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2015年2月25日 平成26年度第4回血液事業部会運営委員会 議事録

医薬食品局血液対策課

○日時

平成26年2月25(水) 
17:00~20:00


○場所

スタンダード会議室 虎ノ門HILLS店 2階ホール
(東京都港区虎ノ門3-6-2 第2秋山ビル)



○出席者

委員:(6名)五十音順、敬称略、◎委員長

大平 勝美 岡田 義昭 ◎田野崎  隆二
花井 十伍 室井 一男 山口 照英

日本赤十字社:

田所 憲治 日野 学 平 力造 首藤 加奈子

事務局:

浅沼 一成(血液対策課長) 亀田 義人(血液対策課長補佐) 永井 美玲(血液対策課長補佐)

○議題

・委員長の選出及び委員長代理の指名
・議事要旨の確認
・感染症定期報告について
・血液製剤に関する報告事項について
・創薬研究等で使用する血液由来の研究用具の製造に関し国家戦略特別区域法で特例を設けることについて
・日本赤十字社からの報告事項について
・「献血血液の研究開発等での使用に関する指針」の一部改正等について
・「献血血液の研究開発等での使用に関する指針」に基づく公募の事前評価について(非公開)
・その他

○議事

○亀田課長補佐 それでは、定刻より若干早くなりますが、平成26年度「第4回血液事業部会運営委員会」を開催いたします。

 なお、本日の会議は、議題1~7及び議題9が公開で、その後、議題8を非公開で行うこととなっております。

 カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、報道関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。

 まず初めに、委員の改選がございましたのでお知らせいたします。

 改選により新たに、国立がん研究センター中央病院輸血療法科科長、田野崎隆二様、自治医科大学附属病院輸血・細胞移植部教授、室井一男様が就任されましたので報告申し上げます。

 また、本日は、日本赤十字社血液事業本部より、田所憲治経営会議委員、日野学製造販売総括管理監、平力造検査管理課長、首藤加奈子医務採血課長、以上4名に御参加いただいております。

 よろしくお願いいたします。

 以上、事務局からの報告とさせていただきます。

 カメラの頭撮りはここまででお願いいたします。

 引き続き事務局から、審議参加に関する遵守事項について報告させていただきます。

 本日出席いただいた委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金、契約金などの受取状況を報告いたします。

 本日の検討事項に関して、「薬事分科会審議参加規程」に基づいて利益相反の確認を行いましたところ、議題2~4に関しまして、岡田委員、室井委員が関連企業より一定額の寄附金・契約金等の受取の申告がなされたため、議題2~4の検討に当たっては、意見を述べることはできますが、議決には加わらないこととさせていただきます。

 続きまして議題1.「委員長の選出及び委員長代理の指名」に入りたいと思います。運営委員会規程第4条第1項によりまして、委員長の選出を行いたいと思います。委員長は委員による互選となっておりますが、どなたか御推薦はありますでしょうか。

○大平委員 輸血の一番の現在の使用理由であるがんを中心に研究されている国立がん研究センターの田野崎輸血療法科科長が、御活躍されている中で頑張っておられると思いますので、いかがでしょうか。

○亀田課長補佐 皆様、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○亀田課長補佐 それでは、異議ございませんでしたので、田野崎先生、よろしくお願いいたします。

(田野崎先生、座長席へ移動)

○田野崎委員長 皆様より御指名いただきました田野崎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 早速ですが、運営委員会規程の第4条第3項に基づきまして、当該委員会の委員長代理の指名を委員長からさせていただきたいと思いますが、引き続き大平委員にお願いできればと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田野崎委員長 異議なしということで、それでは、引き続き大平委員に委員長代理をお願いしたいと思います。

 それでは、以降の議題に入る前に、事務局より資料の確認をお願いいたします。

○亀田課長補佐 事務局から資料の確認をさせていただきます。

 議事次第

 座席表

 委員名簿

 運営委員会の規程

 資料1 平成26年度第3回血液事業部会運営委員会議事要旨(案)

 資料2-1 研究報告

 以降、しばらく論文等のまとめや論文が続きまして、「B 個別症例報告概要」が添付されております。

 資料3-1 供血者からの遡及調査の進捗状況について

 資料3-2 血液製剤に関する医療機関からの感染症報告事例等について

 資料3-3 献血件数及びHIV抗体・核酸増幅検査陽性件数

 資料4 創薬研究等で使用する血液由来の研究用具の製造に関し国家戦略特別区域法で特例を設けることについて

 資料5-1 個別NATスクリーニング導入に伴う安全対策の検証

 資料5-2 岩手県赤十字血液センターにおける献血者への誤穿刺事例について

 資料5-3 核酸増幅検査結果陽性が多発した不具合について(報告)

 資料6-1 献血血液の研究開発等での使用に関する指針の一部改正及び指針の運用に関する論点

 資料6-2 献血血液の研究開発等での使用に関する指針(改正案)

 資料7 「献血血液の研究開発等での使用に関する指針」に基づく事前評価結果について(資料目録)

 資料8 フィブリノゲン製剤納入先医療機関の追加調査について(平成25年度調査分)

 以上となっております。不足等ございましたらお申しつけください。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

それでは、議題に入りたいと思います。

 まず、議題2の「議事要旨の確認」ですが、資料1について御意見等ございますでしょうか。

 特によろしければ、それでは、これを議事要旨としたいと思います。

そうしましたら、議題3の「感染症定期報告について」、事務局よりお願いいたします。

○永井課長補佐 それでは、資料2-1をごらんください。平成2611月~平成27年1月までに報告された感染症定期報告のうち文献資料の概要です。全部で17の文献が報告されており、その詳細は資料2-2にございますが、2-1の概要を用いて説明いたします。

 文献1はフランスからの報告で、HEVスクリーニングではIgG及びIgM抗体検査では無症候性ドナーからの汚染を排除できず、HEV NATが有効であると考えられます。しかし、NATスクリーニング導入には、感染リスクの調査と費用対効果の検討が必要と述べています。

文献2は、日本の201311月輸血によるHIV感染事例の報告です。献血者は複数回献血者である40歳代の男性で、遡及調査の結果、ウイルス量は当時の20プールNAT検出限界以下であり、感染初期のウインドウ期に献血されたと考えられました。

文献3は、日本の輸血用血液製剤によるヒトパルボウイルスB19感染に関する報告です。献血血液のパルボウイルスB19スクリーニングは1997年より開始し、2008年から検査法を変更して検出感度向上を図ったことにより、感染疑いの発生頻度はおおむね1年に1回から4~5年に1回に改善しました。

文献4は、チクングニヤウイルス感染に関する報告で、タイのソンクラー県の2009年の9,000例を超えるチクングニヤ熱流行中の輸血を介したチクングニヤウイルス感染リスクは、26,722供血血液中1115がリスクに関連すると推測されました。

文献5は、中国からの報告で、供血者におけるSFTSウイルス抗体陽性率は、流行地域で0.59%、非流行地域の2つの地域で0.27%、0.28%であり、また、流行地域におけるSFTSウイルスRNA陽性率は0.02%と低く、血液安全性へのSFTSウイルスの影響が限られていることを示唆しております。

文献6は、米国からのシャーガス病既往歴に関する報告です。2000年1月~2011年8月の12年間の約8,800万例の供血者のうち、34例がシャーガス病既往歴の自己申告のため供血を延期し、このうちT.Cruziの感染の可能性が特定された供血者は28例でした。2007年以降の約5年間、全ての供血者に対しT.Cruzi抗体検査を施行したところ、4万3,600例に1例の頻度で488例の抗体陽性を確認しましたが、このうちシャーガス病既往歴を自己申告した者はいませんでした。これらの調査から、シャーガス病既往歴の質問は10億供血当たり0.4人の感染者からの採血を防ぐと推定され、T.Cruzi抗体検査の実施下では、シャーガス病既往歴の質問は意味がないと考えられたと述べています。

文献7は、米国におけるバベシア症の報告で、臨床研究中のスクリーニング法である蛍光免疫法およびPCRを用いて非流行地域、中程度流行地域、高流行地域における供血者保管検体の検査を行ったところ、予想された地理的パターンに従った陽性率であったとの報告です。

文献8もバベシア症の報告で、蛍光抗体法でバベシア抗体価が64倍以上の供血者における3年間の追跡調査では、低レベルの原虫血症が長期化し、寄生虫学的検査や分子生物学的検査で断続的に陽性となる供血者が確認されました。

文献9は、米国におけるBrucella abortus汚染された血小板製剤が投与された報告です。担当医への迅速な細菌汚染の報告により、患者さんは適切な治療を受けて、感染は確認されておりません。

文献10は、クロイツフェルト・ヤコブ病についての英国からの報告で、英国における77例のクロイツフェルト・ヤコブ病は医原性伝播による可能性が高く、64例がヒト由来成長ホルモン、8例が硬膜移植片、4例が輸血、1例が血漿製品による可能性が高いと考えられたとの報告です。

文献11は、スペインのHIV感染者におけるHEV重複感染の報告です。613例のHIV感染者のうち調査開始時に161例、26%がHEV IgG抗体陽性であり、感染率は女性よりも男性に高く、年齢とともに上昇していました。また、2年間の追跡期間中に慢性HEV感染に移行した症例はありませんでした。

文献12は、米国における初のエボラウイルス感染の報告で、リベリアから帰国した男性がエボラウイルス感染と確認された報告です。

文献13は、サウジアラビアにおけるMERSコロナウイルスに関する報告です。前回の運営委員会で、サウジアラビア人の43歳の男性が鼻漏のあるラクダに接触した後にMERSコロナウイルスにより死亡し、ラクダからヒトへのウイルス伝播が示唆された報告がございましたが、男性患者、飼育していたラクダ、ラクダの飼育小屋の大気サンプルからMERSコロナウイルスが検出され、その遺伝子配列が一致していることが確認されました。

文献14は、中国農業省が2014年9月1日に黒竜江省で死んだガチョウから鳥インフルエンザH5N6型ウイルスが検出されたと発表したものです。

文献15は、7日間の東アフリカ旅行から帰国した60歳のドイツ在住者がオニョンニョンウイルスに感染したという、オニョンニョンウイルス感染の輸入症例の報告です。

文献16は、チリのアンデスハンタウイルス感染の報告で、ヒトからヒトへの感染が発生したとの報告です。

文献17は、欧州において住血吸虫の土着症例、輸入症例が増加し、新たな脅威となっているとの報告です。

資料2-1の説明は以上でございます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。研究報告1から17につきまして、血液製剤輸血の安全性に関する報告が5件でありますが、委員の先生方から御意見などございましたらよろしくお願いいたします。

○山口委員 1番の報告なのですけれども、HEVNATスクリーニングの導入に関しては、感染リスクがどの程度あるかということと費用対効果はやはり考慮すべきだということが述べられておりまして、その結論そのものは非常に妥当かなという気がするのですが、今回、後のほうで出てきますHEVの日赤の個別NATになってから頻度が高くなっているような、陽性率が高くなっているような気がしていて、こういうことも考えると、前からちょっと言っていますように、感染リスクの調査というのはやはりやっておく必要があるのかなと思いました。

 それと、3番のパルボウイルス、これは近畿の日赤の方からの発表なのですけれども、抗原検査をされているのですけれども、クリア法に変えることによって感染の検出能が高くなったということですけれども、ちょっとわからなかったのが、抗原検査でやっておられて、前は1010IUだったのが106IUに変わって、その上で、陰性だった人の中でDNAが陽性だったケースを調べると、103IU、要するにDNAにすると103IUということで、それが上限だとすると、FDAの言っている10 以下ということになるのですけれども、この辺、抗原検査とDNA検査の相関性というのがちょっとわからなかったので、もし後でわかりましたら教えていただければありがたいなと思いました。

 このような研究というのは日赤にしかできない重要な研究なので、こういうのはぜひ引き続いて発表していただけるとありがたいなと思います。

○田野崎委員長 ありがとうございました。今、御指摘いただきましたE型肝炎の調査の必要性に関して、日赤のほうから。

○日本赤十字社田所経営会議委員 HEVの調査につきましては、この委員会でも、山口先生初め、委員の方々から疫学調査をそろそろやられたほうがいいのではないですかという御提案がありました。前回の運営委員会でも、どういう形で疫学調査をやるべきか、という話をさせていただきました。

そのときに、北海道で昨年の7月までやられていたインハウスのNATによる20プールでの疫学調査については、およそ103 IU/mLレベルで検出していました。昨年の8月以降のNATの試薬につきましては、かなり感度がよくなっており、個別での感度の比較でいくと大体6倍です。もし疫学調査を20プールでやったとしても、去年の7月までは3ログ、もし今回の新しい試薬で20プールで調査したとしても、102 IU/mLレベルのものはある程度つかまえてくるかなと思っています。

 昨年の7月までについては、北海道で3乗レベルのスクリーニングをしていて、輸血による感染は北海道においても報告されていないので、関東でスクリーニングの調査をするに当たっては、20プールでできればいいかなと思っています。そのあたりの検出感度等については、また先生方とも御相談しながらやっていきたいと思っています。

○山口委員 ちょっと教えていただきたいのですけれども、感度が上がることによって、以前のやつだと103 以下のやつはいわばすり抜けていた可能性があって、頻度としては今回ちょっと上がっていますね。上がっているということは、前はちょっとすり抜けている部分があったのだけれども、前のときに感染事例というか、症状としてあらわれたものがなかったということは、ひょっとしたら、クリティカルな感染価というのはその辺にあるのかもしれないなと。その辺がわかれば、この1で言っているようなことの回答になるのかなという気がしておりました。

○日本赤十字社田所経営会議委員 UKのほうから出ている文献を見ましても、感染を引き起こしたウイルスのロードというのは大体103 から105 程度なのです。平均104.5 だったと思います。それに反して、NATが陽性でも感染しなかったものに関しては、それよりも-1.5ログぐらい低い値という文献もUKのほうから出ていますので、そういう意味では、先生おっしゃられたように、HEVのように、プラスマイナスとはっきり区分けをするのではなくて、ある一定のレベルのものを調査していくというのも一つの手かなと思いますので、そのあたりを少し整理した上でまた相談させていただければと思います。

○岡田委員 Eについては、結局、感染した人全てが発症するというわけではなくて、どっちかというと、まだ解明されていない宿主の要因もあるので、どこで線引きするかというのはなかなか困難だと思います。恐らく前回の運営委員会で検出感度以下の血液でEに感染したという報告はたしかドイツのほうから報告があったと思うのですね。ですので、宿主の要因でウイルスの量が多くても、感染が成立しなかったり、発症しなかったり、逆にウイルスの量が本当に検出感度ぎりぎりであっても、宿主の状態によっては感染してしまうというのがあると思いますので、どの辺の基準で試験をするかというのはちょっと関係者で検討して、ある程度のコンセンサスを得てからやったほうが、また、それでは感度が不足してやり直しとかなったら費用的にも大変ですので、十分に検討していただきたいと思います。

 Eに関しては、病原というか、発症源のほうの側と宿主の関係というので発症したり発症しなかったりするので、なかなか困難であります。恐らく、今までの経過からすれば、ウイルスが入っていても発症しなかった事例はかなりあるのではないかと思います。

 あと、ジェノタイプの差というのも大きいと思います。北海道はいまだにジェノタイプ4がある程度の頻度で出ている。一方、本州では献血者からは今のところジェノタイプ4は出てないのではないかと思いますけれども、そういうことも考慮して検討を進めていただきたいと思います。

 私がEに関して1つ、行政側にちょっとお聞きしたいのは、ジビエ、今、イノシシが増え過ぎたり、熊が増え過ぎて、人に危害を与えるということで駆逐して、今まで処分していたものを人の食料というか、食品として流通するようにするという動きがあるのですけれども、そうすると、特にE型肝炎は多くのイノシシが感染していると思いますので、そちらの管理をしっかりやってもらわないと、潜在的な感染者がふえると、そのうちの何人かが献血すると血液の献血のほうにも影響が出るということで、ジビエを扱うにはE型肝炎が蔓延しないように何らかの対策をとって処理するようにしていただきたいというか、そういうのが必要ではないかと思います。

 また、野生動物はどんな疾患にも、要するに牛とか豚は、えさとか飼育している場所というのがある程度管理されているのですけれども、野生の動物は、どういうものを食べているか、またはどういう感染症を持っているかというのがわかりませんので、予想しないものが感染する可能性がありますので、処理する側もきちんとした格好をして処理するようなことを食品関係の方から現場に伝えていただきたいなと思っております。

 Eはそれぐらいにしまして、あとは、3番のパルボウイルスに関しては、パルボウイルスにもほとんどの方が不顕性感染ですので、これまたウイルスの量が少なくても感染が成立してしまうことがあるのですね。特に造血が亢進している方にはパルボは非常に感染しやすいということが言われておりますので、そういう関係で感度以下であっても感染してしまうと思います。

本来、パルボウイルスの、さっき104 というのが出ましたけれども、あれは原料血漿での話で、献血者の半分ぐらいがパルボの抗体を陽性に持っておりますので、プールしてしまうと、104 ぐらい入っていても中和抗体で中和されて感染性はなくなるというので104 と定められていまして、個々のケースでは対象にしていないと思います。ですので、104 以下であっても感染する可能性は十分にあると思います。本来、パルボのスクリーニングというのは、日本赤十字社は輸血に使う血液もやっていますけれども、ほかの国では血漿分画製剤の原料にハイカイターのものが入ることを防ぐためにある程度の制限をしているというのが現状だと思います。

 それで、10番目の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病のvCJD77例、これはvが余計ではないかと思います。これはvがついていたら大変なことになります。

○永井課長補佐 失礼しました。資料のミスでvは不要です。

○岡田委員 vCJDの感染例は5例しかありません。ヒト成長ホルモンとか硬膜移植はいずれもクラシカルタイプのCJDですので、vCJDはありませんので、そこは誤解ないようにお願いします。

 それと、11番の論文でちょっと気になったのが、これもE関係ですけれども、HIV感染者においてCD4の数が減ってくるとどうも抗体が消えてしまうようなのが中に記載あるのですね。これが本当に寛解して消えてしまったのか、それともCD4が低下したために、抗体の産生能力というか、抗体がつくれなくなって陰性になっているのか、ちょっとその辺がわかりませんけれども、HIVの方が感染すると通常の健常者とはまた違う反応が出るのではないかとちょっと危惧しております。

 それで、またE型肝炎に戻ってしまうのですけれども、E型肝炎は、今、IgA抗体の診断薬が承認されましたので、いろいろな診療科において使われることが多くなるので、今後、恐らくE型肝炎の報告例は多くなると思います。そういうこともありますので、当然、輸血が関連を疑われる可能性がありますので、その辺も、増加するということをちょっと考えながらデータ等を集める必要があるのではないかと思います。

 以上です。

○田野崎委員長 岡田委員、どうもありがとうございました。いろいろありますので、E型肝炎について、先ほど、まず最初に御指摘いただきました野生動物に関する対策などは何かコメントございますか。

○永井課長補佐 「野生鳥獣の衛生管理に関するガイドライン」を昨年の11月半ばに発出しております。これは生食の規制とは直接関係はなく、あくまで食肉処理のガイドラインですが、調理法についても、十分な加熱をするようにという記載もしております。今後も関係部署と調整しながらやってまいりたいと思います。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。E型肝炎のもう一つ、IgA抗体のことに関しては何か、日本赤十字社、あるいはほかにコメントなどございますでしょうか。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 保険収載して約2年ぐらいですかね。感染症報告が、それによって輸血による感染症がすごくふえたという事態にはまだ至ってはいません。ただ、臨床例はふえつつあるのかなとは思います。今後注目していきたいと思います。

○田野崎委員長 よろしくお願いいたします。そうしますと、3番目の報告に関連しまして、パルボウイルスの先ほどの抗原とDNAの関係につきましては先ほど岡田委員から御説明ありましたので、よろしいでしょうか。

 今までの報告につきましてほかに何か御意見などございますでしょうか。

 大平委員、どうぞ。

○大平委員長代理 E型肝炎のほうに少しまた戻るのですけれども、つい最近、たしか豚レバーの生食が禁止されたということで、これは多分、野生動物以外でもそういうものが起こり得るということで、安全衛生部からの発信だろうと思うのですけれども、ああいった報告から報道を通じて出されてくると、E型肝炎に対しての関心というのは社会的にも高くなってくるのではないかなあと思います。また、献血者の中にというか、全国にE型肝炎、どのぐらい増加率があるのかということとか、そこは北海道だけではなくて、やはり全国的な調査というのがある時期には必要なのではないかと思っています。また感染事例とかそういうのが起こった場合には、結果としては重大に深刻に受けとめなくてはいけないことになりますので、事前にいろいろな情報が運営委員会とかそういうところにも報告されるようによろしくお願いしたいと思います。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

研究報告1から17につきまして大体よろしいでしょうか。

 そうしましたら、引き続き事務局では感染症の定期報告の収集等、お願いしたいと思います。

 次に、議題4「血液製剤に関する報告事項について」になります。遡及調査の進捗状況や副作用、感染症報告の状況、これまで報告された事例のその後の対応状況等につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

○永井課長補佐 それでは、資料3-1をごらんください。「供血者からの遡及調査の進捗状況について」です。

 まず3ページ目、右上に別紙-1と記載されている、日赤から報告された遡及調査実施状況をまとめた表がございます。この右端の列、平成26年4月1日~平成261130日が直近の情報です。この8カ月間では、一番上の3,532件が期間中に遡及調査の対象となった献血件数を示しております。この8カ月の件数から考えますと、前年と比べややHBVの件数は減少傾向と思われます。右端の列の中ほどをごらんいただきますと、23という数字が、遡及調査の対象のうち個別NATが陽性になった件数です。23件全てHBVでした。さらに同じ列の下をごらんいただきますと、受血者情報が判明した件数の中で陽転事例は0件です。

資料3-1は以上でございます。

 続いて資料3-2をごらんください。「血液製剤に関する医療機関からの感染症報告事例等について」です。

まず表紙○の1つ目ですが、今回の調査期間、平成26年4月1日~平成261130日におきまして、輸血用製剤で感染が疑われる事例の新規報告はございません。

 次のページをごらんください。過去に報告されたHBVHCV感染疑い事例についての継続調査のまとめです。新たな更新情報はございません。

 さらに次の3ページをごらんください。平成2611月~平成27年1月における感染症報告事例をまとめております。輸血用血液製剤について14件の報告がありました。内訳としましては、HBV感染報告事例が1件、HCV感染報告事例が5件、HIV感染報告事例はなく、その他の感染症報告として8件でした。

HBV HCV感染報告事例のうち献血者の個別NATが陽性であった事例は0件でした。

その他の感染症報告例のうちHEV感染の1件につきまして、この詳細は7ページの表にございます。保管検体1本のHEV-RNAが陽性であり、保管検体、患者検体ともHEVジェノタイプ3が検出され、塩基配列は検査した範囲でほぼ一致しております。

その他の感染症報告事例のうち、CMV感染の2件についての詳細も7ページの表にございます。

この2件の最新情報は、表の上側の左端の列の日赤番号の末尾が38の症例では、ウイルス量が低くPCRで増幅できなかったため、評価としては、可能性はあるが確認できず、また、その下の日赤番号末尾が39の症例におきましては、遺伝子解析の結果からは輸血が原因である可能性は低いが、臨床経過から否定することはできないという報告です。2件とも患者様は軽快されております。

 その他の感染症報告例のうち、細菌感染の5件の詳細は、9ページの表にございます。

 表の下から2番目、真ん中の行、左端の列の日赤番号末尾が01につきましては、患者血液及び当該製剤の培養より大腸菌を検出しております。患者さん、製剤より検出された2つの菌株について、薬剤感受性試験、血清型別試験および遺伝子型試験を実施したところ、両者に差異は認めておりません。

 感染症報告の詳細は以上です。

○永井課長補佐 

資料3-2の13ページをごらんください。「試行的HEV-NAT実施状況について」です。こちらは北海道で実施しておりますE型肝炎に対するスクリーニングの結果でございます。一番下から2つ目の行に、直近の情報として平成26年8月~12月の情報が記載されております。

8月から、HEVにつきましても個別NATが導入されております。HEV-RNA陽性者数は25名、内訳は、ジェノタイプ3が20名、劇症化が懸念されますジェノタイプ4が1名です。陽性率は0.022%と、個別NAT導入以前と比べて高値です。

資料3-2は以上でございます。

 最後に資料3-3について説明いたします。資料3-3をごらんください。平成26年1月~12月の献血者数におけるHIV陽性数は、第3四半期までの報告数50件に加えまして、第4四半期に12件の報告があり、合計が、一番下の部分にあるとおり、62件となっております。うち女性が3件、核酸増幅検査のみにおける陽性件数は0件です。

 続いて2ページ目は、陽性者数を年齢別に示したものです。この資料は昭和61年からの累積値になっており、20代から30代の日本人男性が全体の7割以上を占めております。今年の陽性者につきましては、1月~12月までの62件の報告のうち、約6割が20代、30代の日本人男性となっております。

 3ページ目は都道府県別の陽性者数です。1月~12月までに20の自治体から陽性者の報告がございました。前年同期の陽性者報告のあった自治体の数は22自治体でございました。また、今期10月~12月の報告分を都道府県別に見てみますと、東京3件、前年同期は2件でした。大阪2件、前年同期は2件です。

 4ページ目で、陽性者数をブロック別に見てみますと、10万件当たり陽性者数は近畿ブロック及び九州・沖縄ブロックで高くなっているように見えます。

 5ページ目は、平成21年~平成26年1月~9月にかけての年齢別の陽性割合を示したものです。平成26年1月~9月につきましては、1619歳が2件、20代が12件、30代が16件、40代が12件、50代以上が8件という構成となっております。合計50件のうち20代と30代の合計が28件で、全体の5割強を占めております。

 6ページ目は、26年1月~9月までの10万人当たりの男女別の陽性者数の年次推移でございます。

資料3-3は以上でございます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

資料3-1から3-3まで、御意見あればよろしくお願いします。

 花井委員、お願いします。

○花井委員 資料3-3の4ページのブロック別の10万人当たりの陽性率なのですけれども、今回、近畿と九州・沖縄がちょっと目立ってしまっていると。経緯は、たしか近畿で全国的にも目立ったときにかなり関係当局のほうで検査体制等々を整備して、それで一時期また戻ったのですが、また前々回ぐらいからちょっと近畿が怪しいなと思ったら、またかなり高値になっている。これを繰り返し関係部署によろしく伝えてくださいということで何回か言って、のれんに手押しのように、そのまま、こうですという報告もないようなので、やはり一回、そこはどういう状況なのかというのを確認する必要があるかと。可能だったら来ていただいたほうがいいかなということも思います。

その前に、例えば日本赤十字社としては何か、このブロック、特にこういう傾向があるとか、そういう情報はお持ちでしょうか。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 昨年だけではないのですけれども、特に近畿が多い時期がありまして、そのときも含めて、血液センターのほうからは、例えば府とか県に対して、献血者から判明する陽性の方がかなり多くなっているというような情報は各行政のほうには情報提供してくれているという状況です。

昨年まで、大阪に関しましては、HBとのいわゆる抱き合わせの検査も少しやっていたのですけれども、いっとき、その抱き合わせの検査が有効かなと思われた時期もあったのですけれども、最終的に、1年間を通してみると大阪のほうでも多くなっていたという状況です。その辺のばらつきに関しましては、特段、赤十字のほうでつかんでいる情報というのはございません。

○浅沼血液対策課長 血液対策課長でございます。

きのう、エイズ動向委員会が開催されまして、非公開ではあるのですが、私のほうも、今、花井委員がおっしゃったことが懸念でありまして、特に関西の陽性率が、献血で高いという話をしましたところ、動向委員会の先生方もその点は御理解いただけて、これは疾病対策課、担当課のお話でございますけれども、HIV対策、関西は一体どうなっているのか再確認したほうがいいのではないかという御意見もいただいております。私どももそういった話を昨日お聞きしていますから、花井委員の思いは伝わっていると思っておりますので、また次回以降のエイズ動向委員会などでどのような話が出てくるかということも注視してまいりたいと思います。

○花井委員 ぜひお願いします。新しい検査施設をつくるのに自治体の協力、大阪の場合は市の協力なんかも非常に重要で、結構苦労したという記憶がありますので、そこも含めて、大阪市、大阪府の方々にも御協力をお願いしていただきたいと思います。

以上です。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。ほかには御意見などございませんでしょうか。

○山口委員 サイトメガロウイルスの感染例報告なのですけれども、3-2のページ7のところで、原因は多分確定しないというのはよくわかるのですけれども、これだけのゲノムの不一致率があったときに、オリジナルものかどうかというのは、サイエンティフィックに考えたらどうなのでしょうか。

○日本赤十字社田所経営会議委員 B型肝炎等のほかのウイルスとの同じような考え方をすれば、これだけ違えば違うということは言えるとは思います。ただ、サイトメガロについては、Bも私は同じかなとは思うのですが、重複の感染があるかもしれない。マイナーなポピュレーションが感染する場合のことを完全には否定できないと。蓋然的には、確率的にはやはりドミナントのほうが感染しやすいので、そちらのほうを考えるべきだとは思うのですけれども、そういうデータが世界的にまだ十分収集されていないということから、あえてこのように書かせていただきました。ただ、通常の考え方から言えば違うと考えてよろしいかなとは思います。

○田野崎委員長 あとよろしいでしょうか。

 室井委員、お願いします。

○室井委員 細菌感染症のことなのですけれども、これは無菌検査で陽性確認されない事例ということで出ていますが、この無菌試験というのはどういう試験なのでしょうか。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 厳密に言いますと、無菌試験と日赤で言っているものに関しましては、日本薬局法に照らし合わせた用量を添加するということになります。例えば指定された培地に10ミリ程度の血漿を添加して細菌の発育を見るというのがあります。

もう一つは、細菌培養に関しましては、残った血液が非常に少ない。ない場合もあるのですけれども、もう数ミリですので、それに関しては細菌培養という形で、例えば今回は大腸菌でしたけれども、大腸菌をターゲットにその菌が検出するかどうかというような検査をしています。

○室井委員 ちょっと気にするのが、凍結して解凍したとき死んでしまうような気がするのですね。ですから、通常の培養だけでは、もしかするとすり抜けることがあるかなと思って、今、御質問したのです。直接DNAを見ないとわからないのではないかなとちょっと思ったものですから。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 医療機関側で使用されたものに関しましては、冷蔵でセンターのほうに持ってきてくれていますので、そういう意味では凍結はないです。

○室井委員 あと、大腸菌が出るというのは奇異な感じがするのですね。つまり、ドナーさんが菌血症ということなので、そういうことが本当にあるかなと若干思ったものですから、その辺、例えば大腸菌が出た例とか、あとエンテロバクターが出た例というのがあるのですが、こういう例のドナー情報というのがもしわかれば教えてほしいということですね。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 そこは日赤も非常に情報は欲しいのですけれども、なかなかとれないところですね。今回も、ドナーさんが例えば生肉を食べたことがあるとか、海外渡航、もちろん4週間以上はあいていますけれども、そういったことを経験しているかどうかということについて情報収集しているのですけれども、有力なこれだというものはなかなか得られないのが現状です。あとは、そのドナーさんに対してインタビューするときに、もう一度検査のための採血をさせていただいているのですね。そこで菌血症がないかどうかをもう一度見ているという状況も確認した上で次の献血をお願いしているという状況です。

○室井委員 私、以前、健診の問診医をしたことがあるのですけれども、通常は熱が出たりすればそこでわかるはずなので、もし本当にそこでわからないと若干問題だと思ってちょっと質問した次第であります。わかりました。

○岡田委員 補足ですけれども、文献的には無症候性の菌血症というのが報告されていますので、これは主に口腔内細菌ですけれども、それがごく微量、健常な方にも出ることがあって、それで血小板で感染事故が起こるということはあるみたいですね。

それとあとは、これはシステムの問題なのですけれども、こういう細菌感染が疑われるときに、日本赤十字社が保有している保存検体は、結局、遠心した上清ですね。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 そうです。

○岡田委員 そうなると、多くの菌体は落ちてしまうので陰性に出てしまうことが高いと思うのですね。だから、本来は投与した製剤のバッグがあればこれが一番いいのですけれども、我々の臨床現場でも、使った血液のバッグを回収しようというのはなかなか実施が困難な状態なので、どうも因果関係が不明確のままで終わっているというのが現状ではないかと思いますね。

 あと、過去に、これも文献の報告なのですけれども、アメリカの赤十字で報告されたのが、何回かやはり血小板製剤で細菌が陽性になった例があるのですね。その方を調べたら、腸内細菌が同じ菌が検出されたというので、その方は大腸の検査をしたら大腸がんが見つかった。そういう症例がこの運営委員会に報告されたと思いますので、本人が何の症状がなくても、まれにそういうこともあるのかなということで。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。有害事象があったときにバッグごと回収するようなのは各病院でもかなり試みられているのではないかなと思いますが、今後ともそういうのが重要だということかと思います。

 それでは、次の議題5に移りたいと思います。事務局より資料4の説明をお願いいたします。

○永井課長補佐 資料4をごらんください。「創薬研究等で使用する血液由来の研究用具の製造に関し国家戦略特別区域法で特例を設けることについて」です。

 初めに、ここで使われております研究用具とは何かですが、1枚めくっていただきまして、「再生医療とは」と書かれた上の図をごらんください。再生医療といいますと、図の左側の【医療】と書かれております例えば皮膚細胞からiPS細胞を作製して、目や筋肉、骨を作製し医療に用いるというのがございますが、医療に用いる以外に、右の赤枠で示しております、創薬の道具として使用するという使い方がございます。例えばiPS細胞から肝臓の細胞を作製して医薬品の毒性や有効性を評価したり、難病の原因の解明や治療薬の開発等に活用が期待されているものであり、これらをここでは研究用具と呼んでおります。

 前の紙に戻っていただきまして、初めの○の部分で示しましたように、血液法では、血液が人の生命を維持していくために不可欠なものであり、むやみに採取を許すべきではない一方で、人命の救助に関する高次な目的においては、医療上あるいは学術研究上最小限度の血液の採取はやむを得ないことから、原料採取を目的とする採血及び血液を原料として製造が認められるものが血液製剤、医薬品、医療機器及び再生医療等製品に限定されております。

 2つ目の○では、今回提案しました「規制の特例措置の概要」を記載しております。血液法では、今申しましたように、研究の範囲で血液から研究用具を作製することを認めておりますので、再生医療技術の発達に伴い、創薬研究等に活用できる血液由来の研究用具が開発されつつありますが、研究の枠組みを超えて血液を原料とした研究用具を製造することは認められておりません。しかし、今後、研究用具を活用した創薬研究等が期待されることに鑑みますと、現行の研究の枠組みの中のみでの研究用具の活用には限界がございます。

 そこで、再生医療技術の分野で世界的に見ても高い水準の技術を誇り、医療分野でのイノベーション拠点形成を目指す国家戦略特別区域における血液を原料とした研究用具の製造は、最終的には、現行の血液法で血液を原料とすることが認められている医薬品等の開発に結びつくことが期待され、人命の救助に関する高次な目的であると考えられ、血液法の理念に照らしても許容され得ると考えました。

 しかしながら、血液を原料として研究用具を製造するにあたり、一定の基準を満たした事業者が行うことが望ましいと考えられますので、研究開発の振興を図りつつ、かつ血液法の理念・目的を踏まえ、事業を行うにあたっては一定の法的な規制を設けつつ、地域を限定して特例を設けることができる国家戦略特別区域におきまして、血液を原料とした研究用具の製造を認めることについて提案いたしました。

 規制の概要につきましては、3ページ目の図の下の段の概要(案)をごらんください。国家戦略特別区域内で事業を実施するためには、まず上の四角のマル1にありますように、区域において区域計画を作成し、内閣総理大臣の認定を受ける必要がございます。さらに認定を受けた区域内の事業者が事業の要件に該当したときには厚生労働大臣の認定を受け、事業を行うことができるという枠組みを考えております。この事業要件につきましては調整中でございますけれども、倫理審査や供血者に対するインフォームド・コンセントの実施、緊急時の厚労省への報告及び協力体制の整備等が盛り込まれるよう調整しております。

 資料4は以上でございます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

議題5について、運営委員会としての意見をまとめたいと思いますが、御意見ありますでしょうか。

 法律の枠組みを超えてというのがなかなか難しいことのために、国家戦略特別区域の中で行うと。現在のところは何カ所あるのでしょうか。

○永井課長補佐 国家戦略特別区域自体は全国に6カ所ございますけれども、医療に特化してやっているところというのは関西圏と東京圏の2つでございます。

○花井委員 大筋では問題ないとは思いますが、結局のところ何が論点かというと、血液法というものが、倫理的観点、もしくは、一時期、安全的観点もあったと思うのですけれども、売血、有料採血というものの問題点ということに鑑みて成立したと承知しています。それはやはり血液というものが人から採取される貴重なものであるというところで、一時期は、海外から血液を買って日本でどんどん消費するということを昔は批判されたりと、そういう経緯からこの血液法というのが成立しているので、今回特区で行うということは非常にリーズナブルな枠組みではないかと思っています。

 というのは、まだわからないことがたくさんあって、例えば、有償でどんどん量をとって、それがいわゆる再生医療等の開発、もしくは用具としてすごい膨大な量をどんどん買って必要とするということには恐らくならないと思うのですけれども、ただ、新しい分野なので、今後いろんな論点が出てくることがありますし、再生医療等の議論でも、有償によって人から細胞をとるのはどうなのかとかいう議論がまだ煮詰まってもいないとかそういう状況もありますので、血液に関してはこのような枠組みで少しずつ進めていくというのは非常によい方法ではないかと思います。

○山口委員 私は基本的にはこれでいいのだろうと思います。ただ、ちょっと気になるのが、研究開発なので、例えば、よくあるのがiPSをつくって心臓へ分化させて、それをRT延長の検査に使うとか、そういうのは実際にESなんかで動いてはいるのですけれども、そういう開発用ツールとして特区の中でだけ使うというのはいいだろうと思うのですけれども、将来、ひょっとしたら、そういうツールをつくって輸出するということがあった場合には少し逸脱するのだろうなと。

要するに、再生医療のほうでも、例えばヨーロッパとかニュージーランドは再生医療の細胞をトレーディングするべきではないという、これはWHOの血液製剤の考え方と類似した考え方で、生きているというか、細胞そのものをトレーディングするべきではないという発想だと思うのです。ここの中でやる分においてはいいのでしょうけれども、そこから、その出てきたアウトプットの中に、ひょっとしたら、検査手段になれば機器になるので医薬品あるいは医療用具になるのですけれども、検査のときのツールというか、開発のときのツールはやはり出すということになると1つハードルがあるのだろうなと。それは簡単に認めるべきではないのではないかなという気がします。

○田野崎委員長 これに関しましては。

○永井課長補佐 事務局から補足させていただきます。

初めの有料採血の問題ですけれども、今回提案しておりますのは、資料4の2ページ目の【参考】に記載しましたが、血液法の第12条の血液からの製造の禁止の部分を特区で特例を設けることですので、それ以外の血液法はそのままです。血液法第16条におきまして有料での採血を禁止しておりますので、研究用具を製造する目的におきましても有料での採血は禁止というのは変わりございません。また、輸出等につきましては、この技術がどのように使われていくかというところを見極めながら、懸念が生じないように進めていければと考えております。

○田野崎委員長 ほかにはいかがでしょう。

 室井委員、どうぞ。

○室井委員 普通は血液は、薬事法では20年間使用の記録の保存とございますよね。ツールで使った場合でも、その20年間の記録はおのおのの研究したところがちゃんと保存するということになるのでしょうか。

○永井課長補佐 研究用具自体は、直接人に使われるものではございませんので、薬事法と同等がいいかいうところは少し考えるべきだとは思います。中身の詳細につきましては調整している段階ですので、御意見を踏まえて、どうするか議論していきたいと思います。

○花井委員 今の議論、人に使う場合には、当然、薬事で承認されますね。そうなれば、当然、レギュレーションとして保存というものがされることになっているので、人に使われる段階では恐らく、製品として使われる場合であれば義務としてそうなると承知しています。

○大平委員長代理 個人的には基本的には賛成で、一つの歯どめというところが、先ほどほかの委員からも心配されたところですけれども、そこをきちっと監視できるのかどうかというところが一つの焦点かなあというところで、それは最終的にこういった運営委員会とか、安全技術調査会とか、そういうところで議論していただくということもあると思いますけれども、基本的にこういった技術が進歩としてはかなり進んでいくので、欧米ではかなりもう進んでしまっているところもあると思いますので、そこに血液を利用した問題としての歯どめというのがどこで、特区の中というところですけれども、その特区がだんだん拡大していくとか、そういうことがふえていく中では懸念されるところはあると思いますので、実用化に向けての開発としては大変いいのではないかなあとは思います。

○岡田委員 私も、一応申請と、あとは認定という制度を残せば監視ができますので、それでいいかと思います。

○田野崎委員長 大体皆さん認める方向でよろしいのではないかという御意見だと思います。私も、こういう開発に関しては世界的にいろんな技術が進んでいるので、特区と制限をしても、外資系の企業が普通に入ってきたり、海外にできたものに関して外との交流というのはもう絶対に今後とも避けられない状況だと思いますが、これに加えて、それを特区だけでやっていくのではなくてということになりますと、法律改正のほうに将来的に移行するということでよろしいのでしょうか。

○永井課長補佐 まずは特区でやってみて、実際、この研究用具の需要がどうか、再生医療の研究の進み方がどうか、そういったところを見極めないといけないと思っておりますので、今回は特区の枠組みということを提案いたしました。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。そうしましたら、運営委員会としての意見としましては、この特区での枠組みで進めていっていただくということで、血液法の規制の特例の設定に向けた法整備に当たっては、血液法の趣旨に鑑みまして適切に運用できるようにしていただければと思います。本件は血液法にかかわることですので、血液事業部会にも報告をお願いいたしたいと思います。

 それでは、議題6に移りたいと思いますが、資料5-1について日本赤十字社のほうから説明をお願いいたします。

○日本赤十字社平検査管理課長 私のほうから説明させていただきます。

 私ども日本赤十字社では、昨年8月よりNATスクリーニングに個別検体を用いた検査を導入させていただいております。その導入したことによって、今やっているもの、安全対策の検証を少ししていきたいということで御提案させていただきたいと思っております。

 まず1番目、「トランスアミナーゼ検査における製品基準値の見直しについて」ということでございます。こちらのトランスアミナーゼ検査といたしましては、輸血後肝炎予防対策のために肝炎ウイルスの代用マーカーとして1970年よりALT検査を導入して、製品基準、これは現行、61IU/Lということを設けて、輸血用血液製剤と原料血漿の安全対策の一環とさせていただいております。

しかし、その後、B型肝炎、C型肝炎ウイルスというものが順次特定され、これらのウイルスに対する感度及び特異度が高い検査法が導入されてきており、米国においては1995年にALT検査の必要性がないということにされております。我が国では、当然のことながら、同じような検査に加えて、昨年8月より、感度、特異性が高い個別NATを導入したことにより安全性の一層の向上を図ってきております。そのため、ALT値の現行基準値における安全対策上の意義というものは低下しているのではないかと考えております。

 一方、この基準値の設定によって、年間約12万本の献血血液が輸血用血液製剤等として使用できない状況下にございます。

このような観点から、現行のALT値における製品基準値について、血液の安全性、そして有効活用という観点から見直しをしていきたいと考えております。

 次、2点目でございますが、こちら、HBs抗原検査、いわゆるGMP上の検査をやっています「陽性」検体につきましてのHBs抗原抑制試験の再評価についてでございます。

今現在、HBs抗原抑制試験は、HBs抗原検査が「陽性」と判定された検体に対して、その特異性、真の陽性かどうかということを確認するために実施している検査でございます。

日赤では、輸血後肝炎、B型肝炎予防対策として各種B型肝炎ウイルス検査を実施しており、HBs抗原検査が陽性となったときにはHBs抗原抑制検査で特異性を確認し、その後に希望する献血者にはその結果を通知してございます。また、HBs抗原検査が陽転化した場合、前回が陰性で今回が陽性ということで陽転化した場合にも、同試験、この抑制試験または個別NATでその特異性を確認した後、過去に献血された輸血用血液製剤及び原料血漿について遡及調査を実施しているという状況でございます。

 こちらにつきましても、昨年8月から導入した感度及び特異性が高い個別NATスクリーニングにより、このHBs抗原抑制試験の目的である特異性の確認は達成していると考えられることから、こちらの検査について、試験の廃止について検討を進めていきたいと考えております。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。この2件に関しましては、安全技術調査会にて科学的観点から安全性について評価をお願いしたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。もし御意見ある方がいらっしゃればと思いますが。

 大平委員、お願いします。

○大平委員長代理 最終的に安全技術調査会のほうで検討していただくということになると思いますけれども、これまでALTの検査というのは、献血者の中にも、一般の方たちも、今の健康診断とかそういうのではなじみが深い数値なので、それが一遍になくなるということが献血者へのいろいろなデータ提供とかそういうことに関してはどうなのかなあというのが1つあります。

それからまた、HBs抗原抑制試験の再評価というのも、確かに感度はよくなって、そしてきちっとできるようになってきているというところで、今は問題ないのかなとは思いますけれども、たまたま、もし事例とかそういうので、いろいろな検査の過程で不測の事態が起きたときには、これはまた人的なミスで終わってしまうのかどうかというところとか、そういうのを懸念しますと、きちっとそこは評価していただいて、誤りのない、皆さんが安心して使える献血血液の提供というのを心がけていただきたいなと思います。

 1つ条件としては、その後の責任の問題とかそういうのをきちっと確認して、そして検査体制も、また製品の安全性を確保するための製造ラインとかそういうところでもきちっと誤りのない確保ができるような体制であれば、安全技術調査会で検討していただくというのは必要かなとは思っております。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 ちょっと補足させていただきますと、ALTにつきましては、今、61で製品検査をしているのですけれども、ALT検査を全くなくすということも議論の中にはあるかもしれませんけれども、61をもう少し、例えば100とか200にするということであって、そういった議論もしていただければと思います。だから、決してALT検査がなくなるということではないというのが1つあります。

 もう一つ、HBs抗原の抑制試験につきましては、基本的にはHBs抗原検査とHBコア抗体とHBs抗体のコンビネーションで適否判定をしておりますので、製品の品質に関して、この抑制試験というのはまた別なのですね。HBs抗原が陽性になったものに対して通知とか遡及調査をするに当たって真のHBVがいるかどうかということを見極めるためのものでありますので、この抑制試験を廃止するからといって品質が劣るというものではございません。そういうものも一緒に含めて安全技術調査会で議論していただければなと思います。

○山口委員 安全技術調査会で議論していただくのはそれで私は結構だと思うのですけれども、ちょっと気になったのは、ALTに関しては、基準値を今のところ見直すと。で、今、計算上、トータル2%ぐらいが廃棄されているということなのですかね。それは有効活用という意味では結構かと思うのですけれども、もう一つ、ALTは、BとかCだけではなくて、ほかの肝炎ウイルスにも、昔、E型肝炎のときにALT高値の人でE型肝炎陽性があったという経緯もありますので、その辺もちょっと検討していただく必要があるのではないかなという気がいたします。

○岡田委員 ALTを全く廃止するのではなく、ある程度基準を緩和するというのが、赤十字社の考えがちらちらと見えるのですけれども、確かにE型肝炎の問題があって、前はALTが高い方の検出率が高いという報告があったので、過去のデータをもとにして、どの程度で線引きすると安全性が保たれるかと。そういうデータを安全技術調査会のほうで提出していただくと議論が早く進むと思いますので、よろしくお願いします。

○花井委員 結論から申しますと、安全技術調査会で安全性を確認していただいて、それで決めていただくということになると思うのですが、ただ、HBs抗原の抗原抑制検査で、真ん中あたりに「陽転化した場合にも同種試験または個別NATで特異性を確認した後」と書いてあるので、これはNATのガイドラインにそういう記述になっているのですかね。「同種試験または」と書いてあって、基本的にはいわゆる特異性が高い個別NATスクリーニングが導入されているのだからこれは必要ないということで、そうだろうなと思うのですけれども、私、不案内にも、このようになっているというのはちょっと承知していなくて、スクリーニング、NATかどっちかやっているとか、その辺のところは、NATのガイドラインというのは適宜改正しているのですかね。

つまり、こういうことを運営委員会にある程度、僕らみたいな素人もいるので、安全技術調査会でこのようにしたということで、例えば、これだったら遡及調査の手続の話がどれだけ遡及するかということにかかわることですね。そうすると、僕が単に勉強不足だったのかもしれないのですけれども、ガイドラインである程度そういう手続が変わったのであれば、してくれているのならいいですけれども、必ず運営委員会に報告してほしいという要望です。「または」となっているのは、事実上はどっちかやっている場合もあるということなのですかね。事実上全部やっているのですね。

○日本赤十字社平検査管理課長 一応こちらの表記自体は遡及調査ガイドラインのほうに書かれていまして、現状は、今、両方やらせていただいて対応しております。

○花井委員 まあそうかなと思いました。どうもありがとうございます。事務局のほうでよろしくお願いいたします。

○室井委員 ALTのことなのですけれども、この基準を例えば上げた場合、通常だと、これは検査したら異常値になって、健康ではないということなのですね。普通の健診をもし受けたら100あったり。その場合に、1つはドナーさんの安全性という観点で、こういう高い方は何かほかに問題あるのではないかという危惧があるのですが、例えば糖尿病があるとか、そのようなドナーの安全性に関する観点から考えて、基準を上げた場合、ほかの問題のところがだめになる可能性というのはございますか。

○日本赤十字社田所経営会議委員 1つはっきりしておきたいのは、今やっているのは製剤基準としてALTを残すかどうかということであって、検査サービスとして献血者に検査をしてあげて、健康管理上のデータをお返しすることをやめるというお話はしていないですね。ですから、その中で異常値があれば、もちろん、今でも非常に高いですよ、これ以上の場合は病院へ行ってください、これ以上の場合は気をつけてくださいということはアナウンス、手紙でさせていただいているのであって、今ここで議論しているのは、製剤基準としてどうするかという論点だということを1つ押さえていただければと思います。ですから、献血者にはちゃんとお話しする場合があると。

それから、HBs抗原についてもちょっと誤解がないように申し上げておきますけれども、スクリーニング検査が複数回陽性だったら、その手前で、それだけでもうその血液は使わないのです。よろしいでしょうか。ドナーの方に通知するような場合に、確認検査をして、確かに陽性ですよということでお出ししているのであって、製剤上の安全性の上では、スクリーニングで陽性だったら、もうそれで使っていないという条件があります。通知をする際には、そういう確認検査をして、確かですよということを従来もやってきたと。ただ、今はもうNATでかなり、より高感度のもので特異性も高いものができるから、それで十分できますよねというお話をさせていただいていると理解いただければと思います。

○花井委員 すみません。確認していいですか。つまり、S抗原陽性が出たらもう全部はじいていると。製品としてはじいていると。しかし、遡及するのはその中からどちらかで、今、現実としては両方やっていて、特異性を確認したものを遡及してと、こういう理解でよろしいですね。

ありがとうございます。

○田野崎委員長 室井委員もよろしいですか。

○室井委員 ちょっと微妙な問題で、私の昔の健診医の経験で言うと、ALTを上げると肥満の方とか高血圧の方とかふえてきて、実際問題は該当者が減ってしまうのではないかというのがあったものですから。

○田野崎委員長 このドナーサービスとしてのALT検査を今後廃止するという意味ではないということでよろしいですね。

ほかによろしいでしょうか。

 そうしましたら、必要な情報を安全技術調査会に提出していただきまして、諮った後に運営委員会に概要の報告をお願いしたいと思います。

 続いて、日本赤十字社から資料5-2と5-3について御説明をお願いいたします。

○日本赤十字社首藤医務採血課長 資料5-2を御説明させていただきます。「岩手県赤十字血液センターにおける献血者への誤穿刺事例について」御報告となります。

 「事故の概要」といたしまして、平成27年1月19日、岩手県赤十字血液センター管内の移動採血車による献血会場において、採血前の検査を行う看護師が、A献血者に使用した比重針をリキャップし、一時的にキャップ台に立てたまま廃棄しなかったため、誤って次のB献血者にも使用してしまうという事故が発生いたしました。

 比重針というものは、日本赤十字社が使っております献血前の血色素を測定するために使用する採血の専用の針となります。

リキャップというものは、その比重針を保護するキャップを使用前に一度外し、使用後に再度装着することを言います。

 この穿刺直後に血液が付着していることに気づき、即座に抜針をいたしました。

 「事故後の対応」といたしまして、B献血者に対しましては、事故当日、本人の同意を得て、感染症関連検査を実施し、全ての検査項目が陰性であることを確認しております。感染症関連検査というものは、下に記載してありますとおり、血清学的検査と核酸増幅検査、この示していますとおりの項目を実施しております。

 翌日(20日)にA献血者の感染症関連検査結果についても、HBs抗体以外の検査項目は全て陰性であることが確認できましたので、B献血者へのウイルス等の感染の可能性は極めて低いことの説明を行っております。

ちなみに、このB献血者につきましては、今後6カ月間、定期的に追跡検査を行うこととしております。

 「今回の事故の問題点」としまして、今回の事故は、検査を行った看護師が、A献血者に使用した比重針をリキャップし、一時的にキャップ台に立て廃棄しなかったため発生したものですが、その原因としましては、マニュアルに、使用後の比重針はリキャップした後廃棄すると記載されていたこと、また、感染症廃棄物容器の配置への配慮について記載されていなかったため、比重針を直ちに廃棄することが困難な場所に設置してあったことが問題として挙げられます。

 「再発防止策」としまして、岩手県赤十字血液センターの再発防止対策は、まず、ア.穿刺後の針を直ちに廃棄できるよう、県内全採血施設に設置しています感染症廃棄物容器の配置を見直し、容器が転倒しないように変更するとともに、リキャップをせずに比重針を廃棄するようにマニュアルを変更いたしました。

イ.全採血施設のキャップ台を撤去し、比重針は使用直前に包装袋から取り出して使用するようにマニュアルを変更いたしました。

この2点につきましては、この運用は翌日から実施しております。また、マニュアルにおきましても、平成27年1月27日に改訂が終了しております。

 また、このマニュアルの内容等につきましては、1月20日~26日にかけて、採血課の全職員に対して、比重針の使用方法及び廃棄方法について教育訓練の実施を終了しております。

(2)日本赤十字社血液事業本部における再発防止対策といたしまして、まず全血液センターの採血課職員に対して、使用済み比重針の取扱いを徹底するよう、平成27年1月21日付総括副本部長通知という形で全血液センター所長宛てに通知しております。

 また、これまで、採血部門の標準作業手順書では、「原則として使用済みの比重針はリキャップをせずに廃棄する」となっておりましたので、この「原則として」を削除し、全血液センターにおいて使用済みの比重針をリキャップをせずに直ちに廃棄する手順に統一するとともに、直ちに廃棄できるよう感染症廃棄物容器の配置に配慮することとして、全血液センター所長宛てに2月20日に通知をしております。

 以上となります。

○田野崎委員長 続きまして、5-3につきましても御説明をお願いして、2と3が終わってから御意見をいただこうと思います。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 では資料5-3を用いまして、「核酸増幅検査結果陽性が多発した不具合について」御報告させていただきます。

 発生場所と機器につきましては、中四国ブロック献血センターの検査室に設置しておりますNATスクリーニング用の核酸増幅検査5台です。

発生が判明した日時でございますけれども、平成27年1月31日の土曜日です。

「不具合の概要」をお話ししますと、PANTHER4台を用いて核酸増幅検査、これはスクリーニングになりますが、を実施した704本の検体中104本が陽性となりました。

 なお、残りの1台につきましては装置のトラブルのため点検修理中で稼働してなかったということになります。

 4番の「不具合の要因」ですけれども、装置メーカーのエンジニアが修理中、といいますのは、先ほどの残り1台の点検中のものですけれども、その点検中に合成された核酸増幅産物を分解する処理を実施せず反応試験管を廃棄したために、核酸増幅産物が全PANTHER及び検査室全体に拡散され、NAT結果に異常をもたらしたということです。

 5番の「対応」です。装置等の復旧につきましては、当該センターのNATを直ちに停止し、装置メーカーによる装置、これはPANTHERの機械ですが、環境周辺等のクリーニングを今実施しているところでございます。

 中四国センターで個別NATスクリーニングができなくなりましたので、その管内で採血される検体、1日およそ1,300本につきましては、九州ブロック血液センター及び近畿ブロック血液センターに送付して、NATスクリーニングを実施しているところです。

 6番の「輸血用血液製剤の供給」については、そういった状況で、判明してすぐにその両センターのほうに応援をお願いしたということがありますので、医療機関への安定供給はできていると思っております。

 7番の「再発防止策」は、装置メーカーに改善を申し入れるとともに、核酸増幅産物の拡散に対応したマニュアルを作成しまして、血液センターのNAT業務に従事する職員への教育訓練を行います。

 「その他」になりますけれども、今回は1日1,300本程度の中四国ブロックのセンターの事象でございましたけれども、検査本数が最も多い関東甲信越ブロックにつきましては、1日約3,000本検査をするということがありますので、同じような事象を二度と起こさないようにしますけれども、起きた場合には、東北ブロック血液センター、東松山にあります埼玉製造所、東海北陸ブロックに応援を頼むとともに、場合によっては近畿ブロック血液センターにも検体を分散して安定供給に努めていきたいと思っております。

 現在の復旧状況ですけれども、その検査室の中ではNATはできないと思っておりますので、別フロアにおいてNATスクリーニングの準備をしております。特に有効期間の短い血小板につきましては、今週から機器を搬入しまして、3月1日をめどに血小板製剤だけのNATスクリーニングに関しましては中四国ブロックセンターで復旧できる形にしたいと思っております。その後、別のフロアのNATスクリーニングの専用とします施設の改修が終わり次第、そちらのほうで全血献血のほうも、NATスクリーニングも含めて検査をすべく、今、クリーニングを実施しているという状況でございます。

 簡単ではありますけれども、以上、報告です。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

いろいろ御意見や何かおありかと思いますが、初めに5-2のほうから御意見、コメントなどいただければと思います。

○山口委員 5-2のほうで、キャップするのが一番危険なところかなという理解をしておりまして、昔、アメリカの病院の研究者からちょっと聞いたというか、実際もらったのですけれども、使用した注射針をすぐに針先を切り落とす装置というのがあるそうで、従事される方そのものの安全も考えないといけないので、廃棄するにも安全性の確保というのも大切だと思いますので、そういうことも考えていただく必要があるのかなとちょっと思った次第です。

○田野崎委員長 1つ確認ですが、1ページの3のところに「マニュアルに、使用後の比重針はリキャップしたのち廃棄すると記載されていた」とありますが、通常はリキャップというのはしないというのが常識だと思うのですが、次の2ページのところに「『原則として使用済みの比重針はリキャップをせずに廃棄する』となっていたが」とありますが、これはどちらかが間違いということですか。

○日本赤十字社首藤医務採血課長 日本赤十字社の標準作業手順書のほうでは「原則として」という言葉が入っていたというのは事実でございます。したがいまして、原則という形を当該センターは少し広く捉え、リキャップをする手順としたということが事実でございます。

○岡田委員 実際は、要するに手でもってリキャップすると危険なので、台にキャップがあって、そこに針を突き刺すという形でキャップしていると思うのですけれども、通常は作業が、一人の献血者の採血が終わると片づけますね。そうすると、注射針が、比重針がついたチューブが残っていれば目に入るので、片づけるのが片づけなかったということでしょうか。

○日本赤十字社首藤医務採血課長 当日を確認しましたところ、その感染性廃棄物の設置位置が処置台のテーブルと同じ高さのやや斜め後ろに設置してあったという事実がございます。したがいまして、即座に廃棄できる環境を整えていなかったということはございますので、リキャップをするという手順としていたようです。したがいまして、当日は即廃棄するというその即の片づけを怠ってしまったということは事実かと思いますが、やはりそのような環境になっていたということは厳粛に捉えるべきだとは思っております。

○大平委員長代理 リキャップの問題は、今、ほかの委員の先生からもお話あったのですけれども、この問題というのは、1つは献血者に対しての安全性の確保の問題と、それから、医療従事者の安全性の確保の問題、それから組織のリスク管理、安全管理の問題の3つがあると思うのですね。そこをきちっと日赤側のほうでどのように考えておられるのか、そしてまた厚労省への報告はいつ行われたのか、また日赤血液事業本部のほうに岩手のほうから報告がいつされたのかということがここには明示されていないのですね。

 これは大変重要な問題だと思いますので、特に実際に誤ってほかの献血者にも使用してしまったというところは、ちょっと事件性の問題でもあるようなところがあるので、そこはきちっと検証していただいて、また厚生労働省のほうでもそこは、二度と起きないようにと言ったらあれですけれども、このような問題が時々、今回は献血の現場でこういう問題が起きたということは、私が出席させていただいた中では初めてのケースだと思うのですね。ですから、そういう問題として、極めて初歩的な問題が日赤血液事業本部の全体として把握ができていなかった。今おっしゃられたように、マニュアルについてもきちっと検証していなかったという、そこはかなり反省すべき点ではないかなあと思います。

 間違って針を刺された方についてのいろいろな補償の問題とかそういうのもあると思いますし、それから、再度教育をされるにしても、全国統一のきちっとしたマニュアルが本当にできているのかどうかということとかをやはり私たちも知りたいですし、その辺の資料というのが今回提示されないまま、こういうペーパーで1枚来たのですけれども、本来ならばもう少し、どういう過程で起きたかとか、また、私なんかもHIVの治療で常に検査等、毎月検査して、そして医療機関にかかっているわけですけれども、そこでリキャップの問題というのはやはり一番、ほかの医療従事者にうつしてはいけない問題として大変重要視されていて、それというのは医療の常識だと思うのですね。ですから、そこの点はきちっと教育していただきたいなと思います。

 その管理について、どのようにされたか、そしてまた、マニュアルがどのように改訂されて、ほかに安全性の問題として何か問題点があるのかどうかということは何か検証されて報告していただきたいなと思います。

○田野崎委員長 花井委員、お願いします。

○花井委員 ちょっと驚いているのですけれども、まず、そもそもリキャップは通常しないということですね。リキャップしないというのは、大体医療安全、針刺し事故でしょう。それを次の患者に刺したというのはここ半世紀であるのですかね。リキャップしなかったから、医療従事者が針刺し起こしてしまったという話を防ぐのにリキャップの話であって、次の患者さんに刺したということですね。1970年代かという話なので、それはそう簡単ではないと思います。

 それで、各委員からも出ていたのですけれども、そもそもマニュアルでは原則としてしないとなっているのに、先ほど、箱がこっちにあったから、マニュアルにリキャップすると書いてしまっているわけですね。順番、普通は逆ですよね。リキャップを原則としてしないというのがマニュアルにあるから、箱が遠くて困る、箱を持ってくると、こういう理論になるはずですね。ところが、箱の位置に合わせて、マニュアルがむしろ、リキャップするというふうに変わっているということもちょっと奇異なのですが。

批判ばかりしてもあれなので、移動採血車ということですね。つまり、一般のセンターのように環境に十分なスペースをとれる場所でなくて、移動採血車は非常に限られた空間に機能を詰め込むというものなので、そうそう理屈どおりにいかないということがもしかしたらあるのかもしれないかなとちょっと思いました。箱の位置に合わせてマニュアルを変えるというのはちょっとおかしいでしょう。普通はね。

移動採血車というのは日本の献血特有の、ある意味で非常にいい制度でもあるので、今回、これだけに限らず、センターでは多分こんなこと起こらないと思うのですね。なので、移動採血車にその機能を凝縮するというのを今までの経験に基づいていろいろやってこられたと思うのですが、ここを機会に、一回ちょっと移動採血車を総点検していただいたほうがいいかもしれないですね。

 それと、先ほど大平委員からも出ていましたが、そういうマニュアルについても、参考まで、どうなっているのかということを、今回はさすがにこういうことが起こったので、ちょっと確認はしておく必要があろうかと思います。

以上でございます。

○田野崎委員長 ほかの委員の先生方。

○岡田委員 移動採血車で起こった今回のこの事例ですけれども、私は実は利益相反で毎回名前が出るのですけれども、日赤の問診医をやっているのですね。それで時々献血車に乗ることがあるのですけれども、やはり狭いのですね。そのスペースで問診をして、その隣でヘモグロビンをはかっているというのが現状ですので、かなりスペースは限られますね。だから、それこそ今の献血車を大きくしない限り、かなり工夫しないと厳しいと思いますね。

特に針のキャップをしないで防ぐという、それなりの容器をやはり用意しなくてはいけないというので、システム的にかなり厳しいのですけれども、ちょっと配置を考えて、それを全国の献血車に適用するようにしないと、恐らく各センターに任せてしまうと、また本社が知らないところでちょっとトラブルが起こる可能性もありますので、これは移動車を現実に使って、適切な位置、対策がとれるように検討していただきたいと思います。

 あとは、可能であれば、予算の問題もあると思うのですけれども、移動車、今の献血車って、スペースが本当にきちきちなのですね。ですので、少し大型化したり、ある機能を、言うのは簡単ですが実際やるのは大変だと思いますけれども、例えば問診を外でできるようなシステムにしたりしてちょっとスペースをつけないと、今後もまた違うことが起こる可能性がありますね。

○田野崎委員長 私、問診医とかしていないのでわからないのですが、恐らく比重針を普通に捨てると、それが逆に、キャップされてないものがたくさんあると危険、倒したりとか、それだけでなくて、いろいろ扱いにも困ったりという現実があるのかなと思うのですが、これは実際にはほかの移動車や何かも含めて対応うまくできるようになっているのでしょうか。

○日本赤十字社首藤医務採血課長 今回を機に全国の血液センターでどのように廃棄物を設置してあるかを全て調査させていただきました。個々、血液センターによりましては、その比重針を入れる専用の容器を使い、飛び出さないような容器を足元とか、テーブルより下の位置に、すぐ廃棄できるような位置に設置してあるセンターもございましたので、今回はそれらを全て参考につけて全国に通知しておりまして、それをもとに自分たちの感染性廃棄物の位置を見直してくださいという内容になっております。結果的にどのように内容を変更したかを一応報告いただくようにはしております。

○室井委員 私は病院の勤務なものですから、病院では院内感染、すごくセンシティブな問題なのですね。それで、感染制御部というのがございまして、遵守をされてチェックをされるのです。例えば今の針刺しの問題とか手袋の問題とかありましてね。ですから、センターさんもそういう類似の組織をつくって、各部門で遵守をされて、その結果を本社に上げるとすごくいいかなと思って、今ちょっとお話をさせてもらいました。

○田野崎委員長 ほかによろしいでしょうか。

 この事例においては、この1件しかなかったという保証が本当にあるのかどうかについてはいかがでしょうか。

○日本赤十字社首藤医務採血課長 一度献血者に使用した針を再度別の献血者に使用したという事例はこれまで報告はございません。

○田野崎委員長 そういう意味ではないのですけれども、この方はそれが非常にやりやすくてリキャップして置いてあったわけですね。そうしますと、ほかの方にもやっていた可能性がないかどうか。たまたまそのとき気がついたというようなことがなかったかどうかについてはいかがでしょうか。

○日本赤十字社首藤医務採血課長 一応当該センターの職員に関しましてもそのような調査をしていただいておりますが、そのようなことはないと報告を受けておりますので。

○浅沼血液対策課長 ほかの議題もございますので、今、事務局として整理させていただきたいのは、各委員の先生方から、例えば日赤本部も含めた連絡体制ですね。私ども厚労省にどういうタイミングで報告したのかとか、あるいは岩手県のセンターから日赤血液事業本部にどういう連絡が入って、どのような処理をしているのかということがまだ見えないだとか、岩手県の血液センターのマニュアルが元々どういうものになっていて、それが部分的な話でなく、全体のマニュアルでどういう様になっていたのか、あるいは他の都道府県のマニュアルのチェックの状況だとか、あとは、今回の事例を受けた各都道府県センターへの周知の状況。

先ほど日赤の採血課長さんからお話がありました、廃棄物の処理等について全国に通知したという話ですけれども、では、その通知はいったいどんなものなのかとか、今、委員の方の御意見を伺いながら、もう少し日赤サイドから色々と情報提供、資料提供していただかないといけないのかなと思っております。これは本当に大変というか、考えられないような話なので、大変申しわけないですけれども、次回の運営委員会に、また私ども事務局と委員の先生方と調整して、必要な書類等、資料等、もう一回リストアップして日赤の採血課に送りますので、そのときにまた資料を提出して、お話ししていただければと思いますが、いかがですか。今も幾つか御指摘ありましたけれども、手持ちがないので、多分その資料等が見せられないと思いますので、次回でどうでしょうか。委員長、その点の確認をお願いいたします。

○田野崎委員長 いかがでしょうか。もしよろしければ。

そうしましたら、必要な資料、情報など集めて、次回また御報告いただければと思います。

そうしましたら、5-3の、また趣の違った事例ですので、よろしくお願いいたします。

○山口委員 これは、NATガイドラインをつくったときに最後のほうでコメントいただいて、このことを入れたところがちょうど出てきてしまったというか。廃棄物による汚染というのをきちんとしないといけないということで。これは施設の構造まで少し考えていただけるということなので、廃棄物をきちんとするという話と、それからもう一つ、フェールセーフティの問題もあるかと思うのですね。ですから、フェールセーフティとしてどういうことが考えられたのか。その辺をちょっと後で出していただいて、ちょっとガイドラインに反映させる必要もあるのかどうか。今のガイドラインに書いてあるとおりであれば問題なかったのではないかなという気がしてはいるのですが。

○田野崎委員長 こちらに関してはよろしいですか。

 岡田委員、お願いします。

○岡田委員 確認ですけれども、このメーカーの修理マニュアルでは、この核酸増幅産物をどう処理してから修理するとか、そういうのはなかったのでしょうかね。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 もちろん、修理のSOPにはあったということです。手順の逸脱です。

○岡田委員 このエンジニアの方ですね。それと、これはかなり大規模な汚染なのですけれども、どうすれば逆にこんな汚染が起こったのかという、本当にすごい高濃度なやつを振りまいたりしたのですか。どうなのでしょう。具体的な。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 発生源については先ほどお話ししたようなところですけれども、どのようにして検査室全体に広がったかということに関しては今まだ調査しているところです。

○岡田委員 僕、心配なのは、今、機械をメンテナンスしているというか、新しいシステムの方って、恐らく日本にまだ入ったばかりですので、大丈夫かなと思って。ほかの施設も次々に同じようなトラブルを起こしてしまったら本当にNATができなくなってしまうのではないかというか、余りにも初歩的なミスではないかと思うのですね。日赤側でなくて、このメーカー側の。本当にメーカーのほう、大丈夫なのかという心配なのですけれども、その点は、日本赤十字社としてはメーカーのほうに抗議なり何かしたのでしょうか。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 はい。当然、エンジニアの教育研修も含めて、日赤のほうから、きちっとしてほしいという要望は出しております。メーカーのほうも、今それをやっているところです。

○岡田委員 参考までに、このメーカーは、名前出しませんけれども、ヨーロッパでもたしか導入している国がありますね。フランスとか。そういうところではこういう事例はあったのでしょうか。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 特に同じ機器での同じような事象については、日赤のほうには情報は入っていません。

○田野崎委員長 ほか、よろしいでしょうか。

○山口委員 この機器ですが、増幅産物がありますね。その増幅産物について自動的に例えば分解させてしまうような装置をつける。要するに、先ほど言ったフェールセーフティの問題ですけれども、そのような対応というのは考えられるのでしょうか。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 通常にやっていれば、先生がおっしゃるとおり、自動的に次亜塩素酸が入る仕組みなのですけれども、今回は途中で増幅のところでとまってしまったということがあって、通常であればそういうことは起こらないのですね。ただ、日赤のほうも、メンテナンス中にはそういうことが今回起こっているわけなので、ソフトも含めてそういったことが決して起こらないようなシステムをつくってほしいということは申し入れてあります。

○大平委員長代理 お伺いしたいのですけれども、中四国ブロック管内での問題ですね。これについては、当面、ほかのブロックで処理をずっとしていくという形になるわけですね。ですから、その目安としていつぐらいにこの問題が解決して中四国が復旧するのかというのは、日赤のほうではどういう試算をされているのでしょうか。

○日本赤十字社日野製造販売総括管理監 血小板につきましては、この3月1日をめどに中四国で検査できるような体制を整えたいと思っています。それ以外の全血採血由来のものに関しましては、別フロアのNAT専用の部屋の構築も必要になりますので、そちらのほうでおよそ1カ月近くを想定しておりますので、4月の初めを目途に全面復旧という形に考えております。

○田野崎委員長 大体御意見そろったかなと思いますので、日本赤十字社におかれましては、委員の方々の指摘事項を踏まえまして適切な事業の運営を行っていただくようお願いするとともに、5-2の事例に関しましては、情報を集めて次回また御報告をお願いできればと思います。

 続きまして議題7ですが、事務局より資料6について説明をお願いいたします。

○亀田課長補佐 事務局より資料6-1、6-2について説明させていただきます。

 まず資料6-1のほうをごらんいただきたいのですけれども、「献血血液の研究開発等での使用に関する指針の一部改正及び指針の運用に関する論点」としまして、指針の一部改正についてと、あとは運用上の指摘されている問題点3点を議論させていただきたいと思います。

  まず、「献血血液の研究開発等での使用に関する指針の一部改正について」ですけれども、平成24年度より、「献血血液の研究開発等での使用に関する指針」に基づいて、研究開発等で献血血液の使用を希望する方の公募を行ってきております。

 応募課題については、指針に基づいて運営委員会において、血液を活用することの妥当性等について事前評価を行ってきたところでありますが、今般、「疫学研究に関する倫理指針」と「臨床研究に関する倫理指針」が統合されまして、4月1日より、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」というものを使用するようになりますので、それに関する反映の改正となります。

 具体的には、資料6-2の一番最後についている「参考」の新旧対照表をごらんください。左側は「改正後」、右側が「現行」となっており、改正部分に関しましては下線を引いております。右側の「現行」で「疫学研究に関する倫理指針」となっているものが「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」と変更されております。

 また、その下のコラムに関しましても、疫学研究が行われる場合は、「疫学研究に関する倫理指針」が、ヒトゲノム・遺伝子解析研究が行われる場合は「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」と書いてあるところが「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」と変更され、また、少し誤解を生むような表現になっていたそれ以外のものは「臨床研究に関する指針」というところの微調整を行って、誤解ないように修正しております。

その下に関しましても、単純な改正を行っております。

改正に関しては以上で、続きまして、「献血血液の研究開発等での使用に関する指針に関する運用上の問題点について」というところで、資料6-1に戻っていただきたいと思います。これまで当該指針を運用してきた結果、幾つかの問題点が各方面から指摘されておりますので、3つの問題点について議論を行いたいと思います。

まず1点目が、海外から応募があったときの考え方が明確ではないのではないかというところで、基本的考え方としましては、「本指針上、研究開発等の対象は、血液製剤の有効性・安全性の向上を目的とした使用及び広く国民の公衆衛生の向上を目的とした使用となっている」ですが、その考え方に基づきますと、2つほど考え方ができるのかなと。

案1としては、献血血液が国民の善意によって得られる貴重なものであるということから、それを活用できる対象もやはり国内に限るべきであるという考え方。案2は、研究開発の結果、国内の血液製剤の有効性・安全性の向上や広く国民の公衆衛生の向上につながる研究であれば、研究の主体の国内外を問わず、その他の事情も勘案しつつ個別に判断するべきではないか、この2つの案が考えられるかと思います。

続きまして問題点2、「施設内倫理審査委員会と運営委員会の倫理審査事項の区分けが不明瞭」という意見をいただいております。基本的に、本指針は、献血血液が、国民の善意によって得られる貴重なものであることを踏まえて、献血血液の研究開発等での使用について、関係者が遵守すべき事項を定め、献血血液が適正に使用されることを目的としています。

倫理面への配慮に記載されている事項について、本指針の基本的考え方を踏まえますと、運営委員会では献血血液を活用するという観点からの倫理性をやはり中心に審査できるようにしていきたいと。施設内倫理審査委員会での審査体制の確認・審査内容の確認・承認の確認について簡単に確認できる書式を用意し、応募者に記入していただいて、それを運営委員会で確認することとしてはどうかというところで、次のページの「参考」のところに、このようなチェックシートを設けまして、倫理審査委員会の審査体制としてこのように主要な指針に基づいている体制であるということを研究者自身に提出いただいて、また審査内容としてはきっちり同一の内容となっている、もしくは指摘を受けた内容を反映したものをちゃんと提出してきている、また倫理委員会で承認を受けている、このような点を研究者に証明いただいて提出いただくことによって、体制とその内容及び認可の証としまして、あとは運営委員の皆様には献血血液を活用するという点の審査に集中していただく、そういうことを考えております。

問題点3に移ります。こちらの問題点は、主に研究者側の先生方から多く意見をいただいているところでありますが、公募期間が非常に短く、対応できない場合があって、制度により機動性を持たせてほしい、そのような要望を多くいただいております。

基本的考え方としては、審査に当たっては、倫理面の配慮他、血液製剤の安定供給への影響だとか使用量の妥当性等、いろいろ手続を踏んで調べられているところを踏まえて考える必要があるかと思います。

本指針の使用量という記載部分において、「使用量が多くなることで、採血事業者及び血液製剤製造販売業者に過度の業務負担がかかり、血液製剤の供給の遅滞等、医療に支障が生じることがあってはならない。」と記載があります。経常的に複数回の公募を行うことは、採血事業者及び血液製剤製造販売業者の業務負担を考慮した上で、慎重に検討する必要があるかなと。まずは公募期間に関する周知を前もって十分に行うことによって、公募期間が短く対応できないという意見に対して、敷居が低く対応できる内容としてはこういうものがあるのではないかと考えまして、次の公募よりこのように対応してはどうかと考えております。

なお、特段の理由がある場合は、過去に臨時に審査した事例もあるため、同様に危機管理や公衆衛生上特に必要と考えられるもの等に関しましては、そういった経路も残しつつ対応してはどうかと考えております。

事務局からは以上です。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

そうしましたら、まず問題点1について御意見をお願いしたいと思います。委員の先生方、いかがでしょうか。海外から応募があったときの考え方です。

○大平委員長代理 基本的にはやはり献血血液の国内での使用というのが原則かなあとは思うのですけれども、国内の血液製剤の有効性・安全性の向上とか、そういう問題について、海外で特段のそういう研究とかいう場合について、それが海外でどのような形で行われるのかということを十分勘案しながら審査していくということで、ちょっと折衷になってしまうのですけれども、案2に近いほうで、そして原則としては、国民の善意が得られた献血血液の有効利用というところでは、特例的な形ですけれども、海外での研究については皆さんの了解を得てそういうのが許可されるというような形はどうかなとは思います。

○田野崎委員長 ありがとうございます。ほかの委員の先生方は。

○岡田委員 この研究指針の対象として分画製剤も入っているのですね。ですので、分画製剤というと日本でしかないような製剤もあったり、あとは品質の研究とかも公的な施設でやったり、そういう面では有効性・安全性の向上に該当すると思いますので、私も、案2でいいのではないかと思います。

○田野崎委員長 ほかの委員の先生方。

○山口委員 例えば標準品なんかの共同検定するときに、日本の企業の方ですけれども、海外等のグローバルがいた場合のケースもありまして、その場合には同じような共同検定をさせていただいたり、あるいは海外の例えばポレーヒとか、ヨーロッパの血液製剤を含めたレギュレーターとの交流もありますので、基本的には国内を対象とするのですけれども、場合によってはそういうケース・バイ・ケースで考えることがあってもいいのではないかと思います。

○花井委員 指針の考え方からすれば、血液製剤の有効性・安全性の向上を目的とした使用であり、かつ、広く国民の公衆衛生の向上を目的としたという要件を満たせば、海外からの研究を断る理由はないと思います。

 今、何人かの先生方が話されたように、それが案2の一番最後の行に含まれているのですね。この文章、これでいいのかというところがちょっと。つまり、「その他の事情も勘案しつつ個別に」。「問わない」ととめて、しかし、特段、献血血液を使用することにふさわしくない事情がある場合はだめだと、こういう趣旨なのですね。この文章だと、この有効性・安全性、公衆衛生、国籍、「その他の事情」というのが何を意味するのかちょっと不明確な文章になっているのではないかと思うので、原則はいいはずだと。しかし、献血のこの精神というか、そういうものを勘案して、ふさわしくないというものについては個別に判断して断る場合がありますということがわかる文章のほうがいいかと思いました。

 以上です。

○田野崎委員長 今、案1、案2がありますが、案2のこの文章そのままそっくり承認するという意味ではないので、必要に応じて訂正すべきところを御指摘いただければ。

○花井委員 どうでしょうね。僕の個人的な感じなので、この3行目でそう読み込めると先生方がそう思うのであれば別にいいかなと思いますが、ちょっとなんかふあっとしているかなと思いました。

○田野崎委員長 実際のところ、個別に判断するのがどこで判断するかというとここの委員会になるのかなとは思うのですが、そうしますと、次の倫理審査委員会云々とかそういう審議のされ方にもよってくるのかもしれないですが。あと、日本で研究する場合であっても、国外の血液が必要であったり、国民、地域的なことを研究したりという場合には、グローバルにいろいろな研究には、国内だけというのは難しいだろうというのも理解できるかなと思いますが、一方で、献血の血液を海外で企業がたくさん使って、それで営利目的に使われているというのが一般的に言われると何となく聞こえが悪いということもありますので、そこの縛りをどのようにつけるかということになるのかと思いますが、加えて何か御意見あればと思います。

○室井委員 その意見に賛成ですけれども、案2で、最初の1行目のところに「広く日本国民の」と「日本」という言葉が入るといいかなとちょっと感じました。つまり、提供する我々にとって、必ずいいことがありますよということが含まれるといいのではないかとちょっと個人的に思いました。

○田野崎委員長 大体皆さんの御意見、よろしければ、今のことを踏まえまして、それでは案2を一応採用ということで、ここで今の御意見を御配慮いただいて修正していただければと思います。

 そうしましたら、続いて問題点の2と3についてですが、事務局より提案のありました指針の改訂案及び評価方法について御意見ありましたらお願いいたしたいと思います。

○亀田課長補佐 すみません。指針の改訂は凡例改正と一般的に言われる、指針をそのまま変える、読みかえるという形で行わせていただいて、今回、運用上の問題点ということで。

○田野崎委員長 まず問題点2のことにつきまして御意見いただければと思いますが、施設内倫理委員会と運営委員会の倫理審査委員会の区分けの点でありますが。

○花井委員 これは入れかえたのですけれども、例えば個別導入が要るか要らないかとか、そういった問題は、そもそも倫理委員会を通っていれば問題ないはずなので、やはりこのような形で整理されれば、ここでの役割というのが明確に。今まで、ともすれば、研究内容を見て、いわゆる通常の倫理委員会が審査すべきことまでちょっと言及せざるを得ないようなところがあって、そういうところは問題点2だと思うのですが、指針も統一されましたし、倫理委員会についても、指針の中にある種最低基準というか、ミニマムスタンダードとしてかなり明確に書かれていますので、それを遵守した形でやっていればもうそこはフリーパスということで、こちらはやはり献血血液使用に関する倫理的な論点をきっちり見るという役割分担が明確になってよいと思います。

○田野崎委員長 ほかには御意見。

 もし施設内の倫理委員会を通らないで来た場合には、こちらでそのかわりとして審査するということでよろしいのでしょうか。

○亀田課長補佐 倫理審査委員会の申請中というものに関しましては、一番下のコラムでごらんいただきますように、「未承認の場合は承認予定時期を記載」と記載させていただいております。チェックシート一番下のブロックですね。審査上はあくまで献血血液を使用する上での倫理審査をしていただいて、実際に引き渡しのときとか、そういうことになってくるとは思うのですけれども、これがそろっていない状況で渡すことはやはりできないと思いますので、運用上の話ではあるのですけれども、審査に関してはこれをしっかり書いて提出していただくことによって、献血血液という観点でしていただくというところでよろしいのではないかと考えてはおります。

○岡田委員 それは問題3でもそうですけれども、公募期間内に倫理委員会を通すとかは実際なかなか難しいので、承認を得ないで提出して、それで実際に供給を得るときに、その承認したものを確認して、それで供給できるようにするのが、実際、実務上そのほうがいいかと思います。

○田野崎委員長 そうしましたら、問題点の2に関しましてはここにありますような案でということでお願いしたいと思います。

問題点3につきましてはいかがでしょうか。

○山口委員 ここの「案」のところで書いていただいているように、やはり複数回になると日赤のほうでも審査するのに大変な労力が必要だと思うので、年に1回というのはそう簡単に変えられないのではないかなと思うのですけれども、1点気になるのは、いろんな研究予算というのが秋にあって、その秋の承認が出てくるのがちょっと後なのですね。例えば厚労科研費でも、今、承認がようやく出始めている。そうすると、承認がされてからこういう申請を出すというケースもあるので、この時期を少し考えていただいたほうがいいのかなと。だから、年のもう少し後ろに落ちたほうがいいのではないかなという、それで公募期間を長くするとかそういうのもあるのかもしれませんけれども。

○田野崎委員長 あとは何か御意見ありますでしょうか。

○大平委員長代理 日赤のほうに負担かからない形と、それからあとは、公募期間ももう少し長いスパンで考えていただいて公募していただくということを。少し公募期間が短いということが1つあるかもしれないので、そこは、ここの文案で書かれていますように、このような形でいいのではないかなとは思います。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

大体よろしければ、そうしましたら、事務局は今の御意見を反映した上で修正案の作成をお願いいたします。修正案につきましては、最終的には私、委員長に御一任いただければと思います。

続きまして、非公開の議題8を飛ばして、議題9、「その他」について事務局より御説明をお願いします。

○亀田課長補佐 資料8をごらんください。「フィブリノゲン製剤納入先医療機関の追加調査について」とありますが、フィブリノゲン製剤の納入先医療機関を対象として、平成2510月に実施した書面調査について、平成27年1月30日時点の調査結果の内容は、平成261216日に公開した調査内容の結果から特に変更はございません。

 以上となります。

○田野崎委員長 ありがとうございました。

本日の公開で行う議題は全て終了いたしましたが、何かほかに御意見ありますでしょうか。

○岡田委員 資料3-3のHIVの抗体陽性率の表で、2014年の速報値ですけれども、献血件数が500万件を切っているのですね。これは速報値なので、若干これからふえるとしても、2013年に比べて20万件の献血が減っていて、2012年と13年の間でも7万件だったのが、今回非常に落ち込みが多いので、どうしてこうなったのかということをちょっと解析していただきたいのと、このままでいくと、本当に予想よりも早く血液の供給に支障が出るのではないかと思うので、対策等も考慮する必要があるのかなと思います。

○田野崎委員長 何かコメント。

○日本赤十字社田所経営会議委員 現時点で減っているのは、供給量が少し減っていることが1つ。それから、需要に応じた採血をしているというので、200から400400の要望というのは、従来だと95%ぐらいと思っていたのですけれども、もう少し高いレベルにあるので、それに合わすべく、今、400の率を上げています。そうすると、必要量が少し減っている中で400の数を上げると必要な献血者の数は減っていきます。それから、原料血漿についても、メーカーの要望というのは少し減っていますので、全体で減らしているという状況です。

ですから、需要にはきちっと応じられていて、それに合わせて採血しているということと、取り方を改善しているということで献血者の数が減っていると理解いただければと思います。

ただ、若年層が減っていることは事実なので、その対応は引き続き強化していきたいと考えています。

○田野崎委員長 効率よくされているということでよろしいでしょうか。

 ほかにございますでしょうか。

 そうしましたら、次に非公開の議題に移りますが、事務局よりお知らせをお願いいたします。

○亀田課長補佐 この後の議題は非公開で行います。

傍聴の皆様、ここで退席をお願いいたします。

ここで一旦、5分間の休憩としたいと思います。


(議題6は非公開で行われた)

 

○亀田課長補佐 それでは、委員の皆様、ありがとうございました。

次回の運営委員会の日程ですが、別途御連絡差し上げたいと思います。

本日は長時間にわたり、委員の皆様、本当にありがとうございました。これにて、平成26年度「第4回血液事業部会運営委員会」を終了いたします。

 


(了)

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