ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会) > 中央社会保険医療協議会 総会 第301回議事録(2015年7月22日)




2015年7月22日 中央社会保険医療協議会 総会 第301回議事録

○日時

平成27年7月22日(水)10:57〜12:33


○場所

全国都市会館(2階 大ホール)


○出席者

田辺国昭会長 印南一路委員 松原由美委員 野口晴子委員 荒井耕委員 西村万里子委員
吉森俊和委員 白川修二委員 花井圭子委員 石山惠司委員 田中伸一委員 榊原純夫委員
鈴木邦彦委員 中川俊男委員 松本純一委員 万代恭嗣委員 長瀬輝諠委員 遠藤秀樹委員
安部好弘委員
丹沢秀樹専門委員 宮島喜文専門委員
<参考人>
保険医療材料専門組織 渡辺委員長
<事務局>
唐澤保険局長 武田審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 佐々木医療課企画官
込山保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○医療機器の保険適用について
○歯科用貴金属価格の随時改定について
○歯科医療(その1)について
○調剤報酬(その1)について

○議事

○田辺会長

 ただいまより、第301回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず、委員の出席状況について御報告申し上げます。本日は、花井十伍委員、岩田専門委員、福井専門委員が御欠席でございます。

 それでは、議事のほうに入らせていただきます。

 初めに「医療機器の保険適用について」を議題といたします。

 本日は、保険医療材料専門組織の渡辺委員長にお越しいただいております。渡辺委員長より御説明のほうをよろしくお願いいたします。

○渡辺委員長

 それでは、説明いたします。

 中医協総−1の資料をごらんください。1ページ目にありますのが、製品の一覧表です。

 今回の医療機器の保険適用は、C2が1品目、9製品です。

 3ページ、今回の品目はEXCOR Pediatric 小児用体外設置式補助人工心臓システムです。

 7ページ目の製品概要をごらんください。

 本品は、従来の投薬治療、外科手術及び補助循環では症状の改善が見込めない小児の重症心不全患者であって、本品による治療が当該患者にとって最善であると判断された場合の患者に対して、心移植に達するまでまたは心機能が回復するまでの循環改善を目的に使用されます。

 本品は、米国の臨床試験や、国内医師主導治験において良好な成績を示しております。

Ikus 補助人工心臓駆動装置につきましては、特定保険医療材料としては算定せず、新規技術料として評価することが適当と判断いたしました。このため、外国平均価格との比はありません。

 それ以外の本品と同様の機能を持つ製品がなかったことから、その他に関しては原価計算方式とし、価格を算定いたしました。

 算定値が外国平均価格の1.5倍を超える製品に関しまして、価格調整の対象となり、外国平均価格の1.5倍をもって保険償還価格といたしました。

 この結果、血液ポンプについては517万円、心尖部脱血用カニューレについては764,000円、心房脱血用カニューレについては708,000円、動脈送血用カニューレについては712,000円、アクセサリーセットについては342,000円、ドライビングチューブについては8万2,000円、カニューレコネクティングセットについては152,000円、カニューレエクステンションセットについては152,000円といたしました。

 外国平均価格との比は、血液ポンプが1.36、心房脱血用カニューレが1.49、カニューレコネクティングセットが0.83、カニューレエクステンションセットが1.03で、その他の製品につきましては1.50となっております。

 なお、本品は、既存の補助循環法に比べて高い安全性・有効性が認められること、本品の導入により、対象疾患の治療法に大幅な改善が認められること及び小児への対象拡大を評価し、原価計算方式で営業利益率にプラス50%の調整を行いました。

 また、本品は、希少疾病用医療機器として指定されていることから、機能区分の特例として2回の改定を経るまでの間、当該機能区分に属する、ほかの収載品とは別に、基準材料価格改定及び再算定が行われることとなります。

 今回、御説明いたします内容は、以上です。よろしくお願いいたします。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 事務局のほうから、補足があればお願いいたします。

 では、企画官、お願いします。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 今回の品目に関しまして、参考2の医薬食品局の資料でございますけれども、薬事承認の審査期間も大幅に短縮するなど優先的な取り扱いをされているというところでございます。

 そうした状況を勘案しまして、総−1の8ページ目をごらんいただけますでしょうか。「小児用補助人工心臓の保険適用について」ですが、今回の機器の保険収載の時期についての御相談がございます。

 小児用補助人工心臓が6月18日に承認されておりまして、本品は参考2にあるとおり、特例的に迅速な薬事審査が行われたものでございます。

 承認審査における対応を踏まえ、本品目の保険適用に当たっては、通常の保険適用日によらず、中医協による承認の翌月より保険適用することとしてはどうか。としております。

 もし、本日、御承認いただけますれば、8月1日から保険適用をさせていただきたいと考えております。

 なお、今後同様の取り扱いが行われた製品等における対応につきましては、次期改定に向けまして、保険医療材料専門部会において議論を行うこととしてはどうかとさせていただいております。

 また、参考1といたしましては、今回の保険適用に当たりまして、関係学会から出ております、実施基準及び適正使用基準でございまして、実際の臨床現場では、この基準を勘案して利用されるという予定でございます。

 補足説明は、以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 では、白川委員、お願いいたします。

○白川委員

 状況はよく認識しておりますので、今回の御提案については、特に反対するつもりはありませんが、質問を2つほどさせていただきたいと思います。

 1つは、総−1の1ページ目で、駆動装置そのものは材料ではなくて技術力にて評価するとされておりまして、企業希望価格によれば4,000万円という金額がつけられておりますが、この新規の技術料がどれぐらいになるのかということがイメージがわきません。海外の例を見ますと、1,200万から1,400万円ぐらいという数字が出ておりますが、大体このような感じなのかということが質問の1点目でございます。

 2つ目は、これも病院側の意思にもよると思われますが、どれぐらいの台数の設置を想定しているのかということです。患者数も年25人程度ということで、かなり少ないと思いますが、多分、長期にわたって使用しなければいけないというケース、これはよく心臓移植等において、その間、御家族が近くで長い間住まなければいけないというケースもよくあると聞いております。台数をどんどん増やせという意味ではありませんが、想定としてどれぐらいを考えていらっしゃるのかを教えていただきたいというのが2点目でございます。

○田辺会長

 では、企画官、お願いします。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 まず、1点目の本体部分の技術料の関係でございますけれども、4ページ目の一番上に、次回改定までの準用技術料案をお示ししております。これは、既存の補助人工心臓を用いる場合の技術料として設定されておりまして、年度内に今回の小児の補助人工心臓を用いる場合は、この技術料を算定していただくことになります。

 なお、今回、C2と提案しておりますのは、この準用技術料のK603も参考にしながら、次期改定に向けて、今回の機器に見合った金額というものを設定するという予定であります。これが1つの参考にはなりますけれども、小児は特別にさまざまな配慮が必要というようなことも聞いておりますので、具体的な点数設定に当たっては、関係学会の意見等も聞きながら、また、中医協に御提案をさせていただきたいと思っているところでございます。

 もう一つ、現状の機器の状況でございますけれども、この機器は、故障等に備えて、バックアップが必要ということも聞いておりまして、治験を実施した時点ではございますけれども、3施設に9台設置されているという状況でございます。

 保険収載されていれば治験段階よりは、多少施設数はふえるかと思いますが、先ほど、御指摘がありましたように、心臓移植との関係、それから、先ほどお示しした学会の実施基準等を満たすところは、さほど、多くないという状況と聞いております。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 では、白川委員。

○白川委員

 最初の方の質問で、要は使用する日数によって、どんどん加算されるという考え方のようですが、外国を見ると駆動装置そのもので定額という意味だと思いますが、このような考え方をとらなかった理由について教えていただけますでしょうか。

○田辺会長

 では、医療課企画官、お願いします。

○佐々木医療課企画官

 この装置に関しましては、基本的に、本体そのものは、さまざまな患者さんに使うものであります。今の診療報酬の仕組みでは、単回使用のもの、ディスポーザブルのものにつきましては、その都度点数を設定してということになっております。検査機器などの複数回使用するものである場合、本体部分については技術料で評価をするということとしております。

 5ページの諸外国におけるリストプライスでは、企業の希望価格が記入されておりますけれども、各国で、実際にどのように償還されているかということについては、必ずしも本体価格をそのまま支払われるということではないと思われます。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

○白川委員

 了解いたしました。

○田辺会長

 ほかに御質問、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 この機器そのものは、私も薬食審にも出ておりましたし、緊急性、必要性も理解しておりますので、それは問題ないのですけれども、総−1の4ページを見ていただきますと、参考に企業希望価格というのがありまして、これは、原価計算方式で皆計算しているようですけれども、駆動装置のところで4,000万円という希望価格を出しています。外国の価格を見ますと、1,200万円台からあり、ドイツ製ですから、ドイツは自国製を優遇して高くしたのかもしれませんけれども、1,200万円台から1,100万円台ということで、一定の幅の中にあるのですが、4,000万円というのは、飛び跳ねて高いのです。原価計算方式で、どうしてこのように高い値段になったのか、どこが高いのか、教えていただきたいと思うのですけれども、質問でございます。

○田辺会長

 では、企画官、お願いします。

○佐々木医療課企画官

 4ページの参考にございますのは、企業の希望価格をそのまま載せております。

 構成要素は、原材料費、一般管理販売費等、営業利益などでありこれを積み上げて提出していただくことになっております。

○田辺会長

 では、鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員

 そうしますと、原価計算方式といっても、これはメーカーが勝手に出した数字だということですが、それでは原価計算方式というのは、メーカーが自由に価格を設定できるものなのでしょうか。償還価格と原価計算方式の価格はどのように違うのか、教えていただけますか。

○田辺会長

 では、企画官、お願いします。

○佐々木医療課企画官

 4ページ目は、企業の希望額を掲載したものであり、3ページ目にあります保険償還価格が、保険医療材料専門組織での議論を踏まえたものでございます。

 企業が提示してきたものをそのまま活用する場合もありますが、事務局で内容をみて、訂正する場合もありますし、専門組織の議論の中で、例えば、原材料費を見直すようにというような意見が出て見直す場合もございます。なお、営業利益率は、通常、産業別の平均的な額を参考に直す場合もあります。一定の手順を踏んで事務局で確認し、さらに保険医療材料専門組織で議論をいただいて、3ページの価格になっているということでございます。

 現在、原価計算方式の定量化の検討をしておりますので、今後部会で御議論いただく際に、原価計算方式の構成要素についても資料をお示ししたいと思っております。

○田辺会長

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 きょうのところは了解しますが、いくら原価計算方式と言っても、企業の言いなりにどんどん積み上げていけばいいということではないと思いますので、その辺については、もう少し議論してほしいと思います。

 以上です。

○田辺会長

 ほか、御質問等ございますでしょうか。

 では、委員長、どうぞ。

○渡辺委員長

 鈴木先生の御指摘、ごもっともです。原材料費の考え方が、企業によってまちまちであり、原材料費を海外平均価格よりも高く出してくることがあります。原価という概念が非常に問題となっておりまして、それは、保材専で十分議論をして行きたいと考えております。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ほかに、御質問等ございますでしょうか。

 よろしゅうございますか。

 それでは、ほかに御質問等もないようでございますので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺会長

 それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと存じます。

 渡辺委員長におかれましては、御説明のほう、どうもありがとうございました。

 では、次に「歯科用貴金属価格の随時改定について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、事務局のほうより御説明のほうをお願いいたします。

○田口歯科医療管理官

 歯科医療管理官でございます。

 私からは「歯科用貴金属価格の随時改定について」、中医協総−2の資料をもとに御説明をさせていただきます。

 1ページ目でございますが、歯科用貴金属の価格につきましては、その素材であります金やパラジウムなどの市場価格に大きな変動がございますことから、素材価格の変動幅が告示価格の±5%を超える場合には、診療報酬改定時以外の6カ月ごとに随時改定を行うこととしてございます。

 2ページをご覧ください。今回、2710月1日より、価格の改定を予定しておりますのは、網かけをしております3品目でございます。

 例えば、上から7番目の歯科非鋳造用金銀パラジウム合金、板状につきましては、現在、1グラム、1,346円を1,415円に改定する予定でございます。

 3ページ目につきましては、今回、改定の価格を算出いたしました歯科用貴金属の素材材料の変動の推移を示したものでございます。

 なお、前回、平成27年4月の随時改定の折に、2号側委員より、歯科医療費に占める特定保険医療材料料及び歯科用貴金属等の占める割合について資料を提出してほしい旨の御要望がございましたことから、参考資料といたしまして、つけさせていただいてございます。

 事務局からの説明は、以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 よろしゅうございますでしょうか。それでは、御質問等もないようでございますので、本件に関する質疑は、このあたりにしたいと存じます。

 では、次に、次期診療報酬改定に向けた議論といたしまして「歯科医療(その1)について」を議題といたします。

 事務局のほうより資料が提出されておりますので、事務局のほうから、御説明のほうをお願いいたします。

○田口歯科医療管理官

 歯科医療管理官でございます。

 歯科医療(その1)といたしまして、本日は、在宅歯科医療を除きます、歯科医療全般の総論的な内容につきまして、中医協総−3に基づきまして御説明をさせていただきます。

 初めに、歯科医療を取り巻く現状等についてでございますが、3枚目のグラフでございます。これは、国民医療費と歯科医療費の年次推移を示したものでございます。

 歯科医療費におきましては、平成24年度で約2.7兆円であり、国民医療費に占めます、歯科医療費の割合は、年々減少して、約7%になってございます。

 4枚目のスライドでございますが、これは、医科の傷病分類別医療費と、先ほど、お話をした歯科の医療費を比較したものでございます。

 次に、5枚目のスライドは、この1年間の医療機関の受診状況と、受診した傷病名を調査した東京都の調査結果を示したものでございます。

 左側にございますように、全体81%の方が、この1年間に医療機関を受診しておりまして、そのうち、最も多い傷病名が歯の病気であったということが示されてございます。

 6枚目のスライドは、3歳児と12歳児の1人平均の虫歯の本数の年次推移を示したものでございます。

 3歳児、12歳児ともに平成元年に比べまして、虫歯が非常に減少しているということを示したグラフでございます。

 7枚目のスライドは、年齢階級別の一人平均現在歯数の推移でございます。調査ごとに現在歯数は増加傾向にございまして、直近の平成23年の調査では、特に高齢者におけます増加が顕著という結果でございます。

 8枚目のスライドは、歯周病の罹患状況を示したものでございます。

 直近の23年の調査では、高齢者の罹患率が増加をしているという結果でございます。

 9枚目のスライドは、年齢階級別の一人平均DMF歯数の推移を示したものでございます。

DMF歯数といいますのは、未処置の虫歯と、虫歯によって喪失をした歯並びに虫歯を処置した歯の合計でございまして、いわゆるう蝕の経験歯数と言われるものでございます。

 年齢が増加するに従いまして、一人平均のう蝕経験歯数は増加をしてございます。

 一方で、それぞれの年齢階級で、調査年ごとに比較いたしますと、DMF歯数は減少傾向にございまして、特に赤枠で囲んでございます、30歳代未満での減少が顕著という結果でございます。

10枚目のスライドは、各年齢階級別のDMF歯数における未処置歯、喪失歯、処置歯の割合を示したものでございます。

45歳以上の年齢階級では、処置歯数の割合が増加傾向にありまして、喪失歯数の割合が、減少している結果でございます。

11枚目のスライドは、歯科診療所における患者の年齢構成別の推移を示したものでございます。

 患者の年齢構成別推移を見ますと、高齢者の割合が増加しておりまして、歯科の診療所の受診患者の約36%が65歳以上になってございます。

12枚目のスライドは、診療行為別におけるレセプト1件当たりの点数の構成割合を年齢階級別に示したものでございます。

 左が平成20年、右が平成26年度の調査でございますけれども、両者を比較いたしますと、差し歯あるいは入れ歯の製作であります歯冠修復及び欠損補綴、この割合が減少しておりまして、歯周病などの処置の割合が増加をしてございます。

 また、75歳以上の高齢者では、在宅医療の伸びが顕著であることが示されてございます。

 以上、御説明をしましたような高齢者における現在歯数の増加あるいは子供の虫歯の減少といった、歯科疾患の構造変化や高齢化に伴う受診患者像や診療内容の変化などを踏まえ診療報酬改定が実施されてきたところでございますけれども、13枚目のスライドにお示しをしましたように、健常者に対しましては、歯科の需要そのものが減少をし、歯の形態の回復に主眼を置きつつ、歯科固有の技術を評価してきたということ。

 また、高齢者に対しましては、需要そのものが増加をし、高齢者の中でも、自立度の低下をした方々に対する歯科治療の需要が増加するイメージを示したものが13枚目のスライドでございます。

14枚目のスライドは、歯科医療サービスの提供体制の変化と、今後の展望を示したものでございますが、これまでは、歯の形態回復を主体といたしました、医療機関完結型の歯科医療であったものが、今後は、歯の形態回復に加えまして、口腔機能の維持・回復、そういったものの視点を含めた地域完結型の歯科医療の提供体制の構築が必要であることを示したものでございます。

15枚目から18枚目につきましては、前回の改定での対応を示させていただいた内容でございます。

15枚目につきましては、先ほどのイメージ図に沿って実施した改定での対応を示したもので、その具体的な内容が16枚目のスライドに示したものでございます。

 また、17枚目、18枚目のスライドは、前回の改定にかかります答申書の附帯意見で、歯科に関するものについてはアンダーラインを引いて示してございます。

19枚目からのスライドでございますが、今後の歯科医療サービスの提供体制につきましては、先ほど、お話をさせていただきましたように、地域包括ケアにおけます、地域完結型の歯科医療提供体制の構築が予想されていることから、今後は、そういったものに対する対応といたしまして、周術期の口腔機能管理等の医科歯科連携の推進あるいは主治の歯科医師機能の強化、さらには全身的な疾患を有する患者等への対応というものが、非常に必要になってくるのだろうと考えてございます。

 まず、初めに、周術期における口腔機能等の医科歯科連携の推進でございますが、20枚目のスライドに、前回の診療報酬改定で、周術期における口腔機能管理の充実を図る観点から、医科歯科の連携についての評価を行った内容を示したものでございます。

 そのイメージを示したものが21枚目と22枚目のスライドでございます。

23枚目でございますが、周術期口腔機能管理料の算定状況を示したものでございます。

 平成24年に項目が新設されましたが、年々算定回数は増加しておりますが、その施設別の内訳を見ると、病院併設の歯科での算定がほとんどで、歯科単独病院あるいは歯科の診療所の算定が非常に少ないという状況になってございます。

 また、24枚目のスライドは、口腔機能管理を実施している医療機関数を都道府県別に示したものでございますが、地域差が認められる結果となってございます。

25枚目以降は、医科歯科連携等に関する検証調査で行った調査の結果でございますが、まず、25枚目のスライドは、調査対象の全体の約40%の病院の医科部門におきまして、院内あるいは院外の歯科医師との連携が図られているということ。さらには、病床が大きな病院ほど、医科と歯科の連携を進めている割合が高いという結果でございました。

26枚目のスライドは、病院の医科部門で歯科と連携をしない理由は何かとお尋ねをしたところ、連携を行う際の歯科医師の受け入れ体制が確保できていないというものが一番多かったという結果でございました。

27枚目のスライドでございますけれども、これは、前回の改定でチーム医療への取り組みを新たに評価した効果についてお聞きをしたところ、8割を超える医療機関で、この周術期口腔機能管理が、チーム医療における推進に効果があったという回答になってございます。

28枚目、29枚目は、日本口腔外科学会が行いました、周術期の口腔機能管理に関する連携状況を示した結果でございます。

 まず、28枚目は、口腔機能管理を実施している歯科が併設されている病院で、患者のかかりつけ歯科診療所と連携しているものが、約56%、一方で、連携をしていない44%の医療機関でも、8割を超える医療機関で今後連携をしたいと回答してございます。

 続きまして、29枚目のスライドでございますけれども、これは、先ほどの歯科が併設されている病院で、患者のかかりつけ歯科診療所と連携したい理由として、病院歯科では、非常にマンパワーが足りない、あるいは歯科全体の問題であり、歯科の診療所も行うべきという回答でございます。

 周術期口腔機能管理は、急性期における病院での口腔の管理ということでございますけれども、例えば、リハビリテーション病院におけます医科歯科連携の状況を調査した結果が、この30枚目のスライドでございます。こういった病院におきまして、退院時カンファレンスへ参加したことがない歯科医師あるいは歯科衛生士が約7割、また、約9割の病院で歯科医師への参加の呼びかけも行われていないということ。

 その一方で、歯科医療に関する必要性あるいは医科歯科連携の必要性については、90%以上のところで必要と回答をしていただいてございます。

31枚目は、介護保険施設での協力歯科医療機関における調査結果でございます。

 協力歯科医師に行ってもらいたい業務の内容につきましては、43%があると回答しておりまして、そのうちの4割を超えるところで、定期的なカンファレンスへの参加というものを希望しているという結果でございました。

 続きまして、32枚目からのスライドにつきましては、主治の歯科医師機能についての資料でございます。

 まず、33枚目でございますが、これは、東京都が実施いたしましたかかりつけ歯科医の有無についての調査結果を示したもので、20歳以上におきましては、約7割がかかりつけ歯科医を決めているという結果でございます。

 また、34枚目も同じ東京都の調査の結果でございますけれども、「歯や歯肉の健康を保つために行っていること」を聞いた結果、個人が家庭で実施している内容に加えまして、「歯科医院で定期的に健診を受けている」や「歯の掃除を受けている」といった、いわゆる歯科医院での専門的、定期的な管理あるいは指導を回答した割合が非常に多い結果でございました。

35枚目からのスライド、これは、日本歯科医師会が実施いたしました、歯科医療に関する一般生活者の意識調査のうち、かかりつけ歯科医に関する調査結果を示したものでございます。

35枚目は、かかりつけ歯科医の割合の結果でございますけれども、かかりつけの歯科医がいると答えた方は、2011年、2014年の調査で、両方とも全体の約66%程度、2014年の調査では、男性よりも女性で高い値を示してございます。

 また、男女とも高齢になるほど、かかりつけの歯科医がいるという形で答えた方の割合が高い結果でございました。

36枚目のスライドは、かかりつけ歯科医を選んだ理由でございますけれども、一番上にありますように、「通院に便利」などのアクセスの部分を答えた方が、約6割という高い結果でございました。

37枚目目のスライドにつきましては、歯科医師・歯科医院への期待、要望でございますが、治療技術あるいは治療費の負担あるいは治療が痛くないこと、を挙げている回答が多かったという結果になってございます。

38枚目のスライドは、かかりつけ歯科医の効果を示した研究結果を示したものでございますけれども、左のほうは、歯科の診療所へ定期的に通院している回数と、新しく発生した虫歯についての調査をした結果でございます。

 フォローアップの回数が多くなりますと、1回に比べまして有意に虫歯ができにくくなっている結果でございます。

 右側のほうは、かかりつけ歯科の有無と、現在歯数との関連を調査した結果でございますけれども、これも3年以上同じかかりつけ歯科医がいないものにつきましては、現在歯数20本未満のリスクが非常に高くなるという結果が示されてございます。

 1枚おめくりいただきまして、ここからは、全身的な疾患を有する方々への対応について、現行の診療報酬上の評価と現状を示したものでございます。

 まず、40枚目のスライドでございますけれども、これは、歯科診療で特別な対応が必要な患者、いわゆる障害をお持ちの方々に対する現行の診療報酬上の評価を示したものでございます。

 上段は、診療内容に関する評価、下段は連携に関する評価でございますけれども、上段にありますように、こういった方々に対して、歯科の診療を行った場合には、初・再診料におけます加算でありますとか、個々の技術料の加算、こういった評価を行ってございますし、下段にありますように、一般の歯科の診療所と、専門性を有する歯科医療機関との間での患者の紹介、逆紹介について現行の診療報酬上での評価を行っております。

41枚目のスライドは、特別な対応が必要な方々に対する算定状況を示したものでございますが、先ほどお話をした連携についての算定については、右のほう、丸で囲んでございますけれども、連携に関する算定というのは、まだまだ非常に少ない状況になってございます。

 下のほうで黒枠で囲んでございますけれども、専門性を有する歯科医療機関として届出を行っている医療機関というのは全体の歯科診療所の約1%程度にとどまっており、非常に少ない数になってございます。

42枚目のスライドは、全身的な疾患を有する方への対応として、現行の診療報酬上では、歯科治療総合医療管理料で評価をさせていただいてございます。

 これにつきましては、医科の医療機関からの情報提供に基づいて、歯科の医療機関で歯科の診療を行った場合について、評価を行ってございますが、これも下のほうに算定状況がございますけれども、まだまだ算定状況が大きく伸びていない状況でございます。

43枚目のスライドでございますけれども、これは、歯科の外来診療の特性を踏まえ、患者にとってより安全で安心できる歯科医療の総合的な環境整備の評価として、平成20年に基本診療料の加算として、歯科外来診療環境体制加算を示したものでございます。

 前回、それから、前々回の改定で初診料の加算に加えまして、再診料でも加算ができるような見直しを図ったところでございますけれども、届出をされた歯科医療機関数は、まだ全体の12%にとどまっているという状況になってございます。

44枚目のスライドは、今、お話をさせていただいた点を課題として、掲げさせていただいた上で、論点といたしまして、1つ目といたしましては、チーム医療の推進あるいは歯科医療の機能分化の観点から、周術期口腔機能管理におけます医療機関間の連携についてどう考えるかということ。

 それらか、地域包括ケアを推進していくために、主治の歯科医師の機能・役割についてどう考えるかということ。

 3点目といたしまして、患者にとって、より安全で安心できる歯科医療を提供するために、現行の評価についてどう考えるかを示させていただいてございます。

 続きまして、45枚目以降につきましては、口腔疾患あるいは口腔機能の低下への対応について御説明をさせていただきます。

 まず、46枚目のスライドでございますけれども、これは前回の改定で口腔機能に着目した評価について行った内容についてお示しをしたものでございます。

47枚目のスライドは、前回の改定でもお示しをしましたが、加齢による口腔機能の変化をイメージしたものでございます。

 上段にありますように、平成23年に施行されました歯科口腔保健の推進に関する法律の中でも、生涯を通じた口腔機能の維持・向上を図ることが明示されてございます。

 こういった背景を踏まえまして、前回の改定では、口腔機能に着目をした診療報酬上の評価を行ったところでございます。

48枚目のスライドは、口腔機能の障害について、小児期と成人期以降に分けて示したものでございます。

49枚目のスライド、咀嚼能力と、歯の本数との関連を示したデータでございます。

 左側のデータは、70歳以上の高齢者におきまして、かんで食べることができない者ほど、低栄養傾向の者の割合が高いということを示してございます。

 また、右側の図は、歯の本数が20本以上の者では、約85%の者が何でもかんで食べることができると回答していますが、歯の本数が20本未満になりますと、何でもかんで食べることができる者の割合は減少し、約半数になるというデータを示してございます。

50枚目のスライドは、高齢者の口腔乾燥と薬剤についての資料でございます。

 先ほどお話ししましたように、加齢とともに口腔機能の低下が指摘されてございますけれども、その1つといたしまして、唾液分泌量の低下が指摘されてございます。

 左のグラフは、要介護高齢者の唾液の分泌量を調査した結果でございます。約50%ほど低下が認められるという結果で、また、高齢者の中には、薬を服用するものの割合というのが非常に増加をしていることから、薬剤全体の約4分の1で口腔内の乾燥あるいは唾液の分泌量の減少という副作用があることが示されてございます。

 口腔機能の維持・向上の観点からも、医科と歯科の連携、あるいは薬剤師の方々との連携というのも必要だろうということを考えてございます。

51枚目と52枚目につきましては、従来実施されている、口腔機能の評価方法の例を示したものでございます。

51枚目につきましては、現在、先進医療で実施されています、咬合と咀嚼機能の評価方法でございます。

 かみ合わせ、いわゆる咬合機能につきましては、咀嚼時の顎の運動を記録、分析することで、また、咀嚼機能につきましては、グミゼリーを咀嚼した際のグルコースの量を計測することで評価をするものであります。例えば、入れ歯の治療を行った場合の、その前後で、この咀嚼機能を評価し、その入れ歯治療の実態を評価するものでございます。

 それから、52枚目のスライドは、要介護高齢者におけます舌圧と口腔機能の関係を示したものでございます。

 図にありますような装置を用いまして、舌圧を測定して、その舌圧と口腔機能の関係を検討するということで、むせのある者、あるいは食べこぼしのある者、流涎のある者、あるいは低栄養状態のリスクがある者、そういった方々の舌圧は、そうではない者に比べまして有意に低いという結果が出てございます。

 続きまして、53ページ目からのスライドでございますけれども、これにつきましては、う蝕、それから、歯周病の重症化予防の推進ということで、資料を用意させていただきました。

 まず、54枚目のスライドでございますけれども、歯を抜く原因を年齢階級別に示したものでございますけれども、若年者では虫歯、それから、高齢者では歯周病が歯を抜く原因としては非常に多い結果となってございます。

 1枚おめくりいただきまして、このような歯の喪失リスクの要因の1つを示したものが、55ページのスライドでございますけれども、歯周疾患を治療した後、いわゆるメインテナンスに移行した患者が、歯を失う要因につきましては、当然、歯周疾患によるものが多いわけでございますが、その中で、一番大きな要因は、不定期の来院、いわゆる定期的に通わないことで、非常に高いリスクが発生するという研究結果でございます。

 こういった歯周病に伴います、歯の喪失リスクの対応といたしまして、現在、診療報酬上対応しているものが、56枚目のスライドに示しているものでございます。

 一方で、57ページ目のスライドでございますけれども、先ほど、若年層で虫歯が、歯の喪失リスクになることは御説明をさせていただきましたが、高齢者におきましても、虫歯が歯の喪失のリスクになることを示したものでございます。

 高齢化が進みますと、歯茎がだんだん退縮をしまして、歯の根っこが出てまいります。そういった部分の歯の根っこの部分に発症するのが、根面う蝕というものでございますが、下段の左側のグラフにありますように、成人期におけます歯の根っこ、いわゆる根面う蝕の有病者は年齢が増加すると、非常に高くなってくるということ。

58枚目のスライドにございますように、そういった根面う蝕が高齢者の歯のリスクの要因になっているということを示したものが、この58枚目のスライドでございます。

59枚目でございますけれども、先ほどの5758枚目の状況、そういったものを踏まえて、前回の改定で、高齢者の方々へのう蝕に対する歯の喪失リスクの対応ということで、改定内容を示したものでございます。

60枚目のスライド、これは、初期の虫歯の考え方を示したものでございますけれども、これまでの虫歯の考え方は、いわゆる不可逆的に進行をするということ、いわゆる、一度虫歯になると、回復は困難という形になってございます。近年、こういった考えに加えまして、ごく初期の虫歯につきましては、可逆的な変化であり、適切な管理あるいは積極的な再石灰化療法を行うことで、健全な状況に回復するという可能性が示されており、重症化予防の観点から、こういった点についても対応が必要ではないかと考えてございます。

61枚目のスライド、今の課題を踏まえた上で、論点といたしましては、口腔機能の評価及び口腔機能の獲得あるいは成長発育、維持・向上、そういったものの観点に着目をした歯科治療について、どのような対応が考えられるかということ。あるいは、口腔疾患に対します重症化予防の観点から歯周病あるいはう蝕等に対する歯科の治療について、どのような対応が考えられるかということを論点として掲げさせていただいてございます。

 事務局からの説明は、以上でございます。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、何か御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 では、遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員

  現在、この資料説明を受けたのですけれども、この中で、幾つか意見、また、要望という形で述べさせてもらいたいと思いますけれども、4点ほどございます。

 まず、第1に、周術期の口腔機能管理、スライドの20からございますけれども、医科と歯科の地域連携が重要とされております。

 しかしながら、現状では、ここにも出ていますけれども、大半が病院歯科で算定しております。これも、ある程度、規模の大きな病院歯科で算定されていると考えております。

 病院歯科の場合は、一般的には歯科医師が1、2名程度の小規模なところが多いので、これは、スライドの29のあたりにも出てきますけれども、マンパワー不足でなかなか実行できないというようなことも言われております。

 この周術期の口腔機能管理の充実のためには、小規模な病院歯科や歯科のない病院への対応が必要となると思われます。これには、地域内の歯科診療所との連携、地域連携が必要となります。しかしながら歯科のない病院は、訪問が現在可能なのですけれども、病院内に歯科がある場合には、訪問診療というのは、現在、認められておりません。

 こういった病院に対して地域の歯科医師または歯科衛生士が連携をするには、制度上の工夫が少し必要かなということがございます。

 それと、周術期の管理は、主に急性期の病棟との連携なのですけれども、この後、慢性期または回復期の病棟、また、施設への移行があった場合には、歯科との関係が切れてしまうということが結構ございます。これらについても連携の工夫が必要ではないかと思われます。

 第2点として、周術期の口腔管理についてですが、依頼される患者さんの口腔内の状況というのは、さまざまな状況がございます。いずれの場合でも、バイオフィルムというか、感染源となる細菌叢を除去するということで効果があるわけですけれども、実際には、手術の日程上の問題で、1週間前くらいに依頼されるケースが結構多いと思うのです。

 そうすると、ふだんからかかりつけの歯科医院に通院されているような患者の場合は、ある程度コントロールされていますので、そういったことで対応も十分行くと思うのですけれども、結構、働き盛りの方の中で、心臓の手術をされるとか、がんになられた場合に、口腔内の状況が余りよくない場合もございます。また、ふだん通っていなければ、新たに検査または診断等を行って、管理を行う際のこともございますので、1週間という短い期間ですと、なかなかやりづらい面もございます。

 ですから、この周術期の口腔管理というものは、主治医機能、かかりつけ歯科医機能と絡ませた制度設計というか、そういった運用が効果的になるのではないかと考えております。

 そういった際には、ちょっと医療保険とは離れるのですけれども、特定健診・職域健診等の活用についても、かかりつけ歯科医機能も絡ませて、活用されていってはどうかと思っております。

 なお、本日の資料においても、スライドの35から38にかけて、かかりつけ歯科医に対する住民の意識調査が載っておりますけれども、現在、日歯の総研のほうでも新たにアンケート調査を実施しておりますので、それは、また機会があれば提出してみたいと思っております。

 3番目ですけれども、歯周病に関しまして、歯周病は当然感染症なのですけれども、慢性疾患であり、かつ生活習慣に関する疾患と言われておりまして、治癒または安定状態を維持して、歯を残していくということに関しましては、長期間の指導や、維持管理が必要となっております。

 これは、歯科における主治医機能、かかりつけ歯科医機能の重要な要素であると考えておりますが、スライド56あたりでは、歯周病安定期治療SPTが出ております。これは大変効果的な維持管理療法でございます。

 ただ、算定には制限もございます。現状では、こういった長期の維持管理については、このSPTのみではなくて、歯周基本治療の繰り返しとか、病状にあわせた維持管理が実際には実施されております。

 特に高齢化の進行する中では、ある程度歯周病が進行していても、歯周外科を選択しないというケースも多く見られておりまして、SPT等の適用拡大とともに、患者さんに合った維持管理のあり方、高齢になった方で、特に歯周外科の手術はしないけれども、長期に歯を維持するというような形の維持管理のあり方を検討することが必要ではないかと考えます。

 4点目ですけれども、これは、資料では、直接は述べられていないのですけれども、要介護者の増加の中で、歯科と認知症のかかわり方ということになろうかと思いますけれども、1つは、認知症が進行しますと、意思の疎通を含め、歯科治療はかなり困難になります。

 こういった点については、現在、学会のほうで診療のガイドライン策定の予定がされているようでございますので、これらを参考に評価する必要があるのではないかと思います。

 もう一つは、認知症に絡みますけれども、歯が多く残ってしっかりかめるということは、今回データにもありますけれども、認知症の方が少ないとか、転倒による骨折が少ないといったデータもございます。

 口腔機能を改善して、しっかり食べることが介護予防につながるのであれば、こういった点も主治医機能とか、かかりつけ歯科医機能として検討していくことが望ましいのではないかというふうに思っております。意見と要望をあわせてお願いします。

○田辺会長

 どうもありがとうございました。

 歯科医療管理官のほうから、何かコメントはございますか。

○田口歯科医療管理官

  今、いただいた遠藤委員からの御要望、御意見を踏まえて、今後、歯科医療につきまして、御議論をいただく機会があるかと思いますので、その際に、御要望に沿うような形で、事務局で資料をまとめた上で、また、再度、御用意させていただければと考えてございます。

○田辺会長

 ほかに、御質問等ございますか、白川委員、お願いします。

○白川委員

 まず、2つ質問をさせていただきたいと思います。周術期における医科と歯科の連携について、前回も様々な措置をとりましたが、資料を見ると、歯科併設の病院ではかなり連携が進んでいるようですが、それ以外は、ほとんどないというのが現状のようです。要因は幾つかあると思いますが、私の印象では、遠藤委員もおっしゃいましたが、個人歯科診療所が多いことやマンパワーの問題、あるいは手術の1週間ぐらい前の告知で、対応できるケースもあれば対応できないケースもあるということだと思いますが、質問は、1人ないし2人の歯科医師でやっていらっしゃる診療所がどれぐらいの割合あるのかについて、もしもデータがあれば、教えていただきたいというのが1点目の質問でございます。

 もう1点は、資料の35頁以降にかかりつけ歯科医に関する資料がありますが、そこには、かかりつけ歯科医がきちんと定期的に点検をしていれば、かなり罹患率が下がり、残存する歯が増えるというデータも提示されております。これは、事務局としては、かかりつけ歯科医をそれなりに評価する形で改定をしたいという意図なのかどうかについて、お考えを伺いたいというのが2点目でございます。

○田辺会長

 では、管理官、お願いします。

○田口歯科医療管理官

 歯科医療管理官でございます。

 1点目につきましては、済みません、手持ちにそういった詳しいデータを今持っていませんので、また、次の機会にでもきちんと説明したいと思ってございます。

 かかりつけ歯科医につきましては、中医協の総会で御議論をいただければと思ってございますけれども、基本的に事務局といたしましては、こういったかかりつけ歯科医を持つことによって、非常に口腔内の状況でありますとか、あるいは、全身的な部分に関しても非常にいい効果をもたらすというデータがございますので、そういったことを考えますと、具体的にどういった形で評価をするかというのは、これからの御議論だと思いますけれども、評価をしていきたいと考えてございます。

○田辺会長

 白川委員、お願いします。

○白川委員

 わかりました。かかりつけ歯科医について、医科の場合は主治医機能ということで、前回、2つの改定を行いましたが、要件としてはかなり厳しめの要件といいますか、例えば3つの慢性疾患と認知症のうちの2つ以上に該当することや、あるいは在宅、介護とのかかわりに関してかなり厳しめの設定をさせていただいたと思います。それがいいかどうかは今回の改定で議論するわけですが、かかりつけ歯科医については私自身もそうですが、気に入った歯医者さんがいるとそこに通い続けるというのはごく普通の行動でありますので、それだけで評価をするのはいかがなものかという感じをしております。

 ですから、要件をきちんと議論して、しかるべき基準に達した方について評価をするということならば議論になると思いますが、その点について事務局で工夫をしていただきたくお願いいたします。

 もう一点、周術期の医科と歯科の連携もそうですが、これからは在宅における医科と歯科の連携、あるいは訪問看護との連携について、今回在宅は御提案がなかったので次回だと思いますが、そちらも次の改定では1つの大きな焦点になると思っておりますので、ぜひ御提案をいただくようお願いをいたします。これは、要望でございます。

○田辺会長

 では、遠藤委員。

○遠藤委員

 歯科においても、かかりつけ歯科医と大ざっぱに言われることが多いので、これについては、どういった要件、また、かかりつけ主治医機能というのは、歯科においてどういうものかというのは十分検討する必要があると考えております。

 また、在宅に関しましても、在宅を含めてかかりつけの機能の中に入るのではないかと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○田辺会長

 では、鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員

 歯科は専門ではありませんので、口腔機能の部分に限って要望させていただきたいと思います。

5152ページの資料は、口腔機能について、歯科だけで見ると、こうなるということだと思うのですけれども、医科でも日常的に、嚥下機能検査として、嚥下造影検査を行っており、これによっても口腔機能に関する情報がかなり得られております。

 上の51ページを見ますと、歯科医療においては、口腔機能の検査方法が、先進医療の段階ということですので、まだ確立されていないのだろうと思いますけれども、例えば、52ページにあります舌圧測定は、口腔機能に特化した検査とは言えないと思いますし、医科でも実施することができる検査だと思います。今後、口腔機能について、歯科でしか算定できないような状況にはならないようにしていただきたいと思いますし、今後のことを考えますと、医科歯科連携を含めた多職種連携の視点で、総合的な検討をしていただきたいと思います。これは要望です。

○田辺会長

 では、安部委員。

○安部委員

 きょうの資料の50ページに、高齢者の口腔乾燥に関して、薬剤との関連が載っておりますので、一言意見を申し上げたいと思います。

 薬剤の副作用によって口が渇くということに関しましては、特に御高齢の方は、口腔衛生や乾くことによって嚥下が難しくなる、それから、味覚が悪くなる、こういった影響があるわけであります。

 これまでは、薬局の窓口で、こういう応対をお聞きしますと、処方した主治医の先生に報告をして対応するという対応だったと思うのですが、こういう資料を見させていただきますと、既に歯科の先生方とは、ビスフォスフォネート製剤と歯科治療時の顎骨壊死を防ぐために、情報提供を十分させていただいているところでありますので、こういった口腔乾燥に関することも、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬剤師、そして、かかりつけ医、この連携をきちんとすることによって、不必要な、これは高齢者にとっては大きな影響を受ける可能性がありますので、こういったものを防止できるように、しっかりと取り組みたいと思っております。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかに、何か御質問ございますか。

 花井圭子委員、お願いします。

○花井圭子委員

 質問なのですけれども、14ページのスライドのところに、歯科医療サービスの提供体制の変化と今後の展望とありますけれども、現時点において、例えば、介護保険との関係で、地域でのケア会議に、どのぐらいの歯科医師が出席しているのかという、そのような調査はあるのでしょうか。かかりつけ歯科医師等々、地域との連携さまざまな機関との連携というのが必要だということは十分認識しておりますが、多分、医師でもケア会議の参加率がどのぐらいかという数字があったかと思うのですが、歯医者さんの場合は、そのあたり、どのようになっているのかということ。

 それから、4344ページのところなのですが、前回の改定で、特別に対応が必要な人についてということで加算がついたのですが、このとき、非常に喜んだ障害者の方もいらっしゃったかと思うのですが、それが12%にとどまっているということで、今後、歯科医師会としてみずからどのような対応を考えられているのか、もし、何か材料があれば、教えていただきたいと思います。

 以上です。

○田辺会長

 では、管理官、どうぞ。

○田口歯科医療管理官

 ケアカンファレンスへの出席率というご質問でしたが、今、細かい数字がありませんので、そういったものが実際あるかどうかということも踏まえて、一度調べさせていただいて、次のときには、きちんと出させていただきたいと思ってございます。

○田辺会長

 では、遠藤委員、お願いします。

○遠藤委員

 まず、最初のケア会議等ですけれども、全国的なレベルで何パーセントかと言われれば、余り率は上がっていないと思います。

 先進的な、モデル的な事業をやっておられる地域において、結構、そういう事例はありますけれども、なかなか全国一般に普及ということにはまだ至っていないと思います。

 それから、特別対応、障害者の方、そういったものにつきましては、これは、主に郡市区歯科医師会等が地域の中で、病院歯科、また、一般病院等との連携の中でどういった形でやるかというのを模索しているところだと思います。もちろん、個々の歯科医においても可能な限り対応するということになると思いますけれども、やはり、これは、連携をとったバックアップ病院、または病院歯科との共同治療とか、そういったことが必要になろうかと思いますので、またそれは郡市区歯科医師会の中でいろいろ検討されております。

○田辺会長

 では、花井委員、どうぞ。

○花井圭子委員

 障害を持っている方で、歯科診療所に行けない方とか、たくさん我慢している方がいらっしゃるかと思いますので、ぜひともさまざまな環境整備が必要だということは承知しておりますが、積極的に進めていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

○田辺会長

 ほかに御意見、万代委員、お願いします。

○万代委員

 本日のトピックは2つございまして、そのうちの1番目の地域完結型医療における歯科の対応ということで、私も白川委員がおっしゃった2番目の点ですね。それについては、御意見として申し上げようと思っておりました。

 前回改定で、周術期については、医科歯科の連携ということで評価されたわけでございますけれども、その当時から、やはりそれだけではないだろうと、むしろ、もっと需要が多いところがあるのではないかと思っておりまして、在宅等において、やはり、歯科と医科の連携することによって、2番目にありますような口腔機能の低下の防止もできるということからすれば、ひいては、それが健康寿命の延伸ということに、私はつながると思っております。

 ですので、今回は、そういうトピックは出てまいりませんでしたが、前回改定によって周術期の医科歯科連携が導入されたことによって、問題点もある程度浮き彫りになっているというふうに思いますので、問題点の浮き彫りになったところも参考にしつつ、やはり在宅等における医科歯科の連携をどうするかについては、ぜひ、事務局としても提案をいただきたいと思っておりますし、その際に、やはり、かかりつけ歯科医の役割をどうするかというのも非常に重要になってくると考えておりますので、そのような形で、ぜひ議論を、そこの点については進めていきたいと考えております。

 以上です。

○田辺会長

 ほかに御意見、御質問等ございますでしょうか。

 よろしゅうございますか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑は、このあたりとしたいと思います。

 本日の議論を踏まえて、引き続きさらに議論を進めてまいりたいと存じます。

 では、次に、同じく次期診療報酬改定に向けた議論といたしまして「調剤報酬(その1)について」を議題といたします。

 事務局のほうより資料が提出されておりますので、事務局のほうより、御説明のほうをお願いいたします。

 では、薬剤管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 中医協総−4でございます。「調剤報酬(その1)」ということで簡潔に御説明申し上げたいと思います。

 まず「平成26年度調剤報酬改定の主な事項」ということで、スライド3枚目から8枚目まで示してございます。スライド3枚目でございますが「在宅薬剤管理指導業務の一層の推進」ということで、基準調剤加算の見直し、それから、薬剤管理指導料の見直しによる適正化ということで、保険薬剤師1人につき1日に5回に限り算定するということを示してございます。

 スライド4枚目「無菌製剤処理加算の対象範囲の評価・見直し」「在宅医療において使用できる注射薬の拡大」といったことをやっております。

 スライド5枚目が「薬局における薬学的管理及び指導の充実」ということで「薬剤服用歴管理指導料の評価の見直し」ということで、お薬手帳を交付しない場合の点数を新たに設けてございます。

 それから「後発医薬品の使用促進策」ということで、後発医薬品の使用促進のためのロードマップに基づきまして、新たに2段階で評価をするといったことをやっております。

 スライド7枚目「調剤報酬における適正化・合理化」ということで「調査基本料の特例の見直し」ということで、処方箋受け付け回数月2,500回超かつ集中率90%超の薬局について、特例の適用対象に追加するということ。

それから「基準調剤加算の見直し」ということもやっております。

 それから「妥結率が低い保険薬局等の適正化」ということで、いわゆる未妥結減算というのを導入してございます。

 スライド8枚目が、26年改定における附帯意見でございますけれども、1つ目で、在宅関連、それから、後発医薬品の使用促進策、いわゆる門前薬局の評価の見直し、妥結率が低い保険薬局等の適正化等について影響を調査・検証し、検討するということ。

それから、13番目の項目にありますけれども、先ほどの残薬確認と分割調剤ということが指摘されてございます。

 スライド9枚目以降が、薬局に関する指摘事項ということで、昨今のさまざまな会議において指摘されている事項についてまとめてございます。

 まず、スライド10枚目「医薬分業率の年次推移」ということで示してございます。

平成25年度医薬分業率67%ということであります。

11枚目「薬価差(推定乖離率)及び薬剤費比率の年次推移」ということで、これも推定乖離率については、昨今8.4%程度、薬剤比率についても21.7%程度ということになってございます。

 スライド12枚目が、5月21日の規制改革会議に出した厚生労働省関係の資料ということで「医薬分業に対する厚生労働省の基本的な考え方」ということであります。薬局の薬剤師が専門性を発揮して、服用薬について一元的な薬学的管理を実施するということによって、薬物療法の安全性・有効性が向上するほか、医療費の適正化にもつながるということを示してございます。

 今後の薬局のあり方ということで、現状から今後ということで、門前薬局が現状は多いわけでありますけれども、今後については、かかりつけ薬局あるいはかかりつけ薬剤師がいるところで調剤をうけるということを示してございます。

 スライド13枚目、これも同じく規制改革に出した資料でありますけれども、全体の方向性ということで、患者本位の医薬分業の実現に向けて、身近なところにあるかかりつけ薬局の機能を明確化するということと、薬局全体の確保の方向性について検討するということを示してございます。

 スライド14枚目、同じく規制改革に出した資料でありますけれども、患者がかかりつけ薬局のメリットを実感できるような調剤報酬ということで、いわゆる門前薬局からの移行を推進して、かかりつけ薬局をふやすということで、以下のような評価等のあり方について検討するということで示してあります。

 地域のチーム医療の一員として活躍する薬剤師の評価、かかりつけ医と連携した服薬管理に対する評価、処方薬の一元的・継続的管理に対する評価、後発医薬品の使用促進に対する評価、それから、門前薬局に対する評価の見直しということについて検討し、調剤報酬を抜本的に見直すこととし、次期改定以降、累次にわたる改定で対応するよう検討するということを示してございます。

 スライド15枚目、16枚目が規制改革の実施計画であります。6月30日閣議決定されたものでありますけれども、15枚目の真ん中のところに、調剤報酬関連ということで、調剤報酬のあり方について抜本的な見直しを行うということ、それから、門前薬局の評価を見直すとともに、患者にとってメリットが実感できる薬局の機能を評価し、努力した薬局・薬剤師が評価されるようにするということを示してございます。

 一番下のところに、先ほどのリフィル処方箋についても示してございます。

 スライド16枚目にありますけれども、下から2つ目の段のところですけれども、保険薬局の独立性と患者の利便性向上の両立ということで、医薬分業の本旨を推進する措置を講じる中で、患者の薬局選択の自由を確保しつつ、利便性に配慮する観点から、薬局と保険医療機関の間で、患者が公道を介して行き来することを求め、また、その結果フェンス設置されるような現行の構造上の規制を改めるということ。

 あわせて、保険薬局と保険医療機関の間の経営上の独立性を確保するための実効ある方策を講じるということが書かれてございます。

 スライド17枚目、これは、5月26日、経済財政諮問会議に厚生労働大臣が出した説明資料でございますけれども、赤で囲ってある部分です。プライマリーケアの強化ということで、患者のための薬局ビジョンについて年内に公表するということを示してあります。

 その薬局ビジョンについて、右のほうに書いてありますけれども、分業の原点に立ち返り、患者本位のかかりつけ薬局に再編するということを示してございます。

 スライド18枚目、これも同じく6月10日に、経済財政諮問会議での厚生労働大臣の説明資料でありますけれども、右下のところの赤枠の部分、調剤技術の適正化ということで、地域包括ケアチームの一員として、薬局の薬剤師が専門性を発揮して、患者の服用薬について一元的・継続的な薬学的管理を実施するということ。それから、調剤報酬を抜本的に見直して、次期改定以降、累次にわたる中医協で検討するということであります。

 スライド19枚目が、経済財政運営と改革の基本方針、本年度の6月30日に閣議決定されたものでありますけれども、その中で、薬価・調剤等の診療報酬及び医薬品等に係る改革という中で、かかりつけ薬局の推進のため、薬局全体の改革について検討するとともに、薬剤師による効率的な投薬・残薬管理や医師との連携による地域包括ケアの参画を目指す。28年診療報酬改定においては、調剤報酬について、服薬管理や在宅医療等への貢献度による評価や適正化を行い、患者本位や医薬分業の実現に向けた見直しを行うということが示されております。

 これらを踏まえまして、課題と論点ということで、現状・課題については、1つ目の○でありますけれども、医療機関の近隣にあるいわゆる門前薬局で薬を受け取っていることが多いということ。

 2つ目で、薬剤師による効果的な投薬・残薬管理、医師との連携による地域包括ケアへの参画を目指すことが指摘されている。

 それから、門前薬局の評価を見直すとともに、患者にとってメリットが実感できる薬局の機能を評価すべきとの指摘があるということです。

論点といたしましては、患者本位の医薬分業の実現に向けて薬局全体の改革を行う中で、調剤報酬に関しては、前回改定の影響を検証した上で、関係会議等での指摘も踏まえつつ、次期診療報酬改定に向けて、今後、さらに検討するということで論点を示してございます。

 説明は、以上でございます。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ただいまの説明に関しまして、御質問等ございましたら、お願いいたします。

 では、長瀬委員、どうぞ。

○長瀬委員

 教えてほしいのですけれども16ページの規制改革計画の2のところで、医薬分業の本旨を推進する措置を講じる中で、患者の薬局選択の自由を確保しつつ、患者が公道を介して行き来することを求め、また、その結果、フェンスが設置されるような現行の構造上の規制を改めるとあります。これは、具体的にどういうことなのでしょうか。

○中井薬剤管理官

 これは、まさに診療報酬改定も含めてでありますけれども、医薬分業、かかりつけ薬剤師、薬局というものを推進するという措置を講じる中で、まず、1つは、患者が薬局を自由に選択できるということを、まず、確保するということであります。

 その上で、現状の規制でありますけれども、医療機関から一旦、公道を介して薬局に行くというルールを設けてございますので、その結果、フェンスというのが設置されると、そういった形式的なところは、今後、見直していこうということの趣旨でございます。

○長瀬委員

 現在、フェンスが設置されたりなんかして、どんな具合になっているのか、具体的にわからないですね。

○中井薬剤管理官

 現状は、医療機関から薬局に行くときに、一旦公道を介するということで、一旦道路を介するというルールがございまして、その結果、フェンスで薬局と医療機関を区切ったりであるとか、フェンス以外にもいろんなものを置いて、一旦患者が公道を通るようにしているというルールになっているということであります。

○長瀬委員

 まだわからない。

○中井薬剤管理官

 もう少し端的に言えば、いわゆる薬局と医療機関の。

○唐澤局長

 後で詳しく説明させます。これは、図がないとわかりにくい。

○中井薬剤管理官

 後ほど、図をもって説明させていただきたいと思います。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 では、ほかに、鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員

 幾つか意見や質問などをさせていただきたいと思います。

 まず、11ページでございます。この20年で、国民医療費に占める薬剤比率は低下しているとあるのですが、この中には、DPCの包括の薬剤分も含まれておりますので、必ずしも低下しているとは言えない可能性があります。この部分について、どのようにお考えなのか、薬剤管理官のお答えと、これを含めた場合、どのぐらいになるのか、お答えいただきたいと思います。

 それから、13ページ、18ページ、19ページなど、厚労省の提出した資料にも、薬局による服薬管理という文言が入っております。服薬管理は、あくまでも処方権のある医師が行うものであって、薬局の場合は、服薬指導や薬剤管理になりますので、両者をきちんと使い分けていただきたいと思います。

 それと、15ページの規制改革の実施計画のところに、調剤報酬のあり方について、抜本的な見直しをすると書いてありますので、医薬分業のあり方も含めて見直すのかなと考えております。

 その上でございますが、最後の20ページに論点もございますので、これについて意見を述べさせていただきます。我が国の医薬分業は、最初に歯どめをかけなかったために、巨大調剤薬局チェーンが出現するなど、当初は、面分業を目指していたと考えられますが、それとは正反対の歪んだ発達を遂げてしまい、もはや、もとに戻すことは困難であると考えております。

 例えば、ドイツの場合は、1人のオーナーが持てる店舗数は、10年前までは1店舗まで、現在でも4店舗までと制限をしているので、面分業が現在も維持されていると思います。最初に歯どめをかけなかったことが、間違いのもとで、その結果、今日のようになってしまったと思います。

 そこで、前回の診療報酬改定で、服薬管理は、かかりつけ医の業務であることを再確認し、院内処方を基本とするとしたわけです。

 ただし、7割の医療機関は院外処方ですので、そうした医療機関の患者に対して、かかりつけ薬剤師のいる薬局の対応が必要になるということだと思います。

 院内処方は、患者さんの話を聞きますと、早い、安い、親切、変なものを売りつけられないということで、評判は非常によくて、私も一部の患者さんにそうしたお話をししているのですが、いや、調剤のほうがいいですと言った方は、今まで1人もいないような状況でございまして、何か今まで悪いことをしていたのではないかという気がするぐらいでございます。超高齢社会において、専門医が開業する我が国の診療所においては、従来から検査、診断、治療、検診と、高齢者にやさしいワンストップサービスが可能なわけですが、これに投薬が加われば、患者の利便性は、さらに向上するのに加えて、患者の負担軽減、さらには医療費の抑制にも効果的であると考えられます。

 現在、院内処方と院外処方には、不合理な点数格差があります。早急にこれは是正して、少なくとも患者に院内処方と院外処方を選択できるようにすべきではないかと考えております。

 以上、意見でございます。

○田辺会長

 どうぞ。

○中井薬剤管理官

 1つのDPC関係の御質問をいただきました。

 御指摘のとおり、これについては、スライド11番目でありますけれども、DPC関係の包括医療についての薬剤費が入ってございません。ただ、現時点で、DPCが入った場合は何パーセントになるかというデータを持ってございませんので、申しわけございません、そこについては、現時点では、どれぐらいになるのかということは、今、答え切れない状況でございます。

○田辺会長

 ほかに、御意見等ございますでしょうか。

 では、安部委員、お願いします。

○安部委員

 きょうの資料でさまざまな御指摘だとか、課題をお示しいただきましたけれども、日本薬剤師会としましても、薬剤師の将来ビジョンというものを策定し、また、医療薬学会でも、薬局に求められる機能と、あるべき姿ということで、地域包括ケアや、地域完結型医療の中で、薬剤師、そして、薬局が地域に根づいた、かかりつけ機能を重視した役割、そして、業務を担うことができるような、自立的な転換というものを目指しているわけであります。

 かかりつけ機能を活用した薬学的管理を実施して、薬学的知見に基づく服薬指導、医薬品の一元管理、服薬に関する情報提供、服薬状況の確認などを通じて、かかりつけ医と連携し、薬物治療の安全性という構成を向上させ、さらに、かかりつけ医の負担軽減などに資する役割を積極的に果たしていきたいと、このように思っております。

 国民、そして、先ほど御発言された鈴木先生にも、もっと医薬分業は進めるべきだと言っていただけるように、薬剤師の機能と役割の転換を積極的に図りたいと思っております。

 その転換につきましては、さまざまな制度や仕組みを取り入れる必要もありますし、現在の薬局インフラというものをうまく活用しつつ、一歩一歩進めることが必要かと思っておりますので、そのための診療報酬のあり方についても、ぜひ、建設的な見地から御議論をいただければと思っております。

○田辺会長

 長瀬委員、どうぞ。

○長瀬委員

 余分な質問になるかもしれませんが、16ページの規制改革実施計画について、赤く書かれた最後のところに、保険薬局と保険医療機関の間の経営上の独立性を確保するための実効ある方策を講じるとあります。本来、保険薬局と保険医療機関は別々なはずですね。別々なのに経営上の独立というのは、ちょっとおかしいと思うのですけれども、これは、どういうことかお伺いしたいと思います。

○田辺会長

 管理官、お願いします。

○中井薬剤管理官

 これについては、過去にいろんな、いわゆる第二薬局と言われた時代があって、そういういろんなリベートとか、そういった問題事例があったという経緯がございます。

 これについても、先ほど、また、いろんな事例も含めて、また後ほど説明させていただきたいと思います。

○田辺会長

 松本委員、お願いします。

○松本委員

 残薬の解消についてですが、かかりつけ医も、その辺は充分注意をして患者さんに接しています。

 ただ、我々には、それが当たり前のことですので、それに加算がどうのこうのではないのですけれども、今回新たに、また残薬のことを、いわゆるかかりつけ薬剤師のいる薬局等でするときに、恐らく何らかの加算とか、そういうのはついてくるように思うのは、私のちょっとした脅迫的な観念からなのでしょうか。スライド5の薬剤服用歴管理指導料の特例で、お薬手帳を交付しない場合に34点をつけて、どういうことが起きたか、皆さんの御記憶にあると思います。

 本来、服薬管理は、かかりつけ医の仕事です。処方箋薬局の薬剤師は服薬指導を行うという中で、残薬の管理については業務の一部だと思いますので、新たに、これをどうこうというのではなくて、是正するというような観点で話し合ったほうがいいのではないかと、私は思います。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 ほかに、御意見等ございますか。

 白川委員、お願いします。

○白川委員

 医薬分業につきましては、我々は促進すべきだということで、今まで対応してきましたが、問題は、2号側の先生もおっしゃったとおり、医薬分業の効果がしっかりと出ているかということだと思っております。我々保険者、患者側から見て、医薬分業によって負担が増えているということは数字的に明らかとなっておりますが、それに見合う効果があるかというと、現状の薬局の状況を見ていますと、まだまだ不十分で費用増に見合う効果が出ていないと認識しております。だからといって医薬分業をやめるべきという気はございません。金銭面の負担は大きいのですが、特に高齢になりますと、複数の医療機関からさまざまな薬を処方されますので、それは、かかりつけ薬局という言葉がいいかどうかは別にして、そこできちんとコントロールをしていただく。あるいは、患者の立場に立って、医療機関側と調整をしていただくというメリットもありますから、それは大事にしていただきたいと思っておりますので、現状の薬局の業務だけでは不十分と思っております。

 先ほど、管理か指導かという話もございましたが、少なくとも、「薬剤服用歴管理指導料」と、管理と指導と両方ついていることも踏まえ、先ほど申し上げたとおり、記録を取るだけでいいという話ではないと認識しております。服薬の指導をしていただくための費用ですので、単にコンピュータ上記録をとって、お薬手帳に記載したら終わりと私どもには見えるものですから、それでは、この41点に見合う機能を果たしているとは思えないということでございます。

 そういう意味では、今回、規制改革会議では、調剤報酬の抜本的な見直しと書かれておりますが、加算部分で言えば、薬剤服用歴管理指導料の話と、後発医薬品調剤体制加算、これも政府が随分高い目標を掲げましたので、それをどうするかです。

 これは、調剤薬局だけではなく医療機関も同様だと思いますが、後発医薬品の調剤体制加算をどのようにしていくかということが1つの大きなテーマだと考えておりますし、何度も申し上げているとおり、実際に果たしていただいている機能に応じた評価にしていくというスタンスで、我々としては議論に参画したいと思っております。

○田辺会長

 では、中川委員、お願いします。

○中川委員

 白川委員おっしゃった医薬分業のメリットがあったのかということは、この際、もう一度原点から議論をし直したほうがいいと思います。

 私の意見としては、明らかに医薬分業は行き過ぎていると思います。そのあらわれの1つが、やはり調剤医療費の伸びがすごいですよ、データ的にも、例えば、この5番のところ、何度も皆さん、ここに言及されていますが、平成24年改定で、薬剤情報提供料と後発医薬品情報提供料、これを一緒に41点にしました。このときに、それまでは、薬剤情報提供料は53.7%算定されていましたが、後発医薬品の情報提供は1%でした。それを合体して41点にしたのに、算定は95.8%と、全く減っていないのです。それで、こういう状況は一体何なのだということを、まず、考えなければいけない。

 それと、調剤医療費の加算は、多くの加算が質を担保するものではなくて数量ベースなのです。例えば、調剤の体制加算だとか、そういう数量ベースのものが多いのです。いわゆる企業としての体力があれば、十分簡単にクリアーできる加算が多いのです。

 こういうのを見てくると、医薬分業が本当に患者さんにとっていいことなのかと、経済的な問題は、もちろん、院外処方のほうが多いというのは、共通認識だと思いますし、わざわざ医療機関から出て、外の調剤薬局に行ってということ自体も、これは、北国などは、半年間は大変な、これは本当に冗談ではなくて命がけです。そういうことも含めて、やはり、見直すべきだと。

 そういう意味では、地域包括診療料と診療加算の、前回の2回の改定は、非常に意味があると思っているのです。

 そういうことも含めて、これから、次回改定に向けて、調剤医療費の議論をしっかりやっていきたいと思っています。

○田辺会長

 ありがとうございました。

 では、安部委員、手短にお願いします。

○安部委員

 さまざま御指摘いただきまして、今後、調剤報酬改定については、さまざまなデータをお示しし、その中での議論ということになろうかと思いますし、医薬分業のあるべき姿というもの、今、反省すべきものは反省すべきところがあろうかと思いますけれども、どのようにかかりつけ薬剤師、かかりつけ薬局が地域の住民の方、国民の方に、それならばいいねというような業務に転換していくか。足りないところは、これから改善していくということもあろうかと思いますし、そういった点で、今後の議論の中でお示ししていきたいと思っております。

○田辺会長

 では、鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員

 いろいろな議論がありましたが、いずれにしましても、調剤バブルと言われるような状況は、早急に改善する必要があると思います。そのようなことを話す余裕はないということだと思います。

 それと、16ページについて確認の質問があります。経営上の独立性を確保するための実効ある方策ということですけれども、現在、保険医療機関は、保険薬局を併設することはできませんが、保険薬局は、クリニックモールを建てて、その中に診療所を誘致して、出口のところに薬局をみずからつくって、そこを通らないと出られないようにして、そこに誘導するということは、通常行われています。これについては、独立性の担保には抵触すると考えているのか、しないと考えているのかということが1つ目の質問でございます。

 それと、せっかくですから、中井管理官に、服薬管理と服薬指導について、我々は服薬管理は、処方権のある医師のみの業務だと思いますので、服薬管理は医師の業務、服薬指導、薬剤管理は薬剤師の業務と考えておりますが、これについて、それでよろしいかどうか、中井管理官の御意見を伺いたいと思います。

 以上、2点質問です。

○田辺会長

 では、お願いします。

○中井薬剤管理官

 まず、1点目でありますけれども、経営上の独立性については、例えば、土地の賃貸の貸し借り、部屋賃貸の貸し借りといったことも含めて、独立性ということを考える必要があるのではないかと思っています。

 つまり、薬局が貸す場合もあれば、医療機関が貸す場合もありますので、そういった面も含めて、経営上の独立性というのを確保するということが、実効ある方策を講じるという中で、今後検討していかなければいけないところなのだろうと思っております。

 2つ目については、服薬管理が誰の仕事かということについては、誰がどういった業務をするということでは無く、医療における私自身の認識として、これも個人的見解でありますけれども、医療において、お医者さんの仕事ではないということは無いと思いますので、お医者さんが、最終的に患者の服薬状況を管理するということで、私もそういうふうに認識しております。

○田辺会長

 よろしゅうございますか。

 どうぞ。

○鈴木委員

 今のご発言は、我々がきょう述べてきたことを了解したと、我々としては受け取りたいと思います。ありがとうございました。

○田辺会長

 ほかに、御質問等ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

 では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件に係る質疑は、このあたりとしたいと思います。本日の議論を踏まえて、引き続き、さらに議論を進めたいと思います。

 本日の議論は、以上でございます。

 お盆休みをしっかりとろうということで、本日は、たっぷり御議論いただきました。

 なお、次回の日程につきましては、追って事務局のほうより連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。

 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会) > 中央社会保険医療協議会 総会 第301回議事録(2015年7月22日)

ページの先頭へ戻る