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2015年7月17日 第90回厚生科学審議会科学技術部会 議事録

厚生労働省大臣官房厚生科学課

○日時

平成27年7月17日(金)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省 省議室(中央合同庁舎第5号館9階)


○出席者

【委員】

福井部会長
相澤委員、井伊委員、石原委員、磯部委員、今村委員、
大澤委員、川越委員、菊池委員、桐野委員、倉根委員、
武見委員、中村委員、宮田委員、門田委員、横川委員

○議題

1. 平成27年度厚生労働科学研究費補助金公募研究事業(三次)について
2. 平成26年度厚生労働科学研究の成果の評価について
3. 厚生労働行政の推進に資する研究に関する委員会報告書について
4. 平成27年度 戦略研究「健康医療研究分野における大規模データの分析及び基盤整備に関する研究」二次選考(最終選考)の評価結果について
5. 国立障害者リハビリテーションセンター研究所「平成26年度機関評価(対象年度:平成23〜25年度)評価書の提出について

○配布資料

資料1 平成27年度厚生労働科学研究費補助金公募研究事業(三次)について
資料2−1 厚生労働科学研究の成果に関する評価(案)(平成26年度報告書)
資料2−2 厚生労働科学研究の成果の概要(案)(平成26年度)
資料2−3 厚生労働科学研究の実施状況(平成26年度報告書)
資料3―1 プレスリリース 厚生労働行政の推進に資する研究に関する委員会報告書
資料3−2 厚生労働行政の推進に資する研究に関する委員会報告書
資料4 平成27年度 戦略研究「健康医療研究分野における大規模データの分析及び基盤整備に関する研究」二次選考(最終選考)の評価結果について
資料5−1 国立障害者リハビリテーションセンター研究所「平成26年度機関評価(対象年度:平成23〜25年度)評価書の提出について
資料5−2 平成26年度評価委員会資料(国立障害者リハビリテーションセンター研究所)
参考資料1 厚生科学審議会科学技術部会委員名簿
参考資料2 厚生労働科学研究の成果表(平成26年度)
参考資料3 平成26年度 採択課題一覧

○議事

○吉田研究企画官

 間もなく開催となりますが、先に傍聴の皆様にお知らせいたします。傍聴に当たっては、既にお配りしております注意事項をお守りくださいますようお願いします。

 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第90回「厚生科学審議会科学技術部会」を開催いたします。

 委員の先生方には、御多忙の折、お集まりいただきまして、お礼を申し上げます。

 本日は、6名の委員から御欠席の連絡をいただいておりますが、現在、出席委員は過半数を超えておりますので、会議が成立いたしますことを御報告します。

 続きまして、本日の会議資料の確認をいたします。お手元の資料をごらんください。

まず、本日の議事次第、1枚紙がございます。席次表がございます。

 議事次第の配付資料のところを見ていただきますと、まず資料1でございます。

 資料2−1、資料2−2、資料2−3がセットになっております。

 資料3−1と資料3−2。

 資料4。

 資料5−1と資料5−2がございます。

 また、参考資料として参考資料1から3がございます。

 以上でございますが、もし漏れ等がございましたら、挙手をお願いいたします。よろしいでしょうか。

 あと、資料番号は振っておりませんけれども、机上配付資料ということで、それぞれA4の1枚紙で追加資料(1)、追加資料(2)というものがございます。よろしいでしょうか。

 それでは、福井部会長、進行のほうをよろしくお願いいたします。

○福井部会長

 本日は、議題が1から5までございます。

 最初に、「平成27年度厚生労働科学研究費補助金公募研究事業(三次)について」、事務局から説明をお願いいたします。

○吉田研究企画官

 それでは、事務局のほうからまず説明いたします。資料1をごらんください。「平成27年度厚生労働科学研究費補助金の公募要項(三次)[]」でございます。

 まず初めに、これまでの経緯、一次公募、二次公募のことを簡単に御説明いたします。まず、平成261211日から1カ月間一次公募を行っております。一次公募は、昨年度研究が終了する事業について必要な見直しを行った上で、その時点で一定程度必要な予算が新年度もつくであろうというふうに予定されるものにつきまして、新年度4月以降、速やかに研究が開始できるように、4月を前に余裕を持って全分野にわたって公募を行ったものです。当時、新年度から発足する日本医療研究開発機構を対象の研究課題と厚生労働科学研究費補助金の研究課題のそれぞれについて公募を行いました。

 二次公募ですけれども、平成27年3月20日から約1カ月間実施しております。このときも、いわゆるAMED対象の研究課題と引き続き厚労省で実施する研究課題のそれぞれについて公募を行いました。

 二次公募では、一次公募以降、予算の増額ができたもの、あるいはできる見込みかという状況を踏まえまして、新たな課題を設定したものについて、公募を行った次第です。

 今回の三次公募は、厚生労働省で実施する研究課題について公募を行うものです。行政上の必要性が生じる可能性を見ながら、一部研究費を保留にしていたものについて、この段階での公募に踏み切ったもの、あるいは過去の公募で思うような応募がなくて、再公募が必要なもの、そういったものについて今回公募を行うものでございます。

 資料1を1枚めくっていただきまして、目次をごらんください。IからVIにつきましては、既に実施済みの一次公募、二次公募と共通部分であるので、説明は省かせていただきます。

 右側のページに「VII.各公募研究課題の概要等」とありまして、今回疾病・障害対策研究分野の3事業について公募を行うものでございます。

 具体的には、まず27ページをあけていただければと思います。

 まず、女性の健康の包括的支援政策研究事業についてです。女性の健康に関する研究は、これまで妊娠や出産や疾病等に着目して行われてきましたが、ライフステージごとに劇的に変化するという女性の特性を踏まえて、生涯にわたる包括的な支援を提供することを目指した研究を行うというものでございます。

 具体的に29ページをあけていただければと思います。ここに公募課題がございます。「女性の健康の包括的支援のための情報収集・情報発信と医療提供体制等に関する研究」です。

 目標としましては、情報収集及び情報提供体制の整備。

 産婦人科、内科、小児科等の多診療科連携による女性の健康支援のための診療体制の整備。

 女性のライフステージに応じた健康評価・フォローアップ体制の整備。

 女性の健康支援に必要な人材の教育・養成プログラムの開発を掲げております。

 研究費の規模等は記載のとおりです。

 次に、31ページをごらんください。こちらは難治性疾患政策研究事業についてです。平成26年5月に成立しました難病の患者に対する医療等に関する法律において規定されている難病を対象として、「発病の機構が明らかでない」「治療方法が確立していない」などの要素を満たす難病に対して、診断基準・治療指針の確立等を通じて、難病医療水準の向上を図ることを目的とした事業です。

32ページをごらんいただければと思います。公募課題ですが、「疾患別基盤研究分野(客観的な指標に基づく疾患概念が確立されていない疾患)」となっております。

 目標としましては、客観的な指標に基づく概念が確立していない難病について、科学的根拠を集積・分析し、関連学会から承認された客観的な指標に基づく診断基準・重症度分類を確立するとともに、診断基準を満たす患者数を把握することを掲げております。

 研究費の規模等は記載のとおりです。

 次に、34ページをごらんください。こちらは障害者政策総合研究事業についてです。障害全般に関する適切な社会復帰支援等、障害児を含む障害者の総合的な保健福祉施策を推進するための研究を行うことを目的としております。

 最後の35ページをごらんいただければと思います。公募課題は「視覚障害者が必要とする代読・代筆支援の在り方に関する研究」です。

 目標として、視覚障害者が必要となる代読・代筆の支援について、全国共通の支援者養成のマニュアルとなるべき項目を明らかにした標準カリキュラムをつくることを掲げております。

 研究費の規模等は記載のとおりです。

 これらにつきまして、本日当部会で御承認いただければ、速やかに公募の手続に入りたいと思っております。

 以上、御審議をお願いいたします。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問等ございましたら、お願いいたします。

 これはトータルで4,700万円程度の規模の研究費ということですね。

○吉田研究企画官

 はい。

○福井部会長

 それでは、よろしいでしょうか。これはお認めいただいたということで。

(「はい」と声あり)

○福井部会長

 それでは、そのようにさせていただきます。

 それでは、議事2「平成26年度厚生労働科学研究の成果の評価について」、事務局から説明をお願いいたします。

○吉田研究企画官

 それでは、事務局から説明いたします。

 資料2−1、資料2−2、資料2−3がございます。

 まず、資料2−1をごらんいただければと思います。「厚生労働科学研究の成果に関する評価(案)(平成26年度報告書)」というものでございます。

 これについては、平成26年度に実施された厚生労働科学研究の各研究事業につきまして、事後評価をお願いするものでございます。

 まず、研究評価の経緯について御説明します。1ページをあけていただければと思います。2枚めくっていただきますと、1ページ「はじめに」というところがございます。研究の評価に関しましては、科学技術基本法に基づいて策定された第2期科学技術基本計画において、成果を生み出す研究開発システムの必要性が指摘されたことから、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」が策定されております。

 2ページをごらんください。これがその後、何度も見直しがなされておりまして、一番直近では平成23年8月に閣議決定されました第4期科学技術基本計画におきまして、科学技術イノベーション政策におけるPDCAサイクルの確立がうたわれたことを受け、平成2412月に改正がされております。

 これらに対応しまして、厚生労働省では、まず平成14年8月に「厚生労働省の科学研究開発評価に関する指針」を策定し、以後、大綱的指針の改定の都度見直しを行って、研究開発評価の一層効果的な実施に努めてまいりました。

 当部会においては、平成15年度から厚生労働科学研究費補助金の制度及び成果を概観して、課題採択や資金配分の結果の適切性や研究成果についての評価を行ってきております。前回は1年前に平成25年の成果の評価を当部会で御承認いただきました。今回は平成26年度の厚生労働科学研究の成果の評価をお願いするものでございます。

 ここで一旦資料2−1から離れていただいて、資料2−2のほうをごらんいただければと思います。この資料は、資料2−1を作成するに当たり、各研究事業の所管課室に成果の概要をまとめていただいたものです。

 1枚めくっていただきまして、目次を見ていただきますと、厚生労働科学研究費で実施した研究事業が一通り記載されております。それぞれの事業につきましては、各担当部局におきまして、各研究者の方から実績の報告が上がってきておりますので、それは事業全体でどういう成果があったのか、具体的にどういう研究成果が出たのか、どういった行政施策への反映があったのかということをまとめまして、それを第三者の外部評価委員会のところで確認いただいて、各事業を合体させたものがこの資料となっております。

 そのまとめ方でございますけれども、例えば85ページをあけていただければと思います。

 これは再生医療実用化研究事業の例でございますが、ここの構成を見ますと、まず、研究事業の基本情報というものが最初にあって、予算額が幾らで、課題数が何件かという情報。そして、研究事業の目的。次に、どういう成果が出たかの記述と、論文数などの業績。次のページです。必要性や効率性、有効性の観点からの評価。最後に、今後どう改善すべきかということ。全部で6項目でまとめております。

 これらをそれぞれの事業で所管部局のほうでまとめていただいて、外部評価委員会の先生方の第三者的な確認評価を得た形としてこの成果の概要がまとめられております。

 実際にこの中で改善すべき点や、どのような課題があったかという点については、事例を幾つかかいつまんで御紹介したいと思っております。

31ページをあけていただければと思います。これは難治性疾患政策研究事業でございます。33ページの6のところを見ていただきますと、本事業で行われる疫学調査や診療ガイドライン作成と難治性疾患実用化研究事業で行われる病因・病態解明研究、治療法開発研究は密接にかかわるものであることから、両者の連携を推進する必要があるというふうに記述されております。

 これについては、111ページの難治性疾患実用化研究事業においても同様の記載がされているところでございます。

 次に、70ページをごらんください。これは健康安全・危機管理対策総合研究事業でございます。これの72ページでございます。ここではいわゆる災害やテロリズム等に関する情報基盤の強靱化や初動対応の迅速化、システム専門職の連携、実用化を図っていくべきというふうにされております。

 次に、87ページをごらんください。こちらは創薬基盤推進研究事業でございまして、こちらについては、88ページの6を見ていただければと思います。いわゆる臨床研究や治験を効率的に進めるために、今後、患者レジストリーを活用した臨床研究等を実施する必要があるというふうにされています。

 同じようなことが91ページの医療技術実用化総合研究事業でも述べられているところでございます。

 次に、117ページをごらんください。こちらは長寿科学研究開発事業でございます。

 めくっていただきまして、119ページを見ていただければと思います。介護保険の新しい地域支援事業の実施を踏まえ、高齢者等がサービスの担い手となって地域づくりを兼ねた介護予防プログラムの開発等に取り組むということが必要であるというふうにされております。

 このように事例を幾つか紹介いたしましたけれども、成果の概要が研究事業ごとにまとめられているということでございます。この概要をもとにしまして、厚生科学審議会の科学技術部会として、厚生労働科学研究費補助金、平成26年度の成果に関する評価をどうまとめるかの案を研究事業ごとに評価委員会委員等の外部有識者に作成いただいたものを、全研究事業分について合体したもの、これが資料2−1の10ページ以降の部分に該当いたします。

 資料2−1に戻っていただければと思います。資料2−1の10ページ「4.評価結果」について簡単に御説明いたします。

 これについては、まず14ページから45ページまでが厚生労働科学研究費補助金による研究事業、46ページから78ページまでが厚生労働科学研究委託費による研究事業となっております。平成27年度以降、前者は厚労省で行う研究事業、後者はAMED対象の研究事業と御理解ください。

 この評価結果については、14ページ以降を見ていただきますと、各研究事業ごとに「事業の概要」「事業の成果」「成果の評価」「改善すべき点、及び今後の課題」の4項目に整理して、基本的には資料2−2の成果の概要の主なものについて拾い上げた上で、今後はしっかりこういった課題を踏まえて進めていくべきであるという評価を行う形をとっております。

 その成果の評価でございますが、どのような行政的な実績があったかということが記載されているわけで、幾つか御紹介したいと思います。

 まず、18ページ、健やか次世代育成総合研究事業でございます。本事業で作成されたマニュアルやパンフレット等が実地臨床や自治体での保健活動等に活用されている。このように、作成されました自治体の保健活動、あるいは実地臨床等に必要なマニュアル、あるいはこういった教育研修のプログラムに必要なもの、こういったものが作成されたことが評価されている事業はほかにも幾つかございます。

 今、御紹介した健やか次世代育成総合研究事業のほかに、例えば21ページの循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策政策研究事業、23ページの免疫アレルギー疾患等政策研究事業(移植医療基盤整備研究分野)、同じように、27ページの長寿科学政策研究事業、28ページの認知症対策政策研究事業、29ページの障害者政策総合研究事業等がございます。

 また、39ページを見ていただきたいのですが、こちらは食品の安全確保推進研究事業ということで、リスク管理のための科学的基盤となる事業であるという趣旨の評価がされております。

 同じような評価は、42ページの化学物質リスク研究事業においても記載されているところでございます。

 そして、54ページをごらんください。54ページは医療機器開発推進研究事業でございますが、この事業を初め、医師主導臨床試験を支援する研究事業におきましては、応募条件としてPMDAによる薬事戦略相談を義務づけるなど、評価における効率化が図られているという点が評価されている事業がございます。

 また、70ページをごらんください。こちらは新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業でございます。こちらでは、グローバルな病原体・臨床情報の共有体制の構築というものが、我が国や海外における感染症の蔓延防止の対策に資するものとして大変必要性が高く有効だという評価がされております。

 また、77ページをごらんいただければと思います。こちらは医薬品等規制調和・評価研究事業でございますけれども、iPS細胞技術を応用した医薬品の心毒性評価手法の開発と国際標準化が、予測性の高い医薬品の安全性評価法として期待されるという評価がされているところでございます。

 以上、かいつまんで事例を御紹介しました。

 次に、79ページをあけてください。こちらは平成26年度の終了課題の成果の評価でございます。平成17年度から研究代表者が研究終了課題の成果を随時ウエブ上で登録できるシステムを構築しております。したがいまして、平成17年度の終了研究課題から当該研究課題の研究代表者に対して、終了課題の成果のウエブ入力を依頼して、その結果を基礎資料として、数値として出せるものを評価の視点として使っております。

 具体的には、今回個別の研究成果の数値が得られた712課題について、原著論文として総計1万3,180件など、数多くの論文や学会の発表があったということでございます。

 また、厚生労働省を初めとする行政施策の形成、推進に貢献する基礎資料や、治療ガイドライン、施策の方向性を示す報告書、都道府県への通知、医療機関へのガイドラインなど、施策の形成等に反映された件数及び予定反映件数を集計したところ、258件となっており、概して行政施策に資する研究が進められたということが言えるのではないかと考えております。

80ページと81ページにはそれらの数値の各事業ごとの一覧表が出ております。

 最後、82ページをごらんください。「おわりに」というところでございますが、ここでは研究事業の成果は適宜学術誌に掲載されるなどとされており、また、施策への反映についても、行政課題の解決に資する成果を挙げている研究事業があるものと評価できるということでございます。

 公募研究課題については、行政的に必要な研究課題が公募され、補助金では新規分と継続分を合わせて応募課題数の67.5%が採択・実施されており、委託費では、応募課題数の28.1%が採択・実施されており、必要性、緊急性が高く、予算的にも効率的な研究課題が採択されているということでございます。

 また、評価方法につきましても、各評価委員会の評価委員が各分野の最新の知見に照らして評価を行い、その結果に基づいて研究費が配分されており、また、中間評価では、計画どおり計画が進行しているかという点を評価しまして、必要な場合には計画の変更や中止が決定されることから、効率性、妥当性は高いと考えられるということでございます。

 また、いずれの事業におきましても、行政部局の連携のもとに研究が実施されており、今後とも政策等への活用の観点を踏まえた研究成果の的確な評価、評価結果を踏まえた研究の推進を図る必要があるというふうに書かれております。

 また、研究成果の報告をウエブ上で一般に公開するシステムについては、機能の強化や研究の成果や意義を国民にわかりやすく伝えるためのさらなる拡充など、そういった取り組みも今後の課題であるというふうにあります。

 最後に、厚労科研費の性格上、学術的な成果と行政的な貢献の2つの観点からの評価が必要である点に十分留意する必要があるが、今後は政策等への活用、国民へのわかりやすい成果の説明・普及の努力等について、事後評価の重点を置くべき観点として留意しつつ、評価を進める必要があるということでございます。

 以上の形で評価案を作成しているところでございます。

 次に、資料2−3でございます。こちらは実施状況報告ということで、研究費の予算や課題数の推移、研究分野ごとの予算額の割合、研究費の分布や1課題当たりの研究費などを含む情報をまとめておりますので、適宜ごらんいただければと思います。

 最後に、最初に御紹介しましたA4の1枚目の追加資料(1)というものをごらんいただければと思います。

 これは、平成27年度以降の評価について、今後こういう方向で進めたいという事務局からの提案でございます。ただいま評価の説明をいたしましたけれども、今、行っている成果の評価はアウトプットの評価にとどまっておりまして、アウトカムの評価方法が確立していないという問題認識に立っております。

 具体的には、学術的な面について、原著論文が何件あったかという集計はしておりますけれども、例えばそれがほかの論文にどれだけ引用されたかというようなことは見ておりません。また、行政的な面について、施策への反映が何件あったかという集計はしておりますが、それによって何がどう変わったのか、例えば健康指標がどう改善したのか、そういったことは見ていない状況です。

 よって、論文の引用回数などの学術的なインパクトと、施策への反映前後の何がどう改善したかという行政的なインパクトを測定することをベースにしたアウトカムの評価方法を今年度内に検討して、その結果を当部会に報告したいと考えております。

 今回の事務局からの提案につきましては、御意見があれば、ぜひお願いしたいと思っております。

 事務局からの説明は以上です。

○福井部会長

 ありがとうございました。

 ただいまの御説明について御意見、御質問等、よろしくお願いいたします。

 それでは、私から1点。最後の点ですけれども、これは大変重要なテーマで、追加資料(1)です。アウトプットは、研究が終わって比較的短期間に測定できると思うのですが、アウトカムは、テーマによっては、どれくらい長期間にわたって観察すればいいのかというのはなかなか難しい問題で、そういう点も含めて、方法論とともに、いい提案が出されることを期待しています。

○吉田研究企画官

 その点は、まさに御指摘のとおりでして、これまで毎年度評価という形で部会にお願いしているわけですけれども、提案したような評価方法を考える場合には、例えばもうちょっと中長期的な形での評価が必要になっておりますので、そういう資料のまとめ方も必要になりますので、そういうところも含めて今回の提案の中で検討したいと思っております。

○福井部会長

 ほかにはいかがでしょうか。桐野先生、お願いします。

○桐野委員

 これはいつも言われていることかもしれないのですが、研究期間が比較的短いですね。それから、ものすごく厳格に言うと研究費補助金ですので、補助金適正化法の対象になって、Aの研究をやるための研究費の続きでBの研究をやった場合にどうなるのかという難しい問題があって、成果の公表でいわゆるアクノリジメントを書くところの書き方が難しいと思うのです。厚生科学費と論文の関係性が検証されないというのは不思議な話で、研究費を受ければ、必ずそこにどういう研究費の補助を受けたというのを書かなければいけないと思いますし、書いていないとすれば、それは非常に不思議だと思いますので、ここが必ずやらなければいけないということ。

 逆に、データベースに研究者が登録をする必要さえもないはずで、本来はどなたかがデータベースを検索して、厚生科学研究費で受けた研究を抽出すればできるはずだと思うのです。

 それと、今回の報告でも、それぞれの研究が終了した次の6月の報告で既に英文の論文がいっぱい出ていて、ある意味では驚異的で、研究費をもらって、次の年1年間たっぷり研究をしたとしても、その次の半分ぐらいまで研究をしたら、データを集めて論文を投稿しない限り、アクセプトされてプリントされるということはないわけですから、本当は相当後にいろんな発表が行われているはずなのですね。だから、これが本当に正しいデータとして測定されているのかというのは、僕個人的には疑問に思います。

 ですから、その成果をきちっと評価しようと思ったら、今、福井先生が言われたように、ある程度時間を置いて、ある期間ちゃんと見なければわかりにくいのではないかなと思います。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 ほかには。では、事務局からどうぞ。

○吉田研究企画官

 まさに御指摘のとおりで、そういう認識のもとでこういう提案をしておるところでございます。

○福井部会長

 ほかにはいかがでしょうか。石原委員、どうぞ。

○石原委員

 今の議論、確かにおっしゃるとおりで、学術的な評価が非常に難しいだろうというのはよくわかるのですが、多分さらに難しいと思われるのは行政的なアウトカムではないかと思うのですが、実際にどのような具体的な方法で行政的なアウトカムというのを評価するという案をお持ちなのか、ちょっと教えていただければと思うのですが、いかがでしょうか。

○吉田研究企画官

 具体的な案まで行っているかどうかは別としまして、ここに一応記載してあるのですけれども、例えば何らかの施策に反映されたことによって、何らかの健康指標が、今までこういう水準だったのがこういう水準に変わりましたと。ただ、それはすぐ変わるわけではなくて、すごく長いタームが必要になってきて、その場合には、そういったガイドラインだけでなくて、いろんな因子がかかわった上で改善してくると思うので、そういったところも踏まえて評価をする必要があるのではないかなと。ですので、まずはそういった指標を設定するところから始めなければいけなくて、そこはどういう案が今の段階で出されるかはお示しできないのですけれども、そういう方向で検討したいとは思っております。

○福井部会長

 これは厚生労働省の担当部署で検討されるということでしょうか。

○吉田研究企画官

 予定としましては、いわゆる特別研究班のようなものを組んで、各事業を所管しているところにも協力いただいてこういった評価方法の検討を行うというやり方を考えております。

○福井部会長

 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 私がしゃべって済みません。純粋に学術的なジャーナルに出ている論文以外に、国政策に反映されるためのいろんなデータとか文書も、エビデンスレベルとしては余り高くないのですけれども、ほかの国ではそういうデータにアクセスできるようにしていて、この分野では「グレイリテラチャー」という言い方をしていると思います。日本語でのみデータや文書が作成されていると、日本からのそういうデータや文書にアクセスできないという状況になっているのではないかと思います。それで、英語で発信する価値があるものは、できるだけ英語で発信していただきたい。これは全く私の個人的な意見ですが、考えていただければと思います。

○吉田研究企画官

 検討したいと思います。

○福井部会長

 ほかにはよろしいでしょうか。膨大な資料ですので、全部について御意見を伺う時間もございませんけれども、もしよろしければ、この方向で検討を進めるということで、この議事につきましては御了承いただいたということで進めさせていただきたいと思います。

 それでは、続きまして、議事3「厚生労働行政の推進に資する研究に関する委員会報告書について」、御報告いただきたいと思います。

 本件につきましては、まず報告書作成までの経緯について、事務局より説明をいただいて、その後、報告書の内容については、国立保健医療科学院院長の松谷先生から説明をお願いしたいと思います。

 それでは、事務局よりお願いいたします。

○吉田研究企画官

 では、まず事務局のほうから経緯について説明いたします。資料3−1と3−2になります。

 この4月に日本医療研究開発機構(AMED)が発足いたしまして、厚労科研費のうち、医療分野の研究開発はAMEDに集約されて、配分されることになっております。

 また、医療分野の研究開発は、医療分野研究開発推進計画に従って推進され、平成27年度医療分野の研究開発関連予算等の資源配分方針というものに従って重点化されております。

 一方、厚生労働省に残る研究につきましては、厚生労働行政の推進に資する研究として、平成27年度以降も厚労省が研究費の配分を行うこととなっております。具体的には、健康安全・危機管理分野、食品衛生分野、化学物質対策分野、労働衛生分野、その他、厚生労働行政施策に関する分野ということになります。

 昨年8月の当部会におきまして、「厚生労働行政の推進に資する研究は、AMED研究とともに、言わば車の両輪となって進められるべきものである」というふうに言及されており、さらに同年の9月に日本衛生学会、日本産業衛生学会及び日本公衆衛生学会から連名によって緊急提言というものがされまして、医療分野の研究開発関連以外の研究費についても十分に研究推進を可能にする等の環境整備が求められているところでございます。

 これらの背景を踏まえまして、厚生労働省では、当審議会に厚生労働行政の推進に資する研究に関する委員会を設置しまして、厚生労働行政の推進に資する研究について、今後どういう方向であるべきかということについて検討を行って、今般報告書を取りまとめることにいたしました。

 報告書の内容につきましては、この後、本委員会の松谷委員長から御報告をしていただきます。

 よろしくお願いいたします。

○松谷院長

 委員長の松谷でございます。それでは、私のほうから御報告を申し上げます。

 「厚生労働行政の推進に資する研究に関する委員会報告書」というもので、資料3−2が報告書本体でございます。この報告書につきましては、資料3−1、1枚紙にございますように、既に平成27年6月25日に公表しておるものでございます。公表が終わっております。

 それでは、資料3−2、厚いほうの報告書本文をごらんいただきたいと思います。

 この報告書、表紙をめくっていただきますと目次がありまして、その後、1ページになりますが、これまでの経緯について、「はじめに」ということで、まとめてございます。

 それをめくっていただきまして、2ページは委員の名簿でございます。委員につきましては、厚生労働省の研究事業部局ごとに御推薦をいただいておりまして、幅広い厚生労働行政の分野を反映できるように委員の選定が行われたということでございます。

 3ページは、委員会の開催経過でございまして、平成27年1月から4月まで4回にわたって検討を進めたところでございます。

 なお、議論の経緯といたしましては、まず省内の担当部局、あるいは関係の学会等から厚生労働行政の推進に資する研究の現状、行政施策上の重要性についてヒアリング等を行いまして、それを踏まえまして、その後、今後のあるべき方向等について、委員会として議論を重ねて、本報告書の取りまとめを行ったところでございます。

 その中身でございますが、4ページをごらんいただきたいと思います。

 まず、大きなくくりの第1として「厚生労働科学研究の構成と行政施策推進上の位置づけ」ということで、全体の厚生労働科学研究の状況、位置づけが書かれてございます。

 その次のページに「第2 医療分野の研究について」というのがございます。

 医療分野の研究につきましては、AMEDとの関係をするということで、その次のページの真ん中ぐらいをごらんいただきたいと思います。6ページの真ん中に図2がございます。この図は、平成27年度、AMEDができて以降、新しい体制になってからの研究分野における厚生労働科学研究費及びAMED研究の位置づけを整理して、あらわしたものでございます。図にございますとおり、まず分野として左側に「(1)医療分野」と「(2)医療以外の分野」が従来の厚生労働科学研究の中に大きく分かれてございます。それぞれごとにア、イ、ウの3つの要素を立ててございます。

 医療分野の中で、要素としてウ「各種政策に関係する技術開発に関する研究」、ここのところが平成27年度よりAMED研究に位置づけられた部分ということでございます。

 医療分野の中で、要素のアは「各種政策立案、基準策定等のための基礎資料や科学的根拠を得るための調査研究」、イは「各種政策の推進、評価に関する研究」、このようなものは厚生労働科学研究として残るほうになるということでございます。

 医療以外の分野につきましては引き続き厚生労働科学研究ということで、こういう位置づけになっているという整理でございます。

 その表の下は「第3 医療以外の分野の研究について」を説明している項目でございます。

 次の7ページ中ほど、「第4 提言」という報告書の構成になっています。提言については後ほど御説明を申し上げます。

 なお、ちょっと飛びますが、11ページからは現在行われている研究事業ごとの概要、それから研究事業の今後の方向性をまとめたものを掲載したものでございます。

 さらに、大分飛びますが、65ページ以降につきましては、それぞれの各事業に関する資料でございまして、その事業の概要を示す概要図もあわせて掲載されてございます。

 概要図の構成につきましては、1ページにつき1研究事業の説明図という形になってございます。

 1ページが上下2段に分かれておりますが、81ページ、14の肝炎対策のところをごらんいただきたいと思います。「肝炎対策における研究事業の位置付けについて」ということで、上段の図は各種政策、ここで言えば肝炎の政策でございますが、その中で研究事業がどのように位置づけられるかということを示したものでございます。

 下段の図は、それらの政策のうち、厚生労働行政の推進に資する研究というものがどうなっているかという図でございます。

 ちょっと整理が行き届いていないところもあるかもしれませんが、このような形で各研究事業ごとに説明図がまとめられてございます。

 特にオレンジ色の部分は、27年度以降のAMED研究費に該当する部分を示してございます。

 また、青色の部分は、厚生労働行政の推進に資する研究、引き続き厚生労働科学研究として行われる部分という形で、見やすくして整理してございます。それぞれの研究の関係性などがわかるようにした図が資料としてついてございます。

 それでは、報告書で示されております提言のところに戻りまして、簡単に御紹介申し上げたいと思います。

 提言につきましては、一番シンプルな概要につきましては、資料3−1の1枚紙のプレス発表資料の下のところに「提言」としてごくコンパクトにまとめたものがございますので、後ほどごらんいただきたいと思います。

 それでは、本文の資料3−2の7ページに戻っていただきまして、「第4 提言」でございます。提言は1、2、3とございますが、まず、1で厚生労働科学研究については、一つには国民生活の安全、あるいは適切な保健福祉サービスの提供、また、今般発足しますAMEDの研究の成果を国民に還元するための仕組みに関するものなど、いずれも行政施策と密接な関係を持って、厚生労働省において十分な研究を推進する必要があり、その存在意義は高いということに留意する必要があるというのが1番目でございます。

 2番目は7ページの下のほうでございます。こういう厚生労働科学研究の成果というものは、一つには国民生活の安全、健康の確保に資する。すなわち、健康で文化的な国民生活の要素という面があるのみならず、もう一つの面として、労働力の安定的な確保や次世代の健全な育成など、社会の維持発展の基礎となる研究であるということでございます。

 さらに、付言しまして、国際的なことに触れてございますが、研究結果が根拠となって作成された我が国の対処方針等が国内だけではなく、WHOやその他の国際会議等の場において活用されるなど、その存在感を発揮する基盤となっておるということで、今後我が国が一層の国際貢献を果たすためにも、その研究を十分に推進して、国際的な認知を高めるためのグローバルなネットワーク等の環境整備を行う必要があるということに触れてございます。

 8ページに参りまして、3番目でございます。今後、厚生労働科学研究とAMED研究の二本柱で、昨年の当審議会での御指摘を踏まえて、車の両輪として進めていくということになりますけれども、そのときに戦略的に取り組んでいくために留意すべき事項について、(1)から9ページの(6)までまとめておるところでございます。

 まず、(1)でございます。持続的に実施しなければならない長生きの研究と、行政課題に応じて1〜3年程度で結論を得ていくというタイプの研究、2種類あるということで、中長期的な方向、今後取り組むべき具体的な研究課題の意義、重要性について明らかにして取り組んでいく必要があるということが総論の1番目でございます。

 (2)でございます。この研究が科学的見地に基づいて行われるということを担保するためのものであるということで、AMED研究の対象となる技術的イノベーションを目指した研究とは性格がこの点で異なっているということでございます。

 逆に、そういう意味で、研究成果がわかりにくい面もあるということで、調査研究内容を明確にして、期待される成果目標をできる限り具体化するということが大切であるということに触れております。

 (3)でございます。医療分野の先ほどの表でございますが、要素のアあるいは要素のイ、引き続き厚生労働省が所管する研究費補助金によって実施するというもので、これらにつきましては、要素のウ「各種政策に関係する技術開発に関する研究」、AMEDで所管するもの以外の公衆衛生学的な研究に要素のア、イのほうは当たるということで、この中には健康被害救済に関する研究も含まれているところでございます。

 こうした医療分野のうち、技術開発以外の要素で言うと、ア、イといった研究についても厚生労働省の政策にとって必須の研究であるということから、責任を持って推進をする必要があるということに触れております。

 (4)でございますが、車の両輪としてAMED研究、厚生労働科学研究を進めておく必要があるということでございまして、例えばがん研究の例を挙げてございますが、革新的な治療薬、小児がん、希少がん等の未承認薬・適応外薬を含む治療薬の実用化に向けた研究等をAMED研究で実施する一方、こうした研究の成果を国民に還元するためのがんに関する情報提供の方策に関する研究、あるいはがん検診、あるいはがん医療体制のあり方に関するものについては、厚生労働科学研究において実施する。こういう関係にあって、車の両輪としての取り組みがそれぞれの個別疾病対策においても重要であって、積極的に進める必要があるということでございます。

 (5)は、データの関係でございまして、医療分野では近年、ビッグデータの活用も強く求められておるところでございますけれども、次世代ICT基盤協議会が政府の中で設置されて進めてられているところでございますが、具体的には、初期基盤として既存の医療等データベース事業間のデータ交換の標準化を進めるということ。あるいはアウトカムデータを含むデジタル化データを一定の標準形式で大規模収集して、それを新たに臨床研究等に利活用する新たな事業を組織して、初期基盤を拡充するアプローチを今、進めているというところでございます。

 こういった状況を踏まえて、国、地方公共団体、保険者、学会、医療機関等でいろいろ構築されておりますデータベースの拡張・連結を順次進めるといったような技術的課題を解決して、公衆衛生学的な目的を含む、信頼度が高く、行政に必要なデータの確保、分析、活用を促進していく。データの活用についての研究ということが今後求められていくということについて、5番目で触れています。

 最後、6番目でございます。研究を推進するに当たっては、国の施設等機関、国立研究開発法人、地方自治体が設置しております地方衛生研究所あるいは保健所等の役割も重要であって、これらのネットワークを強化する必要がある。

 特に、独法でございました6つのナショナルセンター及び医薬基盤・健康・栄養研究所が今年度から新たに国立研究開発法人になったということも踏まえまして、中長期的な視野に立って科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展等の公益に資するための研究開発の最大限の成果を確保することが求められているということで、国とこれら国立研究開発法人が一層密な連携を図りながら、研究を推進するということが必要であるということに触れてございます。

 以上、比較的短時間の検討でございましたけれども、密度の濃い検討を踏まえまして、委員会としての報告をまとめた次第でございます。

 御報告を終わります。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 それでは、ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。倉根委員、どうぞ。

○倉根委員

 ただいまの御発表は、いわゆる厚生労働行政の推進に資する研究、追加資料の右側について主に述べたものかと思うのですけれども、全体の予算が当初予算72億ということで、今後厚労省として厚生労働行政の推進に資する研究がさらに必要であった場合には、いわゆるAMEDのあるプロダクト・オリエンテッドな研究と厚生労働行政の推進に資する研究の比率といいますか、今、6対1ぐらいかと思うのですが、この比率が将来的に、あるいは近未来的にその状況状況に応じて変わってくるということもあり得るのでしょうか。あるいはこの額の比率というのは、かなり固定されたものになってしまうということなのでしょうか。

○椎葉厚生科学課長

 厚生科学課長でございます。

 厚生労働科学研究費の事業の予算額の問題だと思いますが、私どもとしては、AMEDの研究事業につきましては、引き続き要求をさせていただきたいと思いますが、これまで以上に厚生労働行政の推進に資する研究、いわゆる厚生労働省直轄でやる研究は何とか増額を目指したいという意気込みがございます。役人だけの検討だと、財務省に言っても、それはあなたたちの勝手な検討でしょと言われてしまうのですが、こういう委員会をつくって、各学会のヒアリングなどをしてまとめたものでございますので、これを今回の当初予算でぶつけさせていただきまして、この比率が少しでも縮まるように、そして厚生労働行政の推進に資する研究開発以外の、特に健康安全・危機管理とか、食品衛生、化学物質対策とか、労働安全衛生といった本当に国民に密着した、なかなか目立たない研究でございますけれども、こういった研究も大事なのだというのをいろんなところにPRして、何とか増額に向けて動きたいということで、これを何年度に何対何にするという目標は立てられないのですが、頑張らせていただきたいということでございます。

 以上でございます。

○福井部会長

 松谷先生、どうぞ。

○松谷院長

 委員長から補足というか、委員会の委員、いろいろな御意見の方がいらっしゃいましたけれども、委員会の中での議論は、まさにAMEDでの研究、厚生労働科学研究というのが車の両輪であって、その両方を進める必要がある。ついつい新しいことが始まると、その一方のほうが目立つということで、その危機意識を持ってこの委員会が発足されたということもあるのではないかと思いますが、先ほど御説明しましたように、AMEDの研究を実際に世の中に適用するに当たっては、それを適用するための研究というのが必要でありますし、あるいは厚生労働科学研究の本来の医療以外の部分、あるいは医療についても公衆衛生学的な研究、その他、独自で必要な部分もある。それから、両方が互いに刺激し合って社会に貢献するという意味で必要だと。そういう意味での御報告をしたということでございます。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 例えばがん検診ですけれども、50歳以上の男性でCTの検査が肺がんの検出に本当に科学的に有用かどうかというのは、AMEDですか。

○松谷院長

 はい。

○福井部会長

 それで有効だということが示された50歳以上の男性にどうやったら受けてもらえるかというのは、厚生労働省の研究ということになるのでしょうか。

○椎葉厚生科学課長

 今、がん検診の研究は厚生労働省の研究で実施をしているところでございます。

○福井部会長

 つまり、有効性の検証とか、そういうことも含めてということでしょうか。つまり、科学的に行う価値のある検診項目かどうかというところも厚生労働省のほうになっているのでしょうか。

○椎葉厚生科学課長

 現状では、検診のさまざまなものについては、厚生労働省の直轄の研究でやっていまして、そして評価も直轄の研究で、それを検討する場も厚労省直轄でやられております。

○福井部会長

 石原委員、どうぞ。

○石原委員

 福井先生がそういう具体的な質問をされたので、私も1つお伺いしたいのですが、例えば人口動態の変化に及ぼす生殖医療などの不妊治療の果たす役割というような研究を想定した場合に、これはどういう枠組みでやられるというふうに考えればよろしいのでしょうか。

○吉田研究企画官

 今のような趣旨ですと、多分行政施策のエビデンスを得るための研究という位置づけになると思いますので、厚労省側で行う研究という整理になるかと思います。

○福井部会長

 ほかにはいかがでしょう。磯部委員、どうぞ。

○磯部委員

難病対策関連の研究費の枠組みについてお伺いします。従来は、難病の例えば血管炎なり心筋症なり神経難病なりなどは一つのまとまった厚生科学研究費ということで、難病研究班として対応していたのですけれども、額が減ったことはともかくとして、今回厚生労働科学研究のほうではガイドラインなり行政の施策に特化して、いわゆる基礎研究はできないと。一方、基礎研究なり開発研究なりについてはAMEDがやってくださいということで二本立てになったと私どもは理解しております。ところが、例えば患者さんの検体なり臨床データを研究して、それをガイドラインなり行政的な施策に関係するような成果を出すという研究はある意味で不可分一体の部分がございます。今回この2つ、AMEDと厚生科学研究に分かれたわけですが、片方が採択されて、片方が採択されないという事態が実際に起きておりまして、研究がやりにくいということを研究者が言っています。そのあたり、厚生労働省としてはどういうふうにお考えになっているのでしょう。

○椎葉厚生科学課長

 資料3−2の72ページのほうをごらんいただければと思います。上のほうに5番、難病の研究の位置づけということが書いておりまして、難病について、いろんな事柄がございますが、ダイダイ色がAMEDで行う研究、ブルーが厚生労働省で行う研究というふうに分けております。

 簡単に言えば、そういう難病の実用化の研究はAMEDで、政策的なもの、ガイドラインとか診断基準はそういうことになっておりますが、実はAMEDと厚生労働省健康局の疾病対策課は、両者でいろんな情報交換などを行っておりまして、なるべくそごがないように、そして、どちらか一方に偏らないように、そういう協議の場合を設けておりまして、まだできたばかりでございますけれども、そういった連携を密にやっていきたいと考えております。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 ほかにはいかがでしょうか。

 なかなかクリアカットにいかないところもあるのではないかとは思いますが、発足したばかりですので、いろいろ検討していただきながらということではないかと思います。よろしいでしょうか。

 大変ボリュームのある報告書で、本当はこれを十分読み込んだ上でディスカッションが必要だと思いますが、いただいた提言は、この方針でやっていただくということで、一応この部会としては御了承いただいたということで、進めさせていただきたいと思います。

 それでは、議事4「平成27年度 戦略研究『健康医療研究分野における大規模データの分析及び基盤整備に関する研究』二次選考(最終選考)の評価結果について」、事務局より説明をお願いいたします。

○吉田研究企画官

 それでは、事務局から説明いたします。資料4をごらんください。

 まず、戦略研究ということでございますけれども、これは我が国の厚生労働政策における国民的な課題を解決するために実施する大規模な研究でございまして、一般公募型の研究と違う点は、厚労省側で決めた研究目標と研究計画の骨子に基づいて、十分な時間をかけて研究者の方に研究計画書を作成していただくということ。また、比較的大型で研究代表者が大規模な研究組織を組むということ。そして、専門の検討会によるモニタリングが徹底して行われるということが特徴でございます。

 本研究課題につきましては、昨年の7月に開催されました当部会において公募要領の承認をいただきまして、その後、応募があった31課題について、専門委員会による一次選考で6名まで絞りました。その後、二次選考において提出していただきましたプロトコルの審査を実施するというプロセスを経まして、今般別添の4課題が選定されております。

 研究期間は2年間で、選定された4課題については、年度末に中間評価を行う予定でございます。

 1枚めくっていただきまして、裏面でございますけれども、4課題の概要を記してございます。

 まず、1番目が康永秀生先生の研究でございまして、これは、いわゆるDPCのデータや全米入院患者標本データなどを使いまして大規模データ分析を行って、運動器疾患や呼吸器疾患、がん、脳卒中等について、個々の医療技術の効果と費用の分析等について行うものでございます。

 2番目の中山健夫先生の研究は、NDBのデータと、御自身が所属されます大学病院のデータベースや民間のベースを使いまして大規模データ分析を行って、いろんな不適切処方であるとか、がん治療であるとか、慢性腎疾患であるとか、そういったことについて、医療経済分析等を実施するものでございます。

 3番目の田宮菜奈子先生の研究は、介護保険レセプトデータや国民生活基礎調査等を使いまして大規模データ分析を行って、介護保険サービスについての地域特性を加味した分析を行って、地域包括ケアのためのサービス提供を多角的に検証するというものでございます。

 4番目の満武先生の研究は、NDBのデータや保険者データ等を使いまして大規模データの分析を行って、診療実態の地域差の比較分析をするとともに、在宅の医療介護の給付実態等について、地域ごとの特性分析を行うということを予定しております。

 簡単ですが、以上です。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等、いかがでしょうか。

 これは2年間だけ1億円ずつお金が出るというタイプの政策研究。

○吉田研究企画官

 一応今年度の予算は1億を確保してございまして、来年度もその予算は確保したいと思っております。

○福井部会長

 いかがでしょうか。

 戦略研究で7名の委員の先生方がこの4件を選んだということで、この部会としても御了承いただくということでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○福井部会長

 それでは、そのようにさせていただきたいと思います。

 それでは、最後の議事です。「国立障害者リハビリテーションセンター研究所『平成26年度機関評価(対象年度:平成2325年度)評価書の提出』について」、御報告いただきたいと思います。

 本件につきましては、国立障害者リハビリテーションセンター研究所長の小野先生から説明をお願いいたします。

○小野所長

 国立障害者リハビリテーションセンター研究所長の小野でございます。よろしくお願いいたします。

 では、早速御説明させていただきます。資料5−1、3ページ目をお開きください。

 当センターは、我が国の障害者の自立及び社会参加を支援するため、自立支援局、病院、研究所、学院の4つの部門があります。

 研究所の任務は、他の部門と連携を図りながら、障害者リハビリテーションに関する研究及び調査を行うことです。今回は平成23年度から平成25年度の3年間を対象として研究所の機関評価をしていただきました。

 評価委員はここに示す9名で、障害当事者の方も含まれております。委員長は、横浜市総合リハビリテーションセンター顧問の伊藤先生で、リハビリテーション医学が御専門です。

 4ページから7ページに研究所全体の評価、その後、各研究部の評価があります。

指摘事項は黒ポツで示しております。

 それに対応する対処方針は、17ページから一覧表にしてあります。非常に多くの御指摘をいただき、それらを今後の運営に生かしていきたいと考えています。

 参考資料として資料5−2、もう一つのホチキスどめのものです。5−2に加藤前研究所長、現顧問が評価委員会で使った資料と各研究部のスライドを1枚ずつ御用意しました。この資料に沿って説明してから評価結果を説明いたします。

 資料5−2の2ページ目にありますように、7つの研究部からなります。脳、感覚、運動器のさまざまな障害に対し、研究部は医学系が3つ、工学系が3つ、社会科学系が1つです。

 研究員は、常勤研究員が37名、流動研究員19名で、男性41名、女性15名です。

 組織の変遷では、新規の研究員が13名です。

 研究資源は約5億円で、堅調に確保しております。

 1枚めくっていただきまして、5ページ目から各研究部のトピックス的なところを簡単に御紹介します。脳機能系障害研究部では、マウスにも身体イメージの錯覚が生じることを世界で初めて発見し、発達障害の研究に利用しています。

 ブレイン−マシン・インターフェイスによる福祉機器制御では、在宅や施設におられる重度のALS患者へ半年以上にわたって臨床試験を行っており、知見を収集しております。臨床試験を長期に行っているのは、私の知る限り当グループのみです。

 1枚おめくりいただいて、運動機能系障害研究部では、脊髄損傷者を対象とし、懸垂型歩行訓練機を用いた訓練を行った結果、痙縮の軽減や脊髄内の神経活動パターンの変化があることがわかりました。現在は動物モデルも作製でき、痙縮への薬理的介入と歩行訓練を組み合わせた研究が進んでいます。

 また、神経の損傷程度を反映するバイオマーカーの有力な候補を特定し、臨床研究が進んでいます。

 次の感覚機能系障害研究部では、網膜色素変性症の患者の皮膚線維芽細胞を変性視細胞様細胞へ分化誘導することに成功し、新規診断法の開発に取り組んでおります。

 また、吃音の病態生理解明に取り組んでおり、脳機能計測で従来とは異なる部位、作動記憶に関連する部位の異常を見出しております。

 治療としても、吃音に対する認知行動療法による治療を開発中です。

 次の福祉機器開発部は、補装具用の部品の工学的な評価を国として行っております。

 また、判定の基準となるJIS規格についても見直しの提案を行っています。

 さらに、認知症者支援を対象として、スケジュール管理や服薬の支援のための情報支援システムを開発したほか、当事者参加型ワークショップを通じてニーズを拾い、それをもとに消臭処理剤の製品開発につなげました。

 障害工学研究部は、材料・センサー開発から支援機器開発まで行っています。開発した長寿命型の脳波測定用導電性ゲル電極は、市販化を見据えて企業と調整中です。

 また、認知障害者のために開発した携帯電話用及びスマートフォン用の支援アプリケーションは、現在のところ500件弱ダウンロードされ、使用に至っております。

 1枚めくりまして、障害福祉研究部は、福祉行政の施策に沿った調査や防災対策の研究をしています。義肢装具、座位保持装置の価格調査を実施し、これは我が国の補装具価格検討の参考資料になっています。

 印刷物の情報利用が困難な人のための教科書作成や、知的障害者や自閉症の人たちの防災教材を作成し、障害者の防災対策の観点から、まちづくりについて行政に参加しております。

 義肢装具技術研究部は、切断肢の形状やかたさに関する客観的データの取得により、義肢装具士の経験の数値化を試みております。この成果が認められ、平成25年、国際義肢装具協会世界大会でベストポスター賞を受賞しています。また、義肢装具のデータベースの全国的なネットワーク化に着手しております。

 これら各研究部門間の連携のみでなく、当センターの特徴を生かして臨床部門とも連携しつつ、研究を進めております。

11ページ目になります。「26」と書いてあります。外部との連携や人材育成はほぼ順調です。

 もう一枚めくっていただくと、13ページに「倫理規定及び倫理審査会等の整備状況」とありますが、これらの各種規定の改定も進みました。

 これらについて、機関全体の評価をしていただきました。

 お手数ですが、もう一回資料5−1のほうに戻らせていただきまして、資料5−1の4ページになります。研究、開発、試験、調査及び人材育成等の状況と成果については、国の政策的課題から最先端技術の開発まで幅広い分野の研究を手がけており、障害研究のナショナルセンターとしての役割を果たしている。若手の流動研究員の参加も活発であり、アカデミアポストへの転出など、人材育成は着実に進んでいる。女性研究者の割合も高いと評価をいただきました。

 また、研究開発分野・課題の選定については、国立研究所のミッションに合致する研究が実施されていると評価をいただきました。

 5ページに参ります。

 研究資金等の研究開発資源の配分では、外部研究資金の獲得状況は良好であると評価いただきました。

 組織、施設設備、情報基盤などについては、適宜体制等の見直しが行われ、体制強化が図られていると評価していただきました。

 6ページに参ります。共同研究・民間資金の導入、産官学の連携及び国際協力等、外部との交流について、多数の機関との連携や、活発な活動が行われていると評価していただきました。

 研究者の養成、確保、流動性の促進については良好であると評価いただきました。

 専門分野を生かした社会貢献については、補装具給付品目事前調査など、取り組みが行われており、研究成果が実用化されているものもあり、シンポジウムなど社会への発信も積極的に行っていると評価いただきました。

 倫理規定及び倫理審査委員会の整備状況については、適切に整備されていると評価いただきました。

 委員の先生方から研究所をよりよくするために非常にたくさんの御指摘を受けました。それらの対処方針は、17ページから26ページにお示ししております。

 この御指摘に関して、18ページの表の真ん中あたり「国際協力に関しては、取組みの一層の拡大を図りたい」と書いている点について、その状況を説明させていただきます。

WHOへの協力、国連への障害統計に関する協力、ISO、国際標準の改訂作業への参加、海外の大学との研究協力などの取り組みを行っております。

 例えばWHOへの協力としては4件あります。具体的には福祉機器の世界ネットワーク構築の議論への参加や、アジア太平洋地域に関する義肢の研究の文献調査レポートを提出、また、義足に関するリハビリテーションマニュアルの作成中であるほか、国際統計分類(WHO-FIC)協力センターへの参加・協力を始めております。

 ちょっと早口で済みませんが、以上です。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 総長の中村先生から何かございませんでしょうか。

○中村委員

 ただいま所長から説明させていただいた通りですが、行っている研究は、政策に直結する研究、サイエンスに基づいた研究、そしてとサイエンスの出口に近い研究で、大きく分けると3つあるわけです。先ほど政策にかかわる研究もよくやられているという評価の説明がありました。認知症などについては、研究成果の出口に近いところにあたり、ロボットを実際につくり、効果を実証したということです。また、網膜色素変性症については、患者さんの皮膚線維芽細胞から変性した人の細胞をつくって、診断に結びつけていくというような研究で基礎的な研究にあたり、このように大きく分けると3つあります。

 最近、このような研究分野があることをもう少し強く意識する必要があると思っておりまして、それぞれがPDCAがきっちり回るような仕組みを27年度からの5カ年計画の中に取り入れているという状況でございます。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。倉根委員、どうぞ。

○倉根委員

 確認で伺いたいのですけれども、スライドの6、資金の状況というところを拝見いたしますと、一般会計の予算が年度ごとに少しずつ減ってきたものを外部資金で補おうといいますか、ふやしてきた。それで全体のお金をここ5年間、ほぼ同額にしているというふうに拝見いたしますが、一方、一般会計予算については、スライド19ですが、研究計画に従って備品費を配分というふうに書いてあるのですが、この一般会計の中にはいわゆる事業として行っているものも含まれているわけでしょうか。これを見ますと、備品費を配分ということなので、一般会計から研究に行くものが下支えをする備品になっているわけではなくて、一般会計の中には、いわゆる個人が受ける研究費ではない、センターとしてやるべき事業というのも含まれているという理解でよろしいのですか。

○小野所長

 御質問は、備品費以外にも使っているかということですか。

○倉根委員

 そういうことです。一般会計予算というのは、備品費に使っておられるところもあるのでしょうけれども、それとともに、我々の研究所で言うと事業費というのがあるのですが、個人として研究費を申請して受けるのではなくて、こういう研究が我々の研究所なら研究所のミッションとして必要であるということを言って、いわゆる事業費としていただいているのですが、そういう分けになっているのですか。

○小野所長

 各部で「特別研究」という名前で申請して、それをさらに外部委員の先生に評価していただいたものを実施していまして、それに主に振り分けているのが、多い額としては備品費になっています。

○倉根委員

 そういうことなのですね。

○福井部会長

 宮田委員、どうぞ。

○宮田委員

 すごくよくやっているということはわかりましたけれども、今、厚労省の身体障害とか障害者の統計の数字をチェックさせていただきますと、やはり相当ふえているのですね。これは老齢化に伴うことで、必然だと思うのですが、そうすると、まず経常研究費を減らすということはインモラルだと思いますけれども、結局、この5年の研究費の額を活動だと思うと、ずっと定常ですね。ですから、そういう意味では、研究をもっと拡大するという努力をしないと、国民のニーズが今、発生しつつあるのに、それに対して研究の先手、先手を打っていないという状況があると思うのです。

 この評価書の中で統計的な人たちがいないではないかという指摘がされていて、それはかなり鋭い話でありまして、やはりこの研究は先手を打って拡充していかなければいけないのだと。要するに、評価はよかった、ほっとしたというのでは国民に対する責務を果たせないと思うので、これはせっかくここまでいい評価をいただいているので、研究所の業容拡大につながるような御提案ももっとなさるべきだというふうに考えています。

 ですから、そういう意味では、まず、今の国民の障害者の発生の実態をもうちょっと疫学的に調査するという部門の強化も必要でありますし、それに加えて、政策提言になるような、研究全体を関連させているということもわかりましたけれども、基礎研究とか技術的な製品開発の研究だけではなくて、国の政策にまで提言するような機能というのを持つべきではないかなと思っています。

 よくはやっているのだけれども、今後のニーズの増大のことを考えると、なお一層の努力が必要だと考えます。

○福井部会長

 どうぞ。

○小野所長

 ありがとうございます。

 障害福祉部というところが、どちらかというと政策提言につながるようなことをやっていまして、機器を扱っているところは機器の調査をやっています。障害福祉部のところでいろんなデータ、膨大なものを集めていまして、ただ、おっしゃるように、もっとやれるパワーがあればいいなと思っています。

○宮田委員

 ぜひそれを働きかけて、獲得するエネルギーを持っていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○福井部会長

 門田先生、どうぞ。

○門田委員

 今の宮田委員の御発言にも関係するかと思うのですけれども、今、私が働いている領域とまるで違うので知らなかったのですが、すごくやっておられるという感じを強く受けました。しかし、我々は全然知らない。申しわけないのですけれども、余りよく知らない。

 そこで、国民の理解を得られるということがこれから先、基本になっていくし、国民もそういうものに物すごく問題意識を持っているのですが、広報などはどういうふうにされているのですか。

○福井部会長

 どうぞ。

○小野所長

 個別で通常の学会に発表するようなこと以外には、展示会に出すということとシンポジウムを開いてやるということ、あと、説明はしておりませんけれども、国リハコレクションというのをやっていまして、それは洋服に配慮があると生活のQOLが上がるのですね。体に合った洋服、車椅子の方のとか。でも、そういう課題があること自身を多くの方はまだまだ知らないので、形としては、つくった洋服をファッションショーの形式と、あと、展示会でいろんなものをたくさん並べて見せる。そういうふうになるべくたくさんの人に知っていただこうというのを始めてはいるのですが、まだまだ不足なのです。

 あとはホームページ。ホームページは、昨年度からホームページを変えようということで、総長の肝いりで始めまして、トップページはことしの3月に変えました。ことし以降はその先をやることになっています。とにかくホームページが余り十分でないので、そこを充実したいと思っております。

○門田委員

 よろしくお願いいたします。

○小野所長

 ありがとうございます。

○福井部会長

 中村先生、どうぞ。

○中村委員

 どうもありがとうございました。貴重な御質問、御意見をいただきまして、大変ありがとうございます。

 センターは、平成27年度から第2期の中期目標を立てて事業を実施しております。その中でセンターの職員間でディスカッションをしまして、広報活動、つまり我々のやっている事業をより広く世の中に知っていただくということが、障害のある方にプラスになることで、これをまず大きな方針に掲げるということにいたしております。

 それを実現するためのツールとしてPDCAを回すこととしております。今、各部門が約300の詳細項目を挙げ、それぞれについてPDCAを回すという計画を昨年度中につくり、この4月からそれをワークさせております。

 その第1回目の進捗管理として、この7月1日までの業務の活動を取りまとめて、今、各項目について、どういう状況であるかのチェックをいたしております。その中でも広報をどう扱うかということが大変大きな課題になっております。ただ、初めてPDCAを回すということでございますので、目標の数値化というところが少しおくれておりますけれども、広報というものを特に重視して、運営委員会、外部の先生方からセンター全体としての御承認を得て、この4月からスタートしているところでございます。

 どうも御指摘、まことにありがとうございます。

○福井部会長

 ありがとうございます。

 ほかにはいかがでしょうか。

 私から1点。資料5−2の一番最後のスライドの○、×、△の意味を説明していただければと思います。

○小野所長

 ○については十分できていて、△については少し足りないというところで、×は、「研究不正対策」と書いてありますけれども、本省の指針に基づき注意喚起等はやっていたのですが、当センターとしての規定まではつくっていなかったのです。規定は今年度つくる予定で、今、進めている最中です。

 よろしいですか。

○福井部会長

 はい。

 ほかにはいかがでしょうか。

 それでは、この御報告につきましても、この部会としては御了承いただいたということにさせていただきたいと思います。プレゼンテーション、どうもありがとうございました。

 これで本日の全ての議事が終了いたしましたが、そのほか、事務局から何かございますでしょうか。

○吉田研究企画官

 事務局から次回の日程についてお知らせします。今のところ、8月19日水曜日、15時からを予定しておりますが、正式に決まり次第、委員の先生方には改めて日程、開催場所について御連絡を申し上げます。

 以上でございます。

○福井部会長

 それでは、本日はこれで閉会といたします。

 ありがとうございました。


(了)

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