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2015年6月19日 平成27年度第3回入院医療等の調査・評価分科会・議事録

○日時

平成27年6月19日
14:00〜15:35


○場所

中央合同庁舎第5号館専用第23会議室(6階)


○出席者

【委員】

武藤分科会長 池田委員 池端委員 石川委員
香月委員 佐柳委員 嶋森委員 筒井委員
藤森委員 發坂委員 本多委員

【事務局】

宮嵜医療課長 込山保険医療企画調査室長 田口歯科医療管理官 他

○議事

○武藤分科会長

 定刻より若干早目ですけれども、委員の皆様方おそろいになりましたので、これから「平成27年度第3回診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会」を開催いたしたいと思います。

 まず、委員の出欠状況ですけれども、本日、安藤委員、神野委員が欠席となっております。

 それでは、議事に入らせていただきたいと思います。

 きょうの議題は3つであります。

 1が「地域包括ケア病棟入院料について」、2が「総合入院体制加算について」、3が「医療資源の少ない地域に配慮した評価について」、この3議題ですけれども、まず資料について事務局から御説明していただきたいと思います。では、よろしくお願いします。

○事務局

 では、よろしくお願いいたします。資料をまず御説明させていただいて、その後に御議論いただきたいと思います。

 入―1の資料、3つまとめておりますけれども、まず1つ目に「地域包括ケア病棟入院料について」、2つ目に「総合入院体制加算について」、3つ目に「医療資源の少ない地域に配慮した評価について」ということで、まず、地域包括ケア病棟入院料についての資料からお話をさせていただきます。

 7ページが前回の入院分科会での調査のポイントをまとめたものです。

 8ページは、そのときにさまざまな御意見をいただきました。自宅から来院した患者や急性期後に転院・転棟した患者の特徴をそれぞれ議論するべきといった御意見ですとか、リハビリテーション、さらには退院支援、地域連携、こういったものについて御意見をいただきました。

 9ページからが今回示すデータでございます。以前にお示ししたデータが一部まざっておりますけれども、地域包括ケア病棟ということでまとめさせていただいております。

10ページは、入院料等を届け出た施設、病床数の推移でございまして、病床数は3万を上回るところまで来ております。

11ページは、病床数合計で3万1,700床ということでございますが、そういった病床を持ったところがこの1年間にどの病床を減らしたのかということを見ますと、7対1、10対1、亜急性期入院医療管理料が減っているということで、そういった病床から地域包括ケア病棟に移っていったということが考えられます。

12ページは、開設者別ですけれども、国公立、多くは医療法人、その他の法人となっております。

13ページは、当該医療機関の病床数、地域包括ケア病棟の病床数や全体の病床数をお示ししております。地域包括ケア病棟の病床数は中央値、国公立等で35床程度、医療法人等が25床程度となっております。

14ページは、他の入院基本料の届出状況で、一番多いのは10対1で、約半分になっておりまして、次いで7対1の順となっております。

15ページは、地域包括ケア病棟の診療科ですけれども、過半数が内科、整形外科とお答えでございまして、外科、リハビリテーション科などが続いております。

16ページは、スタッフの配置ですけれども、30病床当たりということで割り算をさせていただいてお示ししておりますが、看護師が12名、准看護師が1名程度ということで、人員基準を若干上回る程度の実配置になっております。

17ページは、既にお示しした資料でございますが、入院患者の在院期間でございます。自宅から入棟した患者さんのほうの在院期間が少し短い傾向がございました。

18ページは、どこから患者さんが来ていらっしゃるかというデータでございます。5月29日には、もう少し自宅が多くて、自院の急性期病床が少ないデータをお示しさせていただいたのですが、その後、調査票を精査させていただき、御回答のときに自宅から来られたと書かれていたものに自宅から急性期病床を通って地域包括ケア病棟に来られた方がまじっていることがほかの調査項目と突き合わせたところ判明しましたので、その分を修正して改めて提出させていただきます。

19ページは、入院の理由、これも以前にお示しをしたものでございます。

20ページは、地域包括ケア病棟の管理に当たって最も力を入れているものとして、病棟のほうで書いていただいたものでございます。急性期病院からの患者の受入れや在宅復帰支援機能の強化に力を入れており、自由記載欄でどのような工夫をしているかということについても資料としてお示しさせていただきます。

21ページは、地域包括ケア病棟の平均在院日数等ということで、平均在院日数が23.9日、在宅復帰率が86.3パーセントといったものが中央値となっております。上から2行書いてあるところの文章の数字が表と少し違っておりまして、表のほうが正しくて文章のほうが間違っておりますので、大変申しわけございませんが、表のほうをごらんいただければと思います。

22ページは、地域包括ケア病棟の医療内容等ということで、この先、詳しいデータをお示しいたします。

23ページが入院患者の年齢の分布でございます。全体の平均が79歳、5歳刻みでの最頻値が8084歳となっております。

24ページは、既にお示ししたデータで、骨折・外傷の方が特にたくさん入っていらっしゃるということです。

25ページは、入院経路別に見てもこの傾向は変わっていないというものでございます。

26ページは、A項目1点以上の患者さんの割合で、これも既にお示しをしたデータでございます。

27ページは、地域包括ケア病棟入院料の包括範囲をまとめさせていただきました。一番左が地域包括ケア病棟入院料の包括範囲で、丸が包括に含まれているもの、すなわち出来高で算定できない部分となります。ほとんどのものに丸がついておりまして、一部の薬剤や摂食機能療法、人工腎臓を除いて、地域包括ケア病棟入院料には基本的に丸のついている全ての診療が包括されているということになります。参考までに右側に他の入院料等の包括範囲を書いておりますけれども、そういったものと比べても包括範囲が比較的多い入院料となっているというわけでございます。

28ページからが検査などの実施状況でございます。

28ページは、尿・血液の検体検査を過去7日間に何回受けたかということで、白いところが0回、少し網がかかっているところが1回でございます。0回が全体の半分弱、1回が次いで多くて4分の1程度となっております。

29ページは、生体検査で、8割強が0回となっております。

30ページは、エックス線単純撮影で、6割程度が0回、次いで3割程度が1回となっております。

31ページは、CTMRIで、これは8割程度が0回となっております。

32ページは、調査日から過去7日間に今申し上げたような検査をいずれも受けていなかった患者さんでございますけれども、全体の中では43パーセントの方がこのようなことでございました。自院の急性期病床から来られた方のほうが検査を受けていない割合はさらに高くなっておりました。

 他病棟と比較したのが33ページでございます。一般(7対1、10対1)ではこうした方が15パーセント、逆に療養では69パーセントということでございますので、地域包括ケア病棟で検査を受けていらっしゃらない患者さんの割合を通して、行われている頻度を示しておりますけれども、一般よりも頻度が低く、回復期リハや療養よりは頻度が少し高いという結果でございました。

34ページは、処置の実施状況、一部処置でないものも入っておりますけれども、そういったものの実施状況で、酸素療法、膀胱カテーテル、こういったものが処置として実施されている頻度が高いということでございました。

 これも他の病棟との比較をしたものが35ページでございますが、処置に関して見ますと、一般あるいは療養と比べても処置の頻度が低くなっております。回復期リハよりは少し高いか同じぐらいということでございます。

36ページは、手術の実施状況で、地域包括ケア病棟では手術はほとんど行われていないということでございました。

37ページは、ここまでの結果をまとめております。

 続きまして、リハビリテーションについてのデータに移らせていただきます。

39ページは、個別リハビリテーションを受けている患者の割合で、全体の中で73パーセント程度となっておりました。実施状況、1人当たり何単位受けていらっしゃるかということでございますが、平均で16.7単位でございます。箱ひげ図になっておりまして、分布が上下になっております。かなり分布自体は幅広い分布になっておりまして、前回もお示しをいたしましたが、平均よりも多く行われている方から少なく行われている方までいらっしゃるということでございます。

41ページは、前回、データについて御要望のありました疾患別リハビリテーションの実施単位数の内訳でございます。これは入院分科会調査ではなくて、データ提出加算、診療報酬の要件に基づき提出されたデータをもとに分析をさせていただいております。運動器リハが斜めの線の入っているところでございますけれども、一番多くなっております。左から順に心大血管リハ、脳血管リハ、廃用症候群のリハということでございますけれども、脳血管リハや廃用症候群のリハが次いで多いということでございます。

42ページが摂食機能療法の算定状況で、入院期間中に2回弱が平均でございました。

43ページ、44ページは、御参考までに回復期リハビリテーションで行われている疾患別リハの提供単位数でございます。回復期リハビリテーション病棟のほうは平均で1日当たり6.8単位、提供されておりまして、脳血管リハが最も多いという分布になっております。

45ページは、栄養摂取の状況で、地域包括ケア病棟の入院患者さんは経口での摂取ができる方が多いという傾向が出ております。

47ページは、ここまでのデータをまとめさせていただいたものでございます。

 続いて、48ページからが医療連携、退院支援に関するデータでございます。

50ページは、地域包括ケア病棟における在宅復帰率で、80パーセントから90パーセントぐらいのところが最も多くなっておりまして、基準を十分満たしているところが多くなっておりました。

51ページは、患者の流れでございます。急性期病床から移られてきて自宅に帰られる方が多いという特徴がございます。

53ページは、入院継続の理由でございますが、多くの患者さんは見通しも含めて退院予定が既に決まっているということでございます。

54ページは、自宅の介護力で、「介護の必要がない」「介護できる人がいる」という方が全体の半分程度、「介護できる人がいない」といった回答が合わせると4割程度ということでございました。

55ページは、要介護度についてのデータで、要介護者全体で見るとほかと余り変わっておりませんが、療養病棟などと比べると軽度の要介護者が比較的多く、重度の要介護者は療養病棟などが多いという傾向がございます。

 認知症についても56ページにお示しをさせていただいております。

57ページは、医学的な理由以外の入院継続の理由でございます。「家族等による介護は困難であり、入所先の施設の確保ができていないため」といった回答が多くなっておりました。

58ページは、医療・介護サービス利用の入院前後の変化でございます。全体として大きな強い傾向は見出しにくいのですが、自宅から入られた方については退院後さまざまなサービスにつながっている傾向がある一方で、急性期病棟から入られた方は在宅サービスの利用は逆に減る傾向になっています。例えば施設に移られた場合にはそういったサービスは使わなくなるといったことも関係しているのではないかと思います。

59ページからが退院支援についてのデータです。病棟に専従・専任の退院支援職員を配置しているかどうか、専従を配置しているのが23パーセント、専任で配置しているのが67パーセントでございました。配置された職種としては社会福祉士、看護師、こういった方が多くなっております。

61ページでは、退院支援職員を専任・専従で配置した効果としては、7割以上の病棟が、より早期に退院支援を行う患者を病棟で抽出できるようになった、より多くの患者に対して退院支援を行えるようになったといった点を挙げていらっしゃいます。

62ページでは、退院支援で困難を感じる点としては、面会日の調整、患者1人当たりの退院調整に十分な時間を割くことができない、退院支援を開始するタイミングがおくれてしまっていることが多いといったことが挙げられております。

63ページ、退院支援の取組としては、退院支援計画の作成、早期退院に向けた入院後の多職種カンファレンスといったことが行われておりまして、一番左が全ての患者さんに実施されている割合、真ん中が一部の患者さんに実施されている割合ということでございます。御参考までにその下に、それぞれのグループの平均在院日数を付記させていただいております。

65ページは、課題と論点でございます。課題のほうに今まで御説明したことをまとめております。

26年度診療報酬改定において、急性期治療を経過した患者及び在宅において療養を行っている患者等の受入れ並びに患者の在宅復帰支援等を行う機能を有し、地域包括システムを支える役割を担うものとして、地域包括ケア病棟入院料等が新設されました。創設以後、地域包括ケア病棟の病棟数、病床数は増加の傾向にあります。

 地域包括ケア病棟では、調査結果においても、自宅、自院・他院からの入院患者が多数を占めています。

 骨折・外傷に対するリハビリテーションを目的に入院されている患者さんが特に多く、手術等の実施は少なく、また入院患者の半数程度において既に退院予定が決まっているなど、受入れがなされている患者は特定の状態に集中する傾向が見られています。

 個別リハビリテーションの実施については、平均としては施設基準に定められ、入院料に包括された1人1日2単位をやや超える程度のものでしたけれども、1人当たりの提供単位数の分布は幅広く、患者の状態に応じて異なる頻度でリハビリテーションが提供されているものと考えられました。

 退院支援のために、担当者の配置、入院時からの多職種カンファレンスなど、さまざまな取組が行われています。

 論点としては、地域包括ケア病棟において期待された役割を果たすことができているか、地域包括ケアシステムの中で期待される役割を踏まえ、病態がより複雑な患者や在宅復帰が困難な患者の診療に関する評価のあり方についてどう考えるかとまとめさせていただいておりまして、2つ具体的なことを書いております。

 地域包括ケア病棟の包括範囲や施設基準は、本来、受入れが期待される患者の受入れを進める上で適切に機能しているか。多様な状態の患者の受入れが滞らないよう、例えば手術料等を入院料の包括外とすることについてどのように考えるか。もう1つは、退院支援の体制等について機能強化を図りつつ、より入念な退院支援を要する状態の患者の受入れを促すことについてどう考えるかとさせていただきました。

 次に、2番目、総合入院体制加算についての資料でございます。

72ページに7対1病棟における救急患者の受入方針としてまとめております。一般的に、普通の一般病棟で受入れが難しいとされている状態はこういったものが当たるのではないかと思われます。周産期の患者、身体疾患と精神疾患の合併、小児患者、重症外傷、急性薬毒物中毒、こういったものが挙げられます。総合入院体制加算は、十分な人員配置及び設備等を備え、総合的かつ専門的な急性期医療を24時間提供できる、どんな人にも対応できる医療機関として体制を整備した場合の加算として設けられているものでございます。

73ページに施設基準を書いておりますけれども、1と2がございます。2のほうは、アからカの要件、「望ましい」となっております。一方、1のほうは「全て満たしていること」という条件になっております。

74ページは、以前もお示しいたしましたが、1と2の算定届出医療機関の推移でございます。

75ページは、総合入院体制加算届出医療機関であっても、一部の医療機関では重症外傷や小児、周産期等の救急患者の受入れに関しては限定的な対応方針となっていたということでございます。

76ページから救急患者の受入れ等について分布をお示ししております。赤く斜線が入っているほうが総合入院体制加算の届出医療機関でございまして、右側がその他の医療機関でございます。その他の医療機関と比べれば、当然、総合入院体制加算届出医療機関のほうが救急患者の受入れは多い傾向がございますが、非常に幅広く分布しておりまして、救急患者の受入れが必ずしも数として多くない医療機関も総合入院体制加算届出医療機関に含まれているということがわかります。

77ページは小児の救急患者、78ページは周産期の救急患者でございますが、同様の傾向がございます。

79ページは、DPC分科会で示された資料でございます。精神病床の併設の有無によって精神疾患の受入れに違いがあるかということを見たものでございまして、結論としては、精神病床を併設している医療機関のほうが精神・身体の合併症を取り扱っている症例数が多いというデータでございます。

80ページは、精神疾患合併患者の受入状況で、医療機関の分布でございますが、これも非常に幅広い分布となっておりました。

81ページは、御参考までに、精神・身体の合併症を受け入れることについてどういった評価が診療報酬でなされているかということをまとめさせていただいております。

 また、82ページは、総合入院体制加算の届出医療機関における、重症度、医療・看護必要度のA項目2点以上の患者の割合の分布をお示しいたしております。A項目だけをとったものでございまして、したがいまして、医療の必要性に、より着目したものとなっていると思いますが、4割を超えているような医療機関から、A項目だけで見ても15パーセントに近い医療機関まで非常に幅広い分布となっておりました。

83ページは、総合入院体制加算届出医療機関における診療実績でございまして、基準と平均値、中央値、25パーセンタイル、75パーセンタイルといったことを書かせていただいております。

 例えば全身麻酔の手術件数で見ますと基準は800件となっておりますが、総合入院体制加算1であっても2であっても、平均はこれを大きく上回っておりますし、総合入院体制加算2のほうの25パーセンタイルで見ても、1315というように十分満たしているところが多いことがわかります。逆に、例として化学療法の件数を見ますと、総合入院体制加算1のほうは4,000件を満たさないといけないので、全てのところが満たしていることになりますが、総合入院体制加算2のほうは「望ましい」という要件でございますので、平均も満たしておりませんし、また中央値も満たしていないということがわかります。

84ページは、総合入院体制加算1の届出に関する意向で、救命救急センター等を有する医療機関の半分ぐらいは総合入院体制加算1の届出を目指して、できれば算定したいと考えていらっしゃいますが、精神病棟の届出、化学療法の件数が4,000件以上、こういったところが難しいと感じていらっしゃるということです。

85ページは、総合入院体制加算2の6つの実績要件のうち5つを満たしているところがあと何を満たしていないのかということをまとめていますが、化学療法、次いで人工心肺を用いた手術の順となっておりました。左側の0、1のところにも赤い点線で囲っておりますけれども、満たした実績要件の項目数が0や1といった医療機関も総合入院体制加算の2を一部届け出ていらっしゃるということをあわせてお示ししております。

 こうした0や1に該当するような医療機関と右側の2以上に該当する医療機関を2つの群として分けて、どういった診療実績になっているかを見たものが86ページ以降のデータでございます。病床数としても少し差がついていて、0、1のところは小さな病院が多いということでございますけれども、平均在院日数でも差がついております。全身麻酔の手術、87ページのそれぞれの実績要件もかなり差が開いているということがわかります。

89ページは、総合入院体制加算に関する課題と論点でございます。

 課題の5つは今申し上げたことをそのまま字に落として書かせていただいているところでございます。

 論点のほうでございますが、小児、周産期や精神疾患を合併する救急患者の受入れを含め、総合的かつ専門的な医療の提供を図る観点から、総合入院体制加算の施設基準の要件についてどう考えるか。

 精神疾患を合併する患者など多様な患者の受入れが実際に確保されるための要件についてどう考えるか。

 実績要件のうち最も満たすことが困難とされる化学療法の件数に関する要件についてどう考えるか。

 総合入院体制加算2の届出医療機関のうち、満たすことが望ましいとされる実績要件をほとんど満たしていない医療機関が見られることから、総合入院体制加算2における実績要件のあり方についてどう考えるかということでまとめさせていただきました。

 続いて、90ページからが医療資源の少ない地域に配慮した評価についてでございます。

92ページ、93ページが現在の評価の内容でございます。要件を緩和した上で点数も少し下げるといった評価を行っているものが多くなっております。また、一般病棟入院基本料届出について病棟ごとの届出ができる、こういった評価の対象にもなっております。

 現在、特定地域となっている地域が94ページにまとめられております。後ほどまた詳しく見ていただきたいと思います。

96ページは、前回いただいた御意見です。調査に回答してきた医療機関は比較的恵まれた地域にあるのではないかという御意見、一方で、活用されていない評価については廃止も含めて見直すことも必要ではないかという御意見がございました。

 今の基準がどうなっているかということを改めてごらんいただくのが98ページでございます。自己完結した医療を提供し、医療従事者の確保が困難、医療機関が少ないというコンセプトのものでございまして、自己完結した医療を提供という基準については、患者の流出率が20パーセント未満である、入院患者さんの8割は当該医療圏の中で診ることができているということが要件となっております。ただ、この要件を満たす医療圏は全国でも3分の1しかないということでございます。

 その上で、医療従事者の確保が困難な地域という基準としては、人口密度が全国平均よりもかなり少ないほうに属する地域であるということを現在は基準としています。さらに、医療機関が少ない地域として面積当たりの病院数や病床数が少ないということで基準を決めて、これに離島の医療圏を加えた30の医療圏を、医療提供しているが医療資源の少ない地域とした上で特定地域としているということでございます。

99ページは、先ほどの地域を絵に描いたものでございます。絵をごらんになるといろいろお感じになるところがあるかもわかりませんけれども、流出率というような要件がございますので、本当に過疎へき地になるようなところであっても患者さんが流出される度合いが高くなるとこの特定地域には入らないということで、そこそこの都市を含むような地方の医療圏がこの30に入っていることが多いのではないかと思います。

100ページからが評価の利用状況でございます。

101ページ、102ページは、前回もお示しいたしましたが、評価の利用状況としては決して多いほうではない、かなり少ない状況になっております。

 それでは、対象とする地域について資料をまとめたものをお示しいたします。

104ページから108ページまでは、入院分科会の資料として前回お示ししたものと同様でございます。

109ページが二次医療圏の人口密度と現行の特定地域の分布でございます。二次医療圏全てを1から344ということで並べまして、その人口密度を棒グラフに描いたものが上に載っております。現行の特定地域は、カラーですと赤、白黒ですと少し濃い線で描かせていただいたものでございます。

 人口密度で見ますと、下の表にありますが、最も低いほうから12番目までは実は特定地域に入っているわけではございません。下の表では網かけになっているところが現行の特定地域でございます。

 上からずっと見ていただくと、1から12までのところは流出率が20パーセントを超えている。一般病床、療養病床と書いていますが、一般病床の流出率のところをごらんいただければと思いますが、流出率が比較的高いということで特定地域の対象にはなっていないところでございます。13番目の十勝医療圏ですと流出率が5パーセントということで低くなりますので、対象となっております。下のほうにいって21番や28番、こうした離島の医療圏については流出率にかかわらず対象とするということが現在の考え方でございます。

 同じように、112ページの医師の密度、これも面積当たりで見ておりますので、人口密度と非常に近い順位になりますけれども、これで見ても同じような傾向となっております。

114ページの看護師の密度、これも面積当たりでございますので、類似した傾向になります。

115ページは、人口当たりの医師数という形でまとめさせていただきました。下の表を見ていただくと、人口当たりの医師数が少ないところは、ざっと見ると都市近郊で人口の増加がこれまであったようなところと、地方で比較的人口の少ない地域という2種類が混在しているような印象がございます。いずれにしても、人口当たり医師数が非常に下位にあるところは現在の特定地域にはなっていないところが多いということもあわせてごらんいただけるかと思います。

118ページは、人口当たりの看護師数でございます。人口当たり看護師数を下位のほうから並べますと、都市近郊部の医療圏が上位に並んでいるという傾向でございます。

120ページは、面積当たりの病院密度でございます。人口密度と比較的近い分布になっております。

121ページから少し別の論点でございます。現在、離島の医療圏は特定地域になっておりますが、二次医療圏が例えば沖縄本島と離島にまたがっている場合、本州の一部と離島にまたがっている場合、いろいろな場合がございますが、こういった場合の離島については特定地域の対象にはなっていないところでございます。

 沖縄県の例としてお示ししておりますが、122ページでごらんいただくと、沖縄県の南部の医療圏というのは那覇などを中心としておりますけれども、南大東村、北大東村、久米島、こういったところは沖縄本島の医療圏と同一であるため、特定地域に含まれていないということでございます。

 このほか、123ページのヒアリング調査の中からは、2つ目をごらんいただくと「一般病棟7対1、10対1入院基本料を算定している病院を除く」とあるということで緩和要件を活用できていないという御意見もあったことがヒアリングでわかっております。

124ページは、今お話ししてきたことをまとめさせていただいております。2つ目の丸ですが、当該評価の利用状況は現時点で極めて低調でございますけれども、現在の評価の要件については次のような特徴があります。1の自己完結した医療を提供という要件につきましては、患者の流出率が小さいことが要件となっているため、人口密度が低い地域や医療従事者の不足が著しい地域であっても流出率が一定以上の場合は対象となっていない。2の要件、すなわち医療従事者の確保が困難な地域という要件については、人口密度が低いことが要件となっておりまして、人口当たり医療従事者数で見ると必ずしも低くない地域が対象になっているということ、そのほか、二次医療圏の中心部が離島でない場合は離島に所在する医療機関であっても対象とならないということ。このほか、7対1や10対1の医療機関が対象となっていないということが対象となる医療機関が少ない原因であるとの指摘もあるということでございます。

 一例として、要件を仮に変えた場合のシミュレーションをさせていただきました。自己完結した医療を提供ということで患者流出率20パーセント未満という基準を設けていますが、これを仮に問わないとした上で、医療従事者の確保が困難な地域というのは、現在、人口密度が300人未満というのを少し厳しくしまして、かつ医療従事者の確保そのものを要件として人口当たり医師数が下位3分の1、かつ人口当たり看護師数が下位2分の1、こんなふうに仮に変えてみた場合にどうなるかということでございます。

 医療圏の数としては30医療圏から41医療圏としてふえておりますけれども、対象地域の面積の割合や人口割合で見ると余り変わらないという形でシミュレーションをさせていただきました。

 二次医療圏の人口密度と変更後の特定地域の分布が126ページにございます。これは、今までごらんいただいたものでいうと109ページの人口密度の図に対応するものでございます。もしシミュレーションのように二次医療圏を改めた場合には、109ページにあったものと比べるとその対象となる医療機関が左のほうに、すなわち人口密度が低いほうに移行するということになります。

127ページの医師密度についても、111ページの図に対応するものでございますが、赤い濃い線のところが左のほうに移行するということになります。

 ほぼ全ての指標についてシミュレーションのような形をとった場合には、より少ない、低い医療圏のほうに対象が移行するというようなシミュレーションとなっております。

132ページは、まとめでございます。論点のほうだけ読ませていただきます。

 医療資源の少ない地域に配慮した評価の利用が低調である要因と対応についてどう考えるか。当該評価を引き続き実施するとした場合に、その要件についてどう考えるか。例えば、患者の流出率についての要件を緩和することや、医療従事者が少ないこと自体を要件とすることについてどう考えるか。二次医療圏の一部が離島となっている場合についても対象とすることについてどう考えるか。その他の要件についてどう考えるか。このように論点として提示させていただきました。

 説明が長くなりましたが、以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 それでは、ここから議事に入らせていただきますけれども、3つに分けていきたいと思います。議事に沿って最初に地域包括ケア病棟入院料についてということで、ページでいいますと65ページまで、特にこれに関しては65ページの論点にも書かれていますが、地域包括ケアシステムの中でどのような役割を地域包括ケア病棟が期待されているのか、そうした観点から御意見をいただきたいと思います。こればかりではないと思いますが、できるだけ論点に沿った御意見をいただければと思います。

 では、お願いします。いかがでしょうか。本多委員、どうぞ。

○本多委員

 スライド24ですが、この調査によりますと、地域包括ケアの中で骨折・外傷の患者が多いということですが、この病棟の入院患者は退院の見通しが比較的立っている患者が非常に多くなっているという状況が示されております。本来、地域包括ケア病棟は、多様な患者を受け入れて、多少の退院に向けての困難があっても、円滑に在宅に復帰させていく役割が求められるところでございますので、そのような方向で今後も検討を進めていただければと思います。

 あわせて、手術について包括から除外するということも論点に入っておりますが、これはスライドの27でございますが、手術が包括で入っているということで、急性期後の患者を受け入れるという観点から見ますと、手術も含めた包括が適しているということが考えられますが、手術料等を仮に包括から外すということになれば、急遽、入院する患者も当然いるかと思いますので、そういった患者の疾患や状態等について何かデータをお示しいただいて、それらを踏まえて検討したほうが良いのではないかと思います。

 関連いたしまして、リハビリの関係で、スライド40にリハビリの調査結果が出ております。これを見ますと、個別患者の状況に応じたリハビリが行われていると思われますが、平均で見るとおおむね1日2単位をやや上回っているような状況でございまして、現行の評価に大きな問題はないのではないかと思います。さらに密度の高いリハビリを要する患者ということになれば、回復期のリハビリ病棟もございます。近年の数字を見ますと、直近10年で回復期リハの病棟は3倍以上に増え、6万6,800床ぐらいになっているということでございます。そのようなことを踏まえますと、地域包括ケア病棟でさらに高密度のリハビリが必要であるかについては慎重に考えていくべきではないかと思います。

○武藤分科会長

 よろしいでしょうか。

 では、ほかにございますでしょうか。佐柳委員、どうぞ。

○佐柳委員

 地域包括ケア病棟自体は今、定着していっている段階だと思いますが、そういう意味でいけば、ここのまとめのところに、受入れされている患者が特定の状態に集中する傾向が見られるとありますが、先ほどおっしゃったように、整形外科や、そういうものですが、特徴として退院のめどが立つという方向を打ち出していることに物すごく意義があると思います。それに合った形で、今、病院の中にいる者、あるいは地域の中で入院した段階からある程度退院のめどが立つ者とか、そういうものがここに選ばれてきているということだと思うので、そこは物すごく意義があると思います。ただ、地域包括ケア病棟という大きな名称がついているのですけれども、この地域包括ケア病棟が地域包括ケアシステムの中の大きな役割を全て背負えるかといったら、いろんなケアがあってもいいと思いますが、今の段階では、むしろ退院のめどが立つというところに一つの大きなモチベーションが働いているのではないかという気がします。特定の患者というのは非常に意味があるのではないかという気がします。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 ほかに、池端委員、どうぞ。

○池端委員

 幾つかありますが、まず18ページの資料を見ていただいて、前回の統計よりも自宅がかなり低くなっている現状、入棟前の居場所で自宅が12パーセントということで、これをどう考えるかということになるかと思います。地域包括ケア病棟というのは、自院の急性期、他院の急性期からの患者を受けて在宅へ帰す、そして3番目の機能として、在宅の患者さんの支援機能という、ここがまだ12パーセントということ、もちろんこれからの問題だろうと思いますが、私、佐柳委員とは逆に、退院のめどが立つ患者を選別して受け入れていくという可能性が出てくると、これは本来の地域包括ケア病棟の目的とは違ってくるのではないか、そうならないようなインセンティブをある程度考えていかないといけないのではないかという気がしています。

 単純に考えて、骨折・外傷に対するリハビリテーション目的の入院患者というのは当然、ある程度パスが有効に機能するような、割と退院のめどが立ちやすい利用者、ある意味で地域包括ケア病棟の運用上は非常に利用しやすい患者像だと思います。現在これが多いのが私は決して間違いとは言いませんが、今後は、そういう意味での本来の地域包括ケアの支援機能ということを少し切り離して、そこをあぶり出してその機能を高めるためにどういう加算等が必要かとか、そういうところもひょっとしたら考えてこなければいけないのではないかという気がしているので、ちょっと意見を言わせていただきました。

○武藤分科会長

18ページ、これは確認ですが、自宅からが減ったということは、一般病棟で受け入れて、それから地域包括ケアに転棟していた部分を除いたということでしたか。

○事務局

 重ねて御説明をさせていただきます。

18ページのデータの修正でございますが、もともとお示ししていたデータは、医療機関のほうで書いていただいたデータそのものをお示ししていたのですが、そこで自宅からと書かれていた方の中には、自宅から自院の急性期病棟を通って地域包括ケア病棟に移られた方がまざっていたようでございました。レセプトなどもあわせて集めさせていただいておりましたもので、そういったものと照らし合わせて矛盾が生じるものについては正しいところに分類を直させていただいたということでございます。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。嶋森委員、どうぞ。

○嶋森委員

 スライド56の認知症の有無のことです。この図を見ますと回復リハビリ病棟と地域包括ケア病棟とほとんど同じような図になっています。さきほど本多委員がおっしゃいましたが、地域包括ケア病棟の特徴がはっきり出ていないと思います。認知症の人が、急性増悪して周辺症状が出た場合にも、一時的に包括ケア病棟に入れるという選択もあると思います。そういう人がきちんと入れるようになっていないのではないかと思います。認知症をもって在宅療養している人が急性増悪した時に入れるようになるには、地域包括ケア病棟にもう少し受け入れ体制を作る必要があるのではないかと思います。

 地域包括ケア病棟の要件の中で、看護必要度のA項目1点以上の人を入れることが評価されることになっていますが、B項目を入れても良いと思います。例えば、HCUの評価項目にある危険行動を入れて、認知症を持つ急性期の患者を受け入れて、状態が落ちついたら在宅に帰すというような機能をっていただけば良いと思います。そういう意味で、評価の項目の中にB項目を入れるという選択があっていいのではないかと思います。認知症が大きな問題になっていますので、それを受け入れる体制を整えたほうがいいのではないでしょうか。

○武藤分科会長

 大変貴重な御意見ですが、ほかに。

○筒井委員

 今の嶋森委員と、先ほど本多委員からも意見がありましたけれども、地域包括ケア病棟のデータというのはA得点のデータしかありませんで、B得点のデータがあるとどういう患者さんが入っているかということがもう少しわかるようになります。これについては、今後、ぜひ検討していただきたいと思います。

 嶋森委員がおっしゃった56ページの認知症の有無というのは、これは診断名でとられていますか。それとも認知症の自立度でとられているのでしょうか。このデータの解釈については2つの考え方がありますね。認知症でどういう状態にあるかということが看護上は問題であって、認知症であっても看護上、ほとんど問題がない患者さんもおられるわけで、それをきちんと示すためには、今、回復期病棟でやられている日常生活機能評価表と同様のB項目をとっていくということが、大事なのだろうと思います。これが1点目です。

 それから、退院のめどが立っている患者だけを地域包括ケア病棟は、もしかして受け入れているのではないかということですが、実態としてそういうところはあるかもしれません。もうちょっとさまざまな人が地域の中で地域包括ケア病棟を理解してもらって困ったときに入院できる場所というふうにしていくためには、55ページのデータですが、地域包括ケア病棟は6割近くの患者さんがすでに介護保険制度の要介護認定を受けておられますね。このデータからみると、認定を受けている割合が一番低いのは、一般病棟7対1の患者さんです。

このように認定を受けているということは、介護保険制度上は、必ず介護支援専門員がケアプランを作っているし、モニタリングをされているということになります。ですから、ここは介護との連携がなされている状況を評価するということが考えられるわけです。

実は61ページには、早期退院に向けた多職種カンファレンスの開催頻度をふやすことができたというデータがあります。

介護報酬には、介護支援専門員が病院でケアカンファレンスに参加した場合には報酬の加算があります。これを診療報酬上、もう少しバックアップするような仕掛けができるかどうか。先ほど池端先生がおっしゃっていたインセンティブをつけられる可能性があるかを診療報酬においても整合性をとってすすめていくことができるのではないかということを検討する必要があると思います。

 それから、スライドの18ページの先ほど修正された入棟前の居場所というところで、これは正確にはわかりませんが、自院の急性期病床から地域包括ケア病棟というふうに病院の中を転床してきている患者さんは、退院しにくくなっている状況があると思います。つまり、急性期から地域包括ケア病棟という期間が長くなればなるほど在宅との距離が広がるからです。これをどういうふうに地域にというか、在宅に帰れるようにするかということを考えるときに、先ほど申し上げた介護支援専門員は、要介護認定を受ければ必ず、一対一の関係で、この高齢患者さんのモニタリングが義務付けられますので、介護報酬でついている加算との連動を診療報酬の中でも考えていけると、より地域包括ケア病棟が地域の中で重要となってくるのではないかと思います。

○武藤分科会長

 では、まず最初の認知症、これはどのように調査上、調べたのでしたか。

○事務局

 ここでお示ししているデータにつきましては、認知症の有無ということを医療機関側でつけていただいておりますので、診断名をベースにしたものをつけていただいております。ただ、同時に、例えば認知症である高齢者の日常生活自立度やBPSDの有無といったこともあわせてとっておりますので、そういった切り口のデータをお示しすることは可能ではございます。

 それから、先ほど介護との連携というお話がございましたけれども、診療報酬上も、例えば共同指導料のようなさまざまな点数を設けておりますので、また機会を見てそういったことも御説明させていただきたいと思います。

○武藤分科会長

 調査ではB項目はとっていないのでしたか。

○事務局

 同じように看護必要度の項目もとっております。入院分科会調査の中ではとっております。それについても分析することは可能でございます。

○武藤分科会長

 そうですね。

 ほかによろしいでしょうか。藤森委員、どうぞ。

○藤森委員

 詳細な追加データありがとうございます。特に41ページのリハビリの内容を短期間で集計していただいて、見ると廃用症候群と運動器リハが大半を占めているということです。今、点数が同じになったので、かなりの医療機関が廃用症候群を運器リハで回しています。ほとんどイコールだと思いますので、こういうことになっているのかなということで、1日2単位というのは適切な設定なのだろうと思います。

 その中で、6枚目のスライドの施設の要件ですが、今後、地域包括ケアは地域医療構想を考えるとまだまだ拡大していっていただきたいところですが、恐らくちょっと取りにくい部分があって取れていないというところがあろうかと思います。取ろうと思っているけれども、取れなかったみたいな調査あるいは集計というのは、例えば先ほどの入院体制加算のほうではそれができているのですが、こちらのほうは可能なのでしょうか。

○武藤分科会長

 事務局、よろしいですか。

○事務局

 入院分科会調査では27年度の調査でなぜ移行しなかったかということも調査させていただいております。7対1にとどまっている理由というのは26年度調査でも入れていますが、移行する必要がなかったというところが一番多くなっておりました。

○武藤分科会長

 ほかにございますでしょうか。石川委員、どうぞ。

○石川委員

 入棟前のいろんな居場所別のデータというのはすごく参考になると思います。患者像がはっきりしてきていると思います。今、見て、18ページのグラフで自宅が12パーセントというのは、さっきからこれが取り沙汰されていますが、地域の在宅医療が充実しているところ、在宅医療が充実していないところによって相当この幅が違ってくるのはないかと思います。いずれにしても、地域包括ケアシステムのバックヤードを守る病棟ということであれば、かなり多様な病態像の患者さんも受け入れなくてはいけなくて、例えば25ページの自宅の疾患別、入棟前の居場所別というのはすごく参考になるのですが、自院の急性期病床、他院の急性期病床と見ても、結構多様な患者さんを扱うというのが地域包括ケア病棟のありさまだと思います。これは恐らくずっと変わらないものだと思いますが、後ろのほうになりまして、いわゆる介護度との問題というのが若干出てくると思います。

 例えば入棟前の居場所別でいろいろと出していただいているのは参考になりますが、53ページ、54ページの介護力だとか、こうやって入棟前の居場所別でやると、自分たちの包括ケア病棟の今後のあり方というか、設計についてすごくビジョンが出てくるのではないかと思います。いずれにしましても、包括ケア病棟は非常に多様な疾患を受けなければいけないというか、多様なものに対応できなければいけないというのが今回すごくよくわかって、詳細なデータだと思います。かなり評価できるのではないかと思っております。

○武藤分科会長

 香月委員、どうぞ。

○香月委員

 このような役割を考えると退院支援のところをやはり人的な意味でも今後強化していく必要があるのではないかと思います。連携と、在宅に帰す、多様な患者を地域に帰していくとなってくると、やはり退院支援のところを強化していかないと、そう簡単にはいかない。特に介護との連携であるとか、介護力がないところに対してどう帰していくかということになってくると、病院側はそこにかなり力を入れていかないと、介護がないから帰れないということではないと思いますので、ここら辺の人的要件を何か評価していくような方向でできればと思っております。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 發坂委員、どうぞ。

○發坂委員

 今のところは地域包括ケア病棟につきましては、主には急性期からのルートというのがメインになっておりますけれども、将来的には、例えば在宅療養中の患者さんのレスパイト的な入院といいますか、肺炎とか心不全などで入院治療が必要といった場合には積極的に受け入れる、そういう役割も非常に地域としては求められていると思いますので、例えば施設基準の中では在宅療養支援病院であることというのもありますが、在宅療養支援病院は積極的にこのケア病棟を設けていただくような方向を今後、地域単位で検討していただくことが非常に重要ではないかと思います。

 以上です。

○武藤分科会長

 レスパイトは第1回のときにも神野先生が言われていましたが、退院のめどのついている入院についてレスパイトがかなり入っているのではないか、そうした御意見もあったのですが、このあたりはどうなのでしょうか。調査でもって明らかになるというのはなかなか難しいとは思います。

○筒井委員

 わかります。

○武藤分科会長

 そうですか。どうぞ。

○筒井委員

 入院経過日数別の看護必要度のB項目を見ればどういう状態の患者さんが入院してきたのかがわかります。つまり、退院時と入院時のB得点を比較すればわかります。

○武藤分科会長

 という御意見もありますが、ほかにございますか。

○池端委員

 レスパイト入院という言葉を診療報酬上認めていいのかどうかという問題も実はあるのではないかと思いますが、ただ、地域包括ケア病棟の本来の目的として、レスパイトではなくて、実際そうなったら、もちろん療養病床とか、そういうところが担うところであって、ここはそれを外した、程度の差こそあれ、亜急性期、急性期の治療も一部でしながら入院するというところが目的だと思います。

 そういう意味で、35ページの表というのはすごく現状をあらわしている表かなと思いますが、処置の実施状況というと回復期リハに非常に近い図柄になっているということですね。地域包括ケアの在宅支援と在宅療養支援病院的機能を担うのであれば、少なくとも13対1、15対1ぐらいの流れが出てきてもいいのではないかと思います。

 では、現状はなぜこうなっているかというと、今、トップランナーとして地域包括ケアをとった病棟がどういうところかと考えると、恐らく7対1等の急性期を持ったところでダウンサイドというか、おりてきたところ、それと亜急性期病床を変換したところが中心だと思います。ここは機能としてやはり急性期の受け皿機能として働いていることが多いので、もし在宅からの誤嚥性肺炎とか糖尿病の急性憎悪とか来た場合には、恐らく急性期病棟へ入れて、それから亜急性期病棟へ入れて、帰すという流れにならざるを得ないので、ケアミックスを持っている病院が、(そういった患者さんを)あえて地域包括ケア病棟を入れるところはないと思います。

 ただ、今後、地域包括ケアの中では、地域包括ケア病棟をトップとして持っているようなところも点在していって、そういう機能を果たすことができるような仕組みとか、それを見守っていくということが必要だと思うので、今回いろいろいじってしまうと、かえって混乱するので、これはこれで認めながら、そういう機能を進めるためにどうしたらいいかということを考えていくべきではないかと思います。

○發坂委員

 済みません。ちょっと言い間違いがありました。

○武藤分科会長

 發坂委員、どうぞ。

○發坂委員

 先ほどレスパイトと言ったのは、家族が困ったときに一時的に入院するという意味ではなくて、例えば在宅療養の急性増悪時に緊急で受け入れるという趣旨で、ちょっと言葉の使い間違いがございました。そういう在宅療養時のいろんな病態にきちんと対応すべきという趣旨でございます。

○武藤分科会長

 わかりました。

 佐柳委員、どうぞ。

○佐柳委員

 地域包括ケア病棟はかなり普及していっていると思うのですけれども、いずれにしろ、実際の医療の現場にいると、医療機関の機敏な判断というのも時間がかかりますけれども、それ以上に利用者の時間が物すごくかかるわけです。今までちょっと悪くなったら必ず行くところというと、どんなところでも救命救急センターがあれば救命救急センターに駆け込むというようなところがあるわけです。もうちょっと利用者サイドにこういう方向性もあるのだというモチベーション、さっきもインセンティブという話がありましたけれども、医療機関のほうのインセンティブはあるかもしれないけれども、利用者サイドにもどちらを選びますかというようなインセンティブを工夫する手もあるのではないかという気もします。

○武藤分科会長

 よろしいですか。

 本多委員、どうぞ。

○本多委員

 先ほど池端委員が言われたとおり、在宅復帰に向けた評価は初めてとなりますが、例えばスライドの20などを見ますと、非常に好ましいと個人的には思っております。在宅復帰の強化を図っていたり、先ほどから出ているサブアキュートとかポストアキュートなどにも力を入れられていることについて、ここだけを見ると理想的な形になっていますし、地域包括ケア病棟の本来の目的が、急性期後の患者をできるだけ速やかに退院させて在宅に帰すことであることを考えれば、今後、在宅復帰率をもう少し引き上げていくことや、在宅復帰に向けての質の向上というアウトカム評価を加えていくほうが良いのではないかと思いました。

○武藤分科会長

 では、藤森委員、どうぞ。

○藤森委員

65枚目のスライドの論点の中に、例えば手術料等を入院料の包括外にということで、地域包括ケア病棟で大きな手術というのは想定しにくいと思うのですけれども、どういう手術がこういうものに該当するのか、何かそんなデータはございますか。

○武藤分科会長

 どうぞ。

○事務局

 これは現在、非常に算定が少ないということと、いろんな御意見を加えている中で非常に不便な例があるというようなことをお伺いするもので、こういった論点を入れさせていただいております。先ほど本多委員からも、もう少し具体的な手術とか、具体像を示して議論したほうがいいのではないかという御意見がありましたので、やっていないのでなかなかデータを示しにくいというのがありますけれども、ほかの病棟等で行われている手術とかも参考にしながら、どんなことがお示しできるか、考えてみたいと思います。

○武藤分科会長

 そうですね。特に36ページのスライドを見ると、わずかではありますけれども、手術が実施されています。この具体的な内容が知りたいところだと思います。

○藤森委員

 この手術というのは輸血も含めた手術ですか。それとも輸血は除外された手術なのですか。いわゆる全てのKの項目のことを言っているのかどうなのか。

○事務局

 Kの項目が全て除外されていますので、輸血も含めてでございます。

○武藤分科会長

 石川委員、どうぞ。

○石川委員

 ちょっと教えていただきたいのですけれども、さっきからずっと考えていてよくわからないのですが、35ページの処置の実施状況で他の病棟区分との比較という表がありますね。他の病棟区分との比較で見ますと、一番上に評価が書いてあるのですけれども、療養病棟のほうがいろんな処置の実施状況が多いみたいに見えるのですが、一人の患者さんを見ているわけではないから、こういうふうなことになるのですか。これで見ると、地域包括ケアのほうが処置医療というのは比較的少なくて、軽い患者さんに見えるのですけれども、そういうふうな評価にはならないのですか。この評価を教えてもらいたいと思います。

○武藤分科会長

 事務局、どうぞ。

○事務局

 まず、どういう割合を示したものかという定義をお話しさせていただきます。患者票と下に書いてありますけれども、nは患者数でございまして、入院分科会調査の調査票を患者単位で書いていただいて、その患者さんの何パーセントがこの処置、治療、一部検査も入っておりますけれども、こういったものを受けていらっしゃるかということを集計したものでございます。例えば地域包括ケア病棟であれば1割弱、患者さん単位で7パーセントぐらいの方が酸素療法を受けていらっしゃる。療養病棟では18パーセントぐらいである。こんなふうに見ていただければと思います。

○石川委員

 とすると、療養病棟のほうが酸素療法だとか、そういったものを受けているのが多いわけですね。療養病棟のほうが少し重たいという感じに評価されるということなのでしょうか。

○武藤分科会長

 事務局、どうぞ。

○事務局

 重たいかどうか、あるいは医療の必要性ということに関して言うと、ここの処置だけで示されるものではなくて、例えば術後管理とか、リハビリとか、そういったいろんな側面があると思いますので、ここだけで言えるものではないと思いますけれども、こういった処置の実施の頻度という意味で言うと療養の方は非常に高いということがわかります。

○池端委員

 それに対して。

○武藤分科会長

 池端委員、どうぞ。

○池端委員

 療養の話が出たので。療養病床が重いとこれで言い切ることはできないと思います。ただ、医療区分というのが入っていて、この項目はほとんど医療区分の2、3に入っています。当然、療養病床は療養病棟入院基本料1の場合は、医療区分2・3を合わせて8割以上集めないといけない病床なので、そういう方が集まっているけれども、ではうっ血性心不全でふうふう言っている患者さんも医療区分でいえば1なので、そういう患者さんが地域包括ケア病棟に入っている可能性は十分あるわけです。私が言うのもおかしいですけれども、一般的な医療的重症度とこの処置区分とも言える現在の医療区分の重症度とは若干違うと考えた方が、よいのではないかと思います。

 あと手術のことなのですけれども、手術は現時点では算定できないのでやっていないと思うのですけれども、恐らく虫垂炎だとか、ちょっとした骨折の簡単な手術とか、そういうことができれば、当然、在宅からそういう患者さんを地域包括ケア病棟に直接入れて、処置してすぐ帰すということができるので、手術という項目があれば、より(地域包括ケア病棟は)とりやすいというインセンティブになるのではないかということで、ここを外していただく事に私は賛成です。

 現に急性期から(地域包括ケア病棟に)変更しようという時、そう多くなくても手術ができるのだということで、現時点でのその病棟機能を保てるという気持ちになることはあると思います。実は療養病床でさえ、現在、手術が出来高で算定できるのです。そういうことで考えれば、地域包括ケア病棟には手術を入れてどんどん参入していただくようにした方が、手術をする方がどんどんふえるかどうかは別として、インセンティブを働かせるという意味でもいいのかなと個人的には思っています。

○武藤分科会長

 嶋森委員、どうぞ。

○嶋森委員

 退院支援のことですが、退院支援のために看護師、社会福祉士、相談員等が配置されているということで、効果が上がっていると思います。地域包括ケア病棟が、在宅を最終目標としてきちっと帰すということについて、人を配置することを要件にしたとのは大変重要だったと思います。この経験が一般病棟等に生かされていけば良いと思います。あらかじめ退院を計画している人を選んでいるのではないかとおっしゃる委員もありましたが、担当者を置けば、入院のときに、どういう状態になったらどこへ行くのか等、あらかじめ計画して入院させるということが可能なので、こういう結果になっていると思います。

○武藤分科会長

 では、池田委員、どうぞ。

○池田委員

 話が戻って恐縮ですが、池端委員が御指摘されたように、今、地域包括ケア病棟で手術料が取れないから手術がされていないのであって、現状の36のスライドでどんな手術がされていたかというのを見ても、これは余り意味がないのかなと思います。むしろ入棟前にどんな手術がされていて、本来であれば地域包括ケア病棟で完結してといいますか、対応できたということ、あるいは現在、他の病棟に入っている中でも結果的に地域包括ケア病棟で対応可能であったというようなものを探し出すことのほうが必要なので、分析としてなかなか難しいところもあるかもしれませんが、そのことも御検討いただきたいと思います。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 それでは、また後ほどこちらに戻ってきてもよろしいと思います。

○池端委員

 1つだけ事務局にお願いがあります。

○武藤分科会長

 では、1点だけ。

○池端委員

 資料で事務局にお願いしたいのですが、33ページの検査の実施状況の他の病棟区分との比較なのですけれども、療養病床が7割近く(検査を)やっていないということになっています。次の会かどうかはわかりませんけれども、療養病床についてまた議論が出ると思うのですが、そこで比較する意味でも、療養の1と2でかなり機能が違っていますし、療養1の中でも、在宅支援加算を取っているところとそうでないところとでは違っていると思います。そこでnがある程度評価に耐えられるようであれば、少しそれらを分けて、どの程度処置をやっているのかというのを資料としてみてみたいと思うので、準備ができればお願いしたいと思います。

○武藤分科会長

 そのほかにも資料の追加の要望がありましたので、よろしくお願いしたいと思います。

 それでは、次の議題ですけれども、総合入院体制加算であります。総合入院体制加算は、総合的かつ専門的な医療の提供を図るという観点から、当該加算の要件についてどのように考えるべきか、これについて89ページに論点が掲げてありますので、この論点に沿いながら、またその論点以外でも御発言していただければと思います。いかがでしょうか。

 筒井委員、どうぞ。

○筒井委員

 この論点でいくと一番、最後に示された点について申し上げます。「総合入院体制加算2の届出医療機関のうち、満たすことが望ましいとされる実績要件をほとんど満たしていない医療機関がみられる」ということについてです。これはスライドの82を見るとはっきりしますが、重症度、医療・看護必要度に係る状況のグラフがありますね。このグラフは、双峰性のグラフですね。明らかに、2124パーセントを凸とする山と30パーセント以上の山とする病院群があります、この2種類の病院の性質は大きく異なっていると推察されます。

 ここは考え方ですけれども、総合入院体制加算2の実績要件のところに、実際どんな患者さんがいるかを示す要件を入れてもいいのではないかと思いました。こういう要件を追加することによって、例えば前の化学療法4,000件、これをどう考えるかというお話なのですけれども、これもデータが出されておりますように、平均値のデータで1と2で大きく数値が異なっています。つまり、総合入院体制加算は平均7,821件で、加算2は3,405件になっています。半分ですね。

この壁でとれないといっているところと、それからさっきの看護必要度の点数というのを組み合わせて考えると、どのあたりまでを1にしたらいいかとか、どのあたりは2で切ってしまうかということが出てくると思うのです。これだけきれいな双峰性が出ているので、下を切ることは統計的にはそう難しくないと思います。

○武藤分科会長

 今の御指摘でデータを出せますか。

○筒井委員

 データを出すこともできると思うのですが、データを出すことは、さほど難しくはないと思いますが、基本的には、低いほう、A項目2点以上の人が低い割合しかいないところというのは、恐らく総合入院体制加算には合致していないと思います。そこは一つの目安になるのではないかということを申し上げているのです。

○武藤分科会長

 本多委員、どうぞ。

○本多委員

 関連して、スライド85の算定できない理由というところにありますが、このグラフを見ても、緊急入院を要する重症患者の受入れが少ない医療機関や、満たすことが望ましい手術の実施件数などについてほとんど満たしていない医療機関が加算2に含まれております。これはやはり適切ではないので、そもそも要件自体を見直すべきではないかと思います。

 関連して、総合入院体制加算1のほうですが、今、算定されている医療機関は非常に少ないということですが、そもそもこれを設定した経緯について考える必要があり、スライド75にございますように、救急患者が断られているという実態が現実にあるわけでございます。患者側からすれば、三次医療機関に1つぐらいは断られない病院を作っていただくことが本来の望まれる姿だと思いますので、これについては安易に要件を下げるということではなく、望ましい姿に近づけていく方向で検討していただきたいとお願いします。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。池田委員、どうぞ。

○池田委員

 スライド85などでも化学療法に関してはこの項目を満たせないということで、この件数の要件を考え直すか、あるいはそもそも化学療法の件数というのが要件として適切なのかどうかということは、ぜひデータをもとに議論いただけるといいと思います。例えば今のお話では、75枚目にあるような、総合入院体制加算届出医療機関が受け入れることを求められているような患者さんは、急性期の対応といいますか、緊急の対応が必要な方が多いと思うのですが、化学療法というのはそれとはちょっと種類が違うものかもしれないと個人的には考えております。

 この分科会は、カットオフ値、何件以上が適切ということを決める分科会ではないと思いますが、とはいえ、これを要件として入れることが妥当なのかどうかというようなことを判断するためには、例えば86枚目以降で実績要件の該当数ごとに平均値の違いをお示しいただいていますが、本当は平均値だけではなくて両方の分布を比較して見られるような形になると、カットオフ値の設定として適切性がどうかということの判断がしやすくなると思うので、可能であればそのような資料もお出しいただけるとありがたいと思います。

○武藤分科会長

 貴重な御意見、ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。發坂委員、どうぞ。

○發坂委員

 がんに対する化学療法ですが、がんにつきましては、ある意味で慢性疾患的な要素もありますし、化学療法は治療計画を定めて治療していくという側面もあります。今回、要件で化学療法を満たさないということですが、総合入院体制加算は、ある意味で急性期の医療、最後の受け皿になるような医療機関として評価していこうという方向ですので、慢性疾患であるというのは言い過ぎかもしれませんが、この要件については若干見直す余地はあるのではないかと思います。また、近くにがんセンターなどがありますと、そちらとの役割分担の関係で結構これが少ないという医療機関もあり得ると思います。

 あと、もう1点は、総合入院体制加算2でなかなか要件を満たせていない医療機関があるということですが、恐らくこういった医療機関は、前回の資料にありましたけれども、病床数が少なくて規模的に小さい医療機関、病院ではないかと思います。そこでは、どうしても診療科別に見ると結構濃淡があって、常勤医が1人またはゼロしかいないような、そういった診療科がどうしても出かねなくて、急性期の受入れ、あるいは実績が少ないというようなことにもなりかねない面もあるので、比較的小さい規模の病院で機能的に限られる病院をどう評価していくかというあたりも、地域にとってその病院もなくてはならないのであれば評価しないといけないとは思いますし、そういう病院をどう考えるかというあたりが課題かと思います。

○武藤分科会長

 確かにそうですね。規模別のデータといいますか、それが確かに必要かもしれませんね。

 ほかにございますでしょうか。石川委員、どうぞ。

○石川委員

DPCの分科会でも問題になったのですけれども、要するに、大学病院で精神科の病床があるかないかということですごく問題になったわけです。これからは認知症の患者さんがすごくふえる中で、精神疾患の取り扱いということで全部一緒にしていますけれども、認知症だけは特別に統計の中でも、地域の中に認知症の方がすごくふえてくるわけですから、そういうものがどのぐらい総合入院体制の中で受け入れられているかというデータが出てくると今後、役に立つのではないかと思います。

79ページあたりから、精神病床のことだとか、そういったことが書いてありますけれども、自殺企図とか自傷の問題よりは、今後は救急と認知症の話だとかいうことが日常茶飯時になるので、総合機能を持っている病院がどうやって認知症の方たちの救急を、あるいは一般の病気を受けていくのかということをもう少し注目していただく方向というのがあったほうがいいのではないかと思います。少しそれを分けて統計などで調査を出せるといいのではないかと思います。

○武藤分科会長

 いかがでしょう。精神の疾患カテゴリーのデータというのは。

○事務局

 検討したいと思います。少なくともそういった病院で認知症の方が病棟にどれだけいるかとか、そういったことは出せると思いますので、できるだけ御期待に近いデータを集計するように努力したいと思います。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。

○池端委員

 今いろいろと議論になった、条件を満たしていない医療機関で総合2をとっているところということですけれども、これを見ると0から1を合わせると5パーセントぐらいではないかと思います。300ぐらい登録があって5パーセントで30病院ぐらいということなのですけれども、仮にここが外れたときに、私は福井県なので、福井県みたいに人口が80万人しかいないような県だと総合病院がなくなってしまうとか、そういうところが出てこないかどうか、地域差という面から気になるところもあるので、そういった情報もとりながら、このあたりをどうするかということを検討していただけるとありがたいと思います。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。

89ページの論点をもう一度読み返していただいて、大体カバーしたでしょうか。

 それでは、3番目の議題に移ってよろしいでしょうか。医療資源の少ない地域に配慮した評価についてであります。当該評価については利用が低調である要因とその対応のあり方、引き続き実施するとした場合の要件のあり方等について御議論していただければと思います。この論点は一番最後の132ページに掲げてあります。御意見いかがでしょうか。

 池田委員、どうぞ。

○池田委員

125ページにシミュレーションの一例ということで示していただいているのですけれども、ちょっと教えていただきたいのは、これは3つの条件のうちの2つを動かしている。片方を動かすのだと影響がわかりやすいのですが、両方を動かしているので、どちらの影響といいますか、要因が効いているのかということが十分理解できていないのですが、マル2の「医療従事者の確保が困難な地域」の条件は緩めているということなのか、それともより厳しくしているということなのか。マル1は緩めているわけですけれども、マル2についてはどちらの方向のシミュレーションになっているのかということと、医師数は下位3分の1、看護師数は下位2分の1ということで、違う条件を設定しておりますが、これは何か根拠があるのかどうか、その2点を教えてください。

○武藤分科会長

 事務局、よろしいですか。

○事務局

 お答えいたします。

 人口密度が300以下というところがどれだけあるかということでございますけれども、109ページをごらんいただきますと、人口密度が300以下の医療圏は190ぐらいございます。医師数が下位3分の1だとそれだけで医療圏の数は100少しになりまして、さらに看護師数で絞っていますので、マル2の要件に関しては医療圏の数でいうとかなり絞る方向に寄与しているということでございます。

 それから、3分の1、2分の1という数字をどうしてこうしたのかということでございますけれども、データは115ページと117ページにございますが、資料の説明のときも御説明させていただいたように、地域として見た場合に、人口当たり医師数の少ない地域というのは、地方の過疎地に近いようなところと都市近郊のところが比較的まざっている傾向があります。看護師は、余り厳しくしてしまうと都市近郊で人口がふえてきたような地域ほどこの要件を満たしやすくなってしまうということがございまして、看護師のほうについては、高齢化しているという中でたくさん必要とされているというようなこともあると思いますので、ここのシミュレーション上は医師数のほうをより厳しい線を引いて、看護師のほうはそれより少し上のほうの線を引くということで一応シミュレーションをさせていただいたということでございます。

○武藤分科会長

 よろしいですか。

○池田委員

 最初に例えばマル3の条件で絞った上で、医療従事者の確保が困難かどうかということをマル3に該当した地域の中で絞っていくようにすれば、都市部の看護師の数の影響などは考慮しなくていいような気もするのですが、そのようなやり方も可能でしょうか。

○事務局

 マル1、マル2、マル3、かつになっていますので、結果的には先生のおっしゃるようなやり方になっております。都市部はマル3のほうで除外されているところも多いだろうと思います。ただ、いずれにしても看護師数の下位というのは都市部の医療圏が多いので、余りに厳しくしてしまうとそこで絞られ過ぎてしまうということを少し配慮してこのような形にしております。

○武藤分科会長

 よろしいですか。

 ほかにございますでしょうか。池端委員、どうぞ。

○池端委員

 この問題は、医療資源の少ない地域の診療提供体制に対して、どういう支援をしていくかということでできた配慮だと思います。そういう意味で言うと流出率が高いからここを外すというのは、医療資源が少ないからこそ流出してしまう、地域包括が完結するためにもある程度の機能はその地域に配慮したものを残すべきだという観点からいくと、流出率でカットするのはちょっと意味が違ってくるのではないかということで、今回この見直し案として流出率を外すということには賛成したいと思います。

 以上です。

○武藤分科会長

 流出率を外すことに関しては賛成。

○池端委員

 はい。

○武藤分科会長

 ほかに。

○池端委員

 原因と結果が逆ではないか。流出しているからこそ、そこにちゃんとしたある程度の機能を残すべきではないかと思います。

○武藤分科会長

 本多委員、どうぞ。

○本多委員

 このシミュレーションの条件とは違うのですが、ここに示された課題を見ても利用状況が極めて低調であるということがわかります。今般、医療介護総合確保基金もございますので、そもそもこのような状況に対してどう考えるのかということについては、中医協の本体のほうで議論していただくのがよろしいのではないかと思います。

○武藤分科会長

 事務局、どうぞ。

○事務局

 中医協の役割とこの分科会の役割というのは最初から御説明しているとおりでございますけれども、中医協に、入院分科会調査の調査結果を分析したりとか、あるいは技術的な観点からの提言、意見を言うということでございます。最終的にこの評価を存続するのかどうするのかは中医協の御判断であるということは、おっしゃるとおりでございます。ただ、中医協もこういった、かなり細かい分析を全てやっていくということはなかなか難しいと思いますので、存続するとしても、こういった選択肢がある、あるいは現行のままにしていくという選択肢もある、さらには、やめる選択肢もある、そういうことをきちんと整理した上で、最終的に中医協が決めやすい形でお諮りをするということがこの分科会の役割だと考えております。

○武藤分科会長

 中医協への選択肢を与えるということですね。

 ほかにございますでしょうか。どうぞ。

○香月委員

 先ほど流出率の話があったのですけれども、その地域で頑張っている医療機関があるということも一つの評価になっていると思いますので、これをかますということはいいのですが、全くなくすとなってくると、そもそも医療圏の議論が成り立たなくなるのではないかという懸念もあります。そのあたりはどの点がいいのかというのはちょっとわかりませんけれども、流出率というのはやはり一定のものが要るような気がします。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。

 私のほうからですけれども、新しい基準でやったときに、前回の医療計画見直しのときに行った人口20万人以下、それから流入流出で見直し対象医療圏が80幾つでしたか、それとこの医療圏はダブりが出ないですか。

○事務局

 現行の評価が設定された数年前に、確かに医療圏の設定の見直しということで、流出率をもう少し小さくなるように見直していくべきというようなことで議論がされていたということはそのとおりだと思います。また、今となっては、その議論というのはさらに次に進んだ地域医療構想に関連した議論が行われていますので、フェーズとしては次に進んでいるのかもわかりませんけれども、御懸念の点というのは今も変わっていなくて、新しい構想区域を設定するといった際に、その地域の中でできるだけ医療を完結できるようにというような視点が議論されていくのだと思います。

 したがって、そういったものも一方で見据えて、考慮に置いておく必要があると思いますけれども、やはりそういった議論は今までやってくる中でもなかなかすぐに解決しているわけではなくて、例えばあと2〜3年待っていれば流出率がもっと低い医療圏が設定されるというところまでいくかどうかというのは、これまでの議論の結果から見ると非常に時間もかかっているということでございますので、先生の御指摘のようなところも頭に置きつつも、やはり現実の問題をどう解決するかということもここで御議論いただけたらと考えております。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 ほかに、池田委員、どうぞ。

○池田委員

 恐らく離島の問題と、離島でないところと二次医療圏とは別に考える必要があると思いますが、その中で、121ページ、122ページの地図を示していただいたということは、二次医療圏の中心部が離島でない場合、その中に含まれる離島をどういうふうに評価したらいいかということについては、今回、何かデータで議論できるものがあるのでしょうか。例えばそういった離島にどういった医療機関が存在しているとか、何らかのデータというのは、今回、分析可能なものはあるのでしょうか。

○武藤分科会長

 事務局、どうぞ。

○事務局

 調査対象で離島といっても本当に医療機関の数も限られておりますので、そういった切り口でのデータというのはお示しするのがなかなか難しいところでございます。事例として挙げるとすれば、122ページに書いたところでいうと、久米島には病院が1カ所ございます。その他、診療所であれば、それ以外の島、南大東島、北大東島、そういったところにも診療所がございます。離島に病院がある例というのは非常にまれであるかと思いますけれども、離島に診療所がある例というのは全国、ほかの都道府県も含めてそれなりの数はあるというところでございます。

○池田委員

 そうしますと、この分科会の中で、データに基づいて特定地域に含まれていない離島に対する医療機関にどのような対応をしたらいいかということが議論できるような材料というのは提供されるものなのでしょうか。

○武藤分科会長

 どうぞ。

○事務局

 ここはなかなか数も少ない中でエビデンスベーストというのが難しいところかもわかりません。ほかの離島にある医療圏と比べてどう考えるかといったところを、先生方の御経験、お考えも含めて御議論いただければと思います。

○武藤分科会長

 石川委員、どうぞ。

○石川委員

 まず、医療資源の少ない地域の定義だとかいろいろ考えて、確かに難しいと思います。要するに、その定義もそうだし、それから診療報酬上一律にいろいろ手当てをするとか、そういうことを考えると、例えば99ページの日本の地図を見ても、離島と本土の中のどの部分だとか、やはり個別に医療政策的に対応していくしかないのではないかと思います。一律の報酬上の問題だとかということで手当てすることは難しいのではないか、今までのデータを見て平等に考えてもそういうことが言えるのではないかと思います。

○武藤分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにございますでしょうか。筒井委員、どうぞ。

○筒井委員

125枚目のデータなのですけれども、現行で12医療圏は新しいシミュレーションをした場合、残るわけですね。要件を満たさなくなる二次医療圏が18ありますね。この18の中で具体的に加算をとっているというのはどのぐらいの割合になるのですか。

○武藤分科会長

 事務局、わかりますか。

○事務局

 まず、今、筒井委員から御指摘いただいた点ですけれども、125のうち残るのは離島がほとんどですので、離島でない医療圏は1つしか残らないというシミュレーションになっております。そういう意味から言うと、離島でないところでとっているところがほとんど対象になってしまいますので、101ページや102ページに出ているような算定回数、件数というものの大半が見直しの対象になり得るところだと考えております。

○武藤分科会長

 ほかにございますでしょうか。

 では、全体を通じて言い残されたことは何かございますか。よろしいでしょうか。

 それでは、きょう、幾つか御意見をいただいたことと、それから追加の資料の要望がございました。これらについても引き続き、いずれかの機会でまた戻ってくるということでよろしいでしょうか。

 ほかに御意見がなければこのあたりで締めたいと思いますけれども、今後の日程等に関してはいかがでしょうか。

○事務局

 どうもありがとうございました。

 この分科会でお願いしている論点は幾つかございますので、順次、論点を進めていただいて、また、きょういただいた資料の御要望等につきましては、個々に立ち返ってお示しし、見ていただく場を設けたいと考えております。日程については正式に決まりましたら御連絡をさせていただきます。

○武藤分科会長

 それでは、本日の会議はこれで締めさせていただきたいと思います。どうも御協力ありがとうございました。


(了)

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