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2015年3月18日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第103回議事録

○日時

平成27年3月18日(水)9:28〜10:03


○場所

厚生労働省専用第15・16会議室(21階)


○出席者

西村万里子部会長 野口晴子部会長代理 印南一路委員 田辺国昭委員
中川俊男委員 松本純一委員 堀憲郎委員 安部好弘委員
加茂谷佳明専門委員 土屋裕専門委員 吉村恭彰専門委員
北里大学薬学部 成川衛参考人
<事務局>
唐澤保険局長 武田審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 佐々木医療課企画官
込山保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○原価計算方式における利益率の補正の定量化について

○議事

○西村部会長

 それでは、ただいまより第103回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず、本日の委員の出欠状況について御報告します。本日は、全ての委員が御出席です。

 では、議事に入らせていただきます。

 本日は「原価計算方式における利益率の補正の定量化」について、議論を行いたいと思います。

 類似薬効比較方式における有用性に関する加算の定量化については、昨年4月の中医協で報告いただいたところです。一方、原価計算方式における利益率の補正の定量化については、引き続き研究班において検討を進めていただいておりました。今般、検討の結果がまとまりましたので、御報告をお願いしたいと思います。

 本日、医薬品に関する研究分担者であります、北里大学の成川准教授にお越しいただいております。研究結果に関する御説明をお願いいたします。

○成川参考人

 おはようございます。成川です。本日は報告の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 早速でございますが、資料に基づきまして研究結果について御報告を申し上げます。

 まず、スライド2枚目が、現行の薬価算定ルールにおけます原価計算方式の規定でございます。これは先生方、十分御承知かと思いますが、このような規定になっております。

 2つ目の■ですが、営業利益率は、既存治療と比較した場合の革新性や有効性、安全性の程度に応じて、平均的な営業利益率の−50%から+100%の範囲内の値を用いるという規定でございます。

 絵にいたしますと、その下の図の中の青い部分が営業利益でございまして、そこの部分のパーセントで、現在の値ですと16.9%が平均値というふうに承知しておりますが、そこを+100%しますと、それが33.8%になりますし、−50%いたしますと8.5%になる。ですから、8.5%から33.8%の間で評価をするということでございます。これは御案内のとおり、平成26年度の薬価制度改革におきまして、イノベーションの評価の範囲を拡大するという目的でルールの改定がされたというふうに承知しております。

 1枚おめくりいただきまして、3ページ目でございますが「研究の背景・目的」です。

 1つ目は、今、御報告したとおりでございます。

 2点目で、しかし、実はこの補正につきましては、昨年度御報告をいたしました類似薬効比較方式における画期性加算、有用性加算のような区分がございません。それから、補正に関する要件の記述も詳細ではございません。そのため、これまで補正率というものは過去の評価実績等を参照しながら決定されているのが実情ではないかと考えております。逆に言いますと、中医協の皆様、あるいは薬価算定組織の先生方、厚労省の方々もかなり苦労してこのあたりの評価をしてきたのではないかと推測いたしております。そういう背景がございまして、革新性等の程度に応じて補正率を定量的に算定する方式を提案させていただくということでございます。

 下の4ページ目のスライドで、昨年度の類似薬効のときの経験と比較しまして、原価計算の特徴というものは、1つは今、申し上げましたように、ルールが余り詳細でないということが一番苦労したところでございます。

 もう一つは、医薬品のほうから見ますと、原価計算で薬価が算定される品目というものはもともと、例えばオーファンドラッグですとか、非常に特殊な領域の薬が多いものですから、総じて大規模な比較臨床試験をやって、エビデンスをどんと出すのがなかなか難しいような医薬品が多うございまして、そのあたりの有用性をどう反映しようかというところも検討のポイントでございました。

 5ページに行っていただきまして、この営業利益率の補正のルールができましたのが平成20年4月からで、それ以降、昨年11月までに薬価収載された品目が350品目ぐらいございます。その中で、原価計算方式で算定されたものがそこの右下にございます104品目でございました。その中でプラスの補正がされているものが33品目、3割ぐらいでございます。減算的補正がされているものが9品目で、その補正率の内訳等はそこの表に記載したとおりでございます。

 そういう実態を踏まえまして、その下のスライド、6ページ目でございますが、今回、補正加算を細分化する際の観点といたしまして、過去の33品目、それから9品目をレトロスペクティヴに分析いたしまして、算定ルールに言う既存治療と比較した場合の革新性や有効性、安全性が高いものについて少しブレークダウンいたしますと、やはり1つは、一番重要なのが医薬品によって対象疾病の治療方法がどの程度改善するかということでございます。

 それが一番のメインの観点といたしまして、そのほかに対象疾病の性質、例えば患者数で、オーファンドラッグですとか、難病のたぐいであるとか、そういうものをどう考慮しようかということ。3つ目ですが、医薬品の性質です。その疾病領域で初めての医薬品というものはそれなりの評価をしていいのではないか。あるいは世界初承認の品目、小児適応を取得した品目。そんなようなものについても考慮いたしました。

 それから、今回、減算的な補正というものも検討いたしました。実は、これは昨年度御報告したときには、こちらのほうは全く手をつけておりませんでしたが、今年度はこの減算的補正のほうを改めて9品目評価いたしました。ただ、実態といたしましては、そこに書きました、医薬品の性質。院内製剤として今まで使っていたものを改めて製剤化したという品目がほとんどでございまして、そういった観点で今回整理をさせていただきました。

 1枚おめくりいただきまして、結果でございます。

 まずは加算的補正のほうで、全体から行きますと、今回も昨年度の有用性加算のときと同じように、1ポイント5%というものを設定して、ポイント制で、最後にパーセントに直すというやり方をしてございます。ただ、前年度との見た目の大きな違いは、実は昨年度はここで言う緑色の上のa-1からa-3のような、治療方法の改善を指標にしたポイントと、下の青いカラム、b-1からfまで、そのあたりのポイントを掛け算することによって算出するという提案を試案とさせていただいたのですが、そこは実はこの中医協の場でもいろいろ御意見をいただきまして、そこを改めて研究班のほうでも再検討いたしまして、今回御提案するのは、そこを足し算といいますか、積み上げてポイントを出すということが見た目で言いますと変更点でございます。ただ、結果的に出てくるポイントというものはそれほど変わらないのですけれども、そういうことをまず御報告いたします。

 中身でございますが、まずa-1からa-3というカラムをごらんいただきたいのですが、やはり一番重要なのは、そのお薬によって対象疾病の治療方法の改善が示されるということであると理解をしています。a-1に「根本的な」と書きましたが、そこはまた若干曖昧な表現になっていますが、そこは少しかみ砕いたものを報告書に書いております。

 ちょっと飛んで、下のスライドを見ていただきたいのですが、8ページ目でございます。a-1として、対象疾病の治療方法の根本的な改善が示されるということはどういうことかといいますと、既存の治療法とは根本的に異なるメカニズムによって、従来は改善が困難とされていた重篤で不可逆的な進行性疾患、例えば認知症、ALS(筋委縮性側索硬化症)とか、網膜色素変性とか、進行がんとか、そういったものに対して原因療法として、その著しい改善効果が示されるということを考え方として記載させていただきました。

 ですから、これをクリアするのは相当難しいといいますか、実際、過去の中でこのa-1に該当する品目はございませんで、ですから、今後なるべく早くこういう基準に該当するようなお薬が早く出てきてほしいなという期待を込めて、この10ポイントというa-1を設定しております。

 そのほか、もう少し下のランクとしてa-2で著しい改善、a-3で改善ということで、それで2〜10ポイント割り振るということでございます。

 それから、7ページの下のカラムで、b-1はオーファンドラッグとして指定されているとか、指定難病であるというものについては+2ポイント。それから、例えばd-1で、対象疾病に対して治療手段を提供する初めての医薬品で、これは今回、33品目の中で2品目だけ、この2ポイントをつけたものがございますが、疾病に対して初めての薬はなかなか出てきませんが、そういうポイントをつくる。あるいはeのところで、世界に先駆けて日本で初めて承認された医薬品ということでございます。

 それから、前回の有用性加算のときも一緒だったのですが、やはりここに掲げたもの以外にも、それぞれの薬で見どころがあるケースが出てくるのではないかということがございまして、fというところに、上記のほか、既存治療と比較した革新性等の程度が特に高いと算定組織のほうで御判断いただいたものは1〜4ポイントの範囲で加えていただくという方式にしております。

 そういうものが加算的補正の結果で、1つ例を出したものが9ページ目のスライドでございます。これはレボレード錠、慢性特発性血小板減少性紫斑病に使うお薬で、平成2212月に収載されました。原価計算方式で、営業利益率の補正が+20%という結果でございました。

 この中医協総会に出された資料を拝見しますと、そこに書きましたように「利益率の補正理由」という記載がございます。その結果としては、当時20%の補正をされているわけですが、今回のポイントのやり方で試算いたしますと、この薬はa-3というポイントで、対象疾病の治療方法の改善が示されるということで、具体的には、既存の治療法では効果が不十分な患者群に効果があったということが評価されていますが、それで2ポイント。

 それで、この薬自身は、b-1のところですけれども、オーファンドラッグとして指定されておりますし、実際にこれは指定難病でもございますので、そこを+2ポイントといたしますと合計で4ポイントで、4ポイント掛ける5%で20%の補正。そういうことでございます。

 これが加算的補正のほうの事例でございます。

 その下の10ページ目ですが、これは減算的、マイナスのほうをするときの補正でございます。

 ここはなかなか事例が少なくて、実に苦労いたしましたが、結果的に−1〜−10ポイントということをつくっております。ただ、実例が−5%と−10%のものしかございませんで、その理由というものが10ページ目の一番下の点線の四角の中にございますように、院内製剤を製剤化したもの、あるいは同じ有効成分を含有する別製剤が既にあってということで減算されておりますので、そういったものを例示として−2ポイントを引く。

 それ以上の減算については事例がございませんので、ここはなかなか、こういうものに該当したらもっとさらに減算すべきであるという例示もつくれませんでしたので、そこは薬価算定組織のほうで革新性の御評価をいただいて、必要に応じて、−8ポイントですから、合計で−10までは引けるようにということでございます。

 ただ1点、このマイナス評価をされているものの中にも、真ん中のあたりの括弧にございますように、オーファンドラッグですとか小児用の医薬品ですとか、あるいは医療上の有用性につながる製剤的な検討をしているような薬が結構ございまして、そこについては、ちょっとややこしいのですが、2ポイント引いた上で、減算率を緩和する、そういうことが一応できる。ですから、結果的に−1ポイントの−5%という品目も出てこられるようにということで規定しております。

 おめくりいただきまして、実際の例で、11ページ目でございます。ホスリボン配合顆粒というお薬で、低リン血症に使う薬ですが、これは平成25年2月に収載されたときに営業利益率−5%ということになっております。

 補正の理由を中医協の資料から見ますと、従来の院内製剤を製剤化したものであるという記載がございます。ただ、開発に当たっては、乳幼児も服用が可能となるような顆粒剤としている。それから、お子さんを対象に治験をやっているということで、恐らく本来でしたら10%ぐらい引くところを5%にとどめるという記載がございますので、それに沿ったような今回のポイントの出し方としておりまして、ペニシリンのようなポイントで−1ポイント。それで、−5%の補正というのが例示でございます。

 以上、まとめますと、12ページ目にございまして、これがクロス表で、実際の加算率がAという横軸でございます。加算的補正のほうは110%から160%まで品目がございます。それから、縦のBというものが今、御紹介いたしました研究結果に基づいて算出した加算率で、今回は刻みが5%刻みになるものですから、緑のものをちょっと濃くしたのですが、余り区別がつかないですけれども、ぴったり重なる品目もある一方で、5%ぐらい前後にずれる品目も幾つかございますが、おおむね両者は一致するという解釈をさせていただいております。

 そういうことで、最後のまとめで、13ページ目でございます。

 平成26年度の薬価制度改革におきまして、平均的利益率の補正率の上限が+100%に引き上げられたということで、その評価のより一層の適正化が求められております。あわせて、将来の革新的な新薬開発へのインセンティブの指標となることが期待されていると理解しております。

 今回提案させていただきました運用ルールによる補正率と、実際、過去の補正率はおおむね一致して、±10%ぐらいの範囲におさまったということでございます。

 ただ、これは昨年度申し上げたのですが、3つ目ですけれども、やはり個別の品目の薬価算定におきましては、一様のルールでは考慮し切れないいろいろな要因が存在することが想定されますので、算定組織という専門家の委員会で革新性の評価をいただいて、必要があればポイントを一定範囲で加味し、あるいは緩和するということで、より適正な補正率が算出できると考えております。

 そのときには、その判断根拠等の詳細がこの中医協の資料に明記されることを望んでおります。実際には、最近の品目の資料を拝見しますと、かなり昔に比べると、具体的で充実した記載になっていると思うのですが、特殊な判断をするようなものについては、やはり丁寧に御説明をいただけると外からもわかりやすくなるのではないかなというふうに思っております。今回、ルールを提案いたしましたが、今後いろいろな実績の積み重ねに応じまして、また見直しをしていくことも重要であるということを最後に添えまして御報告といたします。

 どうもありがとうございました。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ただいまの御説明に関して、質問等がありましたら、お願いいたします。

 松本委員、どうぞ。

○松本委員

 利益率の補正率が50%から100%に引き上げられたというのですけれども、ということは、50%であった平成26年度以前の品目についても見直して、この補正率をやり直すということなのでしょうか。

○西村部会長

 中井薬剤管理官、どうぞ。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 過去のものに関して言いますと、既に補正率を決定して薬価算定をしてございますので、特段、それについての修正ということは考えてございません。

○西村部会長

 松本委員、どうぞ。

○松本委員

 それで結構だとは思うのですけれども、ただ、以前は50%が上限であった。平成26年度から100%に上限を引き上げたということで、やはり少し不公平が出るのではないかと思うのですが、そういうことではないのでしょうか。

○西村部会長

 成川参考人、どうぞ。

○成川参考人

 成川です。

 過去のものを全部見回しまして、今回、実は一番大きなポイントでございますa-1という、治療方法の根本的な改善になるという品目は実際にございませんでしたので、ある意味で申しますと今回のルールは、このa-1は空振りといいますか、そういう前提で実際につくっております。

 ただ、今後こういう薬がぜひ出てきてほしいということでつくっております。ですから、過去のものを見直す必要は私自身もないのではないかなと考えております。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 今のと関連する質問ですけれども、a-1に相当しそうな品目は何品目ぐらい想定されていますか。

○西村部会長

 成川参考人、どうぞ。

○成川参考人

 それは大変難しい御質問でございますが、現時点で承認されているもので言いますと、ないのです。

○中川委員

 ないのですか。

○成川参考人

 はい。

○中川委員

 わかりました。

○西村部会長

 薬剤管理官、補足でお願いします。

○中井薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 私の知っている範囲において、すごいものが、例えば昔で言うところの感染症に対するペニシリンのようなものが、近い将来においてあるということは聞いたことはございません。しかしながら、これからはやはり再生医療なりiPSなり、そういったものがいろいろ出てくるでしょうし、新しい技術が開発されますので、それについてはぜひ、そのような画期的なものがあることを私としては期待したいと思ってございます。

○西村部会長

 よろしいですか。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 どうも、ありがとうございました。考え方を整理するという意味でも、非常に有益な御発表であったと、感謝申し上げたいと思います。

 ただ、印象的な言い方で大変恐縮でございますが、やはり過去の実績、現行のルールを意識された面があるのではないかという印象を持っておりまして、具体的に申し上げますと、7ページ目のスライドのところに加算的補正の要件項目とポイントがございますが、今、御指摘のありましたa-110ポイントで、これは当然、100%という限界を考慮すれば、これぐらいは必要であるというのは理解できるのですが、その下のb-1d-1が2ポイントになっており、ほかが1ポイントですが、この理由がどうもよくわからない。なぜ、1ポイントなのか。なぜ、2ポイントなのかがよくわからない。

 それから、原価計算の場合はオーファンの比率が高いと認識しておりますけれども、b-1でオーファンは+2ということですから、最低でも10%がaのポイントに上乗せされるということですから、最低でも20%の加算が保証される形になりますが、これが適正かどうかという問題もあると思っております。

 もう一つ気になりますのは、eの「世界に先駆けて日本で初めて承認された医薬品」で、これは類似薬効の場合は、たしか10%の加算という形になっていたと思いますが、それとのバランスをどう考えるかが少し気になるところです。

 それから、先ほどaのところで10ポイントの下は4ポイントで、10ポイントは多分、なかなか出ないだろうということになりますと、aのほうは実質的には最高4ポイントになってしまいますが、この10ポイントと4ポイントの間があき過ぎているのではないか。これも印象的な意見で申しわけございませんが、もう少し段階があってもいいという感じがしております。

 全体としては、これで補正率を算出していただいて、多分、具体的な保険収載の議論をするときに参考値として示していただき、しばらく研究は続けていただくということだと思いますが、ぜひその方向でお進めいただきたいと思います。

 ただ、この方式に基づく参考値と実際の補正率が異なるケースも出てくると思いますので、そういう場合は、どうして異なっているかという理由も示していただければ我々としては非常に助かりますので、意見として申し上げておきたいと思います。

○西村部会長

 では、今の白川委員に対して、薬剤管理官のほうからお願いします。

○中井薬剤管理官

 ありがとうございました。

 今回の報告は、あくまでも研究班の結果ということで、今後、参考にするということでありますが、原価計算の品目はどうしても少ないというのも実態としてありますので、今後は品目数がどんどんふえていって、そういった想定されていなかったものがどんどん入ってくるのだと思っております。その場合にまた柔軟にルールを見直すとか、そういったことも含めて考えさせていただきたいと思います。

 それから、最後の御指摘の参考値と補正率のずれている場合については、もちろん、その旨、できる限り記載させていただきたいと思っております。

 以上です。

○西村部会長

 よろしいですか。

 では、続いて安部委員、どうぞ。

○安部委員

 わかりやすい説明、ありがとうございました。

 補正率を定量的に算出できる方法論ということで御説明いただいて、大変よくわかったところが多いのですが、1つ質問させていただきます。スライドの10ページのところで、減算的補正でマイナスをしつつ緩和することが載っております。

 それで、ここで黒ポツが2つあり、この2つがあれば補正として+1ポイントという御説明をいただきましたけれども、ほかのところはa-1とかそういうことで項目とその内容とポイントが明確にしてある中で、この補正の部分については明確化しなかった。例えば1つ目の黒ポツを0.5と見るとか、2つ目の黒ポツを0.5と見る。つまり、ゼロか1になるわけですね。2つの項目があって、評価するときに、合わせわざ一本というもので、それがわざありになるかどうかという評価をここで斟酌しなければいけないということになろうかと思います。

 そういうことになりますと、他のプラスのポイントとかマイナスのポイントに比べると、ここだけが、余り明確化されない中で補正される可能性があるのではないか。むしろ、ここも同じように明確化したほうがほかとの整合性がとれるのではないか。私、素人でございますので、全く筋違いの意見かもしれませんけれども、ほかとの書きぶりの違和感がありましたので、御質問させていただきたいと思います。

○西村部会長

 成川参考人、お願いします。

○成川参考人

 御指摘ありがとうございます。

 実は、その点は私どもも若干苦しいところで、この減算のところは非常に事例が、バラエティーがほとんどなくて、どういうふうに一般化したルールをつくろうかというのは非常に苦労したところでございます。

 その中で、今の緩和のところ、スライドの10ページ目でいきますと真ん中の括弧に囲まれた部分でございますが、そこは過去の少ない事例をひもといてみますと、この2つの両方、あるいはいずれかに該当しているものを緩和といいますか、−5%というふうに戻している事例が多かったので、そこを記載いたしました。

 ですから、気持ちとしてはこれ全部といいますか、両方の黒ポツを満たしていないと戻せないという意識は実はございませんで、こういうことで、多少見どころといいますか、御苦労されているものについては5%戻していただくという判断もいいのではないか。ですから、そこも最終的には算定組織のほうで御議論いただいて、例えばこういう理由で戻しましたということをおっしゃっていただければそれでいいのかなと理解しています。

○西村部会長

 では、今の点について補足ですか。

○加茂谷専門委員

 いや、違います。

○西村部会長

 別のですね。

 では、今の点についてはよろしいですか。

○安部委員

 はい。

○西村部会長

 では、加茂谷専門委員お願いします。

○加茂谷専門委員

 成川先生、御丁寧な説明ありがとうございました。

 今の研究班の報告に対しまして、専門委員の立場で意見を述べさせていただきたいと思います。

 今回、原価計算方式における営業利益率の補正につきまして、スライドの7ページにございます要件項目が明示されたことにつきましては、私ども業界にとりましても透明性を高める上で非常に有用であると認識しており、一定の評価をさせていただきたいと思っております。

 また、先ほど成川先生のお話にもございましたけれども、この原価計算方式が適用される医薬品の場合、適切な類似薬が存在しない医薬品、あるいは対象疾病における新たな治療法を提供する医薬品と我々は考えているところでございます。このように開発の難易度が高い領域に挑戦した新薬に対して営業利益率の加算という形で、これまで以上に十分に評価していただきたいと思っているところでございます。

 それから、先ほど中川先生からの御指摘にございましたa-1に該当するような医薬品は、我々としては一日も早く日本のマーケットに供給させていただきたいと切に願っているところでございます。

 以上です。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますでしょうか。

 石山委員、どうぞ。

○石山委員

 今の質問にも関連するのですけれども、a-1というものは10ポイントで、先ほどの中川先生の質問では、ほとんどない、想定されない。そこで、これは白川委員とも関係するのですが、このaのバリエーションをやはりもう一ランクぐらいつくったほうがいいのではないか。10ポイントと4ポイントでは大きな差がありますね。

 ポイントというのは、言ってみればニンジンですね。そうなれば、努力されているところを評価していいのではないか。

 ただ、難しいのは、改善と著しい改善とか、定義の仕方ですね。その辺、先生のほうでよく考えていただいて、この辺にバリエーションを持っていただくとありがたいと思っています。これは意見です。

○西村部会長

 では、今のは御意見として。

 成川参考人、どうぞ。

○成川参考人

 ありがとうございます。

 そこは御指摘のとおりかと思います。著しいと、その他の改善のほうも、ある程度ランクをつけないといけませんので、点数の差をつける以上はそこの解説といいますか、そこはやはりつくらないと提案ができません。そこは苦労したところでございますが、ただ、実際にはfのところの薬価算定組織のほうのポイントで、例えばa-2の4ポイントにプラス1ポイントとかプラス2ポイントしていただく。仮にそういう事例が将来たまってくれば、そういったものをある程度一般化して、ルール化をすることもできるのではないかなというのは思っておりますので、そのあたり、またフォローさせていただこうと思います。

 ありがとうございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 著しい改善というのは臨床的には著効ですから、これは4ポイントで十分評価がされていると思います。

 それで、10ポイントというのはまずあり得ないので、その間をつくるとまたおかしなことになる。私はこのままでいいと思います。

○西村部会長

 では、御意見として承っておきたいと思います。

 ほかにございますでしょうか。

 印南委員、お願いします。

○印南委員

 加算についても減算についても、最後に「薬価算定組織が」と書いてありまして、そのまま+1から、加算のほうは4ポイントですね。減算のほうは−8ですね。結構、この幅は大きいと私は感じてしまうのですけれども、余りここが大きいと定量化・透明化する趣旨と何か合わないような気がするのです。その辺について、エビデンスなんかは、根拠なんかはないと思いますけれども、何か議論はあったのでしょうか。

○西村部会長

 成川参考人、お願いします。

○成川参考人

 ありがとうございます。

 御指摘の加算的補正の4ポイントというのは、原価計算方式の品目がかなりバラエティーに富んでいるという背景を見ますと、4ポイントぐらいはあってもいいかなとは思っております。

 一方で減算のほうは、−2〜8ポイントというのは、御指摘のとおり、非常に広いです。何らかの一般的な記載も研究班の中で議論はしたのですが、結局のところは想像の世界といいますか、実例が一個もないという世界で例示をつくるのはなかなか難しいといいますか、途中で断念いたしまして、ですから、御指摘の点は本当にそのとおりでございますが、そういった事情で今回こういう形の提案となりました。

 以上でございます。

○西村部会長

 では、ほかにございますか。よろしいですか。

 どうもありがとうございました。

 では、特に御質問が出尽くしたようですので、この議論についてはこのあたりとして、本日の総会に報告させていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、総会で報告させていただきます。

 本日の議題は以上です。

 なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 では、本日の「薬価専門部会」はこれにて閉会といたします。

 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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