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2015年7月10日 第6回 がん登録部会(議事録)

健康局がん対策・健康増進課

○日時

平成27年7月10日(金)15:00〜17:00


○場所

厚生労働省  共用第8会議室(19階)


○議題

(1)全国がん登録におけるマニュアル等について
(2)その他

○議事

○がん対策推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第6回「がん登録部会」を開催いたします。

 私、7月3日付でがん対策推進官となりました秋月と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 初めに、本日の委員の出欠状況でございますが、本日は有賀委員、小俣委員、中西委員より御欠席の連絡をいただいております。また、川本委員と平田委員より、遅れて御到着との御連絡をいただいております。

 また、今回から磯部委員に代わりまして、日本大学法学部教授、友岡史仁委員が新たに委員に加わっております。

 本日の「がん登録部会」の委員定数23名に対しまして、現在出席委員が18名ということでございますので、議事運営に必要な定足数12名に達していることを御報告申し上げます。

 本日は、2名の参考人を招聘しております。

 国立がん研究センターがん対策情報センターの柴田亜希子参考人。

 そして、松田智大参考人でございます。

 それでは、以後の進行を辻部会長にお願いいたします。

○辻部会長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

 では、最初に、事務局から資料の確認をお願いします。

○がん対策推進官 それでは、資料の確認をさせていただきます。

 初めに座席表、議事次第。

 資料1 がん登録部会委員名簿

 資料2 がん登録等の推進に関する法律施行令(案)主な概要

 資料3 全国がん登録 届出マニュアル2016

 資料4 全国がん登録における個人情報保護のための安全管理措置マニュアル(案)第1版

 資料5 全国がん登録情報等のデータ利用・提供の判断フロー

 また、参考資料1〜5に関しましては、お手元のファイルにまとめてとじております。

 資料の不足・落丁等ございましたら、事務局までお申し出ください。大丈夫でしょうか。

 以上をもちまして撮影を終了いたしますので、御協力のほうお願いいたします。

○辻部会長 よろしいでしょうか。それでは、資料等に問題がなければ、議事に入りたいと思います。

 議題1「全国がん登録におけるマニュアル等について」に入りたいと思います。

 最初に、事務局から資料2について御説明をお願いします。

○事務局 事務局でございます。それでは、資料2を御覧いただけますでしょうか。こちらは「がん登録等の推進に関する法律施行令」ということで、政令の現時点の案で未定稿となっております。こちらは、まだ内閣法制局の審査の段階でございまして、案として今後少し変わり得る可能性がありますが、大方こういったことで進めさせていただいております。現時点の案としてこういったものだということで概要をお示ししたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 第1条は、がんの定義ということで、こちらは部会で御審議いただいた内容と変わっておりません。

 第2条は、法律第5条第2項関係ですが、記録・保存の例外ということで、全国がん登録データベースの記録及び保存の対象から除外するのは初回の診断から届出まで、どれくらい経ったものかということで、5年後ということで部会では御審議いただき、そのような方向で進めておりましたけれども、こちらは100年後ということにさせていただいております。この変更に関しましては、カルテの保存期間ということでそのような形でさせていただいておりましたけれども、がん登録のデータベースに照合ができる状態で100年保存されているということをかんがみまして、100年間ということにさせていただいております。

 第3条に関しましては、がんに罹患した者が生存しているか死亡したかの別を調査する期間ということで、こちらにつきましては特に変更はございません。

 第4条は、全国がん登録のデータベースにおける全国がん登録情報の保存期間を定めておりますけれども、こちらも部会で御審議いただいたとおり、100年間識別できる状態で持ち、1年以内に匿名化ということで特に変更はございません。

 第6条は、都道府県のがんデータベースに保存できる、がんに係る調査研究における有用性が認められる情報を保有する者ということで、こちらにつきましても、がん登録部会で御審議いただいた内容と特に変更はございません。

 第7条は、都道府県が審議会の意見を聴かずに都道府県がんデータベースに保存できる情報、がんに係る調査研究のために利用することが想定される情報はどういったものかというところで、こちらも特に変更はございません。

 第8条、法律第24条関係ですけれども、少し変更がございます。こちらは都道府県知事の権限及び事務の委任ということで、委任先につきましては審議会等の意見を聴いて、都道府県知事ががん医療等について科学的知見を有する者として認める者とするということで少し変更となっております。政省令の検討シートの中で8月18日に御提示いたしました際には、審議会の意見を聴いて都道府県知事が認めるものというような感じでお示ししておりましたので、方向性としては同じような感じではあるのですが、より明確に審議会の意見を聴くというところが書かれておりますので、御留意いただきますようお願いいたします。

 第9条は、法律第27条及び第32条関係で、全国がん登録情報等の保有の期間の限度を定めているものでございます。こちらも部会で御審議いただいた内容から少し変更がございます。基本的に、全国がん登録情報等を保有できる期間の上限というのは原則5年というところについては変更ございませんが、この研究の性質等の事情により、これによることが不適当であると厚生労働省令や都道府県の規則で定めるものについては、保有期間を調整しているところでございまして、「がん登録部会」の中では延長を認めることとし、最長100年ということとしておりましたけれども、法制局の審査におきまして、個人情報保護の観点から情報を100年保有できるということ自体が永年に近いところがありますので、こちらにつきましては、きちんと期限を区切るべきではないかという御指摘がございましたので、年数の調整を今図っているところでございます。

 附則第2条は、本人同意に係る経過措置ですけれども、こちらについても大きな変更はございません。こちらに書かれております「法施行前に開始されたがんに係る調査研究のうち、規模等の一定の条件を満たすもの」につきましては、研究の対象者が5,000人以上、また対象者が決まって10年以上という案につきましては、今のところ部会でご審議いただいた内容のまま進めております。

 施行令につきましては、以上でございます。

 次に、1枚おめくりいただきまして施行規則の主な概要でございます。こちらも未定稿ですので、よろしくお願いいたします。

 まず、第1条から第9条に関しましては法第5条第1項関係でございまして、全国がん登録データベースの登録情報について規定したものでございます。

 第1条初回の診断に係る住所、第2条がんの発生が確定した日、第3条がんの種類、第4条がんの進行度、第5条がんの発見の経緯は特に変更ございません。

 第6条はがんの治療の内容ですけれども、こちらも部会で御審議いただいた内容に変更はございませんが、項目としてまとめられるものはまとめてございますので、例えば手術の部分で申し上げますと、外科的治療、鏡視下治療というところは項目としては分かれておりますが、省令の中ではこういった記載とさせていただいております。

 また第7条は、がんの診断又は治療を行った病院等ということで、こちらも特に変更はございません。

 第8条は生存確認情報ということで、こちらも特に変更はございません。

 第9条はその他の登録情報ということで、データベースの整備の中におきまして、全国がん登録のために付した番号ですとか、多重がんのときに整理するような番号を規定するもので、こちらも特に考え方等に変更はございません。

 また第10条から第13条におきましては、法律の第6条第1項関係で、病院等による届出に関することを規定しております。こちらも特に変更はございません。第10条届出を行う期間、第11条病院等に関する届出対象情報、第12条がんの診断日、第13条その他の届出対象情報は特に変更ございません。

 第14条は法律第6条第2項関係で、診療所の指定の部分でございます。こちらは厚生労働省令で定めるところにより、その開設者の同意を得て都道府県知事が指定することとされております。具体的には、指定されたい診療所の開設者が申請書を都道府県知事に提出することをもって開設者の同意を得たと解させていただく想定でございます。そのような形で現在進めております。

 第15条は審査等のための調査事項で、こちらも変更ございません。

 また、第16条死亡者情報票に記載する情報、第17条死亡者情報票との照合のための調査事項、第18条死亡者新規がん情報に関する通知、第19条情報提供の対象者につきましても、特に変更はございません。部会の案どおりとさせていただいております。

 第20条は、先ほど施行令で御案内いたしました政令第9条関係の部分でございまして、先ほど研究の性質等の事情により、これによることが不適当であると厚生労働省令や都道府県の規則で定めるものの「省令」を受けております。こちらも先ほどの政令の部分と同様に調整しておりまして、同じ数字が入る形になっております。

 第21条は都道府県がん情報の提供ということで、こちらも部会で御審議いただいた内容と特に変わりありません。

 施行令、施行規則の案につきましては、以上でございます。

○辻部会長 ありがとうございました。

 ただいま資料2に基づきまして、政令と省令の現在における審議状況について御説明いただきました。これにつきまして、何か委員の皆様から御質問・御意見ありましたら。

 坂元委員どうぞ。

○坂元委員 2点教えていただきたいのですが、施行令第8条の「都道府県知事の権限及び事務の委任先は、審議会等の意見を聴いて」という項目で、この「審議会」というのは何か特別指定があるのか、それから「等」というのはどういうものが考えられるのか。この「意見を聴いて」というのは、あくまでも諮問・答申の形で、だれの権限が優先するのかについて教えていただきたいのと、施行規則の第10条とほかに「病院等」という表現と「病院又は診療所」という表現の2つがあるのですが、この「病院等」という表現の中に診療所が入るのか。第10条では「病院又は診療所」と分けて書いてありますよね。そうすると、この「病院等」には診療所が入らないのか、その文言の使い方についてお教え願います。

 以上です。

○事務局 まず、施行令の第8条で、「審議会」がどういうものかということでございますが、この「審議会」は都道府県の審議会、第18条に審議会が規定されてございます。この審議会につきましては、都道府県でどういったものを置きかえるかというところですけれども、審議会その他の合議制の機関ということで、都道府県でそれぞれ既存のものをお使いいただいても結構ですし、新しく立ち上げていただくということも想定されるかと思いますが、法律第18条第3項で規定しておりますように、委員の中にはどういった専門家をおかなければいけないというのが書いておりまして、予防に関する有識者、学識経験者ですとか、個人情報保護の学識経験者という方が入っておられることが審議会の要件としてはありますので、そこを満たしていただくようにお願いしたいと思っております。

 もう一つは施行規則の第10条ということで、「病院等」は診療所も含めたものでございます。つまり、指定された診療所というのがこの中には含まれているということでございます。

○坂元委員 「病院等」というのは病院と診療所の2種類しかないという解釈でよいのか、それ以外の機関というのは何かあるのでしょうか。

○事務局 それはございません。法律の第6条の中で「病院又は次項の規定により指定された診療所(以下この章において「病院等」という。)」という文言に乗じた形で書いておりますので、指定された診療所ということでございます。

○辻部会長 よろしいでしょうか。

 黒田委員どうぞ。

○黒田委員 すみません、同じところです。施行規則第13条の3つ目、4つ目になりますけれども、ここは「病院等」ではなく「病院」という言葉が出てきますよね。「当該がんの治療を行った病院の有無」という言葉になっておりますが、この場合は診療所を含まないと解釈するのですか。

○事務局 これは「病院等」ということで御理解いただければと思います。

○辻部会長 ほかにどなたかございますか。よろしいでしょうか。

 亀井委員どうぞ。

○亀井委員 今と同じところなのですけれども、第9条にも同じような記載がありますので、統一する必要があるかと思います。

○事務局 御指摘のとおりなのですけれども、これは条文ではないので、その辺の記載揺れが少し生じているようですみません。基本的には届出をしていただく診療所というのは指定された診療所を含むものと考えていただいてよろしいかと思います。

○辻部会長 どうもありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、次に移らせていただきたいと思います。次は、参考人の国立がん研究センターから、資料3の御説明をお願いいたします。

○柴田参考人 国立がん研究センターの柴田でございます。私のほうから資料3の説明をさせていただきます。

 全国がん登録届出マニュアルにつきましては、昨年1218日の第4回部会において概要を説明させていただいたところです。紙を2枚くっていただいたところに「はじめに」というページがございますが、そちらの冒頭に記述させていただいたとおり、がん登録推進法が定める病院等の管理者が、原発性のがんについて当該病院等の所在地の都道府県知事に届け出る情報の作成に当たり必要な事項をとりまとめたものです。これが本書の目的になります。

 届出に関して必要な事項の詳細は、ただいま事務局から御説明いただいた政省令で定められることが多く、こちらのマニュアル案の作成に当たりましては、がん対策・健康増進課における政省令の審議状況を御教示いただきながら、御相談しながら、現在まで校正を重ねているところです。今日現在も政省令がまだ未確定なことがありますので、本マニュアルおいても未確定な部分が残りますことを初めに申し上げます。

 前回から半年ほど時間が経過しておりますので、また説明の時間も20分ほどちょうだいしておりますので、政省令で定められることになっていた事項を中心に本資料を使いまして、おさらいをさせていただきたいと思います。

 目次をごらんください。「はじめに」にから「付録」までで55ページで構成しております。付録の1に法令集とさせていただいておるところが、法律の本則とこれから定まる政省令を全て添付させていただく予定で、それも含めて付録部分が全体で60ページ程度になる予定です。ですので、本書全体としては大体120ページ程度の冊子となる予定でございます。

 本日は、届出項目の定義に関して、院内がん登録との調整が残っている部分がまだあるため、第2章の届出項目についての一部及び政省令を含む法令集の部分を除かせていただき、60ページの抜粋資料を皆様に御提示しております。

 第2章の届出項目の定義に関する院内がん登録の標準様式との最終調整は、来週をめどに行う予定でおりますので、今月中には政省令が確定し次第、本書も確定する予定でございます。

 それでは、内容を少し確認させていただきます。

 「はじめに」の部分を改めてごらんください。こちらに前回の御説明のときにはありませんでした2016年診断症例を例にして、届出から罹患集計までの全国がん登録における流れ図を追記しております。

 まず、病院、指定された診療所は、届出情報を作成していただき、診断年の翌年末までに提出していただくことになっております。以降、届出を受ける都道府県がん登録においては、随時届出情報を審査・整理・登録していただくことになっております。

 こちらの審査・整理・登録にかける時間につきましては、特に法令上の定めはないのですが、全国がん登録の法律を定めるに当たり、また、開始に当たり、これまでも折に触れて御説明させていただいておりましたが、迅速な罹患集計の報告が求められておりますので、全国がん登録としましては2016年診断症例の報告を遅くとも2019年3月までにはさせていただきたいと考えております。この報告時期から逆算しますと、大体こちらに記載させていただいたようなカレンダーで登録処理を進めていく必要がございます。

 ただ、いくつか制限事項がございまして、真ん中に書いております死亡者新規がん情報に関する通知を2018年6月ぐらいに都道府県に対して行う予定になっているのですが、2016年の死亡者に関する情報を統計情報部から提供を受ける時期が201710月初旬でして、その201710月初旬から約半年くらいの時間で2016年の死亡者に係る情報を全て処理・登録し、がん登録情報にとりまとめていくというペースになっております。

 死亡情報が入って全国がん登録ですので、死亡情報が入ってから処理にかかるまでの時期より早くは罹患集計はできないということになります。今私たちが考えている最短のスピードが、報告書は2019年3月までにとさせていただいておりますが、2016年罹患の確定自体は201812月ぐらいまでに行えればいいと考えております。それが私たちの考える今のところ最速のスピード感になります。

 続きまして、1ページをごらんください。第1章は届出の対象と方法の解説です。こちらは前回御提示したとおりで変わりございません。

 2ページ、届出の対象について解説しております。原発性の悪性新生物のほか、政令で定める疾病が届出の対象として法律で規定されておりますが、政令で定められる予定の疾病は、今のところこちらに記載させていただいたとおりとなっております。

 政令で定められる届出対象の腫瘍と、これまでの地域がん登録、院内がん登録で慣習的に用いられてきている国際疾病分類腫瘍学の分類との対応を本ページ、また、付録の2〜4で示しております。本日、ページを大幅にとって付録2〜4をつけさせていただいております。

 続きまして、4ページをごらんください。届出の必要な病院等に関し、診療所の指定について省令で定められることになっておりますが、こちらは先ほど御説明がありましたとおり、指定を受けようとする診療所の開設者の申請により行われると定められる予定ですので、そのように記載しております。ただ、具体的な申請に当たる様式等につきましては現在調整中でして、間に合う時期に決まればこちらに掲載しますし、間に合わなければウェブページあるいは都道府県に問い合わせていただくことになります。

 続きまして5ページは、コラム的に掲載させていただく予定にしている、病院等で使っていただく届出マニュアルになりますので、病院等で診療中に患者さんからがん登録について質問を受けることがあるかもしれないということで、ここではいくつかよくある質問、ありそうな質問事項を想定して、それに関してがん登録等の推進に関する法律の考え方を御説明させていただいております。

 3点だけ、「私は登録されたくないのですが」というような御意見、あるいは「全国がん登録に登録されている私の情報を知りたいのですが」というような御質問や御意見、あるいは「私は全国がん登録にこの病院から登録されていますか」というような御質問に対しては、基本的ながん登録等の推進に関する法律の考え方では、届け出ることについて登録対象の患者さん本人の同意を求めておりませんし、患者さん本人からの情報開示請求にも応じることはできないことになっておりますので、基本的には全国がん登録に登録されたくないとか、登録されている情報を知りたいということについては、直接的なお答えはできないことになります。ただ、そのようにお答えするよりは、法律の真意を御理解いただきたく、それを解説するような説明をつけさせていただいております。

 こちらの文言につきましては、全国がん登録に係る研究班を昨年度までに開催させていただいていたのですけれども、そちらで分担研究者等の御意見を伺いながら校正を重ね、このようにまとめてさせていただいております。

 続きまして6ページに、都道府県における全国がん登録担当部署一覧を暫定的につけさせていただいております。申しわけありませんが、体裁を整える感じで、今、地域がん登録を担当している部署をそのまま転用して掲載させていただいておりますので、本書を発行するまでの間に全国がん登録の担当部署一覧をきちんと調べて、更新させていただく予定になっております。

 次に8ページをごらんください。届出の期間について、一定の期間内とはどういうことかということが省令で定められることになっておりますが、先ほど御説明のあったとおり、当該がんの初回の診断を行った日から翌年末までと定められる予定です。

 9ページも、先ほどの都道府県におけるがん登録担当部署一覧とは別に、今度は届出先一覧を更新の上、掲載させていただく予定です。こちらも現在の地域がん登録を担当している各県の所在・連絡先を暫定的に挙げさせていただいています。

 続きまして、10ページをごらんください。こちらでは届出情報の提出形式に関し、解説させていただいております。まず、省令で定められることの1つで、病院等に関する届出対象情報がございますが、こちらは当該病院等の所在地及び管理者の氏名となる予定です。

 付録の5としまして今回新たにつけさせていただいておりますが、届出の大部分を占めることになるであろう院内がん登録からの電子ファイルによる届出の際に必要な事項をとりまとめております。

 次に、13ページの第2章に移らせていただきます。第2章は、届出項目の解説になっております。届け出る情報の詳細は先ほど御説明のあったとおり、省令で定められることになっております。それらの項目につきましては、ちょうど1年前の第1回や第2回の部会において皆様の御意見を伺い、その後、年末年始に実施されたパブリックコメントの意見も踏まえまして、現時点では1415ページの一覧にまとめさせていただいたとおりで予定されております。

16ページをごらんください。こちらは、届出に当たり必要と思われるがん初回治療の定義を標準的な院内がん登録の様式との調整を踏まえ記載させていただいております。こちらは、院内がん登録と考え方をそろえて共通して用いる定義とさせていただいております。

20ページからは、各届出項目について項目と区分の定義の説明及び留意事項を記載する予定です。1項目1〜2ページで記載していく予定でして、ボリュームの多い、少ないは多少あるのですけれども、病院等の名称や診療録番号に関する説明は、おおむねここに記載されている程度になります。

 例えば、23ページの氏名に関する届出に当たっての留意事項につきましては、ほかの病院等の名称や診療録番号等よりは多少詳しい説明が必要になってきております。

 本資料では、26ページまでの診断時住所までにとどめさせていただいておりまして、2748ページも引き続き項目の説明に当てておりますが、そちらは調整中につき除外させていただいております。

 次の49ページですが、第3章は、死亡者新規がん情報に関する通知に基づく届出についての解説です。こちらは簡単に申しますと、従前の遡り調査に相当する内容を解説しております。こちらに関しましては政省令で定められる事項はございませんので、前回の御提示させていただいた内容から大きな変更はございません。

 遡り調査に御対応いただくに当たり、病院等に御留意いただきたい事項を52ページに少し追加させていただいております。

 また、現時点で全がん登録の遡り調査票の様式は53ページのようなものとなる予定でございます。見本としてつけさせていただきました。

 私からの説明は以上になります。ありがとうございました。

○辻部会長 ありがとうございました。

 ただいま資料3に基づきまして、全国がん登録届出マニュアル2016ということで御説明いただきました。これにつきまして、委員の皆様方から御質問・御意見をお願いいたします。

 薄井委員どうぞ。

○薄井委員 非常に細かいことで申し訳ございませんが、16ページの「造血器腫瘍に対する初回治療の定義」の2番ですが、再発症例に対しても初回治療とすると書いてありますが、これはそういうことなのでしょうか。寛解導入療法等は初回治療でいいのですけれども、再発・再燃に対しても初回治療として扱うということでしょうか。

○柴田参考人 こちらは院内がん登録の考え方と定義を合わせているのですけれども、2003年以降標準的な院内がん登録の方式で進めてまいったやり方をそのままこちらでやってきておりました。もともとこちらのオリジナルはアメリカのSEERの考え方になっておりまして、アメリカでもこのような定義で登録をしていることになっておりまして、院内がん登録と再度調整をさせていただきたいと思います。御意見ありがとうございます。

○辻部会長 ほかにどなたかございますか。

 永井委員どうぞ。

○永井委員 全日協の永井です。病院の立場としてここで聞く話なのかどうかわからないのですけれども、届出マニュアルの中で、5ページにいろいろな患者さんからの質問等々があったときの受け答えの仕方が記載してあります。がん登録というオリジナルの業務は診療情報室でやると思うのですが、病院の立場として、例えば患者さんの質問だとか、いろいろなことに対して答える、いわゆるこの法律を周知するやり方というのが多分あると思います。その観点から言えば、この病院の広報・周知としての立場というのはこのがん登録のマニュアルの記載とは違うと思うのですが、前回私は欠席したのですけれども、前回にそのあたりの議論は出ていましたか。

○事務局 全国がん登録の仕組み自体を患者さんや国民にどういう形で周知するかにつきましては、前回も少し御紹介させていただいたのですが、国立がん研究センターに委託しまして、周知用のポスターやリーフレットを作成いただいて、医療機関向けにそういったものを配っていただくようなことを考えております。ただ、厚労省や国立がん研究センターのホームページにおきましても、そういった周知を図っていきたいと思っておりますし、これから全国がん登録については都道府県の担当者向けの説明会をしまして、そこから都道府県ごとに、医療機関向けの説明会を行っていただくことを考えておりますので、そういった形で周知を進めていきたいと思っております。

○辻部会長 ほかにどなたかございますか。友岡委員どうぞ。

○友岡委員 さっきの5ページですが、「病院等」とありますね。下に「当該病院」と書いてあります。これは一緒だったら「当該病院等」にお直しいただけませんか。

○辻部会長 これはよろしいですね。文言の話ですね。そのとおりお願いいたします。

○柴田参考人 また文言等につきましては、これから校正を重ねさせていただきます。御指摘ありがとうございます。

○辻部会長 ほかにどなたかございますか。坂元委員どうぞ。

○坂元委員 まことに細かい質問で申しわけないのですが、17ページの「歴史」の上から2行目に「米国国立がん研究所の遠隔成績課(SEER)」と書いてありますが、これはオリジナルの英文の訳と全く違うような気がするのですけれども、遠隔成績課って多分これはSurveillance Epidemiology等々の訳だと思いますが、でも日本語と全然意味が違うような気がするのですが。

○柴田参考人 御指摘ありがとうございます。ここに「(SEER)」と入れたのが恐らくよくなかったのだと思いますが、「米国国立がん研究所の遠隔成績課が作成した『がんの進展度』に基づいて」というのは、ずっと歴史的にこう表現させていただいております。ただ、実態としてはこれがSEERですので、どう表現するか検討させていただきます。ありがとうございます。

○辻部会長 黒田委員どうぞ。

○黒田委員 51ページの死亡者新規がん情報に関する通知のところですが、先ほどから何度か細かく出ている病院と診療所で気になっていることなのですけれども、ここで言う診療所は届出をしている診療所のことを意味するのですよね。この文章だと死亡診断書の作成にかかわった診療所が全てがかかわるようなイメージになっていて、多分文言の細かいところなのだと思いますが、死亡診断書を作成されたところで登録されていないところが、がん登録は正しいかという確認をとられるというたてつけになるのかどうかということを教えてください。

 それとかかわるのが先ほどの質問で、先ほど施行規則のところで「病院」なのか「病院等」なのか、どちらですかと聞いた意図もそれに当たるのですが、もしも「病院等」が登録をした診療所と病院ということが定義なのであれば、紹介元の診療所、もしくは紹介後の診療所で、がんに関する治療が行われていたかどうかを報告するときに、相手が登録しているかどうかをこちらが知っていなければいけないかどうかという問題にかかわってきますよね。登録をしているところが対象なのかどうか。ものすごく細かい話なのですけれども、このあたりは法のたてつけの中でどんな取り扱いになるのでしょうか。

○事務局 御指摘ありがとうございます。病院につきましては届出は義務ですので、届出しなかった場合は死亡者新規がん情報票を基に遡り調査で出していただくことになります。診療所につきましては、届出していただくのは指定された診療所ということで、例えば遡り調査をした場合に、そこが指定されていなかった場合に届出していただくのかどうかにつきましては、遡り調査の対象とはしないというのが考え方です。ですので、病院につきましては、もし出していなかったら出していただきますけれども、診療所につきましてはそういった方向でいきたいと考えております。

 もし、遡り調査で改めて、その診療所ががんの診断をする診療所だったということがわかれば、ぜひ指定されるようにというか、都道府県でも調整いただいて、開設者に診療所の指定をしていただくように促していただくなり、御配慮いただければと考えております。

○辻部会長 ほかにございますか。天野委員どうぞ。

○天野委員 先ほどの永井委員の御質問にも関連するのですが、マニュアルの5ページにQ&Aが掲載されていたと思います。これはこれでもちろん必要なものなのですが、そもそもがん登録自体の意義であるとか、仕組みであるとか、自分の情報がどうなっていくのかということについては、マニュアルのQ&Aに掲載されているような情報、もちろん一部オープンにできないものもあるかもしれませんが、こういった情報自体がわかりやすく患者さんや御家族、一般の方に提供されるべきだと考えます。先ほどの御説明の中で、国立がん研究センターのがん対策情報センター等を通じて情報提供をいただいているということではありましたし、私も動画を見させていただいたのですが、そもそもがん登録とはという部分の周知がまだまだ不十分であると感じますので、その部分はもっとわかりやすく意義や必要性を周知するような方法を、ぜひ引き続き御検討いただきたいと思います。

 以上です。

○事務局 ありがとうございます。周知がされていないというのは内閣府の調査等でも認識しておりますので、今後ぜひ周知に努めてまいりたいと思います。

○辻部会長 その辺どうぞよろしくお願いします。

 ほかにどなたか御意見・御質問ありますか。どうぞ。

○澁谷委員 51ページの遡りの届出のことで一番下の「届出の方法」ですが、ここには都道府県が通知をします、と届出の具体的な方法は都道府県が通知をすると書かれていて、「都道府県が指定する方法以外による届出はご遠慮ください」と書かれているのですが、これは「ご遠慮ください」ではなくて「都道府県が指定した方法で届けてください」としっかり言わないといけないのではないかと思うのですが、どうなのでしょうか。

○柴田参考人 御指摘ありがとうございます。51ページの下もそうなのですけれども、1011ページの届出情報の提出形式の記載も、届出方法の具体的なことにつきましては、昨今のセキュリティー対策のどういうセキュリティーで情報を安全に移送すべきかについて、今がん対策課で最終調整中と伺っておりますので、現時点ではこちらへの記載はこのように定めさせていただきました。

 もう一点、都道府県に尋ねてください、都道府県が決めますと書かせていただいている理由としましては、病院から都道府県まで、病院等は届出を都道府県知事に提出することになっておりまして、そこにかかる方法につきましては、特に法律上強制することは難しい形になっておりまして、本日のところマニュアル上はこのような、やや曖昧な記載をさせていただいております。

 以上です。

○澁谷委員 「本日のところは」ということは、修正をする予定だということなのでしょうか。

○事務局 今回はまだ案ということで、現段階で調整が済んでいるもののみ明確に記載しているという状況でございまして、情報の移送につきましては先ほども御説明がありましたように、セキュリティーの観点から見直し等を行っているところでございますので、お見せできる状態になりましたら、そこの部分も詳しく書き込むことになろうかと思います。今はこういう状況で書かせていただいているということでございます。

○辻部会長 よろしいでしょうか。ほかにどなたかございますか。

 それでは、資料3に関する質疑は以上とさせていただきまして、次に、参考人の国立がん研究センターから資料4の御説明をお願いします。

○松田参考人 国立がん研究センターの松田と申します。よろしくお願いいたします。それでは、資料4の説明に入ります。

 資料4を1ページめくっていただくと目次があります。前回までは目次、それから、目次に合わせて少し項目について御説明してまいりましたが、今回、目次とそれぞれの項目に対応した文章部分、さらには項目をチェックリストのような形にしたものを掲載しておりまして、ほぼマニュアル全体を提示させていただいております。

 目次については、前回、前々回にお話をしたかと思うのですけれども、構成としてこのような形になっておりまして、中にも書いてあるのですが「基本的な安全管理対策」として組織的安全管理対策、物理的安全管理対策、技術的安全管理対策、人的安全管理対策という4つの視点で、基本的にどのように個人情報保護を進めていくかといったことについて、4章、4本柱でまとめております。

 さらに、次の章として「作業内容から見た安全管理対策」として、この4つを実際に都道府県のがん登録室、または国のがん登録室といった現場において、作業手順にこの4原則をいかに当てはめていくかについて具体的なやり方をまとめているという構成になっております。

 さらには、別紙で先ほど冒頭で申し上げたように、チェックリストのような形で各登録室において安全管理措置について漏れがないか、今やっていることについて間違いがないかを自主的にチェックできるためのチェックリストを掲載しております。

 それでは、1ページの「1.はじめに」でマニュアルの背景について御説明しております。マニュアルついてですけれども、今回、全国がん登録のために初めて一から起草したものではございませんで、脈々と地域がん登録の研究班で地域がん登録室において、いかに個人情報保護を図るかということを念頭につくられてきたものをベースに、全国がん登録の体制に合わせて改編したものになっています。

 1ページの真ん中あたりに書いてあるのですが、大元はIARCというフランスのリヨンにあります国際がん研究機関の下部組織になっているIACRという国際がん登録協議会がEU指令といった海外の個人情報保護に関するルールを念頭に置いて、平成16年にGuideline on Confidentiality for Population-based Center Registrationということで、国際的にこういった基準で全世界の個人情報保護を図っていこうというガイドラインを発刊いたしました。

 これに応じまして、日本でも当時ありました地域がん登録全国協議会がこのガイドラインを日本語に翻訳するとともに、日本の地域がん登録の状況に合わせてガイドラインを作成いたしました。

 さらに、このガイドラインに合わせて実際に各登録室においてどういった手段をしたらよいのか、どういった手続をしたらよいのかという具体的な項目について、第3次対がんの研究班でハンドブックを作成いたしまして、このつくられたハンドブック第2版まで改訂されて発刊されておりますけれども、このガイドライン、ハンドブックをベースに本マニュアルが作成されているという経緯を御理解いただけたらと思っております。

 2ページの一番最後に書いてあるのですが、本マニュアルで書かれている項目の全体的な説明ですけれども、隅々まで安全管理をやるべきというのは当然のことなのですが、現実的に可能であって、かつ、それが情報漏えいですとか、情報の滅失といったことに直接つながるような、今すぐにでもやるべきということについては「最低限の対策」という項目でまとめております。さらには、ある一地域の登録室でやられていて、将来的にもしくは速やかに各登録室において導入することによって、より強固に安全管理対策ができると考えられる項目については「その他の対策」というふうに、2つの項目を分けて書いております。

 地域がん登録においてその他の項目としていたような項目も、いくつか全国がん登録においては必須項目とすべきという判断があって、いくつかは「最低限の対策」に入っているようなところがあります。例えば、今までですと紙の届出票ですとか、電子データ、USBメモリーやCD-Rに入ったようなものについて、資金がないとかいろいろな理由によって普通郵便でやりとりをしているような地域がん登録も存在していたのですが、例えば、全国がん登録においては、メディアについては先ほど届出マニュアルでまだどうなるか検討中であるという報告をいたしましたけれども、たとえ紙の届出票が存在したとしても、また、電子媒体を郵送することになったとしても、配達記録付きのものを使うことを原則とするということが書かれているといった違いがあります。

 その前提を理解していただいた上で中身を見ていただきたいと思いますので、順に説明していきたいと思います。

 まず、「2.用語の定義」については、このような形でまとめております。これも地域がん登録で使われていた用語をそのまま利用しておりますので、各都道府県がん登録、もしくは国のがん登録室である程度なじみを持って使われている言葉だと考えられます。

 5ページ「3.本マニュアルの構成と作成方針」をごらんください。最低限の対策等については今申し上げたとおりなのですが、もう一度確認をいたしますと、1行目に書いてあるとおり、本マニュアルの対象は、全国がん登録事業を実施する国や国立がん研究センターのがん登録室及び都道府県のがん登録室を対象としておりますので、各病院等における安全管理措置というのはこれとは少し異なるものだと、その病院等の安全管理措置については対象外になっています。

 6ページ「4.基本的な安全管理対策」、4つの分野に分けて基本的な安全管理対策をまとめている章になっています。

 「1.組織的安全管理対策」です。組織的安全管理対策としては、内容として非常に重要なのが登録する職員の責任・権限を明確に定めて、規程、手順書、また要領・手順というものが後で出てきますけれども、これを各登録室で定めた上で周知して、それをきちんと整備運用した上で、自己点検等によって更新して確認するという作業が組織的安全管理対策の柱の部分になっております。

 最低限の対策を見ていきますと、()このような職務規程を明記する、役割や責任といったことをきちんと明確にした上で書面として表すという点。

()職員のリストを作成するということ。

()としては、病院等に届出を依頼するときに、本マニュアル等を添付するとか、病院等に対する届出方法をきちんと説明する。先ほどの届出マニュアルとも対応したような表記になっているかと思います。

 また、()として、本マニュアルを参考にした上で、各都道府県体制に合わせて自らの要領・手順を定めて、それを実務上で守っていくというようなやり方をとることが書かれています。そうした要領・手順に含めるべき内容というのも、ここに列記しております。

()としましては、個人情報が含まれている資料の台帳を一覧としてつくること。

()は、保管に関してきちんと期限や方法、場所、廃棄の方法を定めること。

()としましては、各登録室職員は個人情報を適切に取り扱うこと、また、何か違反しているような事項があった場合には速やかに報告すること。

()が先ほど申し上げたチェックリストですが、チェックリストを用いて内部できちんと安全管理措置ができているかのチェックを行うこと。

()は規程、手順・要領も含みますけれども、こうしたものが最新状態になっているか確認すること。

(10)は、事故や何か違反が発覚した場合の対応手順を作成するべきということが書かれております。

 前に、委員の先生方から御質問をいただいた内容なのですが、外部組織からの外部監査というのは現在は「その他の対策」に入れておりますが、これも場合によっては必須の項目として入れるということは、特に何かこだわりがあって外に出しているわけではございませんので、御意見いただけたらと思っております。

 1つずつ説明していると時間がなくなってしまいそうですけれども、4本柱については1つずつ項目を見ていきたいと思います。

10ページの「2.物理的安全管理対策」は、基本的にはデータが盗難、紛失、窃視等によって漏えいすることを防ぐための対策をまとめております。

 最低限の対策、やるべきこととしてここで書かれているのは、()個人情報を含む紙や電子媒体といったものは、鍵つきのキャビネットに入れて施錠保管をすること。

()鍵つきキャビネット等は就業時間外の施錠も徹底すること。

()USB等の可搬媒体に個人情報を保管している場合は、どこに何が入っているか、何本あって1番のUSBに何が入っているかといったことを一覧のリストにすること。

()キャビネットの鍵は、作業終了時には定位置に戻すこと。

()は、個人情報が保管されているロッカー、キャビネット等は、登録室の中に設置すること。現在、保管庫ということで外に設置している場合もあるのですけれども、こうした場合も、外できちんと保管庫が施錠管理化されていることが前提だと思います。

()無人のときには登録室は施錠すること。

()登録室が独立していないという都道府県の登録室も今あります。ほかの個人情報を扱っているような部署と同じ部屋で、がん登録等を実施しているような場合もあるのですけれども、そういった場合には登録室エリアの出入り口になる場所を限定して、きちんと入退室管理ができることが重要だということが書かれています。

()()は、データベースサーバーについて、都道府県に置かれて完結していた地域がん登録から、今後は全国がん登録として国立がん研究センターにサーバーが1台置かれることになりますので、こちらについては国のがん登録において厳重にサーバーを管理して、かつ、災害等からも守るという対策をとりたいと思っています。

(10)は登録室のネットワークの末端、国に置かれるデータベースサーバーから都道府県のがん登録室はオンラインで結ばれることになりますが、そのネットワークの終端部分についても、きちんと保護しましょうという項目を設けております。

12ページをごらんください。4本柱のうちの3つ目「3.技術的安全管理対策」です。これは基本的には昨今、急速に進歩しているIT技術をもってほかの物理的、人的、組織的といった安全管理対策をより強固にして、個人情報保護をしようという項目になっています。

 最低限の対策として書いているのは、()まず、ネットワークは有線のネットワークで独立しているものであること。

()登録システムは、登録室職員の識別・認証を行う機能を持つこと。だれもが使えるわけではないということです。

()個人情報が保存されない入力端末であったとしても、複数の技術的な安全管理対策を講じた上でログイン等を管理すること。

()個人情報が保存されているデータベースサーバーと、これは原則としてはシステムがシンクライアント方式ですので、国立がん研究センターのサーバー以外には個人情報というのは大元のデータとしては含まれません。もちろんそこから抽出した上で分析等に使うということであれば、外に出されて取り扱われる可能性はあるのですけれども、そういった常にデータが入っているものというのは国立がん研究センターのサーバールームにしかないわけなので、国のほうで厳重に管理するということです。

 それから、()()はもう少し瑣末な話になりますが、OSやデータベースへのログインのパスワードは8桁以上のものにする。それから、定期的に変更するということが書かれております。これもシステムのほうで8桁以上で、かつ英数字、特殊文字などが含まれているというような強固なパスワードを設定する予定になっています。

()登録室内で窃視という形で情報漏えいすることを防ぐために、離席したときには画面にスクリーンセーバーがかかって、席にだれもいないときに個人情報が表示されていることがないように処置をするという点です。

()外部から、例えばUSBメモリーにおいて届出が病院等からされた場合には、いきなり都道府県の全国がん登録システムの端末にUSBメモリーを入れるのではなくて、一度検疫をしてからウイルスがない、有害なプログラムが入っていないことを確認してデータのインポートをするという作業をしましょうということです。

 そうした外部記録端末を接続できる全国がん登録システムの端末を限定しましょうというのが()

 それから、(10)(11)は国の対策になりますけれども、アクセスログをきちんと管理した上で、不正なログインといったものがないかを常に監視する体制をとるということが技術的安全管理対策として挙げられております。

 最後「4.人的安全管理対策」は、秘密保持義務といったことについて教育・訓練を行って、人から情報漏えいされない、いかに物理的・技術的に情報を守っても、職員が外でその話をしてしまったら終わりですので、こういったことをしないようにどうしたらいいかということで教育・訓練について書かれています。

()管理責任者は、最低年1回の安全管理措置の教育計画を立案した上で、職員に再教育を行うということで、内容についてもここに書かれております。

 地域がん登録においては、こういったことをするためにeラーニングの素材も作成しておりまして、各都道府県の登録室が自ら教材をつくってやる負担がないように、そういった教材の提供もしておりましたので、引き続き全国がん登録においても教材を作成して改編した上で、都道府県がん登録室で利用できるようにしていきたいと思っております。

()()も同様です。着任時に説明を行うこと、それから離職時、これも重要なのですが、職員が離職するときにも未来永劫、職務上知り得た秘密を漏らしてはいけないということについて、きちんと説明した上で退職していただくという形をとるということです。

 以上が、4つの柱として個人情報保護をするための安全管理対策となっております。

15ページからは、こうした原則をいかに登録作業に当てはめるかという視点で、改めてまとめ直してある章です。

 ここで書かれているのが、例えば「1.入退室管理」。人が登録室に入るときにどういった手続をとればいいか。具体的には、だれが入った、入らないというのをきちんと管理できるシステムをつくるとか、もしくは手動でマニュアルで、だれがいつ入って、だれが出たというのをきちんとノートに書くというような作業をするということで対処しています。

 「2.取得」は、病院等から個人情報を都道府県が取得する際に、どういった点に気をつけたらいいかということを書いています。この取得の部分は「コラム2」の「最低限の対策」の()に書いてあるように、病院等から一方通行で都道府県に来るだけではなくて、都道府県側から先ほど話が出た遡り調査といった問い合わせのような形で個人情報が病院等もしくは市町村の役場等に送られる可能性がありますので、そういったときと同じ形で情報保護をすべきという観点でまとめられています。

 「3.入力」は、データベースに取得した情報を入力すること。

 「4.利用・加工」は、情報を利用するもしくはデータベース内で加工するときに気をつけるべきこと。

 「5.保管・匿名化・消去・廃棄」は、先ほどから物理的にキャビネットがどうだということが書かれておりましたが、保管に関して先ほどの4原則をいかに当てはめるかという手続が書かれています。

 「6.バックアップ」については、何度か申し上げましたが、国立がん研究センターにサーバーが1台置かれる体制になりますので、国のほうで日次バックアップをとり、かつ、とったバックアップをサーバー室と別の遠隔地に置くという作業を確実にすることで、情報が消失したり、災害の際に一部の情報がなくなって一から登録を始めなければならないという状況を回避したいと思っています。

 また「7.システム管理」は、サーバーの管理と同時に都道府県においても端末をきちんと管理して、情報漏えい等を防ぐという方針が書かれています。具体的にはIDの管理ですとか、離職者に関して遊休IDみたいなものが存在しないようにきちんと管理するということが中心になるかと思っています。

 それから、8番目は、国のがん登録室から都道府県に対して問い合わせをする場合、または都道府県がん登録室から病院等や市町村の役所に問い合わせをする場合に、どういった方法をとって、かつ、どういった点に注意をしてやりとりすれば良いかについてまとめられています。例えば、電話でやりとりをする必要があった場合に、かけ間違えですとか担当者がわからない方に、何か秘密が漏れるようなことを会話の中に入れてしまわないような対策として書かれておりますし、また、FAXやメールといったものを使ってのやりとりをしないようにということが書かれています。

 「9.外部からの問い合わせ」は、都道府県が外部から問い合わせがあった場合にどういった対応をするかですけれども、基本的には一般の患者さんや市民、学術団体またはマスコミといったところから個人情報に関する問い合わせがあった場合には、一切答えてはいけないということが法律の条文を前提にして書かれております。それ以外の例えば国立がん研究センターとのやりとり、市町村や病院等とのやりとりについては、責任者を決めてやるべしということが書かれております。

 最後の「10.移送」ですけれども、移送については取得と一緒で個人情報を移送するやり方、こういったものを使えば安全に情報が移送できるであろうということがまとめられておりますが、まず、届出リストから情報移送の方法について、先ほどから何回か話が出ていますけれども、今回の全国がん登録における方針というのが明確には定まっていない状況ですので、それに合わせてここの記載についても変更があることになっています。

 その後がチェックリストになっています。今まで出てきた最低限の項目というのが基本的には羅列されている形になっていまして、項目が羅列されているものについてチェックリストという文章が問いかけるような形で、この問いかけに関して回答して、できている、できているというふうに、1年に一度は自らの登録室の体制を確認するという作業を義務づけています。項目としては108ぐらいありまして、かなり多くはなっているのですが、どれも重要な項目ですので、これを必ずやるということを考えています。

 研究班のほうでは、これを紙状ではなくてコンピューターのエクセルのマクロを使ったチェックリストアプリケーションのようなものをつくって都道府県に配付するとともに、研究班が年に一回その結果を収集して都道府県できちんと情報管理ができているかというチェックをしてまいりましたので、全国がん登録においても全国調査のような形でチェックをするとともに、また、外部監査についても研究班がやるというのも微妙なところなので、例えば、先ほど申し上げた地域がん登録全国協議会のような今まで外部監査の実績があるようなところに委託した上で、外部から登録室の安全管理ができているかのチェック、検証をするということが求められているのではないかと思います。

 一番最後には、今挙げた項目を逆引きのような形で表にまとめておりまして、がん登録を実施するに当たって都道府県のがん登録室、国のがん登録室において、どういったところに保護すべき個人情報があるのかという点を1列目にまとめて、その情報がどういうときに漏れるリスクがあるか、もしくは滅失・毀損するリスクがあるかを2列目にまとめて、最低限の対策としてマニュアルに挙げられていた項目を書きました。それから、対策として対応するチェックリストの番号を挙げておりますので、こういった形で整理することによって、各登録室での教育や訓練をする際にどういったところにリスクがあるかを明らかにして、各職員が明確に自覚する一助になればということを考えております。

 長くなりましたが、以上です。

○辻部会長 ありがとうございました。

 ただいま資料4に基づきまして御説明いただきました。これにつきまして、何か御質問・御意見がありましたら、お願いいたします。

 松本委員どうぞ。

○松本委員 どうもありがとうございました。1つ質問と、1つ意見を申し上げさせていただきたいと思います。

 外部監査の件ですけれども、前回の登録部会でも意見を申し上げましたが、やはりこれについては「最低限の対策」に入れていただければということを思っております。このがん対策がより充実したものとして継続していくためにこれは必要だと思うのですが、ここで質問なのですけれども、外部監査を入れるということは現場にとって非常に大きな負担になると考えられるのかどうかについて質問させていただきます。

 その上で、意見を申し上げたいのですけれども、先ほど天野委員から患者・家族を含めた一般国民への周知についての話がありましたが、その周知の中にどれだけ個人情報が守られているのかもわかりやすく加えていただきたい。私ども地元で患者会が主催をして、がん登録の勉強会をしましたときに、一番最初に質問が出るのが、情報は守られるの、私たちの情報は大丈夫なのということですので、そこもわかりやすく伝える方法を考えていただきたい。

 以上、1つの質問と1つの意見をお願いいたします。

○松田参考人 コメントありがとうございます。

 1点目に関して、まずお答えいたします。どれくらい負担なのかということですが、先ほど申し上げた地域がん登録全国協議会で登録室訪問をして外部監査をするという作業をこの2年来やっておりますけれども、そこに私が同行した際に感じたことというか、作業自体の負荷を見たところ、事前に監査をするような資料について登録室からNPOに提出いただいて、例えば、先ほどマニュアルの中に出てきました要領・手順ですとか、登録室の職員のリストで責任が明確にされているかどうかといったことについてチェックをして、それをもとにチェックシートのようなものを作った上で、実際には現地訪問をして、ものすごく短縮しても3時間ぐらいはびっちりインタビューをしたり、実際に検証をしたり、例えば、先ほどのスクリーンセーバーがどうだというのは、実際にコンピューターを立ち上げてスクリーンセーバーがかかっているかどうかというチェックをするような作業をしますので、実地でも半日、作業自体として資料のチェックといったものには1週間ぐらいはかかりますし、また、終わった後、反省会でもないですけれども、登録室の方とチェックをした監査人が会合の場を設けて、実際にチェックした結果をシートにまとめたものを見ていただいて事実と相違ないかという確認をした上で、そのシートに基づいて改善対策をとっていただくというような、かなり壮大な作業になっています。なので、負担かどうかということですと、やるほうも受けるほうも負担ではあるのですけれども、松本委員がおっしゃったように、必要不可欠な作業だと思っておりますので、システム化してうまく回していけるようなやり方を考えれば、不可能ではないと思っています。

 それから、周知については、確かに安全管理がこれだけできているというのを、ぜひ外にアピールして、がん登録自体が必要で、個人情報のような非常にセンシティブなものを扱っているけれども、決して漏れることはない、それから、これだけやっているんだというPRというのもしていきたいと考えております。ありがとうございます。

○辻部会長 どうぞ。

○澁谷委員 松田先生、御説明ありがとうございました。内容的には非常に高いレベルを目指しているマニュアルだと思うのですが、「最低限の対策」という言葉がいろいろなところに出てくるのですが、非常に高いところを目指しているのに「最低限」という言葉が出てくることが少し引っかかっていまして、後のほうを見ると、例えば「優先対策」とか「ミニマムベースラインの項目」という言葉も出てくるので、「最低限」という言い方ではなくて、例えば「基本の対策」とかあるいは優先対策のような何かべつの言い方も考えてもいいのかな、と印象として少し思いました。

 もう一つは、例えば、ウイルスの感染や漏えいという緊急のときのオンライン、ネットワークの遮断の判断と対応は、直ちにできると考えていいのでしょうか。

○松田参考人 1点目の言葉の使い方ですが、多少経緯がありまして、都道府県で地域がん登録をやっていた時代には都道府県の自主的な事業ということで、各県さまざまな体制で予算も大小あった中で共通してこういったものを出して、必ず個別の部屋で鍵付きでどうこうというと対応できないというようなこともありましたので、その辺をかんがみてこういった表現になっておりますので、全国体制になった暁には、確かに基本的なものや優先対策ということで、全国統一の安全管理対策だということを念頭に置いて表現も変えることは全くやぶさかではないです。

 2番目の御質問については、国立がん研究センターのほうでサーバー一括管理をしておりまして、かつ、常時コンピューターにウイルスが混入したとか、不正なアクセスがあったとかモニタリングをしております。それが生じた場合に、すぐに監視人がシステムを遮断するとか警告を発するといったことができる管理体制が今システム構築の中で想定されているので、そういった事態を想定したシステムづくりになっているということを御報告申し上げます。

○辻部会長 黒田委員どうぞ。

○黒田委員 いくつか御質問申し上げます。

 まず、1つ目ですけれども、今の御意見にもあったと思うのですけれども、作業内容から見た安全管理対策のところは、通常手順のプロセスが書いてあってインシデント発生時の対応手順がどこにも書いていないのだな、という印象がありましたけれども、そこは多分、今後追加していただく必要があろうかと思うのですが、そのあたりは今御検討中でしょうかということ。

 2つ目が5ページ、病院等データを提出するほうは対象外であるというお話があったと思いますけれども、もちろん、対象の範囲をそのようにしておかないと、ここまでの対策を全部書いてしまうと大ごとになるのと、出す側にかける条件、必要になるものは多分違っていると思いますので、それは別途何かリファレンスのようなものを用意される御予定があるのかというのが2点目。

 3点目は、先ほどの外部監査の件ですが、一般論として外部監査というのは、すごく金銭的コストもかかりますので、通常、内部監査と外部監査を組み合わせますよね。内部監査を一定間隔でやって、外部監査をその外側にかけるというやり方だと思うのですけれども、内部評価という言葉は7ページに出てくるのですが、内部監査は想定されているのかというのが3点目。

 4つ目が24ページですが、これも前回議論になったところですけれども、今後検討するところですのでというお話で、あまり突っ込んではいけないのかもしれませんが、「その他の対策」の移送手段のところで「実績があることを条件に」という言葉があります。これは前回も議論になったと思いますけれども、実績は何も保証しないので、このあたりは記述として考えられたほうがいいのではないかということ。

 この4点、教えていただけますでしょうか。

○松田参考人 システムに何か異常があって、インシデントがあった場合にどうするべきかということについては、確かにこのマニュアルで詳述されておりませんので、国立がん研究センターでは直接サーバーに近い位置にもありますし、そういったときにどうすればいいのかというのは書いておく必要があると思います。また、都道府県でも何か漏えいを疑われるような場合があったときに、実際に中で報告するだけでなくて、システム的にどう対処するべきかということを追記したいと思います。

 2点目、病院側に対してのマニュアルというのは特に今現在は想定されていません。ただし、都道府県が病院に対して届出方法ですとか、届出先、届出のタイミングといったことを説明することが想定されておりますので、その中で病院側にきちんと安全管理措置ができるような、こちらから項目の提示や教材の提示といったことで都道府県から病院に対して周知できるように努めていければと思っています。

 3番目は、内部評価という言葉はあるけれども、内部監査ということではないという点ですけれども、これについても都道府県が地域がん登録をやっていた時代から少し内容的に引きずっていまして、監査といった言葉は強いのではないかということで、あえて避けてきました。やっている行為自体は監査なのですけれども、監査と言うと研究班が都道府県の事業に何を口出しするんだという話にもなりかねないので、内部できちんと評価しましょうというやわらかい表現になっていたのですけれども、発想としてはきちんと安全管理できているかの監査をするのが内部評価という位置づけになっています。

 4番目の移送手段については前回から進展はないのですけれども、方法について厚生労働省が今、検討していただいているということですので、厚生労働省の見解を待って、この部分についてきちんとした、皆さんが納得できるような形で表記したいと思っています。

 以上です。

○辻部会長 坂元委員どうぞ。

○坂元委員 すごく基本的な質問なのですけれども、例えば、こういうマニュアルをつくると多分一般の市民が不安に思うのは、今回の年金機構の情報漏えいだと思うのですが、このパソコン、特にマニュアルを見るとどこも書いていないのですが、例えば、これ以外の目的で使用を禁じるとか、例えば、使ったPCでメールのやりとりができるのかとか、今回の事故も含めて、このパソコンの使用の限定とかその辺はしっかり記載したほうがいいのではないかという気がします。

 以上です。

○松田参考人 わかりました、ありがとうございます。PCは基本的には閉じられたネットワークですので、外部にメールなどはできないのですけれども、単体で何か違う目的で文章を書くとかは、もしかしたらできるかもしれないので、そういったことについてきちんと禁じるような文章を追記するというのは完全に賛成ですので、その部分は考慮したいと思います。

 それから、外部に対してという意味で言いますと、これ自体を公開するのはもちろんなのですけれども、こういったシステムでこうなっていますというセキュリティーに関しても、先ほどの松本委員の御質問も一緒だと思うのですが、こういった形でセキュリティーが担保されているという外向けの説明をするような資料というのが補足的に必要なのではないかと、今コメントをいただいて感じました。

○辻部会長 天野委員どうぞ。

○天野委員 いくつかございます。まず1点目、先ほど来出ている外部監査の件ですが、8ページで4〜5年に1回実施するよう要請するということが書かれていますが、恐らくこの記述だと5年間1回もやらないところが出てくると思うので、やるということはしっかり明記していただきたいというのが1点目でございます。

 2点目は、12ページで国のデータベース自体のいろいろな対策が書かれていますが、以前も御説明があったかもしれませんが、国のデータベース自体のセキュリティのあり方を外部から監査するような仕組みは今あるのか、改めて確認させていただきたいと思います。

 3点目、これも先ほど御指摘のありました23ページで移送手段がいろいろ書かれていますが、これは努力義務的なものになっているかと思いますので、一つ統一の方法をつくっていただいたほうが、一番リスクの高い移送の部分はリスクが低減できるのではないかと考えます。

 以上です。

○松田参考人 ありがとうございます。1点目の外部監査については、本日も多くの方々からきちんとやるべきだという御意見をいただきまして、頻度についても4〜5年に1回と言わず、もう少し頻繁に行ったほうがいいということであれば、そういった体制ができるような仕組みを考えていくべきだと考えております。

 3点目、国のサーバーについて外部からきちんと監視できるのかということですが、国立がん研究センターで物理的にサーバーに何か異常がないかというのは監視できるとともに、現在、全国がん登録システムを開発している富士通社がリモート監査という形で、何かしら異常があった場合にすぐ感知できるようなシステムを組んでおりますので、外からも見られますし、物理的に中にいる我々も、サーバーやコンピューターについて異常があるかないかを両方からの側面でチェックできるような体制になっています。

 それから、移送については現在まだよくわからないということと、フレキシブルに多少書いていたのは先ほどからの一貫した方針だったのですが、今までですと都道府県の独立した事業だったので、各都道府県の事情に合わせて、ある程度はフレキシブルな部分を認めたほうがいいというような御意見があって、こういった形になっておりますが、確かに全国統一の仕組みですので、このやり方でこうしなさいと、先ほどの届出マニュアルの記述のお話とも多分共通していると思うのですけれども、こうしたほうがよいとか推奨とか、遠慮してくださいというのではなくて、こうしましょう、こうしなさいというような形で移送方法も限定したほうが確実にセキュリティーは高まると認識いたしております。

○辻部会長 家原委員どうぞ。

○家原委員 先ほどからお話がありましたように、予防と情報漏えいインシデントが起こったときの対策がやはり必要ではないかと思います。

 その中で、少し細かいのですが、12ページの3の()にアクセスの記録というところがございます。閲覧履歴かと思いますが、そういったものはいつまで保存されるのかをお教えいただきたいのが1点です。

 もう一点は、人的安全管理対策として入室時の持ち物、例えば、携帯等を持って入るとカメラで撮影等も可能かと思いますし、そういった持ち物のチェック等はこういったところに書き込んでいくのかにつきましても、お教えください。

 最後にもう一点ですが、23ページに「9.外部からの問合せ」という項目がございまして、1〜4までございます。一応国内の想定となっていると思いますが、海外からの問い合わせも想定できるかと思います。それもこれに準じるのか、この点につきまして3点お教えいただければと思います。

 以上です。

○松田参考人 1点目のアクセスログですが、きちんとした仕様について私も柴田も今はっきりと覚えていないのですけれども、特に何日置きにとか何年置きに消すというような仕組みになっている記憶がございませんので、とりあえずはアクセスログについては永年保管のような形でとられ続けると思っております。もしかしたら、要領等で一定期間後に上書きするような形になっているかもしれないのですが、方針としてはさかのぼれるだけさかのぼれるような仕組みです。

 それから、2点目の持ち物について、特に今まで規定はしておりませんでした。確かにおっしゃるように何か外と通信できるような仕組みや写真を撮るとか、特に悪意のある職員がいた場合に漏えいのリスクになりますので、その点について検討した上で文章を追記できたらしたいと思っております。

 それから、海外からの問い合わせというのは特に分けて考えておりませんで、海外からで考えられると、例えば学術団体ですとかマスコミかと思いますが、基本的には答えられることについては答えるけれども、個人情報について何か問い合わせがあった場合は、国内であろうと国外であろうと分け隔てなく同一にきちんと対応するという方針がよいかと思います。

○辻部会長 山本委員どうぞ。

○山本委員 御説明どうもありがとうございました。私は、医療情報の安全管理を専門にしているのですけれども、今までの伝統を引き継いで書いているということで多分制限があるのだろうと思いますが、一般的には一番最後のページの情報のリストアップと脅威のリストアップと、それに対する対策と、もう一つ対策をとっても残ってくるリスクというのがあるんです。それをきちんと書いた上で、その対策として、この4つの原則に基づいた対策という順番に話が進むのだと思います。なおかつ、監査でも点検でも言い方は何でもいいのですが、そのときにリスクもきちんと評価しなければいけない。情報技術がどんどん変わっていきますから、新たな危機がふえるかもしれないので、それに対してどう対応するかという手順が決まっていないといけない。これがいわゆるPDCAサイクルで、セキュリティーマネジメントシステム、要するに安全管理のマニュアルになると思うんです。その形が何となくところどころに散らばって書いているのですけれども、順番には書いていないので少しわかりにくいところがございます。

 それから、「最低限の対策」で、例えばパスワードを8桁以上のものに設定するとか、本当に最低限だなというような技術的対策があったり、結構厳しい対策があったり、レベルにでこぼこがあり過ぎるような気がしています。少なくともがんセンターのサーバールームはパスワードだけの認証なんてあり得ないと思います。本当に日本中のデータが集まってくるところですから、そういう意味では少なくとも2要素、3要素の認証をしないと世間様に説明がつかないレベルだと思います。そういった点も含めて、少しでこぼこがあるので、その辺はならしていただければと思います。

 それから、ものすごく些細なことですけれども、3ページの「2.用語の定義」の「()個人情報」で、意味はわかるのですけれども、個人情報の定義で病院等を特定し得る情報というのはさすがに個人情報とは言わないので、個人情報は多分その前までで、プラス個人情報ではないけれども病院も特定されてはいけないというのを書かないと、今までの個人情報保護法等のルールと随分違う定義になってしまうので、少しまずいのではないかと思います。

 もう一つは、このシステム自体ががんセンターにサーバーがあってシンクライアントで使うんだということですよね。そうすると、そういうシステムは登録室とかサーバー室が本来一体として動いているものです。したがって、都道府県の登録室とサーバーを分けて書くというのもかなり相補的なところがございます。先ほどの連絡体制なども、それなりにとらないといけないということがあると思うんです。ですから、まず、そういうかなり限定された仕組みのシステムにおける完全管理なのだということが最初に書いてあったほうが非常にわかりやすいと思います。

○松田参考人 ありがとうございます。記述の順番については、確かに今現在の一般的な並びというか、筋書きとして理解できるような形にできるだけ合わせて編集していきたいと思います。

 それから、監査のときにリスクがわかったら、それに対してまた対策をしてというような監査体制についても、実際に今後監査を義務づけてやっていくことになった暁には、対応できるような仕組みを考慮していきたいと思います。

 それから、がんセンターのサーバールーム等ですが、今後きちんと認証等の仕組みをつくるですとか、単純にパスワードがどうだということではなくて、部屋の管理についても今現在もネームカードできちんと管理しておりますので、先ほどからの一貫したお話だと思いますけれども、それが外にきちんとわかって、これだけやっているということがPRできるようなルールやマニュアルという意味でも、そういった形で記述していきたいと思います。

 あと、シンクライアントをベースにマニュアルを書くという点についても理解いたしましたので、そういった形で全体を見直して、また、でこぼこしている部分もできればならせればいいと思いますので、そういった形で最終版をつくっていきたいと思います。

○辻部会長 すみません、まだ御質問や御意見あろうかと思うのですが、予定された時間に大分迫ってきましたので、これにつきましてまだ御質問・御意見がある方につきましては、後ほど事務局へ直接いただくということで次に移らせていただきます。申しわけありません。

 それでは最後に、資料5について国立がん研究センターから説明をお願いいたします。

○松田参考人 資料5も私、松田から御説明させていただきます。これについては特に何か新しい事柄ではなくて、データ利用について法律の条文を図示するということで、前回の資料には手続についてポンチ絵のようなものを提示させていただきましたが、実際にはだれかがデータを利用したいという場合にどういった処理手順、流れでデータ利用まで到達するか、それから、どういった法律が適用されるかを図示したつもりです。

 図1をごらんください。まず、図1と図2は写しのようになっておりますが、図1がまずデータを利用したいときに利用したい範囲として、全国のデータもしくは2県以上にまたがるデータを利用したい場合には、利用するデータは法律に書かれている文言で言いますと、全国がん登録情報を利用することになります。この後、利用したいと思っている主体がだれかということで場合分けされるのではないかと思いまして、1番は、厚生労働大臣または国立がん研究センターが、国のがん対策のために使うというのが第一義ですので、利用目的として国のがん対策に使うのであれば、法律で言いますと第17条による情報の利用と整理されるのではないかと考えます。ただし、厚生労働大臣または国立がん研究センターが主体であったとしても、目的が国のがん対策のためでないとすれば研究利用と位置づけられて、実際には法律の第21条3項もしくは第21条4項による情報の利用ということになるのではないかと考えました。

 このような形で主体がだれか、それから、目的は何かという2点を柱に整理したのが図1です。

 もう一つは、都道府県がん情報、つまりは1県だけのデータを利用したいときにはどうかということですが、これも考え方としては一緒で利用する主体はだれか。まず、都道府県知事または都道府県知事の事務や権限が委任された機関が利用する場合には、都道府県のがん対策のための利用であったとするならば、第18条による情報の利用となるかと思います。ただ、上の理屈と同じで、研究利用、都道府県のがん対策とは直結しないような目的であるとすれば、第21条8項もくしは第21条9項の利用になるのではないかと考えました。

 裏面の図3は、こうした場合にどういったことが審議会等によって審査されるべきかを法律の条文から導き出したものです。行政的な利用として第17条つまりは国のがん対策のためにデータを利用するのだということであれば、形式的に審査されるのは主体が厚生労働大臣等であるかということになりまして、その利用目的が、がん対策の企画立案または実施に必要ながんに係る調査研究であるかどうかということが審議会で審査されるのではないかと思います。

 これが先ほど申し上げたように、仮に主体が厚生労働大臣または国立がん研究センターであったとしても、目的が国のがん対策でないとすれば、第21条3項もしくは第21条4項の提供になりまして、こうしたその他の利用と定められている第21条でいいますと、審議会は利用目的として、がん医療の質の向上に資するかどうかを審査する。それから、先ほどのマニュアル等も関連してくると思いますけれども、利用者がきちんと安全管理措置ができるかどうかに関してチェックする。

 さらには、第21条3項でいいますと、顕名情報の利用をしたい場合には、調査研究の実績が審議会の審査項目として求められています。さらには、研究データを名簿等と突合して利用する場合が顕名情報の利用として想定されますので、その名簿に記載されている方の生存者にあっては同意が必要であるということが法律で書かれています。

 都道府県がん情報についても同じような整理を下のオレンジ色のところでしてあります。

 以上です。

○辻部会長 ありがとうございました。

 これは法律で定められた事項をこのような形でまとめたということですけれども、特に御質問や御意見ございますか。

 祖父江委員どうぞ。

○祖父江委員 この利用する主体はだれかのところで、通常の研究者がどこに分類されるのかが割と興味があると言いますか、重要かと思いますけれども、例えば、厚労科研などで公的な研究費を取得した上での利用の場合、最近、厚労科研などですと委託費という形で配られることになっています。そうすると、委託されたものに分類されるのか、それとも一番右側の「左記以外の利用者」に分類されるのかで大分後の扱いが違いますけれども、どちらになるという解釈でしょうか。

○松田参考人 それは法律の文章の解釈次第だと思うのですが、ここで言う委託されたもの、共同調査研究を行うものというのは、どちらかというと厚生労働大臣や国立がん研究センターが国のがん対策のために何かやるというときの委託ですので、それも内容によると思うのですけれども、広く全体、厚生労働科学研究費の補助金の委託というのが国の事業の委託に当たるかどうかということでいいますと、法律を書いた時点での発想としては多分その他の利用ということで、ここでいうと「左記以外の利用者」ということになって、自動的に顕名化、匿名化ということになるのではないかと個人的には思います。ただ、それは委託事業として厚生労働科学研究費がやられているのだから厚生労働大臣の委託であるととられるのであれば、第17条の利用というのもあり得るのかなと思います。それは私の個人的な発想ですので、厚生労働省もしくは審議会に任せると言ってしまっては多分手放しになってしまうのですが、統一した見解が出るべきなのではないかと思います。

○事務局 今、国立がん研究センターからも御説明いただきましたように、厚労科研で行われているもので法律第17条第1項、第2項に書かれていますように、国の行政機関もしくは独立行政法人から、国のがん対策の企画立案もくしは実施に必要ながんに係る調査研究とその研究が読み込めるのであれば、そこは第17条の適用になってくるかと思いますが、同じ厚労科研の研究においても、「国のがん対策の企画立案若しくは実施を目的」としているものではなく、例えば「がん医療の質の向上等に資する」ことを目的とするといったものであれば、第21条という形になってくるかと思いますので、そこの曖昧な部分はもしかしたら、まさにこの審議会で御議論いただいて、そこの位置づけを精査することがあるかと思います。

○祖父江委員 ですから、委託されたもののところに厚労科研の研究費を獲得して行う研究者が全く含まれないというわけではないですね。目的が、がん対策と直結するような調査研究であれば、第17条が適用される場合もあるということでしょうか。

○事務局 そのとおりです。

○辻部会長 ほかにございますか。どうぞ。

○天野委員 今、研究等の情報提供について御議論いただいていると思うのですけれども、先ほど来から繰り返し申し上げていることを改めて申し上げたいのですが、患者さんであるとか、一般の方への情報提供、がん登録の成果を還元する部分について、もうちょっと国立がん研究センターにしっかりやっていただきたいという思いがあります。例えば、院内がん登録の件数などが、半年以上がん対策情報センターの拠点病院の情報に全く掲載されていないような状況があります。PDFで載っているということですが、恐らく一般の方はだれもたどり着けないような場所にPDFでポンと載っているような状況があります。どういった診療実績があるのか、どこの病院に行けばよいのかということは患者さんからの質問などでも非常に多く寄せられる部分で、その部分の情報提供がされていないということになると、いったい何のためのがん登録をやっているのかということになりかねないので、その部分は改めてしっかりやっていただきたいと思います。

○松田参考人 コメントありがとうございます。特にウェブサイト等もきちんと整理して、ここにあるというだけではなくて、そこに自力できちんとたどり着けない限りは、ないのと一緒だという御意見はそのとおりだと思いますので、掲示の仕方、迅速にわかりやすく情報を提供していくということを、これからも努めていきたいと思います。

○辻部会長 よろしいでしょうか。

 それでは、予定の時刻になりましたので、議論はこれまでといたしたいと思います。

 では、事務局から連絡事項等をお願いいたします。

○がん対策推進官 次回第7回の「がん登録部会」の日時・場所につきましては、決まり次第、御連絡をいたします。

 事務局からは以上です。

○辻部会長 それでは、以上をもちまして、本日の部会を終了したいと思います。どうもありがとうございました。


(了)

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