京都府でありまして、一番少ないのは埼玉県でありますが、全体の傾向としては、おおむね近いと見ていいかと思います。

19ページ、同じ都道府県内でも、二次医療圏単位で見た場合に小児科医師の偏在があるということで、一番ばらついているのは群馬県でありまして、最大と最小の格差は約15倍ということになっております。

20ページに移りまして、「常勤医師の月平均勤務時間および当直回数」でございます。左側でありますが、月平均の勤務時間、病院全体が直近の平成25年としては172.9時間となっていますが、小児科医もほぼそれに近い水準、172.6時間となっております。一方、当直回数を見ますと、病院全体の1.91回に対しまして、小児科医は3.03回ということで、宿直は多いと言えるかと思います。

21ページは「小児救急電話相談事業(♯8000)」というものがありまして、これが全都道府県で行われております。特に緑の県においては、深夜も実施をしているということであります。

 この件数が最後の22ページになりまして、この10年間で利用件数がかなりふえております。

 赤いところは「すぐ119番通報するか、病院へと」いうことで、これは回答の状況でありまして、実際にそのように受療行動をとられたかどうかはまた別でありますが、電話の内容を見ても、急を要するものは少数で、不安だから電話をしたというものが結構占めていると言えるかと思います。

 資料4は「小児医療関連施策」であります。

 最初に、小児医療の体制の資料が1ページから9ページまでつけてあります。説明は省略させていただきます。

10ページ、医療計画制度についての紙がございまして、医療計画を都道府県がつくっております。現在、五疾病五事業と在宅医療に関して、医療提供体制の確保を図るための計画を県がつくっております。その五事業の中に周産期医療、小児医療という項目が入っていて、政策医療として1つの重要な分野になっております。

13ページ、「地域住民による救急利用の適正化のための取組例」ということで、兵庫県の柏原病院の例が記載してあります。柏原病院の小児科を守る会という患者の会がありまして、「活動に当たっての3つのスローガン」で、「1.コンビニ受診を控えよう」「2.かかりつけ医を持とう」「3.お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう」ということで、小児科が閉鎖される危機を乗り越えた事例でございます。

21ページから、「平成20年度診療報酬改定 小児・周産期勤務医負担軽減」に関する資料が大部にわたって出ております。

39ページからは、平成22年度の診療報酬改定のものになります。

51ページには、平成24年度の診療報酬改定に関するものが出ておりまして、平成20年、22年、24年の3回の改定にわたりまして、相当程度、小児分野の点数の改善が行われているということで、この資料をつけております。

 資料5「母子保健関連施策」、小児保健関係の施策の資料集でございます。

 1枚おめくりいただきまして、母子健康手帳の交付、妊婦健診、「こんにちは赤ちゃん事業」と呼んでおりますけれども、乳児家庭全戸訪問事業、1歳半児健診、3歳児健診といったこと、予防接種といったことが行われております。

 6ページ、割と最近の取り組みですけれども、妊娠・出産包括支援事業ということで、日本版ネウボラとして、今年度は150の市町村で事業が行われる予定となっております。

 資料6「子どもの医療の費用負担の状況」になります。

 1枚おめくりいただきますと、患者負担の年齢別の状況が書いてあります。原則3割ということで、6歳から70歳までの方は窓口で3割の患者負担を払っていただきます。

70歳から74歳の方は原則2割、75歳以上の方は原則1割、ただし、現役並みの所得がある高額所得の方は3割負担ということになっておりまして、基本的には高齢者についての負担を軽減する仕組みになっております。

 一方、子どものほうは、6歳以下、義務教育就学前の児童につきまして2割となっております。これは、平成14年までは3割だったのですけれども、平成14年から3歳未満の幼児について2割負担になりまして、その後、平成20年に義務教育就学前までに拡大をしたという経過がございまして、国の制度としましては、6歳まで2割ということが患者負担の制度であります。

 ちなみに、2ページはその患者負担の推移を1枚の表にしたものであります。特に高齢者については、昭和48年に老人医療費無料化ということでただになりました。その際には、点滴漬け、薬漬け、あるいは病院のサロン化といった副作用の問題が出てまいりまして、約10年かけて、昭和58年に定額負担、入院で1日300円、外来で月400円が復活しまして、徐々に定額負担の額が拡大し、平成13年には原則1割負担ということで、約30年かけて高齢者の定率負担が戻ってきたという状況にございます。

 医療費を細かく分析した資料がありますが、ここは省略をさせていただきます。

12ページ、乳幼児の医療費助成制度ということで、都道府県、市町村における取り組み状況をまとめております。

 先ほどのように、子どもの自己負担は、小学校前までは2割、その後は3割というのが国の医療保険制度における患者負担の割合ですけれども、対象年齢、所得制限等の違いはあるものの、全ての都道府県が域内の市町村に補助制度を設けまして、患者負担を軽減する措置を地方単独事業として実施をしております。さらに、市町村がその都道府県の事業に対して上乗せをしてそれを拡充するという取り組みも行っております。

 都道府県における実施状況がこの表でございますけれども、一番多いのは就学前までの子どもを対象にして、通院ですと25県、入院ですと22県が助成事業を行っています。下に行くほど手厚い支援ということになります。15歳年度末は中学卒業まで、18歳年度末は高校卒業まで助成措置を行っていることになります。

 所得制限は、行っていない県が17県、行っている県が30県であります。

 一部自己負担を患者、保護者に求めているかどうかということですが、ないところが8県、あるところが39県となっております。

 これに関しましては、飛んで、その後の20ページを先にごらんになっていただきたいと思います。

 ちょっと字が小さいのですけれども、「2.市区町村における実施状況」がございます。

 市区町村で見ますと、県の取り組みに合わせて上乗せをして、市町村で助成事業の拡大を行っているわけですけれども、分類として一番多いのは、15歳年度末、中学卒業までの通院や入院について助成を行っている市町村となっております。

 所得制限の状況を見ますと、所得制限なしが1,373団体、所得制限ありが369団体になっています。

 一部自己負担につきましては、一部自己負担なしが986市町村、一部自己負担ありが756市町村という状況でございます。

 最近は、年々この取り組みを拡充する傾向にあります。

 これにつきまして、13ページ、「地方単独事業に係る市町村国保の公費負担の調整」がございます。

 ○の2つ目ですけれども、地方単独事業により、一部負担金が法定割合より軽減される場合、一般的に医療費が増嵩するが、この波及増分については、その性格上、当該自治体が負担するものとされ、国庫の公平な配分という観点から、減額調整をしているということで、昭和59年からやっております。

 下のイメージ図のとおりなのですけれども、国民健康保険の医療の負担は、保険料によって賄われるものと公費によって賄われるものの半々になっているわけですけれども、一部負担金を免除すると、その部分を波及増的に医療費が膨らむ。その膨らんだ部分について、公費について減額措置をするということでありまして、右側の箱の青い矢印で減っている部分が減額調整の対象となっている部分であります。

 こうした減額調整を全国トータルで合わせた場合の金額ですけれども、その上にあります。乳幼児に関しまして79.2億円、小学生以上に関して35.7億円という減額を行っております。

 ちなみに、高齢者、障害者につきましても同様に、地方単独事業で医療費の自己負担を助成する事業が行われておりますが、それにつきましても同様の減額調整が行われておりまして、高齢者について22.7億円、障害者に関しまして283.1億円ということになりまして、このほか、規模は小さいのですけれども、母子家庭や父子家庭等に対するものも一部の自治体では行われておりまして、減額調整の総額としましては、平成25年度では480.6億円という規模になっております。

 これを各県別に見たものが14ページであります。減額調整をどれくらいそれぞれの県が受けたかという県別の数字です。青いところが子どもになります。したがって、白いとこはかなりの部分を障害者の関連が占めていると考えていいかと思いますが、青いところで見ますと、減額調整の額が大きい県は、東京都、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、神奈川県といったところになります。

 1人当たりに置きかえてみたものがその次のページ、1人当たりで見た調整額ということになりまして、子どもで見ますと、やはり東京都、千葉県、愛知県、岡山県といったあたりが比較的高くなっております。白いところは障害者施策が、範囲が広い、内容が充実しているとかということの影響だろうと思います。トータルで見ると、1人当たりの調整額は山梨県が一番大きくなっております。

16ページ、それに関しまして、地方団体からの御意見、要望をいただいています。

 「国民健康保険制度の基盤強化に関する国と地方の協議」の取りまとめでもそのことを触れておりまして、アンダーラインが引いてあるところですけれども、地方からは子どもに係る均等割保険料の軽減措置の導入や地方単独事業に係る国庫負担調整措置の見直しと言った提案も行われていることも踏まえ、そうした地方からの提案についても、現行制度の趣旨や国保財政に与える影響等を考慮しながら、引き続き議論していくこととするということで、今後の課題としての位置づけがされております。

 その下は、ことしの6月に決定されました骨太方針2015の中の抜粋ですけれども、地方単独事業について、過度な給付拡大競争を抑制していくための制度改革を進めるといったことも記述されております。

 最後ですけれども、17ページ、この減額調整につきまして、法律上の根拠があります。国民健康保険法の70条の第2項に根拠規定がありまして、その条文を抜粋しております。

18ページ以下は、乳幼児の地方単独事業につきまして、各都道府県、各市町村の詳細なデータ、資料になりますが、説明は割愛させていただきたいと思います。

 長くなりましたが、事務局からの説明は以上でございます。

○遠藤座長
 ありがとうございました。

 ただいま事務局から御説明がありましたけれども、本日は、第1回目ということでございますので、ただいまの事務局説明を踏まえまして、子どもの医療に関して自由な御発言をいただければと思います。

 お1人ずつ、自己紹介も兼ねて御意見を承れれば幸いだと思います。おおむね3分くらいでお願いしたいと思っております。また、小黒構成員と山本構成員からは提出資料がございますので、場合によっては、あわせて御説明をいただきたいと思っております。

 それでは、阿真構成員から座席の順でお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 阿真構成員、どうぞ。

○阿真構成員
 座ったままで失礼いたします。一般社団法人知ろう小児医療守ろう子ども達の会の代表をしております、阿真と申します。ほとんどの委員の皆様は初めましてでございます。よろしくお願いいたします。

 私たちは、子どもの病気を親が知ることで小児医療の環境をよりよくしていきたいという思いで、一般のお父さんとお母さんたちで小児科の先生をお呼びして、小児医療の基礎の講座を親にお伝えするという活動をこれまで行ってきました。4月で丸8年を迎えて、これまで3,200人の乳幼児を育てる父母の方に、106回、子どもの病気についてお伝えをしてまいりました。

 私たちは子どもの病気について知る機会がないままに親になっているのがほとんどという現状でして、親になって初めて熱を出す子どもを見て、最初はびっくりして、その後、病気が続いていく。こんなに病気をするものだとは思わなかったという感じで病院を訪れているという現状があります。

 知ることで状況が変えられるのではないかと思いまして、子どもの病気について、どんなときに救急へ行くか、どんなときはおうちで見ていても大丈夫かといった、お熱、せき、下痢、嘔吐などについて学ぶということをいたしております。

 その活動の中で、親御さんから、急いで救急外来に行かなくても、心配がない状態のときには翌日にかかりつけの先生に診ていただこうと思ったという声を多くいただくようになってまいりました。

 たくさんの親御さんに活動を通じてお伝えする中で、私たちが確信というか、思っていることは、知ることで受診行動は変化すると思っております。

 これまでの救急の検討会などですと、どうしても重大な課題として高齢者の問題が多く取り上げられてまいりました。小児の問題は、こうして資料で見させていただいても、現状ですごく問題が膨れ上がっているという感じではないので、小児のことはちょっと置いておいて先に行きましょうということが非常に多くあるのですけれども、現実には、子どもが少ないという状況の中で、産まれてきた子どもたちをしっかりと育てて、病気を抱えるお子さんに関する課題のほうがずっと多いとは思いますが、病気ではない大多数の子どもに幸せに健康に育ってもらうこともとても大切なのではないかという思いで活動をいたしております。今回、こちらの検討会が小児のもので開催されるということで、大変うれしくありがたく思っております。

 私たち親の意見も取り入れていただきながら、医療現場の先生方や行政の方々、皆さん、どの立場の方々も困ることがないような政策を決めていけたらと思いまして、不勉強ではございますが、率直に発言をさせていただけたらと思っております。皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。

○遠藤座長
 ありがとうございます。

 五十嵐構成員、お願いいたします。

○五十嵐構成員
 成育医療研究センターの五十嵐と申します。私は、日本小児科学会の会長も現在は務めております。

 きょうは、子どもの医療に関する現状につきましてブリーフィングしていただきまして、現状がよくわかりました。ありがとうございました。

 その中で、今後検討しなくてはいけない幾つかの課題があると考えております。

 1つは、医療が進歩して、従来ですと小児期に亡くなってきた子どもたちが生存して、大人になっていく方がふえているということで、慢性疾患を持って成人に移行する子どもあるいは成年の人たちに対する対応を、これから大きな検討課題にするべきではないかと考えています。その中には、在宅医療だとか、患者さんや家族の支援制度の在り方とか、あるいは、患者さん本人の自立支援を含めた対応等が当然含まれるのではないかと思います。

 幸いにして、小児慢性特定疾患事業が拡大されたり、それが義務的な経費になったり、あるいは、指定難病がふえているということで、そういうことに対しては国にも大変支援をしていただいているわけですけれども、それも含めまして大きな課題ではないかと考えています。

 もう一つは、小児といいますと、日本では15歳までのわけですが、先進諸国では21歳までが小児、青年ということで一くくりになっているのです。小児科医あるいは思春期を担当する医者ということで、外国では多くは小児科医が対応しているわけですけれども、思春期の子どもあるいは青年に対する健診制度とか、医療制度体制も含めまして、これから整備がぜひとも必要ではないかと思います。

 もともと病気になったり亡くなられたりする率が低い元気な人たちだと思っているわけですけれども、この年代の人たちは実は心も体も劇的に変化しまして、その変化になかなか大人が対応しにくい。15歳でひげもじゃで自分よりも体が大きい子どもを余り診たくないと思っているのが従来の小児科医だったのですけれども、そういう人たちが実は非常にいろいろな問題を抱えているわけです。そういう人たちに対して、個別にいろいろな問題を拾い上げるような体制も含めて、対応が必要ではないかと考えています。

 その他、予防接種のこととか、発達障害等への対応とか、いろいろと問題があると思いますので、おいおいこれについてもこの検討会で議論が出るといいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

○遠藤座長
 ありがとうございます。またよろしくお願いいたします。

 小野崎構成員、ちょっとお待ちいただけますか。小黒構成員がこの後に退席される御予定なので、先にやらせていただきたいと思います。

 小黒構成員、お願いいたします。

○小黒構成員
 法政大学の経済学部教授をしております。小黒と申します。よろしくお願いします。

 簡単に自己紹介させていただきますと、97年に大蔵省に入りまして、金融システムの改革とか、いろいろとそういうことをやっておりました。財務省での行政経験もあり、今は財政で、その一番大きなところが社会保障ということで、マクロ的な観点から社会保障と公共経済等を研究させていただいております。

 一緒にこの場で臨席させていただいております小野崎さんと、ちょっと前に塩崎大臣がつくられた私的懇談会で「保健医療2035」というものがございまして、こちらのほうでも参加させていただく機会がありまして、今、社会保障は大きく転換をしなければいけない期間になっていると思いますので、そういったところでいろいろと社会保障について考えさせていただく機会をいただいています。

 今回、子どもに関する医療制度ということですけれども、これから少子高齢化が進む中で、子どもは公共財的な性格を持っていると思いますので、財政的観点だけではなくて、きちんと必要なところにお金が流れていくという観点から情報発信や提言をさせていただきたいと思っております。

 申しわけありません。私は45分くらいに退席させていただく関係で、お手元のほうに1枚紙を配らせていただいております。

 きょうはキックオフということで、詳細の説明は省かせていただきますけれども、例えば、1番目のところでありましたら、これからマイナンバーが動いていくことになっておりますから、財政の視点も含め、こういったものを使って真に必要なところにお金が流れていくということを考えてはどうかということを、いろいろと御提案させていただこうと考えております。よろしくお願いします。

○遠藤座長
 ありがとうございました。

 小野崎構成員、お待たせしました。

○小野崎構成員
 日本医療政策機構の小野崎と申します。民間の団体でございまして、いわゆる政策のシンクタンクであります。

 簡単にコメントだけでございますけれども、先ほどお話が少し出ましたが、子どもに焦点を当てることはすばらしいことだと思います。世論としては、どうしても人口減少とか高齢化というインパクトが、財政という意味でも国民生活という意味でも余りにも大きいので、ほとんどの話題は高齢者に振れていくわけですけれども、ここであえて子どもにフォーカスを当てるのはすばらしい、非常に重要なことだと思います。

 私自身、中学前の子どもが3人おりまして、この間、この検討会があるというので家の中を調べましたら、診察券が33枚も出てきまして、すごいなと。残薬も引き出しにいっぱい、売るほどあるということであります。

 今、私が住んでいます市では、所得制限なしで自己負担が1回当たり200円という助成で、私の印象では、かなり手厚いサービスを受けている。自分の家にも近所の方にも軽くインタビューしてみますと、かなりありがたいと。一方で、相当気楽に医療サービスを使っているということもあります。これはいろいろな考え方があると思いますので、今後、この中で御議論していけばいいと思いますけれども、例えば、小黒さんの紙にもありますけれども、そういった助成と受診頻度の関係とか、インセンティブとか、その辺もしっかりと事実ベースで議論できるといいのではないかと思います。

 子育て世代としては非常にありがたい一方で、私見、今の第一印象ですけれども、筋論でいうと、地方のこういった行政のサービスは、地方の独自の財源で歳入と歳出でしっかりと責任を持ってもらって、地方の独自財源でやるべきということが、本来的には筋ではないかと。

 やはりそれが地方団体の自治とか住民自治の基本であるかなと思いますので、余りそれをたくさん国庫でサポートするというのは、地方団体の自主的、主体的な財制努力を損なわないのかなという心配を、政策論としてはちょっと持っております。

 あと、先ほど老人医療費無料化の話がありましたが、余り過度な無償化、無料化、助成は、オーバーユース、サービスの過剰使用などを招きかねないという印象も持っておりますので、そのあたりをどうやって考えていくのかということも大事かと思います。

 最後に、こういう話をすると、子どもの医療費は規模が小さい、オーダー・オブ・マグニチュードが小さいので、そこまで気にしなくてもいいし、今後も子どもは減ってお金はふえないから大丈夫だろうという意見も必ずあるのですが、一方で、受診行動とか、医療サービスを使うリテラシーをきちんと子どものころから身につけることは大事かと思っています。いずれ今の子どもの高齢者になるわけですし、今の親も後期高齢者になるわけでありますので、三つ子の魂百までで、今のうちから、受診行動とか、医療サービスのリテラシー、使い方をきちんと身につけるという意味でも、そういうモラルという点でも今は転換期に来ているのではないかと思います。

 少なくとも、今みたいな自治体ごとの給付拡大合戦のような動きはしっかり一回検討する必要があるという印象を持っております。
 以上であります。

○遠藤座長
 どうもありがとうございました。

 釜萢構成員、お願いいたします。

○釜萢構成員
 釜萢と申します。日本医師会の常任理事で、小児科医であります。

 現在、東京に来ておりますけれども、群馬県の出身で、群馬県は平成20年あるいは21年に県の方針で、15歳、中学を卒業するまで、外来、入院の自己負担を無料にしました。これは現在の県知事の公約でそれが実現したという状況です。

 私自身は、現在も地域の夜間診療の担当をまだ勤めておりまして、特にこの平成21年前後の患者さんの受診動向などについては臨床として経験をしておりますが、自己負担がなくなったことによって受診動向が大きく変化したという認識は全く持っておりません。

 そのことについては、せっかくの検討会が行われましたので、いろいろなデータをまた集めていただいて、実際にどうなったのかというところをきちんと検証することが大事だと思っておりますが、現場で医療に携わっておりますと、コンビニ受診とか、不適当な受診があるということでは決してないと認識をしております。

 それよりも大事なことは、きょうの資料にもありますけれども、♯8000のような、患者さんあるいは親御さんの不安を取り除くような仕組みがしっかりと定着してくることと、私ども小児科医の日ごろの診療を通じて、どういう状態のときに緊急で受診をしなければならないのかということをしっかりと親御さんにお伝えして、例えば、下痢でかかった場合には、こういう状態で、どんどん元気がなくなって、水も飲めなくなったら、それは夜中でもすぐに受診しなさいとか、そういう注意をしっかりとお話ししておけば、親御さんが安心して適切な受診行動に至れると思っておりまして、その取り組みが非常に大事ではないかと思います。

 今回の子どもの医療制度の在り方等に関する検討会が開催されました背景には、自治体が独自に補助を行った場合に、国保の補助金の減額ということが行われておるわけですが、これは群馬県の行政ともしょっちゅうお話をしておりますが、とても理不尽だと思います。小児あるいは子育てを支援するという国全体の方向からしますと、この点については改める必要があるのではないかと感じております。

 今回の検討会で話し合われることではないのかもしれませんけれども、小児の医療現場におりますと、やはり一番不安を感じるのは周産期の医療でありまして、周産期にきちんとした医療の体制の整備というのは、私のおります群馬県でも、随分いろいろと頑張ってきてはいるのですけれども、どうしてもまだ足りません。

 特に産科医になられる方が、きょうの資料からしますと少しふえてきているということですけれども、女性の方の割合が産科医も非常に多い。女性の方は、御自身の妊娠・出産が終わって、だんだん年がたってくると、分娩はタッチしないで婦人科医としての道を歩まれる方が多いという中で、お産に携わる医師の数がなかなか確保できないというのは、全国的にそうだろうと思います。

 そのあたりのところは、別の検討会もあるのかもしれませんけれども、皆様の共通認識として、小児の医療現場ではそのあたりが非常に不安を感じているというところを申し上げたいと思います。

 以上でございます。

○遠藤座長
 どうもありがとうございました。

 竹内構成員、お願いします。

○竹内構成員
 日本歯科医師会から参りました、竹内と申します。私自身は、今、小児歯科専門医として開業しております。

 全国組織の意味合いとはちょっと違ってしまうかもしれませんが、実際に自分が現場に出ていて何が困るかなということをちょっとお伝えしたいと思っております。

 今まで歯科というとやはり虫歯と歯周病が2大疾患なのですが、現在、小児の虫歯はとても健診事業が発達してかなり減ってきております。数字にもそれは出ておりますが、逆に、食いしばりですとか歯ぎしりによってとても歯が痛くなったりとか、顎関節で口があかなくなったりとか、杉並のほうのある中学では、3割が食いしばりとか顎関節症で偏頭痛や肩こりがひどく保健室のほうに行ったり、欠席するというデータも出ております。ですから、いろいろな意味で、病態というか、疾病構造が変わってきたことも事実です。

 そのことに対して歯科を受診した場合も、病名はあるが、実際に大人の方と同じような治療ができないということもありますので、そういったケースの経過観察は子どもたちにとってはとても大事なところになります。そんなところの医療体制をつくっていただきたいといつも考えております。

 また、いわゆるネグレクトです。きちんとした生活習慣が保たれないということで、非常に重篤な虫歯で、私も今から25年前に、初めて歯科から見るネグレクトというか、虐待の報告をさせていただいたのですが、まず、小学校4年生で歯が1本も見えない状態で、一体これは何なのだろうと思いましたら、そのときの担当教授からアメリカではそういう児童虐待というところがあるということで初めてわかったような次第でした。

 そういった虫歯、また、学校検診などでずっと放置されている、歯科医院に来られない子どもたちもまだたくさんおりますので、その辺の拾い出しや何かもしていただけたらと思います。

 また、口呼吸ですとか、呼吸器周囲の筋力の低下で、摂食嚥下がきちんとできない。ちゃんと食べたり飲んだりができない。あと、無呼吸で居眠りをしてしまったりとか、そういうところの拾い出しもこれから必要になってくるのではないかと思います。大人になる前、乳幼児から小児期に口腔の正しい機能を獲得する体制をつくり、見届けてあげることが重症化を防ぎ、これからの医療に一番大事なことなのではないかと考えております。

 以上になります。

○遠藤座長
 どうもありがとうございました。

 それでは、こちら側へ行って、前田構成員、よろしゅうございますか。お願いいたします。

○前田構成員
 ただいま御紹介いただきました、兵庫県にございます甲南大学から参りました前田と申します。初めまして。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 私は、子育て支援や保育政策を専門に研究しておりまして、数年前まで政令指定都市の副市長として、医療や教育、福祉関係を担当しておりました。そのときに小児医療の無料対象層の拡大の施策導入も担当いたしましたので、この席にお呼びいただいたのかと思います。

 私のほうからここでお話ししたいと思うことは、まず、4点ございまして、1点目は、自治体の小児医療に対する助成制度です。

 御存じのとおり、今、地方で人口が足りないとか、少子化が非常に深刻だということで、お母さんたち、お父さんたちに子育て支援で何が必要かと申し上げますと、医療費の負担が大きいとか、病院に気軽にかかれるようにしたいという御希望は非常にございます。自治体は積極的に医療費助成制度を進めているわけなのですけれども、おわかりのとおり、これは財政力のある自治体は手厚くなり、そういうところは小児科医の方も多い。

 財政力がない自治体はおのずとそこに住んでいる方々の所得も低いわけですが、小児科医の方も少なく、助成制度も少ないということが起こっております。阿部彩先生という先生が子どもの貧困の研究で大変有名でございますけれども、親の経済階層によって子どもの健康状態も違う、それが大人になってからも大きく差が出てくることは欧米の研究などでも出ております。親の経済状態によって、医療機関のアクセスや、将来、後々に影響するような健康状態に差が出ていいのかどうかという視点も必要かと思います。

 なぜかと申しますと、私が小児医療費の無料層を拡大しましたときに、当時の少子化担当大臣の方が視察にお見えになりまして、大変お褒めいただきました。一方で、御存じのとおり、国から調整交付金を減額されておりまして、一体国は子ども医療に対してアクセルを踏んでいるのか、ブレーキを踏んでいるのかわからないような状態で施策を進めておりましたので、考え方をできれば統一していただきたいと思っております。

 2番目が、小児医療費の無料の対象層を拡大するときは、ここで先生方が言われていましたように、もちろん賛否両論がございました。小児科医の先生からも、過剰診療を招くとか、何でもすぐCTスキャンを撮れという親が出てきて小児科の現場が混乱するという反対意見もあれば、親では重症か軽傷かわからないので、とにかく困ったときには病院に来て診てもらうことが子どもの命を守ることになるのではないかということで、両方からの意見をいただきまして、考えました。

 阿真委員から既にお話があったのですけれども、現在の親御さんは、御自分の赤ちゃんを産むまで子どもを見たこともなく、病気の知識もほとんどなく親になられます。確かに砂漠に水をまくようではあるけれども、定期的に親御さんを集めて、今は8000番という電話ができて非常に環境は改善されていますが、限られた小児科の先生たちのことや、本当に必要な子どもたちが優先的に医療を受けられるようになるためにも、利用者への子どもの病気に対する基本知識の教育は欠かせないと思っております。

 親御さんからの救急医療とか夜間診療で待ち時間か長いという苦情も非常に受けましたが、そのときはちゃんとお医者さんがトリアージなさっていること、待ち時間が長いということは重症ではないということで、重症の方を優先して子どもの命を守るためにという御説明を何度もいたします。同じ説明でございますけれども、そういうことも利用者の親御さんに繰り返ししていくことが必要かと思っております。

 3番目が、既に五十嵐先生からお話がありましたけれども、重症心身障害児のことでございます。

 日本版ネウボラとか、周産期からの包括的な子育て支援ということで、保健所を巻き込んだ全てのライフステージにおける子育て支援は少しずつ準備が進みつつありますけれども、医療における切れ目のないケアはまだできていないと思います。御存じのとおり、高齢出産とか不妊治療の普及により、極小未熟児がたくさん生まれることになり、NICUも満杯状態なのですけれども、重症心身障害児を在宅で支援する医療体制が整っている地域も全国的に非常に差がございます。適切なケアを受けて、在宅復帰できて、そこで医療を受けながら親子一緒に暮らしていける子どもたちもいれば、ずっと3歳になってもNICUにいたまま退院の見込みが立たない子もおりますし、私がおりました市では、重症心身障害児の在宅医療が、不十分ではございますが、数人は専門医がおられましたので、地方から越してこられる方もございます。ですので、子どもたちが産まれた地域で子どもたちの身体状況によって、家族の移住まで伴わなければならないような医療の偏在をどうしていくか。

 それから、五十嵐先生からもありましたように、重症心身障害の方も、現在は医療が発達しておりますので、親御さんが亡くなられた後、3040歳くらいになってもずっと御存命なさいますので、この人たちをどう支えていくかみたいなことも考えないといけません。地域でどうやって支えていくかということを考えていくことが必要だと思います。

 4番目が、私は子育て支援をしておりますので、いろいろな地域の子育て支援の現状を見せていただいているのですけれども、人口10万人当たりで見ますと、小児科医の配分はそれほど大きな差がないように見えます。しかし、実際には人口が数百人、数千人の町とか村がございまして、本当に最後の小児科医が1人いて、その方がいなくなると診てくれる人がいないとなります。また、地方は首都圏と違いまして広い地域に人口が点在しておりますので、小児科医の方もある程度は患者さんがおられないと採算がとれないわけで、小さな市町村にとっては、小学校の統廃合、保育園の廃止は子育てができなくなる大きな要因のひとつなのですけれども、アクセスできる範囲に小児科医がいなくなることも、その地域では子どもが育てられないという致命的な現象になりますので、それをどう考えていくか。

 もちろん小児科医の先生も御自分の生活がございますし、御結婚なさって子育てなさりたい。そういう豊かなワーク・ライフ・バランスをお医者さん自身が達成しないと、この分野にも入ってこられないわけですので、お医者様の生活を守りつつ、いかに物理的に適正に配分していくかという視点も必要かと思います。

 以上、4点をよろしくお願い申し上げます。

○遠藤座長
 どうもありがとうございました。

 お待たせしました。松田構成員、お願いします。

○松田構成員
 すみません。風邪を引いてしまって、声がちょっとかすれていますけれども、御容赦ください。

 私は、保健師として神戸市で7年間、最初のとっかかりは兵庫の県立こども病院のほうで看護師として働いておりました。その後、大学のほうで公衆衛生看護学ということで、地域保健にかかわることなのですけれども、特に子どもの虐待予防でありますとか、在宅の子どもたちへの医療とか保健体制といったことについての研究等で、多分ここへ来させていただいているのではないかと思います。

 私のほうからは、医療と地域とのつながりといいますか、特にNICUとか、高度な医療を受けて安心して医療を受けるわけですけれども、その後のつながりといいますか、医療から在宅へというときに、医療に関しては十分なことはできていると思うのですが、実際に家庭でお子さんを見ていくお母さま方にとっては、医療的なケアをしなければならなかったり、人工呼吸器があったり、そういったことで非常に負担が大きい。

 そこのところをどこがどう支えるのかということなのですけれども、最初に、保健所、保健センター等でかかわるわけですけれども、十分とも言えない。訪問看護ステーションとかの人たちもグループでやっていこうとするのですけれども、費用の面でありますとか、マネジメントをきちんとしていく体制ができていないので、この連携といいますか、そういったところをきちんとマネジメントできたり、つなげていったり、連携できるよう体制、特に地域でさらに療養が必要になった子どもたちにつなげていけるような療養施設への支援とか、そういった包括的なことが非常に重要ではないかと思っています。

 また、非常に虐待のハイリスクでもありますので、単に医療だけではなく、母親への支援でありますとか、家庭での支えといいますか、心理的なケアも求められますので、ただ単に医療だけではなく、そういった心理的なケアの体制も重要課題ではないかと考えています。

 小児で在宅をしている、人工呼吸器をつけているお母さんたちの話を聞きますと、やはり切れ目がないので、休みたいと思っても預けてもらえる場所が非常に少ない。レスパイトというものをすごく望むのですけれども、やはり医療的なことがあるので難しいということで断られる、疲弊してしまっているということが、私の大学での修士とか博士の研究でも明らかにそういったデータも出ていますので、そのあたりの改善もぜひここでできたらいいかなと思います。

 子育て支援に関しては、地域のそれぞれの自治体の努力によって、子育てサークルができたりとか、いろいろな相談するところができているのですけれども、やはり安心してといいますか、確実な情報でありますとか、そういったところが本当にどこに行けばいいのかなというところもありますので、先ほど釜萢先生がおっしゃっていたように、電話相談のあれはとてもいいと思いますが、そこをも押さえるような、受け手というか、相談員の方の資質といいますか、そういったこともすごく大事かなと思っています。

 いろいろとあるのですけれども、ちょっと声があれなので、このあたりで失礼させていただきます。

○遠藤座長
 どうもありがとうございました。

 宮崎構成員、お願いいたします。

○宮崎構成員
 皆さん、こんにちは。三鷹市子ども政策部調整担当部長の宮崎と申します。よろしくお願いします。

 平成27年4月、今年度から子ども・子育て支援新制度が始まりまして、その実施主体は市町村、基礎自治体でございますので、そういった立場から参加していると考えております。

 本日、資料としてお出しいただきました乳幼児等にかかる医療費の助成、援助についての調査結果がありましたけれども、それを見ていただければおわかりになると思いますが、全国の市町村における乳幼児等医療費援助の制度については、実施状況は一律ではございません。最近の傾向として、特に東京都内における医療費の助成制度については、制度の拡充の自治体間競争の色合いが増していると感じられます。

 三鷹市の子どもの医療費の助成の現状を申しますと、マル乳といいますけれども、乳幼児の医療費助成制度については、受診率の高さあるいは若い子育て世代の経済的負担を考慮しまして、所得制限の撤廃に踏み切っておりますが、マル子といいますけれども、義務教育就学児の医療費助成制度については、所得制限を実施しております。東京都の補助制度を活用して事業を実施しておりますので、制度の拡充といったもの、東京都における統一的な運用の確立を、市長会を通じて東京都に強く働きかけをしている状況でございます。

 三鷹市としましては、多摩26市で最後に、マル乳、乳幼児医療費助成の所得制限を撤廃しましたけれども、現在も医療費助成制度は社会保障制度の一環として、ナショナルミニマムを基本とした国の制度設計に基づき実施されるものと考えております。

 このたび、全国市長会のほうで「人口減少に立ち向かう都市自治体と国の支援のあり方」という研究会の報告書をまとめましたが、そこで清原三鷹市長が座長代理を1月まで務めておりましたので、この研究会の中でも三鷹市長がこの考え方を述べて、研究会の総意となっております。

 国は、健康保険法の規定からもわかりますように、乳幼児については2割、小学生以上については3割の自己負担がナショナルミニマムであるという姿勢を今のところは崩しておりません。一方で、先ほど出ました過剰受診の問題等もありますので、適正な運用についても議論をしていきたいと思います。

 安心して子どもを産み育てられる環境形成のためには、母子保健、医療費助成、多様な保育施設の整備、提供、放課後児童対策などの切れ目のない多領域の環境整備、施設や人材等でございますが、これが必須だと考えております。

 新制度の中では、先ほど資料の中でもありましたが、母子保健のところで子育て世代包括支援センターの構想でありますとか、マイナンバー制度も始まりますので、こういった環境制度がどういう財源制度設計のもとで行われるべきかについての議論を深められたらと思いまして、基礎自治体の立場で参加していますので、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長
 どうもありがとうございました。

 宮澤構成員、お願いいたします。

○宮澤構成員
 私は、新潟県聖籠町保健福祉課の宮澤と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 聖籠町は、日本海側に面しておりまして、国際拠点港、新潟東港を有しておりまして、その背後地にさまざまな産業が集積している工業地帯が広がっております。雇用の創出や経済面で町に大きく寄与していることから、財政状況も昭和52年以来ずっと不交付団体として継続しております。

 産業につきましては、米づくり、ブドウやサクランボといった果樹栽培も盛んに行われておりまして、農業、一次産業もあわせて行われているところです。

 新潟市に隣接していることから道路網も整備されておりまして、非常に暮らしやすい町として高く評価いただいているのではないかと思っております。

 人口につきましては、規模は小さいのですが、1万4,200人です。ただ、新潟県に占める人口1,000人当たりの出生率ということになりますと、10.1%ということで、これは県内に30市町村がありますが、そこで1位、出生率が高いということです。人口の転入率も4.65%ということで、県内3位に位置しております。

 医療につきましては、町の国民健康保険の1人当たりの年間医療費でありますが、25万円ということで、県内16位ということで、これは大体中くらいのところに位置しております。

 後期高齢者も、17位ということで、大体県の半ばあたりということになっております。

 特定健診の受診率につきましては、52%、県内では10位ということで、受診率については高く推移している状況でございます。

 県単の医療費助成、新潟県が実施しております医療費助成についてですが、ひとり親家庭、子ども医療費の助成、重度心身障害者医療費助成ということで、県単で3制度がありますので、これを町が実施しております。

 県内の状況といたしましては、実際、医療費助成を実施しているということで、現場からの状況報告ということで、新潟県では、今、入院を小学校卒業まで、通院を3歳未満までということで、所得制限を設けずに医療費の助成を行っております。また、25年9月からは、県が一部改正を行いまして、多子世帯、子どもさんが3人いらっしゃる世帯につきましては、入院、通院ともに、対象年齢を高校生まで拡充して実施しております。

 県の状況はこのような状態ですが、聖籠町では、さらに県の事業に助成の上乗せをするような形で、入院、通院ともに中学卒業まで医療費の助成を行っている。これも所得制限は設けておりません。

 このような子どもに対する医療費助成は、先ほどの資料で御説明がありましたように、全都道府県で行われておりまして、全市区町村のうちの約8割が独自に援助を上乗せしているような状況だと伺っております。

 このような全国的に助成が行われている状況を考慮しまして、全国町村会では、国に対しまして国保負担金及び普通調整交付金の減額算定措置の廃止を求めていることが1つと、次に、国の制度として子どもに対する医療費の無償化を求めてきていると聞いております。

 このたび、本検討会が開催されるに当たり、子どもの医療費の自己負担の在り方や国庫負担の在り方について検討することとなったことは前進であるとは思いますが、減額算定措置の廃止と国の制度としての無償化の2点については、今年度、約1年間かけてということで先ほど御説明がございましたが、全国の自治体が実施しているということで、早い実現をお願いしたいということです。

 また今後も、現場からの情報あるいは意見ということで提供させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長
 よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 山本構成員、お願いいたします。

○山本構成員
 栃木県保健福祉部保健医療監の山本です。

 栃木県知事が全国知事会の社会保障常任委員会という社会保障について検討する委員会の委員長をしておりますため、今回、栃木県から出席させていただいております。

 全国知事会、全国の知事の集まりの会ですけれども、その中では、社会保障常任委員会で社会福祉及び保健医療対策について国への政策提案等を行うほか、少子化対策については、喫緊の課題ということで、次世代育成支援対策プロジェクトチームを立ち上げまして、高知県知事が中心となって検討を行っています。

 限られた時間なので、子ども医療費助成について御説明させていただきます。

 本県はもとより、全国の自治体は少子化対策の一環として子ども医療費の助成を行っています。説明がありましたけれども、地方単独事業で助成を行った場合には、国民健康保険の国庫負担金が減額される、いわゆるペナルティー措置がとられています。

 本日、資料を配付していますが、「国への緊急要請(抜粋)」が1ページ目で、「子どもの医療費助成に係る全国知事会の要望事項等」というものを2枚目にまとめています。

 全国知事会では、子どもの医療費助成制度の創設を要望しておりますが、それが実現するまでの間、この減額措置の廃止について、ここにありますように、様々な機会に国に強く要望しているところです。

 一番上に、先ほど御説明もありましたが、国民健康保険制度の見直しのための国と地方の協議の中では、各都道府県の意見を踏まえて協議が行われまして、この減額措置等について、引き続き議論していくこととされています。

 また、2つ目以降の部分になりますけれども、今年7月には、社会保障に係る「平成28年度国の施策並びに予算に関する提案・要望」や、次世代育成支援対策プロジェクトチームの国への提言、一番下にありますが、地方創生に係る国への緊急要請などにおいて、子ども医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担金の減額制度の廃止について、重ねて要望させていただいております。

 この減額措置につきましては、この検討会での議題になると考えておりますが、各都道府県から非常に注目されておりますので、先ほど宮澤委員からもありましたが、早目の議論をお願いしたいと思います。

 子ども医療費助成については、子育て家庭への支援策として一定の役割を果たし、各自治体で定着しております。本県でも数段階の引き上げを経て、平成27年4月から拡充したところですけれども、現在は未就学児までは自己負担なしの現物給付で、小1から小6までが医療機関ごとに月500円の負担がある上での償還払いとしています。

 栃木県でも、引き上げに際しては、乳幼児健診受診率の向上や定期予防接種の実施率の向上、歯科保健対策、適正受診を促す小児救急医療対策などもあわせて充実しているところです。

 先ほどの資料の一番上のページになりますけれども、先ほど御紹介させていただきました国への緊急要請の少子化対策についての要望を全部お付けしております。

 7月に全国知事会で国への緊急要請を行ったものですが、少子化対策で1つの柱が立ち、さらに「子育て負担の大胆な軽減」が少子化対策の要望の1番目の柱となっているところです。このような要望が知事会の要望としてまとまっているという背景に思いをはせていただくとともに、重く受けとめていただきたいと思っております。

 子どもの医療の体制強化や子育てに対する負担軽減を図ることは、子どもを産み育てることのできる環境づくりを推進し、政府が策定した、少子化社会対策大綱の実現という意味でも重要と考えますので、御議論よろしくお願いいたします。

○遠藤座長
 ありがとうございます。

 横田構成員、お願いします。

○横田構成員
 日本医科大学の横田と申します。専門は救急医学です。私は東京都の小児救急医療の委員もやっており、そういう意味で本検討会のメンバーとして入っているものと認識をしております。

 私は、日本救急医学会のでは副代表で、救急医療体制については議論する機会が多いのですけれども、本日、資料の解説をいただきまして、幾つか感じることがありました。

 1つは、小児、子どもさんの人口が減っている中で、休日、夜間の受診数は減ってはいない。極端に増加はしていないけれども、少なくとも減ってはいないという実情、それから、特に割合としては変わっていないのですけれども、救急車の要請件数が毎年上がっている中で小児の中の割合が減っていないということは、受診行動として救急車を利用するという方法をとる可能性がふえてきているということなのだと理解をしました。

 考えてみますと、先ほど♯8000の議論がありました。御両親が共働きで、昼間は子どもさんと接する機会が少ない中で、休日、夜間、あるいは救急車を利用した医療機関への受診は、医療機関へのアクセスの方法として、それを排除するものではなくて、重要な方法として認識しなくてはいけないのかなと思いました。もちろん適切な医療機関への受診方法というものが前提ですけれども、極端な例に議論が引っ張られると、間違った方向の議論になってしまうと思います。

 先ほど釜萢先生がおっしゃったように、極端な例は実はそれほど多くはありません。私も本日も病院からこちらに来させていただきました。極端な例は確かに目立つのですけれども、多くの方々は本当に困って病院を受診している。そういう中で、休日、夜間、あるいは救急車を利用せざるを得ない状況が、実はふえているのだということを、この検討会では認識したほうがいいと思います。

 そういう中でどういった方法があるかということで、私は救急の立場、医療機関の立場ということで、患者さんの受診形態がどういう方向性があるか、そのような立場からの役割を担っていると思うのです。

 医療費の視点、あるいは補助金ということも大切ですが、受診行為といった切り口からもこの議論を深めていただければと思いました。

 以上でございます。

○遠藤座長
 ありがとうございます。またその節はよろしくお願いいたします。

 島崎座長代理、お願いします。

○島崎座長代理
 私は政策研究大学院大学で社会保障法の研究・教育をしておりますが、最近は医療政策のウエートが大きくなってしまっています。

 私からは、手短に2つばかり申し上げさせていただきたいと思います。

 1つは、先ほどの事務局の説明をうかがって、小児医療費無料化の「波及増カット」が大きな論点だということは承知しましたが、その前段としての小児医療費無料化に関する私の基本的な認識です。

 私は、医療費を無料にしてしまうことは、その対象が高齢者であれ、小児であれ、モラルハザードを生ずるために基本的に好ましくないと考えています。

 もちろん自治体単独で行うことをあれこれ言うことはできないかもしれませんが、その場合でも、若干であれ一部負担を徴収することが望ましく、せめて給付の上乗せ分、つまり無料化した分については償還払いとすべきだというのが私の基本的な認識です。

 2つ目は、この検討会の進め方に関することです。

 私は、モラルハザードといったときに、横田先生を初め何人かの方がおっしゃったとおり、いわゆるコンビニ受診が現場で多発しているとは必ずしも思ってはおりません。

 ただ、その一方で、医療現場の先生方の話を聞きますと、数が多いわけではないにせよ、そういう実例もみられる。仮にそうだとすれば、それは社会保険として放置はできない。それに対しいかなる対応が可能かという問題はあるかもしれませんが、そういうことが生じることを無料化が誘発しているのだとすると、やはりそれは基本的に好ましいことだとは思っていないということです。

 ただ、この点については、データでどうやって確認できるのかなど非常に難しい面があるかもしれません。今ここに専門の関係者の方が集まっておられるわけですけれども、実際に現場で活躍されている方、あるいは、この問題に関していろいろとおっしゃりたい方もいらっしゃるでしょうから、そういう方もゲストスピーカーとしてお招きすることも必要なのかなと思います。要するに、幅広く客観的に検討していくことが必要なのではないかということです。

 以上でございます。

○遠藤座長
 ありがとうございます。

 私が申し上げるようなことは全ておっしゃっていただいたかなと思いますけれども、改めまして、座長を仰せつかっております、学習院大学の遠藤でございます。よろしくお願いいたします。

 お話を承りますと、それぞれさまざまなバックグラウンドで、さまざまなお立場からの御主張があった、あるいは問題提起があったと受けとめます。

 この問題は、冒頭、小野崎構成員からもありましたけれども、要するに、高齢者の医療制度はかなり議論がされているわけでありますけれども、子どもの医療というものを包括的に総合的な視野から議論することは余りなかったということでありますので、そういう意味では大変重要な課題を背負っている。

 同時に、問題点が非常に錯綜するところもあるわけでありますので、その辺をどういうふうに議論していくのかというところがまた必要かなと思っておりますので、御協力のほどをよろしくお願いしたいと思います。

 私自身でございますけれども、私は医療経済を専門としておりまして、政策絡みでは、冒頭に申し上げましたように、いろいろな審議会などに関係をするような形で医療のことを中心にやらせていただいております。

 その中で、先ほどの説明の中では十分に触れられなかった資料4の中に、診療報酬の改定について書かれております。御承知の方は御承知だと思いますけれども、2年に1度、診療報酬は改定するわけですけれども、これはその時々のさまざまな課題に対する対応ということをやるわけであります。

20年から26年までの診療報酬改定で、ちょうど子どもに関係するところをピックアップしているわけでありますけれども、実は18年からこの議論はありまして、本来、診療報酬で特定の診療科をターゲットに置いて議論することは特段はやっていないのですけれども、特に課題のあるところだけはピックアップするわけなのです。

 産科と小児が大体ワンセット、それと救急、この救急と産科、小児科というものに非常に大きな課題がある、分娩の場所がないとか、小児科の先生がそばにいないとか、それのみならず、病院の中で産科医であるとか小児科医の負担が増したということで、いわゆる医療崩壊といった話と絡んでおりまして、財政的にてこ入れをする必要があるということで、18年以降、ずっと来ているわけであります。

 ハイリスクの分娩の患者さんがふえたとか、病院と診療所との役割分担を強化するとか、そういう視点からの改定をずっとやっておりますので、それを見ると、その当時、子どもの医療で非常に大きな課題が一体何であったのかというのは、ある程度、見ることができるわけなのです。

 今のような課題は実は26年診療報酬改定までずっと続いているのですけれども、それは若干色合いが変わってまいりまして、先ほど来お話がありました精神医療の話とか、子どもの在宅医療といったものへのてこ入れのような改定も、24年あたりから起きてきているということでありますので、子どもの医療の問題を考えるときには、本当に実態として何が課題になっているのかということを把握することが大変重要なのだと思っております。

 先ほど、関係者からのヒアリングというお話もありました。私もこれは大変いいことだと思います。もちろん構成員の皆様方は大変バックグラウンドが豊富でございますので、皆様からのヒアリングは当然あるわけでありますけれども、同時に、現場のいろいろなお立場の方からのヒアリングということです。

 といいますのは、私は22年の診療報酬改定はたまたま中医協の会長をやっておりましたので、私の要望といいますか、救急と周産期と外科の学会から先生に来ていただいて、中医協で報告をしていただいた。御意見を言っていただいた。これは中医協が始まって以来のことで、今はその仕組みはなくなってしまいましたけれども、それをやって本当によかったと思います。本当に現場で何が起きているのか、随分診療報酬上いろいろな手当てをしていますけれども、それは本当に有効なのかどうかということを、直接お話を聞けたということがあるものですから、そんなことも踏まえまして、適切な方に機会を見てヒアリングをするという形で、比較的自由度を持った形で議事運営をさせていただければと思っております。よろしくお願いいたします。

 では、ひととおり御意見を頂戴いたしました。ありがとうございます。

 まだ時間はございます。言い足りなかった点とか、ほかの構成員のお話を聞いてつけ加えたい、あるいは、事務局に対する質問でも結構でございます。もし何かあれば、承りたいと思います。

 お願いいたします。

○釜萢構成員
 では、事務局にちょっとお伺いしますが、私が先ほど指摘しましたが、周産期の問題については、また別の検討会があると考えてよろしいのでしょうか。

○遠藤座長
 そうですね。この周産期のところとこれとの絡みをどう切り分けるか。つまり、どの辺の範囲までを子どもの医療と考えるのかというところの御質問だと思いますけれども、今、何か事務局のお考えがあれば。

 吉田審議官、どうぞ。

○吉田審議官
 審議官をしております、吉田でございます。

 周産期については、まさに今週、特に医療計画を初めとする医療供給の観点から、有識者の方による議論をキックオフさせていただきました。

 よく縦割りだというお叱りを受けるのですが、我々としては、両方の会議の間を、事務局も先ほど申し上げましたように行き来しておりますので、風通しよくということで思っておりますが、どちらかというと、周産期については、そちらの先行する検討の場のほうがメーンでとお考えいただければと思います。

 ただ、この会も医療費だけではなく医療供給の話も含めて幅広く議論はいただきますし、先ほど五十嵐構成員からのお話で、子どもの医療と緩やかに捉えたときに、いろいろと広がりのある課題は出てまいろうかと思いますので、これは座長、各構成員の方々の議論の流れもあるかと思います。

 事務局としてこの会を狭く閉じるつもりはございませんが、やはりメーンのところといいましょうか、それぞれのほかにある場との間も連携をよくさせていただきながら、こちらのほうは、まさにきょう御議論いただいた、あるいは、それぞれ御発言いただいたようなことから、1年の間の中で御議論いただけたらいかがなものかと、今の時点では事務局は考えております。また議論の進行に応じて座長の御指示もいただきながら、我々としては、皆さん方がやるべき議論をしていただけるように、事務局機能を果たしてまいりたいと思っております。

○遠藤座長
 よろしゅうございますか。

○釜萢構成員
 はい。

○遠藤座長
 そういうことですので、まずは中心になるべきところ、それも少し整理をしていただくという形にしまして、それこそ子どもといいましても、先ほど20歳を超えてまでというお話も出てきたくらいですから、どの辺の話をするのか、どういう病気のことをやるのかという話もあります。

 ただ、避けて通れないものがあれば、産科の話とも絡んだ議論も当然出てくる話ですので、そこら辺はある程度は自由度のある検討会だと理解しておりますので、幅は広目に議論をしていけばよろしいかと思います。

 事務局としては、それでよろしいですね。

 では、そういうことでございます。ありがとうございます。

 どうぞ。

○福島審議官
 周産期の検討会は、特にお産の場所の確保ということが非常に問題になっておりまして、それを議論の中心としてやっていきたいというところもございまして、そういう面では、少しこの場とは切り離したものといいますか、それぞれの中心的な課題が、周産期といっても、少し前の部分をより重点的な議論をさせていただければと思っておりまして、その検討会は五十嵐先生に座長をお願いしておるわけでございますが、連携ももちろんとってまいりますけれども、それはそういう形でお願いをしたいと考えております。

○遠藤座長
 わかりました。

 ほかにございますか。

 島崎座長代理、どうぞ。

○島崎座長代理
 事務局のほうから御説明のありました「資料3」小児医療に関するデータについて、言っておかなければいけないことがあります。広げていただくと、13ページのところに「小児科を標榜している施設数」というものが出てきます。確かに減っているのです。これはデータ的にも確認できる事実ですけれども、その次の14ページ目の「診療科別の医師数の推移」で見ると、小児科もふえているということですね。それで15ページを見ると、実際に「小児科医数の推移」というものがあって、平成24年で1万6,340人となっているのですけれども、これは「主たる診療科」が小児科の医師の数ではないかと思います。

 何を言っているかというと、「医師・歯科医師・薬剤師調査」では、これ以外に1人の先生が複数の診療科を標榜しているときの数字(複数回答数)もとっているのですけれども、それでみると小児科の医師数は減っているはずです。もし違っていたら御指摘いただきたいと思いますが、私が昨晩調べた限りでは減っています。いずれにしても言いたいことは、主たる標榜科と、診療科で複数回答したときの数字とは違う。何を言いたいかというと、多分、専門・分化が進むことに伴い小児科の専門家の数はふえているが、今、申し上げたように、小児科を標榜する医師の数は減っていることが起きているのではないかと思います。

 それはデータの読み方に関わる問題ですが、なまじ前のところに標榜科の医療機関数が出てきて、その次に小児科医の数が出てくるので、そこのところはきちんとして説明していただいたほうがよかったと思います。

○遠藤座長
 五十嵐構成員、お願いいたします。

○五十嵐構成員
 日本小児科学会のほうから少し補足させていただきますが、現在、日本小児科学会の会員数は2万1,000人でして、大体年間500人ずつふえています。それから、この1万6,340人というのは恐らく小児科学会の専門医を持っている方で、これも年間300人弱ふえておりますので、小児科医全体として減っているとは、私ども学会としては認識しておりませんので、逆に言いますと、小児科学会に入っていて専門医を持っていない方が5,000人くらいはいらっしゃるので、その方の大部分は、多分、内科と小児科を一緒にやっているような方たちが中心なのではないかとは考えています。

○遠藤座長
 ありがとうございます。

 それに関連するのですけれども、そうすると、専門医はふえているという中で、標榜病院数は減っているというのは、集約化が進んでいるという理解なのでしょうか。これはどういう理解をすればよろしいのか。何か御見解はありますか。

○福島審議官
 基本的には、集約化が進んでいると理解していただければ結構だと思います。ただ、小児科医数の推移のところは、特に女性の比率が高まっていることであるとか、先日、出席した検討会でも出ましたけれども、周産期を専門にする、新生児とかを専門にする小児科医が実はその中ではふえていない問題もなおあるという御指摘もいただいているところでございます。

○遠藤座長
 ありがとうございます。

 ほかに何かございますか。

 山本構成員、お願いします。

○山本構成員
 子ども医療に関していろいろな課題もありますし、福祉や保健の課題とも密接に関連しているでしょうが、この検討会は28年の夏頃までに報告を取りまとめるということですが、そのまとめた結果を生かす場所はどのようなものがあり得るのでしょうか。平成30年の国民健康保険の都道府県移管とか、医療、介護の計画策定が30年ですし、自治体では28年、29年から作業を進める中で、どのようなアウトプットを想定されて議論をするのかという部分が見えません。幅広く議論する場合に、それを生かす場が、スケジュール感も含めて、よくわからないという部分がありますので、御説明いただけないでしょうか。

○遠藤座長 
 総務課長、どうぞ。

○大島課長
 分野によって受けとめていく場も変わってくるかと思いますけれども、医療保険制度に関連することであれば、社会保障審議会の医療保険部会というところがございます。それから、医療提供体制に関連することであれば、恐らく医療計画等に関係していくと思いますので、医療計画に関する検討会とかがございます。政策として展開していく際に、出てきたテーマに応じた審議会や検討会もありますので、そういったところの場の議論につなげていくことを考えていきたいと思っております。

○遠藤座長
 山本構成員、よろしいですか。

○山本構成員
 では、平成29年、30年というタイムフレームの中で、28年の夏頃までにという理解でよろしいでしょうか。

○大島課長
 中期的に見れば、平成30年が1つのターゲットになると思っております。

○遠藤座長
 横田構成員。

○横田構成員
 横田でございます。

 先ほど兵庫県立柏原病院の例のお話が事務局からありました。いろいろなところで地域の皆さんが支えた成功例として出てくるのですけれども、医療、特に救急医療ということを考えると、地域の皆さんの理解がないと成り立たないというのがそもそもです。先ほどの資料にあるように、発足の翌年は受診患者数が半分以下になったということなのですが、その後の状況というのは何かフォローされているのでしょうか。もとに戻ってしまったのか、適切な受診が継続しているのか、そういうデータがもしあったら教えてほしいのですが。

○大島課長
 次回までに調べます。

○遠藤座長
 阿真構成員。

○阿真構成員
 つい先日もシンポジウムで御一緒しましたけれども、そのまま横ばいのグラフを提示されていましたので、恐らくそのまま適正な受診が進んでいるものと思います。

○遠藤座長
 では、そのグラフを入手されて、配付していただければよろしいかと思います。

 ほかによろしゅうございますか。

 先ほどのアウトプットの話ですけれども、まさに3局が連携して議事運営をされるということですから、要するに、余り保険の話にこだわるとかという話ではない。逆に、そういう意味では、ここで決めたことで法律化が必要なものは、それぞれの関係審議会でするという形になっていくものになるのだろうという理解であります。

 ほかにございますか。

 よろしゅうございますか。

 それでは、ひととおり御意見を承ったということでございますので、まだ終了予定時刻に若干時間はございますけれども、本日はこれまでにしたいと思います。

 次回の開催につきまして、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○大島課長
 次回の開催は、改めて日程等を含めまして各委員の方々に御連絡させていただきたいと思います。

○遠藤座長
 よろしくお願いします。

 それでは、以上をもちまして、第1回「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」を終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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