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2014年12月24日 中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会 第19回議事録

○日時

平成26年12月24日(水)9:29~9:51


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

田辺国昭部会長 印南一路部会長代理 西村万里子委員 森田朗委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 花井十伍委員
石山惠司委員 田中伸一委員 榊原純夫委員
鈴木邦彦委員 松本純一委員 万代恭嗣委員 長瀬輝諠委員
堀憲郎委員 安部好弘委員
土屋裕専門委員 田村誠専門委員  昌子久仁子専門委員 加茂谷佳明専門委員
池田俊也参考人 福田敬参考人 田倉智之参考人
<事務局>
唐澤保険局長 武田審議官 吉田審議官 宮嵜医療課長 佐々木医療課企画官
込山保険医療企画調査室長 中井薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○具体例の検討について

○議事

○田辺部会長

 それでは、皆様おそろいのようでございますので、ただいまより第19回「中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会」を開催いたします。

 まず本日の委員の出欠状況について、報告いたします。本日は全ての委員が御出席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 本日は「○具体例の検討について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 中医協費-1という資料でご説明いたします。

 9月10日の費用対効果評価専門部会におきまして、具体例の検討に任意に御協力をいただいております企業からの懸念事項への対応につきまして、御議論いただきました。その際の論点について、再度、事務局で整理をさせていただき、お諮りすることとしておりましたので、本日、御審議いただくものでございます。

 論点の1つ目でございますけれども、研究班による再分析の報告をあらかじめ企業に開示することに関しまして、3点意見がございました。

 研究班による再分析は、結果として報告されるので、企業が手を加えることができない以上、あらかじめ企業に開示する必要はないのではないか。

 研究班による再分析結果が、企業の分析と異なっている場合は、その原因について議論を行うことも、現段階が試行的であることを踏まえると、必要な手順と言えるのではないか。

 たとえ企業に事前に開示したとしても、開示した事実やそれを踏まえた反応等について、透明性を確保することが必要ではないかという御意見がございました。

 論点の2つ目といたしまして、中医協への報告の方法についてでございます。

 今回のデータ・分析については、秘密情報が含まれていることから、その公開に関して、企業の懸念があることは了解可能。

 中医協で議論を行うに当たっては、資料が黒塗りされていることで、評価をする際に不具合が生じないようにすることが必要ではないかということでございました。

 以上の2点の論点を踏まえまして、研究班による再分析報告の企業に対する事前開示、中医協への報告・審議の方法につきましては、以下のようにさせていただいてはどうかというものでございます。

 1つ目でございますけれども、費用対効果評価専門部会は、非公開で開催することとするとしております。これはあくまでも今回の具体例の検討の審議に関してということでございまして、当然本日と同様、秘密情報が含まれていない場合につきましては、公開で開催するものでございます。

 ○2でございますが、企業から提出されたデータ・分析と、研究班による再分析内容に違いがある場合、その原因について吟味できる仕組みとすることが必要。その際、以下の点に留意ということで、研究班が再分析を行う際には、独立性が担保されていること、企業が主張できる場を確保するということでございます。

 ○3でございますが、秘密情報に対する配慮の観点から、以下の点を確認した上で、企業の懸念を解消することが必要。資料の黒塗りをどのように行うのか、中医協委員の守秘義務の範囲等についてでございます。

 以上のような点を加味しましての具体的な対応が2ページ目でございます。具体例の検討に関しては、費用対効果評価専門部会を非公開で開催し、企業から提出されたデータ・分析と研究班による再分析結果を研究班があわせて報告をする。研究班といいますのは、本日御出席いただいております、参考人の先生方とそれに協力いただいている専門家ということでございます。あらかじめ企業に対して、再分析結果を掲載した中医協資料は開示しない。後日改めて費用対効果評価専門部会において、企業側が出席した上で、意見交換の場を設けるということで、そういう形で、企業側にも意見交換に参加する機会を設けてはどうかというものでございます。

 なお、資料や議事録等に関しましては、同じく非公開で開催をしております、薬価算定組織、保険医療材料専門組織を参考といたしまして、当日の議論は非公開で、資料につきましては、黒塗りをしない、随行者もなしといたします。

 議論に用いる資料は、机上配付とさせていただきます。非公開でございます。

 議事録は、議事要旨のみ公開をさせていただきます。

 中医協総会への報告に関しては、公開可能な情報と議論の結果を報告させていただき、公開不可能な情報は、必要に応じまして、黒塗りにさせていただきます。

 委員の守秘義務に関しましては、我々のほうで確認をさせていただきまして、改めての御紹介になりますが、公益委員は国家公務員一般職としての守秘義務は負っておりませんけれども、中医協委員として、高い倫理を保って行動するということを宣誓いただいているところでございます。また、1号側・2号側委員におかれましては、国家公務員一般職としての守秘義務を負っておるところでございます。

 2ページから3ページにかけまして、国家公務員法の秘密を守る義務の該当条文の抜粋をつけております。

 以上のような具体例の検討方法につきまして、本日、御了解をいただきますれば、3ページにございますけれども「2.今後のスケジュール」ということで、来年1月から具体例の検討を開始させていただきたいということで、1回当たり何品目いけるかどうかということはございますけれども、複数の品目を実施し、8品目ございますので、複数回にわたって、具体例の検討の非公開の部会を開催させていただきたいと思います。それらを一通りやりまして、その結果を踏まえまして、この部会としての議論の整理をまた総会に報告し、次のステップに向かっていくということを考えているところでございます。

 なお、参考資料として、本日おつけをしておりますのは、具体例を用いた検討につきましての対象品目、どういったものを出していただいているか、どういう体制で検討しているか、今後のスケジュールを含めてというものが、1ページ目でございます。

 裏面は「費用対効果評価に係る検討の経緯と今後のスケジュール」ということで、中医協で附帯意見をいただいて以降、現在、具体例の検討に関する今後のスケジュールを含めて、入れさせていただいているものでございます。

 私からの説明は以上でございます。

○2○3○田辺部会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの説明につきまして、何か御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 今、御説明いただきました件につきましては、とりあえず具体例の検討を始めることは、よろしいと思います。

 ただ、その上で申し上げたいのは、中医協の委員は、費用対効果の専門家ではございません。これを見ますと、資料が机上配付のみということになりますので、そうなりますと、議論が深まらない可能性もあると思います。

 3ページの最後を見ますと、平成27年春を目途として、具体例の検討によって抽出できた課題等を整理した上で、総会に報告することになっていますが、部会での報告の際に、複数の手法の専門家が参考人として報告を聞いて、意見を述べるようにすることや、内容に課題がある場合には、別な研究者が査読や検証をする機会を持てるようにすることが必要になるのではないかと思います。

 それと質問ですが、2ページの※2のところですけれども、公益委員は、国家公務員特別職になるということですが、この方々には守秘義務はないということでしょうか。確認の質問をさせていただきたいと思います。

 以上です。

○田辺部会長

 企画官、よろしくお願いします。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 2点、御指摘、御質問をいただいたところでございます。

 1点目に関しましてでございますが、今回、再三御提案させていただいていますが、これはあくまでも今回の具体例の検討に当たっての取り扱いでございまして、費用対効果評価を例えば保険収載の制度に取り入れた場合は、当然その際に企業からどういうデータを出していただき、どういう体制で分析をするかというのは、宿題としていただいておると認識をしておるところでございます。ですので、具体例の検討に関しましては、あくまでも任意の御協力をいただいている企業の情報の秘匿といいますか、秘密情報に関する取り扱いの懸念に対応する形での検討方法でございます。

 それから、全般的に部会の議論をどのように進めていくか等につきましては、その都度、御議論いただきながら、進めてまいるということでございますので、御指摘の事項なども、今後、取り扱いも含めて、御議論いただければと思っているところでございます。

 具体例の検討につきましては、まずはこの形で御了解いただいたということでございますので、進めさせていただきたいと思っております。

 また、秘密保持の問題でございます。2ページ目につけておりますけれども、中医協の公益委員は、両議院の同意を得て任命をされておりますので、国家公務員特別職になりますので、いわゆる国家公務員一般職としての守秘義務は負っていないものでございますが、中医協がこれは秘密情報です、非公開でやりますということに同意してやるということですから、宣誓をいただいた内容を踏まえて、公益委員の先生方にも守秘義務がかかっていると理解しているところでございます。

○田辺部会長

 ありがとうございました。

 白川委員、お願いします。

○白川委員

 事務局から提案いただいた内容につきましては、これで了解しているところですが、2点だけ質問をさせていただければと思います。

 1点目は、2ページです。費用対効果評価専門部会における具体例の検討は非公開で、随行者なしとなっておりますが、専門委員がライバル企業のデータを見るケースも当然あり得ると思いますが、それについてどうお考えなのか。

 また、費用対効果評価専門部会の委員でない中医協委員の傍聴もできないのかどうかが質問の1点目でございます。

 2つ目は、現在、8つの品目について、いろいろデータを収集されていると思いますが、順調にデータが入手できているのか、何か問題点はないのか、研究班での検討はどういう状況なのか、について、説明いただきたい。

○田辺部会長

 企画官、どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 1点目の御質問でございます。専門委員の方につきましてですが、国家公務員一般職としての守秘義務を負っている状況でございます。ただし、今、御指摘がありましたとおり、専門委員はそれぞれの業界を代表しているとはいえ、他の企業の情報に接するということもございますので、次回の部会までには、実際に参加していただくかどうかを含めて、個別に調整をさせていただくという状況でございます。ただし、いわゆる守秘義務ということでいえば、1号側・2号側委員と同じという状況でございます。

 それと、他の中医協委員のお取り扱いにつきましては、中医協委員全体に国家公務員一般職としての守秘義務がかかっておりますので、部会の委員でなくても、傍聴は可能と理解しております。

 もう一点、情報収集の状況でございます。これは必要に応じ、参考人に補足していただきますが、1月から具体的な事例を検討するということで、順次、各企業さんに御協力をいただいて、準備が整っていると、事務局としては理解をしているところでございます。

○田辺部会長

 参考人の方、何か御発言はございますでしょうか。

○福田参考人

 参考人の福田でございます。

 補足をさせていただきます。

 企業等からのデータや分析の提出状況に関しましては、ほぼ順調に御提出をいただいておりまして、間もなく全ての企業から御提出いただけると理解をしております。

 研究班では、御提出いただいたものについて、チェックとか、再分析等に、今、鋭意取り組んでいる状況でございます。

○田辺部会長

 ありがとうございました。

 ほかに御質問等はございますでしょうか。どうぞ。

石山委員

 先ほど鈴木先生もおっしゃったとおり、非公開という方向については、結構だと思いますけれども、いかんせん、我々はこの世界ではほとんどの方が素人というか、わかりにくい世界もあると思いますので、議論の根っこにある資料、福田先生には今まで海外のケースだとか、いろいろ御提示いただいたんですが、わかりやすいように、要点をまとめて、素人が読んで、一発でわかるぐらいの提案をしていただきたいと思います。これは要望です。

 あと、先ほどから2ページ目がいろいろと議論になっておりますけれども、ここの守秘義務に関しまして、議事録の整理の仕方について質問があります。中医協の委員になって、まだ非公開の会議に参加したことがないんですけれども、例えば議事録の文責や責任、あるいは個々人の発言についてのまとめ方だとか、その辺は具体的にどうなっていくんですか。ちょっと教えていただきたいと思います。

○田辺部会長

 企画官、よろしくお願いします。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 現在の公開の場合は、当然出席された委員、発言された方に、個別に該当部分について御確認をいただくというやり方をとっております。今回の議事要旨に関しましては、御発言を引用させていただく場合には、その発言をされた委員はもちろんですが、参加された委員の方にも全体を確認いただいて、その後に公表ということになるかと思っております。

○田辺部会長

 どうぞ。

○石山委員

 まだ仮定の話ですから、具体的なときには、いろいろ教えてください。

 以上です。

○田辺部会長

 ほかに御質問等はございますか。どうぞ。

○万代委員

 確認でございます。ちょっとしつこいようですけれども、2ページの表の「中医協総会への報告」の中に、必要に応じて黒塗りを行うと下線が引いてございますが、この主語は誰かということです。

 これも含めまして、先ほどの鈴木委員の質問に企画官から、審議の途中でも、よりよい審議ができるような方向で、必要であれば、やり方を変えていくというお話がございましたので、それに沿って、こういった部分もよりよくしていっていただく、あるいはよりよくしていく方向で審議をしていくと理解しておりますが、確認のために、この主語は誰なのかということを伺いたいと思います。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 資料を黒塗りするなど、資料公開の手続は委員の先生方に御相談しながらという形になるかどうかということはありますけれども、基本的にこれは秘密情報の部分に関して、企業がこれは非公開としてほしいという要望に対応するというイメージでございます。一般的に広く知られているものまで、黒塗りにするということは考えておりませんが、具体的な運用に関しましても、御意見をいただければ、その都度、検討してまいりたいと思っております。

○田辺部会長

 どうぞ。

○万代委員

 企業の方から自主的にトップシークレットの情報を、この場に出していただけるということで、それは十分に了解しているところではございます。どういう具体例が出てくるかということが、全くわかっていないので、余り深くは議論するつもりはございませんけれども、黒塗りの情報は中医協総会への報告となっていますから、このところでは、黒塗りの部分がより少ない可能性もございますが、それも含めまして、費用対効果のところで黒塗りがあると、なかなか審議がしにくい場合には、どういう扱いにするかということも、今後、具体的なものを見て、審議させていただきたいと思っております。

 以上です。

○田辺部会長

 ほかに御質問ございますでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、ほかに御質問等もないようですので、本件に関する質疑はこの辺りといたしまして、ただいまいただいた御意見を含めて、本日の総会に報告させていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○田辺部会長

 ありがとうございます。それでは、そのようにしたいと思います。

 本日の議題は、以上でございます。

 なお、次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日の「費用対効果評価専門部会」は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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