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2015年4月24日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会

医薬食品局食品安全部基準審査課

○日時

平成27年4月24日(金) 14:00〜16:00


○場所

中央合同庁舎第5号館19階 共用第8会議室
(東京都千代田区霞が関1丁目2番2号)


○出席者

委員

若林部会長 穐山委員 石見委員
井手委員 井部委員 鎌田委員
杉本委員 戸塚委員 中島委員
二村委員

事務局

山本基準審査課長 黒羽補佐 竹内補佐
山本専門官 黒岩主査 津田主査
池上技官

○議題

(1) 1−メチルナフタレンの新規指定の可否等について
(2) その他

○議事

○事務局 それでは、二村委員がまだお見えになっておりませんが、定刻となりましたので、「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会添加物部会」を開催させていただきたいと思います。

 本日は、御多忙のところを御参集いただき、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、初めに、本日の委員の皆様の出席状況を御報告いたします。

 本日は、小川委員、由田委員、吉成委員より御欠席の旨、連絡をいただいております。二村委員は少し遅れておりますが、現時点で添加物部会委員13名中9名の委員の先生方に御出席いただいておりますので、本日の部会が成立いたしますことを御報告申し上げます。

 それでは、議事の進行を若林部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○若林部会長 それでは、最初に、配付資料の確認を事務局よりお願いいたします。

○事務局 資料の確認をさせていただきます。

 議事次第、資料一覧、委員名簿、座席表の次に、資料1といたしまして、1−メチルナフタレンの新規指定の可否等に関する資料といたしまして、1−1が諮問書、1−2が部会報告書(案)、1−3が食品安全委員会の食品健康影響評価書(案)でございます。

 資料2といたしまして「平成26年度マーケットバスケット方式による保存料等の摂取量調査の結果について」という資料でございます。

 本日お手元にお配りしております資料は以上でございます。不足や落丁等ございましたら、事務局までお申し出いただければと思います。お願いいたします。

○若林部会長 今、資料の確認をしたところです。よろしいですか。

 それでは、事務局から、本日の部会の審議品目に関する利益相反の確認結果について報告をお願いいたします。

○事務局 本日の部会におきましては、審議対象が1品目ございますが、国際汎用香料でございますので、利益相反確認対象品目はございません。

○若林部会長 よろしいでしょうか。

 それでは、審議に入りたいと思います。

 議題1「1−メチルナフタレンの新規指定の可否等について」、審議を行いたいと思います。

 事務局から説明をお願いいたします。

○事務局 それでは、本日、御審議をいただきます品目につきまして御説明をさせていただきます。審議していただく品目は、国際汎用香料の1−メチルナフタレンでございます。資料につきましては、1−1と1−2でございます。

 資料1−1でございますが、平成27年3月31日付けで「1−メチルナフタレンの添加物としての指定の可否について」、それと、「1−メチルナフタレンの添加物としての規格基準の設定について」の諮問ということでございます。資料1−2は部会報告書(案)でございます。

 1−メチルナフタレンでございますけれども、国際汎用香料でございまして、これまでの経緯につきましては、その部会報告書(案)の10ページに付けさせていただいております。平成2611月5日に食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼しております。その後、食品安全委員会の添加物専門調査会で審議されまして、食品安全委員会におきましては、平成27年3月18日から27年4月16日までパブリックコメントが行われたところでございます。3月31日に諮問されまして、本日、部会で御審議いただくものでございます。

 それでは、資料1−2、品目について御説明させていただきます。

 「1.品目名」でございますが、1−メチルナフタレンでございます。

 「2.構造式、分子式及び分子量」は記載のとおりでございます。

 「3.用途」は香料になります。

 「4.概要及び諸外国での使用状況」ですが、本品の概要です。1−メチルナフタレンは、オリーブ油、ピーマン、パッションフルーツ、植物の実になりますけれども、このように食品中に存在するほか、鮭等の加熱調理により生成する成分でございます。JECFAにおきましては、2004年に評価されていまして、このときは香料として評価をされていまして、「安全性の懸念はない」ということとされております。

 諸外国の使用状況です。欧米ですけれども、清涼飲料、肉製品、冷凍乳製品類、ソフト・キャンデー類などの加工食品において香りを再現し、風味を向上させるためということで香料として使用されております。

 次のページに「5.食品安全委員会における評価結果」を示させていただいております。

 食品健康影響評価につきましては、添加物評価書(案)の記載を抜粋させていただいておりまして、食品安全委員会で、「本専門調査会としては、遺伝毒性、反復投与毒性において、少なくとも香料として用いられる低用量域では、生体にとって特段問題となる毒性はないものと考えた。」ということとされております。

 発がん性につきましては、81週間の慢性毒性/発がん性併合試験における記載がございまして、マウスを用いた本試験において、肺に認められた弱い発がん性があるというものではございますが、マウス特異的なものであることが示唆されたとされております。

NOAELにつきまして、国際的に汎用されている香料の評価方法でございますけれども、90日間反復投与毒性試験をベースに安全性評価をされるということでございまして、その90日間反復投与毒性試験で得られておりますNOAELが2mg/kg 体重/日ということで、これを用いることが妥当と判断したということでございます。

 そのNOAELを用いまして「国際的に汎用されている香料の安全性評価の方法について」、食品安全委員会でまとめられておりますが、この評価方法に基づきまして、1−メチルナフタレンは、構造的には構造クラスIIIに分類されるということになりまして、構造クラスIIIでは、90日間反復投与毒性試験の適切な安全マージンが1,000と決められておりまして、1−メチルナフタレンでの安全マージンは、その1,000よりもかなり高い安全マージンが示されるということであります。

 また、推定摂取量につきまして、0.060.9μg//日と推定されておりまして、この量につきましては、構造クラスIIIに分類されます場合の摂取許容量を下回ることを確認されているということであります。以上より、本専門調査会としては、「1−メチルナフタレン」は、食品の着香の目的で使用する場合、安全性に懸念が無いと考えたとされております。

 続きまして「6.摂取量の推計」でございます。

 こちらも食品安全委員会の添加物評価書(案)の記載を抜粋させていただいておりますが、香料につきましてはJECFAで用いられております計算方法によりまして、3ページでございますけれども、1995年の米国及び欧州における一人一日当たりの推定摂取量をそれぞれ0.06 µ g0.9 µ gであるということでございます。

 この数値を用いまして、これまで既に我が国でも指定されている香料物質と欧米での推定摂取量のものとが同程度との情報があるということから、我が国での1−メチルナフタレンの推定摂取量につきましても、およそ0.06 µ gから0.9 µ gまでの範囲になると推定されるとされております。

 「7.新規指定について」でございます。

 1−メチルナフタレンにつきまして、食品安全委員会における食品健康影響評価(案)を踏まえまして、食品衛生法第10条の規定に基づく添加物として指定することは差し支えないとさせていただいております。

 「8.規格基準の設定について」でございますが、食品衛生法第11条第1項の規定に基づく規格基準については、次のとおり設定することが適当である。

 使用基準(案)でございます。1−メチルナフタレンは、着香の目的以外に使用してはならない。

 成分規格についてでございますが、次のページを見ていただきまして、1−メチルナフタレンの成分規格(案)でございます。

 別紙2に今回の成分規格等の設定根拠を示させていただいていまして、JECFAの規格、これは香料の規格でございます。それと第8版食品添加物公定書を参考として成分規格(案)を設定してございます。

 6ページを見ていただきまして、JECFAでは設定されておりますけれども、本規格では採用しなかった項目としまして、溶解性と沸点ということがございます。今回、成分規格(案)としまして、確認試験にはこれまでの香料と同様に赤外吸収スペクトル測定法中のもので参照スペクトルと比較するという確認試験としております。

 定量法につきましては、香料の試験法中のガスクロマトグラフィーの方法によりまして定量するという方法を用いております。なお、溶解性につきましては、確認試験、純度試験等を規定しており、その必要性は低いということでございます。

 沸点につきまして、JECFAでは設定されておりますけれども、こちらにつきましても定量法がガスクロマトグラフィー法により実施されるということもございまして、本規格案で沸点に係る規格を採用しないこととしたとされております。

 7ページに今回の成分規格(案)とJECFAで設定されています規格の規格表を付けさせていただいておりますが、比重につきましては、今回設定されます規格案の方が幅が広いということがございます。これにつきましては、現在流通されている製品等を試験等した結果、それらの結果を踏まえますと、幅を持たせた方が妥当であるということで、このような形になっております。

 続きまして、8ページは赤外吸収スペクトルでの測定法で参照しますスペクトルでございます。その次にガスクロマトグラフィーでのチャートをつけさせていただいております。

 1−メチルナフタレンにつきましての説明は以上となります。御審議よろしくお願いいたします。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 審議に入る前に、1−メチルナフタレンの食品安全委員会の評価結果について、遺伝毒性の部分を戸塚委員に解説をお願いできますでしょうか。お願いします。

○戸塚委員 それでは、簡単に御説明させていただきます。

 まず、遺伝毒性ですけれども、お手元の資料1−3が食品安全委員会の評価書(案)になりますけれども、こちらの8ページを御覧ください。

 8ページに1−メチルナフタレンに関する遺伝毒性の試験成績が表として掲載されております。この表中が8ページ、9ページと続いておりますけれども、この中でほとんど陰性の結果が出ておりますけれども、まず1つ目、遺伝子突然変異のバクテリアを用いました前進突然変異試験。カラムで言いますと下から2つ目になりますけれども、こちらの試験で1つだけ弱い陽性という結果が出ております。しかしながら、この弱い陽性というのは、元の引用文献を戻って確認いたしましたところ、非常に細胞毒性が強く起きている用量で認められたものであり、また、これを陽性としたとしても、その用量と変異頻度から考えると非常に弱いということが推測されるといった内容でした。

 その次です。9ページですけれども、こちらでも in vivo in vitro の染色体異常試験で1カ所だけ染色体構造異常の増加というものが見られておりますけれども、これは条件を変えることで陰性というような結果が得られております。

 このような結果から、食品安全委員会では、1−メチルナフタレンが生体にとって特段問題となる遺伝毒性は無いと考えたとあります。

 また、もう一つ、発がん性のところで問題になると思うのですけれども、先に御説明をさせていただきますが、遺伝毒性でトランスジェニックマウスを用いた in vivo の遺伝子突然変異試験というものも行っているのですが、これは試験対象としては肺になりますけれども、この試験系でも陰性でありました。このようなことを全て考えまして、生体にとって特段問題となる遺伝毒性は無いと考えたとまとめられています。

 以上でございます。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、続いて、発がん性の部分の説明について、本日は欠席の小川委員のコメントがあるということで、それを紹介していただけますか。

○事務局 毒性部分の発がん性の部分ということでよろしゅうございますでしょうか。

○若林部会長 そうですね。

○事務局 小川委員から御欠席ということで事前にコメントをいただいております。御紹介をさせていただきます。

 発がん性試験につきましては、マウスを用いた81週間混餌投与の慢性毒性/発がん性併合試験が0.075%及び0.15%の2用量で実施をされております。雄の0.075%(71.6mg/kg 体重/日)以上になりますが、その群で細気管支肺胞腺腫の良性腫瘍の発生が軽度ながら有意に増加したということで、肺において弱い発がん性を示すと判断されております。

 この発がん性については、先ほど遺伝毒性のところで御説明をいただきましたけれども、臓器特異的に遺伝子突然変異の誘発性が検討可能な gpt deltaマウスを用いて、 in vivo 遺伝毒性試験がなされ、同じ濃度の混餌投与を13週間行った試験の肺で遺伝子変異が認められなかったことから、遺伝毒性機序によるものではなく閾値の設定が可能であると判断されているということでございます。

 また、評価書(案)の12ページに記載がされてございますが、ナフタレン類の代謝は、ヒトにおいてマウスと異なることから、外挿性が低い可能性が示唆されております。

 なお、この試験では、最低用量の0.075%、雄で71.6、雌で75.1mg/kg 体重/日から肺胞たんぱく症の増加と単球の増加が認められているということで、その用量をLOAELと判断されているというコメントをいただいております。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして、体内動態については、本日欠席の吉成委員より事前にコメントが届いていますので、事務局より説明をお願いいたします。

○事務局 1−メチルナフタレンの体内動態につきまして、吉成委員からコメントをいただいておりますので、御紹介させていただきます。

 食品安全委員会の添加物評価書(案)、5ページの(2)の「欧州における評価」にも記載されているように、本化合物の哺乳動物における体内動態試験データがほとんど無く、蓄積性や解毒的代謝の詳細は不明であるということでございます。

 一般にアルキル基が置換した芳香族炭化水素は、アルキル基のα位の酸化や芳香環の水酸化が起こる。

 学会要旨ということで吉成委員から見ていただいておりまして、食品安全委員会の評価書(案)の中でも引用されているものではございますが、ラットに放射標識した1−メチルナフタレンを10mg/kgで腹腔内投与した際、分布、代謝、排せつを調べた報告が公開されております。その結果では、投与した1−メチルナフタレンの約7割は尿中に排せつされ、投与24時間後には、投与量の7%しか体内に残らなかった。

 また、尿中代謝物を調べたところ、親化合物に加えて、1−ナフチルカルボン酸及び1−ヒドロキシ−2−メチルナフタレンが検出されている。

 一般的に、これらカルボン酸や水酸化体は、親化合物に比べて排せつされやすく、生物的活性は低い。

 その他に、1−メチルナフタレンの体内動態に関する有益な情報が無いのが現状である。評価書(案)15ページに記載されておりますように「国際的に汎用されている香料の安全性評価の方法について」に従って、1−メチルナフタレンの構造からの分類が行われている。その結果、本化合物は構造クラスIIIとなった。

 以上より、本添加物の体内動態に関する情報は不足しているが、特段問題となる代謝が起こることは予測されておらず、上記の構造クラス評価結果に基づいた安全性の評価が行われるのが妥当と考えられるとのコメントをいただいております。

○若林部会長 ありがとうございました。

 それでは、委員の先生方からの御意見、コメントをいただきたいと思います。何かございますでしょうか。

 先ほどの1−メチルナフタレンの発がん性の試験と gpt deltaのトランスジェニックマウスの肺における遺伝毒性が無いという報告については、論文として既に発表されているわけですね。こちらの資料の中にはそれのデータが無いのですね。今、それらの論文を回覧していただければ良いのですが。

○事務局 食品安全委員会の添加物の評価書(案)を部会では食品影響評価の食品安全委員会での資料として付けさせていただいておりまして、御指摘いただきましたように、評価書(案)の参照文献につきましてお手元に御配付をさせていただいている状況ではございませんけれども、食品安全委員会の評価書(案)で示されております発がん性につきましては参照の20ページを見ていただければと思いますけれども、弱い発がん性を示したということにつきましては、18番のMurataらの論文による内容でございます。

 また、 gpt deltaマウスを用いた遺伝毒性ですとか、81週間での肺での病変を見られた論文につきましては、13番のJinらの報告になっております。申し訳ございません、事務局には一部手元にございますが、今、直ちに全員の先生方に資料を配付することができませんので、御了承いただければと思います。

○若林部会長 結構です。しっかりとした論文として出ております。13番のものは国立衛研のグループですし、18番のものに関しては奈良県立医大の病理の人たちのグループですので、クオリティーの高い論文かと思いますので問題無いかと思います。

 その他に何か御質問、御意見はありますか。よろしいですか。

 特に1−メチルナフタレンに関しては問題になるようなところはあまり無かったと思うのです。よろしいでしょうか。

 それでは、特に、この化合物に関しては問題点が無いということで、1−メチルナフタレンの新規指定等については認めるということでよろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○若林部会長 それでは、部会報告書を取りまとめ、分科会へ報告する手続をとりたいと思いますけれども、事務局から、その他何かございますでしょうか。

○事務局 御審議ありがとうございました。現在、食品安全委員会でのパブリックコメントが終了しているところではございますが、評価書(案)等での細かい文言等々が仮に修正等ございましたら、その部分につきましては部会長に御確認をいただきまして、特に問題が無ければ手続を進めさせていただければと思います。

○若林部会長 事務局から説明がありましたけれども、そのようなことでよろしいですか。

 では、そのように進めていただければと思います。

○事務局 また、本品目につきましては、新規添加物の指定でございますので、分科会では審議事項とされております。審議事項ということで進めさせていただくこととしております。

○若林部会長 これもよろしいですね。

 それでは、今後のスケジュールはどのようになりますでしょうか。

○事務局 今後のスケジュールでございますが、今回の審議結果につきまして、食品衛生分科会での審議のほか、パブリックコメント、WTO通報等の所定の事務手続を開始したいと思っております。

○若林部会長 適切に手続を進めていただければと思います。

 それでは、本日の議題は1つですので終了いたしました。

 続いて、報告事項に移ります。「平成26年度マーケットバスケット方式による保存料等の摂取量調査の結果について」、事務局より説明をお願いいたします。

○事務局 それでは、平成26年度マーケットバスケット方式による保存料等の摂取量調査の結果について御報告させていただきます。

 お手元の資料2を御覧ください。まず、簡単にマーケットバスケット方式について御説明させていただきます。マーケットバスケット方式とは、市場に流通しております食品を実際に購入し、その中に含まれる食品添加物の量を測定し、その結果に食品の喫食量を乗じて食品添加物の実際の喫食量を求める方法です。

 本調査の目的は、実際に食品から摂取される添加物の量が一日摂取許容量(ADI)と比べて問題無い範囲に収まっているかを確認することであり、リスク管理の一環として行っております。

 平成14年度から毎年行っている調査でありますが、平成26年度は1〜6歳の小児の喫食量に基づき、保存料2種類、着色料14種類、甘味料2種類、製造用剤1種類、結着剤2種類の合計21物質について一日摂取量調査を行っております。

 具体的な対象物質は1ページの表1に記載しているとおりです。これらの品目に関しまして、加工食品群による摂取量調査を実施しております。なお、一部添加物に関しましては、脚注に記載させていただいておりますが、複数の品目を1種類の添加物として測定しております。具体的に申し上げますと、安息香酸と物質名で記載させていただいておりますが、実際には安息香酸と安息香酸ナトリウムの2種類の品目を測定しております。

 続いて、調査方法について御説明させていただきます。本調査は国立医薬品食品衛生研究所と地方衛生研究所6機関に御協力いただいて行っております。まず、国立医薬品食品衛生研究所と千葉県衛生研究所を除いた地方衛生研究所5機関により、スーパーなどで食品を購入していただき、その加工食品をマーケットバスケット方式調査用加工食品群として1〜7群に分類した上で、混合試料を調製しております。この混合試料を、食品を購入いたしました6機関に加え千葉県衛生研究所を加えた、7機関で添加物ごとに測定を行っております。測定結果に個々の加工食品群の小児の喫食量を乗じ、一日摂取量、これを混合群推定一日摂取量と呼称させていただきますが、それを算出しております。

 なお、分析の結果、定量限界未満となった食品添加物に関しましては、その食品添加物が含まれていないものと仮定して、混合群推定一日摂取量を算出しております。

 また、食品に使用された添加物に関しましては、基本的に表示がなされるもののため、上記調査とは別に、混合群推定一日摂取量を算出するのに用いた食品のうち、調査対象添加物の表示がある食品については、食品ごとに分析を行い、個々の食品の喫食量を乗じて、加工食品群ごとに集計し、得られた結果に基づく一日摂取量、こちらを表示群推定一日摂取量と述べさせていただきますが、そちらを算出し、混合群推定一日摂取量との比較を行っております。

 なお、2ページの上の方になりますが、混合試料の調製の際の一日喫食量と個々の加工食品群及び個々の食品の一日喫食量は平成22年度委託事業「食品摂取頻度・摂取量調査の特別集計業務報告書」の結果に基づいて作成を行っております。

 続いて、結果及び考察の御説明に入らせていただきます。3ページの表2を御覧ください。こちらに混合群推定一日摂取量の結果について記載させていただいております。縦軸に食品添加物名を、横軸に食品群を示させていただいております。

 一日摂取量が比較的多かったのは、保存料ではソルビン酸の3.40 mg//日、着色料では食用黄色4号の0.0255 mg//日、甘味料ではスクラロースの0.386 mg//日、結着剤ではオルトリン酸の186.4 mg P//日となっております。また、製造用剤プロピレングリコールについては12.0 mg//日となっております。

 こちらの混合試料分析の妥当性を確認するために、表示群推定一日摂取量と混合群推定一日摂取量の結果を比較した結果、表示群推定一日摂取量よりも混合群推定一日摂取量の方が高い値を示したものとして、安息香酸、プロピレングリコール、オルトリン酸及び縮合リン酸の4種類が確認されました。

 安息香酸とオルトリン酸に関しましては、天然由来の食品成分として幅広く食品に含まれているため、混合群推定一日摂取量の方がより高い値を示したものと考えております。また、縮合リン酸に関しましては、結着剤だけでなく、乳化剤、pH調整剤、膨張剤などとして使用されることも可能なものとなっております。乳化剤などとして使用された場合ですと、食品への一括名による表示が認められており、調査の対象添加物を個別に判断することができない場合もあるため、また、原料となる食品からのキャリーオーバーとなる場合もあるため、混合群推定一日摂取量の方が高い値を示した可能性があるものと考えております。

 プロピレングリコールに関しましては、着色料や香料の溶剤、安定化剤として用いられることもあり、こういった用途の場合ですと食品への添加物名としての表示はなされないため、混合群推定一日摂取量はキャリーオーバーによって検出されているものがあったと考えております。その他の食品添加物に関しましては、混合群推定一日摂取量と表示群推定一日摂取量の間に大きな違いは認められなかったものと考えております。

 続きまして、4ページの表3を御覧ください。こちらは表2に記載されました一日摂取量のADIに対する割合を示した表となっております。一番右側の欄が対ADI比を示したものとさせていただいております。小児における対ADI比が最も高かったのは、保存料では安息香酸の1.35%、着色料ではノルビキシンの0.13%、甘味料ではスクラロース0.16%となっております。また、製造用剤のプロピレングリコールは2.91%、結着剤の総リン酸塩類は17.6%となっております。いずれもADIを大きく下回っており、本調査の結果、これらの食品添加物に関しましては、安全性上、特段の問題は無いものと考えております。

 また、5ページの表4を御覧ください。今回、小児の推定一日摂取量の調査を行っておりますが、平成21年度にも同様に小児の推定一日摂取量から調査を行った結果がございますので、こちらとの比較を行わせていただいております。

 平成21年度の調査の結果と比較したところ、おおむね推定一日摂取量の変動は少なく、添加物の摂取量に大きな変動は無いものと考えております。

 以上、全体をまとめますと、いずれの添加物に関しても推定一日摂取量はADIを大きく下回っており、健康に影響を及ぼす可能性はほとんど無い摂取量と考えられるという結論でございます。

 説明は以上となります。

○若林部会長 どうもありがとうございました。

 ただ今の事務局からのマーケットバスケット方式による保存料の摂取量調査の結果について、御質問、御意見がございましたらお願いいたします。

 表4のところで平成21年度と平成26年度を比較した場合に、ほとんどのものが同じか、ほぼ下がっているのですけれども、結着剤のオルトリン酸と縮合リン酸、総リン酸塩等がやや上昇しているような傾向ですね。5ページ。この量はあまり問題にはならないということでしょうか。

○事務局 こちらに関しましては、縮合リン酸、総リン酸塩類ですとか、プロピレングリコールの量が増えてはいるのですが、いずれもADIを大きく下回った値にはなっておりますので、安全性に懸念は無いものと考えております。

○若林部会長 穐山委員、何かコメントはございますか。

○穐山委員 オルトリン酸と縮合リン酸の中のピロリン酸は、ほぼ天然に結構入っているもので、食品の種類によってばらついてしまうというところがあります。だから、リン酸の摂取量評価というのは結構難しいのですけれども、そのときの選択した、購入した食品によって結構数値がばらついてしまうというところです。ですので、これはばらつきの範囲内ではないかなと思っております。

○若林部会長 分かりました。

 その他に何か井部委員、どうぞ。

○井部委員 購入した場所が5カ所ということですけれども、地方ごとのデータが入っていません。その地方による違いというのが、どこか反映されるものでしょうか。分かればですが。

○若林部会長 地域ごとに値が出ていればその比較ができますかという質問ですね。

 穐山委員、どうぞ。

○穐山委員 細かくはなかなか解析するのは結構難しいのですけれども、確かに地域ごとに数値が変わってくることはあります。例えばそこの地域で売られている食品によく使われる色素とかですと、その色素の摂取が高くなるということはあります。ただ、特にここが高いということはなかなか言いにくいのですけれども、やはり地域の特産とかのところで使われる添加物が違いますので、そこで若干差があります。

○若林部会長 とは言っても、ADIに響くような値ではないということですね。

○穐山委員 そうですね。

○井部委員 そうすると、ここにある値は大体それが平均されていると思っていいですね。

○事務局 そうです。地域ごとに算出された値の平均を出しておりますので、全国的な平均の値となっているのではないかと考えております。

○井部委員 分かりました。

○若林部会長 その他に何かございますか。よろしいでしょうか。

 中島委員、どうぞ。

○中島委員 いかにも素人がしそうな質問なのですが、赤色系の色素、これはそれぞれに構造等が異なっているので問題無いとは思うのですが、似たような構造であると、個々では問題無くても全部積み重ねると問題があるのではないかなどと素人目には気にもなります。ただ、この数字だけ見てみると、対ADI比、それから一日の許容摂取量との余裕は相当ありそうなので見たところ問題無いようにも思うのですが、そういうように解釈しても大過は無いものでしょうか。

○若林部会長 穐山委員、または事務局、どちらでも。

○穐山委員 御指摘のように、やはりいろいろな色素の複合的な影響というのは懸念されている人が多いのですけれども、そういった色素の添加物に関しては、医薬品と違ってそんなに生体に大きく影響するものではないので、複合的な影響という研究はやられていないのが現状です。特に研究をやられているのは医薬品あるいは健康食品等での複合影響というのは研究がやられておりますが、添加物のいろいろな色素を摂取して生体への影響を評価している研究はあまりされていない。特に、我々はADIよりかなり低いレベルで摂取しておりますので、特段影響は無いのではないかと考えています。

○中島委員 ありがとうございます。

 そうではないかと思ったのですが、それを聞いて安心いたしました。

○若林部会長 その他に何かございますか。よろしいですか。

 戸塚委員、二村委員、何かございますか。いいですか。石見委員、いいですか。杉本委員、何か追加することはございますか。いいですか。

 それでは、皆さん、御意見無いようですので、この報告事項については以上で終了いたします。また、マーケットバスケット方式によるこれらの摂取量調査というのをずっと継続して行っているのですね。

○事務局 毎年度行っているものになります。平成27年度に関しましても続けていく方針でございます。

○若林部会長 分かりました。

 それでは、本日の議題及び報告事項は以上で終了しまして、その他に何か委員の方から、又は事務局の方から何か追加事項はございますか。

 何かありますか。いいですか。委員の先生方、いいですか。

 それでは、御発言が無いようでしたら、次回の予定のことについて事務局からお願いいたします。

○事務局 本日はお忙しい中御審議いただきまして、ありがとうございます。

 次回の添加物部会につきましては、5月27日の午後を予定しております。場所及び議題につきましては、改めて御案内させていただきたいと存じます。

○若林部会長 5月27日の14時からでございますか。午後ということで是非予定に入れておいてください。5月27日午後です。よろしくお願いします。

 それでは、他に無いようでしたら、本日の添加物部会は終了いたします。

 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医薬食品局食品安全部基準審査課

添加物係: 03-5253-1111(内線 4270,2453)

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