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2015年3月27日 第12回がん検診のあり方に関する検討会議事録(議事録)

健康局がん対策・健康増進課

○日時

平成27年3月27日(金)9:30〜11:30


○場所

航空会館 501〜502会議室(5階)


○議題

(1)胃がん検診について
(2)その他

○議事

○がん対策推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第12回「がん検診のあり方に関する検討会」を開催いたします。

 委員の皆様方には、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は3名の方に参考人として御参集いただいております。

 まず、参考人として新潟県立がんセンター新潟病院の成澤林太郎参考人でございます。

 宮城県対がん協会がん検診センターの渋谷大助参考人でございます。

 国立がん研究センターの濱島ちさと参考人でございます。

 次に、資料の御確認をお願いいたします。

 座席表、議事次第に続きまして、資料1「新潟市における胃内視鏡検診」。

 資料2「胃内視鏡検診を実施するにあたっての留意点」。

 資料3「胃内視鏡検診の処理能」。

 参考資料1「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」。

 参考資料2「がん検診に関する課題等について」。これは第11回の検討会の資料でございます。

 資料は以上でございます。不足、落丁等がございましたら事務局までお申し出ください。

 特にないようでしたら、今後の進行は大内座長にお願いいたします。

○大内座長 では、本日の議題に入りたいと思います。

 朝早くから恐縮です。私の経験では、がん検診に関する検討会、垣添先生の頃から含めて20回を超すと思うのですが、朝早くからは初めてだと思います。よろしくお願いいたします。

 では、議題1の胃がん検診について、既に対策型検診として取り組んでおられます新潟市の状況につきまして、成澤参考人より資料1の御説明をお願いいたします。

○成澤参考人 それでは、資料1の説明をさせていただきます。

 1ページ目の下の段、1〜6挙げてございますが、この順番にお話をさせていただきたいと思います。

 まず対策型検診としての胃内視鏡検査の精度管理ということで、2ページ目をごらんいただきたいと思います。新潟市の実情をお話する形になりますけれども、新潟市の内視鏡検診の特徴は、まず1つは手挙げ方式。特にハードルは設けておりません。地域によっては、例えば内視鏡の専門医を持たないと参加できないという地域もあるやに聞いてありますけれども、新潟の場合は手挙げ方式で、後で述べます実施要項を遵守できる医療機関があればどの医療機関でも参加できる。実際に現在、参加の医療機関が140ちょっと、大体140ぐらいがコンスタントに今、続いております。

 消化器内視鏡専門医以外も多数参加している。これも手挙げ方式のためです。

 あと、特徴的なものは内視鏡の全画像を別の人間の目を加えてもう一度見る。このダブルチェックの意味は、各医療機関がまず1回チェックして、その後、違う人間、すなわち実際に内視鏡の専門医が当番制で画像を確認しているのですけれども、そのダブルチェックを必ず受けていただくことになります。ダブルチェック時にはがんの有無のみならず、がんに関する病変、潰瘍の有無だけではなくて、画像、撮影条件、前処置などの評価も行って、それを各医療機関に定期的にフィードバックしているところが特徴かと思います。

 下の精度管理についてでありますけれども、実際にどんなことで精度管理をやっているかといいますと、実施要項の配付。この遵守が必要になるわけですが、あとは読影委員会でダブルチェックをしている。できる限り検診をやっている先生方に読影委員会に出てきていただいて、その場でいろいろディスカッションしながらやってきているということです。それと研修会を最近は年に2〜3回やっております。症例検討なんかも始めております。あとは写真の撮り方とか、偶発症対策とかいろいろなことを研修会でやっております。あとは読影委員会ニュース。必要に応じてこういうものを配付しているということ。あと、医療事故防止マニュアルも配付しているということです。関連学術論文を医師会報に定期的に掲載していることになります。

 3ページの上、実施要項は全26ページになっておりまして、これは実はレントゲンと一緒になっていまして、内視鏡の部分だけが大体26ページあるということです。そこでダブルチェックをやります。実際にダブルチェックを受けないと後でお話しますけれども、検診料の支払いがなされません。ダブルチェックを受けてから必ず支払いがなされることになっています。あと、検査の実施方法とか検査時の注意、特に生検時の注意あるいは内視鏡の洗浄・消毒、所見の記載法。使う用語もある程度統一しています。あと、受ける方への同意書。このような同意書を使ってくださいということで示してありますし、標準的な撮影法を実施要項の中に入れてあります。

 実際にどのぐらいのダブルチェックがなされているかといいますと、3ページの下です。病院等でありますと内視鏡学会の専門医が2人以上いる可能性がありますので、2人以上いるところでは施設内でダブルチェックをしていただいています。1人の専門医がやっても別の専門医が必ずチェックするという形で施設内ダブルチェック。専門医が1人ないしは全然いないというところでは、それは全部画像を市の医師会に週1回、木曜日の夕方に持ってきていただいて、そこで当番の内視鏡の専門医がダブルチェックを行うということでやっています。

 この委員会、施設内Bと書いてあります。Aのほうが市の医師会に画像を持ち寄ってチェックしている数。施設内は各医療機関でやっている数。大体比率は4対1ぐらいの比率になっております。

 委員会によるダブルチェックでどのぐらい新たに見つかるか。これは実はかなり高い数字なのですけれども、これはどうしても手挙げ方式でやりましたので、内視鏡が専門でない先生方も参加してきたということで、最初の平成15年度には上乗せ効果が23.3%、23年度で6.8%、平均しますと8.9%ぐらいの上乗せがあります。ですからダブルチェックで初めて指摘された病変がこのぐらいあるということです。

 その下の棒グラフは、読影委員会でチェックしたものの推移になります。一番高い棒グラフが件数になります。かける100人ということになりますので、平成23年で見ますと大体3万件となります。青い棒が参加施設。大体140前後。濃い緑の棒グラフが読影委員の方。四十数名ということで内視鏡専門医が当たっております。

 5ページの上と下に評価表1、2と書いてありますけれども、これは一番最初のころに使っていた評価表です。今はもう少し簡便化していますが、まず網羅性、写真の条件、スコープ操作による粘膜損傷の程度とか空気量、写真のコマ数、前処置を細かくチェックして、これを各医療機関にフィードバックしていたということになります。

 私個人的なお話をさせていただきますと、写真の網羅性と青で書いてあるここが一番大事だと思っておりますので、結局、内視鏡というのは1つ視野に入る部分が狭いですから、きちんと胃全体が撮影されているという前提がないとダブルチェックの意味がありません。ですから網羅性の高い写真を要求することが、検診をうまくやる一番の秘訣だと思っています。

 6ページ、これは15年から始まりましたので、その後の画像評価の代表的な項目の推移を見てみたのですけれども、簡単に言いますと、割にすぐに直るものと、なかなかすぐに直らないものがあるということになります。前処置不良とかレンズ面の乗っかりというものに関していいますと、これはなかなかこちらからダブルチェックで要望を出してもあまりすぐにはよくならない。ところが、撮影方法の不備とか機械整備の不良等に関しましては、比較的容易にいい方向に直っていっているという現状であります。

 続きまして、胃エックス線検診との割合ということでお話させていただきますが、7ページの上をごらんください。ここには受診率を一番下の赤で書いてありますけれども、50%という目標がありますが、実際は一番高いときでも23.9%です。内視鏡検診が始まったときで20.5%ということで目標の半分にも満たないということであります。対象者、受診者はそこに書いてございます。

 内視鏡とエックス線の直接撮影、間接撮影。すなわち施設と書いてあるエックス線(施設)が直接撮影になります。エックス線(集団)と書いてあるのが間接撮影となりますけれども、この数をグラフにしたものが7ページの下になります。青で書いたものが全体の総数でありまして、黒が内視鏡、緑が施設検診の直接のレントゲン撮影。赤が間接撮影となります。16年から17年にかなり症例が一気にふえていますけれども、これは実は市町村合併の影響でありまして、五十数万人の新潟市が80万になった、そのときの影響であります。内視鏡は確実に症例がふえていますが、レントゲンは少しずつ減ってきているというのが現状であります。

 8ページ、これががん発見率になります。私ども多分年々ある程度下がってくるだろうと思っていたのですけれども、最近ずっと10万対で書いてありますが、左の数字10万対1,000というのがパーセントに直すと1%になりますので、大体0.8%、悪くても0.8%ぐらいがんを見つけていることになります。それでレントゲンと比べますと、はるかに内視鏡のほうががん発見率が高いということになりまして、内視鏡をやっているところのデータは大体そうなのですけれども、レントゲンに比べて大体3倍ぐらいがんを見つけているところが多いと思います。

 実は胃がんだけではなくて、新潟の場合は胃がんの7分の1ぐらい食道がんも見つかっています。胃の悪性リンパ腫あるいは十二指腸がん等々の悪性腫瘍を含めますと、大体悪性腫瘍発見率は1%になります。1%ぐらいの悪性腫瘍を見つけている。

 次に対象者になりますが、9ページの上をごらんください。新潟市は施設検診、個別検診と検診車が回る間接、2つのパターンでやっております。その施設検診のほうに、平成15年からレントゲンだけではなくて内視鏡も選択できますよという制度を取り入れました。対象者は404550歳以上となります。実施場所は手挙げしてくれた医療機関。実施は通年です。一部負担金はまた後でお話させていただきます。下は間接撮影。これは検診車が回っていくもので、新潟は雪が降りますので4月から11月という季節限定でやっていることになっています。だから検診車は車が出向いていくわけですけれども、施設検診、個別検診は、受診者が医療機関にそれぞれ行っていただくことでシステムが全然違う形になっております。

 次にコストの問題でありますが、10ページの上をごらんください。施設検診、個別検診では、新潟市の場合は60歳以上は無料になっております。集団検診は今日お話しませんので見ていただきたいと思いますけれども、実際にレントゲンが、これは平成23年のときのデータですが、1万815円。内視鏡が実は同じ額で始まったのですが、その後、内視鏡は発見率が高いというので1,000円ちょっと上げていただきまして1万2,096円。多少年によって変わるらしいのですが、大体1万2,000円ちょっとの検診料となります。一部負担金が59歳までは社保が3,400円、国保は1,700円、60歳以上は無料。BからAを引いた額が、実際に新潟市が負担をしている額となります。

10ページの下をごらんいただきますと、これは平成25年度の検診料となりますが、集団検診と個別検診の直接撮影と個別検診の内視鏡ということになりますが、受診者数、それぞれの単価等々をここに書いておりますが、内視鏡を見ますと25年度は年間5億6,598万余りの費用がかかっていることになります。

11ページ、キャパシティーをごらんいただきたいと思いますが、これは下の表です。濱島先生の班のお仕事、新潟市の検診委託機関にアンケートをとった結果であります。全部で4つ出してあります。最初ですね。以前より業務は大変になりましたかという質問で、1点が「とても大変になった」、2点が「大変になった」ということでリカードスケールで見ておりまして、中央値が2ですので大変になったというものが中央値になりますので、委託機関となって業務が大変になったと答えた施設、そこだけ赤で書いていますが、過半数を超えるということです。検診が始まって忙しくなったところが過半数を超えるということです。

12ページ、これはがん検診の件数をふやしたいと思いますかという質問なのですけれども、1点が「減らしたいと思う」ということで、5点が「増やしたいと思う」ということになります。中央値が3となりますので、赤で書いてありますが、検診件数をふやしたいという施設は半分に満たないということになります。結局4、5がふやしたいという施設になりますので、中央値は3ですので半分に満たないということです。

 別の質問が(3)に挙げてありまして、現状のスタッフ・施設・外来患者数を前提とすると、現在より内視鏡胃がん検診をふやすことは可能ですかという質問に関しては、1点が「不可能である」、5点が「可能である」ということを見ますと、中央値が4ということで、第1四分位、第3四分位を見ていただければその数字であります。検診件数をふやすことが可能かというと、半分以上の施設は可能。すなわち先ほど(2)の質問では、ふやしたいという施設は半数に満たないけれども、ふやすことは可能だというところは半数以上あったということになります。

 (4)はキャパシティーの問題とは少し違うものなのですが、これは私ども、この結果を見せていただいて非常にうれしく思ったというものであります。この事業に参加してよかったと思いますかということで、5点が「とてもよかったと思う」、4点が「よかったと思う」ということになります。そうしますと中央値が5になりまして、第1四分位が4ですので、ほぼ全員が検診事業への参加に満足と答えている。満足と感じている。ただ、実際に検診が始まるときには内視鏡の画像を全部ダブルチェックすることに関して抵抗を持っておられた先生方もいらっしゃいます。でも実際にやってみたら、自分の内視鏡の力が明らかに上がってきていると実感されている先生方が非常に多くなりまして、結果的にこういうアンケート調査の結果につながっていると理解しています。

 あと、実施する上での課題ですが、14ページ、施設検診は個別検診でありますけれども、実施するまでの経緯なのですが、住民の要望、内視鏡はぜひ検診に取り入れてほしいという要望と、実際に医療に携わっている医師の要望もありまして、それを市の医師会がまとめまして新潟市とずっと交渉して、私はその当時理事ではなくて、その後、理事になったのですけれども、市の医師会の理事をやっていなかったので具体的なことは今日お話できませんが、交渉してから認めてもらうまで4〜5年かかったように聞いております。市のほうがエックス線検診と同額だったらいいでしょうということで、平成15年から始まったわけですが、その後、内視鏡ががんを結構見つけるということで1,000円余り検診料を上げてもらったというところがあります。

 ただ、問題は今でもガイドラインの改定前ですので、内視鏡検診が有用だというエビデンスはなかったわけです。エビデンスがない中で始めるというのは結構抵抗が大きかったわけですけれども、当然有用なはずなので新潟発でエビデンスを出そうということで始まった経緯があります。当時の市長、保健所長、市医師会の役員が非常に熱心だったということも、こういった一因かなと考えております。

 三者の協力関係ということで、行政と医師会と医療機関と挙げてありますが、新潟の場合は医師会が非常に中心になって動いております。実際に行政から委託を受けて、医師会がデータ管理等も行っております。そういうことで三者の関係はうまくいっていますけれども、その中でも医師会のやっている仕事の量が一番多いかなと思っております。

 最後に左下です。冒頭でも述べましたが、ダブルチェックは終了しない限り、医療機関への支払いは行われないということになっています。

 以上です。

○大内座長 ありがとうございました。

 ただいまの成澤参考人の御説明に関連しまして、質疑応答をしたいと思います。いかがでしょうか。どうぞ。

○井上参考人 非常に各論で申しわけありません。教えていただきたいのですけれども、ダブルチェックのときに自施設に専門医がいない場合には、必ず医師会の専門医のダブルチェックを受ける。その負担というか、何人ぐらいいて、大体当番はどのくらいの頻度で回ってくるかということを教えていただきたい。

○成澤参考人 先ほど人数は四十数人とお話しましたけれども、大体1カ月に1回当番が回ってきます。1回行きますと大体7080件で、時間にしますと大体2時間くらいかかります。今日お話しませんでしたが、実は今、画像を飛ばして医師会まで来なくても各医療機関、自分の今、勤務しているところでクラウドを通して検診のダブルチェックができるシステムをつくっています。ただ、実際はまだ全体の1割にも満たないぐらいの症例をそれでやっている形になりますけれども、将来的にはそちらのほうへどんどん移行していきたい。そうしますと、新潟市が大きくなったので市の医師会まで来るのに例えば1時間近くかかる先生もいらっしゃるのです。飛ばしますと往復の時間でダブルチェックができますので、そういうシステムを今、進めております。

○大内座長 ほかにいかがですか。

○祖父江構成員 幾つか数字の確認をお願いしたいのですが、まず要精検率です。チームチェック、ダブルチェックでどの程度上がるのか。

○成澤参考人 今日データをお出ししませんでしたけれども、要精検率というと内視鏡検診の場合はほとんどが生検、バイオプシーした率になります。実は平成15年のたしか7月か8月に厚労省の課長通達で、検診のときに同時にバイオプシー、生検もしてもいいよということが出まして、それまでは検診でチェックされても、もう一度保険診療で内視鏡をやらなければいけないということだったのですけれども、その通達が出てからは検診で精検をしていい。生検以降は保険診療をやっていいですよという通達が出ましたので、15年の途中からのデータですが、大体精検する率というのは十数パーセント。年によって当然最初は高かったのですが、今は精検率が8%ぐらいまで下がってきています。ただ、ダブルチェックで効果が多少ありますので、現段階ですと、もう一度例えば再検が必要だよということを含めると、要精検率は10%弱ぐらいになります。

○祖父江構成員 10%の中で、本当にがんであった人はどれぐらいなのですか。

○成澤参考人 今日データをお持ちしませんでしたけれども、計算をしていただくと出てくるのではないかと思いますが、10%の中で生検、バイオプシーをして、その中でがんのある人は大体数パーセントになります。

○祖父江構成員 わかりました。あと、内視鏡とレントゲンと並行してやっておられますね。そうすると受診者は固定しているのですか。経年的に受けている場合に。

○成澤参考人 そのあたりは詳細には検討していないのですけれども、逐年で受けている方もかなりいらっしゃいますし、新たに加わっている方もいらっしゃいますし、その比率は年によって大分違うようです。具体的な数字はきょう持ってきておりません。

○祖父江構成員 内視鏡でのがんの発見率があまり減らないというところが、入れかわり受けておられるのだったら理解できますけれども、同じ人がずっと受けていて、毎年受けていて同じ発見率となると、また考えることがあるかなと思っています。

○成澤参考人 その比率は具体的にはきょうお持ちしていませんが、新たにどんどん半分以上変わっているということではないと我々は思っています。

○祖父江構成員 データとしては、そういう経年的に受けておられる人の割合が出るような仕組みにはなっているのですか。

○成澤参考人 出せますので、それは後でまたお出しして、もし必要だったら提示したいと思います。

○濱島参考人 よろしいでしょうか。私の資料、資料3の5ページを見ていただきたいと思いますけれども、今の検診受診者の件ですが、先生のおっしゃるように、確かに一部の方は固定していらっしゃいますが、内視鏡検診を始めた時点から、内視鏡は徐々にふえていますが、この中で間接や直接からの移行組のほかに、内視鏡は初回の方がふえているという状況です。

○祖父江構成員 あと、内視鏡をする場合に、いわゆるハイリスクを集約するようなことを全くせずにやられているのか。

○成澤参考人 全くしておりません。単純に計算しますと、あくまで推定値ですけれども、実際に年齢の高い受診者が多いので、新潟市の検診を受診している方の大体70%はピロリ菌陽性だと我々は考えております。当然、若い人が対象になっております。40代も4045ですので、そのような大体推定値を出しております。

○大内座長 斎藤構成員、どうぞ。

○斎藤構成員 データを確認したいのですけれども、4ページはダブルチェックによる上乗せ発見病変ですけれども、これは受診者数がこの8年で5倍になって、分母も5倍になって、これはわかるのですが、分子のほうは1419例ですが内訳が変わっていますか。

○成澤参考人 当初から早期胃がんの比率はほとんど変わりありません。大体7〜8割早期胃がんということです。ですから現段階ではそれしかお答えできないです。

○斎藤構成員 当初は進行がんがあったのが、23年のほうは早期がんだけになったとか、そういうことはないですか。

○成澤参考人 ダブルチェックで見つかったがんということですか。それは当然早期がんが多いです。

○斎藤構成員 いずれも早期がんですか。

○成澤参考人 多いです。

○斎藤構成員 もう一点お聞きしたいのですけれども、写真の網羅性ということですが、写っていない場所があった場合、再検を要求したりしているのでしょうか。

○成澤参考人 そこまでは要求しておりません。

○斎藤構成員 写っていないところは、追加の撮影で新規に見つかったものはないのですか。

○成澤参考人 そこまでの解析はやっておりません。ただ、要望としてとにかく網羅性を上げてほしいということでお願いして、当番で、ある一定の間隔で各医療機関を見るわけですけれども、ある一定の感覚で見るとよくなっている医療機関がほとんどですので、皆さん努力されているんだなということはよくわかります。

○大内座長 今の斎藤構成員の御質問も、4ページの委員会によるダブルチェックの成果のデータなのですが、この8年間でダブルチェックによる指摘で見つかってきているのが23%から約7%まで下がっているということは、これは一般の一次検診における内視鏡検診がかなり技術的にもレベルが上がってきたということの解釈でよろしいでしようか。

○成澤参考人 そのように解釈しております。

○大内座長 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

○松田構成員 成澤先生、ありがとうございました。

 ダブルチェックが重要だということが今日の先生の発表のポイントだと思うのですが、2つお聞きしたい。内視鏡専門医は新潟市医師会にも多数いらっしゃると思うのですが、その中で四十数名のダブルチェックを担う先生はどういうふうに決まるのか。例えば私どもも今、内視鏡検診の準備を始めていて、主に公立病院に勤務していらっしゃる内視鏡専門医の先生にダブルチェックをと思っているのですが、どういうふうに決めていらっしゃるのかをお聞きしたいのと、もう一つは自らの機関の中でダブルチェックをするところがありますね。2人以上の内視鏡専門医。それは自分たちのところのチェックだけでいいのかなという疑問が当然出るかと思うのですが、病院によって自分たちだけのチェックだと、相当撮り方なりチェックの仕方なりに偏りが出てしまう懸念があるのですけれども、いかがでしょうか。

○成澤参考人 まず委員の選抜といいますか、選ぶ基準ですけれども、実は新潟県は幸か不幸か医科大学は1校しかありませんので、ほとんど大学でトレーニングをして関連病院ないしは開業をされますので、どの先生がどのぐらいの力があるか実はよくわかっておりまして、正直言いまして、委員は私が全部決めさせていただいています。まず全てと言っていいほど把握しておりますので、ですから人員が足りなくなると私のほうに医師会から相談があって、先生どなたか選んでくださいということで、実際に選んでいるのが実情であります。

 あと、各医療機関に任せると偏りがあるのではないかというお話ですが、今、私がお答えしたことに通じるのですけれども、基本的にほとんどの人間が大学でそういう勤務医として消化器内科のドクターで働いている人たちのほとんどは、新潟でも第3内科でトレーニングした人間ですので、ほとんど偏りなく同じような写真を撮ります。同じような見方をしますので、偏りはないと思っております。

○松田構成員 今の先生のお話は、新潟大学があるは新潟市が特殊なのでしょうか。同じようなことをこれから全国各地で展開していかないといけないと思うのですが、ですから内視鏡専門医が2名いたら、自分たちのところでチェックすればいいよという、そういう考え方を持っていらっしゃる先生も多々いらっしゃるでしょうが、それは精度を管理する上では問題ではないかと思うのです。全国的に考えていろいろな大学あるいはいろいろな研修病院で研修を受けると相当差があるのではないかと懸念するのですが、いかがでしょうか。

○成澤参考人 実際にあると思います。それは先生の懸念されることは私もある程度感じている部分はあります。というのは、県外の病院でトレーニングされた先生方と我々の写真の撮り方は違いますし、評価も違うという現実は知っておりますので、ですからそういうことをならすために、ある程度今回新たに始まるところは施設内のダブルチェックはなしにするという方向も1つの選択肢かなと思います。

○大内座長 精度管理に関連することですので、その中で技術体制的な指標になると思うのですが、専門性の問題もさることながら、胃がん検診に内視鏡を用いる際の1つの要件としましては、全国的な標準化です。具体的に言いますと、例えば乳がん検診においてマンモグラフィー導入に当たっては全国で受講の機会ができて、技師の撮影能力、医師の読影能力というものを標準化して、それで講習会等も課して、今の乳がん検診精度管理中央機構なのですけれども、かつてはマンモグラフィ精度管理委員会でしたが、そのような動きは消化器がん検診の関連学会がございますが、その中での動きはどうなっていますか。

○成澤参考人 実際に消化器がん検診学会で内視鏡の認定医をつくる方向で今、検討が始まっております。

○大内座長 具体的に例えば新潟市などを先例として、そういったプロトタイプの講習会等は実施されているのでしょうか。

○成澤参考人 新潟市の検診対象、新潟市の検診をやっている先生方に対してということですか。やっております。例えば標準の撮影法とか、そういうものは実は市の医師会のホームページに載せてありますし、これは市の医師会員しか見られないのですけれども、ホームページに載せてあります。先ほど言いましたように実施要項にもシェーマが載せてありまして、こういう標準的な撮り方をしてくださいということは示しておりますし、先ほど言いました研修医で、そのあたりは事あるたびにやっております。

○大内座長 先生が先ほど自分が内視鏡医を決めていらっしゃるということですが、実はその講習会を受講された方ということでよろしいですね。

○成澤参考人 受講されています。あとは各大学にいたときに基本的なところから全部私ども教えてまいりましたので、そのあたりが十分にできている人間となります。

○大内座長 どうぞ。

○福田構成員 御丁寧な御説明ありがとうございます。

 細かいところで恐縮なのですが、10ページの費用のところで教えていただきたいのですけれども、ここにある読影料というのは、ダブルチェックのための費用という理解でよろしいでしょうか。

○成澤参考人 そうです。ただ、読影料と書いてございますのは、これが全部例えばダブルチェックする先生に、この額が行くということではなくて、ダブルチェックをする費用、例えばデータの管理等々をやる費用全部をひっくるめて、1件当たり1,000円を市から別の枠でいただいているということであります。その中から500円くらいの読影料がダブルチェックの人に出る。

○福田構成員 そうすると、施設内でやっている場合には、その分は施設にお支払いがされるということですね。今もありましたが、これは市が負担しているということでよろしいですね。

○成澤参考人 そうです。先ほどの話で、実は施設内のダブルチェックと、読影委員会のダブルチェックでがんの発見率に違いがないか調べたことがあるのですけれども、我々最初、冒頭でも言いましたが、手挙げなので委員会のダブルチェックはがん発見率がひょっとしたら低い可能性があるのではないか。施設のほうは結局、内視鏡の専門医が多いところでやっていますので見たのですけれども、実際にダブルチェックを受けると差がないというデータが出ました。施設も、委員会のダブルチェックも、そういうデータを持っています。

○大内座長 ダブルチェックが重要だということですね。どうぞ。

○福田構成員 もうひとつだけ、今の関連で、その費用の合計が5.6億円ぐらいになっていますけれども、この中で市の負担分というのはどのくらいというのはおわかりになりますか。自己負担が保険者によって違いますので。

○成澤参考人 これは全て市の負担分ということになりまして、いわゆる自己負担分は入っていません。ごめんなさい、失礼しました。自己負担も含めてです。ですから社保だと3,400円、国保だと1,700円は自己負担分が。

○福田構成員 抜かれるわけですね。それがどれくらいというのは今おわかりにならないですか。

○成澤参考人 比率ですか。

○福田構成員 比率なり金額なり。

○成澤参考人 ちょっとその比率はわかりません。

○大内座長 では、最後の質問を。

○斎藤構成員 先ほど松田構成員から全国でできるかどうかということがポイントだという指摘があったのですが、新潟の状況は非常にいい体制でやられているわけです。ただ、お聞きするとメンバーは全員先生が決められているとかいう、どうしてそんなことができるのかなという、そういう体制を整備する上でも、そこまでいくまでのお話、つまり、よそでもできるかどうかという観点でいかがでしょうか。メンバーを決めるのもそうですけれども、支払いがダブルチェックの後に初めてなされる仕組みとか、いかがでしょうか。

○成澤参考人 後で渋谷先生からもお話があるように聞いていますが、要はマンパワーの問題は常に引っかかってきます。新潟市の場合には前にもお話したことがありますけれども、230万ぐらいの人口の大体3分の1の80万が新潟市にいるわけですが、新潟市に実は新潟県の医師の半分以上がおります。ですから、新潟市は問題なくマンパワーもあってできるのですけれども、新潟市以外のところが150万ぐらいで医師が45%ぐらいしかいませんので、そうなるとマンパワーが足りなくて、実はある市は内視鏡検診を断念したりしているところも新潟県内でもあります。ですから、いろいろなお金の問題、マンパワーの問題等々をクリアしなければいけないので、すぐに全ての自治体が始められるということではないと私は思っております。

○大内座長 ただいまの斎藤構成員の御質問は、実は次の渋谷参考人のお話を伺ってからでも議論できますし、本日はお三方の参考人いずれも胃の内視鏡検診に関するものですので、後ほどまとめてお願いいたします。

 続きまして、資料2につきまして渋谷参考人より説明ください。

○渋谷参考人 それでは、説明させていただきます。

 内視鏡検診を実施するに当たっての留意点ということで、資料2の1ページをごらんになってください。下段の(1)〜(3)の3点について今日はお話したいと思います。

 2ページ、まず(1)として胃内視鏡検査を対策型検診として実施する場合の問題や課題ということで、2点についてお話したいと思います。

 1つは、消化器内視鏡医の絶対数の不足ということでありますし、もう一点は消化器内視鏡専門医の偏在という2つの問題がございます。

 下段の内視鏡医の数でございますけれども、これは日本消化器内視鏡学会のホームページから持ってきたものでありますが、現在、内視鏡学会の会員数が3万3,000人ということでございます。そのうち専門医が1万6,170名ございます。

 3ページの上段でありますけれども、これは日本消化器がん検診学会の全国集計資料から転載したものでございますが、現在、全国集計で把握している数としましては、胃のエックス線検診が600万人ぐらいやられているということでございます。これは全体ではございませんで、あくまでも全国集計、協力していただける数でありまして、全バリウムメーカーの出荷量からの推計では、これはいろいろな推計があるのですけれども、年間約1,100万〜1,400万人、1,500万という数もあるようでございますが、それがエックス線造影検査を受けているということで、この方々を全員内視鏡検診ということであれば、これをちなみに1,400万を3万3,000人で割ると約年間460人。内視鏡専門医の1万6,170名で割ると約860人ということで、通常の検査、診療以外でこれくらいの数をこなさなくてはいけない。実際に物理的に難しいものがあると思われます。

 下段の消化器内視鏡専門医の偏在でありますけれども、先ほど成澤参考人からのお話もございましたように、県庁所在地への医師の集中という問題がございます。4ページ目をごらんになっていただきますが、御多分に漏れず、宮城県も医療過疎に苦しんでおりまして、二次医療圏、7つあったのが特に大震災以降、4つに再編されました。その中で消化器、内視鏡の専門医が233名いるわけですけれども、オレンジで書いてある仙台医療圏に8割以上の専門医が集中しているという現状でございます。

 ほかのところは10名ちょっとということで、内視鏡検診もなかなか難しい。ダブルチェックなんてとんでもないという状況でございます。そういう問題がございます。これは東北地方だけに限らず、新潟、先進県と言われている金沢、石川県でも同様の傾向かと思います。

 次に、(2)の胃内視鏡検診の偶発症とその対策でありますが、5ページをごらんになってください。日本消化器がん検診学会では、平成22年度から胃がんの偶発症アンケート調査を行っております。これは平成23年度の調査報告でございますけれども、ちなみにエックス線検診でございますが、下段のほう。ここに概要が書いてあります。全国集計に協力なさっていただいている465施設にアンケートを送っているのですが、偶発症のアンケートまで答えていただける施設は42%とこれくらいでございます。先ほど600万人が年間、全国調査で把握しておりますけれども、偶発症調査は見てわかるように地域、職域、人間ドック合わせて350万程度でございます。エックス線検診の偶発症ではバリウムの誤嚥が最も多い。昔から言われているように右の気管支が多く、特に男性高齢者に圧倒的に多いという問題がございます。今後、受診者の高齢化ということで留意すべき点かと思います。そのほか腸閉塞、腸管穿孔等々ございまして、入院を要する症例は12例ということであります。ただ、死亡例はこの年はございませんでした。

 6ページ、その年の内視鏡検診のアンケート調査報告でございます。内視鏡検診を行っている263の御協力いただいている施設の中で、そこで偶発症まで答えていただいたのは半分の50.6%ということで、検査総数は27万件でございます。ですから、かなり少のうございます。実は前年度の平成22年度では、内視鏡による穿孔例というのは一例もなかったわけですけれども、この年は1例ございました。粘膜裂創はいわゆるマロリー・ワイス等々の食道や胃の裂創のほかに、鼻出血も含めております。そのために非常に数が多くなっております。あと、生検部からの後出血、アナフィラキシーショック等々ございます。

 まとめますと四角で囲んでいるところでございますけれども、胃内視鏡検診の偶発症では鼻出血を含む粘膜裂創が最も多い。その中でも部位を聞いておりますが、鼻腔ということで要するに鼻血が83%を占めています。機種では経鼻内視鏡によるものが85%でございます。ただし、ほとんどが軽症でありまして、保存的に治療され、入院を要する症例は1例のみといいますのは、粘膜裂創からの入院を要する症例、これはマロリー・ワイスでございまして、実際は経鼻内視鏡による鼻血ではございません。その他アナフィラキシーショックが5例、鎮静剤による呼吸抑制が5例ということで、この辺は重症な偶発症なのかなと思っておりますけれども、割合としてはかなり少ない。0.002%ぐらいということでございます。

 この胃内視鏡検診の偶発症のまとめですけれども、これは23年度のまとめなのですが、胃内視鏡検診において入院を要した症例は全部で4例ありました。1例は上にあるように消化管の穿孔であります。これはどうしてそうなったのか、詳しいことは把握しておりませんけれども、あと1例は粘膜裂創ということで、これは鼻出血ではなくて食道と胃のつなぎ目からマロリー・ワイスのようでございます。あと2例が生検部位からの出血で入院まで至ったということであります。

 ちなみに前年度の平成22年度の調査では、入院例の全て実は生検後出血なのでございます。入院を要する偶発症の頻度をエックス線と比較しますと、内視鏡検診は4.3倍あった。それはほとんど出血例でございました。胃内視鏡検診では咽頭麻酔剤や鎮痙剤によるアナフィラキシーショックあるいは鎮静剤による呼吸抑制、消化管穿孔、生検後出血など、救命救急措置を行う必要がある偶発症が少ないながらも存在します。その偶発症に対応できる体制整備が必要だろうと思います。

 7ページ、その偶発症対策はどうしたらいいのかといいますと、1つはそういう救命救急処置を行える体制を整えるということでありますし、また、対策型検診では鎮痙剤、咽頭の麻酔というのは省くことはできないだろうと思いますで、鎮痙剤や鎮静剤の使用はなるべく控えたほうがよろしいのではないか。やたら生検なさる先生もいらっしゃるのですけれども、医療費もかさむばかりか偶発症の増加にもつながりますので、生検を必要最小限にする工夫が必要かなと思います。さらに鼻出血あるいは生検後出血のような出血に対するマニュアルの作成。特に粘膜裂創というか鼻出血が非常に多いものですから、今後経鼻内視鏡がふえてくると、経鼻とは言えそういうマニュアルが必要かと思います。

 さらに、上記を踏まえた内視鏡検診の標準化というものが必要かと思います。

 最後に(3)胃内視鏡検診に必要な体制整備及び標準化についてでございます。

 8ページ、1つは精度管理体制の整備であります。この精度管理のいろはといいますと、やはりデータの登録管理でありまして、これを誰が管理するのかということであります。

 先ほどの成澤参考人の資料1の一番最後、14ページの下段を見ていただきたいと思うのですが、やはり三者の協力ということで行政、医師会、医療機関ということで、医師会の役割というものが非常に重要なのだろうと思っています。さらに偶発症に対するマニュアル整備、出血ですね。入院例のほとんどが出血であります。特に生検後出血であります。あと粘膜裂創、鼻出血。鼻出血は非常に軽度なものがほとんどなのでありますけれども、あとは穿孔、ショック、呼吸抑制など、こういうふうなものにどう対応するかというのはマニュアルが必要かと思います。

 ここに3として生活習慣病管理指導協議会の強化と書いてありますけれども、これは要するに医師会に対する指導と私は考えておりますが、検査精度の均一化、将来検討会等ということも医師会を指導していただきたいということであります。

 下段にそのまとめが書いてあります。

 1としまして、地域においてはがん検診の知識に乏しい市が少なからず存在し、内視鏡検診はそれらの医師に依存せざるを得ない現状がございます。専門医も不足しております。さらに不足している上に偏在をしているということであります。そういうことでありますから、従来のエックス線検診も同時にしばらくは必要だろうと思っております。

 2番目としまして、日本消化器がん検診学会では、既に胃内視鏡検診マニュアルというものを発行しておりまして、胃内視鏡検診の標準化に関して技術的なことを記載しております。今後は胃がん検診ガイドラインの改定版を踏まえ、がん検診に必要な知識と精度管理体制及び偶発症対策の整備についての小冊子を作成する予定でございます。

 3番目としまして、検診結果の登録、管理も含めた精度管理体制の整備が重要であります。がん検診の精度管理に対する郡市医師会・生活習慣病検診管理指導協議会の役割強化が望まれます。今まではエックス線でありますと専門の検診機関がこういうデータ管理をやっていたわけですが、今後は地域の医師会の先生方が中心になって内視鏡検診を行うことになりますと、個別のクリニックではなかなか管理が難しいだろうと考えてございます。

 どうもありがとうございました。

○大内座長 ありがとうございました。

 渋谷参考人からは胃内視鏡検診を実施するに当たっての留意点ということで、3点についてまとめていただきました。

 では、議論を開始いたします。どうぞ。

○斎藤構成員 内視鏡の偶発症のデータについてお聞きしますけれども、一番問題になる死亡につながりそうなアナフィラキシーショック、呼吸抑制ですが、特にアナフィラキシーショックの5例の内訳はわかりますか。つまり先ほど咽頭麻酔を省くという話がありましたが、従来は咽頭麻酔によるものがあったと思うのです。

○渋谷参考人 この5例が前処置薬剤によるアナフィラキシーショックとなっておりますけれども、この中には咽頭麻酔とか鎮痙剤も全て含んでいます。その割合がどれくらいなのかということに関してはわかっているところとわからない、ただアナフィラキシーショックとしか書いていないものもありますので、正確にはお答えできかねるところがございます。ですので今回、危ないお薬としては鎮痙剤もその原因にもなりますし、そういうものは避けたほうがいいでしょう。ただし、咽頭麻酔はやらざるを得ないのでしようがないでしょうということであります。

 さらに鎮静剤による呼吸抑制というのも5例ございますので、これも検査が楽にできるからということで結構多用されているわけですけれども、今後は細径の内視鏡も使われることですし、なるべく鎮静剤を使わないほうが偶発症の予防のためにはなるのではないかということをお話させていただきました。

○大内座長 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。

○松田構成員 今、渋谷参考人からは内視鏡検診の偶発症が指摘されたのですが、その中では実は出血が最も多かったという話かと思いますが、成澤参考人にももう一度お聞きしたい。新潟市では消化器内視鏡専門医が1名もしくは1名もいらっしゃらない施設が大体8割方の内視鏡を行っているということなのですが、そこでの生検の扱いです。最近ワルファリンだけではなくて抗血小板薬を服用されていて、しかもそれを1剤だけではなくて多剤内服されている方が少なくないと思うのですが、今の出血による偶発症を防ぐという観点で、今のような抗血小板薬を内服されている方の生検をどうするかという極めて重要な問題かと思うのです。最近は休薬せずに生検はするのが一般的とは言われていますが、新潟市ではどういう扱いになっているでしょうか。

○成澤参考人 まず、実はそのあたり、これからもう一回議論することになっている部分なのです。実は新潟市で問題になっていまして、当初どういう扱いをやってきたかといいますと、抗血小板剤あるいは抗凝固剤を飲んでいても休薬しないで内視鏡をやりましょうという形でやってきました。ですから、そういう方には当然、バイオプシー、生検はしない。いわゆる検診ではしない。それは観察にとどめて、もし必要であればそれは保険診療でもう一度やっていただくということで扱ってきました。

 ところが、最近抗血小板薬あるいは抗凝固薬を飲んでいる方も、例えばこういう出血のリスクがあって、一旦出てしまうとなかなかとまらないという現実もありますので、そういう方を対象から外すかどうかという議論を今、やっていまして、ただ、それをやりますとかなり制約を受けてしまうわけです。対象が高齢の方がふえてきていますので、実際に数字的には何割ぐらいかということは今すぐには出せませんけれども、でもかなりの影響を受けるのではないかと思っています。それを絞る絞らないという議論を実は今、委員会の中でやっている最中であります。

○大内座長 ほかに御質問はございますか。どうぞ。

○道永構成員 2人の先生、本当にありがとうございました。医師会の立場といたしましては、医師会と行政、医療機関ですが、三者が非常に強く連携していくことを強調していただきまして、ありがたいと思っております。

 データ管理は医師会が一番可能だと思いますし、ダブルチェックも医師会だったら今やっているはずです。エックス線に関してもやっているはずなので、これは続けることができると思います。あと、そこで専門医の先生をどうやって中に入れるかということで、例えば新潟の場合には大学医師会というものはあると思うのですが、そこで協力をしていただいているかどうかということをお伺いできればと思っております。恐らく仙台もあるでしょうね。

○成澤参考人 東北大学はそういうものがあると存じ上げているのですが、新潟には大学に医師会はないのです。ただ、大学からは市の医師会の理事は出ておりますけれども、大学の中にそういう会が実はないです。

 先ほど私がいろいろダブルチェックの委員を決めているとお話しましたけれども、私単独ではなくて同僚にがん検診の重鎮が何人かおりますので、そういう先生方と相談しながら決めて、私が候補者を挙げて一応了解をとってやっているというのが現実です。

○大内座長 関連しまして、今、道永構成員の御質問の中で、東北大学医師会はもちろんあるのですが、そこが現実では指導あるいは講習会等を率先してやっているかというと、そうではなくて、医師会の構成メンバーとしてさまざまな観点から協力要請があればやっている。例えば各がん部会の部会長を務めているとか、そういったことで全体を見ることは東北大学はやっております。

 私がお聞きしたいのは、同じように生活習慣病検診管理指導協議会というものが各都道府県に設置されていると思うのです。宮城県の場合には、そのように東北大学関係者あるいは宮城県対がん協会の渋谷先生とかが入っておられて、その中で精度管理まで踏み込んで行っているのですけれども、新潟県の場合に例えば胃がん検診においてどこまで精度管理について、成澤参考人のお立場で県に対して意見を申すことができるか。それは恐らく宮城県の場合、成人病管理指導協議会の委員長は宮城県医師会長なのでまとまっているのですが、新潟県の場合、どうなっているか教えてください。

○成澤参考人 私は胃がん大腸がん検診部会というものが県にありまして、そちらの委員もやっておるのですけれども、そちらを介して精度管理に関しても意見を述べさせてもらっております。実際にドクター4名、放射線技師の方に入っていただきまして、そういう委員会を年1回ないし2回開催しているというのが現状であります。

○大内座長 ほかに御質問ありますか。どうぞ。

○斎藤構成員 一番最後の3つのプレイヤー、行政、医師会、医療機関の連携が必須であるというお話なのですが、具体的に考えると現在、例えば個別検診、健康増進事業のほかの個別検診も含めて考えると、7割ぐらいは医師会の参加といいますか、各医療機関が一括した集合契約になっていますが、そのほかに3割ぐらいは個別の1個ずつの医療機関と自治体が直に契約しているわけです。そうすると具体的に例えば内視鏡検診を導入するときに精度管理の基本的な指標としてチェックリストを新たにリバイズして、それで管理していくことになると思いますけれども、そのときに集合契約での体制についてはある程度、医師会としての体制ができているかということで可能だと思いますが、個別のほうになると、それは特に内視鏡ということを考えると、全て新規のことになりますので、全く新たにその管理体制を考えていかないといけない。この点を指摘したいと思います。

○大内座長 ただいまの件は、この委員会の所掌でもあるのですけれども、検診を受診するに当たっての国、都道府県、市町村が遵守すべき事項というかチェックリストがあって、斎藤構成員がその中心的な存在で今までされていますので、その中に例えば市町村による検診事業ですので、そこで検診機関を選定するに当たっては仕様書の策定を求めているのです。現在の胃がん検診については胃部エックス線検査のみです。そこに今回、胃内視鏡を取り込むとした場合に、どのような整理が必要かということでよろしいですね。それは多分、今から濱島参考人の意見もいただいた上でまた議論したいと思いますので、今日はいろいろな角度から検討を進めていくということでよろしいでしょうか。

 では、続きまして、濱島参考人から説明をお願いします。

○濱島参考人 では、私は担当の胃の内視鏡検診の処理能ということでお話をさせていただきます。

 資料3と参考資料1をごらんいただきたいと思います。

 資料3の1枚目下段には、前回お話しました胃がん検診ガイドライン、まだドラフトの段階でありますけれども、推奨グレードのまとめを示しております。その下段が内視鏡となっておりますが、対策型検診として実施を推奨するという結論になっておりますが、検診対象は50歳以上、検診間隔は2〜3年とすることができるということを追加して記載しております。この検診間隔につきましては、追加資料の11ページを見ていただきますと、国内で行われました症例対照研究、そして、韓国で行われました症例対照研究の結果をお示ししております。これを見ていただきますと、3年に1回受けていただくと30%の死亡率減少効果があるということが国内研究から示されておりますけれども、韓国の研究でも3年以内でしたら40歳から79歳どの年代につきましても、死亡率減少効果を認めております。

 そういった観点から、検診間隔を2年から3年というふうに追加して記載しておりますが、実際には処理能の関係から言いましても、この間隔について検討が必要かと思います。

 2ページを見ていただきますと、ナショナルレベルでということですけれども、胃内視鏡処理能の検討をするに当たりまして、現在、検診に限らず、どのぐらいの内視鏡検査が行われているかということで、医療施設調査、その他の統計を使いまして検討いたしました。内視鏡検査というのは病院、診療所で行われているのが現状でありますけれども、現在は病院は横ばい、どちらかといいますと診療所が件数をふやしているという状況にあります。1カ月の医療機関の件数は病院が100件、診療所が24件となっておりますが、診療所がどんどん伸びてきている状況で、現在1カ月の増加数は6万件、年間で言いますと70万件が診療所での内視鏡検査が増加しているということにあります。

 実際に内視鏡検査の件数は増加しているけれども、実施している医療機関がふえているかといいますと、実施している医療機関についてはそれほど病院も診療所も特にふえているわけではございません。むしろ診療所の1カ月の内視鏡件数が近年ふえているという傾向にあります。2011年ですと内視鏡を行っている診療所の中で1カ月の件数が24件ということで、ほぼ毎日行っているという計算になります。

 次、ではこれをこういった状況で内視鏡検診を行うとどういったことが起こるかということを上段で検討しております。現在、検診の受診者、対策型検診は約370万人おりますけれども、このうち何パーセントかが当初はもちろん新規での参加もあると思いますが、従来からのレントゲン検査からの移行も考えられます。ということで例えば現在行われている胃がん検診の30%が内視鏡検診に置きかわった場合、どのぐらいふえるかといいますと、約10%ふえることになります。現在1,000万件の検査が行われておりますので、30%の検診受診者が内視鏡に置きかわると約100万件の増加が必要となります。ですけれども、これは全国レベルで見たもので、さらにこれを現在、受診率が各県ともに地域とも異なりますし、もちろん内視鏡の施設、件数も地域で異なりますので、それを都道府県別で見たのが3ページの下になります。比較的胃がんのレントゲンの受診率が高く、内視鏡施設の少ない地域、東北地方の青森、秋田、宮城県ですと、内視鏡検査を行うためには現在の30%が置きかわるという仮定になっておりますけれども、20%以上内視鏡件数を増加させることが必要になってまいります。ですけれども、これをむしろ西側のほうで見ていただきますと、一番低いところで山口県がありますが、山口県は比較的受診率が低く、内視鏡施設が多いというところになりますと、5%程度の増加で対応できることになります。

 4ページ、それをさらに細かく政令指定都市、中核市、そして二次医療圏で見ております。こう見ますと、上段の政令中核市ですと5%の増加程度で約半数が対応できることになります。ですけれども、二次医療圏単位ですとなかなかそれが十分ではなく、5%の増加で対応できるのは14%程度、20%以上というところもかなりたくさんございます。中核都市でも5〜10%が増えますと、30%置きかわりましても70%の政令市、中核市で対応できますけれども、例えば15%から20%の増加が必要な仙台市ですとか東大阪市といったところがございますので、全ての中核市、政令都市でも対応できるわけではございません。

 4ページ下にまいりますと、現在までは受診率全体が増加したという仮定には立っておりません。ですけれども、これからは新しい検診を入れるということで受診率の増加に対する期待も高まるところですが、例えば現在約10%の受診率が増加して12%弱となりますと、そのうちの30%を内視鏡が占めるということで、さらに内視鏡の増加が27%必要になってくることがあります。ですから、これから内視鏡を導入しましても、急激な受診率増加ということは難しいのが現状かと思います。

 ただ、5ページを見ていただきますと、新潟市の例をお示ししておりますが、新潟市は当初内視鏡を導入している段階では、圧倒的に直接レントゲンが検診の主体でありました。それが徐々にレントゲンの受診者が内視鏡に一部移行し、さらに初回受診者が移行するという形で、約10年ぐらいしますと受診率がほぼ25%弱、そして6〜7割を内視鏡が占めているという状況にあります。こういった推移は内視鏡、レントゲン検診を同様に行っております鳥取県、それから、韓国でも同様の傾向が見られておりますので、急激な増加は見込めないにしろ、内視鏡とレントゲンが緩やかに移行していくことが期待されるかと思います。

 では、実際に検診を行っている地域では、どういった医療機関がこの検診のプログラムに参加するかということで、6ページを見ていただきたいと思います。6ページは今回こういった調査を行いまして、米子市と新潟市の比較でありますけれども、両方とも40歳以上を対象としておりますが、新潟は節目のみを対象。主たる対象は50歳以上となっております。自己負担はほぼ同じ3,000円ちょっとという状況ですが、実施期間が新潟は通年としているのに対し、米子市は実施期間を一部7月から12月に限定しております。米子市に実際にプログラムに参加している医療機関にアンケート調査を行いました。それが6ページの下になっておりますが、参加・不参加を比べますと医師数、看護師数などの職員には差がありませんが、どちらかというと不参加の医療機関は院長の年齢が高く、もちろん卒業年次も早いということになってまいります。ただ、外来数ですとかそういったことにはあまり大きな差がございませんでした。

 これをもう少し医師の特性について見たのが7ページの上の段になります。この米子市というのも大学のある町で鳥取大学がございます。もちろん鳥取大学にも第2内科というのが消化器内科でありまして、こういった先生たちが新潟市と同様に検診の中心を担っております。そういった出身科、医局、消化器の標榜などを見ますと、出身医局、そういったことにはあまり参加、不参加ではあまり差がありませんけれども、開業以前に内視鏡の経験があるかどうか。これが検診プログラムに参加するというところで大きな差が出ております。

 下が、さらに回帰分析を行った結果のまとめになっておりますが、プログラムに参加する要因は院長の年齢、若いほうが参加することになりますし、消化器内科の医局の出身であること。診療所に継承予定があることが参加の要因になります。影響がないのはむしろ医師数ですとか、消化器の標榜ということになります。むしろプログラムの参加のきっかけというのは人的資源の影響は少なく、医師の質的な問題が関与すると思われます。

 8ページ、次は、ではこういった参加している医師に内視鏡検診の件数を増加させる要因としてどういったことがあるかということにつきまして、米子市、新潟市にアンケート調査を行いました。その結果の一部をお示ししていますのが9ページの下になってまいります。9ページの下をごらんいただきますと、ほぼ医師会の先生たちが中心にやっていることもありまして、各医療機関の医師の平均は1.3人。1人ないしは2人ということになります。これはもう一つ見ていただきたいのは、内視鏡胃がん検診にかかわる専門医数が0.3人ということになりますので、圧倒的に実際には専門医ではない方がこの内視鏡検診にかかわっていることになります。

 看護師はほぼ2〜3人ということになりますが、その2〜3人のうち、ほぼ全員が内視鏡検診にかかわっていることになります。内視鏡検診をされている先生たちの内視鏡本数、お持ちの本数は大体2本程度。経鼻を持っていらっしゃる方もかなりいらっしゃることになります。

 外来数は1週間300人程度ということで、内視鏡件数も大体7.7人ということで大体1日1人ないしは2人の患者さんの検診を行っていることになります。

 こういったところで、実際に件数を増やすことにどういったことが影響しているかというのをまとめたものが、10ページの回帰分析の結果になっております。実際に検診の件数をふやす要因に対して、医師数、看護師数といったものは有意ではありませんでした。ただ、消化器の内視鏡の専門医であること、内視鏡の本数が多いこと、専用の内視鏡室を持っていること、洗浄機があること、外来患者数が多いこと、こういったことが検診をふやすことに有意に働いていました。逆に件数を減らすことに影響する要因としましては、医師の年齢。65歳まではむしろ検診の件数はふえますけれども、65歳以上になりますと検診の件数は減ります。それから、経鼻内視鏡の本数がむしろ検診の件数をふやすという観点からはマイナス要因となっておりました。

 まとめとしましては、検診の件数をふやすのは、これは人的資源の量ではなく、むしろ人的資源の性質、物的資源の違いといったことがむしろ重要なポイントと思われます。

11ページの上は、先ほど成澤先生からもお話があったものをグラフ化したものですけれども、実際に半数以上の方が増加はこれからも可能としておりますが、増加される要因として実際に希望しているかといいますと、それよりも少し落ちるというようなまとめになっております。

 実際に働いている医師・看護師が内視鏡検診に携わっているわけですけれども、どのぐらいの負担、どのぐらいの稼働時間を使ってかかわっているかということをタイムスタディという手法を用いて計測いたしました。これは医師、看護師、医療機関で働いている人たちの行動を何分、どのぐらいその検査をしているか、検査の準備にどのぐらいかかっているかということを記録する方法です。2011年に新潟市で内視鏡検診を行っております4診療所の44検査を観察しまして、この作業時間の状況を記録しまして分析いたしました。

 その結果をまとめましたのが12ページになります。12ページ上段のタイムスタディのまとめですけれども、内視鏡検査の作業工程を見ますと、前の段階としての準備があります。前の段階としては検査室を準備して整備するですとか、患者さんに前投薬の処置をする。それから、事前の説明をするなどの作業がございます。そして、それができたところに実際に内視鏡検査をして、挿入して観察して抜去するという作業がございます。それが終わった後には、もちろん検査が終わった後の後片づけ、説明、さらに内視鏡の洗浄がございます。手洗い、洗浄機を使う、それぞれ施設によって異なりますが、そういったものを整備し、さらに片づけるという作業になります。

 前段階、検査、後段階、この作業を3段階に分けますと、前段階と後段階は主に看護師が負担し、検査は医師が担当することになります。前段階の作業工程としては約20分、医師の検査には10分、後作業には40分ということで、合計70分ちょっとの労働時間がかかることが確認されました。

 こういう確認作業を見ますと、実際に内視鏡検査が占める割合というのは実際には10%程度で、むしろ前段階と後段階といったものの作業が非常に大きいということになります。その作業の中でばらつきが少ないのは、むしろ検査の段階となります。検査の段階は比較的どれをとってもあまり変わらないことになりますけれども、ばらつきの多いのはむしろ前段階の前作業となります。この前作業の主な役割を担っているのが看護師ということになります。

 今回この分析をしますと、前段階、後段階、看護師の役割が内視鏡の検査では非常に重要なことになります。ですから看護師の労働力を確保することが不可欠であることがまとめとなります。ただ、今回お示ししておりませんけれども、新潟市、米子市のアンケートでは、この検診を始めるに当たって新たに看護師を増加したという施設はございませんでした。既存の看護師の人数で検査をこなしていることが報告されておりますので、内視鏡検診を導入することは現状の職員で行うということであれば、かなり看護師さんの負担が大きいことになります。

13ページ、受診者はどのような医療機関を選択しているかということについてお話したいと思います。こちらにつきましては、次はかかりつけ医。机上配付資料をごらんください。こちらは新潟市で今、行っております研究の一部についての御紹介となります。

 こちらは61歳を対象としまして内視鏡検診とペプシノゲン、ヘリコバクターを用いた検診の評価研究を行っているところですが、そういった対象の61歳の方に伺っております。61歳の方にかかりつけ医はいらっしゃいますかと伺いますと、約半数の方がいらっしゃるというお答えでしたけれども、実際に内視鏡検診をかかりつけ医のところで全部受けるかといいますと、かかりつけ医がある方でも、その4分の1がかかりつけ医のところで受けるということで、実際にかかりつけ医がいるいないにかかわらず、大半の方がふだんはあまり行かない医療機関で内視鏡検診を受けていることがわかります。

 1ページの下は、今回御紹介する内視鏡検診の受診者の内訳ですけれども、新潟市は8区ありまして、男女ほぼ半数の方が研究の対象となっております。

 2ページを見ていただきますと、上段に内視鏡検診機関の分布というものがございます。小さい字で非常に申しわけございませんが、これを見ていただきますといろいろ星印とか丸印がいっぱいついている、この中央区というところが旧新潟市の中心部となります。今回、先ほど成澤先生からもお話がありましたように、新潟市は大合併を行いまして、周辺の市町村をたくさん取り込んでおりますので、中心部の中央区には非常に医療機関が多いのですけれども、それが端っこに行くにつれまして、北区ですとか秋葉区といった端っこの地域では、それほど医療機関は潤沢ではないということになります。

 2ページに実際にその医療機関、病院、検診専門機関、診療所で消化器の標榜の有無ということで実施期間をお示しております。中央区につきましては今、お話しましたように、全ての医療機関がそろっている状況になってまいりますけれども、検診専門機関というのが中心部に位置しまして、郡部のほうにはございません。病院につきましても公的な病院は行っておらず、民間病院になりますので、地域によって2件あるかどうかという状況になっております。実際にはこの検診受診者をたくさん取り込んでいるということは、やはり診療所の中で消化器の標榜科があるところになります。

 3ページの上を見ていただきまして、では受診者で検診を受けている医療機関、どのぐらいのところに行っているかということで比べております。大体その診療所というのは近隣の診療所を選択されておりますので、2キロぐらいということで身近な地域の医療機関を利用されておりますが、検診専門機関というのは新潟の中央にしかありませんので、少し移動距離が長くなります。病院につきましても診療所ほどそばにはないということもありますので、診療所よりもどちらかというと遠いところに行っていることになります。

 3ページの下に区別の結果がまとめておりますけれども、中心部の中央区が移動距離が2キロ弱ということに対し、北区という郡部の地域ですと4キロを超えるという状況になっております。地元にもし集約した場合には、かなり移動距離を減らすことができますけれども、現状では郡部の人の受診が必ずしも利便性がよくないということになります。

 4ページは、それを時間でお示ししております。ですから、これも同じことになりますけれども、診療科ですと10分程度の地元の医療機関を利用できるわけですが、検診機関となりますと30分弱かけて受診をすることになってまいります。4ページはそれを区ごとにお示ししております。距離と同じように郡部ですと20分近くかかりますが、中央区という真ん中の地域ですと7分程度で医療機関に行けることになります。

 5ページは、医療機関との関連をスパイダーグラフでお示ししているものですけれども、見ていただきますと、やはり多くの人たちは地元の診療機関を受診されております。それである程度充足している部分もありますが、検診機関は今お話しましたように中心部にしかございませんので、中心部に集中的に移動するという結果になっております。

 もう一度まとめの資料に戻っていただきまして、資料3の13ページになります。今お話した新潟市の状況の一部を紹介いたしましたけれども、内視鏡検診に参加している機関は民間病院、診療所、検診施設となります。公的な病院、県立がんセンター、市民病院、こういったところは参加しておりません。どちらかといいますと、受診者は居住地に近い、ある程度専門性のある消化器を標榜しているところを選択する可能性が最も高いということになります。区外からあえて遠いところに行くということでよく選択されるものとしましては、検診機関になります。区外の医療機関の小さい地域ではどうしても移動時間が長くなりますので、利便性がよくないということがあります。基本的には、そうは言いましてもやはりどちらかといいますと、選択として最も多いのは地域の利便性のいい医療機関が選択される場合が多いということになります。地域の医療機関の受診をもう少し促進することで効率化を図る可能性があるかもしれません。

 また、医療機関の少ない地域が当然これからも、先ほどの二次医療圏の単位でも御紹介させていただきましたけれども、医療機関のもともと少ないところはもちろん内視鏡ができるところも少ないということになります。こういった場合には、医療圏単位で検診施設に集約することで、ある程度対応することが可能かもしれません。

14ページに移りまして、内視鏡検診の問題点ということでもう一つ御提示したいと思いますが、全国集計で見ますとレントゲンでも40%近くは70歳以上の方が受診されております。新潟市の内視鏡検診を見ますと、実は70歳以上の方が56%を占めている状況となっております。この原因の1つとしましては、新潟市では60歳以上のがん検診を無料にしていることもありますので、高齢者がかかりつけ、受けやすいということは事実であります。特に内視鏡検診の場合、かかりつけ医の先生のおすすめということが非常に受診のきっかけになっていることもありますので、こういったことからかかりつけ医ベースになる利点もありますけれども、高齢者ほど受診しやすい環境をつくってしまうことも問題の1つかと思います。

14ページの下にまいりまして、今回の内視鏡検診の処理能から見た課題ということでまとめさせていただきました。

 内視鏡検診は、一番問題は内視鏡検査を十分供給できるかどうかということになるかと思います。先ほどお示ししましたように、都道府県単位、二次医療圏単位、中核指定都市単位、そういったところで見ましても、どうしても現状の内視鏡検査にも格差がございます。そういったことから地域の格差が出てくることは容易に予想ができますので、今後もレントゲンの検診との共存ということは当分考えていく必要があるかと思います。特に郡部の地域では膨大な増加、例えば50%の増加をしなければ、とても内視鏡検診を導入できないという地域がありますので、まだレントゲンの役割というのは重要かと思います。

 あと、市町村単位で内視鏡検診を考えますと、どうしても医療機関の対応が十分できない可能性が小さいところでは出てまいります。そういったことから、むしろ内視鏡検診の処理能を考えますと、二次医療圏での検診施設の確保ということが考えられるかと思います。

 最後に新潟市の例でお示しいたしましたが、診療所単位では身近なところを選ばれますけれども、検診機関に集約するということであれば、ある程度対応が可能かと思います。

 内視鏡検診の対象年齢ですけれども、今回ガイドラインの案としましては50歳以上開始ということを提示しておりますが、先ほどの高齢者の受診が多いという問題もありますので、今後は終了年齢についても検討が必要かと思います。検診間隔につきましては2〜3年の延長が可能ということですので、そういった症例対照研究の結果もありますので、従来のレントゲンの1年という単位ではなく、もう少し延長したプログラムの設定が望ましいと考えております。

 もう一つ、受診率が伸びていきますと、さらに供給量について検討をする必要があるかと思います。リスク層別化ということが今、検討されておりますが、このリスク層別化によってホームページに高リスク者だけ検診をしていいのかどうか。こういったことについても必要かと思います。場合によっては低リスクを除くということばかりではなく、例えば高リスク、低リスクによって検診間隔を変えるとか、対象年齢を変えるとか、こういったことも検討の1つかと考えております。

 以上です。

○大内座長 ありがとうございました。

 濱島参考人には前回、第11回のときにも出席いただきまして、参考資料1にありますように、前回は有効性評価に基づく胃がん検診ガイドラインについて御説明いただきました。先ほども少し触れられましたけれども、11ページに死亡率減少効果で鳥取、新潟の症例対照研究について記載されておりまして、赤枠です。この件が本日の最後のところでも示されておりますけれども、韓国にも同じようなケーススタディーがございます。それから、今日は机上配付資料も使っていただきまして、特に新潟市に関するデータも細かく説明していただきました。

 では、御討論お願いいたします。どうぞ。

○菅野構成員 成澤先生にお伺いしたいところがあるのですけれども、市町村との役割です。自治体と行政とタッグを組んでとあったのですが、実際には皆さん共通して市が何をやっているというのはそれほど見えてこなかったように思ったのですが、どのような役割を果たしているか教えてください。

○成澤参考人 行政がどのような役割を果たしているかという意味合いですね。

 先ほどの私の資料の14ページを見ていただきますと、下が三者の関係ということなのですけれども、実際にこのようなことを行政はやっているわけですが、データ管理等のメーンの部分、ダブルチェック等は結局は医師会が中心でやっているということで、行政のかかわり合いはここに書いてあることだと理解していただきたいと思います。

○濱島参考人 補足させていただきます。

 行政の役割は、窓口というところが中心ですけれども、検診の広報的なことと、国保の受診者には受診券を配付するということをやっております。もちろん区ごとに実際には受診計画を立てておりますので、そういったものを新潟保健所が各区のマネジメント、統率をするという役割をしております。

○大内座長 その点を聞きたかったのですね。いわゆる市町村合併があって、もともと市区町村がばらばらだったものをどのように統括されているかということではないでしょうか。

○菅野構成員 どちらかというと精度管理的な役割を実は聞きたかったところがありまして、ダブルチェックという話が結構ありました。実際に八王子の例で見ても、例えば肺がん、乳がん、胃がんは必ずダブルチェックがありまして、それを受けて各医療機関の均一化が個別検診なのに図られているのです。実際にそれをどう証明しているかというと、実は医療機関別の比較というものを自治体のほうでデータで出してやっているのです。子宮頸がんだと1つの検査機関なので割と全体も統一されていますし、逆に大腸がんですと個別にやっていましたので、すごいばらつきがあったものを統一しなければ、例えば検査キットとかカットオフといったことの役割を果たしたりするのですが、そういう意味で医療機関別の比較ですとか、そういうものも含めて医師会の役目で今はやっている感じですか。

○成澤参考人 結論から言うと、医師会中心にやっているということです。いろいろな委員会にそこでデータが出てきますけれども、例えば各施設ごとのデータとか出てきますが、それをまとめているのは基本的に医師会だということです。新潟の場合。

○大内座長 ほかにいかがですか。

○菅野構成員 引き続きいいですか。そうすると今度は渋谷先生のお言葉を借りると、先ほど地域においては、がん検診の知識に乏しい医師が少なからず存在するとあったのですが、実際にこの医師を市町村と置きかえても結構ありまして、恐らくこういう検診が入るときに、今回ですと新潟市の例だと市長や保健所長さんが非常に熱心ということの背景があったとありますが、どちらかというと現場から上がってきたものというよりは、何かそのときの例えば政治的だったりとか、そういうもので精度管理がそれほどきっちりいかずにスタートしてしまうという懸念はどうしてもプレイヤーがしっかりしていないとかなりあるということでよろしかったでしょうか。

○成澤参考人 あくまでも、その可能性はあるとは思いますが、新潟の場合はある程度下地ができていた部分がありますので、結局医師会から何回も要望して、毎年保健所との話し合いが医師会とあるわけですけれども、その都度、話を出していって、だんだん熟していってという話で、結局トップダウンで物を決めているというわけではない。ただ、その当時の、今の市長とその当時の市長は変わらないのですが、そういう人たちの理解もあったということで、それがプラスされて実現したと理解していただきたいと思います。

○大内座長 濱島参考人から内視鏡検診処理能から見た課題ということで、最後14ページにまとめていただいたのですが、今の菅野構成員の御質問も最初の内視鏡検査の供給という観点に絞られてくると思うのです。濱島参考人が言われましたように、地域格差の解消はエックス線検査との共存が必要でしょう。市町村単位においても二次医療圏単位あるいは市町村合併で格差が生まれていますので、そういった対応が必要でしょうということでよろしいですかね。ダブルチェックがそこにキーワードとして入っていまして、それから医師会との連携というのが極めて大事だと思っています。

 ほかに御質問いかがでしょうか。濱島参考人が結論として出されています課題の2番目の内視鏡検診の対象年齢については鳥取、米子、新潟の症例対照研究から見ての一定の結論かと思います。50歳以上ですね。検診間隔についても2〜3年。特に3年が最もオッズ比が低くなっていることを我々も検討したほうがよろしいかと思います。この点についていかがでしょうか。どうぞ。

○濱島参考人 今回、検診間隔につきましては、この処理能からの観点ではなくて、ガイドラインではあくまでも症例対照研究、国内と国外の結果から検討しております。これにつきましても残念ながら国内の研究は、現在の段階では1研究しか出ておりませんので、そちらの結果と韓国の研究から見て、もう少し2〜3年ぐらいまでの延長が可能ではないかということで、これを強く進めるというよりは、こういった可能性があるということを示すことにとどめております。

 ただ、実際にこの処理能からもう一度振り返ってみますと、どうしても内視鏡検査を入れて今の段階でどんどん受診率もふやしていくというよりは、レントゲンと緩やかに置きかわっていく状況で内視鏡検査の件数をふやしていくという段階にあると思いますので、そういった中で間隔を従来のレントゲンの1年おき、毎年やるというのはちょっと限界もありますので、1年おきぐらいのプログラムで運営することが、むしろ処理能の観点からも望ましいと考えております。

○大内座長 大変貴重な御意見ありがとうございました。

 よろしいですか。どうぞ。

○松田構成員 成澤先生に御質問というか、今、内視鏡検診が始まると、先ほど先生のお話にもありましたけれども、ヘリコバクター・ピロリ感染というのは避けて通れなくて、胃炎を疑うと通常はヘリコバクターの感染があるかどうかを確認して、除菌をするという方向に通常は行われますね。そうすると、その人たちは診療として除菌をして、あとは定期的な保険診療による検査に入って、内視鏡検診の対象から外れてくるのかなという思いもあるのですが、新潟はどういう形で今のピロリ菌の扱いをされているのでしょうか。

○成澤参考人 正直そのあたりの規定といいますか、決まりごとはまだ決めておりません。ただ、現実問題として例えば私は日常診療をやっておりましても、検診でピロリ菌陽性を指摘されて来られて除菌をしてほしいという方がいらっしゃいます。そういう方には除菌をします。除菌判定をして除菌がうまくいったという場合は、今の段階では基本的にまた検診に戻っていただくことを我々は今やっています。結局、除菌してもがんの発生のリスクはある程度下がってもゼロにはなりませんので、定期的な検診は必要ですし、これは消化器がん検診学会の理事長のあれでもそういうアナウンスが出ていますので、それは除菌をやっても定期的な検診は必要だろうということで、また戻ってもらっているというのが現実です。

○大内座長 ほかに御質問はありますか。

 本日の検討会の主たる目的は、胃がん検診に内視鏡検査を導入するに当たっての諸課題について確認といいますか、一定の議論を尽くしたうえでということで、今日結論を導くわけではありませんけれども、私が心配していますのは精度管理です。新潟での事例についてもお話いただきました。渋谷先生の最後の8ページのスライドの2番目ですね。日本消化器がん検診学会の取組について書いてあり、胃内視鏡検診マニュアルあるいは胃がん検診ガイドラインの改定版を踏まえた精度管理体制ということがあるのですが、成澤参考人に御質問したいのですけれども、これはガイドラインを遵守するというだけでよろしいのですか。例えば私はマンモグラフィ検診を導入した立場としては、これは技師、医師に対して、あるいは内視鏡検診の場合にはどうも看護師さんの力もかなり大事だということを考えますと、一定の講習会等のリクワイアメントというのは必要か否かということをまず成澤先生から。

○成澤参考人 まず始める段階では必要だと思いますし、始めた以降も定期的にある程度やっていって、参加を促す。義務づけられれば一番いいかと思いますけれども、なかなか義務づけても難しいことがありますので、私どもは義務づけていませんけれども、かなりの先生方に実は出てきていただいています。

 結局こういうマニュアル、ガイドラインをつくっても、結局それを遵守しているかどうかのチェックが必要なわけです。私どもはいわゆるダブルチェックということでもかなりの部分をそこでチェックしていると思っておりますので、少なくとも画像に関して、あるいは検査の精度に関して。ただ、その前後の例えば看護師さんの仕事等に関しては、ダブルチェックでチェックできるわけではありませんけれども、実はコメディカルの研修会も数は少ないですけれども、実はやっています。それは医師だけではなくて、そういう方にも理解してもらわなければいけないので、そういう実施は実際に新潟ではやっております。

○大内座長 渋谷参考人から。

○渋谷参考人 いわゆる内視鏡検診ではありませんけれども、精密検査の医療機関の指定の要件としては、いわゆる正看護のように試験はございませんが、研修会への参加は義務づけられております。当然内視鏡検診を行うに当たってはそういう研修会、どのくらいの回数が適当なのかはまだわかりませんけれども、それは必須だろうと思いますが、コメディカルに対する研修はまだこれからだと思いますので、学会の新しい小冊子にもそれを反映させたいと思っております。

○大内座長 がん検診の利益としては症例対照研究から見えてきたわけです。これを検診として維持するにはどうしても不利益を最小限に食いとめるということが絶対に必要ですので、特に内視鏡については出血等についてかなり細やかな手続が必要だと思うのですが、全体の精度管理について斎藤先生、お願いします。

○斎藤構成員 冒頭のほうで申し上げたこととも関連するのですが、まず内視鏡の精度管理というのは結構特異性があるということです。それも後で言いますけれども、もし精度管理をしなければ相当格差がある。例えば渋谷先生の以前のご報告であったと思うのですが、トレーニングをした施設とトレーニングをしない施設は偽陰性の内訳が全然違っていて、専門性が高い施設では偽陰性はあっても専ら早期がんである。そうでない施設では進行がんがかなりの割合になる。こういうことからトレーニングは必要だということは明白なのです。

 座長が最初のほうから御指摘のマンモグラフィの精度管理、あれがいい例だと思うのですが、そういうトレーニング、研修の標準化ができるかどうかというのが、この内視鏡検診の上で重要だと思うのです。それは精度がまずですけれども、安全性も含め、両方です。

 そういう意味でいくと、成澤先生がお示しの立ち上げのときに準備されているマニュアル等々、それから、チェックの方法、こういった方法というのは標準化されたテンプレートが存在するわけではなくて、独自に相当な労力をかけて、専門家のマンパワーも動員して独自につくられたものだと理解しています。

 そういう観点からいくと、学会でそういうものが標準化した形で準備できているかというと、まだできていなくて、これから検討するというのが実態なのです。ということで今いきなり内視鏡検診を導入すると、この精度管理ということは最も大きな問題になると考えています。その体制をつくるためにコンテンツの整備、体制のひな形、モデルといったものをきちんと整備、あるいは示さないとうまくいかないのではないかと思います。

○大内座長 例えば今の斎藤構成員のようなリクワイアメントに対してどの程度、例えば1年ぐらいで体制整備できますか。学会を中心として。

○渋谷参考人 お答えになるかどうかわかりませんけれども、最初にまず先ほどの斎藤先生の御意見の捕捉でございますが、いわゆる精度管理体制があるかないかによってどう違うかといいますと、要するに新潟市ほどではございませんけれども、ちゃんとした医師会が中心になって精度管理をしっかりやっている市と、全くやっていないB市ではいわゆる偽陰性率に3倍ぐらいの差がある。ではそれは専門医の数が違う、構成員の割合が違うのかというと、あまり関係がない。要するにそういう精度管理体制があるかないか。特に医師会がしっかりやっているかやっていないか。それで差があるようだということであります。

 それを踏まえて確かに学会でマニュアルは出しておりますけれども、まだまだ斎藤先生おっしゃるとおり不十分なので、1年以内でそれができるかという御質問でございますけれども、やるように努力したいと思います。

○大内座長 どうぞ。

○濱島参考人 内視鏡の精度管理の上で今までと違ったもので問題になっていくのは、感染対策ということかと思います。

 今まで内視鏡を実施する機関というのは精密機関ですので、専門施設として洗浄機があるというのは大体当たり前でしたけれども、今後、医師会ベースでの検診を行うことになりますと、先ほど御紹介いたしましたように洗浄機のある施設、ない施設がございます。洗浄機を備えるということは、検診の効率化、そして件数をこなすということからも重要ですが、感染対策としても必須の条件になりますので、内視鏡の本数をそろえると同時に洗浄機もきちんと整備して感染対策に備えることも、今までになかった観点で精度管理で必要なことと考えております。

○大内座長 ありがとうございました。

 ほぼ時間がたってしまいましたが、あと1つだけお伺いしましょうか。

○松田構成員 これから学会ベースでいろいろチェックリスト等も含めて体制整備をしないといけない。それはそのとおりだと思うのですけれども、今日3人の参考人の発表を聞かせていただいて、ポイントは胃がん検診のマニュアルが出来て、どこをどんな写真を撮ろうかというのはこれまでも示されてきたわけですが、なかなかダブルチェックというのはされていない。ですからポイントは私、今日お聞きして、1つは必ずダブルチェックをする。私も今、福井県で始めるために準備をしているのですが、2人の専門医がいるところであっても、必ず持ち寄ってチェックをしようという体制をつくろうかなと思っています。もう一つは今、濱島参考人がおっしゃったことも含めた危機管理。特に出血をいかに防ぐかということも含めた危機管理だと思っていますので、そういう体制ができない限りは、それはやはり始められない。ですからその体制をつくってできるように準備をしないといけないのかなと思います。

○大内座長 ありがとうございました。

○菅野構成員 あわせて、今、松田先生がおっしゃったようなことを自治体が承知するという機会をぜひつくっていただきたい。結局いつもありがちなのは、やろうという力が大きく働いて、自治体のほうが前のめりになってしまうとなかなかとまらなくなってしまうということで、同時にしっかりした体制をつくってから始められるようなことを、あわせて進めていただければと思います。

○大内座長 この件は事務局にお任せしたほうがよろしいかと思いますが、ありがとうございました。

 では、本日の議論はこれまでとしたいと思います。事務局から連絡事項をお願いいたします。

○がん対策推進官 活発な御議論ありがとうございました。引き続き議論を進めていければと思います。

 次回検討会は、4月23日木曜日の16時からを予定しております。場所等の詳細については調整の上、御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

○大内座長 次回の資料はございましたか。参考資料2ですね。

○がん対策推進官 全体的な流れのおさらいとしましては、今、座長がおっしゃった参考資料2の一番最後に今後の検討スケジュールというものがございまして、きょうが3月27日ということで、今後、乳がん検診に関する知見を引き続き議論する必要がございますし、胃がんのリスク層別化等の課題もございます。これらについてさらに議論をしていって、8月を目途に報告書を取りまとめていきたいと考えております。

○大内座長 次回以降ですけれども、今ありましたように乳がん検診に関する知見についてと、胃がん検診についてまとめに入りたいと思います。8月をめどに乳がん検診、胃がん検診等の報告書の原案を検討いたしますが、私のほうから乳がん検診の超音波検査について、それから、今日多くの報道関係の方々がおられますので、お伝えしておきます。超音波の乳がん検診の有効性評価に関する前向き臨床試験、ランダム化比較試験につきましては、かねてから御支援いただいておりますが、このたび大規模臨床試験、RCTとして研究成果がメジャージャーナルに受理されましたので、近日中に発表する予定でございます。

 では、本日の議題はこれにて終了いたします。ありがとうございました。


(了)

健康局がん対策・健康増進課

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