ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会))> 平成27年度第1回DPC評価分科会・議事録(2015年4月27日)




2015年4月27日 平成27年度第1回DPC評価分科会・議事録

○日時

平成27年4月27日
14:00~15:20


○場所

全国都市会館 第1会議室


○出席者

【委員】

小山分科会長 藤森分科会長代理 池田委員 石川委員
猪口委員 井原委員 緒方委員 樫村委員
金田委員 川上委員 工藤委員 河野委員
嶋森委員 瀬戸委員 竹井委員 福岡委員
伏見委員 美原委員

○議題

1.平成27年度機能評価係数IIについて
2.DPC制度(DPC/PDPS)に係るこれまでの検討状況について検討結果(中間とりまとめ)(案)
3.平成27年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)
4.平成26年度特別調査(アンケート)の結果報告について(案)

○議事

○小山分科会長

 それでは、大変お待たせいたしました。ちょっと早いのですけれども、定刻となりましたので、平成27年度第1回「診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会」を開催いたしたいと思います。

 年度初めで大変お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。

 本日の委員の出席状況でありますけれども、香月委員と渡辺委員が御欠席という御連絡をいただいております。

 それから、石川委員は、少し遅参するということの連絡を受けております。

 本日の会議、よろしくお願いいたします。

 では、事務局より、本日の資料の確認をよろしくお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 資料の確認をさせていただきます。

 資料D-1、その後に資料D-1-1D-1-2と続きます。

 その後に資料D-1参考、以上がD-1でございます。

D-2D-2の参考が1~7までございます。

 その後に続きましてD-3D-3の参考資料が1~4までございます。

 その後、D-4D-4-1という形になっております。

 過不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。

○小山分科会長

 よろしいでしょうか。

 それでは、早速、議事に入らせていただきます。

 まずは「平成27年度機能評価係数IIについて」を議題といたしたいと思います。

 事務局より、御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 それでは、資料D-1に沿って説明をさせていただきます。

 「平成27年度の機能評価係数IIについて」というタイトルでございますが、平成27年4月に告示された機能評価係数IIの概況というものが示されております。各係数の分布状況というものは、別紙をまた参照していただきます。この機能評価係数IIというものですが、7つの係数というものを平成2510月から26年9月までのデータに基づきまして再設定をさせていただきました。

 各係数への配分については、平成26年度の中医協の了承事項のとおり、等分とさせていただいております。

 また、平成26年の改定をまたいでおりますので、効率性指数、複雑性指数、カバー率指数の算出に当たっては、平成2510月から平成26年3月と、平成26年4月以降の症例と分けて計算をしております。

 続きまして、3ページ目以降に、平成27年度における具体的な評価内容というものを示させていただいております。

 平成26年度と多少変更が加わっておりますのが、8ページに載っております。8ページの「マル5災害時における医療」というところの新型インフルエンザの部分でございますが、こちらは平成28年度以降に導入を検討するとさせていただいております。

 また「マル8がん拠点病院」でございますが、地域がん診療病院と、特定領域がん診療連携拠点病院というものが新たに加わりましたので、その評価を行っているというところでございます。

 続いて資料D-1-1に行きますが、平成27年4月1日現在で、4病院が退出し、2病院が合併しまして、1医療機関になりましたので、合計の病院数が1,580病院となりました。

 続きまして資料D-1-2、こちらはヒストグラムを示させていただいております、医療機関別係数の分布でございますが、こちらは例年どおりということで示させていただいております。

 また、続きましてD-1参考でございますが、先ほど、平成27年度において少し評価の仕方が変わった部分です。新型インフルエンザとがん診療連携拠点病院の部分でございますが、以前、報告させていただいたとおり変えておりますのを参考資料でつけさせていただいております。

 説明は、以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

27年度機能評価係数IIについて御報告をいただきました。この件につきまして、何か御質問あるいは御意見がありましたら、よろしくお願いいたします。

 お願いします。

○伏見委員

 1ページ目に機能評価係数IIの分布範囲の表があるのですけれども、ここで、それぞれの係数の分散だとか、標準偏差とか、あるいはパーセンタイル値のようなものはないのでしょうか。

○小山分科会長

 事務局、お願いいたします。

○事務局

 現在ではヒストグラムで示させていただいておりますが、別途、毎年示させていただいておりますとおり、ホームページのほうに各医療機関別の係数も公表させていただきますので、そちらのほうで計算できる部分というのはあるかと思います。

○小山分科会長

 どうぞ。

○伏見委員

 恐らく、分散とかばらつきのデータを見ると、後発医薬品係数のばらつきが数値的にもかなり大きくなると思うのです。それで、重みづけ等分ということで、加重平均値は同じになっているのですけれども、例えば、試験科目で同じ平均点が50点でも、ほとんどの生徒が50点をとる試験と、0点から100点までばらつきの大きい試験だと、入試の合否を決めるのはばらつきの大きい試験なのですね。

 その意味でいくと、恐らく、後発医薬品係数の影響力が見かけ上は同じでも、影響力が逆に大きくなってしまっているのではないかという気がしますので、これが本当にいいのかということも含めて、今後検討していただきたいと思います。

○小山分科会長

 よろしいでしょうか。

 先生は、後発医薬品指数、同じパイをやっていますので、みんながいい点数をとってしまうと評価が下がってしまうというところを御指摘したわけですね。そういう意味でよろしいですか。

○伏見委員

 というか、高い点数と低い点のばらつきが物すごく大きくなり過ぎていて、影響力がほかの係数に比べて相対的に大きくなり過ぎているのではないかということを心配しています。

○小山分科会長

 どうぞ。

○川上委員

 2点発言したいと思います。1点目は、今の後発医薬品指数の件ですけれども、上限を60%として切っているので、それを超えたところで一律に各病院が満点をとってしまうということと、26年度改定で新設されたため多くの医療機関が、それまで、こういった係数が入ってくることを知らずに、病院運営・管理をされていた中で、どうしても対応のばらつきが最終的な係数のばらつきになってきているかと、個人的には思います。

 2つ目は、事務局にお伺いしたいのですけれども、今回、27年度の7項目の係数の分布をお示しいただきました。前年度と比べて分布が大きく変わった係数があるのか、もし、あれば、その理由や背景としてどんなことを分析してお考えであるかとか、分かる範囲で結構ですので、御説明いただければと思います。よろしくお願いします。

○小山分科会長

 事務局、よろしいですか。お願いします。

○事務局

 ただいま御質問いただいた変化した項目でございますが、主観的な部分もございますので一概には申し上げられませんが、やはり、後発医薬品指数の分布といいますのは、前年度ですと、60%を超えている医療機関が150病院ほどでしたが、今年度は300病院ほどというところで、かなり後発品の置きかえというものが進んでいるのかなという印象でございます。

 その他、評価項目自体は、大きくは変えておりませんので、大きく動いたというところはなさそうだなというところでございます。

○小山分科会長

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ、池田委員。

○池田委員

 地域がん登録のグラフを見ますと、24と書いてあるものですが、人口ばらつきが大きく、なおかつ2.0以上というところに非常に多くの施設がございますが、この数字が適切にはかれているのかどうかという点について、やや懸念があるかなと思うのですが、そのあたりは、いかがでしょうか。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 各都道府県のほうに、地域がん登録の件数というものの報告をお願いしているところではございますので、あくまで、報告ベースで挙がってきた数字というものを計算せざるを得ないというところですので、また、ダブルカウント等ある場合には指摘してはおりますが、そういった部分、今後、精緻化していく必要があるのかなと、御指摘を踏まえて考えております。

○小山分科会長

 よろしいですか、池田委員。

○池田委員

 はい。

○小山分科会長

 ほかにいかがでしょうか。

 特に御意見ございませんか。

 お願いします。

○金田委員

 後発医薬品指数の評価についてお話がありましたけれども、重みづけについては、今後の議論になるのかと思います。競争から強調へと言われて、今後、機能分化によって医療を適切に、効率的に提供していく体制づくりこそ、求められる時代になっています。その地域における医療機関の役割の評価である地域医療指数は、場合によってはもう少し重みづけを重くしてもいいのではないかと考えます。

 以上です。

○小山分科会長

 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。

 特に御意見ございませんでしょうか。

 では、機能評価係数IIの御報告については、以上にしたいと思います。また、何かありましたら、途中で意見を言っていただいても構いませんので、よろしくお願いいたします。

 続きまして「DPC制度(DPC/PDPS)に係るこれまでの検討状況について検討結果(中間取りまとめ)(案)」を議題としたいと思います。

 事務局より、御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 資料D-2に沿って説明させていただきます。それぞれ参考資料が1~7までございますが、こちらはもう既にDPC分科会のほうで示させていただいた過去の資料でございますので、参考資料の説明は割愛させていただきます。

 まず、概要でございますが、平成2610月8日の中医協で了承された検討事項に基づきまして、平成261110日、1126日、平成27年1月26、3月23日、また、4月27日、本日でございますが、計5回において引き続き検討を行いましたというところです。

 今回の報告項目としましては、1つ目が「『医療機関別係数』に係る検討課題」、2つ目が「DPC導入の影響評価に係る調査(退院患者調査)に係る検討課題」でございます。

 「II.検討結果の概要」について、まず「1.『医療機関別係数』に係る検討課題」でございますが「I群のあり方について」というところを矢印で示させていただいております。「【対応方針(案)】」として示させていただいておりますのが、他の大学病院本院と比較して機能の低い医療機関に関しては機能評価係数IIにおいて対応してはどうかというところです。

 中身としましては、分院よりも機能の低い本院であるとか、精神病床の有無などとさせていただいております。

 また、2つ目の○でございますが、I群のみでなく、II群病院においても同様の評価を行うかを今後検討する必要があるのではないかとさせていただいております。

 考え方としましては、前回のDPC分科会でも御議論いただいたとおり、分院の機能が高く本院の機能が低い病院であっても現在のDPC制度によっては、基礎係数によって画一化されてしまう仕組みのため、大学病院本院の機能を維持している他の大学病院本院に不公平感が生じているのではないかであるとか、また、大学病院本院というのは、学生教育のみでなく、専門医教育も担う総合的な医療機関であり、精神疾患を包括的に経験できることが必要ではないか。

 3つ目のポツですが、医療計画における5疾病・5事業の一項目である精神疾患に係る医療の機能を担うことも、大学病院本院においては期待されているのではないかというところです。

 2ページ「2.『DPC導入の影響評価に係る調査(退院患者調査)』に係る検討課題」でございますが、対応方針としては適切なコーディングに関する委員会の開催頻度をふやすこととしてはどうかと。

 また、コーディングの質を求めるために、DPC請求に関わる全ての医師・看護師等へ適切なコーディングに関する委員会を通してコーディングルールの周知を行うことを求めてはどうか。

 また、3つ目の○以降でございますが、手術・処置・副傷病等(下8桁)のコーディングルールについてもコーディングテキストに記載してはどうか。

 4つ目の○、また、今後、DPC算定病床に入院した患者については、様式1・Dファイル・レセプト等にコーディングの根拠となったDPC14桁コードを記載することとし、包括対象外となった場合はその理由の記載を求めることとしてはどうか。

 5つ目の○、データの質向上のために、ミスコーディング率の定期的なモニタリングを行うこととしてはどうか。

 最後の○ですが、様式1と様式4の統合は、引き続き検討することとしてはどうかとさせていただいております。

 考え方に関しましては、以下に示させていただいておりますが、ミスコーディング割合の高い医療機関と低い医療機関では、適切なコーディングに関する委員会への参加職種・開催頻度・内容について違いが見られたため、ミスコーディング割合の高い医療機関にはコーディングの質向上のための努力を促してはどうか。

 また、適切なコーディングに関する委員会で実例を検討する場合には、コーディングにかかわる事務職員だけでなく担当医師など当該事例にかかわった職種の参加が望ましいのではないか。

 適切なコーディングに関する委員会の開催頻度に関しては、ミスコーディング割合の低い医療機関の平均が年8.5回ということであったことから、開催頻度をふやすことを求めることとしてはどうかと。

 3ページ、適切なコーディングに関する委員会においては「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト」を参照することが想定されているため、コーディングルール全般に関して記載してはどうか。

 その下のポツですが、DPC算定病床に入院した患者については、医療機関において14桁コードが付与されている一方で、診断群分類区分に該当せず出来高支払いとなった場合には、様式1、Dファイル、レセプト等に14桁コードの記載が不要とされていたが、今後コーディングの精度を把握するために対処が必要ではないか。

 最後のポツですが、様式1と様式4の統合には以下の課題が存在することから、DPCデータ等への14桁コードの記載を求めるシステム改修を伴う対応を同時に行うことは医療機関への負担となるため、様式1と様式4の統合に関しては引き続き検討することとしてはどうか。

 以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

 過去5回にわたって、これからの28年度改定についてのいろいろな議論をさせていただいておりますけれども、そのうちの2つ、医療機関別係数に係る検討課題とDPC導入の影響評価に係る調査についての検討状況を中医協に一応報告をするということですね。中医協に報告するための素案であります。

 皆様から、今までいろんな御意見をいただいたわけですけれども、それを一応、ここに反映させておりますので、このことについて御意見あるいは御質問がありましたら、お受けしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 どうぞ。

○瀬戸委員

 済みません、今さらかもしれないのですけれども、II群なのですけれども、大学病院に準じるということで、現在、99病院あると。その中には、確かに準じるような医療活動をされている病院でも、ほかに高度な病院がない場合に、外保連手術指数でいうと、難易度の低い手術をいっぱいせざるを得ないというような場合があって、そういう場合はどうしてもI群の最低値よりも下がってしまうので、II群に入れないという病院が、例えば、3次医療圏の中に1つもないとか、そういう可能性もあるのではないかと。なので、II群の病院の基準というものを、できれば、3次医療圏の中には最低あったほうがいいのではないかと。位置づけというものを、大学病院に準じるというだけではなくて、いわゆる3次医療圏の中の本当の中核病院的な存在とか、そういう位置づけと考えてもいいのではないかと思うこともあるのですけれども、いかがでしょうか。

○小山分科会長

 企画官、お願いします。

○企画官

 医療課企画官でございます。

II群の取り扱いに関して、最近議論をしておりませんでしたので、過去の議論を踏まえて、事務局の現状の理解をお話しておきます。御指摘のとおり、II群病院については、I群病院である大学病院本院に準ずる病院ということで、4項目の実績要件について、外れ値を除くI群病院の最低値をすべてみたしているかどうかで選定することを、24年、26年の2回の改定で行ってきております。

 昨年、医療法が改正されまして、今後、各都道府県で、地域医療ビジョンを策定することとなっており、議論が進んでいく予定であります。そういう状況を踏まえますと、これは、担当部局局と調整はしておりませんが、II群病院、いわゆる高度急性期機能を担うところではなかろうかということを担当としては思っているところでございまして、今後、各地域での議論の状況を見ながら、次期改定に間に合うかどうかわかりませんが、整合性がとれれば、と考えております。現時点では、DPC分科会でも御紹介できる段階ではなく、しかるべき段階で検討状況などを分科会でも御報告して、28年改定で、どうしていくかということは議論していただく予定でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

 私の認識では、II群の要件定義は、いわゆるI群の最低値ではなくて、ある意味、固定値にしていこうということでもって、一応、中医協に報告をして、その方向で検討してくださいということでもって動いております。

 それで、今回の中間報告は、あくまでもI群のところの取り扱いだけを報告して、これから、恐らくII群の中の話し合いは今後出てまいりますので、まさに、今、先生がおっしゃったようなことが非常に大きな問題になってきますので、そのときに、また、御意見をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでよろしいですね。

○企画官

 はい。

○小山分科会長

 どうぞ。

○金田委員

 金田です。今の瀬戸委員の御意見に全く賛成です。すなわち、機能分化を進めていこうと思えば、個々の医療機関の質だけではどうしても限界があるので、3次医療圏の中で果たしている役割とか、医療を個々の医療機関という点だけで見るのではなくて地域、医療圏という面で見ていく、面の中で果たしている役割の評価ということも、やはり大事だということの意味だと思います。賛成です。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 どうぞ。

○美原委員

 また、何を今さらということで思うのですが、これは、I群のことで議論されていたわけです。ここの考え方のところに、I群というのが、基礎係数により画一化されているので、大学病院の本院の機能などを維持しているほかの病院との不公平感が生じている。こういうような議論があったわけです。

 しかしながら、今までのデータでは、I群、II群、III群で、何かI群は1つに収れんしていく傾向がありましたが、II群、III群はなかったわけですね。

 私は、以前からお話ししていますように、III群のほうがよりばらつきが多く不公平感が強いように思われるわけです。もちろん、I群もそういうことがある。でも、そのI群の話がそういうふうにあったときに、III群の病院のことがおざなりというか、おざなりしているわけではないですが、そちらのほうがより大きな問題があるのではないかと、私は思うわけです。

 ここで議論になった、I群に関して機能評価係数IIで評価していこうと、そのときに、III群も当然そういうことがあったときに、やはり医療機関別係数の中で、基礎係数というのは非常に大きくて、II群の医療機関別係数の中の重みづけというのを、ぜひ、再度検討していただければと、そういうふうに思います。

 以上です。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 どうぞ。

○工藤委員

 先ほどの企画官の御説明に関連して、ちょっと質問させていただきたいのですけれども、本来、これは医政局のほうのことだと思うのですけれども、先ほど、II群病院は高度急性期を取り扱うとおっしゃったと思うのですけれども、この高度急性期の定義は、3月末に出された医政局の通知だと、単価で定義していますね。入院基本料と、リハビリテーション関係を差し引いた1日の単価が3,000点以上を高度急性期、600から3,000点が急性期というように、医療の具体的な内容ではなくて、単価で決めていくという、そういうスタンスは、今後も貫かれていくのですか、もし、御存じだったら教えてください。

○小山分科会長

 どうぞ。

○事務局

 我々のものではないので、はっきりとお答えすることは難しい部分もあるのですが、あくまで医政局でやっていたのは、病床数の推計のために、仮の値として、そういった医療費の観点で見たと、医療資源の投入量という観点で見ていたというものですので、我々としても、医政局の地域医療ビジョンというものを見据えて動いていくというところは、先ほど、企画官のほうから申し上げましたが、点数というものを基準にして動くということはありませんので、そのあたりは、ちょっと誤解を招かないように、今後も注意して、我々のほうからも言っていきたいと思います。

○工藤委員

 とりあえず、医政局の作業上の1つの定義という、そういうふうに理解してよろしいですね。

○事務局

 おっしゃるとおりです。

○工藤委員

 わかりました。

○小山分科会長

 先ほどの美原委員の御意見なのですけれども、とりあえず、昨年終わった分科会では、I群については、この検討をする。それから、II群は絶対値を考えていく。III群に対しては、一応データ上評価されているので、これを維持するというのは、一応28年度改定では決まったと理解をしているのです。それに対して、III群をもう一度検討の俎上にのせろという御意見なのでしょうか。

○美原委員

IIIを分けるとは言っていない。そういうわけではないです。

○小山分科会長

 では、これからの方向性としては、III群も同じように、これからも検討していってほしいという御意見でよろしいですね。

○美原委員

 そういうことです。

○小山分科会長

 わかりました。では、そういうような形でもって考えさせていただきます。

 ほかに、いかがでしょうか。

○美原委員

 誤解がないようにですが、III群を分けろと言っているわけではないのです。機能評価係数IIの重みづけということを考えていただきたいということです。

○小山分科会長

 わかりました。ありがとうございます。

 ほかに、いかがでしょうか。これの2点について、一応、来月、中医協に報告に行きますので、医療機関別係数については、この「I群のあり方について」のところ、それから、2番目のところは、導入評価に係る調査でもって、コーディングのところを、このような考え方をして、こういう方向でやっていきたいということでありますけれども、特に御意見はございませんか。

 どうぞ。

○石川委員

 済みません、おくれまして、大変失礼いたしました。

 この間、I群のあり方についての、分院よりも機能の低い本院、精神病床の有無ということで、私たちの議論では、やはり、医師の養成に関しての問題ということですね。

 これは、実は、点数を下げて、ちょっと罰則ぎみみたいな感じになるわけなのですけれども、そうではなくて、むしろ、これは医師の養成に対して、こういうふうに、例えば機能が低ければ、養成の機能を高める、あるいは精神科が本院にないということであれば、分院であるけれども、本院ではどういう養成をするのかというところの改善を示していただいたほうが、私は前向きだと思うのです。ですから、その辺はどうなのかなと思っております。

○小山分科会長

 企画官、お願いします。

○企画官

 今回の中間取りまとめは、今まで議論していただいたことを中医協に、中間的に御報告するということでございます。

 石川委員から、「罰則ぎみに下げる。」のかというお話もありましたけれども、どういう形で、この機能評価係数IIの中に位置づけていくかということは、他の項目の議論や各項目の重みづけとの関連もございますので、総合的な議論の中で、取り扱いを決めていくと理解しております。まだ、下げるとか、加点するとかということまで決まったということではなく、何らかの措置といいますか、そういう視点での評価を加えていこうということでございます。今後とも、引き続き、最終的な報告までの間、この課題については、御議論をしていただければと思っております。

○小山分科会長

 そういった意味では、ぜひ、いろんな御意見をいただければと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、中間取りまとめの、この報告については、これでよろしいでしょうか。

 どうもありがとうございます。

 引き続きまして「平成27年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)」を議題としたいと思います。

 事務局より、御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 それでは、資料D-3でございますが「平成27年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)」とさせていただいております。

DPC評価分科会において、平成27年1月26日、3月23日に再度議論を行ったというところで、また、その議論のもととなったものが中医協の指摘事項として全ての病院種別について治癒が減少していることに着目し議論すべきではないか。

 また、予期せぬ再入院が経年的に増加傾向にあることに関して議論すべきではないかというような御指摘をいただいておりましたので、それに基づいて議論を行いましたというところです。

 また、行った議論としましては、D-3参考1、参考2、参考3、参考4と、4つの資料をつけさせていただいております。

 また、こちらの資料ですが、3月23日の分科会とは少し変わっている部分もございますので、追加で御説明を差し上げます。

 まず、D-3参考1と示されている資料でございますが、疾患ごとの治癒率の経年的変化のものです。

 こちらの資料ページとしましては、スライド23枚目からでございます。スライド22枚目には、平成24年度と25年度での治癒割合の増減と平均在院日数の増減ということで、各医療機関をプロットした図というところで相関関係を見ておりましたが、23スライド目からは、参加年度ごとの治癒割合と、平均在院日数の変化というものを見ております。

 これをしましたのは、参加年度の古い病院であれば、ミスコーディングといいますか、コーディングの精度という部分で差がないのではないかという仮定に基づきまして、参加年度別の集計というものを行ったところです。

 こちらですが、平成15年度、平成16年度、18年度、20年度、また続いて、21年度、22年度、23年度、24年度と参加年度ごとの治癒割合の増減と平均在院日数の変化というものをそれぞれ見ておりますが、こちらを見ましたところ、相関関係としましては、平成16年度の参加病院においては弱い相関関係が見られましたが、それ以外に関しましては、相関関係はありませんというところでございました。

 こちらが前回に加えました追加の集計というところでございまして、やはり、もともと御報告をしておりましたように、治癒率の変化の原因というものは、現在のところ、はっきりとはしておりません。

D-3の参考3の資料のほうでございますが「予期せぬ再入院の経年的変化」のほうに関しましても、3月23日の集計から、参加年度ごとの集計というものをつけ加えております。

 スライド番号が25からでございます。

 こちらのほうも参加年度ごとに、いわゆるコーディング、再入院のコーディングの部分で、古い病院であれば、精度に変わりがないのではないかという仮定のもとに、参加年度別に分けて集計を行っておりますが、平成15年度、16年度、また、18年度、20年度、21年度、22年度とずっと続いて、23年度、24年度まで全て調べておりますが、それぞれに関しては、再入院の割合が上がるということと、平均在院日数の短縮という部分に関しては、相関関係はないと出ております。

 こちらのほうも前回につけ加えさせていただいておりまして、また、参考資料4は、前回添付させていただいた資料と同様でございます。

 また、D-3のもとの資料に戻っていただきまして「1.概要」の2つ目の○の部分に書いてありますとおり、挙がった意見をもとに、さらなるDPCデータの分析を行い、議論を行ったところ以下の点が明らかになったとまとめさせていただいております。

 治癒の割合についてでございますが、治癒の割合というのは、医療機関ごとに大きく異なっていたということが、まず、1つ目。

 2つ目としては、同一の医療機関であっても、治癒の割合が調査年度ごとに大きく異なる場合があるということが明らかになっております。

 また、予期せぬ再入院の割合についてですが、1つ目のポツ、予期せぬ再入院の割合が医療機関ごとに異なっていたということ。

 また、予期せぬ再入院の割合が経年的に上昇しているということも、確かに見られましたというところです。

 また、3つ目のポツで、再入院の中で分類不能コードが予期せぬ再入院割合の上昇の一因であったが、内容が不明確であったというところでございました。

 3つ目の○でございますが、各事項に関しては、これ以上の原因の把握というものはDPCデータからは不可能であったため、特別調査というものを行うこととしてはどうかとさせていただいております。

 「2.調査の目的について」というところです。「(1)治癒の割合について以下の理由を明らかにする」というところで、目的を2つ示させていただいております。

 医療機関ごとに治癒の割合が大きく異なっている理由。

 2つ目としては、同一の医療機関が調査年度によって治癒の割合が大きく異なる理由というものをはっきりとさせるというところです。

 (2)の部分ですが、予期せぬ再入院の割合については、医療機関ごとに予期せぬ再入院の割合が異なっている理由、また、予期せぬ再入院の割合が上昇した理由、また、再入院の理由として分類不能コードというものが多くなっている理由、そういったものを把握するという目的でヒアリングを行うとさせていただいております。

 裏面に移っていただきまして、調査対象医療機関の選定につきましては、全国のDPC対象病院及び準備病院を対象とするというところ。

 また、平成25年度のDPCデータを集計して、調査の目的を達成するために、必要な医療機関に対し、調査票を配付するというところでございます。

 また、ヒアリング対象となる医療機関については、調査票を取りまとめた結果等を踏まえて、数医療機関を当該分科会に招集するとさせていただいております。

D-3につきましては、以上でございます。

○小山分科会長

 また、ヒアリングの御提案でございます。ヒアリングの一番のもとは、中医協で指摘された事項について、過去3回の検討をしましたけれども、ここに出ている2つ目の○以降のことまでわかったと。だけれども、これ以上の把握というのは、このDPCのデータからは不可能であるということから「2.調査の目的について」のとおり、こういうような医療機関のアンケート調査を行いながら、数医療機関に、こちらに来ていただいて事情を聞くというようなヒアリングの御提案でございますが、これに対する、御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。

 どうぞ。

○樫村委員

 調査対象医療機関の選定というところなのですけれども、これは、必要な医療機関に調査票を配付するとなっているのですが、医療機関の選び方によって、随分結果に影響するような気がするのですが、具体的にもう少しどういうことを対象に選ばれるのかというのを説明していただければと思います。

○事務局

 事務局でございます。

 調査対象の医療機関に関しましては、2.の調査目的の部分に書いてありますとおり、例えば、治癒の割合というものが前年度と比べて大きく異なっている医療機関ですとか、同一の医療機関というものが異なっている理由というものを、そういった医療機関からアンケートを配付して聴取するというところでございます。

 また、予期せぬ再入院に関しましては、もともと予期せぬ再入院の割合というものが上昇している医療機関というものを、医療機関ごとにそれぞれのデータは把握可能ですので、そういった中から調査票を配付させていただきまして、例えば、ヒアリングの場に来ていただいて、はっきりと、こういった理由というものをわかっている医療機関から聴取するということです。例えば、調査票を配付しても、医療機関自体が原因を把握できていない場合というものもございますので、そういった医療機関に来ていただいても、何らかの明確な答えというものは得にくいのかなというところで、事前に調査票を配付するというプロセスを踏ませていただくというところでございます。

○樫村委員

 具体的に、どのくらいの変動があるとか、そういう数値的な考えはありますか。

○事務局

 もちろん、調査票を配付する対象の医療機関に関しましては、まず、全病院に配付することはできませんので、上位10病院でありますとか、それぞれの項目に関して、ある一定程度以上というところで調査をさせていただくつもりでございます。

○小山分科会長

 よろしいですか。ありがとうございました。

 ほかに、いかがでしょうか。

 お願いします。

○藤森分科会長代理

 2.の目的の(1)の1番目のポツなのですけれども、医療機関ごとに治癒の割合が大きく異なっている理由といっても、お互い知らないわけですね。そうすると、どんなような設問を想定されているのでしょうか。

○小山分科会長

 お願いいたします。

○事務局

 その治癒が、明らかに低い医療機関、0%の医療機関もあるというところでございますので、そういった医療機関に来ていただいて、また、話を聞くと。また、対象として、その治癒の割合が非常に高いという医療機関にも来ていただいて理由を聞くと。やはり、両医療機関さんに並んでいただかないと、どういった理由で、こういう症例に関しては、私たちは治癒をつけました。私たちは、治癒ではありませんでしたということを議論ができませんと思いますので、そういったところを実際の場で聞こうかなと考えております。

○藤森分科会長代理

 最近経験した事例なのですけれども、例えば、慢性腎不全で透析をしましょうと。それで、内シャント作成を依頼されてつくったと。それで、治癒で退院なのです。医療資源病名は慢性腎不全。それで行った行為は、内シャント作成、それで治癒だと。確かに、内シャントはうまくいったのかもしれないけれども、慢性腎不全は、全く治癒はあり得ない疾患ですね。ただし、転院して、もう二度と自分の病院に来なければ、これは治癒だと。あるいは、そのまま自分の病院で引き続き透析をやれば、これは治癒にならないという、こういう矛盾が多分あるのだろうなと思うのですね。

 ですから、もし、可能であれば、何かティピカルな症例を幾つかサンプル的につくって、これを治癒と考えますか、考えませんかみたいな、そういうアンケートをしないと、なかなかビヘイビアの差が見えてこないのかなとちょっと感じたことがありました。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 確かに、今、いただいた御意見のとおりで、何らかの参考となる症例というものを考えさせていただくということと、そもそも事務局としましては、モニタリング項目としましては、治癒と軽快というものをそれぞれあわせたモニタリングというものを考えておりましたので、そもそも治癒という定義を今後はっきりと明確化していく、これ以上明確化する必要があるのか、それとも、明確化した上で、治癒という項目だけをモニタリングする必要があるのかというところも、医療機関から聴取できればなというところでございます。

○工藤委員

 この医療機関ごとの治癒率の大きな差については、この参考の32ページ。

○小山分科会長

 参考の幾つですか。

○工藤委員

D-3の参考の1の32のスライド、33のスライドのところに極めて明確に書かれているように思うのです。白内障、水晶体疾患で手術後の治癒が、ほとんど0%と100%に分かれている。同じことをやって、これだけ分かれているわけです。本来であれば、治癒の定義に該当しないものが、治癒に入れられていると、言ってみれば、定義の浸透がきちんとされていない、原因は明解だと思うのです。

 やはり、治癒と軽快の定義の徹底化をまずやる、調査をやらないほうがいいと言っているのではないですけれども。

 もう一つは、やはり、今後のことを考えると、入院治療と外来治療、ここも患者さんの流れがありますね。ですから、本当に治癒するまで入院させているかというと、そうではなくて、引き継いで外来でやっているわけです。それから、医療機関同士の連携が進んでくると、前回も、質問させていただいたと思うのですけれども、治癒と軽快だけでは足りないのですよ。改善というのがないと、レスピレーターがついたまま、別の急性病院に移ることが、結構ざらにあるわけです。だから、そういうものは軽快でもないし、治癒でもない。では、不変かというと、それはまた違うのですね。やはり、多少改善をして、本当の高度急性期のところにいなくて済んで、次へ移すと。そうでないと、在院日数が9日や10日などということはできないです。これから、そういうものはふえていくわけですから、定義についても、もう少し実態に合ったものをつくっていかないといけないのではないかと思いますね。

 以上です。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見をありがとうございます。

 結局、ここで知りたいのは、今、中医協で指摘されたのは、治癒が減って軽快が多くなった理由は何なのだということに対する答えを出さなければならないために、確かに、この32番目のスライドでもって、両極とありますけれども、この両極端が、もしかすると行ったり来たりしている可能性があるわけですね。

○工藤委員

 お医者さんによって。

○小山分科会長

 そうなのです。だから、そこら辺のところを、もうちょっと明らかにした上で、今、先生がおっしゃったような定義についてもう一回、あるいは先ほど、藤森委員がおっしゃったような疾患ごとの考え方というのを明確にしていく必要があると思うのですけれども、そのための基礎資料を見るためにヒアリングを行いたいというのが、このヒアリングの趣旨ではないかと思っております。

 どうぞ。

○美原委員

 私も、工藤先生のおっしゃったことが、本当にそのとおりだろうと思っています。要は、恐らく、こういうようなアンケートをとるときに何らかの仮定があるわけです。その仮定というのは、一番大きいのは、定義がばらばらだったのではないですかということです。

 ですから、アンケートをとるときに、例えば、それぞれの病院にどのようなことを定義として、どのようなことで治癒としましたかと聞いてばらばらになったらば、それが一番はっきりしてくるわけです。

 そして、定義がばらばらだったらば、今、他の先生がおっしゃったように、中医協には定義がばらばらだったから、これはもうナンセンスですと答えるしかないと思うのです。ですから、ここのところに、37ページ、その際には、次回調査以降の集計に関しては、前年度までの連続性云々と書いてありますが、定義がめちゃくちゃなものをずっと持っていてもしようがないわけで、私はやるべきことは、きちんと定義されていたのかということを確認することが最初に問うことだろうと思います。

 そして、その次には、もう一度定義をしっかりしてから改めてとり直す、出直しというのがあるべき姿だろうと思います。もう全くわけのわからないものに関して、いいかげんなものに対して幾らいじっても、何も真実は出てこないように思います。

 以上です。

○小山分科会長

 先生がおっしゃるのは、そのとおりで、何もしないで変えようというのではなくて、中に本当にどういう問題があるのかということについて、定義は一応しっかりしていたと思うのです。定義はしっかりしていたのだけれども、やはり、それぞれの先生の考え方によって変化するものですね。だから、そこら辺のところをもう少しヒアリングという形でもって意見を聞きながら、やはり、ここに問題があるのだから、ここは、こういうふうにしなければならないというのを、現状のデータだけからは、ちょっと、これ以上追及できないというのが結論でしたので、もう少し、その詳しい事情を聞いてみる必要があるだろうということでもってヒアリングをしたいと。

 どうぞ。

○美原委員

 定義というものは、先生によって異なってはいかぬのです。そういうものが定義です。誰が見ても同じようなのが定義です。それがきちんと守られていなかったということが明確にされるべきだろうと、私は思うのです。

○小山分科会長

 そう言われましても、一応定義は決まっているわけです。

○美原委員

 決まっているけれども、恐らくそれを守っていなかったり、知らなかったりしたという事実がわかればいいのだろうと思うのです。それをいろいろな人を聞いて、例えば、1つの病院を聞いても、いや、そうでしたと言って、わかるのか、わからないのか、いろいろこういうのを考えていました、こういう定義でやっていましたということは、ヒアリングしたり、何かしたりすると出てくると思います。

 でも、そういうことを知りたいのかなと思ったときに、これから、どういう方向で進んでいいかという前向きのことを考えたときに、私は皆さん、それぞれの医療機関の間で定義がきちんと定義づけられていなかったということを明確に、私はきっとそうだろうと思っているのです。そういう仮説の上に立っているわけです。みんなが定義を守っていなかったと、それを明確にすればいいのではないかなと思っています。

 以上です。

○小山分科会長

 仮説を証明するためにやるのかもしれませんけれども、もう一つの考え方は、議論も出ましたけれども、臨床現場の先生は、治癒と軽快は同義語だと考えている先生も結構多いわけですよ。だから、そこら辺のところも、やはりもう一回認識を新たにしていく必要があるのだろうと思いますけれども、もう10年間やってきていますので、ここで定義を変えるということになると、かなり大騒動になりますので、よほどしっかり議論をした上でもって、その次に進まなければならないと思いますので、これは、ちゃんと結論はわかっているとおっしゃいますけれども、わかっている証拠を示しておかないと、我々としては動けないというふうに考えますが、いかがでしょうか。

 お願いします。

○嶋森委員

 前回、私が、定義をある程度決めたらどうかという話をしたとき、どなたか委員の先生方に、それは裁量権の範囲だと言われた記憶がございます。

 ですから、どういう裁量で判断していらっしゃるかということを聞いたらいいと思います。一応、治癒、軽快についての定義はありますが、それは疾患ごとに違っていたり、医師によって、また、慢性期や急性期で、捉え方が違ったり、いろいろあると思います。それをわかるということが大事なのではないかと思います。わかった上で決められるものか、決められないものかの議論をしたらいいのではないかと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほか、いかがでしょうか。

 どうぞ。

○福岡委員

 基本的に、治癒か軽快かという判断も1つ大事だと思うのですけれども、もう一つ大事なのが、先ほどの議論でもありましたように、退院する基準がかなり変わってきているということだと思うのです。

 もしかすると、これから必要なのは、前よりも退院する基準が変わってきているのですという事を中医協の先生方にもご承知していただいて、その上で、そのこと自体は、むしろ、患者さんの、例えば帰宅を支援したり、あるいは回復を支援したりする方向で動いているわけだから、それは、決して最終的に患者さんに対して迷惑をかけたわけではありませんという形にする必要があると思います。この治癒、軽快というところの定義云々というのは、いろいろな書類に書いてあるのです。だけれども、実際に運用すると、常にばらつきます。比較的わかりやすい疾患で、どれぐらい退院の基準というのが、例えば、ここ5年でも、10年の間に変わってきているのかということが、もしもわかれば、次のステップというのは見えやすくなるかなという気がいたしまして、ちょっと発言させていただきました。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 そういった意味で、変化している病院に来ていただく、あるいは両極端の病院に来ていただくという形の中で議論をしていくと。

 基本的に、何をやりたいかというと、一番問題は、治癒が減って軽快がふえたのは、完全に治さないで退院させているのではないかという御指摘があるのです。それは、この中では、それはないだろうというお話で、一度、中医協に報告させていただいたのですけれども、いや、それでは納得できないということでもって、もう少しちゃんとした調査をしてほしいということでもって、今回、このような話になったという経緯と私は理解しておりますけれども、企画官、それでよろしいですか。

○企画官

 はい、まさに御指摘のとおりでございまして、今回様々なデータを検証させていただきましたけれども、原因がはっきりしませんでいたので、現場での運用の実態を直接聞かせていただいて、その結果や、既に御議論の出ていたような対策も含めて中医協に報告をするということと思っております。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 これは、私が言ってしまうと、ちょっとあれかな、言わないほうがいいかな、基本的な概念とすると、私はやはり臨床をやっていて治癒と軽快は、もう同じだというふうに考えて、極端なことを言うと、治癒はあり得ない。よほどのことがないと、治癒というのは限りなくゼロに近いのではないかと思うので、治癒と軽快、内科医は違いますからね。

○工藤委員

 やはり、治癒と軽快は区別しないとだめだと思いますね。ただ、入院治療において治癒というのは、まずないです。ただ、外来においては、もう来ないでいいよと、そういう段階が必ずあるものがありますから、それが治癒です。

 入院で治癒とは、例えば、乳がんのどんな手術をしたって、必ずその後、化学療法をやったり、いろんなことをやるわけですからね。それは、治癒ではないですね。そうではないですか、瀬戸先生。

○小山分科会長

 だから、先生、入院の話をしているのです。退院時調査での話ですから、退院時の話で、治癒と軽快を考えた場合には、本当に治癒というのはないのではないかというのが、外科医の見解なのですけれども、瀬戸先生、いかがですか。

○瀬戸委員

 がんをやっている人間は、退院するときは治癒ではなくて、5年生きて初めて治癒という、それは、患者さんは一般的に理解していただいていると思うので、また、さっきの話で、私は治癒と軽快というのは、最終的に中医協の先生方の御指摘は、DPCのアウトカムとして、これを採用していいかどうかということだと思うのです。要するに、DPCのシステムの評価をするに当たって、その治癒とか軽快というのが、率が高まったのはもちろんいいと、だけれども、今回は治癒が下がっていると。

 ただ、私は思うのだけれども、DPCの制度は、治療行為自体を規定しているわけではないのですね。診療行為とか治療行為を規定しているわけではないので、DPCを評価するアウトカムとして、これが本当にDPCを評価する正しいものかどうかというのが、臨床家からすると、治療行為を評価するのは、例えば、治癒とか軽快というのはいいと思うのですけれども、DPCの制度というのは、治療行為そのものを規定しているわけではないので、どうなのですかね、DPC制度を評価するアウトカムの1つとして挙げていいかどうか。

○小山分科会長

 結局議論は、裏にもう一個あって、入院期間がどんどん短くなっていって、治癒が減って軽快がふえているのは、何かおかしくないかということなのです。

○瀬戸委員

 そうすると、これはDPCの負の側面を浮き彫りにしようということですか、そうでもないですね。

○小山分科会長

 そんな恐ろしいこと言わないでくださいよ。

○嶋森委員

 負でないということを浮き彫りにする必要もあります。

○瀬戸委員

 いや、だから、私が言いたいのは、なかなか難しいのではないかと。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 美原委員、どうぞ。

○美原委員

 今、小山先生おっしゃったことは、まさにそこなのですよ。臨床的に治癒などないと言ってつけてしまうわけです。ですから、そういう議論をここでしては、もしかしたらいけないのであって、我々はこういうものを治癒と決めた、我々はこういうのを軽快と決めたということであって、臨床的に感じが違うとかということを議論してはいかぬのだろうと思います。ですから、そこで、まず、しっかり定義をするということが重要で、もし、そこのところで臨床的な感覚と違うのであったら、こういうのをAとしろ、こういうのをBとしろとか、こういうのをCとしろとかというふうにしたほうが、そうすると、臨床家であっても治癒ではなくて軽快だけれども、こういうのをAとするのだなとしたらAになるわけですね。つまり、定義というものをしっかり、先ほどから言っているように、先生によって定義が違うということはあってはいけないわけで、そういうふうに統計をとっていくべきだろうと、私は思っています。

 以上です。

○小山分科会長

 こういう議論をしていると終わらなくなってしまうのだけれども、定義は外来に来ないことなのです。外来に来ないことを定義づけたわけです。でも、これは、先生のおっしゃるとおり、臨床の現場とは、ちょっとずれているところが出てきてしまっている。

○美原委員

 ですから、それは、定義が悪いわけです。

○小山分科会長

 それを悪いというのかどうかは。

○美原委員

 悪いかどうかわからないけれども、適切ではないと。

○小山分科会長

 どうぞ。

○金田委員

 金田です。一例としてお聞きいただければと思います。

 当院では、治癒は昨年度1人もいませんでした。それで、昨年の10月から地域包括ケア病棟に7対1を1つ変えたのですね。そうしたら、在院日数が1.5日、前半の半年間と後半の半年間で1.5日減ったのです。すなわち、地域での機能分化、院内の機能分化が進むことによって治癒率は減って、在院日数は減ってくると、これは十分いい効果ではないかと思います。

○小山分科会長

 先ほど、福岡委員がおっしゃったのは、そのとおりですね。形態が変わってきたのだと、機能分化してきた結果なのだということが、一応、ヒアリングでもって議論の結果、出れば、それはそれで1つの成果として、こういうことですので、何ら問題ありませんと報告するためには、やはり、そのデータが必要だと考えております。

 ほかに、いかがでしょうか。

 どうぞ。

○池田委員

 海外で、在院日数が日本よりも割合短い国で、急性期の入院医療を何で評価しているかというと、昔から死亡率と再入院率なのです。治癒率は使っていない。入院中に完全治癒ということは、そもそも想定されていないわけでありまして、日本でも恐らく、もうそういう時代が来て、治癒率ということで急性期入院医療の評価をするという時代は終わって、別の指標を考えるべきときなのかなと個人的には思っておりますけれども、いずれにしても、ヒアリングで、その実態は明らかにする必要はあると考えます。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 どうぞ。

○河野委員

  前にも申し上げたのですが、小児科は、やはり治癒があるのですね。何かあたかも全然あり得ないみたいな話になっているので、やはり、一言だけは。もともと小児科は、在院日数は非常に短いのです。小児科だけで限ってみると、在院日数の変化は、昔と比べてそんなにないかもしれないのです。ここで急に短くなってきていることはないのではないかと。

 実態、治癒がそぐわないというわけではない定義ということで御議論いただけたらと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。意外なところで燃えてしまいましたけれども、意外なところって怒られてしまうな、どうでしょうか、ほかに御意見はございますでしょうか。

 とりあえず、アンケート調査して、医療機関がある程度来て、ヒアリングさせていただくということでもって同意いただいたということでよろしいですね。

 これは、スケジュール的には、いつごろになりますか。

○事務局

 スケジュールに関しましては、また、検討させていただいて、できるだけ早くというところで御報告させていただきたいと思います。

○小山分科会長

 大分切羽詰ってくるね。もう4月になりましたから。

 済みません、では、ほかによろしいですか。

 では、この27年度特別調査の実施については、これにて終了いたします。

 続きまして「平成26年度特別調査(アンケート)の結果報告について(案)」を議題としたいと思います。

 事務局より、御説明をお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 それでは、資料D-4に沿って説明させていただきたいと思います。

 「平成26年度特別調査(アンケート)の結果報告について(案)」とさせていただいておりますが、今回で、前回報告できておりませんでした財務状況の部分が一部取りまとまりましたので、一旦報告とさせていただきたいと思います。

 対象としましては、以下のリストに載っておりますように、変動率のプラス2%以上の病院と、変動率マイナス2%以下の病院というものに行っております。

 それぞれの機能別の集計という表でございますが、以下のところに、前回ケアミックスというところまでが御報告させていただいておりましたが、いただいた意見を踏まえまして、DPC制度参加年度別の集計、また、開設者別、また、臨床研修の指定病院なのか、否かというところもつけ加えさせていただいております。

 こちらである程度の傾向が見えますが、参加年度としましては、マイナス2%以下の病院というものは古い病院が多いと。また、プラス2%以上の病院というものは新規の参加の病院というところが多いというところでございます。

 また、開設者別で見ましても、参加年度の古い国立、今は国立というものがございません。独立行政法人というものを含んでおりますが、そういった病院がパーセンテージとしては多くなっていると。また、医療法人というものが大半を占めております。

 臨床研修指定病院の有無でございますが、やはり、基幹型の病院というものが、マイナス2%以下の病院に多くなっております。プラス2%以上の病院というものは、臨床研修の基幹型の病院に一部指定を受けている部分もございます。

 裏面以降は、前回の資料と同じでございます。

 続まして、D-4-1でございますが、アンケートの結果「1.財務状況について」というところでございます。

DPCの収益率についてでございますが、プラス病院とマイナス病院というところで、今回の場合は、仮に開設者別ということで報告をさせていただいております。

DPC収益率に関しましては、マイナス2%以下の病院というものが、やはり大きく占めているというところが見られるかなと思います。

 続きまして、下の部分、経常利益率でございますが、こちらに関しましては、両病院群とも大きく差はないかなと思います。

 次ページ以降ですが、材料費率、人件費率というところでございますが、開設者別というところですと、多少差は見られますが、全般的にプラス病院、マイナスの病院というところで、何かこれが突出しているというようなところは、目立ってはないかなと思っております。

 続まして、委託費率、設備関係費率というところに関しましても同様でございます。

 最終ページに移りまして、経費率でございますが、こちらも同様でございます。

 最後、診療単価でございますが、こちらに関しましては、やはり、多少マイナス2%以下の病院というものがプラス2%以上病院に比べると高くなっている部分もあるのかなというところでございます。

 御報告は、以上でございます。

○小山分科会長

 ありがとうございました。

26年度特別調査の追加資料でございます。財務諸表について少し出てまいりまして、大変興味深いというか、いろいろな意味が含まれているのかなという感じがいたしますけれども、それに対する御質問あるいは御意見がありましたら、お願いいたします。

○池田委員

 確認ですが、D-4-1の財務状況の最初のDPC収益率のグラフを見ますと、収益率が非常に低い、特に0%というような値も見られるようですが、これは、どういったことで、こういう数字になったのかということを教えてください。

○事務局

 事務局でございます。

 こちらは、新規の参加の病院というものが、前年度まではDPCの収益というものは存在しませんでしたので、そういったものを含めて集計しておりますので、0%ということになっております。また、そちらを除外した部分の集計結果というものもお示しできるようでしたら、また、お示しさせていただければと思います。

○小山分科会長

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○樫村委員

 この財務の状況を見せていただきましたけれども、この調査の中からそれぞれの医療機関の経営努力が見られるかなと思います。

 それで、先ほどの説明にありましたように、プラスの変動とマイナスの変動の医療機関では、DPCの収益率と、それから診療単価、ここに差があるというような結果でありました。

 これは、もっと詳しいことが出ないと分からないかもしれませんが、推測ですけれども、やはり、マイナス変動になっている医療機関というのは、DPC算定病床を多く持っていて、そして、診療単価に反映するような診療密度の高い、いわゆる複雑な疾患や、救急などを含む重症度の高い疾患を多く扱っているという病院かなという印象を持ちました。

 そこでは、やはり、診療密度というのが最も大きな要素であって、これは、以前は診療密度の高さというのは、DPCが始まったころから、調整係数で、それが調整されてきたという歴史があると思います。現在は、それが半分、約50%が暫定調整係数という形で残っているということなので、やはり診療密度の高さというのを評価できるような対応が必要かなと思います。

 それは、これから、さらに50%が置きかわっていく段階で、機能評価係数の重みづけということでできるのか、やはり、新たな係数を設定するということをしなければいけないのか、そういうことを含めた形で調整されていくということが必要かなと思いました。

○小山分科会長

 大変貴重な御意見、ありがとうございます。

 どうやって着地するかというところですけれども、機能評価係数IIでできるのか、あるいは樫村委員のおっしゃったような、新たな何か係数を考えるのかというところだと思いますが、ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○美原委員

 前回もお話したのですが、何となく、この統計気持ちが悪いのですね。要は、プラス2%あるいはマイナス2%は特殊なわけですね。ですから、例えば、どういうのがプラスになるかというのは、全体との比較の中で、プラス2が2%になるものとほかはどうか、マイナス2になるとほかはどうなのか、それできちんと多変量解析なり何なりをやって決めていかれると、それが非常に効いてくるというのが出るのではないかと思います。

 例えば、その要素として、このようないろいろな医業収益比率だとか、単価だとか、出てくるかもしれないし、もしかしたら、先ほどちょっと話があった暫定調整係数の大きいものがすごく動くのかもしれないですし、そういうようなところだろうと思うのです。

 ですから、大きい病院はマイナスになりやすいよ、医療法人の小さい病院はプラスになりやすいよというようなものが前もってあるような、そんな感じを受けて、やはり、せっかく統計してデータがあるのであったならば、きちんと何がプラスにパーセントにするものなのか、何がマイナスに一番効いているのかということをしっかりと納得というか、私は余り統計の専門家ではないのでわからないですが、何か見ていてとても気持ちが悪いのですね。気持ちが悪いという表現がいいかどうか、ぜひ、その辺を御検討いただければと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。すごい宿題ですよ。大丈夫ですか。気持ち悪いというより、もっと簡単に言ってしまうと、理解できないのです。なかなかどういうふうに理解していいのか、それをどういうふうに対応していいのかというのが、ちょっとまだ見えてこないのかな。

 どうぞ。

○伏見委員

 4ページの一番下の診療単価というのは、包括の単価だと思うのですけれども、例えば、出来高換算の単価とか、包括出来高の差分というか、そういうものの統計というのは、どうでしょうか。

○小山分科会長

 お願いします。

○事務局

 こちらに関しましては、一応、アンケートではとっておりませんが、事務局のほうで持っておりますデータを用いまして、ある程度集計は可能かと思いますので、また、どれぐらいの診療密度という御意見もありましたので、そういったものもお示しできる部分、集計しまして、引き続き検討いただければと思います。

○小山分科会長

 今、伏見委員がおっしゃったことは、とても重要だと思うのです。単なる包括の診療単価を見ているだけではものが見えてこないような気がするのです。やはり、出来高体系でどうなのかというところを見ないと、なかなか中身が見えてこないと思うのですけれども、もし、そのデータがお示しいただけるのならばお示しをしていただきたいと思います。

 ほかに、いかがでしょうか。

 どうぞ。

○福岡委員

 今のスライドで、もう一つ気になっているのが、医療法人のばらつきが、プラス2%とマイナス2%で大きな差があるのですね。本当に、これだけばらつくのかなと思いながら拝見しまして、ほかにこれだけばらつくところはなかったように思いますが、これは何か具体的な理由というのは予測できるのでしょうか。

○事務局

 こちらは推測でしかないのですが、医療法人ごとに会計基準というものが異なっている場合がございますので、そういったものが、こういった形で、アンケートそもそもが、ざっくりとした聞き方で、細かい項目の入力までは医療機関の負担を考えまして求めておりませんでしたので、なぜ、そういった入力データになったのかというと、それ以上聞けないといいますか、把握できないという部分もございました。

 なので、まず、仮にという形で、今回、法人ごとの集計というものをさせていただいております。

○小山分科会長

 ほかにいかがでしょうか。

 お願いします。

○猪口委員

 今、先生方御指摘のように、現在の機能評価係数IIでは、十分診療密度を反映できていないということになりますと、これをこのまま進めていくと、非常に大きな問題が生じるので、やはり、多少手間がかかってもよく調べていただくということが大切かと思いますので、よろしくお願いいたします。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○金田委員

 よくここまで詳細に分析してくださったと思います。これは、個々の医療機関の変化とか評価ですけれども、例えば、その医療圏内の、周りの医療機関の、例えば、近隣の病院が倒産したとか、対外的な影響というのは、ここには何か加味される要素があるのでしょうか。そういう分析はありますでしょうか。

○小山分科会長

 事務局、お願いします。

○事務局

 済みません、現在、すぐには、ぱっとは思いつきませんが、医療圏の中でも、やはりDPC病院という形で申し上げますと、全ての病院がDPC病院としては参加していないという点と、また、平成23年度からの比較ですので、中途で参加される医療機関等々、周りの医療機関との関係で、そういった御指摘の変化というものはありますが、今、こちらの手持ちのデータで、何かそういったものを評価するということは難しいのかなと思っております。

また、何かアイデアがありましたらいただければと思います。

○小山分科会長

 ほかにいかがでしょうか。

 ございませんか。

 どうぞ。

○樫村委員

 1つ、今残っている暫定調整係数の大きさなのですけれども、それが恐らく今回の調査の結果でもわかるように、初期にDPCに参入した病院と、それから、DPC制度がかなり精緻化されてきてから参入した病院とでは、どうもいわゆる調整係数の持つ意味というのが、少し変わってきているようにも思うのです。

 ですから、これから、新たに重みづけだとか、あるいは新たな係数を設定するというようなときは、そういう差というのも少し考慮して考えていただいたほうがいいのかなと思います。

○小山分科会長

 ありがとうございます。暫定調整係数、ちょっと大きいですからね。だから、簡単に言えば、30年、今の機能評価係数IIがただ倍になるというような、一応、計算方式になるわけですけれども、それでも、恐らく対応できないと思いますので、何らかのものを考えなければならないということだと思うのですけれども。

 ほかに、いかがでしょうか。

 よろしいですか。こんなことを私が言ったらいけないのかもしれないけれども、結果になっているけれども、この結果は結果でしかないね。ここから何か、ああだ、こうだという意見は出るのですか。

○企画官

 激変緩和対象病院へのアンケートのデータとしては、本日お示したぐらいまでしかないのですが、きょう幾つか御指摘をいただいておりますので、今後、追加の資料も提示させていただきながら、引き続き議論させていただくということを考えております。これで議論終了ということではございませんので、引き続き御議論いただければと思います。

○小山分科会長

 まさに、非常に重要なことで、28年度改定、30年度改定、調整係数をなくすということに対して、この激変緩和をどうしていくかということも非常に大きな議論になってまいりますので、もう少し詳しい状況を、これから、もう一回、二回検討するチャンスがあるのだと理解をしていただければと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

 これに対する、何か御質問とか御意見はございますか。

 もし、ないようでしたらば、これにてこの議論を終了したいと思います。

 ただいまをもって、本日の議題は全部、今、終わったわけですけれども、全体を通して何かちょっと質問とか御意見とかがございましたらお受けいたしますが、いかがですか。

 どうぞ。

○美原委員

 ちょっとくどくなってしまってあれなのですけれども、やはり、どうして気持ちが悪いかという話なのですけれども、例えば、ここの変動率プラス2%の病院が36病院で44%あるといっても、それは全体の中のこっち側なのです。ですから、こことここだけを比べても、本当にこっちに行くということは出てこないのだろうと思うのです。ですから、全体で、なぜ、そこの2%のところに行くのは、どういう要素かということを見つけないと、そう私は思うのです。ですから、極端なものは、こういう増でしたよと言っていたときに、それが、なぜそうなるかということは、全体を見なければわからないのだろうと思います。ですから、そのようにしないと、何か最初から決めてあるというような気持ちが悪くなってしまうので、ぜひ、統計の専門家の方がいらしたらば、ぜひ、コメントをいただければと思うのですが、どうしても納得が、このような計算のやり方というのが、どうしても納得がいかないです。

○小山分科会長

 どうぞ、統計の専門家。

○緒方委員

 時間があるようですので、ひとこと。1つは、中間の情報がないというのが決定的な問題の1つです。それから、もし、仮にこれだけでやろうとするのだったら、それぞれの単独で影響を見ているので、ほかの影響を取り除いていないのです。なので、それぞれほかの情報を全部調整した上で、この影響が、これだけ効いていますよということを言うためには、多変量解析以外にないのです。ちょっとコメントです。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 先生の、その気持ち悪さは何とか解消いたしますので、もう少し議論が、もう少しいろいろな統計が出てきたところで議論をしたいと思います。

 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○池田委員

 先ほど、福岡先生からも御指摘があったのですが、包括範囲、出来高範囲、それで、出来高換算したときの点数と、その下の包括でやられている点数との比較、これらは、実は、今回アンケートの調査対象になった病院以外のものも全てあるはずなので、多変量解析などを実施する場合には、収益率とか、診療単価に加えて、今、申し上げましたものも含めると、変動率のプラマイ2%以外の病院も埋まってくるわけですので、ぜひ、そういった解析を、場合によっては統計に詳しい委員が加わったり、少し解析をすると、より見えてくるのかなと思いました。

○小山分科会長

 ありがとうございます。

 まだ、これは大変なことですので、議論をしていかなければならないと思っております。

 ほかに、いかがでしょうか。

 これから、大変だということですので、それを自覚していただければと思います。

 本日の議論は、以上であります。

 次回の日程等について、事務局からお願いいたします。

○事務局

 事務局でございます。

 次回の日程に関しましては、未定でございます。日程等、決まりましたら御連絡させていただきます。

○小山分科会長

 それでは、平成27年度の第1回DPC評価分科会を終了させていただきます。

 本日は、大変熱い議論をいただきましてありがとうございます。次回もこのような形でもって進めさせていただきたいと思います。

 本日は、どうもありがとうございました。


(了)

照会先:03-5253-1111(内線:3155)

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会))> 平成27年度第1回DPC評価分科会・議事録(2015年4月27日)

ページの先頭へ戻る