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2014年1月20日 平成25年度第7回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成25年度第8回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録

健康局結核感染症課

○日時

平成26年1月20日(月) 18:00〜20:20


○場所

厚生労働省9階 省議室


○議事

○嶋田室長補佐 定刻になりましたので、ただ今より平成25年度第7回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び第8回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会を合同で開催いたします。

 御出席の委員の皆様におかれましては、お忙しい中御出席いただき、ありがとうございます。

 続きまして、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。

 本日の委員の出欠状況につきましては、副反応検討部会の永井委員から欠席の御連絡を受けております。副反応検討部会委員10名のうち9名、安全対策調査会委員5名のうち5名に出席いただいておりますので、厚生科学審議会並びに薬事・食品衛生審議会の規定により、本日の会議は成立することを報告いたします。

 本日の座長につきましては、桃井部会長にお願いしたいと思います。

 申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

 本日の審議の前に、傍聴に関しまして留意事項を申し上げます。開催案内の傍聴への留意事項を必ずお守りいただきますよう、お願いいたします。

 1つ目といたしまして、会場でお示しする事務局の指定した場所以外に立ち入ることはできません。2番目といたしまして、会場における議論に対する発言や賛否の表明、拍手をすることはできません。また、議事進行の妨げとならないように静かにお願いいたします。写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできません。事前にお申し込みいただいた場合に限り、会議冒頭の頭撮りについて行うことができます。携帯電話など音の出る機器については、電源を切るか、マナーモードに設定してください。傍聴中は飲食や喫煙はできません。危険物を持っている方、酒気を帯びている方、そのほか当会議の開催及び議事進行に当たり、秩序維持の妨げとなる方の傍聴はお断りいたします。そのほか、座長と事務局職員の指示に従ってください。

 以上の事項に反した場合は、退場とさせていただきます。また、今回座長及び事務局職員の指示に従わなかった方や会議中に退場となった方につきましては、次回以降の当会議の傍聴は認められませんので、御留意をお願いいたします。

○桃井座長 それでは、会議を開催させていただきます。

 まず、事務局から、審議参加に関する遵守事項につきましての御報告をお願いいたします。

○嶋田室長補佐 審議の参加について御報告いたします。

 本日、御出席された委員の過去3年度における関連企業からの寄付金・契約金などの受取状況を報告いたします。

 本日の議題に関しまして、子宮頸がん予防ワクチンの製造販売業者であるグラクソ・スミスクライン株式会社、MSD株式会社からの過去3年度における寄付金などの受取について各委員より申告いただきました。なお、競合品目、競合企業につきましては、事前に各委員に資料をお送りいたしまして確認いただいております。

 申告された内容につきまして、まず、副反応検討部会の委員につきましては、稲松委員がMSDより講演料または原稿執筆料として50万円以下の受取があります。岡田委員がGSK(グラクソ・スミスクライン)より講演料または原稿執筆料として50万円以下の受取、MSDより講演料または原稿執筆料として50万円以上500万円以下の受取。岡部委員がGSK及びMSDより講演料または原稿執筆料として、それぞれ50万円以下の受取。熊田委員がGSKより講演料または原稿執筆料として50万円以下の受取。薗部委員がMSDより講演料または原稿執筆料として50万円以上500万円以下の受取。多屋委員がGSK及びMSDより講演料または原稿執筆料として、それぞれ50万円以下の受取があります。

 また、安全対策調査会委員につきましては、五十嵐委員がGSK及びMSDより奨学寄付金として、それぞれ50万円以上500万円以下の受取があります。柿崎委員がMSDより講演料として50万円以下の受取。望月委員がMSDより講演料として50万円以下の受取があります。

 以上から、副反応検討部会の岡田委員、薗部委員及び安全対策調査会の五十嵐委員が、会議に参加し意見を述べることはできますが、議決に参加いただけませんことを御報告申し上げます。

 審議に関しまして遵守される事項は以上でございます。

 なお、御申告いただきました資料につきましては、ホームページに掲載することを御報告いたします。

○桃井座長 ありがとうございました。

 ただ今の御説明につきまして、御質問・御意見・御追加などおありになりますか。よろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 それでは、御了解いただいたものとさせていただきます。

 次に、事務局から、本日の配付資料の御確認をお願いいたします。

○嶋田室長補佐 配付資料といたしましては、議事次第、座席表、配付資料一覧、委員名簿、資料1〜3、参考資料1と2を配付しております。

 また、委員のみの配付ですが、日本産婦人科学会が公表している我が国思春期少女の体格、月経周期、体重変動、希望体重との相互関係についてを、月経不順に関しまして参考論文として机上に配付しております。足りないものや落丁がございましたら、事務局へ申し出ください。

 以上でございます。

○桃井座長 ありがとうございます。資料はよろしいでしょうか。

 それでは、本日の議題の1、子宮頸がん予防ワクチンについて審議に入りたいと思います。

 今までの御議論を踏まえまして、資料1に前回の会議の終わりに申し上げましたように、論点の整理をさせていただきました。この論点整理に従いまして議論を進めたいと思いますが、審議の経過中で論点についての問題あるいは追加等々がおありになりましたら、どうぞ自由に御意見をおっしゃっていただければと思います。

 それでは、まず最初に、事務局から簡単に資料1について、論点の構成についての御説明をお願いいたします。

○宮本予防接種室長 資料1を1枚おめくりいただきたいと思います。論点整理といたしまして大きく3つのパートに分けております。1つ目が背景情報についてということで、海外の状況と2剤比較及びその他のワクチンとの比較を行っています。2つ目としまして病態についてということで、既知の自己免疫疾患等として診断がついている症例について。それから、病態に関する4つの仮説の説明。それから、その4つの仮説それぞれについての検討。それから、心身の反応が惹起された原因、因果関係が否定できない症例、慢性に経過する症状について、このような内容になっております。最後に3つ目としまして、治療及び接種時に注意すべき事項についてということで、それぞれについて事項として掲げております。これらの関連する資料もございますが、それについては内容を検討する際に紹介してまいりたいと思います。

 私からは以上です。

○桃井座長 ありがとうございます。

 先ほど申し上げましたが、今までの委員の皆様方の御議論を私がまとめさせていただいたのが資料1の論点でございますが、まとめ方等々につきましても自由に御意見をいただければ大変ありがたいと思います。これからの議論は資料1に基づきまして、順に御意見をちょうだいしてまいりたいと思います。

 まず、論点1、海外の状況についてです。背景情報についてです。これは当初から我が国で報告されているような状況が海外でどうなのかという疑問もございましたので、海外状況の調査は課題の1つでありました。副反応報告につきましては、各国で仕組みが異なっておりますので、報告頻度は一概には比較できないものの、以下の知見が得られたとまとめさせていただきました。

 知見と論点を分けてございます。知見のまとめが正しいかどうか、それに基づいて論点がどうなるかの御意見をちょうだいしたいと思います。

 知見1我が国における子宮頸がん予防ワクチンの接種後の副反応報告全体の頻度は、海外と比較して格段高いわけではない。

 2副反応のうち、広範な疼痛以外の各疾患・症状が発生したとする副反応の報告頻度についても、我が国は海外と比較して格段高いわけではない。第6回の資料11にございます。後で、どこにあるかを事務局からお伝えいただきます。

 3一方、接種後に広範な疼痛を来した症例については、我が国よりも報告頻度は他国においては低いものの、海外でも同様な例が報告されている。ただし、海外当局はこれらの症例について、発症時期・症状・経過等に統一性がないため、単一の疾患が起きているとは考えておらず、ワクチンの安全性に懸念があるとはとらえていないというのが知見のまとめですが、資料11のどこに格段高いわけではないというデータがあるか、念のために事務局からご確認ください。

○宮本予防接種室長 委員の皆様には机上に前回までの資料を置いてございますので、そちらを御参照いただきたいと思います。

 前回、副反応検討部会の番号でいきますと第6回ということになりますが、資料11の中でパワーポイントの番号で18ページ目に、副反応に関する4カ国の状況、日本、アメリカ、イギリス、韓国が出ておりますので、ここが1と2に相当する部分でございます。3に関係する部分といたしましては、諸外国の疼痛症例に関する海外当局への聞き取り調査ということで、パワーポイントの番号で19ページ目以降にございます。米国と英国に関する状況のまとめがございますので、そういった状況を踏まえてこのようにまとめております。

 以上です。

○桃井座長 ありがとうございます。

 資料については前回既に見ていただいておりますので、確認のために場所をお伝えいたしました。

 この知見につきまして、誤りあるいは追加等々御意見があればお伺いしたいと思います。このようなまとめ方でよろしいでしょうか。

 3についても前回第6回の資料11。3につきましては、海外からの症例のデータがたくさん資料としてございますが、これも既に見ていただいております。このようなまとめ方で間違いはないでしょうか。よろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 それでは、海外の状況については、既に前回も前々回も資料を見ていただきましたが、知見123のまとめで誤りはないということを確認させていただきました。

 論点2に移らせていただきます。2剤の比較及びその他のワクチンとの比較です。

 2剤の比較も課題の1つでありましたので、資料が第6回、第7回に提出されています。

 知見としては、1治験を基にした添付資料の記載を比較した場合、子宮頸がん予防ワクチンは他のワクチンより高い頻度で局所の疼痛が報告されている。

 2添付資料上の記載を比較した場合、サーバリックスはガーダシルより高い頻度で局所の疼痛が報告されている。

 3海外の文献による報告でも、局所の疼痛の報告頻度は、サーバリックスがガーダシルより優位に高いとされている。

 4広範な疼痛又は運動障害を来す症例の報告頻度については、両者に統計学的に有意な差はない。

 5子宮頸がん予防ワクチンは、定期接種ワクチンの中で唯一の筋肉内注射である。(他の定期接種ワクチンは皮下注射である)。

 この知見について御意見をいただきたいと思います。これにつきましては、資料2にございます。資料2につきまして、事務局から簡単に御説明をお願いいたします。

○宮本予防接種室長 資料2に、各ワクチンの臨床試験におけます炎症反応、疼痛、発赤、腫脹、これはそれぞれ短期的に発症するものの症状ということでございますけれども、比較をまとめております。また、参考資料に、それぞれのデータをもう少し詳細にまとめたものがございますので、御参照いただきたいと思います。

 これを見てまいりますと、サーバリックス、ガーダシルについては、疼痛、発赤・紅斑、腫脹それぞれ比較的高い値を示してございますが、その中でも特に疼痛が高い値となっております。ほかの例としまして、DTMR、日本脳炎、インフルエンザの4つのワクチンにつきまして疼痛等の状況をまとめております。インフルエンザだけが疼痛については29.460.0%ということで高めの値も出てございますけれども、高めの値が出ております薬剤については確認いたしましたところ、治験の方法がかなり詳細に所見を拾うような形で丁寧に行われたものと聞いております。ここに示しておりますように、治験の結果につきましては方法によって異なってまいりますので、一概に比較はできないものと思っておりますが、参考までに示しております。

 もう一つ、前回の資料10の4ページに、2剤の比較の紹介をさせていただきましたので、そちらも御参照いただければと思います。無作為化比較試験におきまして、サーバリックスとガーダシルを比較した試験でございますけれども、この結果によりますと、サーバリックスのほうがガーダシルよりも接種部位の痛み、特にその中でも日常生活に支障のあるものという方の割合が高かったという結果でございました。

 以上です。

○桃井座長 ありがとうございました。

 それぞれデータが前回、前々回も出ておりますし、資料2でもお示しいたしましたが、2剤の比較に関して、その他のワクチンとの比較も含めて、こういう知見のまとめでよろしいでしょうか。これは既にお示ししたデータのまとめでございますが、これでよろしいでしょうか、誤りはないでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 そうしますと、この知見を受けまして、どのような論点があり得るかというところがその下です。一つ一ついきたいと思いますが、論点2の1子宮頸がん予防ワクチンは他のワクチンより局所の疼痛の頻度が高いワクチンであるか。これに対してはいかがでしょうか。これはデータがそのように出ておりますので、局所の疼痛は頻度が高いワクチンであるということでよいですね。

 2サーバリックスはガーダシルより局所の疼痛の頻度は高いワクチンか。これもデータとして、局所の急性の疼痛の頻度が高いワクチンであるというデータがございます。

 3局所の疼痛には筋肉内注射であることが関係しているかどうか、これについては御意見いかがでしょうか。今までも議論が出ましたが、何か御意見があれば。

 岡田委員、いかがでしょうか。

○岡田委員 筋注は知見にもありますとおり、日本国内では定期のワクチンではこれだけで、広く打たれたのは今回が初めてだと思います。筋肉内接種の局所の痛みが皮下接種よりも強いのかどうかというのは、判断が難しいと思います。筋肉内接種は、今回の急性疼痛には関係はしているのでしょうけれども、皮下接種と比べてより局所の疼痛が強くなっているかどうかというのは分からないのかなと思います。

○桃井座長 ほかに御意見おありになりますか。岡部委員いかがですか。

○岡部委員 同じ意見です。

○桃井座長 ご意見のように、これについてはその他のワクチンとは、接種年齢層が異なり、接種法が異なるので、比較すべき対照がないためこれに関しては何とも言えないということでよろしいでしょうか。

 4広範な疼痛又は運動障害の報告頻度という観点からは、2剤間に有意な差はないとの整理でよいか。これは2剤間に有意な差はないというデータがございますので、これはよろしいでしょうか。

 ここまではデータのまとめみたいなものなのですが、5局所疼痛はサーバリックスのほうが有意に高いものの、慢性症状では2剤間に差がないことから、局所疼痛が慢性症状の直接の原因でない可能性を示唆していると考えてよいか。これが論理的に言えるかどうかということに関して、御議論をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 倉根委員、何か御意見ございませんか。

○倉根委員 まず、局所疼痛の頻度を数で見ると7190という話ですよね。ここにあるは9983という、数としては違うけれども、有意に高いの 有意 は計算上有意になるのですか。

 それから、もう一つは、慢性症状では2剤間に差がないことからというと、いずれにしてもガーダシルについても80%前後、7080%あると。ですから、ここで慢性症状の直接の原因ではないと言ってしまっていいのかなという気が少しします。例えば、これが90%と10%とか90%と5%ということであれば解釈が違ってくるのだろうと思いますが、いずれにしても80%あるいは片方は90%というところであるとすると、そこに差があるから局所疼痛が直接の原因ではないというのは、ちょっとスムーズに理論的にいかないのではないかと私は感じております。

○桃井座長 ありがとうございます。ほかにかがでしょうか。

 この点は、また後から議論も重なってくると思います。単に統計学的な有意と有意でないものを組み合わせて論理を立てること自体が間違いかもしれません。そのように思います。

 ほかに御意見ございませんか、よろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 これだけでは、そう言えないのではないかという御意見をいただきました。ありがとうございました。

 それでは、次の論点3です。既知の自己免疫疾患等として診断がついている症例についてです。この 等 というのは、既知の自己免疫疾患、その他自己免疫でない免疫性疾患も含まれますので 等 となっております。

 知見1関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)等の既知の自己免疫疾患、この 等というのはギラン・バレーやADEM(急性散在性脳脊髄炎)が入っているので 等 となっております。を誘発した可能性については、海外の大規模疫学調査によって否定されている。

 2既知の自己免疫疾患等として診断がついている症例の発症率は、我が国における自然発生率と比較して、明確な差が見られない。

 3また、自己免疫疾患について2剤間で有意な差が見られない。

 これは資料がありますが、資料のどこか事務局から、確認してください。

○宮本予防接種室長 まず、海外の知見の部分でございますけれども、ここでは資料10となってございますが、資料11の誤りでございます。そちらの3ページ以降に、海外の大規模疫学調査の報告をまとめております。1つは米国で行われた調査、もう一つは、デンマークとスウェーデンにおけます調査ということで、接種を受けた群と受けなかった群との間で目立った疾患について特段の差はなかったという結論になっております。

 それから、資料3でございますけれども、4つの疾患についての副反応の報告頻度と、関連しますバックグラウンドに相当するデータをまとめております。若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎、この4つについてまとめておりまして、1ページに報告数がございまして、報告数のうち括弧に示しているものは、それらの疾患が通常それまでに発現するだろうと考えられます28日以内に発現している件数でございます。次の欄が報告頻度で、件数全体を10万接種当たりの件数で示しております。一番右の欄が推定年間発症頻度ということで、その後の検討の材料としますため10万人年に相当する値ということで、単純に接種当たりの件数に一月以内に発症しているものを年間発症に換算いたしまして、12を掛けて求めた数でございます。

 これらとの比較が2ページ以降にございますが、まず、2ページ目にはサーバリックス、ガーダシル2剤で比較した件数をまとめております。これは統計的な検討も行っておりますが、この中では特段の有意差は見られませんでした。

 続きまして3ページ目、若年性特発性関節炎におけます海外のデータで、いろいろなデータがございますけれども、10万人年当たり罹患率で見てまいりますと、低いほうでは0.8、高いほうでは22.6というデータがあるということでございます。

 4ページ目には、その具体的な研究から出ておりますデータを示しております。

 これらの状況の中で我が国のデータをどのように考えるかということでございますが、委員の皆様には机上に小児慢性特定疾患治療研究事業から求めましたデータも配付してございます。これは通常公表しておりませんデータですので、参考ということでこのたび担当課よりいただいたものでございます。これに基づきまして、接種に該当する若年の方の罹患率を求めますと、10万人年当たり1116歳までの女子で2.7というデータをいただいております。ただし、小児慢性特定疾患治療研究事業の報告の頻度には限界がございまして、全体で85%ほどの報告率ということで推計されていると伺っております。そうなりますと、実際にはこれよりも数字が高い可能性がございますし、さらに、現状ですと小児科、乳幼児に対します医療費の助成が自治体によって行われておりますので、それによって報告の頻度が下がっている可能性も指摘されております。全体としましては、少なくとも10万人年当たり3程度はあるのかなということで認識をいただいておりまして、先ほど見ていただきました若年性特発性関節炎の推定年間発症頻度よりはかなり上回った数字、副反応報告から得られる数字のほうがかなり低い値ということで認識しております。

 続きまして5ページには、SLEの有病率・罹患率をまとめております。これは、難病の対象となっておりますので、そちらにあります特定疾患治療研究事業での研究班のデータを見せていただきますと、年齢を調整した値ということではありますが、年齢調整発生率、罹患率に相当するデータかと思いますが、10万人当たり1.94人ということでまとめられております。

 これを1ページの全身性エリテマトーデスの値と比べていきますと、こちらでは0.7ということですので、研究班による値よりもかなり下回った形になっていると思っております。

 6ページ目、7ページ目には、より詳細なデータ、海外のデータがまとめられております。

 8ページ目には、ギラン・バレー症候群についてのデータがまとめられておりまして、海外におけますデータ、日本におけますデータを見てまいりますと、日本では10万人年当たり1.15人ですが、海外では1019歳の女性において10万人年当たり0.55という値も報告されております。我が国の値につきましては、1ページに戻っていただきまして0.4ということでございました。

 最後の急性散在性脳脊髄炎につきましては、10ページ目に我が国での状況がまとめられております。さまざまに分布してございますけれども、1ページ目に戻っていただきまして、10万人年当たり0.1という値よりは各調査での値は上回っているということで、全体として見てまいりますと、バックグラウンドの値よりも相当程度低い結果になっていると認識しております。

 以上でございます。

○桃井座長 ありがとうございます。資料3を御説明いただきました。

 資料3のデータも踏まえまして知見をまとめますと、論点3になります。広範な疼痛又は運動障害を来した症例のうち、既知の自己免疫疾患等として診断がついている症例については、ワクチンとの因果関係を示すエビデンスは得られていない。この意味は、ワクチンとの関係を示す発症の集積性は得られていないという意味でございますが、このような整理でよいかどうかについて御意見をちょうだいしたいと思います。いかがでしょうか。

 稲松委員、いかがでしょうか。

○稲松委員 特に意見はございません。

○桃井座長 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 意見ではないです。この解釈はいいと思うのですが、数が少なく計算として出てくるというのは何か理由があるのでしょうか。例えば、推定年間発症頻度の数が一般の発症率に比べて少し低めに出てくるというのは、何か対象となる人の差なのか、逆に少なくなっていることに関してどう考えたらいいのかなと。

○桃井座長 これは副反応報告ですので、医療機関等がワクチン接種と関連性が否定できないと考えられれば報告されますが、全然関係ないと医療機関が判断したものは報告されないので、低くなっているという理解が妥当かと思います。

○倉根委員 そうですね。

○桃井座長 そうしますと、このまとめについてはいかがでしょうか。発症頻度はさまざまな報告がございますが、複数の報告と照らし合わせても若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス、ギラン・バレー症候群、ADEMに関しては、いずれも高くない、むしろ低いという結論ですので、ワクチンとの因果関係を示す集積性、つまりエビデンスはないということです。ワクチンとの関連は頻度においては否定的であるということで論点のまとめはよろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 

 それでは、次に論点4にいかせていただきます。病態についての仮説の議論です。既知の自己免疫疾患等ではなく、症状のメカニズムが不明な症例について。

 論点4のこれまでの議論を踏まえますと、既知の自己免疫疾患と論点3で議論いたしましたが、これらではないとした場合、広範な疼痛または運動障害が生じている理由を説明できるメカニズムとして、以下の4つが挙げられる。これは医学的に以下の4つの病態を想定すれば、ほぼすべてカバーするであろうという想定です。

 A薬液により神経システムの異常が起こるという病態。

 B薬液による細胞傷害、すなわち中毒性の病態が生じ、全身性の反応が引き起こされる病態。

 C薬液に対して免疫のメカニズムが反応し、その結果として、全身性の反応が引き起こされる病態。

 D針を刺した痛みや薬液による局所の腫れなどをきっかけとして、心身の反応が惹起され、慢性の症状が続く病態。

 この4つをありうる病態の医学的な考えとして挙げました。これらの4つに基づいて議論をまとめていってよろしいかどうかについて、まずお伺いしたいと思います。ほかにもあり得るのではないかという御意見等があおりになりましたら、ぜひ、よろしくお願いいたします。A何らかの神経疾患が起きている可能性はないか。B中毒性の細胞傷害性の病態。C免疫反応。D心身の反応。この4つ以外に議論すべき病態があり得るかということについて、御意見いかがでしょうか。この4つで議論を進めてさせていただいてよろしいですか。

( はい と声あり)

○桃井座長 それでは、仮に今回の事例がワクチンの接種による副反応と仮定した場合に、医学的な病態のメカニズムとしてこの4つを仮説として考え、議論するという整理から議論を始めたいと思います。

 順番にまいりたいと思います。論点5−1、A神経学的疾患。これには当然、中枢神経系、末梢神経系が入ります、その可能性についてです。薬液等による神経システムの異常が起こるというメカニズムについての議論。

 まず知見です。これまでの議論及びデータから、広範な疼痛または運動障害を来す症例では、以下のような所見がカルテ等で確認されている。

 1接種直後から痛みが接種部位以外に広がる症例が見られる。

 2慢性の疼痛部位は膝等に多く、通常の末梢感覚神経疾患のパターンと異なる。

 3動揺性の歩行が短時間で改善する等、短時間に症状の部位や程度が大きく変動する症例が見られる。(症状の日内変動、日差変動が見られる。)例として歩行困難であった翌日には正常に歩行している等です。

 4筋力低下を来した場合に通常見られるはずの深部腱反射の低下等、この 等 は低下や亢進を意味していますが、低下等の異常が見られない。

 5既知の自己免疫疾患等として診断がついている症例の発症率は、国内の自然発生率と比較して明確な差が見られない。

 6不随意運動であれば常に一定の症状を示すはずであるが、多様な動きが見られる。

 7神経疾患による不随意運動は一般に意識的に止められないはずであるが、採血時には不随意運動様症状が治まる症例が見られる。

 8四肢の不随意運動様症状に見られる症例において、脳波・筋電図の検査の結果が神経疾患による不随意運動で見られるものと異なる。

 9検査では筋力低下がないにもかかわらず運動障害が見られる症例がある。

 今までの知見、診察された先生方の所見、カルテ等から9項目にまとめさせていただきました。この内容の是非を含めまして御議論をいただきたいと思います。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 2は通常の末梢感覚神経疾患のパターンとは異なる、通常の末梢感覚神経疾患であると末梢に出てきていいのではないかということですか。

○桃井座長 この意味は、言葉足らずでしたが、末梢性の感覚性のニューロパチーであれば典型的にはグローブ・アンド・ストッキングタイプと、手足の末梢に見られるのが神経学的な特徴であるという医学的理解がございますので、特に慢性の痛みの場所は膝が一番頻度的に多かったように思いますが、膝、肩、頭痛などの通常の末梢のセンソリーニューロパチーのパターンとは異なるということです。

 これらのまとめに医学的に間違いがないかどうについて御意見をちょうだいしたいと思いますが、熊田委員、神経専門のお立場からいかがでしょうか。

○熊田委員 特に今までの検討の結果で、この知見で異存はございません。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。多屋委員どうぞ。

○多屋委員 2の 疼痛部位は膝等に多く と、 等 ですべてがカバーされていると思ったわけですけれども、資料では膝と同様に肘や足関節の数もほぼ同じぐらいでしたので、膝だけを特出しするよりは、幾つか並記のほうがいいのではないかと感じました。

○桃井座長 確かにそれぞれ20%ぐらいの頻度がございましたので、具体的に書いたほうがいいという御意見をいただきました。ありがとうございます。

 ほかに内容的にいかがでしょうか。誤っているところ、あるいは意味するところが分かりにくいところ等、不明瞭なところなどはありますでしょうか。

 稲松委員どうぞ。

○稲松委員 この辺は非常に微妙なところで、実際に書類だけではよく分からない面が確かにあるのですけれども、前回の委員会で実際に患者さんを診られた先生方の御意見、それから、入院中の様子を看護師が見たりとかいろいろなことがありまして、実際に患者さんに接触した人たちの一つの意見としてこれがあるのだと思いますので、私としては了解かなということでございます。

○桃井座長 ありがとうございます。

 知見の一番上のカルテ等の 等 ばかり多くて恐縮ですが、書けるものは具体的に書いたほうがいいという御意見を先ほどいただきました。そのとおりだと思いますが、実際に診察された先生の御意見もこの中にたくさん入っていますので、専門医の診察所見やカルテの記載などで確認されているということです。

 ほかに御意見ありますか。医学的な知見のまとめとして、これでよろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 そうしますと、この医学的な知見のまとめから何が導き出せるかということを論点5−1の下に書いてあります。中枢神経、末梢運動神経または末梢感覚神経の疾患として説明することが可能か、あるいは説明できないかということに関して御意見をいただきたいと思います。

 熊田委員どうぞ。

○熊田委員 今までの知見をまとめますと、既知の中枢神経又は末梢神経の疾患としてこれらの症状を説明するのは難しいと考えます。

○桃井座長 ありがとうございます。今の御意見は、既知の疾患としては説明できない。しかしながら、未知の疾患であれば説明し得るかもしれないという御意見ですか。

○熊田委員 いえ、そこまでは。少なくとも今まで知られているものでは当てはまらない。

○桃井座長 御意見をいただきたかったのは、このような知見が1〜9まである場合に、どのような疾患であれ、これが中枢神経、末梢運動神経又は末梢感覚神経の異常で説明可能かということについて御意見をちょうだいしたかったのですが。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 私は、この中枢神経あるいは末梢運動神経又は末梢感覚神経の疾患というか、障害が仮にあることによってのこれらの症状の説明は、なかなか難しいかなと思います。ここに疾患と書くかどうかですね。

○桃井座長 障害部位として中枢神経、末梢運動神経又は末梢感覚神経で説明できるかという御質問のほうが的確でしたね。

 ほかに御意見いかがでしょうか。

 これは、もう一歩進んで御意見をちょうだいしたいと思いますが、1〜9までのまとめの所見が中枢神経、末梢運動神経または末梢感覚神経の障害としては説明できないと言えるかどうかということに関しても御意見をちょうだいしたいと思います。いかがでしょうか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 私は、障害として説明するのは難しいのではないかという意見です。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。

 熊田委員、神経専門医としていかがでしょうか。

○熊田委員 少なくとも単一のどこかの病巣で説明するということはできないと思います。

○桃井座長 

 逆に、中枢神経、末梢運動神経あるいは末梢感覚神経の障害として説明し得る点があるという御意見の方はおいでになりますか。

( なし と声あり)

○桃井座長 

 それでは、次の論点に移りたいと思います。論点5−2です。A神経学的疾患(末梢交感神経)の可能性についてです。

 知見としては、前回か前々回かに、池田先生が御診察あるいは検査を発表された所見が入っております。

 1広範な疼痛又は運動障害を来した症例の中には、起立性低血圧を呈するものがあった。

 2広範な疼痛又は運動障害を来した症例のうち、2症例について皮膚の生検を行い、組織を電子顕微鏡で見たところ、皮内の無髄神経の変性を示唆する所見が見られた。

 3血管拡張薬であるPGE1(プロスタグランディンE1)を投与したところ、直後に四肢の冷感等の交感神経障害の症状の改善が見られるほか、疼痛の減少、歩行障害の改善、不随意運動様症状の消失が見られる症例があった。

 この3点でございます。このようなまとめで知見としてはよろしいかということについて、御意見はどうでしょうか。

○宮本予防接種室長 失礼します、1つよろしいでしょうか。関連する部分ということで、池田参考人より御紹介いただきました月経の不整につきまして、齋藤参考人により前回、かなり思春期の女性には多く見られることという議論がございました。参考資料といたしまして、委員の皆様には机上に配付してございます 思春期女性の肥満と性機能に関する小委員会の報告 というものを齋藤参考人よりいただいております。これによりますと、4ページにございますが、月経不整の方の割合は1219歳までの女性で、それぞれ3050%程度あるということで、これらの世代の全体のデータとしましては38.2%の方が月経不整であったということでございました。

○桃井座長 ありがとうございます。この論点5−2の末梢交感神経の障害とは関係ないものの、前回知見の23を御呈示いただきました池田先生から、御診察されている症例の中に月経不整を訴えるものが結構あるという御意見をちょうだいいたしました。その会議の中では産科婦人科の専門医の先生から、この年代では月経不整は極めて高頻度の症状であるという御意見もちょうだいいたしましたので、データを確認いたしたところです。そのデータが今、事務局が御説明されたデータです。三十数パーセントにあるというデータです。これについても一緒に御意見をちょうだいしたいと思います。

 知見の1〜3のまとめはこれでよろしいでしょうか。問題は、1〜3の知見に基づいての論点、その下です。一つずついきたいと思います。

 1起立性低血圧については、中学生で頻度の高い起立性調節障害の可能性もあると考えられるのではないか。確かに、起立性調節障害で示されるような症状が合併している例が散見されたことは、皆様方が資料で御確認のとおりですが、この年代では起立性調節障害の症状の頻度は極めて高いという資料をご確認ください。

○宮本予防接種室長 この点も説明させていただきます。

 参考資料2を御用意いただきたいと思います。日本学校保健会で2年ごとに児童生徒の健康状態サーベイランスというものを行っております。このデータを見てまいりますと、起立性調節障害の症状が一定程度以上ある方の割合というのが、学年が進むにつれて増えてまいりまして、小学生から中学生になる段階で相当多くの方がその状況に当てはまるということでございます。中学生女子ですと25.6%、高校生女子ですと27.4%ということになります。

 これらの頻度を計算する際の具体的な項目ですが、2ページにありますような項目が相当いたしまして、立ちくらみや目まいを感じることがあるというような項目が42.9%ということで多くの中学生女子の回答に当てはまるということでございます。

 それから、多いものを見てまいりますと、身体のだるさや疲れやすさを感じることがある62.6%、頭が痛くなることがある34.8%、このような割合で回答されております。

 一番最後には、関連する疾患ということで、低血圧症の総患者数をまとめてあります。患者調査に基づきまして、サンプル調査でございますので、そのサンプルに当てはまった患者さんの数と、通院間隔から求めた推計でございますけれども、人数は限られておりますが、男性よりも女性が多い傾向が見てとれるかなと思っております。

 以上です。

○桃井座長 ありがとうございます。

 この年齢では、特に女子では中高生に起立性調節障害症状の頻度は4分の1以上、25%以上であるというデータをお示しいただきました。したがって、1が意味するところは、事例の全例にあるのであればまた別だと思いますが、起立性低血圧が散見されるということから、交感神経の器質的異常があるということは言えないのではないかということを示しています。バックグラウンド頻度からは非常に高頻度な症状であるといえます。先ほどの月経異常と同じように、起立性調節障害の症状はこの年代で極めて頻度の高い症状であるというデータをお示しいたしました。

 これについて何か御意見はございますか。

 次に、知見2電顕で皮内の無髄神経の変性を示唆する所見が2例に見られたという池田先生の所見です。この画像もお示しいただきました。この医学的な評価ですが、これには対照群がなく、現時点ではこの所見が病態の原因であるか、または痛み等のために筋肉を使わなかったことによる、つまり、二次的な所見という意味ですが、結果であるか判断できないと考えられるのではないか。これについては、いかがでしょうか。議論の中でもポジティブコントロールも、ネガティブコントロールもないのでということは池田先生も認めておられました。しかし、この病理で直後に起きる症状を説明するのは無理ではないかという議論の中では、そのとおりであるという御意見もいただきました。したがって、2にまとめさせていただきましたが、これについて御意見をちょうだいしたいと思います。こう言えるかどうか、あるいは何か誤りがあるかどうかについて御意見をちょうだいしたいと思います。

 牛田参考人からは、長いこと使わないでいると非常に短期間でいろいろなことが起きてくるという御意見もちょうだいいたしました。したがって、今2例というこの症例では、少なくとも急性の症状の背景は説明できない。一次的か、二次的かも言えない。なおかつ末梢交感神経が含まれている可能性があるということですので、疼痛や不随意運動様症状とは医学的に関係ない。あくまで末梢交感神経ですから、血流、四肢の冷感等に関係している可能性は否定できないと思いますが、一次的か二次的かは、これだけでは評価できないという医学的な評価で間違いはないでしょうか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 私も、ここについては今の評価でいいのではないかと思います。このことで疼痛あるいは運動障害はなかなか説明できない。あとは、2例についてあるという事実はあるけれどもちょっと難しいので、私は2の考えでいいのではないかと思います。

○桃井座長 ほかに御意見ございますか。この評価は誤りであるという御意見はございますか。

( なし と声あり)

○桃井座長 それでは、次に移ります。3と4をまとめます。上の知見3は、機能的な異常でも説明できるのではないか。つまり、プロスタグランディンE1でもし血流がよくなったとすると、これらの症状は改善するという機能的な異常で説明ができるのではないかという意味です。

 4知見3は、不随意運動様症状の改善も認められることから、プラセボ効果も否定できないと考えられるのではないかという医学的な評価についてはいかがでしょうか。御意見をちょうだいしたいと思います。

 五十嵐委員、いかがでしょうか。

○五十嵐委員 私も、この記載で誤りがないと考えます。

○桃井座長 ほかに御意見いかがでしょうか。柿崎委員どうぞ。

○柿崎委員 4に関しては、プラセボ効果かどうかということは、池田先生にプラセボが効くかどうかを確認していただければ、もっとはっきりするのではないかと思います。

○桃井座長 プラセボはやっていないんです。

○柿崎委員 プラセボが効くかどうかを実際に試していただけば、はっきりするかと思います。

○桃井座長 そうですね。このように書きましたのは、少なくとも不随意運動様症状が直後に消失するということは、この薬剤では薬理学的な作用からはあり得ないと言ってよろしいですね。したがって、少なくとも不随意運動様症状の消失は、プラセボ効果を否定しにくいという結論はよろしいですか。

( はい と声あり)

○桃井座長 ありがとうございます。

 5仮に無髄神経の変性が病態の原因であったとしても、末梢交感神経の障害であれば時間とともに改善するものであり、また、問題となっている不随意運動様症状を生じるとは考えにくく、接種後短期間で変性が起きるとは考えにくいことから、今回の病態を説明することは困難ではないか。この評価についてはいかがでしょうか。

 ちょっと長ったらしい文章ですが、末梢交感神経がふくまれるであろうと推定される無髄神経に示された異常で不随意運動様症状は医学的には説明できない、これはよろしいですか。そして、疼痛も説明できない。これは何か御意見ございませんか。

○熊田委員 先生の御意見に賛成ではあるのですけれども、疼痛は理論的にはあり得るのではないでしょうか。それが原因だと思っているわけではないですけれども、Cファイバーの無髄の異常ということですから、不随意運動に限ったほうが正確だと思います。

○桃井座長 そうですね、ありがとうございます。 不随意運動様症状は説明できない と訂正させていただきます。そのとおりです。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 確認ですが、下から2行目の 接種後短期間で変性が起きるとは考えにくいことから というのは、どういう意味ですか。

○桃井座長 言葉足らずでしたが、接種直後に症状が生じている症例は説明できないであろうという意味で、これは前回の議論で参考人からもそのとおりであるというコメントをちょうだいしています。

○倉根委員 そういうことであれば、分かりました。

○桃井座長 ほかにございますか。岡田委員どうぞ。

○岡田委員 確認ですけれども、この前の池田先生の御説明だと、痛みに関しては末梢性の交感神経障害が原因の可能性があると説明を受けたように記憶していますが、その理解でよろしいでしょうか。

○桃井座長 先ほど、熊田委員がおっしゃったように、疼痛と四肢の冷感を池田先生が末梢交感神経の障害でも説明できるのではないかと。ただし、直後に生じたものは除いてという条件が入ると思います。

 ほかにいかがでしょうか。最終的には、池田先生がお示しになられた2例の病理像は一次的か、二次的かは言えない。なおかつ、接種直後発症の例は示された病理像があるとしても一次的ではあり得ないという理解でよろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 

 それでは、論点6に移らせていただきます。Bのメカニズムについてです。中毒の可能性について。薬液により細胞傷害、すなわち中毒性の病態が生じ、全身の反応が引き起こされた可能性について。

 知見の1発症時期は症例によってさまざまであり、発症後の症状の経過にも一定の傾向がない。

 2子宮頸がん予防ワクチンにはアジュバントとしてアルミニウムが含まれる。しかし、専門家によれば、動物実験の結果からワクチンの筋注による血清中のアルミニウム濃度の増加はわずかであると推定されること、アルミニウムは急速に体内から排出されることから、アルミニウム中毒によるものとは考えにくいとされた。これは参考人がデータでお示しいただいたものをまとめたものです。

 3サーバリックスにはアルミニウム以外のアジュバントが含まれるが、サーバリックスに有意に多い副反応は検出されていないというまとめをいたしましたが、このまとめ方としていかがでしょうか。

 望月委員どうぞ。

○望月委員 きちんと把握できなかったように思いまして、これを改めて読ませていただいて、 アルミニウムは急速に体内から排出されることから という記述でございますが、血中から消失しているのか、細胞内等の組織とかを見ているのか、そこがちょっとはっきり分からなくなってしまっているのですが。

○桃井座長 これは、アルミの一般的な動態について書いたもので、例えば、透析のときのアルミニウムの中毒症状などとは違って、通常の健康な人間であれば、急速に体内から排出されるとの知見の記載です。ワクチンに含まれるアルミニウム量は、通常、食物摂取などによって摂取する量に比べて非常に少ないという御説明をいただいたように思います。御質問の趣旨は、細胞を見ているかということですか。

○望月委員 組織に貯留したりしているというようなことはないのでしょうか。

○桃井座長 事務局どうぞ。

○難波江課長補佐 お手元の前回資料の参考資料4の4ページになります。そちらに図が書いてございますが、左下の単回暴露であること、アルミニウムの血管内注入実験の結果として、15分で半分以上が血中から消失。2分後には1%未満となると。13日目に、尿中に83%排出されるという記載になっています。

○望月委員 ありがとうございます。

○桃井座長 よろしいですか。

 ほかに知見のまとめとして、この1〜3で適切でしょうか。

 大野委員どうぞ。

○大野委員 非常に細かいところで申訳ないのですけれども、3の表現がサーバリックスにアルミニウムが含まれていないように読めてしまうので。

○桃井座長 御指摘のとおりです。 3サーバリックスにはアルミニウム以外のアジュバントも含まれるが、サーバリックスに有意に報告頻度の高い副反応は検出されていない となります。ありがとうございます。

 この1〜3の知見からは論点6にまとめましたが、薬液による一種の薬物中毒として説明することが可能か、あるいは説明できないかという御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 少しこの論点とも離れるのですけれども、一部にAS03AS04が同一のように見られているような記述が時々あったりするのですが、この場合のサーバリックスはアルミニウム以外のアジュバントも何かというのは、きちんと書いておいたほうがいいのではないかと思います。

○桃井座長 リピッドAのことだとですが、ここに明記するということですね。ありがとうございます。

 これらを踏まえて、論点の御意見をちょうだいしたいと思います。薬液による一種の薬物中毒として説明することが可能か、説明しにくいか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 これで説明するのは、なかなか難しいと思います。

○桃井座長 そういう理解でよろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 

 それでは、論点7に移らせていただきます。C免疫反応の可能性について。薬液に対して免疫のメカニズムが反応し、その結果として全身性の反応が起こされた可能性についてです。

 知見を1〜5までまとめました。

 1接種翌日までの短時間での発症が多い。

 2接種直後に症状が生じる症例と、接種後時間を経て発症する症例の病像、パターンが同一である。

 3サーバリックスとガーダシルをマウスに接種し、炎症時に発生するサイトカインの筋肉組織内濃度と血清中濃度を測定するとともに、他のワクチンの筋肉内及び血清中濃度と比較したところ、筋肉組織内ではサーバリックスがガーダシルや他のワクチンより濃度が上昇したが、血清中では両者とも他のワクチンと濃度は変わらなかった。これは参考人が示されたデータをまとめたものです。

 4サーバリックスとガーダシルのそれぞれから同様の症状を示す副反応が報告されている。また、広範な疼痛又は運動障害を来している症例の報告頻度に、この2剤間に有意差はなかった。

 5特定の診断がされている例以外では、大部分の症例において血液検査の炎症所見を示唆する所見は得られていない。

 これらのまとめ方について御意見をちょうだいしたいと思います。いかがでしょうか。内容の誤りあるいは付加すべきことなど御意見をいただきたいと思います。

 1は、短時間での発症が約3分の1であるというところから、自己免疫疾患はもとより広範な炎症性病態を想定するには短過ぎる例が3分の1あるということを意味しています。

 2は、直後に生じる例と時間を経て生じる例は、症例の病像のプロファイルが同一であるので、それぞれに別の病態を想定するということは、一般に医学的には難しいのではないかという意味を示しています。

 3は、先ほど申し上げた参考人のデータのまとめです。

 4は、広範な疼痛又は運動障害を来している症例に2剤間に差はないというデータをまとめたものです。

 5は、大部分の症例によって血液検査の炎症所見はないということです。精査した診療録中1例だけ経過中にCRP上昇があった例があったと思いますが、大部分の症例において炎症所見は血液検査では認められていないということをまとめました。

 これらのまとめ方で誤りはないでしょうか。

 五十嵐委員どうぞ。

○五十嵐委員 2の 病像が同一 というのは非常に強い表現ですので、病像が類似しているというぐらいのほうが科学的には正しいのではないかと思います。

○桃井座長 多様さを特徴ともしますので 同一 は不適切かもしれません。病像が類似である、とします。

 ほかに御意見いかがでしょうか。

 これらの論点1〜5のまとめから、下にございます論点7のように、接種により免疫のメカニズムを介して全身の症状が出るという、免疫反応として説明することが可能か、あるいは免疫反応として説明することは難しいか、これに関して御意見をいただきたいと思います。

 稲松委員どうぞ。

○稲松委員 先ほどの論点3との関係ですけれども、既知の自己免疫疾患ではないということを論点3で言って、未知の炎症反応はないということを論点7ということで、ちょっと間が飛んでいるので、3の後にこれを4にして持ってくるとか、並べるか何かしたほうがいいのかなという気がします。話としてはそういうことかなと思います。内容的に重複してくるものだから。

○桃井座長 おっしゃるとおりです。既知のことに関しては既に議論が済みましたので、免疫反応にも炎症性の反応、自己免疫反応とさまざまな反応がございますが、一般的にこれらの症状を免疫反応として説明することが可能か、あるいは困難かについて御意見をちょうだいしたいと思います。

 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 困難であると考えるのに賛成です。

○桃井座長 根拠は1〜5まで書いてあると思うのですが、一応根拠も御説明いただきますと、わかりやすいと思います。

○岡部委員 仮に、これらが逆にあれば免疫反応があると考える可能性があると思うのですけれども、免疫反応を示すようなマーカーが見られていなかったということが言えると思います。

○桃井座長 

 ほかにございますか。倉根委員どうぞ。

○倉根委員 中山先生がお示しになったデータの例えば19ページ、筋肉内での局所の炎症反応が高いというのは、恐らく幾つかのサイトカインの上がりが高いということがあったと思いますが、他のワクチンと比べて、例えばDPTとガーダシルを比べた場合に有意に高いのかなと。あのとき中山先生に直接聞けばよかったのでしょうけれども、サーバリックスはある程度有意に高いようにも見えるのですが、例えば、ガーダシルを他のワクチンと比べたときに、それぞれのあるサイトカインで少し高いというのはあるかもしれませんが、全体に有意に高いのかなというのは少し疑問にも思えます。ちょっと中山先生に聞いてみないと分からないのかもしれませんが。ですから、局所の炎症反応がガーダシルについて高いと言ってしまっていいのかどうか。ここに 局所の炎症は強いが とありますが、どうなのでしょうか。つまり、例えば、G-CSFDPTと少しタイム構造が違いますけれども似ているし、TNFもほぼ同じかなとも見えるのですが。あのとき中山先生は、このデータで高いという解釈をされていたのですか。ちょっと忘れてしまいました、済みません。

○桃井座長 論点7の3の記載ですね。 筋肉組織内ではサーバリックスがガーダシルや他のワクチンより濃度が上昇したが と書いてございます。

○倉根委員 私が言っているのは、 すなわち子宮頸がん予防ワクチンは と次にありますが、これは結局両方を指すことになってしまうのではないかと。

○桃井座長 今日お配りした資料には、その文面は入っておりません。

○倉根委員 失礼しました。

○桃井座長 この理解でいかがでしょうか。岡田委員どうぞ。

○岡田委員 どこにどう入れたらいいのか分からないのですけれども、先ほどの自己免疫に関しては自己抗体でのいろいろな反応を議論していたと思います。論点7の免疫反応というのは、基本的には中山先生のお話からしても自然免疫のことが主体になっていたと理解しています。そういう意味で 免疫 という言葉に全部包括されるのかもしれませんが、いわゆる急性の反応としての自然免疫での考え方と、抗体ができて獲得免疫での考え方というのを、どこか文言として入れておいたほうが分かりやすいのかなと思ったのですが、いかがでしょうか。

○桃井座長 論点7のまとめのほうですね。免疫反応という記載が余りにも広いという御意見です。免疫反応には急性炎症、慢性炎症、自己免疫等のいろいろな病態が入っていますが、あるいは全身性のサイトカインの反応なども入ると思いますけれども、全部列挙するのも大変なので 免疫反応 としてしまいましたが、ここは急性炎症、慢性炎症あるいは自己免疫病態として説明することが可能かどうかという質問でよろしいでしょうか。あるいは、それらの病態は想定しにくいかどうかという質問でよろしいでしょうか。

○岡田委員 自己免疫は先ほどの論点3である程度否定できたと思うのですけれども、自然免疫系としての説明という、特にワクチンを打った後のサイトカイン等々は、自然免疫系が動いて急性の反応としてこの前説明をいただいたのだろうと思うので。

○桃井座長 論点3は既知の免疫疾患でしたので、これらの慢性に経過する疼痛並びに運動障害については議論する必要があると思います。

○岡田委員 分かりました。

○桃井座長 いかがでしょうか。急性炎症、慢性炎症、自己免疫病態などの免疫反応として説明し得るか、あるいは困難かについて、御意見をちょうだいしたいと思います。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 私も、いわゆるかなり急性のメカニズムを介して全身の症状が出ると説明するのは、困難ではないかと思います。

○桃井座長 ほかに御意見いかがでしょうか。慢性炎症としても一般的な炎症所見はないという理解でよろしいですか。あと、自己免疫病態に関しては、3分の1の直後に出る例は医学的に説明がつかないという理解でよろしいでしょうか。また、全身性のサイトカイン反応の細胞傷害性を示すようなLDHの増加などは詳細に調査した診療録にはないという理解をしておりますが、いかがでしょうか。免疫反応として説明し得る、あるいは免疫反応が考えられるという御意見はありますか。

 五十嵐委員、いかがでしょうか。

○五十嵐委員 全体を一概に見ることはなかなか難しいところがあるのですけれども、いろいろな可能性を考えてみても、これらの症状が直接的な免疫反応の結果として起きたというような所見は、どうも見られないのではないかと私は判断いたしました。

○桃井座長 ほかに考えられるという御意見の先生はいらっしゃいますか。今までに示されたデータからは、免疫反応で説明しにくいという理解でよろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 それでは、次に移らせていただきます。論点8です。D心身の反応の可能性について。針を刺した痛みや薬液による局所の腫れなどをきっかけとして、心身の反応が惹起され、この症状が慢性化した可能性について。

  知見を1〜8までまとめました。まとめて読ませていただきます。

 1発症時期について、接種から発症までの時間経過は、接種直後に発症しているものから、接種後1年以上経て発症しているものまでさまざまで、一定していない。

 2症状の持続期間について、症状がすぐ消失する症例もあれば、数カ月にわたり継続している症例もあり、持続期間がさまざまで一定していない。また、その場合も日内変動や日差変動が見られる。

 3多くの症例で広範な疼痛又は運動障害を核とする主症状を呈しているが、付随する症状は患者ごとにさまざまであり、一定していない。

 4個々の患者の症状が、初期に呈していた症状から異なる症状へと経時的に変化することもあり、一定していない。

 5リハビリテーションや心のケアといった治療によって症状が改善している症例もある。

 6運動障害には、障害程度に合致した筋力低下、深部腱反射異常を伴っていない傾向が見られる。

 7疼痛部位は膝等に多く、これは先ほど御指摘いただきましたので修正したいと思いますが、通常の末梢感覚神経疾患のパターンとは異なる。

 8不随意運動様症状は大脳の障害によるものではない。

 これらを知見としてまとめましたが、これらの内容について御意見をちょうだいしたいと思います。

○岡部委員 ちょっとよろしいですか。6の運動障害なのですけれども、 障害程度に合致した筋力低下、深部腱反射異常を伴っていない傾向がみられる という表現になっているのですが、論点5−1の4、これは筋力低下のことですけれども、 通常見られるはずの深部腱反射の低下等の異常が認められない と言っているので、ここは整合性がつかないのではないかと思います。

○桃井座長 ありがとうございます。これは、診療録を拝見したのが五十例でしたが、すべてではないということと、診療録の中で深部腱反射の所見が明確に書いていないカルテがあったことも含めて、より正確に書こうと思って曖昧になってしまった文章です。

○岡部委員 印象としては同じだと思っていますけれども。

○桃井座長 確かに 傾向 と言うと、曖昧な印象があります。論点5−1のように、 筋力低下を来した場合に通常見られるはずの深部腱反射の低下等の異常は認められない という文章が適切なのだろうと思います。

 ほかにいかがでしょうか。多屋委員どうぞ。

○多屋委員 一番最初の取っかかりの部分なのですけれども、知見については先ほど申し上げた意見以外にはないのですが、針を刺した痛みだけではなく、針を刺した痛みと薬液を注入したときの痛みで、局所の腫れをきっかけとして・・と言ったほうが、今回の症状としては適切ではないかと思いました。

○桃井座長 一番上のところですね。

○多屋委員 針を刺した痛みと注入をしたときの痛みのほうが。

○桃井座長 まとめて接種による痛みと書いたほうが適切ですね。

○多屋委員 そのほうがよろしいかなと思います。

○桃井座長 薬液は腫れだけではないという意味で、接種による痛みや局所の腫れなどをきっかけとしてという文章ですね。ありがとうございます。

 熊田委員どうぞ。

○熊田委員 8ですけれども、 不随意運動様症状は大脳の障害によるものではない と書きますと、不随意運動そのものが大脳だけではなく基底核などの障害でも起こるので、 既存の不随意運動には当てはまらない とか、少し表現を変えられたほうがよろしいかと思います。または 脳障害に伴うものではない とか、 いわゆる神経学的異常に伴う不随意運動ではない 、と表現した方が良いと思います。 大脳によるものではない とすると誤解を招くかもしれないので。

○桃井座長 基底核も大脳なのですけれども。小脳経路のミオクローヌスというのもございますので、大脳に限定しないほうがいいのかもしれませんね。そうすると、中枢神経系としたほうがいいでしょうか。大部分は基底核ではありますが、一般的な不随意運動は小脳経路によるミオクローヌスなども含みますので。ここに 大脳 と書いたのは、患者さんの検査をされた先生がそのようにおっしゃったのでそのまま書きましたが、確かに中枢神経系の障害によるものではないとするほうが的確であると思います。

 ほかにいかがでしょうか。知見について誤り、不適切な点はありますか。

 それでは、論点8、それらの知見を踏まえて論点に入りたいと思いますが、この慢性化した疼痛や運動障害を中心とする症状について、心身の反応と考えることについてはいかがかについて御意見をちょうだいしたいと思います。いかがでしょうか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 心身の反応によって惹起された症状が慢性化したと。牛田先生の御説明の中でも、恐怖あるいは痛みなどによって動かさないことによって、それが器質的な変化も伴って出てくることは比較的早期にあり得るという御説明もあったと思うので、論点8の意図するところが、心身の反応によって不安等が身体の特徴として現れるものもあると思いますし、一方、恐怖・不安あるいは痛みなどが引き金となり、四肢などを動かさないことにより、ある部分器質的な変化をもたらすこともあるという説明ができるものもあるのかなと考えたのですが、いかがでしょうか。

○桃井座長 今の御意見は、動かさないことによる二次的な病態としてという意味と理解してよろしいですね。

○倉根委員 すべてとは申しませんが、そういう症例もあるのではないかと理解します。

○桃井座長 二次的なものとしてはあり得るということはいただきましたが、今は、論点が一次的な病態の理解としていかがという御意見をちょうだいしたいと思います。いかがでしょうか。知見1〜8までのまとめ、あるいはそれ以外にもし、付け加えるものがあればですが。一次的な病態として心身の反応であるということが言えるのか、言えないのかについて御意見をちょうだいしたいと思います。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 先ほど私が述べた二次的な症状まで移行するものはあるかもしれませんが、一次的には心身の反応によるものが身体の不調として出てきたり、そういう症状が出ているという解釈で、私はよろしいのではないかと思います。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。岡部委員どうぞ。

○岡部委員 今の倉根委員の御意見は、論点11でもう一回出てくるようにも思うのですが。

○桃井座長 重なりますが、おっしゃるとおりです。

 それでは、ほかに御意見がなければ、少し後先しながら議論を進めてまいりたいと思います。よろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 論点9にまいります。心身の反応とすると、それが惹起された原因について考える必要があります。仮に、心身の反応による症状であるとした際の反応が惹起された原因について。

 今までの議論の知見でまとめられることは、1疼痛の刺激や不安に対する心身の反応が、広範な疼痛又は運動障害として現れてくることがあることが知られている。

 2治験を基にした添付文書の記載を比較した場合、子宮頸がん予防ワクチンは、他のワクチンより高い頻度で局所の疼痛の副反応が報告されている。これは先ほども確認したとおりです。

 これについては、いかがでしょうか。2は確認しましたので、1については既に繰り返し議論したところですが、1について、この評価は不適切であるという御意見等はありますか。

○稲松委員  広範な慢性疼痛 と 慢性 が付くのではないですか。

○桃井座長  広範な疼痛又は運動障害として現れてくることがあることが知られている 、の箇所ですね。おっしゃるとおりです。

 ほかにいかがでしょうか。1で 慢性 としなかったのは、急性の場合でも24時間以内に他の部位に現れてきたりとか、全く反対側に現れてきたりとか、接種部位から遠隔部位に現れてきたりとか、そういう症例が大変多く散見されたので、急性も含めて。

○稲松委員  注射部位以外の疼痛や です。

○桃井座長 そうですね。広範な疼痛でまとめたつもりですが、局所疼痛以外ですね。

 この理解が適切だとすると、論点9に書いてみましたが、急性に現れる心身の反応が惹起されたきっかけとして、接種後の局所の疼痛等が考えられるのではないか。 等 ばかりで恐縮ですが、ここで 疼痛等 としたのは、必ずしも疼痛だけに限らず、不安とかいろいろな要素があり得るだろうということで 等 といたしました。

 ここで 急性 に限定したのは、慢性疼痛はまた別の病態であるという医学的な評価をいただいたので、急性に現れる心身の反応が惹起されたと限定いたしました。きっかけとして、接種後の局所の疼痛等が考えられるのではないか。これに関しては、いかがでしょうか。

 では、関連しますので論点10に移ってもよろしいですか。必要があれば、また戻ります。仮に心身の反応による症状を呈していると考えられるとした際の、接種と症状との因果関係の考え方についてまとめました。

 知見1通常の医学的見地では、接種後の局所の疼痛は2週間以内に軽快するものと考えられている。局所疼痛についてこのように御説明をいただきました。

 2通常の医学的見地では、接種後の副反応は1カ月以内にその症状が出現するものと考えられている。(BCGを除く)。

 3マウスを用いた実験データで、ワクチンによる局所の反応は、接種後1カ月後には既に治癒過程であったという知見をまとめました。この知見の是非についても御意見をいただきたいと思います。

 これらの知見が適切である、妥当であるとすると、その下の論点10にまとめましたが、接種後1カ月以上経過してから、この1か月というのは、局所疼痛が2週間前後には消失しているという所見からそれよりも長めにとって、出した数字でございますが、接種後1カ月後以上経過してから発症している症例は、接種との因果関係を積極的に疑う根拠がないと考えられるのではないかという論点をまとめました。これについて御意見をちょうだいしたいと思います。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 3は体重当たりにすると、マウスにはヒトよりもかなり多く注射がされていると思います。そういう状況でも、1カ月見ると炎症というのは治まってくるというような解釈であろうと思うので、質的にはマウスでのデータがそのまま、ヒトより多くのワクチンを注射しても治まるという解釈なのかなと思います。ですから、書いてあることはそれでいいと思いますが、実際にはかなりシビアなチャレンジをしているのかなと思います。

○桃井座長 ありがとうございます。その意味で、論点10にまとめた接種後1カ月後以上、この1カ月というのは先ほど申し上げましたように、医学的な見地からも長めにとったという理解であると思います。いかがでしょうか。この論点のまとめ方の適切性について御意見をちょうだいしたいと思います。

 望月委員どうぞ。

○望月委員 今のマウスの実験のところですが、このワクチンは1回でやめてしまう方もいるとは思いますが、正式には3回投与すると。このマウスの実験データというのは、単回でその後1カ月後には反応が治癒過程にあったということで、繰り返しある一定の間隔で投与した場合はどうなるという知見はあるのでしょうか。

○桃井座長 それは、この間はお示しいただかなかったように思います。知見があるかどうかについても調べていないと思いますが、そういう理解でよろしいですね。

○難波江課長補佐 結構です。

○桃井座長 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 調べてもまだ曖昧なのですけれども、一応、副反応報告や何かでも免疫反応を含めて4週間以内あるいは1カ月以内で起きるものを置いていると思うのですが、極めて、極めてと言うとちょっと強調し過ぎかもしれませんが、例外的には1カ月以上過ぎた場合でもそのことを考慮しなければいけない場合があると。結果的には否定されましたけれども、以前に生ワクチンで全然例は違いますけれども、麻疹ワクチンを接種した後でSSPEを発症したというのも年を経て出ているわけなので、ここだけでいくとひとり歩きし過ぎのような気がしました。

○桃井座長 もう少し言葉が必要であると思います。

○岡部委員 このこと自体に本質的には反対している意見ではないです。

○桃井座長 1カ月というのは大体、自己免疫性の免疫反応を想定しての期間ですので、論点10ではもう少し言葉が必要だと思いますが、仮に心身の反応による症状を呈していると考えられると整理した場合という論点ですので、自己免疫病態については既に終わりましたので、仮に心身の反応による症状を呈していると考えられた場合に、局所の状態が治癒過程にある状態で1カ月以上経過してから心身の反応が生じているということは考えにくいのではないかという文脈ととっていただければと思います。

○岡部委員 それは理解できました。でも、例えば、知見2には、わざわざBCGのことまで書いてあるんですね。ですから、ちょっと誤解されやすいのではないかと思います。文章上の注意が必要だと思います。

○桃井座長 言葉を加える必要があると思います。おっしゃるとおりだと思います。

 ほかにいかがでしょうか。薗部委員どうぞ。

○薗部委員 岡部委員の御指摘のSSPEの点なのですけれども、私が知っている限り、ホソヤ先生たちが調べられている限り、世界で麻疹ワクチン接種後のSSPEと発表されている方でワクチン株が見つかった例はない、すべて野生株であると聞いていますけれども、言わんとされることがちょっと分かりにくいので。

○岡部委員 私が意見を申し上げましたのは、SSPEが麻疹ワクチンではないかとして調査したことがあるけれども、結果的には否定されていますがという意味です。しかし、そういうものを疑うときに、1カ月を超えているから違うんだという言い方はしないほうがいいのではないかという意味で申し上げました。

○薗部委員 よく分かりました。

○桃井座長 よろしいでしょうか。ほかに論点10に関して何か御意見はいかがでしょうか。

 岡田委員どうぞ。

○岡田委員 岡部委員と今話をしていたのですが、通常の医学的見地からと書いてありますから、接種後の副反応は1カ月以内が適当かなと思います。有害事象ベースでワクチンの副反応を収集している米国のVAERSなどで見ていると、時々1カ月を超えてADEMの症例も報告がされていますが、通常の医学的見地からという言葉が入っていますので、1カ月というのは多くの関係者のコンセンサスなのかなと思います。

○桃井座長 2に一般的なことを入れたので、論点10の一番上の2行が十分理解されず、混乱を招いたことをお詫び申し上げますが、2は必ずしも必要ないのかもしれません。論点10の上の2行を前提とした議論で論点10のおまとめを見ていただければと思います。よろしいでしょうか。

 関連しますので、次に進ませていただきます。論点11です。慢性に経過する症状についてです。仮に心身の反応による症状を呈していると考えられるとした際の慢性に経過する症状の考え方について。

 知見1通常の医学的見地によれば、慢性の症状とは症状が3カ月以上持続することを指す。

 2急性疼痛と慢性疼痛とは病因が異なると理解するのが医学的に妥当である。また、慢性疼痛の発生とその維持には情動が強く関与するという医学的理解がある。

 3マウスを用いた実験データで、ワクチンによる局所の反応は接種1カ月後には既に治癒過程であった。

 これらから論点11、接種が惹起した心身の反応が3カ月以上慢性に経過する場合、その原因として接種以外のさまざまな要因が関与していると考えられるのではないか。すなわち、慢性疼痛の背景、原因、要因として、接種以外の要因が考えられるのではないかという慢性疼痛の原因に関する論点です。これについて御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。これは繰り返し専門家からの発表があり、議論をいたしましたが、急性疼痛と慢性疼痛は病因・病態が異なると理解するのが医学的に妥当であるということです。急性疼痛は、その部位の炎症などの病変が治まればなくなる。それに対して疼痛が慢性化する、あるいは慢性が維持される病態・原因は、また別であるということをまとめた論点です。これについていかがでしょうか。このような理解で妥当でしょうか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 2の 情動 という言葉が出てきますけれども、この場合の情動というのはどういうことですか。確認です。

○桃井座長 これは、研究班の牛田先生の御説明をまとめたものです。感情ともまた違って、感情というのは非常に表面的なものですが、情動というのは医学的には意識・無意識にかかわらず、深い身体反応を起こすような強い感情といいますか、そういう理解でよろしいと思います。

 慢性疼痛の発生とその維持には情動だけが関与しているわけではないので、ここにこそ等 が必要であると思います。情動等が強く関与するという医学的理解です。

 この論点11の理解で適切でしょうか、誤りがあるでしょうか、御意見をちょうだいしたいと思います。非常に重要なところですので、この是非について御意見をいただきたいと思います。

 岡部委員、いかがでしょうか。

○岡部委員 その根拠を示すということですけれども、この3点は納得のいくところですが、私としては、この論点11のまとめは自分自身では納得できることだと思います。

○桃井座長 ほかに御意見いかがでしょうか。適切ではないという御意見はありますか。このまとめで妥当でしょうか。よろしいですか。

( はい と声あり)

○桃井座長 ありがとうございます。慢性に経過する症状について御意見いただきました。

 次に、論点12に入らせていただきます。治療についてです。治療についてもいろいろコメントをちょうだいいたしました。仮に心身の反応による症状を呈していると考えられるとした際の治療の考え方について。

 知見1血管拡張薬であるPGE(プロスタグランディンE1)を投与したところ、四肢の冷感等の交感神経障害の症状や歩行障害、不随意運動様症状の改善が見られる症例があった。しかし、厳密には二重盲検法による検討が必要であり、薬物効果の評価は今のところ不明である。

 2理学療法士、整形外科医、麻酔科医、精神科医、心療内科医、臨床心理士、社会福祉士、歯科医など多職種で形成されるチームにより身体的アプローチと心理的アプローチ双方が可能となる集学的な診療体制を整備した上で、理学療法や認知行動療法を中心にその他痛み止め等の対症療法を行い、64%の患者の痛みが改善したとする研究結果も報告されている。

 3免疫学的疾患を念頭に使用されたステロイド薬、免疫グロブリン製剤は無効であった。

 これを治療の知見のまとめといたしました。ここについて誤りはないでしょうか。今まで御報告された治療に関するまとめですが、適切でしょうか。

 これが適切であるとしてまとめた論点12、病態を踏まえた上で、理学療法や認知行動療法等、身体的アプローチと心理的アプローチ双方を用いて、集学的に患者の症状を軽快させていくことが重要であるという論点といたしましたが、これについてどうでしょうか。

 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 誤りではなくて意見なのですが、2行目からの 集学的な治療により重症化を防ぎ、また発症したものについて軽快させていくことが重要である としてはどうでしょうか。

○桃井座長 まとめのところですね。重症化・長期化を防ぎということは極めて重要であると思います。

 ほかにいかがでしょうか。今まで出た治療のまとめ方として、これでよろしいでしょうか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 私は、岡部委員が今おっしゃったことを入れた上で、このまとめでよろしいと思います。

○桃井座長 ありがとうございます。

 それでは、心身の反応による症状を呈しているとした場合には、このような治療が妥当であるという御意見でおまとめをいただきました。

 最後に、論点13、接種時に注意すべき事項です。今までも御意見をいただきましたが、これについて改めて御意見をちょうだいできればと思います。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 以前にも議論されたことだと思いますが、私は実はワクチンを接種されるお子さんが、なぜこのワクチンが必要であるかという説明を十分に受けないことがあると、よく分からないでワクチンを接種されていることがあるということを聞きまして、このワクチンがあるところ痛みがあるということは事実としても、痛みに対する気持ちとともに、このワクチンが自分自身にどういう意味を持っているのかということをきちんと説明されて、理解した上で接種されるということが非常に重要なのではないかと考えた次第です。

○桃井座長 ありがとうございます。診察された医師も、ほとんどの例が本人が接種の意味を理解していないとおっしゃっていました。

 ほかにいかがでしょうか。多屋委員どうぞ。

○多屋委員 いずれも疼痛が認められるワクチンですけれども、生活の質が低下するような程度の疼痛が認められた場合は、その後の接種については検討する、少し延期するなどの対応も必要ではないかと思いました。

○桃井座長 ありがとうございます。

 岡田委員どうぞ。

○岡田委員 日常の一接種医として考えたことは、1つは接種される側の安心。もういつは接種をする医療側の安心の両方が必要なのかなと思っています。接種される側の安心感というのは、前回岡部委員も言われましたけれども、ちょうどかかりつけ医が少なくなっている年代に入りますから、強引にかかりつけ医というわけにはいきませんけれども、不安に思われる方々は、いま一度小さい時に予防接種をしてもらっていた、かつてのかかりつけの先生のところで打っていただく方策がとれないかと思います。これは私の知り合いの何人かの先生から伺ったのですが、久しぶりに、かつての子どもたちがこのワクチンのために受診してくれたとき、 大きくなったね 、 久しぶりだね などいろいろな話をしながらやっていくと、子どもたちにも安心が与えられるのかなとおっしゃっていました。そういう意味で、少し不安がある場合は、かつてのかかりつけの先生のところでの接種も選択しの一つとしてあるという文言を盛り込んでいただけるといいかなと思いました。一方、接種医側としては、問診票で、前回何か困ったことがありましたかという項目を1つ付け加えておくと、接種医側も前回非常に痛かったのだったら、先ほど多屋委員が言われたように、今回はやめるかどうかという判断も含めて、本人に接種医が説明できるかなと思っています。この2つの観点から安心できるようなものがあればいいかなと思います。

○桃井座長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

 本人の十分な理解、それから、接種に関してかかりつけ医も含めて安心できる環境、それから、1回目あるいは2回目等に生活に支障を生じる程度の症状を訴えた場合には、その次の接種はとりやめる。ほかにいかがでしょうか。

 薗部委員どうぞ。

○薗部委員 日本においてはワクチン接種の際に、リスクばかり説明が出たり、全くなかったりもありますけれども、やはり何のために受けるのか、子宮頸がんの悲惨さであるとか、そういうことも含めての理解を全部得てから、できればこういうものは学校や何かで保健でしっかりと教えていただければ非常に役に立つと思いますので、そういう点に関しても時間を多少かけるしかないかと思います。特に初回に関しては。

○桃井座長 ありがとうございます。ほかに御意見ございますか。

 岡部委員どうぞ。

○岡部委員 研究班が2つ構成されて、万一そういう症状が発生したときの対処が出ていたと思います。それを再度確認して、ああいう研究班がそれきりではなくて、バックアップしていただくということも必要ではないかと思います。

○桃井座長 ほかによろしいでしょうか。

 柿崎委員どうぞ。

○柿崎委員 研究班に関してですけれども、今、論点が仮に心身の反応による症状を呈していると考えられている場合ということで、 仮に で、心身の反応によることがある程度前提として話が進められていますけれども、そういった心身の反応による症例も多いのだと思いますが、それ以外の症例がないかについて、ほかの要因がないかについて、研究班でしっかりフォローしていただく必要があるのだと思います。

○桃井座長 ほかにいかがでしょうか。

 それでは、論点13まで一応私がまとめました論点については御審議をいただきました。まとめさせていただきますと、海外においては同様の症例の報告はある。ただし、海外においては発症時期等々に統一性がなく、単一の疾患が起きているとは見なされていない。したがって、ワクチンの安全性の懸念とはとらえられていないというのが海外のデータからの評価でした。

 2番目としては、2剤間の比較では、各種の疼痛の報告頻度はサーバリックスのほうが有意に高い。しかしながら、広範な疼痛又は運動障害については有意な差はない。

 3番目は、広範な疼痛又は運動障害を来した症例のうち、関節リウマチ、SLE、ギラン・バレー症候群、ADEMの既知の免疫疾患と診断されている症例については、10万人年のデータからはバックグラウンドよりむしろ低いという数字で、ワクチンとの因果関係を示す集積性はなしと評価する。

 次に、慢性疼痛あるいは運動障害のメカニズムとして、A、B、C、Dの神経疾患、中毒、免疫反応、心身の反応の4点について御議論いただきました。1、神経疾患、2、中毒病態、3、免疫反応については、これまでの知見からは考えにくいという評価をいただきました。心身の反応について論点にまとめましたが、心身の反応が慢性の運動障害、疼痛について考えられるというまとめをいたしました。

 5番、子宮頸がん予防ワクチンは、局所の疼痛が2剤ともに非常に起きやすいワクチンである。疼痛に限らずですが、接種後の局所の疼痛等が心身の反応を惹起したきっかけとなったことは否定はできない。特に、直後に生じたものについては否定できない。しかし、接種後、接種部位の組織の反応が治癒していると考えられる、1カ月以上経過してから慢性の症状が発症している例は、接種との因果関係は考える根拠に乏しいというまとめをいたしました。

 次に、心身の反応が慢性に経過する場合は、急性の疼痛を来した原因とは別の要因が関与しているという評価をいたしました。

 次に、治療に関してですが、今までの診療された先生方の結果を見ますと、リハビリ等身体的なアプローチと心理的アプローチの双方が必要であって、双方を用いた集学的な治療によって軽快している例なども御紹介いただきましたので、そのような治療体系が必要であるということが今日御議論いただいたまとめになりますが、これで間違いないでしょうか。よろしいでしょうか。

 倉根委員どうぞ。

○倉根委員 論点9の 急性に現れる心身の反応が惹起されたきっかけとして、接種後の局所の疼痛等 の 等 なのですけれども、2度目の接種あるいは3度目の接種で急性に現れるということもないではないとすると、経験した痛みに対する恐怖がかなり強いという例もあるのかなと理解しているのですが、それについてはこの 等 に入れるということでしょうか。

○桃井座長 接種後の局所の疼痛や不安等が適切でしょうか。

○倉根委員 あるいは2度目の接種、3度目の接種のときに持っている、初回接種のときの痛みに対する強い恐怖感といいますか、そういうものがある例もあるのではないかと感じております。

○桃井座長 ありがとうございます、そのとおりだと思います。

 ほかにいかがでしょうか。今のようなまとめでよろしいですか。

 多屋委員どうぞ。

○多屋委員 まとめのことではないのですけれども、幾つかの論点の中で整合性を考えますと、論点2の知見3と論点6の知見3が、表現として反対の意味になってしまっているので、少し補足をしておいたほうがいいのではないかと思いました。論点2の3は、 サーバリックスがガーダシルより有意に高いとされている。 とあり、論点6の3は、 有意に報告頻度の高い副反応が検出されていない。 となっています。局所の疼痛の頻度は  有意に高い と論点2に記載があるのですが、論点6には、 優位に高い副反応はない となっています。内容が違うので、少し補足をしておいたほうがいいのではないかと思います。

○桃井座長 論点6の3に補足が必要ですね。 局所の疼痛以外は とするのが適切ですね、おっしゃるとおりです。ありがとうございます。

 以上で、まとめた論点につきまして審議をしていただきました。今、口頭でまとめさせていただきましたが、これは医学的な文言でしっかりとしたまとめをして、皆様方にお諮りする必要があると思います。これらの医学的な御審議の内容については、今後この合同会議として国民に、あるいは接種する医療者に、医学的な評価をしっかりとお伝えするという意味で報告書をとりまとめたいと思いますが、よろしいですか。

( はい と声あり)

○桃井座長 それでは、報告書を作成する方向で進めさせていただいて、次回は報告書をまとめた案について御議論いただきまして、その医学的評価の結論に関して安全性についてどう考えるかの御意見を最終的にちょうだいしたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。

( はい と声あり)

○桃井座長 ありがとうございました。

 本日は、以上で議論を終了したいと思います。

 事務局から何かおありになりますか。

○嶋田室長補佐 本日は長時間にわたり活発に御議論いただき、ありがとうございました。

 次回の開催につきましては、日程調整の上、日時について御連絡申し上げます。

 また、傍聴者の皆様へのお願いでございます。先に審議会の委員が退室いたしますので、退室が終わるまでそのままお待ちください。

 事務局からは以上でございます。


(了)

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