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2015年4月8日 中央社会保険医療協議会 総会 議事録

○日時

平成27年4月8日(水)9:59〜11:50


○場所

厚生労働省専用第15・16会議室(21階)


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 田辺国昭委員 西村万里子委員 野口晴子委員
吉森俊和委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 石山惠司委員
田中伸一委員
鈴木邦彦委員 中川俊男委員 松本純一委員 万代恭嗣委員
長瀬輝諠委員 堀憲郎委員 安部好弘委員
丹沢秀樹専門委員 宮島喜文専門委員 福井トシ子専門委員
<参考人>
保険医療材料専門組織 渡辺守委員長
<事務局>
唐澤保険局長 武田審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 佐々木医療課企画官
込山保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○医療機器の保険適用について
○先進医療会議の検討結果の報告について
○外来医療(その1)について

○議事

○森田会長

 ただいまより第294回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず、委員の出席状況について御報告いたします。本日は、松原委員、榊原委員、藤原専門委員が御欠席です。

 続きまして、委員の交代について御報告いたします。矢内邦夫委員におかれましては、4月4日付で退任され、5日付で後任といたしまして吉森俊和委員が発令されております。吉森委員からは、みずからが公務員であり、高い倫理観を保って行動する旨の宣誓をいただいております。

 それでは、吉森委員より一言御挨拶をお願いいたします。

○吉森委員

 全国健康保険協会の理事をやっております吉森でございます。よろしくお願いします。精いっぱい努めさせていただきますので、皆さんと有意義な議論をさせていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○森田会長

 ありがとうございました。

 吉森委員の属する部会につきましては、社会保険医療協議会令第1条第2項の規定により、また、小委員会につきましては、中央社会保険医療協議会議事規則第13条第2項の規定によりまして、中医協の承認を得て会長が指名することとされております。

 矢内委員の後任として発令されました吉森委員には、これまでの矢内委員の役割を引き継いでいただきまして、基本問題小委員会、調査実施小委員会、薬価専門部会及び費用対効果評価専門部会に所属していただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、社会保険医療協議会令及び同規則に基づきまして、中医協として承認し、会長である私が指名するということにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

 それでは、早速ですが、議事に入らせていただきます。

 初めに「医療機器の保険適用について」を議題といたします。

 本日は、保険医療材料専門組織の渡辺委員長にお越しいただいておりますので、渡辺委員長より御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○渡辺委員長

 それでは、説明いたします。

 まず、中医協総−1−1の資料をごらんください。1ページ目にありますのが製品の一覧表です。今回の医療機器の保険適用は、C1が2品目4区分です。

 2ページをごらんください。1つ目の品目は、トラベキュラーメタルオーギュメントです。

 4ページ目の製品概要をごらんください。本品は、膝関節における骨欠損等を補填するために用いられるインプラントです。

 本品は、他の膝関節用材料と組み合わせて使用することにより、骨欠損部を補填することができます。本品の表面は、生体骨に近い構造となっております。生体骨の内部成長が得られ、固定性の向上が期待できます。

 価格につきましては、類似機能区分比較方式の場合、本品と同様の加工が加えられた整形外科用の材料が補正加算5%の評価とされていることから、本品についても同様に5%の加算といたしました。この場合、外国平均価格の0.5倍以下となるために、材料価格算定のルールにのっとり企業からの希望を踏まえて原価計算方式により算定することとし、216,000円といたしました。外国平均価格との比は0.62です。

 なお、前回の中医協で報告いたしました加算の定量化に関する研究班の報告に基づいたポイントでは、改良加算(ハ)の項目のうち「a.主に機能自体で直接的な工夫がなされている」の1項目、1ポイントに該当いたし、1ポイント当たりの5%の加算となるものであります。

 続いて、2つ目の品目は、5ページ目のCOOK Zenith 大動脈解離用エンドバスキュラーシステムです。

 8ページ目の製品概要をごらんください。本品は、解剖学的適用を満たす合併症を有する急性期Stanford B型大動脈解離のうち、内科的治療が奏効しない患者の血管内治療に使用される製品です。

 本品は、Stanford B型大動脈解離に対する本邦初の血管内治療用ステントグラフトシステムで、メーン部分であるプロキシマルコンポーネント、補助部分であるプロキシマルエクステンション及びディスタルエクステンション並びにベアステントの3つの区分から成り、補助部分とベアステントは症例によって使い分けます。

 多施設国際共同研究であるSTABLE試験において、本品を用いた術後30日以内の死亡率が5.8%であり、既存治療である開胸外科手術の同死亡率が29.3%であることから、本品を用いることで治療成績を向上させることが可能であります。

 価格につきましては、臨床試験において示された治療成績の向上を評価いたし、10%の加算として、プロキシマルコンポーネントにおいては152万円、プロキシマルエクステンション及びディスタルエクステンションについては338,000円といたしました。外国平均価格との比は、それぞれ1.050.45です。また、ベアステントにつきましては、本品と同様の機能を持つ製品がなかったことから原価計算方式といたしまして、878,000円といたしました。外国平均価格との比は0.97です。

 なお、本品もポイントを試算しました。有用性加算(ハ)の項目ポイントのうち「a.既存の治療方法では効果が不十分な患者群、あるいは安全性等の理由で既存の治療方法が使用できない患者群において効果が認められる」及び「b.対象疾病に対する標準的治療法として今後位置づけられる」の2項目、2ポイントに該当し、1ポイント当たり5%の加算ということで10%の加算といたしました。

 また、本品は機能区分の特例として2回の改定を経るまでの間、当該機能区分に属する他収載品とは別に基準材料価格改定及び再算定が行われることになります。

 今回御説明いたします内容は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、事務局から補足があればお願いいたします。

 企画官、どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 まず、総−1−1の関係でございますけれども、1ページ目の価格のところ、確認のためもう一度申し上げますと、1番のトラベキュラーメタルオーギュメントが216,000円、COOK Zenith 大動脈解離用エンドバスキュラーシステムのプロキシマルコンポーネントが152万円、プロキシマルエクステンション、ディスタルエクステンションが338,000円、ベアステントが878,000円でございます。

 それから、総−1−2でございますけれども、これは定例のものでございまして、既に4月1日付で保険適用が開始している材料でございます。

 1ページ目が医科のA2、特定の技術料の中に包括をされておりますものでございます。

 2ページ目、3ページ目がBということで、技術料のほかに個別に設定されているものでございます。

 4ページ目でございますが、C2ということで、2月18日の中医協で御承認いただきましたものにつきまして、一番上に載っているところでございます。

 また、歯科のA2、Bにつきましても、4ページ目にございます。

 補足説明は以上でございます。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ただいまの御説明につきまして、御発言がございましたら、どうぞお願いいたします。よろしいですか。

 ないようですので、本件につきまして、中医協として承認するということでよろしいですね。

(「異議なし」と声あり)

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいま説明のありました件につきましては、中医協として承認することにいたします。

 渡辺委員長におかれましては、御説明どうもありがとうございました。

 それでは、次の議題に移ります。次に「先進医療会議の検討結果の報告について」を議題といたします。これは報告事項ですが、事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。

 企画官、どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 まず、中医協総−2−1をお願いいたします。これは、先進医療会議の3月19日の会議の結果のうち、先進医療Aの結果でございます。先進医療Aには、未承認や適応外ではなく、薬事上承認はされていますが、その適用に関して検討するというものが含まれておるところでございます。

 本技術につきましては、技術名が「難治性高コレステロール血症に随伴して重度尿蛋白を呈する糖尿病腎症に対するLDLアフェレシス療法」というものでございます。

 技術の内容でございますけれども、8ページをお願いいたします。「先進性」のところに書いてありますけれども、糖尿病性腎症というのは、血液透析導入の第1位の原因疾患となっております。また、重度尿蛋白を伴うネフローゼ状態の持続は早期に腎機能低下ということで、短期間に末期腎不全に至るリスクを高めるということが知られているところでございます。ただし、第一選択薬のステロイド剤は糖尿病性腎症には禁忌ということでございまして、それに対応する治療法の臨床研究ということで、今回の技術の提案があったものでございます。

 技術の概要は、9ページ目でございますけれども、リポソーバーと申します医療機器を用いまして、血漿中LDLを吸着して除去するというものでございます。

 この技術に関しての保険収載までのロードマップが10ページ目にございます。この材料につきまして、難治性高コレステロール血症ということで既に一部の疾患に関して保険適用されておりますけれども、今回の先進医療の結果を踏まえまして、エビデンスを集積し、適応拡大を狙うという流れになっているところでございます。

 技術の評価といたしましては、2ページ目、3ページ目にございますが、いずれも2人の委員の意見として「適」となっておりまして、1ページ目に戻っていただきまして、この先進医療に関する費用でございますけれども、真ん中あたりに「保険給付されない費用」というのがありまして、1495,000円ということでございますが、患者負担は10回施行時の場合1万2,000円ということで、その他は企業負担となっております。それがまず1つ目の技術でございます。

 次に、総−2−2をお願いいたします。こちらは、同じく3月19日の先進医療会議におけます先進医療Bということで、適応外、未承認の医薬品・材料を使う技術でございます。

 まず1つ目が「難治性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群に対するリツキシマブ療法」というものでございます。

 3ページ目をお願いいたします。リツキシマブは、難治性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の治療薬として承認されていないわけですが、幾つかの臨床研究で、ステロイド薬、免疫抑制剤の使用量を減らすという効果がわかっておるところでございます。今回は、難治性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の患者さんに対して、新しく適用を拡大を狙ったものでございまして、24ページを見ていただきますと、まず患者さんの同意を取得いたしまして、リツキシマブ療法、ステロイドパルス療法を実施し、その結果を追跡調査してデータを集めるというものでございます。

25ページに薬事承認までのロードマップがありまして、今回の先進医療のデータを踏まえまして、薬事承認の申請を検討するという流れになっているところでございます。

 技術の評価は2ページ目でございますけれども、「適」ということになっておりまして、費用等でございますが、1ページ目にまた戻っていただきますと、真ん中あたりに「保険給付されない費用」というのがありまして、1241,000円ですが、企業負担はそのうち862,000円、残りは患者さんに御負担いただくというものでございます。

 続きまして、もう一つの技術が「腹膜播種を伴う胃癌に対するカペシタビン/シスプラチン+ドセタキセル腹腔内投与併用療法」でございます。

67ページに技術の概要がございまして、対象症例は、肉眼的腹膜播種を伴う初発胃がん症例、前化学療法を受けていない等の症例の条件に決まりまして、患者さんの同意を得て審査腹腔鏡・腹腔ポート留置をやらせていただきまして、化学療法を実施していくものでございます。

 これに関しての薬事申請までのロードマップは68ページにございまして、これも先進医療の結果を踏まえて、治験またはさらなる先進医療という形になっておりまして、最終的には薬事承認を目指しているところでございます。

 評価に関しましては、43ページにございますとおり「適」ということでございまして、費用でございますけれども、また1ページ目に戻って「保険給付されない費用」というところで見ていただきますと、24万円となっているところでございます。

 なお、今回の技術の評価とは直接関係ございませんが、総−2−3に前回の中医協で御承認いただいた内容を踏まえて修正し、既に発出している先進医療の通知と、総−2−4ということで、先進医療会議の名簿の最新版をおつけしているところでございます。

 私からの説明は以上でございます。

○森田会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの御説明につきまして、御質問、御発言がございましたら、どうぞお願いいたします。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 総−2−1の治療法ですが、これは6回から12回施行すると書いてあります。費用のほうは10回施行時の費用ということになっていますが、最大12回施行すればもうこれ以上の治療の必要性はないのか、それとも、ある程度一定期間を置いた後、機序から考えてまた同様の治療が必要になる場合もあるのか、その辺についてはどのようになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○森田会長

 企画官、どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 今回の先進医療Aの申請内容に関しましては、現在、保険適用を認められていない範囲に拡大するものでございますので、基本的には6回から12回という条件の中で実施していただきまして、その後の患者さんの状況を見ながら、そのやり方でやれるということであれば、その形で保険導入の議論を最終的にしていただくことになります。なお、例えば追加の回数が要るであるという場合であれば、先進医療を引き続き実施する可能性もあると思います。現在は、この6回から12回という使用法の中で結果を見ていくという段階でございます。

○森田会長

 よろしいでしょうか。

○鈴木委員

 了解しました。

○森田会長

 ほかにいかがでしょうか。

 花井十伍委員、どうぞ。

○花井十伍委員

 何回も言うと嫌われるのですけれども、先進医療Bなのですが、前回も指摘したように、なぜ治験ではないのかと。出るたびに思うのですけれども、2つの問題。1つは、患者さんの負担が結構大きいわけですね。これについて、こういう難病のお子さんなので、これだけのお金を払ってもやりたいということで結構エントリーされるのだと思うのですけれども、そういう面と、それから、恐らく治験でやらない理由は、やはり施設の基準がなかなかICH GCPにのっとった形でできないから先進医療でということなので、ICH GCPにのっとっていなければそれだけで安全性が低いと言うつもりはないのですが、そういう意味ではちゃんとした体制でやられるというところが、治験であれば法律に基づいてやっているということなので、より望ましいわけです。

 なので、繰り返しになりますが、これは意見になると思うのですけれども、先進医療と治験との関係というのはもうちょっと、先進医療会議でなのかはわかりませんが、やはりこれは整理していただきたいと思います。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 これについて、事務局は。

 企画官、どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 従来から同様の御指摘をたびたびいただいておるところでございますし、非常に大事な視点でございますので、関係局ともしっかり議論を進めながら、一度中医協でも議論していただきたいと思っているところでございます。

○森田会長

 ということで、よろしいですか。

○花井十伍委員

 そういうことで整理いただけるということなので、またそのときに議論できたらと思うのですけれども、その折に、最近は先進医療だけではなくて、特区とかいろいろなことが出てきていて、理解もだんだんしにくくなっているのです。そもそも健康保険法上の選定療養と評価療養というものが定まっていて、先進医療は評価療養に入る。治験もそうだという整理になっていると思うのですが、ほかのものが評価療養に入るか何に入るかという決めるプロセスです。これは法の中の選定療養に入る、評価療養に入るというプロセスがどういう仕組みになっているかというのを、それも含めて全体像が見える形で資料を出していただけたらと思います。きょうの局長通知の説明にも関連するかもしれませんが、全体像がちょっと見えにくくなりつつあるので、それがわかる形で資料を御用意いただけたらと思います。

 以上です。

○森田会長

 事務局、それはよろしいですね。ありがとうございます。

 ほかにございませんか。

 ないようですので、それでは、本件に係る質疑はこのあたりにさせていただきます。

 続きまして、次期診療報酬改定に向けた議論といたしまして「外来医療(その1)について」を議題として御議論いただきたいと思います。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。

 医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 これまでの在宅医療、入院医療に続きまして、外来医療について御議論いただきたく資料を準備させていただきましたので、よろしくお願いいたします。

 資料は、お手元の総−3になります。

 まずを1枚目、2枚目から、2枚目が全体像でございますが、3枚目、4枚目、5枚目は、これまでも出させていただいた社会保障・税一体改革の関係。

 6枚目、7枚目は、平成26年度改定の基本方針や重点課題。

 8枚目、9枚目でございますが、これは前の改定の附帯意見でございます。

10枚目は、地域包括ケアシステムの概念図でございます。

11枚目になりますが、外来の関係の検証調査につきましては、平成27年度調査と位置づけられておりまして、スケジュール案のような形で下に示させていただいていますが、今後ここの調査内容になるような項目について、どのように調査したらいいかということも中医協で御議論いただいた後に調査をさせていただいて、秋ぐらいまでに速報値をまとめたいという準備で進めておりますので、よろしくお願いいたします。

12枚目からが「外来医療に対する診療報酬上の評価について」ということで、何枚かスライドをまとめさせていただいていますが、13枚目、14枚目、15枚目に初診料、再診料等の関係についてまとめさせていただいております。

16枚目が入院外医療費の構成がどうなっているかということで、病院・診療所で示させていただいておりますが、入院外医療費全体の中で初・再診料等が占める割合は、病院では8.7%、診療所では20.6%という数字になっています。

 ここの部分をさらに細かく分けて見たのが17枚目のスライドでございまして、内訳。それから、病院も200床未満と200床以上、診療所も有床診と無床診に分けてデータを示させていただいております。

18枚目から「外来医療全体の受診動向について」の幾つかの統計データを準備させていただいております。

19枚目は、外来患者数の推移でございますが、ここ何年かを総体で見ると、外来患者数はおおむね横ばい傾向ということですけれども、平成8年ぐらいから見ていただきますと、病院のほうは若干減少傾向にあり、一般診療所のほうが増加していると見て取れるかと思います。

20枚目は、年齢区分ごとの外来患者数を見たものでございますが、一番右端の棒グラフの高齢者のところで特に増加が顕著になっている状況が出ております。

21枚目は、ちょっと見にくいところもあるかと思いますが、全体としては入院外の受診延べ日数は減少傾向にありますが、75歳以上のところを見ていただくと、増加している傾向が見て取れるかと思います。

22枚目ですが、年齢階級別の受療率を見ていただきますと、高齢者のところと乳幼児のところが高くなっているグラフとなっております。

23枚目でございますが、外来受療率の年次推移につきましては、まず全体的な状況として、高齢者で高くなっている状況でございます。近年全体で見れば横ばい傾向ですけれども、高齢者、70歳以上とか、65歳から69歳というところを見ると減少傾向にあるような状況でございます。

24枚目は、受診頻度でございます。受診頻度を年齢階級別に見たもの、グラフとしては一番上が平成10年、その次が平成15年、それから平成20年、一番下が平成25年でございます。受診頻度はどこを見ても年齢とともに増加する形にはなっておりますが、近年は高齢者層も含めて全ての年齢層で受診頻度が下がっている傾向があるところでございます。

25枚目は、診療所につきまして診療科別に見た受診頻度でございますが、整形外科が若干高い傾向がある状況でございます。

26枚目は、受診1回当たりの診療報酬点数の推移を病院と診療所で見たものでございますが、病院について増加傾向があるということで、1,275点という形になっております。

 これの内訳を27枚目で見ておりますが、病院のほうは、平成25年、1,275点と申し上げましたが、過去から比べてみますと、例えば検査が177点から253点にふえているとか、画像診断が115点から170点にふえている、あるいは注射が66点から176点にふえているということで全体もふえている傾向で、診療所は右側で、ほぼ横ばい傾向という状況になっております。

 これらにつきまして、それぞれ病院・診療所につきまして、200床以上と200床未満、有床診と無床診について見たのが28枚目でございます。

29枚目は、受診1回当たりの診療報酬の構成を診療所について診療科別に見たものでございまして、このような状況になっているということですけれども、御留意いただきたいところは、泌尿器科のところに一部透析もやっているという診療所が入っておりまして、その部分で特に処置料が高くなって、このような傾向になっているところでございます。

30枚目からが「外来の機能分化について」ということで、幾つかスライドを用意させていただいております。

31枚目は、外来医療の役割分担ということで、これまでも議論されてきたことについてのイメージ図でございますが、拠点となるような病院では、外来は専門特化していく、専門外来の方向に行くと。診療所等につきましては、主治医機能を強化して一般外来をやっていくというような大きな流れがあるだろうということでまとめてある図でございます。

 それも踏まえまして、32枚目は、この間の改定の内容でございます。

33枚目が入院外、外来の受診頻度の関係でございますが、月当たりの受診頻度、病院では1.61回、診療所では1.67回という数字になっておりますが、病院について規模別に見ますと、病床規模が大きいほど低い傾向があるのではないかというところでございます。

34枚目は、入院外の診療件数、病院について病床規模別に見たものでございますが、特に500床以上の病院のところが、左側は総患者数というか総レセプト件数ですけれども、減少傾向。右側は平成21年を1として見たときですけれども、500床以上がやはり減っているというか、下がっている状況になっているということでございます。

35枚目ですけれども、その入院外の診療報酬の分布がどうなっているかということで、病院のほうが平均で見ますと1,275点ということで高くなっていると先ほど申し上げました。分布で見ましても、高いところはあるのですけれども、一方、逆に300点未満のレセプトというのも一定程度、診療所と同じくらいあるという状況でございます。

36枚目からは病院の紹介率の関係でございますが、36枚目は、病床規模別に紹介患者さんがどのくらいいるかを見た図でございます。病床規模が大きいところほど紹介ありの患者さんの割合は多いのですけれども、そうは言いつつ、7割から8割ぐらい、紹介なしの患者さんがいるという数字も出ているところでございます。

37枚目は、病床規模別に年次推移を見たものでございますが、全体的に大規模なところでも減少傾向にはあるのですけれども、そうは言いつつ、7割ぐらいはまだ紹介なしの患者さんがいるというデータ。

38枚目は、病院の機能別に見たものでございまして、これも減少傾向にあるところもあるのですけれども、例えば、特定機能病院でも依然として6割ぐらいが紹介なしで外来受診されているという状況でございます。

39枚目は、初診と再診の割合を病床規模別に見たところでございますけれども、大規模なところほど再診の割合が高いというところ。

40枚目でございますが、病床規模別に平均通院期間、一連の通院で最初から終了までの期間がどのくらいかというのを見たものでございますが、病床規模が大きいほど平均通院期間が長くなっているという傾向でございます。

41枚目は、入院外診療における診療情報提供の割合がどのくらいあるかというのを病床規模別に見たものでございますが、病床規模が大きいほど診療情報提供を実施している頻度が高いという傾向、また、増加している傾向が見て取れます。

42枚目は、外来の診察時間が10分以上の患者さんの割合を見ているものでございますが、どの規模におきましても、昔よりも最近のほうが10分以上の診察時間の患者さんがふえている状況が見て取れるところですけれども、43枚目、それに対する満足度を見てみますと、「非常に満足」がふえているというよりは、「ふつう」というところがふえている状況でございます。

44枚目は、診察の待ち時間の関係でございますが、30分以上の待ち時間の患者さんの推移を見ているものでございます。これは減少傾向という形になってございますが、45枚目のスライドを見ていただきますと、これに対しても「非常に満足」がふえているというよりは、「ふつう」というところがふえている状況でございます。

46枚目は、外来診療に係る勤務医の方の負担感とかその理由ということで、これまでの検証調査のデータを並べさせていただいているものです。左側を見ていただきますと、「負担が非常に大きい」とか「負担が大きい」という方は減少傾向にあるということで、これまでの改定で一定の取り組みがなされてきている成果があらわれているのかなという印象を持っております。

47枚目は、時間外のほうの勤務医の負担感及びその理由についてまとめさせていただいておりますが、同じような傾向が出ているということでございます。

48枚目からは「受診行動について」幾つかのデータを示させていただいております。

49枚目は、同一傷病名によって複数の医療機関を受診する人というのを重複受診と定義して、その状況を年齢階級別に見たものでございます。どの年齢にも一定程度いらっしゃるのですけれども、特に小児が多くなっていることと、あと、高齢者のところが少し上がっているということです。

 その内容は50枚目でございますが、子供の場合は急性期疾患が上のほうに来ておりますが、高齢者ですと、糖尿病とか高血圧等の慢性疾患が上のほうに来ている状況でございます。

51枚目は、外来患者さんの受療状況について、どういう受療状況になっているかを調べたものでございます。左側の円グラフを見ていただきますと、「違う病気で他の医療機関にかかっている」という方が29%ほどいるとか、あるいは「同じ病気で別の医療機関にかかっている」という人が5.8%いる状況。その5.8%の内訳を右側に抜き出してみているのですけれども、異なる目的で別の医療機関に行っていますという人は3.4%、ほかのお医者さんの意見を聞くためという人は0.9%ということで複数の医療機関にかかられている状況。

52枚目のスライドは、1カ月の間に複数の医療機関を受診した割合について、年齢別、年次別に見ているものでございますけれども、特に後期高齢のほうで複数の医療機関を受診する者の割合が多くなっている状況でございます。

53枚目のスライドは、複数ですけれども、実際に幾つの医療機関を受診しているのか見たものでございますが、75歳以上について特に見ていただきますと、3カ所が9%、4カ所が2%、5カ所以上が1%ということで、1割以上の方が3カ所以上受診しているという数字になっております。

54枚目のスライドは、複数の医療機関から同一の医薬品を処方されているというのを重複投薬と定義して、その頻度を年齢階級別に見たものでございますが、特に小児のところで多くなっている状況でございます。

 その内訳というか、どういう薬でというのは55枚目でございますが、このような状況になっているところでございます。

 薬局のほうで重複投薬がどのように確認されているかという実態をある調査報告からデータを持ってきて見たのが56枚目のスライドでございまして、回答薬局数541のデータでございます。真ん中よりちょっと下のところにありますが、薬学的疑義照会を行ったもののうち、重複投薬に関するものは6.5%という数字が出ておりまして、これを全処方箋枚数に置きかえて推計してみますと、全国で年間117万件ぐらいに相当するのではないかという数字でございます。

  引き続き、御説明を続けさせていただきます。

57枚目でございますが、ここからは残薬の関係でございます。飲み忘れとか飲み残し、あるいは症状の変化によっても残薬というのは生じるわけですけれども、58枚目が残薬の経験の有無ということを薬局と患者さんにそれぞれ調査したものでございます。上のほうのグラフが薬局のほうの調査ですけれども、確認した結果、9割ぐらいは残薬があるということが示されております。実際に患者さんのほうに行った調査でも、半分以上の方が「余ったことがある」とか「大量に余ったことがある」ということで、何らかの形で残薬というのを経験されている状況かなというところでございます。

59枚目のスライドですけれども、これは薬局における残薬確認後の処方変更の流れということでお示しさせていただいておりますが、普通、何もなければ○1で受診して、○2で処方箋をもらって、○3で処方箋を薬局のほうに持っていって、薬学的管理があったり、いろいろ指導があったりして、それから○7の薬剤交付という流れですが、ここで残薬等の問題があれば、下の○5、○6のところですけれども、処方されたお医者さんのほうに確認して、処方箋変更が必要ならばそれをもらってというのが○6で、こういう手続の流れの中で処方変更しているというのが今の流れでございます。

60枚目のスライドは、これも先ほどと同じ調査の一部でございますけれども、残薬についてどんな状況になっているかというところでございますが、疑義照会したうちの残薬確認に関する部分は約10.1%という数字になっています。応需した処方箋全体の中での割合ということで見れば0.23%でございまして、これを全国の年間の処方箋枚数に換算して推計すると、約29億円相当になるのではないかという調査結果でございます。

61枚目からは「主治医機能について」ということで関連する資料を準備させていただいております。

62枚目は、年齢階級別の傷病数とか通院者の割合でございますが、高齢になるほど増加しているという状況でございます。

 その中身はというのが63枚目からのスライドでございますが、主な傷病の総患者数を見ますと、高血圧性疾患とか糖尿病などの生活習慣病がふえてきているところでございまして、64枚目、主な傷病の推計外来患者数を見ますと、やはり今の高血圧疾患、糖尿病などの生活習慣病が多い。あるいは、真ん中よりちょっと下の急性上気道感染症などの急性感染症、下のほうに行きまして脊椎障害とか関節症などの整形外科的な疾患が多くなっているところでございます。

65枚目のスライドは、かかりつけ医に求められるものはどんなものでしょうかというのを調査したものですが、一番多いのは、一番下のところにあります「必要なときはすぐに専門医や専門施設に紹介する」ということ。あるいは、その次ですと「どんな病気でもまずは診療できる」ということでございますが、伸びというか、差で見ますと、上のほうの「うつ病などを含むこころの病気のカウンセリング」とか「往診や訪問診療」などについて求めるというか、期待するというのが近年伸びているところでございます。

66枚目のスライドは、入院外の処方に対しまして、1回に7種類以上の薬が処方されている割合がどのくらいあるのかというのを拾ったものでございますが、上のほうが病院で、総数のところを見ていただきますと、6%ちょっとぐらいに7種類以上の処方がされている。診療所のところを見ますと、3%ちょっとぐらいに7種類以上の処方がされているという数字になってございます。

 その内容がどうなっているのかというのが67枚目のスライドでございますが、病院・診療所でそれぞれ1種類、2種類、3種類というのがどのくらいあるのかということと、疾患別の状況を帯グラフで示させていただいております。

68枚目になりますが、院外処方1件当たりの処方日数がどのくらいになっているのかということを見たものでございますが、病院のほうでは1件当たりの処方日数は30日ちょっとぐらい、診療所のほうは全体で見ますと18日ぐらいという状況になってございます。

69枚目でございますが、これは院外処方1件当たりの薬剤種類数と処方日数の推移を見たものでございます。折れ線グラフのほうが処方日数ですけれども、近年増加傾向にあるというところが見て取れると思います。

70枚目は、外来医療の機能分化・連携の推進の中で、主治医機能の評価ということで、左上のところにありますが、地域包括診療料1,503点、地域包括診療加算20点というのをつくったところでございまして、その詳細を71枚目、72枚目、73枚目に改めて資料としてつけさせていただいております。

 これらの新しく設けました点数について、施設の届け出状況を資料としてつけさせていただいておりますが、74枚目が地域包括診療料の届け出状況ということで、7月時点、定例報告の時点では全国で122施設、病院で13施設、診療所で109施設という状況になっております。

75枚目、地域包括診療加算の届け出状況でございます。こちらも同じ7月時点でございますが、全国で6,536施設という届け出状況で、都道府県別の状況はグラフにお示ししたとおりでございます。

 これらを踏まえまして、76枚目のスライドにまとめという形で示させていただいております。繰り返しになりますが、課題といたしましては、一般に高齢者の外来受療率は若年者よりも高く、高齢化は医療需要をふやす方向に作用する一方、近年では、特に高齢者の外来受療率や外来受診頻度が低下する傾向にあり、全体として、経年的に外来患者の総数に大きな変動は見られていない。

 2ポツ目ですが、これまで外来の機能分化の取り組みが進められてきている。大規模な病院の入院外受診件数は他の規模の病院に比べ減少する傾向にあり、紹介なしで大病院に受診する患者は減少し、大病院が患者を他院に紹介する頻度は上昇する傾向にあるが、依然として、大病院を紹介なしで受診する患者は高い割合で存在する。なお、病院勤務医の外来診療の負担感は、ある程度改善する傾向にある。

 3ポツ目でございますが、生活習慣病・整形外科疾患の患者、小児の患者など、同一傷病で複数の医療機関を受診する者が見られるほか、特に高齢者では複数の医療機関を受診する者の割合が高い傾向にある。ここの高齢者の部分については、同一疾患もありますし、いろいろ複数疾患を抱えていて複数の医療機関をという両方が入ってございます。同一の薬を複数の医療機関から処方されるといった事例も見られる。

 4ポツ目でございますが、また、患者が薬を飲み残すことがあり、医療資源が非効率的に消費される原因の一つとなっている。調剤時の残薬確認もされているが、医師の確認を経て処方変更が行われる頻度は限定的である。

 5ポツ目ですが、平成26年度診療報酬改定では、主治医機能を評価するため、地域包括診療料、地域包括診療加算が創設され、患者一人一人の医療ニーズを幅広く受けとめ、包括的に対応する機能の強化が図られたということです。

 今後ですが、一番下のところ、外来の機能分化・連携を推進する方策や、重複投薬や残薬を減らす方策、主治医機能の強化を含め、外来診療の質の向上と効率化を図る方策について、平成26年度診療報酬改定の答申書附帯意見も踏まえ、さらに検討をしていくべきではないかとまとめさせていただいております。

 よろしくお願い申し上げます。

○森田会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの詳細な説明がございましたが、これにつきまして御発言がございましたら、どうぞお願いいたします。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 それでは、何点か質問と意見を述べさせていただきたいと思います。

 まず、10ページの図でございます。左上の「地域包括ケアシステムの姿」の中に「医療」という項目が入っており、その中にかかりつけ医、地域の連携病院、病院として急性期、回復期、慢性期とありますが、これらはどのようなところなのでしょうか。かかりつけ医は、今までのお話ですと診療所、有床診療所、中小病院になりますし、地域の連携病院は中小病院になると思うのですが、病院の急性期、回復期、慢性期は中小病院なのか、大病院も含むものなのかということについて確認の質問をさせていただきたいと思います。

31ページでございます。この図の下のほうの「診療所等」の「等」というところには中小病院が入ると思うのですが、これも確認の質問をさせていただきたいと思います。

 あとは意見でございます。13ページを見ますと、初診料、再診料、外来診療料となっておりますが、この説明を見ますと、(1)に「診察にあたって、個別技術にて評価されないような基本的な診察や処置等」とあり、これは基本的には医師の技術料のことだと思いますし、(2)では「診察にあたって、基本的な医療の提供に必要な人的、物的コスト」とあり、従事者のための人件費、いろいろな設備費、光熱費、医療機関の施設整備費といったものが入っていると書かれています。ということは、こういった外来の基本診療料は、基本的にはドクターフィー、ホスピタルフィーを含むものと考えられます。今求められています処遇改善とか、近年高騰しております光熱費や施設整備費のコスト上昇に対応するためには、初診料、再診料などのさらなる充実が必要であると考えます。

 次が「2.外来医療全体の受診動向について」についてです。2324ページのところでございますが、高齢者が増加しているのは避けられない話ですので、この影響を除けば、高齢者の外来受療率は減少しておりますし、受診頻度も低下しておりますので、病院と一般診療所との機能分化は進みつつあると言えると思います。ただし、受診1回当たりの診療報酬が大病院で高い状況は続いているということがあります。

 「3.外来の機能分化について」でございます。373841ページあたりのところでございますけれども、紹介なしで大病院の外来を受診した場合の割合は減少傾向にあり、大病院ほど入院外診療における診療情報提供の実施頻度が高いなど、外来の機能分化も進みつつあると思います。ただし、紹介なしで外来を受診した患者の割合は大病院で依然として高いと言えます。

42から45ページのところでございますが、病院の診察時間は長くなる傾向にあり、待ち時間は短くなる傾向にあります。単純に考えますと患者満足度は上がるのではないかと思うのですが、そうではなくて、まだ「ふつう」が多く、患者満足度が改善するまでには至っていないということもわかりました。

4647ページでございますが、勤務医の外来診療に対する負担感も徐々に軽減されておりまして、これは診療報酬改定による勤務医の負担軽減の取り組み等が効果をある程度示すようになったためと考えられます。

 「4.受診行動について」ですが、49ページ、51ページあたりを見ますと、重複受診、あるいはその後に重複投薬があります。これは1カ月のレセプトより出しておりますので、必ずしも厳密な意味ではそうとも言えない場合も含まれると思いますが、特に重複受診が高齢者に多いわけではなくて、むしろ小児の方に多いというデータも出ております。しかも、重複受診は、51ページを見ますと明確な目的、理由がある場合が多いということも明らかになったと思います。

54ページの重複投薬でございますが、これにつきましても、高齢者に多いわけではなく、むしろ小児の方に多いということも明らかになったと思います。

57から60ページでございますが、残薬につきましては、その中には患者が正しく服用していない場合も含まれると考えられます。長期投薬の影響もありますが、それについては長期処方の制限を検討する必要があるのではないかと思います。また、入院時の持参薬については、前回の改定でDPCのところで議論になりましたが、常備薬については服薬を継続することも考えられると思います。

 いずれにしましても、日常の診療においては、かかりつけ医が患者から残薬の相談を受けて処方日数を調整することが日常的に行われておりますが、さらに、薬局の薬剤師が残薬を確認した場合には、薬剤師から処方医に連絡をした上で、必要な場合は処方医が当日、または遠方、あるいは後日行かれる方もいらっしゃるわけですから、次回の処方時に処方内容、日数を調整するということは考えられると思います。

 「5.主治医機能について」です。66ページを見ますと、1回に7種類以上の処方が行われる頻度は圧倒的に病院のほうが多く、それは複数科を受診しているためと考えられますが、かかりつけ医においても、1人の患者さんに対して複数の疾患を見るほど1回に7種類以上の処方が行われる頻度は増加すると思われます。

69ページでございますが、院外処方1件当たりの薬剤種類数は、平成22年以降は横ばいで推移しておりますので、必ずしもふえているわけではないということです。これは薬がコストとなりつつある中で、処方する医師は薬剤種類数の抑制を意識しているとも考えられると思います。

7475ページでございますが、前回改定における地域包括診療料及び同加算の届け出施設数は、必ずしも多い数字ではありません。これは前回の改定で、厚労省の考えるかかりつけ医のあるべき姿を示したわけですが、財政上の制約等もあり、算定のハードルを高くしたという経緯があると思います。しかし、かかりつけ医機能の評価については、我が国の医療提供体制を大きく変える可能性もあることから、今年度の検証調査結果も見ながらじっくりと進めるべきであると考えます。

 以上でございますが、最後に外来医療の課題とありますので、意見をまとめさせていただきたいと思います。

 我が国は、明治中期以降、病床を持って開業するという歴史的経緯により、診療所だけでなく、有床診療所、200床未満の中小病院においてもかかりつけ医機能を有し、これまでに低コストで充実した医療を提供してきました。前回の改定で、それらのかかりつけ医機能を持つ診療所、有床診療所、中小病院に地域包括診療料及び同加算が導入されました。加算は診療所のみとなっております。日本医師会としては、これをかかりつけ医機能の評価の道筋をつくったものと考えており、今後ともかかりつけ医機能の充実強化を推進する方針であります。地域包括診療料及び同加算は、厚労省の考えるかかりつけ医のあるべき姿を示したものでありますが、財政上の制約もあり、ハードルは高いものとなりました。ただし、服薬管理をかかりつけ医の業務と確認したことや、院内処方を基本としたことは評価しております。

 我が国では従来、専門医がかかりつけ医になることにより質の高い充実した医療を提供してきた実績があります。かかりつけ医機能の評価については、先ほども述べましたけれども、我が国の医療提供体制を大きく変える可能性もあることから、今年度の検証調査結果も見ながらじっくりと検討すべきであると考えます。

 全体として今日お示しいただいたデータを見ますと、外来の機能分化は進みつつありますが、まだ大病院でも再来が圧倒的に多いなど、特に大病院への対応が不十分であると考えられます。また、重複受診については、特に高齢者に多いわけではなく、しかも、明確な目的がある場合が多いこともわかりましたし、重複投薬についても、高齢者に多いわけではないことも明らかになりました。重複投薬や残薬については、かかりつけ医が服薬管理を行うことを基本としつつ、薬局などの薬剤師と連携して対応することが必要であると思います。残薬の減少については、長期処方の制限を検討することが必要であると考えられます。

 また、最初にも述べましたけれども、初診料、再診料、外来診療料には、基本的な技術料や従事者の人件費、設備費、光熱費、施設整備費などのドクターフィーやホスピタルフィーが含まれており、今や重要な産業の一つとなっている医療分野において求められている処遇改善や、光熱費、施設整備費のコスト上昇に対応するためにはさらなる充実が必要であると考えます。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 これにつきまして、医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 御質問のあったところのみお答えさせていただきます。

 まず、10枚目のスライドでございますが、この概念図の中の医療機関のところについての御質問です。特にここの図の中で明確に定義しているところではございませんが、御指摘のように、日常の医療についてはかかりつけ医さんとか有床診、あるいは中小の病院とか、まさに身近な医療機関ということで、もうちょっと引いたところというか、こちらのところには拠点となるような病院という整理をさせていただいている図だと理解しております。

 もう一つの御質問は、31枚目のスライドだったかと思います。こちらはこれまで中医協でも御議論してきていただいた経緯もございまして、上が「地域の拠点となるような病院」ということで、下は「診療所等」と書いてありますが、有床診はもちろんですし、中小の病院とかが入ってくると理解しております。

 以上でございます。

○森田会長

 よろしいですか。

○鈴木委員

 わかりました。

○森田会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 外来に関するデータをまとめていただきまして、お礼を申し上げます。

 今、鈴木先生もお話のとおり、前回の改定で幾つか重要なポイントを決めて、その方向に向けての改定を行ったわけですが、残念ながらまだ調査がこれからということで、その効果がよくわからないのです。ただ、本日示されたデータの範囲内では、前回の改定に引き続き、同じような方向で次回改定も検討していく必要があるだろうと、全体としてはそのような印象です。

 幾つか質問と意見を取りまぜてお話ししたいと思いますが、1つは、76ページ、一番最後に外来医療の課題、論点、検討の方向性みたいなものをまとめていただいております。最後の3行のところについて、私も問題認識は一緒ですので、このような方向でデータをまとめていただき、議論に供していただければとお願いを申し上げます。

 その中で、外来の機能分化・連携を推進する方策、これは紹介状なしで大病院を受診した場合に一定額を負担してもらう形の法案がこれから審議されるということですので、法が成立した後、この中医協で議論するというお考えかどうか、1つ質問をさせていただきたいと思います。

 これに関連しまして、気になっておりますのは、確かに紹介状なしで大病院を受診する場合に一定の経済的負担をお願いすることで病院と診療所の機能分化が進むかというと、その効果は一定程度あるとは思いますが、大幅な改善には多分結びつかないと私は思っております。したがいまして、病院と診療所の機能分化については、紹介状なし云々のことだけではなくて、いろいろなアイデアを組み合わせていく必要があると考えておりますので、事務局としてもいろいろ知恵を出していただき、我々委員としてもいろいろなアイデアを出していく必要があると考えております。

 重複投薬、残薬の話ですが、この資料を見ますと、1年間で処方箋が約8億枚近く、7億9,000万枚出ているということ。それから、1つの処方箋に平均すると2.5とか3剤ぐらいの薬品が記載されているということ。余りの数の多さに若干愕然としておりますが、必要に応じて処方していただくというのはそうなのですが、それを全体として無駄のないように効率的な形にしていくということで、これもいろいろな手段の組み合わせになると思っております。長期処方、重複処方、そういったことについて細かくいろいろな対抗策を検討していく必要があると考えております。

 ただ、その中で、私は薬剤師の役割というのが非常に大きいと。ほかの場面でもいろいろ申し上げておりますが、医薬分業ということで、今、院外処方が3分の2ぐらいまで、67%ぐらいまで行っているようですが、それに伴って保険者あるいは患者の負担というのは、院外処方であるがゆえに調剤技術料、基本料等の加算も含めて負担がふえております。それに見合う効果について、それは、患者に対する残薬管理、服薬指導、あるいは在宅での薬剤使用の指導とか、患者に対するサービス向上という意味での貢献も求められていると思います。それから、医療費の適正化という意味でも薬剤師の役割は非常に大きいと考えておりますので、これは中医協と直接関係ない部分もありますが、薬剤師には今以上にその機能を果たしていただきたいと期待しております。

76枚目の最後のほうにありますように、もう一つは主治医機能の強化という話です。これも鈴木先生がおっしゃったとおり、私どもの方向としては主治医機能を強化するという考えは同じです。ただ、これもまだ調査が出ておりませんので、届け出の医療機関数は数字が出ておりますが、主治医をもたれた患者の状況などの数字がまだ出ておりませんので、調査結果を見て、データは秋ごろということのようですので、それ以降、データを見ながら議論を進めさせていただきたいと考えております。

 鈴木先生の御発言で1点だけ気になった点は、初・再診料について、処遇改善、光熱費の値上げ等があるのでそれなりの見直しが必要だという趣旨の御発言をされたかと思いますが、私どもは毎回申し上げておりますように、いわゆる底上げといった形は基本的には受け入れられないということです。限られた財源を配分するわけですので、今までと違う新たな診療、あるいはさらに高度の診療行為、あるいは政策的に誘導していくような方向、こういったことを評価するのが基本姿勢ということをあえて申し上げておきたいと思います。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ほかに。

 医療課長、先にどうぞ。

○宮嵜医療課長

 1点、御質問がございましたので、お答えさせていただきます。

 大病院を紹介状なしで受診したときの負担の件でございますが、白川委員御指摘のように、今、関係の法案を国会のほうに提出させていただいておりまして、これから審議というところでございますので、きょうの部分には準備させていただいておりません。法案につきまして、国会の御判断が得られた後に中医協でも御議論いただくのかなと考えております。そのときには、白川委員御指摘のとおり、この問題だけではなくて、外来の機能分化という流れの中で、ほかのアイデアとかほかの部分も含めて一緒に御議論いただくのかなと考えておりますので、その時にはよろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。

○森田会長

 白川委員、よろしゅうございますか。

○白川委員

 はい。

○森田会長

 それでは、安部委員、どうぞ。

○安部委員

 ただいま白川委員からエールをいただきまして、ありがとうございます。ありがとうございますとともに、身の引き締まる思いだということでございますが、お話の中で、費用に見合うきちんとした結果を出すということでございますけれども、これに関しましては、地域包括ケアシステムを構築する中で、地域完結医療の中で薬剤師がどのような姿を見せていくか。そこは、我々の業務の質の向上、地域の中の医療、介護との連携、そして、それをなるべくきちんと見えるような形でお示しするという形で頑張っていきたいと思っております。

 それから、この「外来医療(その1)」の中で少し意見とか質問をしたいと思います。

 まず、スライドの24でございますけれども「入院外受診頻度」ということで受診頻度が年々下がっているという資料が示されております。1つは、これは病院・診療所が一緒になったデータでございますので、病院・診療所別はどうなのかというところが知りたいということが1点。

 それから、6869には処方日数の推移が示されておりますけれども、いわゆる処方日数と受診頻度の関連はどうなのかというところを、その関連性というものを見ると非常に興味深いのではないかと思いますので、ぜひそういう資料ができないか御検討いただきたいと思っております。

 スライドの54に、協会けんぽさんの分析ということで「年齢階級別の重複投薬の頻度」とございます。タイトルが「重複投薬の頻度」でございますけれども、56ページにも重複投薬という文言が出てまいります。これは「薬局で確認される重複投薬の実態」ということでございますけれども、この真ん中ほどに書いてあります重複投薬の54の定義ということになりますと、例えば、ある方が月初に内科にかかって消炎鎮痛剤をもらい、月末に整形外科にかかって同じ消炎鎮痛剤をもらった。これは重複投薬にカウントされると理解できると思うのですが、56ページ以降、薬局で確認される重複投薬に関しては、同時期に同一または同効薬の薬剤を、本来は重複すべきではないのに重複しているといったものであります。同じ重複投薬という文言で資料が並んでいますと、それが同じように見えるということもありますので、そこは明確に違うということを申し上げて、もし整理ができれば整理をしていただきたいと思っております。

 スライドの5960に薬局の残薬確認ということが示されております。残薬の確認につきましては、薬剤師の標準的な薬学的管理の手順にもう既になっているところではありますけれども、それが59に載っているわけであります。結果として何%に疑義照会があり、29億円という結果は出ておりますけれども、実は、残薬を減らしたというのは結果として出ておりますが、薬剤師としては第一の目的としては考えてございません。第一の目的は、不必要な薬を二重に飲んでしまうということを防止する。それから、患者さんが飲まなかった、もしくは飲めなかった理由は何なのかということを明確にしつつ、かかりつけ医とかかりつけ薬剤師が連携してその問題を解決し、医療の安全を図るということが第一義であると思いますので、このスライドにも若干示されておりますけれども、そういったことを薬剤師の立場で御説明させていただきたいと思います。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 何点か御指摘いただきましたが、24ページの関係につきましては、今後、議論に資するような資料をさらに準備させていただければと考えております。

54枚目と56枚目の御指摘ですけれども、まさにそのとおりでございまして、定義をもうちょっと明確にということですが、54枚目のスライドのほうは、委員御指摘のとおり、これはレセプトで調査しておりますので、時期が全く一致しているかというと、そうではないケースも入ってきている。特にお子さんのところで高くなってきていますが、お子さんは急性疾患が多いということでございますので、例えば、かかりつけ医に月初めはかかっていて薬をもらっていたけれども、その後は、夜中に熱が出て夜間救急診療所に行ってというような重なりのレセプトも数多くあるのではないかということですので、そこは御留意いただければと考えておりますし、ちょっと説明が足りなかったところはおわび申し上げます。

○森田会長

 松本委員、どうぞ。

○松本委員

29枚目のスライドなのですけれども、受診1回当たりの費用で泌尿器科を標榜する医療機関が異様に高いというのは、先ほどの事務局の説明で透析施設が含まれるからということで、それはわかりました。

 ちょっと質問させていただきたいのですけれども、例えば複数の診療科を標榜している場合に、主たる診療科というのを事務局はどのように判断されているのでしょうか。

○森田会長

 医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 医療施設調査のほうから拾っておりますが、これは医療機関さんのほうから届け出いただいたもの、要するに、私は泌尿器科が主たる診療科ですと、届け出いただくと、それがその医療機関の主たる診療科ということで統計処理される形でございます。

○森田会長

 どうぞ。

○松本委員

 それでは、29のスライドの資料の中に、透析を行っている医療機関が散らばった形で存在していると理解してよろしいのでしょうか。

○森田会長

 医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 済みません、ちょっと御説明が不足していたかと思いますが、この医療施設調査におきましては、主たる診療科として内科とか泌尿器科と届け出いただいたものということなのですけれども、人工透析を主とするという届け出をいただいたところは、このグラフには入ってございません。内科を主とすると届け出いただいた医療機関の中にも、もしかしたら一部透析もやっているところがあると思いますし、泌尿器科を主とすると届け出いただいたところにも、透析を行っているところが入ってきている可能性がある。特に泌尿器科の場合は入ってきている可能性が高いのではないかということで、そういうところも留意してこの図を見てくださいという御説明をしたところでございます。

○森田会長

 松本委員、どうぞ。

○松本委員

 指導監査の立ち会いをしてきた経験から、透析を行っている無床診療所で、いわゆる一般の外来診療はほとんど行われていない場合が多いのです。ですので、これは要望ですけれども、いわゆる人工透析をしている施設を除いた形でこれをつくり直してもらわないと、はっきりしたデータとしてちょっとわかりにくいのではないかと思いますので、ぜひそれはお願いしたいと思います。

○森田会長

 医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 御指摘の趣旨はよくわかりました。ただ、医療施設調査上は、個別の個票が先ほど申し上げましたような届け出になっているので、泌尿器科を主とするというところの中から透析をやっている診療所だけとか、その部分だけ除くというのは物理的には難しいところがございますが、これに限らずですけれども、これからの資料を作成するときには、透析の医療機関というのはちょっと別なので考えてくれという御指摘だと思いますので、そのような対応をさせていただければと思います。

○森田会長

 松本委員、どうぞ。

○松本委員

 いわゆる複数科の中に人工透析というのも当然診療科としてあるわけですので、届け出の中でそれを除外することは可能だと思いますので、ぜひ今後はよろしくお願いしたいと思います。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがですか。

 石山委員、どうぞ。

石山委員

 最終のページの「外来医療の課題」ですが、先ほど白川委員がおっしゃったとおりだと思いますので、今後の議論に向けて、参考にしていきたいと思います。

 ただ、議論の際の資料に要望があります。すなわち、前回改定の目玉である地域包括診療に関して、かかりつけ医がその地域の人口と比較して、どの程度浸透しているのか地域毎に客観的に比較できるデータを収集していただきたい。

 2点目ですが、スライドの47で、外来診療・救急外来に対する勤務医の負担感とその理由が掲載されています。その中で、「突発的に発生し、その後の予定に影響するため」という要因は、救急医療の場合は当然のことなので、外来の負担を質問する項目とは分けて考えるべきではないでしょうか。

 3点目ですが、小児についての投薬、あるいは診察の頻度が非常に高いというのが出ています。この原因を示すデータを収集していただきたいと思います。以上3点です。

○森田会長

 御要望が多かったと思いますけれども、よろしいですか。お願いいたします。

 それでは、ほかにいかがでしょうか。

 堀委員、どうぞ。

○堀委員

 歯科の外来医療につきまして、歯科はほとんど外来だけなのですが、それについては別途、歯科医療という新しい議題で議論されると理解しておりますので、細かいことはそのときに申し上げますが、本日の議論の中で特に病院勤務医の負担軽減という視点で、これまでの改定で歯科は医科歯科連携であるとか周術期口腔機能管理の評価をいただいたと理解しております。歯科医療の議論の際には、それに関連するような検証調査結果等も含めて資料を示していただきまして、きょうの議論と関連がある部分も議論させていただきたいというのが1点であります。

 私どもとしましても、地域包括ケアシステムの中でかかりつけ歯科医が果たす役割や機能ということについて調査も始めておりますので、もし間に合えば、そのときに資料提供もさせていただきたいと思っております。

 それから、先ほど白川先生がおっしゃった基本診療料の話でありますが、白川先生とは深い溝があるのも承知しておりますし、また、これまでの議論で基本診療料をどうするかということは大変難しいのは承知しておりますが、歯科としては特に、やはり今、医療機関経営の基盤が非常に困難だということが言われております。そういった意味で、私どもは基本診療料がいわゆる健全な医療提供の基盤だと思っておりますので、医療経済実態調査や種々の調査の結果を踏まえて改めて議論させていただきたいということで、これは要望として発言をいたします。

 以上であります。

○森田会長

 ありがとうございます。

 御要望ということですので、よろしくお願いいたします。

 花井圭子委員、どうぞ。

○花井圭子委員

 幾つか意見、要望等を述べたいと思います。

 まず1つ目が、24ページの「入院外受診頻度」の資料についてですが、一番下が平成25年で、頻度が減少しているので、それは多分、保険医療費から見たら良いことなのだと思います。ただ、少し心配なのは、私の考え過ぎかもしれませんが、75歳を超えると非常に受診度が高まっているという資料がたくさん出ているにもかかわらず、このように低下していることが一体どのようなことなのかがわかるようなものはあるのでしょうか。、貧困からくる頻度が下がっているということはないのだろうか。考え過ぎかもしれませんが、下がっているからというだけでなくて、何か理由がわかるようでしたら教えていただきたいというのが1点です。

 それから、残薬の関係です。60ページかと思いますが、地域包括ケアシステムを2025年に向けてつくっていこう、例えば認知症であっても、住みなれた地域で最期までそこで生活しようということが大きな国の目標として進んでいるわけです。そのような中で、とりわけ認知症の方が薬剤を管理するというのは非常に大変なことで、軽い認知症であっても、飲み忘れが、それは普通に起こることだということを前提に考えていかなければいけないのではないかと思います。

 そこからしますと、薬剤師、薬局の果たす役割は非常に大きいのではないかと思います。先ほど、残薬確認が第一義的ではないと、確かにそのとおりで、もっと重要な役割はあろうかと思いますが、それと同時に、やはりきちんと薬を飲んでいただくということを薬剤師会としてぜひとも積極的に推進していただきたい。これは政府というよりも、薬剤師会のほうに強くお願いしたいと思います。まさにこれから在宅で進めていく上で欠かすことのできない社会的な役割でもあると思いますので、ぜひそのことをお願いしておきたいと思います。

 それから、主治医機能のことです。このことにつきましても、地域包括ケアシステムの観点から非常に重要なことで、鈴木先生がおっしゃったように、かかりつけ医、主治医機能の重要さというのは私も十分理解しております。そうあってほしいと思います。

 ただし、一方、患者のほうから見ると、主治医機能、あるいはかかりつけ医はどのように探したらいいのだろうかというのがいつも悩みとしてあります。例えばその地域に生まれて、そこで育って、ずっと家族も含めてその先生に診ていただくということは、まさにかかりつけであり、主治医機能だと思いますが、日本国中で移動していて、例えば私のように田舎から東京、あたりに出てくると、どうやって主治医機能を持ったかかりつけ医の先生を探したらいいかというのは、非常に大きな悩みになっております。

 そういう意味で言うと、どういう機能を持った診療所があるのか、あるいは200床以下の中小病院でどのような先生がいらっしゃるのか、そういう情報がもう少し提供される必要があると考えております。今、病院については、さまざまな形で情報が提供されておりますが、ぜひとも主治医機能を充実していく、かかりつけ医をみんなが持てるという状況をつくるためにも、その情報提供のあり方を、今から行うであろう調査の中に組み込んでいただきたいと思います。と同時に、一体どの程度の人が自分のかかりつけ医はこの人と言えるのか、そのこともあわせて患者調査としてやっていただきたいと思います。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 これにつきましては、医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 1つ、高齢者の外来受療について御指摘がありましたので、お答えさせていただきます。

24枚目のスライドとか23枚目のスライドで、受診頻度が下がったり外来の受療率が下がっていますというお話をしました。一方、そうは言っても高齢者の人口はふえていますので、高齢者全体としての患者数は横ばいではないでしょうかということを資料で申し上げました。そんな中で、受診頻度が下がっているということは、もしかしたら貧困もという御指摘もありましたが、そういうことがないようにするためにも、しっかり今の医療保険制度を守っていかなければいけないと思っています。そんな中で一番考えられるのは、安部委員からも御指摘がありまして、今後ということですが、処方日数との関係とか、そのようなことが影響しているのではないかという御指摘もありましたので、次にまたこの関係の議論をするときぐらいまでに準備させていただければと考えています。

 あるいは病診別に見ると違いが出てくるのではないかという御指摘もありましたので、そのような形で資料を準備させていただければと考えております。

○宮嵜医療課長森田会長安部委員、どうぞ。

○安部委員

 花井委員から薬剤師のことについてまた御指摘いただきましたので。

 御指摘のように、認知症の方、それから、高齢になって独居とか老老世帯の方、薬の管理がとても難しい状況にあるということについては十分承知をしておりますし、それについての対応をどのようにするか。在宅医療で御自宅まで行けば相当な管理が可能なわけでありますけれども、全ての方が在宅の指示を受けて薬剤師が訪問しているというわけではございません。そういった意味では、先ほど、地域包括ケアの地域完結型医療の中で薬剤師がどのような業務をしていくかということでございますけれども、地域に根づいたかかりつけ機能を持った薬局が、近隣の方で、例えば薬局でお金をお支払いになるときに、どうもこの方は認知症が軽く進んでいるのではないかという疑いがあれば、これは患者さんの同意が要るわけでありますけれども、そういう方のところにきちんと出向いて確認をするとかいうことは、それは地域に密着した薬局だからこそ、長年つき合ってきた間柄だからこそできることでございますので、そういったことを各地域の薬局、薬剤師がしっかり取り組むように進めていきたいと思っています。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ほかに。

 万代委員、どうぞ。

○万代委員

 議論の方向性としては、このまとめにあるとおりで、皆さんのおっしゃったとおりだと思います。

 私のほうから、1番目としまして、外来の機能分化について少し意見と要望を申し上げたいと思っております。

 例えば36ページ、37ページで、病院の紹介なし受診が減ってはきているものの、まだまだ高率だということにつきましては、真摯に受けとめて、これからも自助努力をしていく方向で進めていきたいと思っております。ただ、その場合、患者さんの意識というか、一言で申し上げれば、大病院にかかっていれば安心というようなことをおっしゃる方もそれなりにおられます。ですから、患者さんの意識の変更、その誘導も非常に重要ではないかと考えております。そういった意味でも、今年度、外来の調査があるということでございますので、その調査票の設計についても、患者さんの意識というものがどういったところにあって、幾らこちらが口を酸っぱく診療所に行ってくださいと言ってもなかなか行っていただけないというところも抽出できるような方法で考えていただければ大変ありがたいと思っております。

 特に31ページのスライドにつきましては、しょっちゅう出てくるわけでございますけれども、ここにあるように、地域の基幹病院、拠点となるような病院については、右側の部分に白抜きで書いてございますけれども、専門外来の確保で、一般外来は縮小して、それを診療所等にお願いするという形の方向性が、やはりこれが一番本質的なところだろうと皆さんも思っているでしょうし、私も考えております。ただ、これをどのように設計するかというのがなかなか難しいために、一定程度の負担をお願いするというような、少し傍流の策が今とられると考えております。

 この中で、例えば先ほどの大病院にかかっていれば安心ということにつながりますけれども、初診・再診料につきまして、2科目につきましては一定程度の手当てがされていますけれども、そういったようなことで患者さんに、大病院にかかっていれば複数科かかってもそれほどお金がかからないというインセンティブが働いておりますので、そういったことも含めて、逆のインセンティブになるような設計にすることが必要かと思っております。

 その際、専門外来の専門性についてはなかなか判断しにくい。やはりここは医師のプロフェッショナルとしての専門性を尊重いただいて、例えば地域の拠点となるような病院の医師が、あなたはもう専門外来の範囲ではなくなったので一般外来として地域の診療所に行ってくださいという判断は、個々の医師の判断が非常に重要かと思っております。そこの判断をもとに、例えば一般外来の診療だと判断した場合には、一般外来診療料という形で、より高い料金を設定するということも、1つは先ほど来申し上げている患者さんのインセンティブ、逆のインセンティブかもしれませんけれども、そういったような形になるかと考えているところでございます。

 2つ目は主治医機能でございますけれども、主治医機能につきましても、今後ますます強化していくという中で、1つだけデータが出ました74枚目のスライドで、地域包括診療料の届け出状況がまだまだ病院については不十分だと考えております。地域包括診療料の基本的な概念につきましては、病院団体でもあちこちで議論しておりますが、基本的な理念については高く評価しております。ということで、これを強化する、あるいは推進するという意味で、ぜひいろいろな形の制度設計をこちらも提案していきたいと思いますし、事務局のほうも提案いただきたいと考えております。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 私は長いですから。

○森田会長

 済みません。きょうは非常に寒いものですから、トイレタイムで少し休憩を入れようかということなのですけれども、よろしいですか。

 では、5分ということで、それから中川先生、ゆっくりとお願いいたします。

( 休憩 )

○森田会長

 それでは、おそろいになりましたようですので、再開させていただきます。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 残薬の多さに驚いたとおっしゃいましたが、私も常々、以前から大変な問題だと思っていました。そこで、皆さんおっしゃるのは、薬剤師の役割に期待するという声が非常に強いというのも驚きました。驚いたというのは失礼ですね。私もそう思います。

 その上でお聞きするのですが、報道されて結構大騒ぎになった薬剤服用歴管理指導料、あれについての自主点検が先月で終了したはずなのですが、その状況報告は一体どうなっているのかということを、わかれば事務局からお願いしたいのですが。

○森田会長

 事務局、お願いいたします。

○渡辺医療指導監査室長

 医療指導監査室長です。

 昨日も国会でやりとりがあったところでございますけれども、2月下旬に3団体に対しまして自主点検をお願いしたところでございます。現在の状況につきましては、関係団体から集計作業の進捗状況につきまして報告を受けているところでございますけれども、単科の薬局数が本当に多くて集計が完了していないというようなところもあるところでございます。早期に最終的な報告を求めるとともに、その報告内容を十分に精査しながら今後の対応について検討してまいりたいと思ってございます。

○森田会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 いつごろ、どのようにわかるのですか。

○渡辺医療指導監査室長

 現在このような状況ですので、次期については現時点で申し上げることはできないのですけれども、早期に最終的な報告を求めるとともに、その報告内容を十分精査しながら対応してまいりたいと思ってございます。

○中川委員

 意味がわからない。

○森田会長

 では、局長。

○唐澤局長

 中川先生からの御指摘はごもっともでございますので、3月中旬を目途に報告してくれということで3団体に要請いたしました。ざっくり申しますと、日本薬剤師会、日薬が大体単科の薬局数が5万という感じなのですね。それから、保険薬局協会が1万という感じなのです。これはちょっと重複がありますけれども。それから、チェーンドラッグストア協会が5,000という感じなので、非常に数の多いところはまだ全部出切っていないというところがございます。

 何日ということはまだ申し上げられませんけれども、当初は3月中旬と申し上げたので、それはやはり相当先みたいなことにはできませんので、何日とは申し上げられませんけれども、できるだけ早く提出させていただきたい。それで、少ないところのほうはかなりまとまってきているというのが今の状況なのです。

○中川委員

 報道されて、具体的に名前が出たところは氷山の一角という認識でよろしいですか。

○唐澤局長

 これは精査をして、また御報告させていただきます。

○中川委員

 そうですか。失礼しました。

 その上でお聞きしますが、残薬が非常に多いという原因は、重複投薬なのか、長期処方なのか、どちらが主だと考えていますか。事務局。

○森田会長

 医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 それは現時点では何とも言えないとしかお答えしようがないと思います。必要ならば、これから資料をそろえてということになろうかと思います。

○森田会長

 中川委員。

○中川委員

 重複投薬、重複処方は、どうもこの資料から見ると、患者さんの受診行動にも責任があるように見えてしまうのです。ところが、私はそれはちょっと違うのではないかと思っていて、長期投薬、長期処方をしてきたこと、それを政策的に許してきたことの反省期に入るべきなのではないか、見直す時期に来ているのではないかと思っているのです。特に勤務医の疲弊というのが問題になったころから、勤務医が2カ月、3カ月という長期の処方を出し始めました。これは事実です。例えば、患者さんが外来に来て、3カ月、90日処方するというのは実態としては異常ですよ。そして、大病院の勤務医が長期処方をして、診療所に紹介されて戻ったときに、どうして先生、病院の先生は長期に出してくれたのに、診療所は出さないのですかというふうに診療所の主治医を責めるわけですね。こういうことが延々と繰り返されてきた。

 そこでお聞きしますが、このように長期に投薬できるように許したのは、どういう経緯か簡単に御説明ください。

○森田会長

 これは薬剤管理官ですか。

○中井薬剤管理官

 今、その経緯も記憶の中でしかないので、たしか平成14年改定のときに長期投与の制限がなくなったと認識しております。ただ、そのときの議論を少しまとめないと、今、明確に答えはできかねる状態であります。

○森田会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 明確な答えでないのが続いていますが、日本医師会が2010年に長期処方に関するアンケート調査を行っています。そのときに、長期処方によって病気の悪化の発見がおくれたという回答が一番多かったのです。これはやはり深刻に考えて、患者さんの受診行動ではなくて、私は長期処方、長期投薬だと思います。これを我々は反省も含めて大胆に見直すべき時期に来ているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○森田会長

 医療課長、どうぞ。

○宮嵜医療課長

 長期処方が入ったときの経緯とかにつきましては、正確には調べてということになりますが、そういう取り組みのメリットとかデメリットが当然当時も議論されたでしょうし、今後議論していって、どういう形がいいのかというところを、今後この場合で進めていただければと考えております。

○森田会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 資料の57番のパワーポイントの写真に見られることは、実は異常なまれなケースではなくて、結構頻繁に見られるケースだという話も現場からは聞きます。ぜひ深刻に考えて、重要な論点にしていただきたいなと思います。

 できれば白川委員の御意見もお聞きしたいと思います。

○森田会長

 御指名ですので、白川委員。

○白川委員

 確かに前回改定の際も、主として大学病院等の大病院の長期処方が問題になりました。それから、分割調剤という言い方だったかもしれませんが、それも議論されました。我々としては、一律に長期だから悪いとか、短期だから良いという話ではないと認識をしておりますし、医師の裁量権と薬剤師の調剤権といいますか、こちらのほうの整理も必要だろうと思っております。

 ただ、中川先生の問題意識は私も同様でございまして、残薬あるいは使い回しとか飲み忘れ、特に高齢社会になると、そういうことをシステムとして防ぐようなことについて中医協としても議論していく必要があると認識をしておりますので、処方期間についても議論することには賛成です。

○森田会長

 よろしいですか。

○中川委員

 はい。

○森田会長

 ほかに御発言はいかがでしょうか。

 薬剤管理官、どうぞ。

○中井薬剤管理官

 大変失礼しました。先ほどの長期投与の制限がなくなったときの理由について、今、調べました。

 平成14年のときに14日分の制限がなくなったわけで、その理由としては、慢性疾患の増加等、投薬治療も長期に及ぶものが増加したということと、関係学会等からの指摘ということを踏まえまして、御議論いただいた上で長期処方が認められたということの経緯でございます。これについてはまた資料にまとめて出させていただきたいと思います。

○森田会長

 では、それはまたきちんと調べて資料を出していただきたいと思います。

 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。

 それでは、本件に係る議論はこのあたりにさせていただきます。本日の議論を踏まえまして、引き続きまたこの議論をしていただく予定でございますので、次回以降、さらに議論を進めていただきたいと思っております。

 予定どおり本日は終了いたしました。本日の議題は以上でございますので、これで終わりにいたします。

 なお、次回の日程につきましては、また事務局から御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の総会はこれで閉会いたします。どうもありがとうございました。


(了)
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代表: 03−5253−1111(内線)3288

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