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2015年7月2日 精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会(第5回)議事録

○日時

平成27年7月2日(木)16:57〜


○場所

厚生労働省省議室(9階)


○出席者

構成員

安西座長、青木構成員、青嶌構成員、有井構成員、栗原構成員、後藤構成員
富岡構成員、西村構成員

○議題

1.開会

2.議事
(1)等級判定のガイドラインの検討について
(2)ガイドライン以外の対応の検討について
(3)その他

3.閉会

○議事

(安西座長)

 若干定刻より早いですけれども、ご出席の予定の先生方は皆さんご出席されておられますし、貴重な時間でございますのでそろそろ始めたいと思います。

 ただいまより第5回の精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会を開催させていただきます。

 本日は、大変お忙しい中、この検討会にご参集いただきまして、本当にありがとうございます。今日、ご都合で岩坂構成員がご欠席というふうに伺っております。

 それでは、本日の資料と議事につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 それでは、本日の会合資料の確認をさせていただきます。

 お手元の議事次第のもと、資料1といたしまして「第4回検討会における議論の概要」、資料2といたしまして「障害基礎年金の障害認定の地域差に関する調査〔追加分析その2〕」、資料3といたしまして「等級判定のガイドライン等について」をお配りしております。また、議論の参考としまして、障害認定基準の抜粋第8節精神の障害と精神の障害用の診断書を別途お配りしております。それぞれお手元にございますでしょうか。不足等ございましたらお申し出いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 なお、カメラ撮りはここまでといたしますので、カメラの方はここでご退席願いたいと思います。では、よろしくお願いいたします。

 

(安西座長)

 どうもありがとうございます。

 皆さん、資料はございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、早速議事に入らせていただきます。

 初めに、資料1「第4回検討会における議論の概要」、それから、資料2「障害基礎年金の障害認定の地域差に関する調査〔追加分析その2〕」ですね、これにつきまして事務局のほうから説明をお願いします。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 それでは、資料1「第4回検討会における議論の概要」についてご説明いたします。

 前回の検討会では、等級判定のガイドラインの考え方について検討させていただいたところでございますが、本資料は、議論の概要といたしまして構成員の皆様からいただきました主なご発言を取りまとめたものになります。内容につきましては、ごらんのとおりとなっております。ご確認のほどお願いしたいと思います。

 資料1の説明は以上です。

 

(桂日本年金機構給付企画部員)

 そういたしましたら、続けて資料2「障害基礎年金の障害認定の地域差に関する調査〔追加分析その2〕」についてご説明させていただきます。

 本資料は、これまでの専門家検討会において構成員の皆様からいただいたご意見を踏まえて追加分析を行ったものでございます。

 資料を1枚おめくりいただき、表1、精神障害・知的障害・発達障害にかかる等級非該当割合についてご説明させていただきます。

 構成員の先生からのご意見によりサンプル事例を精神障害・知的障害・発達障害の3区分に分類し、等級非該当割合をお示ししたものでございます。

 発達障害の等級非該当割合は9.7%となっており、精神障害と知的障害の等級非該当割合の中間程度に位置する結果となりました。

 続いて、表2についてご説明させていただきます。表2は診断書に記載される日常生活能力の判定項目の平均値を判定項目ごと、傷病の種別ごとに算出したものでございます。

 傷病の種別ごとの平均値に大きな差異はなく、傷病の特性による偏りは見られませんでした。発達障害については、他の障害と異なった認定を行っているのかを確認する目的もあったところですが、結果から見ますと、発達障害について特別な認定を行っているわけではないだろうと考えております。

 1枚おめくりいただき、表3についてご説明させていただきます。表3は、診断書に記載される日常生活能力の程度と判定の平均値の分布を算出したものでございます。表の横軸に日常生活能力の程度、縦軸に日常生活能力の判定の平均値を0.5刻みで表示しております。なお、横軸の日常生活能力の程度における評価ごとの事例数の最も多い区分を赤で表示し、次に多い2区分を桃色で表示しております。次に多い7区分を薄桃色で表示しております。

 結果についてはご確認いただければと思いますが、多くの事例については、日常生活能力の程度が重ければ、日常生活能力の判定も重く、日常生活能力の程度が軽ければ、日常生活能力の判定も軽くなっております。

 次に、3ページの表5とあわせて表4をご説明させていただきます。表4と表5はいずれも日常生活能力の程度と判定において一定程度重く評価された項目の個数の分布を算出したものでございます。

 表4は、日常生活能力の判定における評価の重いほうから2番目までの個数の分布を算出したもので、表5は、最も重い評価の個数の分布を算出したものでございます。結果については、ご確認いただければと思います。 

 以上で資料2の説明を終わらせていただきます。

 

(安西座長)

 どうもありがとうございます。

 ただいまの事務局からのご説明につきまして、構成員の先生方から何かご質問とかご意見、ございますでしょうか。

 前回の議論の概要とこの追加分析のあたりなんですが。よろしいでしょうか。この先でもまたこれをご検討いただくという流れになりますので、もし今なければ先へ進めさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 それでは、続きまして、資料3「等級判定のガイドライン等について」につきまして事務局から説明をお願いいたします。これはいろいろ、今ご説明いただいたものをさらに掘り下げるという形でございますけれども、いろいろ議論すべき内容がございますので、幾つかに区切って説明していただいて意見交換を進めていきたいというふうに思います。

 それでは、事務局からよろしくお願いします。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 それでは、資料3「等級判定のガイドライン等について」をご説明させていただきます。分量が多いため、ご議論いただきたい課題ごとに分けて説明をさせていただきたいと思います。

 初めは5ページ目までのご説明とさせていただきます。

 では、1ページをごらんください。等級判定のガイドラインの基本的な考え方についてまとめたものでございます。こちらは、これまでに構成員の皆様からいただきましたご意見や認定事例の検討を踏まえまして、等級判定のガイドラインを以下のように構成してはどうかということで、第3回検討会からご提示させていただいているものでございます。これにつきまして、構成員の皆様からはおおむねご了承いただいているところでございます。

 そこで、2ページ以降ではこの考え方に沿って資料のほうを作成させていただいております。

 まず、2ページから4ページに載せております3つの表でございますが、こちらは障害基礎年金及び障害厚生年金のサンプル調査をもとに、日常生活能力の程度及び日常生活能力の判定の内容と障害等級の認定状況を整理したものでございます。

 2ページは、日常生活能力の判定を平均で区分した場合の認定状況となります。先ほどご説明いたしました資料2の表3とあわせてごらんください。この表は、資料2の表3に障害厚生年金のデータを加えて整理したものになります。

 表の見方からご説明させていただきます。まず、注1でございますが、この表の中で空欄としている部分がございます。決定の総件数、約6,000件になりますが、こちらに対する割合がおおむね1%未満である欄が空欄となっているものです。

 次に、注2ですけれども、各欄において特定の等級の件数が4分の3以上ある場合にその等級を示しております。例えば、一番左上の「1級」と記載している欄がこれに当たります。

 次に、注3でございますが、各欄におきまして特定の等級の件数が4分の3以上ない場合に、決定件数の多い順に2つの等級を示しております。例えば、一番左の列で上から2番目の「1級・2級」と記載している欄がこれに当たります。

 次に、注4ですが、この表では障害基礎年金と障害厚生年金の認定状況をあわせて作成しておりますが、障害基礎年金で「2級非該当」となったものにつきましては、集計上「3級」と「3級非該当」に半数ずつ振り分けております。障害基礎年金の「2級非該当」は「3級」相当の場合と「3級非該当」に相当する場合の両者があると考えられるため、このように集計することとしたものでございます。

 次に、注5でございますが、こちらは従来の障害厚生年金の件数が少なかったことから、件数の追加をしているものでございます。

 こうした条件のもとに整理をした結果、ごらんいただいている分布になっております。

 日常生活能力の程度及び判定の重さと認定される等級には一定の相関があることがご確認いただけるかと思います。程度が(5)ですと、大半が「1級」、(4)では大半が「2級」と認定されています。(3)では「2級・3級」の件数がどの判定平均でも一定程度あり、(2)では「3級・3級非該当」が多くなっております。

 したがいまして、程度(3)あたりが2級と3級の境界であることがご確認いただけるかと思います。

 続いて、3ページをごらんください。こちらは日常生活能力の判定を重い評価の個数で区分した場合の認定状況を、2ページの表と同じ条件のもとで集計したものでございます。この表も日常生活能力の程度及び判定の重さと認定された等級には一定の相関はありますが、2ページの表に比べまして各等級の分布範囲が広く、判定の個数による違いが余り明確ではないことがおわかりいただけるかと思います。

 さらに、次の4ページ、最も重い評価の個数で区分した場合をごらんいただきますと、個数がゼロ個のところに件数が集中してしまい、最も重い評価の個数から認定される等級の傾向を把握することは難しいと考えられます。

 次に、5ページをごらんください。等級の目安の構成につきまして検討課題を挙げております。第3回検討会より等級の目安の構成として、ごらんの2案を提示させていただいているところですが、今ご説明いたしました認定状況を踏まえまして、それぞれのメリット・デメリットを挙げております。

 案1は、日常生活能力の程度と日常生活能力の判定の平均値を組み合わせて目安を設けるものですが、この案のメリットは、日常生活能力の判定の平均値をとることで1から4のどの区分に該当していたとしましても同一の基準で区分の違いを全て目安に加味することができることでございます。

 デメリットとしましては、現行の障害認定基準において、このように平均値で判定することは一般的な方法ではないということがございます。また、平均値の算出作業を機構の職員が行う必要があり、作業誤りが生じるおそれもあります。

 案2でございますが、こちらは日常生活能力の程度と判定の区分別の項目数を組み合わせて目安を設けるものですけれども、このメリットとしましては、現行の障害認定基準において重い評価の項目数で判定することが一般的な方法であるということがあります。また、機構の担当職員が確認をしやすく、誤りも生じにくいものと考えられます。

 一方、デメリットといたしましては、軽いほうや重いほうの区分に該当する場合に、最も軽い、または最も重いのか、そうではないのかの違いを目安に十分加味することができないということでございます。例えば、7項目全てが重いほうから2番目までの評価であったとした場合、最も重い評価の個数はゼロ個から7個まで幅がありまして、この組み合わせごとの違いを加味して目安を作成しようとしますと、非常に複雑な目安になってしまいます。

 そこで、先ほどの障害等級の認定状況やこの各案のメリット・デメリットも勘案し、事務局といたしましては、日常生活能力の程度及び判定の平均値を組み合わせる案1の方法で等級の目安を設けてはどうかと考えておりますが、先生方のご意見をいただければと思っております。

 資料の説明は一度ここで区切らせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 

(安西座長)

 どうもありがとうございます。

 ただいま事務局から説明がありましたように、資料3の「等級判定のガイドライン等について」の具体的な内容につきまして、検討課題に沿って議論を進めていきたいというふうに思います。

 今、この5ページで検討課題の1をご説明いただきましたけれども、案1の平均点方式ですね、これを採用してよいかということですが、これにつきまして、構成員の先生方のご意見を伺いたいと思います。いかがでしょうか。それぞれメリット・デメリットを出していただいておりますが、ご意見、いかがでしょう。

 じゃ、青木先生、どうぞ。

 

(青木構成員)

 これまで何度か議論してきた中で、どの方法がいいかというふうなことですが、それぞれにメリット・デメリットがあると思うんです。が、基本的には平均でいいのではないかな、というふうに思っています。といいますのが、一つ一つの項目でそれぞれが中間ぐらいに来ているところなんかも加味できるというところが意義としてあるのではないかな、というふうに思います。

 ただ、その中で、ちょっと各論的なところに入ってよろしいでしょうか。今の説明の中で確認なんですが、その平均で区分した場合というのは、この2ページのこの表というように理解してよろしいですか。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 はい、該当する資料は2ページの表になります。

 

(青木構成員)

 2ページということですよね。その中で、ひとつ、やはりこれまでの議論の中でも気になっていたところがありまして。1級、2級の一つの基準としまして、程度と判定の縦軸・横軸で一つの目安をつくろうということは従来どおりなんですが、程度が4番ないしは5番で、あと縦軸の判定によって、1級になるんじゃないか、みたいなことが従来から一つの基準として示されていました。これは、絶対数で4分の3があるということで、この2ページの表でいきますと、程度が4番だと全て2級、場合によっては3級ということになってしまっています。そんな中で、さまざまな検討をする中で、例えば、4ページの最も重い評価の個数で区分したところでいきますと、程度が(4)だったとしても、ここでは1級・2級というような形でばらついたものが出てきます。6個というようなことで出てくるというようなことも、そういう一つのデータとしてあります。考え方としてなんですが、基本は平均でいくんだけれども、この2ページの一番上のところは、1級あるいは2級というふうなことでいけないかなというふうなことを、実態も鑑みて思いましたので、ちょっと意見として述べたいと思います。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。全体的には平均がいいようだけれども、幾つかのセルに関しては少し別の考え方もあるかなというご意見です。

 じゃ、事務局からお願いします。

 

(池上給付事業室長)

 具体的な目安をどのように設定するかという点につきましては、またこの後ろのほうの資料で検討課題に挙げさせていただいておりますので、またそこでぜひご議論していただければと思います。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。

 ということで、この課題の1番に関しましては、この平均点方式と、それから、この個数、どちらでいきましょうかというあたりで構成員の先生方からご意見いただきたいと思いますが。

 じゃ、後藤先生、お願いします。

 

(後藤構成員)

 前回もかなり議論をしたところですので、平均点方式というのはやはり妥当なのではないかなと思って、私としては案1で、最初のスクリーニングとしての目安としてはそれでいいかと。ただ、あと、今青木委員のほうが言われたような、個々の部分に関しては少しまだ検討の余地があるのではないかというふうに思います。

 

(安西座長)

 なるほど。ほかの先生、いかがでしょうか。

 

(有井構成員)

 僕も事務方のスクリーニング、最初の、事務方さんの最初の目安づけとしてはこの平均点方式が一番適当なんじゃないかと思います。このままでやっていくのでいいんじゃないかと思っています。

 

(安西座長)

 ほかの先生方、いかがでしょうか。

 それでは、ご異論がないようですので、等級の目安の構成に関しましては、案1の平均点方式を採用するということでよろしいでしょうか。

 では、そういうことで進めさせていただきたいと思います。

 では、続きまして、資料3の6ページからになりますけれども、事務局から資料の説明をお願いします。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 それでは、引き続き資料3の6ページ目からご説明をさせていただきます。

 日常生活能力の程度及び判定の平均を組み合わせる案1の方法で等級の目安のたたき台を作成してみました。

 まず、等級の目安ですけれども、こちらは、あくまでも認定医の皆様が次の段階で総合評価を行っていただくための目安とするもので考えております。なお、このたたき台は精神障害・知的障害・発達障害それぞれに共通した目安としております。これは、先にご説明いたしました資料2からは各障害に特有の偏りなどは確認できませんでしたので、障害別に目安を設ける必要はないものと考えたためでございます。各障害特有の症状については、必要に応じてこの後の総合評価の段階で考慮していただくことになります。

 では、具体的なたたき台の内容についてご説明します。この案は、本資料の2ページの実際の認定状況をもとに現行の障害認定基準の定めに照らして妥当と考えられる等級の目安を検討のたたき台として示したものでございます。

 まず、赤い色が「1級」、その下の肌色の欄が「1級又は2級」、緑色の欄が「2級」、黄緑色の欄が「2級又は3級」、青色の欄が「3級」、水色の欄が「3級又は3級非該当」、黄色の欄が「3級非該当」となっております。それぞれの欄の考え方を7ページ、8ページにまとめております。

 まず、米印1がついている欄、4カ所ございますが、こちらは現在の認定状況でも多数が同一の等級と判定されていることから、その等級を目安としております。

 次に、米印2がついている欄が1カ所ございますが、こちらは、現在の認定状況では「1級」と「2級」がそれぞれ一定程度あるんですけれども、日常生活能力の程度と判定の平均から、障害認定基準の1級の例示「常時の援助が必要なもの」と2級の例示「日常生活が著しい制限を受けるもの」の双方に当たる可能性を検討する必要があると考えまして、この欄の目安を「1級又は2級」といたしました。

 次に、米印3がついている欄、1カ所ございますが、こちらは現在の認定状況では「2級」と「3級」がそれぞれ一定程度あります。日常生活能力の程度から、これにつきましては「2級」を目安といたしました。

 次に、米印4がついている欄、2カ所ございますが、こちらの現在の認定状況では「2級」と「3級」がそれぞれ一定程度あるんですけれども、こちらも日常生活能力の判定から「2級」を目安といたしました。

 次に、米印5がついている欄、1カ所ございますが、こちらは、現在の認定状況では「2級」と「3級」がこちらもそれぞれ一定程度あるんですけれども、日常生活能力の程度と判定の内容から、「2級又は3級」を目安といたしました。

 次に、米印6がついている欄、1カ所ございます。こちらも現在の認定状況では「2級」と「3級」がそれぞれ一定程度ございますが、こちらは日常生活能力の判定の内容から「3級」を目安といたしました。

 次に、米印7がついている欄、2カ所ございますが、現在の認定状況では「3級」と「3級非該当」がそれぞれ一定程度ありますけれども、日常生活能力の程度と判定の内容から「3級又は3級非該当」を目安といたしました。

 続いて、米印8がついている欄、2カ所ございますが、こちらも現在の認定状況を見ますと、「3級」と「3級非該当」がそれぞれ一定程度ございますが、こちらは日常生活能力の判定の内容に合わせ「3級非該当」を目安といたしました。

 最後に、米印9がついている欄、1カ所ございます。こちらは、決定の総件数に対する割合は少ない区分に当てはまりますけれども、左隣の目安と下にある目安との比較から必然的に等級が求められると考え、「2級」を目安といたしました。

 ここまで等級の目安のたたき台についてご説明をさせていただきましたが、このたたき台についてご議論いただきたい課題を9ページにまとめておりますのでごらんください。

 まず、検討課題2といたしまして、空欄となっている部分については等級の目安を設けないこととしてよいか、でございます。目安を設けていない欄は、該当する認定件数が少ない、つまり、決定の総件数に対して1%未満であるため、現在の認定状況がはっきりしない。また、日常生活能力の程度と判定の平均の整合性が低く、誤りがある可能性があるといった理由により、等級の目安は設けず、総合評価をもって等級判定をしていただきたいと考えました。このような整理でよいかご意見をお伺いしたいと思います。

 次に、検討課題3として、たたき台の各欄の等級の目安をどのように整理するかを挙げております。

 まず、日常生活能力の程度の区分ごとに整理すべき事項をまとめております。

 (5)の列についてですが、ここは「1級」及び「1級又は2級」の目安を設けることとしてよいか、でございます。特に日常生活能力の判定の平均が3.0から3.4の場合、ご説明しました7ページマル2の理由に加え、現在の認定状況では「1級」と「2級」が同程度ずつあることを勘案しまして、「1級又は2級」を目安としてよいか、についてご意見をお伺いしたいと思います。

 次に、(4)の列でございますが、ここでは「2級」の目安を設けることとしてよいか、について整理したいと思っております。例えば、日常生活能力の判定の平均が3.5以上の場合、現在の認定状況では、「2級」が373件、「1級」が88件となっており、その多くが「2級」と認定されていることを踏まえますと、「2級」を目安としてもよいのではないかと考えているところです。この整理についてご意見をお伺いできればと思います。

 次に、(3)の列でございますが、ここでは「2級」、「2級又は3級」及び「3級」の目安を設けることとしてよいか、について整理したいと思っております。特に日常生活能力の判定の平均が2.5から2.9の場合は、実際の認定状況では3級が300件弱ありますが、ここの目安を「2級」としてよいか、また、平均が2.0から2.4の場合は、先ほどご説明した7ページのマル5の理由に加えまして、現在の認定状況では「2級」と「3級」が同程度ずつあることを勘案し、「2級又は3級」を目安としてよいか、についてご意見をお伺いしたいと思います。

 次に、(2)の列についてですが、ここでは「3級又は3級非該当」及び「3級非該当」の目安を設けることとしてよいか、について整理したいと思っております。8ページのマル7の理由に加えまして、目安を設けたどの欄も現在の認定状況では「3級」と「3級非該当」が多いことから、「2級」の目安を設けないこととし、また、日常生活能力の判定の平均が1.5から2.4の場合には、「3級」と「3級非該当」が同程度ずつあることを勘案し、「3級又は3級非該当」を目安とすることとしてよいか、についてご意見をお伺いしたいと思います。

 最後に、(1)の列でございますが、ここでは「3級非該当」の目安を設けることとしてよいか、について整理をしたいと思っております。8ページマル8の理由に加えまして、実際の認定状況も踏まえ、目安は「3級非該当」のみとすることについてご意見を伺いたいと思います。

 以上、ここまで等級の目安のたたき台についてご説明いたしました。提示させていただきました検討課題についてのご意見をよろしくお願いいたします。

 

(安西座長)

 どうもありがとうございます。

検討課題2と3についてお話しいただいたわけですけれども、まずは検討課題2のほうですね。この白い部分です。目安を設けない欄をどうするかということで、構成員の先生方からご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

じゃ、青木先生。

 

(青木構成員)

 これはですね、目安を設けないという今の提案でいいんじゃないかなというふうに思います。といいますのは、先程来の議論にありますように、程度と判定のところで両方を見ながら作成医の先生がつくられるわけですけれども、極端にずれているというふうなところが空欄になっているということは、やはり、それはかなり、ミスマッチという表現がいいのかどうかわかりませんが、かなりばらついた判断になっていると思います。そういうふうな場合というのは、ちょっとこれはどうだろうか、みたいなところで、あえてひっかかる意味でも、むしろ載せないほうが逆に客観性があるといいますか、信頼性のあるものができるんじゃないかなというふうに考えます。

 以上です。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。

 ほかの先生方、いかがでしょうか。これ、1%以下のレアなケースで、そういうふうにミスマッチとか何らかの例外的なケースということで、基準を設けるのはむしろ不適切というふうなことでよろしいでしょうかね。

 それじゃ、目安を設けない欄の扱いにつきましては、たたき台のとおりでひとまず進めていきたいと思います。

 それでは、続きまして、検討課題3、たたき台の各欄の等級の割り振りにつきましてご意見をいただきたいと思います。

 まず、日常生活能力の程度の(5)の列ですね、一番重いほうですけれども、(5)の列につきまして、たたき台では、「1級」と、あるいは「1級又は2級」という目安が設けられております。これにつきましてご意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 どうぞ、青嶌先生、お願いします。

 

(青嶌構成員)

 一番重いところなんですけれども、僕、疑問に思っているのは。(5)で7個あるのは全て1級というのはいかがなものかということなんです。つける医者の問題なんですけれども、こういうのを多々見ます。実際の内容と齟齬があるのが一番このラインじゃないかなと思っていて、これをたたき台の段階で1級と決めてしまうのは非常に危険じゃないかと思いました。

 以上です。

 

(安西座長)

 どうもありがとうございます。

 では、ほかの先生、いかがでしょうか。

 

(有井構成員)

 おっしゃる意味もよくわかるんですけれども、あくまで事務方さんの目安ということなんで、本格的には我々判定医がまた目を通して是非を決めていくという業務は当然今後も残るわけですよね。ということでの、仕方ないと見たほうが、むちゃな診断書を提出される主治医の先生は確かに、うちにもちらほらと見ることがあるんですけれども、それを含めて判定をしていく、と、今後もということになるのかなと思います。

 

(安西座長)

 なるほど、目安としてというのと、目安を踏まえた総合的な判定というので少し分けて考えたほうがいいんじゃないかというふうなご意見ですけれども。

 後藤先生。

 

(後藤構成員)

 私も今の有井委員の意見に賛成で、目安ですので、やっぱり、全部できなくて(5)だったら、これは1級という目安としては当然ではないかというふうに思います。最重度の知的障害でずっと施設にいるとか重症心身の方とかっていうのは大概それで出てきますし、よろしいのではないでしょうか。

 

(有井構成員)

 時々、大学在学中の発達障害の方とかがこの(5)の4.0とか出ていることが、それは主治医の意向として出てくる場合があるんです。そのような、ちょっとこれは現実に余りにも乖離があるような診断書というのもやっぱり世の中存在するので、それは今後も、事務方さんにその判断を求めるというのはちょっと違うでしょうから、我々のほうで厳密に見ていくことになるだろうと、実際、そんな話です。

 

(安西座長)

 そうしますと、その判定医の先生の総合的な判断ということで、ちょっとあり得ないようなものはやはり別途考える、総合的に考えるということかと思いますが、そういうふうな流れでよろしいでしょうか。目安と総合的な判定がワンクッションありますよという前提の上で、目安としてはいいんじゃないかというご意見のようですが。いかがでしょうか。よろしいでしょうかね。

 栗原先生。

 

(栗原構成員)

 目安はあくまで最初の、後藤先生言われたんですけれども、最初のスクリーニング、振り分けであって、そこが決定権にかなり大きな意味を持つとは考えないほうがいいと思いますので、やはり、先ほど1%未満という例もありますように、結局は個々の認定に携わる先生方の意見が最終的な判断になると思います。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。

 そうしますと、先生方のご意見、大体、目安としてはよろしいんじゃないかというふうなご意見であろうかと思います。

 先へ進ませていただきますが、それでは、次に、(4)の列なんですけれども、たたき台では「2級」の目安が設けられていますが、「1級」や「3級」の目安は設けないこととしてよろしいかということです。先ほど、青木先生のご意見があったところなんですが、この辺を少し意見交換してしっかりと議論したいと思いますが、じゃ、まず青木先生から少し。

 

(青木構成員)

 先ほど発言した理由は3点からです。

 1つ目は、もともと何と言いましても、この診断書は作成医がつくった診断書からスタートするということになります。そうしますと、程度のところで、これから、もしかしたら厚労省のほうで十分な作成医に対する、かなり丁寧なものが示されていくかもわかりません。ですが、なかなか5番をつけにくいというような作成医がいらっしゃった場合、スクリーニングとはいうものの、やはり、これが数字等で出たときにどうか、というふうなことです。

 それから、2つ目は、やはり、程度と判定の縦軸・横軸というものによって、ここでの議論が交わされています。その縦軸・横軸があって、この(4)が従来から1級ないしは2級と言われていた中で、そこを2級だけというのはちょっとどうかな、ということです。

 それと3つ目は、見方の基準を変えると、例えば、4ページにあるように、最も重い評価の個数で区分した場合、やはり1級も出てくるというふうな、こういうデータもあります。そのあたりを総合的に鑑みますと、1級ないし2級でいいんじゃないかなというのが私からの提案です。

 以上です。

 

(安西座長)

 どうもありがとうございます。

 (4)の判定平均が最も重いグループに関しまして、1級の可能性もあるんではないかというようなご意見ですが、この辺に関しまして、いかがでしょうか、ほかの先生方。

 どうぞ、有井先生。

 

(有井構成員)

 僕もその1級ないし2級で、(4)の3.5から4.0に関してはいいような気がします。ここで、現場で一番迷うのは知的障害の方で、かなり重い方が、文面からもとれるような方が、(5)でなしに主治医が(4)で書いてこられるような場合が、特に小児科の先生が(5)をつけるのを躊躇されたかなというふうな場合があったりして、1級に持っていくようになるべくするようなことしたりしていますし、2級のみのということではちょっとそこが足らないかという気がします。

 

(安西座長)

 どうぞ。

 

  (青嶌構成員)

 先ほどの(5)をつけるのと(4)をつけるのって、まさに主治医のその患者さんに対する見方、及び主治医のパーソナリティーによって、実は(4)をつける方のほうが本質的には障害が重いというのが多々見受けられると思うので、(5)の7をつける人が1級確定というのと真逆で(4)をつけるラインのほうを、1級を相当幅広くとったほうが現実的だと思うんです。

 

(安西座長)

 むしろしっかり考えていらっしゃる先生の中で(4)をつける方が多いようだと、それはあるかもしれないですね。

 後藤先生。

 

(後藤構成員)

 それぞれの今の先生方の意見、賛成なんですが、本当に、例えば、(5)の列のところで上が赤ですぐピンクになっていますから、整合性をとっていくと、やっぱり、上は、(4)の列のときに、ここのところは1級もしくは2級というふうにしていくのが何か整合性がとれていくような気がするということと、判定平均が4.0ということは全部「できない」ですよね。それで(4)をつけるということが、やはり、そこを今先生方がおっしゃっていると思うので、そこはやはりかなり重いという判断が入ってしかるべきではないかというふうに思います。

 

(安西座長)

 なるほど。そういたしますと、(4)の一番上の平均が3.5から4.0のクラスに関しましては、1級も考慮できるような形でやったほうがいいんじゃないかなというのが今のご意見かと思いますが。

 それ以下の部分はいかがでしょうかね。2番目、3番目、4番目、この辺につきましては、「2級」、それから、一番下のところが2.0から2.4のところが「2級又は3級」と、実際のサンプリングでそういうふうになっているという事実を踏まえてこういうふうに整理されておりますが。これは実際のサンプルどおりでこういう形でよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。

 そういたしますと、(4)の列はそういうことで、(3)の列についてご検討いただきたいんですが、(3)の列につきましては、たたき台では「2級」と「2級又は3級」、あるいは「3級」という目安が設けられておりますが、この程度が(3)の列につきましてご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 どうぞ、青嶌先生。

 

(青嶌構成員)

 この辺から、まさに診断名と障害の程度の具体的記述とその数字が合っているかどうかというようなことにかかわってくるので、一番本質的な問題でないかなと思っています。

 

(安西座長)

 なるほど。ということは、そういった病気とか経過とか、それと生活障害の程度というのと、そういう判断とこういう程度の判断がリンクしてくるというか。

 

(青嶌構成員)

 要するに、リジェクトされる可能性も多いということも含んだたたき台のほうが私は基本的にいいと思います。

 

(安西座長)

 そのリジェクトされる可能性を含んだというのを、もうちょっと説明していただけますか。

 

(青嶌構成員)

 だから、(3)がついて3個から下だと2級、3級というふうなラインになっちゃっていますでしょう。そうじゃなくて、やっぱり、まさに内容だと思うんですけれども。

 

(安西座長)

 内容を踏まえて判断できる幅が少しあったほうがいいと。

 

(青嶌構成員)

 数字だけで判断できない領域だと思います。

 

(安西座長)

 なるほど。その辺、いかがでしょうか。

 後藤先生。

 

(後藤構成員)

 おっしゃるとおりだと思うんですが、やはり、目安でたたき台なので、総合評価のところをしっかり、どういうふうに診断名などで補完できるかということが今後のテーマではないかと思います。

 私の実際やっているのを言えば、例えば、(4)の一番下の場合とか(3)のブルーのところという場合は、大概、もう1回聞いていきますので、そういうことをやるというためのたたき台ではないかなというふうに私自身は思います。

 

(青嶌構成員)

 たたき台ができてしまうと、結構そこに左右されるんじゃないかなという危惧があって言っております。

 

(後藤構成員)

 ですから、後でまた議論になると思いますけれども、この前も出たように生活程度とかその辺をより詳しく聞くシステムとか、そういう診断書作成医と判定医の相互的な交流というか、確認できるプロセスを入れていくということがやっぱり一番いいのではないかなというふうに思いました、この前の検討で。

 

(安西座長)

 どうぞ、有井先生。

 

(有井構成員)

 後藤先生のおっしゃり方からしても、厳密に、本当に詳しく検討するべき領域になっているという意味で、この(3)の領域ないしは(4)の一番下の領域というのは緑じゃなしにあえて黄緑にして、より精密に判定をしていくべきだというアピールを各地の判定医の先生方にも求めるということにもなったりするんじゃないでしょうか。

 

(後藤構成員)

 そういう意味合いで言えば、いい考えだと思いますね、黄緑にするというのは。

 

(有井構成員)

 そういう意味じゃ、お二方のおっしゃっていることは同じ、確かに僕も一番コアな部分で重要に検討していかなきゃいけない部分だと思うので、あえてそこは黄緑色に持っていくというのがあり得る話だという気がします。

 

(後藤構成員)

 わかりました。

 

(安西座長)

 そうしますと、今の(3)の列につきまして、大体ここで事務局から出されているたたき台のような区分を目安として出すということでよろしいのか、少し修正が必要なのか、その辺、どうでしょうかね。

 

(後藤構成員)

 今、有井先生が言われたのは、青になっているところを黄緑にしたらということでしょうか。

 

(有井構成員)

 いや、緑になっているところを黄緑にということです。(3)の列の上2つの段、及び(4)の列の一番下の段、このあたりがより厳密に判定するために考えていかなきゃいけないというようなことに重なっているんじゃないかと。  

 

(後藤構成員)

 (4)の列の一番下を黄緑というのは、私も賛成です。

 

(安西座長)

 黄緑ということは、「2級又は3級」とか「2級非該当」とかがあり得ると、その状態によるということですね。そういうことですか。病態といいますか、個々の、実際の様子を見て判断すると。

 

(池上給付事業室長)

 程度が(3)のところは、非常に難しくてなかなか数字では判断しにくいというご意見を皆様から頂戴しているところなんですけれども、一方で、目安を一定程度定めることが地域差の是正にもつながっていくという、そちら側の要請もあります。その兼ね合いをどうするのかというふうに考えているんですが、(3)の列で欄が幾つかあるわけですけれども、例えば、3.0から3.4についてはどうお考えでしょうかとか、2.5から2.9についてはどうお考えでしょうかとか、さらに詳しくご意見をお伺いできるとありがたいなと思っております。

 

(安西座長)

 それでは、その(3)の緑の上の2つですね、この辺はいかがでしょうかと。3.0から3.42.5から2.9、このあたりにつきましていかがでしょうか。

 後藤先生、お願いします。

 

(後藤構成員)

 有井先生、青嶌先生がそれぞれ言われた、非常に微妙なところが疾患名とかいろんな治療の、その人の判断によって違うというのは非常にわかるんですが、そうすると、ほかのところもみんなそうなってしまって、全部今までのところも、1級もしかり、2級とかってしなくちゃいけなくなってしまうので、やはり、非常に微妙ではあるにしても、3.0から3.4、それから、2.5から2.9のところは緑のまま置いておいたほうが、この表の整合性としてはいいのではないかというふうに思いました。

 

(安西座長)

 青木先生、どうぞ。

 

(青木構成員)

 僕も実は後藤先生と同じ考えでして、これは一つの目安というふうなことが1つ目でして、多分、最終的には先生方、総合判定で疾患名と障害状態ということを見られると思うんです基本的に、障害年金というのは日常生活の様子がどういうふうな形であらわれたかということを見るものなので、ここではあえて、その中身で厳密に見ていただいたほうが客観性が担保されるんじゃないかなと思います。なので、余りぎりぎりのところは大きくしなくて、今、後藤先生が言われたようなところは、最初の目安のところとしてはよろしいのではないかなと、私もそのように思います。

 

(安西座長)

 目安としてはこういう形、原案のとおりがわかりやすいんじゃないかというお話かと思いますが、ということでよろしいでしょうか。

 今日、これで決めるということではなくて、先生方のご意見をいただいた上で事務局で少し整理してもらって、次回ももう少しご検討いただくということになるかと思うんですが。

 ということで、先へ進めさせていただいてよろしいでしょうか。

 次は、この(2)の列についてご意見をいただきたいと思います。(2)の列につきまして、たたき台では、下のほうに「3級又は3級非該当」、それから「3級非該当」の目安が設けられています。これについてご意見いただきたいと思います。いかがでしょうか。

 青嶌先生。

 

(青嶌構成員)

 (2)の列、(1)の列に関して、主治医がここにつけるということは、本来適用ではないよということを暗に示しているんじゃないかなと思いますので、このとおりでよろしいんじゃないかなと思います。

 

(安西座長)

 一種基準の定義の問題というか、そもそも日常生活の程度が援助を要する程度かどうかということで、主治医がそんなに要らないよというふうに判断しているということをあらわしているということだという、そういうご意見かと思います。

 後藤先生、どうぞ。

   

(後藤構成員)

 そのとおりだと思うんですけれども、さっきと逆で、非常に重く書く人と、全く逆で、施設とかに入っていて、あるいは、入院していて、非常に面倒を見られている状態で生活能力の判定が非常にいいんだというふうな、まだそういう誤解をされて書く先生もおられると思いますね。ですから、やっぱり、目安は目安としてそのあたりのことを総合判定の中に入れ込むというのが必要なんじゃないかなというふうに思います。

 

(青嶌構成員)

 身体科の先生が書く場合っていうのは、この欄よくありますね。そこはやっぱり読み込まないとまずいかなというところだと思います。

 

(安西座長)

 なるほど、そうですね。この目安をごらんいただくことで、かえって書くときの、ああ、こういうことなのかというのを、基準をご確認いただいて、書き方がより正確になる可能性もあるから、逆のこともあるかなという気もいたします。

 いかがでしょうか。この(2)の列につきまして、ほかにご意見ございますでしょうか。この(2)のところでは「3級又は3級非該当」ということで「2級」の目安は出ていないんですが、今までの議論からしますと、この程度が(2)に関しましては、「2級」の目安は設けなくてよろしいということでよろしいでしょうか。

 

(青嶌構成員)

 そこ、だから、身体科の先生が書いた場合とかというのは、やっぱり問い合わせが必要とかというのは、(2)だから3級というのはどうかなと思うんです。

 

(富岡構成員)

 やっぱり、神経内科の先生とか脳外科の先生なんかが書かれるのは、てんかんと書いてあって、そして、ここの(2)のところにマルがしてあって、あとざあっと内容を読んでそれなりの症状であれば2級にしますけれども。そういうことになると、なかなか突っ返すというわけにもいかないので、それは仕方ないんじゃないかというようなことでやっていますけれども。

 

(安西座長)

 しかし、診断書から大体、そういうふうに診断書出ているけれども、生活の実態というのを読めるという場合には総合的に判断されているということですね。

 ほかにご意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 そうしますと、最後になりますけれども、(1)の列についてですけれども、(1)の列では、たたき台では「3級非該当」の目安が設けられております。一番下の黄色の部分ですけれども、この(1)の列の「3級非該当」の目安につきましてはいかがでしょうか。

 栗原先生、お願いします。

 

(栗原構成員)

 自分自身が診断書を書く場合に、(1)に丸をつけるということは、先ほど青嶌先生言われましたけれども、これは全く患者さん自身に、もし、自分がそういうふうに主張したら通りませんよということと同じことだと思いますので、これでいいと思います。3級をとってもいいかもしれません。3級非該当から考えてもいいかもしれません。

 

(安西座長)

 という栗原先生のご意見、ごもっともという気がいたしますが、よろしいでしょうか。                                                               


(栗原構成員)

 だから、(1)はダイレクトに3級非該当のような印象は、僕は持っております。

 

(安西座長)

 そうしますと、この(1)の中で、今、黄色になっているのは一番下の1.0から1.4の枠なんですけれども、ほかに関しても非該当ということがあるかどうかというのは、その辺どうでしょうか。一番下のランクが「3級非該当」になっているんですけれども。ここは数が少ないんですね。数が少ないから、さっきの定義ですね。だから、1%以下の例外的なものに関しては書かないという原則から、書くのが(1)の一番下の1.0から1.4のみ「3級非該当」というふうに目安として記載するということで。

 どうぞ、お願いします。

 

(池上給付事業室長)

 (1)のところは、今記載してございます1から1.4以外のところは非常に件数が少なくなっているところでございます。

 それから、すみません、(2)で、保護的環境下におられる方について、実際よりも軽めに書かれてしまうので、そこは総合評価のところで見る必要があるというご意見も頂戴しました。この後、またごらんいただきますけれども、11ページに共通事項という欄が左側にございますけれども、そこの下から2番目のところでもそういうような観点から、入所施設やグループホームなどの保護的環境下では日常生活が安定している場合でも、単身で生活するとしたときの状況を考慮するというようなことは考慮事項として挙げているところでございます。

 ここの(2)をどう見るか、2級と見るのか、あるいは2級と見ることは難しいのかというところ、結構、この目安の核心部分にもなってまいりますので、ご意見頂戴できていない先生でも、さらにこの点についてご意見頂戴できればありがたいと思っています。すみません、戻ってしまって恐縮です。

 

(安西座長)

 今、(2)のところで2級該当、非該当について追加のご意見があれば、どうぞ出してくださいということですが、いかがでしょうか。

 青嶌先生、どうぞ。

 

(青嶌構成員)

 基本的にグループホームとかそういう施設に入所している方は、単身生活での能力というのはかなり障害されていると思います。だから、その入所の事実があること自体が、単身生活はかなり厳しいということを示しているんじゃないかなと思うんですけれども。

 

(安西座長)

 ということは、2級該当の場合もあるよと、考慮するということですかね。

 青木先生、何かご意見ありますか。

   

(青木構成員)

 非常にこれは難しいところだと思うんです。けれども、一番最後のところで、ぜひ附帯意見を、みたいなことを今日の最後でぜひ述べたいと思っていたんです。これは一つの目安であって、この後議論するのが総合判定のところです。ただし、この表は、認定医の先生方へも、診断書作成医の方々へも含めて、通知で当然行きますよね。最終的にでき上がった表が。となりますと、確かに、これがひとり歩きしちゃうところも危惧されるところです。でも、大事にしたいところは何かというと、今日、診断書の用紙を回していただいているんですが、その様式の中で、診断書の裏面の左上の2のところに小さい字で、赤文字で、判断に当たっては、単身で生活するとしたら可能かどうかで判断してください、と書かれています。これが実は重要なんですよね。

 これが一つです。それともう一つは、本来書いていただけるとありがたいなと思うのは、精神障害等で考えますと、1年365日を考えましたら、アップダウンがありまして、やはり、障害の波も含めて、診察室場面じゃない、日常生活の様子でどうか、ということと、単身生活で判断という、2つのことを絡めて考えたら、通常は多分(3)ぐらいに書かれるはずなんですよね。

 ですから、そのあたりを診断書作成医の先生方に周知徹底するほうが、実は、別のベクトルで重要なことだと考えます。したがいまして、今日議論する中では、これは現行のままでもいいのではないかな、というのが僕の意見です。

 

(安西座長)

 なるほど、確かに記載のほうですね。正確に記載していただくということで、この目安そのものは今の目安でよろしいんじゃないかなと、あるいは、先ほど、施設に入っておられる方に関しまして、やっぱり、施設に入っている人が単身で生活したら(2)にはならないんじゃないかというあたりですね、これも記載の問題ですね。

 ということで、これは後ほどご検討いただく課題なんですが、そういう記載のほうを正確に書いていただくということで、目安そのものはこういうふうな目安でよろしいんじゃないかなというのが先生方の現在のご意見かなと思いますが、よろしいでしょうかね。

 ありがとうございます。そうしましたら、先へ進めさせていただきます。

 それでは、等級の目安のたたき台につきましては、ご意見いただきました点を踏まえまして、事務局のほうでさらに整理をしていただくということでよろしくお願いします。

 それでは、続きまして、資料3の10ページからになりますが、事務局から資料の説明をお願いいたします。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 それでは、資料3の10ページから13ページにわたりまして、総合評価のたたき台がございます。こちらについてご説明いたします。

 検討課題4として定義しておりますように、精神障害・知的障害・発達障害に共通して、または、障害ごとに一般的に考慮することが妥当と考えられる要素の例を議論のたたき台として整理いたしました。

 簡単に表の見方をご説明させていただきます。現在ごらんいただいております10ページから13ページまでがたたき台の全体でございまして、5つの分野ごとに考慮すべき要素を整理してございます。表の一番左側には太枠で囲んだ共通事項がありまして、この欄では、精神障害・知的障害・発達障害のいずれにも共通して考慮すべき要素を記載しております。その右隣に各障害ごとの欄を設けており、ここでは障害ごとに考慮すべき要素を記載しているところです。

 なお、考慮すべき要素については、何々を考慮するとゴシック体で記述しておりますが、さらに具体的な考慮の仕方の例を示すことが可能と考えられる要素については、その下に斜字体で具体的内容とそこから考えられる等級を記述しております。

 では、分野ごとに考慮すべき要素の概要についてご説明いたします。

 まず、「現在の病状又は病態像」のところです。ここでの共通事項は、認定の対象となる複数の精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取り扱いは行わず、諸症状を総合的に判断するとしております。

 また、精神障害の欄では、大きく分けて、統合失調症と気分(感情)障害について記載しております。上から2つの事項が統合失調症について、3つ目から5つ目までが気分(感情)障害についてで、それぞれ2級の可能性を検討する具体的事例も挙げさせていただいております。

 一番下は、精神障害による引きこもりの考慮についての記載でございます。また、知的障害の欄及び発達障害の欄については、ごらんいただいているとおりです。

 続いて、11ページをごらんください。

 初めに、「療養状況」についてです。ここでの共通事項は、通院の状況、頻度や治療内容などを考慮するとしております。精神障害の欄では、入院時の状況、期間や院内での病状の経過、入院の理由などを考慮することとしており、その下に1級の可能性を検討する具体的事例も挙げております。知的障害の欄及び発達障害の欄につきましては、他の精神疾患が併存している場合は、その療養状況も考慮するとしております。

 次に、「生活環境」についてですが、共通事項として3つ要素を挙げております。ここではご本人の現在の生活環境に応じて考慮すべき内容を挙げておりまして、知的障害の欄及び発達障害の欄については、施設入所の有無、入所時の状況を考慮することとし、その下に1級の可能性を検討する具体的事例を挙げております。

 続いて、12ページに移ります。こちらは「就労状況」についてです。

 共通事項といたしまして5つ要素を挙げてございますが、1つ目の要素は、現在の認定基準に定めている内容で、就労状況から日常生活能力を判断する際の基本的な考え方として記載しております。

 2つ目の要素は、相当程度の援助を受けて就労している場合はそれを考慮するとしておりまして、具体的には就労系の障害福祉サービスによる就労や、障害者雇用枠を含む一般企業での就労におきましては、2級以上の可能性を検討するとしております。

 また、一番下の5つ目の要素でございますが、障害者雇用枠を除く一般企業での就労の場合は、月収の状況だけでなく就労の実態を総合的に見て判断するとしており、収入額のみをもって等級を判定することのないよう、注意喚起する意味で記載しております。

 そのほか、障害ごとの要素はごらんのとおりでございます。

 最後に、13ページの「その他」でございます。こちらの共通事項としましては、日常生活能力の程度と判定に齟齬があれば、それを考慮するというふうにしてございます。等級の目安の材料としております程度と判定の内容に整合性がないと考えられる場合には、診断書作成医に確認をするなど考慮が必要であるという意味で記載しているものです。

 そのほか、障害ごとの要素はごらんのとおりとなっております。

 なお、最後に注釈を記載しております。今、ご説明いたしましたたたき台は考慮すべき要素の例示でありまして、例えば、何級に該当する可能性を検討するという記載があった場合に、その事例に該当していなければその等級に該当しないということには必ずしもならないということでございますので、そういうことに留意していただきたいという意味で記載しているものでございます。

 なお、このたたき台につきまして、具体的に今申し上げた等級を示すなど、どの程度まで詳細に記述するのがガイドラインとしてよいかなど、整理の仕方について、また、お示ししました各要素の例の内容ですとか、ほかに追加すべき要素がないかなどいろいろご意見をお伺いしたいと思っております。

 説明は以上です。よろしくお願いいたします。

 

(安西座長)

 どうもありがとうございます。

 それでは、この検討課題4につきましてご意見いただきたいと思います。今、お話がございましたように、どこまで詳細に書くかということと、内容的にこれは適切かというのと2つに分けまして、まず最初は、どの程度まで詳細に書くのがいいかというあたりにつきましてご意見をいただきたいと思います。この太字の部分と、イタリックでやや詳細に書いてある部分とありますが、この辺をどこまで書くかというあたりはいろいろご意見があろうかと思いますが、いかがでしょうか。

 じゃ、青木先生。

 

(青木構成員)

 今回、何度かの議論を踏まえて、今日提示されたところまで作っていただきました。これはあったほうがいいんじゃないかな、というふうに思います。それは、ゴシック、イタリック両方含めてということです。

 というのは、1つ例を出しますと、12ページの就労状況のところというのは、非常に書かれている内容が多いです。この間、何度か就労とのことは意見交換がなされ、この検討会の中でも当事者団体の方々が来られました。就労によって障害年金が支給停止になるんじゃないか、そういうふうなうわさが広まっていて不安だということをはじめ、この就労との関係というのは、これまでかなりたくさんの意見が出されました。

 その中で、障害年金とは一体どういうふうな基準で、というようなこともこの検討会の中でも確認する中で、やはり、日常生活ということが基本であって、結果の収入じゃなくて日常生活がどうかというふうなことが大事だということです。日常生活をどういうふうなポイントで見ていくのかというところは、実は結構わかりにくいのです。前回も確か出たと思うんですけれども、例えば、アメリカ等では、収入によってそれが決められるとか、国によっても基準が違うのです。そのようなことから、日本の公的年金制度、とりわけ、障害基礎年金はこういう制度であるというふうなことも含めて、確認する必要があります。これは総合の判定の基準にはなりますが、これも一つの基準の目安というような意味で言えば、このあたりぐらいまで書かないと、多分わかりづらいんじゃないかなと思います。それが、この検討会で議論してきた意義じゃないかなというふうに考えます。

 以上です。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。確かに、この就労状況につきましては、障害者団体の代表の方々からいろいろご意見ございましたけれども、かなり私の意見としては、主要なご意見がここに盛り込まれて整理されているかなというふうに思いますので、かなり明確化されてきているかなという気がいたします。

 いかがでしょうか。書きぶりといいますか、どこまで詳しく書くかと。今、青木先生からこのゴシックとイタリック、このぐらいまで書かれるのがよろしいんじゃないかなということですが。書き過ぎというご意見はないでしょうかね。

 後藤先生。

 

(後藤構成員)

 やはり、ゴシック、イタリック両方、もう少しいろんな意見が入ってもいいかな、ぐらいには思っておりますが、先ほどの目安のところの議論でも出ていたんですけれども、1級、2級の場合にはそんなに困らないのではないか。だから、2級と3級のところでどこをどう見るのがいいのかということをもうちょっと突っ込んでお話ができるといいかなというふうに思ったんですね。

 障害者団体の方々のご心配も多分そこにあって、今まで2級だったのが3級になってしまうと、そのあたりがあるんだと。ただ、私たちの今までの意見を見ていると、知的障害にしても、発達障害にしても、精神障害にしてもきちんとした障害で、それが固定していて日常生活に不便があれば、それは該当するというふうに、多分恐らく判定医の方はほとんどそう思っていると思います。

 先ほど、青嶌先生が言われたように、どういうところをリジェクトするのかという、そのあたりがもうちょっと明確になる、つまり、3級というのは、あるいは、3級非該当というのはどういうところなのかというのがもうちょっとわかったほうがいいのではないかというふうに思います。

   

(安西座長)

 重要な点と思います。

 青嶌先生、どうぞ。

 

(青嶌構成員)

 これ、前回も言ったんですけれども、これが問題なのは更新の場合なんですね。更新で、働き始めたから等級を変えるという判断材料にされてしまうことが多々あると。そうじゃなくて、あの書式自体がすごく情報内容が少なくて、判断する側としたら、やっぱりそこを見るしかない。だから、そうじゃなくて、制度的な問題になってくるんじゃないかなと思っちゃうんですけれども、それだけ頑張ったから働けるようになったんだ、そこを評価できるような書式になっていない。そういうことをおっしゃりたいんだと思いますし、こちら側としてもそこはすごく悩むところなんですよね。

 

(安西座長)

 いろんな支援があって、ご本人も努力されて働けるようになったというときにはしごを外してしまうと、もとに戻っちゃうというのと、余裕があって働けているのと、それを区別するというあたり、どうなんでしょうかね。

 

(青木構成員)

 とても重要な視点で、今の青嶌先生の言葉を借りれば、それだけ頑張ったことと日常生活が向上したことはイコールではない、ということなんですよね。このことをちゃんと明記して、そのことを示せたとしたら、日本の障害年金制度ってすばらしいと思うんですね。とても客観的でもありますし。それが今、社会で出ている風評といいますか、働くと年金が止まるんじゃないか、みたいなことも払拭できるのがとてもいいなと思います。

 ただ、一方で、実は、この専門家会合というのは、基本的に新規の裁定請求の障害年金のことをやっているんですよね。ところが、今までの当事者団体の方々の訴えのほとんどは、やはり、更新手続のことなものですから。だから、どこかで、本来であれば、更新や障害状態確認届のことも含めて、取り扱いをどうするかを別途検討会を設けないといけないんだろうなということは、この間、回を重ねるごとに感じていたところです。

 以上です。

 

(安西座長)

 今、先生おっしゃった、最後のことについては後でご意見いただきたいところなんですが、確かに、新規と更新と、各団体からのご意見としては、更新のときに頑張ってよくなると打ち切られると、働くと打ち切られると、その辺に対する不安を強くおっしゃられていたかと思います。

 先生方、いかがでしょうか、ほかに。

 

(池上給付事業室長)

 今ご議論いただいています等級判定のガイドラインは、新規の裁定請求があった場合ももちろんですけれども、再認定をしていただくときにも等級判定のガイドラインとして用いてもらうことを我々としては考えてございますので、ぜひ、このガイドラインの中身についてご議論いただく際には、その再認定のことも含めて、ご意見があれば積極的におっしゃっていただければと思ってございます。

 

(安西座長)

 そういう意味では、先ほどの就労状況に関しましては、再認定のときの参考になるようなかなり具体的な例示が書かれているかなというふうに思いますが、再認定のときにも役立つようなこの総合評価のたたき台という観点で何か追加ございますでしょうか。

 

(青木構成員)

 前回非公開だったものですから、そのときに意見を述べたことと重複するんですが、私もこういう研究というか活動をやっている中で、いろんな象徴的な事例として、複数出た中で紹介したいなと思うものがあります。先ほどの青嶌先生の話で、頑張っていることと日常生活の向上はイコールでないと。一方で、こういう話がよくあります。それは、障害年金が支給停止になることによって日常生活が低下しちゃって、日々の暮らしにおいて、非常に意欲が減退してしまう、というものです。はしごを外されたような形になっちゃって、その途端に非常に普段の暮らしが低下してしまうというように、逆の方向性が、今度は一方で出てしまうものですから。そのあたりも含めて、やはり、今現在の仕組みとしては、これはちょっと直接の客観的な指標の議論とは違うのですが、基礎的収入の障害年金プラス自分の障害状態に合った一定の就労で、暮らしが成り立っているという実態がございます。一つの、障害を持たれた方の暮らしの一つの流れがあるというふうなことも理解した上で、この客観的な指標をつくっていくということが重要なのかな、というようなことを思いました。

 以上です。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。

 このたたき台の内容につきまして、既にご議論いただいているんですが、そういう支給停止、意欲低下にならないような目安というこの視点も必要だろうということなんですが、ほかにこの内容、例えば、病状につきましては、統合失調症と気分障害、それぞれ分けて書いていただいていると、幾つかそういう、かなり具体的に定義していくという形で進んでいるかと思うんですが、何かこういう書き方として、表現は、これはこういうのがよろしいとか、もうちょっと追加が必要であるとかお気づきの点がありましたら、どうぞ、西村先生。

 

(西村構成員)

 共通事項の療養状況の欄に「服薬コンプライアンスの状況」ってありますが、最近では「アドヒアランス」という言葉が用いられるようになりつつあるので、時代に即したものとするならば、「アドヒアランス」にしたほうがよろしいかと思います。

 

(安西座長)

 これは後藤先生がお詳しいと思いますけれども。

 

(後藤構成員)

 それのほうがよろしいかと思います。

 

(安西座長)

 表現は、「コンプライアンス」をやめて「アドヒアランス」と、より主体性を尊重した表現に改めるということでよろしくお願いします。

 ほかは何かございますでしょうか。

 はい、どうぞ、お願いします。

 

(青嶌構成員)

 気分障害についての「現在の病状又は状態像」というところなんですが、気分障害で、いつも思うんですけれども、要するに、基本的に気分障害と統合失調症とは、障害年金相当ということを考えた場合に、ベクトルがちょっと異なる疾患群であると。なので、ここの、特に気分障害のことに関しての記載は、要するに、重症なときだけのエピソードが羅列されているので、それが持続的に続くというのはごく少数であり、かつ、そういう人は入院適用で、入院しなければ一般生活できない。障害年金をもらっていて気分障害でというのは、いまいち、僕的には、ほかの統合失調症、精神、発達遅滞等とはちょっと異なるという印象を強く持っております。

 以上です。

 

(安西座長)

 なるほど。どっちかというと、気分障害の記載は、希死念慮の有無、自殺企図の有無、深刻さというのは急性期の症状ではないかということですが、イタリックのところで、こういった希死念慮等が継続的に認められれば2級以上の可能性を考慮するという。

 

(青嶌構成員)

 これがあるから年金適用で、かつ2級であるというように誤解されるのは、今でさえかなりそういう傾向があるので、こういう文章が今後出たら、さらに拍車をかけてしまうんじゃないかと思います。

 

(安西座長)

 これはどういうふうに修正するのがより適当なんだろうと思われますか。

 

(青嶌構成員)

 基本的に気分障害で年金相当であることは、主治医がその程度重症度が完璧に書けるぐらいの診断書が出なければ、本来はちょっと違うんじゃないかと思います。

 

  (安西座長)

 適切な治療が行われても、治療反応性といいますか、標準的な治療を行ったけれども改善しないで遷延しているということがかなり、治療経過、診断症状が明確に書かれないと証拠とはならないということでしょうかね。

 

(青嶌構成員)

 ある意味、自分が治療できないということを公にする指標になってしまうぐらいの覚悟がなければ、その診断名でこの年金診断書を書くのはどうかなと常に思っています。

 

(安西座長)

 確かに。

 じゃ、後藤先生。

 

(後藤構成員)

 青嶌先生の意見に賛成なんですけれども、時代の趨勢がどうもね、前回も言ったんですけれども、昔はうつ病で障害年金を書くというのは恥だったので、絶対そういうのは出てこなかったです、二十数年前ですけれども。よっぽどずっと入院されていて自殺念慮がとれないとか、本当に10年ぐらいうつうつとして外に出ないという、本来言われていた難治性の重い人というのでようやく、でも、それでも2級ですよねっていう、そんな感じで、そういう時代だったと思いますが、本当に最近は、だから、気分障害ってひとくくりにするのではなく、やはり、有井先生のご意見にもあったと思うんですが、双極性の1型、例えば、ラピッドサイクラーで、もう1年の中で何回もそうがあるというふうなものは、やはりかなり障害の程度は重いですから、そういうふうに少し厳密に、今、青嶌先生が言われたように、本当に長期で固定して治らないんだというのが明確にわかるような診断書の記載を求めるというのがどうしても必要ではないかという気がします。

 

(青嶌構成員)

 診断基準も変わったことなので、双極性障害が違うクライテリアになって、今までの、要するに持続性気分障害でとかというのは、ちょっと変だと思います。

 

(安西座長)

 どうぞ。

 

(有井構成員)

 お二方の意見に僕も大賛成です。たしか、厚生労働省の統計でも、1999年からの9年間でうつ病の有病率、2.4倍になったみたいな話もあるし、明らかにそれは軽症分が増えてきている。

 ただ、残念ながら、その患者さん自身は、自分が軽症だかどうだかわからないという、ただ、受診して投薬を受けても症状が改善しないということでの膠着した心労状況が起こったときに、多くの先生はそれでも踏みとどまって何とか現場の治療を優先していると思うんですけれども、一部、ドクターの中にはそれを障害年金のほうに持っていこうとするような方々が、うつ病に関して多いと思います。

 本当に、ほぼ診断書を出さないという先生もたくさんおられるんですけれども、うつ病とか、双極性2型に関しては、割と頻繁に、残念ながら出してこられる先生もぽつぽつといたりしてというふうな状況なので、そこは、この障害年金制度を考えていく上で、感情障害に関する問題って、一番実は大きい点じゃないかという気はしています。

 

(安西座長)

 なかなか難しいと思うんですが、恐らくこの精神障害、気分障害の2つ目のところの自殺企図とか希死念慮と書いてあるのは、重症度を何とか反映させたいという試みで書かれていると思うんですが、おっしゃるとおり、これが一時的にあっても大概は改善しますので、余りこれが重症度の判定にならないと、じゃ、何をもって重症度の判定にするかと、基準にするかと、何か目安が出されるとありがたいんですが、一言では言えないというところかもしれないんですが。もし、今思いつかなくても、後でまたご提案いただくということでも結構なんですが、何かその辺を。

 

(有井構成員)

 記載となると、極めて強い抑うつ気分と倦怠感、意欲減退で寝てばかりの生活ですっていうことにどなたもなってしまうし、その中に一部難治性の本当に重篤な方もおられるでしょうし、実は、どうだろうかという人も同じような記載で出てきてしまうという難しさもあるような気がします。なかなかこれで明快にどうのこうのできるというふうな回答は残念ながらないかという気がします。

 

(安西座長)

 ということでしょうかね。ここの、この目安に簡単に入れ込めるほど簡単な問題ではないということなんでしょうかね。だけれども、適切な治療努力といいますか、標準的な治療を行われても、治療反応性が乏しいというようなことも何か入れたいような気がしますけれどもね。

 

(青嶌構成員)

 その記載はとても大事だと思います。

 

(安西座長)

 後藤先生、何かありますか。

 

(後藤構成員)

 それとやっぱり投薬量とか、どういう処方かというのは、かなりその辺を分けていけるのではないかというふうに思います。

 

(青嶌構成員)

 投薬量と期間って大事だと思います。

 

(安西座長)

 確かにそれは一つの目安になりますね。

 この、あれですかね、認知行動療法の実施に関しましては、入れてもよろしいでしょうね。普及していないかもしれないですけれども。

 

(西村構成員)

 認知行動療法はやりたくてもやれないとか、本当に制度的に結びついていないところがあるので、そういうことを書かれると困る先生が多いと思います。

 

(安西座長)

 わかりました。さわらないほうがいいですね。これは、基盤が改善していくことを期待するということで、ここには明示しないと。

 

(西村構成員)

 あとは、今まで出たように、入院の有無、期間、回数、それから、電気ショック、ECTをなさったかどうかといったこともふだん我々は総合的な判断の中にそれは入れておりますし、それから、てんかんの場合、特に血中濃度の記載、それから、脳波検査結果の変遷なども我々は判断の材料として行っています。並びに、もちろん、入院が閉鎖環境なのか、そうではないのか、隔離、拘束の形態などの記載もあわせて考えております。

 

(安西座長)

 なるほど、そういう客観性指標になるような治療歴、治療経過ですね、それを求めるということですね。それがわかるようにすると。

 

(青嶌構成員)

 すみません、それで、逆にそういう記載がないにもかかわらず、最初に戻るんですが、日常生活能力の判定とか程度が重いところにチェックがある内容は、まさに意見書の判断能力に乏しいというふうに解釈してもよろしいんじゃないかなと思うんですが、感情障害に関しては。

 

(安西座長)

 それは、だから、評価と臨床記載との整合性がないということですね。

 西村先生。

 

(西村構成員)

 そもそも精神科医のほとんどは重めに評価するような教育、トレーニングを受けてきていると思います。その中で、そうなのに、極端に乖離があるなという、先生おっしゃるようなものには、やっぱり、これは何か変だな、それから、特に感情障害でも気分変調症がものすごく増えているんですけれども、F34でこんなに重いはずがないなという印象が我々あって、それから、うつ病自体の治療についても6割か7割はよくなるというデータはあるにしても、本当に遷延例が増えていてという印象がぬぐえないことはあります。そこでやっぱり、さっきおっしゃったように、軽症例が増えて、件数自体がものすごく増えて、うつ病の件数がものすごく増えているのは確かだと思います。

 

(有井構成員)

 やっぱりうつ病では、軽症イコール慢性化しやすい・薬物反応性に乏しいということだと思うし、本当に重篤な・深刻な自殺企図を行ったうつ病の人なんかは2・3カ月入院すればよくなって退院していかれて、その後の人生また回復していかれる方が多いのは確かですから、それは精神病の一定のあり方にうつ病も従っているという気はするんですけれども。

 

(安西座長)

 確かに、重い急性期の症状がある人はかえって短期間で治ると、むしろ、重症化、慢性化というのは違ったプロセスがあるというところですね。

 

(有井構成員)

 その上で慢性化していることで重症と個人的に解してしまう患者さんとか、それに説明をしきれない主治医というふうな関係で障害年金の申請というのが出てきているのかなと、うつ病に関しては思ったりするときがあります。

 

(安西座長)

 制度としては、本当に重くて困っている人をちゃんと拾い上げると、すくい上げるということの視点で、もうちょっとその辺の書きぶりとか工夫するということでしょうかね。

 どうぞ。

 

(青木構成員)

 ちょっとまた別の視点で今のことに関して言いますと、基本的に障害年金は1年半というふうなことがあって、それが、障害認定日です。さらに言うと、障害者基本法では、以前は長期的にというようなことが言われていたんですけれども、今は継続的に日常生活に制限というようなことが実は条文なんです。それと、さらに障害年金で言えば、障害状態確認届が最低1年から5年の範囲ということは、向こう1年間継続しているということが求められます。だから、例えばの話、うつ病の診断名の方では、確かに障害状態確認届の次回提出年が、1年とか2年という方が圧倒的に多いんですよね。

 それは何かというと、継続的にということは、1年を超えていたら、それは、制度上は障害年金として当然認められるものであるけれども、まだそこら辺がどうか、というようなことがあるから、1年ということもあろうかなと思うんです。でも、改めて言うと、継続的にというようなことで、向こう1年間を加味しますと、ここで言いましたら、希死念慮とかそのあたりが継続的に続いているか、というふうなことが伝わるような形で判断していただくと、一番客観的なものになるんじゃないかなというふうに思いました。

 

(安西座長)

 この重症な症状の持続が1年を超えて存在するということでしょうかね。

 後藤先生、どうぞ。

 

(後藤構成員)

 おっしゃるとおりなんで、向こう1年の予測ということがやっぱり必要です。でも、判定までには1年半なので、結局は2年半で3年ぐらい重症度が続いているということがやはり基準になり得るんじゃないだろうかというふうに思いますが。

 

(安西座長)

 いかがでしょうか。

 今は、特にうつ病に関しまして、重症、一定程度以上の重症度というふうな話がございますけれども、先ほど就労の話では、調子がいいときに周囲の援助を得て働けている場合に、特に更新の際にそれが条件で非該当になってしまうというのは何とかしてほしいというのが、それは障害者団体の方々からのご意見だったですけれども、先ほどの記載で、これで大体クリアできるというふうな判断でよろしいでしょうか、この就労に関しまして。先ほど少しご意見ございましたけれども、もうちょっと何か追加が必要であるとかございますでしょうか。

 じゃ、青木先生。

 

(青木構成員)

 これまでの検討会の中に出てきましたのが、先ほど池上さんのほうから、継続、いわゆる、更新も含めてということだったので、前回か前々回、青嶌先生も発言されたと思うんですが、更新のときは圧倒的に資料が少ないと。例えば、総合評価のここには、かなり丁寧に就労のことをまとめていますけれども、このようなことが反映されるのは、実は、診断書の様式の中では不可能です。そのことがあるので、今それぞれの、それこそ都道府県レベル、あるいは、年金事務所ごとに結構独自の様式を出して、それでこのあたりはどうですか、みたいなことを問い合わせている実態があると思います。

 ところが、再度、年金事務所等から問い合わせがあると、これは止められるんじゃないかということで、ご本人さんからしたら非常にどきっとして、決してプラス的な問い合わせではないというふうに受け止め、不安感だけがあおられる状況になっています。であるならば、更新のときなんかも共通した形で、結果の収入とか、結果の労働時間はこうなんだけれども、実は日常生活はかなり制限されているんだ、というふうなことが客観的に提示できるようなものがあるといいんじゃないかと考えます。そのあたりをどうするかというようなことも、一つ課題ではないかなというふうに思います。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。

 そうしますと、一応この総合評価に関する議論は締めくくらせていただいて、ちょっと次へ進めたいと思うんですが、総合評価に関しましては、このたたき台に基づいて、今回いただいたご意見を踏まえて事務局のほうで整理していただくということでお願いしたいと思います。

 今、青木先生からいただいたご意見、要するに、情報をもっと正確にしていくための仕組みをどうするかという点に関連いたしまして最後にご議論いただきたいと思います。

 最後になりますけれども、資料3の14ページのところですね。最後のページに2つのご提案がございますので、事務局から資料に基づいてご報告をお願いします。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 それでは、資料3の最後のページになります14ページをごらんください。等級判定のガイドライン以外の対策の検討についてでございます。

 今のお話の中にもありましたけれども、本人の日常生活能力は現在診断書や病歴・就労状況等申立書の記載内容などから日本年金機構の認定医のほうで確認をしていただいているところなんですけれども、診断書の記載内容がばらついていたり、十分でないことから実際の日常生活の状況を適切に把握できていないというご意見が多数ございます。

 こうしたご意見を踏まえまして、適切な等級判定の実施に向けてガイドラインの作成とあわせまして、ご本人の日常生活能力を把握するために必要な情報を得られるようにするため、以下2点の対応案について検討したいと考えております。

 1つ目は、診断書を作成していただく医師向けに記載要領を作成するというものです。例えば、等級の目安となる日常生活能力の程度や判定を評価する際の参考を示すとともに、そのほかの欄の記載にあたって留意していただくべきポイントなどを示した記載要領を作成しまして、診断書とあわせて作成医に配布するなどの対応をしてはどうかというものでございます。これにつきまして、ご意見をいただければと思います。

 2つ目は、日常生活状況をより詳細に把握するため、提出資料の見直しを行うというものです。具体的には、現行の提出資料のほかに日常生活状況についてご本人やご家族等が現在よりも詳しく記載できる提出資料を追加してはどうかと考えております。

 ただ、この対応案を実施するとした場合には整理すべき事項もあると考えておりまして、現段階では3点の課題を挙げております。

 1つ目は、対応案の実施によりまして、ご本人の日常生活状況がより詳細に把握できるため、適切な等級判定につながるものと考えられる一方で、ご本人やご家族の負担増にもなりますので、簡素化を求められているご要望もある中でこの対応案についてどう考えるか。

 2つ目は、追加する提出資料は常に提出していただくこととするのか、それとも、認定上必要であると機構が認めた場合に限って提出していただくか。

 3つ目は、追加する提出資料は新規の年金請求時と再認定時のいずれにおいても提出していただくこととするのがよいか、の3点でございます。

 こうした具体的な課題も含めまして、提出資料を追加することについてご意見があればいただきたいと思います。

 以上、説明を終わります。よろしくお願いいたします。

 

(安西座長)

 ありがとうございます

 ただいま2つの案が事務局から提示されたところですけれども、これにつきまして、構成員の先生方からご意見いただきたいと思います。

 初めに、一番目の診断書を作成する医師向けの記載要領の作成ですね、これについていかがでしょうか。

 青嶌先生、どうぞ。

 

(青嶌構成員)

 この書式は本当に書く側にとっては大変な書式です。ぜひ、こういうことは示していただければ、書く先生方が少しでも負担が減るかなと思います。ほかの介護保険とか自立支援等の診断書にかけるパワーと比べると、この書式は本当に大変です。だから、余計にそこで書く先生の能力とか恣意性が入ってしまう。しかも判断する側が合議体制ではない。いろんな問題があって、まずは、書く主治医に対しての周知徹底というところが一番最初にできることかなと思います。

 以上です。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。

 いかがでしょうか。

 どうぞ、有井先生。

 

(有井構成員)

 この記載要綱というのは、何か青写真みたいなものはできているんでしょうか。見てみないと意見もなかなか厳しいような気がします。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 現段階で、すみませんが、お示しできるものがないんですけれども、ぜひ、ご意見をいただいたものを集約して次回にでもご提示できればと考えて、次回以降ですね、すみません、準備ができましたら、ご提示できればと思っております。

 

(有井構成員)

 質問ですけれども、この10ページ以降の総合評価について(たたき台)というもの、これなんかを結構引用しながらつくっていくようなことはお考えになっておられるんでしょうか。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 はい、それも案の一つとして考えてはおります。

 

(青嶌構成員)

 発達障害とてんかんが入ったとき、5年ぐらい前だと思うんです、あのとき具体例って幾つか示してくださったと思うんですよね。具体的にこういうケースがその適用ですよ、みたいな、そのケースをもっと幅広く、あれ、かなりクローズだと思うんですけれども、今度オープンにできるような形で、ただ、そうすると、それに類似して書くというまた附帯的な問題も生ずるとは思うんですが、少なくとも一歩前進じゃないかなと思うんですけれども。

 

(安西座長)

 後藤先生、どうぞ。

 

(後藤構成員)

 今までの議論からこれ必要だということにはなるんですが、診断書を作成する医師というのはどの範囲までなんですか。これから書こうとする医師に、主治医というか、その人にこれに沿って書いてくださいって年金機構から渡すのか、あるいは、精神科医一般に全部ばあっとやるのか、でも、身体科のお医者さんも書きますよね。むしろそちらのほうが問題なので、じゃ、内科医、神経内科医、外科医全てに、開業医さん全部に回すのか、その辺はどんなお考えなんでしょうか。

 

(大窪障害認定企画専門官)

 それも含めてどのように運用していくかということはこれから検討するんですけれども、基本的には、一斉に周知するのではなく、診断書とあわせて主治医の方に持っていっていただいて、その主治医の方に見ていただきながら診断書を書いていただくというようなことを想定しております。

 

(青嶌構成員)

 個別対応ではなくて、これ、最後に言おうかなと思っていたんですけれども、やっぱり講習会みたいな公的な機関をつくって、介護保険でも毎年主治医講習会をやるし、何カ所もやりますよね、あれ。それであの会ができているわけで、この会が講習会的なものがないというのはちょっと本当に、できてほしいと、読む側にとっては思います。いろんな先生に知ってほしい。それが全てなんですけれども。

 

(安西座長)

 確かにそうですね。講習会があって、標準テキストがあって、それで、出ていない人にはそのときお渡しするというのはあるかもしれないけれども。

 

(青嶌構成員)

 逆に、出ていない人は書く資格がないぐらいのことを与えてもいいぐらいな重い診断書だと思うんですよね、これは。

 

(安西座長)

 後藤先生、どうぞ。

 

(後藤構成員)

 だから、本当にきっちりしたもので、こんなのを読んで書かなくちゃいけないのか、じゃ、精神科に行ってよというぐらいに少し枠づけができるぐらいになったほうがよいのではないかというふうに思いました。

 

(安西座長)

 あと、いかがでしょうか。

 さっき、青木先生おっしゃった赤字の部分ですね。施設で生活している方についても、単身で生活した場合はどうでしょうか、想定してというのは、少しやっぱり臨床経験といいますか、かなりその方のことを知っていて、病態とかいろいろ経験がないと書けないというものがあるような、そこに複雑さがありますね。

 どうぞ。

 

(青木構成員)

 先ほど青嶌先生が言われたように、書く資格がない、まさにそれほど障害年金とは重要なものであって、ある意味、(3)につける、(4)につけるというのは、それぞれの先生方の選手生命をかけてといいますか、それぐらいの重みがあるものじゃないかなと思います。ですので、それはぜひ徹底していただきたいです。これぐらいの本気さがないと、多分変わらないんじゃないかなと思うことが一つです。それと具体的な方法論としては、例えば、今の時代ですので、大学教員なんか倫理規程がどうかといったときに、インターネットでそれぞれの説明があって、これを見たらこれでOKとクリックして、配信している。ウェブで研修を結構やっている実態があるんですね。

 だから、例えばの話、年金機構のホームページにそれを出して、これを受講したら1番の講義のところはちゃんとわかりました、理解しましたって、終了ボタンを押していくとか、案外結構これらの取り組みをすると、ホームページを見るんですね。

 だから、講習会へ行くのがベストだけれども、それがどうしても遠隔地等、例えば、離島の先生方で行けない場合は、そういうふうなものでやるといいと思います。その手の情報は、多分厚労省の中ではきっと最先端のものがあると思いますので、ぜひ、画像等をうまく使いながらしていただけるとありがたいなというふうに思います。

 以上です。

 

(安西座長)

 なるほど、今のはいい提案ですね。私も倫理委員会の研究の申請のときには結構勉強して、10時間ぐらい勉強して何とかパスしましたけれども、やっぱり、勉強して一定の基準に合格して、それでどこかに受講済みとか何番とか、それを記載すればいいですね。そうすると、全国から集めるのは膨大なお金がかかりますけれども、ウェブだと比較的、作成するのは大変かもわからないですけれども、一つの大事なご提案かなというふうに思います。

 それでは、もう一つのご提案のほうに進んでよろしいでしょうか。よろしいですかね。2番目のご提案で、日常生活状況をより正確、詳細に把握するための提出資料の見直しで、診断書のほかに日常生活状況について本人や家族が詳しく記載する資料を追加してはどうかと、新規だけではなくて更新の際にもそういった日常生活の状況が詳しくわかる資料を出していただくといいんじゃないかと。

 ただし、幾つか条件があって、負担がふえるとか、どういうふうにやればいいかと、幾つかの整理すべき課題ということで質問もございますけれども、この辺につきましてご意見をぜひいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

 じゃ、青木先生。

 

(青木構成員)

 これは、非常に重要なところだと思います。基本的には、こういうふうに必要な書類がふえるのは非常にいいと思うんですが、一方で、確かにここに書かれていますように負担増というようなことも、結構深刻な問題だと思います。

 ただ、ちょっと今日の前半の議論を踏まえましても考えられることは何かといいますと、例えば、1級とか2級の方というのはいろんな支援者が実はいらっしゃるんですね。ということは、ご本人とか家族が書くのもさることながら、実は、支援者が、現状でも病歴・就労状況等申立書を、ソーシャルワーカーが聞き取りながら、代筆しているということが多いんですね。

 それとか、今の現状で言いますと、社会保険労務士の方がご本人さんに聞き取りながらやっているとか、いろんなケースがあります。発想を変えれば、このように、支援者が存在している状況が多いということを考えると、ソーシャルワーカー等が丁寧に日常生活の様子を聞きながら、そのあたりを反映して書くというのも一つの方法かなと思います。

 とはいえ、都市部と郡部等では、支援者の数とかにもよって、かなり地域差が当然あると考えられます。このあたりについて、支援者が比較的丁寧なところは、日常生活の様子が、かなり反映されるけれども、そうでないところではできないことになります。また、今回の格差のような形にならないかというふうなことは、今すぐ即答はできないんですけれども、どこかで配慮が必要かなというふうに思いました。

 

(安西座長)

 なるほど、そうですね。ご負担をふやさずに、合理的な範囲で、しかし、より正確な評価に役立つような何かが必要ではないかというのはこれまでの議論の流れかと思いますが、いかがでしょうか。

 有井先生。

 

(有井構成員)

 多少個別情報が入りますけれども、高いIQの発達障害の方の診断書というのが出てきたときに、うちで使っている細かな問い合わせの書類をご家族に、お母さんに書いてもらったときがあるんですけれども、主治医の診断書から酌み取れない本当の困難さというのが非常によく書かれていて、それで2級認定をさせていただいたというふうなことがあったりします。

 ご家族の記載でないとわからない部分というのがやっぱりありますし、そういう点で重視しているところがあります。家族構成を見ても年金生活に入っている親御さんとの2人暮らし、3人暮らしであったりというふうな年齢で出されてきていると、それなりに重さを我々も感じますし、そのようなさまざまな情報を酌み取っていくようにはしています。

 だから、決して侵襲的で落とすためだけというふうなことで書いているとは解してはもらわないほうがいいと思います。むしろ、その内容によって力になっているというふうなことは往々にあるし、そこは、恐らくはご家族とかごく近辺の方々でないと書けない内容なのかなという気がしたりするんです。そういう意味での詳細というのは意味があるかと思います。

 

(安西座長)

 なるほど、今、確かにそうだなと思いましたが、自分が診察して診断書を書く立場で言いますと、診察時間は決して長くないですので、より詳細な患者さんの日常生活の状況は、診断書を書く段になって、聞いておけばよかったっていつも後悔するという状況で、そういうときに補助的な資料といいますか、当事者の側から書いていただけると助かるなという気がいたしますが。

 どうぞ。

 

(有井構成員)

 それと、ついでに言うと、初診のときの生育歴申立書というのが家族さん、あるいは労務士の方が一生懸命書く書類としてありますけれども、あれとは違って、例えば、生活状況であったりとか云々かんぬんという現在のありようを違う角度で聞いていくので、これがまたわかりやすい情報を得るために有益だったりします。生育歴申立書にはどういう治療を受けてきたというのを詳細に書かれていて、それはそれで重要な情報なんですけれども、じゃ、今がどうなのかというのがそこまで読み取れない場合があの書類にはあるので、そういう点でも、生活を評価するという意味ではやっぱり必要かなと思うときが多いです。

 

(安西座長)

 じゃ、更新時は詳細をもう1回聞き直すんじゃなくて、現在の状況を中心に書いてくださいということになるんでしょうかね、ご負担を減らすという観点からいっても。

   

(有井構成員)

 あと、もちろん機構のほうで必要と考えた方だけに提出するということでいいような気はするんです。明らかに知的障害で養護学級からずっと上がってこられたような方で、これ以上聞く必要がなしにすっぱり判定をきっちり出している、みたいな人もたくさんおられるので、そのような方は今までどおりすんなりと認めていくというようなことで全然構わないかと思いますけれども。

 

(安西座長)

 後藤先生、どうぞ。

 

(後藤構成員)

 私も有井先生の意見に賛成で、こちらが迷うときとか、やっぱり整合性がないよね、みたいな確認をどうしてもしたいというときに求めるという、それを共通の書式にしていただくといいのではないかというふうには思います。

 ただ、ちょっと微妙なんですが、診断書の補助的な情報ですよね。ですから、こちら側を主にして判定をするということが、実際問題としていいことかどうかというのが、そこが出てくるんじゃないか。要するに、判断と、判定と程度の整合性がないからちょっと教えてくださいって聞いたり、情報が足りないから聞くんだけれども、そうしたら、今度出てきたその情報と診断書との整合性をどうするのかという問題が少し出る気がするんです。

 つい最近、この前、1週間ぐらい前の判定であったんですけれども、主治医は5で全部「できない」になっているんですね。ところが、申立書を見ると、ほとんどできているんです。

 

(青嶌構成員)

 診断は何ですか。

 

(後藤構成員)

 知的障害なんです。軽度知的障害なので。それで、ちょっと適応障害的にうつも入っていて、みたいなことなんですけれども、それで改めてここと整合性ないですよねって返したら、これは家族が言ったとおりに書いたのだからというのが返ってきて診断書の変更はされなかったんですね。こういう場合、どちらをどう判断するのかというのは非常に難しい。

 

(青嶌構成員)

 それは更新のケース、新規ですか。

 

(後藤構成員)

 新規です。

 

(安西座長)

 そういった場合、不整合があった場合の確認の手順というのも何か必要なんでしょうかね。

 

(青木構成員)

 後藤先生の発言は、重要な提起です。一つ目は、多分、この新たな書式は病歴・就労状況等申立書の位置づけになるんじゃないかなと思います。ですので、そこが、現行では国の基準として病歴・就労状況等申立書がどういう位置づけになっているかというようなことを、整理する必要があるかなと考えます。もう一つ、二つ目がとても重要です。実は、人間って適応能力があるものですから、家族の方って結構現状に慣れてしまっているので、周りから見たら、この状況でよく地域で暮らしていますね、みたいなことが常態化して、「できる」になっちゃうんですね。

 ですから、実は、家族の方っていうのは非常にリアルである一方で、慣れてしまっているので、結果的に軽く評価してしまうということがあるかもしれません。だからこそ、本当は第三の支援者が、客観的にこういうふうな書類は書かれたほうがよりいいんだろうけれども、そのような方が実際いるかどうか。

 でも、この部分というのは非常に重要なところで、私もいろんな方の相談に乗る中で、よりリアルなエピソードをどう書けるかという、そのあたりをしっかり示さないといけないと思います。本人や家族が大丈夫と言われていることでも、第三者の先生とか認定医から見たら、これって、実はすごいことだったりするんですよ、みたいな話をします。そのあたりも附帯事項か何かで、この書式をつくるときにどうやってご家族の方に周知するかがとても重要かなというふうに思いました。

 

(安西座長)

 先ほどから出ています支援者のコメントというのがそういう中に入れられるか、入れられないかというのはどうなんでしょうか。

 

(青木構成員)

 そうですね、ただ、一方で、私自身が今、例えば、精神保健福祉士を養成する日本精神保健福祉士養成校協会の副会長の要職もやっている立場で言いますと、支援者が力をつけないといけないな、ということも、一方で一つの課題だなというふうに思っています。

 診断書を作成する先生方が疾患を判定するプロであるように、そういうソーシャルワーカーとか支援者が生活を客観的に捉え、それがどういうふうに暮らしに影響があるかということを見定めないといけません。そのあたりは、今ももちろん大学教育等でしているんですが、そのあたりを客観的に書けるように、研修といいますか、そういうふうなものに取り組んでいかないと、本来のものに中々つながらないだろうな、というふうなことも一方で思いました。

 

(安西座長)

 ありがとうございます。

 時間がだんだん迫ってきておりまして、もう少しいろいろご意見いただきたいところではあるんですが、いかがでしょうか。検討課題につきましては、大体一通りご意見いただけたかなと思うんですけれども、言い残した点とか、今のテーマでも結構ですし、全体を通じて何かご意見がありましたら出していただきたいと思いますけれども。よろしいでしょうか。

 青嶌先生、どうぞ。

 

(青嶌構成員)

 今月、第3週ぐらいから超繁忙期に突入するわけで、更新の時期ですよね。この時期にこういう会があったというのはとてもよかったんじゃないかなと。この情報をぜひ皆さん、なるべく早い、今期に間に合うぐらいな段階で流してもらえたらありがたいのかなって、今日出席できてとてもよかったと思います。感想です。

 

(安西座長)

 ほかにございますでしょうか。

 有井先生。

 

(有井構成員)

 あえて青木先生にお伺いしたいんですが、お話は全てよくわかる気がするんですけれども、先生の中では障害者というのは皆、どの疾病であれ一律であるというふうなお考えとみていいんでしょうか。例えば、このガイドライン、たたき台にしても、精神・知的・発達というような分け方をするじゃないですか。先生のおっしゃられる障害者という概念というのは、皆同じというふうな感じになりますか。

 我々、さっき言ったように、うつ病や感情障害に関してはちょっと別枠で考えていかなきゃ、みたいな、現場としてはそんな思いもあったりもするんですけれども、少しお伺いしたいです、そのあたりを。

 

(青木構成員)

 とても大事なご指摘をありがとうございました。もちろん、同じではないと思うんです。ただ、この障害年金制度でいう、日常生活における暮らしというようなことを考えたときに、統合失調症から来る日常生活の制限、知的障害から来る日常生活の制限は、当然違うとは思うんですが、日常生活でどれだけ制限があるかという、生活のしづらさとか、暮らしづらさがあるかというようなところでは、やはり客観的に見ていきたいなというふうに思うんです。が、当然、障害の中身としては違うものだろうな、というふうには思っています。

 ただ、それを1級とか2級とか枠にはめないといけないものですから、そこの辺が確かに難しさはあるのかなということは、一方では思うところがあります。

 

(有井構成員)

 年金機構のホームページの年金制度のパンフレットを見れば筆頭に出ていることですけれども、かつては胴上げ型だった社会福祉年金制度が今現在で騎馬戦型、7、8人あるいは10人で支えていたものが今2、3人で支える、やがて近い将来には肩車型、1人で1人を支えるような形になっていくと、そのように国の制度というか構造も大分変わってきている中で、この制度にもやはり守っていくべき対象の精神障害者の方と、一歩引いてそこは厳密に考えていかなきゃいけない対象の方々というのがいるような気がするんです。

 奇しくも、青木先生、今知的障害の方と統合失調症の方を挙げられましたけれども、統合失調症というか、重い精神障害と知的障害の方と、あとは、人生の中盤以降に脳卒中あるいは交通事故みたいなことで、非常に大きな脳の器質ダメージを負った方々、そして若年性認知症のような脳の変性疾患の方々、このような方々にはしっかりと給付していくような制度でなければいけないというふうな思いはあります。

 

(青木構成員)

 ちょっと本当は時間が来ているところなんですが、大事なところで、先生がおっしゃることもよくわかります。そうなんですけれども、ただ一方で、例えば、強迫神経症という診断名がついている人の中には、神経症であるけれども、かなり手洗い等で生活に大きな制限があるという方もいます。僕の中では、やはり、疾患もさることながら、それが暮らしにどういう影響があるか。そこが生活の視点で言うと、論点だろうと思います。ですので、そこはやはりしっかり見ていきたいな、というところはぶれないところです。

 

(安西座長)

 どうもありがとうございます。

 もっと議論したいところですけれども、時間が来ておりますので、締めくくらないといけないと思います。今のご議論でも非常に本質的なお話がございまして、本当に困っている人を何とか助けたいということと、しかし、それは水ぶくれじゃなくて、本当に困っている、客観的な指標で、きちっと救えるようにしていこうと。しかし、そういう救えていない人たちを何とかしてあげたいという先生方の思いといいますか、温かい熱意のようなものも私は感じられて大変いいディスカッションだったというふうに思います。

 本日は事務局から等級判定のガイドラインのたたき台を提示していただきまして、これにつきまして構成員の先生方から大変有意義なご意見、ご指摘をいただきました。整理していくべき課題が明らかになってきたかなというふうに思います。

 時間の都合がありますので、今日はこのあたりで終わりにしたいと思いますけれども、今日いろいろ議論の不足の点とか追加のご意見などございましたら、今月の9日ぐらいまでに事務局にメール等で、あるいは、電話でご連絡いただきたいと思います。少しそういった言い足りない点とかご意見をいただいた上で、事務局のほうで今日の議論や追加の意見を踏まえまして、さらにガイドラインの案を精査していただきたいというふうに思います。

 次回の進め方とか日程につきまして、事務局のほうからご説明をお願いします。

 

(和田事業管理課給付事業室長補佐)

 次回の検討会ですけれども、日程につきまして調整の上、後日ご連絡を差し上げたいと存じます。次回は、本日の議論等を踏まえまして、またご意見をいただいて、それを踏まえて等級判定のガイドライン(案)の検討をさらに進めたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 以上です。

 

(安西座長)

 それでは、本日の会合をこれで終了とさせていただきます。時間超過いたしまして申しわけございません。構成員の皆様には長時間にわたり大変ありがとうございました。

 それでは、以上で終了いたします。どうもありがとうございます。


(了)
<照会先>

厚生労働省年金局事業管理課給付事業室

代表:03−5253−1111(内線3603)

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