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2015年1月9日 第59回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会議事録について

職業安定局 派遣・有期労働対策部 企画課 若年者雇用対策室

○日時

平成27年1月9日(金)13:00〜15:00


○場所

厚生労働省 職業安定局 第1・第2会議室(中央合同庁舎第5号館12階)


○議事

○阿部部会長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第59回「雇用対策基本問題部会」を開催します。

 本日の委員の出欠状況を報告させていただきます。公益代表の欠席は猪熊委員です。ただし、御予定の状況によっては、おくれて御参加いただける可能性があると伺っております。使用者代表の欠席は深澤委員です。労働者代表は照屋委員、野村委員が御欠席です。

 なお、芳野委員はちょうど今、お見えになりました。

 それでは、カメラの撮影はここまでとさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

(報道関係者退室)

 

○阿部部会長 では、議事に入りたいと思います。

 前回の部会では御意見の集約ができた部分や、御意見がまだ残っている部分がありましたが、これまでの御議論を踏まえ、若者の雇用対策の充実について部会報告書の素案を作成していただくよう、私の方から事務局に対して申し上げたところです。本日は事務局において作成した素案に基づいて、意見の取りまとめに向けて議論を行いたいと思います。

 それでは、事務局で作成した素案を御説明いただきたいと思います。また、前回の御議論の中で御意見や御質問等のあった部分についても御説明をお願いします。


○五百旗頭雇用支援企画官 それでは、資料1と資料2について御説明いたします。

 前回、これまでの議論の整理ということで御議論をいただきまして、さまざまな御意見を頂戴いたしました。本日は、こうした議論を踏まえ、報告書の素案として資料1−1を御用意いたしました。御説明は資料1−1について、前回からの変更点を中心にしながら、適宜補足資料として資料1−2を御参照いただく形で進めてまいりたいと存じます。

 前回「若者を取り巻く現状」としておりましたものを「はじめに」ということで記述しています。

 そして、4点の追加を行いました。

 まず、2つ目の○の1行目に「最初に就いた仕事が非正規であった割合は約4割」という現状を追記しています。

 次に、4つ目の○に、若年期は、生涯にわたるキャリア形成のスタートとして重要な時期であり、仕事を通じて多様な経験を積むことは成長の糧となること。就職後一定期間は、心身の健康に配慮しつつも、正社員として集中的に職業経験を積むことで、安定的に成長し、活躍していくための基盤となる能力を培うことの重要性を追記しています。

 次に、2ページ目の1つ目の○でございます。我が国の若年者の失業率が低い背景には、新卒一括採用の慣行があり、学校から職業への橋渡しを円滑にしているメリットがあります。ただ、就職時の景気に就職環境が左右され、卒業時の違いによって就業状況に差が生じる傾向も見られること。こうした中で若者雇用対策を行うに当たっては、景気動向にかかわらず恒常的・安定的に支援することの必要性と、若者が将来に見通しを持ちながら働くことができるよう非正規雇用労働者のキャリアアップ支援等を進めることの重要性について記述しております。

 次に、2つ目の○に、若者の雇用対策について議論を行ってきた経緯として「日本再興戦略」を踏まえ、本部会及び職業能力開発分科会において検討を行ってきたこと。これまでの議論を踏まえてまとめた報告書を受けて、法的整備も含め所要の措置を講ずることが適当と考える旨を追記しております。

 次に「若者雇用対策の方向性」についてです。

 1の柱書きでは、2行目に若者の雇用対策における新卒段階でのミスマッチ解消の重要性と、4行目に若者が就業に関する経験が特に少なく、情報の収集や活用面で未熟である点に配慮した支援の必要性を追記しています。

 前回は、(1)として「関係者の協力・連携」を入れておりましたが、いただいた御意見を踏まえて、類似の記述がある5(1)にまとめ「学校段階からの職業意識の醸成」から記述を始めています。

 内容としては、前回の御意見で、学生に対して働く際のルールを教えることは重要だが、それ以上にトラブルに巻き込まれた際の相談窓口の周知が重要とのことでしたので、3ページの3行目にその旨を追記しております。

 また、インターンシップの意義として、2パラ目に「新卒一括採用により、発達段階にある若者が企業内で継続して育成されているが、キャリア形成の観点から見れば、就職前段階で適切な職業意識を持てるようになることが重要」との記述を追記しています。

 「(2)マッチングの向上に資する情報提供」については、前回の御意見を踏まえ、新規学校卒業段階でのマッチングを向上させるためには、求人者が労働条件を的確に伝えることが重要だが、適職と見込んで就職しても、就労実態、職場風土が合わない等により短期間で離職する者も多いこと、ミスマッチを解消するためには、労働条件に加えて、職場の就労実態に係る職場情報もあわせて提供することにより、新卒者と企業双方がより正確に互いを理解し選択し合える環境をつくることの重要性を追記しています。

 また、マッチングを向上させるためには、労働条件の的確な表示の徹底と職場情報の積極的な提供の2本立てで施策を進めることが有効との御意見を踏まえ、構成もそのような形としております。

 まず「労働条件の的確な表示の徹底」についてです。

 2パラ目の「現行法において」以下を追記しています。前回資料1−2でお示ししましたように「現行法において、労働者の募集に当たっては、労働条件の明示義務、虚偽の条件呈示の禁止、労働条件の的確な表示に係る努力義務のほか、労働契約締結に際しては、労働条件の明示義務等が規定されている。これらの規定の遵守を徹底するため、募集から就労に至るまでの過程で守るべき事項について、5(1)で後述する事業主等に係る指針において一覧できるよう定めることが適当である」と追記しています。

 また、トラブルが起こった際には、都道府県労働局による個別労働紛争解決制度等が利用できることの周知や、必要に応じてハローワークで相談等に対応することが重要との御意見がありましたので、その旨も記載しております。

 また、運用上、対応し得るものとして、4ページの2行目の「また」以下を追記しておりますが、こちらについては、まず資料1−2で御説明いたします。

 資料1−2の1ページ目をごらんください。労働条件の的確表示については、これまでの議論の中でいろいろ御意見をいただきました。いただいた御意見をまとめると、おおむね5つの課題にまとめられるかと思いますので、それぞれにつき対応案を並べております。

 まず、固定残業代への対応として、求人票に欄を設け、しっかり記載できるようにすべきではないかという御意見については、前回の資料1−2で御説明したように、ハローワークの求人票の特記事項欄に「固定残業代には○時間分の残業手当を含む。○時間を超えた場合は別途残業手当を払う」旨を記載するよう指導を徹底します。

 2ページ目以降に求人票等の様式をつけておりますが、求人票の特記事項欄というのは、2ページ目、4ページ目、6ページ目のそれぞれに1と赤字を入れている部分になります。ここにきちんと記載していただくよう対応してまいりたいと考えております。

 次に、2の試用期間についてもきちんと記載できるような欄を設けるべきとの御意見がございました。こちらについては、一般の求人票に倣い、高卒、大卒等の求人票についても欄を設けるよう、次期求人票の改訂時期に向けた検討を行うこととし、それまでの間は求人票の補足事項欄、具体的には4ページ目と6ページ目の2と入れている欄にきちんと記載するよう指導してまいりたいと考えております。

 次に、3から5をまとめて御説明いたします。

 労働条件を確認しないまま雇用契約を締結することが多々あり、さまざまなトラブルとなっているとの問題提起がありました。どんな労働条件を確認しなければいけないかを求職者に指導すべきや、労働条件通知書のモデル様式を紹介状に添えて、事業主に書面での交付を促すべき、また、求人票にも労働条件は労働条件通知書で確認することを明記すべきといった御意見がありました。

 これに対しては、求職者に注意喚起をするため、求職票の備考欄や紹介状の余白、具体的には2ページ、4ページ、6ページの3、5と入れている求人票の備考欄や、8ページの求職者用紹介状の3、5と赤字で示している余白に「求人票は雇用契約書ではありませんので、採用時には書面により労働条件明示を受けてください」と記載する対応を行ってまいりたいと考えております。

 また、求人者に対しては、労働契約締結時に労働条件を書面で交付しなければならないことの周知や、労働条件通知書の様式例の周知を進めるほか、7ページに求人者用の紹介状をおつけしておりますが、こちらの4と赤字を入れております余白に注意喚起の記載を入れる対応を行ってまいりたいと考えております。

 以上を前提に、報告書案の4ページにお戻りください。

 2行目に「誤解を生じにくい形で的確に労働条件が示されるよう、公共職業安定所における新規学校卒業者等に係る求人票の様式、紹介状の記載事項の見直し、求人票作成時の留意事項の周知を行うとともに、今後も個々のケースに応じてトラブルを低減するために有効な方策を運用面を含めて検討することが適当」と記述しております。

 次に「職場情報の積極的な提供」についてです。こちらもまず資料1−2で御説明いたします。9ページをごらんください。

 情報提供の主体は、新規学校卒業(予定)者の募集を行う事業主。

 対象は、当該求人への応募者又は応募の検討を行っている者で、氏名、連絡先等が示されている者。 提供する内容は、前回の御議論を踏まえ「募集・採用に関する状況」「企業における雇用管理に関する状況」「職業能力の開発・向上に関する状況」の3類型をお示ししています。それぞれの項目について考えられる具体的な項目を例としてお示ししています。また、考えられる情報提供の仕方としては、場合分けを行い、当該求人への応募者及び応募の検討を行っている者から求めがあった場合は義務。その他の場合は努力義務とすること。提供する内容は、(ア)から(ウ)の3類型のそれぞれについて、企業の一定の選択を認めること。そして、ハローワーク、職業紹介事業者に対して求人申し込みを行う場合は、求職者からハローワーク等に問い合わせがあることも考えられるので、ハローワーク、職業紹介事業者に当該3類型の情報を提供することを入れております。

 以上を前提に報告書の4ページの2にお戻りください。

 新卒者の適職選択と企業が求める人材の円滑な採用に資するよう、労働条件に加えて職場の就労実態に係る情報が積極的に提供される環境を整備することが重要として、具体的な情報提供の項目。これは先ほど資料1−2で御説明した項目と同じものを記載しております。

 次に、資料提供の仕方としては、当該募集に対する応募者及び応募の検討を行っている新規学校卒業者から求めがあった場合は、(ア)から(ウ)の3類型ごとに企業において情報の提供を行うものとするとともに、それ以外の者に対しては(ア)から(ウ)の情報の提供に努めるものとすること。具体的な情報提供の項目については省令において列挙し、その中から、事業主が業種等の事情を勘案して適切と考え選択した項目を提供することが適当であること。

 また、新規学校卒業者の採用に向けて公共職業安定所や職業紹介事業者に対して求人申し込みを行う事業主は、応募者等が公共職業安定所等に当該情報を求めることも想定されることから、公共職業安定所等から求めがあった場合には当該情報提供をすることが適当である旨を記述しております。

 次に「(3)公共職業安定所での求人不受理」についてです。こちらもまず資料1−2で御説明いたします。10ページをごらんください。

 前回、さまざまな御意見をいただきましたので、それを踏まえ考え方を整理いたしました。

 まず、趣旨ですが「新卒一括採用の慣行の中で、新卒時のトラブルは、職業生涯にわたるキャリア形成に大きく影響を及ぼすおそれがある。したがって、公的機関であるハローワークが、就業を継続する上で問題を抱えることが懸念される労働関係法令違反の事業所を新卒者に紹介することがないよう、当該事業所の求人を受理しないことができることとする」と入れております。

 考えられる対象としては、まず労働基準関係法令の同一条項の違反について、繰り返し、例えば過去1年間に2回以上是正指導を受けた場合としています。

 対象条項は、賃金、労働時間に関係するものを中心にしつつ、強制労働の禁止、労働条件の明示、休憩、休日関係、年少者に係る労働基準を挙げています。

 また、男女雇用機会均等法及び育児介護休業法違反で公表に至った場合ということで、対象条項はそれぞれの法律で公表の対象とされている規定を挙げています。

 また、考えられる不受理期間としては、法違反が是正されるまでの期間に加え、一定期間、具体的には6カ月経過するまでの期間を不受理としています。これは不受理の対象を「違反を繰り返す場合」としていることから、法違反を重ねないことを確認する期間とすることが妥当ではないかとの考えです。

 一方で、求人不受理は雇用機会の制限につながることもありますので、求人者の当該年度における新卒者の採用期間は最小限確保できるようバランスを考慮して6カ月という案をこの中で例としてお示ししております。

 以上を前提に、報告書の4ページの(3)にお戻りください。

 現在、公共職業安定所は、個別の求人申し込み内容が違法である場合等を除いて、全ての求人申し込みを受理しなければならないこととされていますが、賃金不払残業等の違反が繰り返し認められる求人者もある中、新卒一括採用の慣行のもと、就業に関する経験が少ない新規学校卒業者が、こうした求人者からの求人に応募し、社会の入り口でトラブルに巻き込まれることは、キャリア形成のスタート地点でのつまずきとなり、長期的な影響が危惧されるところです。

 そのため、若者が就業を継続していく上で問題を抱えることとなると判断される賃金不払残業等の労働基準関係法令違反が繰り返し認められる場合や、男女雇用機会均等法及び育児介護休業法違反に基づく公表の対象となった場合等は、公的な機関としての公共職業安定所においては、当該求人者からの求人申し込みを一定期間受理しないことができるとすることが適当である。なお、求人不受理とする法令違反の対象及び一定期間については、政省令において定め、ルールの透明化を図ることが適当と記述しております。

 次の2及び3は、前回と基本的には同じですが、1点、6ページ目の3の(2)、下から3行目に「若者の希望等を踏まえながら、個々の状況に応じた支援を通じて」という1文を追記しております。

 次に、4については、柱書きの2パラ目に「若者の採用・育成に積極的に取り組む中小企業の魅力をアピールする情報発信への支援が有効である。なお、雇用管理に関し、労働基準法等関係法令の違反がある企業に対しては、必要な監督指導等を的確に実施する必要がある」と追記しております。

 「(1)企業における雇用管理改善の支援」については「若者が就職した企業で安定的にキャリアを形成していくためには、事業主が、若者の能力や経験に応じた適切な待遇を確保するよう雇用管理の改善に努めるとともに、賃金不払残業等の労働関係法令違反が行われないよう適切な管理を行うことが不可欠である。そのため、企業において若者の活躍促進に資する雇用管理の改善が進むよう、公共職業安定所は積極的な支援に努めるべきである。具体的には、離職率の高い業種について、雇用管理面での課題分析・改善等を促進し、若者にとっても魅力ある職場とするとともに、人手不足問題等にも対応するための取組の強化を図ること」についての記述を追記しております。

 「(2)認定制度の創設」については「若者の採用・育成に積極的に取り組み、実力を有しながらも、知名度等の点から若者の採用面に課題を抱える中小企業の情報発信を支援することで、当該企業が求める人材の円滑な採用を支援し、マッチングの向上を図っていくため、新たに認定の仕組みを創設することが適当である」として、制度の趣旨を記述しています。

 また、具体的には、1 新卒者の3年以内の離職率といった新卒者の定着状況、2 育児休業取得率、年間有給休暇取得率、月平均所定外労働時間といったワーク・ライフ・バランスに関する状況、3 計画的な社内教育を行い、その内容を公表しているなど、若者の育成に熱心に取り組んでいる企業を認定し、支援措置を講ずることが適当といった記述を追記しております。

 認定制度については補足資料がございますので、資料1−2の11ページをごらんください。認定制度の趣旨は、先ほど報告書案で申し上げたとおりですので、下段の認定基準を御説明いたします。

 真ん中に「現行の若者応援宣言企業」の宣言基準、右側に「認定基準の例」を入れております。

 基本的には、若者応援宣言企業の宣言基準をベースに、一部項目に一定水準を設ける形で認定基準を置いてはどうかと考えております。

 まず、適用単位は、宣言基準は事業所単位ですが、認定基準は法人単位。

 若者向け求人の申し込みは、ともに必須ですが、ハローワーク求人に限定しない。

 現行の宣言事業ではハローワーク求人に限定していますが、認定制度創設に合わせた見直しが必要かと考えております。

 次に、社内教育・キャリアアップ制度。宣言基準は、制度の有無にかかわらず開示のみですが、認定基準は事業内職業能力開発計画を策定していること。

 こちらは、次のページに参考資料をおつけしておりますので、後ほどごらんください。

 次に、新卒者の採用・定着状況です。宣言基準は、過去3年度分の新卒者の採用実績及び定着状況を公表していることですが、認定基準は、これに加えて、新卒者の定着状況について一定の基準を満たしていることとし、一定基準の例として3年前就職者の離職率30%以下を挙げております。こちらは、平成23年3月の大学卒業者の平均離職率が32.4%であることを参考に入れております。

 次に、新卒者以外の正規雇用労働者の採用・定着状況です。ともに「過去3年度分の新卒者以外の正規雇用労働者の採用実績及び定着状況を公表していること」を入れております。

 次の有給休暇の取得実績、そしてその下の2つの項目である育児休業取得実績、所定外労働時間(月平均)の実績については、宣言基準は、前年度それぞれの取得実績を公表していることですが、認定基準は、これに加えて、一定の基準を満たしていることとし、基準の例として「年次有給休暇の年平均取得率が70%以上又は年平均取得日数が10日以上」。

 育児休業については「男性取得者1人以上又は女性取得率75%以上」。所定外労働時間については「月平均所定外労働時間が20時間以下又は週労働時間60時間以上の労働者の割合が5%以下」をそれぞれ挙げています。

 これらの参考としたものは、年次有給休暇は、仕事と生活の調和推進のための行動指針で掲げる2020年までの数値目標70%と、労働者の年次有給休暇の平均取得日数が9日であるところ、近似値として10日。育児休業については、本年4月改定予定のくるみん認定基準から、男性取得者1人以上、かつ女性取得率75%以上のところを「又は」とつないだこと。所定外労働時間については、仕事と生活の調和推進のための行動指針で掲げる2020年までの数値目標、週労働時間60時間以上の者の5%以下と、1カ月の法定時間外労働時間の実績。これは一般労働者の中でも最長の者の実績が18時間3分であるところを参考に20時間としています。このほか、重大な労働関係法違反、事業主都合による解雇・退職勧奨、新卒者の採用内定取り消しについては、ともに行っていないこと。助成金の不支給措置については、ともに受けていないこと。新たに風俗営業等・暴力団関係事業者でないことを基準として置くことが考えられるかと思います。

 認定基準の水準につきましては、さまざまな御意見があろうかと思いますので、議論の参考としてお示ししております。

 では、資料1−1の7ページにお戻りください。

 5については、柱書きの2パラ目に「今回の総合的かつ体系的な若者雇用対策がより一層効果的なものとなるよう、各施策の実施状況及び効果をみながら、必要な見直しを行っていくことが必要」との記述を追記しています。これはよりよい若者雇用対策を実施していく上での不断の検討という意図で入れております。

 「(1)関係者の協力・連携による総合的な取組の推進」については、1行目に関係者の例示として「若者本人や家族を含め、国、地方公共団体、学校、事業主に加え、職業紹介事業者、求人情報提供事業者等の就職支援関係者、地域若者サポートステーション等の地域における関係者等」を追記しております。

 また、2パラ目に「若者の円滑な就職と雇用の安定を図るとともに、将来に見通しを持って職業生活を送ることができる社会の実現に向け、総合的な対策を進めるためには、こうした関係者の責務や連携を法的に位置づけた上で、施策の基本方針を策定し、関係省庁等との連携の下で実施に当たるとともに、募集・採用及び定着促進に当たって事業主等が講ずべき措置をまとめた指針を策定することが適当である」と入れております。

 「(2)地方での就職支援」については、最後のパラに「UIJターン就職については、就職活動に当たっての支障となる費用面での負担について、広域求職活動費を活用しうることの周知を図っていくことが適当」と追記しております。

 資料1については以上です。

 続きまして、資料2についてですが、前回いただきました御意見に下線を付して記載しております。前回おおむねこのような議論があったということで、御参考までに御用意をいたしました。

 以上でございます。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 それでは、論点ごとにまとめて御意見や御質問等をお願いしたいと思います。

 まず、資料1−1の「はじめに」について御意見、御質問があれば、お願いしたいと思います。

 玄田委員、どうぞ。


○玄田委員 2つ目の○のところでございますが、1行目に「最初に就いた仕事が非正規であった割合は約4割」という指摘がございます。こちらは恐らくお手元の54回の資料の一部をお使いというふうに理解しておりますが、こちらを見ますと、在学中の学生・生徒がアルバイトをした場合は初職に含めないというふうな注になっており、それを踏まえた数字でありますが、この資料のデータをごらんになっていない方にすれば、学生アルバイトも入っているのではないかという誤解を招きかねない表現のようにも感じますので、そのあたりについて誤解がないように、場合によっては若干文言を加えるとか、御検討なさってみてはいかがでしょうか。

 以上です。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 宮本委員、どうぞ。


○宮本委員 下から2つ目の○の下から3行目のところに「正社員として集中的に職業経験を積むことで」と書いてあります。もちろん、キャリア形成のスタートの若年者を正社員でスタートさせるというのは非常に重要ではありますけれども、考え方としても、正社員としてのスタートを前提にしてしまったときに、現実にこぼれる人たちについては、2ページ目の最初の○のところに非正規雇用者のキャリアアップについて書いてありますが、1ページ目のところは、あくまで標準型としては正社員だということで、この人たちが集中的に職業経験を積むという書き方自体が妥当かどうかというのは、若干疑問として感ずるところがありますので、正社員としてというのはいいとしても、若干それから外れる場合も含め、職業経験を積む時期であるということをここで押さえておく必要があるのではないかと思います。


○阿部部会長 ありがとうございます。それでは、御意見として賜っておきます。

 では、ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。

 よろしければ、次の「若者雇用対策の方向性」の1つ目の柱「1 新規学校卒業者等の就職活動からマッチング・定着までの適切かつ効果的な就職支援の在り方について」の部分で「(1)学校段階からの職業意識の醸成」について御意見等があれば、お願いいたします。

 芳野委員、どうぞ。


○芳野委員 ありがとうございます。

 3ページに記載されておりますけれども、働く際のルールとか相談窓口の周知を行うために、リーフレットの作成とかセミナーの開催などの取り組みを充実させることは有意義であると考えております。その際、労働法の条文を教えるだけではなく、実際多くの相談が寄せられている事項、例えば連合の相談でも最近多くなっております。「やめたいのにやめさせてもらえない」といったことですとか、労働環境の維持・向上における労働組合の意義、役割なども周知する内容として組み込んでいただきたいと考えております。

 また、相談窓口も総合労働相談コーナーだけではなくて、地域によっても特色があります。都道府県とか都道府県労働委員会、法テラス、弁護士会、労使団体などが積極的に対応しているところもあります。具体化の際には地域の特性を踏まえつつ、さまざまな主体が存在していることも周知していただきたいと考えております。

 以上です。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 では、もしないようでしたら、次の「(2)マッチングの向上に資する情報提供」について御質問、御意見等があれば、お願いします。

 市瀬委員、どうぞ。


○市瀬委員 2「職場情報の積極的な提供」については、求めがあった者に対して「事業主が業種等の事情を勘案して適切と考え選択した項目を提供することが適切である」とされておりますが、当該情報の機密性が保たれるような仕組みを設けていただくことが望ましいと考えております。

 情報の提供は、書面にて申請を行うものと伺っておりますが、例えばその際、「当該情報について第三者への譲渡を禁じる等」の規定を設けていただくことは可能でしょうか。


○阿部部会長 では、事務局、いかがですか。


○牛島若年者雇用対策室長 若年者雇用対策室の牛島でございますが、ルール化というところは、正直いろいろ検討の部分があるかと思っております。要は、情報として学生さん、就職予定者の方が持った情報を第三者に一切教えてはいけないかと言われると、そこまで情報提供を受けた方に制約をかけるというのはなかなか難しい部分があろうかと思います。

 ただ、おっしゃるとおり、個人の就職のために入手する情報でありますので、そういったものを関係ない方々にいろいろ話すというところについての弊害というのは理解できる部分がありますので、法的なルールというのは難しいまでも、そういったところについて留意をしてもらうような話というところは今後の検討課題かというふうに考えているところであります。


○市瀬委員 ぜひお願いいたします。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 才木委員、どうぞ。


○才木委員 2のところで質問も含めてお願いしたいと思います。個々の若者によって就職活動時の欲しい情報というのは当然異なってくるのだと思います。ミスマッチによる早期離職を防ぐ観点からも、今回列挙されている項目はもちろん、それ以外でも、若者の要望に応じて、できる限りの情報提供を労働側としてはお願いをしておきたいと思います。

 その上で、少し質問なのですが、今回の案では情報提供の対象で「氏名、連絡先等が示されている者」として「応募の検討を行っている者」というふうな記載がございます。具体的には就職活動のどのような段階のところを想定しているのでしょうか。

 もう一点、具体的な情報提供の内容として、報告書案には「項目ごとに企業において情報提供を行うものとする」とあり、別紙のほうは(ア)から(ウ)と3つの区分けがなされていますけれども、企業の一定の選択を認めるというふうになっています。

 応募者もしくは応募の検討を行っている者が求めれば、義務として3項目、3つの類型それぞれに対して最低1つ以上は情報提供をするというふうな理解でいいのか、御確認したいと思いますので、よろしくお願いいたします。


○阿部部会長 2点御質問があったと思います。

 事務局、どうぞ。


○牛島若年者雇用対策室長 今、第1点目の御質問、若者の氏名、連絡先等が示されているというようなところですけれども、こちらについて、具体的な運用でどういう段階がこういう求めができる状態なのかというのは、これから引き続き調整といいますか、検討を進めていきたいと思っておりますが、いずれにしても、一般の就職活動の中においては、恐らく大卒生は就活サイトでなされているかと思いますけれども、就活サイトに個人情報を登録して、サイトにプレエントリーをするという段階から、その次に会社へのエントリー、会社情報の提供を求めるような行為、少なくともこういったところまで行く必要があるのではなかろうかというふうに考えております。

 そこから先、実際どういった状況になったときに具体的な求めがあったというふうに評価するかというのは、いろいろな実態を踏まえながら検討していく課題ではないかと考えております。

 いずれにしても、一方で、企業の皆様方からの御意見の中では、なりすましというようなところについての留意を求める御意見というのがあったかと思いますので、そういったところについてもちょっと勘案する必要があるのではなかろうかということでございます。

 2点目のところにつきましては、文章を準備した事務局の考えといたしましては、(ア)、(イ)、(ウ)のそれぞれの項目の中で少なくとも1つというような形で文案を準備した、そういったことで御理解いただければと思います。


○阿部部会長 よろしいですか。


○才木委員 はい。


○阿部部会長 ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。


○藤原委員 4ページの下から9行目「職場情報の積極的な提供」のところに「具体的な情報提供の項目については省令において列挙し」という記載がございますが、これにつきましては、人材の確保に努めている中小企業あるいは小規模事業者にとりまして、過度な負担にならないような御配慮を賜りたいというのが1点でございます。

 同じ4ページの下から4行目「公共職業安定所等から求めがあった場合には当該情報を提供することが適当である」という記載がなされておりますが、これは以前からお願いをさせていただいておりますが、提供でき得る情報と提供ができにくい情報とが企業によってそれぞれ異なっているのではないかと思いますので、その辺の御理解もあわせて賜りたいと考えております。

 以上でございます。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 ほかにはいかがでしょうか。

 玄田委員、どうぞ。


○玄田委員 先ほど才木委員の御質問の関係で「応募の検討を行っている者」というところについてはどういう対象を考えるべきか、私も極めて重要だと思っております。「氏名、連絡先等」の部分でありますけれども、具体的に新規学卒者、卒業予定者であり、就職協定等々の関係を考えますと、例えば在学中の学生、もっと言えば大学1、2年生ですとか、高校1、2年というふうな段階の生徒にこういう情報提供が求められた場合、どう考えるか。就職協定の趣旨等を考えますと、早く情報提供することが逆に混乱が起こらないと考えるとすると、在学状況ということも一つ考えなければならないと。

 ただ一方で、学卒後に正社員になれなかった方々、また、場合によっては中途退学者の扱いもありますので、学業状況との関係ということについてはかなり具体的に詳細な検討を進めていく必要があると思いますので、氏名、連絡先に加えて在学等の状況についてもぜひとも御検討いただければと思います。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 遠藤委員、どうぞ。


○遠藤委員 ただいま玄田先生から御指摘ございました時期の問題は大変重要であると思っております。御案内のことかもしれませんが、採用選考に関する指針を、経団連のほうで作成いたしておりまして、その中で学生から個人情報を取得する場合については、広報活動開始日以降という形で一定のルールを定めております。

 今後どのような形で基本方針の中で展開するのかというのは御議論かと思いますが、その際には一定のルール、現に存在するルールについてもぜひ御参考にしていただければと思っています。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 2ではなくて1のほうなのですが、今回、資料1−2「労働条件の的確表示の徹底について」ということで、具体的な改善策について示していただきました。こういった具体的な取り組みを、ハローワークでの全ての求人、紹介に関して行っていくことで、今後求人票に関するトラブルが一つでも減っていくことを期待していきたいと思っております。

 ただ、これらだけでは全てが解消されるわけではないということから、その点につきましては、今後の検討として記載いただいたことに対して感謝申し上げたいと思います。

 また、大変細かい点なのですが、今後具体化するに当たっての要望ということで、報告書案の3ページから4ページにかけまして、前回の議論を踏まえまして「個別労働紛争解決制度等が利用できることを周知する」とあります。この周知に当たっては、紛争調整委員会のあっせんだけではなく、労働委員会によるあっせんもありますし、労働審判や通常訴訟もありますので、そのことを記載いただくと同時に、具体的な解決事例などもぜひ示していただきたいと思います。

 以上です。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 「(2)マッチングの向上に資する情報提供」についての御意見、これ以上ありますでしょうか。

 なければ「(3)公共職業安定所での求人不受理」について、御意見、御質問をお願いできればと思います。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 こちらのハローワークでの求人不受理につきましても、今回資料1−2で出していただきまして、これによってかなりイメージができてきたのかなというふうに思います。

 その上で若干申し上げますと、1点目は均等法、育介法の違反の場合です。公表された場合ということなので、恐らく現状を踏まえると、こういうことに該当するケースというのは余り出てこないのではないかと思います。しかし、該当するケースが出てくることを目的としているわけではなく、目的は均等法違反などがなくなることですので、こういうことをやることでアナウンス効果として法違反がなくなっていくということを私どもとしては期待していきたいと思っています。

 また、今回のスキームとは別ですが、誤解を招くような求人を繰り返し出したり、苦情・トラブルがあるような求人を繰り返し出しているケースについては、今回と同じように求人不受理の対象としていくことも必要ではないかと考えていることだけ意見として申し上げておきたいと思います。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 そのほか、いかがでしょうか。

 もしほかに御意見、御質問がなければ「2 中途退学者、未就職卒業者への対応について」の部分で御意見、御質問を賜れればと思いますが、いかがでしょうか。

 宮本委員、どうぞ。


○宮本委員 3行目と6行目に「学校・ハローワーク等」という書き方が出ております。それで、この中途退学者、未就職卒業者の件に関しては、例えばここに名前が出ていないで「等」の中に含まれてしまったと思いますけれども、地域若者サポートステーションの利用者は、2割以上が何らかの段階での中退者でありまして、恐らく中退者問題で一番課題を受けているところがサポートステーションではないかと思います。

 2年前に秋レビューで、サポートステーションは、中途退学の危険性を持っている人たちに中途で退学する前に接触するのはまずいということになりましたが、中退した人をできるだけ早期にサポートステーションにつなげるということは続いているところでありまして「等」に含めてしまうのは問題があるのではないかということで「学校・ハローワーク・若者サポートステーション等」と入れていただくのがいいのではないかと思います。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 どうぞ。


○牛島若年者雇用対策室長 今の点について、事務局からでございますけれども、大変縦割りで恐縮ですが、サポートステーションは能開局で、この審議会の範疇とはちょっと違うところがありますので、そういった意味で、ここには「ハローワーク等」。「等」の中には、先生御指摘のとおり、サポステが含まれます。そういった意図で書いておりますが、実際どういう文案にするか、また部会長と御相談させていただきまして、検討させていただきたいと思います。

 ただ、事務方の意向としては別に排除しているわけではないので、そこは御理解をいただければと思います。


○宮本委員 では、もう一つですけれども、若者部会ではサポートステーションに関して集中的に議論して、もう既に文書が成立して、終了しておりますが、今後それをドッキングして法案ができていくと思うのですが、そのときに能開局なのか、安定局なのかというような行政的な区分というのは全く意味のないことでありまして、長い目で見たときに誰がそれをやっていくのかということが非常に重要なので、そのあたりを御考慮いただきたいと思います。


○阿部部会長 では、遠藤委員、どうぞ。


○遠藤委員 7ページのところに「地域若者サポートステーション」という言葉が出てきています。ただ今、宮本先生がおっしゃったように書き足すこと自体はあり得るので、事務局のお答えは違うのではないかなと思います。


○生田職業安定局長 今、御指摘いただきましたように、サポステは非常に重要な機関ですので、ここに書くこと自体については前向きに対処したいと思います。また部会長と御相談して対応します。


○阿部部会長 では、そのようにお願いします。

 ほかにいかがでしょうか。

 なければ「3 フリーターを含む非正規雇用で働く若者に対する支援について」の部分で御意見、御質問があれば、お願いします。よろしいですか。

 特になければ「4 企業における若者の活躍促進に向けた取組に対する支援について」の「(1)企業における雇用管理改善の支援」と「(2)認定制度の創設」、あわせて御意見、御質問をいただければと思います。

 才木委員、どうぞ。


○才木委員 ありがとうございます。

 「認定制度の創設」のところでございます。この点は前回も申し上げておりますけれども、前回使用者側の皆さんのほうから、大企業を入れると企業規模別に基準を設けるというふうな運用も出てくるだろうと。また、今回の取り組みについては中小の魅力を伝える位置づけとすべき、制度というのを小さく産んで大きく育てるといったような御意見もいただいております。

 前回、私どものほうも、中小企業の支援というところは十分に理解できるのですけれども、中小企業以外も排せずに、全ての企業というところを対象とするべきではないかというふうに述べてきました。今回、これまでの議論を踏まえて、中小企業の情報発信を支援するということで提案をいただいている状況でございます。私どもとしても、この制度については、主に中小企業の皆さんが活用されるだろうというところは十分に考えておりますけれども、この中小企業の範囲というところから少しでも外れてしまうと、この認定制度が使えなくなってしまうとか、また、全ての企業というところにすれば、学生に認知度の低い企業も活用できますが、その基準を超えると使えなくなるというところは、少しこの制度として気になるところであります。

 今回の制度については、中小企業対策というものではなく、若者の支援というところでありますので、限定するというのは疑問の残るところではありますが、基本的には今回小さく産んで、制度として大きく活用できるようなものにしていくよう、今後もその対象を広げていくというところについては労働側として視野に入れていきたいという意見を述べさせていただければと思います。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 それでは、福田委員、どうぞ。


○福田委員 (2)の認定制度の件ですけれども、これは前回御議論があったところですが、これについては、やはり更新を義務づけていただきたい。なるべく長期間でなくて短期間の更新制ということで、一度認定を受けたからといって安心して、また若者をないがしろにすることがないような形にしていただきたい。これだけお願いしたいと思います。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 藤原委員、どうぞ。


○藤原委員 認定制度の創設につきまして、これを創設することは妥当である、適当であると認識いたしております。そして、この中で、要件といたしまして新規学校卒業者の定着状況、2 ワーク・ライフ・バランスに関する状況が一定水準を満たし、かつ 3 若者の育成に熱心に取り組んでいる企業を認定し、支援措置を講ずることが適当であるということでございますが、このとおりだと感じております。

 ただ、認定企業が優良企業であるということは間違いのない事実だと思いますが、認定企業以外にも優良な中小企業は、存在することも想定されますので、認定企業でないということから募集・採用において不利にならないような御配慮をお願いさせていただきたいと思います。

 以上でございます。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。

 芳野委員、どうぞ。


○芳野委員 同じく認定制度の創設についてです。これまでも発言をさせていただいておりますが、企業における若者の活躍促進につきましては、やはり労使が一体となって取り組みを進めるべきではないかと考えております。

 このことは認定制度についても同様で、その企業で働く労働者の意見、過半数組合等の意見を聴取することを認定制度に組み込むことで認定制度に関する信頼は格段に高まるものではないかと考えております。

 また、若者が成長する場は職場であると考え、若者を温かく迎え入れ、長い目で仕事とかノウハウを教えていくような職場環境であるかどうかということがポイントであると考えております。従業員全体がそのような思いを持っていることを示す意味でも労働者の意見を聞くことが重要ではないかと考えております。

 やはり労使関係や職場での人間関係がうまくいっていないところは、年次有給休暇がとりづらいとか、とれなかったりとか、定着状況も悪かったり、認定基準を満たさないと思われますので、労働者の意見を組み込むことで健全な労使関係の構築とか信頼が生まれてきて、よりよい企業となると考えておりますので、この点も再度発言をさせていただきたいと考えます。

 以上です。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 遠藤委員、どうぞ。


○遠藤委員 認定制度につきましては、それぞれお立場の違いがあっても、恐らく向かっている先はさして違いがないのかもしれません。今回、中小企業に特化するという形で制度づくりのまとめができたことについては、まずもって御礼を申し上げたく思っております。そういった中で、ただ今、その要件の一つということまでおっしゃったかどうかは定かではございませんが、従業員の意見聴取についての御意見がありました。それについて使側の意見をお返ししたいと思っております。

 今回の認定そのものにつきましては、あくまで取る、取らないは任意であるわけですから、従業員の意見聴取をもってその要件の一つとすることについては、私どもは不適切だと考えております。もちろん、労使対話というのがあるわけですから、その対話の中で、例えば認定といったようなものをこの企業として取ったほうがいいのではないでしょうかと御提案をすること自体は、何ら妨げるものではございませんけれども、認定要件の一つに加えることについては不適切だと思っています。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 今、芳野委員から認定に対して労働組合員等の意見を聴取するというお話があったと思いますが、多分今日初めてお聞きしたことではないかと思いますし、それから今、遠藤委員がおっしゃったようなことは、私もそのとおりかというふうにも思います。この点をもう少し議論したいということであれば、議論してもいいかとは思うのですが、そもそもこの意見聴取というのは、何についての意見聴取なのか。例えばこういった具体的な定着状況とかワーク・ライフ・バランスに関して、労働組合が何か意見を言うということがあるのか、あるいは何を意見聴取したいのか、そのあたりがよくわからないところもありますし、果たして意見聴取が必要なのかどうかといったところがまだ十分理解できていないといったところもございます。私の個人的な意見としては、今、そのように思っている次第です。

 ほかにこの点に関して何か御意見等があれば、お願いしたいと思います。

 玄田委員、どうぞ。


○玄田委員 認定制度の考え方として、対象は何かということを振り返って考えますと、事業者が対象であろうと。事業者が営む職場に対する認定ではなく、事業者を認定するかどうかということの観点から考えますと、一つは、この職場情報を使いながら事業者に対して認定するということが一義的にあるだろうと。

 ただ一方で、芳野委員がおっしゃる意味を酌んで、個人的にはとても賛同する部分がございます。つまり、今回の報告全体でミスマッチを解消し、若者に生涯のキャリア形成をしていくためには積極的にいろんな情報を提供していこうということで考えると、職場で働いている労働者の方々がお持ちの情報というのも活用できる部分は活用するというのがとても大切なことだと思っております。

 ただ、私が1点だけ懸念するのは、ほとんど例外的であり、ほとんどあり得ない話、想定ではありますが、この認定制度を悪意を持って利用される事業者の方、皆無だとは思いますが、もし仮にあったとします。そして、その中でもし従業員の意見を聴取するということが何らかの形でなった場合には、悪意による利用に対して、言い方は非常に語弊があるかもしれませんが、従業員の方が巻き込まれる懸念を大変持ちます。つまり、そういう悪意のある事業者の場合には、恐らく従業員に対する対応というのは、かなり巧妙さを持って接する可能性があるので、そうなった場合、事業認定に対して、働く従業員の方々まで巻き込む懸念はないのかということを大変懸念するわけであります。

 ただ一方で、もし悪意のあるような方々が、事業認定、そういうことを利用するのを妨げる場合には、先ほど議論がありましたとおり、そこで働く方々が、先ほどの労働相談コーナーを含めて、さまざまなトラブルに関して通報するところがあったり、懸念するところに関しては、労働基準監督官が速やかにそこに対して調査をするといったことが大事だと思いますので、特に望ましくない情報をくみ上げるためには、この認定制度とは別に労働基準監督行政を体制強化するということがあって、初めてさまざまな取り組みがうまく機能すると思いますので、ここの場合には、先ほど委員長がおっしゃったように、何を聴取するかという、議論すると相当時間をかけなければならない問題を今、すぐここで議論するよりは、この制度と同時に労働基準監督行政の体制強化ということと相互補完しながら、この認定制度をよりいいものに育て上げていくということを考えてはどうかと思っております。

 以上です。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 ほかに御意見、御質問はございますか。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 認定制度についてでございます。まず、今の従業員の意見を聞くという話なのですが、何についてかと言いますと、申請することについての意見を聞いていただけないかということでございました。ネガティブチェックのためにということではなくて、従業員みんなであなたたちを待っているのだという声を伝えるためにもそういうことが必要ではないかということでございます。実施に当たりまして、対象となる中小企業の皆さん方には、そういった従業員の皆さんの声も聞くような、紹介していただくような取り組みをぜひお願いしたいと思っております。

 ただ、基本的には従業員の声を聞くということは必要ではないかなとは思っております。今回につきましては、そのようなところで対応いただければと考えております。

 それから、資料1−2の11ページに認定制度の趣旨、イメージというものがあります。ここの中では「現行の若者応援宣言企業」と「認定基準の例」となっております。ここを拝見すると、今回認定制度をつくっていく中でも応援企業宣言事業というのは残していくのかなというふうにも読み取れるのですが、基本的には統合していくことが必要ではないかと思っております。もし残すのであれば、ぜひ混乱しないようにしていただきたいと思います。

 今日の新聞でも応援企業宣言事業につきまして、認定というような言葉遣いで書かれている新聞報道もございましたし、そういう中で応援企業宣言事業をそのまま残して認定制度をつくるとなってしまうと、認定なのか、宣言なのかよくわからないということになりかねません。私たち関係者はわかっておりますが、学生さんや若い人たちは区別がつかないと思われます。ですから、応援企業宣言事業というのは、情報開示をしている企業であって、認定企業は一定の基準を満たしている企業であるといったことなど、その扱いとか名称も含めて、その趣旨とか違いが明確に学生さんや若者にわかるようにしていただきたいということでございます。

 また、その点についてもできれば報告書にもきちんと書いていただけると、今後そういうことになっていくのだということが皆さんに伝わりますので、その点についても御要望を申し上げます。

 以上です。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 ほかに御意見はございますか。

 遠藤委員、どうぞ。


○遠藤委員 ただ今、御指摘ございましたように、新たな認定企業と従来型の応援企業、この関係性を学生にとりわけわかりやすい形で明示していくことが必要であると思っております。その際、ネーミングさえ変えていけば、それで対応がかなってしまうかのごとく安易な方向性に走ることなく、実際の中身としてどう違うのかという部分で整理していく姿勢が必要ではないかと思っています。

 それから、何か情報を出していることだけでとどめてしまいますと、応援企業が大変緩い基準の中で対応されているような状況をつくり出すことになり、好ましくないと思っておりまして、運用の中でより役割を分けた形で対応できるということであれば、運用面での改善も今回あわせて行っていく必要性もあるかと思っています。

 あと一つ、意見聴取について、ただ今、労側から御提案めいたことがあったのですが、例えば東京都の場合、若者応援企業を宣言する場合のPRシートに社長や社員からのメッセージという欄がございます。ただし、これは都道府県をかえるとPRシートの内容も異なっているようでございまして、それぞれの地域の特徴が出ているのかなとも思えます。ここに書かれているメッセージというのは、申請に当たっての意見ということでは全くなくて、我が社はどんな会社かというメッセージを出しているので、そういうメッセージであれば、社長の声なのか、従業員の声なのか、それは選択の余地があるかと思います。そういう声を出していって若者にアピールしていくというのは、対応としては十分有用ではないかと考えているところです。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 いろいろ議論がございましたが、今、実際にこの認定基準あるいは新しい制度についていろいろ意見がございましたので、これは整理させていただいて、次回にまたお出ししたいと思います。

 これ以外の点で御意見ありますか。

 遠藤委員、どうぞ。


○遠藤委員 新しい認定制度の基準につきましては、今回議論の参考にということで、資料1−2の11ページに対比する形で紹介されております。その中に「『事業内職業能力開発計画』を策定している」ということが書かれておりまして、最後のページに一連の資料がございます。拝見いたしますと、現状は「すべての事業所において作成している」というのが、全体から見れば14.3%。一部の場合を足しても21.6%ということで、大変厳しい状況になっています。これを必須な形で入れていくということは、中小企業を対象にした場合、大変ハードルが高くなってしまうのではないかというおそれがあります。

 いずれにしましても、今後の議論ということで事務局の御説明がございましたので、認定制度における判断基準は、中小企業の実情を踏まえた形となるよう議論を進めてまいりたいと思っています。


○阿部部会長 ありがとうございました。

 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは「5 施策推進に関する関係者の取組等について」の部分で御質問、御意見があれば、お願いいたします。

 玄田委員、どうぞ。


○玄田委員 質問でございます。5の冒頭の6行目に「効果をみながら、必要な見直しを行っていくことが必要である」という言葉がございまして、卒業論文の指導であれば、若干この文言はどうであろうかと学生に対して文句をつけたくなってしまう。「見直しを行っていくことが必要である」ということではだめなのか。「必要な見直しを行っていくことが必要である」と。2回「必要」と言わなければいけない絶対的な理由があれば、ぜひともお聞かせいただければと思います。


○阿部部会長 どうぞ。


○代田企画課長 絶対的な理由があるかと言われれば、それはないのですが、見直しが必要かどうかということも適切に判断する必要がある。いずれにしても「実施状況及び効果をみながら」と書いているのとそこがダブってくるのかもしれませんけれども、状況を見た上で、必要があれば見直しをという趣旨をこの文章で表現したつもりです。ただ「必要」の2文字がダブっていると言われれば、それは否定できないわけですが、ニュアンスといたしましては、状況を見て、必要があれば見直しを行っていくという趣旨で書いているところでありまして、私どもはそんなに違和感を持たずに書いておったというのが正直なところであります。


○玄田委員 大変な違和感を覚えてしまい、申しわけありませんが「適切な見直しを行っていくことが必要である」ではだめでしょうか。


○阿部部会長 この点は、次回のところで私と事務局で相談させていただいて、適切に対応させていただきたいと思います。

 ほかの点でいかがでしょうか。

 鎌田委員、どうぞ。


○鎌田委員 5の「(1)関係者の協力・連携による総合的な取組の推進」というところは非常に重要な部分だと思うのですが、若者の抱える問題というのは、中途退学者とか未就職卒業者等も含め、経済的あるいは家庭の事情、さまざまな面で困難を抱えながら就職活動、あるいは就職活動までに至らないという問題がたくさあるわけでありますから、こうしたことから、国、地方公共団体、学校、事業主に加え、職業紹介事業者、求人情報提供事業者、それから先ほど話題になりました地域若者サポートステーション等の関係者がそれぞれ期待される役割を果たすということはとても重要なことだということで、共感するところでありますけれども、しかしながら、先ほどもちょっと話題になりましたが、それぞれがそれぞれの独自の目的を持って組織されて運営をされているというのも実態であります。

 その下のところを読みますと、こういった目的のためには、関係者の責務や連携を法的に位置づけた上で、施策の基本方針を策定しというふうに書かれているのですが「法的に位置づけた上で」というのは、何かイメージがあるのでしょうか。例えば私は大学に籍を置いている者でありますけれども、各大学は大学のキャリアセンターというものがございます。それが独自にさまざまな形で情報を集め、サービスを提供しているということでありまして、そこにハローワークも協力をしながら支援をしている。こういうことが今、始まったばかりでございますが、そういった協力を進める上で、運用面でさまざまな取り組みが行われているというのは理解しておりますが、今、言いましたように、法的に位置づけてというのはどういうことをイメージされているのか、ちょっと教えていただきたいと思います。


○阿部部会長 どうぞ。


○代田企画課長 今、鎌田先生からお話がありましたように、それぞれの主体がそれぞれの役割をというところでありまして、もちろんそれぞれの機関が果たすべき役割を前提にした上で、それぞれの方に、今回のテーマであります若い方の就職に向けて、それぞれの立場からきちんと役割を果たしていただきたいという趣旨の部分と、それを前提としまして、何らか具体的にこれをやらねばいかぬというイメージよりも、それぞれの主体で果たすべき役割、そしてその中でそれぞれの役割に応じて必要な情報の共有、あるいは一体となっての事業実施ということをそれぞれの場面、あるいはそれぞれの主体において行っていただくという旨の規定も法律上、置いてはどうかという意味であります。

 書いた趣旨といたしましては、具体的に何かと何かを必ずやれというような意味、具体の何らか措置をというイメージでは今のところ思っておらないわけでして、その意味では、前段のそれぞれの役割がきちんと果たされるということを前提として、その上で、きちんとそれぞれの役割がより一層効果的に上げられるといいますか、そうしたことを期待したいという意味での連携の規定。ある意味、抽象的な規定を置いてはどうかという意味であります。


○鎌田委員 わかりました。わかりましたが、例えば求人情報提供者という民間の事業者とか大学のキャリアセンターとか、それぞれの連携ということを考えた場合に、ある意味では雇用サービス事業者の役割とその連携という非常に大きな問題をめぐっていろんな方がいろんな意見を言っている中で、若者という形で限定しているとはいえ、こういう形で問題を提起されたということを私は積極的に評価をしたいと思っておりますので、運用にとどまらず、そういった連携について積極的な取り組みを進めるよう、ぜひ行っていただきたいなと思っています。

 以上です。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。

 大変恐縮なのですが、今、鎌田先生のおっしゃった点に関連してなのですが、ちょっと前に戻るのですが、4ページ目「職場情報の積極的な提供」の一番下「また、新規学校卒業者の採用に向けて公共職業安定所や職業紹介事業者に対し」と書いてあるのですが、ここに学校が含まれないのか、含まれるのかといった点はいかがでしょうか。


○牛島若年者雇用対策室長 ここにつきましては、ちょっと微調整の部分が正直ございますけれども、学校を含めるかどうかというところは、現在、まだ結論がというような状況でございます。


○阿部部会長 わかりました。

 全体を通して御意見、御質問があればお願いしたいと思いますが、いかがですか。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 2点ございまして、1点目が冒頭「はじめに」のところで宮本先生がおっしゃった1ページの下から2つ目の○の点でございます。先生の御指摘、確かに全員が正社員として就職しているわけではない中で、こぼれてしまった人のことも書かなくてはいけないのではないかという指摘はあるかなと思っています。ただ、若年の問題の大きなテーマの一つが非正規ということで考えますと、基本的には安定的な正社員として雇用されて、若いうちに経験を積んでいくことは大事であるとの認識は示していく必要があるのではないかと思います。その上で、そこに乗っていけなかった人についてもきちんと訓練していくということが必要である、そんなことを書き足していただければいいのではないかと思いました。

 それから、職場情報の提供のところなのですけれども、使用者側の皆さんから大変いろいろな懸念をされる御意見が出されておりましたが、基本的にこれは努力義務として全体の企業に係っていくものだと思っております。さらに、ここに出された項目を見ても、煩雑かどうかというところは幾つかあるかもしれませんけれども、それほど企業機密的なものではないのではないでしょうか。ぜひ積極的に情報を出していっていただきたいということだけ申し上げておきたいと思います。

 以上です。


○阿部部会長 ありがとうございます。

 ほかにいかがですか。どうぞ。


○牛島若年者雇用対策室長 先ほど部会長からの御質問に対して、ちょっと不明確なお答えを申し上げましたが、現時点におきましては、学校も無料職業紹介事業者の位置づけがございますので、そういう方向で整理をしたいというふうに考えておるところであります。恐縮でございます。


○阿部部会長 理解しました。失礼しました。ありがとうございます。

 それでは、まだ終了予定時刻まで相当時間がありますが、この報告書案についての議論はこれで一段落ついたのではないかというふうに私は考えております。

 ただ、本日、報告書の素案をもとにした皆さんからいただいた御意見を踏まえて、最終的な調整を行って、次々回のこの部会で取りまとめを行いたいと思います。

 次回以降のスケジュールですが、次回は1月16日(金)10時から介護労働の現状及び介護雇用管理改善等計画を議題として部会を開催させていただきます。

 その後、次々回にきょう議論させていただいた若年者雇用対策にかかわる報告書の取りまとめを行いたいと思います。

 なお、次回の開催場所は、本日と同じこの会議室とさせていただきます。

 本日も活発な御議論をありがとうございました。

 本日の署名委員は、福田委員及び才木委員にお願いしたいと思います。

 どうもありがとうございました。


(了)

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