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2015年7月2日 第32回 先進医療会議議事録

○日時

平成27年7月2日(木)16:02〜18:08


○場所

中央合同庁舎第5号館 講堂(低層棟2階)


○出席者

【構成員等】
猿田座長 五十嵐座長代理 石川構成員 坂本構成員 柴田構成員 
福井構成員 藤原構成員 宮坂構成員 山口構成員 山本構成員
【事務局】
医療課長 医療課企画官 医療技術評価推進室長 医療技術評価推進室長補佐 先進・再生医療迅速評価専門官 薬剤管理官 歯科医療管理官
医政局研究開発振興課長 医政局先進医療専門官 大臣官房参事官 先進医療機器審査調整官 他

○議題

1 新規技術(6月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分け(案)について
  (先−1)
  (別紙1)(別紙2)

2 先進医療における自主点検報告について
  (先−2)
  (先−3)

3 先進医療Bの取り下げについて
  (先−4)

4 その他
  (先−5)
  (先−6)

○議事

議事録

16:02開会








○猿田座長

 それでは、時間が参りましたので、第32回「先進医療会議」を始めさせていただきます。

 委員の先生方におかれましては、大変お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

 本日の構成員の出欠状況ですが、坂本先生がまだお見えになっていませんけれども、福田構成員からは御欠席との連絡を承っております。そして、福田先生からは委任状の提出がありまして、議事決定につきましては座長一任とされております。

 それでは、まず、資料の確認を事務局からお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 では、お手元の資料を御確認ください。

 座席表、議事次第に続きまして、構成員のメンバー表でございます。

 7月1日付で山口構成員が院長になられたということですが、まだ副院長ということで反映はされておりません。大変申しわけございません。

 続いて、先−1、別紙1−1と1−2、2−1と2−2、先−2と先−3がホチキスどめで続きます。先−4と先−5と先−6、それぞれ一枚紙でございます。

 また、机上配布資料としてマル1とマル2、また、後の議事で使用いたします報告書を2つ、机上に配付してございます。

 乱丁、落丁等ございましたら、お申しつけください。

 また、頭撮りはここまでとさせていただきます。

 以上でございます。

○猿田座長

 ありがとうございました。資料のほう、よろしいでしょうか。

 それでは、続きまして、今回の検討対象となる技術に関しまして、事前に利益相反に関して確認しておりますので、その結果についても事務局からお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 それでは、今回、検討対象となる技術等に関しての利益相反について御報告いたします。

 今回検討対象となる技術等に関しましては、事前に利益相反の確認をしており、利益相反に該当される構成員はいらっしゃいませんでしたが、改めて、出席されています構成員におかれましては、利益相反に該当する事例はないということでよろしいでしょうか、御確認ください。

○猿田座長

 ございませんですね。ありがとうございました。

 それでは、早速、議事に入りたいと思います。まず最初に、「新規技術(6月受理分)の先進医療AまたはBへの振り分け(案)について」ということで、その資料につきまして、事務局から御説明、よろしくお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 それでは、先−1の資料をごらんください。今回、振り分けをいただく技術は2つでございます。

 1つ目が49番、「自己心膜製ステントレス僧帽弁置換術」で、適応症等は僧帽弁閉鎖不全症のうち、手術適応があり、従来の弁形成が不適当あるいは困難と考えられるものとなっております。

 費用の内訳は、保険給付されない費用、保険給付される費用、保険外併用療養費分にかかる一部負担金、いずれも記載のとおりでございます。

 別紙1−2でございますが、こちらに用いる医療材料に関する記載がございます。デュランフレキシブルリングということで、申請者からは適応内との申告をいただいているところでございます。こちらは省内で確認をいたしましたところ、本品の使用目的は、三尖弁または僧帽弁の修復を目的として、房室弁輪形成術に使用するものということでございました。弁置換術に使用される本先進医療は、主要目的が異なりますため、適応外となるということでございます。適応外医療機器を用いる技術ということで、事務局案としては、先進医療Bに振り分けるとしております。

 なお、今後、医療機器の技術における位置づけ等につきましては、御評価いただく過程において御議論いただければと考えております。

 2つ目でございますが、50番、「CYP2D6遺伝子多型検査」、適応症等はゴーシェ病患者のうち経口投与治療薬を投与される予定の患者となってございます。

 費用の内訳は、こちらも先−1の資料のとおりでございます。

 別紙2−2には、用いる医療機器に関する記載がございます。xTAG CYP2D6 kit v3 RUOが未承認となっております。検査に関する技術ということから、先進医療Aの振り分けで事務局案を作成しているところでございます。

 また、別紙2−2の3ページ以降には、本検査によって使用の可否を判断することとなる経口投与治療薬といたしまして、5月に保険適用となったサデルガという医薬品についての情報を掲載しております。

 なお、こちらに関連いたしまして、机上配付資料マル1を配付しておるところでございますが、本技術につきましては、申請医療機関の病院長の決裁も踏まえ、院内倫理委員会の最終決定を待たずに申請されたものを受理しております。また、申請に当たって要求している文献等、一番下の通しのページ番号をごらんいただくと、13ページに該当いたしますが、一部不揃いなものもあると申請ではなってございます。評価の過程で、こちらも構成員の先生方には御判断をいただくこととして、事務局としては、こちらの受理の上で振り分けにかけさせていただいているところでございます。

 以上、長くなりましたが、振り分けの技術2課題について御審議をお願いいたします。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 今、御説明ありましたけれども、049の心臓のステントの手術に関しまして、これは細かく見ると、弁置換ということにおきましては適用外になってしまうということで、事務局の考え方とすれば、こういう形であれば、やはり適応外という形の扱いにしてやっていきたいということでございます。

 それから、050CYP2D6遺伝子多型のほうは、今、お話ありましたように、遺伝子の変化でありますが問題ないだろうということでございます。

 そういったことから、事務局とすれば、049は先進医療Bとして、それから、050は先進医療Aとして振り分けたいという考えでございますが、それでは、委員の先生方、どなたか御質問ございますでしょうか。

 特に坂本先生、何か御意見ございますか。

 五十嵐先生、どうぞ。

○五十嵐座長代理

 結論に異議はないのですけれども、ゴーシェ病のほうの遺伝子多型の検査の申請書の書きぶりなのですけれども、既に酵素製剤として静注薬はあるわけですね。それで、経口薬について、この遺伝子多型を調べるわけですけれども、説明の仕方の中に、要するに、経口投与すると門脈に集まって分解酵素の影響を非常に強く受けるので、経口薬に限ってはこの検査をするという意図ですね。皆さんは知識があるからわかるのだと思うのですけれども、その辺の書きぶりがいまいち不親切ですね。やはり一般の方にもわかるように、当たり前のことなのかもしれませんけれども、もう少し丁寧な書きぶりがあったほうが、皆さん、御理解が深まるのではないかと感じました。

○猿田座長

 ありがとうございました。

 そのほか、どなたか御意見ございますでしょうか。

 どうぞ、坂本先生。

○坂本構成員

 まだ構成員になって半年ぐらいですから、A・B振り分けでもって自動的にそれら新規技術が先進医療枠内に入るという、門を潜ることなのか、A・Bに入ってからも、今回、私はいろいろな意見書に書いたのですが、必ずしもこれは先進的ではなくて、歴史的に言っても、かなり古いテクニックであると意見を書いていますので、A・Bと振り分けた後でも先進医療の門を潜れないということもあり得るのか。その点、つまりプロセスのあり方をちょっと質問したいのです。

○猿田座長

 一応、今までのところは、大体、先にA、Bに振り分けてしまっている。どうですか、そのあたりのところ。

○事務局

 事務局でございます。

 今、いただいた御指摘についてお答えをいたしますと、まず、この会議の中で、先進医療AかBかというところで、どの会議体で御審議をいただくかという観点から振り分けをしていただいております。その次に、振り分けをしていただいた上で、今、まさに坂本先生がおっしゃられたように、それが本当に先進的なのかどうかであるとか、また技術的な有効性・安全性も含めて、それぞれの会議体の場で御審議いただく。例えば、Aの場合であれば、この先進医療会議になりますし、Bの場合であれば、技術審査部会の中でかなり細かい御議論という形になっていくものだと思っておりますので、それぞれの会議体でぜひ御審議をいただければと思います。

○坂本構成員

 ありがとうございます。

○猿田座長

 よろしいですか。スタートのところは、一応、そういう形でやっているということになります。

 ほかに御意見ございませんでしょうか。もしございませんようでしたら、049の自己心膜製ステントレス僧帽弁置換術に関しましては、一応、先進医療Bとして、それから、050CYP2D6遺伝子多型検査に関しましては、一応、Aにする。ただし、五十嵐先生からお話ありましたように、これから割り振って検討していただくところで、先ほど言ったようなところはちゃんと見ていただくということで、五十嵐先生、それでよろしいですかね。それでは、そういう形にさせていただきます。

 ほかに御意見なければ、それでは、この振り分けに関しては、今のとおりでしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○猿田座長

 ありがとうございました。それでは、そういう形にさせていただきます。

 それでは、続きまして、「先進医療における自主点検報告について」を検討させていただきます。

 本日は、本件につきまして御説明いただくために、群馬大学の医学部附属病院と千葉県がんセンターの関係者においでいただいております。つきましては、両施設の方々に参加していただいて御発言いただくことになりますけれども、まず、その点に関しまして、開催要綱14の1に基づいて、こういったことをお認めいただけるか、お諮りいたしたいと思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

 特に御意見なければ、お認めいただくということでよろしいでしょうか。

 ありがとうございました。それでは、お認めいただいたことにさせていただきます。

 それでは、まず最初に、群馬大学医学部附属病院関係者の皆様におかれましては、もうおいでいただいていると思いますけれども、そういう形で進めさせていただきますので、前へ来ていただけますか。どうぞ、群馬大学の関係者の方は前へおかけください。

(群馬大学医学部附属病院関係者着席)

○猿田座長

 では、よろしくお願いいたします。

 まず最初に、事務局から御説明をお願いできますでしょうか。

○事務局

 事務局でございます。

 先進医療における自主点検報告についてということで、群馬大学医学部附属病院から報告書をいただいておるところでございます。その資料は先−2に、公開資料としておまとめいただいております。ページ番号で申しますと、1ページから報告書となっておりまして、13ページ以降は、実際にこの報告書について、事前に先生方にごらんいただいた上で、御指摘事項という形でいただいており、また、その回答もいただいているところでございますので、こちらをつけて、今回の先−2の資料にしております。

 また、机上に「先進医療自主点検等結果報告書」という形でお配りをしております。先生方には、事前にごらんをいただいた上で、御指摘事項等いただいているところと思っております。

 事務局からは以上でございます。

○猿田座長

 よろしいでしょうか。委員の先生方、何か御意見ございますでしょうか。

 特にございませんようでしたら、まず、群馬大学からお話をいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。

○群馬大学医学部附属病院(田村)

 群馬大学医学部附属病院長の田村でございます。

 まずは、このたび、本院の外科死亡事故に関しまして、各方面に多大なる御迷惑、御心配をおかけしました点、改めておわび申し上げます。申しわけございませんでした。

 それでは、群馬大学におけます先進医療の実施状況に関する自主点検等行いました結果が出ましたので、今の資料に基づいて御説明いたします。

 手術に関しましては、今回、直接の原因であるので、必要があれば申し上げますけれども、とりあえず割愛させていただきます。

 まず最初に概要が書いてございます。平成27年、今年の5月12日に厚労省から自主点検の要請という形で御連絡いただきました。直ちに新規受け入れ患者を中止しまして、自主点検を開始してございます。各診療科へ届出書の記載、それが遺漏なく、逸脱なく行われているか、あるいは同意書がきっちり保存されているかを全部調査させました。病院の中の先進医療委員会でこれをまとめまして、私、病院長によるヒアリングをしまして、このたび、こちらに御提出した次第でございます。それとともに、後でお話ししますけれども、院内の安全管理体制についてもできるだけ検証いたしましたので、御報告したいと思います。

 1ページ目の下段でございますけれども、2としまして、調査対象になりました先進医療、区分Aが6件、Bが5件、対象期間としましては2年半、平成2410月1日から停止までということで、1,134件の症例がございました。これに関しまして、規定どおりにチェックしたので、御報告します。

 2ページ目でございますけれども、経緯が書いてございます。今、申しましたように、5月から新規患者の受け入れを中止しましたが、御承知のとおり、重粒子線に関しましては、御連絡いただいた時点で治療開始、あるいは治療直前、準備を開始している患者がたくさんおられましたので、厚労省にも御相談申し上げて、その患者が済んだ時点で治療を一回ストップして機械を点検するということで、本来ですと6月に御報告したいところだったのですけれども、下のほうに書いてございますけれども、6月18日から24日まで重粒子線の治療をストップして機械の点検もいたしましたので、1カ月ずれてしまい、今日改めて御報告する次第でございます。この点、御理解いただければと思います。

 4番でございますけれども、それぞれの症例に関する調査その他、詳しいものは、机上にお配りしましたファイルで、別添資料として1から11まで、それぞれの先進医療について、1ずつファイルしてございます。重粒子線に関しましては、機械の点検の部分もありますので、患者の資料の最後のところに機械の点検報告がつけてございます。御参照いただければと思います。

 方法でございますけれども、まず、実施責任者の医師が、次に出すような「点検項目」を中心に、全例、カルテをチェックいたしました。報告書に「患者別チェックリスト」という形と、それから、「説明・同意書」という形で添付いたしました。それから、有害事象があったものは、報告するべきものであったかどうかという基準もつけて、ここに書いてございます。その基となるプロトコールの抜粋もつけてございます。

 点検する中心の項目はマル1からマル5まででございまして、まず、マル1実施届出書のとおりに先進医療技術がきちんと遺漏なく、あるいは逸脱なく行われたか。マル2実施した症例について、定期報告がきちんとできていたか。マル3有害事象等報告義務のある症例が適切に報告されていたか。マル4患者同意書が適正に保管管理されているか。マル5倫理審査委員会は適切に開催されているか。この点を中心にカルテを全例チェックいたしました。

 その下の患者別チェックリストは同じことでございますけれども、これがきちんとできているかをチェックいたしました。

 3ページ目の上の(3)でございますけれども、これをまとめて、病院長と先進医療委員会委員長及び臨床試験部長で構成しましたヒアリングも行いまして、本当にきちんと確認できているのか、どういう形で確認したのか、誰が確認したのか、あるいは報告書はきちんとできているのか、有害事象が基準どおりに報告されたのか、同意書は実際に現物を確認したのかをヒアリングして、全て確認がとれました。

 それから、5番でございますけれども、先進医療の自主点検のうち、院内体制、安全管理に関しまして、できているかということも改善いたしまして、まず、先進医療委員会はもともとございましたけれども、これは新規のものを申請するときの院内での審議が中心でございました。今後は、組織的に病院全体の取り組みとして先進医療がきちんとなされているか、病院長の私以下、主な者を加えまして、内容を強化するようにいたしました。また、報告や、審議条項や、実績の評価についても明確に規定いたしました。これは別添資料がつけてございます。

 それから、倫理審査委員会は、先進医療に限らず整備されておりますけれども、先進医療に関して、先進医療委員会をつくりましたので、IRBとのすみ分けというか、機能についても見直しまして、漏れがないように工夫してまいりました。

 4ページの下の(3)に、先進医療委員会と臨床試験審査委員会の役割分担が書いてございます。もちろん両方にまたがることもあるかもしれませんが、漏れがないようにということが中心になりました。

 それから、5番の(4)でございますけれども、先進医療に関する定期報告や、有害事象報告の体制が、今まででは、それぞれの先進医療がそれぞれ決まったとおり、縦割りのような形でされたのですけれども、8月、年に1件、責任医師が作成されていましたけれども、まずは先進医療委員会できちっとこれを諮って、これが耐えられるものになっているかどうかを評価してから、関東信越厚生局に届けるというような、院内でのチェック機能を強化いたしました。

 これに関しましては、マル2の有害事象報告に関しましても同じようなことでございます。

 それから、(5)で届出事項の変更・取下げ手続がございますけれども、表でいきますと、3番の硬膜外腔内視鏡による難治性腰下肢痛の治療ということで、当院の麻酔科がこれを担当しておったのですけれども、平成25年に担当医が転勤いたしまして、その後、本来は穴が埋まるはずだったのですけれども、なかなか資格を持った医師が着任できないということで、今回のことを受けまして、自主的に取り下げたいということが診療科から出てまいりましたので、今回お願いした次第でございます。

 以上のとおり、先進医療の新規患者の組み入れを一回停止しまして、全ての先進医療技術について自主点検を実施いたしました。これは規定どおりに行ったつもりでございます。

 個別の技術に関しては、報告のとおり適正に実施していることは、一応、確認できた。

 また、院内の体制に関しましては、自主点検により必要と考えられた先進医療にかかわる体制強化を図るなどの改善を実施いたしました。

 さらに、今回の腹腔鏡手術等に係る医療事故の問題に関しましては、この後、少し御説明させていただきますが、先進医療にかかわらず、医療安全管理体制とその強化並びに法令遵守の体制整備ということで、病院全体に対しまして、改善策もあわせて実施してございます。

 それに関しまして、7ページから12ページまで、簡単に書いてございますけれども、主な視点で3つございます。7ページの上にありますように、「1.リスクマネジメント」に関して、それから、10ページ目の上のほうで「2.インフォームドコンセント(IC)の質向上」も問題になってございます。それから、11ページ目に「3.診療体制の改革並びに法令遵守の体制整備等」ということで、病院全体で取り組んでございます。今回、それぞれの事例というよりは、群馬大学病院の管理体制の問題ということで御指摘いただいたので、これが絶対必要だと思いまして、御報告させていただきます。

 7ページでございますけれども、リスクマネジメントの(1)は、当院の安全管理体制。組織を強化いたしまして、リスクマネージャーの役割その他をきっちり規定したのと、それから、医療の質・安全管理部に、医師のゼネラルリスクマネージャーを1名追加しまして、ミーティングも含めて少し強化したということがございます。これが(2)にございます。

 それから、(3)のインシデント等レポートの実績とバリアンス報告、その辺がきちっとできていなかったという御指摘がありまして、今までも数とすると、別添23にございますけれども、そんなに少なかったわけではないのですけれども、さらにきちんと報告が出せるように、8ページの上のほうの下線部にございますように、バリアンス等、報告の対象もきっちり規定いたしました。

 それから、(4)のインシデントレポート活用も、出ているだけでは意味がございませんので、下のほうに下線がございますけれども、医療事故防止ポケットマニュアルを職員全員が携行するようにしまして、何かあったときにはそれに従って行動するということもやってございます。

 それから、(5)で、安全管理体制。今、インシデントレポートの話をしましたけれども、報告を周知するために、今、申しましたポケットマニュアルを持ってもらうほかに、院内で必ずつけます名札のホルダーに、急なときにどうするかという手順を示した携行カードも作成しまして、それを全員携行することになってございます。

 したがって、これによって、9ページ目のマル2にありますけれども、漏れがないように、バリアンス等事例把握のために、報告を待っているというよりは、積極的にこれを探し出すというと変ですけれども、情報が共有されるように工夫いたしました。

 それから、マル2のア)、イ)、ウ)で、ICUと手術室がありますけれども、ICUの場合だと、リスクマネージャーが必ずここに入りまして、ICUの医師のリスクマネージャーは必ず医療安全の管理のほうに状況を報告して、例えば、予定よりも入院が長いという方は、診療科から報告がなくても自動的にそれが上がってくるような方式にいたしました。これは手術室に関しましても同じことで、バリアンスがあった場合には、自動的に、最終的には病院長まで行きますけれども、情報が上がってくるようにいたしました。

 それから、今回の事故で、死亡症例が生かされていないということがございまして、これも漏れがないように、4月からは群馬大学病院で死亡退院された患者全例に関しまして、他科の医師によって、問題がないかチェックする体制で、もし何かあれば、それを委員会に上げるという方式にいたしました。

 次に、10ページの「2.インフォームドコンセント(IC)の質向上」。これも今回の事例で非常に問題になりましたが、詳しいことは、もし必要でありましたら資料もございますし、また後でお答えしますけれども、説明・同意文書をきっちりしたものをつくりまして、それぞれの病気に関しまして、全て院内の臨床倫理委員会専門委員会で検討しまして、内容を全部チェックして、少なくともICがきちっとした書式にのっとってなされているかをチェックできるようにいたしました。

 それから、できるだけ一人ではなくて、看護師が同席できるようにということも院内で約束事としてチェックいたしました。

 それから、ICが十分でない場合とか、理解がきっちりしているかどうかを確かめるために、同席した看護師が、その後、またフォローするということも工夫してございます。

 それから、11ページ、3ですけれども、今回は外科手術の問題で診療体制自体が問題があるだろうというお話をいただきましたので、(1)で、外科系及び内科系は縦割りの科はやめまして、ナンバー内科、ナンバー外科が今まで群馬大学病院の方式でしたけれども、これを全部やめまして、統合して、教育や、基本的なところは全部、外科、内科それぞれが統一したルールにのっとって診療する。それぞれの中で、専門の分野においては科長を任命しまして、病院の中では、もともとの教授、あるいは診療教授として責任持って治療するという体制に移行いたしました。

 特に外科の場合はリスクが非常に多かったのですけれども、非常に頑張ってもらって、今ではそれぞれの外科の専門同士がディスカッションしたり、ベースとして、若手の医師、あるいは学生はそれぞれローテーションして、全ての外科を勉強するという方式に完全に移行できまして、若手の医師、あるいは学生は非常に喜んでございます。

 それから、(2)では、ハイリスク手術その他が疑われる場合、あるいは、ここに書いてございませんけれども、保険診療の問題などがある場合には、それぞれの医師が勝手に判断するのではなくて、臨床倫理委員会専門委員会をつくりまして、ハイリスクなものはきちっと検討してから治療するという体制にいたしました。

 こういったものをたくさん、仕組みとしては改革してまいりましたけれども、それぞれのところがばらばらにやってしまうと、また同じようなことが起こると困りますので、絶対に再発を防ぐために、病院の中にコンプライアンス推進室を設置いたしました。これで倫理問題とか、保険の問題、もちろん医療安全、質の問題を、横の関係も密にして、病院として一つの方針に向かって、きちんとこれを指導できるようにと考えてございます。

 病院の取り組みとしてはこれまでなのですけれども、それ以外に、病院がきちっと本当にできているかを外部委員から御指摘いただかないと、また自分たちの勝手にやってしまうと困りますので、今回、これはまだお書きできなかったのですけれども、非常に見識の高い先生方にお願いしまして、病院改革委員会を学長の主導で立ち上げて、いろいろな御意見をいただいております。

 以上、それぞれの個々の問題と、それから、管理の問題、当面は大丈夫と判断いたしましたので、御報告いたしました。先生方には御審議いただいたり、あるいは今回の報告で厚労省の担当課の皆様には御指導いただきましてありがとうございました。

 以上でございます。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 先生方には報告書を事前に読んでいただきまして、いろいろな意見をいただいたわけですが、もう一回だけ、簡単に今のお話をまとめさせていただきますと、群馬大学では、先ほどお話ありましたように、先進医療Aとして6つの技術をやっていて、実施症例数が1,134件であった。それから、先進医療Bとしての技術は5技術で、その中で実施症例数は8例であったということです。

 それから、今度の厚生労働省からのお願いという形で、どういうところに点検の項目を置くかということで、先ほどお話ありましたように、先進医療技術が実施届出書の記載どおりに遺漏なく、逸脱なく行われていたかどうかということや、あるいは有害事象報告義務のある症例を適切に報告されていたかどうかということ、あるいは倫理委員会は適切に開催されていたかどうか、そういうところを点検項目としてやってくださったということでございます。

 そして、実際のところ、点検の確認として、先進医療委員会の体制の強化、あるいは倫理委員会の審議状態であるとか、さらには先進医療委員会と臨床試験の審査委員会の役割等をもう一回確認していただいた。あるいは有害事象の報告のやり方、そういったことをちゃんと報告していただいたということでございます。

 そして、特に整備状況としては、リスクマネジメントということで、群馬大学における安全管理体制をもう一回しっかりしていただいたこと、特に医療の質・安全管理部の体制の強化、あるいはインシデント等レポートの実績とバリアンス報告制度の問題、あとは、インシデントレポートの活用の流れと医療事故影響レベルといったことを大体、今、お話しいただいて、群馬大学としては、皆さん方とかなり相談されてなされた。特にインフォームドコンセントが非常に重要でございますから、その質の点検もしていただいた。もう一つ、一番大きな問題は、診療体制の改革ということで、特に外科系で、第一外科とか第二外科の競争の問題がありましたところを少し整理していただいたということと、ハイリスクの手術の審査体制などもしっかりしていただいたということがポイントかと思います。

 それでは、構成員の先生方から、いろいろな御意見をいただければと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。どなたでも結構でございますけれども、御意見をいただければと思います。

 どうぞ、藤原先生。

○藤原構成員

 先進医療Aのほうで、実施症例は1,134例ですけれども、うち1,111例はたしか重粒子線、大半が重粒子線ですね。この先進医療会議でも、多分、年末に向けて再評価とかがあると思うのですけれども、別添2とかを見ていますと、例えば、103ページ、難治性悪性腫瘍に対する炭素イオン線治療の有効性・安全性についての前向き観察研究と書いてあるのですけれども、バスケットトライアルというか、適格条件とか、不適格条件などを見ると、何でも入るような記載がしてあって、これから重粒子線等は先進医療Aから先進医療Bに移るかどうか、年末に向けて判断をするわけですけれども、私などは重粒子線とか陽粒子線、当センターは陽子線を持っていますけれども、多分、IMRTとか、新しい、リニアックの当て方を改善したものでも十分やれそうな腫瘍は結構ある中で、難治性悪性腫瘍と漠と書いてたくさん患者を入れているというイメージを持ってしまったので。先日、日本放射線腫瘍学会が、重粒子線の既存の治療に対する差別化などに関して、どういう方向でいったほうがいいかという見解がたしか出ていたような気もしますし、このあたり、群馬大学として、あるいは学会ともいろいろ話しているのかもしれないのですけれども、漫然と先進医療Aでやっているところが見受けられるという懸念を持ちました。

○猿田座長

 今の藤原先生の御意見にどなたかお答えいただけますでしょうか。

○群馬大学医学部附属病院(大野)

 群馬大学の重粒子線医学センターの大野と申します。

 ただいまのこちらのプロトコールについて回答いたします。希少疾患といいますか、非常にまれな疾患で、通常のガイドライン等でなかなか標準的な治療が確立されていないものを基本的な対象としております。具体的な症例としても、我々の施設は実際にX線治療といいますか、通常の治療装置を持っておりますので、そういった治療で十分可能というものについてはそちらで治療することを、特に適格性については、院内のキャンサーボード、放射線科以外の先生方もいるようなキャンサーボード等を利用して、この症例は通常の治療法ではなかなか困難であろうということを確認するようにしております。

○藤原構成員

 群馬大学は、IMRTとか、サイバーナイフとかは入っているのでしたか。

○群馬大学医学部附属病院(大野)

IMRTは可能でありますので、通常のIMRTで可能なものはそちらで治療するように、例えば、頭頸部、顔の領域ですと、偏平上皮がんというものは化学療法と放射線を標準治療として捉えていますし、患者も耳鼻科の診察を必ず通して、耳鼻科の先生にも御意見をいただくという形でやっています。

○藤原構成員

 日本放射線腫瘍学会などの見解、あれは厳し目に書いてあると思うのですけれども。

○群馬大学医学部附属病院(大野)

 あの声明の中にあるように、きちんと院内でカンファレンスを行っています。

○猿田座長

 どうぞ、宮坂先生。

○宮坂構成員

 今、お話を伺うと、あるいは提出していただいた報告書を見ると、先進医療を行うための体制の見直しを一生懸命やられたということ、それから、それ以外のところでも、診療体制の見直しであるとか、インフォームドコンセントの質の改良であるとか、あるいはリスクマネジメント体制を見直されたというのはよくわかりました。

 ただ、前の事件を見てみると、決して群馬大学医学部附属病院に、例えば、リスクマネジメントの体制がなかったわけでもないですし、診療体制が全く存在していなかったわけではなくて、それが円滑に動いていなかったことのほうが問題なのだろうと思うので、問題はそこがどうできるかというのが一つのポイントだろう。

 それから、もう一つは、IC(インフォームドコンセント)の質の統一をされたということですけれども、例えば、別添31のところに、委員会で書き方を統一をして、そして承認されたものがここに上がっているのだろうと思います。ですよね。ところが、肝心要の問題の科である消化器外科2というのが多分、それに当たるのだろうと思うのですけれども、そこの承認された文書は極めて少ないのですね。ここはどうなっていますか。一番インフォームドコンセントのクオリティーが悪くて、管理が悪かった科で問題が起こったわけですね。

○猿田座長

 よろしいですか。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 医療の質・安全管理部長をしております永井と申します。

 まず、承認文書のほうなのですが、これを始めたのが11月からで、開始と同時に消化器外科1、2はかなり早くから承認文書を出してくださいました。ただ、診療センターに統一しましたので、その時点で両方から出てきたものをもう一度見直して、統一した形で承認をし直しまして、機械的に名前を変えるのは混乱するということで、1に全部統一したような形で、今、入っております。ですので、4月からは一つの外科として行っておりますので、2が出してこなかったとか、そういうことでは全くございませんし、今、一つになっておりますので、承認文書、同一のものを使っております。

○宮坂構成員

 そうすると、確認ですけれども、消化器外科として、日常診療、あるいは特定機能病院で行う診療に対応するインフォームドコンセントの内容の確認についてはでき上がっていると考えてよろしいですか。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 消化器外科というか、外科全部、外科診療センターは、全てのハイリスクな手術等につきましては、全部3月中にそろえてくださいまして、4月から全部運用しております。

○猿田座長

 ほかに。どうぞ、福井先生。

○福井構成員

 今、世界中の病院で、院内の安全文化を一人一人のスタッフにどうやって行き渡らせるかというのが最大の問題になっています。病院幹部とか、委員会の委員長、委員は比較的たやすく安全性について重要性を意識できると思います。ところが、一人一人のスタッフまでそれが行き渡るかどうかが問題ということです。454ページのインシデントの報告が医師から出てきている数が昨年の11月から突然増えてきているのは、ある程度、功を奏しているということだろうと思います。それ以外でこういうのができるといいと思いますのが、主に死亡症例について、振り返ってみて反省すべき点があったようなケースについて、診療科を超えてディスカッションする場です。委員会の報告とか、インシデント報告、バリアンス分析などはでき上がっているようですけれども、患者について、診療科を超えてディスカッションするような場はいかがでしょうか。

○猿田座長

 どうぞ。

○群馬大学医学部附属病院(田村)

 臓器別と言うと変ですけれども、例えば、呼吸器ですと、呼吸器内科と呼吸器外科が一緒にカンファレンスをやる場はもともとございました。ただ、そのものによって濃淡がございまして、そこが問題になると思いますので、今後は、外科系と内科系が診療センター同士になったので、合同カンファレンスみたいなものをやる計画になってございます。問題があった場合には、片方が指摘すれば、もう片方はそれに答えるという方式も考えてございます。最初におっしゃったように、全部に意識改革で行き渡らせるというのは本当に難しいとは思いますけれども、いろいろな症例を通して反省させて、安全の意識を高めるというのは非常にいい方法だと思って、もうちょっと試してみたいと思います。ありがとうございます。

○猿田座長

 今の点は非常に重要なポイントなのですね。医療現場としてですね。

 ほかに御意見、どうぞ、坂本先生。

○坂本構成員

 結構質問がありましたが、基本的に今回のいろいろな改正の中で、特にリスクマネジメントの中で、例えば、私は外科出身なものですから、「予測せぬ大量出血」と、出血量それ自体で予想しないとか何かということではないと思います。質問に対する答えを見ても、無輸血でやる予定が輸血したから、でも、一本輸血したからって、それはリスクにかかわるわけではないということもあります。1,000CC超えた場合とか、きちっと定量化、数値化できないのか。「予想しない」あるいは「予想外の」という言葉は、まだ逃げ道が残っているのではないか。

 それから、トップへの報告を見ても、遅滞なく報告することと。では、何時間超えたら遅滞なのか。実際に何時間以内の報告なのか。こういう事例が起きたわけですから、より積極的に数値化して、こういうところをきちっと対応する規定を設けるべきではないか。

 それから、もう一点、今日は永井さんがお見えになってますが、何年前から実際この地位におられるのですか。安全管理委員会のトップとして、何年前からやっておられるのですか。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 私が部長になったのは昨年、平成26年の4月です。その前は、医師GRMとして1年間、兼任でやっておりました。

○坂本構成員

 では、既に闘い期間が1年あって、これからも続けられるということですね。ぜひ、そこら辺、定量化して、きちっと進めて下さい。

 それから、今回のリスクマネジメント会議を見ても、92名のメンバーですね。もう既に何回かやっておられるのですか。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 これは毎月定例でやっております。

○坂本構成員

 夕方4時に始まって、92人で集まって、何時ごろ終わりますか。6時間ぐらいかかりますか。委員会が始まってから終わるまで、大体どのぐらいの時間かかってやっていますか。92名も参加してディスカッションして。いかがでしょうか。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 この会議ですが、ディスカッション、もちろん意見を伺うことはあるのですが、私どもからのインシデント等の報告、それから、周知事項ということがかなり主になっておりまして、ディスカッションの部分はそれほど多くないというのが現実でございます。実際には1時間ぐらいの会議です。そのあたりは今後改善しないといけないと考えております。

○坂本構成員

 今後ではなくて、今、改善すべきことではないのですか、それは。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 はい。次回から改善いたします。

○坂本構成員

 まだ遅滞なく改善できていないと思いますね。

 以上です。

○猿田座長

 ほかにどなたかございませんか。山口先生、どうぞ。

○山口構成員

 前立腺に対する炭素イオン治療がたくさん入っていて、私はびっくりしたのですけれども、121ページを見ると、先進医療プロトコール一覧というのがあって、その中で1番が限局性前立腺がんに対する16回照射の有効性・安全性試験とあって、14番のところにも同じようなタイトルであるのですけれども、これは1番の結果が出て、評価がきちっとされて、その結果として14の試験が立ち上がって、そしてゴールが決められてやっているということでしょうか。

○群馬大学医学部附属病院(大野)

 おっしゃるとおりでして、第1プロトコールの登録が(1)で終了して、その後、どうすべきかということを、泌尿器の先生も含む合同の会議で議論しました。その結果、特に費用対効果を含めて、あるいは患者のQOLといった点で、もう少し評価というか、きちんと調べたほうがいいのではないかという御意見をいただいて、第2プロトコールが始まりました。この第2プロトコールでQOLの調査票であるとか、費用をどう評価していくかというような評価項目を新たにつけ加えてやっているところです。

○山口構成員

 私は1番のプロトコールの詳細がわからないのであれなのですけれども、議論して決めるのではなくて、データが出たら、最初の計画に従って評価して決めるというのが評価だと思うのですよ。みんながいいよねとか、もう少しやったほうがいいよねということではなくて、こういうことだったらこうするということが、このころはわかりませんけれども、本来、決まるべきだと思うのですけれども、そのあたりはどうなのでしょうか。

○群馬大学医学部附属病院(大野)

 第1プロトコールで急性期の安全性はきちんと確認されました。それは一つの目的として評価しました。ただ、長期の成績については引き続き評価すべきだろうと。それから、有効性についても、前立腺の場合には評価すべきだろうということで、第1プロトコールのほうは継続して経過観察をしています。

○山口構成員

14番のほうはかなりいいプロトコールができていて、そういう評価ができるようになっていると理解してよろしいですか。有効性に関して。

○群馬大学医学部附属病院(大野)

 はい。

○山口構成員

 あと、安全性だけだったら、そんなにたくさんやらなくても割とわかるのではないかというのが感想です。

 それから、キャンサーボードはやっているということですけれども、キャンサーボードの運用規則というか、例えば、決定権はどこにあるとか、記録はどうなっているとか、開催の回数とか、そういうことは残っているわけでしょうか。

○群馬大学医学部附属病院(大野)

 議事録はそれぞれのキャンサーボードの中でつくっております。規定というのは、必ずしもできていないものがあると思います。

○山口構成員

 がん研もキャンサーボードをやっているのですけれども、スタートして一番問題なのは、決定権がきちっとキャンサーボードにあって、どういう決定のプロセスをやるかということをしっかりしておかないと、集まって話し合っただけになったのでは余り役に立たないのですね。よかった、よかったねという話になったりするとまずいので、そこのところをきちっと、病院全体として、こういうルールで決めなさい、記録は必ず残しなさい、司会は誰がするということをきちっと決めておかれたほうがいいと思います。

○群馬大学医学部附属病院(大野)

 ありがとうございます。直ちに対応いたします。

○猿田座長

 ほかにどなたかございませんでしょうか。

 先ほど福井先生からお話ありましたように、一番は、個人個人が本当にしっかり理解してやらないと、幾ら上から言っても仕方ない。

 それから、もう一つは、ちゃんと命令系統がしっかりしていて、しかも各人がしっかりと守ってやるという、各人がしっかりしなければ、そこをよほどしっかり教育しないと、いろいろな事故で私たちは回ってみてもわかることは、やはり現場で本当にしっかりとした一人一人の対応というのは物すごく重要ですから、そこはよほどしっかりしていかなければいけないと思います。

 何かございますでしょうか。どうぞ、坂本先生。

○坂本構成員

 今回の改革で、今までない委員会が発足したり、組織論としては、歯車がきちっと回るようになっていると思うのですが、実際、病院長、自分が管轄していない、あるいは出席のメンバーに入っていなくても、そういう委員会に、4、5、6含めて3カ月間で、抜き打ちで、会議が始まっている最中に入って見るとか、将軍吉宗みたいな行動を何回されていますか。

○群馬大学医学部附属病院(田村)

 正式メンバーになっていない会議でも、4、5、6はできるだけ出るように、特に安全管理系統のものは出るようにしてございます。何時間出たというのは数えてございませんけれども。やはり先生おっしゃるとおり、いなければ回らないというのでは話になりませんので、そこの仕組みを、先ほど申しましたように、コンプライアンス推進室で、それぞれのものだけではなくて、それを全部統括するようなシステムにしていって、整理していきたいと考えてございます。

○坂本構成員

 権限が院長に集中し、何か新規性がでるということもあります。権限を持っている者が抜き打ちであらわれることの部下への厳しさ、院長にも現場的ないろいろなことがわかってきますので、組織序列をジャンプし、永井さんにも、ここをやりながらさらに回転を図りなさいと上からの命令がだせる。そういう動かし方をぜひ群馬大学はすべきではないかと思います。できる範囲内でとは言わないけれども、とことんやってもらいたいと思います。

○群馬大学医学部附属病院

 ありがとうございました。(田村)

○猿田座長

 どうぞ。

○石川構成員

 日本医師会の石川ですけれども、ちょっとお聞きしたいのは、今回の一連のことで、学内の、あるいは病院内の状況、かなり引き締められたということなのですけれども、この件に関して、中にいる医学生の方、それから、研修をやられている方、大変な不安と、いろいろな心の動きがあったと思うのですね。この一件を通じて、より優れた医療者をつくるために、さらにこれを踏み台にして、彼らにどういうことを働きかけたかということと、あるいはどういう方向に持っていこうとしているかについて、何かお考えがあれば教えてもらいたいのです。

○猿田座長

 どうぞ。

○群馬大学医学部附属病院(田村)

 今回の事故はあってはならないことだったのですけれども、現実に起こってしまって、1個だけ、結果としてよかったのは、内科系、外科系が統一しないと話にならないという当事者意識がかなり強くなったのです。私、臨床研修センター長をやっていまして、今の研修は総合内科としてやって、次に専門をやると決まっているところを、今まではそれぞれの医局がどうしても強くて、共通のプロトコールをつくるときもかなり抵抗が強かったのですけれども、今度の事件を通じまして、もうそんなことを言っていられないということになって、内科系、外科系はきっちり同一のプロトコールで全部勉強できるようになりますよということになりました。

 研修医に関して、病院の評判は非常におっこったけれども、逆に教育環境としてはよくするから安心してくれということで話して、それは非常に喜んでもらっていますし、ポリクリで来ている学生も、前より風通しがよくなって、非常にやりやすくなったというのが、けがの功名と言えば功名かなと思っております。これを機会にしまして、より教育環境をよくすることで、学生や研修医に対して、よくなったところがあるということで、希望を持ってもらうようにはしてございます。

 以上でございます。

○猿田座長

 ほかにございますでしょうか。石川先生、いいですか、それで。

 どうぞ、宮坂先生。

○宮坂構成員

 先ほどインフォームドコンセントのお話をしたのですけれども、もう一つ気になっているのは、診療録、電子カルテですね。電子カルテ上、例えば、ICが十分とられていない、あるいはICの過程が書かれていない、それから、診療記録がないというのがかなりあったと思うのですけれども、特に外科の先生はカルテを書かないというのは有名な話ですけれども、そこをどうクオリティーコントロールされているのか教えてください。

○猿田座長

 どうぞ。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 診療録の問題も非常に大きなことと捉えておりまして、もともと当院では、診療情報管理部でピアレビューという形で、医師数十名がかかわって診療録のチェックをする、その結果をフィードバックするということをしていたのですが、当該の診療科についても指摘されていたことがあったのですが、そこがまだ改善に至っていなかったということがございました。今回、こういったことがありまして、昨年度末に、特に問題があった当該診療科については、もう一度ピアレビューを行いまして、そのフィードバックを行っていると。

 今後は年2回、ピアレビューを、もう少し充実した形で行うことと、フィードバックをして、それを改善したところをしっかり確認するというところが少し弱かったというところが反省点としてありますので、その部分をしっかり改善していきたいと考えております。今月、今年度1回目のピアレビューを行う予定にしております。そういった形でまず見ていきたいと思います。

○猿田座長

 大切なことは、責任者が委員会に出るだけではなくて、時々現場に出なければいけないのですね。今までいろいろな事故が起こっているところを実際回りますと、現場がわかっていないのです。たびたび行ってやらないと、だんだん、だんだん忘れていきます。必ず委員会に行くとともに現場に行って、きちんとやっているかどうかを確認することが物すごい重要なのですね。

 どうぞ、福井先生。

○福井構成員

 資料に書いてあるかもしれませんが、病院の外部評価は受けているのでしょうか。例えば、日本医療機能評価機構、卒後臨床研修評価機構、さらには、ジョイント・コミッション・インターナショナルという外国の病院評価機構もあります。そういうところの評価を受けられているのか、また受ける予定があるのかを伺えればと思います。

○猿田座長

 どうぞ。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 機能評価につきましては、昨年度、平成2612月にちょうど更新がございまして、受審しております。C評価はなかったのですが、安全管理につきましても、A評価を体制的には、見えているところではいただいていたということがございます。中でB評価のところで、説明・同意書の統一がなされていないとか、質評価のフィードバックが不十分であるとか、そういった指摘がございまして、その点について、もう少し早く、しっかり改善を図ればよかったかとは思うのですが、済みません、昨年ではなくて、平成25年の12月です。その前の年です。一昨年ですので、そのときにすぐに改善を進めていなかったということは、昨年度の反省としてございます。

 あとは、国立大学病院の総合チェック等で指摘されたことにつきましては、平成24年が手術室でしたので、そこで指摘されたチェックリスト等については改善を図っております。

○群馬大学医学部附属病院(田村)

 臨床研修に関しましては、先ほど申しましたように、体制を整えているところでございましたので、来年ぐらいをめどに受けようという話はしてございました。ただ、そのためには、さっき申しました内科、外科がちゃんとしてくれないと話にならないということで、非常に困ったのですけれども、今回、それが急にできるようになったので、なるべく早く受けたいと考えております。

○猿田座長

 あと、ほかに何かありますか。どうぞ、藤原先生。

○藤原構成員

 山口先生の話も聞いて、これは先進医療会議なので、あくまで先進医療A、B絡みでいろいろな仕組みがちゃんと整っているかどうかをお聞きしたいと思って、追加なのですけれども、いただいた報告書の、定期報告、有害事象報告等の体制とプロセスという紙と、それから、資料の467ページ、これは先ほど福井先生がデスカンファレンスをやっているのかという話があって、467ページのほうは、死亡症例検討委員会というのが新しく設けられて、そこが統合して、病院の死亡例を全部解析していますとここに書いてあるのですけれども、そこと今日の先−2の5ページの定期報告、有害事象報告の体制とどうしてもつながらなくて、有害事象はここであるのだけれども、例えば、治療関連死とか、早期死亡とか、術死とか、そういう死亡症例とこの有害事象報告の流れがつながらない。どういうふうに連携しているのかなと。

 先進医療委員会を設けられたと書いてあるのですけれども、委員会ばかり多くなって、横のつながりが全然ないような、例えば、5ページを見ると、有害事象は医療の質の安全・管理部にも報告されるし、臨床試験部にも報告されるし、病院長にも報告されると。個別に担当者が報告するのだけれども、医療の質の安全・管理部、臨床試験部、病院長、あるいは従来からある臨床試験審査委員会ですか、そこの間の連携はちゃんととれているのだろうか。委員会ばかりふえて手間がふえて、実際は有害事象の把握、部署間での共有がちゃんとできていないということが懸念されるのと、先進医療に関しては、先進医療の通知の中でいろいろな有害事象報告の基準がありますし、厚労科研費などでも健康被害情報の報告基準がありますし、それから、今日は対象ではないですけれども、医師主導治験という場合も薬機法令で求められた報告基準がありますし、薬機法68条の10だったと思いますけれども、公衆衛生上の被害が非常に疑われる場合には、それを厚労省に報告しなさいという義務もあって、有害事象報告は物すごく基準がばらばらで、小まめに対応するのは結構大変なのですね。そこがこの体制でちゃんとできているのかなというのが、統一感がないなというのがあるので、そこを教えてください。

 それから、先ほどの前立腺がんの重粒子線に関連すると、私、先ほども申し上げましたけれども、ここで先進医療A、Bの中身を、次の診療報酬改定のときに診療報酬で見るか、そうではないかというのは峻別することになると思いますけれども、前回の26年度改定のときには、重粒子線に関しては結構議論になりましたね。さっき申し上げたようなリニアックの中のいろいろなモディファイした方法と比べて、重粒子線が本当に優れているかどうかの比較が必要でしょうという議論がたしかあったと思うのですね。今日出していただいているプロトコールとか、まとめを見ると、重粒子線がいいというのが先にあって、あと、いろいろなボードをつくっているのですけれども、結局は1,000人近い人たちが入っているということは、どうやって既存の治療と比較するような試験を群馬大学として考えていらっしゃるのかというのは見えてこないので、そこも教えてほしいという2つですね。

○群馬大学医学部附属病院(中村)

 臨床試験部長の中村です。

 医療安全については非常に心が痛むところなのですけれども、これまでの医療安全の体制が、インシデントレポートが来るのを待っているという体制で、そういう状況だと必ず漏れが出るということで、先ほどの死亡症例検証委員会も臨床試験部から提案した体制なのですけれども、積極的に拾い上げるということで、カルテ上、機械的に、死亡診断書が出た症例については全例チェックするということで始めていただいています。

 それだけだと亡くなられた患者だけなので、亡くなった後、幾ら調べてもというのがあるので、入院期間の延長というのが重篤な有害事象では一番軽いものだと思います。こういう医療安全の分野に、治験とか臨床研究のやり方をもっと取り入れていかないとチェックが効かないということで、初め、患者が入院したときに、入院診療計画書というのをつくって、あなたの入院は2週間ですよと患者とお約束するわけです。それを電子カルテに書き込まれているのですけれども、延長した患者については全員、死亡症例検証委員会で、なぜ延長したのか、バリアンスはきちんと出ていたのか、医師がインシデントを出そうが、出すまいが、機械的にチェックするという体制を始めることになっています。

 そうすると、その中で、もし先進医療の患者が予定された入院期間を延長していれば、それは自動的に先進医療における重篤な有害事象ということで、もし報告が漏れていれば、そこは臨床試験部と連携するという体制でおります。ざっと数を数えたところでは、1カ月2030人ぐらいのところで済むだろうと思います。

○猿田座長

 先生は先進医療の責任者もやっていらっしゃるから、よくわかるとおり、先進医療とは何かということをよく理解していただいて、その中でもほかの医療以上に、特に有害事象に対しての注意をすごく促しているわけですね。だから、そのあたりはよほどしっかりしてもらわないと困ると思うのですね。

 どうぞ。

○坂本構成員

 坂本ですが、今の発言の中で、入院が計画よりも延びている、それが起きている症例に関しては有害事象発生が多いと。結果論ですね、それは。結果論から入院予定の2週間が延びているから、では探ろうかと。新幹線がきのうのように1時間とまったから、探って、何が起きているかと。逆ではないですかね。起きたときにまずレポートする癖をつけて、それが先にありきであって、まして先進医療、いろいろな治験をやるときに、それがきちっとしていなければ、私は今の発想は全く逆のことだと思います。お話聞いていて、根幹が直っていないなという印象です、はっきり言いまして。

○群馬大学医学部附属病院(中村)

 当然、医療安全管理部が一人一人の医療安全意識を高めるという活動をずっと続けているわけです。それにもかかわらず、こういう事件が起きたということで、追加したと御理解いただけたらと思います。先生のおっしゃるとおり、もちろん、本来は医師そのものが自発的に報告するというのが筋だろうと。

○群馬大学医学部附属病院(永井)

 よろしいでしょうか。先ほどのお話なのですが、そういった視点を加えるというのも一つあるかということで、どういった形でということは、今、検討しているところですが、もちろん、起こったときにまず報告していただくということを非常に強化してやっているというのが一番の改革だと思っております。

○猿田座長

 重要なところでどうしてもということで、いろいろな問題があると思うのですけれども、特に重要な点、どうぞ、山本先生。

○山本構成員

 一応、先進医療会議なので、先進医療AとBの実施状況には外形的な問題はないということで御報告いただきましたので、大変安心しました。

 ただ、先ほどから藤原先生などもおっしゃっていますけれども、重粒子線治療で1,000人以上の患者が入っていらっしゃるということですけれども、それでも前回の先進医療Aのときの、保険診療に変えるべきかというところで結論がなかなか出なかったという事実がございます。ほかにも先進医療A、B、たくさんやっておられまして、私も医者ですのでよくわかるのですけれども、どうしても目の前の患者の治療を優先する。それは全ての医療者は基本的に当たり前のことなのですが、先進医療に関しては、当初の高度先進医療時代からちょっとずつ、その役割は変化してきていて、現在の先進医療は、特定の病院で受けられる、優れたというか、非常に先進的な医療だけではなくて、それを日本全国にどうやって均てん化するかということを、出口を探るための制度に、現状ではそちらに変わってきていると思います。ですので、始まったころからは、少し意味が変わってきているのだとは思いますけれども、現在、先進医療を数多く手がけていらっしゃる病院は、その地域、あるいは目の前の患者の治療をやるのが責務というのは当然ですけれども、それに加えて、その医療を日本全国にどう均てん化していくかという出口を踏まえたデータ収集、試験の実施をしていただくのが責務になっていると思いますので、今後は、できるだけ早く保険に持っていける形で先進医療のデータをまとめる。あるいは、もし持っていけないのであれば、群馬大と、その周辺の住民だけではなくて、日本全国にどのような形で均てん化するのがよいのかということを、群馬大がそれをむしろ積極的に手がけていくという、先進的なというか、リーダーシップを発揮できる病院にぜひなっていただきたいと思います。

○猿田座長

 いろいろと議論もあると思うのですけれども、もう一つ、今日の会議は先進医療会議としての問題でございますので、それだけでも、今日、いろいろな先生方から御意見ありましたように、先進医療がどういうものであるかをもう一回書類を、隅から隅まで読んでいただいて、ほかの医療と違う部分がございますから、現場において、こういったことが二度と起こらないようにやっていくかということで、たまたま先進医療に関しては問題はなかったわけですけれども、そういったことで新しいやり方を決めたということであれば、しっかりやっていただくことかと思うのですけれども、最後にどなたか、ほかに御意見ございますでしょうか。よろしいでしょうかね。先進医療に関してはということで、たまたま今のAとBに関して、どうぞ。

○山口構成員

 コメントです。立派な組織があって、立派な評価委員会があって、立派な管理者がいても、90%ぐらいしか拾えないと思うのですね。今回、現場からの声があったのに拾えなかった、あるいはその声が進まなかったというところを改善できる方策、これは難しいと思うのですけれども、ぜひ将来の方向として考えていただきたいということと、教育機関ですから、学生に対して今回の事件を正確に説明して、こういうやり方でやっていくと、君たちが医師になったときもこうしなさい、あるいは看護学生もそうですけれども、そういうことをやっていただければ大変ありがたいと思います。

○猿田座長

 実際にやることは非常に大変です。言っていることとは全然違いますから、その点はよく皆様方が意識していただいて、しっかりやっていただきたいと思います。

 それでは、どうもありがとうございました。今日言われたことをよく覚えておいていただきたいと思います。

 それでは、御退席をお願いいたします。

(群馬大学医学部附属病院関係者退席)

○猿田座長

 それでは、続きまして、千葉県がんセンターの方にお入りいただきたいと思います。恐れ入りますけれども、前のほうへ来ていただきたいと思います。

(千葉県がんセンター関係者入席)

○猿田座長

 それでは、事務局から一言お願いできますか。

○事務局

 事務局でございます。

 引き続きまして、千葉県がんセンターとしていただいている報告書、先−3という資料の中でまとめてございます。構成としては、先ほどの群馬大学の資料と似たような形となっておりまして、千葉県がんセンターからいただいている報告書については、通しページ番号で1ページから17ページまで、そして事前に先生方に資料をごらんいただいて、いただいている指摘事項並びにその回答につきましては18ページ以降に取りまとめているところでございます。また、机上に「先進医療の実施に係る自主点検等の状況について(報告書)」という形で千葉県がんセンターから御提出いただいている資料を配付してございます。

 事務局からは以上でございます。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 それでは、千葉県がんセンターから報告書の要旨を御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○千葉県がんセンター(永田)

 千葉県がんセンターの永田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 このたびは発言の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。では、着座で説明させていただきます。

 5月12日に厚労省から通知をいただきまして、1つは、先進医療に関して新規の患者の組み入れを停止するようにということと、それから、現在行われている先進医療に関して、自主点検をするようにと御指示をいただきました。通知の直後、我々は直ちに新規の患者の組み入れを停止いたしました。

 そして、自主点検に関しては、厚労省から挙げられました点検項目で、実施届出書のとおりに行われているかどうか、それから、緊急・定期報告書が適切に行われているかどうか、同意書の保存状況がどうか、倫理審査委員会の実施状況はどうかということを中心に自主点検いたしました。後で詳しくお話しいただきますけれども、それらの項目を中心に、各担当者に自主点検をするように指示いたしまして、私も実際に原本に目を通したりなどして確認して、まず、大きな問題なく施行されたことを確認いたしました。

 我々は、腹腔鏡下の手術の死亡事故に関して、第三者検証委員会を立ち上げていただいて、今、まだ検証中なのですけれども、ほぼ報告書ができ上がりまして、まだ案の状況ですけれども、ほぼ完成に近づいていまして、その中で挙げられている問題点、それから、提言を踏まえまして、昨年の11月に抜本的な改革が必要ということで、改革本部を立ち上げました。

 その中に6つの分科会を設けまして、1つは医療倫理、医療安全管理、インフォームドコンセント、医療情報管理、保険診療、消化器外科自体の改革ということで分科会を立ち上げまして、分科会には若いスタッフから幹部スタッフまで、なるべく多くの構成員をお願いして、病院全体として改革ができるようなことで進めてまいりました。そこのところの改革の状況も今日御説明させていただければと思います。

 それでは、内容について、詳しくは病院局の技監の山崎から説明していただきます。

○千葉県がんセンター(山崎)

 よろしくお願いします。私、千葉県病院局で技監をしております山崎と申します。

 今、永田院長からお話ありましたとおり、今回の腹腔鏡下手術に関します第三者検証委員会、これは私ども千葉県病院局とがんセンターと一体となって検証、その後の改革を進めておりますので、本日の資料につきまして、私から御説明させていただきます。

 まず、お手元の資料の報告書でございます。私ども千葉県がんセンターで現在実施しております先進医療については、Aが1技術、Bが2技術を実施いたしております。先進医療Aについては、これまでに55件、Bにつきましては、2技術合わせまして73件実施をしているところでございます。

 自主点検の経緯、プロセスにつきましては、お手元の資料の2ページ、3ページにお示ししたとおりでございます。詳しい自主点検結果につきましては、机上配付資料のインデックスの3、4、5にそれぞれ技術ごとに資料としておつけをさせていただいておりますけれども、いずれの技術におきましても、自主点検の結果、報告の対象となる有害事象は生じておりません。また、倫理審査及び倫理審査委員会への報告、患者への同意取得の方法と同意書の保管管理、実施届出書への準拠、定期報告、施設監査につきましても、自主点検の結果、重大な問題はございませんでした。

 今回、先進医療の技術の自主点検に加えまして、厚生労働省から、がんセンター全体のリスクマネジメント体制についても報告をするように御指示をいただきましたので、そちらにつきましては、お手元の報告書の4ページ目からまとめさせていただいておりますので、以下、この内容につきまして簡単に御説明をさせていただければと思います。

 先ほど病院長からもありましたとおり、千葉県病院局及び千葉県がんセンターは、平成26年度に行いました千葉県がんセンター腹腔鏡下手術に係る第三者検証委員会での検証におきまして、医療倫理、医療安全管理、インフォームドコンセント等について、数多くの指摘と改善に向けた提言を受けたことを重く受けとめております。平成2611月に千葉県がんセンター改革本部を病院内に設置いたしまして、自己点検と反省を行うとともに、医療安全管理体制を初めとするリスクマネジメント体制の改革を進めているところでございます。以下、その主なところを御説明させていただきますが、この資料の中には、センターの従前の体制と改革状況を記載しておりまして、改革状況は太字で示させていただいております。

 まず、1番目、「医療安全管理体制」についてですけれども、第三者検証委員会では、がんセンターの医療事故報告の提出は比較的よく行われていたという評価を受けましたけれども、その後の原因分析、再発防止の取り組みが行われておらず、事故の継続を許してしまった。また、原因分析、再発防止の主体となるべき医療安全管理委員会の権限が不明確であったという指摘を受けました。その御指摘を踏まえて、体制の改革に取り組んでおります。

 まず、「1)組織体制について」でございますが、医療安全管理委員会を頂点に、医療安全管理室が一元的に管理をし、医療事故が発生したときにシステムとして対応できるよう、組織の見直しを行いました。

 具体的には、まず、医療安全管理委員会について、センター外から医療安全の専門家を外部委員として招へいをし、また、原因分析部会を新設するなど、原因分析、再発予防策の立案と実施を行う体制を強化いたしました。さらに、必要があれば手術の中止勧告を出せるよう、委員会の権限を強化しております。

 2ページになりますけれども、医療安全管理体制のいわば事務局機能を担う医療安全管理室についてでございますが、副室長、これは医師でありますが、専従の看護師、事務職員を増員いたしまして、体制のさらなる強化を行ったところでございます。

 次に、各部門に配置されるリスクマネージャーにつきまして、これまで各部門の推薦により指名をしておりましたため、その権限や席がやや不明確な面がございました。そこで、今回、特に診療科における医師のリスクマネージャーの権限を強化するため、リスクマネージャーは診療科の部長が担うことといたしました。

 次に、3ページをごらんいただければと思います。次に、「医療事故等の報告」についてでございますが、がんセンターでは従来から報告の対象に治療による合併症や有害事象も含めておりまして、事故レベルの軽重にかかわらず報告することとなっております。

 改革といたしましては、より広く意見、報告を集め、担当医師等、当事者の意向に左右されない医療安全管理部門と情報を共有し、センター内全体で対応することができるように、医療事故の当事者以外の職員からも複数の報告を奨励するとともに、医療安全管理室に職員向け相談窓口を設け、医療安全に関する職員の意見を集約することを始めております。また、医療事故報告書の無記名化や、職員が匿名で問題点を指摘できる投書箱の設置を計画しております。

 次に、4ページでございますが、事故報告を受けた後の「原因分析・再発防止策の実施」についてでございます。改革といたしまして、個々の医療事故の特徴を踏まえて、医療安全管理委員会、原因分析部会、リスクマネジメント部会、死亡症例カンファレンス、外部委員を加えた院内事故調査委員会、医療安全管理室、またはリスクマネージャーを中心とした当該部署のうち、いずれかの適切な場で検討することといたしました。その結果は医療安全管理委員会へ報告され、医療安全管理委員会が再発防止策の導入を決定することにより、組織としての対応を行うシステムといたしました。また、決定された再発防止策の実践状況については、医療安全管理室が権限を持ってモニタリングすることとし、現場への介入を既に開始しております。

 医療安全に関する「職員教育」につきまして、これまで年2回の研修会開催であったのですけれども、今年度から医療安全講習会を隔月で開催し、全職員の参加を義務づけております。職員には「研修会受講カード」を配布して、受講についての徹底を図っています。また、診療業務の関係で講習会に参加できない職員に対しては、ビデオ講習会を開催して、全員が受講できるように対応しております。

 次に、5ページでございますが、「先進医療における医療安全管理体制」についてでございます。先進医療の有害事象報告につきましては、それぞれの技術の試験実施計画書の定義に従って、速やかに報告を行う体制となっております。また、有害事象報告に該当しないようなインシデント、アクシデントについても、これは他の一般診療と同様に、速やかに医療安全管理室に連絡・報告するよう、従来より進めております。

 今後につきましては、医療安全管理室で医療事故の報告を受けた後、事故に関連した治療について、その保険収載ですとか、倫理審査の状況を点検し、先進医療に係る医療事故であった場合には、院内の保険診療点検委員会並びに倫理審査委員会へ報告をする体制といたしております。

 次に、6ページから、「インフォームドコンセント実施体制」についてでございます。こちらについては、第三者検証委員会からは、書面で患者の同意を得ているものの、術式名及び簡単な図と合併症の列記のみで、腹腔鏡下手術と開腹手術を比較したメリット、デメリットや、合併症の発生頻度等を含めた、標準化した文書による説明が不足していたという指摘を受けました。この指摘を受けまして、これまで患者への説明文書を説明する医師が個別に作成する状況でございましたけれども、規定や体制を整備し、センター内における標準化と質向上を図っております。具体的には、今年度から「インフォームドコンセント規定」を定めまして、インフォームドコンセント委員会を設置、さらにはマニュアルを作成いたしまして、確実な実施体制を整備しております。

 さらに、インフォームドコンセント委員会には監査部会を設置いたしまして、インフォームドコンセントが適切に行われているかどうかの検証を定期的に行うことといたしております。

 資料7ページでございますけれども、「説明文書の標準化」についてですが、当センターで実施頻度の高い手術につきましては、説明文書のひな形をあらかじめ作成し、規定への準拠状況をインフォームドコンセント委員会が審査・承認して、説明内容の標準化を図ることといたしました。現在、手術の実施件数が年間30件以上ある術式について、作成と承認作業を進行しているところでございます。

 資料8ページになりますけれども、ページ数は2段書きの上のほうのページ数で申し上げております。「インフォームドコンセントの実施の管理」に当たりましては、説明内容に対する患者の理解を確認する目的で、ことしの6月から、手術等説明確認書を用い、患者にセルフチェックをしていただいております。本チェックシートにはインフォームドコンセント・マニュアルで規定した説明項目が記載をされておりまして、患者は医師から説明を受けた後、看護師とともに説明内容を理解していただけたかを確認するという仕組みとしております。

 次に、「先進医療におけるインフォームドコンセントの体制」でございます。先進医療に係る説明文書については、従来より倫理審査委員会において実施の可否とあわせて承認を得ることを必須としております。実際の同意の取得については、十分時間をかけて説明を行い、必要な文書を患者にお渡しし、自由な意思決定を保障しておりますし、また管理・保存も適切に行っております。

 最後に、「倫理審査体制」ですが、資料の10ページでございます。倫理審査体制について、第三者検証委員会では、検証の対象となった保険収載のないような腹腔鏡下手術につきまして、倫理審査委員会に諮られずに実施をされておりました。これは当該手術を実施した消化器外科における臨床倫理、臨床研究の実施に関する知識・認識の不足であり、さらにはがんセンターにおける啓発体制の不備と倫理審査体制の脆弱さによるという指摘を受けたところでございます。これを踏まえまして、倫理審査体制の強化と倫理審査に諮るべき対象の拡大・明確化を図っております。

 まず、倫理審査委員会につきまして、今年度から外部委員を従来の4名から6名に、医師以外の委員も2名から4名にそれぞれ増員をし、より患者の立場、権利を守れるものとなるように強化をいたしました。

 「実施後の報告と有害事象への対応」についてでございますけれども、重篤な有害事象の報告に対し、倫理審査委員会は必要に応じて臨時の委員会を開催し、対応を協議、その結果を受けた病院長が研究の中止を含む勧告を行うことを明確にいたしました。

11ページでございますが、新技術の導入に当たり、それが倫理審査の対象となるかについて、必ずしも明確ではなかったという反省に基づきまして、倫理審査委員会への申請事案に関する範囲を明確化するとともに、未実証医療審査委員会というものを新設いたしまして、いわばグレーゾーンに当たる医療技術についても組織として検討する体制を整備いたしました。

 また、審査漏れを防ぐ対策として、各診療科部局に新たに「臨床倫理教育担当者」を設けまして、実地診療において倫理的配慮がなされるよう徹底を図りました。

 この新設した未実証医療審査委員会についてでございますけれども、私どもでは未実証医療を、「研究意図はなく個々の患者のために考案され、保険承認か、有効性・安全性の確立のいずれか、または両者が満たされていない方法や薬剤を用いた医療」と定義をいたしまして、委員会を各診療科、各部局の倫理教育担当者をもって構成し、申請責任者から申請された治療計画書と説明同意書の内容を審査の対象とすることとしております。

 次に、12ページでございます。「先進医療における倫理審査体制」についてですが、これは従来から倫理審査委員会に申請をし、審査の上、承認を得なければ実施ができないことになっております。倫理審査委員会で承認された他の研究と同様、先進医療についても、実施責任者は進捗状況について、毎年一回、報告の義務がございます。先進医療が終了または中止となった場合も同様でございます。こちらについては、さらに有害事象への対応の強化を図るため、倫理審査委員会が、先ほどとやや重複をいたしますが、有害事象が発生した場合に、必要に応じて臨時の委員会を開催して対応を協議する、病院長が先進医療であっても中止を含む勧告を行えるようにいたしました。

 以上、がんセンターのリスクマネジメント体制につきまして御説明させていただきました。改革の中には、既に開始しているもののほか、現在準備中のものも含まれておりますが、私ども、この8月いっぱいを目途に改革の体制整備を行ってまいりたいと考えております。

 本先進医療会議で御審議をいただきます先進医療を含めまして、有効ながん医療を県民の皆様へ提供していくことが千葉県がんセンターの使命と考えておりまして、引き続き病院局も一体となって体制整備と信頼回復へ努めてまいりたいと考えておりますので、御審議賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。非常にわかりやすく御説明いただきまして、ありがとうございました。

 自主点検の内容は先ほどの群馬大学と同じでございますけれども、千葉におきましては、先進医療Aとして1件、それから、B技術が2つでございますけれども、A技術が55件、B技術が合わせて73件ということで、自主的な点検において、先進医療の実施体制等については問題ないことが確認できたこと、これからのこととしては、特に医療安全の管理体制を非常に重視してくださったこと、それから、インフォームドコンセントの実施体制についても、新しくしっかりした体制を考えていただいたこと、それから、倫理審査体制も外部の人を入れてしっかりした体制を考えたということで、かなりクリアに説明していただいたと思います。

 それでは、委員の先生方から、どうぞよろしくお願いいたします。御意見をいただければと思います。

○五十嵐座長代理

 体制が改善したことはよく理解できたのですけれども、2点、中身について教えてもらいたいのです。ここに医療安全講習会は職員全員が参加することが義務であると書いてありますけれども、実際に参加率というか、実際に講習会に出てくださる人が何%で、その後、ビデオ講習会をやって、どのぐらいの人がさらに参加しているか、わかりますか。これを一点、教えていただきたいのです。

○千葉県がんセンター(植田)

 医療安全管理室の植田と申します。

 ビデオ講習会を含めてなのですけれども、ほぼ100%とさせていただいております。ただ、申しわけございません、実際のオーラルの会では、資料をお持ちしていませんので、お答えできませんが、5〜6回、ビデオ講習をしまして、皆さんの時間に合わせてさせていただいて、ほぼ100%近くさせていただいております。

○五十嵐座長代理

 何人か受けない方もいらっしゃるわけですね。そういう人はどうするのですか。

○千葉県がんセンター(植田)

 医療安全管理室でお話をして、受けていただくように注意勧告します。

○五十嵐座長代理

 それから、もう一つ、臨床研究等に参加するためにはある一定の資格が必要だと思うのですけれども、この臨床研究の、例えば、講習会への参加率だとか、あるいは参加するための条件づけとか、そういうものはどうなっていますか。

○千葉県がんセンター(山口)

 倫理審査委員長をしております山口でございます。

 倫理審査には、医療倫理の講習会の参加を義務づけております。それで、それを点数化しておりまして、一定の点数に満たない場合には、ビデオ講習等の受講を促す、それも行かない場合には臨床研究の代表者、あるいは分担研究者になれないということで規定をしております。講習に関しましては、ほとんど90%以上、100%に近く講習を受講しております。

○五十嵐座長代理

 ありがとうございます。

○猿田座長

 どうぞ、福井先生。

○福井構成員

 私も2点ほど伺いたいのですけれども、今、説明していただいた資料の4ページというか、7ページというか、上のところです。「3)原因分析・再発防止策の実施」のところで、その下の中黒のパラグラフのところなのですけれども、「個々の医療事故における原因究明と」というところで、いろいろな部署があって、いずれか適切な場で検討することとしたと。この仕分けはどこがするのでしょう。どこが検討するというふうに。

○千葉県がんセンター(植田)

 医療安全管理委員会で、今、チェックシートをつくりまして、その事例について検討した結果、原因分析部会にするのか、あるいはリスクマネジメント部会におろすのか、あるいはM&Mカンファにおろすのかというので議論しまして、そこでチェックをしたもので、それぞれの部署に検討していただきます。その検討結果の期限を決めまして、また医療安全管理室に報告していただいて、医療安全管理室から医療安全管理委員会に経過説明をするようにシステムを変えさせていただきました。

○福井構成員

 この文章からは、原因分析部会とリスクマネジメント部会、死亡症例カンファレンスなどと同列に医療安全管理委員会が置かれているように読めてしまいます。

○千葉県がんセンター(植田)

 申しわけございません。医療安全管理委員会のもとの判断でそれぞれ振り分けをしまして、そのような部会におろして、事務的なものが多いですので、管理室が吸い上げて委員会に報告するという形にさせていただきました。

○福井構成員

 もう一点よろしいですか。ファイルの報告書のタブの9番のところですが、事故報告件数のところです。医師の報告の割合が、平成23年度が3.1%、平成24年度が3%、平成25年度が4.2%、平成26年度が3.3%となっていて、あまりパーセンテージが上がってきていないように見えます。平成27年度、今年に入ってからは上がってきているのでしょうか。

○千葉県がんセンター(植田)

 随分とは言えませんけれども、4%、5%近くということで、基本的には医師は合併症については余り上げたくないということで、基本的に出てきますのは、レベル3以上が4%、5%ということです。ですので、今後の課題としては、もう少し低いレベルのものをどんどん上げていただくように、今、お願いしているところです。

○福井構成員

 ほかの職種から上がってきた内容から、医師がかかわっていると考えられるものについては、当該医師に書くように指示する、そういう仕組みはあるのでしょうか。

○千葉県がんセンター(植田)

 その件につきましては、御指摘のとおり、看護師、あるいはほかのところから、例えば、医師が絡んでいるものについては、こちらからその医師に対して勧告して、上げてもらうようにしております。

○猿田座長

 ほかにどなたかございませんでしょうか。どうぞ、坂本先生。

○坂本構成員

 坂本ですが、資料を見ている中で、監査が入った中で、EDCとカルテの間で白血球数とか、肝機能、これがノーマルなデータがむしろEDCのほうに入っていて、カルテとは随分違うなと。今後、ここら辺はどのように教育されるのか、あるいはチェック機構がどのように実際働くのか。これは先進医療のデータそのものですので、そこら辺はいかがでしょうか。

○猿田座長

 どうぞ。

○千葉県がんセンター(山本)

 先進医療の施設の責任者をしております乳腺外科の山本でございます。

 御指摘のとおり、EDCとカルテとのそごに関してですけれども、確認しましたところ、電子カルテからEDCに転記するときに、どうしても日付が並んでいるものを転記ミスしたものが多いということでございます。それに関して、CRCと、あと、医療補助事務の方に十分チェックをするようにと指導しております。

○坂本構成員

 日付の間違いとか何かというのを、先進医療をするに当たっては、EDCに入れるデータ、そのくらいの責任を持ってやる人が先進医療に取り組むべきであって、そこら辺、倫理観的な欠如というか、組織論ではなくて、その点の教育はこれからどのようにされるのでしょうか。特に県立がんセンターと、それから、病院局という、支配が違うので、病院局が答えても、現場は病院サイド、センターサイドですね。そこら辺がどのようにセンターサイドの中ではさらに取り組まれるのか。何か東京都と都立病院の組み合わせを聞いているような、全く似ているような反応が先進医療の中でも出てきますので、その点、いかがでしょうか。

○千葉県がんセンター(山崎)

 私ども千葉県は、今、県立病院ががんセンターを含めて6病院ありまして、病院局というのはその6病院の予算ですとか、人事ですとか、いわば事務方でございます。先ほども触れましたように、今回の腹腔鏡下手術に関しまして、第三者のしっかりした検証を受けなければいけないということで、第三者ということで、事務的なところもがんセンターではなくて、病院局が主体となって扱ってまいりました。また、がんセンターに改革本部を設置して改革を進めているのですけれども、そちらについても当然、病院局と連携を密にしてといいますか、私も大体、会議には出席をさせていただいておりますので、基本的に、病院局、県立病院、そんなに大きな組織ではありませんので、一体となって進めさせていただいているというのが全体的な現状でございます。ただ、御指摘のように、もちろん病院として主体的に進める部分と、私ども支援する部分とありますので、その辺、うまく機能するよう進めていきたいと思います。

○猿田座長

 病院側のほうとして意見、どうぞ。

○千葉県がんセンター(永田)

 坂本先生が御指摘されたEDCとカルテの不一致というのはかなりたくさん指摘されましたので、小さなことでも、これだけたくさんあるというのは非常に問題だと思いますので、それは担当に指示して改善するように、もうされていますけれども、今後もその辺の周知をしっかりしていきたいと思っています。御指摘ありがとうございます。

○猿田座長

 おたく以外でも同じことが起こっているものですから、厳重にそこのところは注意していただくことが大切だと思います。

 どうぞ、山本先生。

○山本構成員

 先進医療に関係するところなので、私もそこのところはあれですけれども、監査して見つけて、それを修正することが重要なので、転記ミスは必ず起こりますから、それは治験でも同じで、要は、精神論では片づかなくて、一人の人がEDCに写すだけでは必ずミスが出ますので、モニタリングとか監査をして、第三者が確認をして、間違っていたら修正するというのは品質管理のサイクルを回すという意味で当然だと思います。

 ただ、治験のほうは大体CRCがついてやられるので、そういうミスが減るのですけれども、先進医療の場合はCRCがつかない場合が多くて、どうしても医師だけでやっていますと、忙しい中でやって、転記ミスもかなり多くなったり、あと、プロトコールの理解が不十分で、本来写すべきデータと違うところから写してしまうことも起こり得ますので、人件費とかでなかなか難しいと思いますけれども、先進医療レベルであれば、CRCをつける、あるいは転記を担当する医療補助者をつけることをぜひ病院のほうで考えていただけると、先進医療のデータの質が上がると思います。

○猿田座長

 ほかにどなたかございますでしょうか。あるいは病院側として何か、ここで確認しておくことがあれば。どうぞ。

○千葉県がんセンター(山本)

 今の先生の御意見に、実際、当センターでは、先進医療もCRCをつけて、カルテのEDCへの転記に関しては、医療補助作業事務をつけております。ただ、今回の監査が入ったのがおととしでして、医療法事務の方を導入して間もない時期ということもあったと思いまして、最近では、私としては指導しているということでございます。

○猿田座長

 ほかに委員の方、どなたか御意見ございますでしょうか。

 かなり体制はしっかり考えてやっていらっしゃるということなのですけれども、現場と院長先生とのリレーションも非常によくして、院長先生が何度も現場を見ていただくことが物すごく重要でございます。

 それから、もう一つは、先進医療に対して、今度の点検ではそんなに大きな問題はなかったということで、ということは、先進医療に関してよく勉強していただいたと思うのですけれども、本日は先進医療の会ですから、そういった点で、ほかとまたちょっと違うところがあるわけでございますので、安全性の問題は非常に重要でございますので、それは特に認識しておいていただきたいと思います。

 ほかに先生方の御意見がなければ、よろしいでしょうか。

 それでは、どうも御苦労さまでございました。御退席ください。

(千葉県がんセンター関係者退席)

○猿田座長

 どうぞ、事務局。

○医療課企画官

 企画官でございますけれども、今、2病院の報告を聞いていただいて、質疑応答していただきました。

 今日、先生方にお決めいただきたい点は、まず、両病院が、現在、先進医療の組み入れ停止をしておるわけですが、再開させてよろしいかという点と、それとは別に、本日、いろいろと御質問、御指摘あったことについては、両病院からさらに追加的な報告をしていただいて、フォローアップしていくということでいかがかということです。

 それから、群馬大学の関連で重粒子線に関するディスカッションが少しございましたが、陽子線も含めて粒子線治療に関しては、次期改定に向け、大きな課題でございます。日本放射線腫瘍学会で過去のエビデンスを含めて取りまとめ作業をしていただいているところですので、もし、本日、ご了承いただければ、次回の先進医療会議で学会から御報告いただいてはどうかと思っているところでございます。

 以上の点につきまして、議論をお願いできればと思います。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 一応、事務局からのコメントをいただきましたけれども、先生方、どうでしょうか。先進医療としての点検をしていただいて、それぞれの施設がそれなりに方針を立てて、これからのやり方を考えていただいたということですけれども、先進医療に関しては、一応、お認めいただくということでよろしいでしょうか。

 どうぞ、石川先生。

○石川構成員

 今の重粒子線の話ですけれども、現地でも、もう既に待っている患者がいっぱいいるとか、そういうことを聞くのですね。ただ、今日、藤原先生と山本先生から指摘があったことは非常に大事なことで、やたらにどんどんやってもしようがないので、今回言われたことを視点に入れて、またこの次出すのであれば、きちんと出していただいて、どうするか。確かに、もう何百人という方がお待ちになっていているということも聞いて、大変迷惑になっているという話も聞くのですけれども、そこはしっかりやっていただかないと、da Vinciのお話と同じで、本当に保険診療にふさわしいかどうかを判断しなければいけないので、ここはきちっとやっていただきたいと思います。

○猿田座長

 特に一昨年から重粒子線の問題は非常に議論があって、どのくらいの効果で、どういうところが一番効果的なのか、そこまできれいに見て、費用対効果、お金の問題とあわせて検討しなければということで、まだ今、検討してもらっているところでございますけれども、ありがとうございました。

 ほかにどなたか御意見ございませんでしょうか。

 なければ、一応、今日のところはこういう形で、向こうの施設に対しても宿題を出させていただいたということで、よろしくお願いします。この委員会としては、今、事務局から言っていただいた形で認めさせていただくとどうも御協力ありがとうございました。

 それでは、次の第6番目です。内視鏡的手術に関する取下げが先ですかね。まず、先進医療のほうの取り下げに関しまして、事務局から先に。

○事務局

 事務局でございます。

 先進医療Bの取り下げについて、資料先−4でございます。

 1つ目が、告示番号31番「食道がんの根治的治療がなされた後の難治性の良性食道狭窄に対する生分解性ステント留置術」でございます。こちらは目標症例数の登録が完了し、先進医療に係る保険外併用療養が終了したためとなってございます。

 また、50番「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術」、こちらも試験の目標患者、登録数に達し、保険外併用療養が終了したためということで、取り下げということで申請が来ております。御審議よろしくお願いいたします。

○猿田座長

 今、御説明いただきましたけれども、この点に関して、どなたか御意見ございますでしょうか。

 特に問題のところは、内視鏡下の手術用ロボットを用いた腹腔鏡下の腎部分切除のことですね。ここがちょっと問題かと思うのですけれども、これに関して、もう少し細かく事務局から説明いただけますか。

○事務局

 続きまして、先−5の資料をごらんください。告示番号50番「内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下腎部分切除術について」という資料を一枚にまとめてございます。

 本技術は、先ほどお示しをしましたとおり、取り下げという手はずを整えているところでございますが、告示としては、平成26年9月1日に掲げられたものでございます。適応症は腎がん(長径が7センチメートル以下であって、リンパ節転移及び遠隔転移していないものに限る。)ということで、神戸大学医学部附属病院から申請がされ、13医療機関で協力医療機関として実施がされておりました。

 医療技術の概要は、da Vinciサージカルシステムを用いたロボット支援腹腔鏡下部分切除術の有用性を検討するためということで、多施設共同非盲検単群試験で設計がされてございます。予定組み込み症例数は100例ということで申請があって、先進医療会議で御承認いただいたものでございました。

 「2.事案の概要」といたしまして、1つ目、申請医療機関における登録申請数及び手術実施症例数の管理が不徹底であったため、全施設での実施合計症例数が先進医療会議で承認された目標数100例を超過したものでございます。

 2番目、協力医療機関においても、研究計画書を逸脱した形での患者の登録が行われたというものでございます。

 1つ目が、名古屋市立大学病院で行われたものでございますが、協力医療機関の倫理審査委員会で承認された症例数を超過して手術を実施したもの。

 2つ目が、徳島大学病院で行われたものでございますが、診療科間の連携が図られておらず、除外基準に抵触することが手術を実施した後に判明したもの。

 3つ目が秋田大学病院でございますが、患者の自己負担となる先進医療に係る費用(手術費用等)につきまして、費用に係る変更の届出を行うことなく、病院の判断で金額を変更し、それに基づく同意を取得し、実施をしたもの。

 こちらの3点がございました。

 「3.今後の対応」ということでまとめてございます、事務局の案でございますが、1)申請医療機関、神戸大学医学部附属病院におきましては、総括報告書の作成をしていただいた上で、先進医療技術審査部会及び先進医療会議に報告をいただくことにしたいと考えてございます。

 2つ目、研究計画書の逸脱があった3協力医療機関におきましては、先進医療が適切に実施されているかにつきまして、先進医療に係る自主点検を実施いただいて、先進医療会議に報告を求めることとしてはどうかと思っております。

 なお、本研究計画書の逸脱につきましては、医療安全上の問題というものではございませんので、新規患者の組み入れ停止といったところは、今回については求めることなく、淡々と自主点検について行っていただくことでよいのではないかと考えているところでございます。

 事務局からは以上でございます。

○猿田座長

 どうもありがとうございました。

 先ほどの31番のほうは終了したということで、取り下げで結構ですけれども、今のほうは3つの問題があったと。しかしながら、これを最終的にまとめていただく形でやっていったらいいのではないかと。それをもう一回見させていただくということでございますが、どなたか御意見ございますか。

 どうぞ、山本先生。

○山本構成員

 症例数がふえてしまったこと、それから、プロトコールバイオレーションがあったということ、いずれも研究で起こり得ることだと思いますけれども、なぜ起こったかということと、後、起こった症例、一例一例について、データを使うのか、使わないのか、また、起こったことに悪意があったかどうか、そのあたりはもちろん自主点検をしていただいて、総括報告書に全て書きかえていただくということでよろしいのではないかと私は思います。

○猿田座長

 ありがとうございました。

 ほかに御意見、どうぞ、石川先生。

○石川構成員

 今ほど、副反応だとか、そういったものが出ていないというお話ですけれども、研究のコントロールがうまくいっていないわけですから、私はこういうのはいずれ何か違うことが起こるのではないかと思います。これは金沢のときもちょっとお話ししましたけれども、金沢大学と同じで、基本的には医局の出入りだとか、そういうものがあったときに、研究のそもそも論だとか、症例数の伝達だとか、そういうのも含めて、うまくいっていないのではないかと思うので、意外にこういうので大きい過ちが裏にあるのではないかと思いますので、簡単な、これでいいです、みたいなことは言えないのではないかと思います。

○猿田座長

 おっしゃるとおりで、今度の施設を見ていてわかりますことは、先進医療会議の規約をもう少しちゃんと見てもらわなければいけない。特にお金の問題であるとか、症例数の問題とか、当然のことでございますから、そこのところはもう一回、しっかりさせなければいけないと思います。

 どうぞ。

○事務局

 済みません、事務局でございます。

 説明をしそびれてしまいましたが、机上配付資料マル2ということで、申請医療機関である神戸大学医学部附属病院から、今回の顛末について、現時点での概要を取りまとめていただいております。目標症例数の超過の実態、また、協力医療機関における研究計画書の逸脱について、現時点での報告ということでいただいているところでございます。先生方から今、御指摘いただいたとおり、本当にほかのところでそういうことが起こっていないのかとか、そういったことについて、きちんと総括報告書の中でも触れていただけるものと思っておりますので、医療機関に伝えたいと思います。

○猿田座長

 その総括表を見て最終的な判断をさせていただくことにしたいと思います。

 ほかに、どうぞ、柴田先生。

○柴田構成員

 私も石川先生がおっしゃったように、これは結果としてそんなに大きな問題にはなっていなかったかもしれませんけれども、注意しないといけない事案だと思います。書類を拝見しますと、幾つか、問題に応じて対応がとられるべきだと思いますので、その対応の仕方についてコメントさせていただきたいと思います。

 先−5の資料には、全体での目標数の超過と、マル1マル2マル3と3つの個別医療機関の問題がありますが、例えば、マル2などは、適格基準の診療科間での情報の共有ができていないことによる見落としですので、こういうこともあるのだろうとは思うのですけれども、これは危険なことにつながる可能性があるので注意が必要だと思います。マル3は安全性自体ではないかもしれませんけれども、患者との関係の上で重大な問題だと思います。

 マル1についてなのですけれども、倫理委員会で承認された予定登録数というのは、多分、施設によって解釈が違うと思います。それを最大の登録可能症例数だと受けとめられている医療機関もあるだろうし、それは目安であって、そこから大きく変わらなければ許容するという医療機関もあると思います。こちらの医療機関は、それはだめだということで判断されたのだろうと思いますけれども、日本全国あまねく同じような基準で行われているとは限らないので、そこは施設ごとの判断があり得ると思います。

 もう一つ、全体での症例数ですけれども、100例に対して118例登録されて、二重登録が10例あったということなので、これはこれでまた問題だと思いますけれども、実際には108例登録されている。13医療機関で臨床試験をやっているときに、100例でとめるというのは実は非常に難しいことなのです。なぜかというと、同時に診療が進みますので。神戸大学からは改善策を出されていますけれども、疾患の状態、患者のフォローの状態によっては、できる疾患、できない疾患、絶対出てきます。これは試験のリスクに応じて決めるべきことで、もしこれがファースト・イン・ヒューマンの臨床試験であれば、例えば、3例登録します、同時に登録せずに順番に登録しますというルールであれば、それは絶対に逸脱してはいけないことですが、第3相試験であるとか、臨床現場に出る直前の臨床試験であれば、そこのところは少し緩く運用してもよい部分もあります。もしこの医療技術が100例を超えると非常にまずいような、そういう危険な技術であったならば、本来、多施設試験でやるべきではなく、単施設でやるべきですので、そこはやはり試験の計画、あるいは医療行為のリスクとのバランスで適切な試験デザイン、試験実施体制を選ぶとともに、選んだものに対する判断の厳密さをケース・バイ・ケースで判断するべきではないかと思います。

○猿田座長

 ありがとうございました。

 おっしゃるとおりなのです。特に最後のところは非常に重要な問題でございます。そのあたりのところも、この施設に総括表を出していただくときにしっかり検討させていただければと思います。

 ほかに御意見ございますか。どうぞ、山本先生。

○山本構成員

 マル1の倫理委員会で承認された症例数を超過して手術を実施というところなのですけれども、今、治験のほうは超過してもいいことになってしまっているのですね。昔は契約症例数を超えてはだめとなっていたのですけれども、今は試験全体の数を、早くエントリーするほうが重要ということで、目安というふうに運用されていますので、ここについては、治験と同等の運用であれば、超過したとしても、そこについて大きく言われることにはならないのではないかと思います。

○猿田座長

 ありがとうございます。

 ほかに御意見ありませんか。どうぞ、福井先生。

○福井構成員

 私も、マル2につきましては、報告書を見させてもらって、重大な事故に至り得る問題かどうかという判断をしたほうがいいのではないかと思います。

○猿田座長

 よろしいですか。

○事務局

 まさに先生方に今、御審議いただきましたとおり、総括報告書の中できちんと状況をごらんいただいて御議論いただく内容だと思っておりますので、今回いただいたような御指摘をきちんと医療機関にお伝えをして、報告書を取りまとめていただくと。その際には、3協力医療機関については、同様の事例がなかったどうかも含めてきちんと自主点検をしていただくことを申し伝えたいと思います。

○猿田座長

 それはよろしくお願いいたします。

 ほかにどなたか御意見ございませんでしょうか。

 もしなければ、本日は御協力ありがとうございました。

 どうぞ、事務局。次の予定でしたね。

○事務局

 済みません、日程のことについて2点触れさせてください。先−6の資料に記しておりますが、来年の3月の予定を当初の予定より変更させていただいております。3月10日ということで日程を変更させていただいておりますので、御確認のほど、よろしくお願いします。

 また、次回、8月6日となっており、予備日ということで設定をさせていただいておりますが、今日の御審議もありましたので、8月6日、実施の予定ということで、日程の確保をいただけますと幸いでございます。

 事務局からは以上です。

○猿田座長

 よろしいでしょうか。来月は8月6日にやることと、それから、3月は実はいろいろな委員会等が重なっていまして、そういったことで、皆さんに出ていただかなくてはいけないということで、この形にさせていただいたということでございます。

 それでは、どうも御協力ありがとうございました。これで終わらせていただきます。


(了)

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