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2014年11月27日 平成26年度第4回有害性評価小検討会 議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課化学物質評価室

○日時

平成26年11月27日(木) 15:06~


○場所

第5合同庁舎 専用第20会議室


○議事

○大前座長 少し早いのですが、そろわれましたので始めたいと思います。それでは、今日の議事の(3)「がん原性試験結果の評価」の、4-クロロ-2-ニトロアニリンについて、よろしくお願いします。

○北村有害性調査機関査察官 それでは、資料3-1を使って説明いたします。まず事務局から簡単に御説明いたしまして、そのあとバイオアッセイ研究センターから詳しい説明をしていただくことにしております。4-クロロ-2-ニトロアニリンの経口投与によるがん原性試験結果についてです。被験物質は、4-クロロ-2-ニトロアニリンです。構造式は1-2に書いてありますとおり、ベンゼン環にニトロアミノと塩素が1つずつ付いている構造になっております。

 物理化学的性状等ですが、外観は橙色の結晶性の粉末、融点は118℃、蒸気圧はデータがない。溶解性につきましては、水に不溶で、エーテルと酢酸に可溶、メタノールに微溶です。

 次に、製造量、製造業者についてですが、製造・輸入量は、1,000トン未満というデータがあります。製造・輸入業者についてはデータがありません。用途は、アゾ系の分散染料等の中間物ということです。許容濃度等は、この物質については既成物質ではありませんので、管理濃度の設定はありません。また日本産業衛生学会、ACGIHIARCともに未設定・未評価です。

 遺伝毒性の結果についてです。4-クロロ-2-ニトロアニリンのin vitroの変異原性については、微生物を用いる変異原性試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験、マウスリンフォーマ試験等、幾つかされておりまして、いずれにおいても陽性という結果が出ております。

 まず、微生物を用いる変異原性試験ですが、ネズミチフス菌TA98及びTA1002菌株において、代謝活性化(ラットS9)の有無で試験を実施した結果、TA98の代謝活性化(ラットS9)による場合で陽性の結果となっております。またネズミチフス菌TA98TA100TA1535TA15374菌株において代謝活性化(ラットS9及びハムスターS9)の有無で試験を実施した結果、TA98及びTA100の代謝活性化(ハムスターS9)による代謝活性化による場合、及びTA98の代謝活性化(ラットS9)による場合で陽性の結果となっております。

 染色体異常試験では、チャイニーズハムスターの株化細胞を用いて代謝活性化の有無で試験を実施した結果、代謝活性化による場合は陽性、代謝活性化によらない場合は陰性という結果になっております。

 姉妹染色分体交換試験もCHO-W-B1を用いて代謝活性化の有無で試験を実施しており、その結果、代謝活性化による場合は陽性、代謝活性化によらない場合も陽性という結果でした。

 マウスリンフォーマ試験では、株化細胞のマウスリンフォーマL5178Y TK+/- を用いて代謝活性化の有無で試験を実施した結果、代謝活性化による場合は陽性、代謝活性化によらない場合も陽性という結果になりました。in vivo変異原性については、マウス骨髄小核試験で陰性という報告があります。以上で事務局からの説明を終わりまして、これ以後はバイオアッセイ研究センターにお願いしたいと思います。

○大前座長 よろしくお願いします。

○日本バイオアッセイ研究センター(加納氏) バイオアッセイ研究センターの加納です。説明の都合上、25ページ、26ページに腫瘍発生の表がありまして、それ以降にグラフがありますので、行ったり来たりしますが、御了承ください。

4-クロロ-2-ニトロアニリンのがん原性を検索する目的でラットとマウスを用いた経口投与の長期試験を実施しました。方法として、試験はラットとマウスを用い、それぞれ被験物質投与群の3群と対照群1群の計4群で、各群とも雌雄50匹を用い、合計ラット、マウスともに400匹を使用しました。

 被験物質を餌に混ぜることによって、2年間の自由摂取を行わせております。投与濃度はラット、マウス、雌雄で異なります。ラットは雄では02801,4007,000ppm。雌は01608004,000ppm4段階の濃度で公比5と、やや広めに設定しております。マウスの雄では02001,0005,000ppm。雌は04002,00010,000ppm、こちらも4段階で公比5の設定としております。

 観察、検査として、一般状態観察、体重と摂餌量の測定、血液学的検査、血液生化学検査、尿検査、剖検、臓器重量測定、病理組織学的検査を行っております。

 まず、最初はラットの生存率ですが、27ページの図1を御覧ください。上段にラット雄の生存率、下段に雌を示しております。雄については生存率は、対照群との比較で顕著な差はありませんでしたが、雌の最高用量4,000ppm90週目以降、生存率の顕著な低下が見られ、最終生存率は6%となっております。一般状態については、黄色尿と外陰部周囲の被毛の着色などが、全投与群で認められております。

 体重については28ページの図2を御覧ください。こちらも雄雌とも最高用量の雄7,000ppmと雌の4,000ppmで増化の抑制が見られ、104週目の最終体重は雄の7,000ppm68%、雌の4,000ppm53%とかなり抑制されております。摂餌量については、それぞれ最高用量で、投与期間を通して低値が認められておりました。

 次に、病理組織学的検査の結果を示します。25ページの表15%以上の発生率を示した腫瘍を抜粋して掲載しております。腫瘍の発生の増加が統計学的に見られたものとして、まず甲状腺の腫瘍、良性腫瘍ですが、甲状腺の濾状腺腫の発生。対照群が0匹に対して、280ppm1匹、1,400ppm0匹、7,000ppm3匹。これは傾向検定であるPeto検定とCochran-Armitage検定でのみ増加を示していますが、対照群との比較では有意差はありません。同じく甲状腺の濾状腺癌、これは悪性腫瘍の下のほうに書いてありますが、濾状腺癌は1,400ppm1匹が見られたのみです。

 この濾状腺腫と濾包状腺癌を合わせた発生は、対照群0に対して、280ppm1匹、1,400ppm1匹、7,000ppm1匹。これはPeto検定のみに増加傾向を示しておりました。

 これらの腫瘍の発生を日本バイオアッセイ研究センターで過去に実施したヒストリカルコントロールデータと比較したところ、濾状腺腫と腺癌を合わせたヒストリカルコントロールでは最小発生率が0%、最大発生率は8%、平均が2.2%ということで、今回の試験結果はこの範囲内にあるということから、これらの腫瘍の発生増加は被験物質投与の影響ではないと判断しました。

 もう1件増加が見られたのは、良性腫瘍の欄に記載してありますが、精巣の間細胞腫です。これはこの系統のラットでかなり多く発生しますが、今回の発生率が対照群41匹に対して、280ppm35匹、1,400ppm43匹、7,000ppm47匹です。これも傾向検定でのみ増加傾向を示しておりますが、対照群との比較では有意差はありません。これも日本バイオアッセイのヒストリカルコントロールと比較しますと、最小発生率56%から最大発生率が98%、平均82.3%で、こちらもヒストリカルコントロールデータの範囲内ということで、被験物質投与による影響ではないと判断しております。

 そのほか有意差が見られた腫瘍は、皮膚の角化棘細胞腫、甲状腺のC-細胞腺腫、下垂体の腺腫、副腎の褐色細胞腫の発生が、Fisher検定で統計学的有意差が示されましたが、こちらはいずれも減少傾向でした。

22ページの「非腫瘍性病変」に戻ります。先ほど、生存率で慢性腎症が増加した話はしましたね。

○北村有害性調査機関査察官 していません。

○日本バイオアッセイ研究センター 腎臓に病変が見られました。こちらは慢性腎症の程度が中間用量の1,400ppm以上の群で増強しました。また腎盂で尿路上皮過形成の発生が1,400ppm以上で増加、また腎盂と乳頭の鉱質沈着が7,000ppmで増加しております。そのほか統計学的有意差が見られた変化を以下に3行ほどで示してあります。雄については以上です。

 雌については腫瘍性病変として25ページの表2です。こちらでは腫瘍の発生が増加したものはありませんでした。統計学的には下垂体の腺腫と甲状腺のC-細胞腺腫の発生で有意差が見られておりますが、いずれも減少性の変化です。

22ページに戻って、ラット雌の非腫瘍性病変です。先ほど生存率のところで言い忘れたのですが、生存率が90週目以降、顕著に低下して、雌の4,000ppm6%しかなかったということですが、これは雌の腎臓の慢性腎症が800ppm以上で発生が増加し、程度も増強しております。それによって、これが雌ラットでは主な死因となっています。そのほか腎盂の尿路上皮過形成と鉱質沈着の発生が4,000ppm群で増加しております。

 そのほか統計学的に有意差が見られた非腫瘍性病変が幾つかありますが、この下に記載してあるとおりです。雌雄とも中間用量以上、あるいは高用量で非腫瘍性病変の発生が見られております。ラットについては以上です。

 次にマウスの結果です。生存率を29ページの図3に示しています。マウスについては、雄のほうで生存率の低下が見られています。雄の5,000ppm群で試験中期以降、生存率が低下し、最終生存率が20%になっています。これは主に尿閉によって動物が死亡し、これが雄マウスの主な死因となっています。

 一般状態では、代謝物による黄色尿が見られ、また5,000ppm群では内部腫腫瘤、外陰部周囲のびらんや陰茎突出などが多く見られておりますが、これは尿閉によって引き起こされた所見と考えております。体重については、30ページの図4に示してあります。雄雌とも最高用量の雄5,000ppm、雌10000ppm群で投与期間を通して低値が認められております。104週目の最終体重は雄では73%、雌では74%に抑制されております。摂餌量についてはそれぞれ最高用量で、投与期間を通して低値が認められております。

 次に、マウスの病理組織学的検査結果です。雄についは26ページの表1を御覧ください。悪性腫瘍の欄に、肝臓の組織球性肉腫の記載がありますが、対照群の発生率が2匹に対して、200ppm3匹、1000ppm0匹、5,000ppm3匹です。これも傾向検定の死亡率法でのみ増加が示され、対照群との比較では有意差はありません。これもバイオアッセイのヒストリカルコントロールデータと比較したところ、最小発生率0%から最大発生率が12%、平均発生率が3.6%ということで、肝臓の組織球性肉腫の発生もヒストリカルデータの範囲内で、被験物質の投与による影響ではないと判断しております。

 そのほか有意差が見られた項目は肺の細気管支-肺胞上皮腺腫、肝臓の血管腫と肝細胞癌の発生が見られましたが、いずれも減少性の変化でした。

 次に、雄の非腫瘍性病変です。これは先ほど尿閉によって雄の生存率が低下したというお話をしましたが、腎臓、膀胱、尿道に変化が見られました。これはいずれも尿閉に関連した変化と考えております。

 腎臓では、腎盂の拡張の発生が5,000ppm群で増加しました。また、腎硬化症は統計的に有意ではありませんでしたが、発生の増加、又は程度の増強傾向が認められております。

 膀胱についても、膀胱の拡張が5,000ppm群で増加しております。膀胱の内腔を被覆する移行上皮の表層細胞に褐色色素の沈着が5,000ppm群で増加しています。

 尿道では、炎症の発生は5,000ppm群で増加しています。尿道の炎症は主に炎症性細胞浸潤が認められ、尿道腔内に蛋白様物質や精子及び尿路上皮を含んでおりました。

 その他、統計学的有意差が見られた変化を以下に示してあります。これらの変化も中間用量以上か、高用量でのみ認められた変化です。

 次にマウス雌の腫瘍性病変です。26ページの表4に記載があります。いずれも腫瘍の発生増加が見られた変化はありませんでした。統計学的に有意差が見られた変化は、リンパ節の悪性リンパ腫と下垂体の腺腫が見られましたが、いずれも減少性の変化でした。

24ページに戻って、マウス雌の非腫瘍性病変です。こちらも腎臓に腫瘍以外の病変が見られておりますが、マウス雌については、水腎症の発生が2,000ppm以上の群で増加しました。また乳頭状ポリープ、腎硬化症及び乳頭壊死の発生が10000ppm群で見られております。

 そのほか統計学的に、発生増加の有意差が見られた非腫瘍性病変を以下に示してあります。こちらも中間用量以上、あるいは最高用量で認められた変化です。マウスの結果は以上です。

 以上、ラット、マウスの結果をまとめますと、ラット、マウスの雌雄も腫瘍の発生増加は認められず、4-クロロ-2-ニトロアニリンのラット、マウスに対するがん原性はないと結論といたしました。以上です。

○大前座長 ありがとうございました。御意見、御質問はいかがですか。発がん性はなさそうだということですが、ラットとマウスの腎臓に非腫瘍性の病変が出て、最高用量では死亡率が高くなっているという結果ですが、よろしいですか。

 この物質は発がん性がないということで、大臣指針の公表はなしという形になりますが、よろしいですか。

 それでは、そういうことで、ありがとうございました。構造式を見ると、いかにも発がん性がありそうですが、見た目だけでは判断できないものですね。

 それでは、4番目の議題の「長期発がん性試験対象物質の選定」です。説明をよろしくお願いします。

○北村有害性調査機関査察官 それでは、資料4-1と資料4-2になります。先ほどの資料3と一緒にくっ付いているもので、A3の横長の資料です。

 発がん性試験の候補物質については、まず企画検討会でフィージビリティ試験を行う物質を選定しまして、その後、フィージビリティ試験が終了しましたら、有害性評価小検討会で蒸気の吸入試験の対象物質を選定するという流れとなっております。

 今回のこのリストの中には全部で6物質ありまして、昨年フィージビリティ試験が終了したナノ領域の酸化チタンについては、既に昨年、選定しておりますので、こちらのリストには掲載されておりません。

 ということで、今回載っております6物質については、全て一度御議論いただいた物質ということになります。既に一度御確認はいただいていると思いますので、説明は簡単にしたいと思います。資料に幾つか書いてありますが、項目は用途、遺伝毒性試験の概要、留意事項を中心に説明していきたいと思います。

 まず1番目の酢酸エチルについてです。用途は塗料及び印刷インキ、レザー、接着剤、真珠、医薬品原料などの溶剤又は原料です。

 遺伝毒性試験の概要ですが、エームズ試験は陰性、染色体異常試験は陽性、in vivo小核試験は陰性という結果です。留意事項としては、毒性が比較的低いということで、試験自体は高濃度で行う必要があるということと、類縁化学物質である酢酸イソプロピルについては、がん原性試験を既に日本バイオアッセイ研究センターで実施しておりまして、雄ラットに対して閾値のあるがん原性があるという結果が出ております。また、前回までの議論では、染色体異常試験の陽性は高用量での結果でもあることと、類縁物質についても既に試験が行われているのは順位は低いのではないか、という御意見を頂いております。

2番目、エチレングリコールモノエチルエーテルです。用途は各種樹脂用の溶剤、医薬用の抽出剤です。遺伝毒性試験の概要は、エームス試験は陰性、染色体異常試験でS9がない状態で陽性という結果となっております。留意事項としては、こちらも類縁化学物質であるエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートについて、既に実施済みです。今年の7月のリスク評価検討会において、がん原性はないという評価を頂いております。またこちらの染色体異常試験も陽性という結果が出ておりますが、高用量での結果ということで、今までの御議論では優先順位は低いのではないかという御意見を頂いております。

3番目は酢酸ノルマル-ブチルです。用途は幾つかありまして、溶剤、人造真珠塗料、天念ゴム等々あります。遺伝毒性試験の概要は、エームス試験は陰性、染色体異常試験も陰性という結果です。留意事項は1番目の酢酸エチルと同様に、類縁化学物質である酢酸イソプロピルのがん原性試験は既に実施済みです。このため、今までの御議論では優先順位は低いという御意見を頂いております。

4番目はアリルアルコールです。用途はジアリルフタレート樹脂、医薬・香料・難燃化剤などの原料です。エームス試験は陽性、染色体異常試験も陽性、D20=0.0062と強い陽性という結果になっています。in vivoの試験はマウス、ラットともに陰性という結果です。留意事項は代謝産物であるアクリル酸とアクロレインが生じるということですが、この2つはどちらも日本バイオアッセイ研究センターで、がん原性試験を実施しています。アクリル酸については、既に終了しており、ラット、マウスともがん原性なしという結果になっております。アクロレインは現在、試験を実施中です。

5番目はブチルアルデヒドです。用途は合成樹脂原料、2-エチルヘキシルアルコール原料、ゴム加硫促進剤です。エームス試験は複数の試験で陰性、染色体異常試験は陽性、D20=0.021という結果です。小核試験は陰性です。留意事項については、NTP13週試験を終了しているという情報が得られているのですが、報告書は出さないとのことです。こちらの理由はまだ把握できておりません。

6番目の物質は、1,3,5-トレス(2,3-エポキシプロピル)ヘキサヒドロ1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリオンです。こちらは今までの5物質と異なり、この物質だけが固体です。用途は粉体塗料、はんだレジストインク、光半導体封止樹脂等々に用いられております。エームス試験は陽性という結果で、最大比活性値が2,640で、強い変異原性がある物質です。また染色体異常試験についても陽性という結果で、D20=0.00013と非常に小さくなっておりますので、強陽性ということです。留意事項は、先ほども申しましたとおり、ナノの酸化チタンが試験を実施されておりまして、固体の試験を平成27年度に開始するのが少し困難であるという状況があります。以上です。

○大前座長 前回もこれらの物質に関しましては少し議論をしておりますので思い出していただけるのではないかと思います。この6物質のうち、一番候補になりそうな第6番目の物質については、これは粉体ですので、ナノチタン、酸化チタンが終わらないと、非常に残念ですが、実際できないということで、物理的に今は不可能な状態であるということになります。したがって、今回は残りの5物質から1物質を選んでいただくことになりますが、いかがでしょうか。14番までは過去の議論ですと、順位が低い、若しくは代謝物の実験が終わっている、あるいは現在進行中なのでいいのではないかという議論になっておりましたが。この6つから選べと言われたら、5番ぐらいかなというようにしか、今は見えないのですが、皆さん5番でよろしいですか。アルデヒドですから、発がん性が出てくる可能性がありますよね。ただ、NTP13週試験をやって、どうして何も出てこないのだろうということは疑問ではありますが。この物質はフィージビリティーも終わっているわけですから、物質的な安定性などは大丈夫なのですよね。

○日本バイオアッセイ研究センター(西沢氏)  フィージビリティー試験をやるに当たりまして、標準ガスの作成から発生器の調整まで、大体23か月間講入したロットについて扱うのですが、3か月の間では特に問題はありませんでした。

 それから、試薬会社の一般試薬を被験物質にしているのですが、試薬の保存は遮光、室温保存ということで、特に分解性が高いとか、要冷蔵といったコメントはありません。

○大前座長 遮光、冷蔵であれば、比較的安定した状態で、貯蔵も、ばく露もできるということですね。

○日本バイオアッセイ研究センター(西沢氏) そうですね。一応、試薬の瓶に室温保存と書いてあるということは、多分メーカーでは室温で倉庫に置いてあるものと思います。

○大前座長 これは安定剤などは入ってないものですか。

○日本バイオアッセイ研究センター(西沢氏) 今のところは、つかんでおりません。

○大前座長 ほぼ純品で、実験はできそうだということですが。

○日本バイオアッセイ研究センター(西沢氏) 実際の試験には同一性と安定性をやりながら、試験を行いますので、特に問題があった場合には、厚労省に報告いたします。

○大前座長 ということですが、今回は、一応6物質ですが、6番目は現実的に今は無理な状態ですので、5番目の物質を選択するということでよろしいですか。

 それでは、今回は、ブチルアルデヒドということで、日本バイオアッセイ研究センターのほうで、準備等々をどうぞよろしくお願いいたします。

○池田委員 3番目の酢酸ノルマル-ブチルですが、この代謝の所に文言が書いてあるのですが、もしかすると、これの代謝物というのは、今、選択したブチルアルデヒドの代謝物にもなり得る可能性があるかなと思うのですが、どうも解せない代謝物になって出ているような気がするので、もう一回確認してほしいと思います。というのは、4-hydroxy-3-methoxy mandelic acidというのはこれからできないように思うので。

○大前座長 そうですね。では、これは代謝物の2つの物質について確認をしてください。よろしくお願いします。これは許容濃度の提案理由書から持ってきたのですね。提案理由書が間違っていることも当然あるので、よろしくお願いします。

 資料4-2以降は説明はよろしいですか。

○北村有害性調査機関査察官 はい。

○大前座長 分かりました。今日の議事の14番まで終了いたしました。最後の5「その他」ですが、事務局で何かありますか。

○岸化学物質評価室長補佐 資料5は今後の予定です。第4回としては1210()午前10時から、同じ場所で予定をしておりました。議事としては「評価値の検討」ということで、今日の評価値の対象物質で、まだ未決定のものがあったり、宿題があったりした場合の予備日としておりましたが、一次評価値、二次評価値がそれぞれ決まりましたので、これについてはなくてもいいと考えております。

 参考としましては、「化学物質のリスク評価検討会」の第3回が来年116()午後330分から、場所は現在選定中です。第4回が123()午前10時から、これも場所は選定中です。いずれも「平成26年度リスク評価物質のリスク評価書の検討」ということで、今日検討しました5物質のリスク評価書の作成ということになっております。以上です。

○大前座長 先生方から御意見等はありますか。ないようでしたら、今日の議事は全て終了いたしました。非常に早い時間に終わりまして、皆さん御協力ありがとうございました。それでは、今日の議事を終了いたします。どうもありがとうござ


(了)

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