ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 厚生科学審議会(再生医療等評価部会) > 第1回厚生科学審議会 再生医療等評価部会 議事録(2015年3月2日)




2015年3月2日 第1回厚生科学審議会 再生医療等評価部会 議事録

医政局研究開発振興課

○日時

平成27年3月2日(月)16:00〜18:00


○場所

中央合同庁舎4号館108会議室(1階)
東京都千代田区霞が関3-1-1


○出席者

【委員】

福井部会長 荒戸委員 梅澤委員 大澤委員
掛江委員 紀ノ岡委員 田島委員 柘植委員
手良向委員 戸口田委員 冨山委員 長野委員
中村委員 花井委員 前川委員 松山委員
南委員 山口委員 山中委員

【事務局】

飯田審議官 福島審議官 椎葉厚生科学課長 神ノ田研究開発振興課長

○議事

○神ノ田課長 
 ただいまから、第1回厚生科学審議会再生医療等評価部会を開催いたします。本日は第1回目の部会となりますので、部会長選出までの間、事務局において議事進行役を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。本日は部会の定数25名に対して、現時点で18名の委員の皆様方に御出席いただいています。厚生科学審議会令第7条に定められている定足数に達していますことを御報告いたします。

 部会の開催に当たり、大臣官房審議官の飯田より御挨拶を申し上げます。

○飯田審議官
 ただいま御紹介にあずかりました医政局の審議官をやっております飯田でございます。本日は第1回の再生医療等評価部会に当たり、委員の先生方におかれましては大変お忙しい中お集りいただきましてありがとうございます。日頃から再生医療等の推進に大変な御尽力と御協力をいただいていまして、この場を借りて厚くお礼を申し上げたいと思います。なお、再生医療の実用化につきましては、日本再興戦略、あるいは健康医療戦略ということで、政府を挙げて推進してきたところです。昨年9月には、世界で初めてiPS細胞を用いた患者への移植手術が行われ、皆様御承知だと思いますけれども、着実に成果が上がってきていると思っております。厚生科学審議会において、この再生医療に関する評価につきましては、従来、「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」に基づき、科学技術部会で審査をお願いしてきているところです。ただし、昨年1125日に再生医療等安全性確保法が施行されまして、新しい法律ができてその施行ということになっているわけですが、特にリスクの高い分野と考えられる第一種再生医療等提供計画の基準適合性につきましては、当部会の御意見を聴取した上で、必要な措置を講じるということにしているところです。国民の医療現場に、安心して最先端の医療技術を提供するために、重要な役割を先生方にはお願いすることになりますので、よろしくお願いしたいというように思っているところです。

 最後に、再生医療技術が世界の医療の更なる発展の基礎になるために、本部会の皆様方の御協力を賜りたくお願いを申し上げる次第でございます。以上、簡単でございますが、御挨拶とさせていただきます。

○神ノ田課長
 続きまして、委員の御紹介をさせていただきます。資料1-1の委員名簿に従って、お名前のみ、五十音順で御紹介させていただきます。荒戸照世委員です。今村定臣委員は本日御欠席です。梅澤明弘委員です。大澤眞木子委員です。岡野栄之委員は本日御欠席です。掛江直子委員です。紀ノ岡正博委員です。木下茂委員は本日御欠席です。後藤弘子委員は後ほど御出席の予定です。鈴木洋史委員、高橋政代委員は本日御欠席です。田島優子委員です。柘植あづみ委員です。手良向聡委員です。戸口田淳也委員です。冨山雅史委員です。長野哲雄委員です。中村耕三委員です。花井十伍委員です。福井次矢委員です。前川平委員です。松山晃文委員です。南砂委員です。山口照英委員です。山中竹春委員です。

 続いて、事務局を御紹介いたします。先ほど御挨拶を申し上げた大臣官房審議官飯田です。大臣官房審議官福島です。大臣官房厚生科学課長椎葉です。申し遅れましたが、私は医政局研究開発振興課長の神ノ田です。どうぞよろしくお願いいたします。

 続きまして、本日の会議資料の確認をいたします。議事次第の下に資料一覧を掲載していますので、併せて御確認いただければと思います。資料1-11枚紙のものです。資料1-28ページの資料になります。資料1-31-4はいずれも1枚紙の資料です。資料2-12枚綴じとなっています。資料2-2、資料3、資料4、資料5、いずれも1枚紙の資料となっています。資料6-1360ページの大部のものです。資料6-249ページの資料です。なお、参考資料110については委員の皆様方のお手元にありますタブレットのほうに格納していますので、審議の中で適宜御参照いただければと思います。

 ここで傍聴の皆様方に申し上げます。円滑な議事進行のため、撮影はここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

 議事に入ります。議題1)は、「再生医療等評価部会長の選出等について」です。資料1-21ページを御覧ください。再生医療等評価部会は、ページの一番下に記載していますとおり、厚生科学審議会の部会として位置付けられており、昨年64日の厚生科学審議会において、既に設置が承認をされています。資料1-26ページをお開きください。厚生科学審議会令第6条第3項に、「部会に部会長を置き、当該部会に属する委員の互選により選任する」とされています。この委員は厚生科学審議会の委員ですので、資料1-1の委員名簿において、◎を付けております、大澤委員、鈴木委員、福井委員の3名の互選により部会長を選任することとなります。事前に事務局において、3名の委員にお諮りした結果、福井委員に部会長をお願いすることとなりましたので、御報告申し上げます。福井部会長には部会長席に移動していただき、以後の議事運営をお願いいたします。

○福井部会長
 ただいま部会長の大役を仰せつかりました福井です。この部会でのテーマは私にとって100%理解できる事柄ばかりとは限りませんので、委員の皆様の御協力を得まして、この大切な部会の役割を果たしていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、議事を進めます。まず、部会長代理を指名させていただきます。先ほど神ノ田さんからの御説明にありました資料1-26ページの第6条第5項に、部会長に事故があるときは、部会長があらかじめ指名する委員がその職務を代理するとされており、部会長が部会長代理を指名することになっています。部会長代理につきましては、中村委員にお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。中村委員には部会長代理の席に移動をお願いします。

○中村部会長代理
 ただいま部会長代理を仰せつかりました中村でございます。部会の円滑な運営のため、部会長をしっかり補佐してまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○福井部会長
 続いて、資料1-3「厚生科学審議会再生医療等評価部会運営細則()」及び資料1-4「厚生科学審議会再生医療等評価部会における利益相反の取扱いに関する規程()」について、事務局より説明をお願いします。

○神ノ田課長
 まず資料1-3です。「厚生科学審議会再生医療等評価部会運営細則()」です。冒頭にありますとおり、こちらの細則については、厚生科学審議会運営規程第10条の規定に基づき、部会長がこの細則を定めるということになっています。内容は主に部会に設置する委員会について定めています。第2条の委員会の構成については、部会長が指名する者により構成し、また、第3条の委員長の指名については、委員長は部会長が指名するということで、今後、福井部会長に御指名をお願いすることになります。第4条、会議等の招集については、委員長が招集することになっています。第5条、会議については原則公開となっていますが、こちらのただし書きにありますとおり、「公開することにより、個人情報の保護に支障を及ぼすおそれがある場合又は知的財産権その他個人若しくは団体の権利利益が不当に侵害されるおそれがある場合には、委員長は、会議を非公開とすることができる」とされています。なお、審議会の委員については、非常勤職員として、国家公務員法上の守秘義務が課されることになりますので、非公開の会議の情報の取扱いについては十分御留意をお願いしたいと思います。

 第9条に「雑則」として、「この細則に定めるもののほか、部会又は委員会の運営に必要な事項は、部会長又は委員長が定める」とされており、この規定に基づいて、資料1-4の「利益相反の取扱いに関する規程」を()として提示しています。こちらの規程については、薬事・食品衛生審議会での取扱いを参考に作成させていただいています。第4条の、検討不参加の基準を御覧ください。第4条第1項の「委員等は、自らが所属する医療機関からの届出に係る再生医療等の場合は、当該再生医療等に関する検討及び事前評価には加わらない」とされています。また、第2項で「個別企業からの受取額について、申告対象期間中に年度当たり500万円を超える年度がある場合は、当該再生医療等に関する検討及び事前評価には加わらない」とされています。2ページの第3項の「500万円以下である場合は、当該委員等は、当該再生医療等に関する検討に加わることができるが、議事の取りまとめ及び事前評価には加わらない」とされています。第4項の「50万円以下の場合は、議事の取りまとめ及び事前評価にも加わることができる」とされています。説明は以上です。

○福井部会長
 ただいまの説明について、御質問、御意見等はありませんでしょうか。それでは、この細則、規程の2つは、部会長が決定することとされていますので、資料1-3及び資料1-4()のとおり決定させていただきますが、よろしいでしょうか。 
                                  (異議なし)
 ありがとうございます。次に、議題2)「再生医療等評価部会の検討事項等について」、事務局より説明をお願いします。

○神ノ田課長
 本日は第1回目の会議となりますので、御案内の委員の皆様方も多いかと思いますが、改めまして、再生医療等の安全性の確保等に関する法律の概要について、御説明いたします。資料2-1です。1ページ、制度的な枠組みですが、上の茶色のように、再生医療推進法が議員立法により平成254月に成立しています。この法律に基づき、自由診療と臨床研究の分野については再生医療等安全性確保法、また製造販売については薬事法改正法がそれぞれ制定され、昨年1125日に施行されています。迅速性の観点からは、再生医療等安全性確保法においては、細胞培養加工について、医療機関から企業への外部委託を可能にしています。また、安全性については、リスクに応じた3段階の提供基準、あるいは細胞培養加工施設の基準等を定め、こうした規定によって、下にありますように、安全な再生医療を迅速かつ円滑に実施していくことを目指しています。

2枚目のスライドに、法律の概要をまとめています。1の再生医療等の分類として、第一種〜第三種にリスクに応じて分類をし、2の手続の所で、リスクに応じた手続をそれぞれ定めています。3の適正な提供のための措置等として、インフォームド・コンセント、個人情報保護等々の基準が定められています。4の特定細胞加工物の製造の許可等として、基準を定めた上で、許可制で質の保たれた加工物製造所において加工するということになっています。

 次に3枚目は、この法律ができるまでの再生医療等の手続をまとめています。臨床研究については、国において「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」を定め、これにより国への手続をしてもらうことになっていました。この指針に基づく臨床研究については、108件に上っています。医療機関において、それぞれ倫理審査委員会をクリアした上で、厚生労働大臣の審査を受けていただくことになっています。この厚生労働省での審査に数箇月ぐらい要していたというのが法律ができるまでの状況でした。また、自由診療については、国への手続は一切なかったということで、実態が国としてつかめていなかったということです。ただ、一部、不適正な事案についてマスコミ報道されまして、こうした一部の事例によって再生医療全体に悪影響を及ぼすということが懸念される状況にあったということです。

 こうした状況を踏まえて、リスクに応じて手続を定めるということで、4枚目のスライドのとおり、手続がそれぞれ定められています。最もリスクが高いと考えられている第一種再生医療等については、特定認定再生医療等委員会での審査を受けた上で、厚生労働大臣への提供計画の提出となっています。厚生労働省においては、この提出された提供計画が提供基準に適合しているかどうかを確認することになりますが、場合によっては計画の変更命令をかけることができることになっており、この変更命令をかける際には、厚生科学審議会の意見を聴取する必要があるとされています。この確認をする期間として、90日間の提供制限期間が定められています。この90日間に内容の確認等を行わなければいけないということです。第二種、第三種については、それぞれ厚生労働大臣へ提供計画が提出された後、速やかに、直ちに提供を開始することができることになっています。

5枚目は、再生医療等安全性確保法施行後の経過措置をまとめています。施行時点で現に再生医療等を提供している病院や診療所においては施行日から1年間、また、現に特定細胞加工物を製造している施設は6か月間は法律の適用を受けないとなっています。(2)で、法の施行に伴い、「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」は既に廃止をされていますが、経過措置期間中の研究については、「なお従前の例による」となっていますので、例えば有害事象報告等が上がってきた場合については、旧指針に基づいて処理をするということになっています。

6枚目は、この評価部会の構成と役割です。再生医療等評価部会においては、新法に基づく再生医療等技術の範囲、あるいはリスク分類、再生医療等提供基準、こうしたものについて御審議をいただく。また、第一種再生医療等の再生医療等提供基準への適合性等についての確認といったものについても御審議をお願いしたいと思っています。また、後ほど御審議いただきますが、この部会の下に、2つの審査委員会を設置してはどうかと考えています。「遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会」においては、in vivoの遺伝子治療臨床研究の実施計画についての審査、また、遺伝子組み換え生物等の第一種使用等に関する生物多様性影響の評価ということで、カルタヘナ法に基づく評価も行っていただくこととしています。また、「ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会」につきましては、先ほど御説明した経過措置期間中の重大な変更又は重大な事態等についての検討ということで、お願いしたいと思っています。この経過措置期間は本年の1124日までとなっていますので、それまでの間の設置になるかと思います。

 次に、資料2-2です。昨年64日の厚生科学審議会の場で、この再生医療等評価部会はこのような形で既に承認をされているところです。部会の検討事項ですが、(1)(4)が再生医療新法に基づく審議事項ということになるかと思いますが、(1)(3)については、見直しを行う際に意見を聴取するということになるかと思います。ですから、今後一番多くなると思われるものが、(4)第一種再生医療等の再生医療等提供基準への適合性の確認や、再生医療等の提供に起因するものと疑われる疾病等の情報を評価分析することが主な役割になってくると思っています。あと(5)「その他」の中で、先ほど御説明した遺伝子治療臨床研究、またヒト幹細胞臨床研究、それぞれの審査委員会においての審査を行っていただくことで考えています。説明は以上です。

○福井部会長
 ありがとうございます。ただいまの説明について、何か御意見、御質問はありますでしょうか。やってみないとよく分からないところがあるのではないかと思いますが、今、説明いただいた範囲内で、特別、これはおかしいと思われるような所、又は御質問がありましたら、どうぞ御発言をお願いいたします。

○山口委員
 確認だけの問題です。これはあとで議論する話なのかもしれないのですが、この再生医療等評価部会の下に置かれます遺伝子治療臨床研究に関する審査会のin vivoですが、その場合のもう1つ書かれているカルタヘナ法に関しては、ex vivoをこの委員会でカルタヘナに関しては審査をするという理解でよろしいですね。

○神ノ田課長
 今、御指摘のとおりでして、ex vivoも含めて御審議をいただくことになります。カルタヘナ法についてはex vivoも含むということでお願いいたします。

○福井部会長
 実施計画そのものはin vivoを扱うということですね。カルタヘナについては、ex vivoも含めて行うということで、よろしいでしょうか。ほかにはいかがでしょうか。

                                  (異議なし)
 それでは、再生医療等評価部会の検討事項等は、ただいま事務局から説明があったとおり、本部会として、了解することとしたいと思います。

 続きまして、議題3)「第一種再生医療等提供計画の再生医療等提供基準への適合性確認の流れについて」です。事務局より説明をお願いします。

○神ノ田課長
 御説明申し上げます。資料3を御用意ください。先ほど資料2-1で御説明したとおり、第一種の提供計画につきましては、90日間という非常に限られた期間内で提供基準への適合性確認をしていただく必要があります。提出されてから会議の日程調整をするということでは間に合わないことになりますので、こちらの()のとおりの流れで、この部会での審査を進めていただければと思っています。

1で部会開催の決定とあります。各委員の日程を確認の上、あらかじめ月に1回程度開催予定日を確保させていただければと思っています。当該予定日の3週間前までに、第一種再生医療等提供計画の提出があった場合には、部会の開催を決定し各委員に通知するとさせていただいています。提出がなかった場合につきましては、その予定日は流させていただくということです。

2の部会当日までの確認ですが、提出された第一種再生医療等提供計画を各委員に事前に送付させていただきます。各委員におかれましては内容を確認していただきまして、指摘事項があれば事務局のほうに登録していただきたいと思っています。事務局では、計画提出者にその指摘事項についてあらかじめ連絡をしたいと思っています。

3は部会当日です。計画提出者が出席していただく中で御審議いただくということで、提出者にはその場で、提供を計画している第一種再生医療等についての説明、また事前に指摘のあった事項についての回答等をしていただくことになります。各委員からは、再生医療等提供基準への適合性について疑問点、意見等があれば、計画提出者に確認してもらうことになります。また、計画提出者の退室後に、再生医療等提供基準への適合性について御議論を頂ければと思っています。

4は部会終了後です。再生医療等提供基準に適合していると判断された場合は、その旨を計画提出者に伝達することになります。この場合につきましては、90日間が経過する前に提供を開始することができることとなります。計画の修正に関する指摘事項があった場合は、事務局からその旨を計画提出者に伝達し、指摘事項への対応を確認したいと思っています。結論が出ない場合には、次回の部会で再度御議論いただくということです。資料3につきましては以上です。

○福井部会長
 ありがとうございます。ただいまの説明につきまして、御質問、御意見はございませんか。よろしいでしょうか。
                                  (異議なし)
 それでは、第一種再生医療等提供計画の適合性確認につきましては、資料3のとおりに進めることを本部会として了解したとさせていただきます。

 続きまして、議題4)、ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会の設置について、事務局より説明をお願いします。

○神ノ田課長
 御説明いたします。資料1-28ページを御覧いただければと思います。厚生科学審議会運営規程第8条に、「部会長は、必要があると認めるときは、部会に諮って委員会を設置することができる」とされています。この規定に基づきましてお諮りすものです。

 資料4です。「ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会」の設置についてということで、設置の主旨につきましては先ほども御説明しましたけれども、再生医療等の安全性の確保等に関する法律の経過措置に基づきまして、同法の施行日から1年間、「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」に基づき実施される、ヒト幹細胞を用いる臨床研究について、審査等をしていただくということです。倫理的及び科学的観点から評価等を行い、それらの結果を厚生科学審議会再生医療等評価部会に報告するためのものです。

2に委員会の検討事項とありますが、ヒト幹細胞臨床研究の重大な変更又は重大な事態の評価を行うこと。その他、関連する事項について検討を行うこと。この2点を検討事項としています。

3の委員会の構成ですが、「なお」書きのところに書いてありますけれども、委員及び委員長は、運営細則第2条及び第3条により部会長が指名するとされていますので、この設置が御了承いただけた後に部会長に指名していただくことになります。説明は以上です。

○福井部会長
 ありがとうございます。ただいまの説明につきまして、御質問、御意見はございませんでしょうか。それでは、この点につきましても資料4()のとおり設置したいと思います。ありがとうございます。

 次に、議題5)、遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会の設置について、事務局より説明をお願いします。

○椎葉課長
 資料5に基づきまして、遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会の設置について御説明させていただきます。併せて、資料2-1のカラーのページですが、最後のページを御覧いただければと思います。これを参照しながら御説明させていただきます。

 遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会の設置の主旨ですが、「遺伝子治療臨床研究に関する指針」に基づき、遺伝子治療臨床研究実施計画について主として科学的観点から審査を行うとともに、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」、いわゆるカルタヘナ法ですけれども、これに基づき、遺伝子組換え生物等の第一種使用等に関する生物多様性影響の評価等を行い、それらの結果を再生医療等評価部会に報告するため、この委員会を設置するものです。

2の検討事項ですが、大きく3つあります。(1)は遺伝子治療臨床研究の実施計画について主として科学的観点から審査を行うこと。(2)は遺伝子治療臨床研究に係る遺伝子組換え生物等の第一種使用等に関する生物多様性影響の評価を行うこと。(3)はその他関連する事項について検討を行うこと。

3は委員会の構成ですが、委員会については、遺伝子治療臨床研究、及び遺伝子組換え生物等に関する生物多様性影響についての知見を有する者、特に遺伝子治療、ウイルスベクター、品質・安全性評価、生物多様性影響評価等の専門家から構成します。ただし、審議事項に関して利害関係を有する委員は、当該事項については審議に加わることはできないとしています。次のパラグラフですが、また、特定事項の審議のために、必要に応じて、当該事項に知見を有する委員を委員会に加え、又は参考人を招致することができる。この場合、当該委員又は参考人は当該事項の審議に限り委員会に参加することとします。次のパラグラフで、これは先ほどのヒト幹細胞と同じですが、委員及び委員長は、厚生科学審議会の委員、臨時委員又は専門委員の中から再生医療等評価部会長が指名することとします。

4の関係者の出席ですが、遺伝子治療臨床研究の実施計画や、これに係るカルタヘナ法に関する生物多様性影響に関する説明を聴取するために、臨床研究の総括責任者又は研究者に委員会への出席を求めることができるということです。

5の審査の手続きについてですが、委員会の審議の迅速化・効率化のため、再生医療等評価部会長の了解が得られた場合は、再生医療等部会の開催を待たずに、委員会での審議を先行して実施できることとします。

6「その他」は、委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が定めるということです。御理解が得られれば、本日付けで設置することとします。以上です。

○福井部会長
 ありがとうございます。ただいまの御説明につきまして、御質問、御意見等ございませんか。
                                  (異議なし)
 それでは、この件につきましても御了解いただいたということで、資料5()のとおり、「遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会」を設置したいと思います。ありがとうございます。

 続きまして、議題6)「遺伝子治療臨床研究実施計画等について」、御審議いただきたいと思います。審議対象の2つの実施計画は自治医科大学から申請されていますが、私が自治医科大学の客員教授のため、部会長代理の中村委員に進行をお願いし、私は本件の審議への参加を控えさせていただきます。

○中村部会長代理
 議題6)につきましては、部会長に代わり、私のほうで議事進行を務めさせていただきます。まず確認させていただきたい点ですが、福井部会長以外に、先ほど決定された利益相反の取扱いに関する規程の検討不参加の基準に該当する委員の方は、今、いらっしゃいますか。いらっしゃらないようです。それでは事務局より説明をお願いいたします。

○椎葉課長
 資料6-1に基づきまして、御説明させていただきます。大変厚い資料ですが、かいつまんで御説明させていただきます。表紙ですが、自治医科大学附属病院から、課題名がAADC欠損症に対する遺伝子治療の臨床研究と、下のほうですが、パーキンソン病遺伝子治療の第1/2相臨床研究の2つの課題が上がってきています。こちらにつきましては、去る87回科学技術部会におきまして付議され、遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会において科学的な観点から審査されています。その後、この再生医療等評価部会が設置されたことに伴い、この部会において、この委員会での検討結果を御報告の上、審議をお願いするということで今日がデビュー戦という位置付けです。よろしくお願いしたいと思います。

 資料の2ページを御覧ください。「AADC欠損症に対する遺伝子治療の臨床研究」です。(1)が研究課題名で、(2)の申請は平成26723日です。自治医科大学病院長から申請がなされていて、総括責任者は小児科学の山形教授です。(5)の対象疾患ですが、AADC欠損症です。導入する遺伝子はヒトAADC遺伝子です。ベクターの種類は2型アデノ随伴ウイルスベクターを使うということです。中身ですが、AADC欠損症患者の被殻に、定位脳手術の手法によって、こちらにあるようなベクターを注入するということです。実施期間は投与した時点から9か月後までです。目標症例数は4例です。(7)を御覧ください。外国での状況等ですが、台湾において、本臨床研究と構造的に同一のベクターを用いたAADC欠損症に対する遺伝子治療が4例に対して実施されていますが、重篤な副作用は報告されていないということです。また、パーキンソン病に対しては、申請者の施設において臨床研究が6例に対して実施されています。

3ページ、遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会における審議概要です。1)で事前の意見・照会事項及びその回答について記載していますが、審査委員会から主な意見・照会事項を送付して質問し、それに対する回答をまとめています。パーキンソン病についてもやっていますので、それと共通する指摘事項について、ア.前臨床研究で用いたベクターと本ベクターの相違点はどうであるか。基本的には前ベクターと同一であるということです。その他、イ..といろいろありますが、4ページに様々な質問に対する回答が載っています。

5ページですが、そういった回答を踏まえ、2)で実際の審査委員会における審議事項について概要をまとめています。平成261117日に開催しています。5ページの一番下の(審査委員会からの主な意見・照会事項及びそれに対する回答)のア.ですが、パーキンソン病の臨床研究と同様、きちんと副責任医師を設置し研究体制を整備すること。これはそうしますということです。次の6ページで、イ.想定される被験者が小児であることを踏まえ、被験薬の投与量について、体重当たりの投与量とする必要がないか、再度検討すること。これに対し、全症例一律投与量とすることに問題はないと考えると回答を頂いています。

3.遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会の検討結果ですが、最終的に、本審査委員会は本実施計画の内容が科学的に妥当であると判断したという結果を頂いています。

171ページ、2つ目の遺伝子治療臨床研究の実施計画です。172ページから概要ですが、「AADC発現AAVベクター被殻内投与によるパーキンソン病遺伝子治療の第1/2相臨床研究」です。申請は平成26723日で、同じく安田病院長から提出されています。総括責任者は内科学神経内科の村松教授です。対象疾患はパーキンソン病です。導入遺伝子はヒトAADC遺伝子、ベクターの種類は2型アデノ随伴ウイルスベクターということで、先ほどのベクターと同一のものです。中身ですが、進行期パーキンソン病患者の被殻に、定位脳手術の手法によって、4か所に本ベクターを注入する。ウイルスの注入量は御覧のとおりです。最終登録症例にベクターを投与した時点から9か月後まで実施する。目標症例数は6(低用量群、高用量群各3)です。(6)研究の概略ですが、2つ目のパラグラフで、過去申請者の施設において実施された臨床研究、パーキンソン病の先行研究がありました。これを前臨床研究とさせていただきますが、これの後継に位置付けられる臨床研究であると。前臨床研究とは、ベクターについて製造業者等の製造工程を変更した点や新たに高用量群を設定した点等が異なっています。先ほどの遺伝子治療臨床研究とは、対象疾患は異なりますが、同一のベクターが用いられている点は共通です。

173ページ、2.遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会における審議概要です。事前に意見・照会事項を出していて、それについての回答が幾つかあります。特に174ページの真ん中に、本臨床研究に対する指摘事項があります。オ.高用量群(3症例)では前臨床研究の3倍量が投与されることについて、経緯及び妥当性を説明し、研究実施計画書等に記載すること。それについての回答は、アメリカの例などを踏まえて、この実施計画書には3倍量が設定された理由として、「被殻のより広範な領域への遺伝子導入を目標として3倍量の第2群を設定する」という文言を追記すると回答が来ています。

175ページ、2)審査委員会における審議、同じく平成261117日に実施しています。

この中での主要なものとして真ん中辺り、(審査委員会からの主な意見・照会事項及びそれに対する回答)ということで、今回、ベクターの注入に用いる薬事未承認の器具(注入用カニューレ及びポンプ)について、安全性・有効性・品質に問題がないか説明すること。回答は、このカニューレは台湾で実施されて特段の問題は生じていない。またポンプですが、これはヒトに対して初めて使用されるものであるが、小動物の静脈内投薬用ポンプなど、高精度の微量注入装置に使用されている電子基盤を搭載し、誤差は1μL未満である。注入速度と注入量を各2段階のみに限定した単純な制御機構として誤動作を防止しており、安全性等に問題はないと考えるという回答を得ています。

 幾つか質問事項があり、最後の結論ですが、176ページです。3.遺伝子治療臨床研究に関する審査委員会の検討結果、これについて本委員会は、この内容は科学的に妥当であると判断したということです。

 また、カルタヘナ法に基づく生物多様性影響について検討しています。それについては315ページからですが、具体的には316ページを御覧いただければと思います。審査委員会での評価ですが、(1)生物多様性影響評価の結果について、1.他の微生物を減少させる性質ということで中身が載っています。2.病原性についても記載があります。3.有害物質の産生性についても、生物多様性影響が生ずるおそれはないとした申請者の結論は妥当であると判断したということです。4.核酸を水平伝達する性質もいろいろ検討した結果、核酸を水平伝達する性質に起因する生物多様性影響が生ずるおそれはないとした申請者の結論は妥当であると判断したということです。(2)生物多様性影響評価書を踏まえた結論ですが、本遺伝子組換え生物を第一種使用規程に従って使用した場合に生物多様性影響が生ずるおそれはないとした生物多様性影響評価書の結論は、妥当であると判断したということです。一応、こういった結論が出たということです。以上です。

○中村部会長代理
 ありがとうございました。ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等ございますか。

○前川委員
 同じ遺伝子と同じベクターを使用して、それぞれ自治医科大学の小児科と神経内科で実施するということなので、自治医科大学の学内でお互いの主任研究者の連絡を緊密に御願いしたいと思います。もちろん重症な副作用が出た場合には厚生労働省のほうに報告があるわけですが、そうでないことに関しても、お互いに密に連絡を取っていただければと思います。

○中村部会長代理
 これは緊密な連携を取ってやっていただきたいというコメントということで、よろしいでしょうか。

○前川委員
 それで結構だと思います。

○中村部会長代理
 ほかにございますか。私からお聞きします。172ページで、これは先行研究があって前臨床研究が行われているということですよね。

○事務局
 はい。

○中村部会長代理
 先行研究の報告と言いますか、最終結論は何だったのでしょうか。それでは分からなかったことが、今回の課題に追加されることになったのでしょうか。つまり後継というのは、先行研究でどういう結論が得られて、何が不足しており、あるいはどういう計画の違いがあって、高用量を設定した点は分かりますけれども、どこが変わったのか。つまり新規性が何なのかということです。今回の研究をしなくてはいけない基本的な理由の確認です。

○事務局
 事務局より御説明いたします。前臨床研究につきましては既に平成21年に終了報告書が出ていて、安全性・有効性の一定の評価が得られたという報告があります。今回、臨床研究が実施された経緯としては、ベクターの製造会社が代わったという背景があり、ベクターの製造工程に変更があることで安全性に問題がある可能性がありました。したがって、それを改めて検証したいという趣旨で、この臨床研究が組まれています。もう1点異なる点としては、パーキンソン病は今回、高用量群ということで、前回よりも投与量が多い投与群が設定されています。そちらのより高い投与量での有効性・安全性も評価したいという趣旨で組まれています。

○中村部会長代理
 分かりました。今の御説明でよろしいでしょうか。前回と異なる点、御理解いただけましたでしょうか。ほかに御質問、御意見等ございますか。

○山中委員
 この試験において、有効性・安全性の判定を客観的に、確実に行う体制を担保することが必要だと思いますが、この記載にあるとおり自治医大の中に臨床研究の審査委員会を新たに設置して、そこで安全性・有効性を客観的に審議する体制が担保されているように見受けられますが、これを見ると自治医大の内部の人間で委員が構成される規程に見えるので、第三者が入って審議をする。いわゆる普通の臨床試験で言う、独立データモニタリング委員会に相当するようなものだと思うのですが、第三者の目で審査するという点はどのくらい担保されているのでしょうか。

○中村部会長代理
 情報はございますか。

○事務局
 事務局より御説明いたします。有効性・安全性あるいは被験者の選定については、自治医科大学に設置されている安全・効果評価・適応判定部会というものがあり、そちらのほうにつきましては第三者も入ることになっています。ただ、具体的なメンバー等はまだ決まっていないと伺っています。

○山中委員
 どの部分に第三者が入るのか。資料の261ページに安全・効果評価・適応判定部会の設置に関する細則があるのですが、どの部分で第三者が関わっているのか担保できるようにしておいていただけると、より透明性が高まると思います。

○中村部会長代理
 ありがとうございました。この件は是非、自治医科大学のほうに御連絡いただいて、その確認を取っていただくことにしたいと思いますが、委員はそれでよろしいですか。それではそのようにお願いしたいと思います。ほかにございますか。なければ、今、出ましたコメントにつきまして御連絡いただいた上で、それが履行されることを条件に自治医科大学附属病院の2件の実施計画については、本部会として了解することにしたいと思います。よろしくお願いいたします。それでは、進行役を部会長にお返ししたいと思います。よろしくお願いいたします。

○福井部会長
 ありがとうございました。それでは、遺伝子治療臨床研究に関する報告事項に移りたいと思います。事務局より説明をお願いします。

○椎葉課長
 資料6-2に基づきまして、遺伝子治療臨床研究に関する実施施設からの報告について、御報告をさせていただきます。資料6-2の表紙を御覧ください。愛媛大学医学部附属病院、名古屋大学医学部附属病院、三重大学医学部附属病院、東京大学医科学研究所附属病院から来ていますが、愛媛大学、名古屋大学、三重大学につきましては課題名が同じです。共同研究をやっていて、この共同研究についての変更の御報告をさせていただくとともに、三重大学につきましてはもう1つ別の研究があります。それについての御説明をさせていただきます。最後に、東京大学医科学研究所附属病院のほうから重大事態等報告書が出ていますので、これについて御報告させていただきます。

1ページを御覧ください。愛媛大学から出ているもので、長いので省略しますが、急性骨髄性白血病及び骨髄異形成症候群に対する遺伝子治療臨床研究です。これについて変更計画書が出ています。具体的な変更の中身ですが、5ページの上から4つ目の所に変更内容があります。実施計画書における事項ということで、研究に必要なリンパ球を確保しうる被験者全血採取量の変更、その他幾つかありますが、メインは被験者に対する全血採取量の変更です。具体的には8ページを御覧ください。左側が変更前、右側が変更後です。8ページの上から3つ目の所に被験者全血(100mL)の採取とあります。これが、被験者全血(200mL)の採取ということで変更を行うことにしています。この変更の理由を一番右に書いていますが、1回あたりの採血量変更のためということで、最大採血量を200mLにしたということです。その他、変更事項は下線を引いている所ですが、メインは今のところです。

15ページ、名古屋大学です。名古屋大学についても同じ共同研究をしていますので同じ変更ですが、20ページの上から3つ目の表を見ていただければと思います。全て同一です。

29ページ、三重大学から出てきているもので、これも研究計画の課題はみんな同じですが、これについては33ページを御覧ください。変更の理由ということで上から5つ目の所です。人事異動に伴い、研究者の役職を変更したこと。研究期間を2年間延長し、役割の一部を記載整備したということです。

 三重大学からもう1件、37ページですが、治療抵抗性食道癌に対する遺伝子治療臨床研究です。その中身については41ページです。今回の変更内容ですが、上から5つ目の変更内容で、総括責任者以外の研究者の役職、所属が変わったこと、個人情報相談窓口が変わったこと、実施期間が2年間延長して4年間としたことが変更点です。

 最後、重大事態等報告書が東京大学医科学研究所附属病院から来ています。小澤病院長からです。総括責任者は藤堂教授です。進行性膠芽腫患者に対する増殖型遺伝子組換え単純ヘルペスウイルスG47Δを用いた遺伝子治療の臨床研究です。具体的な中身は48ページを御覧ください。重大事態等の発生時期が平成2721日です。事態の内容とその原因ですが、被験者が死亡されています。その原因ですが、原病である膠芽腫の増悪であろうということです。

1.ウイルス療法実施までの経過ですが、平成24(2012)6月に言語障害にて発症(発症時61)MRIにて脳腫瘍が発見され、翌7月、開頭腫瘍摘出術を受けています。病理診断で膠芽腫とされています。初期治療として放射線治療、化学療法を受けています。平成25(2013)8月からワクチン療法を受けていますが、効果はPDと判定されたということです。また平成25(2013)11月、再発病変に対して開頭腫瘍摘出術を受けています。またワクチン療法が再開され計2回の投与を受けたが、平成26(2014)1月に再再発を認め、同月、東大医科研病院を紹介受診されています。

2.ウイルス療法の実施ですが、平成2627日に東大医科研病院に入院(入院時62)、平成26212日及び219日に試験薬G47Δが投与されています。これに関連する重篤な有害事象は認められていませんでした。ウイルス療法7日後(226)MRIPDと判定されています。また、平成27227日に退院し、もう一度化学療法を再開しています。

3.ウイルス療法後の経過ですが、MRIにて腫瘍のさらなる増大を認め、ウイルス療法3か月後にインターフェロンの投与を開始。4か月後(平成26623)MRIでは腫瘍の髄腔内播腫の所見がみられた。神経症状が徐々に進行したが外来通院が可能であったため、化学療法とインターフェロンの継続を行っています。ウイルス療法9か月後頃から薬の内服が困難となったため化学療法を中止し、外来通院が困難となったためインターフェロンも中止した。意識障害の悪化により、平成261225日に医科研病院に再入院となった。腫瘍は入院後も増大し続け、平成27(2015)21日、腫瘍の増大に伴う脳ヘルニアにより死亡されました。病理解剖はできなかったということです。

4.ウイルス療法との関連ですが、第2回投与7日後(平成26226)の時点で治療前に比べて原病変は増大し、MRIにて経時的に病変の増大が見られたことと、それに伴い神経症状の悪化を認めたこと、初回開頭手術から31ヶ月、再発から19ヶ月の経過であり、臨床経過及び画像所見は膠芽腫の進行に伴うものとして矛盾しないこと、プロトコル治療期間中に、このウイルスに起因すると考えられる重篤な有害事象が認められなかったことなどから、死亡は原疾患の進行によるものと推定されるということです。

 その後の対応状況ですが、次の49ページです。本ウイルス療法の安全性の確認ですが、第1回目と第2回目のウイルス投与後のそれぞれの翌日、2日目、3日目及び第2回投与7日後の血液、尿、唾液のPCR検査を実施したが、投与したウイルスのDNAは検出されなかったということです。第2回ウイルス投与時に、投与に先立って行われた生検では、壊死組織が主体の病理所見が観察され、脳炎の所見はなかったということです。また、MRIの検査では、腫瘍病変の増大は認められたものの、重篤な炎症などを疑わせる所見は観察されなかったということです。以上から、原病である膠芽腫の増悪によるもので、このウイルス療法によるものではないということです。以上、報告でした。

○福井部会長
 ありがとうございました。ただいまの説明につきまして、御質問、御意見はございませんか。

○戸口田委員
 確認ですが、最初の3つは三重大学が中心となった遺伝子治療だと思いますけれども、被験者からの採血量の変更は前の2つの大学だけで、三重大学からは出ていないということなのでしょうか。

○椎葉課長
 三重大学からは、第88回科学技術部会にて既に報告がございました。

○戸口田委員
 共通のプロトコルで動いているという認識は、よろしいですね。

○福井部会長
 そのほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、遺伝子治療臨床研究に関する報告につきましては、本部会として了解したということにさせていただきます。以上で、予定されていた議事は全て終了いたしました。そのほか事務局から何かございますか。

○神ノ田課長
 次回の開催につきましては、改めて調整の上、委員の皆様方に御連絡を差し上げたいと思います。事務局からは以上です。

○福井部会長
 それでは、本日はこれで閉会とします。ありがとうございました。


(了)

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