ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(医療部会) > 第39回医療部会(2015年2月18日)




2015年2月18日 第39回医療部会

医政局

○日時

平成27年2月18日(水)12時30分〜14時30分


○場所

全国都市会館第二会議室


○議事

○医療政策企画官 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第39回「社会保障審議会医療部会」を開会させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中を御出席くださいまして、まことにありがとうございます。

 私、司会を務めさせていただきます、厚生労働省医政局総務課医療政策企画官の田中と申します。

 当部会の総委員数が24名ですので、定足数は3分の1の8名となっております。本日は、現時点で22名の委員の皆様に御出席いただいておりますので、この会議は定足数に達していることをまず御報告申し上げます。

 まず初めに、新しく委員に就任された方を紹介申し上げます。

 阿真京子委員でございます。

釜萢敏委員でございます。

 楠岡英雄委員でございます。

 本多伸行委員でございます。

 次に、本日の御出欠について御報告申し上げます。

 本日は代理の方に御出席いただいておりますが、荒井正吾委員が御欠席です。

 また、大西秀人委員から御欠席との御連絡をいただいております。

 それでは、議事に入ります前に、お手元の資料の確認をさせていただきます。

 お手元に議事次第、座席表、委員名簿のほか、資料1−1及び1−2、資料2−1〜2−5、参考資料1−1及び参考資料1−2、参考資料2、参考資料3をお配りしています。不足がございましたら、お知らせください。

 さて、本年1月末で、これまで部会長を務めていただいた永井良三委員の任期が終了し、改めて再任をしていただきました。したがいまして、本医療部会の部会長について、社会保障審議会令第6条第5項の規定により、部会に属する社会保障審議会の委員の互選により選任をする必要がございます。

 この点、社会保障審議会の委員でいらっしゃいます楠岡委員、田中委員、永井委員、中川委員に御相談申し上げましたところ、引き続き永井委員が本医療部会の部会長を務められるのが適当であるということで一致されておりますので、永井委員に引き続き部会長をお願いする次第です。

 また、部会長代理は、社会保障審議会令第6条第5項の規定に基づき、部会長が指名することとされており、永井部会長より引き続き田中委員が部会長代理に指名されております。

 事務局からは以上です。冒頭、カメラ撮りをされている方がいらっしゃいましたら、ここまでにしていただければと思います。

 以降の進行は部会長にお願いいたします。

○永井部会長 それでは、引き続きよろしくお願いいたします。

 まず最初に、委員欠席の際にかわりに出席される方の扱いについてでございます。これまで事前に事務局を通じて部会長の了解を得た上で、当日の部会において承認を得ることにより参考人として参加し、発言をいただくことが認められております。

 本日の会議につきましては、荒井正吾委員の代理としまして、奈良県副知事、前田努参考人の御出席をお認めいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(委員 首肯)

○永井部会長 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 では、議題にまいります。本日は、まず、地域医療連携推進法人制度(仮称)の創設及び医療法人制度の見直しについて意見交換を行いたいと思います。

 田中部会長代理が座長をお務めになられました「医療法人の事業展開等に関する検討会」におきまして、今月9日に取りまとめられ、本日はその資料が提出されております。

 まずは、検討会の座長をお務めになられた田中先生から御発言をお願いいたします。

○田中部会長代理 ありがとうございます。短く趣旨を説明いたします。

 地域医療連携は必ず進めなくてはなりません。そのためには、さまざまなツールを用意する必要があります。ある1つのツールで全てが進むわけではないので、この新しい地域医療推進法人制度もそのためのツールの1つです。

 緩やかな連携によって進めていくためにこれを使いたい法人は使えばよろしい。ただし、この法人が地域医療を独占するようなことはあってはならないし、この法人の外側の人が地域医療推進をしにくくなることもあってはならない、地域医療連携を推進しにくくなることはいけないので、この法人創設の提案に当たっては、非営利性、公益性などを非常に重視した形で書きました。とりわけ特徴は、医療法人ではなく一般社団法人としての提言がなされた点です。

 もう一つ、医療法人改革の方では、医療法人の透明性などについても留意した提案を私たちは議論し、本日ここに提出させていただいております。後ほど御審議のほどをお願いいたします。

 以上です。

○永井部会長 ありがとうございました。

 これまでの御説明につきまして、各委員の皆様に御意見をお伺いしたいと思います。

 では、事務局からよろしくお願いいたします。

○総務課長 事務局から提出させていただいております資料につきまして、御説明をさせていただきたいと思います。

 まず、資料1−1でございます。ただいま田中先生から御紹介がございましたとおり、医療法人の事業展開等に関する検討会、座長をお務めいただきまして、2月9日に取りまとめをいただいたということでございます。

 内容としましては2つ大きくございまして、表題にもございますとおり、地域医療連携推進法人制度(仮称)、即ち新しい法人制度の創設、及び医療法人そのものの制度の見直しという2点がございます。

 最初に若干経緯を説明させていただきます。

 資料1−1の16ページをお開けいただきたいと思います。関連の閣議決定、その他各方面の御指摘等、ポイントになるものだけピックアップさせていただいておりますけれども、まず、地域医療連携推進法人につきましては、昨年6月にいわゆる成長戦略、日本再興戦略の改訂版ということで閣議決定がされたわけでございます。地域内の医療・介護サービス提供者の機能分化や連携の推進等の制度改革を進めまして、サービスの効率化・高度化を図り、地域包括ケアを実現するということでございます。

 このためのツールの一つとしまして、まずは医療法人制度において、その社員に法人がなることができることを明確化した上で、新しい一体的な経営を可能とする、この時点では非営利ホールディングカンパニー型法人制度(仮称)という名称になっておりましたけれども、そういったものの創設をするということでございます。

 その制度設計につきましては、次の段落でございますけれども、多様な非営利法人の参画、意思決定方式に係る自由度の確保、グループ全体での資金調達、効率的な資金の活用、あるいはその法人の外にございます営利法人との緊密な連携等を可能とするため、規制緩和を含む措置について検討を進め、結論を得た上で来年中ということは本年ということでございますけれども、制度上の措置を講ずることを目指すという閣議決定があったわけでございまして、基本的にこの方針に沿って政府部内あるいは検討会で御議論いただいたということでございます。

 この後御説明いたします医療法人制度の見直しとあわせまして、まず今後の予定を申し上げますと、この検討会で取りまとめていただきました方向に沿いまして、まずは本日医療部会で御審議いただきたいと考えております。さらには、政府部内の調整を並行して進めているところでございまして、法案といたしましては、与党での御審査を経まして、3月中下旬に今国会に提出をしたいと考えているものでございます。

 他方で、医療法人制度の見直しにつきましては、17ページ以降に関連の閣議決定等を整理させていただいております。同じ成長戦略の中で医療法人の分割を導入するということ、社会医療法人について地域の実情を踏まえた認定要件について検討するといったようなこと、18ページ、次のページに参りまして、医療機関の経営の基盤強化、経営の透明化、適正化ということで、一定規模以上の医療法人への外部監査の義務づけ、あるいは理事の責任についての法的な明確化、あるいはいわゆるメディカルサービス法人との取引関係などの法令遵守体制の確保のための方策と、そういったところを今年度中に検討して結論を得るということでございます。

 あわせまして、一昨年この部会で集中的に御審議いただきまして、医療法の改正を含めました地域医療介護総合確保推進法が昨年6月に成立したわけでございますが、その際の参議院厚労委員会におきまして、医療法人につきまして一定の計算書類の公告の義務化について検討するといった附帯決議がございました。これらのもろもろの課題に沿いまして、医療法人制度の見直しもあわせて検討してきたという経緯でございます。

 次に、新型法人の概要について御説明申し上げます。戻っていただきまして12ページの、ポンチ絵をご覧いただければと思います。

 最初に概念的なところを申し上げますと、この新しい法人制度でございますけれども、一番下に書いてございます医療機関を経営する医療法人を中心とする非営利法人が社員となりまして、先ほど田中先生からも御紹介がありましたとおり、一般社団法人をつくるということでございます。通常の社団法人ですと特段の法律の規定がなくても自由に設立できるわけでございますけれども、この地域医療連携推進法人につきましては、一定の非営利性の基準を満たすもの、あるいはこの法人の趣旨に則した業務内容を行うもの、こういったものを都道府県知事に認可・監督をしていただくというスキームでございます。地域医療での連携あるいは機能分化、さらには介護との連携、地域包括ケアの推進ということが大きな業務ということになり、多数の法人をいわゆる束ねる本部機能を持つ法人としまして、社員総会が最高意思決定機関ということになるわけでございます。ここで、統一的な連携推進方針というものを決定いたしまして、この大きな方針のもとに各医療機関の運営をやっていただこうという仕組みでございます。

 右下、括弧書きで介護事業というのが書いてございますけれども、制度のたてつけとしましては、医療機関の機能分化と連携を必須の事業とし、介護事業その他の事業につきましては、法人の方で、オプションとして組み合わせることができるという形を考えているということでございます。監督機関は先ほど申し上げました都道府県ということになりますけれども、関係の審議会といたしましては、都道府県医療審議会に全体としてウォッチしていただくという仕組みを考えているところでございます。

 報告書に沿いまして、もう少し具体的に御説明をさせていただきたいと思います。

 2ページにお戻りいただければと思います。

 検討会で取りまとめていただきました新しい法人制度の創設についてということでございます。

 2ページの上の方、先ほど座長代理からもございましたとおり、地域医療構想あるいは地域包括ケアを実現していくツールの一つ、選択肢の一つという位置づけでございます。そうしたグループ内で、ヒト・モノ・カネ・情報といったものを有効活用していただく一つの枠組みということでございます。

 1のところでございます。法人格の考え方につきましては、先ほど申し上げましたとおり、一般社団法人のうちで、この制度の趣旨に沿うものを認定するということでございます。なお、議論の過程で財団型についても議論になりましたけれども、基本的には多数の法人が参画するということで、社団型がまずは基本だろうという整理にさせていただいております。

 名称でございますが、仮称ということで、今のところ、地域医療連携推進法人ということでございますが、さらには法制的な観点を含めて検討していきたいと考えております。

 対象となる地域でございますけれども、事業地域範囲につきましては、地域医療ビジョンの構想区域ということで、地域医療構想区域を基本として考えるということでございます。そういう意味では、二次医療圏と言ってもいいわけでございますが、地域医療構想区域を基本としまして知事に認可していただく範囲ということでございます。

 3ページでございます。参加法人の範囲でございますが、先ほどの図解でも申し上げましたとおり、医療機関というのがコアになるわけでございますので、その事業地域の範囲内で病院等を開設しておられる医療法人その他の非営利法人ということでございます。

 ポツの2つ目でございますけれども、それに加えまして、その法人の御判断で介護事業、その他の関連事業を行う法人も参加できるようにするということでございますけれども、非営利の法人ということでございますので、参加法人につきましては、非営利法人に限らせていただくということでございます。

 そういったことで法人の非営利性を確保していこうということでございます。ただ、非営利という中では社員の資格の特性については不当に差別的な取り扱いにならないようにするとか、あるいは他地域で病院等を経営しておられる法人につきましては、その地域の病院の事業を対象として参加できるようにするといったようなことでございます。同時並行して社会福祉法人の方も社会福祉法人制度改革等々議論されておりますけれども、そういったものと整合的な内容にしていくということでございます。

 4のところでございます。この法人の1番の事業は統一的な連携推進方針を決めるということが主たる業務ということでございます。

 4ページ目にまいりまして、この統一方針につきましては、医療機関相互間の機能分化、業務連携というのがコアになるわけでございますけれども、介護事業、その他地域包括ケアの推進に資する事業もオプションとして追加できるようにするということでございます。

 検討会でも強調いただいた点でございますけれども、この統一的な連携推進方針につきましては、これから策定作業が進められます地域医療構想と整合性を確保するということになっております。

 なお書きのところでございます。病床規制との関係ということでございます。これにつきましては、別途、次の資料1−2という1枚紙を恐縮ですがご覧いただきたいと思います。

 この法人内での病床の再編につきましての医療計画上の扱いということでございます。病床が非過剰の地域でございますと、増床することに特段の規制はないわけでございますけれども、過剰地域において1つの病院だけ見たときに増床になる場合をどのように扱うかということでございます。形式的に申し上げますと、現在の医療法の都道府県知事の勧告の対象となるということでございますけれども、この法人内での病床再編を可能にするという観点から、○の2つ目でございますけれども、病床過剰地域でありましても、この構想区域内を基本とした地域内の病床の融通を認めてはどうかということでございます。全体としては、当然病床が増加しないという前提でございますけれども、A病院の病床を例えば増やす、あるいはB病院の病床をその分例えば減らすといったような場合、全体として増えない範囲で、例えば急性期から不足しておりますのが回復機能であれば、こうした不足している機能への転換ということについては、地域医療構想と整合的でありますので認めるといったような特例的な扱いをしてはどうかということでございます。

 そうした点につきましては、検討会でも議論がありましたけれども、都道府県医療審議会等々の意見を聞いて判断をしていくという仕組みを考えているわけでございます。以上の概要を要旨という形で4ページの中ごろに盛り込んでいるところでございます。

 その他の業務でございますけれども、ヒト・モノ・カネの有効活用、情報の有効活用という観点から、法人でどこまでやるかというのは各法人の御判断ということになりますけれども、キャリアパスの構築でございますとか、研修あるいは共同購入の実施、あるいは贈与にならない範囲での資金の貸付等々を法人の判断で実施できるというようにしてはどうかということでございます。

 5ページでございますけれども、先ほど閣議決定で営利法人との連携ということも課題となっていたわけでございます。他方で、新型の非営利法人でございますので、どういう形で整合的にするのかというところは非常に議論になった点でございますけれども、関連する株式会社への出資に限るということ、介護事業等ということでございますけれど、これに限るということ。出資の形態といたしましては、非営利新型法人に意思決定が完全に主導権を確保するという観点から、例えば株式保有割合を100%にするといったような形にしてはどうかという提言になっているところでございます。また、非営利の法人に出資する場合にも贈与とならない範囲で行うことを考えているところでございますし、また都道府県知事に毎年報告をいただきまして監督をしていくという仕組みをつくっていくというものでございます。

 概念的には、この親法人自身が病院を経営するという場合も考えられるわけでございますけれども、そういったことにつきましては、本来業務に支障のない範囲で認めるということでございます。参加法人からの支出につきましては、いわゆる会費という形、あるいは個別の業務に着目して個別に委託料を支出するということが考えられるのではないかということでございます。

 5のガバナンスの仕組みでございますけれども、議決権の取り扱いにつきましては、一定の自由度を確保するという閣議決定にも沿うとともに、他方で非営利性を確保するという観点でございます。原則としまして、一社員一議決権という原則でございます。ただ、定款で別段の定めをすることができるというただし書きを入れまして、この別段の定めの場合には、いわゆる公益法人の例に倣いまして、不当な差別的な取り扱いをしないということ、あるいは6ページにまいりまして、金銭その他の財産の価格に応じて異なる取り扱いをしないといったことを要件としてはどうかということでございます。

 参加法人の統括の方法でございますけれども、予算等の重要事項への関与の仕方としましては、いわゆる親法人の意見聴取あるいは指導という比較的緩やかな関与の仕方とする場合、あるいは協議、承認をしないと実施できない、強い関与の仕方にする場合、2つを法人の任意で選択できるようにしてはどうかという議論でございます。また、その内容につきましても一定の部分は必須とするにしても、どこまで広げるかということについては、各法人で選べるようにするということでございます。

 また、閣議決定にもございましたが、一般の医療法人社団につきましても自然人のみならず法人も社員となることを可能とするということでございますけれども、営利法人は社員になれないということをあわせて明確化したいと考えております。

 参加法人の加入・脱退につきましては、冒頭、田中先生からもございましたとおり、任意で参加をするということ。脱退につきましては、金銭関係がある場合には一定の条件というものが必要になりますけれども、基本的には任意で脱退を可能にするという方向で議論をまとめていただきました。

 7ページでございますけれども、非営利新型法人の理事長でございますけれども、複数の医療法人を統括するという重要性に鑑みまして、知事の認可を経るという形。すなわち、都道府県医療審議会の意見を聞いて知事が認可をするという形にしてはどうかということでございます。

 地域医療を推進する、横の連携を確保する法人ということで、法人の内部にも仮称でございますけれども、地域医療連携推進協議会といったようなものを置いていただきまして、そこに地域関係者が入っていただきまして、重要事項については審議の上、法人の運営に反映させるような仕組みを設けるといったようなこと。その他、地域関係者の意見を運営に反映させるということでございます。

 6番目、非営利性の確保ということでございますけれども、剰余金の配当禁止、清算時の残余財産の帰属先を行政等に限定をするということ、一定の役職員への就任制限をかけるといったようなことを基本的に医療法人に準じた形で規定するという方向でございます。

 8ページでございます。随所に申し上げましたさまざまな監督権につきましては、医療計画等々の整合性を図るということで、都道府県医療審議会の意見を聞いた上で都道府県知事に監督を行っていただくということでございます。非営利新型法人自身の透明性の確保ということでございます。そうしたグループに属しているということを国民から見ても明らかにするということ。あるいは外部監査、財務諸表の公告、事業報告等の閲覧義務をかけるということ。会計基準につきましては、多様な法人が参画するという課題についてどう整理するかということを踏まえながら検討するという整理でございます。

 以上が非営利新型法人でございますが、続きまして、医療法人制度の見直しについて、9ページ、10ページでございます。先ほど閣議決定、国会の附帯決議等々との課題につきまして、基本的には前向きに対応するということでございます。会計基準の適用、外部監査の義務づけ、一定規模以上の医療法人に義務づけではどうかということでございます。計算書類の官報公告、インターネット上の公開についても同様でございます。いわゆるメディカルサービス法人との取引関係につきましても、一定の報告義務を課すという方向になっているわけでございます。

 最後、10ページでございます。医療法人のガバナンスの強化ということで、理事会の設置等々の規定を整理した上で、理事の忠実義務あるいは一定の場合の損害賠償責任、これは一般社団法人と同様に法律上明確化をするということでございます。医療法人の分割につきましても、基本的には認めるということでございますが、持分のある医療法人というのは、既存の法人しか認めていないということとの整合性を確保するため、持分のない医療法人についてのみ認めるということ。税制上の優遇があります法人につきましては、課税関係の明確化という観点から対象外にするということでございます。社会医療法人の認定要件の見直しにつきましては、閣議決定上課題となりました地域の実情を一定程度踏まえられるようにする。例えば隣の県に1つの診療所だけを持っている、例外的に持っているような場合は、本体の病院所在地の県知事の認定だけでいいといったようなことが検討課題になっているわけでございます。

 また、認定取り消しになった場合でも救急医療等を急にやめるということではなくて、一定のスキームのもとに続けていただけるような仕組みを導入したいと考えております。これにつきましては、別途そうした場合に税制上の一括課税にならないような措置というものを税制上の措置として要望していきたいと考えております。こうした方針でおおむね妥当であるということでいただいたわけでございます。

 最後、1ページ、表紙に戻っていただきまして、下の2つの段落でございますけれども、こうした内容につきましては、さらに詰めるべき点もあることから引き続き検討するということでございますけれども、地域医療構想との整合性の確保、非営利性の確保の重要性については、強く検討会の方から求められているということでございますし、医療法人分割制度の運用でございますとか、社会医療法人の認定要件の見直しにつきましても、それぞれの御注意をいただいているという状況でございます。

 事務局からは以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○永井部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明につきまして、中川委員、どうぞ。

○中川委員 まず、資料1−1について、日本医師会としての意見を申し上げます。

 日本医師会はもともと新型法人を医療法人の一類型とすべきだと検討会で提案し、要請してまいりました。非常に残念ですが、今回の案では一般社団法人の中から基準に適合すると認める者を認定するという制度になっていますが、非営利原則、地域に密着した医療提供体制を損なうのではないかという心配があります。こういうことを損なわないようにするため、医療法等を極力準用するようにしていただきたいと強くお願いいたします。

 また、社員については、新型法人は公益性の極めて高い法人であるために、現行の社会医療法人同様に同族制限要件を追加する。それから、営利法人が間接的に社員になることを制限するといった仕組みをつくってほしいというように思います。

 そして、理事長についてなのですが、複数の医療法人等を統括する点に鑑みて、医師以外の者が理事長になった場合は、理事の一定割合を医師にすることをお願いしたいと思います。

 最後に、ポンチ絵にありました地域医療連携推進協議会、医療審議会、地域医療構想調整会議の厳格なチェックを行って、地域住民への医療が最優先される制度の設計と運用となるよう、法令等の整備をぜひお願いしたいと思います。

 もう一つなのですが、資料1−2についてもよろしいですか。この1−2の今回御提案の参加法人の間で、病床の過剰地域であっても病床の融通を図るということにはいろんな問題点が出てくるだろうと思います。そもそも現在、全国で社会医療法人が多いのですが、一般企業のように病院買収を繰り返す、M&Aをどんどんやっていくというような目に余る行動があります。そういうことを一つ抑制するといいますか、ルールをつくるためにこの新型法人をつくったと思いますが、例えばここの提案のA病院の200床とB病院の200床が合わせて400床だから、350床と50床に病床数を変更するのを認めてはどうかという提案ですね。参加法人間でこれは対等の関係ではなく、上下関係にどうしても見えますね。まず、それの問題点が一つ。

 A病院の200床が350床になるとすれば、地域医療構想の4つの病床機能との関係はどうなるのかという大問題が出てきます。これはどうするのかという明確なことがない。そして、こういう場合は、これは地域医療連携推進協議会ではなくて、地域医療構想調整会議の真正面からのマターになるのではないかといったいろいろな問題をクリアしなければならないので、資料1−2は直ちに了解というわけにはいかないなと思います。

 以上です。

○永井部会長 では、事務局からコメントをお願いいたします。

○総務課長 まず、冒頭、新型法人そのもののたてつけについて御指摘をいただきました。幾つか御指摘をいただきましたが、検討会の取りまとめでも、例えば8ページの一番上でございますけれども、そのほかのこともいろいろ書いた上で医療法の規定を準用するということで整理をさせていただいておりますので、私どももそうした方針でできる限り準用するということで検討していきたいと思っておりますし、その前でございますけれども、7ページの一番下でございますが、親族等の就任制限要件を設定するとか、後ろからで恐縮ですが、3ページの上から3つ目のポツでございますけれども、営利法人を主たる構成員とする非営利法人。これは事業者の団体のようなものが想定できるわけですけれども、そういった法人さんにつきましては、社員とすることは認めないといったようなことですとか、随所に盛り込んでいただいている部分もございますけれども、そうした方向で検討していきたいということでございます。

 また、理事長につきましては、先ほども申し上げました7ページにつきまして、全体として認可制にするということでございますし、役員の構成につきましても、当然参加法人は一般の医療法人で、多くは医師が理事長になっておられるということでございますので、そうした参加法人の意思が適切に反映されるような役員構成にするべきではないかと思っているわけでございます。

 都道府県医療審議会ですとか、この地域医療連携推進協議会、あるいは地域医療構想との整合性を図るという観点からは、当然調整会議との整合性も図るということでございますので、中川先生御指摘の線に沿って、そういった点は検討できるのではないかと思っております。

 資料1−2でございますけれども、いろいろと説明が十分でない点が資料上あろうかと思いますけれども、この法人制度そのもの、あるいはこの法人の統一方針そのものもこの検討会で明記していただきましたとおり、地域医療構想との整合性を図るということが前提ということでございます。従いまして、例えばという例で書いておりますけれども、もう少し具体的にどういうケースが考えられるのかということで申し上げますと、例えば回復期が不足する区域だというように仮定しますと、回復期の医療はA病院の方が得意であると、あるいは急性期の方はB病院の方が得意であるということだと仮定しますと、B病院に病棟を置いたまま回復期に変えるというやり方もそれはあるわけでございますけれども、もともとやっておられる得意なところで一緒にやるという考え方もあるわけでございまして、そういった場合に地域医療構想に整合的な形での機能転換を伴うような場合に、こういったグループ間での融通を認める。こういった考え方であれば当然地域医療構想の実現に資するということだと思いますので、今日の資料はその点、必ずしも明確になっていないわけでございますけれども、地域医療構想との整合的な場合としてどういうケースがあるかということにつきましては、さらに今日御議論いただきまして、事務局としても検討していきたいと考えております。

○中川委員 総務課長の今の御説明ですが、地域医療構想区域内で、この新型法人の中に参加していない医療機関もたくさんあるわけです。だから、この参加しているグループ内だけでその構想区域の地域医療構想と整合性を保てばいいという問題ではないですね。構想区域内の医療機関全体として地域医療構想と整合性を保つということですから、この参加法人のグループだけで、回復期が少ないからここのやりとりでいいだろうということにもならないだろうと思うのです。だから、その辺のところも精査して、もう少し組立てをしっかりやってほしいなと思います。

○邉見委員 質問というか確認と御意見を述べたいと思います。

 まず、16ページですけれども、下の方に当該非営利ホールディングカンパニー型法人への多様な非営利法人への参画として、括弧の中の1番目に自治体というのがあるのです。私、自治体の病院をやっているわけですが、1番目に来ているということは、ターゲットというか、後押しをしてくれているような感じもするし、迷惑な感じもするのです。これはなぜかといいますと、例えば日赤、済生会、国立病院機構などは1つの法人なのです。トップが決めたら全部決まるのですけれども、都道府県立は複数の病院を県知事、今日、自治体の方々も来ていますけれども、市町村などというのは、あるいは組合立などというのは、みんな別々の設立母体ですから、なかなかうまくいかないのです。だから、医薬品とか診療材料とかの共同購入をしてもなかなかできない。非常に非効率なので、こういうのがあったら便利かなとは思うのですけれども、独禁法でいけないと言われたりしたことがあるのです。病院は中間ユーザーであって、最終ユーザーは患者さんであると。だから、値段を共同交渉まではいいけれども、共同購入はしてはいけないと言われたこともあるのです。なかなかこれは難しいのですけれども、うまくそのようなクリアしてこれに入れたらいいかなという感じはしておるのです。それが1点です。

 この自治体というのが一番前に来たのを、田中先生か事務局に後で説明をしていただきたい。一番のターゲットかどうか。

 2番目は、12ページですけれども、一番右の下に、その他の非営利法人例というので介護事業が出てきます。これがもし入れば自治体病院は入れないです。自治体病院はもう非営利そのものですから、こういうのが入ってくると議会で紛糾して、脱退しろとか多分言われるので、非営利が点線、営利が来てほしくないなと。介護は営利ですね。非営利の介護。介護の中の非営利の部分だけ来てもいいと。それであったら誤解でした。ありがとうございます。

 それから、これは意見になるのですが、やはり中川委員と同じように、余り病床過剰地域でいろいろ変えるという特例をいっぱいつくっていくのはよくないだろうと私も思います。いろんなところで混乱をするだろうと思いますし、いろんな会議が別々の結論を出すおそれもありますし、それはよくないのではないかなと思います。

 以上です。

○永井部会長 ありがとうございます。

 最初の独禁法対応についてコメントがおありでしょうか。

○総務課長 冒頭、スケジュールで申し上げましたとおり、政府部内の調整も並行してやっておりますので、共同事業を行う場合に、どういう場合に独禁法との関係がどうなるのかということも、これは法制度というよりは運用上どこまで可能なのかということで並行して、そこは時間がかかるかと思いますけれども、調整をしていきたいと考えております。

 自治体病院、これは先に書いてあるのは、私どもがつくった紙ではなくて閣議決定の再生戦略の中で例示として自治体というのが最初に出てきているということでございますけれども、この後に実は続きがありまして、自治体病院がこの法人に参加できることにするような必要な制度措置については、またこれと並行して検討するという閣議決定もされているところでございます。当然重要な非営利法人の一つでございますので、例示として書いてあるということでございますけれども、順番がプライオリティーということでは必ずしもないのだろうということでございますが、大変重要な位置を占めていただいておる関係もございまして、総務省とどういう形でどの段階で参画できるようにするのか、あるいは総務省さんは少し慎重な御意見を今のところは言っておられますけれども、どういった形にするのかをあわせまして政府部内でも調整をさせていただきたいということでございます。

 病床規制につきましては、先ほど申し上げましたとおり、今日、いろいろ意見をいただきまして、さらにどういった場合に認めるべきかということを詰めていきたいと思っておりますけれども、最終的には病床の許可ですから、この都道府県知事が都道府県医療審議会の意見を聞いて適切なものを認めるということでございますので、そこのところで整合性は図っていただくことだと思っておりますし、また、法人の中にもポンチ絵の12ページにも書いてございますとおり、地域医療連携推進協議会というものを置きまして、法人運営そのものの中でもそうした地域のいわば御意見番といいますか、そういった方々の御意見も聞きながら進めるということ。さらには、中川先生おっしゃいましたとおり、地域医療構想調整会議というのもございますので、そういったさまざまな機関のチェックを経た上で最終的には先ほど申し上げましたとおり、都道府県のところで見ていただくという制度を考えているということでございます。

○邉見委員 御説明ありがとうございました。大体わかるのですが、ツールの一つということですので、できれば我々がハードル低く行けるようなツールを考えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○永井部会長 山口委員、続いて菊池委員、どうぞ。それから、尾形委員。

○山口委員 山口でございます。

 今の地域医療構想法人制度のことですけれども、地域医療構想ガイドラインが今終盤に入っていまして、その話し合いの中で構想区域における協議の場というのがうまく働くのかどうかというのを非常に懸念しているところでもあります。

 そんな中で今回の法人制度を拝見していますと、ここの地域は助け合いが必要だという地域が手を挙げて法人化をして連携するということになると、地域によっては非常に有効な法人になるのではないかなということを感じました。特に、都道府県が医療審議会で意見を聞くということであったり、知事の認可であったり、あるいは地域医療連携推進協議会で地域関係者の意見を聞きながらというかなり監視の目といいますか、そういうものが働くということからしますと、住民にとってここの地域はうまく連携してほしいなというところでうまく実現すればとても意義があるのかなと感じました。

 質問しようと思いましたのは先ほどの自治体病院のことなのですけれども、地域によっては自治体病院の存在が非常に大きくて、例えばこういう法人をつくったときに自治体病院が入れなかったらなかなか話し合いがうまくいかない地域があるとすれば、自治体病院は入ることができるのですかと質問しようと思っていたのですけれども、今の話だと、まだはっきりしていないということかなと受けとめました。医療機関や介護施設の数が限られている地域だと、自治体病院の存在がないとこういうのがうまく回っていかないのではないかと思いますので、そのあたり、ぜひ御検討の中に入れていただきたいと思います。

○菊池委員 16ページの日本再興戦略の資料を見ますと、医療・介護サービスの機能分化や連携、効率化・高度化を図って地域包括ケアを実現する。そのことのために非営利ホールディングカンパニー型法人制度を創設するということで議論が出発したと説明をされております。その結果出されました地域医療連携推進法人制度というのは、その役割から見て非営利性、公益性、それから、運営上、経営上の透明性の確保が非常に重要であると考えます。非営利性、透明性等が確保されて、外部から見てもわかりやすい仕組みを基本として詰めていっていただきたいと思います。

 以上です。

○永井部会長 尾形委員、どうぞ。

○尾形委員 1点コメントと2点質問です。

 コメントは、まず、地域連携推進法人制度というのは、かなり地域医療構想を意識したものになっているというか、それを前提としていると思います。地域医療構想区域を基本とするとか、あるいは複数の医療法人を前提とするといったあたりにそれがあらわれていると思うのですが、3ページの2つ目のポツのところで、それに加えというところで、地域包括ケアの推進についても書いてありますが、むしろ日本再興戦略、16ページの方は、こちらに近い話なのかなという気もします。そういう意味では、例えば参加する医療法人が1つの場合等も含めて、いわゆる複合体全般についてのガバナンスの問題というのは依然として残っているのではないかという、これはコメントです。

 質問ですが、2点ございます。

 1つは、最近大学病院が中心になって地域の医療連携を進めていくというような、そういう話をよく聞くのですが、それもこのスキームに乗ると考えて、そういう理解でよろしいのかということが1つです。

 2点目は、後半の医療法人制度の見直しのところですが、9ページで計算書類の公告の義務づけということになっていますが、一定規模以上の医療法人に義務づけるということですけれども、これはどの程度の規模、どういう指標を考えておられるのか。それで何割ぐらいの医療法人が義務づけられることになると考えているのか教えていただければと思います。

 以上です。

○永井部会長 事務局、どうぞ。

○総務課長 順次、現状を御説明させていただきたいと思います。

 最初に、山口委員からも自治体病院の扱いについて御意見をいただきました。私どもは、広くさまざまな非営利法人に参画していただきたいという立場で調整をして現にやっておりますし、これからもそうしていきたいと思っております。ただ、入る側から見ますと、まだ具体化していない部分があって、さまざまな疑問等々もあるということでございますので、当面は所管省庁さんの御意見というのも重視せざるを得ない場合もあるかと思いますけれども、私どもとしては、できる限り入っていただくというスタンスで今の御意見も踏まえてやっていきたいと思っております。

 尾形委員からは国立大学病院の場合ということでございますが、この場合も閣議決定の中にも国立大学法人というのも入っておりますし、これは非営利法人の一類型ということでございますので、参加法人として大学附属病院を持っておられる法人が入ってくるということは十分想定できるということでございます。

 さらに、今日は資料をお出ししておりませんが、同じ成長戦略の中で大学附属病院につきまして病院として別法人化をするということも検討するということになっております。これは基本的には文科省さんの課題ということでございますけれども、私どもとしてもそういったことを実現するため、どういう方法があるのかというスタンスでも検討していきたいということでございます。それも関連の課題としては政府全体の課題として入っているということでございます。

○医療経営支援課長 尾形委員からの外部監査の法人の一定規模の件でございますが、現在、医療法人は負債額が100億以上の法人を外部監査等を入れるのが望ましいとしてございます。これは現行で申し上げますと100法人弱程度ございます。そのほかの法人も資産額とか負債額でやっておりますので、どの程度の範囲がいいかというのは今後検討していきたいと考えてございます。

○永井部会長 続いて樋口委員、どうぞ。

○樋口委員 3点だけ質問しますが、ごく簡単に答えていただければと思います。

 先ほど菊池委員の御指摘があったように、16ページのところで、日本再興戦略というところで閣議決定がなされているという上での話ですね。しかし、これを普通に読むと、地域包括ケアを実現するためにこういうものもつくってみたらいいという話になっているわけですけれども、その上で考えると、これは本当に素人の質問だと思いますが、13ページにきれいな絵ができていますね。しかも、地域医療連携推進法人、仮称ではありますけれども、こういうものができ上がったときに、この中に参加するのは医療法人だけなのです。だから、普通の診療所の人たちなどは入れなくなっていて、診療所は法人でない限りは入れないです。だから、普通の地域のお医者さんが入ってこその地域包括ケアという話と、これはどうかかわりをつけるのだろうかというのが第1の疑問で、「いやいやそうではありませんよ、樋口さん、これは単なる一つの選択肢であって、これが全体を網羅するものではないですからね」ということなのでしょうけれども、そういうことでいいのだろうかという、そういう単純な回答でいいのかどうかが疑問の1点です。

 2つ目は、それに関連させて、こういう新しい試みが選択肢の一つのツールであるということを強調されましたけれども、何かこういうものをつくったときには、それがどのぐらい成功して、だから、何が成功か、失敗かというのは難しいのですが、その後で評価しないといけないと思うのです。どこの県でも1つでも立ち上がらないようだったら何のためにつくったのだという話になるし、しかし、これはどんどんできていって、できていくことだけで評価できるのかどうか。先ほど言ったところの地域包括ケアを推進するためにこんなふうにうまくいったのですよという、何か評価の基準、指針あるいは評価する仕組みというのが田中座長には大変なことかもしれませんが、検討会はもうこれで終わったのではなくて、この何年か後にはこういう基準でこういうことをこの制度について検討するということも含めて、ここで推進していくという話にした方がいいのではないかというのが2つ目の疑問というかコメントです。

 3つ目は別な話で、医療法人のガバナンスの強化というのが行われるようになっていて、これは10ページです。そこで理事長及び理事の忠実義務という話が出てきていて、こういうものを書き入れてみるというのは大賛成ですけれども、ただ、これは営利会社についてはすごく議論があって、一体誰のための忠実義務かという議論があるのです。会社のためなのか、株主のためなのかというのが一番大きな議論なのですが、これは医療法人についてはそういう話ではないだろうと思います。だから、誰のための忠実義務なのかというので、医療法人なのだから、患者のための忠実義務ぐらいに書き入れてくださると本当にいいと思うのですけれども、つまり、株主のいるような会社とは全然違うのだからと。誰のための忠実義務を考えておられるのかを教えていただきたいと思います。

○永井部会長 では、事務局から手短にお願いします。

○総務課長 今日は検討会の結論のところだけを報告させていただきましたが、最初の1点目の個人の開業医さんをどうするかというところも検討会では相当議論になった部分でございます。実は当初の私どもの案は、含めるという案も提示させていただきましたが、やはり法人のガバナンスという観点から見ますと、個人というのはガバナンスという概念になかなかなじまない。法人同士の連携を強化する制度ということで、1つの選択肢という中でどこまで線を引くかというのはいろんなところでいろんな議論があったわけですけれども、個人につきましては、ひとつそういう整理をさせていただいたということでございます。

 ただ、連携とか地域包括ケアというのは、別に法人グループでなくても当然今でもやっておられるところはあるわけで、その強化のための1つのツールということですから、こういう法人グループと開業医さんがさらに制度の外でグループを組んで地域包括ケアを推進していただくというのが1つの姿として十分考えられるのではないかと思っております。

 検討会、医療部会としてこういう制度を今後どう評価していくかというのは、先生方からむしろ御意見をいただければと思いますが、一般の政府のルールとしましては、新しい制度、新しい規制をつくった場合には、最低5年をめどに評価をして見直すということをやるということが一般のルールでございますので、最低そういうことはやっていきますし、今後与党との審査の中では、またいろいろな御指摘はあり得るのかなという感じもしております。

○医療経営支援課長 ガバナンスの件でございますが、誰のためというと、基本的には患者さんのためであり、職員のためであり、ひいては病院のためというように考えられるのではないかと考えております。回答になっているかどうか申しわけありませんが、そう思っております。

○永井部会長 では、山崎委員、次いで本多委員。

○山崎委員 先ほどから御意見が出ていますように、16ページにありますように、この非営利ホールディングカンパニー型の法人制度というのは平成25年の10月ごろに産業競争力会議で検討されていて、その翌年の1月にダボス会議でこの話が出てきているのです。そこで出てきて6月に閣議決定をおっしゃったわけでして、本来こういう医療法人制度を含めて医療政策というのは、我々は医療提供者の方で現行の政策では不都合があるのでこういうものをつくってくれないかということを医療提供者の方で政策担当者と話し合って、それでこういう医療部会とか関連部会で検討して本来政策というのはつくられるべきだと思うのですけれども、最初にもう結論ありきで政府で閣議決定して、こういうものをつくったからやってよねということで厚生労働省に丸投げをされてつくるという、今回の政策のつくり方自体が非常に荒業のような気がしています。したがって、そういう中でいろんな御意見が出てくるのかなという感じがします。

 私が心配していますのは、この連携のところの病床の再編で、地域医療構想区域内で病床のやりとりができるという点なのですけれども、例えば地域医療連携推進法人をつくっておいて、債務不履行に陥った病院を5つか6つ使って、それで600床ならば600床にまとめて、これを一緒にしてどこか既存の少子高齢化が進んだようなところから町なかの中心部にまとめて大きな病院をつくるという病院の病床をまとめるというもののダミーみたいにこの制度が使われないのかなというのを非常に心配しているのです。

 それは先ほど中川委員からお話があったように、これに参加している法人と、既存で地域で頑張って地域の中核病院としている病院との間に、そういう経営とか診療保険の軋轢が生じないのかなという心配をしているのです。その点はどうでしょうか。

○総務課長 グループ内の病床の融通につきまして、先ほど来申し上げましたとおり、グループ内だから全て自由にできるということではなくて、地域医療構想に整合的なものを知事が認可した場合にできるということでございますので、逆に地域医療を混乱させるようなものについては歯どめがかかる制度にしていくという前提でこういう検討をしていくということでございます。

 グループに入る、入らない、これは基本的には任意の制度ということですし、説明は飛ばしたかもしれませんけれども、入る、入らないにつきましても差別的な扱いはしないということで、3ページのポツの5つ目でございます。社員の資格得喪については法人の目的に照らし、不当に差別的な取り扱いをしてはならないということですので、その社員資格を持っている人が入りたければ入れるし、出たいと思ったら出られるということですので、メリット、デメリット、個別の法人ではもちろん地域ごとには実体的なところはどうなるかということはございますけれども、そういう中で各法人の判断でできるような仕組みにするということが前提でございます。

○永井部会長 山崎委員、どうぞ。

○山崎委員 私がどうして心配しているのかというと、介護REITとか医療REITというもので非常にファンドが巨大なお金を市場から集めて医療とか介護に現在入りつつあるわけですね。そうすると、そういうものは巨大資本が上手にこの地域医療連携推進法人をコントロールしながら入ってくると、既存のものを医療法人などはとても太刀打ちができないようなことになる可能性があるのです。

 したがって、今まで医療法人の理事長、職員含めて頑張ってきた地域医療がこういう政策が1つ入ることによって、大きく営利化されていって破綻してしまうのではないかという危険を危惧しています。

○永井部会長 本多委員、続いて日野委員、どうぞ。

○本多委員 資料1−1の4ページの「(2)その他業務」の上の行ですが、「医療計画上、当該病院等間の病床の融通を認める」という形で書かれておりまして、資料1−2が出ているかと思うのですが、先ほど中川委員も懸念されているように、地域医療構想調整会議で調整する方向の中で、こういった特例的なものがここで出てしまうと、こちらが優先されて調整がかえって難しくなるのではないか懸念するところがあります。

 また、13ページのイメージ図ですが、A病院、B病院など複数の病院があり、ここに介護も非営利法人であれば入れるという説明がありましたが、例えばA病院に入院して、次は老健施設に行き、そして、今度はB病院に入るというように、この法人内で患者の囲い込みのようなことが起きることを懸念しており、そういったことが起きないような仕組みづくりも必要ではないかと思います。

 次に、5ページの、関連事業を行う株式会社・一般社団法人等への出資についてですが、関連事業を行う株式会社などに対しては出資できると書いてありますが、当然株式会社に出資すれば、その利益が出たときにこの法人の収益になると思います。1ページの下の方の「その際、特に」というところで、「非営利性が適切に確保されることを強く求める」と言っておきながら、何となくこれは営利になりかねないような気がします。4ページの左下のその他の事業の中を見ますと、医療機器の共同購入などいろいろ入っておりまして、場合によったらかなり収益が上がるようなものも想定されるので、その点も懸念されるところです。

○永井部会長 今の点、コメントをお願いします。手短にお願いします。

○本多委員 6ページの下に参加法人の加入・脱退とありますが、先ほどの地域医療構想と関係するのですが、仮にここに参加しているところが突然廃止になった場合、そこの構想区域の病床数に大きな影響が出るということが想定されます。ここは単にやむを得ない理由がある場合には加入・脱退というのは、構想にもいろいろ影響を与えるのではないかと危惧しています。

○永井部会長 では、コメントをお願いします。

○総務課長 順次、現状で御説明をさせていただきたいと思いますけれども、法律上、こういった特例規定を設けるから、それが必ずしも優先的に適用されるという意図ではないわけでございます。地域医療構想そのものは、これからガイドラインを私どもでつくりまして、各地域でつくっていただくわけでございますので、まずその構想ができて、それをどう実現するかということが議論される、そうした段階で、まだこの法人グループがその段階であるかどうかというのはこれからの施行スケジュールにもよりますけれども、そうした中で実現するためのオプションの一つとして、この特例を活用することもあり得るということでございますので、実現する手段としての優先関係ということとは関係がないというのではないか、あるいはそういうたてつけにしていかなければならないということではないかと思っております。

 この法人グループ、非常に地域医療に影響を与えるというところはまさにおっしゃるとおりということでございます。そういう中で、説明は省略したかもしれませんけれども、7ページのところ、この法人に対する都道府県の監督というのもありますけれども、都道府県の内部にもこうした協議会に地域関係者が入っていただくということで、重要事項はそこで意見を具申していただきまして尊重するようにする。あるいは実際の事業の状況につきましても目標あるいは貢献度等を設定しまして、その協議会でしっかり業務が行われているかどうかを評価し、公表していく。あるいは地域関係者に理事を任命する。そういったことで相当程度のチェック機構というのは盛り込まれているということではないかと思っております。

 出資につきましても、ここで例えば100%と書いてございますが、これは意思決定という面もありますし、100%であれば出資して仮に利益があれば全て非営利法人に返ってくるということでございますので、その利益が出ればそれをさらに医療あるいは地域包括ケアの中で使っていただくということであれば、例えば今の社会医療法人でも不採算医療を行うために一定割合で出資をするというのは認めておりますので、そうしたこととの整合性というのは確保できるのではないか。ただ、全体としてまだ明確になっていない部分もあることから、検討会の方ではそうしたことも恐らく含めて、運用面も含めて非営利性が適切に確保されるようにしていくべきだと、こういうようなお話、御提言をいただいたということだと思っております。

 この法人に入る、入らないということと、病院が存続するかどうかというのは全く別問題でございます。参加法人から、この法人から脱退しても、それは従来どおりの一つの法人として、ある病院経営は当然しっかりやっていただくということでございますので、そういう面ではグループ内にあるかどうかということと、そこの病院をどうするかということは全く別問題という整理かと思っております。

 十分かどうかというのはありますけれども、一応御説明させていただきます。

○永井部会長 では、日野委員。

○日野委員 全体的に問題点がたくさん出ておりまして、それについて意見はあることはあるのですが、資料1−2の病棟内の地域連携、2番目の下の○です。病床過剰地域であっても地域医療区域を基本とした区域における病院等の間での病床の融通ということがかなり物議を醸しているようですが、今回の地域医療推進法人というのは、樋口先生もおっしゃられたとおり、閣議決定でおりてきたもので、我々は面食らっただけでスタートしました。

 現在、かなり地域医療構想と歩調をそろえるようなところに来てはいると思うのですが、果たしてこの地域医療推進法人に誰が手を挙げるかということを考えると、私も社会医療法人の運営をしてはおりますが、こんなものに手を挙げるつもりは全くないです。冗談ではないですよという。これは病院、診療所も多分同じだと思いますが、一国一城の主になることに喜びを見出しているのであって、その上に親分を持ってくるというのはとんでもない話です。よほど自分のところが潰れかけることでもない限り、これに乗るということは、私は当分ない。だから、無責任なことを言いますが、果たして、どこが手を挙げて、どんな顔をした人がどういうふうにするのかというのを、樋口先生がおっしゃられたとおり、5年間じっくり見てみたいなという立ち位置でありますが、この資料1−2の2番目の○の病床を自由に使えるという点は、これだけを取り出すと、中川先生には申しわけないのですが、これはかなりこの法人を運営しようかなという動機になる唯一の具体的な提案ですね。これがもし本気に進めないと官邸に叱られるのであれば、これはぜひ残しておかれたらいいと私は思います。

 社会医療法人で次の病院を探して買い取るという方法の方が、こんなものをつくるよりはるかに楽です。ですから、こういう案が出てきて、これは官邸の案であって、医療法人の案ではないということがよく感じ取れるなと思いました。

 大変お騒がせをしました。

○永井部会長 ありがとうございました。

 まだ御意見あろうかと思いますが、この地域医療連携推進法人制度(仮称)の創設と医療法人制度の見直しにつきましては、いろいろ御意見をいただきましたので、事務局には本日の議論を踏まえてさらに検討を進めていただきたいということにしたいと思います。よろしいでしょうか。

 続きまして、医療介護総合確保推進法の施行状況について、当医療部会、一昨年12月ですが、意見書等を踏まえまして制定いたしました。平成26年6月25日に交付されましたこの法律につきまして、施行期日を段階的に設定しているということでございます。その状況につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。

○総務課長 当部会で精力的に御議論をいただきまして、また関係の検討会にも多数の先生方が御参画いただきまして検討してまいりました法案でございましたが、昨年6月に成立をしまして、順次施行するということでございます。施行に当たりまして、さらに審議会の審議あるいは検討が必要な事項ということも多々ございます。今日は一括して現状につきまして御報告をさせていただきたいと思います。

 まず、資料2−1でございますが、地域医療構想、先ほど来、既にいろいろお話が出ておりますが、検討状況ということでございます。

 2ページを見ていただきまして、御案内のとおり、先に病床機能報告制度をスタートさせていただきまして、それにつきましては既に速報値等々が公表されるなど集計を行っているところでございます。

 並行して3ページにございますとおり、検討会を開催させていただいているところでございます。そこで、ビジョンのガイドラインということを御議論いただいているということでございます。

 4ページに開催状況をお付けしております。検討事項と開催状況ということでございます。直近では2月12日ということでございますが、できれば今月中に取りまとめを行いたいという目標でやっているということでございます。

 検討内容をざっと御説明いたしますと5ページでございますけれども、構想区域の設定につきましては、二次医療圏を原則としつつ、一定の要素を勘案して柔軟に設定するということ。あるいはポイントとなる点でございますが、4つの機能、高度急性期、急性期、回復期、慢性期とございますが、その機能につきまして医療需要をまずは人口動態等を見て算出した上で、病床稼働率を勘案しまして病床の必要量を推計していくということでございます。

 医療需要の推計に当たりましては、DPC病院のデータ等々、レセプトデータ等も活用して分析をして、それぞれの患者層というものを定めていってはどうかということ。患者さんは当然動いておりますので、流出入につきまして適切に考慮していくといったことを議論していただいているということでございます。

 6ページ、7ページは、その具体的な状況でございますので、説明は省略をさせていただきたいと思います。

 8ページでございますけれども、地域の実情に応じました慢性期及び在宅医療の需要の推計の考え方ということでございます。一定部分というのは在宅医療等でも対応可能であろうということで一体的な推計というものをやっているわけでございます。在宅といいましても介護施設ということも含まれるわけでございますけれども、そうしたものと勘案というのをどう考えるかというのが1つ議論になっているということでございます。現状の療養病床の整備状況ですとか利用率等々も異なりますので、地域の実情を一定程度勘案しながら、どこまで全国的なレベルを一定のゾーンの中に目標として設定していくのかということで、さまざまな案について御検討をいただいているということでございます。

 9ページ、実現方策につきましては、個々には省略しますが、病床の機能分化・連携、在宅医療の充実、医療従事者の確保、基金の使途と一致するわけでございますけれども、そうしたものを柱として御議論いただいているということでございます。

10ページでございますけれども、構想の策定プロセスでございますが、まずは区域を設定しまして、区域ごとに今申し上げました方法によりまして、地域医療構想として策定していく。先ほど来お話が出ておりますけれども、協議の場ということで法律上御説明をしましたが、運用上は地域医療構想調整会議ということでネーミングをしていただきまして、そこで具体的な実現方策について御議論いただくとともに、基金につきましてもこの後御説明いたしますけれども、活用して実質的な機能分化・連携を推進していただくということでございます。参考としまして、内閣官房で行っております専門調査会の状況をつけさせていただいております。

 次に、資料2−2でございます。地域医療介護総合確保基金、新たな財政措置といったもの。これも運用上の名称でございますが、こういったことで整理させていただいております。

 1ページ目に御指摘をいただいた課題と対応の状況ということで整理をしております。平成26年度は資料には書いてございませんが、総額904億円ということでスタートさせていただきました。その中で病床の機能分化・連携にどの程度配分できるのかということでございますが、平成26年度はまだビジョンも策定されていない段階ということでございまして、20%にとどまっているということでございますけれども、今後重点的に配分について検討していきたいということでございます。官民の配分比率につきましてはご覧いただいたような数字になっているということでございます。

 予算の早期な適正執行ということで、26年度は法案改正と同時スタートということでございますので、非常に窮屈な日程にはなりましたけれども、27年度以降は大幅に改善できると考えております。各都道府県でもできる限り定量的な目標等々を設定していただきまして、それに向けて努力をしていただいているということでございますので、27年度はこうした点をさらに改善していくように取り組んでいきたいと考えております。

 具体的な事業例につきましては、3ページ、4ページに少し主なものを整理させていただいております。

 5ページは目標の設定状況を整理したものでございます。

 6ページでございますけども、27年度、ちょうど本予算の審議が国会で始まったところでございますけれども、平成27年度予算案は医療分につきましては前年同額の904億円、これに加えまして介護分としまして724億円を追加するということでございます。対象事業で申し上げますと、中ごろ、3番と5番、これが27年度から介護関係ということで施設等の整備事業、従事者の確保事業が追加になったということでございます。27年度は先ほど申し上げました、既に法的な成立がされておりますので、予算成立後、速やかに執行に移っていきたいと考えております。

 具体的なスケジュールにつきましては7ページに整理してございます。

 次に、資料2−3でございます。今回の医療法の改正で臨床研究中核病院、これまでは予算事業でやっておりましたけれども、法律上の制度として改めてスタートさせていただくという整理になったということでございます。これにつきましても具体的な承認基準につきまして1ページ、裏面にありますような検討会で御審議をいただきまして、特定臨床研修、これは厚労省令で定める基準に従って行う臨床研究という、いわば中核となる臨床研究ということでございますけれども、そうしたものの実施件数等々を要件として設定いただいたということでございます。

 具体的には、2ページでございます。能力要件、施設要件、人員要件、3つに分けましてそれぞれの数値的な基準について決めていただいたということでございます。実績要件の詳細につきましては、3ページに改めて整理させていただいておりますけれども、国際的な水準あるいはそれ以上の研究の中核となるような病院につきまして、今後この基準を具体的に省令等で設定しまして、本年4月以降審議をしていくということでございます。なお、この個別の承認案件につきましては、社会保障審議会医療分科会の方で御審議いただくという所掌の整理になっているところでございます。

 資料2−4は、この検討会の報告書の全文をお配りさせていただいております。

 関連事項としまして、資料は先になりますが、参考資料1−1をご覧いただきたいと思います。臨床研究に係る制度のあり方に関する検討会についてということで、参考資料1−1ということでございます。

 1枚お開けいただきまして、このあり方に関する検討会におきましては、目的のところにも書いてございますとおり、ノバルティスファーマ社に係る問題につきまして、その個別案件の事案の対応といったことが課題になったわけでございますけれども、そこの検討委員会の報告書で平成26年の秋を目途に、信頼回復のための法制度について検討する、こういった指摘を受けましたということを踏まえまして、改めて制度のあり方について御議論いただいたということでございます。

 座長、委員等につきましては、2ページにお示ししたとおりでございます。

 3ページとその次に具体的な議論の方向性を書いているところでございますけれども、1ページにございますとおり、法規制はもちろん、そうでない対応とあわせてバランスをとって進めていくということを前提に、欧米の規制を参考に一定の範囲の臨床研究について法規制が必要ではないかという御指摘を受けたところでございます。

 諸外国との比較につきましては、次のページ以降に整理しておりますけれども、臨床研究につきまして法的な規制がないということは米国、欧州と比べますと、日本はそこのところでは法的にはまだ未整備というところでございますので、そうした点を踏まえて個別に検討すべきという御提言をいただいたところでございます。新しい制度でございますし、またさらにいろいろな慎重な配慮が必要という御指摘もございました。検討会の報告を踏まえて、現在、厚労省といたしまして検討しているという状況でございます。

 本体資料に戻らせていただきますと、資料2−5でございます。医療事故調査制度の施行に係る検討状況ということでございます。これにつきましても今回の医療法の改正で措置された事項ということでございまして、1ページをご覧いただきますと、今、申し上げましたとおり、医療法の改正によりまして医療の安全確保措置の一環としまして、今回の院内調査あるいは第三者機関の調査制度が盛り込まれたということでございます。

 本年10月の施行に向けまして、省令、告示あるいは通知などの発出策定が必要ということで、それに関する事項につきまして、医療事故調査制度の施行に係る検討会で御議論をいただいているという状況でございます。できれば次回、2月25日に取りまとめをいただきまして、その後、所要の手続を経て省令等の制定に移っていきたいと考えているところでございます。

 簡潔に検討状況を申し上げますと、5ページ以降でございます。多くの事項はさまざまな議論を踏まえまして、この検討会の中でおおむね合意していただいているということでございます。例えば一番主要な事項として5ページを申し上げますと、医療事故の定義のところでございます。その死亡あるいは死産が予期しなかったものということは省令で規定するということになっているわけでございますが、その四角の2つ目のところ、どういった場合が予期しなかったものに該当するかということでございますけれども、この3つのいずれにも該当しないと、予期していたという事例のいずれにも該当しないというものを予期しなかったものとしてはどうかということでございます。

 1番目が患者等に対して説明がされていたもの。あるいは2番目、カルテ等の文書にそういったことが予期されていることが記録されていたもの。あるいは緊急の事情等でそういうことはなされていないけれども、事後的に適正手続で予期されていたものと認めたもの、こういったいずれにも該当しない場合に予期しなかったものということで定義をしてはどうかということで、おおむね意見が一致をしているという状況でございます。

 以下、同様におおむね合意している事項と残されている検討課題ということを整理している資料ということでご覧いただければと思います。

 そのほかは一応参考資料ということで整理させていただいておりますが、参考資料2は医療機関の勤務環境改善ということで、具体的には基金事業の中で実施しておりますけれども、2610月から施行に当たりまして、PDCAサイクルを踏まえた指針の制定ということで制定させていただいております。

 4ページに現時点の各県の取り組みの全体的な進捗状況ということを報告させていただいております。

 あわせまして参考資料3でございます。特定行為に係る看護師の研修制度についてということでございます。こちらの方は、医療法ではなくて保助看法の改正ということで、実施の所管としましては、医道審議会の方で具体的な検討を行っていただいているという経過でございます。

 具体的に申し上げますと4ページでございますけれども、どういったものがこの特定行為に当たるのかといったようなこと、それから、研修としてどういった研修が必要かといったあたりを整理していただきまして、審議会としておまとめいただいたということでございます。これらを踏まえまして、パブリック・コメント、省令の制定等を実施した上で、戻りますが、スケジュールは2ページに整理させていただいておりますけれども、そうした準備を整えた上で、4月以降、指定研修機関の申請受け付けの開始、本体制度の施行は本年10月1日ということを予定しているということでございます。

 走り走りでございますが、事務局からの説明は以上でございます。

○永井部会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明に邉見委員から。

○邉見委員 1つ目の資料、資料2−1のスライド10ですけれども、先ほどの地域医療連携推進法人との関係もあるわけですけれども、3、先ほどの法人も地域医療構想の実現に向けてという大枠があるわけですけれども、この地域医療構想調整会議というのは、構成区域ごとで今のところ二次医療圏というようになりつつあるわけですが、地域医療連携推進協議会というのを並行してつくると、どちらが上位と言ったらおかしいですが、委員が違えば違った結果が出る可能性もあると思うのです。そうしたら、そのときはどのようにするのかをちょっとお聞きしたい。こちらの方が私は大事だと思うので、先ほどの会議は要らないのではないかと私は思っています。そうしないと、多分同じメンバーがいっぱいそこへ出されて、忙しくなる一方だと思います。

○永井部会長 どうぞ。

○総務課長 整理をさせていただきますと、先ほど御説明いたしました協議会は法人の内部の御意見番といいますか、グループ内の意思決定をする上で重要事項をお諮りするということでございますので、そういう意味では、上位下位という言い方が適切かどうかはわかりませんけれども、このビジョンの調整会議の方が地域全体を御議論いただくのは調整会議の役割ということで、そこで決まったビジョンをどう実現するかということで、それはこのグループ化された法人以外にもさまざまな医療機関がそれぞれの役割の中で自分たちはどうするということをお決めいただくわけですけれども、その段階において、この新型法人を活用しておられるところがあれば、その構想に従った1つの役割を果たす上で自分たちは何ができるのかということを考えていただくのが先ほどの協議会ということでございますので、同時並行になっている関係でなかなかそこまで資料を整備できておりませんが、概念としてはそういった形で整理できるのではないかと思っております。

○邉見委員 わかりました。

 それでは、3の地域医療構想調整会議の方がずっとずっと上というように考えていいのですね。

○菊池委員 資料2−5の医療事故調査制度の関連で質問をしたいと思います。

 1ページ目の一番下の段の今後の予定のことですけれども、2月を目途に検討会での議論を取りまとめ、パブリック・コメントを経て4月に省令・告示・通知事項について指針策定・公表予定というように予定されております。この制度が現場でスムーズに運用されるためには、医療機関に対してしっかりと周知されることが重要だと思います。そのため、周知策について、医療機関への周知の徹底の方策についてはどういうようにお考えなのかというのを質問したいと思います。

 もう一つ、地域医療介護総合確保法の成立のときに附帯決議で、この医療事故調査制度に関連しまして、調査制度の対象となる医療事故が地域及び医療機関ごとに恣意的に解釈されないよう、モデル事業で明らかになった課題を踏まえ、ガイドラインの適切な策定等行うことというような決議がされております。このガイドラインの策定はいつ頃を予定されているかということについてお聞きしたいと思います。

○永井部会長 事務局、お願いいたします。

○医療安全推進室長 医療安全推進室の大坪と申します。

 今いただきました2点につきまして、御指摘のとおり、全ての医療機関を対象に医療事故調整制度を円滑に施行するために十分な周知等が必要だと考えております。そのために施行は10月1日でございますが、4月の段階でこのガイドラインですとか省令ですとかを定めました後にそれぞれのたくさんの医療機関に対して、その支援団体等になっていただくということもございますので、そういったさまざまな団体を通じてですとか、各地域に行って説明会等々を行う予定でおります。

 また、附帯決議の件でございますけれども、医療事故の定義につきまして恣意的に解釈されることがないようにというコメントをいただいております。それを踏まえまして、現在、医療事故の定義について、管理者が予期しなかったものとして定めるものを省令で置くわけですけれども、そこにつきましても総務課長から御説明がありましたように、具体的に客観的なそういった判断になるようなガイドラインというものの案をただいま策定しているところでございまして、ここも1ページの下にございますように、パブリック・コメントを経て、本年4月を目途にこの指針策定・公表予定という中にこの部分も含まれていると考えております。

○山口委員 今の資料2−5に付随して私も関連で、これは要望としてお伝えしたいと思います。これは検討部会で医療事故制度の調査制度については、一昨年5月に基本的なあり方がまとめられまして、一昨年12月の医療部会でも承認されて、その後、昨年の法改正という流れになったと思っております。

 基本的なあり方の段階で、院内調査の報告書は遺族に十分説明の上開示しなければならないと明確に書いてあるにもかかわらず、確かに法文の中にはそういう文章は入っておりませんけれども、この資料2−5の7ページ、医療機関から遺族への説明方法について、口頭または書面ということで一歩後退した口頭でもいいのですよということになってきています。私は、口頭だけで説明をされて理解できる遺族というのはほとんどいないと思いますし、そうすることによって出してくれないことが隠されているではないかと、また再び医療不信に逆戻りするようなことになってはいけないと非常に懸念を抱いております。

 今、まだ残されている検討課題の中でセンターが行った調査結果の医療機関と遺族への報告事項ということがあり、次回でほぼ取りまとめという今御説明がございましたけれども、これは再発防止ということについても書くべきではないという議論がとても検討会の中では意見として述べられていることが多いように議事録を拝見していても思います。やはり再発防止ということが1つの大きな目的であった制度ですから、ぜひ省令・通知においては前向きな制度になるような内容にぜひともしていただきたいということをお願いしたいと思います。

○永井部会長 ほかにいかがでしょうか。

 花井さん、どうぞ。

○花井委員 2点ほど要望したいと思います。

 まず1つが、資料2−2の地域医療介護総合確保基金の執行状況等についてという資料が出されております。この基金を使ってのこれからの地域での体制を整備していくというのは非常に重要なことだと思っております。この3ページ〜4ページにかけて、基金で実施される事業例が出されていますが、具体的にどのように使われたのかを、これはPDCAサイクルということで医療介護総合確保促進会議に報告されることになっていますが、ぜひとも医療部会でも時期を見て御報告いただければと思います。

 もう一つは、参考資料2の勤務環境改善についてですが、最後の4ページの資料を見ますと、既に昨年の10月にこの法律が施行されて、センターを各県につくることになっていますが、まだ全部できていないように見えます。ぜひとも26年度中にセンターの設置を進めていただきたい。これも同じように、どのような具体的な好事例があったのか、全てとは言いませんので、好事例がありましたら、ぜひとも何らかの形で情報公開をお願いしたいと思います。

 以上です。

○永井部会長 事務局、よろしいでしょうか。

 ほかに。

 本多委員、どうぞ。

○本多委員 今の花井委員と関連しますが、資料2−2の基金の執行状況でございます。3ページ、4ページに例が出ておりますけれども、私どもで具体的な事例を見させていただきましたところ、確かに4ページにあるように医療従事者の確保・養成に関する事業というのが今年度は非常に多かったように思います。中には、単なる養成所の改修とか、本当にこれが養成につながるのかと疑問に思うようなケースなどもありますので、ぜひとも次年度以降は評価指標というものをきっちり設けて進めていただければと思います。この辺も保険者として、今後の病床機能の分化・連携などに非常に期待しているところがあります。

○永井部会長 西澤委員、山崎委員、お願いいたします。

○西澤委員 今の基金に関することですが、この対象地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設または設備に関する事業等が入っていまして、これは病院が対象だと思っておりますが、26年度に関しましては、なかなか各病院に周知徹底されなくて、これに対応できなかったということがありました。27年度にはしっかり対応していただきたいという要望をたしか出してあったはずですが、実は協会の方でもなかなかまだ浸透していないとか、あるいは病院が県に行っても門前払いされたという例があります。

 今、ヒアリングは1月からされているということですが、これからでも遅くないので、きちっとそういうことを各病院全てに伝わるように、各病院から直接県に相談に行けるような筋道、場合によっては、そこに病院団体をかませてもいいと思いますが、そういうことをぜひお願いしたいと思っております。

 以上です。

○永井部会長 山崎委員、どうぞ。

○山崎委員 資料2−2なのですけれども、この財源のところの4ページ、昨年申請した事業というところの3番目に、看護師等学校養成所整備事業と書いてあるのがあるのですが、この看護師等の「等」というのは准看護師学校も読み込まれるということでいいのですか。というのは、昨年10月か、厚生労働大臣が准看護師の養成と充実については大事であるという国会答弁をされているのです。したがって、今、准看護師が一番多かったときが2万4,000人ぐらいの養成だったわけですけれども、補助金打ち切りで現在8,000人ぐらいまで養成数が減ってしまっているのです。しかし、看護師だけでこの高齢化を乗り切るということはできないということで大臣もそういう答弁をされたのだと思うのですけれども、そういう准看護師学校の新設、増改築に伴う施設・設備の整備とか、あるいは学生の問題対応スキルを高める授業というものに使えると解釈してよろしいのでしょうか。

○永井部会長 事務局、お願いします。

○地域医療計画課長 幾つか基金の執行について御質問いただきました。一番最初、山崎委員から御質問がありました、准看護師が入るかどうかということでございます。これにつきましては、医師と医療関係者の確保という柱立てが入っております。その中でこれは明確にその範囲内に入りますとまずはお答えをさせていただきたいと思います。

 来年度、次年度以降につきましてどういう方針でいくかということについては、現在も検討はし、また県の方でも来年度から地域医療構想というものの策定に向けて取り組みを進める。この中で、恐らく医療機能の分化・連携という中での施設というか、医療機関のいわゆる機能をどうやっていくか。転換するであるとか、そういうようなところについて基金を使っていただくというところは当然あろうかと思いますので、まさにそこら辺が重点化になっていくのだろうと考えております。

 もう一つ、各病院のことにつきましてでございますが、この基金につきましては国が配分した上で、県が事業計画を立てて、それに従って運営をしていくということでございますので、全体のバランスであるとか、今後、地域医療構想をどう実現するかというところの観点から施行されていくということでございますので、私どももこの趣旨につきましては個々の病院というわけではなくて、まさに県に対してはきちんと趣旨を伝えて来年度以降、適切に運営できるようにという形にしていきたいと思っております。

○山崎委員 私がお聞きしているのは、医師会立病院の准看護師学校についての整備のお金とか、あるいは運営についての補助も該当しているかどうかというのを聞いているわけです。

○永井部会長 どうぞ。

○地域医療計画課長 基本的には4ページ、例えば事業名で徳島県の看護師等養成所支援事業というのがございます。こういうふうな育成につなげるような事業の文脈の中で、実際、養成所についての何かの工事であるとか、そういうのも当然入ってくると思います。これは恐らく基本的に事業者がやろうとしているところがどういうふうな計画を立ててきて、それで県の計画でどういうふうに取り上げるかというところにかかってくるかと思いますので、基本的に個々の事業の話と考えております。

○永井部会長 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 菊池委員、どうぞ。

○菊池委員 地域医療介護総合確保推進法が成立したときに、総合的に確保するということで地域包括ケアシステムの構築と質の高い医療の提供ということが二本柱で言われているかと思います。その基本的な方針の中で、質の高い医療介護人材の確保と多職種連携の推進ということがうたわれております。実際の医療従事者の確保は都道府県が計画を策定され、基金の使途についても都道府県がお決めになるのだろうとは思います。看護協会としては、これからの医療は、地域においても質の高い看護が必要だと考えておりますので、看護従事者の確保につきましては、できるだけ看護師の確保を中心に養成をし、確保していくという方向で考えていただければと考えております。

 意見でございます。

○永井部会長 ありがとうございました。

 大体よろしいでしょうか。

 どうぞ。

○医療労働企画官 医療労働企画官でございます。

 先ほど花井委員から、医療機関の勤務環境改善についての御要望をいただきました。参考資料2の4ページにもございますように、医療勤務環境改善支援センターの設置状況を順次進められているところでございます。これは各県において、地域の実情に応じて関係団体と調整しながら順次設置を進めているところでございまして、現時点では、先ほど花井委員からは26年度中にセンターを設置をというお話でございましたが、実際には現実的に27年度になってしまう県もございますけれども、ただ、いずれにしても、早期の設置に向けて速やかな設置を厚生労働省から都道府県に対して促していきたいと思っています。

 また、引き続きその設置状況ですとか、その設置後のセンターの活動状況についても引き続き把握をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○永井部会長 ありがとうございました。

 そういたしますと、本日の御議論につきましては、まず事務局で整理いただき、今後の施行準備等を進めていただきたいと思います。

 また、いろいろ御意見がおありの方はお寄せいただいて、必要に応じて個別に御説明をお願いしたいと思いますが、そういうことでよろしいでしょうか。ありがとうございました。

 大体予定の時間になりましたので、本日は以上でございますが、事務局から最後にお願いいたします。

○永井部会長 ありがとうございました。

 では、本日は以上で終了させていただきます。

 お忙しいところ、大変ありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(医療部会) > 第39回医療部会(2015年2月18日)

ページの先頭へ戻る