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2015年7月10日 第1回療養病床の在り方等に関する検討会 議事録

保険局医療介護連携政策課

○日時

平成27年7月10日(金)10時〜12時


○場所

ホテルグランドアーク半蔵門(4階 富士西の間)


○議題

療養病床の在り方等を検討する際の論点について

○議事

○渡辺課長 それでは、定刻より若干時間がございますけれども、構成員の皆様おそろいになりましたので、ただいまから第1回「療養病床の在り方等に関する検討会」を開催いたします。

 構成員の先生方には、本日は大変お忙しい中、御参集いただきまして、まことにありがとうございます。

 本検討会は、厚生労働省の医政局長、老健局長、保険局長のもと、3局連携で開催する検討会でございます。

 開催に当たりまして、医政局長並びに老健局長から一言御挨拶を申し上げます。

○二川医政局長 おはようございます。医政局長二川でございます。

 冒頭でございますので、御挨拶申し上げさせていただきます。

 構成員の皆様におかれましては、御多忙の中、療養病床の在り方等に関する検討会に御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。

 構成員の皆様御承知のとおりかと思いますが、2025年を見据えた医療提供体制の改革につきましては、本年4月から各都道府県におきまして地域医療構想を策定する、こういったことが始まっているわけでございます。その中で、各医療機能ごとに2025年の医療需要と必要病床数を推計し、病床の機能分化・連携を進めていくといったことになっているわけでございます。特に慢性期の医療・介護のニーズは今後の高齢化により急速に増大していくわけでございますが、その全ての患者の方が状態に応じた適切な医療・介護を受けていただける体制を築いていくことが必要だと考えておるところでございます。

 きょうの参考資料にもついておりますけれども、先般、内閣官房の専門調査会のほうでまとめられたマクロ的な推計がございます。これは、厚生労働省が先般、各都道府県に対してお示ししました地域構想策定のガイドラインに基づいて、一定の仮定を置いた場合には2025年ごろこのぐらいの需要があるからこのぐらいのベッド数になる、こういった推計がされたものということで、そういったものが公表されているわけでございます。

 そこを見てみますと、従来の病床で対応する患者さんのほかに、2025年の時点で約30万人の方々を追加的に在宅医療や介護施設等において医療・介護対応していくことが必要、マクロな推計ではございますが、一定の仮定を置いたものでございますけれども、そんなふうになったわけでございます。こうした方々につきまして、一定の医療ニーズを持つ方々でございますので、引き続き在宅医療等の充実を進めつつ、こうした医療ニーズに対する医療・介護のサービス提供体制につきましては、従来の病床施設の類型にとらわれない対応も検討していくことが必要ではないか、こういった問題意識を持っているところでございます。

 構成員の皆様方におかれましては、新たな施設の類型も含めまして、現在の療養病床についてどのようなあり方が考えられるのか、忌憚のない御議論をいただいて、まずは選択肢を整理していただければと考えております。その中でどういったものを制度に実際結びつけていくかというのはまたその次の段階の議論になろうかと思っているところでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○三浦老健局長 続きまして、老健局長でございます。

 朝早くから大変お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 今、医政局長からも2025年を見据えた医療提供体制のお話がございました。高齢者の分野におきましても、2025年といいますと、医療・介護、その両方のサービスを必要とする中重度者の高齢者の増加ということが見込まれるわけでございまして、高齢者の医療、介護、予防、住まい、生活支援、これらが包括的に提供される地域包括ケアシステムの構築というものが重要な課題となっているところでございます。

 こういうこともございまして、平成27年4月からの介護報酬の改定におきましては、中重度者の要介護者や認知症高齢者への対応のさらなる強化、介護人材確保対策の推進などを評価したところでございます。この中で、特に介護療養型医療施設につきましては、看取り、ターミナルケアなどを中心とした長期療養や、一定の医療処置を実施する機能というものを重点的に評価しました。介護療養型医療施設は平成29年度末に廃止されることになっていることを踏まえますと、今後これらの方々をどのように受けとめ、必要なサービスを提供すべきかということが課題になってくると考えております。

 この検討会の議論を踏まえまして、社会保障審議会介護保険部会などの関係の審議会において省内関係部局と連携しつつ、私どもも検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。構成員の皆様には、制度改正に向けた議論がよりよいものになりますよう忌憚のない御議論をお願いいたしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○渡辺課長 次に、本日の会議の構成員の皆様の御紹介ですが、お手元の資料1の裏面に16名の構成員の皆様の名簿をつけさせていただいております。本来であればお一人お一人御紹介すべきところでございますが、できるだけ審議時間を確保したいと考えておりますので、恐縮でございますが、この名簿をもって御紹介にかえさせていただきます。

 次に、本日の出欠ですが、本日は、松田構成員から御欠席の連絡をいただいております。

 続きまして、座長の選出に移ります。

 あらかじめ各委員に御相談させていただいておりますけれども、遠藤構成員に座長をお願いしたいと考えておりますが、いかがでございましょうか。

(「異議なし」と声あり)

○渡辺課長 ありがとうございます。

 それでは、遠藤構成員に座長をお願いいたします。

 以後の議事運営につきましては、遠藤座長にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○遠藤座長 遠藤でございます。ただいま座長を拝命いたしました。

 ただいま両局長からお話がございましたように、地域医療構想あるいは地域包括ケアシステムを推進する上で当検討会のイシューは非常に重要なものだということでございます。微力を尽くさせていただきますので、御協力のほどをどうぞよろしくお願いいたします。

 それから、座長といたしまして、座長代理を決めなければいけないということでございます。座長権限で決められることのようでありまして、私のほうからの御提案でございますけれども、特に医療提供体制及びその他もろもろの制度についてお詳しい田中滋先生に座長代理をお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤座長 田中構成員にはよろしくお願いいたします。

 それでは、議事に移りたいと思います。

 カメラはここで御退室をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

(報道関係者退室)

○遠藤座長 それでは、事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。

○渡辺課長 医療介護連携政策課長でございます。

 資料の説明に入ります前に、本日の資料を確認させていただきたいと思います。

 議事次第の後に座席表がついておりまして、本日、資料1といたしまして「療養病床の在り方等に関する検討会開催要綱」と名簿をつけさせていただいております。

 資料2 地域医療構想の概要

 資料3 介護療養病床の経緯について

 資料4−1 具体的な改革の選択肢の整理等にあたってご議論いただきたい論点(たたき台)

 資料4−2 関連資料

 参考資料1 地域医療構想策定ガイドライン

 参考資料2 医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会第1次報告

をつけさせていただいております。

 落丁等ございましたら、事務局のほうにお申しつけいただければと思います。

 以下、資料2につきましては地域医療計画課長、資料3につきましては老人保健課長、資料4につきましては私のほうから順次説明をさせていただきます。

○北波課長 おはようございます。医政局地域医療計画課長でございます。

 資料2に従いまして、地域医療構想の概要について御説明させていただきたいと思います。

 1枚めくっていただきまして「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」、これは昨年6月に成立いたしました推進法でございます。この中で概要のところをごらんいただければと思います。「2.地域における効率的かつ効果的な医療提供体制の確保(医療法関係)」の中に、昨年10月から施行しております病床の医療機能等の報告、そして、今年の4月から施行になっております地域医療構想の策定、これは医療計画の一部ということでございますが、これについて盛り込ませていただいておるところでございます。今回につきましては、この2つの点の施行状況につきまして御報告させていただきたいと思います。

 2ページの「医療機関が報告する医療機能」ですが、病床の機能報告につきまして、4つの類型で報告いただくということにつきましては、昨年、病床機能報告の在り方に関する検討会で結論をいただきまして、それに基づきまして、10月から施行させていただいているところでございます。

 医療機能につきましては、ここにございますように、高度急性期機能、急性期機能、回復期機能、慢性期機能という4つの類型にいたしております。

 高度急性期につきましては「急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、診療密度が特に高い医療を提供する機能」、急性期は「特に高い」が外れたもの、回復期につきましては、状態が安定化した後で患者の在宅復帰やリハビリテーションを提供する機能という形で定性的な定義づけを行って、報告いただくことにしております。

 今回、慢性期というところが焦点になるわけでございますが、ここにつきましては「長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能」ということで整理しております。また、「長期にわたり療養が必要な重度の障害者(筋ジストロフィー患者又は難病患者等を入院させる機能)」というふうな定義で各医療機関は都道府県に御報告いただくということで制度をスタートさせているところでございます。

 3ページは、病床機能以外にも、構造設備・人員配置、また具体的な医療の内容に関する報告をこの病床機能報告制度の中ではいただいておりまして、これにつきまして、一覧を掲げております。御参考にしていただければと思います。

 4ページにつきましては、第1回の病床機能報告の状況というものでございます。今申し上げました4つの類型につきまして、全医療機関、病院7,402施設、有床診療所7,626施設のうち、大方、報告をいただいております。比率を見ますと、高度急性期が15.5%、急性期が47.1%、回復期が8.9%、慢性期につきましては28.5%という状況になっております。また、青色につきましては、医療法で申し上げるところの一般病床、赤色につきましては、療養病床という形になっております。特に療養病床につきましては、ほとんどが慢性期という形での報告をいただいています。また、一部、リハビリテーション病棟につきましては、回復期の報告をいただいていることが見てとれると思います。

 病床機能報告につきまして、6年後どういう機能を担っているのかということについてもあわせて御報告いただいておりますのが5ページでございます。比率といたしましては、ほとんど変わらないという状況になっております。

 引き続きまして、地域医療構想につきましての御説明をさせていただきたいと思います。

 地域医療構想につきましては、今年4月より都道府県が策定するということで進めております。大きく分けますと、2025年の医療需要と病床の必要量を算定した上で、それを目指すためにどのような方策をとればいいのかをそれぞれの県が規定していただくという形になっております。

 7ページでございますが、これをどのように定めればよいのか、ガイドラインに関する検討会で、遠藤先生を座長にいただきまして、関係有識者の方々に御議論いただき、昨年度、3月にガイドラインという形で取りまとめていただいております。ここでは、必要病床数の算定方法についてガイドラインという形で定めていただいたということでございます。

 8ページをごらんいただきますと、基本的な考え方でございますので、若干触れさせていただきたいと思います。都道府県が地域医療構想を定めるに当たりまして、2025年の病床必要量につきましては、国が示す方法に基づいて都道府県が推計するという形になっております。医療需要につきまして、1日当たりの入院患者の延べ数を算出いたしまして、4つの類型ごとに病床稼働率で割り戻すことによって病床数を表示できるような形になっております。基本的には、患者の医療の需要というものをあらわしているとお考えいただければと思います。

 推計に当たりましては、高度急性期、急性期、回復期のところは基本的にはナショナルデータベースのレセプトのデータを活用いたしまして、一定の水準で区別するという方法をとらせていただいたところでございます。

 一方で、推計に当たりましては、実際には入院受療率等の地域差や患者の流出入を考慮の対象とするという形にしております。入院受療率の地域差につきましては、まさに慢性期のところについての考慮要因になっているところでございます。

9ページは、高度急性期、急性期、回復期機能の医療需要の考え方です。これは、NDBデータやDPCのデータに基づきまして、医療資源投入量をはかるという形にいたしました。1人の患者に入院何日目にどのぐらいの医療が提供されているかを診療報酬になぞらえまして点数で表示するという形をとった上で、それぞれについての区分をしたということでございます。これはガイドラインの検討会でも御議論いただきまして、3,000点、600点、225点、この後、回復期につきましては、状態が安定してから退院調整の期間は50点分を量的に見込むということで、実際には175点のところで区分して、延べ人数を出して、それを病床数に変換するという作業をさせていただきました。

10ページは、御参考までに実際にどのような医療資源投入量の推移があるのかを、それぞれの疾患ごとの中央値を代表的にグラフ化したものでありますので、大体このような形であるというのは見てとれると思います。

11ページは、高度急性期、急性期、回復期の境界点の考え方でございますので、御参考にしていただければと思います。

 一方で、慢性期のところについて多くを占めます療養病床につきましては、ガイドライン検討会におきましても、入院受療率の都道府県の差というものについて一つ着目するということになりました。これにつきましては、12ページでございますが、地域差があるということで、最大の高知県と最小の長野県におきましては、約5倍の差があります。これにつきまして、やはり在宅医療を推進する観点から目指すべきところを目標設定して推計していくのが適当であろうということで、本当に入院医療が必要なものにつきまして、きちんと推計することによって必要病床数を出していくことを検討いたしたわけでございます。

13ページは「慢性期機能及び在宅医療等の需要の将来推計の考え方について」でございます。慢性期機能の医療需要及び在宅医療等の患者数の推計ということで、長期に医療を必要とする方を一体として捉えた上で、病院という形で現行の療養病床でどのぐらい必要とされているのかということについての計算をしたということでございます。「在宅医療等とは」という米印のところにございますが、現在の療養病床以外でも対応可能な患者の受け皿となることも想定した推計値ということになるわけでございます。

 具体的にどのような形で病床数を算定したかにつきましては、2でございますが、療養病床の入院患者のうち医療区分1の患者数の70%、これはいろいろと議論いただきまして、医療区分1の方は全てという考え方もある一方、状態にもいろいろと差があるということもありましたので、アンケート調査を参考にいたしまして、今回、70%で設定させていただいています。

 また一方で、入院受療率の地域差というものにつきましては、解消していく方向で目標値を設定するという形で捉えております。

 具体的なイメージ図でございますが、現状と将来という形で描いております。水色で描いています療養病床の入院患者数のところについて、回復期リハ病棟の患者数は回復期に算定、それ以外、今申し上げました医療区分1の70%、また地域差を解消する目標設定の部分を在宅医療等という整理をさせていただいているところでございます。

14ページは、地域差の解消についての考え方ということです。今回の地域医療構想のガイドライン、また都道府県が策定いただく必要病床数の算定に当たりまして、パターンA、パターンB、また、それ以外の若干緩和した案ということで、現状を踏まえた上で都道府県で設定していただくということにしております。

 パターンAにつきましては、全国最小値まで入院受療率を低下させて、基本的には格差を解消させるような目標設定、パターンBにつきましては、そうではなくて中央値の段階ぐらいまで努力していくという設定になっております。

15ページは、パターンA、パターンBでもなかなか難しい場合です。要件案というところに書いておりますが、慢性期病床の減少率が全国中央値よりも大きい、平均よりもたくさん減る率があるというところ、もう一つは、相関関係が見られます高齢者の単身世帯の割合が全国平均よりも大きい区域、これは二次医療圏をベースに都道府県が考えていただくわけでございますが、そういうものにつきましては、一部、目標値につきまして、2025年ではなくて2030年に設定した上での必要病床数を設定することも可能な形で都道府県が主体的に考えていただくような構成になっているということでございます。

16ページ、17ページについては地域医療構想の策定プロセスです。現在、都道府県は、関係者の会議、地域医療構想調整会議を前倒しで設置するなどして、区域の設定、また区域を設定した後、必要病床数はどうあるべきか、その区域で患者さんの医療を全て賄うのか、相互に依存するのか、そういう組み立てをこれから議論していただくことになっております。ごらんのようなプロセスで地域医療構想を策定していただくことになろうかと思います。

 最後のページですが、策定していただいた後につきましては、不断のPDCAを回していただくことによって検証し、進捗状況を管理する、こういう取り組みで進めていただいて、2025年の医療需要に合わせて提供体制を構築するということで進めているところでございます。

 ちょっと長くなりましたが、以上でございます。

○迫井課長 続きまして、老人保健課長でございます。

 お手元の資料3をお開きいただきまして、介護療養病床の経緯につきまして、簡単に御説明させていただきます。

 1ページ目の「療養病床に関する経緯1」は、さかのぼって見ていきまして、1973年あたりから整理しておりますが、老人福祉法改正ということでございます。これは、いわゆる老人病院が増加していって、社会的な入院が問題になってきた時期でございます。政策的な事項といたしましては、老人医療費の無料化がなされています。

 その後10年たちまして、1983年(昭和58年)でございますが、特例許可老人病院が制度化されております。老人病院を医療法上の特例許可老人病院と位置づけいたしまして、診療報酬上の位置づけ、これは医師、看護師の配置を減らし、介護職員を多くするという設定になっているということでございます。

 さらに10年経過いたしまして、医療法改正が行われておりまして、そのときに療養型病床群が制度化されたということでございます。これは、一般病院における長期入院患者の増加に対応するために、療養環境に着目した病床ということで療養型病床群を創設しています。病床単位でも設置できるようにするということが一つの対応でございます。

 その後、2000年、2001年、介護保険法施行、介護保険制度の発足、このあたりでございますけれども、2つあります。

 1つは、介護保険法の施行に伴いまして、療養病床の一部について、これは注釈がございますが、その当時は療養型病床群でございましたが、その後、療養病床になっておりますけれども、介護保険法上、介護療養型医療施設と位置づけております。米印に書いておりますけれども、この医療施設の中には精神病床もあわせて位置づけられているものがございますので、こういう名称になっているということでございます。これは介護保険法関係でございます。

 あわせて医療法改正が行われておりまして、このときに療養型病床群と特例許可老人病院を再編いたしまして、ここで療養病床という形で一本化されたということでございます。

 2ページは「療養病床に関する経緯2」です。局長の冒頭の御挨拶でも触れておりましたけれども、平成18年(2006年)、診療報酬・介護報酬同時改定でございましたが、23年度末までの廃止に至る経緯を3つに整理しております。

 その当時の問題意識といたしましては、医療療養病床(医療保険適用療養病床)と介護療養病床(介護保険適用療養病床)で入院患者の状態に大きな差がない、すなわち医療の必要性の高い患者と低い患者がそれぞれに混在しているということで、役割分担がどのようになされるべきかということが課題でした。

 その上で、患者の状態に応じた病床再編をしていくということで、老健施設等への転換を促進すること、あわせて介護療養病床を平成23年度末をもって廃止することを改革の柱として位置づけて実施していくという方針が打ち出されたということでございます。報酬上の手当てといたしまして、療養病床の診療報酬につきましては、医療区分、ADL区分による評価を導入したということでございまして、イメージ図が下半分の図でございます。

 3ページは2011年(平成23年)の法改正に係る部分でございます。平成18年の同時改定で介護療養病床の廃止・転換が打ち出されたわけでございますが、経緯3でまとめさせていただいておりますとおり、実態といたしまして、老健施設等への転換が進んでいないという当時の状況を踏まえまして、その期限を平成29年度末まで6年延長いたしました。

療養病床数の推移でございますが、現在の状況も含めて、下半分に表としてまとめさせていただいております。介護療養病床数、平成18年当時は12万床余ございましたが、その後、現時点で直近でございますが、6.3万床という数字になっております。一方で、医療療養病床(医療保険適用病床)につきましては、平成18年当時は26万余でございましたが、直近の数字につきましては27.7万床ということで、若干の増加を見ています。このような経緯で療養病床の取り扱いが変還しているということでございます。

 5ページをおめくりいただきまして、今回の平成27年度介護報酬改定におきまして、介護療養型医療施設(介護療養病床)に関します報酬設定をどのようにしたのかということを簡単に御説明して終わりたいと思います。考え方として、概要のところでございますが、看取りやターミナルケアを中心とした長期療養の役割とともに、喀痰吸引、経管栄養などの医療処置を実施する施設としての機能を担っていることを踏まえて、こういった機能につきまして、今後とも確保するための新たな要件を設定した上で重点的な評価を行ったということでございます。表にまとめておりますが、類型といたしまして、新設の療養機能強化型AとB、それ以外という設定にいたしております。

 算定要件と書いておりますが、5つの要件の考え方は、最初が入院患者の疾患あるいは合併症に関する部分、2つ目が実際にどのような処置を行ったか、処置の要件、3つ目がターミナルケアに関する要件でございます。

 これらにつきましては、6ページにもう少し詳しく書いております。

 疾患あるいは合併症を有する認知症の高齢者の方の要件につきましては、6ページの米印1、米印2にまとめております。具体的にはこのような要件です。

 2つ目の処置の要件につきましては、米印3、米印4、米印5に具体的に設定いたしております。

 3つ目のターミナルケアの要件につきましては、米印6です。

 こういった形で具体的な設定を行って、算定に関します要件の割合を若干変えることでAとBというカテゴリーの設定をいたしております。

 残り2つの要件は、生活機能を維持改善するリハビリテーション、地域に貢献する活動で、これにつきましても、米印7、米印8に具体的な記載をしております。

 7ページは、今お話をしました考え方に基づいた具体的な報酬の水準(単位)でございます。

 8ページは、こういったことも含めまして、27年度の介護報酬改定全体でどのような対応を行ったか、簡単に1枚紙にまとめております。詳細は省略させていただきます。

 以上でございます。

○渡辺課長 医療介護連携政策課長でございます。

 それでは、続きまして、資料4−1と4−2につきまして、御説明をさせていただきます。

 まず、資料4−1をごらんください。この検討会で具体的な改革の選択肢を整理していくに当たって御議論いただきたい論点ということで、事務局のほうでたたき台ということで示しております。本日は初回でもございますので、この論点の立て方も含めて忌憚のない御意見をいただければと思います。

 大きく2つのパートに分けております。

 まず、1点目は「慢性期医療の在り方について」ということでございます。言うまでもなく、これから超高齢社会を迎える中で、複数の疾患を持ち、医療・介護ニーズをあわせ持つ高齢者が増えてまいりますが、慢性期医療には急性期医療とは異なる役割があるということを踏まえて、今後の慢性期医療のあり方についてどのように考えるかということで、例えばということで幾つか視点をそこに挙げております。「病気と共存しながらQOLの維持・向上を目指す医療」あるいは「患者の生活全体を視野に入れた『治し、支える』医療」「尊厳をもって人生の最終段階を迎えることを支える医療」等、例示を挙げておりますが、今後の慢性期医療のあり方について、まず構成員の皆様方からの御意見をいただきたいということが1点目の柱でございます。

 2点目は、それを踏まえて「慢性期医療の提供体制等の在り方について」ということで、ここでは大きく4つの柱を掲げております。

 まず、1点目のところで御議論いただきたい慢性期医療のあり方ということを踏まえまして、医療提供側に求められる機能としてどういうものがあるかということが1つ目の柱でございます。

 2つ目が、そうした機能を果たしていくための実際の医療提供形態のあり方としましては、大別しますと、療養病床のように医療スタッフを内包して提供する形、在宅医療等のように住まいを拠点としまして医療を外から提供する形、その2つがあるかと思いますが、それぞれの提供形態のあり方あるいは選択肢を考える上での条件等についてどのように考えるかということです。

 3つ目が、以上のような2つの議論を踏まえた上で、療養病床において主として対応することが求められる患者像、あるいはその患者像を踏まえた療養病床における医療のあり方ということで、例えば次のような視点ということで、在宅復帰や在宅生活の継続を支援する、あるいは継続的な医学管理を行い、人生の最終段階においても穏やかな看取りを支える等、例示を挙げておりますが、ここについてもいろいろ御意見をいただきたいと思います。さらに、これを踏まえた人員体制、施設設備のあり方、制度上あるいは基盤整備計画上の位置づけ等についてどう考えるかということでございます。

 4つ目が、切れ目なく医療・介護サービスを提供していくという観点からは、療養病床における医療等のあり方も踏まえた上で、療養病床以外の医療・介護サービス提供体制のあり方についてどのように考えるかということです。

 続きまして、資料4−2でございます。

 こうした療養病床におきます患者像等のイメージを持っていただくということで、これにつきましては、療養病床以外に、特別養護老人ホーム、老健施設を含めました横断調査を厚生労働省でこれまで何回か実施してきております。

 資料4−2につきましては、26年度、昨年度実施しました横断調査に基づきまして、幾つかデータ的なところを整理しておりますので、簡単に御説明を申し上げます。

 2ページ目からは患者像に関連する指標でございます。「年齢・性別」につきまして、年齢は、大半が75歳以上の後期高齢者でございますけれども、年齢のところのグラフを見ていただきますと、医療療養病床につきましては、4064歳の方も1割弱いらっしゃるということでございます。

 3ページは「有している傷病」、疾病等の状況でございます。いずれの類型におきましても、高血圧、脳卒中、心臓病は3〜4割ぐらいということで多くを占めておりますが、特に脳卒中につきましては、療養病床のほうで比較的高いということになっております。また、医療療養病床につきましては、肺炎・気管支炎等の呼吸器疾患がほかの類型よりも若干高くなっております。また、特別養護老人ホーム、老人保健施設では、筋骨格疾患(骨粗鬆症等)、転倒・骨折等の外傷が療養病床に比べますと比較的高くなっているということでございます。

 4ページは、医療区分でございます。これは報酬設定の影響もございますけれども、医療療養病床では医療区分2と医療区分3が約7割となっております。一方で、介護療養病床、老人保健施設、特養等では医療区分1が5〜6割といったところでございます。

 5ページは、ADL区分でございます。ADL区分は、1・2・3となっておりまして、ADL区分3が最も自立度が低いということになってまいります。医療療養、介護療養をごらんいただきますと全体としてはADL3が4割から6割ぐらいとなっております。一方、介護老人保健施設(老健施設)ではADL区分1が5割、49.9%ということで、ほかの類型よりも高くなっているということでございます。

 6ページは、要介護度でございます。初めに、介護保険の3施設、特養、老健、介護療養で比べていただきますと、介護療養は、ほかの2つに比べますと要介護4・5が8割ということで、かなり目立って多いということでございます。一方、医療療養のほうにおきましては、そもそも要介護認定未申請・申請中が3割いるということでございます。

 7ページは、認知症の状況でございます。特養、老健、介護療養という介護3施設では「認知症あり」が8割になっておりますけれども、医療療養では若干低く56.9%、6割弱となっております。

 8ページは、認知症高齢者の日常生活自立度という指標でございます。3以上が主として介護を必要とするという方でございますが、3以上の方の割合で見ますと、介護療養病床は3以上が8割近くということで、かなり多くなっております。一方、自立、ほぼ自立の1という指標で見ますと、医療療養病床が19.2%、約2割、老人保健施設が14.3%ということになっております。

9ページ目からは入退所の状況、どういうところから入って、どう出ていくのかということでございます。

10ページの入所・入院前の場所ということで見ますと、特養は、自宅からが42.5%で最も多く、次いで老健から22.9%となっています。老健のほうは、一般病床からが4割、42.0%で、自宅からが約3割となっております。介護療養、医療療養はいずれも一般病床からが5割強ということになっております。医療療養は自宅からが27.0%、介護療養は医療療養からというのも8.9%、1割弱ということでございます。

11ページは、入院・入所の理由でございます。まず、特養は「在宅療養でも対応できるが、家族が介護困難または不在のため」が最も多くなっております。老人保健施設の場合は「機能訓練/リハビリテーションが必要なため」が45.9%ということでございます。療養病床のほうは「疾病の急性期状態が安定したため」がそれぞれ4〜5割ということで多くなっておりますが、医療療養は、その中でも特に「疾病が急性発症又は急性増悪したため」あるいは「継続的に高度な医療管理が必要なため」がほかの類型よりも多くなっております。

12ページは、退院・退所後の行き先というところでございます。介護老人福祉施設(特養)は死亡が7割ということになっております。介護老人保健施設(老健)につきましては、一般病床が42.2%、自宅・家族宅等が23.5%となっております。介護療養のほうはn数の多い病院の類型でごらんいただきますと死亡が35.1%で最も多く、次いで自宅・家族宅等が19%、一般病床が18.5%、ほぼ同じぐらいということでございます。医療療養病床のほうは、25対1と20対1とございまして、これは看護配置の違いでございますけれども、看護配置の高い20対1でごらんいただきますと死亡が最も多くて41.3%、25対1で見ますと自宅・家族宅等が最も多く36.0%となっております。

13ページは、今後の生活・療養の場に関する本人の希望でございます。本人の希望は、意思表示がなかなか難しいというのがどの類型でも多くなっております。特に療養病床の場合はそこが多くなっております。意思表示ができる中で見ますと、特養の場合は「現在の療養場所での療養を希望」が37.3%、4割弱でございます。老健の場合は「自宅での療養を希望」が27.5%あるということでございます。

14ページは、今後の生活・療養の場に関する希望を家族に聞きますと、いずれの類型でも「現在の療養場所での療養を希望」が多くなっているということでございます。

15ページは、平均在所・在院日数でございます。特養が最も長くて1,405日、約4年弱となっております。次いで介護療養病床が484日、1年強、老健が1年弱、311日で、医療療養のほうは168日、半年弱という状況でございます。

16ページからは「提供されている医療等の状況」でございます。

17ページの「現在受けている治療」をごらんいただきますと、医療療養、介護療養で比較的医療行為が多くなっております。特に多いのは、経管栄養が介護療養で40.6%、医療療養では35.5%、それから喀痰吸引等が多くなっております。医療療養では、カテーテルの管理や酸素療法、気管切開のケア、中心静脈栄養の管理、血糖測定・インスリン注射などがほかの類型よりもかなり高くなっているというところでございます。

18ページの看取りやターミナルケアの実施状況ということで、100床当たりの年間看取り実施人数あるいはターミナルケア実施人数を見たものでございます。医療療養は、50人程度ということで多くなっております。介護療養病床は30人程度ということで、老健や特養が10人未満ということに比べますと多くなっているという状況でございます。

19ページが看取りに関する計画の策定状況でございます。特養や老健は、個別に看取り計画を立てて看取りを行っているというのが5割になっております。また、実際に看取りは行っていないけれども、今後、条件が整えば対応を考えたいというのが特養で16.6%、老健で2割弱、19.2%でございます。療養病床は、実際に看取りは行っているけれども、看取りの計画は立てていないというのが5〜6割という状況でございます。

20ページは、看取りの場に関する本人の希望ということでございます。本人については意思表示ができないという方が大半でございますが、特養や療養病床では「貴施設・貴院での看取り・療養を希望」がそれぞれ15%前後でございますが、老健の場合は「希望を把握していない」が51.9%、5割ぐらいあるということでございます。

21ページは、家族の希望の状況でございます。家族になりますと「貴施設・貴院での看取り・療養を希望」が介護療養で最も高く75%程度、医療療養や特養でも6割、4割ということでございます。老健の場合は家族の場合でも「希望を把握していない」が6割弱ということでございます。

22ページからは提供体制、制度に関する状況で、これについては簡単にポイントだけ申し上げます。

23ページは、今、御説明してきましたような医療療養、介護療養、老健、特養を並べて書いておりますが、療養病床、介護老人保健施設(老健)までは医療法に設置の根拠を置いております。療養病床は医療法上の病院・診療所でございますが、これに対し老健は、医療法上は医療提供施設ということで、病院・診療所とは別類型になっております。財源は医療療養病床までが医療保険、それ以外は介護保険です。医療療養、介護療養は、医療法上は同じ療養病床でございますので、面積基準等は同じでございます。

24ページは、主な人員配置基準というところで、医師の配置につきましては、医療療養、介護療養は同じでございまして、48対1、3名以上、老健は100対1以上、常勤1以上で、特養の場合は健康管理及び療養上の指導を行うために必要な数ということで常勤とはなっておりません。看護職員につきましては、医療療養病床は4対1、1名以上となっておりますが、これは平成30年3月31日までは6対1でも可となっております。介護療養は、看護職員6対1以上、介護職員6対1以上、老健、特養につきましては、看護、介護合わせて3対1以上となっております。

25ページは、現在の施設数やベッド数でございますので、これは後ほどごらんいただければと思います。

26ページは、こういったところに入られる方の自己負担の比較ということで、ここでは70歳以上で、いわゆる低所得でない一般所得者、かつ要介護5という設定を置いて、それぞれの施設に入った場合に、患者・入所者負担額、食費、居住費の合計がどうなるかを比較したものでございます。

 以上、ちょっと長くなりましたが、基礎的な資料ということで御紹介をさせていただきました。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 ただいま地域医療構想の概要及び療養病床の現状について御説明がありました。本日は第1回目ということでございますので、皆様からフリーディスカッション的に忌憚のない御意見を承りたいと思います。先ほど御説明ありましたように、資料4−1がたたき台という形で事務局より出されておりますので、主にこの内容に関連した形で忌憚のない御意見を承れればと思いますが、どなたでも結構でございます。

 鈴木構成員、どうぞ。

○鈴木構成員 我が国の医療制度が世界的に見ても極めてすぐれているということは、私自身が過去8年間、毎年、海外訪問調査をして報告書を作成しておりますが、それを見るまでもなく明らかであります。しかし、とまらない少子化とピーク時に40%に達する世界に類を見ない超高齢社会を迎える我が国は、財政難の中ではありますが、団塊の世代が全員後期高齢者となる2025年までに超高齢社会を乗り切るための体制を構築することを目指した改革を行っておりますので、日本医師会としてもそれに協力しているところでございます。

 超高齢社会では、中重度の医療・介護ニーズをあわせ持つ高齢者の医療・介護をどのように確保するかが大きな課題となります。北欧のように、在宅中心で看ようとしている国もありますが、北欧の高齢化率は14%から18%台で、出生率も高く、在宅も24時間3交代の訪問看護・介護など手厚く、また国民の負担も重くなっています。高齢化率が40%に達する我が国では、北欧に比べて不十分な在宅で全てを看ることは不可能でありますし、他方、全ての方を施設で看ることも財政面から不可能でありますので、入院を含む施設も在宅も活用する日本型の構築が必要となります。

 医療療養病床は、中重度の医療・介護ニーズをあわせ持つ高齢者の受け皿として今後とも必要であります。また、介護療養病床も医療ニーズのある中重度要介護高齢者の受け皿として必要であり、日本医師会としては、あくまでも介護療養病床は病院として残すことを求めております。

 いずれにしても、療養病床には重度者の看取りの場としての役割も重要となります。地域包括ケアシステムにおいては、貴重な既存資源である専門医が開業するため充実した設備を持つ診療所と有床診療所や中小病院を活用し、市区町村や中学校区ごとにかかりつけ医機能を持つ無床の在宅療養支援診療所(在支診)や、在支診の有床診療所、在宅療養支援病院(在支病)の中小病院を中心に地域のかかりつけ医がネットワークを組んで、かかりつけ医一人ひとりの負担をできるだけ減らしながら、グループ全体で24時間365日対応する仕組みを構築していくことが必要です。その際、中重度の医療・介護ニーズをあわせ持つ高齢者の受け皿として、そうした有床診療所や中小病院の療養病床も重要な役割を果たします。

 療養病床には地域差が見られますが、これは地域の特性を反映したものであり、地域性を重視する地域医療構想においても尊重されなければなりません。今後、高齢化がさらに進めば全体のニーズは増加しますので、療養病床は、より重度者の効率的な受け皿として重要になり、在宅医療との役割分担が可能となると考えられます。我が国の医療提供体制の中心を担う民間医療機関は経営が成り立たなければ倒産してしまいますので、経営の見通しが立たないままに転換や削減を強要することは受け入れられません。

 一方、全体で見れば、2003年から2013年までの10年間に我が国の病床は療養病床3万床を含む13万床減少しています。各医療機関の経営者は、20年から30年に一回ある建て替え時に、将来の地域の動向も見ながら、その後の設備投資を判断しており、今後、地域医療構想調整会議における協議や地域の人口減少等を考えれば、さらに有料老人ホームやサービスつき高齢者向け住宅なども増加しておりますので、病床は引き続き減少していくものと考えられます。ただし、現行のスピードを上げて、かつ一定の方向への機能転換や病床の削減を求めるのであれば、経営を維持しながら対応できるように、現場が納得できる基金や補助金などによる十分な支援が必要となります。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 それでは、折茂構成員、お願いいたします。

○折茂構成員 忌憚のない意見をとのことなので、一言言わせていただきます。

 例えば資料2の14ページで、療養病床の入院受療率が少ないところに合わせていこうという議論が出ておりますが、地域包括ケアシステムを推進するにあたり、これからますます超高齢者が増えていく中で、看取りという問題をどういうふうに捉えていくのか。今日の資料説明においても、看取りのことは療養型がかなりやっている現状がある。今後は更に看取りの人たちが年間40万人ぐらい増えていくだろうと言われている中で、在宅にシフトしていくのはいいことだと思いますが、果たして誰が看取るのか、どうやって看取るのか、そのことをもっと考えていかないと、ただ数と財源論だけで施設を減らそうということでは、本当に在宅での看取りを誰がやってくれるのか。様々なところで看取りの推計値が出ていますが、今までは8割方、病院で看取っているというデータとなっています。これから更に40万人程増えていく看取りの方々をどうするのかというところを考えないと、ただ数と財源論だけでいいものかというのは一つ思います。

 それから、資料2の13ページです。私は老健施設も運営する立場でも出ていますが、この資料では「老健施設の入所者数については、在宅医療等の医療需要に含めて推計する」となっています。確かに老健施設は、在宅復帰を目指して、自宅への復帰、きちんとした在宅支援というのを心がけていますので、そういう面では在宅の枠組みというのもわからないわけではないのですが、一方、老健施設は介護保険の中では施設体系になっており、在宅で暮らせない方を老健施設でみて、そして看取りまで対応していくという体制で運営しています。都合のいいところを在宅医療とか、都合のいいところで施設だとかに、その都度、分類が変わるのはどうなのだろうかと思います。ですので、入院と在宅、または施設と自宅、そこのくくりの議論をしっかり整理していただいて、地域包括ケアシステムの構想の報告書でも出ているように、何が自宅で何が施設なのか、何が病院で何が自宅なのかというところの議論もしていただきたいと思っています。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 鈴木構成員からは療養病床のあり方について、これは日本医師会のお考えと言っていいのかもしれませんけれども、御意見がございました。

 また、ただいまのお話では、看取りの問題を考えたときに地域医療構想についてどう考えるか、あるいは老健施設の人数をそのまま在宅等と一体的に考えることに対してはいかがなものか、そういう御指摘があったということでございます。

 ほかにございますか。では、武藤構成員、どうぞ。

○武藤構成員 資料4−1のたたき台の「(4)療養病床以外の医療・介護サービス提供体制の在り方」、特に療養病床以外の医療・介護サービスの提供のあり方に関して、これはデータに基づいて議論を行うという観点から、例えば先ほど御紹介があった療養病床、特養、老健の横断調査、これはたしか22年、26年、やりましたでしょうか。例えばこうした調査を在宅にまで拡張して、横断的に調査する、そうした観点も必要ではないかと思います。

 今回、医療機能区分で医療資源投入量を使われたわけですが、これも在宅における医療資源投入量、例えば在宅でも人工呼吸器をつけたりとか、在宅化学療法をやったりすると投入量が結構上がってしまいます。そうした観点も含めて、在宅における医療資源投入量の調査とか、そうしたことも必要になるのではないでしょうか。

 あと、多分、医政局のほうでやられていると思いますが、在宅における臨床指標、プロセス指標ないしアウトカム指標、これもあわせて、今後、開発並びに調査していくということがこれからの療養病床の議論に非常に重要なデータの基盤を与えると思いますので、そうした御提案をしたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 先ほど折茂構成員からもありましたように、施設と在宅との切り分けをどう考えるのかということで、在宅についての情報が必ずしも十分ではない、なかなか情報をとりづらいということもあるわけですけれども、そういうことも含めて、この種の横断調査をするのであれば拡張したらいかがか、そういう御提案だったわけです。事務局、何かコメントございますか。特段なければ、御意見として承りました。

 それでは、松本構成員、お願いいたします。

○松本構成員 先ほど看取りの話が出ましたが、看取りの最期のところだけではなくて実はそれよりもう少し前の段階が結構重要ですので、全体で看取り、終末期を考えていく必要があると思います。

 最後の最後は、在宅でも逝ける方は結構あると思いますが、その前の段階をどうするか。ずっと入院しっ放しでなくてもいいように思います。最期に至る過程で、医療・介護の支援機能あるいは体制には地域差がかなりございますので、地域ごとに構築していく必要があると思います。地域によってかなり差がございまして、診ていただける先生や24時間体制での訪問看護等があるところないところで変わりますし、訪問リハだとか、その他の支援があるのとないのでは大分変わってくると思います。栄養管理におきましても、それで大分、差が出てくるというようなこともございます。排泄や口腔ケアなどのケアをしていただく看護師さんの質も含めまして、レベルを上げていくしくみがあれば流動的にもう少し動かせるのではないかと考えます。

○遠藤座長 ありがとうございました。地域の医療資源の重要性ということを改めて御確認されたということですね。

 お待たせしました。尾形構成員、どうぞ。

○尾形構成員 資料4−1について、2点の意見と1点の要望を申し上げます。

 まず、意見ですが、「1.慢性期医療の在り方について」ということで整理していただいていますが、これを見ると、やや高齢者医療に傾斜した表現になっているのではないかという気がします。先ほど御説明いただきました資料2の地域医療構想の2ページのところをごらんいただくと、慢性期機能というのは、そこに整理されているように「長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能」という一般的なもののほかに「長期にわたり療養が必要な重度の障害者、筋ジストロフィー患者又は難病患者等を入院させる機能」ということがあわせて書かれているわけで、必ずしも高齢者でなくても、特定の疾患等、慢性疾患への対応が必要な患者さんがおられるわけですので、この部分はやはり高齢者医療とは少し分けた議論が必要なのではないかというのが1点目です。

 2点目として、これは「2.慢性期医療の提供体制等の在り方について」に関することです。冒頭の局長の挨拶にもあったように、この検討会では施設類型のあり方も含めて政策の選択肢を検討する、こういうお話だったので、必ずしも現行制度を前提としない発想というか、整理も必要ではないかと思います。療養病床の資料3の2ページで御説明いただいたように、現在の基本的な仕組みというのは2006年の医療制度構造改革の中で決められたものということですが、これが最終的に決まった形だととしても、途中の検討段階ではほかの案もあったと聞いています。例えば療養病床は全体として介護保険の適用施設にする、その一方で老人保健施設はむしろ医療提供施設としての機能を重視して、医療保険の適用にするというような考え方もあったと聞いています。

 ここからは私の個人的な考え方ですが、現行制度は必ずしもうまくいっていない、だからこそこういう検討会が開かれているのだろうと思います。そういう意味では、今、申し上げたようなことも含めて、原点に立ち返った検討が必要ではないかというのが2点目です。

 3点目は、要望です。慢性期医療の特に医療提供体制のあり方について諸外国ではどうなっているのかという資料をいずれかの段階でぜひ出していただきたいと思います。もちろん、これはなかなか難しいことなので、わかる範囲で結構ですが、原点に返って政策の選択肢を議論していくというときに、内向きの日本の中だけの議論をしているというのは必ずしも適当ではないと思います。しかるべき機会にぜひ、諸外国ではどういう体制になっているのかというあたりを参考までに御説明いただければと思います。これは要望です。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 3番目の要望事項につきましては、どの程度対応できるかという問題もありますので、事務局と相談させていただいて、対応できる範囲で対応させていただくということにしたいと思います。

 また、御意見の中で、慢性期というのは必ずしも高齢者医療だけではない、これは重要な御指摘だと思います。

 それから、現行制度を前提にした議論でなくて、ベーシックなところからお話をするというのは、そもそもこのたたき台の2ページにも制度上の位置づけのあり方ということも書いてありますので、そういう視点からの議論ということももちろん重要だと思います。必要であればそういうところからの議論もさせていただければと考えております。ありがとうございました。

 それでは、お待たせしました。池端構成員、どうぞ。

○池端構成員 私はまず全般的な論点整理という観点から少しお話をしたいと思います。

 今までのお話、構成員からのお話もありましたように、この問題というのは今年度中にまとめるということですが、今年、来年、再来年という近いものと、中長期あるいは近未来ということを意識した両方の観点が必要かと思います。

 また、医療療養型の入院基本料2、そして介護療養型は平成29年度末で現行の医療法上は廃止になるという現状の中で近い将来解決しなければいけない。まずこの点でデータの中でお願いしたいことがあります。医療療養に関して言えば、20対1と25対1というのは今かなり機能が分かれてきています。なぜならば、20対1というのは医療区分2・3が8割以上という、イメージとしては、長期だけれども、かなり重い医療が必要な方が8割以上いなければいけない病棟として存在している。一方で、入院基本料2というのはそれ以外の方が入っているということになると、しかも使い方としても、入院分科会などでもお話があるように、入院基本料2の場合はどちらかというとケアミックスにおける(急性期病棟の)バックベッド的な使い方をしているところが多いということなので、そういうデータを示しながら、25対1は3年後にどうすべきか、それをどういう方向に持っていくべきかということは早急に判断しなければいけない問題ではないかと思うので、そこのデータをきちんと全部、20対1、25対1に分けて出していただきたいと思います。

 一方で介護療養型に関しては、現状の6万床の介護療養型をどうするかということなのですが、老健局から出していただいた資料、あるいは今回の介護報酬改定を見れば、療養機能強化型を新設したということはこの機能は必要だということを言っていただいたと思います。であれば、この機能が本当に必要ならば、現状の6万床をどうしようかという問題以外に、次に医療療養、あるいは一般病床の一部からも参入する病棟として認めていくかどうか、この辺また大きな問題です。それが病院の病床なのか、介護施設のベッドなのか。現状では当直をしているという病床になっていますが、介護施設になっても医師が当直することが可能かどうか、こういった論点はこういう3局合同の会議で結論を出さなければいけない問題ではないかと思います。

 その辺を含めて、私としてもう一つのお願いは、まずデータを出すことに対して、医療療養に関しては、今、医療区分1の7割が在宅というのはアンケート調査だけで決まっている内容です。それが全体の平均的な療養病床を反映する内容とは言いませんが、26年改定でようやく療養病床もDPCデータ加算をとれるようになってきており、また地域包括ケア病床をとった療養病床に関してはデータが出始めているはずで、その療養病床のDPCデータを参考にしながら、療養病床の将来像ということが見えるのではないか、そういうデータも出していただいて検討できればと思っています。

 いろいろ言いたいことはありますが、一応ここで一回止めておきます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 介護療養にしても医療療養にしても当初と比べていろいろと違う機能のものがだんだん増えております。もう一度そこのところはエビデンスベースで再評価してみたいということなので、今、不足している情報もあり、可能な限りそれは出していただきたい、こういう御要望だったと思います。これも事務局と相談しまして、可能な範囲で御対応できるような方向にしたいと思います。

 ほかに、土居構成員、お願いします。

○土居構成員 御説明どうもありがとうございます。

 今のお話に関連するところで私もコメントを述べたいと思います。

 医療区分1の話、もちろん先ほどおっしゃったとおりだと思いますが、介護療養病床、医療療養病床、それぞれ医療区分2・3の患者の方々がおられるわけですけれども、地域差がそれなりにあるということなので、これをどういうふうに見ればいいかというところはやはりデータをもう少し詳しく拝見させていただきたい。

 ざっくり言えば、医療区分3だと、疾患状態で言えば、スモンはそんなに地域差があるとは思えないわけで、残された地域差ということになると、医師、看護師による常時監視・管理を実施している状態に該当する患者の方が医療区分3に入るわけですが、なぜか地域差があるということですので、そういう地域差がどういう理由で生じているか。もちろん地域差を全部なくさなければいけないということを申し上げたいわけではなくて、どういう理由でそういう地域差が生じているかということもあわせて考えると、療養病床のあり方、療養病床はどういうことを目指していくべきかということも見えてくるのかなという印象を持っております。

 私自身としては、地域医療構想策定ガイドライン、それから参考資料2でありました内閣官房の専門調査会の議論にかかわらせていただいていますが、地域医療構想の策定においても、将来の医療需要の推計においても、さらには入院から在宅という流れをスムーズにするためにも、患者像をどういうふうに見きわめるかということが非常に大事だと思っておりまして、データに基づく議論というものが私はさらに必要であろうと思っております。

 その中で、やみくもに財源がないから病床を削減するという話ではなくて、予見可能性を持ちながら病床の再編を進めていくという議論。それから、機能の明確化、役割分担をはっきりさせていくということで、介護療養病床、医療療養病床、それぞれ今のところ法律では期限の定めを持って転換ないしは将来的には区分を廃止する。そういうことが今のところ法律上言われているわけですから、その期限までに何とか役割を議論の中から見出して、新たな役割ないしは新たな区分を検討しながら、それぞれの役割を果たしていただくような議論がこの会議の中で出てくれば、今後も地域医療構想と地域包括ケアシステムの構築というところの議論ともつながってくるのかなと思っております。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 データの提出の御要望の中で一つ重要な御指摘があったのは、医療療養病床の中の医療区分を地域別に把握したいということですね。これは診療報酬の結果を検証するテーマとして、このテーマはこれまで行われてきませんでした。やろうと思えばできるわけですが、結果的には全国ベースの議論しかしておりませんので、もともとレセプトが全数集まっているわけですから、調査しようと思えばできなくはないと私は思います。都道府県ベースでやって、療養病床のニーズの地域差というものを見てみたいという御要望だったと思います。これまでそういう視点からの分析は、診療報酬上、余りやってこなかったというのが私の認識ですので、どういうふうに対応できるかということも含めて事務局と相談させていただきながら、検討させていただきたいと思います。

 ほかにございますか。では、嶋森構成員。

○嶋森構成員 資料4−2の17ページの図ですが、4施設でどんな治療や医療が提供されているかを見ますと、医療療養では、経管栄養等もありますが、ほとんど介護療養と変わりありません。これを区分できれば、医療と介護の機能分化できるではないかと思います。

 逆に、介護と言いながらも医療が必要なところがあるわけで、そういう方が介護療養病棟に入っていると言えます。介護療養病棟をなくすとすると、これらの、医療の提供が必要な方がどこへ行くのかという問題があります。池端構成員がおっしゃったように、今どういう人が入っているのかということをもう少し詳しく見て、医療でやらなければいけないところだけを医療でやる、そうすると必然的に病床も減ると思います。その場合、介護と言いながら、慢性の疾患や人工呼吸器等を使いながら在宅おられる方もあるわけですし、そういう方たちで、在宅で生活できない方が、介護療養病棟に入っていたりします。また、特別養護老人ホームや老人保健施設が十分でないために介護療養に入っているという実態もあるのではないかと思います。

 先ほど、尾形構成員が、根本的に諸外国の例も参考に考えたらどうかとおっしゃいましたが、私も賛成です。現在ある、特別養護老人ホームや老人保健施設と介護療養病棟の分類だけではなくて、吸引や人工呼吸器装着等の医療的なニーズがあって、在宅で世話する人がいない場合に、施設に入ることになっていますが、例えば米国ではスキルド・ナーシングホームというような、看護が中心になって、医療ニーズの高い人をケアするという施設があったりします。そのような考え方も入れていいのではないかと思います。医療的ニーズと言っても、ずっと在宅で重度の医療ケアを受けながら生活している方もいらっしゃいますから、そういうことを考えると、在宅でケアする手がなかったり余裕がなかったりする場合に、入るような施設として考える必要があると思います。

 特に、介護療養、医療療養の差がないというところを見ると、ここをきちっと分類して、新しいニーズに応じた施設というのを検討する価値があると思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 医療機能ということをもう少しきっちり考えてということだと思います。

 それでは、お待たせいたしました。井上構成員、どうぞ。

○井上構成員 2つお話したいことと、2つお願いしたいことがございます。

 1つは、2006年の療養病床再編の評価をしたほうがよいと思います。そのとき構成員をさせていただきましたが、当時、医療区分とADL区分が導入されて、機能分担が療養病床の中である程度できてきたことは前向きに評価したほうがいいと思います。きょうの資料を見ても、以前と違って、ストラクチャーだけでなくて、プロセスやアウトカムでデータが出てきています。そこは、押さえたほうがいいだろうと思います。今回の検討会の中で、そのような変化があった中で医療と介護に分かれていた療養病床の考え方をどうするかということをもう一度考えたほうがいいだろうというのが1点目です。

 2点目が、本来、療養病床はどういうふうな理念であるべきなのかということは、医療が身近にある生活モデルだというところは皆さんほぼ共有できています。ただ、多くの構成員がおっしゃってくださるように、慢性期医療の一部に高齢者医療があるという枠組みになっていますから、もう少し詳細に考え方を整理したほうがいいのだろうと思います。

 お願いしたいことが2つあります。

 当時は地域ケア体制整備構想というのを検討していました。そのときと違って、今は地域医療構想という枠組みになっています。もちろん地域包括ケアシステムにおける医療の重要性ということが指摘されたからそういう形になっていると理解しています。地域医療構想は、事業者の意見を踏まえて行政が計画するわけですが、都道府県として介護の部局に精通している人が検討するのと医療の部局に精通している人が検討するのと、どちらがより適切なのか、実態としてその辺の御意見を聞きたいと思います。

 もう1つお聞きしたいのは、介護療養型老健というものが一部転換済みですから、その実態がどうなっているのかというのも伺いたいところです。看護や介護の配置は介護療養病床と介護療養型老人保健施設はほぼ変わらないと理解していますけれども、医師の配置は違っていますので、その部分のところについてどう考えておられるのか、実態の報告をお聞きしたいと思います。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 前半2つについては御意見として承りました。後段については御質問だということですが、事務局は御質問の趣旨を確認する必要はございますか。よろしゅうございますか。それでは、御回答できる範囲で結構ですので、お願いしたいと思います。

○北波課長 地域医療構想は、今年の4月から都道府県が検討を進めるということでございます。現在の担当部局は、全ての都道府県において医療担当部局、当然、地域医療構想担当課長とか、そういうのをつくってやっているというところでございます。当然ながら、地域医療でございますので、医療の面からいいましても、また私たちが常々申し上げているのは、策定に当たって、地域でいうと医療も介護も一体として構築される面もございますので、例えば市町村との連携であるとか、幅広く意見を聞くような体制を、調整会議なり、そういうところで構築してほしいということでやっていただいているというところであります。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 では、もう1つのほうの御質問の回答をお願いします。

○迫井課長 老人保健課長でございます。

 今回お示ししたのは全体をまとめたものでございまして、井上構成員御指摘の介護療養型老健につきましては、もう少し詳細な、データを分かる範囲で次回以降にお示しをさせていただきたいと思います。

○遠藤座長 よろしくお願いいたします。

 では、田中座長代理、お願いいたします。

○田中座長代理 資料4−1を見て、最後のページ、先ほど武藤構成員も言われましたが、療養病床以外の医療・介護サービス提供体制のあり方、ここは丁寧に考える必要があると思います。

 療養病床以外とは、在宅だけではなくて、とりわけ老人福祉施設、老人保健施設における医療のあり方は曖昧なままにきているし、こういうものを使えないのは困るとか使いにくいなどの声はたくさんあります。在宅だけではなく、老人福祉施設、老人保健施設における医療のあり方によって療養病床全体の位置づけが決まると思います。

 それに関連して言うと、介護療養病床の転換先を、かつて老人保健施設にしましたけれども、今、考えると何となく無理筋でありまして、老人保健施設では、在宅復帰機能、在宅生活支援機能が主であります。それに対して介護療養型の医療施設は、さっきいただいた資料を見ましても、例えば資料4−2の12ページに比較的わかりやすい図が載っています。介護療養型医療施設は介護療養型老健施設に比べると死亡退所数は倍ぐらいありますし、14ページを見ても、介護療養型施設に入っていらっしゃる患者さんの家族は、老人福祉施設に移ってもいいという人は6%しかいないのに対して、介護療養型老健だとその4倍ぐらいあります。つまり、本来、老健が担っている機能に近ければ確かに老健への転換でいいと思いますが、老健以外の出口、転換先を考えるか、あるいはやはり療養病床の要望しかない人たちがいるのかと考えて、機能転換する先が1個だけではちょっと狭い感じがしております。

 以上です。

○遠藤座長 どうもありがとうございます。

 介護保険制度に大変お詳しく、これまでの政策に関与されいらしたということから、かつて療養病床再編計画というのが行われたわけですけれども、その反省も含めて新たな御提案をされているということでございます。

 いずれにしましても、今までのお話も、それぞれの機能をもう少し明確にして、それぞれにふさわしいような施設なりを構築したらいかがかという、まさに本検討会のミッションということになるかと思いますので、ぜひそういう方向でまた御議論いただければと思います。

 ほかにございますか。土屋構成員、お願いします。

○土屋構成員 私は、福島県という非常に過疎地のところで実際に療養病床を運営している者なのですが、療養病床のあり方としては、やはり急性期の部分だけを議論するのとはちょっと違う意味があると思います。結果的には国民が終末期も含めて満足できるレベルでケアしてあげるというところがベースになりますので、今さらスケジュールを変えろというような大胆な考えはないのですけれども、もっともっと国民に理解していただけるような体制づくりをしていかないと、いざそういう体制のもとで行き場所がなくなってしまってどうしたらいいのだという大騒ぎになったときに、国民も困る、そこに今までかかわってきた関係者、医療機関、介護施設、そういったところの団体自体も困るというようなことで、制度ありきということにならないような議論の進め方が必要と思っております。それが1点です。

 それから、今、データをいろいろ見ていますと、現状における慢性期のデータが主たる議論の中心になっていますけれども、療養病床のあり方としては急性期の受け皿という部分も決して忘れてはいけないと思います。在宅に戻したほうがいい、しかし、ここからまた救急搬送とか急性期に回る人たちが余り多くなるようなやり方は決して好ましくないと思いますので、医療区分ありきの中で、1の人が在宅に戻る、これは強引な言い方かもしれませんけれども、その人たちが戻った場合に、たくさんの基礎的な疾患をお持ちなので、その人たちが急に2、3となる可能性がある。その場合の救急搬送とか含めると急性期のほうに回ってしまう、こういうことが増えるような考え方ではだめかなと思っています。

 もちろん救急搬送にならないように、地域包括ケアシステムの中でかかりつけ医がもっともっと在宅にかかわって、いろんな対応をしなさいというふうになってきていますけれども、実際、在宅にかかわる医師自体もそんなにまだ整備されていませんし、マンパワー的にも確保されていないという印象がありますので、その辺のところも忘れてはいけないかなと思います。

 それから、患者さんたちの御家族が考えているところを忘れてはいけないと思います。きょういただいた資料4−2の11ページを見ますと、余り議論されませんでしたけれども、入所・入院の理由の「在宅療養でも対応できるが、家族が介護困難または不在のため」がどの区域においてもこれだけの数があるということも決して忘れてはいけないと思います。

 以上でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 療養病床の急性期の機能も含めた多様な機能をもう少し再整理する必要があるということの御提案だったと思います。ほかの構成員がおっしゃっていることとも非常に通ずるところでありますので、可能な範囲でそういう資料を出していただいて、御検討いただければと思います。

 ほかにございますか。猪熊構成員、お願いいたします。

○猪熊構成員 2005年の12月に介護療養病床を廃止するという話がかなり唐突に出てきたり、その後、政権がかわって廃止の見直しがされ、廃止の期限が延びたりと、取材している立場から見ると、療養病床は追いかけるのがかなり大変なテーマです。私は取材してきた立場から、発言をさせていただきます。

2000年に入ってから、医療療養病床と介護療養病床に分かれましたが、「社会的入院」の問題はずっと言われ続けていました。当時は、医療療養病床と介護療養病床に入っている方の状態像はあまり変化がなく、それほど医療の必要度が高いという感じでもなかったため、療養病床の必要性についてもどうなのだろうか、社会的入院の受け皿はなるべく早くなくしたほうがいいのではないかと思っていました。

 それから15年たっているわけですけれども、日ごろ取材して感じているのは、寿命が延び、高齢者の状態像が随分変わってきたということです。医療も介護も必要な人、認知症の症状もある人がとても多くなってきました。その意味で、まさに「療養病床的な機能」は必要だし、その必要性は増していると思います。

 では、療養病床的な機能が必要となった場合、どういう形がもっともよいのかですけれども、まず、入院が必要なのかどうか、つまり、病院である必要があるのかどうか、在宅では支えられないのかという議論が大事だと思います。また、入っている人の状態像だけでなく、入院でなければいけない期間か、在宅では無理な期間かという、期間の問題もあると思うので、そこの議論もしっかりする必要があると思います。

 今、地域包括ケアシステムの必要性がよく言われています。もし、療養病床に入っている方の状態像が、余り入院の必要性がないといった場合は、介護分野あるいは地域でその方をみるという話になると思います。これも取材していて感じるのは、特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム(特定施設)、老健施設、サービス付き高齢者向け住宅など、最近はいろいろな選択肢が出てきて、一般人の目から見ると施設類型がよくわからないし、状態像も、同じような人が入っているようにも見えてしまう。介護分野とか地域で受けるとなった場合、介護施設や住宅の整理の議論も必要かと思います。

 療養病床のあり方の話では、病院から出すとなると、「受け皿」がないから難民化するのではないかという議論が必ず出てくるので、受け皿整備を促進するような、インセンティブの仕掛けを作る話も議論できればいいなと思います。反対に、もし、病院として残すということであれば、なおさら、入っている人の状態像や期間の議論がしっかりできればいいかと思います。

 あと、入院受療率の地域差が大きいというデータが出ていましたが、これは可能であればですけれども、そうした地域のヒアリングや状況説明を聞く機会もあればありがたいと思っています。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 御提案も含めて、いろいろと御発言をいただきました。

 ほかにございますか。瀬戸構成員、どうぞ。

○瀬戸構成員 私は、札幌で老人ホーム等をやっています。地域包括ケアの関係で地域の人とよく話をすることがありますが、療養病床がなくなったときに私の家族はどこに行ったらいいのでしょうかとよく聞かれます。そのための多分この議論なのでしょうが、やはり入っている人たちが本当に困らないような方針をしっかりと、尾形先生もおっしゃいましたけれども、数とか財源だけではなくて、どうしていくのかというのを考えなければいけないと思います。

 すごく青臭い言い方になってしまいますけれども、類型に合わせて、患者さん、利用者さんを入れるのではなくて、利用者像とか状態に合わせて類型をもう一度つくっていくということが改めて必要かなと思っています。患者さんの意見をたくさん聞きながら、この議論を進めていければいいかなと感じていますので、そういうことをぜひお伝えしていきたいと思っております。ありがとうございました。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 現場からのいろいろな御意見だということに受けとめさせていただきたいと思います。

 それでは、池端構成員、お願いします。

○池端構成員 今の瀬戸構成員や猪熊構成員の話とつながることなのですけれども、療養病床の受療率で5倍の格差があるという点なのですが、ガイドラインの検討会で、たしか療養病床だけではなくて、介護保険3施設とか、居住系施設とか、グループホーム等、一般病棟も入れた全体の各都道府県の施設数、病床数の統計を出したものがあったかと思います。これを見ると、かなり格差がならされてきています。ということは、やはり一部、療養病床の中に居住系でもいいような方が入っている可能性があると思います。高知県には長野県の5倍の受療を希望する県民がいるとは思えないのですが、そこに入っている方が厳然としているわけで、それを一気に縮めるということは路頭に迷うことになるので、その方々が何らかの形で、病院の中だけれども、あるいは施設としているとか、そういう発想の転換をして、もうそこを使わない、居住系をつくって全部そこに移しなさいというのは、これから15年、20年でまた高齢者が減ってくることを考えると非常に無駄というか、いろんな意味で非常に厳しい状況になるのではないか、そういうことも発想の転換で考えていいと思いますので、ガイドラインのデータがあれば出していただければと思います。

 もう1点ですが、私は療養病床の立場ということで、もうそろそろ一般病床と療養病床という医療法上の考え方を変えていただきたいと思います。ここで議論しているのは慢性期医療なのです。医療をきちんと提供するという機能がどれだけ必要かということになると、医療を提供するということに絞った形での必要数等を見なければいけないということです。だからこそ、長期の慢性期医療も必要ですし、あるいは在宅支援、急性期の受け皿ということの中で医療をきちんと提供する。また療養病床の医療区分というのは、そろそろ制度疲労が来ていて、そこも本来は見直ししなければいけないのではないかと思います。

 もう1つは、看取りということが出てきましたけれども、介護療養型の看取りと入院基本料1で死亡退院している方とは若干、言葉が違うと思います。介護療養型は確かに看取りという意識で看取っていることが多いかもしれませんが、医療療養病床に来ているのはかなり急性期から転院された(医療必要度においても)重い患者さん、医療区分2、3の重い方を見ていて何とか治して帰そうとしながら死亡退院してしまうという方も一定数います。だから、これを全て看取りとしていいのかどうかということはあります。そういう方に介護も(治療的な)医療も一体的に提供しながら、最終的には結果的に残念ながら看取るという機能が医療療養の中にはあるのだということ。これは一般の(介護施設等での)看取りとはちょっと違った考え方で考えていただいて、日本人というのは最期にはやっぱり医師いて欲しいということがあって、だからこそ、時々入院ほぼ在宅という考え方も必要ではないかと思います。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 いろいろ御提案もいただきましたけれども、事務局にお願いということが1つございました。これは療養病床の受療率と介護施設との関係ということですね。これは、たしか検討会でも検討して、分析はしておりますので、御対応できる範囲で答えていただければと思います。今、わかりますか。

○北波課長 参考資料1の74ページに都道府県別の療養病床数と介護保険施設等定員数という形で一覧をつけておりますので、ごらんいただければと思います。

 今、高知と長野という話が出ましたので、ちょっと小さいですが、下のほうに療養病床の人口千人当たり、これは65歳以上のところです。幾つか75歳以上とかつけていますが、御参考までに御紹介いたします。療養病床の順位を見ていただけるとすぐわかると思いますが、高知県は1位になっています。一方で、長野県は43位となっています。A、B、C、D、Eということで、これは有料老人ホームやサ高住も全部入ったものになっているので、またいろんな考え方はあろうと思いますが、AからEまで全てを足したときの定員数の合計の順位を見ていただきますと、長野は35位、高知は11位となっています。御指摘のように、高知は療養病床が非常に多くて、ほかの類型というのは少ない。今おっしゃいましたような状態像というところであれば、ほかのところに入っておられるようなものもこちらで引き受けているのかなと類推できるようなことではないかと思っております。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 検討会の中でもそういう御議論があって、そのリクエストに応えて事務局が集計したものです。よろしゅうございますか。

○池端構成員 はい。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。武藤構成員、どうぞ。

○武藤構成員 この検討会の目的は医療提供形態のあり方ということで、やはり幾つかの選択肢を具体的に提示していくということが大事だと思います。資料4−1の2の「()医療提供形態の在り方」は、1つは療養病床のようなスタッフ内包型、もう1つは在宅医療のように住まいを拠点として医療を外部から提供する型、これに例えば病院併設型の高齢者住宅、あるいは今の介護療養病床が住宅転換を行うとか、幾つかそうした選択肢を具体的なイメージを持って提案していくということが大事ではないかと思います。それには調査がやはり必要でして、現状では医療施設併設型、時々ありますが、駐車場にサ高住をつくってやるとか、そうした実態、それが経営的にどうなっているのか、そうしたことも含めた形でモデル提示をしていっていただければと思います。

 もう1点、全般的な話なのですけれども、医療計画の中で基準病床数の算定式は既にあるのですが、これから医療構想の中で医療区分ごとの病床数の積み上げをしていったときの算定式と現行の医療構想の病床数との整合性はどのようになっているのでしょうか。それをお聞きしたいと思います。

○遠藤座長 直接関係ないですが、重要な課題で、もしお考えがあればお聞きしたいと思います。

○北波課長 これから各都道府県が地域医療構想をつくり、2025年にどういう道行きで病床数もしくは必要病床数を、どういう形で提供体制を賄っていくかというところで随分出てくるとは思います。基本的に私たちの立場としては、基準病床数の範囲の中で変動させていただくということが原則であると考えています。

 これは何かと申しますと、足りない機能を増やすというのが地域医療構想の中でよく出てくる話ですが、要するに、当初、最小にしてしまって、残りで減らすという話ではなくて、むしろ需要というのは徐々に変化していくものですから、それに従って整備をしていただく、その段取りをきちんとつけていただくということであります。基準病床数というのは現行の受療率というものをもとにして、どのぐらい医療が必要かとやりますので、その中でまずはやっていただかないと、結局は空きベッドが出たり過剰になったりします。原則はそういう形と考えております。

○遠藤座長 どうぞ。

○武藤構成員 ということは、現行算定式は当面、維持していくということでしょうか。

○北波課長 そういうことであります。また見直しが必要になれば、各都道府県でも随時見直せることになっていますので、現場で意向なり、そういうニーズを満たすための提供体制のところで不具合が起こらないように調整できるような機能にはなっております。

○武藤構成員 ありがとうございました。

○遠藤座長 よろしいですか。

 前半のほうで、具体的なイメージを出すために必要な追加的な調査等もやったらいかがかという御提案だったわけですけれども、時間の制約がありますので、でき得る範囲で対応するというスタンスでいかせていただきたいと思います。

 それでは、土居構成員、お願いします。

○土居構成員 少し視点が違うのですけれども、この検討会で議論がだんだん進んでいくにつれて、当然、国民に対して療養病床は今後こういうふうな方向へ変わっていくということを予見可能な形で示していくことになると思います。

 先ほど事務局から説明がありました資料4の関連資料のところで、患者家族の意向、希望がアンケート調査で出ているということです。現状の体制でもってその患者が抱く希望ということになれば「現在の療養場所で療養を希望」が多かったりする。それは確かにそうなのですけれども、今後この議論を経て、療養病床なり慢性期医療のあり方が新たに変わって、また受け皿も、名前は療養病床というのか、慢性期病床というのか、こだわりませんけれども、新たな機能が与えられて、地域医療構想なり地域包括ケアシステムの中での位置づけもはっきりして、今の患者、利用者の方がおられる施設にずっと居続けることがいいわけではなくて、病状、状態に応じて療養場所が変わっていくということはあり得る。その受け皿があるということを国民も御理解いただければ、今回のこの資料にあるような現在の場所というこだわりも減ってくる、ないしは上から目線で言うつもりはないのですが、意識を変えていただくというか、そういうようなことも行く行くは考えていく必要はあるのではないかと思います。

 現状の患者の希望がこうだから、それにそぐうような形で慢性期医療をこういうふうにしていかなければいけないということに引きずられ過ぎると、当然、患者の家族は現状しか知らないので、どういう新たな姿があるとか、どういうよりよい姿があるというところまではなかなか思い描けないというか、思い描く立場でもない。今ある場所で看取りたいとか、最期までこの施設にいられるときっと本人にとってもいいのだろうという家族としての思いをこういうアンケート調査の中での希望として表明されていることだと思うので、今後のあり方がよりよい姿に変わっていけば、必ずしも一旦入られた施設なり医療機関なりに固執するということばかりではなくて、病状や状態に応じて変わっていくということは本人にとっても望ましいことだし、それに応じて家族も移るということを受け入れて、地域包括ケアシステムの中で本人の病状や状態に応じた居場所が与えられ、家族がそこで支えるという構図が出てくるのではないかと思います

○遠藤座長 ありがとうございました。

 田中座長代理、お願いします。

○田中座長代理 今の土居構成員の言われたことに100%賛成です。余り御存じない家族が一大決意でどれにしようか決める時代は、本当は通り過ぎなくてはなりません。

 さっき池端構成員も言われた、在宅時々施設コンセプトですね。柔軟に使い分ける。特に看取りもそうで、今回の介護報酬改定でも、看取りが最後の4日間ではなくて、30日間のうちの最後の4日間以外も看取りと呼んでいるわけです。30日前、4日前を柔軟に使い分けてもいいし、在宅と、必要ならば時々療養病床を使うこともある。そこに入ったら、それで一生の決意で終わりではないのです。柔軟に使い分けていくコンセプトを、関係者ももちろんそうですが、使う側も理解すべきだと言っていただいたことに私も全く賛成でございます。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 池端構成員、お願いします。

○池端構成員 私も全く同じ考え方で、医療区分が入って、医療療養病床も医療区分2・3が8割というと、2割以上の医療区分1を入れておくわけにはいかないということもあって、やむを得ず何とか在宅に行きましょうと勧めていると、10人中10人とは言いませんけれども、10人中2人、3人が最初は渋々、何とか居住系を使いながらやっていって、「先生の言うとおりやってよかった」と言っていただける方も一定割合います。これは、我々が逆に諦めてしまったら利用者はもっと諦めてしまうので、そういう意味でのインセンティブが働くようなシステムを絶対残しておかないといけない。ただし、医療区分1の7割が在宅に全部行けるとは当然言えない。そのセーフティーネットも用意しつつ、在宅を勧めるというシステムをつくっていかなくてはいけないと思います。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 鈴木構成員、お願いします。

○鈴木構成員 在宅は重要なのですけれども、今後、高齢化が進んで、老々世帯、認々世帯や、独居世帯が増えていきますと、重度で認知症がある方など、在宅が無理な方が増えてきますから、そうした方への対応も考えていかなければいけないので、全部在宅でというような話は我が国では無理です。不可能なのです。それを前提に考えないと議論が介護保険発足当初のころの考え方に逆戻りしてしまいます。ある意味では理想かもしれないけれども、それはもはや現実的に我が国では不可能であることを前提に考える必要があると思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 関連で、折茂構成員、お願いします。

○折茂構成員 リピート利用というのはとても重要で、在宅にずっといろというのはやはり難しいです。しかし、家に帰る楽しみ、喜び、生きがいというのがあるわけですから、これは介護療養型医療施設もそうですけれども、我々老健もその辺を一生懸命やって、そしてその人の一生をケアする。最後にどうしても外せないのが先ほどから言っている看取りなのです。この看取りの考え方が我が国はどうなのでしょう。看取りといっても、施設体系での分類とか、いろいろ統計が出ています。さっき池端構成員もおっしゃいましたけれども、病院をやっていると、看取りは当たり前に毎日のようにできるのです。老健、特養、恐らく介護施設は勇気を出さないと、なかなか看取れない点があります。介護療養型医療施設というのは今まで当たり前のように看取りをやってきた。それを在宅にといったときに、先ほども言ったのですが、誰がどういうふうに看取る仕組みを考えるか、それこそが地域包括ケアシステムの究極の目標で、気楽に看取れる仕組み、地域づくりというのが地域包括ケアシステムではないかと思っていますが、その辺のところをしっかり見据えながら、療養病床の再編成というのは考えていただきたい。

 一つ確認で厚労省に聞きたいのですけれども、今回の診療報酬等でも出ていた地域包括ケア病床は、急性期扱い、慢性期扱い、回復期扱い、どこの範疇で考えたらよろしいのでしょうか。

○遠藤座長 それも検討会でしょっちゅう出た議論ですが、北波課長、どうぞ。

○北波課長 今回、4機能ということで第1回に出していただきましたので、内容はまたこれからつまびらかにしていきたいと思いますが、確かに判断が分かれているというところがございます。現在の状況では定性的な基準ということで、それぞれの医療機関がどういう機能を表示したいのかというところで報告をいただいております。それがいいのかどうか、要するに、地域包括ケア病棟だから何機能だとするのかどうかについては、また別の場でも議論したいと思っております。今、病床機能報告自体は定性的基準の中で自主的に出していただいていますので、それを踏まえつつ議論はしたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 お待たせしました、嶋森構成員。

○嶋森構成員 先ほど猪熊構成員がおっしゃったことに関連しますが、在宅の受け皿がどのくらい充実しているかということが介護療養病床をどうするかということに関係すると思います。例えば看取りについても、訪問看護でも看取りをしています。在宅で看取ることに躊躇している家族の方が、何回か訪問することによって在宅で看取れるようになるということもあります。そういう地域包括ケアがどのくらい推進できていて、在宅でどのくらいのことができるかということは、地域によって違いがみられます。例えば、長野県では、きちんと在宅の受け皿があるのではないかと思います。先ほど示していただいた表を見ると、地域にどんな施設があるかによって療養病床の数が違っているようですから、地域全体の受け皿がどうなっているかということも一緒に見られれば、どういう形がいいのかということが、明らかになるのではないかと思います。

○遠藤座長 ありがとうございました。

 ほかにございますか。土屋構成員、どうぞ。

○土屋構成員 患者、家族に適正な療養の場所を提供するという考え方はそのとおりだと思うのですけれども、それを全てそこに集約しましょうということではなくて、現状の医療・介護体制でも満足している人たちがそれだけいるということも忘れないでいただきたいということを言ったわけで、そこに固執したいという意味ではありません。ただ、それをまた含めて話をした場合に、本当に患者、家族が望むような療養の場所を提供するとなると、先ほどからそれぞれの構成員の先生方がおっしゃっているように、やはり地域差は歴然としてあると思います。例えば大都市の場所の提供と、患者さんのところに行くまで10km20kmもあるようなところとやりとりをしなければいけないような場所とは全く違うと思うので、その辺を同じような感覚で整備するというのは、これから議論しなくてはいけないと思っています。その辺のところをよろしくお願いいたします。

○遠藤座長 ありがとうございます。

 井上構成員、お願いいたします。

○井上構成員 先ほどの土居構成員と田中座長代理のお話を聞いていまして、地域の中で機能を整えて、その機能の中で移る、あるいは往来することがあり得る、それは私も全く賛成です。場が移ったり、行き来するからこそ、方針とかケアのやり方というのは統一してほしい。そうなったとき、慢性期医療は一つの事業体で提供し続けるのだろうと私は思いました。他機関と連携するという部分もありますけれども、一つの事業者が、あるいは病院が、入所あるいは入院という機能と在宅という機能をどういうふうに一体的に評価ができるのか、場合によっては職員の配置などを兼務するような方向性なども見えるのかというようなことを、検討していただけるといいかなと思いました。よろしくお願いいたします。

○遠藤座長 わかりました。御提案ということで受けとめさせていただきたいと思います。

 ほかにございますか。松本構成員、お願いいたします。

○松本構成員 先ほどの看取りの話は、在宅系をどうするかという問題ですけれども、現実に、中小都市ですので、看取りが増えています。なぜ増えたかといいますと、やはりがん死が増えています。がんの末期の方が、病院への出たり入ったりが増えて、最後、結局、疼痛のコントロールあるいは呼吸苦に対する酸素吸入、そういったもので増えてきています。この先がん死がどんどん増えてくる中で入院増は考えておかなくてはいけないと思います。

 地域では診療所の先生がグループを組んで交代で、末期を在宅で診るという努力をされておりますし、24時間の訪問看護の事業所も増えてきておりまして、診療所との話し合いや連携も進んでおります。在宅医療サポートセンター事業も今年より、医師会を中心に進めておられます。我々も参加して話を進めております。入院は絶対に減るかという問題でいきますと、がん死は増えるので減らない。だから、普通の自然死といいますか、ほかの疾患での死亡とちょっと違う部分があります。がんセンターの堀田先生の講演でもがん患者の最後は8割が在宅ではなくて病院でした。疾患別に見るとがんは飛び抜けて多いという話ですので、同じ看取りでも、考えていかなくてはいけないと思います。病院、診療所、訪看といったものが地域で一緒になって限られた医療資源の中でどうしていくかを見ていく必要がありますし、さらに終末期を診る能力もさらにつけていく必要があると考えています。

 済みません。もう1つ、施設についても、もう少しパワーアップすれば見ていただけるので、要するにどこで見るかという問題は、必ずしも病院でなくてもいい、あるいは施設でも見れるという状況もつくれると思います。そういう整備というか、対応システムをつくらないといけない部分もあるかと思います。

 以上です。

○遠藤座長 ありがとうございました。がんの終末期への対応ということでございます。

 ほかに何かございますか。大体、御意見は承ったということでよろしゅうございますか。

 ありがとうございました。本日は第1回ということでございますので、特段、焦点を絞らずに皆様方の御意見を承るという形で議事を運営させていただきました。貴重な御意見を承りました。また、事務局に対する宿題も出ておりますので、事務局としては御対応いただければと思います。

 それでは、次回ですけれども、本日いただいた御意見も踏まえまして、論点に沿って具体的な議論を進めていきたいと思います。そういう進め方でよろしゅうございますか。

 では、そのようにさせていただきたいと思います。

 それでは、予定時間にまだ若干ございますけれども、始まったのもちょっと早かったということもありますので、本日はこのぐらいにしたいと思います。

 次回の日程につきましては、事務局から連絡をお願いいたします。

○渡辺課長 本日は、どうもありがとうございました。

 さまざまな宿題もいただきましたので、座長と御相談させていただきながらデータ等を用意したいと思いますが、また、先生方のほうからも、もし現場等のデータでお出しいただけるものがあれば、ぜひ積極的にお出しいただければと思います。

 次回の会議につきましては、9月9日(水)17時から開催する予定にしております。場所など詳細につきましては、追って連絡をさせていただきます。

○遠藤座長 ありがとうございます。ちょっと最後、確認ですけれども、今のお話は、追加的に何かお話があったらば事務局に出してください、そういう理解でよろしゅうございますか。何日ぐらいまでにということはありますか。

○渡辺課長 というよりも、むしろ次回の場で、私どももきょういただいた宿題を整理して出しますが、またお出しいただけるものがもしあればお願いしたいと思います。

○遠藤座長 ありがとうございます。では、そのような対応でお願いいたします。

 それでは、本日、これをもちまして、第1回「療養病床の在り方等に関する検討会」を終了したいと思います。どうもありがとうございました。


(了)

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